JP4489232B2 - コネクタ用めっき材料 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は,端子,コネクタ用接触子に使用される錫(Sn)めっき材の製造方法に係り,特に,錫めっき材を使用したコネクタの挿入力をより小さくすることができる技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
銅または銅合金に錫めっきを施した錫めっき材は,自動車に使用されるコネクタなどの接触子(電極)として広く使用されている。
これら錫めっき材は,錫めっきラインにおいて連続的にめっきされて製造されているが,一般的に以下に示す方法で製造される。黄銅またはりん青銅などの銅合金めっき母材の条を,前処理として脱脂,酸洗した後に,電気めっき法により,まず中間層として銅の下地めっきを形成するか,あるいは中間層なしの状態で,次に表層の錫めっき層が形成される。錫めっき層の形成方法としては,めっきの後にリフロー(加熱溶融)処理する方法が多く採用されている。
【0003】
これは,リフロー処理された錫めっき材では,ウィスカーが発生しないなどの理由による。
錫めっきされた銅合金条は,コネクタメーカーで接触子にプレスされた後に,樹脂とともに成形されコネクタになる。これら錫めっきコネクタは,現在自動車内部の電気配線部品として多く使用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが,錫めっき材のコネクタでは,コネクタを嵌合させる際の挿入力が大きいという問題点が指摘されている。自動車の組み立て組み立てラインにおいて,コネクタを嵌合させる作業は,現在ほとんど人力で行われている。コネクタの挿入力が大きすぎると,組み立てライン作業者に負担がかかり,時には作業者の健康を損なう可能性もでてくる。
【0005】
錫は柔らかい金属であるために,錫皮膜に接触した接点を摺動させる場合には,錫皮膜は摺動の抵抗として作用する。したがって錫めっきされた端子,コネクタでは,金めっきコネクタなどに比較して挿抜力が大きくなる。
近年,コネクタは多芯化の傾向があるので,コネクタ挿入力は大きくなる方向にある。したがってコネクタ挿入力低減化の要求は強くなっている。
この発明は,以上のような事情に鑑みてなされたものであり,コネクタ挿入力が小さくできる端子,コネクタ用錫または錫合金めっき材を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
そこで上記課題を解決するために研究を行った結果、(1)銅又は銅合金の母材と、前記母材上にそれぞれ形成され且つリフロー処理された、ビッカース硬さ450〜750HVでかつ厚み0.3〜2μmのニッケル合金めっきの中間層、及び、SnまたはSn合金めっき表層と、前記リフロー処理によって前記ニッケル合金めっきの中間層及び前記SnまたはSn合金めっき表層の間に拡散により形成されたSn−Niを主成分とする厚みが0.05〜2μmかつSn−Ni化合物の平均粒径が0.05〜1μmの合金層と、からなることを特徴とする挿抜性に優れたコネクタ用めっき材料。
【0007】
(2)前記リフロー処理により形成された中間層がP(リン)を0.05〜15wt%を含む他、B(ホウ素)、Zn、Cuを合計で50wt%以下、残部がNiと不可避不純物又はNiとCoと不可避的不純物からなる合金である上記(1)に記載の挿抜性に優れたコネクタ用めっき材料。
【0008】
(3)グロー放電質量分析法(GDMS)で濃度測定したSnまたはSn合金めっき中のリンまたはホウ素のどちらか一方あるいは両方の濃度が合計で0.001〜0.2wt%である上記(1)または上記(2)に記載の挿抜性に優れたコネクタ用めっき材料。
【0009】
(4)表層のSnまたはSn合金めっきの表面の酸化物層内に、内部からの拡散により形成されたリンまたはホウ素のどちらか一方あるいは両方の濃度が合計で0.001〜0.1wt%である上記(1)から上記(3)のいずれかに記載の挿抜性に優れるコネクタ用めっき材料を提供する。これにより、コネクタの挿入力を抑えることができるという知見を得た。
