JP2003229338A - コンデンサの絶縁油の粘度低下方法 - Google Patents
コンデンサの絶縁油の粘度低下方法Info
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- JP2003229338A JP2003229338A JP2002028320A JP2002028320A JP2003229338A JP 2003229338 A JP2003229338 A JP 2003229338A JP 2002028320 A JP2002028320 A JP 2002028320A JP 2002028320 A JP2002028320 A JP 2002028320A JP 2003229338 A JP2003229338 A JP 2003229338A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 設備投資費や稼働費が安上がりとなり、しか
も、温度制御もしやすいコンデンサの絶縁油の粘度低下
方法を提供することである。 【解決手段】 ケース(3)内にコンデンサ素子(2)
及びPCB入り絶縁油(4)を封入し、ケース(3)外
に端子(5)を突出したコンデンサの絶縁油の粘度低下
方法において、ケース(3)の少なくとも一部を開口
し、少なくとも二つの端子(5,5)間に定格周波数よ
りも高周波の電流を流すことを特徴とするコンデンサの
絶縁油の粘度低下方法。
も、温度制御もしやすいコンデンサの絶縁油の粘度低下
方法を提供することである。 【解決手段】 ケース(3)内にコンデンサ素子(2)
及びPCB入り絶縁油(4)を封入し、ケース(3)外
に端子(5)を突出したコンデンサの絶縁油の粘度低下
方法において、ケース(3)の少なくとも一部を開口
し、少なくとも二つの端子(5,5)間に定格周波数よ
りも高周波の電流を流すことを特徴とするコンデンサの
絶縁油の粘度低下方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンデンサからP
CB入り絶縁油を抜き取りやすくするために、絶縁油の
粘度を低下する方法に関する。
CB入り絶縁油を抜き取りやすくするために、絶縁油の
粘度を低下する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】PCBが入った絶縁油を用いたコンデン
サは、昭和47年以降、国の施策により製造が中止され
ているが、その解体処理においては、絶縁油を抜き取る
必要がある。
サは、昭和47年以降、国の施策により製造が中止され
ているが、その解体処理においては、絶縁油を抜き取る
必要がある。
【0003】しかし、絶縁油は常温において粘度が高
く、しかもコンデンサ素子に含浸しているので、コンデ
ンサのケースに単に穴を開けた程度では、充分に抜き取
れない。また、コンデンサは、絶縁油の熱膨張によるケ
ースの破損を防止すべく、通常の使用条件下(端子に定
格周波数、定格電圧を印加する)では、粘度が充分に低
下するほどには絶縁油の温度が上昇せず、約40℃から
50℃程度になるように設計されている。従って、抜き
取る場合には、絶縁油の粘度を下げるために一段と高温
に加温することが望ましい。通常の使用条件とは異なる
方法で絶縁油の温度を上昇させて粘度を低下させるに
は、コンデンサを高温炉に収容する方法や、高温の液中
に浸す方法等が一般的に考えられる。しかしながら、設
備投資が大がかりになるとか、設備の稼働費用が嵩むと
か、温度制御し難い等の欠点がある。
く、しかもコンデンサ素子に含浸しているので、コンデ
ンサのケースに単に穴を開けた程度では、充分に抜き取
れない。また、コンデンサは、絶縁油の熱膨張によるケ
ースの破損を防止すべく、通常の使用条件下(端子に定
格周波数、定格電圧を印加する)では、粘度が充分に低
下するほどには絶縁油の温度が上昇せず、約40℃から
50℃程度になるように設計されている。従って、抜き
取る場合には、絶縁油の粘度を下げるために一段と高温
に加温することが望ましい。通常の使用条件とは異なる
方法で絶縁油の温度を上昇させて粘度を低下させるに
は、コンデンサを高温炉に収容する方法や、高温の液中
