JP4474123B2 - 弾球遊技機の発射角度調整機構 - Google Patents

弾球遊技機の発射角度調整機構 Download PDF

Info

Publication number
JP4474123B2
JP4474123B2 JP2003188910A JP2003188910A JP4474123B2 JP 4474123 B2 JP4474123 B2 JP 4474123B2 JP 2003188910 A JP2003188910 A JP 2003188910A JP 2003188910 A JP2003188910 A JP 2003188910A JP 4474123 B2 JP4474123 B2 JP 4474123B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rail
guide member
launch
angle
ball
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003188910A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005021284A (ja
Inventor
恒吉 大山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sammy Corp
Original Assignee
Sammy Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sammy Corp filed Critical Sammy Corp
Priority to JP2003188910A priority Critical patent/JP4474123B2/ja
Publication of JP2005021284A publication Critical patent/JP2005021284A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4474123B2 publication Critical patent/JP4474123B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、遊技領域が形成された遊技盤と、遊技領域に遊技球を発射する遊技球発射装置とを備えた弾球遊技機に関し、なお詳細には、遊技球発射装置から遊技盤に向けて発射される遊技球の球飛びを均一化させる技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
上記のような遊技球発射装置を備えた弾球遊技機として、パチンコ機、アレンジボール機、雀球遊技機等が一般に広く知られている。この種の弾球遊技機の代表とされるパチンコ機では、開閉搭載枠たる前枠の上部に遊技盤を収容する収容枠が設けられ、前面に遊技領域が形成された遊技盤が立設姿勢で収容保持されている。収容枠の下方に位置する前枠の下部領域には、遊技球を打ち出す発射機構および打ち出された遊技球を上方の遊技盤に向けて導く発射レールを備えた遊技球発射装置が設けられている。遊技盤には遊技球発射装置から発射された遊技球を受けて遊技領域に案内する半円弧状の案内レールが設けられており、遊技球発射装置から発射された遊技球が案内レールに沿って遊技領域の上部に導かれ、遊技釘に弾かれながら遊技領域を落下してゲームが行われるようになっている。
【0003】
遊技球発射装置は、遊技者が遊技領域内の所望位置に遊技球を発射できるように、発射操作を行う発射ハンドルの操作量(回動角度位置)に応じた発射強度で遊技球を打ち出すように構成されている。ここで発射ハンドルの操作量が一定なら発射機構のハンマによる叩打力が一定になり、遊技球の到達位置も一定になるように考えられる。ところが、現実的には、遊技球発射装置を構成する多数の構成要素、例えば、発射ハンドルに内蔵されたポテンショメータ、ハンマの駆動源であるロータリーソレノイド、ハンマの先端に固定されたコイルバネのバネ定数、遊技球の叩打位置、発射レールの傾き角などが複雑に絡み合い、操作量が同一であっても発射された遊技球の到達位置(球飛び)に個体差が生じている。
【0004】
このような背景の下、近年では、遊技球発射装置から発射された遊技球が案内レールに当接する位置(「着座点」という)の変化が、球飛びに影響を与えていると考えられるようになってきた。そこで、着座点を調整する手段として、発射レールの終端側を上下に変位させることで発射レールを弾性変形させ、レール面のプロフィール(発射レールが延びる方向のレール面の断面形状)を変化さることで発射角度を調整する調整機構が提案されている(特許文献1を参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平6−304303号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1に記載された技術では、発射レール自体を弾性変形させる構成のため、発射レールの終端側を変位させたときにその影響が基端側にも及び、球飛び安定化の重要な要素のひとつである遊技球の叩打位置、すなわちハンマと遊技球との接触位置にも変化が生じるおそれがあった。また、発射レールを弾性変形させて発射角度を調整する構成のため、調整時に変形量に応じた反力が発生する。このため、変形量(調整量)が大きくなると、これに比例して反力も大きくなり、この反力に抗しながら微妙な角度調整をすることが難しいという課題があった。
【0007】
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、遊技球発射装置を構成する各構成部品の精度向上のみでは抑制しきれない球飛びのばらつきを容易に調整して均一化し得る弾球遊技機の発射角度調整機構を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的達成のため、本発明は、上向きに開く円弧状の内レールおよびその上方を覆って下向きに開く円弧状の案内レールに囲まれて基板の前面に略円形の遊技領域が設けられるとともに、内レールの外側に所定間隔を隔てて略平行に延びる案内レールと内レールとの間に上部で遊技領域に繋がり下部が右斜め下方に開く発射通路が設けられた遊技盤と、この遊技盤を収容保持する遊技盤収容部を備えた前枠と、遊技盤収容部の下方に位置する前枠の下部領域に設けられ右下端の打撃位置を基準として左斜め上方に延び所定の傾斜角度で固定された発射レール、および遊技球を叩打するハンマを有し打撃位置に位置決め支持された遊技球をハンマにより叩打して発射レールに沿って発射通路に打ち出す発射機構を備えた遊技球発射装置とを備えた弾球遊技機に関するものである。そのうえで、前枠の下部領域には、発射レールと案内レールとの間に発射レールの左上端部に隣接して配設され発射レールから発射通路に向けて移動する遊技球をガイドする補助レール部が設けられたガイド部材と、このガイド部材を前後に延びる軸まわりに左右に傾動自在に支持する支持部材と、支持部材に支持されたガイド部材と係合してガイド部材の傾動角度を拡大した操作量に変換する傾角調整部材(例えば、実施形態においてラック部515と係合するピニオン部535を有する傾角調整レバー531)、およびガイド部材の傾動に応じてガイド部材と嵌脱自在に嵌合しガイド部材を予め設定された複数の傾動角度位置のいずれかに係止保持する保持構造(例えば、実施形態における係止突起と傾角設定穴525とからなる保持構造)を有し、傾角調整部材を操作してガイド部材の傾動角度を調整し保持構造によりいずれかの角度位置に係止保持させることにより、発射レールの延びる方向に対する補助レール部の傾き角を段階的に調整設定可能に構成された傾角設定手段(例えば、実施形態における傾角設定構造530)とを備えており、この傾角設定手段によって補助レール部の傾き角を設定することで、遊技球発射装置から発射されて発射通路に向かう遊技球の発射角度を複数段階に調整可能に発射角度調整機構が構成される。
【0009】
この発射角度調整機構では、前枠の下部領域に固定された発射レールと遊技盤に設けられた案内レールとの間に、発射レールから発射通路に向けて移動する遊技球をガイドする補助レール部が設けられるとともに、発射レールに対する補助レール部の傾き角を調整可能な傾角設定手段が備えられ、この傾角設定手段により補助レール部の傾き角を設定することで、遊技球発射装置から発射通路に発射される遊技球の発射角度を調整可能に構成される。このため、遊技球発射装置を構成する構成部品の精度上のばらつきに起因して球飛びに差異が生じても、発射レールと案内レールの間に位置する補助レール部の傾き角を傾角設定手段を利用して調整することにより、発射通路に向けて飛翔する遊技球の発射角度を調整することができ、これにより案内レールへの着座点を微調整して球飛びを均一化することができる。また、傾角設定手段は、ガイド部材の傾動角度を拡大した操作量に変換する傾角調整部材と、ガイド部材の傾動に応じてガイド部材と嵌脱自在に嵌合しガイド部材を予め設定された複数の傾動角度位置のいずれかに係止保持する保持構造とを有し、傾角調整部材を操作してガイド部材の傾動角度を調整し保持構造によりいずれかの角度位置に係止保持させる。このため、大きな操作角度で微少な傾動角度の段階設定を行うことができるとともに、調整した発射角度を長期間にわたって安定維持させることができる。
なお、本発明において、ガイド部材に、補助レール部の後方に位置して上方に突出し左右に延びるサイドレール部を有し、サイドレール部の右端側は補助レール部よりも右方に突出して発射レールの後部上方に張り出す突出片が形成され、突出片の前面には発射レール側から補助レール部側に移動する遊技球が接触したときに当該遊技球を前方に誘導する傾斜面が設けられることが好ましい。この場合において、発射レールの左上端部は、遊技盤収容部における遊技盤の下面を支持する支持面の高さ位置近傍まで延びて配設されるとともに、突出片が遊技盤収容部に収容保持された遊技盤の下縁前方に配設されるように構成することが好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施形態について、好適な実施例を挙げて添付図面を参照しながら説明する。図1にガラス扉5および上球皿6を開放した状態におけるパチンコ機PMの正面図を示しており、まずこの図面を参照してパチンコ機PMの全体概要について説明する。
【0011】
パチンコ機PMは外郭方形枠サイズに構成されて縦向きの固定保持用枠をなす外枠1の開口前面に、これに合わせた方形枠サイズに構成されて開閉搭載用の前枠2が互いの正面左側上下に配設されたヒンジ機構により前方に横開き開閉および着脱が可能に取り付けられ、正面右側に設けられた施錠装置4を利用して常には外枠1と係合連結された閉鎖状態に保持される。
【0012】
前枠2の前面上部には、前枠2の前面域に合わせた方形状のガラス扉5および上球皿6が前方に横開き開閉および着脱可能に取り付けられ、正面右側に設けられた施錠装置4および球皿施錠装置を利用して前枠2の前面を覆う閉鎖状態に保持される。ガラス扉5の背後に位置する前枠上部には、遊技盤30を着脱可能に収容保持する収容枠2aが設けられており、この収容枠2aに遊技盤30が立設姿勢で収容保持され常には閉鎖施錠されるガラス扉5に前面域を臨ませている。
【0013】
遊技盤30は、所定板厚の積層合板の表面にセルを貼り付けて所定形状にルーター加工した化粧板(「ベニヤ」とも称される)31を基板として構成される。化粧板31の前面側には、帯板状の内レール32と案内レール(外レールとも称される)33とに囲まれて略円形の遊技領域PAが区画形成され、この遊技領域PA内に多数本の遊技釘とともに風車や各種入賞具35、遊技の進行状況に応じて図柄を表示させる画像表示装置36などの遊技構成部品が取り付けられ、遊技領域PAの下端部には遊技球を遊技盤30の裏面側に排出させるアウト口37が設けられている。案内レール33は内レール32の外側に所定間隔をおいて略平行に延び、これらのレール32,33に挟まれて下方に開く発射通路34が形成される。
【0014】
収容枠2aの下方に位置する前枠2の下部領域には、遊技補助盤と称される補助機構部が形成され、その下側に下球皿7および発射ハンドル8が取り付けられている。遊技補助盤10には発射ハンドル8の回動操作に基づいて、その回動操作角に応じた発射強度で遊技球を打ち出す発射機構21および打ち出された遊技球を遊技盤30の発射通路34に向けて斜め上方に導く発射レール23を備えた遊技球発射装置20が設けられている。
【0015】
ここで、発射機構21には種々のタイプがあるが、例えば、ロータリーソレノイドの駆動軸に取り付けられたハンマを揺動制御し、あるいは揺動自在に支持されて捻りバネで付勢されたハンマをモータとカム機構を利用して揺動制御して、ハンマヘッドに固着されたコイルバネで遊技球を叩打する発射機構が利用される。発射レール23は、右下端の打撃位置を基準として所定の傾斜角度(例えば23度程度の傾斜角度)で固定設置され、その上端部が左斜め上方の発射通路34に向けて収容枠2aの支持面の高さ位置まで設けられる。発射レール23のレール面は傾斜下端に向けて深くなるV溝状に折り曲げられており、下端部上方にはレール面に送り出された遊技球を打撃位置に位置決めする支持ブロック24が取り付けられるとともに、この支持ブロック24とV溝状のレール面との間にハンマヘッドのコイルバネを挿通させる叩打口が形成されている。
【0016】
一方、案内レール33は、下端部が発射レール23の上端部の左方に所定間隔を隔てて固定され、左上方に円弧状に延びて所定高さで発射レールの延長線と浅い交差角で接するように形成されている。このため遊技球発射装置20から発射された遊技球が案内レール33に沿って滑らかに遊技領域PAの上部に導かれ、遊技領域PAを落下してゲームが行われるようになっている。
【0017】
さて、以上のように概要構成されるパチンコ機PMにあって、発射機構21および発射レール23が取り付けられて遊技球発射装置20の基準とされる遊技補助盤10に、遊技球発射装置20から案内レール33に向けて発射される遊技球の発射角度を調整し得る発射角度調整機構が設けられている。以下では、まず図2〜図10の各図を参照して第1実施例の発射角度調整機構100について説明する。
【0018】
ここで、予め各図について簡単に説明すると、図2は発射角度調整機構100の正面図、図3は発射レール23および遊技盤30と発射角度調整機構のガイド部材との位置関係を拡大して示す正面図、図4は発射角度調整機構100の前面を覆うケースカバー11を取り外した状態で斜め前方から見た発射角度調整機構100の斜視図、図5は発射角度調整機構100を斜め後方から見た分解斜視図、図6および図7はそれぞれ図2中のVI−VI矢視およびVII−VII矢視の側断面図、図8は発射角度調整機構100の平面図、図9は図2中のIX−IX矢視の平断面図、図10は発射角度調整機構100の作用を説明する正面図である。
【0019】
発射角度調整機構100は、発射レール23と案内レール33との間に配設されて発射レール23から案内レール33に向けて移動する遊技球(以下「発射球」という)Bをガイドする補助レール部113が設けられたガイド部材110と、このガイド部材110を傾動自在に支持するガイド部材支持ボス120と、ガイド部材支持ボス120に支持されたガイド部材110の傾動角度位置を調整して係止ネジ138を締め込むことで補助レール部113の傾き角を無段階に調整設定可能な膨縮部材132および係止ネジ138からなる傾角設定構造130とを備え、傾角設定構造130により補助レール部113の傾き角を設定することで、遊技球発射装置20から案内レール33に発射される発射球Bの発射角度を無段階に調整できるように構成される。
【0020】
ガイド部材110は、躯体をなす本体部111の上部に補助レール部113を、下部に傾斜指標部を有し、例えばABS樹脂等の樹脂材料を用いて射出成型等の成形手段により一体のブロック状に成型される。
【0021】
補助レール部113には、発射レール23と略同一のレール幅で左右に延びるレール面が形成されており、その傾斜角は、図2および図3に示すようにガイド部材110を基準となる±0度の傾動角度位置に設定した状態で、発射レール23の傾斜角と一致するように形成される。なお、本明細書では、ガイド部材110の傾動角度位置について、発射球Bの進行方向に見てレール面が上向きになる方向を正の角度位置、下向きになる方向を負の角度位置と規定して説明する。補助レール部113の導入側は、本体部111の右側壁と滑らかに繋がる曲面状に形成されており、ガイド部材110を正・負いずれの角度位置に設定した場合でも、上方を通過する発射球Bが滑らかに補助レール部113に沿ってガイドされるようになっている(図10を参照)。
【0022】
補助レール部113のレール面の後方にサイドレール114が立設されている。サイドレール114の右端側は本体部111の側壁よりも右方に突出して形成され、この突出片114aが化粧板31の下縁前方に位置して配設されるようになっている。サイドレール114の立設高さは遊技球の半径よりも幾分大きめに設定される一方、ガイド部材110を正方向に揺動させた場合でも突出片114aの先端部が発射レール23と干渉しないように、先端側が細い三角形状に形成されている。また突出片部114aおよびサイドレールの左端部には、このサイドレールの前方を通る発射球を滑らかに案内する傾斜面114bが形成されている(図8を参照)。
