JP4477245B2 - ゴム組成物 - Google Patents

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一 西原
伸一 柴山
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Description

【0001】
技術分野
本発明は、ゴム組成物に関する。更に詳しくは、本発明は卓越した外観、流動性、耐摩耗性及び機械的強度を有するゴム組成物に関する。
【0002】
背景技術
ラジカル架橋性エラストマーとポリプロピレン等のラジカル架橋性のない樹脂とをラジカル開始剤の存在下、押出機中で溶融混練させながら架橋するという、いわゆる動的架橋により得られる熱可塑性エラストマー組成物は、既に知られており、自動車部品等の用途に広く使用されている。
【0003】
このようなエラストマー組成物として、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)又はメタロセン触媒により製造されたオレフィン系エラストマー(特開平9−104787号公報)を用いる技術が知られている。しかしながら、上記組成物は機械的強度が必ずしも充分でなく、エラストマー成分を増量することにより機械的強度は向上するものの、外観と流動性が著しく低下する。このような背景の中で、外観、流動性及び機械的強度に優れた、実用的使用に耐えるゴム系組成物が求められている。
【0004】
一方、メタロセン系オレフィンゴムを架橋してなる熱可塑性組成物が開示されている(特開平9−137001号、特開平10−287775号公報)。しかし、上記公報には架橋体に熱可塑性エラストマーを後添加することは記載されていない。
【0005】
また、油展オレフィン共重合体ゴム、オレフィン樹脂及び軟化剤を、有機過酸化物で架橋した後に、これに水素添加スチレン系熱可塑性エラストマーを添加してなる組成物(特開平3−292342号公報)、オレフィン系ゴム、オレフィン系樹脂、軟化剤及び充填剤を有機ペルオキシドで部分架橋せしめ、これにA−(B−A)n型のブロック共重合体を配合してなる組成物(特公平3−58381号公報)、架橋ゴム含有熱可塑性エラストマーと、スチレン系ブロック共重合体、軟化剤及びポリオレフィン系樹脂とからなる組成物(特開平7−11067号公報)が開示されている。上記公報の組成物は、熱可塑性エラストマーの後添加によりベタツキ及びブリード性は改良されているが、特定のメタロセン系エチレン・α−オレフィン共重合体を用いていないために、外観、流動性、耐摩耗性、耐久性及び機械的強度に劣り、実用的使用に耐えない。また上記公報には、メタロセン系エチレン・α−オレフィン共重合体の熱可塑性架橋体に熱可塑性エラストマーを後添加することにより耐磨耗性が飛躍的に向上することは記載も示唆もされていない。このような背景の中で、外観、流動性、耐摩耗性及び機械的強度に優れた、実用的使用に耐えるゴム系組成物が求められている。
【0006】
発明の開示
本発明は、このような現状における課題に鑑み、卓越した外観、流動性、耐摩耗性及び機械的強度を有するゴム組成物を提供することを目的とする。
【0007】
本発明者等は、これらの課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、特定のエチレン・α−オレフィン共重合体とオレフィン系樹脂とを含み、特定の架橋構造を有する部分的又は完全架橋体に、熱可塑性エラストマーを後添加することにより、驚くべきことに、外観、流動性、耐摩耗性及び機械的強度が飛躍的に向上し、上記問題が解決されることを見出し、本発明を完成した。
【0008】
即ち本発明は、エチレン単位と炭素数3〜20のα−オレフィン単位とを含むメタロセン系触媒を用いて製造したエチレン・α−オレフィン共重合体(A)1〜99重量部とオレフィン系樹脂(B)1〜99重量部((A)と(B)の合計量が100重量部)とからなり、上記エチレン・α−オレフィン共重合体(A)の架橋度が50%以上である熱可塑性の部分的又は完全架橋体と、後から添加された熱可塑性エラストマー(C)1〜500重量部を含み、前記エチレン・α−オレフィン共重合体(A)は、α−オレフィンの共重合比率が20〜45重量%或いは密度が0.8〜0.9g/cm 3 であり、前記オレフィン系樹脂(B)は、プロピレン系樹脂であるむゴム組成物である。
【0009】
発明を実施するための最良の形態