【0010】
【作用】
すでに述べたように,錫めっき上に接点(金属)を接触させて摺動させた場合,錫は柔らかい金属であるために摺動の抵抗として作用する。この作用は,下地の硬度が高いほど低くなる(金属薄膜の潤滑特性)ので,硬い下地をつけた錫めっきコネクタの挿入力は小さくなる。本発明では,錫または錫合金めっきの下地として,適当な硬度のニッケル合金中間層を形成し,コネクタ挿入力を低減している。本発明は表層のSn又はSn合金の下にニッケルを含む合金層が存在していればその下即ち母材である銅合金との間に別のめっき層があっても問題はなく,そのような場合においても本発明は有効である。
【0011】
ニッケル合金中間層としては,リン,ホウ素のどちらか一方,あるいは両方を含有したニッケル(あるいはNi-Co合金)の合金を形成する。Ni-P(またはNi-P-Bなど)合金めっきは,ビッカース硬さで450〜750Hvであり,コネクタの挿入力低減に適した硬さを有する。さらに,この中間層をつけた錫めっき材では,錫めっきラインでのリフロー(加熱)工程により,リンまたはホウ素が錫めっき表面まで拡散し,表面でリン化合物,または,ホウ素化合物が皮膜を形成する。リン化合物などには潤滑作用があるので,これらの皮膜は,錫めっき表面の接触抵抗を上げることなく,潤滑皮膜として作用し,コネクタの挿入力を小さくする。
【0012】
中間層の硬さは450〜750Hvであり,450Hv未満ではコネクタ挿入力が十分に小さくならず,750Hvを超えるとプレス時にめっき割れなどの不都合が生じる。
中間層の厚みは,0.3μm未満であると前記挿入力低減の効果が低くなるため,0.3μm以上,好ましくは1.0μm以上必要である。厚みが厚くなりすぎるとプレス性が損なわれるため,上限を2μm以下とする。一方,中間層と母材との間に他のめっき層,例えばクロムめっきなどを形成し,多層めっき構造にすることも可能である。
【0013】
ニッケル合金中間層をつけたSnめっきをリフロー(加熱)すると,Snと中間層の間にNi-Snを主成分とする合金層が拡散により形成されるが,この合金層も中間層と同様にコネクタ挿入力影響を及ぼす。この合金層の厚みは0.05〜2μmにする。合金層厚みが0.05μm未満の場合には,コネクタ挿入力が大きくなり,2μm以上では高温環境下でのコネクタの接触抵抗が上昇しやすくなる。
【0014】
また,合金層内にはNi-Sn化合物の結晶が生成するが,この結晶の平均粒径は0.05〜1μmである。平均粒径が0.05μm未満ではコネクタ挿入力が大きくなり,平均粒径が1μmを超えると接触抵抗が上昇しやすくなる。合金層の厚みと結晶粒径の大きさは,めっきリフロー工程における加熱温度と加熱時間を制御するこで調整できる。
【0015】
中間層を構成する元素のうち,NiまたはCoは,リン,ホウ素,Cu,Znを中間層に入れるためのベース元素であり,いずれの元素との間でも合金めっきが可能である。Ni-Co合金の場合の合金比率は,任意の比率にすることができる。この他,NiまたはCoの作用としては,CuのSnめっきへの拡散を抑制する効果,すなわち,CuがSnめっきに拡散して酸化し,接触抵抗を上昇させるのを防ぐはたらきもある。
【0016】
中間層のリンおよびホウ素の含有量は要求される挿抜性に応じて決めればよいが,0.05wt%未満では効果が得られず,より好ましくは0.5wt%以上であることが望ましい。また,上限値である20wt%はNi(またはNi-Co合金)との合金めっきが可能である上限値であり,これ以上リン,ホウ素を含有させることは困難である。また,リンおよびホウ素が15wt%を超えると,めっき皮膜内の引張り応力が高くなり,プレス時にめっきの割れが生じやすくプレス性が悪くなるので15wt%以下であることがより望ましい。
【0017】
