JP5080889B2 - 高炉炉体リングブロックの吊換装置、炉体構築方法および炉体解体方法 - Google Patents
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Description
このような高炉炉体の構築または解体にあたって、炉体を輪切りにしたような複数のリングブロックを用いる、いわゆる炉体リング大ブロック工法が開発されている(特許文献1および特許文献2参照)。
この工法では、炉頂のガス捕集マンテル、中間のシャフトマンテルおよび炉腹マンテル、基部の炉底マンテル等の区画毎のリングブロックを用いる。
各リングブロックは、それぞれ外周に鉄皮を有し、その内側にステーブや耐火材を張って形成されており、互いに連結することで一連の高炉の炉体が構築されるようになっている。
炉体の解体にあたっては、前述した炉体の構築とは逆の手順で炉体をリングブロックに分離し、ガス捕集マンテル用ブロック、シャフトマンテル用ブロック、炉腹マンテル用ブロックを吊り上げる。この状態で、炉底マンテル用ブロックの撤去を行い、続いて各ブロックを順次床面まで降ろし、櫓の外部へ順次搬出する。搬出された各ブロックは設置現場から搬出して近隣の作業現場に搬送後、解体される。
このような炉体リング大ブロック工法を利用することで、高炉の改修等の施工期間の大幅な短縮が実現できる。
このようなドーリーを用いてリングブロックを搬送する際、作業現場に置かれたリングブロックを前記ドーリー上に載置するため一時的に持ち上げる必要があり、このために吊換装置が用いられている。
この吊換装置は、リングブロックの吊り下げる部分の径寸法が個別に異なっても対応できるようにするために、4基のジャッキをリングブロックの径方向へ移動可能に設置している。具体的には、軸組構造の対角線方向に沿って4系統のガイドレールおよび油圧シリンダを配置し、リングブロック毎の吊り下げ径寸法に応じてジャッキの位置を調整するようにしている(特許文献1の図2〜図4など参照)。
さらに、特許文献2の吊換装置は、支柱の脚部に底面側から凹部を形成し、この凹部に進入したドーリーの支持部分を上昇させることで支柱ないし吊換装置全体を持ち上げ、走行することで吊換装置を移動させることができる(特許文献2の図2など参照)。
これに対し、炉体に変形防止用の補強部材を装着することで対応が行われているが、このような補強部材は前述した吊下治具とは別に必要となることがあり、作業の繁雑さを招いていた。
また、特許文献1の吊換装置では、ジャッキの設置位置が移動式ではあるが移動位置が軸組構造の対角線上の位置に限られており、リングブロックの吊り上げ部位および数などのパターンを多様化することができなかった。
さらに、移動式としたために、ジャッキ周辺に複雑な可動構造が必要となり、メンテナンスあるいはコストの点で問題が生じる原因となっていた。
一方で、十分な大きさのドーリーを用いるためには、支柱の内側寸法を過剰に太くしなくてはならず、コストが過剰となるほか重量増に伴って移動時のエネルギー負担が大きくなる等の問題があった。
このような問題に対し、吊換装置として必要最小限の効率的な支柱構造であって十分な大きさのドーリーに対応できる脚部の実現が望まれていた。
さらに、本発明では、複数設定しておいたジャッキ群の選択により複数のリングブロックに対応するため、従来方式のようなジャッキ移動用の可動部分を排除でき、構造的な複雑化を回避できる。
前記各ジャッキ群に設置されるジャッキの数および配置は、ガス捕集マンテル用ジャッキ群、シャフトマンテル用ジャッキ群、炉腹マンテル用ジャッキ群の各々の吊り荷重に応じて設定されることが望ましい。
