JP6450441B1 - 介護用椅子 - Google Patents
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Abstract
Description
さらに、被介護者が座っているとき、座っている被介護者の姿勢が崩れそうになり被介護者の臀部が脚支持部側へ移動しそうになった場合、座部の前側部分の上面で臀部との間の摩擦力が大きくなるとともに座部の前側部分が臀部の移動をブロックするため、被介護者の臀部の座部中央部分から脚支持部側へずり落ちを防止することができる。
さらに、少なくともベッド姿勢のときに介護者が手前の補助床部材を上方へ折るように揺動させると介護者が被介護者に対して接近自在となるため、介護者が被介護者に対して密接するようにして手元で介抱など介護して介護動作の負担を軽減することができる。
さらに、転落防止用移動規制部材は、幅方向両端部分に対して簡単に取付・取り外し可能なため、介護者の負担を軽減することができる。
また、足支持部、脚支持部、座部、および上半身支持部は、低反発ウレタン発泡フォームなどによって一体につながった構成でもよいし、それぞれ、別体の構成でもよい。
さらに、足支持部、脚支持部、座部、および上半身支持部を形成する低反発ウレタン発泡フォームなどを覆うカバーを取り付けてもよい。
ここで、図1は、本発明の第1実施例である介護用椅子100の椅子姿勢のときを示す概略斜視図であり、図2は、本発明の第1実施例である介護用いすのベッド姿勢のときを示す概略斜視図であり、図3(A)は、図1の符号3A−3Aで視た断面図であり、図3(B)は、図3(A)の座部110の変形例を示す断面図であり、図4(A)は、主床部Bが下がっている様子を示す側面図であり、図4(B)は、図4(A)の状態から主床部Bが上昇した様子を示す側面図であり、図5(A)は、主床部Bの幅方向両側外側に補助床部材180を取り付けた様子を示す正面図であり、図5(B)は、図5(A)の状態から補助床部材180が上方へ揺動する様子を示す正面図である。
このうち、座部110は、被介護者の臀部を下方から支持するように設けられている。
また、脚支持部120は、座部110より前後方向前側に設けられて脚を支持するように構成されている。
また、上半身支持部140は、座部110より前後方向後側に設けられて上半身を支持するように構成されている。
さらに、前側キャスター151および後側キャスター152は、座部110の下方に設けられて地面と接するように構成されている。
さらに、上半身支持部140の後方には、介護者が握るハンドル141が取り付けられている。
座部110、脚支持部120、足支持部130、および上半身支持部140は、ウレタン発泡フォームで一体に形成されている。
なお、それぞれ別体でもよい。
その結果、椅子姿勢で被介護者を移動させた後、ベッド姿勢にして被介護者をそのまま寝かせることができる。
なお、椅子姿勢とベッド姿勢との間の可変動作は、手動によるものでもよいし、モータの駆動力を用いて自動によるものでもよい。
例えば、座部110の前側部分の上面111が、座部110の中央部分の上面112より20mm〜100mm程度高く構成されている。
その結果、被介護者の臀部が座部110の中央部分から脚支持部120側へずり落ちてしまうことを回避することができる。
また、図3(A)に示すように、座部110の中央部分の上面112から前側部分の上面111へ徐々に高くなるように前側部分の上面111を傾斜させたが、座部110の中央部分の上面112と前側部分の上面111との間に段差を設けて、前側部分の上面111を、中央部分の上面112より鉛直方向に高く構成してもよい。
昇降手段170は、一例として、ジップチェーン(噛み合いチェーン)アクチュエータを用いることができる。
これにより、介護するときに被介護者の身体の位置が高さ方向に調整される。
その結果、介護者は立ったままの姿勢で介護することができ、介護者の腰の負担を軽減することができる。
なお、昇降手段170の一例として、ジップチェーンアクチュエータを用いたが、ラックアンドピニオン機構やエアシリンダーによる機構などその他の機構でもよい。
これにより、座っている被介護者が上半身支持部140に背中を預けて後方にもたれ掛かる姿勢を取った場合であっても被介護者の重心が前後方向において前側キャスター151と後側キャスター152との間に位置した状態で上半身支持部140を介して後側キャスター152に被介護者の上半身の体重がかかる。
なお、後側キャスター152の位置は、前後方向において座部110の後端から30cm〜80cm程度が望ましい。
それ以上になると、介護用椅子100の向きを変える際に周囲のものに当たって向きを変えにくくなるからである。
そして、図5(B)に示すように、補助床部材180の幅方向外側が、内側を中心に上方へ揺動自在に構成されている。
その結果、建物内のドアを通過することができる。
例えば、主床部Bの幅が420mm〜470mm程度であり、補助床部材180を取り付けたときの主床部Bおよび補助床部材180の幅が740mm〜700mm程度であり、補助床部材180を上方へ折るように揺動させると、500mm〜520mm程度となり、一般的なドア幅700mmを通過することができる。
