JP4471334B2 - 紫外線硬化型感圧接着剤組成物およびそれを用いた液体トナー受容性に優れた情報担持用シート - Google Patents

紫外線硬化型感圧接着剤組成物およびそれを用いた液体トナー受容性に優れた情報担持用シート Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、紫外線硬化型感圧接着剤組成物およびそれを用いた液体トナー受容性に優れた情報担持用シートに関し、さらに詳しくは、基体シート面に予め形成された接着層への液体トナー受容性を向上させる紫外線硬化型感圧接着剤組成物およびこれを基体シート面に塗布してなる剥離可能でかつ液体トナー受容性に優れた接着層を有する情報担持シート、すなわち、一時的に接着するが、必要に応じて容易に剥離できる見開き面を有する折り畳みシート、重ね合わせシート、例えば、情報隠蔽シート等の親展性をもつハガキ、通知書、カード等の情報担持用シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、郵便法の改正に伴い、親展性を有するハガキシステムが実用化され、普及している。この親展性を有するハガキシステムは、例えば個人的用件、あるいはプリント情報、印刷情報等の各種情報が記載されたハガキを折り畳み、切り重ね、あるいは別体同士の重ね合わせをする等、各種の重ね合わせ態様で剥離可能に接着し、該情報を隠蔽した後、郵送し、受取人が重ね合わせ面を再び剥離して隠蔽情報を読み取るものである。
【0003】
一方、最近、電子写真法を用いたプラスチックフィルム、紙等に対する画像形成方法が注目されている。この方法は衆知のごとく製版工程が不要であるため、少量多品種の印刷物を製造するには最適な方法である。特に、液体トナーを使用した電子写真現像法は粉体トナーを使用した場合と比較して出力画像が高精細で品質が良く、画像品質の面ではグラビア印刷方式、オフセット印刷方式に匹敵するレベルまで達しており、紙に対する枚数出力においても印刷速度が改良されスピードの面でも印刷方式レベルに近づいている。
またグラビア印刷方式やオフセット印刷方式は製版作業工程において多くの時間と費用が費やされるので、大量の印刷物に対しては印刷物1枚当たりのコストは低く抑えられる大きなメリットがあるが、少量の印刷物に対してはコスト高になり対応しにくい欠点がある。
それに対して液体トナーを使用した電子写真現像法は、製版作業工程が不要なため少量多品種印刷に適しており、特定のものを必要な時に必要な量だけ印刷する(オンデマンド印刷)ことが可能である。
しかしながら、液体トナーを使用した場合、液体トナーとの密着性の問題などプリント適性の点から使用できる用紙がコート紙に限定されるため、コストアップになる問題がある。
【0004】
コート紙以外の各種用紙に対して液体トナーに対する受容性を付与する技術が多く提案されている(例えば、特許文献1〜5参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平9−179329号公報
【特許文献2】
特願2001−398335
【特許文献3】
特願2001−398345
【特許文献4】
特願2001−398347
【特許文献5】
特願2002−16973
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、一時的に接着するが、必要に応じて容易に剥離できる接着層を備えた情報担持用シートの前記接着層の接着・再剥離性を損なうことなく、前記接着層に液体トナー受容性を付与し、液体トナーを使用した電子写真現像法により高精細で品質が良い画像・文字などを形成できる情報担持用シートは、未だ実用化されていない。
本発明の第1の目的は、従来の問題を解決し、良好な接着・再剥離性を有するとともに、液体トナー受容性に優れ、液体トナーを使用して電子写真法により高精細で品質が良い画像・文字などを形成できる接着層を形成できる紫外線硬化型感圧接着剤組成物を提供することであり、
本発明の第2の目的は、この紫外線硬化型感圧接着剤組成物を用いた液体トナー受容性に優れた情報担持用シートを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、液体トナー受容性に優れた隠蔽情報担持用シートのための紫外線硬化型感圧接着剤組成物について、鋭意研究を重ねた結果、アクリル紫外線硬化型感圧接着剤に対して液体トナー受容性樹脂を配合した紫外線硬化型感圧接着剤組成物を用いることにより、課題を解決できることを見出し、本発明をなすに至った。
【0008】
すなわち、本発明の請求項1の紫外線硬化型感圧接着剤組成物は、シートの重ね合わせ面に塗布され、硬化処理により接着層を形成し、前記重ね合わせ面同士を対接させ圧力を付与することにより、その重ね合わせ面同士を剥離可能に接着させるアクリル系光重合性モノマーとアクリル系光重合性オリゴマーを含むアクリル感圧接着剤組成物であって、エチレン・アクリル酸樹脂、ポリイミン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリブタジエン樹脂から選ばれる液体トナー受容性樹脂を、感圧接着剤組成物全体(固形分)に対して3〜30質量%含むことを特徴とする。
【0009】
本発明の紫外線硬化型感圧接着剤組成物はシート面への塗布適性に優れると共に、安価であり、本発明の紫外線硬化型感圧接着剤組成物を用いて基体シートの重ね合わせ面の所定部に塗布し紫外線を照射して硬化して形成された接着層は、良好な接着・再剥離性を有するとともに、透明性や光沢に優れており、接着層面に液体トナーを使用して電子写真法により高精細で品質が良い画像・文字などを、少量多品種であってもオンデマンドで形成できる。
