JP4472115B2 - 高炉の組立方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高炉の炉体を水平方向に複数に分割した部分マンテルを順次組み立てる高炉の組立方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、高炉の新設、あるいは改修時の炉体を組立てる方法として、炉頂部に配設された吊り能力60〜200tのアウトリガークレーンを用いて短冊型の鉄皮片(例えば、高炉の炉体鉄皮を高さ方向に5〜8段、円周方向に4〜8個に分割した一鉄皮片)を炉体櫓内に吊支して搬送した後、リング状に溶接接続して炉体を構築する方法が、一般的に行われている。
これに対し、近年、一基で200tに達する吊り能力を有するセンターホールジャッキを炉体櫓に複数配設し、予めリング状に形成された部分マンテルを、センターホールジャッキの吊りロッド、あるいはストランドワイヤー等の吊り部材を介して吊り下げ、上下に搬送することによって炉体を組立てる方法も採用可能である。
【0003】
この方法では、リング状に形成された部分マンテル、あるいは、この部分マンテルにステーブクーラ等の炉体冷却部材、あるいは、炉内側耐火物等を取付けてなる大重量の部分マンテルを炉体櫓内に搬入後、センターホールジャッキにより搬送して据え付けを行うことで大幅な工期短縮と作業性の改善が得られる。この場合、大重量かつ大型の部分マンテルを炉体櫓内に搬入する方法としては、鋳床レベルに受け梁を仮設して、その上面をレール面とし、台車を用いて部分マンテルを横搬送する方法があった。
この方法では、受け梁を羽口近傍の高さにある操業床レベルに配設する場合に比し、鋳床レベルの方が高さが約3m低い位置にあるので、炉体の外周を囲繞する環状管の下端と受け梁上面とのレベル差を大きく取れることから、高さ方向に大なる部分マンテルの取り込みが容易に行える。従って、炉体の水平方向の分割数を減らすことができる。また、搬入経路の障害物の撤去及び搬入後のその復旧作業が少ないために経済的であると共に、工期的にも有利であった。
【0004】
さらに、鋳床レベルに設けたマンテル取り込みの為の搬入場所に加えて、炉体の上方に位置する装入床に第2の搬入場所を設け、炉体マンテルを搬入する方法があった。
この方法では、張り出しデッキが、高炉操業時のメンテナンス用の部材取り込みデッキとして共用され、また、台車は、高炉の新設、改修時には装入床より上部にある装入装置や他の機器の搬送にも流用できるという利点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の高炉の組立方法には、以下の問題点があった。
即ち、予め形成された部分マンテルは、地上面を重量物輸送車両で鋳床下部まで搬送され、クレーンを用いて受け梁上の台車に載置された後、台車を走行させて炉体櫓内に搬送していた。
鋳床クレーンは、約80t程度の能力しかないので、大型高炉で、例えば、径18m、高さ5mの170tに達するリング状の部分マンテルを台車上に載荷しようとする場合、能力が不足となり、別途大型の揚重設備が必要となっていた。
このリング状の部分マンテルにステーブクーラ等の炉体冷却部材を取付けて台車上に載荷しようとすれば、約500tの重量となり、一層大型の揚重設備を配置することが必要であった。
【0006】
鋳床レベルに設けたマンテル取り込みの為の搬入場所に加えて、工期短縮のために炉体の上方に位置する装入床に第2の搬入場所を設け、炉体マンテルを搬入する方法においては、大きな外径を有する部分マンテルの取り込み方法としては好ましくなかった。即ち、装入床は、これより上部に配置された装入装置、アップテーク等の構造物を支持して、その荷重を炉体櫓の4本柱に伝達するために多くの強固な梁が配されており、大きな外径を有する部分マンテルの取り込みを行うためには、これらの干渉物を一時的に撤去し、これに代えて他に新たな補強部材を取り込みの障害とならない位置に仮設することが必要であると共に、部分マンテル取り込み後は、その復旧を要する。このため経済的でなく、工期的にも好ましくなかった。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、必要な揚重設備の能力を小さくでき、工期を短縮することができる高炉の組立方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的に沿う請求項1記載の発明に係る高炉の組立方法は、高炉基礎に敷ビームを介して設置され、その周囲には炉体櫓が形成された炉体と、該炉体の外周を囲み前記炉体櫓の中間位置に設けられた環状管とを有する高炉の前記炉体を水平方向に複数に分割したリング状の部分マンテルを、順次組み立てる高炉の組立方法において、