に浸す方法等が一般的に考えられる。しかしながら、設
備投資が大がかりになるとか、設備の稼働費用が嵩むと
か、温度制御し難い等の欠点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記実情を考
慮したもので、その目的は、設備投資費や稼働費が安上
がりとなり、しかも、温度制御もしやすいコンデンサの
絶縁油の粘度低下方法を提供することである。
慮したもので、その目的は、設備投資費や稼働費が安上
がりとなり、しかも、温度制御もしやすいコンデンサの
絶縁油の粘度低下方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、ケー
ス内にコンデンサ素子及びPCB入り絶縁油を封入し、
ケース外に端子を突出したコンデンサの絶縁油の粘度低
下方法において、ケースの少なくとも一部を開口し、少
なくとも二つの端子間に定格周波数よりも高周波の電流
を流すことを特徴とする。
ス内にコンデンサ素子及びPCB入り絶縁油を封入し、
ケース外に端子を突出したコンデンサの絶縁油の粘度低
下方法において、ケースの少なくとも一部を開口し、少
なくとも二つの端子間に定格周波数よりも高周波の電流
を流すことを特徴とする。
【0006】「少なくとも二つの端子」としたのは、コ
ンデンサが三相用であれば、三端子全てに電流を流して
も良いし、三端子のうち二つの端子にのみ電流を流して
も良いという趣旨である。たとえ、二端子にのみ電流を
流しても、熱伝導によってケース内のコンデンサ素子全
体及び絶縁油が昇温するからである。また、コンデンサ
が単相用であれば、その二つの端子に電流を流すという
趣旨である。
ンデンサが三相用であれば、三端子全てに電流を流して
も良いし、三端子のうち二つの端子にのみ電流を流して
も良いという趣旨である。たとえ、二端子にのみ電流を
流しても、熱伝導によってケース内のコンデンサ素子全
体及び絶縁油が昇温するからである。また、コンデンサ
が単相用であれば、その二つの端子に電流を流すという
趣旨である。
【0007】「少なくとも一部を開口し」としたのは、
絶縁油の昇温によるケースの破損防止に充分な開口があ
ればよいことを意味し、具体的には、ケースの一部分に
孔が空いている場合だけでなく、ケースの蓋以外の部分
が切除されている場合をも含める趣旨である。
絶縁油の昇温によるケースの破損防止に充分な開口があ
ればよいことを意味し、具体的には、ケースの一部分に
孔が空いている場合だけでなく、ケースの蓋以外の部分
が切除されている場合をも含める趣旨である。
【0008】コンデンサの損失Lossは、図10の簡
易等価回路に基づいて説明すれば、電極の抵抗による損
失Weと、端子間の絶縁抵抗による損失Wiと、誘電吸
収因子の抵抗分による損失Whとの合計、つまり、Lo
ss=We+Wi+Whで数式化される。そして、電極
の抵抗による損失Weは、 We=I2Re≒(ωCV)2Re=(2πfCV)2
Re 端子間の絶縁抵抗による損失Wiは、 Wi=VP 2/Ri≒V2/Riとなる。なぜなら、I
Re≪Vだからである。誘電吸収因子の抵抗分による損
失Whは、
易等価回路に基づいて説明すれば、電極の抵抗による損
失Weと、端子間の絶縁抵抗による損失Wiと、誘電吸
収因子の抵抗分による損失Whとの合計、つまり、Lo
ss=We+Wi+Whで数式化される。そして、電極
の抵抗による損失Weは、 We=I2Re≒(ωCV)2Re=(2πfCV)2
Re 端子間の絶縁抵抗による損失Wiは、 Wi=VP 2/Ri≒V2/Riとなる。なぜなら、I
Re≪Vだからである。誘電吸収因子の抵抗分による損
失Whは、
【数1】
となる。なお、CP:容量、Re:電極の抵抗、Ri:
端子間の絶縁抵抗、Ch:誘電吸収因子の容量分、R
h:誘電吸収因子の抵抗分、Ch+Rh:誘電吸収因
子。
端子間の絶縁抵抗、Ch:誘電吸収因子の容量分、R
h:誘電吸収因子の抵抗分、Ch+Rh:誘電吸収因
子。
【0009】コンデンサの損失を定格時よりも増やすこ
とにより、絶縁油を昇温させ、粘度を低下させる。それ
には、上述した式から電圧か周波数を高くすればよいこ
とが分かるが、例えば定格電圧が6kV程の場合はそれ