【0023】
本体部111の上部中央に、前方壁面から後方に延びて軸受孔112が形成されている。軸受孔112の内径はガイド部材支持ボス120の外径よりもわずかに大きめに形成され、その前端側には支持ネジ128を挿通させるザグリ孔が形成されている。本体部111の下部中央には、前後方に貫通して係止ネジ138を螺合支持するネジ受部115が形成されている。係止ネジ138はネジ先端部が円錐状に成形されたトガリ先のネジが用いられる。また本体部111の下部は下向きに尖った三角フランジ状に形成されており、その先端にガイド部材110の傾角設定位置を見るための指標117が形成されている。
【0024】
一方、遊技補助盤10には、発射レール23の上端部の左側に位置して円筒状のガイド部材支持ボス120が前方に突出成型され、その下方に膨縮部材132を取着する膨縮部材取付孔131が盤面の前後を貫通して形成されている。また膨縮部材取付部131の下方には、ガイド部材側の指標117と整合する高さ位置に、ガイド部材110の傾角設定状態を示す目安として傾角目盛り137が設けられている。各図には、前述した基準角度位置を中心として左右等間隔に正方向および負方向の目盛り線を形成した例を示す。
【0025】
膨縮部材132は、膨縮部材取付孔131の開口寸法よりも幾分大きめで遊技補助盤10の厚さと同程度の突出高さに成型された挟持部133と、その後方に形成されたフランジ部134とを有して全体として凸状をなし、ゴムやポリウレタン等のような反発弾性が高い高分子材料を成型加工して構成される。膨縮部材132の中央部には、左右に細長い長孔状のネジ受容溝135が膨縮部材の前後を貫通して形成されている。ネジ受容溝135の溝幅は、係止ネジ138の外径よりも小さく溝長さが係止ネジの揺動範囲に合わせて形成されている。膨縮部材132は、遊技補助盤10の後面側から挟持部133を膨縮部材取付孔131に嵌め込み、接着剤やフランジ部を固定するネジ等によって遊技補助盤10に取り付けられ、ネジ受容溝135が遊技補助盤10の前面側に露出して配設される。
【0026】
この膨縮部材132の前方に位置して、遊技補助盤10の前面側にガイド部材110が取り付けられる。ガイド部材110は、遊技補助盤の前面側に突出成型されたガイド部材支持ボス120に軸受孔112を嵌合させて支持させ、前面側のザグリ孔からガイド部材支持ボス中心のネジ孔に支持ネジ128を螺合させることで、ガイド部材支持ボス120に左右に傾動自在に支持される。
【0027】
そしてこのように支持されたガイド部材のネジ受部115に係止ネジ138を螺合させて締め込むと、ネジ先端のトガリ先部分が膨縮部材のネジ受容溝135の溝内に嵌入し(図7中に付記する部分拡大図を参照)、ネジ受容溝135を押し広げるように挟持部133を弾性変形させて溝内に進入する(図7および図9を参照)。このため、係止ネジ138は先端部がネジ受容溝135内に挟み込まれて係止され、これによりガイド部材110が係止ネジ138を締め込んだ位置に応じた角度位置に係止保持される。
【0028】
ガイド部材110の前方に、遊技補助盤10の前面の中央部から左側方にかけて盤面を覆うケースカバー11が取り付けられる。ケースカバー11には、発射レール23の延長線よりも上方に位置して左斜め上方に延びる飛送ガイド12が形成され、その後方にはガイド部材110と案内レール33との間で上方に開口するファール球回収口13が形成される。ファール球回収口13の下方には下球皿7に繋がるファール球回収通路14が形成されており、遊技領域PAに到達できずに案内レール33に沿って落下してきたファール球がファール球回収口13に落入し、ファール球回収通路14を通って下球皿7に回収されるようになっている。ケースカバー11の裏面側には、ガイド部材110の左側方に位置して後方に延びファール球回収通路の側壁を形成するガード壁15が形成されている。
【0029】
このため、遊技球発射装置から発射され発射通路34に飛翔する発射球Bが、ガラス扉5のガラス板に直接衝突することなく案内レール33に向けて案内される。一方、遊技領域PAに到達できずに案内レール33に沿って落下してきたファール球は、遊技補助盤10の前面側に転落することなくファール球回収口13に落入して下球皿7に回収される。このときファール球回収口13に落入したファール球は、ガード壁15に受け止められてファール球回収通路14に導かれ、ガイド部材110の角度位置を変化させないようになっている。
【0030】
またケースカバー11には、ガイド部材110の支持ネジ128の配設位置に合わせて円孔状の工具挿通孔16が形成され、係止ネジ138の配設位置から下方には係止ネジ138による傾角調整操作および指標117が指し示す傾角の設定状態を確認するための傾角設定窓17が開口形成されている。
【0031】
さて、以上のように構成される発射角度調整機構100では、係止ネジ138を緩めてガイド部材110の傾動角度位置を調整し、補助レール部113の傾き角を調整して係止ネジ138を締め込むことで、発射球Bの発射角度を無段階に調整設定し当該発射角度に固定することができる。
【0032】
遊技球の発射角度を調整する際には、初期設定とされるガイド部材110の基準角度位置設定、すなわちガイド部材の指標117が傾角目盛り137の中心を指す角度位置の設定において、発射機構21により打ち出される遊技球の発射強度を基準強度に設定し、発射された遊技球の案内レール33への着座点が所定位置になるようにガイド部材110の傾動角度位置を調整することで行われる。ここで、発射強度を基準強度にするには種々の方法があるが、例えば、発射ハンドル8の回動角度位置を所定の回動角度位置に設定し、あるいは当該回動角度位置に対応する操作信号を発射機構21の制御基板に入力し、または発射機構21の駆動源(ロータリーソレノイドやモータ)に基準電力の指令信号を入力するなどにより、一定の叩打力で遊技球を打ち出させる。
【0033】
発射機構21のハンマに叩打され左方向に打ち出された遊技球は、斜め上方に向けて延びる発射レール23との相対作用(反力)により下向きの分力を有するため、発射レール23に押しつけられるようにレール面に沿って転動し、補助レール部113を通ってファール球回収口13の上方を発射通路34に向けて飛翔する。
【0034】
ここで、補助レール部113にはサイドレール114が設けられ、このサイドレール114の左端部には滑らかな傾斜面114bが形成されている。このため、発射球は一般的には発射レールのV溝構成によりレール面の中心線上を移動してサイドレール114に接することなく補助レール部113を通過するが、例えば発射レール下端の打撃位置に安定する以前にハンマに叩打されて遊技盤寄りの経路を移動してきた場合であっても、このサイドレール114に案内されて発射通路34に飛翔する。
【0035】
またサイドレール114が化粧板31の下縁前方に配設されているため、万が一、化粧板31の表面に張られたセルが剥離しても、発射球が剥離したセルや化粧板31の下縁角部等に引っかかるようなことがない。さらに、遊技球が遊技盤30から離れた経路を移動してきた場合や、サイドレール114に接して前方に案内された遊技球は、ケースカバーの飛翔ガイド12に接して案内され、ガラス扉5のガラス板に直接衝突することなく案内レール33に向けて飛翔する。
【0036】
発射通路34を飛翔した発射球Bは、遊技球発射装置20をはじめとする各構成要素の組み合わせに応じた高さ位置で案内レール33に着座する。そこで、観測された着座点と、このパチンコ機PMにおける基準の着座点とを比較してその高・低を判断する。着座点の判定は、例えば盤面に合致した機種固有のテンプレートやゲージを利用して行うことができるほか、案内レール33のレール面に感圧紙を貼り付けて接触点を観察する方法等によっても行うことができる。
【0037】
そして、観測された着座点が基準の着座点よりも高いと判断されたときには、傾角設定窓17の前面に位置する係止ネジ138を緩めて図10(a)に示すようにガイド部材110を負の傾角方向に傾動させ、補助レール部113の傾き角を発射球Bの進行方向に見て下向きに調整して係止ネジ138を締め込む。係止ネジ138が締め込まれると、ネジ先端部が膨縮部材のネジ受容溝135内に嵌入して弾性反力により挟み込まれ、ガイド部材110が当該角度位置、すなわち補助レール部113の傾き角が下向きに調整された角度位置に係止保持される。これにより、補助レール部113を通って発射される発射球Bの発射角度は、調整前よりも下向きに変化し案内レール33への着座点が低くなる。
【0038】
一方、観測された着座点が基準の着座点よりも低いと判断されたときには、係止ネジ138を緩めて図10(b)に示すようにガイド部材110を正の傾角方向に傾動させ、補助レール部113の傾き角を発射球Bの進行方向に見て上向きに調整して係止ネジ138を締め込む。この場合にも同様に係止ネジ138の先端部が膨縮部材のネジ受容溝135内に嵌入して弾性反力により挟み込まれ、ガイド部材110が当該角度位置、すなわち補助レール部113の傾き角が上向きに調整された角度位置に係止保持される。これにより、補助レール部113を通って発射される発射球Bの発射角度は、調整前よりも上向きに変化し案内レール33への着座点が高くなる。
【0039】
傾き角の調整操作は、係止ネジ138に係合させたドライバーを利用してそのまま行うことができるほか、ネジを緩めることでカバープレートの前方に突出した係止ネジのネジ頭部に指を掛けて行うこともできる。また図2中に点線で付記するように、指標117の上側に前方に突出する操作ピン118を設け、この操作ピンを利用して調整操作を行えるように構成してもよい。なお、調整操作終了後に支持ネジ128を増し締めしてガイド部材110の角度位置を固定してもよく、これにより設定した傾き角をより強固に維持させることができる。
【0040】
また調整操作に際して、傾角目盛り137に対する指標117の位置が、補助レール部113の傾き方向およびその程度を示す目安となり、観測された着座点の高・低およびその量に応じて傾角目盛り137に対する指標117の位置を参照しながら調整することで、遊技球の発射角度、ひいては案内レール33への着座点を容易に調整することができる。
【0041】
従って、以上説明した発射角度調整機構100によれば、ガイド部材110の傾動角度位置を調整して係止ネジ138を締め込むことで、案内レール33に発射される発射球Bの発射角度を無段階に調整することができる。このため、各構成部品のばらつきに起因して球飛びに個体差が生じても、遊技球の発射角度を調整することにより案内レール33への着座点を微調整して球飛びを均一化することができる。
【0042】
次に、第2実施例の発射角度調整機構200について、図11〜図16の各図を参照して説明する。ここで、図11は発射角度調整機構200の正面図、図12は発射角度調整機構200の前面を覆うケースカバー11を取り外した状態で斜め前方から見た発射角度調整機構200の斜視図、図13は同様にケースカバーを取り外した状態で左側方から見た発射角度調整機構200の側面図、図14は発射角度調整機構200の平面図、図15は図11中のXV−XV矢視の平断面図、図16は発射角度調整機構200の作用を説明する正面図である。
【0043】
発射角度調整機構200は、発射レール23と案内レール33との間に配設されて発射レール23から案内レール33に向けて移動する発射球Bをガイドする補助レール部213が設けられたガイド部材210と、ガイド部材210を傾動自在に支持するガイド部材支持ボス220と、このガイド部材支持ボス220に支持されたガイド部材210と係合してガイド部材の傾動角度を拡大した操作量に変換する傾角調整レバー231を有し当該傾角調整レバーを揺動操作してガイド部材210の傾動角度位置を調整することで発射レール23の延びる方向に対する補助レール部213の傾き角を無段階に調整設定可能な傾角設定構造230とを備え、傾角設定構造230により補助レール部213の傾き角を設定することで、遊技球発射装置20から案内レール33に発射される発射球Bの発射角度を無段階に調整できるように構成される。
【0044】
ガイド部材210は、前後方向のリブと左右方向のリブとを組み合わせて一体に樹脂成形した本体部211と、この本体部211の上端に取り付けられた薄板板金製の補助レール部213とからなり、両部材を図示形状に加工成形したうえ本体部材の上端に形成された支持台座としてのレール支持部に補助レール部213を嵌着してネジ固定することにより一体に形成される。
【0045】
本体部211の上部には、補助レール部213の支持台座としてレール支持部が形成されている。レール支持部の上面は発射レール23と略同一のレール幅で左右に延び、その傾斜角はガイド部材210を基準となる±0度の傾動角度位置に設定した状態で、発射レール23の傾斜角と一致するように形成される。レール支持部の導入側は、滑らかな曲面状に形成されており、ガイド部材210を正・負いずれの角度位置に設定した場合でも、上方を通過する発射球Bが滑らかにガイドされるようになっている。レール支持部の左端側は下方に向けて2段に屈曲され、ケースカバー11のガード壁15と連絡するファール球緩衝壁216が形成されるようになっている。
【0046】
レール支持部から下方に延びる本体部211の下部に、前後方向に軸線を有する軸受孔212が形成され、その下側にガイド部材210の傾角設定位置を見るための指標217が形成されている。軸受孔212の内径は遊技補助盤側のガイド部材支持ボス220の外径よりもわずかに大きめに形成されており、ガイド部材支持ボス220と嵌脱自在に係合してガイド部材210が倒立振り子形態で左右揺動自在に支持されるようになっている。本体部211の中間部には上下方向に長孔状のピン係合溝215が形成されている。
【0047】
補助レール部213は、本体部211におけるレール支持部の形状に合わせて形成され、本体部211に嵌着することでレール面を形成し、遊技球を滑らかに案内するとともに本体部211の摩耗を防止する保護部材として機能する。補助レール部213のレール面の後縁は上方に屈曲されてサイドレール214が形成されている。サイドレール214の右端側は、レール面から切り離されて右方に突出形成され、この突出片214aが発射レール23の上方に位置して化粧板31の下縁前方に配設されるようになっている。またサイドレール214の立設高さは遊技球の半径よりも幾分大きめに設定される一方、ガイド部材210を正方向に揺動させた場合でも、突出片214aの先端部が発射レール23と干渉しないように先端部が斜めに切り落とされている。補助レール部213は、レール面の右端およびファール球緩衝壁216の後縁に形成したフック部を利用して本体部211のレール支持部に嵌着され、一体のガイド部材210が形成される。
【0048】
傾角設定構造230は、遊技補助盤10に揺動可能に支持された傾角調整レバー231を主体とし、傾角調整レバーに形成された係合ピン235と、ガイド部材210に形成されたピン係合溝215との係合連関により構成される。
【0049】
傾角調整レバー231は、円筒状の軸受部232から軸直交方向に張り出し成型された操作レバー部233と、軸受部232および操作レバー部233と直交方向に張り出されたうえ軸受部232の軸線と平行に前方に突出する係合ピン235とを有して構成される。軸受部232の内径は遊技補助盤側の調整部材支持ボス221の外径よりもわずかに大きめに形成されており、調整部材支持ボス221と嵌脱自在に係合して、傾角調整レバー231が揺動自在に支持されるようになっている。
【0050】
係合ピン235は、そのピン外径がガイド部材のピン係合溝215の溝幅と略同一に形成されており、ピン係合溝215の溝幅方向にガタなく嵌合する一方、ピン係合溝215の延びる方向には相対スライド可能に係合する。また係合ピン235とピン係合溝215との位置関係は、傾角調整レバー231を調整部材支持ボス221に支持させ、ガイド部材210をガイド部材支持ボス220に支持させたときに相互に係合する位置にあることはいうまでもないが、軸受部232と係合ピン235との軸間距離(すなわち係合ピン235の揺動半径)が、軸受孔212と係合ピン235との距離(すなわち係合ピン235に傾動されるガイド部材側の傾動半径)よりも小さく設定されている。
【0051】
一方、遊技補助盤10には、発射レール23の左側に位置してガイド部材210を支持するガイド部材支持ボス220、および傾角調整レバー231を支持する調整部材支持ボス221が前方に突出成型されている。ガイド部材支持ボス220の下側には、ガイド部材側の指標217と整合する高さ位置に、ガイド部材210の傾角設定状態を示す目安として傾角目盛り237が設けられている。各図には、前述した基準角度位置を中心として左右等間隔に正方向および負方向の目盛り線を形成した例を示す。
【0052】
そして、以上のように構成される各部材が遊技補助盤10に組み付けられて傾斜角度調整機構200が形成される。組み付けは傾角調整レバー231から行われ、傾角調整レバー231の軸受部232を遊技補助盤の調整部材支持ボス221に嵌合支持させて、その前方から座金を介して係止ネジ238を締結することで、傾角調整レバー231が調整部材支持ボス221に揺動自在に支持される。ガイド部材210は、本体部下端の軸受孔212をガイド部材支持ボス220に嵌合させて支持させるとともに、ピン係合溝215を傾角調整レバーの係合ピン235に係合させ、ガイド部材支持ボス220の前方から座金を介して支持ネジ228を締結することで左右に傾動可能に支持される。
