以下に、本発明の実施の形態を図を用いて説明する。
図1は、遊技機1の全体正面図、図2は、遊技盤21の裏面に設けられた中央制御装置171の要部ブロック図である。本実施形態の遊技機1は、図1に示すように、図示しない遊技島に固定される外枠22と、この外枠22に取り付けられた内枠23とから構成されており、内枠23には、遊技者にパチンコ遊技を提供する遊技盤21と、遊技者が操作することにより後述する打球発射装置103を作動させる打球操作ハンドル2と、打球発射装置103によって打ち出された遊技球を誘導する打球誘導レール3と、打ち出された遊技球が一定範囲内で飛球するよう設けられた遊技領域形成レール4と、打球誘導レール3及び遊技領域形成レール4によって囲われた遊技領域5と、遊技領域5に打ち出された遊技球を不測の方向へ変化を与える風車20と、0〜9の数字図柄等で構成される特別図柄が回転する様子を示す擬似的な表示(以下、スクロール表示ともいう)を行う液晶表示ディスプレイ(LCD)等で構成された特別図柄表示装置6と、遊技球が入賞することによって特別図柄表示装置6に特別図柄の変動表示(スクロール表示)を開始させる始動入賞口(電動チューリップ)11と、特別図柄表示装置6が特別図柄の変動表示中に遊技球が始動入賞口11へ入賞した場合(以下、このような遊技球を保留球ともいう)に、この入賞の始動記憶に対する変動表示を一旦保留し、当該変動表示が終了した後に、あと何回変動表示するか(最大4回)を遊技者に報知するための始動記憶に係わる保留球の点灯表示を順次行う4つの保留LED25と、特別図柄表示装置6内において所定の図柄を表示する図柄表示部30と、この図柄表示部30において3つの特別図柄をそれぞれ個別に表示する左図柄表示部8、中図柄表示部9、右図柄表示部10と、特別図柄表示装置6における表示結果が予め定められた態様(大当り)になった場合、遊技者に有利に開口される大入賞口(アタッカ)7と、遊技球を打球発射装置103に供給するための打球供給皿12と、打球供給皿12に入りきらない球を貯留することができると共に、図示しない貯留球箱に遊技球を移動できるようになっている余剰球受皿13と、入賞することによって賞球が払い出される普通入賞口14と、入賞に対する賞球の払い出しや球詰まり、異常を報知する遊技効果ランプ15と、遊技領域5の最下部に設けられた遊技球を回収するアウト口16と、開閉自在に設けられたガラス扉枠17と、一桁の0〜9の数字図柄等で構成される普通図柄を表示し、その普通図柄が予め定められた普通図柄(当り)である場合、始動入賞口11としての電動チューリップの羽根11a,11aを開放する7セグメントLED等で構成された普通図柄表示装置18と、遊技球が通過することによって普通図柄表示装置18に普通図柄の変動表示を開始させる普通図柄作動ゲート19と、普通図柄表示装置18が普通図柄の変動表示中に遊技球が普通図柄作動ゲート19を通過した場合(以下、このような遊技球を通過保留球ともいう)に、この通過の作動記憶に対する変動表示を一旦保留し、当該変動表示が終了した後に、あと何回変動表示するか(最大4回)を遊技者に報知するための作動記憶に係わる通過保留球の点灯表示を順次行う4つの保留LED26(図3参照)等とによって構成されている。
この様に構成される遊技機1は、まず、遊技者の打球操作ハンドル2の操作により、打球発射装置103から遊技球が発射され、打球誘導レール3と遊技領域形成レール4の間を通って遊技球が遊技盤21上の遊技領域5に打ち出される。そして、遊技球は遊技領域5を自重により落下し、落下する過程においては、遊技盤21に植設される図示しない遊技釘や風車20によって落下する方向に変化を与えられ、始動入賞口11や普通入賞口14に入賞したり、普通図柄作動ゲート19を通過したりし、また、全ての入賞口に入賞しなかった場合には、アウト口16に回収されるようになっている。
遊技球が始動入賞口11に入賞した場合には、所定の賞球を遊技者に与えると共に、後述する始動入賞検出センサ186によって遊技球を検出し、特別図柄表示装置6の各図柄表示部8、9、10に特別図柄をスクロール表示させ、所定時間後に左図柄表示部8、右図柄表示部10、中図柄表示部9の順に特別図柄を停止させて抽選を行い、左図柄表示部8の特別図柄と右図柄表示部10の特別図柄とが停止した時点で大当りを構成する特別図柄の組合せ(例えば同一の特別図柄の組合せ)である場合にはリーチとなり、特別図柄表示装置6の図柄表示部30にて所定のリーチアクションが表示されるようになっており、その後中図柄表示部9の特別図柄が停止した時点で確定表示された特別図柄が予め定められた特別図柄の組合せである場合には大当りとなり、後述するワンチップマイクロコンピュータ24等で構成される遊技制御手段としての中央制御装置171のソレノイド106により、大入賞口7としてのアタッカを所定の態様で開放する大当り遊技が実行され、遊技者は、大入賞口7に容易に遊技球を入賞でき、賞球として多数の遊技球が獲得できるようになっており、これら以外の特別図柄の組合せである場合には、はずれとなる。
なお、遊技球が普通入賞口14に入賞した場合には、所定の賞球が遊技者に与えられる。また、遊技球が普通図柄作動ゲート19を通過した場合には、後述する作動ゲート検出センサ196によって遊技球を検出し、普通図柄表示装置18に普通図柄を変動表示させて抽選を行い、確定表示された普通図柄が予め定められた普通図柄である場合には当りとなり、上記した中央制御装置171の後述するソレノイド40を内蔵する駆動装置39により、始動入賞口(電動チューリップ)11の羽根11a,11aを所定時間開放する当り遊技が実行され、遊技者は、始動入賞口11に容易に遊技球を入賞でき、上記した大当りに係わる抽選を容易に実行することができるようになっており、これら以外の普通図柄である場合には、はずれとなる。
また、後述する図3に示すように、誘導装置の導入口51,51に入球した遊技球は、誘導路52,52に導出され、さらに、この誘導路52,52から誘導部材50に導出されるようになっており、誘導部材50に導出された遊技球は、誘導部材50に入球しなかった遊技球、即ち遊技盤21上を普通に落下する遊技球よりも高い確率にて始動入賞口11に入賞するようになっている。
従って、遊技者は、大当りを獲得すべく、打球操作ハンドル2を適宜操作して遊技球を遊技盤21上の遊技領域5に打ち出し、普通図柄作動ゲート19に遊技球を通過させて始動入賞口(電動チューリップ)11の羽根11a,11aを開放させて、始動入賞口11に遊技球を入賞させようとしたり、あるいは、始動入賞口11に直接遊技球を入賞させようと腐心することになる。つまり、遊技者の遊技機1における遊技の最大の目標は、いかに始動入賞口11に多くの遊技球を入賞させるかということになり、これを換言すれば、遊技者は、いかに多くの遊技球を誘導装置に入球させるかが遊技の最大の関心事となる。
次に遊技機1の遊技盤21の裏面に設けられた中央制御装置171を図2を用いて説明する。
中央制御装置171は、入力回路172、出力回路179、ワンチップマイクロコンピュータ24及びこれらを接続するバス185(データバス、アドレスバス、コントロールバス等)とを備えており、入力回路172を介して取得した各センサやスイッチからの信号に基づいて、ワンチップマイクロコンピュータ24が出力回路179に接続されている各種回路や機器等を制御するための所定の制御プログラムを実行する。また、ワンチップマイクロコンピュータ24は、制御プログラムを実行するCPU173、CPU173が実行する制御プログラムを格納するROM174及びCPU173が処理するデータを一時的に記憶すると共に電源が切られた場合でも記憶内容を保持可能なバックアップ機能を有するRAM175を備えている。
入力回路172には、始動入賞口11に設けられた遊技球の入賞を検出すると特別図柄変動開始信号(以下、始動信号ともいう)を送る始動入賞検出センサ186と、始動入賞口11に入賞した遊技球を検出するカウントスイッチ198と、普通図柄作動ゲート19に設けられた遊技球の通過を検出すると普通図柄変動開始信号(以下、作動信号ともいう)を送る作動ゲート検出センサ196と、大入賞口7を開放することにより大入賞口7内に入賞した遊技球を検出するカウントスイッチ187と、大入賞口7の特定領域を通過した遊技球を検出する継続入賞スイッチ188と、打球操作ハンドル2が回動操作されて遊技球が発射される時にオンする打球操作ハンドルスイッチ189と、打球操作ハンドル2の所定箇所に設けられ押圧操作することにより打球発射装置103の作動をオフさせて遊技球の発射を停止する打球操作ストップスイッチ190と、各入賞口に入賞した遊技球をセーフ球としてカウントし遊技球を賞品(賞球)として払い出すために必要なセーフ信号を出力するセーフ球検出センサ197とが接続されている。
出力回路179には、遊技盤21面に配備されているLED(例えば、保留LED25や保留LED26)や各種表示ランプ(例えば、遊技効果ランプ15)等を点灯/点滅制御するランプ制御回路105と、後に詳述するステッピングモータ76の駆動を制御するモータ制御回路27と、大入賞口7を開口動作するためのソレノイド176と、始動入賞口11としての電動チューリップを開放動作するためのソレノイド40と、スピーカ184より各種の効果音を拡声させるための音声制御を行う音声制御回路28と、図示しないホール管理コンピュータ等に接続される外部情報端子178とが接続されている。
さらに、出力回路179には、払出制御回路101及び表示制御回路180が接続されている。払出制御回路101は、内部に払出制御用CPU(図示せず)、この払出制御用CPUの作業領域や各賞球コマンドに対応した賞球数等を記憶保持するための記憶エリアを備えたRAM及び制御データ及び賞球払出しのための制御プログラム等が記憶されたROMなどを備えている。払出制御回路101は、中央制御装置171のCPU173から指令される賞球コマンドに従って賞球払出装置104を駆動制御し、賞球の払出制御を行う。払出制御回路101には、その他、発射制御回路102を介して遊技領域5に向けてパチンコ球を弾発するための打球発射装置103が接続されており、打球発射装置103の動作停止と動作停止解除とを制御する。
表示制御回路180は、特別図柄表示装置6及び普通図柄表示装置18が接続されている。また、表示制御回路180は、内部に表示制御用CPU(図示せず)、この表示制御用CPUの作業領域及び画像データ等を記憶保持するための記憶エリアを備えたRAM及び各コマンドに対応した表示制御データ(変動パターン等)及びキャラクタや図柄や背景等が記憶されたROMなどを備えている。
表示制御回路180は、中央制御装置171のCPU173から一方向のストローブ信号や表示制御用コマンド信号等の制御信号を受け、ストローブ信号が入力されると、上記表示制御用CPUは表示制御用コマンドを認識する。この表示制御用コマンドに対応するデータエリアから表示制御データ及びキャラクタや図柄が上記ROMから読み出され、上記画像データを記憶するRAMに格納される。この格納された画像データは、表示順がくるとRAMから画像データが読み出され、液晶表示ディスプレイ(特別図柄表示装置6)に表示される。なお、表示制御回路180のRAMは、表示制御用CPUが処理するデータを一時的に記憶すると共に電源が切られた場合でも記憶内容を保持可能なバックアップ機能を有する。
このように、中央制御装置171のRAM175や表示制御回路180のRAMが、電源が切られた場合でも記憶内容を保持可能なバックアップ機能を有していると、例えば、雷が近くで発生してサージ電流が遊技機1内に侵入したり等して、突然遊技機1の電源が遮断されても、中央制御装置171のRAM175や表示制御回路180のRAMが記憶した遊技に係わるデータが全て保全されるので、遊技機1の電源が回復されたときには、以前の遊技状態から引き続き遊技を再開でき、遊技場は公正な遊技を遊技者に提供でき、一方遊技者は、例えば、有利な遊技状態で電源が遮断された場合であっても、電源が復帰後、有利な遊技状態を引き続き続行することが可能となるので不測の不利益を回避でき、双方にとって顕著な効果を奏する。なお、このバックアップ機能は、中央制御装置171のRAM175や表示制御回路180のRAM以外に、上記した賞球の払出を司る払出制御回路101のRAM等、その他の制御回路のRAMにも設けても良い。
また、中央制御装置171のCPU173から表示制御回路180へ制御信号(ストローブ信号やコマンド信号等)を一方向通信することにより、即ち、表示制御回路180から中央制御装置171への入力をなくすことにより、遊技機1全体の制御を司る中央制御装置171への入力を少なくして、中央制御装置171への不正な信号入力を極力排除でき、遊技場は適正な遊技を遊技者に提供できると共に、両者の通信に係わる回路構成やプログラムを簡素化でき、遊技機1を開発制作するうえで容易となりコストダウンにつながるという顕著な効果を奏する。なお、この中央制御装置171のCPU173からの一方向通信は、表示制御回路180以外に、上記した賞球の払出を司る払出制御回路101等、その他の制御回路に行うようにしても良い。
次に、図3は、特別図柄表示装置6の正面図である。特別図柄表示装置6には、図柄表示部30の下半分を周回するように、本発明に係わる遊技球の誘導装置を構成する導入口51,51、誘導路52,52、誘導部材50が設けられている。導入口51,51は、その上部が開口された略箱状に形成され、落下してくる遊技球を受入可能に遊技盤21に対し突出して設けられており、受入れた遊技球は図示しない導出口より誘導路52,52に導出するようになっている。
誘導路52,52は、その上下部が開口された略直方体状に形成され、導入口51,51から導出された遊技球を受入可能に導入口51,51の後部に連接して設けられており、受入れた遊技球は図3に示す放出口53,53より誘導部材50に導出するようになっている。
誘導部材50は、本発明の要部を構成するものでその詳細は後述するが、誘導路52,52から導出された遊技球を受入可能に誘導路52,52の放出口53,53に連接して設けられており、受入れた遊技球は不特定時間滞留した後、最終的に当該誘導部材50に一体的に設けられた始動入賞口11、あるいは遊技領域5に向けて放出するようになっている。
従って、上記したように、打球発射装置103から発射され遊技盤21上の遊技領域5を落下する過程において、遊技球が、図3に示すように導入口51,51に入球すると、該入球した遊技球は、導入口51,51から誘導路52,52に導出され、さらに誘導路52,52の放出口53,53から誘導部材50に導出されることになり、この誘導部材50に導出された遊技球は、後に詳述する様々な軌道を描きながら始動入賞口11、あるいは再び遊技領域5に向けて放出されることになる。
そしてこの誘導部材50から放出されるとき、遊技球は、その方向やスピンに応じて、始動入賞口11に入賞したり、入賞しなかったりする。始動入賞口11への入賞は、上記したように、遊技者が、自身にとって有利な大当りを獲得するための必要条件であり、遊技者にとって極めて関心の高い事項である。そのため、遊技者は、誘導部材50から遊技球がどのような態様で放出されるかを注意深く見守ることになる。
ここで誘導部材50の構成について詳述する。図4は、特別図柄表示装置6に設けられる誘導装置の斜視図、図5は、誘導部材50の正面図、図6は、誘導部材50の平面図、図7は、誘導部材50の右側面図、図8は、図6におけるA−A断面図、図9は、図6におけるB−B断面図、図10は、図6におけるC−C断面図、図11は、図6におけるG−G断面図、図12は、図5におけるJ−J断面図、図13は、段部85の拡大正面図である。
誘導部材50は、大別すると、第1ステージ60、第2ステージ70、第3ステージ80、下壁91、収納部75から構成され、後に詳述するが、各ステージ60、70、80の奥行き方向には、前方を開放する空間が形成されると共に、第1ステージ60の略前方下部には第2ステージ70が設けられ、さらに第1ステージ60の略直下部には第2ステージ70と隣接して第3ステージ80が設けられた2階建て構造となっている。
また、誘導部材50の前下部に形成される下壁91には、第3ステージ80の中央凹面部81に対応する所定の位置に始動入賞口11と、第2ステージ70から落下してきた遊技球を衝突させたり跳ね返したりして、遊技球の始動入賞口11への入賞する確率を高める誘導片92a,92a,92b,92bとが、下壁91と一体的に設けられると共に、始動入賞口11と誘導片92a,92aの略中間に位置し、遊技盤21を露出させて障害釘94,94を植設するための開口部93が穿設されている。
また、誘導部材50の後下部に形成される収納部75には、第2ステージ70の前端部において遊技球を衝突させることで遊技球の始動入賞口11への入賞する確率を変化させる移動体73を、左右方向に移動可能にするためのステッピングモータ76等の駆動装置100(図8参照)が内蔵されている。
さらに、誘導部材50には、これらの各ステージ60、70、80、下壁91、収納部75以外にも、第1ステージ60及び第3ステージ80の後端側に沿わせて立設する奥壁56を備えており、即ち、誘導部材50は、第1ステージ60、第2ステージ70、第3ステージ80、収納部75、下壁91及び奥壁56とから構成されている。
まず、第1ステージ60は、第3ステージ80の上部にて略アーチ型の屋根状に形成され、上記誘導路52,52の放出口53,53に連接して設けられており、該放出口53,53から導出された遊技球を受入れて転動させる第1スロープ64と、第1スロープ64の中央後端部に穿設され、第1スロープ64上を転動しつつ不特定時間滞留する遊技球を第1スロープ64から落下させて第3ステージ80に移動する切欠61と、第1スロープ64の前端上側に突設され、第1スロープ64の前側からの遊技球の落下を防止するための前壁62と、第1スロープ64の略両端の裾部に設けられ、第1スロープ64上を転動しつつ不特定時間滞留する遊技球を第1スロープ64から転動させて第2ステージ70に移動する傾斜部63,63とから構成されている。
第1スロープ64は、図9に示すように、正面から見て右方向に下り勾配が形成された第1斜面65と、該第1斜面65に連設され略凹面状に勾配が形成された第1谷部66と、該第1谷部66に連設され略凸面状に勾配が形成された長尺状の山部67と、該山部67に連設され略凹面状に勾配が形成された第2谷部68と、該第2谷部68に連設され正面から見て左方向に下り勾配が形成された第2斜面69とから構成されている。つまり、第1スロープ64は、図5に示す長手方向の中心線D−Dに対し左右対称に稜線を有する勾配が形成された曲面構造になっており、従って第1斜面65と第2斜面69、第1谷部66と第2谷部68、山部67は、所定の単一なアールにて形成される(第1斜面65、第2斜面69と山部67は同一のアールとなっている)と共に、上記中心線D−Dに対して互いに対称形状となっている。なお、第1スロープ64の奥行方向の通路幅は、遊技球1個分の径の略2倍程度に形成されると共に、図7及び図8に示すように、その表面奥行方向は水平に設けられている。
ここで、図14を用いて上記した誘導路52,52の内部構造について説明する。図14は、特別図柄表示装置6の正面から見て左側に設けられた誘導路52の内部構造を示す正面図である。誘導路52,52は、特別図柄表示装置6の中心線(上記中心線D−D)に対し左右対称に形成され、両者とも同様な内部構造となっているので、ここでは代表して特別図柄表示装置6の左側に設けられた誘導路52についてのみ説明する。
誘導路52の内部には、図14に示すように、その左右両縁部に側壁96a、96bが設けられており、この側壁96a、96bの肉厚は、放出口53に向かうにつれて左右方向の厚み(以下、単に厚みともいう)が増すように形成され、さらに両者96a、96bの間は空洞になっている。誘導路52の上端における側壁96a、96bの厚みは、ほぼ同じ厚みになっているが、放出口53に向かうにつれて側壁96aの厚みの方が、側壁96bの厚みよりも大きくなっていき、誘導路52の下端における側壁96a、96bの厚みは、図14に示すように、側壁96aの厚みが側壁96bの厚みの略3倍程度になっている。一方、誘導路52の前後両縁部にも、図示は省略するが、側壁96a、96bと同様の側壁がそれぞれ形成されており、その前側の側壁が側壁96aに相当し、後側の側壁が側壁96bに相当している。
即ち、この左右両縁部の側壁96a、96bと前後両縁部の側壁とにより、導入口51から受入れた遊技球を放出口53へと誘導する落下通路95が形成されているのであるが、該落下通路95は、この左右両縁部の側壁96a、96bと前後両縁部の側壁とにより放出口53に向かうにつれてその左右前後方向の径(以下、単に径ともいう)が細くなるテーパー状に設けられることになり、その下端となる略正方形状(図4参照)の放出口53の径は、遊技球1個分の径より少し大きいように形成されている。具体的に放出口53の径は、通常、遊技球の径が11mmであるので、12〜14mm程度となる。そして、落下通路95の下端となる放出口53は、上記した第1ステージ60における第1スロープ64の左端部に臨むようになっているが、この放出口53が第1スロープ64に臨む位置は、図4に示すように、落下通路95と第1スロープ64とが段差を生じない位置、即ち遊技球が落下通路95から放出口53を介して滑らかに第1スロープ64へ転動する位置になっていると共に、放出口53から転動した遊技球が、当該遊技球を第3ステージ80に移動するための切欠61と第2ステージ70に移動するための傾斜部63とを避ける位置に規定されている。
つまり、誘導路52,52は、放出口53,53から遊技球を第1スロープ64に導出する際、当該遊技球に所定の方向性と速度を与え、放出口53,53から第1スロープ64に導出した遊技球がすぐに第1スロープ64(第1ステージ60)から第2ステージ70または第3ステージ80に移動するのを阻止してほぼ規則的に第1スロープ64上を転動しつつ不特定時間滞留させるためのものであり、従って、放出口53,53から第1スロープ64に導出された遊技球は、第1スロープ64上を左右に往復運動しながら転動する速度を弱めていき、即ち第1スロープ64上に不特定時間滞留した後、切欠61や傾斜部63,63、あるいは第1スロープ64の両端部等から第2ステージ70または第3ステージ80に移動することになる。
また、切欠61は、第1スロープ64の中央山頂の後端部に図4及び図6に示すように半円状に切り欠かれて穿設されており、この半円の径は、遊技球1個分の径より大きいように形成されている。ここで、誘導部材50の一番奥行側にほぼ垂直に立設され、平面状に形成された奥壁56について説明する。この奥壁56は、図5に示す中心線D−Dに対し左右対称に略々台形状に形成されており、その上端は、図3に示すように、特別図柄表示装置6の図柄表示部30のすぐ下まで延び、下端は、図7及び図8に示すように、後に詳述する第3ステージ80の所定の単一なアールにて形成された後端面全長に亘って付設されている。
また、奥壁56の左右方向の中央には、その上下方向に第1スロープ64上を転動しつつ不特定時間滞留する遊技球を第1スロープ64から落下させて第3ステージ80に移動するための半円溝状に形成された誘導溝55が設けられている。つまり奥壁56は、誘導溝55以外の箇所から、第1スロープ64上の遊技球が誘導部材50の奥行方向の奥側に落下するのを防止する機能を有している。誘導溝55は、上記切欠61に対向して設けられており、その半円の径は、上記切欠61の半円の径とほぼ同じ径に形成され、即ち遊技球1個分の径より大きいように形成されている。
従って、切欠61と誘導溝55とは、両者が合体することにより図6に示すように略円状の空間を形成することになり、この円状の空間から第1スロープ64上の遊技球が落下し、誘導溝55に沿って第3ステージ80に移動することになる。即ち誘導路52,52に規制されて放出口53,53から第1スロープ64上に導出された遊技球は、その殆どが規則的に第1スロープ64上を左右に往復運動することになるが、そのうち一部の遊技球は、往復運動した後に第1スロープ64の頂上付近で移動速度を弱め、奥壁56に衝突したりして不特定時間滞留した後に切欠61と誘導溝55とで形成する円状空間へと流入し、誘導溝55に沿って落下しながら第3ステージ80に移動することになる。
なお、当該円状の空間の径は、上記説明から明らかなように遊技球1個分の径より大きければ、特に限定するものではないが、あまり遊技球1個分の径(11mm)に近い大きさにすると、遊技球が当該円状の空間に流入しずらくなり、遊技の興趣が低下するので、望ましくは14mm〜16mm程度が良い。
