JP4488399B2 - ラベル伝票 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は運送・物流業界における配送伝票を用途とし、各プリンターにて印字後、ラベルを切り離したり、部分的に剥したりして使用するラベルで、ミシンやハーフカット加工により切り離し可能であり且つプリンター適性が良いラベル伝票に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、複数の契約顧客宛に数多くの配送物を送る通信販売業者などのように数多くの配送物を発送する業者や宅配業者が取り扱う配送伝票については、配送伝票を構成している帳票の枚数を削減し、配送情報の記載が一平面上への一回の印字出力で行う、所謂ワン・パート伝票が使用されている。
【0003】
このラベル伝票には配送用箱に貼着する配達票及び貼付票を含む部分と配送用箱内に入れる納品書となる部分に分離するためのミシン目が刻設されているものがある。図9は従来のラベル伝票にミシン目が刻設された状態を示し、剥離紙1の上に粘着層2、下紙3、接着層4及び上紙5を積層したものに上から下まで一括ミシン6が刻設されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら一括ミシン6が刻設されているため、切り離し部分から伝票が折れてしまい、プリント中にプリンタジャムを引き起こすことがある。この中折れを防止するためにミシンのカット部を小さくすると切り離す際に切れにくくなってしまう。
【0005】
本発明の目的は中折れを防止した、しかも切り離し易さは良好であるプリンターにより印字可能なラベル伝票を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は上記の発明の目的を達成するもので、剥離紙上に粘着層を介して下紙が積層され、該下紙上に接着層を介してプリント可能な表面を有する上紙が積層されているラベル伝票であって、ラベル伝票の切り離し部分に沿って上紙と接着層の間に帯状剥離層が設けられ、上紙には、切り離し部分に沿って帯状剥離層の領域内に対応する位置にハーフカット又はミシン目が刻設され、剥離紙及び下紙には、前記ハーフカット又はミシン目と平行に帯状剥離層の領域内に対応する位置に前記ハーフカット又はミシン目から間隔をおいてミシン目が刻設されていることを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載の発明は上記の発明の目的を達成するもので、剥離紙上に粘着層を介して下紙が積層され、該下紙上に接着層を介してプリント可能な表面を有する上紙が積層されているラベル伝票であって、ラベル伝票の切り離し部分に沿って下紙と接着層の間に帯状剥離層が設けられ、上紙には、切り離し部分に沿って帯状剥離層の領域内に対応する位置にハーフカット又はミシン目が刻設され、剥離紙及び下紙には、前記ハーフカット又はミシン目と平行に帯状剥離層の領域内に対応する位置に前記ハーフカット又はミシン目から間隔をおいてミシン目が刻設されていることを特徴とする。
【0008】
また請求項3に記載の発明は上記の発明の目的を達成するもので、剥離紙上に粘着層を介して下紙が積層され、該下紙上に接着層を介してプリント可能な表面を有する上紙が積層されているラベル伝票であって、前記接着層はラベル伝票の切り離し部分に沿った帯状無接着領域を除いて形成されており、上紙には切り離し部分に沿って前記帯状無接着領域内に対応する位置にハーフカット又はミシン目が刻設され、剥離紙及び下紙には、前記ハーフカット又はミシン目と平行に前記帯状無接着領域内に対応する位置に前記ハーフカット又はミシン目から間隔をおいてミシン目が刻設されていることを特徴とする。
【0009】
請求項1、請求項2、または請求項3に記載の発明において上紙のハーフカット又はミシン目と下紙のミシン目の間の間隔は0.1mm〜5mm程度とするのが望ましい。
【0010】
本発明のラベル伝票において切り離し部分は上紙のハーフカット又はミシン目に沿って切り離され、次いで上紙のハーフカット又はミシン目と下層のミシン目との間の剥離層と接着層が破断され、更に剥離紙及び下紙に刻設したミシン目に沿って切り離されるので切り離しを容易に行うことができる。