よりも高電圧にすると、コンデンサの絶縁破壊の恐れが
あるので、電圧を高くするのは好ましくない。
とにより、絶縁油を昇温させ、粘度を低下させる。それ
には、上述した式から電圧か周波数を高くすればよいこ
とが分かるが、例えば定格電圧が6kV程の場合はそれ
よりも高電圧にすると、コンデンサの絶縁破壊の恐れが
あるので、電圧を高くするのは好ましくない。
【0010】従って、印加電圧を定格電圧と同等に保持
しながら、周波数をインバーターにより換えて定格周波
数より高くし、損失を定格時よりも増やすことが望まし
い。例えば、定格周波数が50又は60Hzのコンデン
サの場合には定格電圧に保ちながら、数百Hz〜数十k
Hz程度に高周波にする。このようすれば、所定時間経
過後に絶縁油が70℃程度になり、粘度が充分に低下す
る。
しながら、周波数をインバーターにより換えて定格周波
数より高くし、損失を定格時よりも増やすことが望まし
い。例えば、定格周波数が50又は60Hzのコンデン
サの場合には定格電圧に保ちながら、数百Hz〜数十k
Hz程度に高周波にする。このようすれば、所定時間経
過後に絶縁油が70℃程度になり、粘度が充分に低下す
る。
【0011】コンデンサの定格電圧が数百V程度(10
0V〜600V)の低電圧の場合には、同程度の出力電
圧を持つインバーターを用いれば、その低電圧のインバ
ーターは高電圧のインバーターに比べて安価であるの
で、上述した方法を用いることはコストの点で有効であ
る。
0V〜600V)の低電圧の場合には、同程度の出力電
圧を持つインバーターを用いれば、その低電圧のインバ
ーターは高電圧のインバーターに比べて安価であるの
で、上述した方法を用いることはコストの点で有効であ
る。
【0012】しかし、コンデンサの定格電圧が6.6k
V程度(601V〜10kV)の高電圧の場合には、コ
ンデンサの定格電圧と同等な出力電圧を持つインバータ
ーは、高価である。かといって、低圧電源から低電圧の
インバーターを介して電流を供給すると、コンデンサの
損失は、印加電圧の二乗に比例するので、短時間での昇
温は望めない。
V程度(601V〜10kV)の高電圧の場合には、コ
ンデンサの定格電圧と同等な出力電圧を持つインバータ
ーは、高価である。かといって、低圧電源から低電圧の
インバーターを介して電流を供給すると、コンデンサの
損失は、印加電圧の二乗に比例するので、短時間での昇
温は望めない。
【0013】そこで、コンデンサの定格電圧が高電圧の
場合には、請求項2の発明のように、ケースの少なくと
も一部を開口すると共に、コンデンサ素子を含んだ共振
回路を形成し、その共振現象により定格電流よりも大電
流の電流を流すことが望ましい。
場合には、請求項2の発明のように、ケースの少なくと
も一部を開口すると共に、コンデンサ素子を含んだ共振
回路を形成し、その共振現象により定格電流よりも大電
流の電流を流すことが望ましい。
【0014】コンデンサ素子を含んだ共振回路とは、少
なくとも一つの端子に誘導リアクタンス成分を有する素
子を接続して形成した共振回路のことである。具体例と
しては、少なくともコンデンサの一つの端子に直列にリ
アクトルを接続する場合や、コンデンサの二端子にトラ
ンスを介してリアクトルを接続する場合や、コンデンサ
の二端子にトランスを接続し、そのトランスの漏れリア
クタンスで共振回路を形成する場合等が挙げられる。な
お、トランスを利用するものは、大容量のコンデンサに
より大くの電流を流すときに用いる。
なくとも一つの端子に誘導リアクタンス成分を有する素
子を接続して形成した共振回路のことである。具体例と
しては、少なくともコンデンサの一つの端子に直列にリ
アクトルを接続する場合や、コンデンサの二端子にトラ
ンスを介してリアクトルを接続する場合や、コンデンサ
の二端子にトランスを接続し、そのトランスの漏れリア
クタンスで共振回路を形成する場合等が挙げられる。な
お、トランスを利用するものは、大容量のコンデンサに
より大くの電流を流すときに用いる。
【0015】共振回路のインピーダンスZは、Z=R+
j(ωL−1/ωC)で数式化される。Rはリアクトル
の抵抗分やコンデンサの抵抗分、ωLは誘導リアクタン
ス、1/ωCは容量リアクタンスである。但し、一般的
には50Hz又は60HzではR≪1/ωCである。従
って、リアクタンス成分が0になるように又は0に近づ
くように、静電容量Cに併せてリアクトルLを設定す
る。そうすれば、リアクタンスが遙かに小さくなってイ
ンピーダンスが極端に小さくなり、定格以上の大電流が
流れ、端子電圧が上昇してコンデンサが発熱する。
j(ωL−1/ωC)で数式化される。Rはリアクトル
の抵抗分やコンデンサの抵抗分、ωLは誘導リアクタン
ス、1/ωCは容量リアクタンスである。但し、一般的
には50Hz又は60HzではR≪1/ωCである。従
って、リアクタンス成分が0になるように又は0に近づ
くように、静電容量Cに併せてリアクトルLを設定す
る。そうすれば、リアクタンスが遙かに小さくなってイ
ンピーダンスが極端に小さくなり、定格以上の大電流が
流れ、端子電圧が上昇してコンデンサが発熱する。
【0016】なお、共振回路に供給する電流の周波数及
び電圧をインバーターの出力周波数及び出力電圧で調整
すれば、リアクトルの設定及び電流の調整が容易とな
る。
び電圧をインバーターの出力周波数及び出力電圧で調整
すれば、リアクトルの設定及び電流の調整が容易とな
る。
【0017】
【発明の実施の形態】コンデンサ1は三相用で図6に示
すように、コンデンサペーパーと電極フィルムを重ね合
わせて数百回巻き付け押し潰して形成したコンデンサ素
子2と、そのコンデンサ素子2を入れるケース3と、ケ
ース3内に封入しコンデンサ素子に含浸させるPCB入
り絶縁油4と、ケース3から突出する三つの端子5を主
要な構成要素とする。なお、符号6は、端子5とコンデ
ンサ素子2を繋ぐリード線である。
すように、コンデンサペーパーと電極フィルムを重ね合
わせて数百回巻き付け押し潰して形成したコンデンサ素
子2と、そのコンデンサ素子2を入れるケース3と、ケ
ース3内に封入しコンデンサ素子に含浸させるPCB入
り絶縁油4と、ケース3から突出する三つの端子5を主
要な構成要素とする。なお、符号6は、端子5とコンデ
ンサ素子2を繋ぐリード線である。
【0018】三相用のコンデンサ1は、図1から図5の
結線図で示すように、デルタ結線や、スター結線でコン
デンサ素子が形成され、U,V,Wの端子に接続されて
いる。また、図7に示すように単相用のコンデンサ1も
ある。
結線図で示すように、デルタ結線や、スター結線でコン
デンサ素子が形成され、U,V,Wの端子に接続されて
いる。また、図7に示すように単相用のコンデンサ1も
ある。
【0019】本発明のコンデンサの絶縁油の粘度低下方
法としての第一実施形態は図1に示すように、ケース3
の周壁の一部に切削工具やドリル等の機械的手段を用い
て開口部7を空けて、絶縁油の膨張によるケース3の破
損を防止し、コンデンサ1の二つの端子5,5間にイン
バーター9を介して定格周波数よりも高周波の電流を供
給する。また、絶縁油が周囲に漏れるのを防ぐように、
例えばコンデンサ1を容器内に入れる等の対処をしてか
ら電流を流すことが望ましい。しかも、この際には、絶
縁油の温度管理を容易にするために、ケースに温度セン
サを取り付けて、そのケースの温度によって絶縁油の温
度を測定し、70℃程度になれば電流の供給を中止し、
その後、開口部7から絶縁油の抜き取りを行うことが好
ましい。なお、インバーター9に単相出力用のものを使
ったのは、三相出力用に比べて安価なためである。
法としての第一実施形態は図1に示すように、ケース3
の周壁の一部に切削工具やドリル等の機械的手段を用い
て開口部7を空けて、絶縁油の膨張によるケース3の破
損を防止し、コンデンサ1の二つの端子5,5間にイン
バーター9を介して定格周波数よりも高周波の電流を供
給する。また、絶縁油が周囲に漏れるのを防ぐように、
例えばコンデンサ1を容器内に入れる等の対処をしてか
ら電流を流すことが望ましい。しかも、この際には、絶
縁油の温度管理を容易にするために、ケースに温度セン
サを取り付けて、そのケースの温度によって絶縁油の温
度を測定し、70℃程度になれば電流の供給を中止し、
その後、開口部7から絶縁油の抜き取りを行うことが好
ましい。なお、インバーター9に単相出力用のものを使
ったのは、三相出力用に比べて安価なためである。
【0020】本発明の第二実施形態は図2に示すよう
に、一つの端子5にリアクトル10を直列接続し、リア
クトル10と他の一つの端子5間に共振回路11を形成
し、コンデンサの定格電圧よりも低い単相出力用インバ
ーター9を経て共振回路11に接続し、インバーター9
で周波数を変更して共振周波数付近に設定して、コンデ
ンサには定格よりも大電流を供給することを特徴とす
る。なお、コンデンサの静電容量は、定格銘板からでも
分かるし、計測器(LCRメータ)で測定しても分かる
ので、リアクトルの選定は、容易に行える。
に、一つの端子5にリアクトル10を直列接続し、リア
クトル10と他の一つの端子5間に共振回路11を形成
し、コンデンサの定格電圧よりも低い単相出力用インバ
ーター9を経て共振回路11に接続し、インバーター9
で周波数を変更して共振周波数付近に設定して、コンデ
ンサには定格よりも大電流を供給することを特徴とす
る。なお、コンデンサの静電容量は、定格銘板からでも
分かるし、計測器(LCRメータ)で測定しても分かる
ので、リアクトルの選定は、容易に行える。
【0021】本発明の第三実施形態は図3に示すよう
に、リアクトル10が可変の場合で、電源8の定格周波
数で共振するようにリアクトル10を調整(リアクトル
の交換を含む)して、電流を共振回路11に供給するこ
とを特徴とする。
に、リアクトル10が可変の場合で、電源8の定格周波
数で共振するようにリアクトル10を調整(リアクトル
の交換を含む)して、電流を共振回路11に供給するこ
とを特徴とする。
【0022】本発明の第四実施形態は図4に示すよう
に、二つの端子5,5を短絡した後段にリアクトル10
を接続し、そのリアクトル10と残りの端子5間に共振
回路11を形成したこと、ケース1の蓋12よりも下側
部分全域を開口部7としたことを特徴とするものであ
る。
に、二つの端子5,5を短絡した後段にリアクトル10
を接続し、そのリアクトル10と残りの端子5間に共振
回路11を形成したこと、ケース1の蓋12よりも下側
部分全域を開口部7としたことを特徴とするものであ
る。
【0023】本発明の第五実施形態は図5に示すよう
に、各端子5にリアクトル10を直列接続し、二つの端
子5,5間に形成される各共振回路11に、電源8から
三相出力のインバーター9を介して電流を供給すること
を特徴とするものである。
に、各端子5にリアクトル10を直列接続し、二つの端
子5,5間に形成される各共振回路11に、電源8から
三相出力のインバーター9を介して電流を供給すること
を特徴とするものである。
【0024】本発明の第六実施形態は大容量のコンデン
サに適用するもので、図8に示すように、共振回路11
を形成するリアクトル10を、トランス12の一次側に
接続し、トランス12の二次側にコンデンサの二つの端
子5を接続し、トランスの一次側の巻き数n1と二次側
の巻き数n2の比率をn1>n2としたことを特徴とす
る。このようにすれば、インバーター9の定格出力電流
以上の電流をコンデンサに流すことができ、短時間で絶
縁油を昇温できる。なお、一次側の巻き数n1と二次側
の巻き数n2の比率は、例えばn1:n2=10:1と
する。
サに適用するもので、図8に示すように、共振回路11
を形成するリアクトル10を、トランス12の一次側に
接続し、トランス12の二次側にコンデンサの二つの端
子5を接続し、トランスの一次側の巻き数n1と二次側
の巻き数n2の比率をn1>n2としたことを特徴とす
る。このようにすれば、インバーター9の定格出力電流
以上の電流をコンデンサに流すことができ、短時間で絶
縁油を昇温できる。なお、一次側の巻き数n1と二次側
の巻き数n2の比率は、例えばn1:n2=10:1と
する。
【0025】本発明の第七実施形態も大容量のコンデン
サに適用するもので、図9に示すように、リアクトル1
0の代わりにトランス12の漏れリアクタンスを用いた
もので、詳しく言えば、トランス12の一次側をインバ
ーター9に接続し、二次側を二つの端子5に接続し、二
端子間のインピーダンスとトランス12の漏れリアクタ
ンスで共振回路を形成することを特徴とする。
サに適用するもので、図9に示すように、リアクトル1
0の代わりにトランス12の漏れリアクタンスを用いた
もので、詳しく言えば、トランス12の一次側をインバ
ーター9に接続し、二次側を二つの端子5に接続し、二
端子間のインピーダンスとトランス12の漏れリアクタ
ンスで共振回路を形成することを特徴とする。
【0026】実験結果では、定格容量が25kVA、定
格電圧6.6kVのコンデンサ1に上述した第四実施形
態を、インバーター出力電圧を18kHz、200Vr
msとして適用した場合に、電流が定格の約60倍程度
流れて、コンデンサが発熱し、約1時間後には絶縁油4
が50ケルビン程度昇温したことが確認された。
格電圧6.6kVのコンデンサ1に上述した第四実施形
態を、インバーター出力電圧を18kHz、200Vr
msとして適用した場合に、電流が定格の約60倍程度
流れて、コンデンサが発熱し、約1時間後には絶縁油4
が50ケルビン程度昇温したことが確認された。
【0027】なお、本発明は、コンデンサが液体中に浸
漬してしても空気中であっても適用できる。
漬してしても空気中であっても適用できる。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、絶縁油が昇温して粘度
が充分に低下する。従って、その後の、絶縁油の抜き取
り処理が容易となる。また、定格周波数よりも高周波の
電流を流す設備や稼働費、共振回路に定格電流よりも大
電流を流す設備や稼働費は、高温炉などの設備に比べて
安価であるし、所望の電流を流すだけなので温度制御も
容易である。
が充分に低下する。従って、その後の、絶縁油の抜き取
り処理が容易となる。また、定格周波数よりも高周波の
電流を流す設備や稼働費、共振回路に定格電流よりも大
電流を流す設備や稼働費は、高温炉などの設備に比べて
安価であるし、所望の電流を流すだけなので温度制御も
容易である。
【図1】本発明の第一実施形態を示す回路図である。
【図2】本発明の第二実施形態を示す回路図である。
【図3】本発明の第三実施形態を示す回路図である。
【図4】本発明の第四実施形態を示す回路図である。
【図5】本発明の第五実施形態を示す回路図である。
【図6】ケースを縦断面したコンデンサの概略図であ
る。
る。
【図7】単相用コンデンサにリアクトルを接続した形態
を示す回路図である。
を示す回路図である。
【図8】本発明の第六実施形態を示す回路図である。
【図9】本発明の第七実施形態を示す回路図である。
【図10】コンデンサの簡易等価回路図である。
2 コンデンサ素子
3 ケース
4 絶縁油
5 端子
11 共振回路
Claims (2)
- 【請求項1】 ケース(3)内にコンデンサ素子(2)
及びPCB入り絶縁油(4)を封入し、ケース(3)外
に端子(5)を突出したコンデンサの絶縁油の粘度低下
方法において、 ケース(3)の少なくとも一部を開口し、少なくとも二
つの端子(5,5)間に定格周波数よりも高周波の電流
を流すことを特徴とするコンデンサの絶縁油の粘度低下
方法。 - 【請求項2】 ケース(3)内にコンデンサ素子(2)
及びPCB入り絶縁油(4)を封入し、ケース(3)外
に端子(5)を突出したコンデンサの絶縁油の粘度低下
方法において、 ケース(3)の少なくとも一部を開口すると共に、コン
デンサ素子(2)を含んだ共振回路(11)を形成し、
その共振現象により定格電流よりも大電流を流すことを
特徴とするコンデンサの絶縁油の粘度低下方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002028320A JP2003229338A (ja) | 2002-02-05 | 2002-02-05 | コンデンサの絶縁油の粘度低下方法 |
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2002
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JP2005349281A (ja) * | 2004-06-09 | 2005-12-22 | Kobelco Eco-Solutions Co Ltd | Pcb含有絶縁油の加熱方法と加熱装置 |
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