JP2000072933A - オレフィン系エラストマー組成物 - Google Patents

オレフィン系エラストマー組成物

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JP2000072933A
JP2000072933A JP10244607A JP24460798A JP2000072933A JP 2000072933 A JP2000072933 A JP 2000072933A JP 10244607 A JP10244607 A JP 10244607A JP 24460798 A JP24460798 A JP 24460798A JP 2000072933 A JP2000072933 A JP 2000072933A
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olefin
ethylene
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Hajime Nishihara
一 西原
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた機械的特性を有するオレフィン系エラ
ストマー組成物の提供。 【解決手段】 (A)エチレンと炭素数3〜20のα−
オレフィンからなるエチレン・α−オレフィン共重合体
1〜99重量部と(B)オレフィン系樹脂1〜99重量
部[(A)と(B)の合計量が100重量部]とからな
る部分的または完全に架橋された組成物であって、
(A)エチレン・α−オレフィン共重合体の架橋度が5
0%以上であり、かつ膨潤度が5〜40%であることを
特徴とするオレフィン系エラストマー組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オレフィン系エラ
ストマー組成物に関するものである。更に詳しくは、機
械的強度に優れたオレフィン系エラストマー組成物に関
する物である。
【0002】
【従来の技術】ラジカル架橋性オレフィン系エラストマ
ーとPP等のラジカル架橋性のないオレフィン系樹脂と
をラジカル開始剤の存在下、押出機中で溶融混練させな
がら架橋する、いわゆる動的架橋による熱可塑性エラス
トマー組成物は、既に公知の技術であり、自動車部品等
の用途に広く使用されている。
【0003】このようなオレフィン系エラストマーとし
て、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)ま
たはメタロセン触媒により製造されたオレフィン系エラ
ストマー(特開平8−120127号公報、特開平9−
137001号公報)が知られている。しかしながら、
上記組成物は機械的強度が必ずしも充分でなく、実用的
使用に耐えるオレフィン系エラストマー組成物が求めら
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
現状に鑑み、上記のような問題点のない、即ち機械的特
性に優れたオレフィン系エラストマー組成物を提供する
ことを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、機械的強
度に優れたオレフィン系エラストマー組成物を鋭意検討
した結果、エチレンとα−オレフィンとからなるある特
定の構造を有したオレフィン系エラストマーを用いるこ
とにより、驚くべきことに機械的強度が飛躍的に向上す
る事を見出し、本発明を完成した。
【0006】即ち本発明は、(A)エチレンと炭素数3
〜20のα−オレフィンからなるエチレン・α−オレフ
ィン共重合体1〜99重量部と(B)オレフィン系樹脂
1〜99重量部[(A)と(B)の合計量が100重量
部]とからなる部分的または完全に架橋された組成物で
あって、(A)エチレン・α−オレフィン共重合体の架
橋度が50%以上であり、かつ膨潤度が5〜40%であ
ることを特徴とするオレフィン系エラストマー組成物を
提供するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明に関して詳しく述べ
る。
【0008】本発明の組成物は、(A)特定の架橋構造
を有するエチレン・α−オレフィン共重合体と(B)オ
レフィン系樹脂からなる。
【0009】以下に本発明の各成分について詳細に説明
する。
【0010】(A)エチレン・α−オレフィン共重合体
は、炭素数が3〜20のα−オレフィンからなるエチレ
ン・α−オレフィン共重合体である。
【0011】炭素数3〜20のα−オレフィンとして
は、例えば、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、