鋳床レベル上に敷設されたレール上を走行可能に配設された第1の台車上で、鉄皮部材をリング状に溶接することにより、少なくとも1つの前記部分マンテルを製作し、該部分マンテルの製作中に、前記レール上を走行可能に配設された第2の台車の下方に鋳床上で施工された前記敷ビームを吊支して前記炉体櫓内に搬入し、前記敷ビームを前記炉体櫓のガス捕集マンテルの上方位置に設けられた吊り装置で前記高炉基礎上に設置して、耐火物の施工を行う第1−1工程と、
前記第2の台車を前記レールから取り外した後、前記第1の台車上で製作された前記部分マンテルを前記第1の台車と共に前記炉体櫓内に搬入し、前記炉体櫓に設置された複数のセンターホールジャッキを用いて前記部分マンテルを吊支する第1−2工程と、
前記部分マンテルの水平目地を既に前記炉体櫓内に搬入されている他の部分マンテルと溶接する第2工程を含み、
前記敷きビームを吊下した前記第2の台車上には、安全天井が前記炉体櫓の両側の支柱を通過させるため予め両側部を除いて組立て載置され、該第2の台車を前記炉体櫓内に搬入した後、前記安全天井の前記両側部を取付けて、前記環状管の更新のための環状管施工デッキとして使用される
鋳床レベルから部分マンテルを搬入するので、部分マンテルの高さを必要以上に低く限定されることがない。また、第1の台車上で部分マンテルを製作するので、部分マンテルをレール上に移送するための重量物輸送車両及び大型の揚重設備が必要なく、製作後の炉体櫓内への搬入を簡単に行うことができる。また、鋳床をレール敷設及び部分マンテル製作の作業に必要な作業デッキとして利用できる。
【0008】
請求項記載の発明に係る高炉の組立方法において前記第1の台車上で、少なくとも1つの前記部分マンテルの内面に、炉体冷却設備の一部又は全部を取付けることも可能である
第1の台車上で炉体冷却設備を取付けるので、部分マンテルに炉体冷却設備を取付けてからレール上に移送する場合に比較して、大型揚重設備の能力を小さくすることができ、また、作業後の炉体櫓内への搬入を簡単に行うことができる。
【0009】
ここで、請求項記載の発明に係る高炉の組立方法において、前記炉体櫓のガス捕集マンテルより下位置にあって、シャフトマンテルの上部位置に張り出しデッキを設け、該張り出しデッキから前記炉体櫓内に上部レールを敷設し、前記部分マンテルとは別の部分マンテルを前記上部レール上を走行可能に配設された台車に載荷して前記炉体櫓内に搬入し、前記吊り装置を用いて上下方向に移送後、前記別の部分マンテルの水平目地を他の部分マンテルと溶接することも可能である。ここで、別の部分マンテルとは、張り出しデッキから搬入される部分マンテルをいい、他の部分マンテルとは、既に炉体櫓内に搬入されている部分マンテルのことをいう。
ガス捕集マンテルより下位置に張り出しデッキを設けているので、装入床の大幅な改造を行うことなく部分マンテルの取り込み装置を構築することができる。
【0010】
このように構成することによって、部分マンテルに炉体冷却設備を取付けてからレール上に移送する場合に比較して、揚重設備の能力を小さく、かつ少なくすることができ、また、作業後の炉体櫓内への搬入を簡単に行うことができる。
なお、上記した発明において、部分マンテルとは、リング状の形状をなし、高炉の一部、又は全部を水平方向に分割する場合の両方を含み、また、鉄皮のみの場合、又は鉄皮及び炉体冷却装置(例えば、ステーブクーラ)を取付けたものも含まれる。
また、部分マンテルをセンターホールジャッキで吊支する場合には、直接吊支する場合の他、他の部分マンテルを介して吊支する場合もある。さらに、操業床レベルとは操業床の高さをいい、鋳床レベルとは、鋳床の高さをいう場合の他、鋳床の高さから上下方向に僅少の隙間を有する範囲内も含まれる。
なお、鋳床レベルにレールを敷設するに当たっては、鋳床レベルにある支持物に受け梁を敷設し、その上面にレールを設置する場合も含まれる。
【0011】
【発明の実施の形態】
