JP4482378B2 - Pcb含有絶縁油の加熱方法と加熱装置 - Google Patents

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Description

この発明は、ポリ塩化ビフェニル(以下、PCBと記す)を含有する絶縁油を充填したトランスやコンデンサなどの電気機器に残存するPCBを除去し、無害化する過程で、これらの電気機器からPCB含有絶縁油を円滑に抜油するための加熱方法とその加熱装置に関する。
トランスやコンデンサなどの電気機器には、絶縁油として、絶縁性に優れ、不燃性で化学的に安定な、有機ハロゲン化合物であるPCBが使用されていた。しかし、PCBは生体濃縮性を有し、人体および環境に対して強い毒性を及ぼすことが明らかになり、製造および使用が禁止されて以来、トランスやコンデンサなどのPCB汚染物を安全かつ無害化処理することが重大な環境問題となっている。
従来、PCB汚染物の処理技術の一つとして、トランスやコンデンサ等のPCB汚染物を、各種溶剤を液状または蒸気状で使用して洗浄し、付着しているPCBを溶剤側に移行させる溶剤洗浄法が知られている。この溶剤洗浄法では、溶剤洗浄を行なう前に、トランスやコンデンサ等の電気機器から、まず、PCB含有絶縁油を抜き取る抜油処理を行なう必要がある。元々、PCB自体は粘度が高く、ハンドリングが悪いため、トランスに使用する絶縁油にはトリクロロベンゼン(以下、TCBと記す)が混合されて使用されている。例えばPCB約60%、TCB40%の組成を有するPCB含有絶縁油が使用されている。TCBを添加することで、流動性は改善されるが、それでも短時間の抜油には適していない上に、トランスの使用期間が長く、古くなったこと等による局部的破損箇所から絶縁油が漏れると、沸点の低いTCBが先に流出し、沸点の高いPCBが残るため、局部的に絶縁油の粘度が高くなり、ますます抜油処理がしにくくなる。
前記抜油処理時に、例えば、コンデンサの容器から排出しやすくするために、絶縁油を60℃以上の温度に加熱してその粘度小さくすること、また、柱上トランスのPCB含有絶縁油を一旦吸引装置で抜油した後、残った絶縁油を傾倒滴下する際に、トランスを約30〜50℃に一定時間保持して滴下抜油しやすくすることが、それぞれ開示されている(特許文献1、2参照)。
特開2004−8842号公報([0044]〜[0049]) 特開平10−289824号公報([0012])
しかし、前記特許文献1および2では、具体的な加熱方法については開示されていない。PCB含有絶縁油を使用した電気機器は、トランスにも、工場等に設置する大型のトランス、電柱などに設置されている柱上トランス、車両に搭載される車載トランスがあるように、型式や大きさが異なるため、それぞれの型式や大きさの電気機器に適した方法により加熱する必要がある。
そこで、この発明の課題は、トランスやコンデンサなどの電気機器に充填されたPCB含有絶縁油の抜油処理の際に、この絶縁油の粘度を下げて抜油しやすくする簡便かつ効率的な加熱方法とその加熱装置を提供することである。
前記の課題を解決するために、この発明では以下の構成を採用したのである。
即ち、請求項1に係るPCB含有絶縁油の加熱抜油方法は、PCB含有絶縁油を封入した電気機器を加熱し、この絶縁油を加熱して抜油するPCB含有絶縁油の加熱方法であって、前記電気機器がコンデンサまたはトランスであり、両端側が開放した加熱空間内に一対の赤外線加熱手段を設け、この加熱空間内を正圧に保ち、この正圧に保った加熱空間内で前記コンデンサまたはトランスを移動させながら、その内部のPCB含有絶縁油を前記一対の赤外線加熱手段で加熱することを特徴とする。