ヘキセン−1、4−メチルペンテン−1、ヘプテン−
1、オクテン−1、ノネン−1、デセン−1、ウンデセ
ン−1、ドデセン−1等が挙げられる。中でも炭素数6
〜12のα−オレフィンが好ましく、特に好ましくはヘ
キセン−1、4−メチルペンテン−1、オクテン−1で
あり、とりわけオクテン−1が最も好ましい。オクテン
−1は少量でも柔軟化する効果に優れ、得られた共重合
体は機械的強度に優れている。
【0012】(A)エチレン・α−オレフィン共重合体
は、公知のメタロセン系触媒を用いて製造することが好
ましい。一般にはメタロセン系触媒は、チタン、ジルコ
ニウム等のIV族金属のシクロペンタジエニル誘導体と
助触媒からなり、重合触媒として高活性であるだけでな
く、チーグラー系触媒と比較して、得られる重合体の分
子量分布が狭く、共重合体中のコモノマーである炭素数
3〜20のα−オレフィンの分布が均一である。
【0013】(A)エチレン・α−オレフィン共重合体
は、α−オレフィンの共重合比率が1〜60重量%であ
ることが好ましく、更に好ましくは10〜50重量%、
最も好ましくは20〜45重量%である。α−オレフィ
ンの共重合比率が60重量%を越えると、組成物の硬
度、引張強度等の低下傾向にあり、一方、1重量%未満
では、柔軟性、機械的強度が低下する傾向にある。
【0014】(A)エチレン・α−オレフィン共重合体
の密度は、0.8〜0.9g/cm3の範囲にあること
が好ましい。この範囲の密度を有するものを用いること
により、柔軟性に優れ、硬度の低い組成物を得ることが
できる。
【0015】(A)エチレン・α−オレフィン共重合体
は、長鎖分岐を有していることが望ましい。長鎖分岐が
存在することで、機械的強度を落とさずに、共重合され
ているα−オレフィンの比率(重量%)に比して、密度
をより小さくすることが可能となり、低密度、低硬度、
高強度のエラストマーを得ることができる。長鎖分岐を
有するオレフィン系エラストマーとしては、米国特許第
5278272号明細書等に記載されている。
【0016】また、(A)エチレン・α−オレフィン共
重合体は、室温以上にDSCの融点ピークを有すること
が望ましい。融点ピークを有するとき、融点以下の温度
範囲では形態が安定しており、取扱い性に優れ、ベタツ
キも少ない。
【0017】また、(A)エチレン・α−オレフィン共
重合体のメルトインデックスは、0.01〜100g/
10分(190℃、2.16kg荷重)の範囲のものが
好ましく用いられ、更に好ましくは0.2〜10g/1
0分である。100g/10分を越えると、熱可塑性エ
ラストマー組成物の架橋性が不十分となる傾向があり、
また0.01g/10分より小さいと流動性が悪く、加
工性が低下する傾向がある。
【0018】(A)エチレン・α−オレフィン共重合体
は、複数の種類のものを混合して用いても良い。そのよ
うな場合には、加工性のさらなる向上を図ることが可能
となる。
【0019】本発明において(B)オレフィン系樹脂
は、例えばポリエチレン、ホモのアイソタクチックポリ
プロピレン、プロピレンとエチレン、ブテン−1、ペン
テン−1、ヘキセン−1等の他のα−オレフィンとのア
イソタクチック共重合樹脂(ブロック、ランダムを含
む)等が挙げられ、これらのうちでもプロピレン系樹脂
が好ましく、複数の種類のものを混合して用いてもよ
い。
【0020】また、(B)オレフィン系樹脂、特にプロ
ピレン系樹脂のメルトインデックスは、0.1〜100
g/10分(230℃、2.16kg荷重)の範囲のも
のが好ましく用いられる。100g/10分を越える
と、組成物の耐熱性、接着強度等の機械的強度が低下傾
向であり、また0.1g/10分より小さいと流動性が
悪く、成形加工性が低下する傾向がある。
【0021】本発明の組成物は、(A)エチレン・α−
オレフィン共重合体1〜99重量部と(B)オレフィン
系樹脂1〜99重量部[(A)と(B)の合計量が10
0重量部]とからなる。好ましくは(A)エチレン・α
−オレフィン共重合体10〜95重量部と(B)オレフ
ィン系樹脂5〜90重量部、更に好ましくは(A)エチ
レン・α−オレフィン共重合体20〜80重量部と
(B)オレフィン系樹脂20〜80重量部である。
(B)オレフィン系樹脂が1重量部未満では組成物の流
動性、加工性が低下し、99重量部を越えると組成物の
柔軟性が不十分であり、望ましくない。
【0022】本発明において、加工性の向上のために必
要に応じて、(C)軟化剤を配合することができる。
【0023】(C)軟化剤は、パラフィン系、ナフテン
系などのプロセスオイルが好ましい。これらは組成物の
硬度、柔軟性の調整用に5〜500重量部、好ましくは
10〜150重量部用いる。5重量部未満では柔軟性、
加工性が不足する傾向にあり、500重量部を越えると
オイルのブリードが顕著となる傾向がる。