【0011】
また、上紙のハーフカット又はミシン目と下紙のミシン目が上下で位置ずれしているので中折れが起こることが防止され、プリント中にプリンタージャムが引き起こされることはない。
【0012】
【発明の実施の形態】
次に図面を参照して本発明について詳細に説明する。
図1及び図2は本発明のラベル伝票の第1の実施態様を示し、図1はラベル伝票の平面図を示す。また図2(a)は図1のA−A線で切断した断面図であり、図2(b)は図1のB−B線で切断した部分断面図である。
【0013】
本発明のラベル伝票は剥離紙1を備える。剥離紙1の上にはアクリルエマルジョン等の粘着層2を介して上質紙、タック紙等の下紙3が積層され、更にその上にアクリル系接着剤、ウレタン系接着剤等の接着層4を介して上質紙、インクジェット用紙、サーマル紙等のプリント可能な表面を有する上紙5が積層されている。配達票11、配送会社連絡票12,13に対応する領域の接着層4と上紙5の間には局部的にシリコン含有剥離剤或いはシリコンを含有しない剥離剤からなる剥離層14が設けられている。配達票11と配送会社連絡票の間には上紙5から接着層4にかけてハーフカット16、17が刻設されており、配達票11、配送会社連絡票12,13のそれぞれを剥がすことができるように構成されている。また配達票11の下側には貼付票15が上紙5から接着層4にかけて刻設されたハーフカット18を介して連接している。尚、31は貼付票15、配達票11、配送会社連絡票12、13の右端に刻設されたハーフカット、32は貼付票の下端に刻設されたハーフカットを示す。
【0014】
前記した貼付票15,配達票11、配送会社連絡票12,13は剥離紙1を剥離して粘着層2を露出され、配布用箱に貼着される領域である。この領域の右側には切り離し部20を介して納品書19が連接しており、切り離し部20から納品書19を前記配布物に貼着する領域から切り離すことができるように構成されている。
【0015】
切り離し部20は、切り離し部20に沿って上紙5と接着層4の間に帯状剥離層21(この剥離層は図1において一点鎖線25a、25bで示す帯状領域に設けられている)を含む。また、上紙5には、切り離し部20に沿って帯状剥離層21の領域内に対応する位置にハーフカット又はミシン目22が刻設され、剥離紙1及び下紙3には、前記ハーフカット又はミシン目22と平行に帯状剥離層21の領域内に対応する位置に前記ハーフカット又はミシン目22から約1mm程度の間隔をおいてミシン目23が刻設されている。尚、ハーフカット又はミシン目22は必ずしも帯状剥離剤層21にまで刻設されなくてもよい。
また、ハーフカット又はミシン目22と、ミシン目23との間隔は0.1mm〜5mmがよく、好ましくは0.5mm〜2mmである。0.1mmより狭いとプリンターによる印字時に中折れしやすく、また5mmよりも広くなると切り離ししにくくなるので好ましくない。
【0016】
上記したラベル伝票にはプリンターにより所要事項、配送物の届け先、配送の依頼者の氏名、発送元、配送物の品名その他が印字され、また納品書の領域には所要事項が印字される。そのとき上紙に刻接されたハーフカット又はミシン目22と下紙に刻接されたミシン目23は上下が重なっていず位置ずれしているので中折れがおきにくくプリンタージャムが起こることはない。
【0017】
印字を終えた後切り離し部20から納品書19が切り離され配送物と共に配送用箱内に収容される。図3は納品書19が切り離される状況をラベル伝票の裏側から示したものである。切り離し時には先ずハーフカット又はミシン目22に沿って納品書側の紙部分が引き起こされ、同時に剥離層21に沿った剥離と接着層4の破断が起こり、次いでミシン目23に沿って引き裂かれる。
【0018】
一方配送会社連絡票12,13,配達票11、貼付票15の部分は剥離紙1から剥離され配送用箱に貼付される。配達票は配送作業者により剥ぎ取られ、届け先から受領印をもらった後に配送会社に提出される。
【0019】
図4及び図5は本発明のラベル伝票の第2の実施態様を示し、図4はラベル伝票の平面図を示す。また図5(a)は図4のA−A線で切断した断面図であり、図5(b)は図4のB−B線で切断した部分断面図である。
【0020】
