JPH09325494A - アルカリ現像性不飽和樹脂組成物及びこれを用いた高感度ネガ型パターン形成材料 - Google Patents

アルカリ現像性不飽和樹脂組成物及びこれを用いた高感度ネガ型パターン形成材料

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JPH09325494A
JPH09325494A JP14631196A JP14631196A JPH09325494A JP H09325494 A JPH09325494 A JP H09325494A JP 14631196 A JP14631196 A JP 14631196A JP 14631196 A JP14631196 A JP 14631196A JP H09325494 A JPH09325494 A JP H09325494A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 現像マージンの広い高感度のアルカリ現像性
不飽和樹脂組成物、また、この樹脂組成物を用いて形成
される、高精彩カラーフィルター用材料や、高密度集積
回路用の絶縁膜や封止材等の用途に好適な高感度ネガ型
パターン形成材料を提供する。 【解決手段】 1分子中に1個以上の重合性不飽和基を
持つジオール化合物と酸二無水物とを反応させて得られ
たカルボキシル基含有交互共重合体を必須の酸性成分と
して含有し、このカルボキシル基含有交互共重合体の酸
価が70〜170mgKOH/gであって、未反応酸二
無水物及び/又は上記ジオール化合物1分子と酸二無水
物1分子との付加物からなる未重合酸性成分の含有割合
が全酸性成分中の20重量%以下であるアルカリ現像性
不飽和樹脂組成物。また、この樹脂組成物を用いたカラ
ーフィルター用若しくは回路絶縁材料用の高感度ネガ型
パターン形成材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、紫外線若しくは
電子線を照射することにより硬化し、アルカリ現像処理
によりパターン形成可能なアルカリ現像性不飽和樹脂組
成物及びこれを用いた高感度ネガ型パターン形成材料に
関する。更に詳しくは、液晶の表示装置あるいは撮影素
子に用いられるカラーフィルター用の保護膜、カラーフ
ィルター用インキ、ブラックマトリックス用インキ等の
用途に、また、プリント配線板用やMCM(マルチチッ
プモジュール)用の絶縁膜、コーティング材、封止材等
の分野で利用されるアルカリ現像性不飽和樹脂組成物及
びこれを用いた高感度ネガ型パターン形成材料に関す
る。
【0002】
【従来の技術】最近、液晶ディスプレイの高精彩化や半
導体素子の高密度実装化が進むにつれ、リソグラフィー
により微細パターンを精度良く形成することが求められ
ている。また、樹脂に対して硬度、はんだ耐熱性、透明
性、密着性、耐酸性、耐アルカリ性、耐溶剤性、絶縁抵
抗、平坦性等に厳しい性能が要求されると共に、用途に
合わせて顔料、シリカ等を樹脂中に高濃度に充填し、紫
外線照射でパターン形成を行う必要から、高感度のネガ
型パターン形成材料が求められている。
【0003】例えば、カラーフィルターの高精彩化の要
求に対しては色純度の高いカラーフィルター用インキが
求められ、これに対しては樹脂中に顔料を高濃度で分散
させる手法があるが、高濃度に分散させた顔料によりパ
ターン形成に必要な紫外線が遮断され、現像時にパター
ン流れが生じる。このために、ネガ型パターン形成材料
中に多量の光重合開始剤を添加することが考えられる
が、光重合開始剤を多量に添加すると熱かぶりによるパ
ターンの線太りや、溶解部分の残渣が別の問題として生
じる。
【0004】また、カラーフィルターの高精彩化のため
に、低反射の高遮光性ブラックマトリックス樹脂が求め
られている。しかしながら、このものは、高遮光率を達
成するために感光性樹脂に光を吸収する黒色顔料あるい
は数種の混色顔料を多量に分散させて調製されるもので
あり、パターン形成に必要な紫外線が顔料によって更に
遮断され、微細パターンを形成するのが困難となる。従
って、最近求められている99.9%以上の光を遮光す
るブラックマトリックス用インキの用途には、微細パタ
ーンを精度良く形成することが可能な高感度の感光性樹
脂が求められている。
【0005】一方、高密度実装化を目的とするプリント
配線基板用や半導体用の絶縁材料が求められており、こ
の用途では膜厚が数十μm程度まで厚くなる傾向にあ
り、このために活性光線により深部まで硬化可能な高感
度感光性樹脂が求められている。また、半導体の絶縁膜
や封止用材料においてはその難燃化、低吸湿化、はんだ
耐熱性等の性能向上のためにシリカ等の充填剤を樹脂に
混合する手法がとられるが、リソグラフィーでネガ型パ
ターンを形成する際に充填剤により紫外線が遮蔽され、
難燃化、低吸湿化、はんだ耐熱性等の性能とネガ型パタ
ーン形成能とを両立させるには至っていない。
【0006】一般に、このような用途におけるネガ型パ
ターン形成材料には重合性不飽和結合をもった多官能光
硬化性モノマー、アルカリ可溶性のバインダー樹脂、そ
れらと光重合開始剤との組成物が用いられている。
【0007】例えば、特開昭61ー213213号公報
や特開平1ー152449号公報には、カラーフィルタ
ー用材料としての応用が例示され、バインダー樹脂とし
てカルボキシル基を有する(メタ)アクリル酸若しくは
(メタ)アクリル酸エステルと、無水マレイン酸と、他
の重合性モノマーとの共重合体が開示されている。しか
しながら、ここに開示された共重合体は、それがランダ
ム共重合体であるために、光照射部分内並びに光未照射
部分内でアルカリ溶解速度の分布が生じ、現像操作時の
マージンが狭く、また鋭角なパターン形状や微細パター
ンを得ることが困難である。特に、高濃度の顔料を含む
場合には露光感度が著しく低下し、微細なネガ型パター
ンを得ることができない。
【0008】また、特開平4ー340965号公報に
は、1分子中に重合性の不飽和二重結合とカルボキシル
基とを有するアルカリ現像性不飽和化合物がカラーフィ
ルター等のネガ型パターン形成に有効であることが開示
されている。アルカリ可溶性を有する分子が光照射によ
り不溶化することから、前述のバインダー樹脂と多官能
重合性モノマーとの組み合わせに比較して高感度となる
ことが予測されるが、例示されている化合物はフェノー
ル性オリゴマーに重合性不飽和結基であるアクリル酸と
酸無水物とを任意に付加させたものであり、この提案の
場合も分子組成の不均一性からアルカリ溶解速度の分布
が広く、微細なネガ型パターンを形成することは困難で
ある。
【0009】更に、特開平4−345673号公報、特
開平4−345608号公報、特開平4−355450
号公報、及び特開平4−363311号公報には、耐熱
性の液状レジスト及びカラーフィルター材料が開示され
ているが、酸無水物としてテトラヒドロキシ無水フタル
酸等の単官能酸無水物が使用されているために、得られ
たアルカリ現像性不飽和化合物はジアクリレート1分子
と酸無水物1分子若しくは2分子が付加した分子構造か
らなる単量体であり、この化合物の感度は低く、特に高
濃度遮光剤を含有するブラックレジスト用樹脂としては
高遮光性のパターンを形成することができない。
【0010】更にまた、特開平5ー339356号公
報、特開平5ー146132号公報、及びPCT/JP
93/00536号公報には、ジヒドロキシプロピルア
クリレート化合物と酸一無水物並びに酸二無水物との共
重合によるアルカリ現像性不飽和樹脂が開示されてい
る。この場合、酸二無水物とジヒドロキシ化合物との付
加反応によりオリゴマー化が進行するが、反応系に共存
する酸一無水物によりオリゴマー化が妨げられるため
に、アルカリ現像性不飽和樹脂の分子量低下並びに分子
構造の不均一化が生じ、感度が低く、また、現像のマー
ジンが狭いという問題がある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者ら
は、上記従来のネガ型パターン形成材料における問題点
を解消することについて鋭意検討した結果、カルボキシ
ル基含有交互共重合体の分子量を増加させてアルカリ現
像性不飽和樹脂組成物の多官能化を行うと共に、この交
互共重合体の組成並びに分子末端を均一にすることによ
