JP4488473B2 - 画像形成方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真法、静電記録法、静電印刷法等において形成される潜像の現像に用いられる現像剤及び該現像剤を用いた画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
カラー画像形成方法には、1ドラム多重現像、1ドラム多重転写、4ドラムタンデム方式等が知られているが、さらに、この後者のタンデム方式を発展させた方式として現像装置を複数台並べて、各マシンに1色を割当て、1パスで印字を行う画像形成方法(以下、マルチプレックス方式と呼ぶ)が近年注目されている。マルチプレックス方式では、各色の現像が独立に行われるため、実質、1色の現像スピードで複数色を得ることができ、また現像ユニットが一つであるため、マシンも黒トナー印刷機と同じものを使用でき、機械的な構造が複雑化することもない。
【0003】
このようなマルチプレックス方式は、小型プリンタで使用されるフルカラー印刷よりは、むしろ企業のロゴマークや重要な個所を色分けする黒トナーの印字率が印字中70%以上を示すスポットカラー印刷に使用されている。しかし、従来のカラートナーを、マルチプレックス方式のマシンに実装しカラー印刷すると、画像劣化が生じる。このような傾向は、特に黒トナーの印字率がカラートナーの印字率の2倍を超えるとより顕著になる。
【0004】
黒トナーとカラートナーで組成や物性を変えたトナーが特開2000−194157号公報や特開2001−109198号公報に提案されているが、いずれも、フルカラー画像形成装置における黒トナーとカラートナーの光沢性や定着性の調整が目的とされており、マルチプレックス方式に転用しても画像劣化を防止することはできない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、トナーの帯電安定性に優れ、マルチプレックス方式においても連続して優れた画像が得られる画像形成方法及び該画像形成方法に用いられる現像剤を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、
複数台の二成分現像装置に、それぞれ異なる色のトナーとキャリアとからなる二成分現像剤を実装して、複数色からなるカラー画像を形成する方法であって、前記トナーのうちの1種が黒トナーであり、他のトナーがカラートナーであって、前記トナーのいずれもがポリエステルを主成分とする結着樹脂、着色剤、離型剤および外添剤を含有してなり、各トナーにおける外添剤の含有量が、
X<Y
(ここで、Xは黒トナーにおける外添剤の含有量(重量%)、Yはカラートナーにおける外添剤の含有量(重量%)とする)
を満足する、画像形成方法、並びに
前記画像形成方法に用いられる、2種以上の二成分現像剤のセットからなる現像剤
に関する。
【0007】
【発明の実施の形態】
黒トナーとカラートナーとを用いたマルチプレックス方式では、フィルミングや画像劣化が、特にカラートナーに生じやすい。そこで、本件発明者らが検討した結果、その理由は不明なるも、カラートナーの外添剤を黒トナーよりも多量とすることにより、トナーの帯電安定性に優れ、連続して優れた画像が得られることを見出した。
【0008】
即ち、本発明では、黒トナーとカラートナーにおける外添剤の含有量が、
X<Y
(ここで、Xは黒トナーにおける外添剤の含有量(重量%)、Yはカラートナーにおける外添剤の含有量(重量%)とする)
を満足する、2種以上の二成分現像剤のセットからなる現像剤を用いることを特徴とする。
【0009】
黒トナーとカラートナーにおける外添剤の含有量の関係は、好ましくは、
0.1≦1.5×X<Y≦2.5
であり、より好ましくは
0.2≦1.8×X<Y≦1.8
である。
【0010】
本発明の画像形成方法に用いる現像剤は、2種以上の二成分現像剤、即ち、黒トナーを含有した二成分現像剤と、少なくとも1種のカラートナーを含有した二成分現像剤からなる二成分現像剤とのセットからなり、各二成分現像剤は、結着樹脂、着色剤、離型剤及び外添剤を含有したトナーとキャリアとからなる。
【0011】