この第2の実施態様のラベル伝票は第1の実施態様と同様に剥離紙1を備える。また同様に、剥離紙1の上には粘着層2を介して下紙3が積層され、更にその上に接着層4を介してプリント可能な表面を有する上紙5が積層されている。配達票11、配送会社連絡票12,13に対応する領域の接着層4と上紙5の間には局部的に剥離層14が設けられている。配達票11と配送会社連絡票の間には上紙5から接着層4にかけてハーフカット16、17が刻設されており、配達票11、配送会社連絡票12,13のそれぞれを剥がすことができるように構成されている。また配達票11の下側には貼付票15が上紙5から接着層4にかけて刻設されたハーフカット18を介して連接している。尚、31は貼付票15、配達票11、配送会社連絡票12、13の右端に刻設されたハーフカット、32は貼付票の下端に刻設されたハーフカットを示す。
【0021】
また同様に、貼付票15,配達票11、配送会社連絡票12,13の右側には切り離し部20を介して納品書19が連接しており、切り離し部20から納品書19を前記配布物に貼着する領域から切り離すことができるように構成されている。
【0022】
切り離し部20は、切り離し部20に沿って下紙3と接着層4の間に帯状剥離層21(この剥離層は図4において一点鎖線25a、25bで示す帯状領域に設けられている)を含む。また、上紙5には、切り離し部20に沿って帯状剥離層21の領域内に対応する位置にハーフカット又はミシン目22が刻設され、剥離紙1及び下紙3には、前記ハーフカット又はミシン目22と平行に帯状剥離層21の領域内に対応する位置に前記ハーフカット又はミシン目22から約1mm程度の間隔をおいてミシン目23が刻設されている。尚、ハーフカット又はミシン目22は必ずしも帯状剥離剤層21にまで刻設されなくてもよい。
また、ハーフカット又はミシン目22と、ミシン目23との間隔は0.1mm〜5mmがよく、好ましくは0.5mm〜2mmである。0.1mmより狭いとプリンターによる印字時に中折れしやすく、また5mmよりも広くなると切り離ししにくくなるので好ましくない。
【0023】
図6は切り離し部の更に別の態様を示す。この切り離し部においては剥離層の代わりに接着層のない帯状無接着領域27が設けられている。上紙5には切り離し部に沿って前記帯状無接着領域27内に対応する位置にハーフカット又はミシン目22が刻設され、剥離紙1及び下紙3には、前記ハーフカット又はミシン目22と平行に前記帯状無接着領域27内に対応する位置に前記ハーフカット又はミシン目22から約1mm等の間隔をおいてミシン目23が刻設されている。この切り離し部に関しては、切り離し時には先ずハーフカット又はミシン目22に沿って納品書側の紙部分が引き起こされ、次いでミシン目23に沿って引き裂かれる。
【0024】
図7は図1、図2に示す第1の実施態様のラベル伝票及び図4、図5に示す第2の実施態様とは異なる態様のラベル伝票を示す。この実施態様においては配達票11と貼付票15がハーフカット28を介して横に連接し、この配達票11と貼付票15の組が切り離し部20を介して縦に連接している。また配達票の領域には上紙と接着層の間に剥離層が設けられ、配達票を剥離できるように構成されている。尚、33は配達票の左端に刻設されたハーフカットを示す。
【0025】
図8は更に異なる態様のラベル伝票を示す。この実施態様においては配達票11と貼付票15がハーフカット28を介して横に連接し、この配達票11と貼付票15の組の上側には売上票29が切り離し部20を介して連接し、下側には納品書19が切り離し部20を介して連接している。また配達票の領域には上紙と接着層の間に剥離層が設けられ、配達票を剥離できるように構成されている。尚、34は配達票の左端に刻設されたハーフカットを示す。
【0026】
更に本発明のラベル伝票は配達伝票以外に商品ラベル等カット紙プリンタ用ラベル全体に応用することができる。
【0027】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように本発明のラベル伝票はラベル伝票の切り離し部分に沿って上紙と接着層の間または下紙と接着層の間に帯状剥離層が設けられ、上紙には、切り離し部分に沿って帯状剥離層の領域内に対応する位置にハーフカット又はミシン目が刻設され、下紙には、前記ハーフカット又はミシン目と平行に帯状剥離層の領域内に対応する位置に前記ハーフカット又はミシン目から間隔をおいてミシン目が刻設されているので、中折れが起こりにくくプリント中にプリンタジャムを引き起こすことはない。