【0024】本発明の組成物は、先に説明した特定のオ
レフィン系エラストマーである(A)エチレン・α−オ
レフィン共重合体、(B)オレフィン系樹脂、(C)軟
化剤を特定の組成比で組み合わせることにより、機械的
強度と柔軟性、加工性のバランスが改善され、好ましく
用いることができる。
【0025】本発明にて提供される組成物は、その組成
物を有機過酸化物等のラジカル開始剤あるいはラジカル
開始剤および架橋助剤により部分的または完全に架橋さ
せることが必要である。これにより、更に耐摩耗性や機
械的強度、耐熱性等を向上させることが可能となる。
【0026】ここで、(A)エチレン・α−オレフィン
共重合体は架橋度が50%以上であることが重要であ
り、好ましくは60%以上であり、より好ましくは70
%以上、最も好ましくは80%以上、極めて好ましくは
90%以上である。架橋度が50%未満の場合、引張強
度、圧縮永久歪み(C−set)等の機械的強度が低下
する。
【0027】また、(A)エチレン・α−オレフィン共
重合体は膨潤度が5〜40%であることが必須であり、
好ましくは10〜35%であり、より好ましくは10〜
30%、最も好ましくは10〜25%、極めて好ましく
は10〜20%である。膨潤度は架橋密度の尺度であ
り、従来のオレフィン系エラストマーは、膨潤度は5%
未満または40%を越えていたが、本発明者は膨潤度が
5〜40%の間にある場合のみ、卓越した機械特性が発
現することを見出した。
【0028】ここで、好ましく使用されるラジカル開始
剤の具体的な例として、1,1−ビス(t−ブチルパー
オキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、
1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5
−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ヘキ
シルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−
ブチルパーオキシ)シクロドデカン、1,1−ビス(t
−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、2,2−ビス
(t−ブチルパーオキシ)オクタン、n−ブチル−4,
4−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、n−ブチル
−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレート等
のパーオキシケタール類;ジ−t−ブチルパーオキサイ
ド、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオ
キサイド、α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシ−m
−イソプロピル)ベンゼン、α,α’−ビス(t−ブチ
ルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン、2,5−ジメ
チル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン
および2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパ
ーオキシ)ヘキシン−3等のジアルキルパーオキサイド
類を挙げることができる。
【0029】また、アセチルパーオキサイド、イソブチ
リルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、デ
カノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、
3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、
ベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイ
ルパーオキサイドおよびm−トリオイルパーオキサイド
等のジアシルパーオキサイド類;t−ブチルパーオキシ
アセテート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t
−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−
ブチルパーオキシラウリレート、t−ブチルパーオキシ
ベンゾエート、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレー
ト、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオ
キシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシマレイン酸、t
−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、および
クミルパーオキシオクテート等のパーオキシエステル類
を挙げることができる。
【0030】また、t−ブチルハイドロパーオキサイ
ド、クメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベ
ンゼンハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチルヘキ
サン−2,5−ジハイドロパーオキサイドおよび1,
1,3,3−テトラメチルブチルパーオキサイド等のハ
イドロパーオキサイド類を挙げることができる。
【0031】これらの化合物の中では、1,1−ビス
(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシ
クロヘキサン、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジクミ
ルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ビス
(t−ブチルパーオキシ)ヘキサンおよび2,5−ジメ
チル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン
−3が好ましい。
【0032】これらのラジカル開始剤は、組成物100
重量部に対し0.02〜3重量部、好ましくは0.05
〜1重量部の量で用いられる。0.02重量部未満では
架橋が不十分である傾向があり、3重量部を越えても組
成物の物性は向上しない傾向がある。
【0033】更に、架橋助剤としては、ジビニルベンゼ
ン、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレ
ート、ダイアセトンジアクリルアミド、ポリエチレング
リコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジメ
タクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレ
ート、トリメチロールプロパントリアクリレート、エチ
レングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコ
ールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタク
リレート、ジイソプロペニルベンゼン、P−キノンジオ
キシム、P,P’−ジベンゾイルキノンジオキシム、フ
ェニルマレイミド、アリルメタクリレート、N,N’−
m−フェニレンビスマレイミド、ジアリルフタレート、
テトラアリルオキシエタン、1,2−ポリブタジエン等
が好ましく用いられる。これらの架橋助剤は複数のもの
を併用して用いてもよい。
【0034】これらの架橋助剤は、組成物100重量部
に対し0.1〜5重量部、好ましくは0.5〜2重量部
の量で用いられる。0.1重量部未満では架橋が不十分
である傾向があり、5重量部を越えても組成物の物性は
向上せず過剰の架橋助剤が残存する傾向がある。
【0035】また、本発明の組成物には、その特徴を損
ねない程度に他の樹脂、エラストマーを添加しても良
い。
【0036】また、本発明の組成物には、その特徴を損
ねない程度に無機フィラーおよび可塑剤を含有すること
が可能である。
【0037】ここで用いる無機フィラーとしては、例え
ば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、シリカ、カー
ボンブラック、ガラス繊維、酸化チタン、クレー、マイ
カ、タルク、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム
等が挙げられる。また、可塑剤としては、例えば、ポリ
エチレングリコール、ジオクチルフタレート(DOP)
等のフタル酸エステル等が挙げられる。
【0038】また、その他の添加剤、例えば、難燃剤、
有機・無機顔料、熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収
剤、光安定剤、シリコンオイル、アンチブロッキング
剤、発泡剤、帯電防止剤、抗菌剤等も好適に使用され
る。
【0039】本発明の組成物の製造には、通常の樹脂組
成物、エラストマー組成物の製造に用いられるバンバリ
ーミキサー、ニーダー、単軸押出機、2軸押出機等の一
般的な方法を採用することが可能である。とりわけ効率
的に動架橋を達成するためには2軸押出機が好ましく用