このような本発明では、炉体リング大ブロック工法で標準的に利用されるガス捕集マンテル用ブロック、シャフトマンテル用ブロック、炉腹マンテル用ブロックの三種に対応することができ、各々の重量に応じてジャッキの数を増減することで確実な吊り上げ操作が行えるとともに、前述した荷重集中によるリングブロックの変形への対応も適切に行うことができる。
このような本発明では、前述したシャフトマンテル用ブロック、ガス捕集マンテル用ブロック、炉腹マンテル用ブロックの各ジャッキ群を各々の外径に応じて同心状に配置することができ、各ブロックへの対応を簡単に設定することができる。
ことが望ましい。
このような本発明では、上部構造体を軸組構造で実現できるとともに、主梁により四隅を支柱で支持された矩形枠状を形成して基本的な強度を確保し、副梁および補助梁により上部構造体の平面形状における位置自由度を確保し、前述したジャッキ群に要求される多様なジャッキ位置にも対応が可能となる。
このような本発明では、副梁に架け渡される補助梁は、通常は副梁に対して直交方向に接続すればよいが適宜角度をもって接続するようにしてもよい。特に、補助梁を対角線方向に沿って配置すれば、この方向はリングブロックの径方向に相当するため、同方向に配置された補助梁に複数のジャッキを設置することで各ジャッキを異なる径寸法のリングブロックに対応するもの、つまり異なるジャッキ群とすることができる。
このような本発明では、吊換装置を分解可能とすることで、何れかの施工現場で炉体施工に利用した後、分解して他の施工現場に搬送し、再度利用することが可能である。特に、軸材モジュールを長手方向へ順次連結する構造とすることで、各軸材として長尺材を用いる場合に比べ、施工現場への搬入あるいは搬出を容易に行うことができる。また、軸材モジュールの連結数を増減することで吊換装置の全体寸法を調整可能とすることもできる。
このような本発明では、脚部には平面構造体および両側の支持構造体によってトンネル状の空間が形成され、この空間に輸送台車(ドーリー)が進入可能である。そして、同空間に進入した輸送台車の荷重支持部分を上昇させることで脚部ないし吊換装置を持ち上げることができ、これにより吊換装置を移動式とすることができる。
ここで、脚部は支柱に接続されるものであり、支柱の幅寸法に拘束されるものではない。具体的には、支柱の寸法に比べて脚部を十分大きく形成することができ、大型の輸送台車に適用できるとともに、従来のように大型の輸送台車に対応するために支柱を過剰に大型化する必要も解消できる。
すなわち、吊り上げるリングブロックに対応したジャッキ群を選択し、同ジャッキ群に属するジャッキを用いて吊り上げを行うことで、ジャッキ位置および数は吊り上げるリングブロックに最適のパターンで提供することができる。
特に、リングブロックの重量を考慮して吊り位置の数を設定でき、リングブロックの変形を低減できるとともに、従来必要とされていた変形防止用の補強部材を省略できるため、作業工程の簡略化が可能であるとともに施工コストの低減が図れる。さらに、本発明では、複数設定しておいたジャッキ群の選択により複数のリングブロックに対応するため、ジャッキを移動させるための可動部分を排除でき、構造的な複雑化を回避でき、設備コストも大幅に低減できる。
さらに、本発明では、各リングブロックの吊り位置の半径寸法に基づいて同心円状の領域を設定し、この領域に各リングブロックの重量等に基づいて適切な数のジャッキを配置することで、各リングブロックの対応したジャッキ群を簡単かつ確実に設定することができる。
図1,図2,図3には本発明に基づく吊換装置1が示されている。
吊換装置1は内部に収容空間2を有し、この収容空間2には吊り上げるべき複数種類のリングブロックBが収容可能である。
本実施形態においては、複数種類のリングブロックBとして、高炉炉体の炉頂部分を構成するガス捕集マンテル用ブロックB1(図6,図7参照)、炉体の中間部分を構成するシャフトマンテル用ブロックB2(図8,図9参照)、炉底部分を構成する炉腹マンテル用ブロックB3(図10,図11参照)が適用される。