【0053】
このように傾角調整レバー231とガイド部材210とが組み付けられた状態で傾角調整レバー231が揺動されると、係合ピン235は調整部材支持ボス221を軸心として上下に揺動し、この係合ピン235とピン係合溝215で係合するガイド部材210は、係合ピン235をピン係合溝215内でスライド移動させながらガイド部材支持ボス220を軸心として左右に傾動する。
【0054】
ここで、前述したように、軸受部232と係合ピン235との軸間距離は、軸受孔212と係合ピン235との距離よりも小さく、すなわち係合ピン235の揺動半径が係合ピン235に傾動されるガイド部材側の傾動半径よりも小さく設定されている。このことは、傾角調整レバー231の揺動による係合ピン235左右方向の変位が、ガイド部材210に小さな傾動角度の変位としてとして伝達されること、逆説すれば、ガイド部材210の微少な傾動角度の変化が、より大きな揺動操作角度(操作量)に拡大変換されることを意味し、微少な角度調整が可能なことを意味する。
【0055】
このため、操作レバー部233を利用して傾角調整レバー231を揺動させることで、ガイド部材210を左右に傾動させることができ、傾動角度位置の調整においては、ガイド部材210の傾動角度位置を連続的にかつ細かく調整することができる。傾角調整レバーにおける軸受部232の前後方向寸法は、図15中に一部断面図を示すように、調整部材支持ボス221の突出高さよりも大きめに設定されており、ガイド部材210の傾動角度位置の調整が完了したときに係止ネジ238を締め込むことで、傾角調整レバー231を調整後の揺動角度位置に固定し、ガイド部材210を当該傾動角度位置に係止設定可能になっている。なお、ガイド部材における軸受孔212についても、上記軸受部232と同様に構成することができ、ガイド部材210を当該調整後の傾動角度位置に強固に固定することができる。
【0056】
一方、ガイド部材210および傾角調整レバー231の前方に取り付けられるケースカバー11には、発射レール23の延長線よりも上方に位置して左斜め上方に前述したと同様の飛送ガイド12が形成され、その後方にはガイド部材210と案内レール33との間で上方に開口するファール球回収口13が形成される。ファール球回収口13の下方には下球皿7に繋がるファール球回収通路14が形成されており、遊技領域PAに到達できずに案内レール33に沿って落下してきたファール球がファール球回収口13に落入し、ファール球回収通路14を通って下球皿7に回収されるようになっている。ケースカバー11の裏面側には、ガイド部材210の左側方に位置して後方に延びファール球回収通路の側壁を形成するガード壁15が形成されている。
【0057】
このため、遊技球発射装置から発射され発射通路34に飛翔する発射球Bが、ガラス扉5のガラス板に直接衝突することなく案内レール33に向けて案内される。一方、遊技領域PAに到達できずに案内レール33に沿って落下してきたファール球は、遊技補助盤10の前面側に転落することなくファール球回収口13に落入して下球皿7に回収される。このときファール球回収口13に落入したファール球は、ガイド部材のファール球緩衝壁216およびガード壁15に受け止められてファール球回収通路14に導かれ、傾角調整レバー231に衝突しないようになっている。
【0058】
またケースカバー11には、ガード壁15の右側に略矩形の傾角設定窓17が開口形成されており、傾角調整レバー231の調整並びに固定操作、および指標217が指し示す傾角の目視確認などができるようになっている。
【0059】
さて、以上のように構成される発射角度調整機構200では、係止ネジ238を緩めて傾角調整レバー231を揺動させることで、ガイド部材210の傾動角度位置、すなわち補助レール部213の傾き角を無段階に調整して発射球Bの発射角度を設定し、係止ネジ238を締め込むことで当該調整後の発射角度に固定することができる。
【0060】
遊技球の発射角度を調整する際には、初期設定とされるガイド部材210の基準角度位置設定、すなわちガイド部材の指標217が傾角目盛り237の中心を指す角度位置の設定において、発射機構21により打ち出される遊技球の発射強度を基準強度に設定し、発射された遊技球の案内レール33への着座点が所定位置になるようにガイド部材210の傾動角度位置を調整することで行われる。発射強度を基準強度にする方法は既述したとおりである。
【0061】
発射機構21のハンマに叩打され左方向に打ち出された遊技球は、斜め上方に向けて延びる発射レール23との相対作用(反力)により下向きの分力を有するため、発射レール23に押しつけられるようにレール面に沿って転動し、補助レール部213を通ってファール球回収口213の上方を発射通路34に向けて飛翔する。
【0062】
ここで、補助レール部213にはサイドレール214が設けられ、このサイドレール214が化粧板31の下縁前方に配設されている。このため、万が一、化粧板31の表面に張られたセルが剥離しても、サイドレール214が剥離したセルを押さえ、発射球が剥離したセルに引っかかったり、セルの剥離を進行させるようなことがない。一方、遊技球が遊技盤30から離れた前方の経路を移動した遊技球や、サイドレール214に接して前方に案内された遊技球は、ケースカバーの飛翔ガイド12に接して案内され、ガラス扉5のガラス板に直接衝突することなく案内レール33に向けて飛翔する。
【0063】
発射通路34を飛翔した発射球Bは、遊技球発射装置20をはじめとする各構成要素の組み合わせに応じた高さ位置で案内レール33に着座する。そこで、観測された着座点とこのパチンコ機PMにおける基準の着座点とを比較しその高・低を判断する。着座点の判定は、例えば盤面に合致した機種固有のテンプレートやゲージを利用して行うことができるほか、案内レール33のレール面に感圧紙を貼り付けて接触点を観察する方法等によっても行うことができる。
【0064】
そして、観測された着座点が基準の着座点よりも低いと判断されたときには、係止ネジ238を緩めて傾角調整レバー231を揺動させ、ガイド部材210を正の傾角方向に傾動させて補助レール部213の傾き角を発射球Bの進行方向に見て上向きに調整し係止ネジ238を締め込む(図16(a)を参照)。係止ネジ238が締め込まれると、係止ピン235と係止溝215との係合によりガイド部材210の傾動が規制され、係止ネジ238を締め込んだ傾動角度位置、すなわち補助レール部213の傾き角が上向きに調整された角度位置に係止保持される。これにより、補助レール部213を通って発射される発射球Bの発射角度は、調整前よりも上向きに変化し案内レール33への着座点が高くなる。
【0065】
一方、観測された着座点が基準の着座点よりも高いと判断されたときには、係止ネジ238を緩めて傾角調整レバー231を揺動させ、ガイド部材210を負の傾角方向に傾動させて補助レール部213の傾き角を発射球Bの進行方向に見て下向きに調整し係止ネジ238を締め込む(図16(b)を参照)。係止ネジ238が締め込まれると、係止ピン235と係止溝215との係合によりガイド部材210の傾動が規制され、係止ネジ238を締め込んだ傾動角度位置、すなわち補助レール部213の傾き角が下向きに調整された角度位置に係止保持される。これにより、補助レール部213を通って発射される発射球Bの発射角度は、調整前よりも下向きに変化し案内レール33への着座点が低くなる。
【0066】
傾き角の調整操作は、操作レバー部233を左右に揺動させることで、連続的に行うことができ、かつ前述したように操作量が拡大変換される構成のため微少な傾斜角度の調整を容易に行うことができる。また調整操作に際しては、傾角目盛り237に対する指標217の位置が、補助レール部213の傾き方向およびその程度を示す目安となり、観測された着座点の高・低およびその量に応じて傾角目盛り237に対する指標217の位置を参照しながらレバー操作することで、遊技球の発射角度を調整し、案内レール33への着座点を容易に調整することができる。
【0067】
従って、以上説明した発射角度調整機構200によれば、傾角調整レバー231を揺動操作することで遊技球の発射角度を簡単に無段階調整できるため、パチンコ機の各構成部品のばらつきに起因して球飛びに個体差が生じても、遊技球の発射角度を調整することにより案内レール33への着座点を微調整して球飛びを均一化することができる。また、発射角度調整機構200では、ガイド部材210の傾動角度が拡大した操作量に変換されるため、補助レール部213の微少な角度調整を容易に行うことができる。
【0068】
次に、第3実施例の発射角度調整機構300について、図17〜図22の各図を参照して説明する。ここで、図17は発射角度調整機構300の正面図、図18は発射角度調整機構300の前面を覆うケースカバー11を取り外した状態で斜め前方から見た発射角度調整機構300の斜視図、図19は同様にケースカバーを取り外した状態で発射角度調整機構300を見た正面図、図20は発射角度調整機構300の平面図、図21は図17中のXXI−XXI矢視の平断面図、図22は発射角度調整機構300の作用を説明する正面図である。
【0069】
発射角度調整機構300は、発射レール23と案内レール33との間に配設されて発射レール23から案内レール33に向けて移動する発射球Bをガイドする補助レール部313が設けられたガイド部材310と、ガイド部材310を傾動自在に支持するガイド部材支持ボス320と、このガイド部材支持ボス320に支持されたガイド部材310と係合してガイド部材の傾動角度を拡大した操作量に変換する傾角調整ネジ331を有し当該傾角調整ネジを回動操作してガイド部材310の傾動角度位置を調整することで発射レール23の延びる方向に対する補助レール部313の傾き角を無段階に調整設定可能な傾角設定構造330とを備え、傾角設定構造330により補助レール部313の傾き角を設定することで、遊技球発射装置20から案内レール33に発射される発射球Bの発射角度を無段階に調整できるように構成される。
【0070】
ガイド部材310は、前後方向に延びる壁面とその前方に左右方向に延びる壁面とを組み合わせて一体に樹脂成形した本体部311と、この本体部311の上端に取り付けられた薄板板金製の補助レール部313とからなり、両部材を図18に示す形状に加工成形したうえ本体部の上端に形成されたレール支持部に補助レール部313を嵌着することにより一体に形成される。
【0071】
本体部311の上部には、補助レール部313の支持台座としてレール支持部が形成されている。レール支持部の上面は発射レール23と略同一のレール幅で左右に延び、その傾斜角はガイド部材310を基準となる±0度の傾動角度位置に設定した状態で、発射レール23の傾斜角と一致するように形成される。レール支持部の導入側は、滑らかな曲面状に形成されており、ガイド部材310を正・負いずれの角度位置に設定した場合でも、上方を通過する発射球Bが滑らかにガイドされるようになっている。レール支持部の左端側は下方に屈曲され、ケースカバー11のガード壁15と連絡するファール球緩衝壁316が形成されるようになっている。
【0072】
本体部311の中央部に、前後を連通して軸受孔312が形成されている。軸受孔312の内径は遊技補助盤側のガイド部材支持ボス320の外径よりもわずかに大きめに形成されており、ガイド部材支持ボス320と嵌脱自在に係合してガイド部材310が左右揺動自在に支持されるようになっている。本体部311の左右中央には上下に延びる中間壁が形成されており、この中間壁の下部に上下方向に長孔状のピン係合溝315が形成されている。中間壁の下端部は左右の斜辺の交叉に合わせて鋭角に成型され、ガイド部材310の傾角設定位置を見るための指標317が形成される。
【0073】
補助レール部313は、本体部311におけるレール支持部の形状に合わせて形成され、本体部311に嵌着することでレール面を形成し、遊技球を滑らかに案内するとともに本体部311の摩耗を防止する保護部材として機能する。補助レール部313のレール面の後縁は上方に屈曲されてサイドレール314が形成されている。サイドレール314の右端側は、レール面から切り離されて右方に突出形成され、この突出片314aが発射レール23の上方に位置して化粧板31の下縁前方に配設されるようになっている。またサイドレール314の立設高さは遊技球の半径よりも幾分大きめに設定される一方、ガイド部材310を正方向に揺動させた場合でも、突出片314aの先端部が発射レール23と干渉しないように先端部が斜めに切り落とされている。一方、補助レール部313のレール面の前縁は一部が下方に屈曲されてタブ状のネジ受けフランジ313aが形成され、その中心に軸受孔312と整合するネジ挿通孔が形成されている。補助レール部313は、レール面の両端に形成したフック部を利用して本体部311のレール支持部に嵌着され、一体のガイド部材310が形成される。
【0074】
傾角設定構造330は、傾角調整ネジ331と、この傾角調整ネジ331を螺合支持する支持部材332とを主体とし、傾角調整ネジ331の先端に形成された係合ピン335と、ガイド部材210に形成されたピン係合溝315との係合連関により構成される。
【0075】
傾角調整ネジ331は、小型の六角ボルトを利用し、ネジ部334の先端に小径の係合ピン335を形成して構成される。支持部材332は、薄板金属材料を打ち抜きおよび曲げ加工してL字状に形成した支持プレートにナット333を溶着して構成され、サラ小ネジ等により遊技補助盤10に取り付けられる。
【0076】
傾角調整ネジ331における係合ピン335の外径は、ピン係合溝315の溝幅と略同一に形成されており、ピン係合溝315の溝幅方向にガタなく嵌合する一方、溝の延びる方向には一定範囲で相対変位を許容する(図21および図19の部分拡大図を参照)。係合ピン335の基端側には、ネジ部334に向けて拡大するテーパ面が形成されネジ部334と滑らかに繋がっている。また係合ピンの先端側にはEリング(E型止め輪)336を嵌着するリング溝が形成されている。テーパ面とリング溝との間隔は、ピン係合溝315が形成された壁面の厚さと略同一寸法に形成されており、ピン係合溝315に係合ピン335を嵌合させてリング溝にEリング336を嵌着したときに、傾角調整ネジ331の軸方向にガタなく係合するとともに、上記テーパ面の作用により一定の相対傾斜を許容し得る構成になっている。
【0077】
一方、遊技補助盤10には、発射レール23の上端左側に位置してガイド部材310を支持するガイド部材支持ボス320が前方に突出成型され、その下方には、ガイド部材側の指標317と整合する高さ位置にガイド部材310の傾角設定状態を示す目安として傾角目盛り337が設けられている。また傾角目盛り337の左方には、支持部材332を位置決めして固定保持する支持部材固定部が支持部材の脚部の形状寸法に合わせてザグリ成型されている。
【0078】
そして、以上のように構成される各部材が遊技補助盤10に組み付けられて傾斜角度調整機構300が形成される。ガイド部材310は、軸受孔312をガイド部材支持ボス320に嵌合させて支持させ、ネジ受けフランジ313aの前方からガイド部材支持ボス320に支持ネジ328を締結することで左右に傾動可能に支持される。
【0079】
傾角設定構造330は、遊技補助盤10にザグリ成型された支持部材固定部に支持部材332を嵌合させてネジ固定することでその位置および方位が位置決めされ、このように位置決めされた支持部材のナット333に傾斜調整ネジ311を螺合させることで、遊技補助盤に取り付けられる。そして傾角調整ネジ311を繰り出して先端の係合ピン335をガイド部材310のピン係合溝315に嵌合させ、中間壁の右側に突出した係合ピン335の先端側にEリング336を嵌着することで、ガイド部材310と係合連結される。
【0080】
このように傾角調整ネジ331とガイド部材310とが係合連結されると、傾角調整ネジ331を回動操作することで、ガイド部材310の傾動角度位置を調整することができる。例えば、傾角調整ネジ331が時計回りに回動されると、傾角調整ネジ331がナット333との螺合に応じて(ネジピッチと回動角度との関係に応じて)右動し、係合ピン335の基端側のテーパ面がピン係合溝315の周縁を右方に押圧して、ガイド部材310をガイド部材支持ボス320まわりに傾動させ、補助レール部313の先端側が下向きになる負の傾斜角度方向に傾動させる。逆に傾角調整ネジ331が反時計回りに回動されると、傾角調整ネジ331がナット333との螺合に応じて左動し、Eリング336がピン係合溝315の周縁を左方に引き込んで、ガイド部材310をガイド部材支持ボス320まわりに傾動させ、補助レール部313の先端側が上向きになる正の傾斜角度方向に傾動させる。
【0081】
ここで、傾角調整ネジ331の回動角度とガイド部材310の傾動角度との関係は、傾角調整ネジ331のネジピッチと、この傾角調整ネジによって傾動されるガイド部材の腕の長さ(軸受孔312とピン係合溝315との距離)とによって規定され、傾角調整ネジを1ピッチ分回動させても、ガイド部材310はそのピッチを腕の長さで除した角度分しか傾動されない。このことは、ガイド部材310の微少な傾動角度の変化が、より大きな回動操作角度(操作量)に拡大変換されること、より具体的には微少な角度調整が可能なことを意味する。
