JP4478130B2 - 純酸素含有甲類焼酎の製造方法および純酸素含有甲類焼酎 - Google Patents

純酸素含有甲類焼酎の製造方法および純酸素含有甲類焼酎 Download PDF

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Description

本発明は、純酸素含有甲類焼酎の製造方法および純酸素含有甲類焼酎に関する。
ほとんどの現代人は、飲み会にひんぱんに出るようになり、酒を飲んでいる途中でまたは後で頭痛や嘔吐などの二日酔い症状が引き起こされる。
一般に、酒を飲めば酒が体内で分解されるとき、1分子のアルコールを炭酸ガスと水に完全に分解させるのに3分子の酸素が必要とされるので、酸素不足現像が発生する。
そこで、酒を飲めば自然的に体内酸素量が減少し低酸素状態になることから、持続的に普段よりも多量の酸素を供給する必要があり、この際、酸素を十分に供給することができなければ、頭痛や嘔吐などの二日酔い症状が起こる。
したがって、酒を通じて酸素を供給して、上記の問題を解決しようとする努力が続けられている。
下記特許文献1(酸素焼酎)には、PSA方式で発生した酸素を高圧で注入し溶解させることにより、溶存酸素量を増やした機能性焼酎が開示されている。
また、下記特許文献2(酸素含有酒の製造装置)には、製造された所定の酒を供給する鋳造ラインと、上記鋳造ラインに設けられ、所定の空間で冷却を行う冷却器が設けられた熱交換器と、上記熱交換器によって冷却された酒を収容する収容空間に所定の酸素を発生させる酸素発生器が接続されている混合貯蔵槽と、を含むことを特徴とする酸素含有酒の製造装置が開示されている。
大韓民国公開特許公報特2003−0038173 大韓民国公開特許公報特2002−0059982
しかしながら、上記特許文献1に記載の発明のように、単にPSAを用いて発生した酸素を焼酎に注入し溶解させる方法では、酸素の注入量よりも放出量・流失量がさらに多くなるため、溶存酸素量が極めて少なくなって、その効果が微々たるものであり、非効率的であった。
また、上記特許文献2に記載の発明のような製造装置を用いて酒製造すると、酒中の酸素溶存量が極めて少なく、瓶詰・包装する作業中に酸素のほとんどが流失または放出してしまうという問題点があった。
したがって、酸素の流失を防止しながら焼酎に注入し、溶存酸素量を極大化して飲酒時に低酸素状態になることを防止し、二日酔いを軽減することができる焼酎に対する研究が切望されているのが現状である。
そこで、本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的は、3次にわたって純酸素を注入する方法により、酸素の放出を防止するのに加え、酸素を最大限注入して酸素の流失量を極小化し、低温状態で微細な酸素気泡を注入して溶存酸素量を極大化することにより、経済性に優れ、飲酒後の二日酔いを軽減することが可能な、新規かつ改良された純酸素含有甲類焼酎の製造方法および純酸素含有甲類焼酎を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、注入後に流失する溶存酸素の一部が流失時に焼酎特有の異臭を焼酎外へ流出させる役割をして、まろやかで柔らかい味の、純酸素含有甲類焼酎を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の第1の観点によれば、アルコール濃度が95%の酒類原料用アルコールを準備する第1の工程と、酒類原料用アルコールに酒造用水を入れて、アルコール濃度が40〜60%となるように酒類原料用アルコールを1次希釈する第2の工程と、第2の工程の1次希釈液を、常温で7〜10日間熟成させる第3の工程と、熟成液に酒造用水を入れて、アルコール濃度が20〜36%となるように熟成液を2次希釈する第4の工程と、第4の工程の2次希釈液を、活性炭が充填された充填塔に空間速度(Space Velocity:SV)3〜5で通過させて、脱臭及び精製する第5の工程と、第5の工程の精製済み希釈液を濾過器を用いて濾過し、希釈された焼酎を得る第6の工程と、第6の工程の希釈された焼酎を貯蔵タンクに移送した後、貯蔵タンク内のエアストーンを用いて希釈された焼酎に純酸素(99.8〜99.99%)気泡を爆気し、純酸素を希釈された焼酎に1次注入する第7の工程と、純酸素1次注入液を冷却器に移送して15〜20℃に冷却した後、エアストーンを用いて純酸素気泡を噴射して純酸素を2次注入する第8の工程と、純酸素2次注入液を瓶詰機に移送して瓶に詰める第9の工程と、瓶詰後、打栓機に移送する直前に、未打栓状態の瓶口に純酸素を直接噴射して、3次注入する第10の工程と、純酸素3次注入液を打栓機に移送し、瓶栓を完全に閉める第11の工程と、を含む純酸素含有甲類焼酎の製造方法が提供される。
上記第5の工程で用いられる充填塔の個数は、例えば9つであってもよい。