液体トナー受容性樹脂が、エチレン・アクリル酸樹脂、ポリイミン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリブタジエン樹脂から選ばれる樹脂であると、液体トナーの受容性をより高めることができる。
液体トナー受容性樹脂の配合量が、感圧接着剤組成物全体(固形分)に対して特定の範囲内にあると、接着層の接着・再剥離性を損なうことなく、接着層の液体トナー受容性をより確実に高めることができ、液体トナーを使用した電子写真現像法により高精細で品質が良い画像・文字などを形成できる。
アクリル系光重合性モノマーとアクリル系光重合性オリゴマーを含むアクリル感圧接着剤組成物は紫外線硬化特性に優れるとともに安価であり、接着・再剥離性、液体トナー受容性に優れた接着層が得られる。
【0010】
(削除)
【0011】
(削除)
【0012】
(削除)
【0013】
(削除)
【0014】
(削除)
【0015】
(削除)
【0016】
本発明の請求項は、基体シートの重ね合わせ面に請求項1記載の紫外線硬化型感圧接着剤組成物の接着層を有してなる情報担持用シートである。
【0017】
本発明の情報担持用シートは、構成が簡単で安価であり、接着層は接着・再剥離性に優れるとともに、光沢に優れるので光沢感が付与され、透明性に優れているので接着層の下の画像・文字などを接着層を通して見ることができ、接着層面に液体トナーを使用して電子写真法により高精細で品質が良い画像・文字などを、少量多品種であってもオンデマンドで形成できる。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の情報担持用シートの構成について添付図面に基づき説明する。
ここで、図1は本発明の三つ折りハガキの表面展開図、図2はこのハガキの裏面展開図、図3は図1のX−X線断面図、図4は図1のハガキを折り込む際の状態説明図、図5は本発明の二つ折りハガキの表面展開図、図6はこのハガキの裏面展開図、図7は図5のハガキを折り込む際の状態説明図、図8は本発明の部分二つ折りハガキの表面展開図、図9はこのハガキの裏面展開図、図10は図8のハガキを折り込む際の状態説明図である。
【0019】
先ず、図1ないし図3に示す三つ折りハガキ1は、定型ハガキサイズの3倍のサイズを有する基体シート2から構成され、折り線3a、3bによって3つの領域に区画されるものである。左側区画領域Aの表面には、郵便番号、宛て名、住所等の宛て先情報印刷4が基体シート2に直接印刷されており、基体シート2の区画領域B及びCの表面全体と区画領域A及びBの裏面全体に対し、本発明の紫外線硬化型感圧接着剤組成物が塗布され、硬化処理されて剥離可能な接着層6が形成されており、そして接着層6の上に液体トナーを使用して電子写真現像法により隠蔽情報印刷5が形成されている。このように構成された三つ折りハガキ1は図4に示すように、各区画の重ね合わせ面を折り線3a、3bにてZ型に折り込んで接着層同士を対接させ、この状態でドライシーラーで加圧することにより、その接着層6が活性化されて再剥離可能に接着される。
この例では、接着層6の上に液体トナーを使用して電子写真現像法により隠蔽情報印刷5が形成されている例を示したが、基体シート2に隠蔽情報印刷5を直接印刷し、その上に本発明の紫外線硬化型感圧接着剤組成物を塗布し、硬化処理して剥離可能な接着層6を形成することもできる。接着層6は透明性、光沢に優れており、接着層6を通して下の隠蔽情報印刷5を見ることができる。
【0020】
次に、図5及び図6に示す二つ折りハガキ11は、定型ハガキサイズの2倍のサイズを有する基体シート2から構成され、中央部の折り線3によって2つの領域D及びEに区画されるものである。左側区画領域DおよびEの表面には、郵便番号、宛て名、住所等の宛て先情報印刷4が基体シート2に直接印刷されており、また区画領域D及びEの裏面には本発明の紫外線硬化型感圧接着剤組成物が塗布され、硬化処理されて剥離可能な接着層6が形成されており、そして接着層6の上に液体トナーを使用して電子写真現像法により隠蔽情報印刷5が形成されている。このように構成された二つ折りハガキ11は、図7に示すように、上記の三つ折りハガキと同様に、左右区画裏面の接着層同士が対接するように折り線3で折り込んで加圧することにより、その接着層6が活性化されて再剥離可能に接着される。
基体シート2に隠蔽情報印刷5を直接印刷し、その上に本発明の紫外線硬化型感圧接着剤組成物を塗布し、硬化処理して剥離可能な接着層6を形成することもできる。接着層6は透明性、光沢に優れており、接着層6を通して下の隠蔽情報印刷5を見ることができる。
【0021】
また、図8及び図9に示す部分二つ折りハガキ21は、定型ハガキサイズの1.5倍のサイズを有する基体シート2から構成され、折り線3によってサイズの異なる左右2つの領域F及びGに区画されるものである。左側区画領域Fの表面には、郵便番号、宛て名、住所等の宛て先情報印刷4が基体シート2に直接印刷されており、また、基体シート2の区画領域Gの裏面全体及び区画領域Gを折り線3で折り込んだ際に重ね合わされる区画領域Fの一部裏面に対し、本発明の紫外線硬化型感圧接着剤組成物が塗布され、硬化処理されて剥離可能な接着層6が形成されており、そして接着層6の上に液体トナーを使用して電子写真現像法により隠蔽情報印刷5が形成されている。このように構成された部分二つ折りハガキ21は、図10に示すように、上記の二つ折りハガキと同様に、左右区画裏面の接着層同士が対接するように折り線3で折り込んで加圧することにより、その接着層6が活性化されて再剥離可能に接着される。
基体シート2に隠蔽情報印刷5を直接印刷し、その上に本発明の紫外線硬化型感圧接着剤組成物を塗布し、硬化処理して剥離可能な接着層6を形成することもできる。接着層6は透明性、光沢に優れており、接着層6を通して下の隠蔽情報印刷5を見ることができる。
【0022】