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態について説明し、本発明の理解に供する。
図1〜図3に示すように、本発明の一実施の形態に係る高炉の組立方法によって組み立てられる高炉10の周囲には、4本の支柱と複数の梁材を連結して構成される炉体櫓24が構築され、炉体櫓24の中部には、環状管25が吊り下げられている。環状管25は、高炉10と共に新設される。
高炉10は、高炉基礎26上に敷ビーム31を介して、下から順に、高炉10の炉体を水平方向に複数に分割してリング状に形成された部分マンテルの一例である炉底1段マンテル11、炉底2段マンテル12、羽口マンテル13、朝顔マンテル14、炉腹マンテル15、シャフト1段マンテル16、シャフト2段マンテル17、シャフト3段マンテル18、シャフト上部調整マンテル19、炉口マンテル20、及びガス捕集マンテル21が溶接接続されて構成されている。
【0012】
炉体櫓24のガス捕集マンテル21の上方位置には、吊り装置の一例であるアウトリガークレーンの吊支ワイヤ27が炉体櫓24内を昇降可能に設けられている。また、炉体櫓24のガス捕集マンテル21の上端より少し高い位置には、多数の梁材でアップテーク28を支持する装入床29が設けられている。
炉底2段マンテル12に設けられた出銑口32に接続する大樋33の上端部と実質的に同じ高さの鋳床レベル34は、操業床レベル35より約3m低い位置になっている。
【0013】
次に、本実施の形態に係る高炉の組立方法に適用される高炉の組立装置22、23について、図2、図3を参照しながら説明する。
図2に示すように、高炉の組立装置22は、部分マンテル11〜16を順次組み立てる装置である。
高炉の組立装置22は、鋳床レベル34上に受け梁46を介して敷設されたレール37と、レール37上を走行可能に配設された台車40、41と、炉体櫓24外にあって、台車40、41上でリング状に予め形成された炉底1段マンテル11、朝顔マンテル14の内面に、炉体冷却設備の一例であるステーブクーラ55の一部又は全部を取付ける炉体冷却設備の取付け場42〜44と、炉体櫓24に設けた装入床29に着脱可能に設置された複数のセンターホールジャッキ30とを有している。そして、台車40、41と共に炉体櫓24内に搬入された炉底1段マンテル11、朝顔マンテル14をセンターホールジャッキ30によって吊支することができる。受け梁46は、炉体櫓24内から鋳床を経由して外方に設けられた拡張デッキ47上に延設して設けられ、取付け場43、44に十分な作業用のスペースを与えている。
【0014】
図2、図4(A)に示すように、台車40は、炉体櫓24内を平行に挿通する左右のレール37上に着脱自在に設けられ、左右のレール37に渡設された両端の下部に転動装置45を設けた水平載置梁49を前後に有し、前後の水平載置梁49を連結して形成されている。
また、図4(B)に示すように、台車41は、台車40の水平載置梁49に代えて溝形載置梁56を使用したものである。溝底部に輸送物を載置することによって、搬送可能な部材の高さを、台車40を使用したときよりも大きくすることができる。
左右のレール37の間隔は、炉底1段マンテル11及び炉底2段マンテル12の直径より大きくしているので、台車40、41を退避後にレール37を撤去、又は退避させることなく、これらのマンテルを、レール37の間を挿通して、上方から下方に移送することができる。
【0015】
図3に示すように、高炉の組立装置23は、炉体櫓24のガス捕集マンテル21より下位置にあって、シャフトマンテル36の上部位置に設けられた張り出しデッキ39と、張り出しデッキ39から炉体櫓24内に敷設された上部レール38と、上部レール38上を走行可能に配設された台車48を有している。なお、本実施の形態において、シャフトマンテル36とは、互いに接続されたシャフト1段マンテル16、シャフト2段マンテル17、シャフト3段マンテル18、及びシャフト上部調整マンテル19を示している。台車48には、アウトリガークレーン、又はクローラクレーンによって必要な各部材を載置することができる。
続いて、図2、図4を参照して、前記組立装置22、23を使用した本発明の一実施の形態に係る高炉の組立方法について、説明する。
(第1工程)
鋳床レベル34上に、鋳床面又は鋳床の支持梁、炉体櫓24、支柱等に支持された受け梁46を敷設し、その上面にレール37を敷置し、レール37上を走行可能に配設された台車41を取付け場43に置き、台車41の上で、鉄皮部材をリング状に溶接することにより、炉底1段マンテル11を製作する。