いられる。2軸押出機は、(A)エチレン・α−オレフ
ィン共重合体と(B)オレフィン系樹脂とを均一かつ微
細に分散させ、さらに他の成分を添加させて、架橋反応
を生じせしめ、本発明の組成物を連続的に製造するの
に、より適している。
【0040】本発明において、(A)エチレン・α−オ
レフィン共重合体、(B)オレフィン系樹脂等の樹脂の
形態はペレット、パウダー、クラム等の細分化された形
態が好ましい。
【0041】本発明における組成物は、具体例として、
次のような加工工程を経由して製造することができる。
【0042】すなわち、(A)エチレン・α−オレフィ
ン共重合体と(B)オレフィン系樹脂とをよく混合し、
押出機のホッパーに投入する。ラジカル開始剤、架橋助
剤は、(A)エチレン・α−オレフィン共重合体と
(B)オレフィン系樹脂とともに当初から添加してもよ
いし、押出機の途中から添加してもよい。またオイルは
押出機の途中から添加してもよいし、当初と途中とに分
けて添加してもよい。(A)エチレン・α−オレフィン
共重合体と(B)オレフィン系樹脂は一部を押出機の途
中から添加してもよい。押出機内で加熱溶融し混練され
る際に、(A)エチレン・α−オレフィン共重合体とラ
ジカル開始剤および架橋助剤とが架橋反応し、さらにオ
イル等を添加して溶融混練することにより架橋反応と混
練分散とを充分させたのち押出機から取り出す。ペレタ
イズして本発明の組成物のペレットを得ることができ
る。
【0043】ここで、(A)エチレン・α−オレフィン
共重合体の架橋度、膨潤度の制御は、ラジカル開始剤、
架橋助剤の種類、添加量、反応温度、反応方式により行
われる。ラジカル開始剤、架橋助剤の過度の添加は架橋
度は増大するが、膨潤度が低下し、これらの要件を満足
しない。または、過度に高活性なラジカル開始剤、架橋
助剤、または高温反応条件は、同様に架橋度は増大する
が、膨潤度が低下し、これらの要件を満足しない。そし
て、(A)エチレン・α−オレフィン共重合体に前もっ
て少量の(C)軟化剤を吸収させながら、ラジカル開始
剤、架橋助剤を(A)エチレン・α−オレフィン共重合
体に配合する事により、架橋反応が穏和に進行するため
に、膨潤度の低下を抑制しつつ、架橋度を増大すること
ができる。
【0044】こうして得られたオレフィン系エラストマ
ー組成物は任意の成形方法で各種成型品の製造が可能で
ある。射出成形、押出成形、圧縮成形、ブロー成形、カ
レンダー成形、発泡成形等が好ましく用いられる。
【0045】
【実施例】以下、本発明を実施例、比較例により更に詳
細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものでは
ない。なお、これら実施例および比較例において、各種
物性の評価に用いた試験法は以下の通りである。
【0046】(1)架橋度、膨潤度 組成物0.5gを、オルトジクロロベンゼン200ml
中で20時間リフラックスさせ、溶液をフィルターで濾
過し、膨潤組成物の重量(W1)を測定する。次いで、
上記膨潤組成物を100℃で真空乾燥し溶剤を除去した
後、再度重量(W2)を測定する。架橋度、膨潤度は以
下の式にて算出される。即ち、組成物0.5g中の
(A)エチレン・α−オレフィン共重合体の重量をW0
とすると、架橋度(%)=100×W2/W0、膨潤度
(%)=100×W1/W2となる。
【0047】(2)引張破断強度[kgf/cm2] JIS・K6251に準じ、23℃にて評価した。
【0048】(3)引張破断伸度[%] JIS・K6251に準じ、23℃にて評価した。
【0049】(4)圧縮永久歪み(C−Set)[%] JIS・K6301に準じ、70℃×22時間にて、耐
久性の指標として評価した。数値が小さいほど耐久性に
優れる。
【0050】実施例、比較例で用いる各成分は以下のも
のを用いた。
【0051】(イ)エチレン・α−オレフィン共重合体 a)エチレンとオクテン−1との共重合体(TPE−
1) 特開平3−163088号公報に記載のメタロセン触媒
を用いた方法により製造した。共重合体のエチレン/オ
クテン−1の組成比は、72/28(重量比)である
(TPE−1と称する)。
【0052】b)エチレンとオクテン−1との共重合体
(TPE−2) 通常のチーグラー触媒を用いた方法により製造した。共
重合体のエチレン/オクテン−1の組成比は、72/2
8(重量比)である(TPE−2と称する)。
【0053】c)エチレン・プロピレン・ジシクロペン
タジエン共重合体(TPE−3) 特開平3−163088号公報に記載のメタロセン触媒
を用いた方法により製造した。共重合体のエチレン/プ
ロピレン/ジシクロペンタジエンの組成比は、72/2
4/4(重量比)である(TPE−3と称する)。