本発明の紫外線硬化型感圧接着剤組成物は、公知の紫外線硬化型感圧接着剤組成物に対して液体トナー受容性樹脂を配合したものである。
公知の紫外線硬化型感圧接着剤組成物としては、具体的には、例えば、1官能アクリル系光重合性モノマーおよび2官能以上の多官能アクリル系光重合性モノマーあるいはさらにフェニル基を分子構造中に有するアクリル系光重合性モノマーから選ばれるアクリル系光重合性モノマーを主成分とする紫外線硬化型感圧接着剤組成物、これらのアクリル系光重合性モノマーとアクリル系光重合性オリゴマーを主成分とする紫外線硬化型感圧接着剤組成物を挙げることができる。
【0023】
アクリル系光重合性モノマーとしては、具体的には、例えばアクリル酸やメタクリル酸などの不飽和カルボン酸又はそのエステル、例えばアルキル‐、シクロアルキル‐、ハロゲン化アルキル‐、アルコキシアルキル‐、ヒドロキシアルキル‐、アミノアルキル‐、テトラヒドロフルフリル‐、アリル‐、グリシジル‐、ベンジル‐、及びメタクリレート、低級アルキレングリコール、アクリルアミド、メタクリルアミド又はその誘導体、例えばアルキル基やヒドロキシアルキル基でモノ置換又はジ置換されたアクリルアミド及びメタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド及びメタクリルアミド、N,N′‐アルキレンビスアクリルアミド及びメタクリルアミドなどを挙げることができる。
これらは単独で用いてもよいし、また2種以上を組み合わせて用いてもよく、また1官能アクリル系光重合性モノマー、2官能アクリル系光重合性モノマー、3官能アクリル系光重合性モノマー、あるいは多官能アクリル系光重合性モノマーの混合物であってもよい。
【0024】
アクリル系光重合性オリゴマーとしては、末端にアクリロイル基、メタクリロイル基をもつオリゴマーであり、このようなオリゴマーとしては、エポキシ系アクリレート、ポリエステル系アクリレート、ポリビニルアルコール系オリゴマー、ポリアクリル酸系オリゴマー、ウレタンアクリレート系オリゴマーなどであり、具体的には、例えば、エポキシ樹脂のアクリル酸エステル例えばビスフェノールAのジグリシジルエーテルジアクリレート、エポキシ樹脂とアクリル酸とメチルテトラヒドロフタル酸無水物との反応生成物、エポキシ樹脂と2‐ヒドロキシエチルアクリレートとの反応生成物などのエポキシ系アクリレート、グリシジルジアクリレートと無水フタル酸との開環共重合エステル、メタクリル酸二量体とポリオールとのエステル、アクリル酸と無水フタル酸とプロピレンオキシドから得られるポリエステル、ポリエチレングリコールと無水マレイン酸とグリシジルメタクリレートとの反応生成物などのようなポリエステル系オリゴマー、ポリビニルアルコールとN‐メチロールアクリルアミドとの反応生成物、ポリビニルアルコールを無水コハク酸でエステル化したのち、グリシジルメタクリレートを付加させたものなどのようなポリビニルアルコール系オリゴマー、メチルビニルエーテル−無水マレイン酸共重合体と2‐ヒドロキシエチルアクリレートとの反応生成物又はこれにさらにグリシジルメタクリレートを反応させたものなどのポリアクリル酸系オリゴマー、ウレタン結合を介してポリオキシアルキレンセグメント又は飽和ポリエステルセグメントあるいはその両方が連結し、両末端にアクリロイル基又はメタクロイル基を有するウレタンアクリレート系オリゴマーなどを挙げることができる。
これらは単独で用いてもよいし、また2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、さらにアクリル系光重合性オリゴマー以外のオリゴマーと組み合わせて用いることもできる。
【0025】
これらのアクリル系光重合性オリゴマーは、重量平均分子量2000〜30000の範囲のものが適当である。これよりも分子量が小さいものを用いると粘着性が大きくブロッキングなどを生じるため取り扱いが困難になるし、反面、これよりも分子量の大きいものを用いると、硬化後の感圧接着性が低下するので再剥離性接着用としては利用できなくなる。
【0026】
フェニル基を分子構造中に有するアクリル系光重合性モノマーとしては、1官能アクリル系光重合性モノマー、2官能アクリル系光重合性モノマー、3官能アクリル系光重合性モノマー、あるいは多官能アクリル系光重合性モノマーの混合物であってもよい。
フェニル基を分子構造中に有する1官能アクリル系光重合性モノマーとしては、具体的には、例えばノニルフェノールPO変性アクリレート(商品名:アロニクスM117、東亜合成(株)製)、ノニルフェノールEO変性アクリレート(商品名:アロニクスM113、東亜合成(株)製)、フェノキシポリエチレングリコールアクリレート(商品名:ビスコート193、大坂有機化学工業(株)製)、フェノキシエチルアクリレート(商品名:ビスコート192、大坂有機化学工業(株)製)などを挙げることができる。
またフェニル基を分子構造中に有する2官能アクリル系光重合性モノマーとしては具体的には、例えばビスフェノールF EO変性ジアクリレート(商品名:アロニクスM208、東亜合成(株)製)、ビスフェノールA EO変性ジアクリレート(商品名:アロニクスM210、東亜合成(株)製)、ビスフェノールA EO変性ジアクリレート(商品名:ビスコート700、大坂有機化学工業(株)製)などを挙げることができる。
本発明においてアクリル系光重合性モノマーとアクリル系光重合性オリゴマーの含有量が適当であると、紫外線硬化型感圧接着剤組成物を基体シート面へ塗布して紫外線を照射して硬化した接着層が適度な接着性、再剥離性を有するとともに、液体トナー定着性も改善される。
【0027】
光重合開始剤としては、公知の光重合開始剤の中から任意のものを選択して用いることができる。