このように、加熱に赤外線を用いると、コンデンサの容器やトランスの缶体を効率よく加熱することができる。赤外線加熱により、形状が一定しているコンデンサだけでなく、形状が複雑なトランスであってもその内部のPCB含有絶縁油を効果的に所望の温度範囲に加熱することができる。コンデンサの場合、その形状が一定しているため、一律に連続して加熱することができ、大型トランス、小型トランスのような形状が複雑なものでも、その形状に左右されずに加熱することが可能である。これらにより、抜油処理能率が向上する。
請求項に係るPCB含有絶油の加熱抜油方法は、前記コンデンサまたはトランスの外表面の温度を測定し、その目標温度からの偏差に基づいて前記加熱手段の出力を制御し、前記絶縁油を所望の温度範囲に温度制御することを特徴とする。
前記コンデンサまたはトランスの外表面の温度と内部のPCB含有絶縁油の温度を対応付け、この絶縁油が所望の温度範囲に収まるように前記外表面の温度を制御することにより、前記絶縁油を抜油処理に支障のない粘度となるように効率よく加熱することができ、過熱が防止され、抜油処理能率が向上する。
請求項に係るPCB含有絶縁油の加熱抜油方法は、前記加熱手段により、前記絶縁油を40〜80℃の範囲に加熱することを特徴とする。
前記絶縁油を40〜80℃の範囲に加熱することにより、抜油処理に支障を来たさない粘度に調節することができる。
請求項に係るPCB含有絶縁油の加熱装置は、PCB含有絶縁油を封入した電気機器を加熱し、この絶縁油を加熱して抜油するためのPCB含有絶縁油の加熱装置であって、前記加熱装置が、両端側が開放した加熱空間の壁面内部に設けた一対の赤外線加熱手段と、前記加熱空間内を正圧に保つ手段とを備え、前記加熱空間内を正圧に保ちながら、電気機器を前記一対の赤外線加熱手段により両側から加熱するようにしたことを特徴とする。
請求項に係るPCB含有絶縁油の加熱装置は、前記加熱空間の壁面に前記電気機器の表面温度を測定するための測温用孔と、この表面温度の測定値に基づいて前記加熱手段の出力を制御する電気回路とを設けたことを特徴とする。
この発明では、PCB含有絶縁油を用いたコンデンサやトランスなどの電気機器からPCBを除去して無害化する過程で、両端が開放し正圧に保った加熱空間で、電気機器の種類や形状に適した一対の赤外線加熱手段を用いて、前記電気機器を移動させながら、機器内部のPCB含有絶縁油を加熱するようにしたので、コンデンサの場合、その形状が一定しているため、一律に連続して加熱することができ、大型トランス、小型トランスのような形状が複雑なものでも、その形状に左右されずに、加熱することが可能である。それによって、抜油処理に支障のない粘度となるように、前記絶縁油を効率よく加熱することができる。また、前記電気機器の外表面の温度に基づいて前記絶縁油の温度を所望の範囲に制御するため、簡便に過熱を防止でき、前記絶縁油の温度を実測しなくても、適正加熱を行なうことができる。これらにより、抜油処理を円滑かつ確実に行なうことができ、処理能率も向上する。さらに、加熱処理も容易に制御することができるため、加熱処理プロセスを自動化することが可能となる。
以下に、この発明の実施形態および参考形態を添付の図1から図3に基づいて説明する。
図1(a)および(b)は第1の実施形態を示したもので、PCB含有絶縁油が充填されたコンデンサ1からPCBを除去する過程で、洗浄工程の前に行う前記絶縁油の抜油処理の際に、抜油を円滑に行なえるように、この絶縁油の粘度を下げるために、前記コンデンサ1を加熱して、その内部の前記絶縁油を所望の温度範囲、例えば、40〜80℃の温度範囲に加熱する様態である。長手方向に所要の長さを有する鋼板の枠体2の内面に断熱材3を取り付け、側壁部4、4の内面側に、赤外線加熱手段である赤外線セラミックヒータ5、5が対向して組み込まれ、床部6には、コンデンサ1などの被加熱物を移動させながら加熱できるように、プレート式のコンベア7を設け、端部に入口8および出口8aを設けて、加熱空間9が形成されている。第1の実施形態では、PCB含有絶縁油の加熱装置は、基本的にこのように構成されている。前記側壁部4、4の出口8a近くのいずれか一方に測温孔10が設けられ、放射温度計11により、移動しながら加熱されるコンデンサ1の外表面の温度を測定できるようになっている。