【0016】
この間に、旧炉体及び旧敷きビームを解体し、アウトリガークレーンを使用して張り出しデッキ39から搬出する。
格子状に組み立てられる新規の敷きビーム31は、取付け場42と同じ位置にある鋳床上で施工され、台車40で吊支される。また、台車40上には、図4に示す安全天井50が、炉体櫓24の両側の支柱57の間を通過させるため、両側部51を除いて組立て、載置される。
台車40は、下方に吊支した敷きビーム31及び上部に載置した安全天井50と共に、炉体櫓24内に搬入され、敷きビーム31は、アウトリガークレーンによって高炉基礎26上に設置され、耐火物の施工が行われる。
安全天井50は、炉体櫓24内で両側部51を組み立てられ、環状管の更新のための環状管施工デッキとして利用される。既設の環状管は、環状管施工デッキ上に吊り下ろした後、複数に分割、解体され、安全天井50上の周縁部に仮置きされる。その後、炉心付近に移動させ、アウトリガークレーンを使用して張り出しデッキ39から搬出する。
【0017】
既設の環状管を搬出した後は、新設する環状管25を分割した状態で張り出しデッキ39から取り込み、アウトリガークレーンを用いて安全天井50上の中央部に仮置きし、図示しない搬送台車を操作して、環状管25を取付け位置の下方まで移動させ、環状管施工デッキを使用して組立てる。炉体櫓24の環状管25取付け位置の少し上方(炉体櫓24の高さ方向の中央付近)には、図示しないセンターホールジャッキが設けられており、分割、解体する既設の環状管、及び新設する環状管25を一体で昇降させて施工を正確、且つ、迅速に行うことができる。環状管25は、設置位置より上方に吊り上げた状態で仮支持されている。
次いで、台車40をクローラクレーン等でレール37から取外した後、炉底1段マンテル11を取付け場43位置から台車41と共に炉体櫓24内に搬入し、炉体櫓24に設置された複数のセンターホールジャッキ30を用いて炉底1段マンテル11を吊支する。
図2に示すように、炉底1段マンテル11は、設置位置より上方で仮支持された環状管25の下方を通過させて炉体櫓24内に取り込むことが可能である。従って、炉底1段マンテル11の高さは、台車41上の搬送物載置面から、吊り上げた状態の環状管25の下端までの高さの範囲内で設定することができる。他の部分マンテルの高さも高くすることができるので、高炉10の分割数を少なくして、作業工数を少なくすることができる。
炉底1段マンテル11を吊支した後は、台車41を炉体櫓24の外方(取付け場42位置)に戻しておく。そして、炉底1段マンテル11を敷きビーム31上に吊り下ろし設置する。
【0018】
(第2工程)
炉底2段マンテル12を炉体櫓24内に搬入する前には、シャフト1段マンテル16、炉腹マンテル15、朝顔マンテル14、羽口マンテル13が、順に炉体櫓24内に台車41、又は40によって搬入され、相互に溶接され、センターホールジャッキ30で上方に吊り上げられた状態となっている。
炉底2段マンテル12は、地上レベルにある他の地組場から台車40上に載置するか、又は台車40上で構築される。そして、台車40と共に炉体櫓24内に搬送され、羽口マンテル13と肌合わせ後に溶接される。
次いで、炉底2段マンテル12を、これに接続した各部分マンテル13〜16を介してセンターホールジャッキ30を用いて吊支する。そして、台車40を炉体櫓24の外方に移動させた後に、炉底2段マンテル12を下降させ、炉底1段マンテル11の水平目地と肌合わせの後溶接する。なお、朝顔マンテル14の上部には、安全天井58が設けられており、朝顔マンテル14より下方で、レンガ積み等の作業を行うときの上方からの落下物に対する安全性を確保している。
【0019】
(第3工程)
次に、高炉の組立装置23を使用して、その後の作業を行う。
図3に示すように、高炉の組立装置23の張り出しデッキ39上の上部レール38に配設された台車48上に、クローラクレーンの吊支ワイヤ52に吊下げ用天秤53を介して、リング状に形成されたシャフト2段マンテル17を載荷し、炉体櫓24内に搬入し、アウトリガークレーンの吊支ワイヤ27に取付けて下方向に移送後、シャフト2段マンテル17の水平目地をシャフト1段マンテル16に溶接する。