このような光重合開始剤としては、具体的には、例えばベンゾインやベンゾインエチルエーテル、ベンゾイン‐n‐プロピルエーテル、ベンゾイン‐イソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチル‐エーテルなどのベンゾインアルキルエーテル類、2,2‐ジメトキシ‐2‐フェニルアセトフェノン、ベンゾフェノン、ベンジル、ジアセチル、ジフェニルスルフィド、エオシン、チオニン、9,10‐アントラキノン、2‐エチル‐9,10‐アントラキノンなどを挙げることができる。これらの光重合開始剤は、それぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらの光重合開始剤の配合量は、前記アクリル系光重合性成分の合計100質量部に対し、約0.1質量部〜15質量部、好ましくは約1質量部〜11質量部、さらに好ましくは約8質量部〜10質量部の範囲で選ばれる。
【0028】
本発明の紫外線硬化型感圧接着剤組成物には、さらに、光重合促進剤、所望に応じて一般の感光性樹脂組成物において慣用されている添加成分、例えば粘着付与剤、粘度調整剤、老化防止剤、安定剤、着色剤、微粒子充填剤などを含有させることができる。
【0029】
本発明で用いる液体トナー受容性樹脂としてのエチレン・アクリル酸樹脂は、エチレンとアクリル酸とを共重合して得られる樹脂であり、アクリル酸比率は特に限定されないが、アクリル酸比率が2〜30モル%、重量平均分子量がおよそ8000〜20000のものが好適に用いられる。エチレン・アクリル酸樹脂は水に分散/または有機溶剤に溶解した形態で用いられる。しかし、エチレン・アクリル酸樹脂は、通常、アクリル酸をアンモニア、アミン等のアルカリ塩またはナトリウム、亜鉛等の金属塩にして水に分散した形態で用いられる。
【0030】
本発明で用いる液体トナー受容性樹脂としてのポリイミン樹脂としては、分子骨格中に第一級、第二級および第三級アミノ基の一種またはそれ以上を含むポリマーであれば特に制限されるものではない。
ポリイミン樹脂としては、具体的には、例えば、ポリエチレンイミン、ポリプロピレンイミンなどのポリアルキレンイミン;ポリアルキレンイミンとアルデヒド化合物、ケトン化合物、アルキルハライド化合物、イソシアネート化合物、チオイソシアネート化合物、活性オレフィン化合物、エポキシ化合物、シアナミド化合物、グアニジン化合物、尿素、チオ尿素、カルボキシ化合物、酸無水物、アシルハライド化合物などとの反応物;カルボキシ含有アクリル樹脂とアルキレンイミンとの反応物であるアミノ基含有アクリル樹脂、ポリアルキレンイミンとポリアルキレンオキシドとのブロック重合体、アルキレンジクロライドとアルキレンポリアミンとの重縮合物;ポリアルキレンポリアミン、ポリアミドポリアミン、ポリアミドポリアミン・エピクロヒドリン樹脂、ポリビニルポリアミン、ポリアリルポリアミン、ポリアクリルアミドとホルマリン、アミン化合物とのマンニッヒ反応物;ビニルラクタム化合物とアクリルアミドの共重合体;ポリビニルピリジン、ポリビニルイミダゾリン、ポリアルキルアミノエチルアクリレート、キトサン、アニリンとホルマリンとの重縮合物、アルキレンジアミンとエピクロロヒドリンとの重縮合物などを挙げることができる。
本発明においては、これらのなかでも、ポリエチレンイミンおよびその誘導体は好ましく使用できる。
本発明で用いるポリイミン樹脂の分子量は、100以上が好ましく、特に300〜100万が好ましい。
【0031】
本発明で用いるポリイミン樹脂としては市販品を使うこともできる。市販品の例としては、ポリエチレンイミン(商品名:エポミンPシリーズ(Mn=70,000)、SPシリーズ(Mn=300〜10,000)、RPシリーズ、PPシリーズ、日本触媒社製)、エチレンイミン変性ポリマー(アミノエチル化)(商品名:ポリメントNKシリーズ、SKシリーズ、日本触媒社製)、多官能アジリジニル化合物(アジリジニル化)(商品名:ケミタイト、日本触媒社製)などを挙げることができる。
【0032】
本発明で用いる液体トナー受容性樹脂としてのポリウレタン樹脂は、(1)分子内に2個以上の活性水素原子を有する化合物、もしくは(2)分子内に少なくとも2個以上の活性水素原子を有する鎖伸長剤と(3)分子内に2個以上のイソシアネート基を有する、有機ポリイソシアネートとを反応せしめて得られる化合物である。
【0033】
上記(1)の化合物として一般に知られているのは、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4−ブタンジオールおよび1,6−ヘキサンジオールなどのグリコール類、グリセリン、トリメチロールプロパンおよびペンタエリスリトールなどの多価アルコール類、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンおよびピペラジンなどのジアミン類、モノエタノールアミンおよびジエタノールアミンなどのアミノアルコール類、チオジエチレングリコールなどのチオジグリコール類あるいは水などが挙げられる。
【0034】
上記(2)の化合物としては、末端または分子内に2個以上のヒドロキシル基、カルボキシル基、アミノ基あるいはメルカプト基を含むものであり、特に好ましいのはポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオールおよびポリエーテルエステルポリオールなどが挙げられる。ポリエーテルポリオールとしては、例えばエチレンオキサイドおよびプロピレンオキサイドなどのアルキレンオキサイド類、あるいはスチレンオキサイドおよびエピクロルヒドリンなどを重合した化合物、あるいはそれらのランダム共重合、ブロック共重合あるいは多価アルコールへの付加重合を行って得られた化合物などがある。