り、高感度で現像マージンの広いネガ型パターン形成材
料に好適なアルカリ現像性不飽和樹脂組成物の開発に成
功し、本発明を完成した。
【0012】従って、本発明の目的は、現像プロセスに
おける現像マージンの広い高感度のネガ型パターン形成
材料を製造する上で好適なアルカリ現像性不飽和樹脂組
成物を提供することにある。
【0013】また、本発明の他の目的は、特に高濃度の
顔料や充填剤を添加しても微細パターンの形成性に優れ
ており、高精彩カラーフィルター用材料や、高密度集積
回路用の絶縁膜や封止材等の用途に好適な高感度ネガ型
パターン形成材料を提供することにある。
【0014】更に、本発明の他の目的は、このような高
感度ネガ型パターン形成材料の必須の酸性成分であるカ
ルボキシル基含有交互共重合体からなるアルカリ現像性
不飽和樹脂を製造するための方法を提供することにあ
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、1
分子中に1個以上の重合性不飽和基を持つジオール化合
物と酸二無水物とを反応させて得られたカルボキシル基
含有交互共重合体を必須の酸性成分として含有し、この
カルボキシル基含有交互共重合体の酸価が70〜170
mgKOH/gであって、未反応酸二無水物及び/又は
上記ジオール化合物1分子と酸二無水物1分子との付加
物からなる未重合酸性成分の含有割合が全酸性成分中の
20重量%以下であることを特徴とするアルカリ現像性
不飽和樹脂組成物である。
【0016】また、本発明は、上記アルカリ現像性不飽
和樹脂組成物を製造するに際し、ジオール化合物の水酸
基100モル部に対して酸無水物基75モル部以上10
0モル部未満に相当する酸二無水物を加熱下に反応させ
た後、更にジオール化合物を加えて加熱下に反応させる
ことを特徴とするアルカリ現像性不飽和樹脂組成物の製
造方法である。
【0017】更に、本発明は、上記アルカリ現像性不飽
和樹脂組成物を用いたカラーフィルター用の、又は、回
路絶縁材料用の高感度ネガ型パターン形成材料である。
【0018】本発明において、ジオール化合物は、1分
子中に1つ以上、好ましくは2つ以上の重合性不飽和基
を有するものであり、分子量の増加を図り、また、未反
応酸二無水物及び/又はジオール化合物1分子と酸二無
水物1分子との付加物からなる未重合酸性成分の副生を
低減させる目的から、好ましくは分子中の2つのヒドロ
キシル基と酸二無水物中の2つの酸無水物基との反応性
が等しくなる、例えば対称な分子構造を有するものがよ
い。
【0019】具体例としては、各種ジグリシジルエーテ
ルと(メタ)アクリル酸との付加化合物あるいは各種ビ
スフェノールジグリシジルエーテルと(メタ)アクリル
酸との付加化合物であるジヒドロキシプロピルアクリレ
ート樹脂を例示することができる。例えばエチレングリ
コール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、水添ビスフェノールA等のグリシジルエーテルや、
例えばビス(4−ヒドロキシフェニル)ケトン、ビス
(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)ケト
ン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニ
ル)ケトン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホ
ン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニ
ル)スルホン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロ
ロフェニル)スルホン、ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(4−ヒドロキシ−
3,5−ジメチルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、
ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)ヘ
キサフルオロプロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)ジメチルシラン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−
ジメチルフェニル)ジメチルシラン、ビス(4−ヒドロ
キシ−3,5−ジクロロフェニル)ジメチルシラン、ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(4−ヒド
ロキシ−3,5−ジクロロフェニル)メタン、ビス(4
−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)メタン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェ
ニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,
5−ジクロロフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−
ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、2,2−
ビス(4−ヒドロキシ−3−クロロフェニル)プロパ
ン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス
(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)エーテ
ル、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニ
ル)エーテル、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−
メチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒド
ロキシ−3−クロロフェニル)フルオレン、9,9−ビ
ス(4−ヒドロキシ−3−ブロモフェニル)フルオレ
ン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−フルオロフェ
ニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3
−メトキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−
ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)フルオレン、
9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェ
ニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−
3,5−ジブロモフェニル)フルオレン、4,4’−ビ
フェノール、3,3’−ビフェノール等のビスフェノー
ル類のグリシジルエーテルから、後に例示する製造法に
より誘導される。従って、エポキシ化合物から誘導され
るため、若干のオリゴマー単位が混入することになる
が、本発明のアルカリ現像性不飽和樹脂組成物の性能に
は問題はない。
【0020】また、本発明で用いる酸二無水物として
は、例えば、無水ピロメリット酸、ベンゾフェノンテト
ラカルボン酸二無水物、ビフェニルテトラカルボン酸二
無水物、ビフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水
物、ジフェニルスルフォンテトラカルボン酸二無水物等
の芳香族酸二無水物や、これらの芳香族酸二無水物の芳
香環にアルキル基、ハロゲン基等の置換基が導入された
芳香族酸二無水物の誘導体等が挙げられる。
【0021】本発明のカルボキシル基含有交互共重合体
からなる酸性成分のアルカリ現像性不飽和樹脂組成物
は、粘度調整を目的として用いられる反応温度より高い
沸点を持つ溶媒中で上記ジオール化合物と酸二無水物と
を加熱することにより製造することができる。そして、
このアルカリ現像性不飽和樹脂組成物の製造の際には、
ジオール化合物のヒドロキシ基100モル部に対して酸
二無水物の酸無水物基75〜100モル部、好ましくは
75モル部以上100モル部未満の割合で反応させる。
ここで、酸無水物基とは−CO−O−CO−基であり、
酸二無水物の50モル部が酸無水物基の100モル部に
相当すると定義される。この酸二無水物の使用量が酸無
水物基75モル部未満では分子量を充分に増加させて交
互共重合体中に高感度化に必要な重合性二重結合基を充
分に導入することができず、また、酸無水物基100モ
ル部を超えて使用しても同様に分子量増加が得られない
ばかりか、交互共重合体の分子末端が酸無水物となる確
率が増し、感光感度の低下、微細パターンの剥離、狭い
現像マージンという問題が生じて好ましくない。
【0022】図1にはジオール化合物と酸二無水物とを
反応させた時に得られる生成物の重合度nに対する酸価
を示した。下記式1及び式2
【化1】 における構造式の違いは末端成分による。
【0023】この図1によれば、重合度の低い段階で
は、分子末端の影響を受けて両者の酸価が様々な値とな
り、重合度が高くなって高分子化により分子末端の影響
が薄らぐとその差は小さくなる。特に式2の重合度n=
0である低分子化合物、すなわちジオール化合物1分子
と酸二無水物1分子との付加物の酸価は大きく、分子中
の重合性不飽和基は少ない。この低分子量付加物や未反
応酸二無水物の含有量がアルカリ現像性不飽和樹脂組成
物中に20重量%以上存在すると、微細パターンを形成
するのが困難になる。
【0024】すなわち、本発明では、分子量増加により
生成する交互共重合体に重合性不飽和基を多く導入する
と共に、アルカリ現像性に関与する樹脂の酸価を整える
ことにある。カルボキシル基含有交互共重合体の酸価の
範囲としては、70〜170mgKOH/g、好ましく
は80mgKOH/g以上150mgKOH/g以下で
ある。酸価は樹脂1gを中和するのに必要な水酸化カリ
ウムのミリグラム数で表現される。ここで、カルボキシ
ル基含有交互共重合体の酸価が70mgKOH/g未満
であると現像時間が長くなり、また、酸価が170mg
KOH/gを超えると現像時に微細パターンが剥離し易
くなる。
【0025】更に、カルボキシル基含有交互共重合体の
分子末端にジオール成分を優先的に配置させるための製
造方法として、常にジオール化合物が過剰となるように
反応系を制御するのが好ましく、更に、ジオール化合物
の水酸基100モル部に対して酸二無水物を酸無水物基
75モル部以上100モル部未満の範囲で添加して加熱
下に反応させた後、更にジオール化合物を加えて加熱下
に反応させる方法がより好ましい。ここで、後で加える
ジオール化合物の量は、仕込んだ酸無水物基100モル
部に対して水酸基5モル部以上となる量であり、後述す
るネガ型パターン形成材料の酸価により決定されるが、
酸価が20以下とならないように添加することが好まし
い。ジオール化合物を後で加える時には、酸無水物基が
十分に重合に関与した後、すなわち反応時間が2時間以
上経過した後に加えることが好ましく、これによって特
にジオール化合物1分子と酸無水物1分子とが付加した
低分子量体の副生を抑制することができる。
【0026】以上のようにして得られる本発明のアルカ
リ現像性不飽和樹脂組成物は、重合性二重結合とカルボ
キシル基とが一定の間隔で導入された交互共重合体を主
体とするため、従来のアクリル酸・アクリル酸エステル
類のランダム共重合体やジオール化合物と酸一無水物を
含む酸無水物との反応により得られる低重合度のアルカ
リ現像性不飽和樹脂組成物に比較して、次のような特徴
のある作用を発現する。
【0027】(1)高感度 重合度を上げることで1分子中に多くの二重結合が導入
されているので、少ない光照射でも架橋化・不溶化する
確率が増し、ネガ型パターン形成材料とした際の感度が
著しく向上する。
【0028】(2)広い現像マージン 交互共重合体であり、しかも、その末端構造が均質化
し、更にジオール化合物1分子と酸無水物1分子とが付
加した酸価の高い低分子量体の副生が抑制されているの
で、従来に比較して露光部並びに未露光部のアルカリ現
像速度の均質化が図られ、現像マージンが広くなる。
【0029】カルボキシル基含有交互共重合体を製造す
る際の反応温度は、90〜140℃、好ましくは100
〜130℃であり、また、反応時間は2〜20時間、好
ましくは2〜12時間である。反応温度が90℃より低
いと反応時間が20時間を超えて長くなり、また、未反
応酸二無水物が残存して好ましくない。反対に、反応温
度が140℃を超えるとジオール化合物中の重合性不飽
和基の反応によるゲル化物の発生や樹脂の着色が顕著に
なり適当でない。
【0030】このカルボキシル基含有交互共重合体を製
造する際には、水酸基を持たず、反応温度より高い沸点
を有する溶媒を反応溶媒として用いるのがよく、このよ
うな溶媒としては、例えば、エチルセロソルブアセテー
ト、ブチルセロソルブアセテート等のセロソルブ系溶媒
や、ジグライム、エチルカルビトールアセテート、ブチ
ルカルビトールアセテート、プロピレングリコールモノ
メチルエーテルアセテート等の高沸点のエーテル系若し
くはエステル系の溶媒や、シクロヘキサノン、ジイソブ
チルケトン等のケトン系溶媒等が好適に用いられる。
【0031】更に、このカルボキシル基含有交互共重合
体を製造する際の反応を促進する目的で触媒をジオール
化合物に対して0.001〜1重量%の範囲で用いても
よい。この触媒としては、例えばテトラエチルアンモニ
ウムブロマイド等の公知のものを使用することができ
る。また、重合性不飽和基の熱安定性を確保する目的
で、例えばジーtーブチルヒドロシトルエン等の重合禁
止剤をジオール化合物に対して0.1重量%以下の範囲
で加えてもよい。
【0032】本発明のネガ型パターン形成材料には、上
記アルカリ現像性不飽和樹脂組成物と、この樹脂の光架
橋反応を促してアルカリ現像液に対する不溶性を付与す
る光重合開始剤が必須成分として用いられ、必要に応じ
て多官能アクリレートモノマー及びオリゴマー等の架橋
剤、エポキシ樹脂、粘度調整用の溶剤、着色用顔料、充
填剤、レベリング剤等が添加される。このネガ型パター
ン形成材料によれば、これをガラス、シリコンウェハー
等の基板に塗布し、50〜150℃に加熱することによ
り溶剤を除去して塗膜を形成し、ネガマスクを介して紫
外線等の活性光線により硬化せしめ、アルカリ性現像液
中で現像することによりネガ型パターンが形成される。
【0033】ところで、本発明のネガ型パターン形成材
料を用いてネガ型パターンを形成する際に、その露光部
と未露光部との溶解速度に充分な差を設けて微細ネガパ
ターンを形成するためには、塗膜中の酸性成分の濃度が
重要である。そこで、本発明においては、ネガ型パター
ン形成材料中の不揮発成分、すなわち本発明のアルカリ
現像性不飽和樹脂組成物中の加熱されて蒸発する溶剤等
を除いた成分の酸価が10〜100mgKOH/g、好
ましくは20〜90mgKOH/gとなるように、ネガ
型パターン形成材料を構成する。
【0034】ここで、上記ネガ型パターン形成材料中の
不揮発成分の酸価が10mgKOH/g未満であると、
アルカリ現像液中で中和されたカルボキシル基含有交互
共重合体が現像液中へ拡散していくのが遅くなり、溶解
時間が極端に長くなって、未露光部分と露光部分との溶
解速度差が狭くなり好ましくないほか、未露光部分が塗
膜表面から溶解するのではなく、基板から塗膜ごと剥離
していく傾向となって、同時に微細パターンの剥離が起
こり、微細なネガ型パターンを形成するのが困難にな
る。反対に、平均酸価が100mgKOH/gを超える
と、アルカリ現像性不飽和樹脂組成物中のカルボン酸が
中和するのに伴って侵入した溶媒により露光部の膨潤が
起こり、パターンの溶解や欠落が発生する。そこで、現
像時に露光部分の剥離を抑えるために、600mJ以上
の多くの露光を行う方法を採用すると、タクトタイムが
長くなって生産性が低下して好ましくなく、また、光重
合開始剤を重合性樹脂成分に対して20重量%以上加え
る方法を採用すると、得られた塗膜が着色したり、密着
性不良等を引き起こして好ましくない。特に、硬化に必
要な活性光線を吸収するような顔料が添加されている場
合には、露光部の不溶化までに必要な架橋構造の形成が
達成されず、ネガ型パターンの剥離が生じ易くなる。
【0035】ネガ型パターン形成材料の構成成分として
上記アルカリ現像性不飽和樹脂組成物と共に必須成分の
光重合開始剤としては、具体的には、ベンゾイン、ベン
ジル、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソプロ
ピルエーテル、アセトフェノン、2,2−ジメトキシ−
2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2
−フェニルアセトフェノン、1,1−ジクロロアセトフ
ェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルトン、
2ーメチルー1−{4−(メチルチオ)フェニル}−2
−モリフォリノープロパン−1−オン、N,N−ジメチ
ルアミノアセトフェノン、2−メチルアントラキノン、
2−エチルアントラキノン、2−t−ブチルアントラキ
ノン、1−クロロアントラキノン、2,4−ジエチルチ
オキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサント
ン、アセトフェノンジメチルケタール、ベンゾフェノ
ン、メチルベンゾフェノン、2−トリクロロメチル−5
−(P−メトキシスチリル)−1,3,4−オキサジア
ゾール、4,4’−ビスジエチルアミノベンゾフェノ
ン、2−トリクロロメチル−S−トリアジン等を例示す
ることができる。これらは、単独であるいは2種類以上
を組み合わせて用いることができる。
【0036】更に、かかる光重合開始剤は、N,N−ジ
メチルアミノ安息香酸エチルエステル、N,N−ジメチ
ルアミノ安息香酸イソアミルエステル、トリエタノール
アミン、トリエチルアミンのような公知の光増感剤を単
独であるいは2種類以上を組み合わせて併用することが
できる。上記光重合開始剤の使用量は、ネガ型パターン
形成材料中の光重合が可能な不飽和樹脂及びモノマーの
総量に対して1〜20重量%、好ましくは1〜15重量
%である。また、この光重合開始剤に光増感剤を併用す
る場合のその使用量は、0.1〜10重量%、好ましく
は0.1〜5重量%である。光重合開始剤や光増感剤の
使用量が上記範囲を外れると、剥離や未反応増感剤のブ
リージング等の問題が生じる場合がある。
【0037】また、本発明のネガ型パターン形成材料中
には、その使用目的に合わせて光重合可能なモノマーや
オリゴマーを前述した所望の酸価となる範囲内で配合す
ることができる。特に高感度化のためには、1分子中に
重合可能な二重結合を2つ以上持つモノマーやオリゴマ
ーを配合するのが好ましい。また、重合性不飽和結合を
持つジオール化合物の一部を後添加するカルボキシル基
含有交互共重合体の製造方法においては、この後添加す
るジオール化合物と同等のものを所定の酸価となるよう
に添加してもかまわない。
【0038】具体例としては、2−ヒドロキシエチル
(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリ
レート等の水酸基を有するモノマーや、エチレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、テトラメチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メ
タ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)
アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリ
レート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレー
ト、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレー
ト、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレー
ト、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレー
ト、グリセロール(メタ)アクリレート等の(メタ)ア
クリル酸エステル類等を挙げることができ、これらの化
合物は単独で、あるいは、2種以上を併用して用いるこ
とができる。
【0039】更に、ネガ型パターンと基板との密着性の
向上や耐アルカリ性の向上を目的として、エポキシ基を
有する化合物を配合することができる。このエポキシ基
を有する化合物としては、フェノールノボラック型エポ
キシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビス
フェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポ
キシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビフェニ
ル型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂等のエポキシ樹
脂や、フェニルグリシジルエーテル、p−ブチルフェノ
ールグリシジルエーテル、トリグリシジルイソシアヌレ
ート、ジグリシジルイソシアヌレート、アリルグリシジ
ルエーテル、グリシジルメタクリレート等のエポキシ基
を少なくとも1個有する化合物等が挙げられる。
【0040】また、本発明のネガ型パターン形成材料に
は、必要に応じて公知のエポキシ基硬化促進剤、重合禁
止剤、可塑剤、レベリング剤、消泡剤等の添加剤や、溶
剤等を配合することができる。更に、用途に応じて、硬
化物の着色、低熱膨張化、弾性率向上、低吸湿化等を目
的として、公知の顔料や充填剤等を加えてもよい。
【0041】次に、本発明のネガ型パターン形成材料を
用いてネガ型パターンを形成する方法について説明す
る。先ず、本発明のネガ型パターン形成材料を溶媒で希
釈し、用途に応じて必要な硬化促進剤、カップリング
剤、酸化防止剤等の添加剤を加えてワニスを調製する。
この際に、インクとして使用する場合は更に顔料を、ま
た、絶縁膜や封止剤として使用する場合は充填剤をそれ
ぞれ必要な量だけ上記ワニス中に分散させる。
【0042】次に、このワニスを任意の方法で基板上に
コーティングする。後述する実施例ではスピンコートを
用いているが、ディップコート、バーコート、ロールコ
ート等のコーティング方法も勿論採用することができ
る。また、スクリーン印刷等の印刷方式も適用可能であ
る。
【0043】更に、このようにして基板上にワニスをコ
ーティングした後、通常50〜150℃で1〜30分
間、好ましくは50〜100℃で1〜15分間加熱して
溶媒の大部分を揮発させた後、ネガマスクを通して紫外
線や電子線等の活性光線で硬化させる。その後、未露光
部分をアルカリ水溶液を用いて溶出させる現像操作を行
ってパターンを形成し、更に後硬化のために通常180
〜250℃で10〜60分間の熱処理を行う。このよう
にして得られた塗膜は、目的の平滑性、耐熱性、透明
性、密着性、硬度、耐溶剤性、耐アルカリ性等に優れた
ものとなる。
【0044】また、露光後の現像に用いる現像液として
は、典型的にはアルカリ金属やアルカリ土類金属の炭酸
塩水溶液や、アルカリ金属の水酸化物水溶液等のアルカ
リ水溶液が挙げられる。また、有機系のジエタノールア
ミン水溶液、テトラエチルアンモニウムヒドロキサイド
水溶液等からなるアルカリ水溶液も用いることができ
る。これらのアルカリ水溶液としては通常0.01〜3
重量%濃度のものが用いられ、現像は市販の現像機や超
音波洗浄機等を用いて10〜50℃、好ましくは20〜
40℃の温度で行われ、これによって微細なネガ型パタ
ーンを形成することができる。
【0045】本発明のネガ型パターン形成材料は、絶縁
被膜・塗料、接着剤、印刷インキ、コーティング剤等と
して、特に液晶表示装置や撮影素子に使われるカラーフ
ィルター用の保護膜、カラーフィルター用インキ、ブラ
ックマトリックス用インキ等の用途に有用であるほか、
プリント配線板用やMCM(マルチチップモジュール)
用の絶縁インキ、コーティング材、封止材としても有用
である。硬化物は優れた硬度、はんだ耐熱性、透明性、
耐酸性、耐アルカリ性、耐溶剤性、絶縁抵抗、耐電解腐
食性及び耐めっき性を発揮し、更にはコーテイング剤と
して用いたときには膜の平滑性、基板に対する密着性等
において優れた性能を発揮する。
【0046】例えば、カラーフィルター用材料として
は、それがカラーフィルター用保護膜である場合には、
本発明のアルカリ現像性不飽和樹脂組成物に光重合開始
剤、多官能アクリレート、エポキシ樹脂、溶剤、レベリ
ング剤等を配合して構成され、また、カラーフィルター
用インクである場合には、上記成分に加えて、塗膜を着
色させるための顔料を配合して構成される。
【0047】カラーフィルター用インクに用いる顔料に
は、有機顔料及び無機顔料があり、有機顔料の例として
はアゾレーキ系、不溶性アゾ系、フタロシアニン系、キ
ナクドリン系、ジオキサジン系、イソインドリノン系、
ベリノン系、アントラキノン系、ペリレン系等、及びこ
れらの混合物が挙げられ、また、無機顔料の例としては
ミロリブルー、酸化鉄、コバルト系、マンガン系、群
青、紺青、コバルトブルー、セルリアンブルー、ピリジ
アン、エメラルドグリーン、コバルトグリーン、及びこ
れらの混合物が挙げられる。これらの顔料については、
塗膜の透明性を維持しつつ塗膜を着色する必要から、可
視光の波長の下限である0.4μm以下の粒子径である
のが好ましく、実用上の観点から好ましくは0.2〜
0.3μmの平均粒子径であるのがよい。この顔料の添
加量は、ネガ型パターン形成材料中の樹脂成分の合計1
00重量部に対して10〜200重量部であり、この添
加量が10重量部未満であると、所望の分光特性が得ら
れず、また、200重量部を越えると、塗膜の密着性が
低下する。本発明のネガ型パターン形成材料を用いる
と、従来に比較して少ない光照射量でネガ型パターンを
形成できるので、特に最近の色純度の高いカラーフィル
ターの作製に好適である。
【0048】また、本発明のネガ型パターン形成材料は
ブラックマトリックス用ブラックインキとしても好適に
用いられる。近年の高画質液晶ディスプレイの要求に対
して、従来の金属クロムによるブラックマトリックス形
成に代わり、低反射で写り込みのない樹脂ブラックマト
リックスが注目されている。しかしながら、樹脂ブラッ
クマトリックスを与えるブラックインキについては、9
9.9%以上の光を遮る高濃度遮光剤の存在下で光照射
により硬化してパターンを形成する必要があることか
ら、高感度の感光性樹脂を用いることが必要である。本
発明のネガ型パターン形成材料を用いた樹脂ブラックマ
トリックス用ブラックインキは、99.9%以上(遮光
率OD≧3)の光を遮光する材料組成(樹脂成分100
重量部に対してカーボンブラック80重量部以上)にお
いても良好なパターンを形成することができる。
【0049】更に、層間絶縁膜については、体積抵抗率
を大きくするために、また、欠陥等による導通を防ぐた
めに、通常10μm以上の膜厚で塗布される。この用途
においても、厚膜で微細パターンを形成するために高感
度の感光性樹脂の使用が求められている。高感度の感光
性樹脂の使用に代えて多量の光重合開始剤を添加するこ
とは、光重合開始剤自身による遮蔽のために有効でな
く、また、基板との密着不良や残存光重合開始剤による
形成パターンの信頼性低下の原因になる。本発明のネガ
型パターン形成材料によれば、このような多量の光重合
開始剤を用いることなく、従来と同程度の添加量で厚膜
で微細なネガ型パターンを形成することが可能である。
【0050】一方、半導体の絶縁膜や封止用材料の低吸
湿化、はんだ耐熱性向上、あるいは難燃性付与を目的と
して、ネガ型パターン形成材料中にシリカ等の充填剤を
添加することが行われているが、リソグラフィーでネガ
型パターンを形成する際に充填剤により紫外線の遮蔽が
生じ、低吸湿化、はんだ耐熱性及び難燃性とネガ型パタ
ーン形成性能の両者を満足できる程度にまで両立させる
には至っていない。しかしながら、本発明のネガ型パタ
ーン形成材料によれば、従来に比べてより多くの充填剤
を添加することができ、より高い信頼性を得ることがで
きる。
【0051】
【発明の実施の形態】以下に、実施例及び比較例に基づ
いて、本発明を具体的に説明する。なお、アルカリ現像
性不飽和樹脂組成物の酸価は、得られた樹脂溶液をジオ
キサンで希釈した後、フェノールフタレインを指示薬と
して1/10規定KOHエタノール(50重量%)水溶
液で滴定して決定した。また、分子量は、テトラヒドロ
フランを展開溶媒としてRI(屈折率)検出器を持った
ゲルパーミッションクロマトグラフィーにより求めた。
示された分子量は全てポリスチレン換算の重量平均分子
量である。
【0052】合成例1 500ml四つ口フラスコ中に、ビスフェノールフルオ
レン型エポキシ樹脂75.0g(エポキシ当量257)
と、トリエチルベンジルアンモニウムクロライド130
mgと、テトラエチルアンモニウムブロマイド0.27
gと、2,6−ジ−イソブチルフェノール29mgと、
アクリル酸21.0gと、プロピレングリコールモノメ
チルエーテルアセテート17.0gとを仕込み、乾燥空
気を25ml/分の速度で吹き込みながら100〜10
5℃で16時間加熱下に撹拌して反応させた。
【0053】得られた樹脂を更に79gのプロピレング
リコールモノメチルエーテルアセテートで希釈して固形
分濃度50重量%の淡黄色透明なジヒドロキシプロピル
アクリレート樹脂溶液(固形分換算でエポキシ当量2
1,300、酸価1.28mgKOH/g)を得た。
【0054】実施例1 300ml四つ口フラスコ中に上記合成例1で得られた
樹脂溶液96.0gと、ビフェニルテトラカルボン酸二
無水物16.2gと、プロピレングリコールモノメチル
エーテルアセテート16.2gとを仕込み、115〜1
20℃で加熱下に撹拌して4時間反応させ、透明な淡黄
色のアルカリ現像性不飽和樹脂溶液を得た。
【0055】得られた樹脂溶液の酸価(樹脂固形分換
算)、GPC分析組成(面積%)及び樹脂溶液中のカル
ボキシル基含有交互共重合体の重量平均分子量を測定し
た。結果を表1に示す。
【0056】実施例2 300ml四つ口フラスコ中に上記合成例1で得られた
樹脂溶液96.0gと、ビフェニルテトラカルボン酸二
無水物16.2gと、プロピレングリコールモノメチル
エーテルアセテート19.5gとを仕込み、115〜1
20℃で加熱下に撹拌して2時間反応させ、透明な淡黄
色の樹脂溶液を得た後、更に3.3gのビフェニルテト
ラカルボン酸二無水物を追加して同じ温度で3時間撹拌
下に反応を行い、粘調透明なアルカリ現像性不飽和樹脂
溶液を得た。実施例1と同様に、得られた樹脂溶液の酸
価(樹脂固形分換算)、GPC分析組成(面積%)及び
樹脂溶液中のカルボキシル基含有交互共重合体の重量平
均分子量を測定した。結果を表1に示す。
【0057】実施例3 300ml四つ口フラスコ中に上記合成例1で得られた
樹脂溶液96.0gと、ビフェニルテトラカルボン酸二
無水物16.2gと、プロピレングリコールモノメチル
エーテルアセテート20.6gとを仕込み、115〜1
20℃で加熱下に撹拌して2時間反応させ、透明な樹脂
溶液を得た後、更に4.4gのビフェニルテトラカルボ
ン酸二無水物を追加して同じ温度で3時間撹拌下に反応
を行い、粘調透明なアルカリ現像性不飽和樹脂溶液を得
た。実施例1と同様に、得られた樹脂溶液の酸価(樹脂
固形分換算)、GPC分析組成(面積%)及び樹脂溶液
中のカルボキシル基含有交互共重合体の重量平均分子量
を測定した。結果を表1に示す。
【0058】実施例4 300ml四つ口フラスコ中に上記合成例1で得られた
樹脂溶液96.0gと、ビフェニルテトラカルボン酸二
無水物16.2gと、プロピレングリコールモノメチル
エーテルアセテート20.6gとを仕込み、115〜1
20℃で加熱下に撹拌して2時間反応させ、透明な樹脂
溶液を得た後、更に4.4gのビフェニルテトラカルボ
ン酸二無水物を追加して同じ温度で3時間撹拌下に反応
を行い、粘調透明な樹脂溶液を得た。
【0059】更に、この樹脂溶液に合成例1で得られた
樹脂溶液34.6g加え、同じ温度で攪拌下に2時間反
応させ、淡黄色の粘調なアルカリ現像性不飽和樹脂溶液
を得た。得られた樹脂溶液について、実施例1と同様
に、酸価(樹脂固形分換算)、GPC分析組成(面積
%)及び樹脂溶液中のカルボキシル基含有交互共重合体
の重量平均分子量を測定した。結果を表1に示す。
【0060】実施例5 300ml四つ口フラスコ中に上記合成例1で得られた
樹脂溶液96.0gと、ビフェニルテトラカルボン酸二
無水物16.2gと、プロピレングリコールモノメチル
エーテルアセテート20.6gとを仕込み、115〜1
20℃で加熱下に撹拌して2時間反応させ、透明な樹脂
溶液を得た後、更に4.4gのビフェニルテトラカルボ
ン酸二無水物を追加して同じ温度で3時間撹拌下に反応
を行い、粘調透明な樹脂溶液を得た。
【0061】更に、この樹脂溶液に合成例1で得られた
樹脂溶液6.5g加え、同じ温度で攪拌下に2時間反応
させ、淡黄色の粘調なアルカリ現像性不飽和樹脂溶液を
得た。得られた樹脂溶液について、実施例1と同様に、
酸価(樹脂固形分換算)、GPC分析組成(面積%)及
び樹脂溶液中のカルボキシル基含有交互共重合体の重量
平均分子量を測定した。結果を表1に示す。
【0062】実施例6 300ml四つ口フラスコ中に上記合成例1で得られた
樹脂溶液96.0gと、ビフェニルテトラカルボン酸二
無水物16.2gと、プロピレングリコールモノメチル
エーテルアセテート19.5gとを仕込み、115〜1
20℃で加熱下に撹拌して2時間反応させ、透明な樹脂
溶液を得た後、更に3.3gのビフェニルテトラカルボ
ン酸二無水物を追加して同じ温度で3時間撹拌下に反応
を行い、粘調透明な樹脂溶液を得た。
【0063】更に、この樹脂溶液に合成例1で得られた
樹脂溶液24.3g加え、同じ温度で攪拌下に2時間反
応させ、淡黄色の粘調なアルカリ現像性不飽和樹脂溶液
を得た。得られた樹脂溶液について、実施例1と同様
に、酸価(樹脂固形分換算)、GPC分析組成(面積
%)及び樹脂溶液中のカルボキシル基含有交互共重合体
の重量平均分子量を測定した。結果を表1に示す。
【0064】実施例7 300ml四つ口フラスコ中に上記合成例1で得られた
樹脂溶液96.0gと、ビフェニルテトラカルボン酸二
無水物16.2gと、プロピレングリコールモノメチル
エーテルアセテート21.2gとを仕込み、115〜1
20℃で加熱下に撹拌して2時間反応させ、透明な樹脂
溶液を得た後、更に5.1gのビフェニルテトラカルボ
ン酸二無水物を追加して同じ温度で3時間撹拌下に反応
を行い、粘調透明な樹脂溶液を得た。
【0065】更に、この樹脂溶液に合成例1で得られた
樹脂溶液16.4g加え、同じ温度で攪拌下に2時間反
応させ、淡黄色の粘調なアルカリ現像性不飽和樹脂溶液
を得た。得られた樹脂溶液について、実施例1と同様
に、酸価(樹脂固形分換算)、GPC分析組成(面積
%)及び樹脂溶液中のカルボキシル基含有交互共重合体
の重量平均分子量を測定した。結果を表1に示す。
【0066】比較例1 合成例1で得られた樹脂溶液96.0gと、テトラヒド
ロフタル酸無水物5.6gと、ビフェニルテトラカルボ
ン酸二無水物10.8gと、プロピレングリコールモノ
メチルエーテルアセテート16.4gとを115〜12
0℃で加熱下に攪拌して4時間反応させ、淡黄色粘調な
アルカリ現像性不飽和樹脂溶液を得た。得られた樹脂溶
液について、実施例1と同様に、酸価(樹脂固形分換
算)、GPC分析組成(面積%)及び樹脂溶液中のカル
ボキシル基含有交互共重合体の重量平均分子量を測定し
た。結果を表1に示す。
【0067】比較例2 合成例1で得られた樹脂溶液96.0gと、テトラヒド
ロフタル酸無水物1.12gと、ビフェニルテトラカル
ボン酸二無水物15.2gと、プロピレングリコールモ
ノメチルエーテルアセテート16.3gとを115〜1
20℃で加熱下に攪拌して4時間反応させ、淡黄色粘調
なアルカリ現像性不飽和樹脂溶液を得た。得られた樹脂
溶液について、実施例1と同様に、酸価(樹脂固形分換
算)、GPC分析組成(面積%)及び樹脂溶液中のカル
ボキシル基含有交互共重合体の重量平均分子量を測定し
た。結果を表1に示す。
【0068】比較例3 合成例1で得られた樹脂溶液96.0gと、テトラヒド
ロフタル酸無水物10.4gと、プロピレングリコール
モノメチルエーテルアセテート10.4gとを115〜
120℃で加熱下に攪拌して4時間反応させ、淡黄色粘
調なアルカリ現像性不飽和樹脂溶液を得た。得られた樹
脂溶液について、実施例1と同様に、酸価(樹脂固形分
換算)、GPC分析組成(面積%)及び樹脂溶液中のカ
ルボキシル基含有交互共重合体の重量平均分子量を測定
した。結果を表1に示す。
【0069】
【表1】
【0070】上記表1の結果から明らかなように、実施
例1〜3においては、ビフェニルテトラカルボン酸二無
水物の変性率を増すに伴い、目的とするカルボキシル基
含有交互共重合体の収率及び分子量が増加した。また、
酸一無水物であるテトラヒドロ無水フタル酸を使用した
比較例1〜3と比較してカルボキシル基含有交互共重合
体の収率及び分子量が高く、ジオール化合物1分子が酸
無水物1分子又は2分子と付加した低分子量体の副生が
20重量%未満と少なかった。更に、実施例4〜6で
は、ジオール化合物の一部を後添加することにより、目
的とするカルボキシル基含有交互共重合体の収率及び分
子量が増加し、低分子量体の副生が更に減少することが
判明した。
【0071】実施例8 プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート7
2.7gとシクロヘキサノン68.5gの混合溶媒に、
イルガキュア907〔チバガイギー社製、2−メチル−
1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプ
ロペン−1−オン〕1.28gと、TAZ−110(ミ
ドリ化学株式会社製)2.14gと、EAB−F(保土
谷化学社製、N,N,N’,N’−テトラエチル−4,
4’−ジアミノビフェニル)0.42gと、実施例6で
得られたアルカリ現像性不飽和樹脂溶液60gと、DP
HA(日本化薬株式会社製、ジペンタエリストールヘキ
サアクリレート)12.8gとを加えて撹拌し、均一溶
液を得た。この樹脂溶液の固形分換算酸価は61.1m
gKOH/gであった。
【0072】更に、上記均一な樹脂溶液20.0gにカ
ーボンブラック分散体(山陽色素製:SFブラック、カ
ーボン濃度20%)20.0gを混合し、約30分撹拌
し、感光性ブラックインキを調製した。この感光性ブラ
ックインキの粘度は6cP(25℃)であった。
【0073】このようにして調製した感光性ブラックイ
ンキを5インチ角ガラス基板上にスピンコートし、ホッ
トプレート上60℃で1分乾燥し、ネガマスクを当てて
500mJ/cm2 (365nm光線基準)の露光を行
った。更に、塗膜を0.08重量%Na2 CO3 水溶液
中23℃でパターンが観察されるまで現像を行い、次い
で純水でリンスを行って残存インキを除去し、得られた
黒色ネガパターンを230℃で30分間ポストベークし
た。
【0074】このようにして得られた感光性ブラックイ
ンキについて、以下の方法で、遮光率、感度、現像特
性、及び基板との密着性を調べた。結果を表2に示す。
【0075】(1)遮光率 ミノルタ製デジタル輝度計S100(視覚感度較正)を
用い、バックライト(VIEWPET TOPPN CV-11 )上に置い
たガラス基板の輝度I0 と前記現像・リンス操作を行わ
ない露光及びポストベーク後のブラック遮光膜を通した
輝度Iとから、次式により求めた。 遮光率(OD)=log(I/I0
【0076】(2)感度 マスクとしてウェッジフィルターを用いて、ブラックイ
ンキについては、ガラス上にスピンコートした塗膜を6
0℃で1分乾燥した後、500mJ/cm2 で露光し、
次いで0.08重量%Na2 CO3 水溶液中23℃で1
5秒間現像した後の残膜角度より求めた。ここで、感度
1は残膜率100%となる必要照射量に、また、感度2
は残膜率0%となる最小照射量にそれぞれ相当する。ま
た、赤、青及び緑インキについては、同様にして100
mJ/cm2 で露光した後、0.4重量%Na2 CO3
水溶液中25℃で30秒間現像した後の残膜角度より求
めた
【0077】(3)現像特性 ガラス上にスピンコートした塗膜を60℃で1分間乾燥
した後、500mJ/cm2 で露光し、次いで0.08
重量%Na2 CO3 水溶液中23℃で所定時間現像し、
以下のネガ型パターンを観察した。 現像残査:ネガ型パターン周りの現像残渣を顕微鏡で観
察し、○:現像残渣無し、×:現像残渣ありで評価し
た。 残膜及び線細り:20μm幅格子(抜かれる窓80μm
角)の顕微鏡観察を行い、残膜については○:残膜な
し、×:残膜ありで評価し、また、線細りについては
○:20±1μm以内、×:19μm以下で評価した。 微細加工性:形成可能なネガラインの最小幅で示し、2
0μm未満であることが必要である。 ネガパターン表面荒れ:20mm角パターンの表面の目
視観察を行い、○:荒れ無し、×:荒れ有りで評価し
た。 現像マージン:ネガパターンが現れて20μm幅格子
(抜かれる窓80μm角)内に残膜がない場合を最小現
像時間と、上記評価項目の全てが合格する最長現像時間
とで示した。
【0078】(4)基板との密着性 ポストベーク後の20mm角ネガパターンに、JIS
K5400に準じて少なくとも100個の碁盤目を作る
ようにクロスカットを入れ、次いでセロテープを用いて
ピーリング試験を行ない、碁盤目の剥離の状態を目視に
よって観察し、○:全く剥離が認められないもの、×:
剥離が少しでも認められるものの基準で評価した。
【0079】実施例9 実施例4のアルカリ現像性不飽和樹脂溶液20.0gと
カーボンブラック分散体(山陽色素製:SFブラック、
カーボン濃度20%)22.0gを用いた以外は、上記
実施例8と同様にして感光性ブラックインキを調製し
た。得られた感光性ブラックインキについて、実施例8
と同様に、固形分換算の酸価、遮光率、感度、現像特性
及び基板との密着性を調べた。結果を表2に示す。な
お、この実施例9のブラック遮光膜は、1μm厚みで遮
光率3.7を呈し、また、1.1μmで遮光率4.0を
呈した。また、感度が高く、200mJ/cm2 の露光
量でも十分にブラックマトリックスパターンが得られ
た。
【0080】実施例10〜14 実施例6のアルカリ現像性不飽和樹脂溶液に代えて実施
例1〜3、5及び7のアルカリ現像性不飽和樹脂溶液を
用いた以外は、上記実施例8と同様にして感光性ブラッ
クインキを調製した。得られた感光性ブラックインキに
ついて、実施例8と同様に、固形分換算の酸価、遮光
率、感度、現像特性及び基板との密着性を調べた。結果
を表2に示す。
【0081】実施例15 プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート7
2.7gとシクロヘキサノン68.5gの混合溶媒に、
イルガキュア907(チバガイギー社製)1.28g
と、TAZ−110(ミドリ化学株式会社製)2.14
gと、EAB−F(保土ヶ谷化学社製)0.42gと、
実施例3のアルカリ現像性不飽和樹脂溶液48gと、合
成例1で調製した不飽和ジオール化合物溶液12.0g
と、DPHA(日本化薬株式会社製)12.8gとを加
え、撹拌して均一溶液を得た。この樹脂溶液の固形分換
算酸価は60.7mgKOH/gであった。
【0082】この樹脂溶液を用いて実施例8と同様にし
て感光性ブラックインキを調製し、実施例8と同様に、
遮光率、感度、現像特性、及び基板との密着性を調べ
た。結果を表2に示す。
【0083】比較例4〜6 実施例4のアルカリ現像性不飽和樹脂溶液に代えて比較
例1〜3のアルカリ現像性不飽和樹脂溶液を用いた以外
は、上記実施例8と同様にして感光性ブラックインキを
調製した。得られた感光性ブラックインキについて、実
施例8と同様に、固形分換算の酸価、遮光率、感度、現
像特性及び基板との密着性を調べた。結果を表2に示
す。
【0084】
【表2】
【0085】表2の結果から明らかなように、実施例8
〜15の感光性ブラックインキの場合には、感度が高
く、得られたブラック遮光膜は1μm厚みで遮光率3.
5を呈し、現像マージンも30〜70秒と十分に広いこ
とが判明した。また、200mJ/cm2 の露光量でも
十分にブラックマトリックスパターンが得られた。
【0086】これに対して、比較例4〜6の感光性ブラ
ックインキの場合には、何れも溶解部分に現像残査が残
り易く、10〜15秒程度でパターン荒れが生じ、ま
た、各実施例8〜14に比較して感光感度が低く、遮光
率3.5以上でブラックマトリックスパターンを得るこ
とが困難であった。
【0087】これらの結果から、本発明の実施例に係る
感光性ブラックインキによれば、高い遮光率であって良
好なネガ型パターンを形成でき、液晶ティスプレイ向け
カラーフィルターのブラックマトリックスとして好適で
あることが判明した。
【0088】実施例16 プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート7
8.6gとシクロヘキサノン27.2gの混合溶媒に、
イルガキュア907(チバガイギー社製)1.28g
と、EAB−F(保土ヶ谷化学社製)0.42gと、T
AZ−110(ミドリ化学株式会社製)1.28gと、
実施例4のアルカリ現像性不飽和樹脂溶液60gと、D
PHA(日本化薬株式会社製)12.8gと、3,
3’,5,5’−テトラメチルビフェニルジグリシジル
エーテル(油化シェル製、YX4000H)6.4gと
を加え、撹拌して均一溶液を得た。この樹脂溶液の固形
分換算酸価は54.2mgKOH/gであった。
【0089】得られた樹脂溶液と予め有機溶剤に分散さ
せた顔料分散体(顔料濃度20重量%)とを混合し、分
散処理を行って赤、緑及び青のカラーフィルター用イン
クを作製した。使用した顔料分散体は何れも山陽色素製
で、それぞれSFカラーレッド(C.I.ピグメントレ
ッド177/C.I.ピグメントイェロー83=8/
2)、SFカラーグリーン(C.I.ピグメントグリー
ン36/C.I.ピグメントイェロー83=7/3)、
及びSFカラーブルー(C.I.ピグメントブルー1
5:6/C.I.ピグメントバイオレット23=8/
2)である。各色の組成の重量比を表3に示す。
【0090】上で得られたカラーインキを5インチ角ガ
ラス基板上にスピンコートし、オーブン中80℃で5分
乾燥し、ネガマスクを当てて200mJ/cm2 (36
5nm光線基準)の露光を行った。更に、塗膜を0.4
重量%Na2 CO3 水溶液中25℃でパターンが観察さ
れるまで現像を行い、次いで純水でリンスを行って残存
インキを除去した。得られた着色ネガパターンを更に2
30℃で30分間ポストベークを行った。
【0091】このようにして得られたカラーインキに関
して、固形分換算の酸価、感度、及び、現像特性(微細
加工性と表面荒れ)を調べた。なお、このカラーインキ
の現像特性については、100mJ/cm2 で露光した
後、0.4重量%Na2 CO 3 水溶液中25℃で現像し
た以外は、上記感光性ブラックインキの場合と同様にし
て行った。結果を表3に示す。
【0092】比較例7及び8 比較例1及び3のアルカリ現像性不飽和樹脂溶液を用い
た以外は、上記実施例16と同様に、カラーインキを作
成してその評価を行った。結果を表3に示す。
【0093】
【表3】
【0094】実施例17 プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート5
2.7gに、イルガキュア907(チバガイギー社製)
1.28gと、EAB−F(保土ヶ谷化学社製)0.2
1gと、実施例4のアルカリ現像性不飽和樹脂溶液60
gと、DPHA(日本化薬株式会社製)12.8gと、
YX4000H(油化シェル製)6.4gとを加え、撹
拌して均一溶液とし、樹脂溶液(ネガ型パターン形成材
料)を得た。この樹脂溶液の固形分換算酸価は55.7
mgKOH/gであった。
【0095】更に、このネガ型パターン形成材料をシリ
コンウェハー上にスピンコートで塗布し、80℃で5分
間乾燥した後、i線(365nm)基準で200mJ/
cm 2 の露光を行い、次いで0.7重量%ジエタノール
アミン水溶液中25℃で現像を行い、更に200℃で1
時間ポストベークを行った。
【0096】このポストベーク後の膜厚10μmにおけ
るネガマスクで10μmライン・スペースサイズに対応
したパターンを観察した結果、良好な10μmライン・
スペースが作成されている。また、塗膜の絶縁抵抗は1
015Ωであり、絶縁破壊電圧は220Vであった。更
に、熱重量分析の結果、重量減少開始温度が320℃で
十分な耐熱性を有している。以上のことから、このネガ
型パターン形成材料はカラーフィルター用保護膜並びに
絶縁膜、特にMCM用途の微細なパターン形成が必要な
絶縁膜の用途に有用であることが判明した。
【0097】実施例18 実施例17で調製したネガ型パターン形成材料に、球状
シリカ粉末(平均粒径0.2μm、三菱化学製)20g
とプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
80gとを添加して分散させ、樹脂溶液を得た。
【0098】この樹脂溶液を用い、上記実施例17と同
様にしてシリコンウェハー上に塗布してポストベーク
し、このポストベーク後の膜厚10μmにおける10μ
mライン・スペースサイズに対応したパターンを作成し
て観察した。結果は良好な10μmライン・スペースが
作成されており、また、塗膜の絶縁抵抗は1015Ωで
あって、絶縁破壊電圧は230Vであった。更に、熱重
量分析の結果、重量減少開始温度が320℃で十分な耐
熱性を有している。以上のことから、このネガ型パター
ン形成材料はカラーフィルター用の絶縁膜、特にMCM
用途の微細なパターン形成が必要な絶縁膜の用途に有用
であることが判明した。
【0099】比較例9 実施例4で調製したアルカリ現像性不飽和樹脂溶液の代
わりに比較例3で調製した樹脂溶液を用いた以外は実施
例18と同様にしてネガ型パターン形成材料を調製し
た。更に実施例17と同様にしてシリコンウェハー上に
ネガ型パターン形成材料をスピンコートし、i線(365n
m)基準で200mJ/cm2 の露光後、0.7%ジエ
タノールアミン水溶液中25℃にて現像を行ったが、膜
厚10μmにおける10μmライン・スペースサイズに
対応したパターンが流れてしまい、形成できなかった。
【0100】実施例19 300ml四つ口フラスコ中にビスフェノールAジヒド
ロキシプロピルアクリレート樹脂(アルドリッチ製)3
5.3gと、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物1
6.1gと、プロピレングリコールモノメチルエーテル
アセテート43.7gとを仕込み、115〜120℃の
加熱下に攪拌して2時間反応させ、透明な樹脂溶液を得
た。
【0101】次いで、得られた樹脂溶液に3.2gのビ
フェニルテトラカルボン酸二無水物を加えて同じ温度で
攪拌下に3時間反応させ、粘調透明な樹脂溶液を得た。
更に、得られた樹脂溶液にビスフェノールAジヒドロキ
シプロピルアクリレート樹脂8.6gとプロピレングリ
コールモノメチルエーテルアセテート8.6gとを加
え、同じ温度で攪拌下に2時間反応させ、淡黄色の粘調
透明なアルカリ現像性不飽和樹脂溶液を得た。得られた
樹脂溶液の酸価は樹脂固形分換算にして120mgKO
H/gであった。また、目的とするカルボキシル基含有
交互共重合体の収率は85%(GPC面積%)で、その
重量平均分子量は5700であった。
【0102】このようにして得られたアルカリ現像性不
飽和樹脂溶液60.0gを用いた以外は、上記実施例8
と同様にしてネガ型パターン形成材料を調製した。この
ネガ型パターン形成材料の樹脂固形分酸価は77.2m
gKOH/gであった。また、ジオール化合物1分子と
酸二無水物1分子の付加物の副生は6.2%であった。
更に、実施例8と同様にして感光性ブラックインキを調
製し、実施例8と同様に、遮光率、感度、現像特性及び
基板との密着性を調べた。結果を表4に示す。
【0103】比較例9 ビスフェノールAジヒドロキシプロピルアクリレート樹
脂35.3gと、テトラヒドロフタル酸無水物5.6g
と、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物51.7g
と、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテー
ト40.5gとを115〜120℃で加熱下に攪拌して
4時間反応させ、淡黄色粘調なアルカリ現像性不飽和樹
脂溶液を得た。この樹脂溶液の酸価は固形分換算で12
3mgKOH/gであった。
【0104】次に、この樹脂溶液60.0gを用い、実
施例8と同様にしてネガ型パターン形成材料を調製し
た。この材料の樹脂固形分酸価は79.2mgKOH/
gであった。更に、実施例8と同様にして感光性ブラッ
クインキを調製し、実施例8と同様に、遮光率、感度、
現像特性及び基板との密着性を調べた。結果を表4に示
す。
【0105】
【表4】
【0106】実施例19のネガ型パターン形成材料は、
その感度が高く、これを用いて得られたブラック遮光膜
は1μm厚みで遮光率3.5を呈し、現像マージンも3
0〜70秒と十分に広いことが判明した。更に、十分な
遮光率で持ちながら良好なネガ型パターンを形成でき、
液晶ティスプレイ向けカラーフィルターのブラックマト
リックスとして好適であることが判明した。これに対し
て、比較例9のネガ型パターン形成材料は、実施例19
の場合と比較して、感度及び現像マージンが何れも低下
しており、良好なブラックマトリックスを得ることが困
難であった。
【0107】
【発明の効果】本発明のアルカリ現像性不飽和樹脂組成
物は、現像プロセスにおける現像マージンの広い高感度
のネガ型パターン形成材料を製造する上で好適な材料で
あり、これを用いて、特に高濃度の顔料や充填剤を添加
しても微細パターンの形成性に優れており、高精彩カラ
ーフィルター用材料や、高密度集積回路用の絶縁膜や封
止材等の用途に好適な高感度ネガ型パターン形成材料を
製造することができる。また、本発明の高感度ネガ型パ
ターン形成材料を用いて得られる塗膜は、耐熱性、耐薬
品性、耐クラック性、透明性、密着性、絶縁性、硬度、
更には平滑性に優れており、これを用いて、特に高色純
度フィルターや高遮光ブラックマトリックスにより高精
彩なカラーフィルターを提供したり、あるいは、プリン
ト配線板用又はMCM用に優れた絶縁膜や封止材等を提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1はジオール化合物と酸二無水物とを反応
させた時に得られる生成物の重合度nに対する酸価(m
gKOH/g)を示すグラフ図である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/312 H05K 3/28 D H05K 3/28 H01L 21/30 502R

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1分子中に1個以上の重合性不飽和基を
    持つジオール化合物と酸二無水物とを反応させて得られ
    たカルボキシル基含有交互共重合体を必須の酸性成分と
    して含有し、このカルボキシル基含有交互共重合体の酸
    価が70〜170mgKOH/gであって、未反応酸二
    無水物及び/又は上記ジオール化合物1分子と酸二無水
    物1分子との付加物からなる未重合酸性成分の含有割合
    が全酸性成分中の20重量%以下であることを特徴とす
    るアルカリ現像性不飽和樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のアルカリ現像性不飽和樹
    脂組成物を必須成分とする酸価が10〜100mgKO
    H/gである高感度ネガ型パターン形成材料。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のアルカリ現像性不飽和
    樹脂組成物を製造するに際し、ジオール化合物の水酸基
    100モル部に対して酸無水物基75モル部以上100
    モル部未満に相当する酸二無水物を加熱下に反応させた
    後、更にジオール化合物を加えて加熱下に反応させるこ
    とを特徴とするアルカリ現像性不飽和樹脂組成物の製造
    方法。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2に記載のアルカリ現像性
    不飽和樹脂組成物を用いたカラーフィルター用の高感度
    ネガ型パターン形成材料。
  5. 【請求項5】 請求項1又は2に記載のアルカリ現像性
    不飽和樹脂組成物を用いた回路絶縁材料用の高感度ネガ
    型パターン形成材料。
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