JP4480573B2 - 硬化性組成物及びその硬化物 - Google Patents
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Description
このような点に着目して、特開2002−80597には、1分子中に2個のアミノ基と2個のカルボキシル基もしくエステル基を有するモノマーを自己縮合させ、必要に応じてイミド化させて多分岐ポリイミド樹脂を製造する方法が開示されているが、製造に多段階の工程が必要であり、簡単に製造することができないという問題がある。また、モノマー自体が自己縮合性を有するため、保存安定性が悪く、モノマーの保管中にゲル化してしまうという問題もある。
本発明の他の目的は、上記硬化性組成物に好適に用いることができ、熱硬化性の官能基を有し、しかも比較的簡単に製造できる多分岐ポリイミド樹脂を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、上記硬化性組成物に好適に用いることができ、感光性と現像性を有するように機能化され、しかも比較的簡単に製造できる感光性ポリイミド樹脂を提供することにある。
その基本的な態様によれば、後述するような1分子中に少なくとも3個の1級アミノ基を有するアミン化合物(i)と四塩基酸無水物(ii)との反応により得られ、末端にカルボキシル基を有する多分岐ポリイミド樹脂(A−1)、1分子中に2つ以上のエポキシ基及び/又はオキセタニル基を有する多官能エポキシ化合物(B−1)及び/又は多官能オキセタン化合物(B−2)である熱硬化性成分(B)、及び硬化触媒(C)を含有することを特徴とする硬化性組成物が提供され、さらに、該硬化性組成物を加熱により硬化させて得られる硬化物が提供される。
前記硬化性組成物(熱硬化性組成物、光硬化性組成物又は光硬化性・熱硬化性組成物)に好適に用いることができる多分岐ポリイミド樹脂の基本的な態様によれば、1分子中に少なくとも3個の1級アミノ基を有するアミン化合物(i)と四塩基酸無水物(ii)との反応により得られ、末端にカルボキシル基を有することを特徴としている。
上記多分岐ポリイミド樹脂は、少なくとも3官能アミン化合物と四塩基酸無水物の反応により比較的簡単に製造することができ、またこれらをモノマー成分として用いていることにより、モノマー自体の保存安定性に優れ、従来の自己縮合性モノマーを用いた場合の保管中のゲル化などの問題を生じることもない。
他の態様によれば、末端にカルボキシル基を有する多分岐ポリイミド樹脂(A)に対して、1分子中に少なくとも1つの不飽和二重結合と上記カルボキシル基と反応する基を併せ持つ化合物(b)を反応させて得られたものであることを特徴とする感光性ポリイミド樹脂(A−2)を用いることもできる。この感光性ポリイミド樹脂の製造に用いる前記多分岐ポリイミド樹脂(A)は、末端にカルボキシル基を有するものであればよく、特定の多分岐ポリイミド樹脂に限定されるものではないが、前記した1分子中に少なくとも3つの1級アミノ基を有するアミン化合物(i)と四塩基酸無水物(ii)との反応により得られた多分岐ポリイミド樹脂(A−1)が好ましい。
好適な態様においては、前記感光性ポリイミド樹脂(A−2)のアルコール性水酸基に対して二塩基酸無水物(c)を反応させ、カルボキシル基を導入してなるアルカリ可溶性の感光性ポリイミド樹脂(A−2’)である。
上記感光性ポリイミド樹脂は、末端にカルボキシル基を有する多分岐ポリイミド樹脂(A)に対して、1分子中に少なくとも1つの不飽和二重結合と上記カルボキシル基と反応する基を併せ持つ化合物(b)を反応させて得られたものである点に第一の特徴があり(感光性ポリイミド樹脂(A−2))、また、得られた感光性ポリイミド樹脂のアルコール性水酸基に対して二塩基酸無水物(c)を反応させ、カルボキシル基を導入してアルカリ可溶性にした点に第二の特徴があり(感光性ポリイミド樹脂(A−2’))、いずれも比較的簡単に製造でき、また、用いるモノマーも保存安定性に優れ、従来の自己縮合性モノマーのように保管中にゲル化してしまうという問題を生ずることもない。
また、より分岐の度合いを高めることを目的として、1分子中に4個のアミノ基を有する4官能アミンなどを併用することも可能である。