続いて、シャフト3段マンテル18を同様の手順でシャフト2段マンテル17に溶接する。
次に、ガス捕集マンテル21を台車48上に載荷して、炉体櫓24内に搬入し、アウトリガークレーンを用いて上方向に移送し、センターホールジャッキ59(図1参照)を用いて吊支(仮吊り)する。そして、炉口マンテル20を炉体櫓24内に搬入してガス捕集マンテル21と溶接し、再度上方向に移送する。
図1に示すように、シャフト上部調整マンテル19は、シャフト3段マンテル18の外周に複数の短冊状に分割された状態で仮固定され、シャフト3段マンテル18と同時に炉体櫓24内に搬入されている。シャフト上部調整マンテル19は、隣接する短冊状部材を円筒状に溶接し、その上部目地を炉口マンテル20と溶接し、下部目地をシャフト3段マンテル18と溶接する。このようにして、上下のマンテルを接続してマンテルの組立を完了する。
【0020】
高炉の組立装置22、23を2カ所に設けているので、高炉10の上部の組立作業の間に、朝顔マンテル14に設けられた旋回クレーン54を使用して、炉底1段マンテル11内の底板取付け、高炉10の下部のレンガ積み作業を行うことができる。また、作業を終了した高炉の組立装置22の解体と、鋳床の修復も並行して行うことができる。
高炉10の上部の組立作業が終了した後は、高炉の組立装置23の解体と、炉体櫓24の修復を行う。高炉の組立装置23の位置をガス捕集マンテル21より下方に設けることにより、装入床29からの部分マンテルを搬入する場合に比し、炉体櫓24の補強梁の解体を大幅に少なくしているので、修復を迅速に行うことができる。
【0021】
なお、朝顔マンテル14を組み立てる場合は、高炉の組立装置22の取付け場43において、台車40上で、リング状に形成された朝顔マンテル14の内面に、ステーブクーラ55、旋回クレーン54、及びその上部に安全天井58を取付け、朝顔マンテル14を台車40と共に炉体櫓24内に搬入し、炉体櫓24に設置された複数のセンターホールジャッキ30を用いて朝顔マンテル14を吊支する工程を有している。朝顔マンテル14の鉄皮の溶接は、台車40上で行うが、他の組立て場で行ってもよい。また、ステーブクーラ55の取付けは、一部だけ行う場合もある。
【0022】
朝顔マンテル14を炉体櫓24内に搬入するとき、高炉基礎26上には炉底1段マンテル11が設置され、センターホールジャッキ30には、上から順にシャフト1段マンテル16、炉腹マンテル15が接続された状態で吊支されている。炉体櫓24内に搬入された朝顔マンテル14は、炉腹マンテル15に上部目地を溶接してから吊支される。
ステーブクーラ55の取付けを台車40、41上で行うので、他の取付け場で組立ててから台車40、41上に載置する場合に比べて、大型揚重設備を別に設けることが不要となる。
以上、本発明に係る実施の形態について説明してきたが、本発明は、前記実施の形態に限定されるものではなく、例えば、前記実施の形態で説明した高炉の組立方法は、第1、第2工程で炉底1段マンテル11と炉底2段マンテル12を溶接する場合について説明したが、この第1、第2工程を、他の部分マンテルを溶接する場合、例えば、シャフト1段マンテル16と炉腹マンテル15を溶接する場合にも適用できる。
また、レール37は受け梁46を介して設けられているが、受け梁46の上部をレールとして使用することも可能である。
さらに、本発明は、高炉の炉体を水平方向に複数に分割したリング状の部分マンテルを、順次組み立てる高炉の組立方法に適用されるが、少なくとも2つのリング状の部分マンテルを使用し、他の部分が短冊状の鉄皮を溶接したものであっても本発明は当然適用される。
【0023】
【発明の効果】
請求項13記載の高炉の組立方法においては、鋳床レベル上にレールを敷設して、部分マンテルを搬入するので、部分マンテルの高さが必要以上に低く限定されることがない。
また、第1の台車上で部分マンテルを製作するので、部分マンテルをレール上に移送するための重量物輸送車両及び大型揚重設備が必要なく、製作後の炉体櫓内への搬入を簡単に行うことができる。これにより、工期を短縮することができ、さらに、作業スペースも小さくすることができる。
特に、請求項2記載の高炉の組立方法においては、第1の台車上で炉体冷却設備を取付けるので、部分マンテルに炉体冷却設備を取付けてからレール上に移送する場合に比較して、大型揚重設備の能力を小さくすることができ、また、作業後の炉体櫓内への搬入を簡単に行うことができる。