リン,ホウ素のほかに添加される元素として,Cu及びZnは,Ni-P,Ni-Co-P,Ni-B,Ni-Co-Bめっき皮膜の硬さなどを調整し,プレス性を向上させたい場合に必要に応じて添加する。Cu,Znの一種以上を併せて50wt%以下含有させる。50wt%を超えると,ニッケルまたはコバルト本来の効果である銅の拡散が抑えられなくなり,高温環境下でのコネクタの接触抵抗が上昇しやすくなるためである。
【0018】
表層中のリンまたはホウ素のどちらか一方あるい両方の濃度は,グロー放電質量分析法(GDMS)による深さ方向濃度プロファイル測定での測定値で,0.001〜0.2wt%である。GDMS測定は,測定装置としてVG Elemental社のVG9000型を使用し,放電電圧1.0kV,放電電流2mA,加速電圧8.3kV,アルゴンスパッタで行った。表層中のリン濃度が0.001wt%未満では潤滑効果が不十分で挿入力が小さくならず,0.2wt%を超えるとリフロー後のめっき外観が悪くなる。表層のめっき層は,Snめっきの他,例えばSn-Pb合金(はんだ),Sn−Ag合金,Sn−Bi合金といった合金めっきを選択することも可能である。また,Snめっき工程の後に,封孔処理してSnめっきの耐食性と潤滑性を向上させてもよい。表層のSnまたはSn合金めっき層の厚みは,0.3μm未満ではリフロー後のめっき外観が悪くなりやすく,一方,表層の厚みが3μmを超えると,コネクタの挿入力が大きくなるので,SnまたはSn合金めっき層の厚みは0.3μm以上3μm以下にすることが望ましい。
【0019】
SnまたはSn合金めっき層の表面には酸化物層が自然に形成されるが,中間層がNi-PまたはNi-B合金めっきの場合には,PまたはBが内部から表層まで拡散するので,上記酸化物層内にはPまたはBが含まれる。このPまたはBを含む酸化物層は,大気からめっき内部への酸素の侵入を防ぐはたらきがあるので,接触抵抗の上昇を押さえることになる。酸化物層内のPまたはBの濃度は,0.001〜0.1wt%であり,0.001wt%未満では接触抵抗上昇防止効果が少なく,0.1wt%を超えるとめっき外観が悪くなりやすい。なおPまたはBの濃度は上述のGDMSでの測定結果である。
【0020】
中間層のめっき液として,基本となるNi-Pの合金めっき又はNi-Co-P合金めっきは,公知の硫酸ニッケル-塩化ニッケル-りん酸-亜りん酸系,又は,硫酸ニッケル-塩化ニッケル-硫酸コバルト-りん酸-亜りん酸系等である。ここで,りん酸はpH調整剤である。また,ニッケルめっき液として有名なワット浴に亜りん酸を添加したものも使用できる。亜りん酸はその添加量を変えることにより,めっき皮膜中のリンをコントロールするものである。
【0021】
しかし,本出願にて,いずれのめっきにおいても,めっき浴の組成や条件は任意に選択できる。リンの他の合金元素はそれぞれ,ホウ素はボランアミン錯体(めっき皮膜中にホウ素を析出するための供給源になる),Cuは硫酸銅等,Znは硫酸亜鉛等の金属塩を少量添加することで合金化する。なお,Cuの添加にあたっては,Cuの自然電位が他に比べて高いので,錯化剤を使用する。錯化剤として添加するグリシンはCuとNiを共析させるためである。錯化剤は,めっき浴のpHにより最適なものを選ぶ必要がある。ただし,これらの条件の設定では本願発明の効果はなんら制限されていない。
【0022】
表層のSnまたはSn合金めっきについては,公知の硫酸浴,メタンスルホン酸浴などが使用できる。本発明は,中間層または表層のめっき条件によって制限されることはなく,どのようなめっき条件を用いても有効である。
【0023】
【実施例】
次に,本発明の効果を実施例に基づき具体的に説明する。めっき母材として,板厚が0.3mmのタフピッチ銅(JIS C 1100)および黄銅(JIS C2600)を脱脂,酸洗したものを用いた。中間層のめっきは,請求項で示したすべてのめっきについて評価した。また,表層のめっきはSnめっきとSn-10%Pb合金めっきについて評価した。
【0024】