本発明において、トナーの結着樹脂の主成分としては、ポリエステル、ポリエステル/スチレンアクリルの混合樹脂、ハイブリッド樹脂、スチレン−アクリル樹脂等が挙げられ、これらの中では、定着性、透明性等の観点から、ポリエステルが好ましい。結着樹脂中のポリエステルの含有量は、50〜100重量%が好ましく、70〜100重量%がより好ましい。なお、ハイブリッド樹脂とは、ポリエステル、ポリエステル・ポリアミド、ポリアミド等の縮重合系樹脂成分とビニル重合系樹脂等の付加重合系樹脂成分とが化学的に結合した樹脂をいう。
【0012】
本発明におけるポリエステルの原料モノマーは、特に限定されないが、公知のアルコール成分と、カルボン酸、カルボン酸無水物、カルボン酸エステル等の公知のカルボン酸成分が用いられる。
【0013】
アルコール成分としては、式(I):
【0014】
【化1】
Figure 0004488473
【0015】
(式中、Rは炭素数2又は3のアルキレン基、x及びyは正の数を示し、xとyの和は1〜16、好ましくは1.5〜5.0である)
で表される化合物が含有されていることが好ましい。
【0016】
式(I)で表される化合物としては、ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス (4−ヒドロキシフェニル) プロパン、ポリオキシエチレン(2.2)−2,2−ビス (4−ヒドロキシフェニル) プロパン等のビスフェノールAのアルキレン(炭素数2〜3)オキサイド(平均付加モル数1〜16)付加物等が挙げられる。また、他のアルコール成分としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、水素添加ビスフェノールA、ソルビトール、又はそれらのアルキレン(炭素数2〜4)オキサイド(平均付加モル数1〜16)付加物等が挙げられ、これらの1種以上を含有することが好ましい。
【0017】
式(I)で表される化合物のアルコール成分中の含有量は、5モル%以上、好ましくは50モル%以上、より好ましくは100モル%が望ましい。
【0018】
また、カルボン酸成分としては、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、フマル酸、マレイン酸等のジカルボン酸、ドデセニルコハク酸、オクテニルコハク酸等の炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数2〜20のアルケニル基で置換されたコハク酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、それらの酸の無水物及びそれらの酸のアルキル(炭素数1〜8)エステル等が挙げられ、これらの1種以上を含有することが好ましい。
【0019】
ポリエステルは、例えば、アルコール成分とカルボン酸成分とを不活性ガス雰囲気中にて、要すればエステル化触媒を用いて、180〜250℃の温度で縮重合することにより製造することができる。
【0020】
トナーを正帯電性トナーとして使用する場合、ポリエステルの酸価は、0.5〜15mgKOH/gが好ましく、1〜12mgKOH/gがより好ましく、1.5〜10mgKOH/gが特に好ましい。
【0021】
また、トナーを負帯電性トナーとして使用する場合、ポリエステルの酸価は、5〜40mgKOH/gが好ましく、10〜35mgKOH/gがより好ましく、15〜30mgKOH/gが特に好ましい。
【0022】
また、ポリエステルの軟化点は、80〜165℃が好ましく、ガラス転移点は50〜85℃が好ましい。
【0023】
着色剤としては、トナー用着色剤として用いられている染料、顔料等のすべてを使用することができ、カーボンブラック、複合酸化物、アニリンブラック、ニグロシン染料、フタロシアニンブルー、パーマネントブラウンFG、ブリリアントファーストスカーレット、ピグメントグリーンB、フタロシアニングリーン、ローダミンBベース、ソルベントレレッド49、ソルベントレレッド146、ソルベントブルー35、キナクリドン、カーミン6B、ベンジジンイエロー、モノアゾ系染顔料、ジスアゾ系染顔料等が挙げられ、これらは単独で又は2種以上を混合して用いることができる。着色剤の含有量は、結着樹脂100重量部に対して、1〜30重量部が好ましく、1〜20重量部がより好ましい。
【0024】