本発明のゴム組成物は、特定のエチレン・α−オレフィン共重合体(A)とオレフィン系樹脂(B)からなる熱可塑性の部分的又は完全架橋体に、熱可塑性エラストマー(C)を後から配合してなる組成物である。
【0010】
ここで、(A)はメタロセン系触媒を用いて製造されたエチレン・α−オレフィン共重合体であることが重要である。メタロセン系触媒を用いることにより、上記共重合体の結晶性が高まる結果、反発弾性が向上する。通常硬質材料とゴムが接触すると、ゴムには傷跡が残るが、反発弾性が高い上記共重合体を用いた場合は、傷跡が回復して傷跡が目立たなくなる。非メタロセン系触媒で製造された上記共重合体では熱可塑性エラストマーを多量に添加して初めて、耐摩耗性が改良されるが、メタロセン系触媒を用いて得られた共重合体は、触媒の比較的少量の添加の領域でも卓越した耐摩耗性が発現することを見出した。
【0011】
そして、(A)の架橋度を50%以上とすることにより、卓越した外観、流動性及び機械的強度が発現することを見出し、本発明を完成した。
【0012】
以下に本発明の各成分について詳細に説明する。
【0013】
本発明において、エチレン・α−オレフィン共重合体(A)は、エチレン単位と炭素数3〜20のα−オレフィン単位とを含む、メタロセン系触媒を用いて製造したエチレン・α−オレフィン共重合体(以下、共重合体ゴムと称することがある)である。
【0014】
上記炭素数3〜20のα−オレフィンとしては、例えば、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、4−メチルペンテン−1、ヘプテン−1、オクテン−1、ノネン−1、デセン−1、ウンデセン−1、ドデセン−1等が挙げられる。中でもヘキセン−1,4−メチルペンテン−1、及びオクテン−1が好ましく、特に好ましくはオクテン−1である。オクテン−1は少量でも柔軟化する効果に優れ、得られた共重合体は機械的強度に優れている。
【0015】
本発明における共重合体ゴムは、メタロセン系触媒により製造される。
【0016】
一般にはメタロセン系触媒は、チタン、ジルコニウム等のIV族金属のシクロペンタジエニル誘導体と助触媒からなり、重合触媒として高活性であるだけでなく、チーグラー系触媒と比較して、得られる重合体の分子量分布が狭く、共重合体中のコモノマー単位である炭素数3〜20のα−オレフィン単位の分布が均一である。そのため、メタロセン系触媒法で得られた重合体の方が架橋が均一であり、優れたゴム弾性を示す。
【0017】
本発明において用いられる共重合体ゴムは、長鎖分岐を有していることが望ましい。長鎖分岐が存在することにより、機械的強度を落とさずに、共重合されているα−オレフィンの比率(重量%)に比して、密度をより小さくすることが可能となり、低密度、低硬度及び高強度のエラストマーを得ることができる。長鎖分岐を有するオレフィン系ゴムとしては、USP5,278,272等に記載されている。
【0018】
また、共重合体ゴムは、室温以上の温度にDSCの融点ピークを有することが望ましい。室温以上の温度に融点ピークを有するとき、共重合体ゴムは融点以下の温度範囲では形態が安定しており、取扱い性に優れ、ベタツキも少ない。
【0019】
本発明におけるエチレン・α−オレフィン共重合体(A)は、エチレン単位とα−オレフィン単位を必須成分とし、必要に応じてその他のビニル単量体を含有してもよい。また(A)中にエチレンとα−オレフィン単位を有していさえすればよく、例えば、ポリスチレン系、ポリオレフィン系、ポリエステル系、ポリウレタン系、1,2−ポリブタジエン系、ポリ塩化ビニル系熱可塑性エラストマーを水素添加して、最終的に構造中にエチレン単位とα−オレフィン単位を含有する共重合体をも包含する。
【0020】
本発明において用いられる共重合体ゴム(A)のメルトインデックスは、0.01〜100g/10分(190℃、2.16kg荷重)の範囲のものが好ましく、更に好ましくは0.2〜20g/10分である。メルトインデックスが100g/10分を超えると、熱可塑性エラストマー組成物の架橋性が不十分であり、また0.01g/10分より小さいと流動性が悪く、加工性が低下して望ましくない。
【0021】
本発明における共重合体ゴム(A)は、α−オレフィンの共重合比率が1〜60重量%であることが好ましく、更に好ましくは10〜50重量%、最も好ましくは20〜45重量%である。α−オレフィンの共重合比率が60重量%を超えると、組成物の硬度、引張強度等の低下が大きく、一方、1重量%未満では組成物の硬度が高く、機械的強度が低下する傾向にある。
【0022】