【0082】
このため、傾角調整ネジ331を回動することで、ガイド部材310を左右に傾動させることができ、傾動角度位置の調整においては、ガイド部材310の傾動角度位置を連続的にかつ細かく調整することができる。なお軸受孔312の前後方向寸法は、ガイド部材支持ボス320の突出高さよりも大きめに設定されており、ガイド部材210の傾動角度位置の調整が完了したときに支持ネジ328を締め込むことでガイド部材210を当該傾動角度位置に係止設定可能になっている。また、支持部材332から右側に突出する傾角調整ネジのネジ部334に、ナット333と対峙してロックナットを螺合させ、傾動角度位置の調整後にロックナットを係止する構成とすることもでき、これによりガイド部材310の係止設定をより強固にすることができる。
【0083】
一方、ガイド部材310および傾角調整ネジ331の前方に取り付けられるケースカバー11には、発射レール23の延長線よりも上方に位置して左斜め上方に前述したと同様の飛送ガイド12が形成され、その後方にはガイド部材310と案内レール33との間で上方に開口するファール球回収口13が形成される。ファール球回収口13の下方には下球皿7に繋がるファール球回収通路14が形成されており、遊技領域PAに到達できずに案内レール33に沿って落下してきたファール球がファール球回収口13に落入し、ファール球回収通路14を通って下球皿7に回収される。ケースカバー11の裏面側には、ガイド部材310の左側方に位置して後方に延びファール球回収通路の側壁を形成するガード壁15が形成されている。
【0084】
このため、遊技球発射装置から発射され発射通路34に飛翔する発射球Bが、ガラス扉5のガラス板に直接衝突することなく案内レール33に向けて案内される。一方、遊技領域PAに到達できずに案内レール33に沿って落下してきたファール球は、遊技補助盤10の前面側に転落することなくファール球回収口13に落入して下球皿7に回収される。このときファール球回収口13に落入したファール球は、ガイド部材のファール球緩衝壁316およびガード壁15に受け止められてファール球回収通路14に導かれ、傾角調整ネジ331に衝突しないようになっている。
【0085】
またケースカバー11には、ガード壁15の右側に傾角設定窓17が開口形成されており、傾角調整ネジ331による調整操作、支持ネジ328の固定操作および指標317が指し示す傾角の目視確認などができるようになっている。
【0086】
さて、以上のように構成される発射角度調整機構300では、支持ネジ328を緩めて傾角調整ネジ331を揺動させることで、ガイド部材310の傾動角度位置、すなわち補助レール部313の傾き角を無段階に調整して発射球Bの発射角度を設定し、支持ネジ328を締め込むことで当該調整後の発射角度に固定することができる。
【0087】
遊技球の発射角度を調整する際には、初期設定とされるガイド部材310の基準角度位置設定、すなわちガイド部材の指標317が傾角目盛り337の中心を指す角度位置の設定において、発射機構21により打ち出される遊技球の発射強度を基準強度に設定し、発射された遊技球の案内レール33への着座点が所定位置になるようにガイド部材310の傾動角度位置を調整することで行われる。発射強度を基準強度にする方法は既述したとおりである。
【0088】
発射機構21のハンマに叩打され左方向に打ち出された遊技球は、斜め上方に向けて延びる発射レール23との相対作用により発射レール23に押しつけられるようにレール面に沿って転動し、補助レール部313を通ってファール球回収口313の上方を発射通路34に向けて飛翔する。
【0089】
ここで、補助レール部313にはサイドレール314が設けられ、このサイドレール314が化粧板31の下縁前方に配設されている。このため、万が一、化粧板31の表面に張られたセルが剥離しても、サイドレール314が剥離したセルを押さえ、発射球が剥離したセルに引っかかったり、セルの剥離を進行させるようなことがない。一方、遊技球が遊技盤30から離れた前方の経路を移動した遊技球や、サイドレール314に接して前方に案内された遊技球は、ケースカバーの飛翔ガイド12に接して案内され、ガラス扉5のガラス板に直接衝突することなく案内レール33に向けて飛翔する。
【0090】
発射通路34を飛翔した発射球Bは、遊技球発射装置20をはじめとする各構成要素の組み合わせに応じた高さ位置で案内レール33に着座する。そこで、観測された着座点とこのパチンコ機PMにおける基準の着座点とを比較しその高・低を判断する。なお着座点の判定には既述した各手法を用いることができる。
【0091】
そして、観測された着座点が基準の着座点よりも高いと判断されたときには、支持ネジ328を緩めてガイド部材310の係止を解除し、傾角調整ネジ331を時計回りに回動してガイド部材310を負の傾角方向に傾動させ、補助レール部313の傾き角を発射球Bの進行方向に見て下向きに調整して支持ネジ328を締め込む(図22を参照)。支持ネジ328が締め込まれるとガイド部材310が当該傾動角度位置、すなわち補助レール部313の傾き角が下向きに調整された角度位置に係止保持される。これにより、補助レール部313を通って発射される発射球Bの発射角度は、調整前よりも下向きに変化し案内レール33への着座点が低くなる。
【0092】
一方、観測された着座点が基準の着座点よりも低いと判断されたときには、傾角調整ネジ331を反時計回りに回動し、ガイド部材310を正の傾角方向に傾動させて補助レール部313の傾き角を発射球Bの進行方向に見て上向きに調整して支持ネジ328を締め込む。支持ネジ328が締め込まれるとガイド部材310が当該傾動角度位置、すなわち補助レール部313の傾き角が上向きに調整された角度位置に係止保持される。これにより、補助レール部313を通って発射される発射球Bの発射角度は、調整前よりも上向きに変化し案内レール33への着座点が高くなる。
【0093】
傾き角の調整操作は、傾角調整ネジ331を時計回り、または反時計回りに回動することで連続的に行うことができ、かつ前述したように操作量が拡大変換される構成のため微少な傾斜角度の調整を容易に行うことができる。また調整操作に際しては、傾角目盛り337に対する指標317の位置が、補助レール部313の傾き方向およびその程度を示す目安となり、観測された着座点の高・低およびその量に応じて傾角目盛り337に対する指標317の位置を参照しながらレバー操作することで、遊技球の発射角度を調整し、案内レール33への着座点を容易に調整することができる。
【0094】
従って、以上説明した発射角度調整機構300によれば、傾角調整ネジ331を回動操作することで遊技球の発射角度を簡単に無段階調整できるため、パチンコ機の各構成部品のばらつきに起因して球飛びに個体差が生じても、遊技球の発射角度を調整することにより案内レール33への着座点を微調整して球飛びを均一化することができる。また、発射角度調整機構300では、ガイド部材310の傾動角度が拡大した操作量に変換されるため、補助レール部313の微少な角度調整を容易に行うことができる。
【0095】
なお、本実施例ではガイド部材310の中間壁にピン係合溝315を形成し、このピン係合溝315に嵌合させた係合ピン335の先端側にEリング336を嵌着して中間壁を挟み込むように係合させる構成例を示したが、傾角調整ネジ331はガイド部材310の傾動角度位置を調整可能な構成であればよい。例えば、傾角調整ネジ331の先端を丸先ないし棒先として中間壁に当接させる一方、中間壁を傾角調整ネジ331の方向に付勢するバネ等の付勢手段を設け、傾角調整ネジ331の螺合に応じてガイド部材310が傾動する構成にすることもできる。
【0096】
次に、第4実施例の発射角度調整機構400について、図23〜図28の各図を参照して説明する。ここで、図23は発射角度調整機構400の正面図、図24は発射角度調整機構400の前面を覆うケースカバー11を取り外した状態で斜め前方から見た発射角度調整機構400の斜視図、図25は図23中のXXV−XXV矢視の側断面図、図26は発射角度調整機構400の平面図、図27は図23中のXXVII−XXVII矢視の平断面図、図28は発射角度調整機構400の作用を説明する正面図である。
【0097】
発射角度調整機構400は、発射レール23と案内レール33との間に配設されて発射レール23から案内レール33に向けて移動する発射球Bをガイドする補助レール部413が設けられたガイド部材410と、ガイド部材410を傾動自在に支持するガイド部材支持ボス420と、このガイド部材支持ボス420に支持されたガイド部材410を、予め設定された複数の傾動角度位置のいずれかの角度位置に係止保持することにより、発射レール23の延びる方向に対する補助レール部413の傾き角を段階的に調整設定可能に構成された傾角設定構造430とを備え、傾角設定構造430により補助レール部413の傾き角を設定することで、遊技球発射装置20から案内レール33に発射される発射球Bの発射角度を複数段階に調整できるように構成される。
【0098】
ガイド部材410は、リアベース410A、センタープレート410B、フロントチップ410Cの3部材からなり、これらを係合連結することで一体のガイド部材410が構成される。
【0099】
リアベース410Aは、ガイド部材410のボディをなす部材であり、所定厚さの本体部411aと、この本体部411aの上方に突出するサイドレール414とを有し、ABS樹脂等の樹材料を用いて射出成型等の成形手段により一体成型される。本体部411aの中央部には、遊技補助盤10側のガイド部材支持ボス420の外径よりもわずかに大きめの溝幅で上下に延びる長孔状の軸受孔412aが形成されている。軸受孔412aの左斜め下方にはセンタープレート410B側のベース嵌合孔416bと嵌脱自在な位置決め突起416aが突出成型され、その上方および右方にはネジを挿通させるサラ穴形態のネジ挿通孔416hが本体部411aの背面側から形成されている。
【0100】
センタープレート410Bは、ガイド部材410のフレームを形成する部材であり、上下に延びる本体部411bと、この本体部411bの上端が前方に折り曲げられて斜め左右に延びる補助レール部413と、本体部411bの下部左右が斜めに切り落とされて鋭角に形成された係止突起415bとを有し、所定板厚のステンレス鋼板等の金属材料を用いてプレス成型等の成形手段で形成される。本体部411bの上部中央部には、リアベース410A側の軸受孔412aと位置整合して同様の軸受孔412bが形成され、その左斜め下方にはリアベース側の位置決め突起416aと位置整合して嵌脱自在なベース嵌合孔416bが、その上方および右方にはネジ挿通孔416hと位置整合してネジ孔416nが形成されている。また本体部411bの下端部には、フロントチップ410C側の位置決め突起418cと嵌脱自在なチップ嵌合孔418bが穿設され、その上方に係止ネジ438と螺合するネジ孔418nが形成されている。
【0101】
フロントチップ410Cは、ガイド部材410の傾動角度位置を規定する構造部材であり、センタープレート410Bの下端形状に合わて鋭角に形成された係止突起415c、センタープレート410B側のチップ嵌合孔418bと位置整合して後方に突出し嵌脱自在な位置決め突起418c、センタープレート側のネジ孔418nと位置整合して係止ネジ438を挿通させるサラ穴形態のネジ挿通孔418hが形成された円筒状の操作つまみ部418mなどを有し、リアベースと同様の樹脂材料を用いて一体成型される。フロントチップ410Cの前面には、係止突起415cの方位を示す指標417が形成されている。
【0102】
ガイド部材410は、上記リアベース410A、センタープレート410B、フロントチップ410Cの3部材を係合連結することで一体化される。すなわち、センタープレート410Bの後方からベース嵌合孔416bに位置決め突起416aを嵌合させて位置決めし、リアベース410Aの背面側からネジ挿通孔416hにサラビスを挿通させてネジ孔416nに締め込むことで、リアベース410Aとセンタープレート410Bとが相対位置および角度ともに位置決めされて連結される。またセンタープレート410Bの前方からチップ嵌合孔418bに位置決め突起418cを嵌合させて位置決めし、フロントチップ410Cの前面側からネジ挿通孔418hに係止ネジ438を挿通させてネジ孔418nに螺合させることで、リアベース410Aとセンタープレート410Bとが相対位置および角度ともに位置決めされて連結される。
【0103】
このようにして一体化されたガイド部材410では、リアベース410Aの本体部411aとセンタープレート410Bの本体部411bとが連結して一体の本体部411が形成され、その中央部には同様に位置整合して連結し前後に延びる軸受孔412(412a,412b)が形成される。またガイド部材410の下端部では、センター部材410Bの係止突起415bとフロントチップ410Cの係止突起415cとが位置整合して連結して一体の係止突起415が形成される。
【0104】
ガイド部材410の上部では、補助レール部413が斜め左右に延び、その後方にサイドレール414が上方に突出して配設される。補助レール部413は発射レール23と連絡するように左右に延び、そのレール面の傾斜角は、図23および図28(a)に示すように、ガイド部材410を基準となる中央の傾動角度位置に設定した状態で、発射レール23の傾斜角と一致するように形成される。補助レール部413の導入側は、滑らかな曲面状に形成されており、ガイド部材410を正・負いずれの角度位置に設定した場合でも、上方を通過する発射球Bが滑らかにガイドされるようになっている。
【0105】
補助レール部413の後方に配設されるサイドレール414には、本体部411よりも右方に突出する突出片414aが形成されており、この突出片414aが化粧板31の下縁前方に位置して配設されるようになっている。サイドレール414の立設高さは遊技球の半径よりも幾分大きめに設定される一方、ガイド部材410を正方向に揺動させた場合でも突出片414aの先端部が発射レール23と干渉しないように、先端側が細い三角形状に形成されている。また突出片414aおよびサイドレールの左端部には、このサイドレールの前方を通る発射球を滑らかに案内する傾斜面414bが形成されている(図26を参照)。
【0106】
一方、遊技補助盤10には、発射レール23の左側に位置してガイド部材410を支持するガイド部材支持ボス420が前方に突出成型されている。ガイド部材支持ボス420の突出高さは、ガイド部材の軸受孔412の深さと同一またはこれよりわずかに小さめに設定されている。ガイド部材支持ボス420の左側部および下方には、傾角設定フレーム431をネジ固定するためのネジ受容孔が形成されている。
【0107】
傾角設定フレーム431は、ガイド部材410の左側方を覆うガード壁432と、ガイド部材の下部を覆ってガイド部材を支持するガイド支持部433とを有し、リアベース410Aと同様の樹脂材料を用いて同様の成形手段で一体成型される。傾角設定フレーム431の左上部および下端部には、この傾角設定フレーム431を遊技補助盤10に固定するためのネジ挿通孔を有する固定フランジ434が張出成型されている。
【0108】
傾角設定フレーム431におけるガイド支持部433の内側に、ガイド部材410の係止突起415と係脱可能なV字溝状の傾角設定溝435が複数形成されている。本実施例では、ガイド部材410を基準の角度位置に設定したときに係止突起415と係合する中央の傾角設定溝の左右に、それぞれ2箇所づつ、合計5箇所の傾角設定溝435を形成した例を示しており、ガイド部材410を傾動させて係止突起415をいずれかの傾角設定溝に係合させることで、補助レール部413の傾き角を、発射レール23の傾き角と一致する基準角度位置を中心として、発射球の進行方向に上向きとなる正の傾き方向に2段階、発射球の進行方向に下向きとなる負の傾き方向に2段階の計5段階に設定可能な構成になっている。傾角設定溝415の前方には所定高さの前方壁面が形成され、ここにガイド部材410の傾動角度位置の目安を示す傾角目盛り437が形成されている。
【0109】
そして、以上の各構成部材が遊技補助盤10に組み付けられて傾斜角度調整機構400が形成される。ガイド部材410は、軸受孔412をガイド部材支持ボス420に嵌合支持させ、その前方から座金を介して支持ネジ428を螺合締結することで組み付けられる。ガイド部材410がガイド部材支持ボス20に組み付けられると、ガイド部材410はこのガイド部材支持ボスの軸まわりに傾動可能、軸受穴412の長孔の延びる方向にスライド可能に支持される。
【0110】
次いで、傾角設定フレーム431を遊技補助盤に組み付ける。傾角設定フレーム431が組み付けられると、ガイド部材410の係止突起415が傾角設定溝435と係脱可能となり、操作つまみ部418mを利用してガイド部材410を上方にスライドさせ、適宜な角度位置で下方にスライドさせることで、係止突起415を傾角設定溝435に係合させ、ガイド部材を当該傾動角度位置に係止することができる。このとき、ガイド支持部の傾角目盛り437に対するフロントチップの指標417の位置から、ガイド部材410の傾き方向およびその程度を確認することができる。
【0111】
そして、係止突起415を傾角設定溝435に係合させた状態で、操作つまみ部418mの中心に螺合された係止ネジ438を締め込む。すると、係止ネジ438が螺合に応じて遊技補助盤10に向けて移動し、先端のトガリ先部分が遊技補助盤10に係合する一方、その反力でセンタープレート410Bの本体部411bが前方に弾性変形し、フロントチップ410Cがガイド支持部433の背面と係合してガイド部材410が当該角度位置に強固に固定される。