この放射温度計11による測温値は、図示省略の比較器で目標加熱温度と比較され、その偏差に基づいて、赤外線セラミックヒータ5、5の出力が制御される。前記目標加熱温度は、予め、コンデンサ1の外側面の温度と内部のPCB含有絶縁油との温度を対応付けておくことにより設定することができる。前記天井部4aの両側壁部4、4寄りに、加熱空間9内の圧力を正圧に保つための空気の流入口12が、長手方向にそれぞれ複数設けられている。ここで、赤外線とは電磁波の波長が0.75〜1000μmの波長をいい、加熱のために利用する赤外線としては、加熱のしやすさや加熱効率を考慮すると波長が0.8〜30μm、更に好ましくは1.5〜15μmの範囲が好ましい。また、赤外線加熱手段としては、前記セラミックヒータのほかに、ニクロム線やタングステンなどの金属発熱体も使用可能である。
前記コンデンサ1は、その広幅の方の側面1aが赤外線セラミックヒータ5に対向するようにしてコンベア7上に載置され、入口8から、適宜の間隔を保ちながら、順次加熱空間9内に装入される。そして、コンデンサ1は、加熱空間9内を移動しながら、その両方の広幅の方の側面1aが前記セラミックヒータ5から放射される赤外線により加熱され、また、赤外線は四方八方に放射されるため、狭幅の方の側面1bも同時に加熱される。このようにして、コンデンサ1が、その外側面1aが目標加熱温度になるように加熱され、加熱空間9の出口8aから順次搬出され、次工程で抜油処理が行なわれる。前記コンデンサ1は、その形状が一定しているため、一律に連続して加熱することができ、また、赤外線により加熱するため、目標加熱温度、即ちPCB含有絶縁油を前記の所望温度範囲に効率よく加熱することができ、その粘度が低下して、抜油処理を支障なく行なえる流動性が得られる。また、前記赤外線ヒータ5、5の表面温度は数百度(℃)になるが、前記流入口12によりパージ用の空気を供給し、加熱空間9内を正圧に保つため、可燃物の侵入が防止され、加熱空間9内が防爆される。さらに、PCB含有絶縁油を充填した電気機器の移動、加熱、内部の測温などを自動化することができるため、電気機器の処理エリア内に人が立ち入る必要が無く、これらの電気機器を安全に処理することができる。なお、前記加熱空間9内にトランスを装入し、コンデンサ1の場合と同様に、コンベア7で移動させながらも加熱し、その内部に充填されたPCB含有絶縁油を、抜油処理に適した粘度となる所望の温度範囲に加熱することも可能である。本方法によると、大型トランス、小型トランスのような形状が複雑なものでも、その形状に左右されずに加熱することが可能である。
ここで、大型トランスとは電気容量500kVA以上のトランスをいい、小型トランスとは電気容量500kVA未満のトランスのことを指す。本方法では加熱空間をベルトコンベアで移動させながら加熱させたが、本実施形態に限られるものではなく、加熱空間内で一度電気機器を停止させ、その場で加熱、測温し、所定の温度になった段階で移動させる方法を採用することもできる。この方法によると、加熱空間の距離を短くすることができる。また、本実施形態では内面に断熱材を取り付けた構造としたが、被処理物の近くに赤外線ヒータ5a、5aを設置する場合、(例えば被処理物と、赤外線ヒータの間隔が500mm以内)赤外線ヒータによる加熱効果が高いため、本実施形態のように断熱材を取り付けなくとも良い。断熱材を取り付けない場合、赤外線ヒータと被処理物の間隔は、前記のように、500mm以内が好ましく、300mm以内がより好ましい。
図2は参考形態を示したもので、前記コンデンサ1の場合と同様に、側面に放熱板13aを有する大型トランス13からのPCB含有絶縁油の抜油処理の際に、この絶縁油の粘度を下げるために、その温度が所望の温度範囲、例えば、40〜80℃の温度範囲に収まるように、大型トランス13を加熱する様態である。前記大型トランス13は、その重量に耐え得るブロック14上に、その下フレーム13bにより支持されるように載置され、このブロック14の周りに、大型トランス13の底面よりも広い範囲に、例えば、面状の赤外線加熱手段、即ちパネルヒータなどの面状ヒータ15が断熱材16a上に配置されている。そして、大型トランス13を覆うことができる大きさの、内部に、例えば、所要の厚さのブランケット状の断熱材16を貼り付けた断熱カバー17が被せられ、面状ヒータ15により大型トランス13がその下面側から加熱される。第2の実施形態では、PCB含有絶縁油の加熱装置は、基本的にこのように構成されている。前記断熱カバー17の側壁部17aには、測温孔10aが設けられ、放射温度計11により大型トランス13の表面温度を測定できるようになっている。この放射温度計11による測温値は、前記コンデンサ1の場合と同様に、図示省略の比較器で目標加熱温度と比較され、その偏差に基づいて、面状ヒータ15の出力が制御される。前記目標加熱温度は、予め、大型トランス13の表面温度と内部のPCB含有絶縁油との温度を対応付けておくことにより設定することができる。このようにすれば、内部のPCB含有絶縁油の粘度が抜油に支障のない程度となるように、大型トランス13を簡便に加熱することができる。本実施形態においても自動化することが可能となる。なお、大型トランス13の代わりに、前記コンデンサ1や後述の小型トランスを前記ブロック14上に載置し、その内部のPCB含有絶縁油の粘度が抜油に支障のない程度となるように、加熱することも可能である。
本方法においてはパネルヒータを使用しているため、実施例1とは異なり、ヒータ表面の温度は赤外線ヒータに比べかなり低く、数十度〜百数十度(℃)である。そのため、洗浄のために使用する溶剤等が、本加熱エリアに混入した場合でも発火する危険性は低いため、加熱空間を正圧にして防爆の構造としなくても良いという利点がある。また、実施形態1では加熱空間をトンネル状に形成しているが、本実施例においては、加熱空間を閉空間としている。これは閉空間にすることにより、熱が外部に逃げることを防ぎ、パネルヒータにより効率よく加熱を行うためである。さらに、本実施形態も大型トランス、小型トランス、コンデンサの加熱に適用することが出来る。トランスの場合、周囲にフィンがあるため、周囲を加熱することで、熱を吸収しやすくなることから、本方法を適用するのが好ましい。特に大型トランスの処理においてはフィンが大きく、熱を吸収しやすいため特に好適に用いることが出来る。
図3は、小型トランス18からのPCB含有絶縁油の抜油処理の際に、この絶縁油の粘度を下げるために、小型トランス18内部のPCB含有絶縁油を所望の温度範囲、例えば、40〜80℃の温度範囲に直接加熱す参考様態を示したものである。小型トランス18の上蓋18aに投入口19を設け、この投入口19から外側が金属で被覆された棒状の電気ヒータ20を、鉄芯とコイルからなるコア18bを浸漬するように充填したPCB含有絶縁油の油面Lより下方に投入することにより、前記絶縁油が直接加熱される。この絶縁油の温度は、上蓋18aに設けた挿入口19aから挿入した熱電対21により測定され、この測温値と目標加熱温度とを図示省略の比較器で比較し、その偏差に基づいて、前記棒状の電気ヒータ20の出力が制御される。このようにして、抜油処理に支障を生じない粘度となるように、PCB含有絶縁油を簡便に加熱することができる。
本方法も大型トランスやコンデンサにも適用することは可能であるが、次の理由により、小型トランスに適用するのが最も好ましい。通常、コンデンサは内部に絶縁油が充満された状態で密封されており、穴を開けて加熱のための棒状ヒータを投入しようとすると、内部の絶縁油が飛散する可能性が非常に高く、好ましくない。これに比べ、大型トランス、小型トランスは内部に空気溜まりの部分があるため、穴を開けてヒータを投入しても内部の絶縁油が飛散する可能性は低い。ただし、大型トランスは、その特殊性のために形状が一定でないことが多いことから、処理の度に電気ヒータを投入する部位を決定する必要があり、また、その大きさゆえに、場合によっては数ヶ所電気ヒータを投入する必要が出てくるとともに内部で絶縁油の温度に偏りが出てくる可能性がある。これに対して、小型トランスはある程度、形状が一定形状であることが多く、穴を開ける位置も特定しやすい。
本方法によると、油を直接加熱するため、加熱効率が良いという特徴がある。
また、本方法も、電気ヒータ投入部と温度測定のための熱電対投入部を予め設定しておくことにより自動化することが可能となる。本発明において、電気絶縁油を40℃〜80℃に加熱したが、40℃以下では絶縁油の流動性を良好にすることができず、また、80℃以上では絶縁油が蒸発する可能性があるとともに、高温にするためのコストがかかる点で好ましくない。これらの点を考慮すると50〜60℃が好ましく55℃±3℃がより好ましい。
なお、本実施形態では記載していないが、加熱後、抜油を直ちに行わず、温度が低下する恐れのある場合は加熱後の電気機器を保温のために保温材で覆っても良い。また、本発明においては温度測定手段として放射温度計を用いたがこれに限定されるものではなく熱電対温度計を使用することも可能である。
この発明は、コンデンサやトランスなどの電気機器からPCB含有絶縁油を抜油処理する前に、円滑に抜油できるように前記絶縁油の粘度を下げるための加熱に利用することができ、電気機器からのPCBの除去および無害化工程での処理効率の向上に寄与する。
(a)実施形態のコンデンサの加熱の様態を示す説明図(正面図)である。(b)同上の説明図(断面図)である。 参考形態の大型トランスの加熱の様態を示す説明図である。 参考形態の小型トランスの加熱の様態を示す説明図である。
符号の説明
1:コンデンサ 1a、1b:側面 2:枠体
3:断熱材 4:側壁部 4a:天井部
5、5a:赤外線セラミックヒータ 6:床部
7;コンベア 8:入口 8a:出口
9:加熱空間 10、10a:測温孔 11:放射温度計
12:流入口 13:大型トランス 13a:放熱板
13b:下部フレーム 14:ブロック 15:面状ヒータ
16、16a:断熱材 17:断熱カバー 18:小型トランス
18a:上蓋 19:投入口 19a:挿入口
20:電気ヒータ 21:熱電対 L:油面

Claims (5)

  1. PCB含有絶縁油を封入した電気機器を加熱し、この絶縁油を加熱して抜油するPCB含有絶縁油の加熱方法であって、前記電気機器がコンデンサまたはトランスであり、両端側が開放した加熱空間内に一対の赤外線加熱手段を設け、この加熱空間内を正圧に保ち、この正圧に保った加熱空間内で前記コンデンサまたはトランスを移動させながら、その内部のPCB含有絶縁油を前記一対の赤外線加熱手段で加熱することを特徴とするPCB含有絶縁油の加熱方法。
  2. 前記コンデンサまたはトランスの外表面の温度を測定し、その目標温度からの偏差に基づいて前記加熱手段の出力を制御し、前記絶縁油を所望の温度範囲に温度制御することを特徴とする請求項1に記載のPCB含有絶縁油の加熱方法。
  3. 前記加熱手段により、前記絶縁油を40〜80℃の範囲に加熱することを特徴とする請求項1からのいずれかに記載のPCB含有絶縁油の加熱方法。
  4. PCB含有絶縁油を封入した電気機器を加熱し、この絶縁油を加熱して抜油するためのPCB含有絶縁油の加熱装置であって、前記加熱装置が、両端側が開放した加熱空間の壁面内部に設けた一対の赤外線加熱手段と、前記加熱空間内を正圧に保つ手段とを備え、前記加熱空間内を正圧に保ちながら、電気機器を前記一対の赤外線加熱手段により両側から加熱するようにしたことを特徴とするPCB含有絶縁油の加熱装置。
  5. 前記加熱空間の壁面に前記電気機器の表面温度を測定するための測温用孔と、前記表面温度の測定値に基づいて前記加熱手段の出力を制御する電気回路を設けたことを特徴とする請求項に記載のPCB含有絶縁油の加熱装置。
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