【0028】
また前記切り離し部分に沿って設けた前記帯状剥離層に変えて帯状無接着領域を設け、上紙には、切り離し部分に沿って帯状剥離層の領域内に対応する位置にハーフカット又はミシン目を刻設し、下紙には、前記ハーフカット又はミシン目と平行に帯状剥離層の領域内に対応する位置に前記ハーフカット又はミシン目から間隔をおいてミシン目が刻設することによっても、中折れが起こりにくくプリント中にプリンタジャムを引き起こすことはないラベル帳票を提供することができる。
【0029】
また従来のように切り離しミシンのカット部の長さを選定する際にその長さ切り離しやすさと折れにくさという相反する条件を満たすような狭い範囲で選ばなければならない必要性がなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のラベル伝票の第1の実施態様の平面図である。
【図2】本発明のラベル伝票の第1の実施態様を示し、(a)は図1のA−A線で切断した断面図、(b)は図1のB−B線で切断した部分断面図である。
【図3】図1及び図2に示すラベル伝票を切り離し部に沿って切り離す状態を裏側から示す説明図である。
【図4】本発明のラベル伝票の第2の実施態様の平面図である。
【図5】本発明のラベル伝票の第2の実施態様を示し、(a)は図4のA−A線で切断した断面図、(b)は図4のB−B線で切断した部分断面図である。
【図6】図2及び図5に示す切り離し部とは別の切り離し部を示す断面図である。
【図7】本発明のラベル伝票の第3の実施態様の平面図である。
【図8】本発明のラベル伝票の第4の実施態様の平面図である。
【図9】従来のラベル伝票の切り離し部を示す断面図である。
【符号の説明】
1 剥離紙
2 粘着層
3 下紙
4 接着層
5 上紙
20 切り離し部
21 帯状剥離層
22 ハーフカット又はミシン目
23 ミシン目
25a、25b 剥離層21の縁線を示す線
27 帯状無接着部
11 配達票
12、13 配送会社連絡票
14 剥離層
15 貼付票
16、17、18 ハーフカット
19 納品書

Claims (4)

  1. 剥離紙上に粘着層を介して下紙が積層され、該下紙上に接着層を介してプリント可能な表面を有する上紙が積層されているラベル伝票であって、ラベル伝票の切り離し部分に沿って上紙と接着層の間に帯状剥離層が設けられ、上紙には、切り離し部分に沿って帯状剥離層の領域内に対応する位置にハーフカット又はミシン目が刻設され、剥離紙及び下紙には、前記ハーフカット又はミシン目と平行に帯状剥離層の領域内に対応する位置に前記ハーフカット又はミシン目から間隔をおいてミシン目が刻設されていることを特徴とするラベル伝票。
  2. 剥離紙上に粘着層を介して下紙が積層され、該下紙上に接着層を介してプリント可能な表面を有する上紙が積層されているラベル伝票であって、ラベル伝票の切り離し部分に沿って下紙と接着層の間に帯状剥離層が設けられ、上紙には、切り離し部分に沿って帯状剥離層の領域内に対応する位置にハーフカット又はミシン目が刻設され、剥離紙及び下紙には、前記ハーフカット又はミシン目と平行に帯状剥離層の領域内に対応する位置に前記ハーフカット又はミシン目から間隔をおいてミシン目が刻設されていることを特徴とするラベル伝票。
  3. 剥離紙上に粘着層を介して下紙が積層され、該下紙上に接着層を介してプリント可能な表面を有する上紙が積層されているラベル伝票であって、前記接着層はラベル伝票の切り離し部分に沿った帯状無接着領域を除いて形成されており、上紙には切り離し部分に沿って前記帯状無接着領域内に対応する位置にハーフカット又はミシン目が刻設され、剥離紙及び下紙には、前記ハーフカット又はミシン目と平行に前記帯状無接着領域内に対応する位置に前記ハーフカット又はミシン目から間隔をおいてミシン目が刻設されていることを特徴とするラベル伝票。
  4. 前記間隔が0.1mm〜5mm程度であることを特徴とする請求項1、2、3の何れか一項に記載のラベル伝票。
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