【0112】
このため、係止ネジ438を緩めてガイド部材410を上動、傾動、下動させることでガイド部材410の傾動角度位置、すなわち補助レール部413の傾き角を、支持ネジ428から係止ネジ438までの腕の長さと、傾角設定溝435の形成ピッチとの関係で定まる所定の角度ピッチで、複数段階に調整設定することができ、設定した傾動角度位置で係止ネジ438を締め込むことで当該角度位置に固定することができる。
【0113】
このように、本実施例の発射角度調整機構400では、ガイド部材410の下端に形成された係止突起415と、ガイド支持部433の内側に形成された複数の傾角設定溝435とを主体として傾角設定構造430が構成され、ガイド部材支持ボス420に支持されたガイド部材の係止突起415を、いずれかの傾角設定溝435に係合させて係止することにより、予め設定された複数の傾動角度位置のいずれかにガイド部材410を固定することができる。
【0114】
一方、ガイド部材410および傾角設定フレーム431の前方にケースカバーが取り付けられる。ケースカバー11には既述した各実施例と同様の飛送ガイド12が形成され、その後方に傾角設定フレーム431と案内レール33との間で上方に開口するファール球回収口13が形成される。ファール球回収口13の下方には下球皿7に繋がるファール球回収通路14が形成されており、遊技領域PAに到達できずに案内レール33に沿って落下してきたファール球がファール球回収口13に落入し、ファール球回収通路14を通って下球皿7に回収される。
【0115】
このため、遊技球発射装置から発射され発射通路34に飛翔する発射球Bが、ガラス扉5のガラス板に直接衝突することなく案内レール33に向けて案内される。一方、遊技領域PAに到達できずに案内レール33に沿って落下してきたファール球は、遊技補助盤10の前面側に転落することなくファール球回収口13に落入して下球皿7に回収される。このときファール球回収口13に落入したファール球は、ガード壁432に受け止められてファール球回収通路14に導かれ、ガイド部材410に衝突しないようになっている。ケースカバー11の前面には、長孔状の傾角設定窓17が開口形成されており、ガイド部材410の傾動角度位置調整および設定位置の目視確認などができるようになっている。
【0116】
以上のように構成される発射角度調整機構400では、係止ネジ438を緩めてガイド部材410を上動、傾動、下動させることで、ガイド部材410の傾動角度位置、すなわち補助レール部413の傾き角を段階的に調整して発射球Bの発射角度を設定し、係止ネジ438を締め込むことで当該調整後の発射角度に固定することができる。
【0117】
遊技球の発射角度を調整する際には、初期設定とされるガイド部材410の基準角度位置設定、すなわち係止突起415が鉛直下方を指す角度設定において、発射機構21により打ち出される遊技球の発射強度を基準強度に設定し、発射された遊技球の案内レール33への着座点が所定位置になるようにガイド部材410の傾動角度位置を調整することで行われる。発射強度を基準強度にする方法は既述したとおりである。
【0118】
発射機構21のハンマに叩打され左方向に打ち出された遊技球は、斜め上方に向けて延びる発射レール23との相対作用により発射レール23に押しつけられるようにレール面に沿って転動し、補助レール部413を通ってファール球回収口13の上方を発射通路34に向けて飛翔する。
【0119】
ここで、補助レール部413の後方にサイドレール414が設けられ、このサイドレール414の左端部には滑らかな傾斜面414bが形成されている。このため、発射球は一般的には発射レールのV溝構成によりレール面の中心線上を移動してサイドレール414に接することなく補助レール部413を通過するが、例えば発射レール下端の打撃位置に安定する以前にハンマに叩打されて遊技盤寄りの経路を移動してきた場合であっても、このサイドレール414に案内されて発射通路34に飛翔する。
【0120】
またサイドレール414が化粧板31の下縁前方に配設されているため、万が一、化粧板31の表面に張られたセルが剥離しても、発射球が剥離したセルや化粧板31の下縁角部等に引っかかるようなことがない。さらに、遊技球が遊技盤30から離れた経路を移動してきた場合や、サイドレール414に接して前方に案内された遊技球は、ケースカバーの飛翔ガイド12に接して案内され、ガラス扉5のガラス板に直接衝突することなく案内レール33に向けて飛翔する。
【0121】
発射通路34を飛翔した発射球Bは、遊技球発射装置20をはじめとする各構成要素の組み合わせに応じた高さ位置で案内レール33に着座する。そこで、観測された着座点とこのパチンコ機PMにおける基準の着座点の範囲とを比較し、基準着座点の範囲外であるときにその高・低を判断する。なお着座点の判定には既述した各手法を用いることができる。
【0122】
そして、観測された着座点が基準着座点の範囲よりも高いと判断されたときには、係止ネジ438を緩めてガイド部材410の固定を解除し、操作つまみ部418mを利用してガイド部材410を負の傾角方向に傾動させ、補助レール部413の傾き角を発射球Bの進行方向に見て下向き方向に傾動させて、係止突起415を−1段目の傾角設定溝に係合させ、係止ネジ438を仮締めする。そこで着座点の確認を行い基準着座点の範囲内にあるときには当該角度位置で係止ネジ438を締め込む。これによりガイド部材410が−1段目の傾動角度位置に固定され、補助レール部413の傾き角が下向きに調整された角度位置に固定保持される。
【0123】
一方、観測された着座点が基準の着座点の範囲よりも低いと判断されたときには、係止ネジ438を緩めてガイド部材410の固定を解除し、操作つまみ部418mを利用してガイド部材410を正の傾角方向に傾動させ、補助レール部413の傾き角を発射球Bの進行方向に見て上向き方向に傾動させて、係止突起415を+1段目の傾角設定溝に係合させ、係止ネジ438を仮締めする。そこで着座点の確認を行い基準着座点の範囲内にあるときには当該角度位置で係止ネジ438を締め込む。これによりガイド部材410が+1段目の傾動角度位置に固定され、補助レール部413の傾き角が下向きに調整された角度位置に固定保持される。
【0124】
従って、以上説明した発射角度調整機構400によれば、遊技球の発射角度の調整を簡単に行うことができるため、パチンコ機の各構成部品のばらつきに起因して球飛びに個体差が生じても、遊技球の発射角度を調整することにより案内レール33への着座点を一定範囲内に調整して球飛びを均一化することができる。また、発射角度調整機構400では、係止突起と傾角設定溝との係合によってガイド部材を係止する構成のため、調整した発射角度を長期間にわたって安定維持させることができる。
【0125】
なお、上記実施例では係合突起415をガイド部材410側に設け、傾角設定溝435を傾角設定フレーム431側に5段階設けた例を示したが、係合突起および傾角設定溝の配設位置関係を逆に構成し、あるいは段数を変更した構成とすることもできる。このような変更例を図29および図30に示しており、以下簡潔に説明する。なお、図29は変更例に係る発射角度調整機構450の正面図、図30は図29中のXXX−XXX矢視の平断面図である。なお、上述した発射角度調整機構400と共通機能の部材には、同一番号を付して重複説明を省略する。
【0126】
発射角度調整機構450におけるガイド部材460は、縦長箱状で一体の本体部461を有しその上部に補助レール部413およびサイドレール414が一体成型されている。本体部461の上部中央には、遊技補助盤10側のガイド部材支持ボス420と嵌脱自在な円筒状の軸受孔が形成されている。すなわち本実施例のガイド部材460は、ガイド部材支持ボス420に対して相対スライドすることなく左右傾動のみ可能に支持され、座金を介して支持ネジ428を支持ボス420に螺合締結することで取り付けられる。本体部461の下部には、上下方向に延びるV字溝状の傾角設定溝465が、基準角度位置を中心に左右に複数形成されている。
【0127】
傾角設定フレーム481は、全体として前述した傾角設定フレーム431と同様の形態を有する一方、ガイド部材460の下部前方を覆うガイド支持部483が大きめに形成され、ガイド部材支持ボス420の鉛直下方に位置整合して後方に延びる円筒状のネジボス483bが形成され、その中心に前後を貫通してネジ受容孔が形成されている。傾角設定フレーム481は固定ネジ439により遊技補助盤10に取り付けられ、ガイド支持部483がガイド部材460の下部前方を覆って配設される。ネジボス438bにはガイド支持部483の前方からトガリ先形態の係止ネジ488が螺合され先端のトガリ先が、傾角設定溝465と係合してガイド部材460を係止する。
【0128】
このように構成される発射角度調整機構450では、係止ネジ488を緩めてトガリ先と傾角設定溝465との係合を解除することでガイド部材460が傾動可能となり、補助レール部413の傾き角を正方向または負方向に調整することができる。そして係止ネジ488を締め込むことでトガリ先が傾角設定溝465と係合し、支持ネジ428から係止ネジ488までの腕の長さと、傾角設定溝465のピッチとの関係で定まる所定の角度ピッチで、補助レール部413の傾き角を段階的に調整設定することができる。なお、本体部461に前述した指標417を設け、ガイド支持部483に傾角目盛り437を設けることで、傾角設定位置を明確化し調整操作を容易化することができる。
【0129】
従って、このような構成の発射角度調整機構450にあっても、上述した発射角度調整機構400と同様に発射角度の調整設定を行うことができ、同様の効果を得ることができる。
【0130】
次に、第5実施例の発射角度調整機構500について、図31〜図37の各図を参照して説明する。ここで、図31は発射角度調整機構500の正面図、図32は発射角度調整機構500の前面を覆うケースカバー11を取り外した状態で斜め前方から見た発射角度調整機構500の斜視図、図33は同様にケースカバーを取り外した状態で発射角度調整機構500を左側方から見た側面図、図34は発射角度調整機構500の平面図、図35は発射角度調整機構500におけるガイド部材510と傾角調整レバー530との関係を示す平断面図、図36および図37は発射角度調整機構500の作用を説明する正面図である。
【0131】
発射角度調整機構500は、発射レール23と案内レール33との間に配設されて発射レール23から案内レール33に向けて移動する発射球Bをガイドする補助レール部513が設けられたガイド部材510と、ガイド部材510を傾動自在に支持するガイド部材支持ボス520と、このガイド部材支持ボス520に支持されたガイド部材510を、予め設定された複数の傾動角度位置のいずれかの角度位置に係止保持することにより、発射レール23の延びる方向に対する補助レール部513の傾き角を段階的に調整設定可能に構成された傾角設定構造530とを備え、傾角設定構造530により補助レール部513の傾き角を設定することで、遊技球発射装置20から案内レール33に発射される発射球Bの発射角度を複数段階に調整できるように構成される。
【0132】
ガイド部材510は、左右平行に上下に延びるスポーク状の本体部511と、この本体部511の上部に前後に延びて形成された円筒状の軸受孔512と、本体部511の上端に形成された補助レール部513と、本体部511の下端に形成されたラック部515とを主体として構成され、ABS樹脂等の樹脂材料を用い射出成型等の成形手段で一体成型される。軸受部512の内径は遊技補助盤10に立設されたガイド部材支持ボス520の外径よりもわずかに大きめに形成されており、ガイド部材支持ボス520と嵌脱自在に係合してガイド部材510が左右揺動自在に支持されるようになっている。
【0133】
補助レール部513は、発射レール23と略同一のレール幅で左右に延び、その傾斜角は、図31および図36に示すように、ガイド部材510を基準となる中央の傾動角度位置に設定した状態で、発射レール23の傾斜角と一致するように形成される。補助レール部513の導入側は、滑らかな曲面状に形成されており、ガイド部材510を正・負いずれの角度位置に設定した場合でも、上方を通過する発射球Bが滑らかにガイドされるようになっている。
【0134】
補助レール部513のレール面の後方にサイドレール514が立設されている。サイドレール514の右端側は右方に突出して形成され、この突出片514aが化粧板31の下縁前方に位置して配設されるようになっている。サイドレール514の立設高さは遊技球の半径よりも幾分大きめに設定される一方、ガイド部材510を正方向に揺動させた場合でも突出片514aの先端部が発射レール23と干渉しないように、先端側が細い三角形状に形成されている。また突出片部514aおよびサイドレールの左端部には、このサイドレールの前方を通る発射球を滑らかに案内する傾斜面514bが形成されている(図35を参照)。
【0135】
ラック部515は、軸受孔512からの半径に合わせた円弧形態で前後に幅を持つリム状に形成され、その外周面に所定モジュールの歯形が形成されて、大径歯車の一部を形成している。遊技補助盤10と対峙するラック部515の後方端面には、半球状に突出する係止突起が1箇所形成されており、遊技補助盤10に形成された複数の傾角設定穴525と係脱可能になっている。
【0136】
傾角設定構造530は、遊技補助盤10に揺動可能に支持されて、上記ラック部515と噛合する傾角調整レバー531を調整操作の主体とし、ラック部515に突出成型された係止突起と、遊技補助盤10に形成された複数の傾角設定穴525との嵌合により、予め設定された複数の傾動角度位置のいずれかの角度位置にガイド部材510を係止保持するように構成される。
【0137】
傾角調整レバー531は、円筒状の軸受部532の前面側に軸直交方向に張り出し成型された操作レバー部533と、軸受部532の外周面にラック部515と同一モジュールの歯形が形成されて小径歯車の一部をなすピニオン部535とを有して構成される。軸受部532の内径は遊技補助盤側の調整部材支持ボス521の外径よりもわずかに大きめに形成されており、調整部材支持ボス521と嵌脱自在に係合して、傾角調整レバー531が揺動自在に支持されるようになっている。
【0138】
一方、遊技補助盤10には、発射レール23の左側に位置してガイド部材510を支持するガイド部材支持ボス520、および傾角調整レバー531を支持する調整部材支持ボス521が前方に突出成型されている。調整部材支持ボス521は、傾角調整レバー531の軸受部532と嵌合する前端側の円筒部と、これよりも大径に形成されて軸受部532の後面を支持する支持部とを有して段付きに形成されている。前端側の円筒部の高さ寸法は軸受部532の深さ寸法よりも小さく形成され、また支持部を含む調整部材支持ボス521全体の高さ寸法が、ラック部515の前後方向寸法と略同一寸法に設定されている。
【0139】
調整部材支持ボス521の上側には、ラック部515後面の係止突起の揺動半径位置にあわせて、係止突起と係脱可能な半球窪み状の傾角設定穴525が形成されている。本実施例では、ガイド部材510を基準の角度位置に設定したときに係止突起と係合する中央の傾角設定穴の左右に、それぞれ2箇所づつ、合計5箇所の傾角設定穴525を形成した例を示しており、ガイド部材510を傾動させて係止突起をいずれかの傾角設定穴に係合させることで、補助レール部513の傾き角を、発射レール23の傾き角と一致する基準角度位置を中心として、発射球の進行方向に上向きとなる正の傾き方向に2段階、発射球の進行方向に下向きとなる負の傾き方向に2段階の計5段階に設定可能な構成になっている。
【0140】
そして、以上のように構成される各部材が遊技補助盤10に組み付けられて傾斜角度調整機構500が形成される。ガイド部材510は、軸受孔512をガイド部材支持ボス520に嵌合させて支持させ、その前方から座金を介して支持ネジ528を螺合することで左右に傾動可能に支持される。このときラック部515の後面の係止突起を中央の傾角設定穴525に嵌合させ、ガイド部材を基準角度位置に設定しておく。次いで、操作レバー部533を鉛直下方に向けた角度姿勢でピニオン部535をラック部515に噛合させ、軸受部532を調整部材支持ボス521に嵌合支持させる。そして軸受部の前方から係止ネジ538を調整部材支持ボス521に螺合させることで傾角調整レバー531が回動可能に組み付けられる。
【0141】
このように傾角調整レバー531とガイド部材510とが組み付けられると、傾角調整レバー531を回動したときに、ピニオン部535とラック部515との噛合により回動力が伝達され、傾角調整レバー531の回動方向と反対方向にガイド部材510が押圧されてガイド部材支持ボス520を軸心として傾動される。また、ピニオン部535とラック部515の径比からも明らかなように、傾角調整レバー531の回動角度に対してガイド部材510の傾動角度は小さく、大きな回動操作角度で微少な傾動角度の段階設定を行うことができる。
【0142】