Ni-P(リン)系およびこれにCu,Znを添加した系のめっき条件を表1〜3に示す。
【0025】
【表1】
【0026】
【表2】
【0027】
【表3】
【0028】
Ni-Co-P系を表4に示す。
【0029】
【表4】
【0030】
Ni-P-B(ホウ素)系およびこれにCu,Znを添加した系のめっき条件を表5〜7に示す。
【0031】
【表5】
【0032】
【表6】
【0033】
【表7】
【0034】
また,表層のSnめっきおよびSn-Pb合金めっき条件を表8〜9に示す。
【0035】
【表8】
【0036】
【表9】
【0037】
これらめっき材の中間層組成,中間層厚み,中間層硬さ,中間層と表層の間に存在する合金層の厚みと平均粒径,表層めっき組成,表層厚み,表層中のリン濃度分析結果と,この他,比較材として,中間層の硬さと厚みを変えたもの,ニッケルめっきを中間層としたもの,合金層中の厚みと平均粒径を変えたものも用意した。これら比較材のめっき組成と厚みを表10に示す。
【0038】
【表10】
【0039】
めっき材の評価として,リフロー後のめっき外観評価,端子挿入力測定,プレス性評価および加熱後のめっき材接触抵抗測定を行った。めっき後の外観は,目視でめっき表面を観察し,めっきはじきの有無を確認した。端子挿入力の測定は,評価材を1mm×10mmの大きさに打抜いてオス端子とし,これと市販のメス端子(表面処理は錫めっき)を嵌合させて,コネクタ挿抜力測定装置(アイコーエンジニアリング製モデル1310D1)を使用して測定した。評価材の端子挿入力が150g以下の場合には,挿入力は小さく問題なしと判断した。加熱後の接触抵抗の測定は,評価材を大気中で155℃,500時間加熱し,(株)山崎精機研究所製の電気接点シミュレーターCRS−113−Au型を使用して測定した。加熱後の評価材の接触抵抗値が10mΩ以下の場合には,評価材材を室温以上の環境下で使用しても,接触抵抗の上昇が少ないと判断した。
【0040】
各めっき材の評価結果を表11に示す。
【0041】
【表11】
これより,いずれも,実施材の方が優れていることがわかる。
【0042】
【発明の効果】
以上記述した通り,本発明により,良好な挿抜性を有するコネクタ用錫めっき材を供給することが可能になる。
Claims (4)
- 銅又は銅合金の母材と、
前記母材上にそれぞれ形成され且つリフロー処理された、ビッカース硬さ450〜750HVでかつ厚み0.3〜2μmのニッケル合金めっきの中間層、及び、SnまたはSn合金めっき表層と、
前記リフロー処理によって前記ニッケル合金めっきの中間層及び前記SnまたはSn合金めっき表層の間に拡散により形成されたSn−Niを主成分とする厚みが0.05〜2μmかつSn−Ni化合物の平均粒径が0.05〜1μmの合金層と、
からなることを特徴とする挿抜性に優れたコネクタ用めっき材料。 - 前記リフロー処理により形成された中間層がP(リン)またはB(ホウ素)のどちらか一方あるいは両方を合計で0.05〜20wt%を含む他、Zn、Cuを合計で50wt%以下、残部がNiと不可避不純物又はNiとCoと不可避的不純物からなる合金であることを特徴とする請求項1に記載の挿抜性に優れたコネクタ用めっき材料。
- グロー放電質量分析法(GDMS)で濃度測定したSnまたはSn合金めっき中のリンまたはホウ素のどちらか一方あるいは両方の濃度が合計で0.001〜0.2wt%であることを特徴とする請求項1または2に記載の挿抜性に優れたコネクタ用めっき材料。
- 表層のSnまたはSn合金めっきの表面の酸化物層内に、内部からの拡散により形成されたリンまたはホウ素のどちらか一方あるいは両方の濃度が合計で0.001〜0.1wt%であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の挿抜性に優れるコネクタ用めっき材料。
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