離型剤としては、例えば、ポリプロピレンワックス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンポリエチレン共重合体ワックス、フィッシャートロプシュワックス等のポリオレフィンワックス、カルナウバワックス、はぜろう、密ろう、鯨ろう、モンタンワックス、ライスワックス等のエステルワックス、脂肪酸アミドワックス等のアミド系ワックス等が挙げられる。これらは単独であっても、2種以上の併用であってもよい。
【0025】
離型剤の融点は、低温定着性及び耐オフセット性の観点から、50〜120℃が好ましく、60〜100℃がより好ましい。
【0026】
離型剤の含有量は、低温定着性、耐オフセット性、耐久性及び帯電性の観点から、結着樹脂100重量部に対して、0.1〜10重量部が好ましく、0.5〜5重量部がより好ましく、1〜3重量部が特に好ましい。
【0027】
トナーには、荷電制御剤が必要に応じて添加されていてもよい。正帯電性荷電制御剤としては、ニグロシン染料、3級アミンを側鎖として含有するトリフェニルメタン系染料、4級アンモニウム塩化合物、ポリアミン樹脂、イミダゾール誘導体等が挙げられ、これらの中では、分散性及び帯電量の安定性の観点からニグロシン及び4級アンモニウム塩が好ましく、カラートナー用としては4級アンモニウム塩が好ましい。
【0028】
また、負帯電性荷電制御剤としては、含金属アゾ染料、銅フタロシアニン染料、芳香族ヒドロキシカルボン酸の金属錯体等が挙げられる。
【0029】
正帯電性荷電制御剤と負帯電性荷電制御剤とは、それぞれ単独で使用されていても、併用されていてもよい。
【0030】
荷電制御剤の含有量は、結着樹脂100重量部に対して、帯電性及び耐久性の観点から、0.05〜10重量部が好ましく、0.07〜9重量部がより好ましい。
【0031】
外添剤としては、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、酸化錫、酸化亜鉛等の無機微粒子が挙げられ、これらの中では、埋め込み防止の観点から、比重の小さいシリカが含有されているのが好ましい。
【0032】
シリカは、耐環境安定性の観点から、疎水化処理された疎水性シリカであるのが好ましく、アミノ基を有する疎水化処理剤により表面が被覆されたシリカが好ましく、このようなシリカは鉄粉との攪拌により、正帯電性を示す。
【0033】
アミノ基を有する疎水化処理剤としては、オルガノポリシロキサン等が挙げられる。オルガノポリシロキサンのアミノ当量は、正帯電性の付与効果を高めるために、200以上、シリカのキャリアへの転移付着を防止するために、22500以下が好ましく、より好ましくは300〜10000である。
【0034】
アミノ基を有するオルガノポリシロキサンにより疎水化処理されたシリカの市販品としては、「HVK−2150」、「HDK H3050VP」(以上、クラリアント社製)等が挙げられる。
【0035】
外添剤の平均粒径は、帯電性及び感光体への傷防止の観点から、3〜300nmが好ましく、5〜100nmがより好ましい。
【0036】
通常、平均粒径が5〜20nmの小粒径外添剤は、帯電性や流動性に優れるものの埋め込みが生じ易く、平均粒径25〜100nmである大粒径外添剤は、埋め込み防止に優れるものの、流動性の悪化や感光体の傷の原因となりやすい。従って、流動性、帯電性、耐久性の観点から、両者を併用して使用するのがこの好ましい。
【0037】
小粒径外添剤の平均粒径は、好ましくは5〜20nm、より好ましくは10〜20nmであり、大粒径外添剤の平均粒径は、好ましくは25〜100nm、より好ましくは30〜50nmの外添剤である。
【0038】
さらに、本発明の画像形成方法では、黒トナーでは外添剤が遊離しやすく、カラートナーでは埋め込まれやすい。このため、カラートナーでは黒トナーよりも、大粒径外添剤が多量に用いられているのが好ましい。
【0039】
黒トナーにおける外添剤の含有量は、遊離シリカによる転写不良防止及び流動性確保の観点から、トナー中、0.05〜1.5重量%が好ましく、0.1〜1重量%がより好ましく、0.2〜0.8重量%が特に好ましい。さらに、黒トナーにおける大粒径外添剤の含有量は、トナー中、0.01〜0.5重量%が好ましく、0.05〜0.2重量%がより好ましい。
【0040】
一方、カラートナーにおける外添剤の含有量は、遊離シリカによる転写不良防止及び流動性確保の観点から、トナー中、0.1〜3.0重量%が好ましく、0.5〜2.0重量%がより好ましく、0.9〜1.5重量%が特に好ましい。さらに、カラートナーにおける大粒径外添剤の含有量は、トナー中、0.03〜1.0重量%が好ましく、0.2〜0.5重量%がより好ましい。