一方、ラック部515の後面側では、ガイド部材510の傾動に伴って係止突起が移動し、それまで嵌入していた中央の傾角設定穴525から乗り上げるようにして嵌合が外れる。このとき、本体部511は係止突起の高さ分だけ弾性変形して相対移動を許容し、係止突起の先端が隣接する傾角設定穴の周縁にさしかかったときに本体部511が自己復帰して、係止突起が当該隣接する傾角設定穴に嵌入する。
【0143】
このため、操作レバー部533を利用して傾角調整レバー531を回動させることで、ガイド部材510を左右に傾動させることができ、傾角設定穴が形成された傾動角度位置に係止突起を嵌合させることで、ガイド部材510の傾動角度位置、すなわち補助レール部513の傾き角を段階的に調整して当該調整角度位置に係止させることができる。
【0144】
また前述したように、調整部材支持ボス521における前端側の円筒部の高さ寸法が軸受部532の深さ寸法よりも小さく形成され、調整部材支持ボス521全体の高さ寸法が、ラック部515の前後方向寸法と略同一寸法に設定されている。このため、傾動角度位置の調整設定が完了したときに係止ネジ538を締め込むことで、傾角調整レバー531を調整後の揺動角度位置に固定することができ、また傾角調整レバー531でラック部515を挟み込んで、係止突起と傾角設定穴525との嵌合状態を保持させて、ガイド部材510を当該設定した傾動角度位置に強固に固定することができる。
【0145】
ガイド部材510および傾角調整レバー531の前方に取り付けられるケースカバー11には、既述した各実施例と同様の飛送ガイド12が形成され、その後方にガイド部材510と案内レール33との間で上方に開口するファール球回収口13が形成される。ファール球回収口13の下方には下球皿7に繋がるファール球回収通路14が形成されており、遊技領域PAに到達できずに案内レール33に沿って落下してきたファール球がファール球回収口13に落入し、ファール球回収通路14を通って下球皿7に回収されるようになっている。ケースカバー11の裏面側には、ガイド部材510の左側方に位置して後方に延びファール球回収通路の側壁を形成するガード壁15が、遊技補助盤10の上方まで形成されている。
【0146】
このため、遊技球発射装置から発射され発射通路34に飛翔する発射球Bが、ガラス扉5のガラス板に直接衝突することなく案内レール33に向けて案内される。一方、遊技領域PAに到達できずに案内レール33に沿って落下してきたファール球は、遊技補助盤10の前面側に転落することなくファール球回収口13に落入して下球皿7に回収される。このときファール球回収口13に落入したファール球は、ガード壁15に受け止められてファール球回収通路14に導かれ、ガイド部材の本体部511や傾角調整レバー531に衝突しないようになっている。ケースカバー11の前面には、ガード壁15の右側に円形の傾角設定窓17が開口形成されており、傾角調整レバー531の調整並びに固定操作、および傾角調整レバー531の設定位置の目視確認などができるようになっている。
【0147】
以上のように構成される発射角度調整機構500では、係止ネジ538を緩めて傾角調整レバー531を回動することで、ガイド部材510の傾動角度位置、すなわち補助レール部513の傾き角を段階的に調整して発射球Bの発射角度を設定し、係止ネジ538を締め込むことで当該調整後の発射角度に固定することができる。
【0148】
遊技球の発射角度を調整する際には、初期設定とされるガイド部材510の基準角度位置設定、すなわち傾角調整レバー531が鉛直下方を指す角度設定において、発射機構21により打ち出される遊技球の発射強度を基準強度に設定し、発射された遊技球の案内レール33への着座点が所定位置になるようにガイド部材510の傾動角度位置を調整することで行われる。発射強度を基準強度にする方法は既述したとおりである。
【0149】
発射機構21のハンマに叩打され左方向に打ち出された遊技球は、斜め上方に向けて延びる発射レール23との相対作用により発射レール23に押しつけられるようにレール面に沿って転動し、補助レール部513を通ってファール球回収口13の上方を発射通路34に向けて飛翔する。
【0150】
ここで、補助レール部513にはサイドレール514が設けられ、このサイドレール514が化粧板31の下縁前方に配設されている。このため、万が一、化粧板31の表面に張られたセルが剥離しても、サイドレール514が剥離したセルを押さえ、発射球が剥離したセルに引っかかったり、セルの剥離を進行させるようなことがない。一方、遊技球が遊技盤30から離れた前方の経路を移動した遊技球や、サイドレール514に接して前方に案内された遊技球は、ケースカバーの飛翔ガイド12に接して案内され、ガラス扉5のガラス板に直接衝突することなく案内レール33に向けて飛翔する。
【0151】
発射通路34を飛翔した発射球Bは、遊技球発射装置20をはじめとする各構成要素の組み合わせに応じた高さ位置で案内レール33に着座する。そこで、観測された着座点とこのパチンコ機PMにおける基準の着座点の範囲とを比較し、基準着座点の範囲であるときにその高・低を判断する。なお着座点の判定には既述した各手法を用いることができる。
【0152】
そして、観測された着座点が基準着座点の範囲よりも高いと判断されたときには、係止ネジ538を緩めてガイド部材510の固定を解除し、傾角調整レバー531を時計回りに回動してガイド部材510を負の傾角方向に傾動させ、補助レール部513の傾き角を発射球Bの進行方向に見て下向き方向に傾動させる。このとき、中央の傾角設定穴に嵌合していた係止突起が負方向に移動し−1段目の傾角設定穴に移動してクリック感とともに嵌合し、当該角度位置に係止される。そこで着座点の確認を行い基準着座点の範囲内にあるときには当該角度位置で係止ネジ538を締め込む。これにより傾角調整レバー531およびガイド部材510が−1段目の傾動角度位置に固定され、補助レール部513の傾き角が下向きに調整された角度位置に固定保持される。
【0153】
一方、観測された着座点が基準の着座点の範囲よりも低いと判断されたときには、係止ネジ538を緩めてガイド部材510の固定を解除し、傾角調整レバー531を反時計回りに回動してガイド部材510を正の傾角方向に傾動させ、補助レール部513の傾き角を発射球Bの進行方向に見て上向き方向に傾動させる。このとき、中央の傾角設定穴に嵌合していた係止突起が正方向に移動し+1段目の傾角設定穴に移動してクリック感とともに嵌合し、当該角度位置に係止される。そこで着座点の確認を行い基準着座点の範囲内にあるときには当該角度位置で係止ネジ538を締め込む。これにより傾角調整レバー531およびガイド部材510が+1段目の傾動角度位置に固定され、補助レール部513の傾き角が下向きに調整された角度位置に固定保持される。
【0154】
傾き角の調整操作は、操作レバー部533を左右に揺動させることで、明確なクリック感をもって段階的に行うことができ、かつ調整設定後の角度位置に確実に固定することができる。また調整操作に際しては、操作レバー部533の方位が、補助レール部513の傾き方向およびその段階を明示する指標となり、観測された着座点の高・低およびその程度に応じて傾角設定位置を選択し、案内レール33への着座点を容易に調整設定できる。なお、実施例では半球窪み状の傾角設定穴525を計5段階設けた例を示したが、より微細な溝状に形成してもよく、7段以上の多段に構成してもよい。さらに、このような段階機構を傾角調整レバー531側に設ける構成としてもよい。
【0155】
従って、以上説明した発射角度調整機構500によれば、傾角調整レバー531を揺動操作することで遊技球の発射角度を簡単に調整できるため、パチンコ機の各構成部品のばらつきに起因して球飛びに個体差が生じても、遊技球の発射角度を調整することにより案内レール33への着座点を一定範囲内に調整して球飛びを均一化することができる。また、発射角度調整機構500では、係止突起と傾角設定穴との係合によってガイド部材を係止する構成のため、調整した発射角度を長期間にわたって安定維持させることができる。
【0156】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、遊技盤を収容保持する前枠の下部領域に、発射機構およびそのハンマヘッドの打撃位置を基準として所定の傾斜角度で固定配設された発射レールを備えた遊技球発射装置と、遊技球発射装置から発射された遊技球を遊技盤の遊技領域に案内する案内レールとを備えた弾球遊技機において、前枠の下部領域に、発射レールと案内レールとの間に発射レールの左上端部に隣接して配設され発射レールから発射通路に向けて移動する遊技球をガイドする補助レール部が設けられたガイド部材と、ガイド部材を左右に傾動自在に支持する支持部材と、ガイド部材の傾動角度を拡大した操作量に変換する傾角調整部材およびガイド部材を予め設定された複数の傾動角度位置のいずれかに係止保持する保持構造を有し、傾角調整部材を操作してガイド部材の傾動角度を調整し保持構造によりいずれかの角度位置に係止保持させることにより、発射レールの延びる方向に対する補助レール部の傾き角を段階的に調整設定可能に構成された傾角設定手段とを設け、傾角設定手段によって補助レール部の傾き角を設定することで、遊技球発射装置から発射されて発射通路に向かう遊技球の発射角度を複数段階に調整可能に発射角度調整機構を構成する。
【0157】
このため、遊技球発射装置を構成する構成部品の精度上のばらつきに起因して球飛びに差異が生じても、発射レールと案内レールの間に位置する補助レール部の傾き角を傾角設定手段を利用して調整することにより発射通路に向けて飛翔する遊技球の発射角度を調整して案内レールへの着座点を微調整することができ、これにより各構成部品の精度向上のみでは抑制しきれない球飛びのばらつきを容易に調整して均一化し得る発射角度調整機構を提供することができる。また、傾角調整部材によりガイド部材の傾動角度が拡大した操作量に変換され、保持構造により調整角度位置に係止される構成により、大きな操作角度で微少な傾動角度の段階設定を行うことができるとともに、設定後の発射角度を長期間にわたって安定維持させることができる。
なお、補助レール部の後方にサイドレール部を設けて補助レール部よりも右方に突出して発射レールの後部上方に張り出す突出片を形成し、この突出片の前面に発射レール側から移動する遊技球(発射球)が接触したときに遊技球を前方に誘導する傾斜面を設けた構成によれば、発射球が遊技盤寄りの経路を移動してきた場合でもサイドレールにより誘導して発射通路に飛翔させることができる。この場合において、突出片が遊技盤の下縁前方に配設されるような構成によれば、万が一、遊技盤の表面に張られたセルが剥離したような場合であっても、遊技球が剥離したセルや遊技板の下縁角部等に引っかかるようなことがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る発射角度調整機構を備えた弾球遊技機の一例として示すパチンコ機の正面図である。
【図2】第1実施例の発射角度調整機構の正面図である。
【図3】発射レールおよび遊技盤と第1実施例の発射角度調整機構のガイド部材との位置関係を拡大して示す正面図である。
【図4】ケースカバーを取り外した状態で斜め前方から見た第1実施例の発射角度調整機構の斜視図である。
【図5】第1実施例の発射角度調整機構を斜め後方から見た分解斜視図である。
【図6】図2中のVI−VI矢視の側断面図である。
【図7】図2中のVII−VII矢視の側断面図である。
【図8】第1実施例の発射角度調整機構の平面図である。
【図9】図2中のIX−IX矢視の平断面図である。
【図10】第1実施例の発射角度調整機構の作用を説明するための正面図である。
【図11】第2実施例の発射角度調整機構の正面図である。
【図12】ケースカバーを取り外した状態で斜め前方から見た第2実施例の発射角度調整機構の斜視図である。
【図13】ケースカバーを取り外した状態で左側方から見た第2実施例の発射角度調整機構の側面図である。
【図14】第2実施例の発射角度調整機構の平面図である。
【図15】図11中のXV−XV矢視の平断面図である。
【図16】第2実施例の発射角度調整機構の作用を説明するための正面図である。
【図17】第3実施例の発射角度調整機構の正面図である。
【図18】ケースカバーを取り外した状態で斜め前方から見た第3実施例の発射角度調整機構の斜視図である。
【図19】ケースカバーを取り外した状態で前方から見た第3実施例の発射角度調整機構の正面図である。
【図20】第3実施例の発射角度調整機構の平面図である。
【図21】図17中のXXI−XXI矢視の平断面図である。
【図22】第3実施例の発射角度調整機構の作用を説明するための正面図である。
【図23】第4実施例の発射角度調整機構の正面図である。
【図24】ケースカバーを取り外した状態で斜め前方から見た第4実施例の発射角度調整機構の斜視図である。
【図25】図23中のXXV−XXV矢視の側断面図である。
【図26】第4実施例の発射角度調整機構の平面図である。
【図27】図23中のXXVII−XXVII矢視の平断面図である。
【図28】第4実施例の発射角度調整機構の作用を説明するための正面図である。
【図29】第4実施例の発射角度調整機構の変更例を示す正面図である。
【図30】図29中のXXX−XXX矢視の平断面図である。
【図31】第5実施例の発射角度調整機構の正面図である。
【図32】ケースカバーを取り外した状態で斜め前方から見た第5実施例の発射角度調整機構の斜視図である。
【図33】ケースカバーを取り外した状態で左側方から見た第5実施例の発射角度調整機構の側面図である。
【図34】第5実施例の発射角度調整機構の平面図である。
【図35】第5実施例の発射角度調整機構におけるガイド部材と傾角調整レバーとの関係を示す平断面図である。
【図36】第5実施例の発射角度調整機構の作用を説明するための正面図である。
【図37】第5実施例の発射角度調整機構の作用を説明するための正面図である。
【符号の説明】
発射球
PA 遊技領域
PM パチンコ機
1 外枠
2 前枠(2a 収容枠)
4 施錠装置
5 ガラス扉
6 上球皿
7 下球皿
8 発射ハンドル
10 遊技補助盤
11 ケースカバー
12 飛送ガイド
13 ファール球回収口
14 ファール球回収通路
15 ガード壁
16 工具挿通孔
17 傾角設定窓
20 遊技球発射装置
21 発射機構
23 発射レール
24 支持ブロック
30 遊技盤
31 化粧板
32 内レール
33 案内レール
34 発射通路
35 入賞具
36 画像表示装置
37 アウト口
100 発射角度調整機構(第1実施例)
110 ガイド部材
111 本体部
112 軸受孔
113 補助レール部
114 サイドレール(114a 突出片、114b 傾斜面)
115 ネジ受部
117 指標
118 操作ピン
120 ガイド部材支持ボス
128 支持ネジ
130 傾角設定構造
131 膨縮部材取付孔
132 膨縮部材
133 挟持部
134 フランジ部
135 ネジ受容溝
137 傾角目盛り
138 係止ネジ
200 発射角度調整機構(第2実施例)
210 ガイド部材
211 本体部
212 軸受孔
213 補助レール部
214 サイドレール(214a 突出片)
215 ピン係合溝
216 ファール球緩衝壁
217 指標
220 ガイド部材支持ボス
221 調整部材支持ボス
228 支持ネジ
230 傾角設定構造
231 傾角調整レバー
232 軸受部
233 操作レバー部
235 係合ピン
237 傾角目盛り
238 係止ネジ
300 発射角度調整機構(第3実施例)
310 ガイド部材
311 本体部
312 軸受孔
313 補助レール部(313a ネジ受けフランジ)
314 サイドレール(314a 突出片)
315 ピン係合溝
316 ファール球緩衝壁
317 指標
320 ガイド部材支持ボス
328 支持ネジ
330 傾角設定構造
331 傾角調整ネジ
332 支持部材
333 ナット
334 ネジ部
335 係合ピン
336 Eリング
337 傾角目盛り
400 発射角度調整機構(第4実施例)
410 ガイド部材
410A リアベース
410B センタープレート
410C フロントチップ
411(411a,411b) 本体部
412(412a,412b) 軸受孔
413 補助レール部
414 サイドレール(414a 突出片、414b 傾斜面)
415(415b,415c) 係止突起
416a 位置決め突起
416b ベース嵌合孔
416h ネジ挿通孔
416n ネジ孔
417 指標
418b チップ嵌合孔
418c 位置決め突起
418h ネジ挿通孔
418m 操作つまみ部
418n ネジ孔
420 ガイド部材支持ボス
428 支持ネジ
430 傾角設定構造
431 傾角設定フレーム
432 ガード壁
433 ガイド支持部
434 固定フランジ
435 傾角設定溝
437 傾角目盛り
438 係止ネジ
439 固定ネジ
450 発射角度調整機構(第4実施例の変更例)
460 ガイド部材
461 本体部
465 傾角設定溝
481 傾角設定フレーム
483 ガイド支持部(483b ネジボス)
488 係止ネジ
500 発射角度調整機構(第5実施例)
510 ガイド部材
511 本体部
512 軸受孔
513 補助レール部
514 サイドレール(514a 突出片、514b 傾斜面)
515 ラック部
520 ガイド部材支持ボス
521 調整部材支持ボス
525 傾角設定穴
528 支持ネジ
530 傾角設定構造
531 傾角調整レバー
532 軸受部
533 操作レバー部
535 ピニオン部
538 係止ネジ