ポリエステルポリオールおよびポリエーテルエステルポリオールとしては、主として直鎖状あるいは分岐状の化合物が挙げられ、コハク酸、アジピン酸、フタル酸、および無水マレイン酸などの多価の飽和および不飽和カルボン酸無水物などとエチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、およびトリメチロールプロパンなどの多価の飽和および不飽和のアルコール類、比較的低分子量のポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどのポリアルキレンエーテルグリコール類、あるいはそれらアルコール類の混合物とを縮合することにより生成し得る。
さらにポリエステルポリオールとしては、ラクトンおよびヒドロキシ酸から得られるポリエステル類が挙げられ、ポリエーテルエステルポリオールとしてはあらかじめ製造されたポリエステル類に、エチレンオキサイドあるいはプロピレンオキサイドなどを付加せしめたポリエーテルエステル類が挙げられる。
【0035】
上記(3)の有機ポリイソシアネートとしては、トルイレンジイソシアネートの異性体類、4.4’−ジフェニルメタンジイソシアネートなどの芳香族ジイソシアネート類、キシリレンジイソシアネートなどの芳香族脂肪族ジイソシアネート類、イソホロンジイソシアネートおよび4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートなどの脂肪族ジイソシアネート類、あるいはそれら化合物を単一あるいは複数でトリメチロールプロパンなどとあらかじめ付加させたポリイソシアネート類が挙げられる。
【0036】
本発明で用いる液体トナー受容性樹脂としてのポリブタジエン樹脂は、末端にアリル基を有し、ブタジエンが1,2結合(ビニル基)、トランス−1,4結合、シス−1,4結合でランダムに結合した分子構造を有するもの(例えば、日石ポリブタジエンB−700、B−1000、B−2000、B−3000など)、これらのポリブタジエン系樹脂を変性した変性品などで、重量平均分子量が約700〜10,000、好ましくは3,000〜10,000のものが好適に使用できる。
変性品としては、マレイン化物(例えば、日石ポリブタジエンM−1000−20、M−1000−80、M−2000−20など)やそのアルカリ金属塩(例えば、酸価0.36〜1.43mmol/g)、マレイン化物をエステル化した半エステル化物、マレイン化物をメタクリル化したメタクリル化物(例えば、日石ポリブタジエンMM−1000−80など)やそのアルカリ金属塩(例えば、酸価1.16mmol/g)、マレイン化物をイミド化したイミド化物、エポキシ化物(例えば、エポキシ当量200〜246g/eq)(例えば、日石ポリブタジエンE−1000−8、E−1800−6.5、ダイセル化学工業エポリードPB3600、PB4700、出光石油化学R−15EPI、R−45EPIなど)、エポキシ化物をアミン化したアミン化物、エポキシ化物をアクリル化したアクリル化物、フェノール化物などを挙げることができる。通常は芳香族系などの有機溶剤に溶解した形態、水に分散した形態、水および有機溶剤に溶解または分散した形態で用いられる。
【0037】
本発明の紫外線硬化型感圧接着剤組成物に配合する液体トナー受容性樹脂の配合量は特に限定されるものではない。しかし、感圧接着剤組成物全体(固形分)に対して5〜30質量%であることが好ましい。5質量%未満では接着層の液体トナー受容性を向上できず、液体トナーを使用した電子写真現像法により高精細で品質が良い画像・文字などを形成できない恐れがあり、30質量%を超えると塗工性、接着層の接着・再剥離性が損なわれる恐れがある。
【0038】
本発明の情報担持用シートは、例えば次のようにして製造することができる。すなわち、所定の基材シートを、二つ折り、三つ折り、切り重ね、あるいは別体同士の重ね合わせなどにより対向する部分に、グラビアコーター、フレキソ、エアナイフコーター、バーコーターなどの塗布手段により、本発明の紫外線硬化型感圧接着剤組成物を塗布し硬化処理することにより接着層を形成させる。この際の塗布は、基材シート表面の全面にわたって行ってもよいし、一部分の表面のみに行ってもよい。この基材シート表面には、あらかじめ所要の情報を印刷しておいてもよいし、接着層を塗布したのち、情報を印刷してもよい。
【0039】
次に、本発明で用いる基体シートとしては、例えば、非塗被紙である上質紙、中質紙、ザラ紙、コットン紙;塗被紙であるアート紙、コート紙、軽量コート紙など、その他、プラスチックラミネート紙、布、プラスチックラミネート布、プラスチックフィルム、金属箔などを挙げることができる。基材の坪量は通常50〜160g/m2程度である。基材シートとして、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニルなどの合成プラスチックフィルムを用いる場合には、基体シートの表面をマット処理、コロナ処理などの表面処理を施すのが好ましい。また、基体シート面への本発明の紫外線硬化型感圧接着剤組成物の塗布量は、接着層の接着性、剥離性などの維持のため、1〜30g/m2 、好ましくは3〜20g/m2 、さらに好ましくは5〜15g/m2 とするのがよい。
さらにまた、形成された剥離可能な接着層を加圧ローラにて約1〜10kg/cm2 で加圧することにより、耐ブロッキング性をさらに向上させることができる。
【0040】
【実施例】
以下実施例により本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に何ら制約されるものではない。
【0041】
(本発明の紫外線硬化型感圧接着剤組成物Aの調製)
多官能モノマー トリメチロールプロパントリアクリレート[商品名:アニロックスM−309(東亜合成社製)]19質量部と単官能モノマー ノニルフェノールEO変性(n≒4)アクリレート[商品名:アニロックスM−113(東亜合成社製)]30質量部を混合し、この混合液に脂肪族ウレタンジアクリレート[商品名:Crodamer UVU−310(クローダジャパンン社製)]40質量部を混合する。さらにシリコンアクリレート[商品名:Crodamer UVS−500(クローダジャパンン社製)]3質量部を混合し、この混合液に光重合開始剤[商品名:バイキュア55(アクゾノーベル社製)]8質量部を混合しよく攪拌する。この液にエチレン・アクリル酸共重合樹脂[商品名:ザイクセンA(住友精化社製)]20質量部を混合し十分に混練して本発明の紫外線硬化型感圧接着剤組成物Aを調製した。
【0042】
(本発明の紫外線硬化型感圧接着剤組成物B−1の調製)
多官能モノマー トリメチロールプロパントリアクリレート[商品名:アニロックスM−309(東亜合成社製)]15質量部と単官能モノマー ノニルフェノールEO変性(n≒4)アクリレート[商品名:アニロックスM−113(東亜合成社製)]28質量部を混合し、この混合液に脂肪族ウレタンジアクリレート[商品名:Crodamer UVU−310(クローダジャパンン社製)]38質量部を混合する。さらにシリコンアクリレート[商品名:Crodamer UVS−500(クローダジャパンン社製)]1質量部を混合し、この混合液に光重合開始剤[商品名:バイキュア55(アクゾノーベル社製)]8質量部を混合しよく攪拌する。この液にポリウレタン樹脂[商品名:ポリウレタン528−35(荒川化学工業社製)]10質量部を混合し十分に混練して本発明の紫外線硬化型感圧接着剤組成物B−1を調製した。
【0043】
(本発明の紫外線硬化型感圧接着剤組成物B−2の調製)
多官能モノマー トリメチロールプロパントリアクリレート[商品名:アニロックスM−309(東亜合成社製)]20質量部と単官能モノマー ノニルフェノールEO変性(n≒4)アクリレート[商品名:アニロックスM−113(東亜合成社製)]28質量部を混合し、この混合液に脂肪族ウレタンジアクリレート[商品名:Crodamer UVU−310(クローダジャパンン社製)]38質量部を混合する。さらにシリコンアクリレート[商品名:Crodamer UVS−500(クローダジャパンン社製)]1質量部を混合し、この混合液に光重合開始剤[商品名:バイキュア55(アクゾノーベル社製)]8質量部を混合しよく攪拌する。この液にポリウレタン樹脂[商品名:ポリウレタン528−35(荒川化学工業社製)]5質量部を混合し十分に混練して本発明の紫外線硬化型感圧接着剤組成物B−2を調製した。
【0044】
(本発明の紫外線硬化型感圧接着剤組成物C−1の調製)
多官能モノマー トリメチロールプロパントリアクリレート[商品名:アニロックスM−309(東亜合成社製)]17質量部と単官能モノマー ノニルフェノールEO変性(n≒4)アクリレート[商品名:アニロックスM−113(東亜合成社製)]30質量部を混合し、この混合液に脂肪族ウレタンジアクリレート[商品名:Crodamer UVU−310(クローダジャパンン社製)]35質量部を混合する。さらにシリコンアクリレート[商品名:Crodamer UVS−500(クローダジャパンン社製)]1質量部を混合し、この混合液に光重合開始剤[商品名:バイキュア55(アクゾノーベル社製)]8質量部を混合しよく攪拌する。この液に液状ポリブタジエン樹脂[商品名:MM−100−80(新日本石油化学社製)]9質量部を混合し十分に混練して本発明の紫外線硬化型感圧接着剤組成物C−1を調製した。
【0045】
(本発明の紫外線硬化型感圧接着剤組成物C−2の調製)
多官能モノマー トリメチロールプロパントリアクリレート[商品名:アニロックスM−309(東亜合成社製)]20質量部と単官能モノマー ノニルフェノールEO変性(n≒4)アクリレート[商品名:アニロックスM−113(東亜合成社製)]33質量部を混合し、この混合液に脂肪族ウレタンジアクリレート[商品名:Crodamer UVU−310(クローダジャパンン社製)]35質量部を混合する。さらにシリコンアクリレート[商品名:Crodamer UVS−500(クローダジャパンン社製)]1質量部を混合し、この混合液に光重合開始剤[商品名:バイキュア55(アクゾノーベル社製)]8質量部を混合しよく攪拌する。この液に液状ポリブタジエン樹脂[商品名:MM−100−80(新日本石油化学社製)]3質量部を混合し十分に混練して本発明の紫外線硬化型感圧接着剤組成物C−2を調製した。
【0046】
(本発明の紫外線硬化型感圧接着剤組成物C−3の調製)
多官能モノマー トリメチロールプロパントリアクリレート[商品名:アニロックスM−309(東亜合成社製)]13質量部と単官能モノマー ノニルフェノールEO変性(n≒4)アクリレート[商品名:アニロックスM−113(東亜合成社製)]23質量部を混合し、この混合液に脂肪族ウレタンジアクリレート[商品名:Crodamer UVU−310(クローダジャパンン社製)]25質量部を混合する。さらにシリコンアクリレート[商品名:Crodamer UVS−500(クローダジャパンン社製)]1質量部を混合し、この混合液に光重合開始剤[商品名:バイキュア55(アクゾノーベル社製)]8質量部を混合しよく攪拌する。この液に液状ポリブタジエン樹脂[商品名:MM−100−80(新日本石油化学社製)]30質量部を混合し十分に混練して本発明の紫外線硬化型感圧接着剤組成物C−3を調製した。
【0047】
(本発明の紫外線硬化型感圧接着剤組成物D−1の調製)
多官能モノマー トリメチロールプロパントリアクリレート[商品名:アニロックスM−309(東亜合成社製)]18質量部と単官能モノマー ノニルフェノールEO変性(n≒4)アクリレート[商品名:アニロックスM−113(東亜合成社製)]30質量部を混合し、この混合液に脂肪族ウレタンジアクリレート[商品名:Crodamer UVU−310(クローダジャパンン社製)]38質量部を混合する。さらにシリコンアクリレート[商品名:Crodamer UVS−500(クローダジャパンン社製)]1質量部を混合し、この混合液に光重合開始剤[商品名:バイキュア55(アクゾノーベル社製)]8質量部を混合しよく攪拌する。この液にポリエチレンイミン樹脂[商品名:エポミンSP−003(日本触媒社製)]5質量部を混合し十分に混練して本発明の紫外線硬化型感圧接着剤組成物D−1を調製した。
【0048】
(本発明の紫外線硬化型感圧接着剤組成物D−2の調製)
多官能モノマー エトキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート[商品名:SR−9035(日本化薬社製)]35質量部と単官能モノマー ノニルフェノールEO変性(n≒4)アクリレート[商品名:アニロックスM−113(東亜合成社製)]19質量部を混合し、この混合液に脂肪族ウレタンジアクリレート[商品名:Crodamer UVU−310(クローダジャパンン社製)]35質量部を混合する。さらにシリコンアクリレート[商品名:Crodamer UVS−500(クローダジャパンン社製)]3質量部を混合し、この混合液に光重合開始剤[商品名:バイキュア55(アクゾノーベル社製)]8質量部を混合しよく攪拌する。この液にポリエチレンイミン樹脂[商品名:エポミンSP−003(日本触媒社製)]10質量部を混合し十分に混練して本発明の紫外線硬化型感圧接着剤組成物D−2を調製した。
【0049】
(実施例1)
上記本発明の紫外線硬化型感圧接着剤組成物Aをオーロラコート紙90kg(日本製紙社製)上に、5〜6g/cm2 になるように塗工し、高圧水銀ランプ(240w/cm)を使用し、70m/minのスピードで硬化させ液体トナー受容性に優れた接着層を形成した本発明の情報担持用シートを得た。
このシートをデジタル印刷機(UltraStream/Indigo)にて接着層上に液体トナーを用いてプリントを行った。得られたプリント物について下記の試験方法で液体トナー定着性、接着力、耐ブロッキング性の評価を行い、結果を表1に示す。
【0050】
(試験方法)
(1)液体トナー定着性
プリント部に市販のセロテープを約10cmの長さに貼付し、重さ2kgのローラ(巾50mm)を一往復させることにより十分に貼付する。テープを貼付した試料を温度23℃、湿度50%の雰囲気に1時間放置した後、ゆっくりと剥離させた後、プリント部を観察・評価する。
○:プリント部が全くとられていない。
△:プリント部が細かい点状にとられた跡がある。
×:プリント部が大きくはぎ取られている。
【0051】
(2)接着力
巾100mm、長さ150mmに裁断して試料を作成し、この試料2枚を100mmの長さで重ね合わせ7MPaの荷重を加えて圧着し、接着剤の剥離接着強さを試験方法JIS K6854に準じて、オートグラフAGS50(島津製作所製)を用いて90°T型剥離にて接着力を測定する。
【0052】
(3)耐ブロッキング性
テストサンプルの接着面同士を合わせ、500g/cm2 の圧力を加え、50℃にて30分間放置後、剥離強度を測定した。剥離強度(g/cm)が2以下のものを耐ブロッキング性◎、2〜5の範囲のものを耐ブロッキング性○、5〜10の範囲のものを耐ブロッキング性△、10以上のものを耐ブロッキング性×とした。剥離強度の測定にはオートグラフAGS50(島津製作所製)を用いた。
【0053】
(実施例2)
本発明の紫外線硬化型感圧接着剤組成物Aの代わりに上記本発明の紫外線硬化型感圧接着剤組成物B−1を用いた以外は実施例1と同様にして本発明の情報担持用シートを得て、液体トナー定着性、接着力、耐ブロッキング性の評価を行い、結果を表1に示す。
【0054】
(実施例3)
本発明の紫外線硬化型感圧接着剤組成物Aの代わりに上記本発明の紫外線硬化型感圧接着剤組成物B−2を用いた以外は実施例1と同様にして本発明の情報担持用シートを得て、液体トナー定着性、接着力、耐ブロッキング性の評価を行い、結果を表1に示す。
【0055】
(実施例4)
本発明の紫外線硬化型感圧接着剤組成物Aの代わりに上記本発明の紫外線硬化型感圧接着剤組成物C−1を用いた以外は実施例1と同様にして本発明の情報担持用シートを得て、液体トナー定着性、接着力、耐ブロッキング性の評価を行い、結果を表1に示す。
【0056】
(実施例5)
本発明の紫外線硬化型感圧接着剤組成物Aの代わりに上記本発明の紫外線硬化型感圧接着剤組成物C−2を用いた以外は実施例1と同様にして本発明の情報担持用シートを得て、液体トナー定着性、接着力、耐ブロッキング性の評価を行い、結果を表1に示す。
【0057】
(実施例6)
本発明の紫外線硬化型感圧接着剤組成物Aの代わりに上記本発明の紫外線硬化型感圧接着剤組成物C−3を用いた以外は実施例1と同様にして本発明の情報担持用シートを得て、液体トナー定着性、接着力、耐ブロッキング性の評価を行い、結果を表1に示す。
【0058】
(実施例7)
本発明の紫外線硬化型感圧接着剤組成物Aの代わりに上記本発明の紫外線硬化型感圧接着剤組成物D−1を用いた以外は実施例1と同様にして本発明の情報担持用シートを得て、液体トナー定着性、接着力、耐ブロッキング性の評価を行い、結果を表1に示す。
【0059】
(実施例8)
本発明の紫外線硬化型感圧接着剤組成物Aの代わりに上記本発明の紫外線硬化型感圧接着剤組成物D−2を用いた以外は実施例1と同様にして本発明の情報担持用シートを得て、液体トナー定着性、接着力、耐ブロッキング性の評価を行い、結果を表1に示す。
【0060】
(比較例1)
実施例1で使用したエチレン・アクリル酸樹脂を使用しなかった以外は実施例1と同様の操作を行い、比較の情報担持用シートを得て液体トナー定着性、接着力、耐ブロッキング性の評価を行い、結果を表1に示す。