さらに、少なくともベッド姿勢のときに介護者が手前の補助床部材180を上方へ折るように揺動させると介護者が被介護者に対して接近自在となる。
その結果、介護者が被介護者に対して密接するようにして手元で介抱など介護して介護動作の負担を軽減することができる。
これにより、建物内の床の段差やエレベータ乗り降りの際の床のつなぎ目などの寸法に対して前側キャスター151の径および後側キャスター152の径の大きさが十分に大きい大きさとなる。
その結果、建物内の床の段差をスムーズに乗り越えることができ、エレベータ乗り降りの際の床のつなぎ目などをスムーズに通過することができ、介護者の負担を軽減することができる。
これにより、被介護者の身体のマッサージ効果が得られる。
また、被介護者の所謂、床ずれを回避することができる。
ここで、図6は、本発明の第2実施例の介護用椅子200に転落防止用移動規制部材290を取り付けた様子を示す斜視図である。
第2実施例の介護用椅子200は、第1実施例の介護用椅子100の主床部Bに転落防止用移動規制部材を取り付け自在としたものであり、多くの要素について第1実施例の介護用椅子100と共通するので、共通する事項については詳しい説明を省略し、下2桁が共通する200番台の符号を付すのみとする。
転落防止用移動規制部材290は、主にベッド姿勢の長尺方向に延設されたパイプによって構成されている。
ここで、図7は、本発明の第3実施例の介護用椅子300に転落防止用移動規制部材390を取り付けた様子を示す斜視図である。
第3実施例の介護用椅子300は、第2実施例の介護用椅子200に取り付ける転落防止用移動規制部材290の差し込み方向を上下方向としたものであり、多くの要素について第1実施例の介護用椅子100および第2実施例の介護用椅子200と共通するので、共通する事項については詳しい説明を省略し、下2桁が共通する300番台の符号を付すのみとする。
110、210、310 ・・・ 座部
111、211、311 ・・・ (中央部分よりも)前側部分の上面
112、212、312 ・・・ 中央部分の上面
120、220、320 ・・・ 脚支持部
221 ・・・ (脚支持部の)幅方向両端部分の側面
321 ・・・ (脚支持部の)幅方向両端部分の上面
130、230、330 ・・・ 足支持部
140、240、340 ・・・ 上半身支持部
141、241、341 ・・・ ハンドル
242 ・・・ (上半身支持部の)幅方向両端部分の側面
342 ・・・ (上半身支持部の)幅方向両端部分の上面
151、251、351 ・・・ 前側キャスター
152、252、352 ・・・ 後側キャスター
160、260、360 ・・・ フレーム部
161 ・・・ 肘掛け
170 ・・・ 昇降手段
171 ・・・ モータ
172 ・・・ ケース
173 ・・・ (チェーンの)剛体部分
180 ・・・ 補助床部材
290、390 ・・・ 転落防止用移動規制部材
B ・・・ 主床部
Claims (3)
- 人の臀部を下方から支持する座部と、前記座部より前後方向前側に設けられて脚を支持する脚支持部と、前記脚支持部より前後方向前側に設けられて足を支持する足支持部と、前記座部より前後方向後側に設けられて上半身を支持する上半身支持部と、前記座部の下方に設けられて地面と接する前側キャスターおよび後側キャスターとを備えた介護用椅子において、
前記上半身支持部および脚支持部を座部の姿勢に対して傾けた椅子姿勢と、前記上半身支持部および脚支持部を座部の姿勢に対して倣わせたベッド姿勢とを可変自在であり、
椅子姿勢およびベッド姿勢のとき、前記座部の中央部分が凹となる形状であり、中央部分の上面と前側部分の上面との間に段差が設けられ、中央部分の上面と両側部分の上面との間に段差が設けられ、中央部分よりも前側部分および両側部分の上面が、座部の中央部分の上面より鉛直方向に高く構成され、
少なくともベッド姿勢のとき、前記足支持部、脚支持部、座部、および上半身支持部を駆動力によって上下方向に移動させる昇降手段を有し、
前記ベッド姿勢のとき、前記足支持部、脚支持部、座部、および上半身支持部が、主床部を構成し、前後方向に長尺な板状の補助床部材が、前記主床部を構成する前記足支持部、前記脚支持部、前記座部、および前記上半身支持部の幅方向両側外側のそれぞれに対して差し込み式構造により取付られ、
前記足支持部、前記脚支持部、前記座部、および前記上半身支持部の幅方向両側外側に取付られるそれぞれの前記補助床部材の幅方向外側が、内側を中心に上方へ揺動自在に構成されていることを特徴とする介護用椅子。 - 前記後側キャスターが、前記前後方向において座部より30cm以上後方に配設されていることを特徴とする請求項1に記載の介護用椅子。
- 前記前側キャスターの径および後側キャスターの径が、8cm以上であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載の介護用椅子。
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