Claims (3)

  1. 上向きに開く円弧状の内レールおよびその上方を覆って下向きに開く円弧状の案内レールに囲まれて基板の前面に略円形の遊技領域が設けられるとともに、前記内レールの外側に所定間隔を隔てて略平行に延びる前記案内レールと前記内レールとの間に上部で前記遊技領域に繋がり下部が右斜め下方に開く発射通路が設けられた遊技盤と、
    前記遊技盤を収容保持する遊技盤収容部を備えた前枠と、
    前記遊技盤収容部の下方に位置する前記前枠の下部領域に設けられ、右下端の打撃位置を基準として左斜め上方に延び所定の傾斜角度で固定された発射レール、および遊技球を叩打するハンマを有し前記打撃位置に位置決め支持された遊技球を前記ハンマにより叩打して前記発射レールに沿って前記発射通路に打ち出す発射機構を備えた遊技球発射装置
    備えた弾球遊技機において、
    前記前枠の下部領域に、
    前記発射レールと前記案内レールとの間に前記発射レールの左上端部に隣接して配設され前記発射レールから前記発射通路に向けて移動する遊技球をガイドする補助レール部が設けられたガイド部材と、
    前記ガイド部材を前後に延びる軸まわりに左右に傾動自在に支持する支持部材と、
    前記支持部材に支持された前記ガイド部材と係合して前記ガイド部材の傾動角度を拡大した操作量に変換する傾角調整部材、および前記ガイド部材の傾動に応じて前記ガイド部材と嵌脱自在に嵌合し前記ガイド部材を予め設定された複数の傾動角度位置のいずれかに係止保持する保持構造を有し、前記傾角調整部材を操作して前記ガイド部材の傾動角度を調整し前記保持構造により前記いずれかの角度位置に係止保持させることにより、前記発射レールの延びる方向に対する前記補助レール部の傾き角を段階的に調整設定可能に構成された傾角設定手段とを備え、
    前記傾角設定手段により前記補助レール部の傾き角を設定することによって、前記遊技球発射装置から発射されて前記発射通路に向かう遊技球の発射角度を複数段階に調整可能に構成したことを特徴とする弾球遊技機の発射角度調整機構。
  2. 前記ガイド部材に、前記補助レール部の後方に位置して上方に突出し左右に延びるサイドレール部を有し、前記サイドレール部の右端側は前記補助レール部よりも右方に突出して前記発射レールの後部上方に張り出す突出片が形成され、前記突出片の前面には前記発射レール側から前記補助レール部側に移動する遊技球が接触したときに当該遊技球を前方に誘導する傾斜面が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の弾球遊技機の発射角度調整機構。
  3. 前記発射レールの左上端部は、前記遊技盤収容部における遊技盤の下面を支持する支持面の高さ位置近傍まで延びて配設されるとともに、
    前記突出片が前記遊技盤収容部に収容保持された前記遊技盤の下縁前方に配設されるように構成したことを特徴とする請求項2に記載の弾球遊技機の発射角度調整機構。
JP2003188910A 2003-06-30 2003-06-30 弾球遊技機の発射角度調整機構 Expired - Fee Related JP4474123B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003188910A JP4474123B2 (ja) 2003-06-30 2003-06-30 弾球遊技機の発射角度調整機構