なお、高炉の炉底部分を構成する炉底マンテル用ブロックは、吊り上げられることなく炉外へ引き出されるため、本発明の吊換装置1の適用からは除外されており、以下の説明においても適宜省略する。
吊換装置1は、収容空間2の四隅に一本ずつ配置された計4本の支柱10を備え、これらの支柱10により収容空間2の上面を覆う上部構造体20が支持されている。上部構造体20には、前述した複数のリングブロックB(B1〜B3)に対応する複数のジャッキ群G(G1〜G3)が設置されている。
支柱用軸材モジュール11は、円形断面を有する鋼鉄製の筒状部材であり、その両端開口には接合用の内フランジが形成され、互いの内フランジ同士をボルトナットで締結することで着脱可能に結合される。
このような支柱用軸材モジュール11を連結することにより支柱10が形成され、支柱10となった状態では、作業員がドア14から支柱10の内部に入り、内部の階段12を上り、各踊り場13を経て支柱10の頂上部分まで登ることができる。
図4および図5に示すように、脚部30は、鋼板を繋ぎ合わせて構成された箱状の平面構造体31を備えている。平面構造体31は、平面形状が長方形とされ、その長軸方向は吊換装置1に対してリングブロックBを出し入れする方向(図3の横方向、図15〜図17など参照)に沿って設定されている。
平面構造体31の四隅には脚部支柱32が設置され、平面構造体31の長軸方向の側面に沿って脚部支柱32を補強する補強部材33が設置されている。
この補強部材33が設置されているため、輸送台車40は平面構造体31の長軸方向の辺縁側面を通行することができないが、短軸方向には自由に通行可能である。これらの脚部支柱32および補強部材33により、平面構造体31の下面には輸送台車40の進入方向の両側に沿った一対の支持構造体34が構成されている。
このように、本実施形態では、平面構造体31を含む脚部30を採用することで、輸送台車40の幅よりも細い支柱10であっても輸送台車40による持ち上げが可能である。
主梁21は、長尺のH型鋼材で構成され、支柱10の上部に形成された仕口に結合することで支柱10に支持される。
副梁22は、長尺のH型鋼材で構成され、主梁21のうちリングブロックBを出し入れする方向に延びる一対の間に計4本が架け渡されている。副梁22の各々の端部は主梁21の上面フランジ部分に載置された上、ボルトナットで締結されている。
補助梁23は、一対の副梁22の間に3本が架け渡され、各副梁22に対しては直交方向に配置されている。
補助梁24は、一対の副梁22の間に2本が架け渡され、収容空間2の平面形状における対角線方向に沿って配置されている。
ジャッキ29は、それぞれいわゆるセンターホールジャッキであり、中央に通されたワイヤーを油圧により引き上げる機能を有する。
これらのジャッキ29は、前述した複数のジャッキ群G(G1〜G3)に区分され、前述した複数のリングブロックB(B1〜B3)に対応するように設定されている。
ジャッキ群G2を構成するジャッキ29は、補助梁24に配置されている。このジャッキ群G2では、シャフトマンテル用ブロックB2が最も軽量であるため、ジャッキ29は計4基とされている(図8,図9参照)。
なお、補助梁24は収容空間2におかれるリングブロックBの径方向に沿うため、ジャッキ群G1とジャッキ群G2とで共用されている。但し、各群G1,G2に属するジャッキ29は径方向の相違に基づいて補助梁24の異なる位置に設置されている。
全体的な強度確保のため、支柱10の下端と上部構造体20とを斜めに連結する補強部材15と、各々の脚部30を連結する連結部材16とが設けられている。これらの補強部材15および連結部材16もそれぞれの端部をボルトナットによる締結とされ、着脱が可能である。また、これらの補強部材15および連結部材16は、リングブロックBの出し入れ方向に沿って並ぶ一対の支柱10の間に配置され、リングブロックBの出し入れを阻害することがないように形成されている。