共重合体ゴム(A)の密度は、0.8〜0.9g/cm3の範囲にあることが好ましい。この範囲の密度を有する共重合体ゴムを用いることにより、柔軟性に優れ、硬度の低い熱可塑性ゴム組成物を得ることができる。
【0023】
本発明において用いられる共重合体ゴム(A)は、複数の種類のものを混合して用いてもよい。そのような場合には、加工性の更なる向上を図ることが可能となる。
【0024】
本発明においてオレフィン系樹脂(B)、共重合体ゴム(A)と分散し得るものであれば特に制限はない。たとえば、エチレン系樹脂、プロピレン系樹脂等のオレフィン系樹脂である。
【0025】
本発明で最も好適に使用されるプロピレン系樹脂を具体的に示すと、アイソタクチックポリプロピレンホモポリマー、プロピレンとエチレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1等の他のα−オレフィンとのアイソタクチック共重合樹脂(ブロック、ランダムを含む)等が挙げられる。
【0026】
これらの樹脂から選ばれる少なくとも1種以上のオレフィン系樹脂(B)が、(A)と(B)の合計100重量部中、1〜99重量部、好ましくは5〜90重量部、更に好ましくは20〜80重量部、最も好ましくは20〜70重量部の量で用いられる。(B)が1重量部未満では組成物の流動性、加工性が低下し、99重量部を超えると組成物の柔軟性が不十分であり、望ましくない。
【0027】
また、本発明において用いられるオレフィン系樹脂のメルトインデックスは、0.1〜100g/10分(230℃、2.16kg荷重)の範囲が好ましい。メルトインデックスが100g/10分を超えると、熱可塑性エラストマー組成物の耐熱性及び機械的強度が不十分であり、また0.1g/10分より小さいと流動性が悪く、成形加工性が低下して望ましくない。
【0028】
本発明における熱可塑性エラストマー(C)は、熱可塑性のゴム状重合体であれば特に制限されないが、上記(A)成分と(B)成分からなる熱可塑性架橋体に、後からこの(C)成分が添加、配合されていることが重要である。
【0029】
このような熱可塑性エラストマーは、例えば、ポリブタジエン、ポリ(スチレン−ブタジエン)、ポリ(アクリロニトリル−ブタジエン)等のジエン系ゴム及び上記ジエン系ゴムを水素添加して得られた飽和ゴム、イソプレンゴム、クロロプレンゴム、ポリアクリル酸ブチル等のアクリル系ゴム及びエチレン−プロピレン共重合体ゴム、エチレン−プロピレンン−ジエンモノマー三元共重合体ゴム(EPDM)、エチレン−オクテン共重合体ゴム等の熱可塑性エラストマーである。
【0030】
上記熱可塑性エラストマー中でも特にスチレン系熱可塑性エラストマーが好ましく、これは芳香族ビニル単位と共役ジエン単位からなるブロック共重合体であり、更に好ましくは、上記共役ジエン単位部分が部分的に水素添加又はエポキシ変性されたブロック共重合体である。
【0031】
上記ブロック共重合体を構成する芳香族ビニル単量体は、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、パラメチルスチレン、p−クロロスチレン、p−ブロモスチレン、2,4,5−トリブロモスチレン等であり、スチレンが最も好ましいが、スチレンを主体に上記他の芳香族ビニル単量体を共重合してもよい。
【0032】
また、上記ブロック共重合体を構成する共役ジエン単量体は、1,3−ブタジエン、イソプレン等を挙げることができる。
【0033】
そして、ブロック共重合体のブロック構造は、芳香族ビニル単位からなる重合体ブロックをSで表示し、共役ジエン及び/又はその部分的に水素添加された単位からなる重合体ブロックをBで表示する場合、SB、S(BS)n(但し、nは1〜3の整数)、S(BSB)n(但し、nは1〜2の整数)のリニアー(線形)ブロック共重合体や、(SB)n X(但し、nは3〜6の整数。Xは四塩化ケイ素、四塩化スズ、ポリエポキシ化合物等のカップリング剤残基。)で示され、B部分を結合中心とする星状(スター)ブロック共重合体であることが好ましい。なかでもSBの2型、SBSの3型、SBSBの4型のリニア−ブロック共重合体が好ましい。
【0034】
本発明において、熱可塑性エラストマー(C)の添加量は、(A)と(B)の合計100重量部に対して、1〜500重量部の量で用いられる。好ましくは5〜100重量部、更に好ましくは5〜80重量部、最も好ましくは10〜50重量部である。1重量部未満では組成物の外観、流動性及び耐摩耗性の向上効果がなく、一方500重量部を超えると組成物の機械的強度が低下する。