重合性基の導入方法としては、前記したような多分岐ポリイミド樹脂(A)の末端カルボキシル基に、1分子中に少なくとも1つの不飽和二重結合とカルボキシル基と反応する基(例えば、エポキシ基、オキセタニル基、イソシアネート基、アミノ基等)を併せ持つ化合物(b)を付加反応させる方法が好適である。
また、前記のようにして得られた感光性ポリイミド樹脂(A−2)及び/又はアルカリ可溶性の感光性ポリイミド樹脂(A−2’)は、光重合開始剤(D)及び多官能モノマー(E)と混合することで光硬化性組成物となり、さらに、熱硬化性成分(B)を添加することで熱硬化性を付与することが可能となり、耐熱性の向上が達成できる。
多分岐ポリイミド樹脂(A−1)、感光性ポリイミド樹脂(A−2)及び/又はアルカリ可溶性の感光性ポリイミド樹脂(A−2’)の使用量には制限が無い。
三級アミン塩としては、例えば、サンアプロ(株)製のU−CATシリーズなどが挙げられる。
一方、光硬化性組成物及び光硬化性・熱硬化性組成物の場合には、活性エネルギー線を照射することにより、速やかに硬化する。
まず、多分岐ポリイミド樹脂及びそれを含有する熱硬化性組成物に関する実施例を示す。
攪拌器、還流冷却管、及び温度計を備え付けた300mLフラスコにベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物9.66g、N−メチルピロリドン150mLを仕込み、攪拌しながら室温にて溶解した。この溶液に、トリス(2−アミノエチル)アミン2.19gをN−メチルピロリドン100mLに溶解した溶液を1時間かけて滴下した。滴下終了後、反応液を140℃に昇温し、9時間攪拌した。次いで、室温まで冷却し、反応混合物をメタノールに注入して激しく攪拌することで対応する多分岐ポリイミド樹脂を析出させた。ろ別、洗浄、乾燥後のポリマーは9.72gであった。GPC(ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー)にて分子量を測定したところ、重量平均分子量は5800、分子量分布2.3であった。赤外スペクトルよりイミド基に起因する吸収が1720cm−1に観察されたことから、目的とする多分岐ポリイミド樹脂が得られたと判断した。図1に得られた多分岐ポリイミド樹脂の1H−NMRスペクトルを示す。
前記合成例1で得られた多分岐ポリイミド樹脂9.73g、エピコート828(ジャパンエポキシレジン社製エポキシ樹脂)2.93g、2PHZ(四国化成工業社製イミダゾール誘導体)0.46gをジメチルアセトアミド38.9gに溶解した。この溶液を銅張り積層板に塗布し、80℃のオーブン中で20分間乾燥した。得られた乾燥塗膜を150℃にて60分間熱硬化させた。得られた硬化塗膜は、ジメチルアセトアミドに不溶の強固なものであった。
前記合成例1において、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物に代えてビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物9.31gを用いた以外は、合成例1と同様の方法にて行ない、多分岐ポリイミド樹脂を9.36g得た。
前記合成例2で得られた多分岐ポリイミド樹脂9.30g、エピコート828(ジャパンエポキシレジン社製エポキシ樹脂)2.93g、2PHZ(四国化成工業社製イミダゾール誘導体)0.46gをジメチルアセトアミド35gに溶解した。この溶液を銅張り積層板に塗布し、80℃のオーブン中で20分間乾燥した。得られた乾燥塗膜を150℃にて60分間熱硬化させた。得られた硬化塗膜は、ジメチルアセトアミドに不溶の強固なものであった。
50mLのフラスコにビス(3,4−ジカルボキシフェニル)−スルホン二無水物0.357g、N−メチルピロリドン10mLを仕込み、攪拌しながら室温にて溶解させた。この溶液に、トリス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)エタン0.289gをN−メチルピロリドン10mLに溶解させた溶液を2時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに室温で2時間撹拌した。この反応液に、無水酢酸3.0gとピリジン1.0gを加え、再び室温で3時間撹拌した。この反応液を60℃に昇温し、5時間攪拌した。次いで室温まで冷却し、反応混合物をメタノールに注いで固体を析出させ、これを回収、乾燥することで対応する多分岐ポリイミド樹脂を得た。収量は0.65gであった。GPCにより分子量を測定したところ、数平均分子量は45000であった。赤外スペクトルによりイミド基に起因する吸収が1781cm−1、カルボキシル基に起因する吸収が3484cm−1に観測されたことから、目的とする多分岐ポリイミド樹脂が得られたと判断した。図2に得られた多分岐ポリイミド樹脂のIRスペクトルを示す。
前記合成例3で得られた多分岐ポリイミド樹脂9.05g、エピコート828(ジャパンエポキシレジン社製エポキシ樹脂)2.93g、2PHZ(四国化成工業社製イミダゾール誘導体)0.46をジメチルアセトアミド38.9gに溶解させた。この溶液を銅張り積層板に塗布し、80℃のオーブン中で20分間乾燥させた。得られた乾燥塗膜を150℃で60分間熱硬化させた。得られた硬化塗膜は、ジメチルアセトアミドに不溶の強固なものであった。
前記合成例3において、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)−スルホン二無水物に代えて、4,4´−(4,4´−イソプロピリデンジフェノキシ)二無水フタル酸0.52gを用いた以外は、合成例3と同様の方法で行い、多分岐ポリイミド樹脂0.82gを得た。
前記合成例4で得られた多分岐ポリイミド樹脂8.75g、エピコート828(ジャパンエポキシレジン社製エポキシ樹脂)2.93g、2PHZ(四国化成工業社製イミダゾール誘導体)0.46をジメチルアセトアミド35gに溶解させた。この溶液を銅張り積層板に塗布し、80℃のオーブン中で20分間乾燥させた。得られた乾燥塗膜を150℃で60分間熱硬化させた。得られた硬化塗膜は、ジメチルアセトアミドに不溶の強固なものであった。
合成例5
攪拌器、還流冷却管、及び温度計を備え付けた300mLフラスコにベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物9.66g、N−メチルピロリドン250mLを仕込み、攪拌しながら室温にて溶解した。この溶液に、トリス(2−アミノエチル)アミン2.19gを1時間かけて滴下した。滴下終了後、反応液を140℃に昇温し、9時間攪拌した。次いで、室温まで冷却し、グリシジルメタクリレート2.13g、メトキノン0.1g、及びトリフェニルホスフィン0.1gを加え、100℃に昇温した後、6時間攪拌した。反応混合物をメタノールに注入し、激しく攪拌することで対応するポリイミド樹脂を析出させた。ろ別、洗浄、乾燥後のポリマーは9.7gであった。GPC(ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー)にて分子量を測定したところ、重量平均分子量は6000であった。赤外スペクトルよりイミド基に起因する吸収とメタクリロイル基に起因する吸収が、それぞれ1720cm−1、810cm−1に観察されたことから、目的とする感光性ポリイミド樹脂が得られたと判断した。図3に得られた感光性ポリイミド樹脂の1H−NMRスペクトルを示す。
前記合成例5で得られた感光性ポリイミド樹脂10g、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート2g、イルガキュア907(チバスペシャルティーケミカルズ社製)1gをジメチルアセトアミド80gに溶解した。この溶液を銅張り積層板に塗布し、80℃のオーブン中で20分間乾燥した。得られた乾燥塗膜にUVコンベアにて2J/cm2の紫外線を照射し、光硬化させた。得られた硬化塗膜は、ジメチルアセトアミドに不溶の強固なものであった。
前記合成例5において、グリシジルメタクリレートに代えてサイクロマーM100(ダイセル化学工業社製)2.94gを用いた以外は合成例5と同様の方法にて行ない、感光性ポリイミド樹脂を10g得た。
前記合成例6で得られた感光性ポリイミド樹脂10g、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート2g、イルガキュア907 1gをジメチルアセトアミド80gに溶解した。この溶液を銅張り積層板に塗布し、80℃のオーブン中で20分間乾燥した。得られた乾燥塗膜にUVコンベアにて2J/cm2の紫外線を照射し、光硬化させた。得られた硬化塗膜は、ジメチルアセトアミドに不溶の強固なものであった。
撹拌機、還流冷却管、及び温度計を装備した50mLフラスコにビス(3,4−ジカルボキシフェニル)−スルホン二無水物0.357g、N−メチルピロリドン10mLを仕込み、攪拌しながら室温にて溶解させた。この溶液に、トリス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)エタン0.289gをN−メチルピロリドン10mLに溶解させた溶液を2時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに室温で2時間撹拌した。この反応液に、無水酢酸3.0gとピリジン1.0gを加え、再び室温で3時間撹拌した。この反応液を60℃に昇温し、5時間攪拌した。次いで室温まで冷却し、グリシジルメタクリレート0.42g、メトキノン0.01g、及びテトラブチルアンモニウムブロミド0.02gを加え、80℃で24時間撹拌した。反応混合物をメタノールに注いで固体を析出させ、これを回収して洗浄、乾燥させることで目的とする感光性ポリイミド樹脂を得た。収量は0.55gであった。GPCにより分子量を測定したところ、数平均分子量は38000であった。赤外スペクトルによりイミド基に起因する吸収が1781cm−1、メタクリロイル基に起因する吸収が1650cm−1に観測されたことから、目的とする多分岐ポリイミド樹脂が得られたと判断した。図4に得られた感光性ポリイミド樹脂のIRスペクトルを示す。
前記合成例7で得られた感光性ポリイミド樹脂10g、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート2g、イルガキュア907(チバスペシャリティーケミカルズ社製)1gをジメチルアセトアミド80gに溶解させた。この溶液を銅張り積層板に塗布し、80℃のオーブン中で20分間乾燥させた。得られた乾燥塗膜にUVコンベアにて2J/cm2の紫外線を照射し、光硬化させた。得られた硬化塗膜は、ジメチルアセトアミドに不溶の強固なものであった。
前記合成例7において、グリシジルメタクリレート代えて、サイクロマーM100(ダイセル化学社製)0.60gを用いた以外は、合成例7と同様の方法で行い、感光性ポリイミド樹脂0.57gを得た。
前記合成例8で得られた感光性ポリイミド樹脂10g、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート2g、イルガキュア907(チバスペシャリティーケミカルズ社製)1gをジメチルアセトアミド80gに溶解させた。この溶液を銅張り積層板に塗布し、80℃のオーブン中で20分間乾燥させた。得られた乾燥塗膜にUVコンベアにて2J/cm2の紫外線を照射し、光硬化させた。得られた硬化塗膜は、ジメチルアセトアミドに不溶の強固なものであった。
合成例9
攪拌器、還流冷却管、及び温度計を備え付けた300mLフラスコにベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物9.66g、N−メチルピロリドン250mLを仕込み、攪拌しながら室温にて溶解した。この溶液に、トリス(2−アミノエチル)アミン2.19gを1時間かけて滴下した。滴下終了後、反応液を140℃に昇温し、9時間攪拌した。次いで、室温まで冷却し、グリシジルメタクリレート2.13g、メトキノン0.1g、及びトリフェニルホスフィン0.1gを加え、100℃に昇温した後、6時間攪拌した。さらに、テトラヒドロ無水フタル酸2.28gを加え、80℃にて8時間攪拌した。反応混合物をメタノールに注入し、激しく攪拌することで対応するアルカリ可溶性の感光性ポリイミド樹脂を析出させた。ろ別、洗浄、乾燥後のポリマーは13gであった。GPCにて分子量を測定したところ、重量平均分子量は13000であった。赤外スペクトルよりイミド基に起因する吸収とメタクリロイル基に起因する吸収が、それぞれ1720cm−1、810cm−1に観察され、さらにカルボキシル基に起因する幅広の吸収が3500〜3000cm−1に観察されたことから、目的とするアルカリ可溶性の感光性ポリイミド樹脂が得られたと判断した。図5に得られたアルカリ可溶性の感光性ポリイミド樹脂の1H−NMRスペクトルを示す。
前記合成例9で得られた感光性ポリイミド樹脂10g、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート2g、イルガキュア907 1g、エピコート828(ジャパンエポキシレジン社製エポキシ樹脂)3g、及び2PHZ(四国化成工業社製イミダゾール誘導体)0.5gをジメチルアセトアミド80gに溶解した。この溶液を銅張り積層板に塗布し、80℃のオーブン中で20分間乾燥した。得られた乾燥塗膜にフォトマスクを介して紫外線を1000mJ/cm2照射し、その後、2.38%TMAH(テトラメチルアンモニウムハイドロオキシド)水溶液に浸漬して2分間超音波照射し、未露光部を溶解除去することで、ネガ型の画像を形成した。さらに150℃にて60分間熱硬化反応を行なうことにより、種々の有機溶媒に不溶な強固な皮膜が形成できた。
撹拌機、還流冷却管、及び温度計を装備した50mLフラスコに前記合成例9で得られた感光性ポリイミド樹脂0.36g、テトラヒドロ無水フタル酸0.45g、トリフェニルホスフィン0.02g、メトキノン0.01g、及びN−メチルピロリドン15mLを仕込み、攪拌しながら50℃で24時間撹拌した。反応混合物をメタノールに注いで固体を析出させ、これを回収して洗浄、乾燥させることで目的とするアルカリ可溶の感光性ポリイミド樹脂を得た。収量は0.40gであった。GPCにより分子量を測定したところ、数平均分子量は42000であった。赤外スペクトルによりカルボキシル基に起因する吸収が3439cm−1、イミド基に起因する吸収が1781cm−1、メタクリロイル基に起因する吸収が1681cm−1に観測されたことから、目的とするアルカリ可溶の感光性ポリイミド樹脂が得られたと判断した。図6に得られた感光性ポリイミド樹脂のIRスペクトルを示す。
前記合成例10で得られたアルカリ可溶の感光性ポリイミド樹脂10g、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート2g、イルガキュア907 1g、エピコート828(ジャパンエポキシレジン社製エポキシ樹脂)3g、及び2PHZ(四国化成工業社製イミダゾール誘導体)0.5gをジメチルアセトアミド80gに溶解させた。この溶液を銅張り積層板に塗布し、80℃のオーブン中で20分間乾燥させた。得られた乾燥塗膜にフォトマスクを介して紫外線を1000mJ/cm2照射し、その後、2.38%TMAH(テトラメチルアンモニウムヒドロキシド)水溶液に浸漬して2分間超音波照射し、未露光部を溶解除去することで、ネガ型の画像を形成させた。さらに150℃で60分間熱硬化反応を行うことにより、種々の有機溶媒に不溶の強固な皮膜が形成できた。
従って、このような多分岐ポリイミド樹脂(A−1)や感光性ポリイミド樹脂(A−2)、アルカリ可溶性の感光性ポリイミド樹脂(A−2’)を含有する熱硬化性組成物、光硬化性組成物及び光硬化性・熱硬化性組成物は、ポリイミドが本来有している優れた特性をそのまま発揮でき、熱硬化及び/又は光硬化させることにより、密着性、機械的強度、はんだ耐熱性、耐薬品性、電気絶縁性、耐電蝕性などの諸特性に優れた硬化物が得られる。従って、半導体素子の表面コート膜(いわゆるパッシベーション膜)やプリント配線基板材料、及び多層プリント配線板の層間絶縁材料などに好適に用いることができる。
Claims (3)
- 1分子中に少なくとも3個の1級アミノ基を有するアミン化合物(i)と四塩基酸無水物(ii)との反応により得られ、末端にカルボキシル基を有する多分岐ポリイミド樹脂(A−1)、1分子中に2つ以上のエポキシ基及び/又はオキセタニル基を有する多官能エポキシ化合物(B−1)及び/又は多官能オキセタン化合物(B−2)である熱硬化性成分(B)、及び硬化触媒(C)を含有することを特徴とする硬化性組成物。
- 前記硬化触媒(C)が、三級アミン、三級アミン塩、四級オニウム塩、三級ホスフィン、クラウンエーテル錯体、及びホスホニウムイリドよりなる群から選ばれた少なくとも1種の化合物である請求項1に記載の硬化性組成物。
- 請求項1又は2に記載の硬化性組成物を加熱により硬化させて得られる硬化物。
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