上記課題を解決するために、本発明の第2の観点によれば、アルコール濃度95%の酒類原料用アルコールを準備する第1の工程と、酒類原料用アルコールに酒造用水を入れて、アルコール濃度が40〜60%となるように酒類原料用アルコールを1次希釈する第2の工程と、第2の工程の1次希釈液を、常温で7〜10日間熟成させる第3の工程と、熟成液に酒造用水を入れて、アルコール濃度が20〜36%となるように熟成液を2次希釈する第4の工程と、第4の工程の2次希釈液を、活性炭が充填された充填塔に空間速度3〜5で通過させて、脱臭及び精製する第5の工程と、第5の工程の精製済み希釈液を、遠赤外線担体と銀粒子とが充填された充填塔に空間速度25で通過させて、遠赤外線処理する第6の工程と、第6の工程の遠赤外線処理済みの希釈液に、酒税法上の添加物のうち6種以上を選択してシロップ状にした食品添加物を、希釈液全体の容積に対して0.01〜2%となるように添加して混合する第7の工程と、第7の工程の混合液を濾過器を用いて濾過し、希釈された焼酎を得る第8の工程と、第8の工程の希釈された焼酎を第1の酸素供給器の貯蔵タンクに移送し、貯蔵タンク内のエアストーンを用いて希釈された焼酎に純酸素(99.8〜99.99%)気泡を2〜8L/minで3〜20分間爆気することで、純酸素を1次注入する第9の工程と、純酸素1次注入液を第2の酸素供給器に移送し、冷却器を用いて15〜20℃に冷却した後、エアストーンを用いて純酸素気泡を2〜8L/minで噴射して、純酸素を2次注入する第10の工程と、純酸素2次注入液を瓶詰機に移送して、瓶に詰める第11の工程と、瓶詰後、打栓機に移送する直前に、第3の酸素供給器を用いて未打栓状態の瓶口に純酸素を直接噴射して3次注入する第12の工程と、純酸素3次注入液を打栓機に移送し、瓶栓を完全に閉める第13の工程と、を含む純酸素含有甲類焼酎の製造方法が提供される。
ここで、上記第5の工程で用いられる充填塔の個数は、例えば9つであってもよい。また、上記第6の工程で用いられる充填塔の個数は、例えば1つであってもよい。
純酸素気泡1次注入時では、純酸素を2〜8L/minで3〜20分間爆気して注入し、純酸素気泡2次注入時では、純酸素を2〜8L/minで噴射して注入するように構成してもよい。
第9の工程の第1の酸素供給器は、希釈された焼酎を移送して貯蔵する貯蔵タンクと、酸素発生装置で発生させた純酸素を供給する純酸素供給配管と、純酸素供給配管に設けられ、酸素供給時に圧力を調節する圧力ゲージと、純酸素供給配管と接続されて貯蔵タンク内に設けられ、純酸素気泡を爆気するエアストーンと、を備えるようにしてもよい。
第10の工程の第2の酸素供給器は、純酸素1次注入液を移送する焼酎移送管と、純酸素1次注入液を冷却する冷却器と、酸素発生装置で発生させた純酸素を供給する純酸素供給配管と、純酸素供給配管に設けられ、酸素供給時に圧力を調節する圧力ゲージと、純酸素供給配管と接続されて焼酎移送管内に設けられ、純酸素気泡を噴射するエアストーンと、を備えるようにしてもよい。
第12の工程の第3の酸素供給器は、外部空気との接触を遮断するエアカーテンと、酸素発生装置で発生させた純酸素を供給する純酸素供給配管と、純酸素を噴射するエアノズルと、を備えるようにしてもよい。
上記課題を解決するために、本発明の第3の観点によれば、上記の製造方法により製造された純酸素含有甲類焼酎が提供される。
ここで、上記純酸素含有甲類焼酎の最終アルコール濃度は19〜35%であり、溶存酸素量は20〜28ppmであってもよい。
本発明によれば、3次にわたって純酸素を注入する方法により、酸素の放出を防止するのに加え、酸素を最大限注入して酸素の流失量を極小化し、低温状態で微細な酸素気泡を注入して溶存酸素量を極大化することにより、経済性に優れ、飲酒後の二日酔いを軽減する純酸素含有甲類焼酎及びその製造方法を提供することができる。
また、本発明は、注入後に流失する溶存酸素の一部が流失時に焼酎特有の異臭を流出させる役割をして、まろやかで柔らかい味の、純酸素含有甲類焼酎を提供することができる。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
本発明の第1の実施形態に係る純酸素含有甲類焼酎の製造方法は、アルコール濃度約95%の酒類原料用アルコールを用意する第1の工程と、この酒類原料用アルコールに酒造用水を入れて、アルコール濃度が約40〜60%になるように1次希釈する第2の工程と、第2の工程の1次希釈液を常温で7〜10日間程熟成させる第3の工程と、この熟成液に酒造用水を入れて、アルコール濃度が約20〜36%になるように2次希釈する第4の工程と、第4の工程の2次希釈液を、活性炭が充填された9つの充填塔に空間速度(Space Velocity:SV)3〜5程度で通過させて、脱臭及び精製する第5の工程と、第5の工程の精製済み希釈液を、濾過器を用いて濾過し、希釈された焼酎を得る第6の工程と、第6の工程の希釈された焼酎を貯蔵タンクに移送した後、貯蔵タンク内のエアストーンを用いて希釈された焼酎に純酸素(約99.8〜99.99%)気泡を爆気して純酸素を1次注入する第7の工程と、この純酸素1次注入液を冷却器に移送して約15〜20℃に冷却した後、エアストーンを用いて純酸素気泡を噴射して純酸素を2次注入する第8の工程と、この純酸素2次注入液を瓶詰機に移送して瓶に詰める第9の工程と、瓶詰後、打栓機に移送する直前に未打栓状態の瓶口に純酸素を直接噴射して3次注入する第10の工程と、純酸素3次注入液を打栓機に移送し、瓶栓を完全に閉めて溶存酸素量約20〜28ppm、最終アルコール濃度約19〜35%の甲類焼酎を得る第11の工程と、で構成される。