【0061】
(比較例2)
実施例2で使用したポリウレタン樹脂を使用しなかった以外は実施例2と同様の操作を行い、比較の情報担持用シートを得て液体トナー定着性、接着力、耐ブロッキング性の評価を行い、結果を表1に示す。
【0062】
(比較例3)
実施例4で使用した液状ポリブタジエン樹脂を使用しなかった以外は実施例4と同様の操作を行い、比較の情報担持用シートを得て液体トナー定着性、接着力、耐ブロッキング性の評価を行い、結果を表1に示す。
【0063】
(比較例4)
実施例7で使用したポリエチレンイミン樹脂を使用しなかった以外は実施例7と同様の操作を行い、比較の情報担持用シートを得て液体トナー定着性、接着力、耐ブロッキング性の評価を行い、結果を表1に示す。
【0064】
(比較例5)
実施例1で使用した紫外線硬化型感圧接着剤組成物Aで使用した液体トナー受容性樹脂であるエチレン・アクリル酸共重合樹脂[商品名:ザイクセンA(住友精化社製)]のみをオーロラコート紙90kg(日本製紙社製)上に、5〜6g/cm2になるように塗工し、比較の情報担持用シートを得て液体トナー定着性、接着力、耐ブロッキング性の評価を行い、結果を表1に示す。
【0065】
【表1】
Figure 0004471334
【0066】
表1から、実施例1〜8の本発明の紫外線硬化型感圧接着剤組成物は液体トナー定着性、接着力、耐ブロッキング性に優れていることが判る。それに対して、比較例1〜4の紫外線硬化型感圧接着剤組成物は液体トナー定着性に劣り、比較例5の感圧接着剤組成物は接着力に劣る。
【0067】
【発明の効果】
本発明の請求項1の紫外線硬化型感圧接着剤組成物は、シートの重ね合わせ面に塗布され、硬化処理により接着層を形成し、前記重ね合わせ面同士を対接させ圧力を付与することにより、その重ね合わせ面同士を剥離可能に接着させるアクリル系光重合性モノマーとアクリル系光重合性オリゴマーを含むアクリル感圧接着剤組成物であって、エチレン・アクリル酸樹脂、ポリイミン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリブタジエン樹脂から選ばれる液体トナー受容性樹脂を、感圧接着剤組成物全体(固形分)に対して3〜30質量%含むことを特徴とするものであり、シート面への塗布適性に優れると共に、安価であり、基体シートの重ね合わせ面の所定部に塗布し紫外線を照射して硬化して形成された接着層は、良好な接着・再剥離性を有するとともに、透明性や光沢に優れており、接着層面に液体トナーを使用して電子写真法により高精細で品質が良い画像・文字などを、少量多品種であってもオンデマンドで形成できるという顕著な効果を奏する。
液体トナー受容性樹脂が、エチレン・アクリル酸樹脂、ポリイミン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリブタジエン樹脂から選ばれる樹脂であると、液体トナーの受容性をより高めることができる。
液体トナー受容性樹脂の配合量が、感圧接着剤組成物全体(固形分)に対して特定の範囲内にあると、接着層の接着・再剥離性を損なうことなく、接着層の液体トナー受容性をより確実に高めることができ、液体トナーを使用した電子写真現像法により高精細で品質が良い画像・文字などを形成できる。
アクリル系光重合性モノマーとアクリル系光重合性オリゴマーを含むアクリル感圧接着剤組成物は紫外線硬化特性に優れるとともに安価であり、接着・再剥離性、液体トナー受容性に優れた接着層が得られる。
【0068】
(削除)
【0069】
(削除)
【0070】
(削除)
【0071】
本発明の請求項は、基体シートの重ね合わせ面に請求項1記載の紫外線硬化型感圧接着剤組成物の接着層を有してなる情報担持用シートであり、構成が簡単で安価であり、接着層は接着・再剥離性に優れるとともに、透明性に優れているので接着層の下の画像・文字などを接着層を通して見ることができ、光沢に優れるので光沢感が付与され、接着層面に液体トナーを使用して電子写真法により高精細で品質が良い画像・文字などを、少量多品種であってもオンデマンドで形成できるという顕著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の三つ折りハガキの表面展開図。
【図2】 図1のハガキの裏面展開図。
【図3】 図1のX−X線断面図。
【図4】 図1のハガキを折り込む際の状態説明図。
【図5】 本発明の二つ折りハガキの表面展開図。
【図6】 図5のハガキの裏面展開図。
【図7】 図5のハガキを折り込む際の状態説明図。
【図8】 本発明の部分二つ折りハガキの表面展開図。
【図9】 図8のハガキの裏面展開図。
【図10】 図8のハガキを折り込む際の状態説明図。
【符号の説明】
1 三つ折りハガキ
11 二つ折りハガキ
21 部分二つ折りハガキ
2、12、22 基体シート
3、3a、3b 折り線
5 隠蔽情報印刷
6 接着層

Claims (2)

  1. シートの重ね合わせ面に塗布され、硬化処理により接着層を形成し、前記重ね合わせ面同士を対接させ圧力を付与することにより、その重ね合わせ面同士を剥離可能に接着させるアクリル系光重合性モノマーとアクリル系光重合性オリゴマーを含むアクリル感圧接着剤組成物であって、エチレン・アクリル酸樹脂、ポリイミン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリブタジエン樹脂から選ばれる液体トナー受容性樹脂を、感圧接着剤組成物全体(固形分)に対して3〜30質量%含むことを特徴とする紫外線硬化型感圧接着剤組成物。
  2. 基体シートの重ね合わせ面に請求項1記載の紫外線硬化型感圧接着剤組成物の接着層を有してなる情報担持用シート。
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