【0035】
本発明にて提供されると(A)と(B)からなる架橋体を製造するためには、架橋剤(D)により部分的に架橋させることが好ましい。これにより、更に耐摩耗性や機械的強度、耐熱性等を向上させることが可能となる。
【0036】
共重合体ゴム(A)の架橋度が50%以上であることが重要であり、好ましくは60%以上であり、より好ましくは70%以上、最も好ましくは80%以上、極めて好ましくは90%以上である。架橋度が50%未満の場合、引張強度、圧縮永久歪み(C−set)等の機械的強度が低下する。
【0037】
上記架橋剤(D)は、架橋開始剤(D−1)を必須成分とし、必要に応じて多官能単量体(D−2)及び単官能単量体(D−3)からなる群から選ばれる一種以上の架橋助剤を含む。
【0038】
上記架橋剤(D)は、共重合体ゴム(A)とオレフィン系樹脂(B)からなる組成物100重量部に対し0.01〜20重量部、好ましくは0.05〜10重量部、更に好ましくは0.05〜3重量部の量で用いられる。この量が0.01重量部未満では架橋が不十分であり、20重量部を超えると組成物の外観及び機械的強度が低下する。
【0039】
ここで、好ましく使用される架橋開始剤(D−1)は、有機過酸化物、有機アゾ化合物等のラジカル開始剤又はフェノール系架橋開始剤等が挙げられ、特にラジカル開始剤が好ましい。具体的な例として、1,1−ビス(t−ブチルペルオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ヘキシルペルオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ヘキシルペルオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルペルオキシ)シクロドデカン、1,1−ビス(t−ブチルペルオキシ)シクロヘキサン、2,2−ビス(t−ブチルペルオキシ)オクタン、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルペルオキシ)ブタン、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルペルオキシ)バレレート等のペルオキシケタール類;ジ−t−ブチルペルオキシド、ジクミルペルオキシド、t−ブチルクミルペルオキシド、α,α’−ビス(t−ブチルペルオキシ−m−イソプロピル)ベンゼン、α,α’−ビス(t−ブチルペルオキシ)ジイソプロピルベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン及び2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3等のジアルキルペルオキシド類;
アセチルペルオキシド、イソブチリルペルオキシド、オクタノイルペルオキシド、デカノイルペルオキシド、ラウロイルペルオキシド、3,5,5−トリメチルヘキサノイルペルオキシド、ベンゾイルペルオキシド、2,4−ジクロロベンゾイルペルオキシド及びm−トルオイルペルオキシド等のジアシルペルオキシド類;
t−ブチルペルオキシアセテート、t−ブチルペルオキシイソブチレート、t−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルペルオキシラウリレート、t−ブチルペルオキシベンゾエート、ジ−t−ブチルペルオキシイソフタレート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルペルオキシ)ヘキサン、t−ブチルペルオキシマレイン酸、t−ブチルペルオキシイソプロピルカーボネート、及びクミルペルオキシオクテート等のペルオキシエステル類;
並びに、t−ブチルヒドロペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド、ジイソプロピルベンゼンヒドロペルオキシド、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジヒドロペルオキシド及び1,1,3,3−テトラメチルブチルヒドロペルオキシド等のヒドロペルオキシド類を挙げることができる。
【0040】
これらの化合物の中では、1,1−ビス(t−ブチルペルオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、ジ−t−ブチルペルオキシド、ジクミルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン及び2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3が好ましい。
【0041】
上記架橋開始剤(D−1)は、(D)成分中で好ましくは1〜80重量%、更に好ましくは10〜50重量%の量で用いられる。この量が1重量%未満では架橋が不十分であり、80重量%を超えると機械的強度が低下する。
【0042】
本発明において、架橋剤(D)の一つの成分である多官能単量体(D−2)は、官能基としてラジカル重合性の官能基を有することが好ましく、とりわけビニル基が好ましい。官能基の数は2以上であるが、単官能単量体(D−3)との組み合わせでは特に3個以上の官能基を有することが好ましい。具体例としては、ジビニルベンゼン、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレート、ジアセトンジアクリルアミド、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、ジイソプロペニルベンゼン、p−キノンジオキシム、p,p’−ジベンゾイルキノンジオキシム、フェニルマレイミド、アリルメタクリレート、N,N’−m−フェニレンビスマレイミド、ジアリルフタレート、テトラアリルオキシエタン、1,2−ポリブタジエン等が好ましく用いられる。特にトリアリルイソシアヌレートが好ましい。これらの多官能単量体は複数のものを併用して用いてもよい。
【0043】
上記多官能単量体(D−2)は、(D)成分中で好ましくは1〜80重量%、更に好ましくは10〜50重量%の量で用いられる。この量が1重量%未満では架橋が不十分であり、80重量%を超えると機械的強度が低下する。
【0044】
本発明において用いられる前記単官能単量体(D−3)は、架橋反応速度を制御することができ、又はゴムにグラフトして接着性等の機能を付与することができるビニル系単量体である。ラジカル重合性のビニル系単量体が好ましく、芳香族ビニル単量体、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等の不飽和ニトリル単量体、アクリル酸エステル単量体、メタクリル酸エステル単量体、アクリル酸単量体、メタクリル酸単量体、マレイン酸単量体、無水マレイン酸単量体、N−置換マレイミド単量体等を挙げることができる。
【0045】
上記単官能単量体(D−3)は、(D)成分中で好ましくは1〜80重量%、更に好ましくは10〜50重量%の量で用いられる。この量が1重量%未満では架橋速度の制御又は添加した(D−3)成分自体の機能付与が不十分であり、80重量%を超えると機械的強度が低下する。
【0046】
本発明において、(A)と(B)からなる架橋体に加工性の向上のために必要に応じて、軟化剤(E)を配合することができる。
【0047】
軟化剤(E)としては、パラフィン系、ナフテン系などのプロセスオイルが好ましい。これらは組成物の硬度及び柔軟性の調整用に5〜250重量部、好ましくは10〜150重量部の量で用いる。5重量部未満では柔軟性及び加工性が不足し、250重量部を超えるとオイルのブリードが顕著となり望ましくない。
【0048】
本発明において(A)と(B)からなる架橋体は、先に説明した特定のオレフィン系エラストマー(A)とオレフィン系樹脂(B)に対して、熱可塑性エラストマー(C)、架橋剤(D)を特定の組成比で組み合わせることにより、機械的強度と柔軟性及び加工性のバランスが改善され、好ましく用いることができる。
【0049】
本発明の組成物を、次のような加工工程を経由して製造することができる。すなわち、共重合体ゴム(A)とオレフィン系樹脂(B)とを、必要に応じて架橋剤(D)を用いて、動的架橋し、次いで、同一押出機の後段で熱可塑性エラストマー(C)を添加し、必要に応じてさらに軟化剤(E)等を添加して溶融混練させた後に押出機から組成物を取り出す方法、又は架橋反応終了後、押出機から架橋体を取り出し、上記架橋体と(C)とを再度溶融し、押出して本発明の組成物を得る方法等がある。また動的架橋反応の際に、前記(D)を、(A)と(B)とともに当初から添加してもよいし、押出機の途中から添加してもよい。また前記(E)は押出機の途中から添加してもよいし、当初と途中とに分けて添加してもよい。(A)と(B)の一部を押出機の途中から添加してもよい。
【0050】
ここで、架橋度の制御は、架橋開始剤、架橋助剤の種類、添加量、反応温度、及び反応方式により行われる。
【0051】
本発明に係る製造方法においては、通常の樹脂組成物やゴム組成物の製造に用いられるバンバリーミキサー、ニーダー、単軸押出機、2軸押出機等の一般的な装置を採用することができる。とりわけ効率的に動的架橋を達成するためには2軸押出機が好ましく用いられる。2軸押出機は、(A)と(B)とを均一かつ微細に分散させ、さらに他の成分を添加して、架橋反応を生じせしめ、本発明の組成物を連続的に製造するのに、より適している。
【0052】
また特に好ましい溶融押出法として、原料添加部を基点としてダイ方向に長さLを有し、かつL/Dが5から100(但しDはバレル直径)である二軸押出機を用いる。二軸押出機は、その先端部からの距離を異にするメインフィード部とサイドフィード部の複数箇所の供給用部を有し、複数の上記供給用部の間及び上記先端部と上記先端部から近い距離の供給用部との間にニーディング部分を有し、上記ニーディング部分の長さが、それぞれ3D〜10Dであることが好ましい。
【0053】
また本発明において用いられる製造装置の一つである二軸押出機は、二軸同方向回転押出機でも、二軸異方向回転押出機でもよい。また、スクリューの噛み合わせについては、非噛み合わせ型、部分噛み合わせ型、又は完全噛み合わせ型があり、いずれの型でもよい。低いせん断力をかけて低温で均一な樹脂を得る場合には、異方向回転・部分噛み合わせ型スクリューが好ましい。やや大きい混練を要する場合には、同方向回転・完全噛み合わせ型スクリューが好ましい。さらに大きい混練を要する場合には、同方向回転・完全噛み合わせ型スクリューが好ましい。
【0054】
本発明の製造方法において、以下の混練度を満足することがより好ましい。
【0055】
M=(π2/2)(L/D)D3(N/Q)
10×106≦M≦1000×106
【0056】
但し、Lは原料添加部を基点としたダイ方向の押出機長(mm)、Dは押出機バレル内径(mm)、Qは吐出量(kg/h)、Nはスクリュー回転数(rpm)である。
【0057】
混練度M=(π2/2)(L/D)D3(N/Q)が10×106≦M≦1000×106であることが重要である。Mが10×106未満では動的架橋が進まないために架橋度が50%未満となり機械的強度が低く、一方Mが1000×106を超えると過度のせん断力のために、同様に架橋度が50%未満となり機械的強度が低下する。
【0058】
そして、更に良好な外観と機械的強度を達成するためには、以下の関係式の溶融温度を満足することが好ましい。即ち、溶融温度T2(℃)でまず溶融混練を行い、次いで溶融温度T3(℃)で溶融混練を行う。特に、原料添加口を基点としてダイ方向に長さLを有する溶融押出機において、原料添加口から0.1L〜0.5Lの長さの押出機ゾーンにおいて溶融温度T2(℃)でまず溶融混練を行い、次いでその後の押出機ゾーンを溶融温度T3(℃)で溶融混練を行う。
【0059】
ここで、特にT1が150〜250℃であることが好ましく、溶融押出機の各ゾーンのT1又はT2は均一温度であってもよいし、または温度勾配を有していてもよい。
【0060】
1:(C)の1分間半減期温度(℃)
1−100<T2<T1+40
2+1<T3<T2+200
【0061】
こうして得られたオレフィン系エラストマー組成物は任意の成形方法により各種成形品にすることができる。射出成形、押出成形、圧縮成形、ブロー成形、カレンダー成形、発泡成形等が好ましく用いられる。
【0062】
また、本発明の組成物に、その特徴を損ねない程度に無機フィラー及び可塑剤を含有することが可能である。ここで用いる無機フィラーとしては、例えば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、シリカ、カーボンブラック、ガラス繊維、酸化チタン、クレー、マイカ、タルク、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等が挙げられる。また、可塑剤としては、例えば、ポリエチレングリコール、ジオクチルフタレート(DOP)等のフタル酸エステル等が挙げられる。また、その他の添加剤、例えば、難燃剤、有機・無機顔料、熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、シリコンオイル、アンチブロッキング剤、発泡剤、帯電防止剤、抗菌剤等も好適に使用される。
【0063】
こうして得られた組成物は任意の成形方法により各種成型品にすることができる。射出成形、押出成形、圧縮成形、ブロー成形、カレンダー成形、発泡成形等が好ましく用いられる。
【0064】
以下、本発明を実施例及び比較例により更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、これら実施例及び比較例において、各種物性の評価に用いた試験法は以下の通りである。
【0065】
(1)架橋度
組成物の重量W0を、オルトジクロロベンゼン200ml中で20時間リフラックスさせ、溶液をフィルターで濾過し、膨潤組成物を100℃で真空乾燥後、再度重量(W1)を測定する。このようにして、架橋度は以下のように算出される。
【0066】
架橋度=W1/W0
【0067】
(2)耐環境劣化性
Tダイ押出シートをギヤオーブン中で120℃、100時間の条件で加熱し、色調変化を観察し、以下の基準で耐環境劣化性を評価した。
◎ 極めて良好。
○ 良好。
△ 良好であるが、やや着色している。
× 全体的に着色し、光沢はない。
【0068】
(3)引張破断強度[kgf/cm2
Tダイ押出シートから、JIS K6251に準じ、23℃にて評価した。
【0069】
(4)引張破断伸度[%]
Tダイ押出シートから、JIS K6251に準じ、23℃にて評価した。
【0070】
(5)外観
Tダイ押出シート肌から以下の基準で外観評価を行った。
◎ 極めて良好。
○ 良好。
△ 良好であるが、ややざらつく。
× 全体的にざらつく。光沢無し。
【0071】
(6)耐摩耗性
成形品を圧縮してシートを作成し、シートの上にフェルト布を下面に貼り付けた5cm×5cm×2cmのステンレス板を置き、以下の評価条件で行った。
装置:学振型摩耗試験機
温度条件:23℃雰囲気下
ストローク:120mm
周波数:1往復/2秒
荷重 :1kg
摩擦物:綿布100% かなきん3号(JIS L 0803準拠) 三つ折りにして装着。
接触面積:1平方cm
【0072】
評価は、成形品表面皮シボが消滅するまでの摩擦往復回数で表すか、又は、以下の基準で表面状態を観察して行った。
◎ 極めて良好。
○ 良好。
△ 良好であるが、やや傷が見える。
× 全体的に傷が目立つ。
【0073】
(7)密度
ASTM D792に準じ、23℃にて評価した。
【0074】
実施例及び比較例で用いる各成分としては以下のものを用いた。
【0075】
(イ)エチレン・α−オレフィン共重合体
1)エチレンとオクテン−1との共重合体(TPE−1と称する)
特開平3−163088号公報に記載のメタロセン触媒を用いた方法により製造した。共重合体のエチレン/オクテン−1の組成比は、72/28(重量比)であり、密度は0.863である。
【0076】
2)エチレンとオクテン−1との共重合体(TPE−2と称する)
通常のチーグラー触媒を用いた方法により製造した。共重合体のエチレン/オクテン−1の組成比は、72/28(重量比)である。
【0077】
3)エチレン・プロピレン・ジシクロペンタジエン共重合体(TPE−3と称する)
特開平3−163088号公報に記載のメタロセン触媒を用いた方法により製造した。共重合体のエチレン/プロピレン/ジシクロペンタジエンの組成比は、72/24/4(重量比)である。
【0078】
4)エチレンとオクテン−1との共重合体(TPE−4と称する)
特開平3−163088号公報に記載のメタロセン触媒を用いた方法により製造した。共重合体のエチレン/オクテン−1の組成比は、60/40(重量比)であり、密度は0.857である。
【0079】
5)スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン共重合体(SEBSと称する)
旭化成工業(株)製(商品名 タフテック)
【0080】
6)スチレン−ブタジエン共重合体(SBと称する)
旭化成工業(株)製(商品名 タフプレン)
【0081】
7)エポキシ変性スチレン−ブタジエン共重合体(ESBと称する)
ダイセル化学工業(株)製(商品名 エポフレンド)
【0082】
8)エチレン−プロピレン共重合体(EPRと称する)
住友化学(株)製(商品名 エスプレン)
【0083】
(ロ)プロピレン系樹脂
日本ポリケム(株)製、アイソタクチックポリプロピレン(PPと称する)
【0084】
(ハ)パラフィン系オイル
出光興産(株)製、ダイアナプロセスオイル PW−380(MOと称する)
【0085】
(ニ)架橋開始剤:ラジカル開始剤
日本油脂社製、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン(商品名パーヘキサ25B)(POXと称する)
【0086】
(ホ)架橋助剤
1)和光純薬(株)製、ジビニルベンゼン(DVBと称する)
2)日本化成(株)製、トリアリルイソシアヌレート(TAICと称する)
3)大内新興化学(株)製、N,N’−m−フェニレンビスマレイミド(PMIと称する)
4)和光純薬(株)製、無水マレイン酸(MAHと称する)
5)旭化成工業(株)製、メタクリル酸メチル(MMAと称する)
6)旭化成工業(株)製、スチレン(STと称する)
【0087】
実施例1〜26及び比較例1〜14
押出機として、バレル中央部に注入口を有した2軸押出機(40mmφ、L/D=47)を用いて、表1〜4の組成物について以下の方式で180℃で溶融混練を行った。スクリューとしては注入口の前後に混練部を有した2条スクリューを用いた。
【0088】
製造条件 X:上記第一段組成で(C)以外の成分を溶融押出し、引き続き第二段 組成において(C)を添加した。設定温度は180℃。
Y:全成分を、設定温度180℃で溶融押出を行った。
【0089】
このようにして得られたゴム系組成物からTダイ押出機を用いて、200℃で2mm厚のシートを作製し、各種評価を行った。その結果を表1〜4に示す。
【0090】
【表1】
Figure 0004477245
【0091】
【表2】
Figure 0004477245
【0092】
【表3】
Figure 0004477245
【0093】
【表4】
Figure 0004477245
【0094】
表1〜4によると、動的架橋する際にゴム状重合体である熱可塑性エラストマー(C)を共重合体ゴム(A)と共に架橋するよりも、まず架橋体を製造してから(C)を配合する方が外観、機械的強度、流動性、及び耐摩耗性に優れていることが分かる。また(A)として、メタロセン系触媒を用いて製造された共重合体ゴムは更に優れた上記特性を付与するが、特にメタロセン系触媒を用いて製造されたエチレンとオクテン−1との共重合体は上記特性に更に卓越した耐環境劣化性を付与することが分かる。
【0095】
産業上の利用可能性
本発明のゴム組成物は、優れた外観、流動性、耐摩耗性及び機械的強度を有しているために、自動車用部品、自動車用内装材、エアバッグカバー、機械部品、電気部品、ケーブル、ホース、ベルト、玩具、雑貨、日用品、建材、シート、フィルム等を始めとする用途に幅広く使用可能であり、産業界に果たす役割は大きい。
【図面の簡単な説明】
図1は、表2及び3の実施例及び比較例の(C)SEBSの添加方法及び添加量と、組成物の耐摩耗性の関係を示した図である。横軸は(C)の添加量であり、縦軸は組成物の耐摩耗性の指標としての成形品表面皮シボの消滅するまでの摩擦往復回数を示す。また図中の●は、本願の(C)の後添加法の組成物(実施例)を示し、○は(C)の初期一括添加法の組成物(比較例)を示す。

Claims (8)

  1. エチレン単位と炭素数3〜20のα−オレフィン単位とを含む、メタロセン系触媒を用いて製造したエチレン・α−オレフィン共重合体(A)1〜99重量部とオレフィン系樹脂(B)1〜99重量部((A)と(B)の合計量が100重量部)とからなり、上記(A)の架橋度が50%以上である熱可塑性架橋体と、後から添加された熱可塑性エラストマー(C)1〜500重量部を含み、前記エチレン・α−オレフィン共重合体(A)は、α−オレフィンの共重合比率が20〜45重量%或いは密度が0.8〜0.9g/cm 3 であり、前記オレフィン系樹脂(B)は、プロピレン系樹脂であるゴム組成物。
  2. 前記熱可塑性エラストマーを10〜50重量部含む請求項1記載のゴム組成物。
  3. 前記エチレン・α−オレフィン共重合体がエチレンと炭素数6〜12のα−オレフィンとの共重合体である請求項1又は2記載のゴム組成物。
  4. 前記熱可塑性エラストマーがスチレン系熱可塑性エラストマーである請求項1〜のいずれか一項記載のゴム組成物。
  5. 前記熱可塑性エラストマーがジエン系ゴムを水素添加して得られた飽和ゴムである請求項1〜のいずれか一項記載のゴム組成物。
  6. 前記熱可塑性エラストマーが芳香族ビニル単位を主体とする重合体ブロックと共役ジエン単位を主体とする重合体ブロックからなるブロック共重合体を水素添加してなるブロック共重合体である請求項1〜のいずれか一項記載のゴム組成物。
  7. 架橋剤(D)で架橋された請求項1〜のいずれか一項記載のゴム組成物。
  8. 更に軟化剤(E)を配合した請求項1〜のいずれか一項記載のゴム組成物。
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