また、本発明の第2の実施形態に係る純酸素含有甲類焼酎の製造方法は、アルコール濃度約95%の酒類原料用アルコールを用意する第1の工程と、この酒類原料用アルコールに酒造用水を入れて、アルコール濃度が約40〜60%になるように1次希釈する第2の工程と、第2の工程の1次希釈液を常温で10日間程熟成させる第3の工程と、この熟成液に酒造用水を入れて、アルコール濃度が約20〜36%になるように2次希釈する第4の工程と、第4の工程の2次希釈液を、活性炭が充填された9つの充填塔にSV3〜5程度で通過させて、脱臭及び精製する第5の工程と、第5の工程の精製済み希釈液を、遠赤外線担体と銀粒子とが充填された1つの充填塔にSV25程度で通過させて、遠赤外線処理する第6の工程と、第6の工程の遠赤外線処理済みの希釈液に、酒税法上の添加物のうち6種以上を選択してシロップ状にした食品添加物を、希釈液全体容積に対して約0.01〜2%になるように添加して混合する第7の工程と、第7の工程の混合液を濾過器で濾過して希釈された焼酎を得る第8の工程と、第8の工程の希釈された焼酎を第1の酸素供給器の貯蔵タンクに移送し、貯蔵タンク内のエアストーンを用いて希釈された焼酎に純酸素(約99.8〜99.99%)気泡を約2〜8L/minで3〜20分間程爆気することで純酸素を1次注入する第9の工程と、この純酸素1次注入液を第2の酸素供給器に移送し、冷却器を用いて約15〜20℃に冷却した後、エアストーンを用いて気泡径約0.1〜1μmの純酸素気泡を約2〜8L/minで噴射して純酸素を2次注入する第10の工程と、この純酸素2次注入液を瓶詰機に移送して瓶に詰める第11の工程と、瓶詰後、打栓機に移送する直前に第3の酸素供給器を用いて未打栓状態の瓶口に純酸素を直接噴射して3次注入する第12の工程と、純酸素3次注入液を打栓機に移送し、瓶栓を完全に閉めて溶存酸素量約20〜28ppm、最終アルコール濃度約19〜35%の甲類焼酎を得る第13の工程と、で構成される。
このとき、第7の工程で添加する食品添加物としては、例えば、酒税法上の添加物である糖分、クエン酸、スクラロース、ソルビトール、アセスルファムK、エリトリトール、キシリトール、茶類(単一浸出茶のうち加工穀類茶除外)から選ばれた6種以上をそれぞれ約0.001〜0.5%(W/V)ずつ混合してシロップ状にしたものを用い、この食品添加物を第6の工程の遠赤外線処理済みの希釈液に、全体容積に対して約0.01〜2%になるように添加する。
酒を飲むと体内でアルコールは分解される。この分解には1分子のアルコール当たり3分子の酸素が必要である。よって、酒を飲むと自然的に体内酸素量が減少して低酸素状態になる。
したがって、低酸素状態になって、酸素がアルコールを分解してしまうのに必要なだけの量が供給されないとアルコールが体内に残って、これが頭痛、吐き気の原因、いわゆる二日酔いの原因となる。本発明者らは、かかる問題を解決するために多くの研究と試行錯誤の末、本発明を完成するに至った。
一方、本発明の各実施形態における純酸素含有甲類焼酎の製造方法では、本発明の出願人が先出願して登録された韓国登録特許公報10−0400822(焼酎の製造方法)によって得られた焼酎を用いてもよく、一般焼酎を用いても良い。
従来の焼酎に酸素を十分含有させると、同じ量の焼酎を飲んでも酔うペースが遅くなり、体内でのアルコールの分解速度も速くなり、さらに二日酔いも軽減される。
しかし、焼酎に酸素を注入するとき、注入量より放出量が多くなり、瓶詰後に瓶栓を閉める作業中に酸素のほとんどが放出または流失してしまうという問題があった。
かかる問題を解決するために、本発明者らは、第1の酸素供給器、第2の酸素供給器、第3の酸素供給器を用いて3次にわたって焼酎に純酸素を注入してその効率を極大化した。
本実施形態で用いた第1の酸素供給器100は、例えば、希釈された焼酎160を移送して貯蔵する貯蔵タンク140と、酸素発生装置110で発生させた純酸素を供給する純酸素供給配管120と、純酸素供給配管120に設置されて酸素供給時に圧力を調節する圧力ゲージ121と、純酸素供給配管120と接続されて貯蔵タンク内部に設置されており、純酸素気泡150を爆気するエアストーン130と、を備える。
上記のような構成の第1の酸素供給器100を用いて、希釈された焼酎に純酸素を1次注入する。
すなわち、アルコール酒類原料用アルコールを希釈して希釈された焼酎160を得、これを第1の酸素供給器100の貯蔵タンク140に移送する。酸素発生装置110を用いて発生させた純酸素(99.8〜99.99%)を、純酸素供給配管120を介して貯蔵タンク140内のエアストーン130に供給し、エアストーンノズルを用いて純酸素気泡150を噴射して貯蔵タンク内の希釈された焼酎に純酸素を1次注入する。
このとき、通常のノズルを用いて酸素を注入すると、飽和されるまで時間がかかり、溶存酸素量が急激に低下する問題があるが、本実施形態による、気泡径約0.1〜1μmのエアストーンを用いて純酸素気泡150を約2〜8L/minで3〜20分間程爆気して注入すると(泡をたてて通気・注入すると)、飽和されるまでにかかる時間が短くなり、溶存酸素量も増加するという効果がある。
また、純酸素を1次注入後、瓶詰前に第2の酸素供給器200を用いて純酸素を2次注入する。
本実施形態に係る第2の酸素供給器200は、例えば、純酸素1次注入液260を移送する焼酎移送管280と、純酸素1次注入液を冷却する冷却器270と、酸素発生装置110で発生させた純酸素を供給する純酸素供給配管120と、純酸素供給配管120に設置されて酸素供給時に圧力を調節する圧力ゲージ121と、純酸素供給配管120と接続されて焼酎移送管280内に設置されており、純酸素気泡150を噴射するエアストーン230と、を備える。
純酸素1次注入液の温度は25℃以上であって、この状態で純酸素を2次注入すると溶存酸素量が少なくなるという問題があった。
したがって、溶存酸素量を高めるためには、純酸素1次注入液の温度を約15〜20℃にする必要がある。よって、約−15℃以下の冷媒付きの第2の酸素供給器200の冷却器270によって、焼酎の温度を約15〜20℃に下げ、気泡径約0.1〜1μmのエアストーン230を用いて純酸素気泡150を約2〜8L/minで噴射して2次注入することにより、溶存酸素量を高める。
また、純酸素2次注入液を瓶詰後、打栓機に移送する直前に、第3の酸素供給器300を用いて純酸素を3次注入する。
本実施形態に係る第3の酸素供給器300は、例えば、外気との接触を遮断するエアカーテン330と、酸素発生装置110で発生させた純酸素を供給する純酸素供給配管120と、純酸素を噴射するエアノズル350と、を備える。
純酸素2次注入液360を瓶詰機290に移送して焼酎を瓶に詰めた後、瓶栓を閉める前に酸素の一部が流失してしまうおそれがあるので、第3の酸素供給器300を用いて密封前に純酸素を再度直接噴射して注入する。
すなわち、純酸素2次注入液360を、瓶詰機290から打栓機320に移送する過程中に純酸素供給配管120が設置されたエアカーテン300に通過させながら、エアカーテン300内のエアノズル350を用いて純酸素を瓶口に直接噴射して純酸素を3次注入し、その後、瓶栓を閉めて本発明の焼酎を得る。この本発明の焼酎は、溶存酸素量を極大化することができる。
このように得られた本実施形態に係る焼酎は、例えば、溶存酸素量20〜28ppm程度、最終アルコール濃度19〜35%程度の純酸素含有甲類焼酎である。
以下、本発明の各実施形態に係る純酸素含有甲類焼酎の製造方法について、詳細に説明する。
<純酸素含有甲類焼酎の第1の製造工程>
1.第1の工程:酒類原料用アルコール準備
アルコール濃度約95%の酒類原料用アルコールを用意する。
2.第2の工程:1次希釈液製造
第1の工程で用意した酒類原料用アルコールに浄水処理した酒造用水を入れて、アルコール濃度が約40〜60%になるように1次希釈する。
3.第3の工程:熟成
第2の工程の1次希釈液を、常温で7〜10日間程熟成させる。
4.第4の工程:2次希釈液製造
第3の工程の熟成液に酒造用水を入れて、アルコール濃度が約20〜36%になるように2次希釈する。
5.第5の工程:脱臭及び精製
第4の工程の2次希釈液を、活性炭が充填された9つの充填塔にSV(Space Velocity:投入流量/反応気容積)約3〜5で通過させて、脱臭及び精製処理を行う。
6.第6の工程:希釈された焼酎の製造
第5の工程の精製済み希釈液を、濾過器で濾過して、希釈された焼酎を得る。
7.第7の工程:純酸素1次注入
第6の工程の希釈された焼酎160を貯蔵タンク140に移送する。酸素発生装置110を用いて純酸素(約99.8〜99.99%)を得、酸素供給配管120を介して貯蔵タンク140内のエアストーン130を用いて、この純酸素を希釈された焼酎160に1次注入する。
8.第8の工程:純酸素2次注入
純酸素1次注入液260を冷却器270に移送して約15〜20℃に冷却した後、冷却された純酸素1次注入液260に、冷却器内のエアストーン130を用いて、純酸素気泡150を噴射して2次注入する。
9.第9の工程:瓶詰
純酸素2次注入液360を、瓶詰機290に移送して、瓶に詰める。
10.第10の工程:純酸素3次注入
第9の工程の瓶詰後、打栓機に移送する直前にエアカーテン330に通過させながら、未打栓状態の瓶口に純酸素を直接噴射して3次注入する。
11.第11の工程:密封
純酸素3次注入液を打栓機320に移送し、瓶栓を完全に閉めて、本発明の酸素含有甲類焼酎を得る。
<純酸素含有甲類焼酎の第2の製造工程>
1.第1の工程:酒類原料用アルコール準備
アルコール濃度約95%の酒類原料用アルコールを用意する。
2.第2の工程:1次希釈液製造
第1の工程で用意した酒類原料用アルコールに、浄水処理した酒造用水を入れて、アルコール濃度が約40〜60%になるように1次希釈する。
3.第3の工程:熟成
第2の工程の1次希釈液を、常温で7〜10日間程熟成させる。
4.第4の工程:2次希釈液製造
第3の工程の熟成液に酒造用水を入れて、アルコール濃度が約20〜36%になるように2次希釈する。
5.第5の工程:脱臭及び精製
第4の工程の2次希釈液を、活性炭が充填された9つの充填塔にSV約3〜5で通過させて、脱臭及び精製処理を行う。
6.第6の工程:遠赤外線処理
第5の工程の精製済み希釈液を、遠赤外線担体及び銀粒子が充填された1つの充填塔にSV約25で通過させて、遠赤外線処理を行う。