高炉炉体の解体あるいは構築にあたっては、高炉の設置現場の近くに作業現場を設定し、この作業現場においてリングブロックBに対する作業を行う。
例えば、高炉の構築の際には、作業現場でリングブロックB(B1〜B3)を組み立て、これを炉体用支持架台50に載せ替えて搬送する。この載せ替えに本実施形態の吊換装置1が利用される。
図13に示すように、四隅の支柱10が立ったら、各々の間に主梁21を架け渡し、続いて副梁22を架け渡して上部構造体20を組み立てる。併せて、補強部材15、連結部材16を取り付けて全体の補強を行うとともに、上部構造体20においては、補助梁23,24を取り付け、さらにジャッキ29を設置してゆき、吊換装置1を完成させる。
図16に示すように、リングブロックBに応じたジャッキ群Gを選択してワイヤーを配置し、これによりリングブロックBを吊り上げる。
図16に戻って、リングブロックBが吊り上げられたら、その直下に炉体用支持架台50を導入し、リングブロックBを降ろして炉体用支持架台50に載置する。
図17に示すように、炉体用支持架台50内の輸送台車40によりリングブロックBを設置現場へ向けて搬出した後、脚部30内の輸送台車40により次のリングブロックBの作業現場へ移動し、同様の吊り換え作業を行う。
このような吊換装置1によるリングブロックBの吊り換えを繰り返すことにより、全てのリングブロックB(B1〜B3)を炉体用支持架台50に載置し、各々を作業現場から設置現場へと搬送することができる。
先ず、設置現場の近隣に作業現場を設営し、炉体櫓を設置する。作業現場においては、各リングブロックB(B1〜B3)を製作するとともに、吊換装置1を組み立て、この吊換装置1を用いて各リングブロックB(B1〜B3)を炉体用支持架台50に順次吊り換え、設置現場へ搬送する。
設置現場では、炉体櫓内に順次導入される各リングブロックBを、炉体櫓に設置したジャッキおよびワイヤーによって吊り上げて保持する。そして、全てのリングブロックB(B1〜B3)を吊り上げた状態で、炉体櫓内の基礎上に炉底マンテル用ブロック(図示省略)を設置し、先に吊り上げておいた各リングブロックBを炉底マンテルブロックの上に順次降ろし、相互に連結してゆく。
すなわち、設置現場の近隣に作業現場を設営しておくとともに、設置現場では炉体櫓内で炉体をリングブロックB(B1〜B3)および図示しない炉底マンテル用ブロックに分離し、各リングブロックBを炉体櫓内に設置したジャッキおよびワイヤーで吊り上げて保持する。
この状態で、先ず炉底マンテル用ブロックを炉外に搬出・作業現場へと搬送し、次に、最下段の炉腹マンテル用ブロックB3を降ろして作業現場へと搬送する。次に、同様にして中間のシャフトマンテル用ブロックB2ないし炉頂のガス捕集マンテル用ブロックB1を順次降ろして炉外へ搬出・作業現場へと搬送する。
これらにより、炉底マンテル用ブロックおよび各リングブロックB(B1〜B3)は作業現場で並行して解体され、設置現場では炉体の後処理が行われる。更新の場合は新たな炉体の搬入ないし組み立て等が行われる。
すなわち、吊り上げを予定するリングブロックB毎にジャッキ群Gを準備するため、各ブロックBに設定されるワイヤー吊り位置および数のパターンに対してそれぞれジャッキ群Gを適応させておくことができる。このため、施工の際には、吊り上げるリングブロックB(B1〜B3)に対応したジャッキ群G(G1〜G3)を選択し、同ジャッキ群Gに属するジャッキ29を用いて吊り上げを行うことができる。その結果、ジャッキ29の位置および数は吊り上げるリングブロックに最適のパターンで提供することができる。