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003188910A JP4474123B2 (ja) 2003-06-30 2003-06-30 弾球遊技機の発射角度調整機構

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005021284A JP2005021284A (ja) 2005-01-27
JP4474123B2 true JP4474123B2 (ja) 2010-06-02

Family

ID=34187300

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003188910A Expired - Fee Related JP4474123B2 (ja) 2003-06-30 2003-06-30 弾球遊技機の発射角度調整機構

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4474123B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008259532A (ja) * 2007-04-09 2008-10-30 Daiichi Shokai Co Ltd 遊技機
JP2008259529A (ja) * 2007-04-09 2008-10-30 Daiichi Shokai Co Ltd 遊技機
JP2008259649A (ja) * 2007-04-11 2008-10-30 Daiichi Shokai Co Ltd 遊技機
JP2008259648A (ja) * 2007-04-11 2008-10-30 Daiichi Shokai Co Ltd 遊技機
JP5593505B2 (ja) * 2012-06-18 2014-09-24 株式会社大一商会 遊技機
JP5599002B2 (ja) * 2012-06-18 2014-10-01 株式会社大一商会 遊技機
JP5990739B2 (ja) * 2012-11-30 2016-09-14 株式会社浅間製作所 遊技機用球発射装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005021284A (ja) 2005-01-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4474123B2 (ja) 弾球遊技機の発射角度調整機構
JP4111882B2 (ja) 弾球遊技機の発射角度調整機構
JP4116501B2 (ja) 弾球遊技機の発射角度調整機構
JP4100478B2 (ja) 遊技機の遊技盤
JP2008018176A (ja) 弾球遊技機
JP4116500B2 (ja) 弾球遊技機の発射角度調整機構
JP4180465B2 (ja) 弾球遊技機用の発射補助機構
JP4474131B2 (ja) 弾球遊技機用の発射角度調整機構
JP4842556B2 (ja) 遊技機の弾球発射装置
JP4010973B2 (ja) 弾球遊技機のハンドル装置
JP4456685B2 (ja) パチンコ遊技機用打球発射装置
JPH08243218A (ja) 弾球遊技機の玉戻り防止装置
JPH0531226A (ja) 遊技機の操作ハンドル
JP6319557B2 (ja) 遊技機
JP4116496B2 (ja) 弾球遊技機
JP3917481B2 (ja) 遊技盤固定用締付具
JP2012235896A (ja) 弾球遊技機
JP4848217B2 (ja) 打球発射用ハンドル
JP4475612B2 (ja) 弾球遊技機
JPS63302Y2 (ja)
JPH0530455Y2 (ja)
JPH0319902Y2 (ja)
JP2004254745A (ja) 弾球遊技機
JP3893602B2 (ja) パチンコ機におけるチューリップ式役物
JPH0327660Y2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060605

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090615

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090626

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090819

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100219

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100308

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130312

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130312

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130312

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130312

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140312

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees