JP4017562B2 - フルカラートナー - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真法、静電記録法、静電印刷法等において形成される潜像の現像に用いられるフルカラートナーに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、イエロー、シアン、マゼンタの3原色カラートナーと黒トナーの4色のトナーを用いるフルカラートナーが普及しているが、透明性等の要求特性や着色剤等の相違から、各トナーの現像特性が異なり、光沢等の画質や細線再現性等の画像再現性の向上が望まれており、反転現像によりドット単位で静電潜像の現像を行うデジタル方式では、特に、にごり等のない高画質が必要とされるため、その改善が望まれている。
【0003】
そこで、4色の各トナー間の現像特性を調整する手段として、特定物性を有する複数の無機微粒子のトナーへの外添(特許文献1参照)、カラートナーと黒トナーの軟化点、添加ワックスの調整(特許文献2参照)、トナーの転写順、圧縮度の規定(特許文献3参照)等が知られており、ある程度の効果は得られているものの、さらなる改善が望まれている。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−10773号公報(請求項1、4)
【特許文献2】
特開2001−109198号公報(請求項1)
【特許文献3】
特開2001−194861号公報(請求項1)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、細線再現性及び光沢の均一性のいずれにも優れたフルカラー画像が得られるフルカラートナーを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、結着樹脂及び着色剤をそれぞれ含有してなる、黒トナーと少なくとも1種のカラートナーからなるフルカラートナーであって、黒トナーに含有されている結着樹脂の芳香族濃度(黒トナー芳香族濃度)が、いずれのカラートナーに含有されている結着樹脂の芳香族濃度(カラートナー芳香族濃度)よりも低く、黒トナー芳香族濃度と最も低いカラー芳香族濃度の差がカラートナー芳香族濃度間の差のいずれよりも大きく、黒トナー芳香族濃度といずれのカラートナー芳香族濃度との差も2〜14重量%であり、いずれのカラートナーも軟化点が122.8〜140℃であるフルカラートナーに関する。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明のフルカラートナーは、黒トナーと少なくとも1種のカラートナーを含有するものであるが、黒トナーに含有されている結着樹脂の芳香族濃度(黒トナー芳香族濃度)が、カラートナーに含有されている結着樹脂の芳香族濃度(カラートナー芳香族濃度)よりも低く、かつ特定濃度差に調整されている点に大きな特徴を有する。一般に、フルカラー画像の形成においては、カラートナー間は相溶性があってもよいが、カラートナーと黒トナー間は非相溶性であるのが好ましい。これは、カラートナー間では、色の重ね合わせにより特定の色の再現が行われるほどで画質への影響が小さいのに対し、カラートナーと黒トナーが混ざり合うと、にじみ、にごり等により画質が大きく低下するためであり、特ににごりが画質に大きな影響を及ぼすドット方式では、カラートナーと黒トナーの混色防止が重要な課題となる。しかしながら、本発明では、黒トナー芳香族濃度がカラートナー芳香族濃度よりも低く、かつその差がカラートナー間の芳香族濃度差よりも大きく調整されているため、本発明のフルカラートナーにより、黒トナーとカラートナーが混ざり合うことなく、細線再現性に優れた高品質なフルカラー画像が得られる。なお、各トナーの結着樹脂が非類似なほど、光沢差が増し、両者は一般に相反する物性であるが、本発明はこれらを簡便な方法で解決したものである。
【0008】
黒トナー芳香族濃度といずれのカラートナー芳香族濃度との差も、画像における光沢の均一性の観点から、14重量%以下であり、細線再現性の観点から、1重量%以上である。これらの観点より、黒トナー芳香族濃度とカラートナー芳香族濃度との差は、1〜14重量%であり、好ましくは2〜7重量%である。
【0009】
また、カラートナー間の芳香族濃度差は、5重量%以内が好ましく、1重量%以内がより好ましく、0重量%、即ち各カラートナーに同一の結着樹脂が含有されているのが特に好ましい。
【0010】
黒トナー芳香族濃度は、光沢及び帯電性の観点から、好ましくは30〜50重量%、より好ましくは35〜45重量%、特に好ましくは37〜43重量%であり、カラートナー芳香族濃度は、光沢、帯電性及び着色剤分散性の観点から、好ましくは40〜55重量%、より好ましくは45〜50重量%である。
【0011】
本明細書において結着樹脂の芳香族濃度とは、結着樹脂中のベンゼン環、ナフタリン環等の芳香族環、好ましくはベンゼン環の重量の比率(百分率)と定義する。当該芳香族環の重量は、ベンゼン環で例示すると、ベンゼンの6つの炭素原子とその炭素原子に直接結合している水素原子の和とする。例えば、フタル酸中の芳香族環の重量は76であり、スチレン中の芳香族環の重量は77である。
【0012】
即ち、結着樹脂の各構成単位、即ちモノマー単位について〔モル数〕×〔当該構成成分1分子中のベンゼン環の分子量の合計〕を計算し、得られた値を全ての構成成分について合計して合計値(g)(以下、ARという)を求める。一方、各構成成分ごとにそのモル数に対し分子量を乗じ、得られた値を全ての構成成分について合計して合計値(g)(以下、SUMという)を求め、さらにAR÷SUM×100を計算することにより芳香族濃度(%)を求める。なお、縮重合系樹脂の場合には、SUMから、水、低級アルコール等の低分子物質の脱反応による脱低分子物質量(g)を減じた値をSUMの値として用いる。
【0013】
黒トナーとカラートナーに含有される結着樹脂の160℃での溶解粘度の差は、500〜3000Pa・sが好ましく、700〜2000Pa・sがより好ましい。黒トナーとカラートナーとでは、黒トナーの方が溶融粘度が高いことが好ましく、黒トナーに含有される結着樹脂の160℃での溶融粘度は1500〜8000Pa・sが好ましく、3500〜6000Pa・sがより好ましい。また、カラートナーに含有される結着樹脂の160℃での溶融粘度は、500〜5000Pa・sが好ましく、3000〜5000Pa・sがより好ましい。
【0014】
黒トナーとカラートナーは、通常のトナーと同様に、それぞれ結着樹脂及び着色剤を含有するものである。
【0015】
結着樹脂は、ポリエステル、ポリアミド、エポキシ樹脂、スチレン−アクリル樹脂、ポリエステルとスチレン−アクリル樹脂の混合樹脂、2種以上の樹脂成分が部分的に化学結合したハイブリッド樹脂等が挙げられるが、定着性及び透明性の観点から、ポリエステルを主成分とすることが好ましい。結着樹脂中のポリエステルの含有量は、50〜100重量%が好ましく、70〜100重量%がより好ましく、100重量%が特に好ましい。なお、ハイブリッド樹脂としては、ポリエステル、ポリエステル・ポリアミド、ポリアミド等の縮重合系樹脂とビニル重合系樹脂等の付加重合系樹脂とが化学的に結合した樹脂が好ましく、2種以上の樹脂を原料として得られたものであっても、1種の樹脂と他種の樹脂の原料モノマーの混合物から得られたものであってもよいが、効率よくハイブリッド樹脂を得るためには、2種以上の樹脂の原料モノマーの混合物から得られたものが好ましい。
【0016】
ポリエステルの原料モノマーは、特に限定されないが、公知のアルコール成分と、カルボン酸、カルボン酸無水物、カルボン酸エステル等の公知のカルボン酸成分が用いられる。
【0017】
アルコール成分としては、ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス (4−ヒドロキシフェニル) プロパン、ポリオキシエチレン(2.2)−2,2−ビス (4−ヒドロキシフェニル) プロパン等の式(I):
【0018】
【化2】
【0019】
(式中、Rは炭素数2又は3のアルキレン基、x及びyは正の数を示し、xとyの和は1〜16、好ましくは1.5〜5.0である)で表されるビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、水素添加ビスフェノールA、ソルビトール、又はそれらのアルキレン(炭素数2〜4)オキサイド(平均付加モル数1〜16)付加物等が挙げられる。