【0041】
さらに、トナーには、流動性向上剤、導電性調整剤、体質顔料、繊維状物質等の補強充填剤、酸化防止剤、老化防止剤、クリーニング性向上剤等の添加剤が適宜含有されていてもよい。
【0042】
トナーは、未処理トナーと外添剤とをヘンシェルミキサー等を用いて混合する表面処理工程を経て得られる。未処理トナーは、粉砕トナーが好ましく、例えば、結着樹脂、着色剤、離型剤等をヘンシェルミキサー、ボールミル等の混合機で均一に混合した後、密閉式ニーダー又は1軸もしくは2軸の押出機等で溶融混練し、冷却後、ハンマーミルを用いて粗粉砕し、さらにジェット気流を用いた微粉砕機や機械式粉砕機により微粉砕し、旋回気流を用いた分級機やコアンダ効果を用いた分級機により所定の粒度に分級して得られる。
【0043】
以上説明したトナーとキャリアとを混合することにより、本発明に用いられる二成分現像剤が得られる。
【0044】
キャリアのコア材としては、鉄粉、マグネタイト、フェライト等が挙げられ、画像特性の観点から飽和磁化が低く、磁気ブラシのあたりが弱くなるフェライトがより好ましい。
【0045】
コア材の飽和磁化は、階調性や中間調の再現性の観点から、100kA/m以下が好ましく、キャリア付着やトナー飛散の観点から、40kA/m以上が好ましい。このような観点から、40〜100kA/mが好ましく、50〜90kA/mがより好ましい。
【0046】
コア材の表面は、キャリア汚染を更に低減するために、正帯電性トナーにはフッ素又はシリコンコートで、負帯電性トナーには、シリコン樹脂で被覆されたキャリアが好ましい。
【0047】
キャリアの体積平均粒子径は、50〜200μmが好ましく、トナーとキャリアの重量比(トナー/キャリア)は、0.5/100〜8/100が好ましい。
【0048】
本発明では、複数台の現像装置に、それぞれ色の異なる二成分現像剤を実装し、マルチプレックス方式により複数色からなる画像を形成する。本発明により形成する画像における、黒トナーとカラートナーの印字率の比(黒トナー/カラートナー)は、60/40〜99/1が好ましく、70/30〜95/5がより好ましい。
【0049】
本発明では、線速が370mm/sec以上、好ましくは500mm/sec以上の二成分現像方式の高速機をも好適に用いることができる。
【0050】
【実施例】
〔軟化点〕
ASTM D36−86の方法により測定する。
【0051】
〔ガラス転移点及び融点〕
示差走査熱量計(セイコー電子工業社製、DSC210)を用いて昇温速度10℃/分で測定する。
【0052】
〔酸価及び水酸基価〕
JIS K0070の方法により測定する。
【0053】
〔離型剤の融点〕
示差走査熱量計「DSC210」(セイコー電子工業社製)を用いて昇温速度10℃/分で測定した際のピークトップの温度とする。
【0054】
樹脂製造例1
ポリオキシプロピレン(2.2)―2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン735g、ポリオキシエチレン(2.2)―2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン293g、イソフタル酸280g、イソオクテニルコハク酸60g、トリメリット酸72g、及びジブチル錫オキシド2gを窒素気流下、230℃にて減圧下で反応させた。ASTM D36−86に準拠した軟化点が136℃に達したとき、反応を終了し、樹脂Aを得た。得られた樹脂Aは淡黄色の固体であり、ガラス転移点は63℃であった。又、該樹脂Aの酸価は3.1mgKOH/g、水酸基価は35.2mgKOH/gであった。
【0055】
樹脂製造例2
ポリオキシプロピレン(2.2)―2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン900g、ネオペンチルグリコール250g、テレフタル酸580g、無水トリメリット酸130g、及びジブチル錫オキシド2gを窒素気流下、180から230℃に8時間かけて昇温後、減圧下で反応させた。酸価が10.2mgKOH/gに達したとき、反応を終了し、樹脂Bを得た。得られた樹脂Bは淡黄色の固体であり、DSC(示差熱量計)によるガラス転移点は66℃であり、ASTM D36−86に準拠した軟化点は145℃であった。該樹脂Bの酸価は10.2mgKOH/g、水酸基価は45.2mgKOH/gであった。
【0056】
実施例1〜6、比較例1、2(実施例2、4、5は参考例である)
表1に示す原料を、ヘンシェルミキサーを用いて予備混合した後、2軸押出機で溶融混練し、冷却後、通常の粉砕、分級工程を行い、体積平均粒子径が10μmの未処理トナーを得た。
【0057】
【表1】
Figure 0004488473
【0058】
得られた未処理トナー100重量部に、表2に示す外添剤をヘンシェルミキサーを用いて混合付着させた。
【0059】
【表2】
Figure 0004488473
【0060】
得られたトナー39重量部と、フッ素・アクリル樹脂で被覆された、飽和磁化が60kA/mのフェライトキャリア(平均粒子径:110μm)1261重量部とをナウターミキサーで混合し、各々の二成分現像剤を得た。
【0061】
日本アイ・ビー・エム株式会社製の「Infoprint4000ID3」(線速:1509mm/sec;解像度:240dpi;現像システム:3本マグネットロール、セレン感光体、反転現像、接触現像方式)に黒トナーを含有した二成分現像剤、「Infoprint4000ID4」にカラートナーを含有した二成分現像剤を、表2に示す組み合わせでそれぞれ実装し、印字率30%(印字比率黒:カラー=70:30)のプリントパターンを、11×18インチの連続紙を用いて、100万枚の連続印刷を行った。連続印刷する際のトナーの帯電量を以下の方法に従って測定し、同時に画質を目視にて観察した。結果を表3に示す。
【0062】
Figure 0004488473
【0063】
〔画質〕
画質は、画像濃度、べた均一性、トナー飛散及びかぶりを、特にカラー印刷部に注意して目視により観察し、総合的に判断した。
(評価基準)
◎:優秀 ○:良好 △:許容レベル ×:実用不可
【0064】
【表3】
Figure 0004488473
【0065】
以上の結果より、実施例1〜6では、帯電安定性に優れ、長期にわたって良好な画質を維持できるのに対し、黒トナーの方がカラートナーよりも外添剤を多量に含有した現像剤を組み合わせた比較例1、黒トナーとカラートナーが同量の外添剤を含有した現像剤を組み合わせた比較例2では、カラートナーの帯電性の低下とともに、画質も低下していることが分かる。
【0066】
【発明の効果】
本発明により、トナーの帯電安定性に優れ、マルチプレックス方式においても連続して優れた画像が得られる画像形成方法及び該画像形成方法に用いられる現像剤を提供することができる。

Claims (5)

  1. マルチプレックス方式における複数台の二成分現像装置に、それぞれ異なる色のトナーとキャリアとからなる二成分現像剤を実装して、複数色からなる画像を形成する方法であって、前記トナーのうちの1種が黒トナーであり、他のトナーがカラートナーであって、前記トナーのいずれもが結着樹脂、着色剤、離型剤および外添剤を含有してなり、前記黒トナー及びカラートナーの結着樹脂の70〜100重量%が式(I):
    Figure 0004488473
    (式中、Rは炭素数2又は3のアルキレン基、x及びyは正の数を示し、xとyの和は1〜16である)
    で表される化合物のみからなるアルコール成分とカルボン酸成分とを縮重合させて得られるポリエステルであり、各トナーにおける外添剤の含有量が、
    0.2≦1.8×X<Y≦1.8
    (ここで、Xは黒トナーにおける外添剤の含有量(重量%)、Yはカラートナーにおける外添剤の含有量(重量%)とする)
    を満足する、画像形成方法。
  2. 形成する画像における黒トナーとカラートナーの印字率の比(黒トナー/カラートナー)が、60/40〜99/1である請求項1記載の画像形成方法。
  3. 外添剤が、平均粒径3〜300nmのシリカである請求項1又は2記載の画像形成方法。
  4. 装置の線速が、いずれも370mm/sec以上である請求項1〜いずれか記載の画像形成方法。
  5. 請求項1〜いずれか記載の画像形成方法に用いられる、2種以上の二成分現像剤のセットからなる現像剤。
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