このとき、遠赤外線担体としては、例えば、アルミナ、シリカ、粘土、長石、酸化鉄、二酸化マンガン、酸化銅、酸化コバルト、マグネシアなどを配合して約1,300℃で10時間程度焼成したものを用い、銀粒子としては、純度約99.99%で粒径約1〜5mmのものを用いる。
精製済み希釈液をこのように遠赤外線担体及び銀粒子が充填された塔に通過させて焼酎に遠赤外線処理を行うと、酒類原料用アルコールからのアルコール臭が減少し、焼酎の味がまろやかで柔らかくなる。
7.第7の工程:食品添加物添加
第6の工程の遠赤外線処理済みの希釈液に、酒税法上の添加物のうち6種以上を選択してシロップ状にした食品添加物を、希釈液全体容積に対して約0.01〜2%になるように添加して混合する。
このとき、第7の工程で添加する食品添加物としては、例えば、酒税法上の添加物である糖分、クエン酸、スクラロース、ソルビトール、アセスルファムK、エリトリトール、キシリトール、茶類(単一浸出茶のうち加工穀類茶除外)から選ばれた6種以上をそれぞれ0.001〜0.5%(W/V)ずつ混合してシロップ状にしたものを用い、この食品添加物を、第6の工程の遠赤外線処理済みの希釈液に、全体容積に対して約0.01〜2%になるように添加する。
8.第8の工程:希釈された焼酎の製造
第7の工程の混合液を、濾過器で濾過して希釈された焼酎を得る。
9.第9の工程:純酸素1次注入
第8の工程の希釈された焼酎160を、第1の酸素供給器100の貯蔵タンク140に移送する。酸素発生装置110を用いて純酸素(約99.8〜99.99%)を発生させる。純酸素供給配管120を介して、貯蔵タンク140内のエアストーン130ノズルにより、気泡径約0.1〜1μmの純酸素気泡150を約2〜8L/minで3〜20分間程爆気することにより、貯蔵タンク内の希釈された焼酎160に純酸素を1次注入する。
10.第10の工程:純酸素2次注入
純酸素1次注入液260を第2の酸素供給器200に移送する。第2の酸素供給器の冷却器270を用いて約15〜20℃に冷却した後、焼酎移送管280のエアストーン230を用いて、気泡径約0.1〜1μmの純酸素気泡150を約2〜8L/minで噴射して、2次注入する。
11.第11の工程:瓶詰
純酸素2次注入液360を瓶詰機290に移送して、瓶に詰める。
12.第12の工程:純酸素3次注入
第11の工程の瓶詰後、打栓機に移送する直前に第3の酸素供給器300に移送する。エアカーテン300に通過させながら、未打栓状態の瓶口にエアノズルを用いて純酸素を直接噴射して3次注入する。
13.第13の工程:密封
純酸素3次注入液を打栓機320に移送し、瓶栓を完全に閉めて、本発明の酸素含有甲類焼酎を得る。上記の方法によって得られた本発明の酸素含有甲類焼酎は、溶存酸素量が20〜28ppm程度であり、最終アルコール濃度が19〜35程度である。
以下、実施例及び試験例を挙げて、本発明に係る純酸素含有甲類焼酎を具体的に説明する。しかし、これらの実施例及び試験例は、本発明の範囲を限定するものではない。
(実施例1)純酸素含有甲類焼酎の第1の製造
アルコール濃度95%の酒類原料用アルコールを用意した。
上記の酒類原料用アルコール1,000Lに酒造用水1,375Lを入れて、アルコール濃度が40%になるように1次希釈し、常温で10日間熟成させた。
この熟成液2,375Lに酒造用水1,425Lを入れて、アルコール濃度が36%になるように2次希釈した。
この2次希釈液を、活性炭が充填された9つの充填塔にSV3で通過させて、脱臭及び精製処理を行い、その後、濾過器で濾過して希釈された焼酎を得、この希釈された焼酎を貯蔵タンク140に移送した。
酸素発生装置110を用いて気泡径0.1μmの純酸素(99.90%)気泡を得、貯蔵タンク140内のエアストーン130ノズルを用いて、純酸素気泡150を希釈された焼酎160に8L/minで3分間爆気することにより、純酸素を1次注入した。
純酸素1次注入液260を冷却器270に移送して15℃に冷却し、これに冷却器内のエアストーン230を用いて純酸素気泡150を2LL/minで噴射して2次注入した。その後、瓶詰機290に移送して瓶に詰めた。
瓶詰後、コンベア310を介してエアカーテン330に通過させながら、瓶口に純酸素を直接噴射して3次注入した。
純酸素3次注入液を打栓機320に移送し、瓶栓を完全に閉めて溶存酸素量20ppm、アルコール濃度30%の純酸素含有甲類焼酎を得た。
(実施例2)純酸素含有甲類焼酎の第2の製造
アルコール濃度95%の酒類原料用アルコールを用意した。
上記の酒類原料用アルコール1,000Lに酒造用水900Lを入れて、アルコール濃度が50%になるように1次希釈し、常温で10日間熟成させた。
この熟成液1,900Lに酒造用水1,267Lを入れて、アルコール濃度が20%になるように2次希釈した。
この2次希釈液を、活性炭が充填された9つの充填塔にSV3.5通過させて、脱臭及び精製処理を行った。その後、濾過器で濾過して希釈された焼酎を得、これを貯蔵タンク140に移送した。
酸素発生装置110を用いて気泡径0.2μmの純酸素(99.80%)気泡を得、貯蔵タンク140内のエアストーン130ノズルを用いて純酸素気泡150を希釈された焼酎160に5L/minで10分間爆気することにより、純酸素を1次注入した。
純酸素1次注入液260を冷却器270を用いて25℃に冷却し、これに直径冷却器270内のエアストーン330を用いて気泡径0.2μmの純酸素気泡150を3L/minで噴射して2次注入し、その後、瓶詰機290に移送して瓶に詰めた。
瓶詰後、打栓機320に移送する直前に第3の酸素供給器300に移送した。
コンベア310を介してエアカーテン330に通過させながら、未打栓状態の瓶口に、エアノズル350を用いて純酸素を直接噴射して3次注入した。
純酸素3次注入液を打栓機320に移送し、瓶栓を完全に閉めて溶存酸素量23ppm、アルコール濃度19%の純酸素含有甲類焼酎を得た。
(実施例3)純酸素含有甲類焼酎の第3の製造
アルコール濃度95%の酒類原料用アルコールを用意した。
上記の酒類原料用アルコール1,000Lに酒造用水900Lを入れて、アルコール濃度が50%になるように1次希釈し、常温で10日間熟成させた。
この熟成液1,900Lに酒造用水1,900Lを入れて、アルコール濃度25%になるように2次希釈した。
この2次希釈液を、活性炭が充填された9つの充填塔にSV3.5で通過させて、脱臭及び精製処理を行った。
アルミナ、シリカ、粘土、長石、酸化鉄、二酸化マンガン、酸化銅、酸化コバルト、マグネシアを同じ割合で配合し、1300℃で10時間焼成して得た遠赤外線担体を用意した。
精製済み希釈液を、上記の遠赤外線担体及び粒径3mmの銀粒子が充填された1つの充填塔にSV25で通過させて、遠赤外線処理を行った。
クエン酸0.02%W/V、高果糖0.1%W/V、キシリトール0.005%W/V、ソルビトール0.01%W/V、グリシン0.001%W/V、食塩0.005%W/Vを混合してシロップ状にした後、遠赤外線処理済みの希釈液にこの添加物シロップを添加して、混合した。
この混合液を濾過器で濾過して希釈された焼酎を得た。
この希釈された焼酎を、第1の酸素供給器100の貯蔵タンク140に移送した。
酸素発生装置110を用いて気泡径0.5μmの純酸素(99.80%)気泡を得、貯蔵タンク140内のエアストーン130ノズルを用いて純酸素気泡150を希釈された焼酎160に3L/minで15分間爆気することにより、純酸素を1次注入した。
純酸素1次注入液260を、第2の酸素供給器200に移送した。
第2の酸素供給器200の冷却器270を用いて15℃に冷却し、これに冷却器270内のエアストーン330を用いて気泡径0.5μmの純酸素気泡150を5L/minで噴射して2次注入した。その後、瓶詰機290に移送して瓶に詰めた。
瓶詰後、打栓機320に移送する直前に、第3の酸素供給器300に移送した。
コンベア310を介してエアカーテン330に通過させながら、未打栓状態の瓶口に、エアノズル350を用いて純酸素を直接噴射して、3次注入した。
純酸素3次注入液を打栓機320に移送し、瓶栓を完全に閉めて溶存酸素量27ppm、アルコール濃度が20.5%の純酸素含有甲類焼酎を得た。
(実施例4)純酸素含有甲類焼酎の第4の製造
アルコール濃度95%の酒類原料用アルコールを用意した。
上記の酒類原料用アルコール1,000Lに酒造用水583Lを入れて、アルコール濃度が60%になるように1次希釈し、常温で10日間熟成させた。
この熟成液1,583Lに酒造用水1,584Lを入れて、アルコール濃度が30%になるように2次希釈した。
この2次希釈液を、活性炭が充填された9つの充填塔にSV5で通過させて、脱臭及び精製処理を行った。
アルミナ、シリカ、粘土、長石、酸化鉄、二酸化マンガン、酸化銅、酸化コバルト、マグネシアを同じ割合で配合し、1,300℃で10時間焼成して、遠赤外線担体を得た。
精製済み希釈液を、この遠赤外線担体及び粒径1mmの銀粒子が充填された1つの充填塔にSV25で通過させて、遠赤外線処理を行った。
アセスルファムK0.001%W/V、クエン酸0.01%W/V、スクラロース0.01%W/V、ソルビトール0.02%W/V、キシリトール0.005%W/V、高果糖0.1%W/Vを混合して添加物をシロップ状にした後、これを上記の遠赤外線処理済みの希釈液に添加して混合した。
この混合液を濾過器で濾過して、希釈された焼酎を得た。
この希釈された焼酎を、第1の酸素供給器100の貯蔵タンク140に移送した。
酸素発生装置110を用いて気泡径1μmの純酸素(99.80%)を得、貯蔵タンク140内のエアストーン130ノズルを用いて純酸素気泡150を希釈された焼酎160に2L/minで20分間爆気することにより、純酸素を1次注入した。
純酸素1次注入液260を、第2の酸素供給器200に移送した。
第2の酸素供給器200の冷却器270を用いて25℃に冷却し、これに冷却器270内のエアストーン330を用いて、気泡径1μmの純酸素気泡150を8L/minで噴射して2次注入し、その後、瓶詰機290に移送して瓶に詰めた。
瓶詰後、打栓機320に移送する直前に第3の酸素供給器300に移送した。
コンベア310を介してエアカーテン330に通過させながら、未打栓状態の瓶口に、エアノズル350を用いて純酸素を直接噴射して3次注入した。
純酸素3次注入液を打栓機320に移送し、瓶栓を完全に閉めて溶存酸素量20ppm、アルコール濃度25%の純酸素含有甲類焼酎を得た。