さらに、本発明では、複数設定しておいたジャッキ群Gの選択により複数のリングブロックBに対応するため、従来方式のようなジャッキ移動用の可動部分を排除でき、構造的な複雑化を回避できる。
この際、補助梁23は副梁22に対して直交方向に接続するとともに、補助梁24を対角線方向に沿って配置し、かつ長手方向に複数のジャッキ29を設置したので、同じ補助梁24で異なる径寸法のリングブロックBに対応するジャッキ群Gに対応することができる。
なお、支柱用軸材モジュール11の連結数を増減することで支柱10の長さを変更することができ、吊換装置1の全体寸法を調整可能とすることもできる。
本発明において、上部構造体20の主梁21あるいは副梁22を軸材モジュールの連結で構成されるようにしてもよい。
従って、吊換装置1を移動式とするために輸送台車40を用いても、脚部30は支柱10の寸法に比べて十分大きく形成することができ、大型の輸送台車に適用できるとともに、従来のように大型の輸送台車に対応するために支柱10を過剰に大型化する必要も解消できる。
例えば、ジャッキ群Gも前述した3つのジャッキ群G1〜G3に限らず、2つあるいは4つ以上でもよい。各ジャッキ群Gにおけるジャッキ29の配置も前記実施形態に限定されるものではなく、吊り上げるリングブロックBのワイヤー接続位置等に応じて適宜設定すればよく、ジャッキ29の数は吊り上げるリングブロックBの強度および変形を考慮して適宜設定すればよい。
例えば、上部構造体を規則正しい格子状としておき、各格子にジャッキ29を配置しておき、要求される位置にあるジャッキ29を利用する等としてもよい。
2…収容空間
10…支柱
11…支柱用軸材モジュール
15…補強部材
16…連結部材
20…上部構造体
21…主梁
22…副梁
23,24…補助梁
29…ジャッキ
30…脚部
31…平面構造体
34…支持構造体
40…輸送台車
50…炉体用支持架台
58…ワイヤー
59…吊上治具
B…リングブロック
B1…ガス捕集マンテル用ブロック
B2…シャフトマンテル用ブロック
B3…炉腹マンテル用ブロック
G…ジャッキ群
G1…ガス捕集マンテル用ブロックに対応するジャッキ群
G2…シャフトマンテル用ブロックに対応するジャッキ群
G3…炉腹マンテル用ブロックに対応するジャッキ群
Claims (9)
- 複数種類のリングブロックを収容可能な収容空間の周囲に配列された支柱と、
前記支柱で支持されかつ前記収容空間の上面を覆う上部構造体と、
前記上部構造体に配置された複数のジャッキ群と、を備え、
前記ジャッキ群は、それぞれ前記上部構造体において前記収容空間の中心からの距離が異なる同心円状の領域を有し、かつ吊り上げる前記リングブロックに適応したワイヤー吊り位置および数のパターンで前記領域に設置された複数のジャッキで構成されていることを特徴とする高炉炉体リングブロックの吊換装置。 - 請求項1に記載の高炉炉体リングブロックの吊換装置において、
前記ジャッキ群は、ガス捕集マンテル用ジャッキ群、シャフトマンテル用ジャッキ群、炉腹マンテル用ジャッキ群を含み、
前記各ジャッキ群に設置されるジャッキの数および配置は、ガス捕集マンテル用ジャッキ群、シャフトマンテル用ジャッキ群、炉腹マンテル用ジャッキ群の各々の吊り荷重に応じて設定されることを特徴とする高炉炉体リングブロックの吊換装置。 - 請求項2に記載の高炉炉体リングブロックの吊換装置において、
前記ガス捕集マンテル用ジャッキ群は最も内周に配列されたジャッキを有し、
前記シャフトマンテル用ジャッキ群は前記ガス捕集マンテル用ジャッキ群の外側に配列されたジャッキを有し、
前記炉腹マンテル用ジャッキ群は前記シャフトマンテル用ジャッキ群の外側に配列されたジャッキを有することを特徴とする高炉炉体リングブロックの吊換装置。 - 請求項1から請求項3の何れかに記載の高炉炉体リングブロックの吊換装置において、