請求項3記載の高炉の組立方法においては、ガス捕集マンテルより下位置に張り出しデッキを設けているので、装入床の大幅な改造を行うことなく部分マンテルの上部搬入路を構築することができ、張り出しデッキの解体後の炉体櫓の復旧を迅速に行い、工期を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る高炉の組立方法によって組み立てられた高炉の正面図である。
【図2】同高炉の組立方法による高炉の組立状態を示す説明図である。
【図3】同高炉の組立方法による高炉の組立状態を示す説明図である。
【図4】(A)、(B)は、同高炉の組立方法に使用される台車の説明図である。
【符号の説明】
10:高炉、11:炉底1段マンテル(部分マンテル)、12:炉底2段マンテル(部分マンテル)、13:羽口マンテル(部分マンテル)、14:朝顔マンテル(部分マンテル)、15:炉腹マンテル(部分マンテル)、16:シャフト1段マンテル(部分マンテル)、17:シャフト2段マンテル(部分マンテル)、18:シャフト3段マンテル(部分マンテル)、19:シャフト上部調整マンテル(部分マンテル)、20:炉口マンテル(部分マンテル)、21:ガス捕集マンテル(部分マンテル)、22、23:高炉の組立装置、24:炉体櫓、25:環状管、26:高炉基礎、27:吊支ワイヤ、28:アップテーク、29:装入床、30:センターホールジャッキ、31:敷ビーム、32:出銑口、33:大樋、34:鋳床レベル、35:操業床レベル、36:シャフトマンテル、37:レール、38:上部レール、39:張り出しデッキ、40、41:台車、42〜44:取付け場、45:転動装置、46:受け梁、47:拡張デッキ、48:台車、49:水平載置梁、50:安全天井、51:側部、52:吊支ワイヤ、53:吊下げ用天秤、54:旋回クレーン、55:ステーブクーラ、56:溝形載置梁、57:支柱、58:安全天井、59:センターホールジャッキ

Claims (3)

  1. 高炉基礎に敷ビームを介して設置され、その周囲には炉体櫓が形成された炉体と、該炉体の外周を囲み前記炉体櫓の中間位置に設けられた環状管とを有する高炉の前記炉体を水平方向に複数に分割したリング状の部分マンテルを、順次組み立てる高炉の組立方法において、
    鋳床レベル上に敷設されたレール上を走行可能に配設された第1の台車上で、鉄皮部材をリング状に溶接することにより、少なくとも1つの前記部分マンテルを製作し、該部分マンテルの製作中に、前記レール上を走行可能に配設された第2の台車の下方に鋳床上で施工された前記敷ビームを吊支して前記炉体櫓内に搬入し、前記敷ビームを前記炉体櫓のガス捕集マンテルの上方位置に設けられた吊り装置で前記高炉基礎上に設置して、耐火物の施工を行う第1−1工程と、
    前記第2の台車を前記レールから取り外した後、前記第1の台車上で製作された前記部分マンテルを前記第1の台車と共に前記炉体櫓内に搬入し、前記炉体櫓に設置された複数のセンターホールジャッキを用いて前記部分マンテルを吊支する第1−2工程と、
    前記部分マンテルの水平目地を既に前記炉体櫓内に搬入されている他の部分マンテルと溶接する第2工程を含み、
    前記敷きビームを吊下した前記第2の台車上には、安全天井が前記炉体櫓の両側の支柱を通過させるため予め両側部を除いて組立て載置され、該第2の台車を前記炉体櫓内に搬入した後、前記安全天井の前記両側部を取付けて、前記環状管の更新のための環状管施工デッキとして使用されることを特徴とする高炉の組立方法。
  2. 請求項1記載の高炉の組立方法において、前記第1の台車上で、少なくとも1つの前記部分マンテルの内面に、炉体冷却設備の一部又は全部を取付けることを特徴とする高炉の組立方法。
  3. 請求項1又は2記載の高炉の組立方法において、前記炉体櫓のガス捕集マンテルより下位置にあって、シャフトマンテルの上部位置には、張り出しデッキが設けられ、該張り出しデッキから前記炉体櫓内には上部レールが敷設され、前記部分マンテルとは別の部分マンテルを前記上部レール上を走行可能に配設された台車に載荷して前記炉体櫓内に搬入し、前記吊り装置を用いて上下方向に移送後、前記別の部分マンテルの水平目地を他の部分マンテルと溶接することを特徴とする高炉の組立方法。
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