【0020】
また、カルボン酸成分としては、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸等の芳香族カルボン酸、フマル酸、マレイン酸、アジピン酸、コハク酸、ドデセニルコハク酸、オクテニルコハク酸等の炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数2〜20のアルケニル基で置換されたコハク酸等の脂肪族カルボン酸、それらの酸の無水物及びそれらの酸のアルキル(炭素数1〜3)エステル等が挙げられる。
【0021】
本発明においては、帯電性、着色剤の分散性及び耐ブロッキング性の観点から、黒トナーとカラートナーのいずれにおいても、アルコール成分中に、式(I)で表されるビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物が、好ましくは50重量%以上、より好ましくは80〜100重量%、特に好ましくは100重量%含有されていることが好ましく、黒トナーとカラートナーとの芳香族濃度差は、カルボン酸成分を構成するモノマーにより調整することが好ましい。
【0022】
また、カルボン酸成分中の芳香族カルボン酸化合物の含有量は、黒トナーでは、好ましくは50〜90モル%、より好ましくは50〜75モル%であり、カラートナーでは、好ましくは80〜100モル%、より好ましくは90〜100モル%である。なお、芳香族カルボン酸化合物は、芳香族カルボン酸、及びそれらの酸の無水物、それらの酸のアルキル(炭素数1〜3)エステル等の芳香族カルボン酸の誘導体を含む。
【0023】
ポリエステルは、例えば、アルコール成分とカルボン酸成分とを不活性ガス雰囲気中にて、要すればエステル化触媒を用いて、180〜250℃の温度で縮重合することにより製造することができる。
【0024】
本発明のトナーを正帯電性トナーとして使用する場合、ポリエステルの酸価は、0.5〜15mgKOH/gが好ましく、1〜12mgKOH/gがより好ましく、1.5〜10mgKOH/gが特に好ましい。
【0025】
また、トナーを負帯電性トナーとして使用する場合、ポリエステルの酸価は、5〜40mgKOH/gが好ましく、10〜35mgKOH/gがより好ましく、15〜30mgKOH/gが特に好ましい。
【0026】
また、結着樹脂の軟化点は、80〜165℃が好ましく、95〜155℃がより好ましく、ガラス転移点は50〜85℃が好ましい。なお、より広い定着域を得る観点から、軟化点が120〜165℃の樹脂(高軟化点樹脂)と、軟化点が80℃以上120℃未満の樹脂(低軟化点樹脂)が、好ましくは10/90〜90/10、より好ましくは30/70〜70/30の重量比(高軟化点樹脂/低軟化点樹脂)で、配合されているのが好ましい。
【0027】
着色剤としては、トナー用着色剤として用いられている染料、顔料等のすべてを使用することができ、カーボンブラック、フタロシアニンブルー、パーマネントブラウンFG、ブリリアントファーストスカーレット、ピグメントグリーンB、ローダミン−Bベース、ソルベントレッド49、ソルベントレッド146 、ソルベントブルー35、キナクリドン、カーミン6B、ジスアゾエロー等が挙げられ、これらは単独で又は2種以上を混合して用いることができる。着色剤の使用量は、結着樹脂100重量部に対して、1〜40重量部が好ましく、3〜10重量部がより好ましい。
【0028】
本発明においては、さらに、荷電制御剤、離型剤、流動性向上剤、導電性調整剤、体質顔料、繊維状物質等の補強充填剤、酸化防止剤、老化防止剤、クリーニング性向上剤等の添加剤を原料として配合してもよい。
【0029】
荷電制御剤としては、ニグロシン染料、3級アミンを側鎖として含有するトリフェニルメタン系染料、4級アンモニウム塩化合物、ポリアミン樹脂、イミダゾール誘導体等の正帯電性荷電制御剤と、含金属アゾ染料、芳香族ヒドロキシカルボン酸金属錯体、銅フタロシアニン染料、サリチル酸のアルキル誘導体の金属錯体、ベンジル酸ホウ素化合物等の負帯電性荷電制御剤が挙げられ、これらはトナーの帯電性に応じてそれぞれ単独で用いられていても、混合して用いられていてもよい。
【0030】
離型剤としては、カルナウバワックス、ライスワックス等の天然エステル系ワックス、ポリプロピレンワックス、ポリエチレンワックス、フィッシャートロプッシュ等の合成ワックス、モンタンワックス等の石炭系ワックス、アルコール系ワックス等のワックスが挙げられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して含有されていてもよい。
【0031】
各トナーの製造方法は、混練粉砕法、転相乳化法、乳化分散法、懸濁重合法等の従来より公知のいずれの方法であってもよいが、製造が容易なことから、混練粉砕法が好ましい。例えば、混練粉砕法による粉砕トナーの場合、結着樹脂、着色剤等をヘンシェルミキサー等の混合機で均一に混合した後、密閉式ニーダー又は1軸もしくは2軸の押出機等で溶融混練し、冷却、粉砕、分級して製造することができる。トナーの体積平均粒径は3〜15μmが好ましい。
【0032】
黒トナー及びカラートナーの軟化点は、定着性及び耐ブロッキング性の観点から、95〜140℃が好ましく、100〜130℃がより好ましい。
【0033】
本発明のフルカラートナーは、黒トナーと少なくとも1種のカラートナーとから構成されるが、カラートナーとしては、マゼンタトナー、イエロートナー、シアントナー等が挙げられる。
【0034】
本発明のフルカラートナーは、解像度が600dpi以上の静電像の現像器、好ましくは複写機又はプリンターに用いることにより、細線再現性における効果がより顕著に発揮される。
【0035】
【実施例】
〔軟化点〕
高化式フローテスター「CFT−500D」(島津製作所製)を用い、樹脂の半分が流出する温度を軟化点とする(試料:1g、昇温速度:6℃/分、荷重:1.96MPa、ノズル:1mmφ×1mm)。
【0036】
〔ガラス転移点〕
示差走査熱量計(セイコー電子工業社製、DSC210)を用いて200℃まで昇温し、その温度から降温速度10℃/分で0℃まで冷却した試料を昇温速度10℃/分で測定し、最大ピーク温度以下のベースラインの延長線とピークの立ち上がり部分から、ピークの頂点まで最大傾斜を示す接線との交点の温度をガラス転移点とする。
【0037】
〔粘度〕
粘弾性測定装置(レオメーター)RDA−II型(レオメトリックス社製)を用い、以下の測定条件にて、180℃から140℃まで10℃ごとに測定した際の160℃の値を採用する。
(測定条件)
治具:パラレルプレート(半径:5mm)
試料:1g
周波数:2ラジアン/秒
歪:2°
【0038】
樹脂製造例1
表1に示す無水トリメリット酸以外の原料及び酸化ジブチル錫4gを窒素導入管、脱水管、攪拌器及び熱伝対を装備した5リットル容の四つ口フラスコに入れ、220℃で8時間かけて反応させた後、8.3kPaにて1時間反応させた。さらに210℃にて無水トリメリット酸を添加し、所定の軟化点に達するまで反応させて、樹脂A〜Dを得た。
【0039】
【表1】
【0040】
黒トナー製造例
表2に示す結着樹脂100重量部、カーボンブラック「MOGUL−L」(キャボット社製)4.0重量部、荷電制御剤「T−77」(保土谷化学工業社製)0.5重量部及び離型剤「カルナバワックスC1」(加藤洋行社製)1重量部を、ヘンシェルミキサーにて予備混合した後、二軸押出機で溶融混練し、冷却後、粉砕、分級工程を経て、体積平均粒子径が8μmの粉体を得た。
【0041】
得られた粉体100重量部に、疎水性シリカ「アエロジルR−972」(日本アエロジル社製)1.0重量部をヘンシェルミキサーにより混合付着させ、黒トナーA〜Eを得た。
【0042】
カラートナー製造例
表2に示す結着樹脂100重量部、イエロー着色剤「パリオトールD1155」(BASF社製)4.0重量部、荷電制御剤「LR−147」(日本カーリット社製)0.5重量部及び離型剤「カルナバワックスC1」(加藤洋行社製)1重量部を使用し、黒トナーと同様にして、イエロートナーA〜Cを得た。
【0043】
また、イエロー着色剤の代わりに、マゼンタ着色剤「ECR−101」(大日化学社製)4.0重量部又はシアン着色剤「ECB−30」(大日精化社製)4.0重量部を使用した以外は、イエロートナーと同様にして、マゼンタトナーA〜C及びシアントナーA〜Cを得た。
【0044】
【表2】
【0045】
実施例1〜6、比較例1、2
▲1▼ 反転現像によるデジタル方式のカラープリンタ「MOCROLINE7300」(沖データ社製)の各色トナー用現像器に、イエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー及び黒トナーをそれぞれ実装し、各トナーの付着量をそれぞれ0.55mg/cm2 に調整して、各色ごとに、600dpiの高解像モードで、Hammermill(LaserPrint,90g紙)上に5cm四方のベタ画像(定着温度180℃、定着速度は50mm/sec)を得た。得られた定着画像の光沢度をグロスセンサー「VG−2P」(NIPPONDENSHOKU社製)を用いて測定し、以下の評価基準に従って、光沢の均一性を評価した。結果を表3に示す。なお、各実施例及び比較例におけるカラー画像間の光沢度の差はいずれも10未満であった。
【0046】
〔評価基準〕
黒画像と、カラー画像の中で黒画像ともっとも光沢度の差が大きなカラー画像の光沢度との差が、
◎: 10未満
○: 10以上、20未満
×: 20以上
【0047】
▲2▼ ▲1▼と同じカラープリンタを用い、黒トナー、カラートナー(イエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー)の現像条件を調整せず、初期条件で1dot・1spaceで黒トナー、カラートナーを交互に印字・定着し、得られた画像を1000倍に拡大して観察し、細線再現性を評価した。結果を表3に示す。
【0048】
〔評価基準〕
◎: いずれのカラーラインもはっきり観測できる。
○: 黒トナーに隣接するカラーラインが若干にごっているが実使用上問題ない。
△: 黒トナーに隣接するカラーラインがにごっているのが確認できる。
×: 黒トナーに隣接するカラーラインがほとんど確認できない。
【0049】
【表3】
【0050】
以上の結果より、黒トナー芳香族濃度がカラートナー芳香族濃度よりも低く、かつ両者の差が一定の範囲内に調整された実施例1〜6のフルカラートナーは、比較例1、2のフルカラートナーと対比して、良好な細線再現性及び光沢の均一性を有していることが分かる。
【0051】
【発明の効果】
本発明のフルカラートナーにより、細線再現性及び光沢の均一性のいずれにも優れたフルカラー画像が得られるという優れた効果が奏される。
Claims (5)
- 結着樹脂及び着色剤をそれぞれ含有してなる、黒トナーと少なくとも1種のカラートナーからなるフルカラートナーであって、黒トナーに含有されている結着樹脂の芳香族濃度(黒トナー芳香族濃度)が、いずれのカラートナーに含有されている結着樹脂の芳香族濃度(カラートナー芳香族濃度)よりも低く、黒トナー芳香族濃度と最も低いカラー芳香族濃度の差がカラートナー芳香族濃度間の差のいずれよりも大きく、黒トナー芳香族濃度といずれのカラートナー芳香族濃度との差も2〜14重量%であり、いずれのカラートナーも軟化点が122.8〜140℃であるフルカラートナー。
- カラートナー芳香族濃度間の差が5重量%以内であり、黒トナー芳香族濃度が30〜50重量%である請求項1記載のフルカラートナー。
- 黒トナーに含有されている結着樹脂が、芳香族カルボン酸化合物を50〜90モル%含有したカルボン酸成分と式(I):
で表されるビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物を50重量%以上含有したアルコール成分とを縮重合させて得られたポリエステルであり、カラートナーに含有されている結着樹脂が、芳香族カルボン酸化合物を80〜100モル%含有したカルボン酸成分と前記式(I)で表されるビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物を50重量%以上含有したアルコール成分とを縮重合させて得られたポリエステルである請求項1又は2記載のフルカラートナー。 - 黒トナーとカラートナーに含有される結着樹脂の160℃での溶解粘度の差が500〜3000Pa・sである請求項1〜3いずれか記載のフルカラートナー。
- 請求項1〜4いずれか記載のフルカラートナーを、解像度が600dpi以上の静電像の現像器に用いる、画像形成方法。
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