前記収容空間は平面矩形でありかつ前記支柱は前記収容空間の四隅に設置された4本の支柱であり、
前記上部構造体は、前記支柱に支持されかつ前記上部構造体の外周部分に平面形状が矩形を形成する4本の主梁と、前記主梁のうち対向する一対に架け渡された複数の副梁と、前記副梁の間に架け渡された補助梁とを備え、
前記ジャッキ群は、前記副梁および前記補助梁に設置されている
ことを特徴とする高炉炉体リングブロックの吊換装置。 - 請求項4に記載の高炉炉体リングブロックの吊換装置において、
前記補助梁は前記収容空間の対角線方向に沿って延びる補助梁を含み、この対角線方向の補助梁には前記収容空間の中心からの距離が異なる複数のジャッキが配置されていることを特徴とする高炉炉体リングブロックの吊換装置。 - 請求項1から請求項5の何れかに記載の高炉炉体リングブロックの吊換装置において、
前記支柱および前記上部構造体の一部は、それぞれ軸材モジュールを長手方向へ順次連結して構成されているとともに、前記軸材モジュールの相互連結部分は分解可能な結合構造であることを特徴とする高炉炉体リングブロックの吊換装置。 - 請求項1から請求項6の何れかに記載の高炉炉体リングブロックの吊換装置において、
前記支柱はその下端部に輸送台車が進入可能な脚部を有し、
前記脚部は、前記輸送台車の進入方向と交差する方向の寸法が前記支柱より大きな平面構造体と、前記平面構造体の下面に前記進入方向の両側に沿って形成された一対の支持構造体とを備えていることを特徴とする高炉炉体リングブロックの吊換装置。 - 作業現場で複数のリングブロックを製作する工程と、設置現場で前記リングブロックを順次連結して炉体を構築する工程と、輸送台車を用いて前記リングブロックを前記作業現場から前記設置現場まで搬送する工程と、前記輸送台車に前記リングブロックを載せるために吊換装置を用いて前記各リングブロックを吊り上げる工程と、を含む炉体構築方法において、
前記吊換装置には、複数種類のリングブロックを収容可能な収容空間の周囲に配列された支柱と、前記支柱で支持されかつ前記収容空間の上面を覆う上部構造体と、前記上部構造体に配置された複数のジャッキ群とを設置し、前記ジャッキ群は、それぞれ前記上部構造体において前記収容空間の中心からの距離が異なる同心円状の領域を有し、かつ吊り上げる前記リングブロックに適応したワイヤー吊り位置および数のパターンで前記領域に設置された複数のジャッキで構成しておき、
前記各リングブロックを吊り上げる工程では、吊り上げる前記リングブロックに適応した前記ジャッキ群を選択して用いることを特徴とする炉体構築方法。 - 設置現場で炉体を複数のリングブロックに分離する工程と、作業現場で前記リングブロックを更に解体する工程と、輸送台車を用いて前記リングブロックを前記設置現場から前記作業現場まで搬送する工程と、前記輸送台車に前記リングブロックを載せるために吊換装置を用いて前記各リングブロックを吊り上げる工程と、を含む炉体解体方法において、
前記吊換装置には、複数種類のリングブロックを収容可能な収容空間の周囲に配列された支柱と、前記支柱で支持されかつ前記収容空間の上面を覆う上部構造体と、前記上部構造体に配置された複数のジャッキ群とを設置し、前記ジャッキ群は、それぞれ前記上部構造体において前記収容空間の中心からの距離が異なる同心円状の領域を有し、かつ吊り上げる前記リングブロックに適応したワイヤー吊り位置および数のパターンで前記領域に設置された複数のジャッキで構成しておき、
前記各リングブロックを吊り上げる工程では、吊り上げる前記リングブロックに適応した前記ジャッキ群を選択して用いることを特徴とする炉体解体方法。
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