【0054】(ロ)オレフィン系樹脂 a)ポリプロピレン 日本ポリケム(株)製、アイソタクチックポリプロピレ
ン(PPと称する)。
【0055】(ハ)パラフィン系オイル 出光興産(株)製、ダイアナプロセスオイルPW−38
0(MOと称する)。
【0056】(ニ)ラジカル開始剤 日本油脂社製、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−
ブチルパーオキシ)ヘキサン(商品名パーヘキサ25
B)(POXと称する)。
【0057】(ホ)架橋助剤 和光純薬(株)製、ジビニルベンゼン(DVBと称す
る)。
【0058】(実施例1)押出機として、バレル中央部
に注入口を有した2軸押出機(40mmφ、L/D=4
7)を用いた。スクリューとしては注入口の前後に混練
部を有した2条スクリューを用いた。
【0059】TPE−1/PP/POX/DVB/MO
=65/35/0.5/1.0/45(重量部)からな
る組成物において、まずTPE−1の65重量部とMO
15重量部、POXの0.5重量部、DVBの1.0重
量部を予備ドライブレンドした後に、残りのMO以外の
成分と上記ブレンド物とを混合した。次いで、上記混合
物を2軸押出機(シリンダー温度220℃)に導入し、
引き続き、押出機の中央部にある注入口より残りのMO
の30重量部をポンプにより注入し、溶融押出を行なっ
た。
【0060】このようにして得られたエラストマー組成
物から、200℃にて圧縮成形により2mm厚のシート
を作製し、機械的特性を評価した。
【0061】
【表1】
【0062】表1によると、(A)エチレン・α−オレ
フィン共重合体に対して、POX/DVB/MOの一部
を予備ブレンドする事により、急激な反応を抑制するこ
とができるために、卓越した機械的特性が発現すること
が分かる。
【0063】(比較例1)実施例1において、組成比は
同一であるが、予備ブレンドなしに、MO以外の成分を
まず2軸押出機に導入し、引き続き、押出機の中央部に
ある注入口よりMO全量をポンプにより注入し、溶融押
出を行なった。その結果を表1に示す。
【0064】表1によると、予備ブレンド無しでは反応
が急激に進行し、架橋密度が上昇して膨潤度が低下する
ために、機械的強度が著しく劣ることが分かる。
【0065】(実施例2〜9、比較例2,3)実施例1
または比較例1において、予備ブレンドの有無、PO
X、DVBの量比を変更して、架橋度、膨潤度を制御す
る事以外は、実施例1または比較例1と同様の実験を繰
り返した。その結果を表1に示す。
【0066】(実施例10、11)実施例1において、
(A)エチレン・α−オレフィン共重合体として、TP
E−2,TPE−3を用いること以外、実施例1と同一
の実験を繰り返した。その結果を表1に示す。
【0067】表1によると、(A)エチレン・α−オレ
フィン共重合体として、メタロセン系触媒を用いて製造
された、エチレンとオクテン−1との共重合体は卓越し
た機械的強度を付与する事が分かる。
【0068】
【発明の効果】本発明のオレフィン系エラストマー組成
物は、優れた機械的物性を有している。
【0069】本発明の組成物は、自動車用部品、自動車
用内装材、エアバッグカバー、機械部品、電気部品、ケ
ーブル、ホース、ベルト、玩具、雑貨、日用品、建材、
シート、フィルム等を始めとする用途に幅広く使用可能
であり、産業界に果たす役割は大きい。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)エチレンと炭素数3〜20のα−
    オレフィンからなるエチレン・α−オレフィン共重合体
    1〜99重量部と(B)オレフィン系樹脂1〜99重量
    部[(A)と(B)の合計量が100重量部]とからな
    る部分的または完全に架橋された組成物であって、
    (A)エチレン・α−オレフィン共重合体の架橋度が5
    0%以上であり、かつ膨潤度が5〜40%であることを
    特徴とするオレフィン系エラストマー組成物。
  2. 【請求項2】 (A)エチレン・α−オレフィン共重合
    体が、エチレンと炭素数6〜12のα−オレフィンから
    なる、メタロセン系触媒を用いて製造したエチレン・α
    −オレフィン共重合体であり、架橋度が70%以上であ
    り、かつ膨潤度が10〜20%であることを特徴とする
    請求項1に記載のオレフィン系エラストマー組成物。
  3. 【請求項3】 更に(C)軟化剤5〜500重量部を添
    加した混合物を、ラジカル開始剤あるいはラジカル開始
    剤および架橋助剤により架橋してなることを特徴とする
    請求項1または2に記載のオレフィン系エラストマー組
    成物。
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