また、前壁62は、第3ステージ80の空間部84に対応する第1スロープ64の前端側、換言すれば第1スロープ64の前記第1斜面65、第1谷部66、第2谷部68、第2斜面69をほぼ除く前記山部67の前端側に沿って、上方に向かって短尺状(例えば4〜6mm程度)に突設されており、従って前壁62は、第1スロープ64の前側から第2ステージ70への遊技球の落下を防止する。即ち前壁62は、誘導路52,52に規制されて放出口53,53から第1スロープ64上に導出された遊技球が、第1スロープ64上を左右に往復運動する場合と、往復運動した後に第1スロープ64の頂上付近で移動速度を弱めて不特定時間滞留する場合とにおいて、何れの遊技球も第1スロープ64の前側から落下して第2ステージ70へ移動するのを防止することができるようになっている。
なお、前壁62は、略直方体状(図8参照)に前記山部67の前端側の一連全長に亘って形成したが、この形状は限定することなく、例えば蒲鉾状や三角柱状等でも良く、また遊技球が落下もしくは停止しないような間隔を設けて複数に分離して配設けるようにしても良く、さらには、それら形状と配設とを組み合わせるようにして形成しても良い。このようにすれば、第1ステージ60における遊技球の挙動をさらに多種多様にでき、遊技の趣向をさらに増大させることができる。
また、傾斜部63,63は、第1スロープ64の裾部となる前壁62(第3ステージ80)の両側、換言すれば第1スロープ64の上記第1谷部66、第2谷部68に略対向する第1スロープ64の前側に略半円状に形成されている。この傾斜部63,63において、その左右方向には、上記第1斜面65または第2斜面69と山部67とに連設され、略凹面状に上記第1谷部66または第2谷部68の勾配よりも少し大きな下り勾配(つまり第1谷部66及び第2谷部68のアールより小さいアール)が形成されており、一方、その奥行方向には、図11に示すように、遊技機1の裏面側となる奥側(以下、単に奥側ともいう)から遊技機1の表面側となる手前側(以下、単に手前側ともいう)に向かって所定の下り勾配が設けられおり、さらに第2ステージ70の境界となる傾斜部63,63の前端箇所には、略三角状の段差59,59が形成されるようになっている。
従って傾斜部63,63は、当該傾斜部63,63に第1スロープ64上から流入した遊技球を、手前側に付勢することにより第1スロープ64から第2ステージ70に移動させ、最終的に誘導部材50の外部に流下させる。即ち傾斜部63,63は、誘導路52,52に規制されて放出口53,53から導出された遊技球が、第1スロープ64上を左右に往復運動する過程で当該傾斜部63,63に流入することにより、該流入した遊技球を付勢して上記段差59,59を飛び越えて第2ステージ70に移動させ、さらに第2ステージ70を横切るようにして最終的に誘導部材50の外部に流下させるようになっている。なお、傾斜部63,63から第2ステージ70より誘導部材50の外部に流下した遊技球は、後述する下壁91の誘導片92b,92bに衝突し、高い確率で再び第2ステージ70に跳ね返ってくるようになっている。
なお、図11に示す傾斜部63,63の上記所定の下り勾配は、特に限定するものではないが、遊技球が勢いよく転動する角度が望ましく、例えば3〜5度以上が望ましい。このようにすると、仮に遊技機1が奥側にわずかに寝かして(例えば2分〜4分5厘または0.5度〜1度)立設されたりしても、所期の性能を維持することが可能となり、従い誘導部材50の使い勝手が良くなる。
次に、第2ステージ70の構成について詳述する。第2ステージ70は、一連全長に亘って所定の単一なアールにて形成され、第1ステージ60の前側にその略両端部が連接するように設けられると共に、第3ステージ80の前側にその略中央部分が連接するように設けられ、第1ステージ60及び第3ステージ80から転動してきた遊技球、または後述する下壁91の誘導片92a,92a,92b,92bにより跳ね返ってきた遊技球を受入れて転動させる第2スロープ71と、第2スロープ71の中央前側に突設され、第3ステージ80の後述する中央凹面部81、凹面部82,82から流下してくる遊技球を誘導部材50の外部に誘導して流下させる誘導板72とから構成されている。
第2スロープ71は、図10に示すように、一連全長に亘って略凹面状に勾配が形成されて設けられており、その略両端部は、上記した図9に示す第1スロープ64の第1斜面65及び第2斜面69とつらなり、即ち第2スロープ71の略両端部は、第1斜面65及び第2斜面69と同一の下り勾配が形成され、一方、第2スロープ71の上記両端部以外の中央部は、第3ステージ80の前端側に連接され、第1スロープ64と図10に示す中心線F−Fに対し対称状に設けられ、従って第2スロープ71の中央部は、上記した第1スロープ64の略凸面状に勾配が形成された長尺状の山部67の形状と中心線F−Fに対して対称の形状となっている。
換言すれば、第2スロープ71は、図5に示す中心線D−Dに対し左右対称に稜線を有する勾配が形成(所定の単一なアールにて形成)された曲面構造になっており、従って上記中心線D−Dに対して対称形状となっている。なお、第2スロープ71の奥行方向の通路幅は、遊技球1個分の径の略1.5倍程度に形成されると共に、第2スロープ71は、図8に示すように、その表面奥行方向に、奥側から手前側に向かって所定の下り勾配が設けられている。
また、第2スロープ71の前端部には、図4及び図6に示すように、移動体73が左右方向に移動可能に設けられており、この移動体73は、遊技球を衝突させることで遊技球の流下方向を変化させるためのもので、第2スロープ71の前端部の略左右全長に亘って穿設された長穴状の溝74に沿って、収納部75の内部に設けられたステッピングモータ76等の駆動装置100により定期的且つ規則的に移動するようになっている。なお、この移動体73についての説明は、後に詳述する。
従って第2スロープ71において、第1スロープ64の略両端部から転動してきた遊技球は、第2スロープ71上を左右に往復運動しながら転動する速度を弱めていき、即ち第2スロープ71上に不特定時間滞留した後、上記所定の下り勾配により誘導部材50の外部に落下することになり、また、傾斜部63,63から流入してきた遊技球、あるいは切欠61、誘導溝55から第3ステージ80を介して流入してきた遊技球は、第2スロープ71上を奥側から手前側に直線的に横切るようにして誘導部材50の外部に落下することになる。
ここで、誘導部材50の外部に落下するとき遊技球が移動体73に衝突すると、第2スロープ71の奥側に跳ね返った遊技球は、第2スロープ71上を不規則的に転動して不特定時間滞留した後誘導部材50の外部に落下したり、あるいは第1ステージ60や後述する第3ステージ80に進入した後再び第2スロープ71を介して誘導部材50の外部に落下したりし、一方、第2スロープ71の奥側に跳ね返らなかった遊技球は、そのまま方角を変化させて誘導部材50の外部に落下したりする。
また、これら誘導部材50の外部に落下した遊技球が誘導片92a,92a,92b,92bに衝突すると、再び第2スロープ71に跳ね返ってきた遊技球は、上記した移動体73に衝突した遊技球と同様、第2スロープ71上を不規則的に転動して不特定時間滞留した後誘導部材50の外部に落下したり、あるいは第1ステージ60や後述する第3ステージ80に進入した後再び第2スロープ71を介して誘導部材50の外部に落下したりし、一方、第2スロープ71に跳ね返ってこなかった遊技球は、そのまま方角を変化させて落下したりし、これらの遊技球の中には、誘導片92a,92a,92b,92bに衝突した後、さらに移動体73に衝突し、そのまま方角を変化させて落下したりするものもある。
また、誘導板72は、主に第3ステージ80から第2スロープ71を介して流入する遊技球を、誘導部材50の外部に落下させて後述する下壁91と一体的に設けられた始動入賞口11や誘導片92a,92aに誘導するもので、第2スロープ71と同一の単一なアールにて形成され、第2スロープ71の前端の中央箇所に、前側に向かって短尺状(例えば2〜5mm程度)に突設されており、その左右方向の長さは、遊技球略3個分の大きさに形成されている。従い誘導板72は、第2スロープ71とつらなり、該第2スロープ71と同一の略凹面状に勾配が形成されて設けられており、即ち誘導板72は、図5に示す中心線D−Dに対し左右対称に稜線を有する勾配が形成された曲面構造になっており、従って上記中心線D−Dに対して対称形状となっている。なお、図7及び図8に示すように、誘導板72は、その表面奥行方向に、奥側から手前側に向かって第2スロープ71と同一の所定の下り勾配が設けられている。
従って、誘導板72において、第2スロープ71上に不特定時間滞留した後に転動してきた遊技球は、上記所定の下り勾配により誘導板72を斜めに横切るようにして誘導部材50の外部に落下したり、後述する誘導片92a,92aに当たって再び第2ステージ70に跳ね返ったりすることになり、また、切欠61、誘導溝55から第3ステージ80を介して第2スロープ71から転動してきた遊技球は、即ち、第3ステージ80の後述する中央凹面部81、凹面部82,82から第2スロープ71を直線的に横切るようにして転動してきた遊技球は、同様に誘導板72上を奥側から手前側に直線的に横切るようにして誘導部材50の外部に落下することになり、該落下した遊技球の一部は、後述する始動入賞口11に入賞したり、誘導片92a,92aに当たって方角が変化して始動入賞口11に入賞したりするようになっている。
なお、第2スロープ71及び誘導板72に形成される上記所定の下り勾配は、特に限定するものではないが、遊技球が滑らかに転動する角度が望ましく、例えば2〜3度程度が望ましい。このようにすると、仮に遊技機1を奥側にわずかに寝かして(例えば2分〜4分5厘または0.5度〜1度)立設されたりしても、所期の性能を維持することが可能となり、従い誘導部材50の使い勝手が良くなる。
次に、第3ステージ80の構成について詳述する。第3ステージ80は、第1ステージ60の略直下部に、第1ステージ60の裏面部と第2ステージ70と奥壁56とで略囲まれて形成される空間部84に設けられており、その平面形状は、図6に示すように略蒲鉾状に設けられ、従って第3ステージ80の後端は所定の単一なアールにて形成され、一方、前端は第2スロープ71の後端に平面から見て直線状に隣接するようになっている。また、第3ステージ80は、その中央部に略小山が複数隆起するような形状の段部85と、該段部85の両側に形成される第3スロープ83,83とにより構成されており、まず段部85は、図6及び図9に示すように、その中央に略凹面状に勾配が形成された中央凹面部81と、該中央凹面部81の両側に隣接する略凹面状に勾配が形成された凹面部82,82と、該凹面部82,82の左右に隣接し、中央に向かって緩やかな上り勾配が形成された半凹面状の山部90,90と、山部90,90と凹面部82,82との間に設けられる凸面部88,88と、凹面部82,82と中央凹面部81との間に設けられる中央凸面部87,87とから構成されている。
即ち段部85は、図5に示す中心線D−Dに対し左右対称に稜線を有する勾配が形成された曲面構造になっており、従って中央凹面部81、凹面部82,82、山部90,90は、所定のアールにて形成されると共に、上記中心線D−Dに対して互いに対称形状となっている。なお、中央凹面部81及び山部90,90は、単一のアールにて形成されているが、凹面部82,82は、図13に示すように、二つの連続するアールR1,R1,R2,R2にて形成されており、この二つのアールR1,R1,R2,R2のうち、中央寄り(中央凹面部81寄り)のアールR2,R2は、端寄り(山部90,90寄り)のアールR1,R1よりも小さく形成されいる。
つまり、凹面部82,82において、中央寄りのアールR2,R2の下り勾配は、端寄りのアールR1,R1の下り勾配よりも急勾配となっており、さらに左右方向における中央寄りのアールR2,R2の長さは、端寄りのアールR1,R1の長さよりも短くなっている。凹面部82,82がこのように形成されている理由は、後述する移動体73や誘導片92a,92a,92b,92bに当たって跳ね返ってきた遊技球が、第3ステージ80の両側に形成される第3スロープ83,83から段部85に流入し、山部90,90の緩やかな上り勾配を転動して凸面部88,88をのり越えて凹面部82,82に流入する場合において、この凹面部82,82に流入した遊技球を、緩やか且つ長く形成されたアールR1,R1上を転動させることにより付勢し、その流れに勢いを増加させてアールR2,R2へと流出し、該アールR2,R2に流入した遊技球を、その勢いによりアールR1,R1より上りが急勾配且つ短く形成されたアールR2,R2を一気に駆け上がらせて中央凸面部87,87を飛び越えるようにして中央凹面部81に導出させたいからである。
また、段部85は、図6及び図8に示すように、第3ステージ80のほぼ前端から後端に亘って形成されており、特に中央凹面部81全体と凹面部82,82の一部は、上記した奥壁56の誘導溝55に当接し、切欠61と誘導溝55とにより形成される略円状の空間を臨むようになっている。これにより、この円状の空間から落下してきた遊技球は、高い確率にて中央凹面部81に導出されるようになる。なお、段部85(中央凹面部81、凹面部82,82、中央凸面部87,87、凸面部88,88、山部90,90)は、その奥行方向は水平に設けられている。
従って、段部85において、上記円状の空間から落下し誘導溝55に沿って移動してきた遊技球は、中央凹面部81もしくは凹面部82,82の何れかを転動して上記第2スロープ71上に落下し、さらに第2スロープ71及び誘導板72上を奥側から手前側に直線的に横切るようにして誘導部材50の外部に落下することになる。この場合、中央凹面部81から転動して誘導部材50の外部に落下した遊技球は、後述する始動入賞口11に入賞する確率が高くなっており、一方、凹面部82,82から転動して誘導部材50の外部に落下した遊技球は、始動入賞口11に入賞する確率は高くはないが、誘導片92a,92aに当たって方角が変化して始動入賞口11に入賞するようになっている。
また、後述する第3スロープ83,83から段部85に流入する遊技球、つまり第2スロープ71上にて後述する移動体73に当たって跳ね返ることにより、または第2スロープ71上から誘導部材50の外部に落下した遊技球のうち後述する誘導片92a,92a,92b,92bに当たって跳ね返ることにより、第3スロープ83,83から段部85に流入する遊技球は、山部90,90に流入した後再び第3スロープ83,83に戻ったり、あるいは山部90,90を転動し凸面部88,88をのり越えて凹面部82,82に導出したり、もしくは山部90,90を転動し凸面部88,88をのり越えて凹面部82,82に流入し、さらに凹面部82,82を転動し中央凸面部87,87飛び越えて中央凹面部81に導出したりすることになり、その後上記したように最終的に誘導部材50の外部に落下することになる。なお、山部90,90から凹面部82,82に流入した遊技球は、アールR1,R1,R2,R2により高い確率にて中央凹面部81に導出されるようになっている。
また、第3スロープ83,83は、その平面形状は、図6に示すように略々三角状に設けられ、その左右方向は、図9及び図10に示すように、全長に亘って略凹面状に上記第2スロープ71と同一の勾配が形成され、段部85の山部90,90に連接して設けられている。また、第3スロープ83,83の前端は、上記第2スロープ71の後端側に連接され、一方、後端は、図6に示すように、上記第1スロープ64の裏面部に当接されている。つまり、第3スロープ83,83は、正面視すると、第1スロープ64と図9に示す空間部84の中心線E−Eに対し対称状に設けられ、従って第3スロープ83,83は、上記した第1スロープ64の長尺状の山部67に形成された略凸面状の勾配と中心線E−Eに対して対称の略凹面状の勾配となっている。
換言すれば、第3スロープ83,83は、図5に示す中心線D−Dに対し左右対称に稜線を有する勾配が形成(所定の単一なアールにて形成)された曲面構造になっており、従って上記中心線D−Dに対して対称形状となっている。なお、図8に示すように、第3スロープ83,83は、その表面奥行方向は水平に設けられている。
従って第3スロープ83,83において、第2スロープ71の後端部から転動してきた遊技球は、即ち後述する移動体73や誘導片92a,92a,92b,92bに当たり跳ね返って流入してきた遊技球は、第3スロープ83,83上を左右に転動して段部85(山部90,90)に流入したり、あるいは再び第2スロープ71に戻ったりするようになっている。
次に、下壁91の構成について説明する。下壁91は、図4及び図5に示すように、略々台形の平面薄板状に形成されると共に、誘導部材50の略前側にほぼ垂直に立設され、遊技盤21の表面に下壁91の裏面が重合するように上記第2スロープ71の前端から下方に向かって延びるように設けられている。下壁91の上端は、一連全長に亘って所定の単一なアールにて形成され、上記第2スロープ71と同一のアールとなっており、また、下壁91の左右両側端は、上部の単一な直線と、その直線に続く大アールと、その大アールに続く小アールとにより、下方に向かうにつれて下壁91の左右方向の幅が狭まるように形成されており、さらに、下壁91の下端は、上記小アールの下端をつなぐ単一な水平の直線により形成されており、即ち下壁91の形状は、図5に示す中心線D−Dに対し左右対称に形成されている。
なお、上記した下壁91における大アール形状は、特に限定するものではなく、即ち導入口51,51に入球しなかった遊技球を始動入賞口(電動チューリップ)11に向かって誘導させるため、遊技盤21の特別図柄表示装置6の左右下方付近に植設される図示しない障害釘の配列に合わせた形状にて形成するようにすれば良い。このようにすれば、導入口51,51に入球しなかった遊技球でも、始動入賞口(電動チューリップ)11に入賞するチャンスが広がることになり、その結果、遊技の興趣が高まり、遊技性が向上する。
また、下壁91には、その上方から下方に向かって誘導片92a,92a,92b,92b、開口部93、始動入賞口(電動チューリップ)11が順に設けられており、まず、誘導片92a,92a,92b,92bについて説明する。下壁91の略上部には、第2ステージ70(第2スロープ71及び誘導板72)から落下してきた遊技球を、衝突させることにより流下する角度を変えたり、あるいは跳ね返して再び第2ステージ70に流入させるための、即ち遊技球の始動入賞口11への入賞する確率を高めるための略円柱状の弾性部材にて形成された誘導片92a,92a,92b,92bが、前方略水平状に突出するように設けられている。
この誘導片92a,92a,92b,92bのうち、誘導片92a,92aの左右方向の配設位置は、図5に示すように、正面から見て上記凹面部82,82の中心より略左右側、つまり凸面部88,88の略下側付近に対応するように設けられており、従って、凹面部82,82を通って第2ステージ70(誘導板72)より垂直状に落下してくる遊技球は、後述する図23(A)(B)に示すように、誘導片92a,92aの中心線D−Dに近いほぼ横側に衝突し、始動入賞口11の方向に向かってその流下する角度を変えることになり、誘導片92b,92bは、図5に示すように、正面から見て上記傾斜部63,63の中心より略々左右側(誘導片92a,92aの両端側)に設けられており、従って、傾斜部63,63を通って第2ステージ70(第2スロープ71)より垂直状に落下してくる遊技球は、後述する図26(A)に示すように、誘導片92b,92bのほぼ上斜め横側(中心線D−Dに近い側)に衝突して跳ね返り、再び第2ステージ70に流入した後、第3ステージ80(第3スロープ83,83)に向かって転動することになる。
さらに、誘導片92a,92a,92b,92bは、第2ステージ70(第2スロープ71及び誘導板72)から不規則的に落下してきた遊技球を偶発的に衝突させて、始動入賞口11の方向に向かってその流下する角度を変えたり、再び第2ステージ70に跳ね返らせて第3ステージ80に向かって転動させたりするようになっている。これにより、上記中央凹面部81を通らずに遊技球が落下しても、始動入賞口11に誘導されることがあり、遊技者は、遊技球の挙動から目を離すことなく、例え第2ステージ70から落下した遊技球であっても最後まで期待することができ、遊技の趣向が増大する。なお、誘導片92a,92a,92b,92bは、その形状を略円柱状にて形成したが、これは、例えば角柱状等であっても良い。即ち、所望する性能を維持できる形状であれば、どのような形状であっても良い。
次に、開口部93は、第2ステージ70(第2スロープ71及び誘導板72)から落下してきた遊技球や誘導片92a,92a,92b,92b(特に92a,92a)に衝突して落下してきた遊技球を、衝突させることにより流下する角度を変えて始動入賞口11へ誘導したりしなかったりするための始動入賞口11の上方に設けられる障害釘94,94を、遊技盤21に植設するための開口であり、下壁91のほぼ中央に略矩形状に穿設されて形成されている。
本実施形態においては、障害釘94,94の左右方向の植設位置は、図5に示すように、正面から見て上記凹面部82,82の中心付近に対応するように、換言すれば、誘導片92a,92aの内側(中心線D−Dに近い側)にあって始動入賞口11の羽根11a,11aとほぼ同じ間隔(遊技球より少し大きい間隔、例えば13mm)にて設けてあるが、これは、遊技機1の設計により適宜変更されるもので、従って、開口部93の大きさは、その変更に耐えうるように余裕を持った大きさとなっている。なお、本実施形態においては、障害釘94,94は2本としたが、これは限定されることなく、例えば障害釘94,94の直上部にさらに2本植設するようにしても良い。
このように開口部93を設けることにより、始動入賞口11の上方に障害釘94,94を設けることが可能になるので、遊技盤21に対する障害釘94,94の突出角度を調整することにより、遊技球の始動入賞口11への入賞確率を任意に変更することができるようになる。
次に、始動入賞口(電動チューリップ)11について詳述する。下壁91の略下部には、遊技球が入賞することにより特別図柄表示装置6の各図柄表示部8、9、10(図柄表示部30)に特別図柄を表示させて大当りの抽選を行うための始動入賞口11が設けられている。ここで図8及び図16を参照しながら、始動入賞口11の下壁91への取り付け状態について説明する。
図16は、始動入賞口11(電動チューリップ)の下壁91への取り付け状態を説明する分解斜視図である。なお、図16において、91は、始動入賞口11(電動チューリップ)が取り付けられる箇所となる下壁の一部分のみを示している。下壁91の略中央下方には開口部97が穿設されており、この開口部97の左右両側の略上方には支軸41,41が突設されている。開口部97は、後述する始動入賞口(電動チューリップ)11の入賞通路42を遊技盤21の裏面側に挿通させるため、及び後述する駆動装置39の揺動部材43,43を遊技盤21の表面側に挿通させるための開口であり、図8及び図16に示すように、入賞通路42より少し大きな矩形状に形成されている。また、支軸41,41は、始動入賞口(電動チューリップ)11の羽根11a,11aの下部に設けられた孔に挿通されて、羽根11a,11aを左右に回動自在に軸支するためのもので、金属製の細い円柱状に形成され、後述する入賞通路42の外側を通って始動入賞口(電動チューリップ)11の所定箇所に、その前端部が嵌合連結されている。
下壁91の前面側に取り付けられる始動入賞口(電動チューリップ)11の下部後側には、入賞通路42が設けられており、この入賞通路42は、その上部が開放された略凹状に形成され、その前部が羽根11a,11aの下方に臨んでいる。また、入賞通路42の底面、つまり始動入賞口(電動チューリップ)11に入賞した遊技球が転動する面は、該入賞した遊技球が円滑に転動するよう、図8に示すように、その前部には所定のアール面が形成されていると共に、このアール面に連接して所定の下り勾配が形成された斜面が形成されている。なお、羽根11a,11aの後面下部には、後述する揺動部材43,43を遊嵌するための凹部47(図8参照)が形成されている。
下壁91の後面側に取り付けられる駆動装置39は、上記入賞通路42の上部に載置されるように略箱状に設けられ、その内部には、ソレノイド40が設けられており、このソレノイド40のプランジャ44にはスプリング45が遊嵌されると共に、その前部に揺動部材43,43が取り付けられている。羽根11a,11aを回動させる作動伝達機構は、ソレノイド40のオン(励磁)オフ(消磁)によって摺動するプランジャ44の直線運動を羽根11a,11aの回動運動に変換させるもので、従って揺動部材43,43は、その後端がピン48によりプランジャ44に連結されると共に、支軸46にて上下に回動自在に軸支されており、駆動装置39の筐体の前面下方に形成された長孔状の開口部49から突出し、下壁91の開口部97を通り、さらに上記入賞通路42の内側を通って上記始動入賞口(電動チューリップ)11の凹部47に、その前部が遊嵌するようになっている。