(試験例1)純酸素注入可否によるアルコールの異臭に対する官能試験
純酸素注入可否によるアルコールの異臭除去程度を調べるために、官能試験を行った。
アルコール濃度95%の酒類原料用アルコールに浄水処理した水を入れて、アルコール濃度が20.5%になるように希釈した。
このアルコール希釈液に、アルコールの異臭に影響を及ぼす成分であるアセトアルデヒドを200ppmになるように添加した。
試験群と対照群とに分け、試験群には純酸素(99.99%)を2L/minで5分間注入し、対照群には純酸素を注入しなかった。
官能検査は男女各10人を選定して行い、官能検査の進行は、初期サンプルの官能検査を行い、即時きれいな空気を30秒以上吸わせた後、次の官能試験を行った。
サンプルは、初期のアルデヒド注入後、アルデヒドの揮発を促進するために栓を閉めないまま保管され、この状態で試験が行われた。その結果を下記の表1に示す
Figure 0004478130
上記の表1に示すように、純酸素を注入しない対照群の場合、5分経過時まで50%が異臭を感じ、8分経過時まで異臭を感じる人がいた。
しかし、純酸素を注入した試験群の場合は、2分経過時に50%だけが異臭を感じ、6分以後には異臭を感じる人がいなかった。
この点からみると、純酸素によってアルデヒドが揮発してアルデヒド臭が先に消え、異臭が一層早く除去される効果があることがわかる。
(試験例2)酸素気泡の気泡径及び温度による溶存酸素量の変化量の測定試験
アルコール濃度20%の焼酎を用意した。
酸素気泡の気泡径2〜5mmの一般ノズルと、気泡径0.1〜1.0μmのエアストーンノズルとを用意した。
焼酎の温度条件を変えながら、一般ノズルとエアストーンとにそれぞれ酸素を注入してそれぞれの溶存酸素量を測定した。その結果を下記の表2に示す。
Figure 0004478130
上記の表2に示すように、エアストーンノズルで純酸素を注入した場合と一般ノズルで酸素を注入する場合とを比べると、エアストーンノズルを用いた方が気泡径が微細であり、焼酎中の溶存酸素量が格段に高いことがわかる。
また、焼酎の温度が低くなるほど溶存酸素量が高くなることがわかる。
(試験例3)酸素の飽和後、経時による溶存酸素量の変化量の測定試験
アルコール濃度21%の焼酎を用意した。
酸素気泡の気泡径2〜5mmの一般ノズルと、気泡径0.1〜1.0μmのエアストーンノズルとを用意した。
上記それぞれのノズルを用いて、溶存酸素量が変わらないまで25℃の焼酎に純酸素を飽和させ、その後、経時による溶存酸素量の変化量を測定した。その結果を下記表3に示す。
Figure 0004478130
上記の表3に示すように、エアストーンノズルを用いたほうが気泡径が微細で焼酎中の溶存酸素量が格段に高いことかわかる。つまり、粒子が微細で酸素が長時間焼酎中に溶けており、溶存酸素量がそれほど低下しないことがわかる。
(試験例4)本発明の純酸素含有甲類焼酎に対する官能試験
本発明に係る実施例1〜実施例4の方法によって得られた純酸素含有甲類焼酎を用意した。
また、市中の一般焼酎を購入して用意した。
官能検査は、焼酎の柔らかさ、アルコール臭、味、好み度の項目別に評点を付け、9点満点で評価した。
年齢と性別を考慮に入れ、10代〜40代の男女をそれぞれ年齢帯別に10人ずつ総40人を選抜した。
官能試験を行い、その結果を下記表4に示す。
Figure 0004478130
上記の表4に示すように、本発明の純酸素含有甲類焼酎は、従来の一般焼酎に比べて、味が柔らかく、アルコール臭がほとんどせず、さらに味がきれいで総合的な味も格段に良好であることがわかる。つまり、上記表4から、本発明の焼酎が従来の焼酎に比べ、味、香、好き度などの全項目で優れていることが確認された。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本発明に係る純酸素含有甲類焼酎の第1の製造工程図である。 本発明に係る純酸素含有甲類焼酎の第2の製造工程図である。 本発明に係る第1の酸素供給器の断面図である。 本発明に係る第2の酸素供給器の断面図である。 本発明に係る第3の酸素供給器の断面図である。
符号の説明
100 第1の酸素供給器
110 酸素発生装置
120 純酸素供給配管
121 圧力ゲージ
130 エアストーンA
140 貯蔵タンク
150 純酸素気泡
160 希釈された焼酎
200 第2の酸素供給器
220 配管
221 圧力ゲージ
230 エアストーンB
260 純酸素1次注入液
270 冷却器
280 焼酎移送管
290 瓶詰機
300 第3の酸素供給器
310 コンベア
320 打栓機
330 エアカーテン
350 エアノズル
360 純酸素2次注入液

Claims (8)

  1. アルコール濃度が95%の酒類原料用アルコールを準備する第1の工程と、
    前記酒類原料用アルコールに酒造用水を入れて、アルコール濃度が40〜60%となるように前記酒類原料用アルコールを1次希釈する第2の工程と、
    前記第2の工程の1次希釈液を、常温で7〜10日間熟成させる第3の工程と、
    前記熟成液に酒造用水を入れて、アルコール濃度が20〜36%となるように前記熟成液を2次希釈する第4の工程と、
    前記第4の工程の2次希釈液を、活性炭が充填された9つの充填塔に空間速度3〜5で通過させて、脱臭及び精製する第5の工程と、
    前記第5の工程の精製済み希釈液を濾過器を用いて濾過し、希釈された焼酎を得る第6の工程と、
    前記第6の工程の希釈された焼酎を貯蔵タンクに移送した後、貯蔵タンク内のエアストーンを用いて前記希釈された焼酎に純酸素気泡を爆気し、純酸素を前記希釈された焼酎に1次注入する第7の工程と、
    前記純酸素1次注入液を冷却器に移送して15〜20℃に冷却した後、エアストーンを用いて純酸素気泡を噴射して純酸素を2次注入する第8の工程と、
    前記純酸素2次注入液を瓶詰機に移送して瓶に詰める第9の工程と、
    瓶詰後、打栓機に移送する直前に、未打栓状態の瓶口に純酸素を直接噴射して、3次注入する第10の工程と、
    前記純酸素3次注入液を打栓機に移送し、瓶栓を完全に閉める第11の工程と、
    を含むことを特徴とする、純酸素含有甲類焼酎の製造方法。
  2. アルコール濃度95%の酒類原料用アルコールを準備する第1の工程と、
    前記酒類原料用アルコールに酒造用水を入れて、アルコール濃度が40〜60%となるように前記酒類原料用アルコールを1次希釈する第2の工程と、
    前記第2の工程の1次希釈液を、常温で7〜10日間熟成させる第3の工程と、
    前記熟成液に酒造用水を入れて、アルコール濃度が20〜36%となるように前記熟成液を2次希釈する第4の工程と、
    前記第4の工程の2次希釈液を、活性炭が充填された充填塔に空間速度3〜5で通過させて、脱臭及び精製する第5の工程と、
    前記第5の工程の精製済み希釈液を、遠赤外線担体と銀粒子とが充填された充填塔に空間速度25で通過させて、遠赤外線処理する第6の工程と、
    前記第6の工程の遠赤外線処理済みの希釈液に、酒税法上の添加物のうち6種以上を選択してシロップ状にした食品添加物を、希釈液全体の容積に対して0.01〜2%となるように添加して混合する第7の工程と、
    前記第7の工程の混合液を濾過器を用いて濾過し、希釈された焼酎を得る第8の工程と、
    前記第8の工程の希釈された焼酎を第1の酸素供給器の貯蔵タンクに移送し、貯蔵タンク内のエアストーンを用いて前記希釈された焼酎に純酸素気泡を2〜8L/minで3〜20分間爆気することで、純酸素を1次注入する第9の工程と、
    前記純酸素1次注入液を第2の酸素供給器に移送し、冷却器を用いて15〜20℃に冷却した後、エアストーンを用いて純酸素気泡を2〜8L/minで噴射して、純酸素を2次注入する第10の工程と、
    前記純酸素2次注入液を瓶詰機に移送して、瓶に詰める第11の工程と、
    瓶詰後、打栓機に移送する直前に、第3の酸素供給器を用いて未打栓状態の瓶口に純酸素を直接噴射して3次注入する第12の工程と、
    前記純酸素3次注入液を打栓機に移送し、瓶栓を完全に閉める第13の工程と、
    を含むことを特徴とする、純酸素含有甲類焼酎の製造方法。
  3. 前記純酸素気泡1次注入時では、前記純酸素を2〜8L/minで3〜20分間爆気して注入し、
    前記純酸素気泡2次注入時では、前記純酸素を2〜8L/minで噴射して注入することを特徴とする、請求項1又は2に記載の純酸素含有甲類焼酎の製造方法。
  4. 前記第9の工程の第1の酸素供給器は、
    希釈された焼酎を移送して貯蔵する貯蔵タンクと、
    酸素発生装置で発生させた純酸素を供給する純酸素供給配管と、
    前記純酸素供給配管に設けられ、酸素供給時に圧力を調節する圧力ゲージと、
    前記純酸素供給配管と接続されて貯蔵タンク内に設けられ、純酸素気泡を爆気するエアストーンと、
    を備えることを特徴とする、請求項2に記載の純酸素含有甲類焼酎の製造方法。
  5. 前記第10の工程の第2の酸素供給器は、
    純酸素1次注入液を移送する焼酎移送管と、
    純酸素1次注入液を冷却する冷却器と、
    前記酸素発生装置で発生させた純酸素を供給する純酸素供給配管と、
    前記純酸素供給配管に設けられ、酸素供給時に圧力を調節する圧力ゲージと、
    前記純酸素供給配管と接続されて焼酎移送管内に設けられ、純酸素気泡を噴射するエアストーンと、
    を備えることを特徴とする、請求項2に記載の純酸素含有甲類焼酎の製造方法。
  6. 前記第12の工程の第3の酸素供給器は、
    外部空気との接触を遮断するエアカーテンと、
    酸素発生装置で発生させた純酸素を供給する純酸素供給配管と、
    純酸素を噴射するエアノズルと、
    を備えることを特徴とする、請求項2に記載の純酸素含有甲類焼酎の製造方法。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の方法によって製造された、純酸素含有甲類焼酎。
  8. 最終アルコール濃度は19〜35%であり、溶存酸素量は20〜28ppmである焼酎であることを特徴とする、請求項7に記載の純酸素含有甲類焼酎。

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