このように構成される始動入賞口(電動チューリップ)11を下壁91に取り付けるには、まず下壁91の前面側から入賞通路42を開口部97に挿通し、次に支軸41,41を羽根11a,11aの下部孔に挿通して始動入賞口(電動チューリップ)11と下壁91とを連結した後、ビス等で始動入賞口(電動チューリップ)11を下壁91に固着する。そして次に、下壁91の後面側から駆動装置39の揺動部材43,43を開口部97の上部に挿通し、次に揺動部材43,43の前部を始動入賞口(電動チューリップ)11の凹部47にそれぞれ遊嵌した後、ビス等で駆動装置39を下壁91に固着するようにすれば良い。
このように下壁91に取り付けられた始動入賞口(電動チューリップ)11は、常態において図8及び図16に示すように、ソレノイド40がオフ(消磁)し、スプリング45の付勢によってプランジャ44が前進しているので揺動部材43,43が下向きとなり、羽根11a,11aは垂直状に閉口した状態となっている。この状態においては、上記障害釘94,94の間を流下した遊技球のみが入賞可能となっている。
一方、上記したように、遊技球が普通図柄作動ゲート19を通過し、普通図柄表示装置18に予め定められた普通図柄(当り)が確定表示された場合には、ソレノイド40がオン(励磁)されプランジャ44が後方に摺動するので、揺動部材43,43が支軸46を支点に揺動されて上向きに回動し、該揺動部材43,43の上向きの回動に伴って羽根11a,11aが支軸41を支点に左右に回動されて逆ハの字状に開放し、始動入賞口(電動チューリップ)11は、遊技球が入賞しやすい遊技者に有利な状態となる。この状態においては、上記障害釘94,94の間を流下しなかった遊技球も入賞可能となっている。そして、始動入賞口(電動チューリップ)11に入賞した遊技球は、入賞通路42を滑らかに転動しながら流下し、図示しない始動入賞検出センサによって検出されることにより、特別図柄表示装置6の各図柄表示部8、9、10に特別図柄を変動表示後確定表示させる大当り抽選が実行されることになる。
このように始動入賞口(電動チューリップ)11は、下壁91に設けられた開口部97と支軸41,41とにより位置決めされ、下壁91に予め一体的に設けられて形成されている。もとより、この始動入賞口(電動チューリップ)11の取り付け位置は、通常、上記した中央凹面部81に対応して設けられるものであり、即ち始動入賞口(電動チューリップ)11の遊技盤21に対する取り付け位置は、切欠61と誘導溝55とにより形成される略円状空間から中央凹面部81を通って第2ステージ70から落下する遊技球を、高い確率にて始動入賞口(電動チューリップ)11に入賞させるため、始動入賞口(電動チューリップ)11の左右方向の中央(羽根11a,11a間の中央)と、中央凹面部81の左右方向の中央とが図4に示す中心線D−D上に存在することが条件となっている。従って本実施形態のように、始動入賞口(電動チューリップ)11を下壁91に予め一体的に設けると、即ち始動入賞口(電動チューリップ)11を誘導部材50に予め一体的に設けると、中央凹面部81に対し始動入賞口(電動チューリップ)11を極めて高い精度、且つ極めて容易に遊技盤21に取り付けることが可能となる。
なお、支軸41,41は、下壁91に一体的に設けられるようにしたが、これは限定されることなく、例えば、始動入賞口(電動チューリップ)11側に一体的に設け、下壁91に支軸41,41を連結する手段、例えば支軸41,41の前端部を嵌合する孔等を設けるようにしても良いし、あるいは、支軸41,41を下壁91及び始動入賞口(電動チューリップ)11とは別体に設け、下壁91及び始動入賞口(電動チューリップ)11に支軸41,41の前後端部を嵌合する孔等を設けるようにしても良い。
上記の説明で明らかなように、下壁91には、遊技球の挙動に変化を与え始動入賞口11への入賞する確率を高める誘導片92a,92a,92b,92bと、始動入賞口(電動チューリップ)11への入賞確率を任意に変更することができる障害釘94,94が植設可能な開口部93と、始動入賞口(電動チューリップ)11を高い精度且つ容易に取り付けることができる開口部97及び支軸41,41とが設けられているので、この下壁91により、誘導部材50の価値を高め遊技機1の遊技性が向上すると共に、遊技機1の使い勝手が良くなる。
次に、移動体73及び駆動装置100について詳述する。誘導部材50において略第3ステージ80の下方には、略直方体で内部が中空状の収納部75が形成されており、この収納部75には、遊技球を衝突させることで遊技球の始動入賞口11への入賞する確率を変化させる移動体73を駆動制御する駆動装置100が内蔵されている。
まず、移動体73は、図4に示すように、略楕円柱状の弾性部材にて形成され、第2スロープ71から上方に向かって突出し、第2スロープ71の前端に略載置するように設けられている。移動体73は、図8に示すように、その底面部にL字金具57の垂直部材が連結されており、このL字金具57は、第2スロープ71に穿設された溝74に垂直部材が挿通され、一方、水平部材は後述するベルト89に連結支持されるようになっている。
次に、図8、図9、図12及び図15(A)を主に参照しながら、駆動装置100について説明する。なお、図15(A)は、駆動装置100を説明するために、下壁91と収納部75の前後面板を省略したときの誘導部材50の正面図である。収納部75の後面板の左端部には、ステッピングモータ76が、ステッピングモータ76が取り付けられた基板77をビス78,78にて螺着することにより取り付けられている。ステッピングモータ76の出力軸79は、収納部75の前面板に設けられた軸受98により左右に回動自在に軸支されると共に、歯車86が固着されている。また、この収納部75左端部の上面板には、移動体73が第2スロープ71上の左端となる所定位置(以下、スタート位置ともいう、後述する図28(A)参照)に到達したことを検出するための基板34a、発光素子35a及び受光素子36aからなる光センサとしての位置検出センサ33aが設けられている。
一方、収納部75の右端部には、支軸32が左右に回動自在に収納部75の前後面板にて軸支されており、この支軸32には歯車86と同じ径にて形成された歯車31が固着されている。そして、歯車86と歯車31とには、無端状のベルト89が張架されており、このベルト89は、図15(A)に示すように、その内側に凸凹状のラックが形成され、このラックが歯車86及び歯車31の歯と噛合することで、スリップすることなく歯車86及び歯車31の回動に合わせて確実に左右に回動するようになっている。また、この収納部75右端部の上面板には、移動体73が第2スロープ71上の右端となる所定位置(以下、エンド位置ともいう、後述する図28(G)参照)に到達したことを検出するための基板34b、発光素子35b及び受光素子36bからなる光センサとしての位置検出センサ33bが設けられている。なお、発光素子35a,35bとしては、発光ダイオード(LED)等の素子が、受光素子36a,36bとしては、フォトトランジスタ等の素子が挙げられる。
また、収納部75には、図8に示すように、矩形薄板状の支持板29,29が収納部75の上面板から垂下するように設けられており、この支持板29,29には支軸38が固着され、さらにこの支軸38には左右に回動自在にローラー37が遊嵌されている。これら支持板29,29、支軸38、ローラー37は、図12及び図15(A)に示すように、収納部75の中央部、該中央部と歯車86との略中間部、該中央部と歯車31との略中間部の3箇所にそれぞれ設けられるようになっており、これによりローラー37,37,37は、ベルト89の外面に当接し、図15(A)に示すように、第2スロープ71長手方向の一連全長に亘って形成されている略凹面状の勾配と略同様な勾配を、ベルト89の駆動経路に創出するようになっている。
また、ベルト89には、移動体73に連結されているL字金具57の水平部材が固着されており、このL字金具57の水平部材は、図10に示すように、収納部75の前面板に穿設され、ベルト89の駆動経路に合致した、即ち第2スロープ71長手方向の一連全長に亘って形成されている略凹面状の勾配と略同様な勾配が形成された溝54に挿通されている。ここで、L字金具57の水平部材には、図8、図12及び図15(A)に示すように略矩形薄板状の遮断片58が取り付けられており、つまり、この遮断片58が上記した位置検出センサ33a,33bに到達し、発光素子35a,35bから受光素子36a,36bに向かって発せられた光を遮断することにより、位置検出センサ33a,33bからの検出信号が入力回路172に入力され、これにより移動体73がスタート位置またはエンド位置にあることを検出できるようになっている。なお、図9及び図11において99,99,99・・・は、収納部75の後面板に穿設された長穴状の窓であり、この複数の窓99,99,99・・・により、ステッピングモータ76が駆動しているときに発生する熱を、収納部75の外部に発散するようになっている。
この様に構成された移動体73は、中央制御装置171が後述する図17乃至図20に示すフローチャートの処理等を実行することにより駆動装置100を駆動制御することで、第2スロープ71上で所定の動作を実行する。以下、図17乃至図20を参照しながら、この移動体73が第2スロープ71上で実行する所定の動作について説明する。
まず、図17は、中央制御装置171のCPU173(以下、単にCPUともいう)が実行するメイン遊技処理(メインルーチン)を示すフローチャートである。電源投入直後、CPUは初期化処理を行い(ステップS10)、スタックの設定や以下の処理に必要な各フラグ、各レジスタ及び各記憶エリアの初期化を行う。CPUは、ステップS10の初期化処理を終了すると、ステップS20の乱数更新処理に移行する。なお、CPUは、リセット割込み(4msec)毎にメインルーチン(中央制御装置171のROM174に記憶されている各プログラム)、即ち、以下に説明するステップS20〜ステップS70の各処理を実行する。
中央制御装置171には、遊技状態をランダムに設定するための各種(大当り決定用、当り決定用、特別図柄決定用、普通図柄決定用等)の乱数カウンタが設定されており、CPUはステップS20の乱数更新処理にて、各乱数カウンタに関する値の更新を行う。これらの乱数カウンタは、電源投入時0からスタートし、リセット割込みごとにインクリメント(1加算)され、当該乱数カウンタが所定の値になったとき0に書き換えられるようになっている。
CPUは、ステップS20の乱数更新処理を終えると、ステップS30の特別遊技処理に移行する。このステップS30の特別遊技処理は、詳しい説明は省略するが、CPUは、始動入賞口11へ入賞した遊技球を検出(始動入賞検出センサ186の始動信号入力)したことに基づいて、上記した各種の乱数カウンタの中から、対応する乱数カウンタ(大当り決定用カウンタ、特別図柄決定用カウンタ等)の現在値を取得してRAM175の取得数値記憶エリアに各々格納する。次に、CPUは、この取得した各種の乱数カウンタを参照して特別図柄表示装置6に確定表示する特別図柄を決定し、次に、特別図柄の変動表示(スクロール表示)を開始させ、所定時間経過後に、この変動表示している特別図柄を左図柄表示部8、右図柄表示部10、中図柄表示部9の順に停止させて、この決定した特別図柄を特別図柄表示装置6に確定表示する処理を実行する。
そして、この特別図柄表示装置6に確定表示された特別図柄が、リーチである場合には、CPUは、特別図柄表示装置6の図柄表示部30にて所定のリーチアクションを表示し、大当り図柄である場合には、CPUは、大入賞口7としてのアタッカを所定回数、所定の態様で開口する大当り遊技に係わる大当り処理を実行する。なお、特別図柄表示装置6が特別図柄の変動表示中に遊技球が始動入賞口11へ入賞した場合には、即ち保留球が発生した場合には、CPUは、この発生した保留球数に応じ、ランプ制御回路105を駆動して対応する保留LED25を点灯する処理を実行すると共に、当該変動表示が停止して特別図柄が確定表示されたときに、ランプ制御回路105を駆動して対応する保留LED25を消灯する処理を実行するようになっている。
CPUは、ステップS30の特別遊技処理を終えると、ステップS40の普通遊技処理に移行する。このステップS40の普通遊技処理は、詳しい説明は省略するが、CPUは、普通図柄作動ゲート19を通過した遊技球を検出(作動ゲート検出センサ196の作動信号入力したことに基づいて、上記した各種の乱数カウンタの中から、対応する乱数カウンタ(当り決定用カウンタ、普通図柄決定用カウンタ等)の現在値を取得してRAM175の取得数値記憶エリアに各々格納する。次に、CPUは、この取得した各種の乱数カウンタを参照して普通図柄表示装置18(1桁の7セグメントLED)に確定表示する普通図柄を決定し、次に、普通図柄の変動表示を開始させ、所定時間経過後に、この変動表示している普通図柄を停止させて、この決定した普通図柄を普通図柄表示装置18に確定表示する処理を実行する。
そして、この普通図柄表示装置18に確定表示された普通図柄が、普通図柄が当り図柄である場合には、CPUは、始動入賞口11としての電動チューリップの羽根11a,11aを所定回数、所定の態様で開放する当り遊技に係わる当り処理を実行する。なお、普通図柄表示装置18が普通図柄の変動表示中に遊技球が普通図柄作動ゲート19を通過した場合には、即ち通過保留球が発生した場合には、CPUは、この発生した通過保留球数に応じ、ランプ制御回路105を駆動して対応する保留LED26を点灯する処理を実行すると共に、当該変動表示が停止して普通図柄が確定表示されたときに、ランプ制御回路105を駆動して対応する保留LED26を消灯する処理を実行するようになっている。
CPUは、ステップS40の普通遊技処理を終えると、ステップS50のモータ駆動制御処理に移行する。図18は、モータ駆動制御処理(ステップS50)を示すフローチャートである。CPUは、このモータ駆動制御処理(ステップS50)が実行されると、まずステップS102の処理にて、電源ON時か否か、即ち遊技機1に電源が投入された時か否かを判定し、ステップS102の処理にてYES、即ち遊技機1に電源が投入された時である場合には、CPUは、ステップS104の処理へ移行して、電源ON時処理を実行する。図19は、電源ON時処理(ステップS104)を示すフローチャートである。CPUは、この電源ON時処理(ステップS104)が実行されると、まずステップS106の処理にて、位置検出センサ33aの検出信号が有りか否か、即ち遮断片58が発光素子35aから受光素子36aに向かって発している光を遮断しており、移動体73が第2スロープ71上の左端となるスタート位置にあるか否かを判定する。
そして、ステップS106の処理にてYES、即ち移動体73が第2スロープ71上の左端となるスタート位置にある場合には、CPUは、ステップS108の処理へ移行して、ステッピングモータ76の出力軸79を正回転させて、移動体73を図3及び図15(A)に示す矢印Y方向(以下、単に矢印Y方向ともいう)に移動させる処理を実行し、一方、ステップS106の処理にてNO、即ち移動体73が第2スロープ71上の左端となるスタート位置にない場合には、ステップS110の処理へ移行して、ステッピングモータ76の出力軸79を逆回転させて、移動体73を図3及び図15(A)に示す矢印X方向(以下、単に矢印X方向ともいう)に移動させる処理を実行する。そして、ステップS108の処理またはステップS110の処理を終えると、CPUは、この電源ON時処理(ステップS104)を終了し、モータ駆動制御処理(ステップS50)に戻り、メイン遊技処理のステップS60の処理へ移行する。
ここで、ステッピングモータ76の出力軸79における正回転とは、図15(B)に示す矢印CW(Clockwise)のように時計方向の回転であり、逆回転とは、図15(B)に示す矢印CCW(Counter Clockwise)のように反時計方向の回転である。なお、本実施形態においは、モータとしてステッピングモータ76を採用しており、このステッピングモータ76は、図2に示すモータ制御回路27からの入力パルス信号に対して1ステップ角度だけ回転するモータ(パルスモータともいう)であり、1ステップ角度は1.5度から45度程度まで種々あるが、ここでは1パルス当り1.8度回転するものを使用する。つまりステッピングモータ76は、モータ制御回路27から出力されるパルス数で回転角が指令され、また毎秒のパルス数で回転角速度(パルスレート)が指令され、さらにパルスの正負により正回転と逆回転が指令されることになる。従って、本実施形態のステッピングモータ76において、1回転に要するパルス数は、360/1.8=200となり、また1回転に要する時間は、モータ制御回路27からリセット割込み(4msec)毎に1パルスが出力されるので、200×4=800msec(0.8秒)となる。また、移動体73が、上記したスタート位置からエンド位置までの間を移動するのに要する時間は3.2秒、即ちステッピングモータ76が4回転するのに要する時間となっており、これは、スタート位置からエンド位置までに対応するベルト89の長さが歯車86(または歯車31)の直径の4倍ということを意味している(図15参照)。
従って、上記ステップS108の処理におけるモータ正回転とは、リセット割込みによりモータ制御回路27から正の1パルスが出力され、ステッピングモータ76の出力軸79、歯車86及び歯車31が時計方向に1.8度回転し、移動体73が矢印Y方向にその歯車86(または歯車31)の回転分だけ移動させることであり、また、上記ステップS110の処理におけるモータ逆回転とは、リセット割込みによりモータ制御回路27から負の1パルスが出力され、ステッピングモータ76の出力軸79、歯車86及び歯車31が反時計方向に1.8度回転し、移動体73が矢印X方向にその歯車86(または歯車31)の回転分だけ移動させることである。なお、ステップS108の処理によりステッピングモータ76が正回転すると、次回のリセット割込みにおいては遮断片58が発光素子35aから受光素子36aに向かって発している光を遮断することなく、位置検出センサ33aの検出信号は無となるようになっている。
図18に戻り、一方、ステップS102の処理にてNO、即ち既に遊技機1に電源が投入済みである場合には、ステップS112の処理へ移行して、CPUは、モータ位置検出駆動制御処理を実行する。図20は、モータ位置検出駆動制御処理(ステップS112)を示すフローチャートである。CPUは、このモータ位置検出駆動制御処理(ステップS112)が実行されると、まずステップS114の処理にて、上記ステップS106の処理と同様、位置検出センサ33aの検出信号が有りか否か、即ち移動体73が第2スロープ71上の左端となるスタート位置にあるか否かを判定する。そして、ステップS114の処理にてNO、即ち移動体73が第2スロープ71上の左端となるスタート位置にない場合には、ステップS118の処理へ移行して、CPUは、位置検出センサ33bの検出信号が有りか否か、即ち遮断片58が発光素子35bから受光素子36bに向かって発している光を遮断しており、移動体73が第2スロープ71上の右端となるエンド位置にあるか否かを判定する。
そして、ステップS118の処理にてNO、即ち移動体73が第2スロープ71上の右端となるエンド位置にない場合には、ステップS122の処理へ移行して、CPUは、前回のリセット割込みおいて回転させた方向と同じ方向に、正または負の1パルスを出力してステッピングモータ76の出力軸79を1ステップ角度(1.8度)だけ回転させる処理を実行し、換言すれば、前回のリセット割込みおいて移動させた方向と同じ方向(XまたはY方向)に、正または負の1パルスを出力して歯車86(または歯車31)の1ステップ角度(1.8度)の回転分だけ移動体73を移動する処理を実行する。そして、ステップS122の処理を終えると、CPUは、このモータ位置検出駆動制御処理(ステップS112)を終了し、モータ駆動制御処理(ステップS50)に戻り、メイン遊技処理のステップS60の処理へ移行する。
一方、ステップS114の処理にてYES、即ち移動体73が第2スロープ71上の左端となるスタート位置にある場合には、CPUは、ステップS116の処理へ移行して、上記ステップS108の処理と同様、ステッピングモータ76の出力軸79を正回転させて、移動体73を図3及び図15(A)に示す矢印Y方向に移動させる処理を実行し、また、ステップS118の処理にてYES、即ち移動体73が第2スロープ71上の右端となるエンド位置にある場合には、CPUは、ステップS120の処理へ移行して、上記ステップS110の処理と同様、ステッピングモータ76の出力軸79を逆回転させて、移動体73を矢印X方向に移動させる処理を実行する。そして、ステップS116及びステップS120の処理を終えると、CPUは、このモータ位置検出駆動制御処理(ステップS112)を終了し、モータ駆動制御処理(ステップS50)に戻り、メイン遊技処理のステップS60の処理へ移行する。なお、ステップS116の処理によりステッピングモータ76が正回転すると、次回のリセット割込みにおいては遮断片58が発光素子35aから受光素子36aに向かって発している光を遮断することなく、位置検出センサ33aの検出信号は無となるようになっており、また同様に、ステップS120の処理によりステッピングモータ76が逆回転すると、次回のリセット割込みにおいては遮断片58が発光素子35bから受光素子36bに向かって発している光を遮断することなく、位置検出センサ33bの検出信号は無となるようになっている。
以上の説明で明らかなように、このモータ駆動制御処理(ステップS50)においては、遊技機1に電源が投入されると、その時点における移動体73の位置がスタート位置である場合には、ステッピングモータ76を正回転して移動体73を矢印Y方向に移動させ、その後位置検出センサ33bからの検出信号が出力されるまでその処理を実行する。そして、位置検出センサ33bからの検出信号が出力されると、即ち移動体73がエンド位置に到達すると、ステッピングモータ76を逆回転して移動体73を矢印X方向に移動させ、その後位置検出センサ33aからの検出信号が出力されるまでその処理を実行し、以降は、同様な処理を繰り返し実行する。
一方、遊技機1に電源が投入された時点で移動体73の位置がスタート位置にない場合には、ステッピングモータ76を逆回転して移動体73を矢印X方向に移動させ、その後位置検出センサ33aからの検出信号が出力されるまでその処理を実行する。そして、位置検出センサ33aからの検出信号が出力されると、即ち移動体73がスタート位置に到達すると、ステッピングモータ76を正回転して移動体73を矢印Y方向に移動させ、その後位置検出センサ33bからの検出信号が出力されるまでその処理を実行し、以降は、同様な処理を繰り返し実行する。
つまり、本実施形態のモータ駆動制御処理(ステップS50)においては、遊技機1に電源が投入されると、ステッピングモータ76等の駆動装置100により、移動体73は、第2ステージ70の前端部において第2スロープ71上の左端となるスタート位置と第2スロープ71上の右端となるエンド位置との間を一定の速度で継続して往復移動するようになっており、換言すれば、移動体73は、第2スロープ71上を定期的且つ規則的に継続して移動するようになっている。即ち本実施形態の遊技球の誘導装置においては、移動体73の一連の移動の中で、遊技球が始動入賞口11に入賞しやすい移動体73の位置や入賞しにくい移動体73の位置が定期的且つ規則的に出現するようになっているので、従って遊技者は、この移動する移動体73の第2スロープ71上の位置を確認しつつ、遊技球が始動入賞口11に入賞しやすいタイミングにて打球操作ハンドル2や打球操作ストップスイッチ190等を操作し、遊技球を発射するようになる。
例えば、1分間で100発の遊技球が発射可能な遊技機1にあっては、遊技領域5に0.6秒間で1発の遊技球が発射できることになり、一方、移動体73がスタート位置からエンド位置までの間を移動するのに要する時間(以下、移動時間ともいう)は、上記したように3.2秒であるので、従って移動体73がスタート位置からエンド位置まで移動する間に、誘導部材50の第2ステージ70には、理論的に略5個(最大6個)の遊技球が入球可能となっている。ここで、移動体73が上記した誘導板72を遮るように第2スロープ71上を通過する時間(例えば移動体73が矢印Y方向に移動している場合には、正面から見て移動体73の右端が誘導板72の左端に到達したときから、移動体73の左端が誘導板72の右端に到達したときまでの時間)を0.8秒とすると、この0.8秒間に上記した中央凹面部81や凹面部82,82から流下して誘導板72にさしかかった遊技球は、移動体73に衝突し、その流下する方向が変化することになる(以下、このような事象を衝突事象ともいう)。
しかして、上記したように、中央凹面部81を通って誘導板72から落下する遊技球は、高い確率にて始動入賞口11に入賞するようになっており、一方、凹面部82,82を通って誘導板72から落下する遊技球は、確率は高くないものの始動入賞口11に入賞するようになっているので、遊技者にとってこのような衝突事象は不利なものになる。そこで遊技者は、このような衝突事象を避けるべく、中央凹面部81や凹面部82,82から流下してきた遊技球が移動体73に衝突しないようなタイミングで誘導装置の導入口51,51に遊技球が入球するよう、自身の技術を駆使して打球操作ハンドル2や打球操作ストップスイッチ190等を操作し、遊技が有利に展開するよう技術介入することになる。
ところで、遊技者がこのように技術介入するといっても、誘導装置の導入口51,51に遊技球が入球してから中央凹面部81や凹面部82,82を通って誘導板72に到達するまでの時間(以下、到達時間ともいう)は、上記したように、遊技球が第1スロープ64上を左右に転動すること等で一義的に特定することはできないようになっている。とはいうものの、遊技者は、経験則に基づいておおよその到達時間を予測することはできるようになり、例えば、分かりやすい例として、経験則に基づき遊技者が遊技球の到達時間をおおよそ3.2秒と想定した場合には、上記したように、移動体73の移動時間も3.2秒となっているので、移動体73が誘導板72の中央に位置している時点で導入口51,51に入球した遊技球は、3.2秒後に誘導板72にて移動体73と衝突することになり(つまり、移動体73が誘導板72の中央に位置する周期は3.2秒となっているので)、その結果、せっかく高い確率にて始動入賞口11に入賞するはずの遊技球は、始動入賞口11に入賞できなくなってしまうことを、遊技者は理解するようになる。
そして、遊技者は、このような衝突事象を発生させないように、例えば移動体73の位置がスタート位置またはエンド位置にある時に導入口51,51に遊技球が入球するようようなタイミングで、自身の技術を駆使して打球操作ハンドル2や打球操作ストップスイッチ190等を操作し、遊技が有利に展開するよう技術介入するようになる。なぜなら、移動体73の位置がスタート位置またはエンド位置にある時に導入口51,51に入球した遊技球は、3.2秒後に誘導板72に到達するが、移動体73は3.2秒後にはエンド位置またはスタート位置に位置しているので、当該遊技球は移動体73と衝突することなく、中央凹面部81や凹面部82,82を通り始動入賞口11に入賞するようになるからである。
なお、必ずしも移動体73の位置がスタート位置またはエンド位置にある時に遊技球を導入口51,51に入球させる必要はないが、上記したように遊技球の到達時間は特定されるものではないので、なるべく安全側な、即ち導入口51,51に入球した遊技球が誘導板72に到達すると想定される時点で、誘導板72の中央から最も遠い位置に移動体73が位置することが、結果として遊技球の始動入賞口11への入賞する確率を高めることになり、遊技者にとって最も望ましいことからである。
以上の説明でわかるように、本実施形態の遊技機1においては、遊技者がうまくタイミングをとりながら、即ち技術介入して打球操作ハンドル2や打球操作ストップスイッチ190等を操作し遊技領域5に発射した遊技球を、遊技者の想定通り誘導装置の導入口51,51に入球させることで、中央凹面部81や凹面部82,82を介して第2ステージ70の誘導板72から落下させて始動入賞口11に入賞させることができ、一方、遊技者の想定外で誘導装置の導入口51,51に入球した遊技球は、せっかく中央凹面部81や凹面部82,82に流入しても、第2ステージ70の誘導板72から落下する時移動体73に衝突し、その流下する方向を変えて結局始動入賞口11しないこともある。
また逆に、発生する確率は少ないものの、上記したように遊技者の想定通り誘導装置の導入口51,51に入球させても、遊技球の到達時間が遊技者の想定外であった場合には、せっかく中央凹面部81や凹面部82,82に流入しても、第2ステージ70の誘導板72から落下する時移動体73に衝突し、その流下する方向を変えて結局始動入賞口11しないこともあり、一方、遊技者の想定外で誘導装置の導入口51,51に入球した遊技球であっても、遊技球の到達時間が遊技者の想定外であった場合には、中央凹面部81や凹面部82,82を介して第2ステージ70の誘導板72から落下させて始動入賞口11に入賞させることができることもある。
なお、誘導装置の導入口51,51に入球し誘導部材50に導出された遊技球は、上記したように、必ず第1スロープ64の切欠61と誘導溝55とで形成する円状空間に流入し中央凹面部81や凹面部82,82を通って誘導板72に到達するものではなく、それ以外にも、例えば第1スロープ64の傾斜部63,63等から誘導板72を通過することなく第2ステージ70から落下する遊技球等、即ち中央凹面部81や凹面部82,82を通過することなく第2ステージ70から落下し始動入賞口11への入賞する確率が極めて低い遊技球もあるが、このような遊技球においては、その一部の遊技球は第2ステージ70から落下する時、偶発的に移動体73に衝突し、その後中央凹面部81や凹面部82,82に流入することで始動入賞口11へ入賞することができるようになる。
またさらに、第2ステージ70から落下した遊技球が、上記した誘導片92a,92a,92b,92bに衝突して上方に跳ね返り、偶発的に移動体73に衝突して第2ステージ70に再び流入することが阻止されることもあり、結局このような場合には、遊技球の始動入賞口11への入賞する確率が低くなる方向に作用することになる。
従って、このような構成の遊技機1においては、遊技者は、自身の遊技に係わる技術介入感が極めて高くなり、さらに誘導部材50に導出された遊技球の挙動によっては、偶発的に遊技球が移動体73に衝突して始動入賞口11に入賞したり入賞しなかったりする事象も付加されることになり、その結果、遊技者の技術介入感の向上と相俟って極めて遊技の趣向が増大する。
なお、上記した図19の電源ON時処理(ステップS104)において、ステップS106の処理を、位置検出センサ33bの検出信号が有りか否かを判定する処理とし、ステップS108の処理を、モータ逆回転とする処理とし、ステップS110の処理を、モータ正回転とする処理としても良い。このようにしても、上記した電源ON時処理(ステップS104)と同等の作用効果を奏する。
また、上記したステップS106、ステップS114及びステップS118の処理においてYESと判定する場合、即ち位置検出センサ33a,33bの検出信号が有りと判定し、次の処理にてステッピングモータ76の回転方向を反転させる処理を実行する場合には、ステッピングモータ76を所定時間停止させるようにしても良い。そしてこの場合においては、ステッピングモータ76を停止している所定時間の間に位置検出センサ33a,33bからの検出信号が所定回数連続して有るか否かを判定するようにすると良い。このようにすると、例えば位置検出センサ33a,33bからの検出信号が1回しかなかったときには、当該検出信号はノイズと判断し、この場合には、再びステッピングモータ76を停止する前と同じ方向に回転させるようにすれば良く、これにより遊技機1が遊技場のような劣悪な環境下に設置された場合においても、静電気等のノイズによる移動体73の誤動作を効果的に防止することが可能となる。
なお、本実施形態においは、モータとしてステッピングモータ76を採用したが、これは正逆回転可能なモータであれば特に限定することなく、例えば、スイッチにより正逆回転させることのできるコンデンサ進相型のシンクロナスモータ等を採用するようにしても良い。また、位置検出センサ33a,33bは光センサを採用したが、これも限定することなく、例えば、マイクロスイッチ等の機械的な作動をするスイッチを採用するようにしても良い。
図17に戻り、モータ駆動制御処理(ステップS50)を終えると、CPUは、ステップS60へ移行してその他処理を実行する。なお、ステップS60のその他処理においては、上記した処理の他様々な処理が実行されているが、本発明に特に関わりのない処理であるので、ここでの説明は省略する。
ステップS60を終了すると、CPUはステップS70へ移行して、ステップS70にて乱数更新処理を実行する。これは、上記したステップS20の乱数更新処理における各種の乱数カウンタの値を、次のリセット割込みが発生するまで更新し続けるループ処理を行う。
具体的には、CPUは、リセット割込み(4msec)毎にステップS20〜ステップS70の各処理を実行するが、これらの処理を実行するのに必要な時間は各回毎に同じにならない。従い、リセット割込みを発生させるための、この4msecという時間は余裕をもって設定する必要があり、CPUがステップS60の処理を終了した時点ではまだ残余時間が発生する。ステップS70では、この残余時間を利用して、各種の乱数カウンタの値を更新する処理を行っており、例えば残余時間が消化するまで各種の乱数カウンタの値をインクリメント(1加算)もしくはディクリメント(1減算)し続ける処理を実行したり、または所定の数式により各種の乱数カウンタの値を更新し続ける処理等を実行する。なお、全ての乱数カウンタの値を更新せずに、特定の乱数カウンタ、例えば大当り決定用や当り決定用の乱数カウンタのみを更新するようにしても良い。このようにメイン遊技処理の4msec毎に繰り返し実行されるリセット割込みの残余時間を利用して、所定の乱数カウンタを更新することで、1回の処理における所定の乱数カウンタの値の増分が不規則になり、遊技者の体感器等を利用した不当な攻略、例えば、大当り乱数等を狙い打ちするような遊技者の攻略を困難にすることができる。
次に、上記のように構成される誘導部材50における遊技球の具体的な流れについて詳述する。図21は、第1ステージ60、第2ステージ70、第3ステージ80の遊技球の流れを説明するため、その一部(奥壁56、移動体73、溝74及び収納部75)の構成を省略した誘導部材50の斜視図、図22乃至図27は、始動入賞口11に入賞するときの遊技球の流れを説明するための説明図である。
まず、代表的な始動入賞口11に入賞するときの遊技球の流れについて説明する。図21及び図22(A)において、例えば左側の誘導路52から第1ステージ60に導出された遊技球は、まず、規則的に第1スロープ64上を矢印A→B→T→Sという順に転動した後、こんどは反対方向に矢印S→T→B→Aという順に転動する往復運動を繰り返し、その後転動する速度を弱め前壁62や奥壁56に衝突しながら第1スロープ64上に不特定時間滞留した後、矢印Hに示すように、切欠61と誘導溝55とで形成される円状空間へと流入して落下し、誘導溝55に誘導されて、矢印Mに示すように、中央凹面部81上を転動し、さらに矢印Vに示すように、第2スロープ71を直線的に横切るようにして誘導板72から誘導部材50の外部に落下する。そして、誘導部材50の外部に落下した遊技球は、図22(B)に示すように、誘導片92a,92aに接触することなく、且つ障害釘94,94の間を通って始動入賞口11に入賞する。なお、この遊技球が第2スロープ71を直線的に横切るようにして誘導板72から誘導部材50の外部に落下する時、第2スロープ71上における移動体73の位置は、図22に示すように、遊技球と衝突しない位置となっている。
つまり、この場合の遊技球のルート(以下、単に第1ルートともいう)は、図21において矢印A→B→T→S→T→B→A→B→H→M→Vというようなルートとなる。なお、この第1ルートにおいては、高い確率にて始動入賞口11に入賞することになる。
次に、図21及び図23(A)において、第1ルートと同様、第1スロープ64から上記円状空間へと流入したものの中央凹面部81に落下せず、矢印G、Nに示すように、凹面部82,82に落下したときには、矢印UまたはQに示すように、第2スロープ71を直線的に横切るようにして誘導板72から誘導部材50の外部に落下する。そして、誘導部材50の外部に落下した遊技球は、図23(B)に示すように、誘導片92a,92aに衝突し、その流下する角度を変え障害釘94,94の間を通って始動入賞口11に入賞する。なお、この遊技球が第2スロープ71を直線的に横切るようにして誘導板72から誘導部材50の外部に落下する時、第2スロープ71上における移動体73の位置は、図23に示すように、遊技球と衝突しない位置となっている。
つまり、この場合の遊技球のルート(以下、単に第2ルートともいう)は、図21において矢印A→B→T→S→T→B→A→B→H→G→U→誘導片92a、または矢印A→B→T→S→T→B→A→B→H→N→Q→誘導片92aというようなルートとなる。なお、図23(A)(B)においては、前者のルート(矢印A→B→T→S→T→B→A→B→H→G→U→誘導片92a)を示している。また、この第2ルートにおいては、始動入賞口11に入賞する確率は高くない。
次に、図21及び図24(A)において、第1ルートと同様、第1スロープ64上を往復運動を繰り返し、その後転動する速度を弱め前壁62や奥壁56に衝突しながら第1スロープ64上に不特定時間滞留した遊技球が、上記円状空間へ流入せずに、矢印CまたはJに示すように、傾斜部63,63に流入したときには、矢印EまたはKに示すように、第2スロープ71を直線的に横切るようにして誘導部材50の外部に落下しようとする。その時、図24に示すように、移動体73が偶発的に第2スロープ71上において傾斜部63,63と略対向する所定位置(以下、第2、第6位置ともいう、後述する図28(B)、(F)参照)に位置していると、遊技球は移動体73に衝突して跳ね返り、さらに第3スロープ83,83を通って中央凹面部81または凹面部82,82に流入し、その後は、上述した第1ルートまたは第2ルートと同じルートを通って始動入賞口11に入賞する。
つまり、この場合の遊技球のルート(以下、単に第3ルートともいう)は、図21において矢印A→B→T→S→T→B→A→C→E→移動体73→G→U→誘導片92aもしくは矢印A→B→T→S→T→B→A→B→C→E→移動体73→G→U→誘導片92a、または矢印A→B→T→S→T→B→A→C→E→移動体73→M→Vもしくは矢印A→B→T→S→T→B→A→B→C→E→移動体73→M→V、または矢印A→B→T→S→T→B→A→C→E→移動体73→N→Q→誘導片92aもしくは矢印A→B→T→S→T→B→A→B→C→E→移動体73→N→Q→誘導片92aというようなルートとなる。なお、図24(A)(B)においては、矢印A→B→T→S→T→B→A→C→E→移動体73→G→U→誘導片92a及び矢印A→B→T→S→T→B→A→B→C→E→移動体73→G→U→誘導片92aのルートを示している。
次に、図21及び図25(A)において、第1ルートと同様、第1スロープ64上を往復運動を繰り返し、その後転動する速度を弱め前壁62や奥壁56に衝突しながら第1スロープ64上に不特定時間滞留した遊技球が、上記円状空間及び傾斜部63,63のどちらにも流入せずに、矢印DまたはIに示すように、第1スロープ64の両端部をユーターンするようにして第2スロープ71に流入したときには、該遊技球は、第2スロープ71上を矢印FまたはLに示すように転動した後、第2スロープ71を斜めに横切るようにして誘導部材50の外部に落下しようとする。その時、図25に示すように、移動体73が偶発的に第2スロープ71上において、第2スロープ71の中央部と端部との略中間となる所定位置(以下、第3、第5位置ともいう、後述する図28(C)、(E)参照)に位置していると、遊技球は移動体73に衝突して跳ね返り、さらに第3スロープ83,83を通って中央凹面部81または凹面部82,82に流入し、その後は、上述した第1ルートまたは第2ルートと同じルートを通って始動入賞口11に入賞する。
つまり、この場合の遊技球のルート(以下、単に第4ルートともいう)は、図21において矢印A→B→T→S→T→B→D→F→移動体73→G→U→誘導片92aもしくは矢印A→B→T→S→T→B→A→B→D→F→移動体73→G→U→誘導片92a、または矢印A→B→T→S→T→B→D→F→移動体73→M→Vもしくは矢印A→B→T→S→T→B→A→B→D→F→移動体73→M→V、または矢印A→B→T→S→T→B→D→F→移動体73→N→Q→誘導片92aもしくは矢印A→B→T→S→T→B→A→B→D→F→移動体73→N→Q→誘導片92aというようなルートとなる。なお、図25(A)(B)においては、矢印A→B→T→S→T→B→D→F→移動体73→M→V及び矢印A→B→T→S→T→B→A→B→D→F→移動体73→M→Vのルートを示している。
次に、図21及び図26(A)において、第1ルートと同様、第1スロープ64上を往復運動を繰り返し、その後転動する速度を弱め前壁62や奥壁56に衝突しながら第1スロープ64上に不特定時間滞留した遊技球が、上記円状空間へ流入せずに、矢印CまたはJに示すように、傾斜部63,63に流入したときには、矢印EまたはKに示すように、第2スロープ71を直線的に横切るようにして誘導部材50の外部に落下する。そして、誘導部材50の外部に落下した遊技球は、図26(A)に示すように、誘導片92b,92bに衝突し、再び第2スロープ71に流入し、さらに第3スロープ83,83を通って中央凹面部81または凹面部82,82に流入し、その後は、上述した第1ルートまたは第2ルートと同じルートを通って始動入賞口11に入賞する。なお、この遊技球が第2スロープ71を直線的に横切るようにして誘導部材50の外部に落下する時、第2スロープ71上における移動体73の位置は、図26に示すように、遊技球と衝突しない位置となっている。
つまり、この場合の遊技球のルート(以下、単に第5ルートともいう)は、図21において矢印A→B→T→S→T→B→A→C→E→誘導片92b→G→U→誘導片92aもしくは矢印A→B→T→S→T→B→A→B→C→E→誘導片92b→G→U→誘導片92a、または矢印A→B→T→S→T→B→A→C→E→誘導片92b→M→Vもしくは矢印A→B→T→S→T→B→A→B→C→E→誘導片92b→M→V、または矢印A→B→T→S→T→B→A→C→E→誘導片92b→N→Q→誘導片92aもしくは矢印A→B→T→S→T→B→A→B→C→E→誘導片92b→N→Q→誘導片92aというようなルートとなる。なお、図26(A)(B)においては、矢印A→B→T→S→T→B→A→C→E→誘導片92b→G→U→誘導片92a及び矢印A→B→T→S→T→B→A→B→C→E→誘導片92b→G→U→誘導片92aのルートを示している。
次に、図21及び図27(A)において、第1ルートと同様、第1スロープ64上を往復運動を繰り返し、その後転動する速度を弱め前壁62や奥壁56に衝突しながら第1スロープ64上に不特定時間滞留した遊技球が、上記円状空間及び傾斜部63,63のどちらにも流入せずに、矢印DまたはIに示すように、第1スロープ64の両端部をユーターンするようにして第2スロープ71に流入したときには、該遊技球は、第2スロープ71上を矢印F→Lという順に転動した後、こんどは反対方向に矢印L→Fという順に転動する往復運動を繰り返し、その後転動する速度を弱めながら第2スロープ71上に不特定時間滞留した後、第2スロープ71を斜めに横切るようにして誘導部材50の外部に落下する。そして、誘導部材50の外部に落下した遊技球は、図27(A)に示すように、誘導片92b,92bに衝突し、再び第2スロープ71に流入し、さらに第3スロープ83,83を通って中央凹面部81または凹面部82,82に流入し、その後は、上述した第1ルートまたは第2ルートと同じルートを通って始動入賞口11に入賞する。なお、この遊技球が第2スロープ71を斜めに横切るようにして誘導部材50の外部に落下する時、第2スロープ71上における移動体73の位置は、図27に示すように、遊技球と衝突しない位置となっている。
つまり、この場合の遊技球のルート(以下、単に第6ルートともいう)は、図21において矢印A→B→T→S→T→B→D→F→L→F→L→誘導片92b→G→U→誘導片92aもしくは矢印A→B→T→S→T→B→A→B→D→F→L→F→L→誘導片92b→G→U→誘導片92a、または矢印A→B→T→S→T→B→D→F→L→F→L→誘導片92b→M→Vもしくは矢印A→B→T→S→T→B→A→B→D→F→L→F→L→誘導片92b→M→V、または矢印A→B→T→S→T→B→D→F→L→F→L→誘導片92b→N→Q→誘導片92aもしくは矢印A→B→T→S→T→B→A→B→D→F→L→F→L→誘導片92b→N→Q→誘導片92aというようなルートとなる。なお、図27(A)(B)においては、矢印A→B→T→S→T→B→D→F→L→F→L→誘導片92b→M→V及び矢印A→B→T→S→T→B→A→B→D→F→L→F→L→誘導片92b→M→Vのルートを示している。
なお、上記第1〜6ルート以外にも、発生する頻度は少ないものの遊技球が始動入賞口11に入賞するルートは種々あり、例えば、第2ルートにおいて、凹面部82,82に流入した遊技球が、第2スロープ71を直線的に横切るようにして誘導板72から誘導部材50の外部に落下する時、偶発的に移動体73の右端部または左端部にかするように衝突し、その後落下する方向を変えて誘導片92a,92aに接触することなく、始動入賞口11に入賞するルートがある。
つまり、この場合の遊技球のルートは、図21において矢印A→B→T→S→T→B→A→B→H→G→U→移動体73、または矢印A→B→T→S→T→B→A→B→H→N→Q→移動体73というようなルートとなる。
また、例えば、第3ルートにおいて、傾斜部63,63に流入した遊技球が偶発的に移動体73に衝突する時、移動体73の右端部または左端部にかするように衝突し、その後第2スロープ71を斜めに横切るようにして誘導部材50の外部に落下する。そして、誘導部材50の外部に落下した遊技球は、さらに誘導片92a,92aに衝突し、その流下する角度を変えて始動入賞口11に入賞するルートがある。
つまり、この場合の遊技球のルートは、図21において矢印A→B→T→S→T→B→A→C→E→移動体73→誘導片92aもしくは矢印A→B→T→S→T→B→A→B→C→E→移動体73→誘導片92aというようなルートとなる。
また、例えば、第4ルートにおいて、第1スロープ64の両端部をユーターンするようにして第2スロープ71に流入した遊技球が偶発的に移動体73に衝突する時、移動体73の右端部または左端部に衝突し、その後第2スロープ71上を矢印F→Lあるいは矢印L→Fというように往復運動を繰り返し、その後転動する速度を弱めながら第2スロープ71上に不特定時間滞留した後、矢印VまたはUもしくはQに示すように、第2スロープ71を直線的に横切るようにして誘導板72から誘導部材50の外部に落下して始動入賞口11に入賞するルートがある。
つまり、この場合の遊技球のルートは、図21において矢印A→B→T→S→T→B→D→F→移動体73→L→F→L→U→誘導片92aもしくは矢印A→B→T→S→T→B→A→B→D→F→移動体73→L→F→L→U→誘導片92a、または矢印A→B→T→S→T→B→D→F→移動体73→L→F→L→Vもしくは矢印A→B→T→S→T→B→A→B→D→F→移動体73→L→F→L→V、または矢印A→B→T→S→T→B→D→F→移動体73→L→F→L→Q→誘導片92aもしくは矢印A→B→T→S→T→B→A→B→D→F→移動体73→L→F→L→Q→誘導片92aというようなルートとなる。
また、例えば、第5ルートにおいて、誘導片92b,92bに衝突し、再び第2スロープ71に流入した遊技球が、第3ステージ80に流入することなく第2スロープ71上を矢印F→Lあるいは矢印L→Fというように往復運動を繰り返し、その後転動する速度を弱めながら第2スロープ71上に不特定時間滞留した後、矢印VまたはUもしくはQに示すように、第2スロープ71を直線的に横切るようにして誘導板72から誘導部材50の外部に落下して始動入賞口11に入賞するルートがある。
つまり、この場合の遊技球のルートは、図21において矢印A→B→T→S→T→B→A→C→E→誘導片92b→F→L→F→L→U→誘導片92aもしくは矢印A→B→T→S→T→B→A→B→C→E→誘導片92b→F→L→F→L→U→誘導片92a、または矢印A→B→T→S→T→B→A→C→E→誘導片92b→F→L→F→L→Vもしくは矢印A→B→T→S→T→B→A→B→C→E→誘導片92b→F→L→F→L→V、または矢印A→B→T→S→T→B→A→C→E→誘導片92b→F→L→F→L→Q→誘導片92aもしくは矢印A→B→T→S→T→B→A→B→C→E→誘導片92b→F→L→F→L→Q→誘導片92aというようなルートとなる。
また、例えば、第6ルートにおいて、第1スロープ64の両端部をユーターンするようにして第2スロープ71に流入し、該第2スロープ71上を往復運動して不特定時間滞留した遊技球が、一旦誘導部材50の外部に落下した後誘導片92b,92bに衝突して再び第2スロープ71に流入することなく、そのまま矢印VまたはUもしくはQに示すように、第2スロープ71を直線的に横切るようにして誘導板72から誘導部材50の外部に落下して始動入賞口11に入賞するルートがある。
つまり、この場合の遊技球のルートは、図21において矢印A→B→T→S→T→B→D→F→L→F→L→U→誘導片92aもしくは矢印A→B→T→S→T→B→A→B→D→F→L→F→L→U→誘導片92a、または矢印A→B→T→S→T→B→D→F→L→F→L→Vもしくは矢印A→B→T→S→T→B→A→B→D→F→L→F→L→V、または矢印A→B→T→S→T→B→D→F→L→F→L→Q→誘導片92aもしくは矢印A→B→T→S→T→B→A→B→D→F→L→F→L→Q→誘導片92aというようなルートとなる。
さらにまた、例えば、第6ルートにおいて、誘導片92b,92bに衝突し、再び第2スロープ71に流入した遊技球が、第3ステージ80に流入することなく第2スロープ71上を矢印F→Lあるいは矢印L→Fというように往復運動を繰り返し、その後転動する速度を弱めながら第2スロープ71上に不特定時間滞留した後、矢印VまたはUもしくはQに示すように、第2スロープ71を直線的に横切るようにして誘導板72から誘導部材50の外部に落下して始動入賞口11に入賞するルートがある。
つまり、この場合の遊技球のルートは、図21において矢印A→B→T→S→T→B→D→F→L→F→L→誘導片92b→F→L→F→L→U→誘導片92aもしくは矢印A→B→T→S→T→B→A→B→D→F→L→F→L→誘導片92b→F→L→F→L→U→誘導片92a、または矢印A→B→T→S→T→B→D→F→L→F→L→誘導片92b→F→L→F→L→Vもしくは矢印A→B→T→S→T→B→A→B→D→F→L→F→L→誘導片92b→F→L→F→L→V、または矢印A→B→T→S→T→B→D→F→L→F→L→誘導片92b→F→L→F→L→Q→誘導片92aもしくは矢印A→B→T→S→T→B→A→B→D→F→L→F→L→誘導片92b→F→L→F→L→Q→誘導片92aというようなルートとなる。
次に、代表的な始動入賞口11に入賞しないときの遊技球の流れについて簡単に説明する。まず第1例として、上記第1、第2ルートにおいて、中央凹面部81または凹面部82,82に流入した遊技球が、第2ステージ70の誘導板72から落下する時、移動体73が偶発的に第2スロープ71上において誘導板72を略遮るような所定位置(以下、第4位置ともいう、後述する図28(D)参照)に位置することにより、遊技者の想定に反して移動体73に衝突してその流下する角度を変え、始動入賞口11に入賞しない場合である。
次に第2例として、上記第3、第4ルートにおいて、傾斜部63,63に流入した遊技球または第1スロープ64の両端部をユーターンするようにして第2スロープ71に流入した遊技球が、移動体73に衝突してその流下する角度を変えたものの、その変更した流下角度が悪く、始動入賞口11に入賞しない場合である。
次に第3例として、上記第2〜第6ルートにおいて、矢印U、Q(図21参照)に示すように、第2スロープ71を直線的に横切るようにして誘導板72から誘導部材50の外部に落下した遊技球が、誘導片92a,92aに衝突してその流下する角度を変えたものの、その変更した流下角度が悪く、始動入賞口11に入賞しない場合である。
次に第4例として、第5、第6ルートにおいて、矢印E、K(図21参照)、図26(A)、図27(A)に示すように、第2スロープ71を直線的に横切るようにして、あるいは第2スロープ71を斜めに横切るようにして誘導部材50の外部に落下した遊技球が、誘導片92b,92bに衝突してその流下する角度を変えたものの、その変更した流下角度が悪く、再び第2スロープ71に流入することなく、そのまま遊技盤21上(遊技領域5)を落下して始動入賞口11に入賞しない場合である。
最後に第5例として、第6ルートにおいて、第2スロープ71を斜めに横切るようにして誘導部材50の外部に落下した遊技球が、誘導片92a,92a,92b,92bに接触することなく、そのまま遊技盤21上(遊技領域5)を落下して始動入賞口11に入賞しない場合である。
なお、上記した第1〜第5例以外にも、遊技球が始動入賞口11に入賞しないルートは種々あるが、ここでの説明は省略する。また、上記した誘導部材50にかかる遊技球の流れにおいては、左側の誘導路52から第1ステージ60に導出された遊技球について説明したが、右側の誘導路52から第1ステージ60に導出された遊技球の流れについては、上記に準じるものとし、ここでの説明は省略する。
なお、以上説明した誘導部材50にかかる遊技球の流れは、その代表的なものを例示しただけにすぎず、その他の態様を排除するものではない。即ち、誘導部材50にかかる遊技球の流れは、上述した以外にも、そのときの遊技球の方向、速度、スピン等の条件によって様々な態様を示すことになる。
以上説明したように、本実施形態の遊技機1における遊技球の誘導装置は、導入口51,51、誘導路52,52、誘導部材50より構成されて特別図柄表示装置6に上記中心線D−Dに対して互いに対称状に一体的に設けられ、さらに誘導部材50は、第1ステージ60、第2ステージ70、第3ステージ80、奥壁56、下壁91、収納部75より形成され、各ステージ60、70、80の奥行き方向には、前方を開放する空間が形成される2階建て構造になっている。導入口51,51は、遊技盤21上(遊技領域5)を落下してくる遊技球を受入れて誘導路52,52へ導出し、誘導路52,52は、その内部にテーパー状に設けられた落下通路95,95により、該受入れた遊技球に所定の方向性と速度を与えて放出口53,53から誘導部材50へと、当該遊技球を導出するようになっている。そして、誘導部材50に流入した遊技球は、その所定の方向性と速度により、稜線を有する勾配が形成された第1スロープ64(第1ステージ60)上を規則的に左右に往復運動しながら転動する速度を弱めていき、第1スロープ64上の前壁62や奥壁56に衝突したりして不特定時間滞留した後、切欠61と奥壁56の誘導溝55とで形成する第1スロープ64の中央山頂に形成された円状空間から第3ステージ80に、あるいは第1スロープ64の両端部や傾斜部63,63から第2ステージ70に移動するようになっている。
そして、切欠61と誘導溝55とで形成された円状空間から第3ステージ80に流入した遊技球は、中央凹面部81あるいは凹面部82,82のどちらかに流入し、中央凹面部81に流入した遊技球は、第2スロープ71の誘導板72の中央から落下したとき、始動入賞口(電動チューリップ)11の左右方向の中央(羽根11a,11a間の中央)と、中央凹面部81の左右方向の中央とが図4に示す中心線D−D上に存在するように、中央凹面部81に対し始動入賞口(電動チューリップ)11が極めて高い精度にて下壁91に一体的に取り付けられていることにより、高い確率にて始動入賞口11に入賞するようになっており、一方、凹面部82,82に流入した遊技球は、第2スロープ71の誘導板72の側方から落下したとき、確率は高くないものの下壁91の誘導片92a,92a衝突し、その流下する角度を変えて始動入賞口11に入賞するようになっている。さらに、下壁91には、始動入賞口11の上方に、その突出角度を調整することにより、始動入賞口11への入賞確率を任意に変更することができる障害釘94,94を設けることが可能な開口部93が設けられている。
また、傾斜部63,63から第2ステージ70に流入した遊技球の一部は、第2スロープ71を直線的に転動して誘導部材50の外部に落下し、このとき誘導片92b,92bに衝突して再び第2スロープ71に流入するようになっている。また、第1スロープ64の両端部から第2ステージ70に流入した遊技球の一部は、所定の単一なアールにて形成された第2スロープ71上を左右に往復運動しながら転動する速度を弱めて不特定時間滞留した後、不規則的に第2スロープ71を斜め前方等に転動して誘導部材50の外部に落下し、このとき誘導片92a,92a,92b,92bに偶発的に衝突して再び第2スロープ71に流入するようになっている。
しかして収納部75には、移動体73を、第2ステージ70の前端部において溝74に沿って左右に移動させるための駆動装置100が設けられており、この駆動装置100により、移動体73は、定期的且つ規則的に第2スロープ71上を継続して移動するようになっている。従って、第2ステージ70(誘導部材50)から様々な態様で落下する遊技球は、即ち中央凹面部81、凹面部82,82、傾斜部63,63、あるいは第1スロープ64の両端部を通って誘導板72や第2スロープ71から誘導部材50の外部に落下する遊技球は、移動体73に衝突することで始動入賞口11への入賞する確率が変化することになる。
従って本実施形態の遊技機1における遊技球の誘導装置によれば、移動体73の一連の移動の中で、遊技球が始動入賞口11に入賞しやすい移動体73の位置や入賞しにくい移動体73の位置が定期的且つ規則的に出現するようになるので、遊技者は、この移動する移動体73の第2スロープ71上の位置を確認しつつ、遊技球が始動入賞口11に入賞しやすいタイミングにて打球操作ハンドル2や打球操作ストップスイッチ190等を操作し、遊技球を発射するようになるので、その結果、遊技者の遊技に係わる技術介入感が極めて高くなるという顕著な効果を奏する。さらに、誘導部材50に導出された遊技球の挙動によっては、偶発的に遊技球が移動体73に衝突して始動入賞口11に入賞したり入賞しなかったりする事象、即ち遊技において偶発的に遊技者にとって有利になったり不利になったりする事象も付加されることになり、その結果、遊技者の技術介入感の向上と相俟って遊技の趣向が極めて増大するという顕著な効果を奏する。さらに、遊技者は、誘導部材50の外部に落下する全ての遊技球において最後まで期待することができ、即ち、遊技者は、誘導部材50に流入した遊技球が、如何なる態様にて誘導部材50の外部に落下しようとしても、移動体73に衝突することで遊技球の始動入賞口11への入賞を期待することができ、その結果、遊技性が極めて向上するという顕著な効果を奏する。
また、始動入賞口(電動チューリップ)11が誘導部材50の下壁91に一体的に設けられているので、従来の誘導装置と始動入賞口(電動チューリップ)11とを別個に遊技盤21に取り付ける場合に比して、中央凹面部81に対し始動入賞口(電動チューリップ)11を極めて高い精度、且つ極めて容易に遊技盤21に取り付けることが可能となり、従って切欠61と誘導溝55とにより形成される略円状空間から中央凹面部81を通って第2ステージ70から落下する遊技球を、高い確率にて始動入賞口(電動チューリップ)11に入賞させることが可能となる。始動入賞口(電動チューリップ)11への遊技球の入賞は、遊技者にとって大当りを獲得するための重要な条件であり、従い、遊技者は、中央凹面部81に遊技球が流入した場合には、極めて大きな期待を持つことができ、その結果、遊技の趣向が増大し、遊技性が向上する。つまり、ホールが所望する誘導装置から始動入賞口11への遊技球の入賞確率を想定通り確実に実行することができ、即ち誘導装置の所期の仕様性能を確実に発揮することができ、ホールにとって使い勝手の良い誘導装置を提供することができる。
また、下壁91において、始動入賞口(電動チューリップ)11の上方には、遊技盤21に障害釘94,94を植設可能な開口部93を設けたので、遊技機1遊技盤21におけるゲージ構成の自由度が向上し、その結果、遊技機1の設計が容易となる。さらに、遊技盤21に対する障害釘94,94の突出角度を調整することにより、ホールが所望する誘導装置から始動入賞口11への遊技球の入賞確率を任意に変更することができる。
例えばホールが、新装開店の際に特別に当該誘導装置から始動入賞口(電動チューリップ)11への遊技球の入賞確率を高くしたいと所望したときには、それに即座に対応することが可能となり、さらに例えば、遊技機1は、入賞口等への入賞確率を変更するため、ホールの所望する角度によって遊技島に立設されるので、つまりホールの所望によって、垂直に立設されたり、わずかに寝かして(例えば2分〜4分5厘または0.5度〜1度)立設されたりするので、これが原因で当該誘導装置から始動入賞口(電動チューリップ)11への遊技球の入賞確率が想定外になったとしても、速やかに対応することが可能となる。つまり、遊技球の転動や移動等の挙動は、極めて微妙であり、従い遊技機1の立設される角度に極めて大きな影響を受けるのであるが、このように誘導装置からの遊技球の始動入賞口(電動チューリップ)11への入賞確率を任意に変更できるようにすることで、その影響を回避することができるようになる。その結果、ホールが所望する誘導装置から始動入賞口(電動チューリップ)11への遊技球の入賞確率が想定外になり、それによりホールにとって不利益が発生することを防止することができ、即ち使い勝手の良い誘導装置を提供することができるようになる。
また、誘導路52,52の放出口53,53より放出され第1ステージ60に流入した遊技球は、第1ステージ60に形成された稜線を有する勾配により、その挙動に躍動感を与えられながら様々な態様にて第2ステージ70や第3ステージ80に導出され、さらに第2ステージ70または第3ステージ80に導出された遊技球は、第2ステージ70や第3ステージ80のアール構造や突起構造等によりその挙動を多種多様に変化させながら、不特定時間第2ステージ70または第3ステージ80に滞留可能になっているので、遊技者は、各ステージ60、70、80における遊技球の挙動を十分に楽しむことができる。
さらに、第3ステージ80の中央凹面部81から誘導部材50の外部に落下する遊技球は、高い確率にて始動入賞口11に入賞し、一方、第3ステージ80の凹面部82,82や第3ステージ80を通ることなく第2ステージ70から誘導部材50の外部に落下する遊技球は、下壁91の誘導片92a,92a,92b,92bにより、その一部は始動入賞口11に入賞するようにしたので、遊技者は、誘導部材50の外部に落下する全ての遊技球において最後まで期待することができ、即ち、遊技者は、誘導部材50に流入した遊技球が、如何なる態様にて誘導部材50の外部に落下しても、始動入賞口11への入賞を期待することができ、その結果、始動入賞口11への遊技球の入賞する確率が上昇して遊技の趣向が増大し、遊技性が極めて向上する。
特に、凹面部82,82は、その表面が二つの連続するアールR1,R1,R2,R2の曲面にて形成され、左右方向から転動してきた遊技球を中央凹面部81に誘導しやすくなっているので、誘導片92a,92a,92b,92bにより、跳ね返って第2ステージ70に流入した遊技球は、第2スロープ71から第3ステージ80に進入し、凹面部82,82を乗り越えて中央凹面部81に到達して、最終的に始動入賞口11へ入賞することが期待でき、その結果、遊技者は、なおさら誘導部材50の外部に落下する全ての遊技球において最後まで期待することができる。
また、第1スロープ64の中央山頂箇所に、遊技球を第3ステージ80に誘導するための切欠61と誘導溝55とで形成する円状空間を設けたので、即ち遊技球が、この円状空間へ流入することにより中央凹面部81に誘導される確率が高く、従って始動入賞口11に入賞する確率が高くなるので、遊技者は、この円状空間に遊技球が流入するか否かを期待しながら注意深く見守ることになり、さらに、第1スロープ64の稜線を往復している遊技球は、この山頂付近で転動する速度が遅くなって滞留することが多いのであるが、当該円状空間は、第1スロープ64の中央山頂箇所に設けられているので、従って、遊技者は、この山頂付近で遊技球が滞留した場合、つまり当該円状空間に遊技球が流入するか否かが際どい位置に遊技球が滞留した場合には、一喜一憂することができ、その結果、遊技の趣向が極めて増大し、遊技性が極めて向上する。
特に、第1スロープ64に滞留した遊技球のうち、当該円状空間に流入しなかった遊技球は、全て前壁62と奥壁56とにより、第2ステージ70(第2スロープ71)に強制的に転動され、この時点では、中央凹面部81に遊技球が流入するチャンスが無くなるので、なおさら、遊技者は、第1スロープ64上の遊技球の滞留位置に一喜一憂することになる。
また、誘導部材50は、上記中心線D−Dに対して互いに対称状に設けられ、さらに、第1ステージ60の山部67と第2ステージ70の第2スロープ71とは、上記中心線F−Fに対し対称状に設けられて、両者は同一の単一なアール面にて形成され、さらにまた、第1ステージ60の山部67と第3ステージ80の第3スロープ83,83とは、正面視すると、上記中心線E−Eに対し対称状に設けられて、両者は同一の単一なアール面にて形成され、即ち第1ステージ60の山部67と第2ステージ70の第2スロープ71と第3ステージ80の第3スロープ83,83の三者は、同一の単一なアール面にて形成されている。つまり、各ステージ60、70、80の主要な構成要素となる山部67、第2スロープ71、第3スロープ83,83が上下左右対称状に設けられているので、従って、誘導部材50は、その設計が容易となると共にその美観が高められ、且つ誘導部材50上を転動する遊技球の流れを流麗にすることができ、その結果、誘導部材50を開発する上でコストダウンになると共に、遊技者の遊技意欲をそそることができる。
さらに、第3ステージ80は、第1ステージ60の山部67と第2ステージ70の第2スロープ71とで形成される空間部84に設けられるようにしたので、第3ステージ80を設ける上で新たなスペースを必要とせずに既存のスペースを有効活用でき、従って、誘導部材50は、その設計が合理的で効率が良く無駄のないものにすることができ、その結果、さらに誘導部材50を開発する上でコストダウンになる。
また、誘導部材50に流入した遊技球は、第1スロープ64(第1ステージ60)上を規則的に左右に往復運動し後に、その挙動を不規則的に変化させて不特定時間滞留しつつ第1ステージ60から第2ステージ70や第3ステージ80に移動し、最終的に第2ステージから転動して誘導部材50の外部に落下するようにしたので、遊技者は、第1ステージ60の流入直後の規則的な挙動から、不規則的な挙動へと遊技球の挙動が変化していくのを楽しむことができ、特に、第1スロープ64(第1ステージ60)上を規則的に左右に往復運動させることとなる誘導路52,52は、第1スロープ64に臨む落下通路95,95の放出口53,53の位置を、切欠61と傾斜部63,63とを避ける位置に形成したので、第1ステージ60に流入直後の遊技球は、安定して第1ステージ60上で滞留することができ、第1ステージ60に流入してすぐ第2ステージ70や第3ステージ80に移動することがなく、その結果、遊技の趣向が増大し、遊技性が向上する。
また、傾斜部63,63は、誘導部材50上の遊技球の挙動が、全体的に左右方向かつ誘導部材50の曲面構造に対応した動きとなるなかで、奥行方向に直線的な動きを創出し、従って、誘導部材50上の遊技球の挙動に極めて大きな変化を与えることができ、その結果、遊技の趣向が増大し、遊技性が向上する。
なお、本実施形態の遊技機1における遊技球の誘導装置では、上記したように始動入賞口11を誘導部材50の下壁91に一体的に設けるようにしたが、これは次のようにしても良い。即ち、始動入賞口11を誘導部材50とは別体に設け、誘導部材50の下壁91に、この別体に設けた始動入賞口11を遊技盤21上に取り付けるための位置規制手段を形成するようにしても良い。例えば、下壁91の下端に凹状部を形成し、一方、始動入賞口11が取り付けられたベース板の上端に凸状部を形成し、遊技盤21上に取り付けた下壁91の凹状部にベース板の凸状部を嵌合させて始動入賞口11を位置規制した後、始動入賞口11を遊技盤21上にビス等で取り付けるようにすれば良い。このようにすれば、様々な種類の始動入賞口11を誘導部材50に対し極めて精度良く且つ容易に遊技盤21上に取り付けることが可能となり、その結果、始動入賞口11を容易に変更でき、遊技機1を開発する上で設計の自由度が増す。
また、本実施形態の遊技機1における遊技球の誘導装置では、上記したように第1ステージ60から第3ステージ80の中央凹面部81及び凹面部82,82に遊技球を誘導するための誘導部材50に設ける切欠61及び誘導溝55は、第1スロープ64山頂の後部に単一に形成するようにしたが、この切欠61及び誘導溝55を形成する位置は、最終的に始動入賞口11またはその他の入賞口に入賞する確率が高くなる位置であればどの位置であっても良く、さらにこの切欠61及び誘導溝55を複数設けるようにしても良い。例えば、第1スロープ64の山頂箇所に加えもしくは第1スロープ64の山頂箇所に変えて、第1スロープ64山頂と第1スロープ64の両端部の中間にそれぞれ形成し、3箇所もしくは2箇所設けるようにしても良い。このようにすることにより、さらに始動入賞口11またはその他の入賞口に入賞する確率が高くなるので、遊技者にとって魅力ある遊技を提供でき、その結果、遊技の趣向が増大し、遊技性が向上する。
また、切欠61は、上記したようにその上下方向における半円周状の縁面を略垂直に形成したが、これに変えて、該半円周状の縁面を略すり鉢状のような傾斜を設けて形成するようにしても良い。このようにすることにより、さらに遊技球を切欠61に誘導する確率が高くなると共に、切欠61を通過する遊技球の挙動が微妙に変化するので、その結果、遊技の趣向が増大し、遊技性が向上する。
また、本実施形態の遊技機1における遊技球の誘導装置は、弾性部材にて形成される移動体73及び誘導片92a,92a,92b,92b以外の材質は特に限定するものではなく、例えばエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂にてその全体を形成しても良く、さらに、その一部のみを違う材質、例えば、第1スロープ64や第2スロープ71の表面に金属メッキを施したりしても良い。このように、第1スロープ64や第2スロープ71の表面に金属メッキを施すと、第1スロープ64や第2スロープ71上を左右に往復運動するときの遊技球の転動が円滑になり、遊技性が向上すると共に、ブリッジ等の球詰まりというような不測の事態を防止することができ、所期の性能を維持することができる。
また、本実施形態の遊技機1における遊技球の誘導装置は、上記したように誘導片92a,92a,92b,92bを下壁91に対し固定して突設するようにしたが、これは次のようにしても良い。即ち誘導片92a,92a,92b,92bは、下壁91に対し、その左右方向に適宜手段にてスライド自在に設けるようにしても良く、あるいは下壁91から突出する角度を適宜手段にて自在に変更可能に設けるようにしても良い。このようにすると、誘導装置の外部から落下する遊技球の始動入賞口11への入賞確率を、誘導片92a,92a,92b,92bを適宜スライドさせたり、あるいは突出する角度を適宜変更させたりして、任意に変更することができるようになる。その結果、上記した開口部93により遊技盤21に植設した障害釘94,94の突出角度を調整した場合と同様な効果が得られるようになる。
また、本実施形態の遊技機1における遊技球の誘導装置は、上記したように特別図柄表示装置6に一体的に設けるようにしたが、これは限定するものではなく、他の遊技盤21上の遊技領域5に設けられる遊技装置、例えば、いわゆる役物と呼ばれる入賞装置や風車等の振り分け装置、あるいは停留装置等に設けるようにしても良い。
また、本実施形態の遊技機1における遊技球の誘導装置は、誘導装置から外部に放出した遊技球を始動入賞口11に誘導するようにしたが、これは始動入賞口11以外の遊技装置、例えば、大入賞口7や普通図柄作動ゲート19等に誘導するようにしても良い。そして、これら始動入賞口11以外の遊技装置に遊技球を誘導する場合においても、始動入賞口11と同様、誘導部材50の下壁91に一体的に設けるようにすれば良い。
また、本実施形態の遊技機1において、始動入賞口11は電動役物としての電動チューリップを採用したが、これは限定することなく、その他の形態であっても良い。例えば、始動入賞口11を2つ設け、一方は電動役物でない普通入賞口としてのいわゆるチャッカとし、他方は、電動役物としての大入賞口7の横幅を小さくした、開口していないときには遊技球が入賞できないいわゆるミニアタッカとし、このチャッカを上記した電動チューリップの替わりに誘導部材50の下壁91に一体的に設けるようにし、ミニアタッカは遊技盤21の適宜箇所に設けるようにしても良い。そして、遊技球が普通図柄作動ゲート19を通過し、普通図柄表示装置18に予め定められた普通図柄(当り)が確定表示された場合には、このミニアタッカを開口するようにすれば良い。このような構成にすると、下壁91には普通入賞口としてのチャッカのみを取り付ければ良く、即ち誘導部材50と一体的に設ける始動入賞口11の取り付けが極めて容易となり、誘導部材50を製作する上でコストダウンになると共に、始動入賞口11の数が増え、その結果、遊技の趣向が増大し、遊技性が向上する。
また、本実施形態の遊技機1における遊技球の誘導装置では、上記したようにモータ駆動制御処理(ステップS50)は、位置検出センサ33a,33bからの検出信号により駆動しているステッピングモータ76の回転方向を制御し、移動体73を、第2スロープ71上の左端となるスタート位置と第2スロープ71上の右端となるエンド位置との間を一定の速度で継続して往復移動するようにしたが、このモータ駆動制御処理(ステップS50)は、これに限定することなく次のようにしても良い。
以下、図28乃至図31を参照しながら、モータ駆動制御処理(ステップS50)の他の実施形態について説明する。図28は、第2スロープ71上における移動体73の位置を説明するため、その下部を省略した誘導部材50の正面図、図29は、他の実施形態のモータ駆動制御処理(ステップS50)を示すフローチャート、図30は、初期ON時処理(ステップS136)を示すフローチャート、図31は、モータ位置検出駆動制御処理(ステップS150)を示すフローチャートである。なお、ここでの説明では、前述した実施形態と同様な構成部材や装置等はそれに準ずると共に図において同じ符号を付し、詳しい説明は省略する。
まず、図29に示すように、CPUは、このモータ駆動制御処理(ステップS50)が実行されると、ステップS132の処理にて、電源ON時か否か、即ち遊技機1に電源が投入された時か否かを判定し、ステップS132の処理にてYES、即ち遊技機1に電源が投入された時である場合には、CPUは、ステップS136の処理へ移行して、初期ON時処理を実行する。CPUは、この電源ON時処理(ステップS136)が実行されると、図30に示すように、まずステップS138の処理にて、位置検出センサ33aの検出信号が有りか否か、即ち遮断片58が発光素子35aから受光素子36aに向かって発している光を遮断しており、移動体73が第2スロープ71上の左端となる図28(A)に示すスタート位置にあるか否かを判定する。
そして、ステップS138の処理にてNO、即ち移動体73がスタート位置にない場合には、CPUは、ステップS140の処理へ移行して、ステッピングモータ76の出力軸79を1ステップ角度(1.8度)だけ逆回転させて、移動体73を矢印X方向に移動させる処理を実行し、ステップS142の処理に移行して、フラグFに0をセットする。一方、ステップS138の処理にてYES、即ち移動体73がスタート位置にある場合には、CPUは、ステップS144の処理へ移行して、ステッピングモータ76の出力軸79を1ステップ角度(1.8度)だけ正回転させて、移動体73を矢印Y方向に移動させる処理を実行し、ステップS146の処理に移行する。そして、CPUは、このステップS146の処理にてステップ数をインクリメント(1加算)し、ステップS148の処理に移行して、フラグFに1をセットする。
なお、上記したステップS138乃至ステップS142の処理の意味するところは、遊技機1に電源が投入された時には移動体73が第2スロープ71上のどの位置に位置しているかが不明であるので、移動体73の第2スロープ71上の位置を決定するため、即ち原点となるスタート位置まで移動体73を移動させるため、ステッピングモータ76を逆回転させるのである。
また、ステップS146の処理におけるステップ数とは、遊技機1に電源が投入された時には上記したメイン遊技処理の初期化処理(ステップS10)により0がセットされ、その後ステッピングモータ76が1ステップ角度(1.8度)回転すると1加減算されるもので、ステッピングモータ76が正回転するとインクリメント(1加算)され、逆回転するとディクリメント(1減算)されるようになっており、この値はRAM175の記憶エリアに格納されるようになっている。つまり、このステップ数は、遊技機1に電源が投入後、初期ON時処理(ステップS136)においてステッピングモータ76が正回転するまでは、即ち移動体73がスタート位置に位置するまでは、その値は0を維持し、その後ステッピングモータ76が正回転するとインクリメント(1加算)され、逆回転するとディクリメント(1減算)される。ステッピングモータ76が1ステップ角度(1.8度)回転する毎に移動体73が第2スロープ71上を移動する距離は決まっているので、従って、このステップ数の値を参照することで、移動体73が現在第2スロープ71上のどの位置に位置しているかがわかるようになる。
図30に戻って、ステップS142またはステップS148の処理を終えると、CPUは、この初期ON時処理(ステップS136)を終了し、モータ駆動制御処理(ステップS50)に戻り、上記したメイン遊技処理へ移行する。
一方、図29においてステップS132の処理にてNO、即ち既に遊技機1に電源が投入済みである場合には、ステップS134の処理へ移行して、CPUは、フラグFに1がセットされているか否かを判定する。そして、ステップS134の処理にてNO、即ちフラグFに0がセットされており、遊技機1に電源が投入された後に移動体73がまだスタート位置で検出されておらず、従ってステップ数の値が未だ0となっている場合には、CPUは、上記したステップS136の処理へ移行して、初期ON時処理を繰り返し実行する。一方、ステップS134の処理にてYES、即ちフラグFに1がセットされており、即ち遊技機1に電源が投入された後に移動体73がスタート位置にあり、ステッピングモータ76が1ステップ角度(1.8度)だけ正回転してステップ数の値が1となっている場合には、ステップS150の処理へ移行して、CPUは、モータ位置検出駆動制御処理を実行する。
CPUは、このモータ位置検出駆動制御処理(ステップS150)が実行されると、図31に示すように、まずステップS152の処理にて、移動体73がスタート位置にあるか否かを判定し、ステップS152の処理にてYES、即ち移動体73がスタート位置にある場合には、ステップS154の処理へ移行して、ステッピングモータ76を1ステップ角度(1.8度)だけ正回転し、ステップS156の処理へ移行して、ステップ数の値をインクリメント(1加算)してこのモータ位置検出駆動制御処理(ステップS150)を終了し、モータ駆動制御処理(ステップS50)に戻り、上記したメイン遊技処理へ移行する。なお、上記したステップS152の処理は、CPUがステップ数の値を参照することにより判定されるもので、このステップS152の処理においては、ステップ数の値が0の場合には移動体73がスタート位置にあると判定され、ステップ数の値が0以外の場合には移動体73がスタート位置にないと判定される。
一方、ステップS152の処理にてNO、即ち移動体73がスタート位置にない場合には、CPUは、ステップS158の処理へ移行して、ここで移動体73が第2スロープ71上において左の傾斜部63と略対向する図28(B)に示す第2位置にあるか否かを判定する。そして、ステップS158の処理にてYES、即ち移動体73が第2位置にある場合には、ステップS159の処理へ移行して、CPUは、移動体73が第2位置に停止する時間を示すT2が、予め定められた時間としての5秒を経過したか否かを判定し、ステップS159の処理にてNO、即ち移動体73が第2位置に未だ5秒停止していない場合には、このモータ位置検出駆動制御処理(ステップS150)を終了し、モータ駆動制御処理(ステップS50)に戻り、上記したメイン遊技処理へ移行する。
一方、ステップS159の処理にてYES、即ち移動体73が第2位置に停止してから5秒経過した時には、ステップS186の処理へ移行して、CPUは、ステッピングモータ76を前回と同じ方向、つまり第2位置に停止する前と同じ回転方向に1ステップ角度(1.8度)だけ回転し、ステップS188の処理へ移行して、ステッピングモータ76の回転方向が正回転であればステップ数の値をインクリメント(1加算)し、また逆回転であればステップ数の値をディクリメント(1減算)してこのモータ位置検出駆動制御処理(ステップS150)を終了し、モータ駆動制御処理(ステップS50)に戻り、上記したメイン遊技処理へ移行する。なお、上記したステップS158の処理は、CPUがステップ数の値を参照することにより判定されるもので、このステップS158の処理においては、ステップ数の値が150の場合には移動体73が第2位置にあると判定され、ステップ数の値が150以外の場合には移動体73が第2位置にないと判定される。
一方、ステップS158の処理にてNO、即ち移動体73が第2位置にない場合には、CPUは、ステップS160の処理へ移行して、ここで移動体73が第2スロープ71上において、第2スロープ71の中央部と左端部との略中間となる図28(C)に示す第3位置にあるか否かを判定する。そして、ステップS160の処理にてYES、即ち移動体73が第3位置にある場合には、ステップS162の処理へ移行して、CPUは、移動体73が第3位置に停止する時間を示すT3が、予め定められた時間としての5秒を経過したか否かを判定し、ステップS162の処理にてNO、即ち移動体73が第3位置に未だ5秒停止していない場合には、このモータ位置検出駆動制御処理(ステップS150)を終了し、モータ駆動制御処理(ステップS50)に戻り、上記したメイン遊技処理へ移行する。
一方、ステップS162の処理にてYES、即ち移動体73が第3位置に停止してから5秒経過した時には、CPUは、上記したステップS186及びステップS188の処理を実行してこのモータ位置検出駆動制御処理(ステップS150)を終了し、モータ駆動制御処理(ステップS50)に戻り、上記したメイン遊技処理へ移行する。なお、上記したステップS160の処理は、CPUがステップ数の値を参照することにより判定されるもので、このステップS160の処理においては、ステップ数の値が200の場合には移動体73が第3位置にあると判定され、ステップ数の値が200以外の場合には移動体73が第3位置にないと判定される。
一方、ステップS160の処理にてNO、即ち移動体73が第3位置にない場合には、CPUは、ステップS164の処理へ移行して、ここで移動体73が第2スロープ71上において誘導板72を略遮るような図28(D)に示す第4位置にあるか否かを判定する。そして、ステップS164の処理にてYES、即ち移動体73が第4位置にある場合には、ステップS166の処理へ移行して、CPUは、移動体73が第4位置に停止する時間を示すT4が、予め定められた時間としての3秒を経過したか否かを判定し、ステップS166の処理にてNO、即ち移動体73が第4位置に未だ3秒停止していない場合には、このモータ位置検出駆動制御処理(ステップS150)を終了し、モータ駆動制御処理(ステップS50)に戻り、上記したメイン遊技処理へ移行する。
一方、ステップS166の処理にてYES、即ち移動体73が第4位置に停止してから3秒経過した時には、CPUは、上記したステップS186及びステップS188の処理を実行してこのモータ位置検出駆動制御処理(ステップS150)を終了し、モータ駆動制御処理(ステップS50)に戻り、上記したメイン遊技処理へ移行する。なお、上記したステップS164の処理は、CPUがステップ数の値を参照することにより判定されるもので、このステップS164の処理においては、ステップ数の値が400の場合には移動体73が第4位置にあると判定され、ステップ数の値が400以外の場合には移動体73が第3位置にないと判定される。
一方、ステップS164の処理にてNO、即ち移動体73が第4位置にない場合には、CPUは、ステップS168の処理へ移行して、ここで移動体73が第2スロープ71上において、第2スロープ71の中央部と右端部との略中間となる図28(E)に示す第5位置にあるか否かを判定する。そして、ステップS168の処理にてYES、即ち移動体73が第5位置にある場合には、ステップS170の処理へ移行して、CPUは、移動体73が第5位置に停止する時間を示すT5が、予め定められた時間としての5秒を経過したか否かを判定し、ステップS170の処理にてNO、即ち移動体73が第5位置に未だ5秒停止していない場合には、このモータ位置検出駆動制御処理(ステップS150)を終了し、モータ駆動制御処理(ステップS50)に戻り、上記したメイン遊技処理へ移行する。
一方、ステップS170の処理にてYES、即ち移動体73が第5位置に停止してから5秒経過した時には、CPUは、上記したステップS186及びステップS188の処理を実行してこのモータ位置検出駆動制御処理(ステップS150)を終了し、モータ駆動制御処理(ステップS50)に戻り、上記したメイン遊技処理へ移行する。なお、上記したステップS168の処理は、CPUがステップ数の値を参照することにより判定されるもので、このステップS168の処理においては、ステップ数の値が600の場合には移動体73が第5位置にあると判定され、ステップ数の値が600以外の場合には移動体73が第5位置にないと判定される。
一方、ステップS168の処理にてNO、即ち移動体73が第5位置にない場合には、CPUは、ステップS172の処理へ移行して、ここで移動体73が第2スロープ71上において右の傾斜部63と略対向する図28(F)に示す第6位置にあるか否かを判定する。そして、ステップS172の処理にてYES、即ち移動体73が第6位置にある場合には、ステップS174の処理へ移行して、CPUは、移動体73が第6位置に停止する時間を示すT5が、予め定められた時間としての5秒を経過したか否かを判定し、ステップS174の処理にてNO、即ち移動体73が第6位置に未だ5秒停止していない場合には、このモータ位置検出駆動制御処理(ステップS150)を終了し、モータ駆動制御処理(ステップS50)に戻り、上記したメイン遊技処理へ移行する。
一方、ステップS174の処理にてYES、即ち移動体73が第6位置に停止してから5秒経過した時には、CPUは、上記したステップS186及びステップS188の処理を実行してこのモータ位置検出駆動制御処理(ステップS150)を終了し、モータ駆動制御処理(ステップS50)に戻り、上記したメイン遊技処理へ移行する。なお、上記したステップS172の処理は、CPUがステップ数の値を参照することにより判定されるもので、このステップS172の処理においては、ステップ数の値が650の場合には移動体73が第6位置にあると判定され、ステップ数の値が650以外の場合には移動体73が第6位置にないと判定される。
一方、ステップS172の処理にてNO、即ち移動体73が第6位置にない場合には、CPUは、ステップS180の処理へ移行して、ここで移動体73が第2スロープ71上の右端となる図28(G)に示すエンド位置にあるか否かを判定する。そして、ステップS180の処理にてYES、即ち移動体73がエンド位置にある場合には、ステップS182の処理へ移行して、CPUは、ステッピングモータ76を1ステップ角度(1.8度)だけ逆回転し、ステップS184の処理へ移行して、ステップ数の値をディクリメント(1減算)してこのモータ位置検出駆動制御処理(ステップS150)を終了し、モータ駆動制御処理(ステップS50)に戻り、上記したメイン遊技処理へ移行する。
一方、ステップS180の処理にてNO、即ち移動体73がエンド位置にない場合には、CPUは、上記したステップS186及びステップS188の処理を実行してこのモータ位置検出駆動制御処理(ステップS150)を終了し、モータ駆動制御処理(ステップS50)に戻り、上記したメイン遊技処理へ移行する。なお、上記したステップS180の処理は、CPUがステップ数の値を参照することにより判定されるもので、このステップS180の処理においては、ステップ数の値が800の場合には移動体73がエンド位置にあると判定され、ステップ数の値が800以外の場合には移動体73がエンド位置にないと判定される。
以上の説明でわかるように、この実施形態の遊技機1においては、遊技機1に電源が投入されると、移動体73は、ステッピングモータ76を逆回転させてステップ数の原点となるスタート位置まで移動した後、今度はステッピングモータ76を正回転させてこのスタート位置から第2、第3、第4、第5、第6位置に所定時間停止しながらエンド位置まで等速度で移動し、次にこのエンド位置から再びステッピングモータ76を逆回転させて第6、第5、第4、第3、第2位置に所定時間停止しながらスタート位置まで等速度で移動するようになっており、以降は同様にして第2スロープ71上の左端となるスタート位置と第2スロープ71上の右端となるエンド位置との間を往復移動するようになっている。即ち、移動体73は、定期的且つ規則的に第2スロープ71上を継続して移動するようになっている。
しかして、移動体73の位置検出は、最初にステップ数の原点となるスタート位置まで移動したことは位置検出センサ33aにより検出するものの、以降のスタート、第2、第3、第4、第5、第6及びエンド位置まで移動したことはステップ数の値が所定値になったか否かを参照することにより検出するようになっており、さらに、第2及び第6位置は傾斜部63,63からの遊技球が移動体73に衝突して中央凹面部81または凹面部82,82に流入しやすい位置、第3及び第5位置は第1スロープ64両端部からの遊技球が移動体73に衝突して中央凹面部81または凹面部82,82に流入しやすい位置、即ち遊技者にとって有利な位置となっており、一方、第4位置は中央凹面部81または凹面部82,82からの遊技球が移動体73に衝突する位置、即ち遊技者にとって不利な位置となっている。
従って、この実施形態の遊技機1における遊技球の誘導装置によれば、移動体73は、一連の移動の中で、遊技者にとって有利な位置と遊技者にとって不利な位置とに所定時間停止するようになっているので、遊技者の遊技に係わる技術介入感がさらに高くなり、その結果、遊技性がさらに向上するという顕著な効果を奏する。また、移動体73の位置検出をステップ数の値に基づいて検出するようにしたので、位置検出センサ等の部品点数を減少させコストダウンになると共に、ステッピングモータ76の特性を生かしたきめ細かな移動体73の移動制御が実現できるという顕著な効果も奏する。
また、図29に示した他の実施形態のモータ駆動制御処理(ステップS50)におけるモータ位置検出駆動制御処理(ステップS150)は、次のようにしても良い。
以下、図32乃至図37を参照しながら、モータ位置検出駆動制御処理(ステップS150)の他の実施形態について説明する。図32乃至図37は、それぞれ他の実施形態のモータ位置検出駆動制御処理(ステップS150)を示すフローチャートである。なお、ここでの説明では、前述した実施形態と同様な構成部材や装置等はそれに準ずると共に図において同じ符号を付し、詳しい説明は省略する。
まず、図32に示すように、CPUは、このモータ位置検出駆動制御処理(ステップS150)が実行されると、ステップS202の処理にて、上記した図17に示すステップS30の特別遊技処理において始動入賞口11へ入賞した遊技球の検出(始動入賞検出センサ186の始動信号入力)に基づいて取得した所定の乱数カウンタの値に基づいて、特別図柄を特別図柄表示装置6に確定表示する過程においてリーチになるか否かを判定する。なお、このステップS202の処理は、当該始動入賞口11への遊技球の入賞に対応する特別図柄の変動表示(スクロール表示)が開始された時に処理されるようになっている。
そして、ステップS202の処理にてNO、即ち今回開始された特別図柄の変動表示はリーチにならないと判定された場合には、ステップS204の処理へ移行して、CPUは、移動体73がスタート位置にあるか否かを判定する。そして、ステップS204の処理にてYES、即ち移動体73がスタート位置にある場合には、ステップS206の処理へ移行して、CPUは、ステッピングモータ76を1ステップ角度(1.8度)だけ正回転し、ステップS208の処理へ移行して、ステップ数の値をインクリメント(1加算)してこのモータ位置検出駆動制御処理(ステップS150)を終了し、モータ駆動制御処理(ステップS50)に戻り、上記したメイン遊技処理へ移行する。なお、このステップS204の処理は、上記したステップS152の処理に準じて判定される。
一方、ステップS204の処理にてNO、即ち移動体73がスタート位置にない場合には、CPUは、ステップS210の処理へ移行して、ここで移動体73がエンド位置にあるか否かを判定する。そして、ステップS210の処理にてYES、即ち移動体73がエンド位置にある場合には、ステップS212の処理へ移行して、CPUは、ステッピングモータ76を1ステップ角度(1.8度)だけ逆回転し、ステップS214の処理へ移行して、ステップ数の値をディクリメント(1減算)してこのモータ位置検出駆動制御処理(ステップS150)を終了し、モータ駆動制御処理(ステップS50)に戻り、上記したメイン遊技処理へ移行する。
一方、ステップS210の処理にてNO、即ち移動体73がエンド位置にない場合には、CPUは、上記したステップS186及びステップS188の処理と同様の処理、即ちステップS216の処理にてステッピングモータ76を前回と同じ方向に回転し、ステップS218の処理にてステップ数の値をインクリメント(1加算)またはディクリメント(1減算)してこのモータ位置検出駆動制御処理(ステップS150)を終了し、モータ駆動制御処理(ステップS50)に戻り、上記したメイン遊技処理へ移行する。なお、このステップS210の処理は、上記したステップS180の処理に準じて判定される。
一方、ステップS202の処理にてYES、即ち今回開始された特別図柄の変動表示はリーチになると判定された場合には、ステップS220の処理へ移行して、CPUは、移動体73が第3位置にあるか否かを判定する。そして、ステップS220の処理にてNO、即ち移動体73が第3位置にない場合には、ステップS222の処理へ移行して、CPUは、移動体73が第5位置にあるか否かを判定する。そして、ステップS222の処理にてNO、即ち移動体73が第5位置にない場合には、CPUは、ステップS224の処理へ移行する。なお、このステップS220及びステップS222の処理は、上記したステップS160及びステップS168の処理に準じて判定される。
一方、ステップS220の処理及びステップS222の処理にてYES、即ち移動体73が第3または第5位置にある場合には、ステップS232の処理へ移行して、CPUは、移動体73を停止する処理を実行し、ステップS234の処理へ移行して、ここで今回開始された特別図柄の変動表示が停止し、特別図柄表示装置6に特別図柄が確定表示されたか否かを判定する。そして、ステップS234の処理にてNO、即ち今回開始された特別図柄の変動表示が未だ停止されておらず、特別図柄表示装置6に特別図柄が確定表示されていない場合には、CPUは、このモータ位置検出駆動制御処理(ステップS150)を終了し、モータ駆動制御処理(ステップS50)に戻り、上記したメイン遊技処理へ移行する。
一方、ステップS234の処理にてYES、即ち今回開始された特別図柄の変動表示が停止し、特別図柄表示装置6に特別図柄が確定表示された場合には、CPUは、上記したステップS206及びステップS208の処理を実行してこのモータ位置検出駆動制御処理(ステップS150)を終了し、モータ駆動制御処理(ステップS50)に戻り、上記したメイン遊技処理へ移行する。
また、ステップS222の処理にてNOとなり、ステップS224の処理へ移行すると、CPUは、ここで移動体73が現在位置している場所から第3及び第5位置まで移動するのにあと何ステップかかるかを比較する。移動体73の現在位置におけるステップ数の値は、上記したようにRAM175の記憶エリアに格納されており、また、第3及び第5位置に対応するステップ数は、上記したように予め設定されているので、従ってCPUは、第3及び第5位置に対応しているステップ数、即ち200または600から移動体73の現在位置に対応しているステップ数を減算することにより、移動体73が現在位置している場所から第3及び第5位置まで移動するのにあと何ステップかかるかを比較することが可能となる。
そして、ステップS224の処理を終えると、CPUは、ステップS226の処理へ移行して、ここでステップS224の処理にて比較した移動体73の現在位置から第3及び第5位置までのステップ数が相違しているか否かを判定する。そして、ステップS226の処理にてNO、即ち移動体73の現在位置から第3及び第5位置までのステップ数が同じである場合には、CPUは、上記したステップS206及びステップS208の処理を実行してこのモータ位置検出駆動制御処理(ステップS150)を終了し、モータ駆動制御処理(ステップS50)に戻り、上記したメイン遊技処理へ移行する。なお、このステップS226の処理にてNOと判定される場合は、移動体73の現在位置が第4位置(第4位置に対応しているステップ数は400)にある場合のみである。
一方、ステップS226の処理にてYES、即ち移動体73の現在位置から第3及び第5位置までのステップ数が相違している場合には、CPUは、ステップS228の処理へ移行して、移動体73の現在位置から第3または第5位置までのステップ数が少ない方、つまり移動体73の現在位置から第3または第5位置の何れか近い方に移動体73が移動するべく、ステッピングモータ76をここでは2ステップ角度(3.6度)回転する。そして、ステップS230の処理へ移行して、CPUは、ステッピングモータ76の回転方向が正回転であればステップ数の値を2加算し、また逆回転であればステップ数の値を2減算してこのモータ位置検出駆動制御処理(ステップS150)を終了し、モータ駆動制御処理(ステップS50)に戻り、上記したメイン遊技処理へ移行する。
なお、ステップS228の処理においてステッピングモータ76を2ステップ角度(3.6度)回転するのは、CPUがこのステップS228の処理を実行している間は回転角速度(パルスレート)が通常の2倍になることを意味している。
以上の説明でわかるように、この実施形態の遊技機1においては、通常、移動体73は、第2スロープ71上のスタート位置とエンド位置との間を等速度で往復移動するようになっており、一方、始動入賞口11に遊技球が入賞すると、この始動入賞口11へ入賞した遊技球の検出に基づき、当該遊技球の入賞に対応する特別図柄の変動表示が開始される時、この変動表示する特別図柄が特別図柄表示装置6に確定表示される過程においてリーチになると判定されると、移動体73は第2スロープ71上の現在位置から第3または第5位置の何れか近い方に倍速度で移動するようになっている。即ち、移動体73は、定期的且つ規則的に第2スロープ71上を継続して移動するようになっている。
そして、第3または第5位置に到達した移動体73は、当該遊技球の入賞に対応する特別図柄の変動表示が行われている間は、この到達した第3または第5位置に停止しており、この移動体73の停止は、当該遊技球の入賞に対応する特別図柄の変動表示が停止して特別図柄表示装置6に確定表示されると解除されてステッピングモータ76が正回転し、移動体73は、再び第2スロープ71上のスタート位置とエンド位置との間を等速度で往復移動するようになっている。
しかして、第3及び第5位置は、上記したように第1スロープ64両端部からの遊技球が移動体73に衝突して中央凹面部81または凹面部82,82に流入しやすい位置、即ち遊技者にとって有利な位置となっている。
従って、この実施形態の遊技機1における遊技球の誘導装置によれば、移動体73は、一連の移動の中で、所定の条件が成立することに基づいて遊技者にとって有利な位置に所定期間停止するようになっているので、遊技者の遊技への興趣が増大すると共に、遊技者の遊技に係わる技術介入感が高くなり、また、特別図柄の変動表示が開始された時に、当該変動表示がリーチになると判定されると、移動体73は現在位置から通常の倍速度で移動するようになるので、遊技者は、移動体73が倍速度で移動した時点で今回の特別図柄の変動表示がリーチになることを認識することができ、即ち移動体73の倍速度で移動することがリーチ予告となり、その結果、遊技性がさらに向上するという顕著な効果を奏する。
なお、この実施形態の遊技機1においては、特別図柄の変動表示が開始されてから停止するまでの間に、移動体73は、第2スロープ71上の如何なる位置にあっても第3または第5位置に到達するように設計されており、つまりリーチになる場合の特別図柄の変動表示時間は、移動体73が第3または第5位置に到達する最長時間よりも長いようになっている。
なお、望ましくは、特別図柄表示装置6にリーチが表示される前、即ち左図柄表示部8と右図柄表示部10の特別図柄の変動表示が停止してリーチが出現する前に、移動体73が第2スロープ71上の如何なる位置にあっても第3または第5位置に到達するように遊技機1を設計すると良い。このようにすると、遊技者は、移動体73の倍速度で移動することに加え、移動体73が停止することでも今回の特別図柄の変動表示がリーチになることを認識できるようになり、さらに遊技の興趣が増大し、遊技性が向上する。
次に、図33に示すように、モータ位置検出駆動制御処理(ステップS150)の他の実施形態について説明する。CPUは、このモータ位置検出駆動制御処理(ステップS150)が実行されると、ステップS302の処理にて、上記した図17に示すステップS30の特別遊技処理において始動入賞口11へ入賞した遊技球の検出(始動入賞検出センサ186の始動信号入力)に基づいて取得した所定の乱数カウンタの値により、特別図柄表示装置6に確定表示する特別図柄が大当りになるか否かを判定する。なお、このステップS302の処理は、当該始動入賞口11への遊技球の入賞に対応する特別図柄の変動表示(スクロール表示)が開始された時に処理されるようになっている。
そして、ステップS302の処理にてNO、即ち今回開始された特別図柄の変動表示は大当りにならないと判定された場合には、ステップS304の処理へ移行して、CPUは、移動体73がスタート位置にあるか否かを判定する。なお、これ以降の処理、即ちステップS304、ステップS306、ステップS308、ステップS310、ステップS312、ステップS314、ステップS316及びステップS318の処理は、上記したステップS204、ステップS206、ステップS208、ステップS210、ステップS212、ステップS214、ステップS216及びステップS218の処理と同様であるので、ここでの説明は省略する。
一方、ステップS302の処理にてYES、即ち今回開始された特別図柄の変動表示は大当りになると判定された場合には、ステップS320の処理へ移行して、CPUは、移動体73が第4位置にあるか否かを判定する。なお、このステップS320の処理は、上記したステップS164の処理に準じて判定される。
そして、ステップS320の処理にてYES、即ち移動体73が第4位置にある場合には、ステップS332の処理へ移行して、CPUは、移動体73を停止する処理を実行する。なお、これ以降の処理、即ちステップS332及びステップS334の処理は、上記したステップS232及びステップS234の処理と同様であるので、ここでの説明は省略する。
一方、ステップS320の処理にてNO、即ち移動体73が第4位置にない場合には、ステップS328の処理へ移行して、CPUは、移動体73を現在位置から第4位置に移動するべく、ステッピングモータ76を2ステップ角度(3.6度)回転する。そして、ステップS330の処理へ移行して、CPUは、上記したステップS230の処理と同様の処理を実行してこのモータ位置検出駆動制御処理(ステップS150)を終了し、モータ駆動制御処理(ステップS50)に戻り、上記したメイン遊技処理へ移行する。
以上の説明でわかるように、この実施形態の遊技機1においては、通常、移動体73は、第2スロープ71上のスタート位置とエンド位置との間を等速度で往復移動するようになっており、一方、始動入賞口11に遊技球が入賞すると、この始動入賞口11へ入賞した遊技球の検出に基づき、当該遊技球の入賞に対応する特別図柄の変動表示が開始される時、この変動表示する特別図柄が大当りとなって特別図柄表示装置6に確定表示されると判定されると、移動体73は第2スロープ71上の現在位置から第4位置に倍速度で移動するようになっている。即ち、移動体73は、定期的且つ規則的に第2スロープ71上を継続して移動するようになっている。
そして、第4位置に到達した移動体73は、当該遊技球の入賞に対応する特別図柄の変動表示が行われている間は、この到達した第4位置に停止しており、この移動体73の停止は、当該遊技球の入賞に対応する特別図柄の変動表示が停止して特別図柄表示装置6に大当り図柄が確定表示されると解除されてステッピングモータ76が正回転し、移動体73は、再び第2スロープ71上のスタート位置とエンド位置との間を等速度で往復移動するようになっている。
しかして、第4位置は、上記したように中央凹面部81または凹面部82,82からの遊技球が移動体73に衝突する位置、即ち遊技者にとって不利な位置となっている。
従って、この実施形態の遊技機1における遊技球の誘導装置によれば、移動体73は、一連の移動の中で、所定の条件が成立することに基づいて遊技者にとって不利な位置に所定期間停止するようになっているものの、遊技者は、移動体73が倍速度で移動した時点で今回の特別図柄の変動表示が大当りになることを認識することができ、即ち移動体73の倍速度で移動することが大当り予告となり、従い、これ以降の遊技において遊技者にとって不利な位置に移動体73が所定期間停止しても、遊技者にとって実質的な不利益はなく、その結果、遊技性がさらに向上するという顕著な効果を奏する。
なお、この実施形態の遊技機1においては、特別図柄の変動表示が開始されてから停止するまでの間に、移動体73は、第2スロープ71上の如何なる位置にあっても第4位置に到達するように設計されており、つまり大当りになる場合の特別図柄の変動表示時間は、移動体73が第4位置に到達する最長時間よりも長いようになっている。
なお、望ましくは、特別図柄表示装置6にリーチが表示される前、即ち左図柄表示部8と右図柄表示部10の特別図柄の変動表示が停止してリーチが出現する前に、移動体73が第2スロープ71上の如何なる位置にあっても第4位置に到達するように遊技機1を設計すると良い。このようにすると、遊技者は、移動体73の倍速度で移動することに加え、移動体73が停止することでも今回の特別図柄の変動表示が、リーチが表示される以前で大当りになることを認識できるようになり、さらに遊技の興趣が増大し、遊技性が向上する。
次に、図34に示すように、モータ位置検出駆動制御処理(ステップS150)の他の実施形態について説明する。CPUは、このモータ位置検出駆動制御処理(ステップS150)が実行されると、ステップS402の処理にて、上記した図17に示すステップS30の特別遊技処理において始動入賞口11へ入賞した遊技球の検出(始動入賞検出センサ186の始動信号入力)に基づいて取得した所定の乱数カウンタの値により、特別図柄表示装置6に確定表示する特別図柄において最後に停止した特別図柄、即ち中図柄表示部9に停止した特別図柄が7であったか否かを判定する。なお、このステップS402の処理は、特別図柄表示装置6にて変動表示(スクロール表示)していた特別図柄が確定表示された時に処理されるようになっている。
そして、ステップS402の処理にてNO、即ち特別図柄表示装置6の中図柄表示部9にて最後に停止した特別図柄が7ではないと判定された場合には、ステップS404の処理へ移行して、CPUは、移動体73がスタート位置にあるか否かを判定する。なお、これ以降の処理、即ちステップS404、ステップS406、ステップS408、ステップS410、ステップS412、ステップS414、ステップS416及びステップS418の処理は、上記したステップS204、ステップS206、ステップS208、ステップS210、ステップS212、ステップS214、ステップS216及びステップS218の処理と同様であるので、ここでの説明は省略する。
一方、ステップS402の処理にてYES、即ち特別図柄表示装置6の中図柄表示部9にて最後に停止した特別図柄が7であると判定された場合には、ステップS420の処理へ移行して、CPUは、移動体73が第2位置にあるか否かを判定する。そして、ステップS420の処理にてNO、即ち移動体73が第2位置にない場合には、ステップS422の処理へ移行して、CPUは、移動体73が第6位置にあるか否かを判定する。そして、ステップS422の処理にてNO、即ち移動体73が第6位置にない場合には、CPUは、ステップS424の処理へ移行する。なお、このステップS420及びステップS422の処理は、上記したステップS158及びステップS172の処理に準じて判定される。
一方、ステップS420の処理及びステップS422の処理にてYES、即ち移動体73が第2または第6位置にある場合には、ステップS432の処理へ移行して、CPUは、移動体73を停止する処理を実行し、ステップS434の処理へ移行して、ここで特別図柄の変動表示が停止し、特別図柄表示装置6の中図柄表示部9にて最後に停止した特別図柄が4であったか否かを判定する。そして、ステップS434の処理にてNO、即ち特別図柄の変動表示が未だ停止されておらず、特別図柄表示装置6に特別図柄が確定表示されていない場合及び特別図柄の変動表示が停止して特別図柄表示装置6に特別図柄が確定表示されたものの、最後に停止した中図柄表示部9の特別図柄が4でなかった場合には、CPUは、このモータ位置検出駆動制御処理(ステップS150)を終了し、モータ駆動制御処理(ステップS50)に戻り、上記したメイン遊技処理へ移行する。
一方、ステップS434の処理にてYES、即ち特別図柄の変動表示が停止し、特別図柄表示装置6の中図柄表示部9にて最後に停止した特別図柄が4であった場合には、CPUは、上記したステップS406及びステップS408の処理を実行してこのモータ位置検出駆動制御処理(ステップS150)を終了し、モータ駆動制御処理(ステップS50)に戻り、上記したメイン遊技処理へ移行する。
また、ステップS422の処理にてNOとなり、ステップS424の処理へ移行すると、CPUは、ここで移動体73が現在位置している場所から第2及び第6位置まで移動するのにあと何ステップかかるかを比較する。移動体73の現在位置におけるステップ数の値は、上記したようにRAM175の記憶エリアに格納されており、また、第2及び第6位置に対応するステップ数は、上記したように予め設定されているので、従ってCPUは、第2及び第6位置に対応しているステップ数、即ち150または650から移動体73の現在位置に対応しているステップ数を減算することにより、移動体73が現在位置している場所から第2及び第6位置まで移動するのにあと何ステップかかるかを比較することが可能となる。
そして、ステップS424の処理を終えると、CPUは、ステップS426の処理へ移行して、ここでステップS424の処理にて比較した移動体73の現在位置から第2及び第6位置までのステップ数が相違しているか否かを判定する。そして、ステップS426の処理にてNO、即ち移動体73の現在位置から第2及び第6位置までのステップ数が同じである場合には、CPUは、上記したステップS406及びステップS408の処理を実行してこのモータ位置検出駆動制御処理(ステップS150)を終了し、モータ駆動制御処理(ステップS50)に戻り、上記したメイン遊技処理へ移行する。なお、このステップS426の処理にてNOと判定される場合は、移動体73の現在位置が第4位置(第4位置に対応しているステップ数は400)にある場合のみである。
一方、ステップS426の処理にてYES、即ち移動体73の現在位置から第2及び第6位置までのステップ数が相違している場合には、CPUは、ステップS428の処理へ移行して、移動体73の現在位置から第2または第6位置までのステップ数が少ない方、つまり移動体73の現在位置から第3または第5位置の何れか近い方に移動体73が移動するべく、ステッピングモータ76をここでは2ステップ角度(3.6度)回転する。そして、ステップS430の処理へ移行して、CPUは、上記したステップS230の処理と同様の処理を実行してこのモータ位置検出駆動制御処理(ステップS150)を終了し、モータ駆動制御処理(ステップS50)に戻り、上記したメイン遊技処理へ移行する。
以上の説明でわかるように、この実施形態の遊技機1においては、通常、移動体73は、第2スロープ71上のスタート位置とエンド位置との間を等速度で往復移動するようになっており、一方、始動入賞口11に遊技球が入賞すると、この始動入賞口11へ入賞した遊技球の検出に基づいて開始された特別図柄の変動表示が停止して確定表示した時、特別図柄表示装置6の中図柄表示部9にて最後に停止した特別図柄が7であったと判定されると、移動体73は第2スロープ71上の現在位置から第2または第6位置の何れか近い方に倍速度で移動するようになっている。即ち、移動体73は、定期的且つ規則的に第2スロープ71上を継続して移動するようになっている。
そして、第2または第6位置に到達した移動体73は、特別図柄の変動表示が行われている間及び特別図柄の変動表示が停止して特別図柄表示装置6に特別図柄が確定表示されたものの、最後に停止した中図柄表示部9の特別図柄が4でなかった場合には、この到達した第2または第6位置に停止しており、この移動体73の停止は、特別図柄の変動表示が停止して特別図柄表示装置6の中図柄表示部9に4が確定表示されると解除されてステッピングモータ76が正回転し、移動体73は、再び第2スロープ71上のスタート位置とエンド位置との間を等速度で往復移動するようになっている。
しかして、第2及び第6位置は、上記したように傾斜部63,63からの遊技球が移動体73に衝突して中央凹面部81または凹面部82,82に流入しやすい位置、即ち遊技者にとって有利な位置となっている。
従って、この実施形態の遊技機1における遊技球の誘導装置によれば、移動体73は、一連の移動の中で、所定の条件が成立することに基づいて遊技者にとって有利な位置に停止すると共に、この移動体73の停止は、所定の条件が成立するまで解除されないようになっているので、即ち移動体73が有利な位置に停止している期間は、個々の遊技者によって異なるようになっているので、遊技者の遊技への興趣が増大すると共に、遊技者の遊技に係わる技術介入感が高くなり、さらに所定の条件の成立を特別図柄に関連させることで、遊技者の特別図柄への関心が高くなり、その結果、遊技性がさらに向上するという顕著な効果を奏する。
次に、図35に示すように、モータ位置検出駆動制御処理(ステップS150)の他の実施形態について説明する。CPUは、このモータ位置検出駆動制御処理(ステップS150)が実行されると、ステップS502の処理にて、上記した図17に示すステップS30の特別遊技処理において始動入賞口11へ入賞した遊技球の検出(始動入賞検出センサ186の始動信号入力)に基づいて取得した所定の乱数カウンタの値により、特別図柄表示装置6に確定表示する特別図柄において最後に停止した特別図柄、即ち中図柄表示部9に停止した特別図柄が2であったか否かを判定する。なお、このステップS502の処理は、特別図柄表示装置6にて変動表示(スクロール表示)していた特別図柄が確定表示された時に処理されるようになっている。
そして、ステップS502の処理にてNO、即ち特別図柄表示装置6の中図柄表示部9にて最後に停止した特別図柄が2ではないと判定された場合には、ステップS504の処理へ移行して、CPUは、移動体73がスタート位置にあるか否かを判定する。なお、これ以降の処理、即ちステップS504、ステップS506、ステップS508、ステップS510、ステップS512、ステップS514、ステップS516及びステップS518の処理は、上記したステップS204、ステップS206、ステップS208、ステップS210、ステップS212、ステップS214、ステップS216及びステップS218の処理と同様であるので、ここでの説明は省略する。
一方、ステップS502の処理にてYES、即ち特別図柄表示装置6の中図柄表示部9にて最後に停止した特別図柄が2であると判定された場合には、ステップS520の処理へ移行して、CPUは、移動体73が第4位置にあるか否かを判定する。なお、このステップS520の処理は、上記したステップS164の処理に準じて判定される。
そして、ステップS520の処理にてYES、即ち移動体73が第4位置にある場合には、ステップS532の処理へ移行して、CPUは、移動体73を停止する処理を実行し、ステップS532の処理へ移行して、ここで特別図柄の変動表示が停止し、特別図柄表示装置6の中図柄表示部9にて最後に停止した特別図柄が3であったか否かを判定する。そして、ステップS534の処理にてNO、即ち特別図柄の変動表示が未だ停止されておらず、特別図柄表示装置6に特別図柄が確定表示されていない場合及び特別図柄の変動表示が停止して特別図柄表示装置6に特別図柄が確定表示されたものの、最後に停止した中図柄表示部9の特別図柄が3でなかった場合には、CPUは、このモータ位置検出駆動制御処理(ステップS150)を終了し、モータ駆動制御処理(ステップS50)に戻り、上記したメイン遊技処理へ移行する。
一方、ステップS534の処理にてYES、即ち特別図柄の変動表示が停止し、特別図柄表示装置6の中図柄表示部9にて最後に停止した特別図柄が3であった場合には、CPUは、上記したステップS506及びステップS508の処理を実行してこのモータ位置検出駆動制御処理(ステップS150)を終了し、モータ駆動制御処理(ステップS50)に戻り、上記したメイン遊技処理へ移行する。
一方、ステップS520の処理にてNO、即ち移動体73が第4位置にない場合には、CPUは、ステップS528の処理へ移行するが、これ以降の処理、即ちステップS528及びステップS530の処理は、上記したステップS328及びステップS330の処理と同様であるので、ここでの説明は省略する。
以上の説明でわかるように、この実施形態の遊技機1においては、通常、移動体73は、第2スロープ71上のスタート位置とエンド位置との間を等速度で往復移動するようになっており、一方、始動入賞口11に遊技球が入賞すると、この始動入賞口11へ入賞した遊技球の検出に基づいて開始された特別図柄の変動表示が停止して確定表示した時、特別図柄表示装置6の中図柄表示部9にて最後に停止した特別図柄が2であったと判定されると、移動体73は第2スロープ71上の現在位置から第4位置に倍速度で移動するようになっている。即ち、移動体73は、定期的且つ規則的に第2スロープ71上を継続して移動するようになっている。
そして、第4位置に到達した移動体73は、特別図柄の変動表示が行われている間及び特別図柄の変動表示が停止して特別図柄表示装置6に特別図柄が確定表示されたものの、最後に停止した中図柄表示部9の特別図柄が3でなかった場合には、この到達した第4位置に停止しており、この移動体73の停止は、特別図柄の変動表示が停止して特別図柄表示装置6の中図柄表示部9に3が確定表示されると解除されてステッピングモータ76が正回転し、移動体73は、再び第2スロープ71上のスタート位置とエンド位置との間を等速度で往復移動するようになっている。
しかして、第4位置は、上記したように中央凹面部81または凹面部82,82からの遊技球が移動体73に衝突する位置、即ち遊技者にとって不利な位置となっている。
従って、この実施形態の遊技機1における遊技球の誘導装置によれば、移動体73は、一連の移動の中で、所定の条件が成立することに基づいて遊技者にとって不利な位置に停止すると共に、この移動体73の停止は、所定の条件が成立するまで解除されないようになっているので、即ち移動体73が不利な位置に停止している期間は、個々の遊技者によって異なるようになっているので、遊技者の遊技への興趣が増大すると共に、遊技者の遊技に係わる技術介入感が高くなり、さらに所定の条件の成立を特別図柄に関連させることで、遊技者の特別図柄への関心が高くなり、その結果、遊技性がさらに向上するという顕著な効果を奏する。
次に、図36に示すように、モータ位置検出駆動制御処理(ステップS150)の他の実施形態について説明する。CPUは、このモータ位置検出駆動制御処理(ステップS150)が実行されると、ステップS602の処理にて、上記した図17に示すステップS40の特別遊技処理において普通図柄作動ゲート19を通過した遊技球の検出(作動ゲート検出センサ196の作動信号入力)に基づいて取得した所定の乱数カウンタの値により、普通図柄表示装置18に停止して確定表示した普通図柄がはずれであったか否かを判定する。なお、このステップS602の処理は、普通図柄表示装置18にて変動表示していた普通図柄が確定表示された時に処理されるようになっている。
そして、ステップS602の処理にてNO、即ち普通図柄表示装置18に停止して確定表示した普通図柄がはずれではないと判定された場合には、ステップS604の処理へ移行して、CPUは、移動体73がスタート位置にあるか否かを判定する。なお、これ以降の処理、即ちステップS604、ステップS606、ステップS608、ステップS610、ステップS612、ステップS614、ステップS616及びステップS618の処理は、上記したステップS204、ステップS206、ステップS208、ステップS210、ステップS212、ステップS214、ステップS216及びステップS218の処理と同様であるので、ここでの説明は省略する。
一方、ステップS602の処理にてYES、即ち普通図柄表示装置18に停止して確定表示した普通図柄がはずれと判定された場合には、CPUは、ステップS620の処理へ移行するが、これ以降の処理、即ちステップS620及びステップS622の処理は、上記したステップS420及びステップS422の処理と同様であるので、ここでの説明は省略する。
そして、ステップS620の処理及びステップS622の処理にてYES、即ち移動体73が第2または第6位置にある場合には、ステップS632の処理へ移行して、CPUは、移動体73を停止する処理を実行し、ステップS634の処理へ移行して、ここで予め設定されている所定の時間が経過したか否かを判定する。そして、ステップS634の処理にてNO、即ち移動体73が停止してから予め設定されている所定の時間が未だ経過していない場合には、CPUは、このモータ位置検出駆動制御処理(ステップS150)を終了し、モータ駆動制御処理(ステップS50)に戻り、上記したメイン遊技処理へ移行する。
一方、ステップS634の処理にてYES、即ち移動体73が停止してから予め設定されている所定の時間が経過した場合には、CPUは、上記したステップS606及びステップS608の処理を実行してこのモータ位置検出駆動制御処理(ステップS150)を終了し、モータ駆動制御処理(ステップS50)に戻り、上記したメイン遊技処理へ移行する。
一方、ステップS620の処理及びステップS622の処理にてNO、即ち移動体73が第2及び第6位置にない場合には、CPUは、ステップS624の処理へ移行するが、これ以降の処理、即ちステップS624、ステップS626、ステップS628及びステップS630の処理は、上記したステップS424、ステップS426、ステップS428及びステップS430の処理と同様であるので、ここでの説明は省略する。
以上の説明でわかるように、この実施形態の遊技機1においては、通常、移動体73は、第2スロープ71上のスタート位置とエンド位置との間を等速度で往復移動するようになっており、一方、普通図柄作動ゲート19を遊技球が通過すると、この普通図柄作動ゲート19を通過した遊技球の検出に基づいて開始された普通図柄の変動表示が停止して確定表示した時、普通図柄表示装置18に停止した普通図柄がはずれであったと判定されると、移動体73は第2スロープ71上の現在位置から第2または第6位置の何れか近い方に倍速度で移動するようになっている。即ち、移動体73は、定期的且つ規則的に第2スロープ71上を継続して移動するようになっている。
そして、第2または第6位置に到達した移動体73は、予め設定されている所定の時間が経過するまでこの第2または第6位置に停止し、該所定の時間が経過すると移動体73の停止が解除されてステッピングモータ76が正回転し、移動体73は、再び第2スロープ71上のスタート位置とエンド位置との間を等速度で往復移動するようになっている。
しかして、第2及び第6位置は、上記したように傾斜部63,63からの遊技球が移動体73に衝突して中央凹面部81または凹面部82,82に流入しやすい位置、即ち遊技者にとって有利な位置となっている。
従って、この実施形態の遊技機1における遊技球の誘導装置によれば、移動体73は、一連の移動の中で、所定の条件が成立することに基づいて遊技者にとって有利な位置に所定時間が経過するまで停止するようになっているので、遊技者の遊技への興趣が増大すると共に、遊技者の遊技に係わる技術介入感が高くなり、また所定の条件の成立を普通図柄に関連させることで、遊技者の普通図柄への関心が高くなり、さらに遊技者にとって不利な遊技状態になった時に(普通図柄表示装置18にはずれの普通図柄が表示された時に)、遊技者にとって有利な遊技状態が創出される(移動体73が第2または第6位置に停止する)ので、その結果、遊技性がさらに向上するという顕著な効果を奏する。
次に、図37に示すように、モータ位置検出駆動制御処理(ステップS150)の他の実施形態について説明する。CPUは、このモータ位置検出駆動制御処理(ステップS150)が実行されると、ステップS702の処理にて、上記した図17に示すステップS40の特別遊技処理において普通図柄作動ゲート19を通過した遊技球の検出(作動ゲート検出センサ196の作動信号入力)に基づいて取得した所定の乱数カウンタの値により、普通図柄表示装置18に確定表示する普通図柄が当りになるか否かを判定する。なお、このステップS702の処理は、当該普通図柄作動ゲート19への遊技球の通過に対応する普通図柄の変動表示が開始された時に処理されるようになっている。
そして、ステップS702の処理にてNO、即ち今回開始された普通図柄の変動表示は当りにならないと判定された場合には、ステップS704の処理へ移行して、CPUは、移動体73がスタート位置にあるか否かを判定する。なお、これ以降の処理、即ちステップS704、ステップS706、ステップS708、ステップS710、ステップS712、ステップS714、ステップS716及びステップS718の処理は、上記したステップS204、ステップS206、ステップS208、ステップS210、ステップS212、ステップS214、ステップS216及びステップS218の処理と同様であるので、ここでの説明は省略する。
一方、ステップS702の処理にてYES、即ち今回開始された普通図柄の変動表示は当りになると判定された場合には、ステップS720の処理へ移行して、CPUは、移動体73が第4位置にあるか否かを判定する。なお、このステップS720の処理は、上記したステップS164の処理に準じて判定される。
そして、ステップS720の処理にてYES、即ち移動体73が第4位置にある場合には、ステップS732の処理へ移行して、CPUは、移動体73を停止する処理を実行し、ステップS734の処理へ移行して、ここで普通図柄表示装置18に当りの普通図柄が確定表示されたことに基づいて所定時間解放される始動入賞口11としての電動チューリップの羽根11a,11aが閉口したか否かを判定する。そして、ステップS734の処理にてNO、即ち当該所定時間が経過しておらず電動チューリップの羽根11a,11aが閉口していない場合には、CPUは、このモータ位置検出駆動制御処理(ステップS150)を終了し、モータ駆動制御処理(ステップS50)に戻り、上記したメイン遊技処理へ移行する。
一方、ステップS734の処理にてYES、即ち当該所定時間が経過して電動チューリップの羽根11a,11aが閉口された場合には、CPUは、上記したステップS706及びステップS708の処理を実行してこのモータ位置検出駆動制御処理(ステップS150)を終了し、モータ駆動制御処理(ステップS50)に戻り、上記したメイン遊技処理へ移行する。
一方、ステップS720の処理にてNO、即ち移動体73が第4位置にない場合には、CPUは、ステップS728の処理へ移行するが、これ以降の処理、即ちステップS728及びステップS730の処理は、上記したステップS328及びステップS330の処理と同様であるので、ここでの説明は省略する。
以上の説明でわかるように、この実施形態の遊技機1においては、通常、移動体73は、第2スロープ71上のスタート位置とエンド位置との間を等速度で往復移動するようになっており、一方、普通図柄作動ゲート19を遊技球が通過すると、この普通図柄作動ゲート19を通過した遊技球の検出に基づき、当該遊技球の通過に対応する普通図柄の変動表示が開始される時、この変動表示する普通図柄が当りとなって普通図柄表示装置18に確定表示されると判定されると、移動体73は第2スロープ71上の現在位置から第4位置に倍速度で移動するようになっている。即ち、移動体73は、定期的且つ規則的に第2スロープ71上を継続して移動するようになっている。
そして、第4位置に到達した移動体73は、該第4位置に停止し、この移動体73の停止は、普通図柄表示装置18に当りの普通図柄が確定表示されたことに基づいて解放される始動入賞口11が、所定時間経過して閉口されると解除されてステッピングモータ76が正回転し、移動体73は、再び第2スロープ71上のスタート位置とエンド位置との間を等速度で往復移動するようになっている。
しかして、第4位置は、上記したように中央凹面部81または凹面部82,82からの遊技球が移動体73に衝突する位置、即ち遊技者にとって不利な位置となっている。
従って、この実施形態の遊技機1における遊技球の誘導装置によれば、移動体73は、一連の移動の中で、所定の条件が成立することに基づいて遊技者にとって不利な位置に所定期間停止するようになっているものの、遊技者は、移動体73が倍速度で移動した時点で今回の普通図柄の変動表示が当りになることを認識することができ、即ち移動体73の倍速度で移動することが当り予告となり、さらに移動体73が第4位置に停止しても、始動入賞口11が閉口されると再び第2スロープ71上を移動するようになるので、たとえ移動体73が第4位置に停止している間に中央凹面部81または凹面部82,82から遊技球が流下してきて移動体73に衝突しても、解放している始動入賞口11に入賞する確率は高いので、従い、遊技者にとって不利な位置に移動体73が所定期間停止しても、遊技者にとって実質的な不利益は少なく、その結果、遊技性がさらに向上するという顕著な効果を奏する。
なお、この実施形態の遊技機1においては、普通図柄の変動表示が開始されてから停止するまでの間に、移動体73は、第2スロープ71上の如何なる位置にあっても第4位置に到達するように設計されており、つまり普通図柄の変動表示時間は、移動体73が第4位置に到達する最長時間よりも長いようになっている。
なお、望ましくは、普通図柄の変動表示時間が経過する少し前、即ち普通図柄表示装置18に当りの普通図柄が確定表示される少し前(例えば2〜3秒前)ぐらいに、移動体73が第2スロープ71上の如何なる位置にあっても第4位置に到達するように遊技機1を設計すると良い。従って、上記したステップS702の処理は、普通図柄作動ゲート19への遊技球の通過に対応する普通図柄の変動表示が開始されてから所定時間経過後(当該変動表示している普通図柄が停止する少し前)に処理しても良い。このようにすると、遊技者にとって不利な位置となっている第4位置に、始動入賞口11がまだ閉口されている状態で移動体73が長く停止してしまうことを防止することができ、その結果、遊技者に不測の不利益を与えることなく、さらに遊技の興趣が増大し、遊技性が向上する。
以上、図32乃至図37を参照しながら、モータ位置検出駆動制御処理(ステップS150)の他の実施形態について説明したが、これらの実施形態においてステップS228、ステップS328、ステップS428、ステップS528、ステップS628及びステップS728の処理は、移動体73を通常の倍速度で移動するようにしたが、これは限定することなく、例えば通常の3倍の速度や、あるいは通常の半分の速度で移動させるようにしても良い。また、移動体73を停止させることとなる所定条件の成立は、上記した条件以外であっても良く、例えば図33に示したステップS302において、当該大当りを所謂確率変動大当り(特定の大当り図柄で大当りするもので、この特定大当り図柄で大当りすると次回あるいは次々回の大当りを獲得するまで大当り確率や当り確率(所謂時短)等が上昇するようになっている)とするようにしても良い。
また、本実施形態の遊技機1における遊技球の誘導装置は、上記したように略楕円柱状に形成した1つの移動体73を、第2ステージ70の前端部において第2スロープ71上のスタート位置とエンド位置との間を往復移動するようにしたが、これは限定することなく、例えば図38や図39に示すようにしても良い。
図38及び図39は、移動体73の他の実施形態を示す誘導装置の部分斜視図である。まず、図38示すように、この実施形態においては、第2ステージ70の前端部に、2つの移動体193,194が設けられており、左側に設けられた移動体193は、第2スロープ71上のスタート位置と第4位置との間を往復移動し、右側に設けられた194は、第2スロープ71上の第4位置とエンド位置との間を往復移動するようになっている。さらに、移動体193の形状は、略三角柱状に形成され、移動体194の形状は、略円柱状に形成されている。
従って、このように構成された移動体193,194により、誘導部材50に流入された遊技球、あるいは誘導片92a,92a,92b,92bに衝突した遊技球は、移動体193,194に衝突する確率が高くなると共に、移動体193,194に衝突した遊技球は、移動体193と移動体194との形状が相違することにより、その後異なる方向に変化して移動するようになり、その結果、遊技球の挙動が多様となって遊技の興趣が高められ、遊技性が向上するという顕著な効果を奏する。なお、移動体193,194の形状は、これに限定することなく、上記した以外に、例えば、略半楕円の柱状や略多角柱(四〜八角柱)状等であっても良い。さらに、移動体193,194の第2スロープ71上における移動区間は、これに限定することなく、上記した以外に、例えば、移動体193はスタート位置と第5位置との間を、移動体193は第5位置とエンド位置との間を各々移動させるようにしても良い。
また、図39に示す実施形態においては、図38に示す実施形態と同様に、第2ステージ70の前端部に、2つの移動体199a,199bが設けられており、左側に設けられた移動体199aは、第2スロープ71上のスタート位置と第4位置との間を往復移動し、右側に設けられた199bは、第2スロープ71上の第4位置とエンド位置との間を往復移動するようになっている。また、移動体199aの形状は、略直角三角形の柱状に形成され、一方、移動体199bの形状は、移動体199aと対称状に形成されている。この移動体199a,199bの形状は、図39に示すように、誘導部材50に流入した遊技球が移動体199a,199bに衝突した後、中央凹面部81または凹面部82,82の方向に変化して移動するように形成されている。
従って、このように構成された移動体199a,199bにより、誘導部材50に流入された遊技球、あるいは誘導片92a,92a,92b,92bに衝突した遊技球は、移動体199a,199bに衝突する確率が高くなると共に、移動体199a,199bに衝突した遊技球は、移動体199a,199bの形状により、その後中央凹面部81または凹面部82,82の方向に変化して移動するようになり、その結果、遊技球の始動入賞口11に入賞する確率が高められて遊技の興趣が増大し、遊技性が向上するという顕著な効果を奏する。
なお、上記した移動体193,194及び199a,199bのモータ駆動制御処理は、詳しい説明は省略するが、上述した説明に準じて、例えば、第2スロープ71上のスタート位置と第4位置との間及び第4位置とエンド位置との間を等速で継続して往復移動させたり、第2スロープ71上の所定の位置に自動的に所定期間停止させたり、所定の条件が成立することに基づいて遊技者にとって有利な第2スロープ71上の所定位置に停止させたりするようにすれば良い。また、これらのモータ駆動制御処理を実現するための駆動装置の構成は、2つのステッピングモータ等を使用し、上記した駆動装置100の構成に準じて構成するようにすれば良い。
次に特許請求の範囲の構成と、本発明の実施形態との主な対応を説明する。
請求項1:遊技盤は、遊技盤21に相当し、導入口は、導入口51に相当し、誘導路は、誘導路52に相当し、放出口は、放出口53に相当し、遊技装置は、始動入賞口(電動チューリップ)11に相当し、ステージは、第1ステージ60、第2ステージ70、第3ステージ80に相当し、誘導部材は、誘導部材50に相当し、遊技機は、遊技機1に相当し、誘導装置は、導入口51、誘導路52、誘導部材50に相当し、移動体は、移動体73に相当し、駆動制御手段は、駆動装置100、中央制御装置171に相当し、上記誘導通路により誘導された遊技球に衝突しない位置は、図28(B)(C)(E)(F)に示す第2、第3、第5、第6位置に相当し、上記誘導通路により誘導された遊技球に衝突する位置は、図28(D)に示す第4位置に相当し、往復移動制御手段は、モータ位置検出駆動制御処理(ステップS112及びステップS150)に相当する。
請求項2:移動体は、移動体73に相当し、ステージは、第1ステージ60、第2ステージ70、第3ステージ80に相当し、所定区間は、第2スロープ前端部の図28(A)(G)に示すスタート位置とエンド位置との区間に相当する。
請求項3:往復移動制御手段は、モータ位置検出駆動制御処理(ステップS112及びステップS150)に相当し、移動体は、移動体73に相当し、所定区間は、第2スロープ前端部の図28(A)(G)に示すスタート位置とエンド位置との区間に相当し、所定の停止位置は、図28(B)(C)(D)(E)(F)に示す第2、第3、第4、第5、第6位置に相当し、停止制御手段は、モータ位置検出駆動制御処理(ステップS150)におけるステップS158、ステップS160、ステップS164、ステップS168、ステップS172にてYESの処理、及びステップS232、ステップS332、ステップS432、ステップS532、ステップS632、ステップS732の処理に相当する。
請求項4:停止制御手段は、モータ位置検出駆動制御処理(ステップS150)におけるステップS158、ステップS160、ステップS164、ステップS168、ステップS172にてYESの処理、及びステップS232、ステップS332、ステップS432、ステップS532、ステップS632、ステップS732の処理に相当し、遊技に係わる所定の停止条件は、モータ位置検出駆動制御処理(ステップS150)におけるステップS202、ステップS302、ステップS402、ステップS502、ステップS602、ステップS702にてYESの処理に相当する。
請求項5:停止制御手段は、モータ位置検出駆動制御処理(ステップS150)におけるステップS158、ステップS160、ステップS164、ステップS168、ステップS172にてYESの処理、及びステップS232、ステップS332、ステップS432、ステップS532、ステップS632、ステップS732の処理に相当し、移動体は、移動体73に相当し、移動体の移動速度を変化させて所定の停止位置まで移動するようにしたことは、モータ位置検出駆動制御処理(ステップS150)におけるステップS230、ステップS330、ステップS430、ステップS530、ステップS630、ステップS730の処理に相当する。
請求項6:上記誘導通路により誘導された遊技球に衝突しない位置は、図28(B)(C)(E)(F)に示す第2、第3、第5、第6位置に相当する。
請求項7:上記誘導通路により誘導された遊技球に衝突する位置は、図28(D)に示す第4位置に相当する。
請求項8:往復移動制御手段は、モータ位置検出駆動制御処理(ステップS112及びステップS150)に相当し、移動体は、移動体73に相当し、所定の停止位置は、図28(B)(C)(D)(E)(F)に示す第2、第3、第4、第5、第6位置に相当し、停止解除制御手段は、モータ位置検出駆動制御処理(ステップS150)におけるステップS159、ステップS162、ステップS166、ステップS170、ステップS174、ステップS234、ステップS334、ステップS434、ステップS534、ステップS634、ステップS734にてYESの処理に相当する。
請求項9:駆動制御手段は、駆動装置100、中央制御装置171に相当し、ステッピングモータは、ステッピングモータ76に相当し、移動体の駆動制御はステッピングモータを駆動制御することにより実行し得るようにしたことは、モータ駆動制御処理(ステップ150)に相当する。
請求項10:ステージは、第1ステージ60、第2ステージ70、第3ステージ80に相当し、第1ステージは、第1ステージ60に相当し、第1ステージの長手方向に稜線を有する勾配が形成された所定部位は、第1スロープ64、第1斜面65、第1谷部66、山部67、第2谷部68、第2斜面69に相当し、放出口は、放出口53に相当し、遊技装置は、始動入賞口(電動チューリップ)11に相当し、第2ステージは、第2ステージ70に相当し、第3ステージは、第3ステージ80に相当する。
請求項11:第1ステージは、第1ステージ60に相当し、放出口は、放出口53に相当し、第1ステージの稜線を有する勾配の谷は、第1谷部66、第2谷部68に相当し、前下方誘導手段は、傾斜部63、第1スロープ64の両端部に相当し、第1ステージの稜線を有する勾配の山頂は、山部67の中央部分に相当し、垂直下方誘導手段は、誘導溝55、切欠61に相当し、第1ステージの稜線を有する勾配の所定位置は、本文中の「第1スロープ64山頂と第1スロープ64の両端部の中間」という記載に相当し、第2ステージは、第2ステージ70に相当し、第3ステージは、第3ステージ80に相当する。
請求項12:第3ステージは、第3ステージ80に相当し、垂直下方誘導手段は、誘導溝55、切欠61に相当し、遊技装置は、始動入賞口(電動チューリップ)11に相当し、誘導通路は、段部85(中央凹面部81、凹面部82)に相当する。
請求項13:誘導部材は、誘導部材50に相当し、遊技装置は、始動入賞口(電動チューリップ)11に相当し、誘導通路は、段部85(中央凹面部81、凹面部82)に相当し、遊技装置が誘導部材に一体的に設けられていることは、図16に対する本文中の「始動入賞口(電動チューリップ)11は、下壁91に設けられた開口部97と支軸41,41とにより位置決めされ、下壁91に一体的に設けられて形成されている」という記載に相当する。
請求項14:遊技機は、遊技機1に相当し、始動入賞口は、始動入賞口(電動チューリップ)11に相当し、図柄表示装置は、特別図柄表示装置(LCD)6に相当し、遊技制御手段は、中央制御装置171に相当する。
請求項1:誘導通路は、段部85(中央凹面部81、凹面部82)に相当し、中央凹面部は、中央凹面部81に相当し、始動入賞口は、始動入賞口(電動チューリップ)11に相当し、誘導部材は、誘導部材50に相当し、垂直線は、図4に示す中心線D−Dに相当し、始動入賞口を、上記誘導部材に対し、中央凹面部の左右方向の中央と、始動入賞口の左右方向の中央とが垂直線上に存在する位置に取り付けるようにしたことは、図5に対する本文中の「始動入賞口(電動チューリップ)11の遊技盤21に対する取り付け位置は、切欠61と誘導溝55とにより形成される略円状空間から中央凹面部81を通って第2ステージ70から落下する遊技球を、高い確率にて始動入賞口(電動チューリップ)11に入賞させるため、始動入賞口(電動チューリップ)11の左右方向の中央(羽根11a,11a間の中央)と、中央凹面部81の左右方向の中央とが図4に示す中心線D−D上に存在する」という記載に相当する。
請求項1:誘導通路は、段部85(中央凹面部81、凹面部82)に相当し、中央凹面部は、中央凹面部81に相当し、側凹面部は、凹面部82に相当する。
請求項15:図柄表示装置は、特別図柄表示装置(LCD)6に相当し、遊技盤は、遊技盤21に相当し、駆動制御手段の駆動装置は、駆動装置100に相当し、誘導部材は、誘導部材50に相当し、駆動制御手段の駆動装置が誘導部材に一体的に設けられていることは、誘導部材50に設けられた収納部75に駆動装置100が内蔵されていることに相当し、導入口は、導入口51に相当し、誘導路は、誘導路52に相当し、放出口は、放出口53に相当し、垂直線は、図5に示す中心線D−Dに相当し、導入口、誘導路、放出口及び誘導部材が、図柄表示装置を周回するように設けられたことは、本文前段の「特別図柄表示装置6には、図柄表示部30の下半分を周回するように、本発明に係わる遊技球の誘導装置を構成する導入口51,51、誘導路52,52、誘導部材50が設けられている」という記載、及び図14に示す誘導路52に放出口53が形成されていることに相当し、導入口、誘導路、放出口及び誘導部材が、図柄表示装置一体的に設けられたこと及び垂直線に対し対称に設けられたことは、本文中の「遊技機1における遊技球の誘導装置は、導入口51,51、誘導路52,52、誘導部材50より構成されて特別図柄表示装置6に上記中心線D−Dに対して互いに対称状に一体的に設けられ」という記載に相当する。
請求項16:誘導部材は、誘導部材50に相当し、遊技盤は、遊技盤21に相当し、ステージは、第1ステージ60、第2ステージ70、第3ステージ80に相当し、下壁は、下壁91に相当し、遊技装置は、始動入賞口(電動チューリップ)11に相当し、障害釘は、障害釘94に相当し、開口部は、開口部93に相当する。
請求項17:下壁は、下壁91に相当し、ステージは、第1ステージ60、第2ステージ70、第3ステージ80に相当し、遊技球衝突手段は、誘導片92a、92bに相当する。