JP4913662B2 - 遊技台 - Google Patents

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本発明はスロットマシンやパチンコ機等に代表される遊技台に関する。
従来、パチンコ機等の遊技台では、遊技者が発射ハンドルを操作することで、遊技球が発射装置によって遊技領域内に打ち出されるようになっている。そして、遊技領域内に打ち出された遊技球は、その後、遊技領域に立設された多くの障害釘(遊技釘)と衝突しながら流下するようになっている。
このようなパチンコ機において、遊技球の流下態様が単調とならないように、複数の新たな障害体を設けたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平11−009780号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載のパチンコ機は、複数の新たな障害体によって流下する遊技球を単に左右に弾くようにしただけであり、遊技の興趣を十分に高めるものではなかった。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであって、新規性の高い装置により遊技の興趣を高め、従来の遊技台よりも遊技者の遊技意欲を持続させることができる遊技台を提供しようとするものである。
(1)本発明は、遊技球が通過する遊技領域と、前記遊技領域に設けられ、第1の遊技球の衝突力を利用して第2の遊技球の転動方向を変化させる転動方向変換装置と、を備えることを特徴とする、遊技台である。
(2)本発明はまた、前記遊技領域に配設される入球口をさらに備え、前記転動方向変換装置は、前記第2の遊技球を、前記転動方向変換装置がない場合よりも前記入球口に入球しやすくするように構成されることを特徴とする、上記(1)に記載の遊技台である。
(3)本発明はまた、前記入球口は、遊技球が入球した場合に遊技者に所定の特典を与える入賞口であることを特徴とする、上記(2)に記載の遊技台である。
(4)本発明はまた、遊技球が入球した場合に遊技者に所定の特典を与える入賞口をさらに備え、前記入球口は、入球した遊技球を入賞口に導く通路の入口であることを特徴とする、上記(2)に記載の遊技台である。
(5)本発明はまた、前記転動方向変換装置は、2つの遊技球が衝突する衝突部と、遊技球を前記衝突部に導く誘導通路と、を備え、前記誘導通路以外を通過して前記衝突部に進入した前記第1の遊技球と、前記誘導通路を通過して前記衝突部に進入した前記第2の遊技球とが衝突することによって、前記第2の遊技球の転動方向を変化させることを特徴とする、上記(1)乃至(4)のいずれかに記載の遊技台である。
(6)本発明はまた、前記転動方向変換装置は、前記衝突部近傍に配設される遊技釘をさらに備え、前記遊技釘は、前記第1の遊技球を前記衝突部に導くように配設されることを特徴とする、上記(5)に記載の遊技台である。
(7)本発明はまた、前記転動方向変換装置は、前記第1の遊技球を前記衝突部に導くもう1つの誘導通路と、前記2つの誘導通路のいずれかに遊技球を導く振分通路と、をさらに備え、前記衝突部において、前記もう1つの誘導通路を通過した前記第1の遊技球と、前記誘導通路を通過した前記第2の遊技球とを衝突させることを特徴とする、上記(5)に記載の遊技台である。
(8)本発明はまた、前記もう1つの誘導通路の出口は、前記誘導通路の出口の上に設けられることを特徴とする、上記(7)に記載の遊技台である。
(9)本発明はまた、前記転動方向変換装置は、前記誘導通路を通過した前記第2の遊技球を、前記衝突部において前記第1の遊技球と衝突しない限り前記入球口に入球させないように構成されることを特徴とする、上記(5)乃至(8)のいずれかに記載の遊技台である。
(10)本発明はまた、前記転動方向変換装置は、遊技球の衝突により動作する可動片を備え、前記可動片は、前記第1の遊技球の衝突によって、待機位置から前記第2の遊技球の転動方向を変化させる動作位置に移動することを特徴とする、上記(1)乃至(4)のいずれかに記載の遊技台である。
(11)本発明はまた、前記転動方向変換装置は、前記可動片を前記待機位置に向けて付勢する付勢手段をさらに備え、前記可動片は、前記付勢手段の付勢力によって、前記動作位置から前記待機位置に戻ることを特徴とする、上記(10)に記載の遊技台である。
(12)本発明はまた、前記転動方向変換装置は、前記第2の遊技球を所定の領域に導く誘導通路をさらに備え、前記可動片は、前記誘導通路の出口近傍に配設されることを特徴とする、上記(10)または(11)に記載の遊技台である。
(13)本発明はまた、前記転動方向変換装置は、待機位置と動作位置の間を移動する可動片と、前記可動片を駆動する駆動手段と、前記可動片の近傍に配設される遊技釘と、を備え、前記動作位置にある前記可動片と前記遊技釘の間に遊技球を保持することが可能であり、前記可動片と前記遊技釘により保持された前記第1の遊技球に前記第2の遊技球が衝突することによって前記第2の遊技球の転動方向を変化させることを特徴とする、上記(1)乃至(4)のいずれかに記載の遊技台である。
(14)本発明はまた、前記転動方向変換装置は、入球口と、遊技球を保留する保留部と、前記入球口に入球した前記第1の遊技球を前記保留部に導いて保留させる第1の通路と、前記入球口に入球した前記第2の遊技球を前記保留部近傍に導く第2の通路と、前記入球口に進入した遊技球を前記第1の通路および前記第2の通路のいずれかに振り分ける振分手段と、を備えることを特徴とする、上記(1)に記載の遊技台である。
(15)本発明はまた、前記転動方向変換装置は、遊技球が入球した場合に遊技者にとって有利な所定の遊技状態に移行させるか否かを抽選する抽選口をさらに備え、前記振分手段が、少なくとも1つの前記第1の遊技球を前記第1の通路に振り分けた後に、前記第2の遊技球を前記第2の通路に振り分け、前記保留部に保留された前記第1の遊技球に前記第2の通路を通過した前記第2の遊技球が衝突した場合に、前記第1の遊技球に前記第2の遊技球が衝突しなかった場合よりも、前記第2の遊技球が前記抽選口に入球しやすくなるように構成されることを特徴とする、上記(14)に記載の遊技台である。
(16)本発明はまた、前記入球口は、遊技球が入球した場合に遊技者に所定の特典を与える入賞口であることを特徴とする、上記(14)または(15)に記載の遊技台である。
本発明に係る遊技台によれば、新規性の高い装置により遊技の興趣を高め、従来の遊技台よりも遊技者の遊技意欲を持続させることができるという優れた効果を奏し得る。
以下、図面を用いて、本発明の実施例1に係るパチンコ機(遊技台)について詳細に説明する。
<全体構成>
まず、図1を用いて、本発明の実施例1に係るパチンコ機100の全体構成について説明する。なお、同図はパチンコ機100を正面(遊技者側)から見た状態を示す略示正面図である。
パチンコ機100は、遊技領域104を覆う閉状態および該遊技領域104を開放する開状態のうちの一方から他方に開閉状態を変化可能なガラス枠151と、このガラス枠151の奥側に視認可能に配設された遊技盤(盤面)102を備えている。この遊技盤102には、遊技球(以下、単に球と称する場合がある。)を遊技盤102の中央に位置する遊技領域104に案内するための外レール106と内レール108を配設している。
遊技領域104の中央やや上側には、横長の装飾図柄表示装置110と、ワープ装置200を配設している。また、遊技領域104の右下部には、普通図柄表示装置112と、特別図柄表示装置114と、普通図柄保留ランプ116と、特別図柄保留ランプ118と、高確中ランプ120を配設している。なお、以下、普通図柄を普図、特別図柄を特図と称する場合がある。
装飾図柄表示装置110は、装飾図柄(図5(b)参照)を表示するための表示装置であり、本実施例では液晶表示装置によって構成する。この装飾図柄表示装置110は、左図柄表示領域110a、中図柄表示領域110b、右図柄表示領域110cの3つの表示領域に分割し、各々の表示領域110a、110b、110cに異なった装飾図柄を表示することを可能としている。
ワープ装置200は、ワープ装置200内に進入した遊技球を所定の領域に導くものであり、詳細については後述する。
普図表示装置112は、普図(図5(c)参照)の表示を行うための表示装置であり、本実施例では7セグメントLEDによって構成する。特図表示装置114は、特図(図5(a)参照)の表示を行うための表示装置であり、本実施例では7セグメントLEDによって構成する。
普図保留ランプ116は、保留している普図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、本実施例では、普図変動遊技の開始を2つまで保留することを可能としている。特図保留ランプ118は、保留している特図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、本実施例では、特図変動遊技の開始を4つまで保留することを可能としている。高確中ランプ120は、遊技状態が高確率状態であること、または高確率状態になることを示すためのランプであり、遊技状態を低確率状態から高確率状態にする場合に点灯し、高確率状態から低確率状態にする場合に消灯する。
また、これらの表示装置やランプの周囲には、一般入賞口122と、普図始動口124と、第1特図始動口126と、第2特図始動口128と、可変入賞口130を配設している。
一般入賞口122は、本実施例では左右に2つずつ配設しており、この一般入賞口122への入球を所定の球検出センサ(図示省略)が検出した場合(一般入賞口122に入賞した場合)、後述する払出装置402を駆動し、所定の個数(本実施例では10個)の球を賞球として後述する貯留皿144に排出する。貯留皿144に排出した球は遊技者が自由に取り出すことが可能であり、これらの構成により、入賞に基づいて賞球を遊技者に払い出すようにしている。なお、一般入賞口122に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。本実施例では、入賞の対価として遊技者に払い出す球を賞球、遊技者に貸し出す球を貸球と区別して呼ぶ場合があり、賞球と貸球を総称して球(遊技球)と呼ぶ。
普図始動口124は、ゲートやスルーチャッカーと呼ばれる、遊技領域104の所定の領域を球が通過したか否かを判定するための装置で構成しており、本実施例では左右に1つずつ配設している。普図始動口124を通過した球は一般入賞口122に入球した球と違って、遊技島側に排出することはない。球が普図始動口124を通過したことを所定の球検出センサが検出した場合、パチンコ機100は、普図表示装置112による普図変動遊技を開始する。
第1特図始動口126は、本実施例では中央に1つだけ配設している。この第1特図始動口126への入球を所定の球検出センサが検出した場合、後述する払出装置402を駆動し、所定の個数(本実施例では3個)の球を賞球として後述する貯留皿144に排出するとともに、特図表示装置114による特図変動遊技を開始する。なお、第1特図始動口126に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
第2特図始動口128は、電動チューリップ(電チュー)と呼ばれ、本実施例では第1特図始動口126の真下に1つだけ配設している。この第2特図始動口128は、左右に開閉自在な羽根を備え、羽根の閉鎖中は球の入球が不可能であり、普図変動遊技に当選し、普図表示装置112が当たり図柄を停止表示した場合に羽根が所定の時間間隔、所定の回数で開閉する。第2特図始動口128への入球を所定の球検出センサが検出した場合、後述する払出装置402を駆動し、所定の個数(本実施例では5個)の球を賞球として後述する貯留皿144に排出するとともに、特図表示装置114による特図変動遊技を開始する。なお、第2特図始動口128に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
可変入賞口130は、大入賞口またはアタッカーと呼ばれ、本実施例では遊技領域104の中央部下方に1つだけ配設している。この可変入賞口130は、開閉自在な扉部材を備え、扉部材の閉鎖中は球の入球が不可能であり、特図変動遊技に当選し、特図表示装置114が大当たり図柄を停止表示した場合に扉部材が所定の時間間隔(例えば、開放時間29秒、閉鎖時間1.5秒)、所定の回数(例えば15回)で開閉する。可変入賞口130への入球を所定の球検出センサが検出した場合、後述する払出装置402を駆動し、所定の個数(本実施例では15球)の球を賞球として後述する貯留皿144に排出する。なお、可変入賞口130に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
さらに、これらの入賞口や始動口の近傍には、風車と呼ばれる円盤状の打球方向変換部材132や、遊技釘134を複数個、配設していると共に、内レール108の最下部には、いずれの入賞口や始動口にも入賞しなかった球をパチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出するためのアウト口136を設けている。
遊技盤102の下方には、後述する発射モータ452によって回動する発射杆138と、この発射杆138の先端部に取り付けられて球を遊技領域104に向けて打ち出す発射槌140と、この発射槌140によって打ち出す球を外レール106に導くための発射レール142と、球を一時的に貯留すると共に、貯留している球を順次、発射レール142に供給するための貯留皿144と、遊技者による押下操作が可能であり、所定の時期にその操作を検出した場合に上述の装飾図柄表示装置110などによる演出表示を変化させるためのチャンスボタン146を配設している。
また、発射杆138および発射槌140の下方には、発射杆138を制御して遊技領域104に向けて球の発射強度の操作を行うための操作ハンドル148を配設していると共に、貯留皿144の下方には、貯留皿144に貯留できない溢れ球を貯留するための下皿150を設けている。
また、図示は省略するが、装飾用のランプとして、遊技盤102の所定箇所(例えば、内レール108の内周側に沿った箇所)には複数種類の盤ランプを配設し、遊技盤102上方の外側や貯留皿144には複数種類の枠ランプを配設している。
このパチンコ機100は、遊技者が貯留皿144に貯留している球を発射レール142の発射位置に供給し、遊技者の操作ハンドル148の操作量に応じた強度で発射モータ452を駆動し、発射杆138および発射槌140によって外レール106、内レール108を通過させて遊技領域104に打ち出す。そして、遊技領域104の上部に到達した球は、打球方向変換部材132や遊技釘134などによって進行方向を変えながら下方に落下し、入賞口(一般入賞口122、可変入賞口130)や始動口(第1特図始動口126、第2特図始動口128)に入賞するか、いずれの入賞口や始動口にも入賞することなく、または普図始動口124を通過するのみでアウト口136に到達する。
<ワープ装置>
次に、ワープ装置200について説明する。
図2(a)および(b)は、ワープ装置200を一部省略して示す斜視図である。同図に示されるように、ワープ装置200は、第1誘導通路210と、衝突部212と、第2誘導通路214と、前面ステージ216と、第3誘導通路218と、によって構成されている。
第1誘導通路210は、装飾図柄表示装置110の左側に配設される略四角形断面のトンネル状の遊技球の通路である。第1誘導通路210は、左斜め上方に向けて開口した入口210aおよび下方に開口した出口210bを備え、入口210aから進入した遊技球を出口210bまで誘導し、出口210bから下方の衝突部212に向けて排出するように構成されている。
衝突部212は、第1誘導通路210の下方に設けられる一部開放された領域である。具体的には、衝突領域212の左側方および下方が遊技領域104に対して開放されている。また、遊技者が衝突部212内の様子を視認することができるように、正面が開放されている。この衝突部212には、上述のように第1誘導通路210から排出された遊技球が、上方から進入するようになっている。また、ワープ装置200の外側の遊技領域104を転動して落下してきた遊技球が、左側方または下方から衝突部212内に進入することができるようになっている。そして、第1誘導通路210から排出された遊技球、およびワープ装置200の外側の遊技領域104を落下してきた遊技球が、適当なタイミングで衝突部212内に進入した場合、両者が衝突するように構成されている。
第2誘導通路214は、衝突部212の右側に配設される略四角形断面のトンネル状の遊技球の通路である。第2誘導通路214は、左方の衝突部212に向けて開口する入口214aと、入口214aの後方において右方の前面ステージ216に向けて開口する出口214bを備え、衝突部212から入口214aに進入した遊技球を出口214bまで誘導し、出口214bから右後方の前面ステージ216に向けて排出するように構成されている。
前面ステージ216は、遊技領域104から若干後方に引込んで、装飾図柄表示装置110の下方に配設された横長の長方形状の上面を備えるステージであり、第2誘導通路214の出口214bから排出された遊技球が前面ステージ216の上面を左右方向に転動するように構成されている。前面ステージ216の上面は、左右両端が高く、中央部が低くなるように傾斜が付けられ、中央部には後方の第3誘導通路218の入口218aに遊技球を誘導する誘導溝216aが形成されている。これにより、第2誘導通路214の出口214aから排出された遊技球は、まず、前面ステージ216の上面を左右に何度か往復して転動した後に誘導溝216aに嵌り、次に、誘導溝216aに沿って後方に転動して第3誘導通路218の入口218aに進入するようになっている。
第3誘導通路218は、前面ステージ216の上面の中央部後方から下方に向かった後に前方に曲がり、前面ステージ216内を通って前面ステージ216の正面中央部まで形成されたトンネル状の遊技球の通路である。第3誘導通路218は、前面ステージ216の上面の中央部後方において前方に向けて開口する入口218aと、前面ステージ216の正面中央部において前方に向けて開口する出口218bを備え、誘導溝216aから入口218aに進入した遊技球を出口218bまで誘導し、出口218bから下方の第1特図始動口126または第2特図始動口128に向けて排出するように構成されている。第3誘導通路218の出口218bは、排出された遊技球が第1特図始動口126または第2特図始動口128に入りやすい位置に設けられている。
なお、図2(a)に示されるように、ワープ装置200および装飾図柄表示装置110の上方には、前面ステージ216および装飾図柄表示装置110を覆う屋根状の上部カバー220が設けられている。この上部カバー220は、上方の遊技領域104から前面ステージ216に直接遊技球が落下するのを防ぐためのものである。すなわち、遊技球は、第1誘導通路210、衝突部212および第2誘導通路214を経由しなければ、前面ステージ216に進入することができないようになっている。
図3(a)〜(e)は、遊技球101の転動の様子を示した第1誘導通路210、衝突部212および第2誘導通路214の断面図である。図3(a)に示されるように、第1誘導通路210の右側側壁の内面には、入口210a側から緩やかに隆起する傾斜面からなる凸部210cが形成されている。
図3(b)に示されるように、遊技領域104を転動してきた遊技球101の大半は、ワープ装置200の外部を落下していくが、遊技球101の一部は、第1誘導通路210の入口210a内に進入する。以下、ワープ装置200外部を落下する遊技球を遊技球101a、第1誘導通路210内に進入した遊技球を遊技球101bとする。第1誘導通路210内に進入した遊技球101bは、第1誘導通路210の内面に衝突しながら、すなわち第1誘導通路210に誘導されながら、下方の衝突部212に向けて落下していくこととなる。このとき、遊技球101bは、まず、左斜め上方に開口した入口210aから第1誘導通路210内に進入して右下方に向けて落下し、次に、凸部210cに衝突することで、鉛直下方より若干左斜め方向に方向を修正されて落下する。
その後、図3(b)に示されるように、遊技球101bは、第1誘導通路の出口210bを通過して衝突部212に進入する。一方、ワープ装置200外部を落下する遊技球101aは、大半がそのまま遊技領域104の下方に向けて落下していくが、一部の遊技球101aは、図3(b)に示されるように、衝突部212内に進入する。そして、遊技球101aおよび遊技球101bがそれぞれ適切なタイミングで、略同時に衝突部212内に進入した場合には、図3(d)に示されるように、両者が衝突して反発することとなる。これにより、遊技球101aおよび101bはそれぞれ転動方向を変化させる。そして、遊技球101aおよび遊技球101bが適切な角度で衝突した場合には、図3(e)に示されるように、遊技球101aは左下方の遊技領域104に向けて転動し、遊技球101bは、右側方の第2誘導通路214の入口214a内に進入する。
このように、ワープ装置200は、遊技球101aおよび遊技球101bがそれぞれ適切なタイミングで衝突部212内に進入し、適切な角度で衝突した場合には、遊技球101bが第2誘導通路214の入口214a内に進入し、それ以外の場合には、遊技球101bが第2誘導通路214の入口214a内に進入しないように設定されている。遊技球101aおよび遊技球101bが衝突する確率、および両者が衝突した場合に遊技球101bが第2誘導通路214の入口214a内に進入する確率は、ワープ装置200周囲の遊技釘134の配置、第1誘導通路210の入口の向きおよび形状、凸部210cの形状、衝突部212の開放部分の範囲等を適宜に調節することで設定することが可能である。
遊技球101bが衝突部212内に進入したが、遊技球101aが衝突部212内に進入しなかった場合には、遊技球101bはそのまま衝突部212を通過して下方の遊技領域104へ落下する。このとき、遊技球101bは、凸部210cによって第2誘導通路214の入口214aから離れる方向に誘導されているため、第2誘導通路214の入口214a内に進入することはない。すなわち、遊技球101bは、遊技球101aと衝突しない限り第2誘導通路214の入口214a内に進入しないようになっている。なお、凸部210cの傾斜角度を調節することにより、遊技球101bが遊技球101aと衝突しなくても、第2誘導通路214の入口214a内に遊技球101bが所定の確率で進入可能とすることもできる。
また、遊技球101aが衝突部212内に進入したが、遊技球101bが衝突部212内に進入しなかった場合には、遊技球101aはそのまま衝突部212を通過して下方の遊技領域104へ落下する。
遊技球101aと衝突して第2誘導通路214の入口214a内へ進入した遊技球101bは、第2誘導通路214を通過して前面ステージ216上に進入して転動した後、第3誘導通路218を通過して、第3誘導通路218の出口218bから第1特図始動口および第2特図始動口に向けて排出される。そして、かなりの高確率で第1特図始動口または第2特図始動口に入球することとなる。
図4(a)〜(e)は、衝突部212の下方に遊技釘134を配設した場合の遊技球101の転動の様子を示す断面図である。この例では、図4(a)に示されるように、衝突部212の下方の遊技領域において右下がりの直線状に6本の遊技釘134が配設されている。また、図3に示したものよりも衝突部212の開放部分の範囲が狭くなっている。
図4(b)に示されるように、遊技球101bは、第1誘導通路210を通過して衝突部212に進入する。そして、遊技球101aが衝突部212に進入していない場合には、そのまま下方の遊技領域104に落下する。一方、遊技球101aは、図4(c)に示されるように、ワープ装置200外部の遊技領域104を転動した後、衝突部212の下方の遊技釘134に適切な角度で衝突して反発した場合に衝突部212内に進入する。そして、図4(d)に示されるように、遊技球101aと遊技球101bが衝突した場合には、図4(e)に示されるように、遊技球101bが第2誘導通路214の入口214a内に進入し、遊技球101aは、下方に落下する。
このように、衝突部212の下方に遊技釘134を適宜に配設することにより、遊技球101aが衝突部212内に進入する確率を高めることが可能となる。また、遊技釘134に衝突して右斜め上方に向かう遊技球101aを遊技球101bに衝突させることにより、両者が衝突した場合に、遊技球101bが第2誘導通路214の入口214a内に進入する確率を高めることができる。
なお、衝突部212下方の遊技釘の配置、凸部210cの形状、衝突部212の開放部分の範囲等を適宜に調節することで、遊技球101bが第2誘導通路214の入口214a内に進入する確率を適宜に設定することができる。
このように、本実施例に係るパチンコ機100は、遊技球が通過する遊技領域104と、遊技領域104に設けられ、第1の遊技球101aの衝突力を利用して第2の遊技球101bの転動方向を変化させる転動方向変換装置(本実施例では、ワープ装置)200と、を備えるため、遊技球101a、101bに遊技者の想像を超えた動きをさせることが可能となり、遊技の興趣を高め、遊技者の遊技意欲を継続することができる。
また、遊技領域104に配設される入球口(本実施例では、第1特図始動口126および第2特図始動口128)をさらに備え、転動方向変換装置200は、第2の遊技球101bを、転動方向変換装置200がない場合よりも入球口126、128に入球しやすくするように構成されるため、遊技球101aと遊技球101bが衝突した場合に、遊技球101bは、前面ステージ216を経由して第1特図始動口126または第2特図始動口128に入球する確率が高まることにより、遊技の興趣を高めることができる。
また、入球口126、128は、遊技球が入球した場合に遊技者に所定の特典(本実施例では大当たり遊技等)を与える入賞口であるため、所定の特典が与えられることによって遊技者の遊技意欲を高めることができる。
また、遊技球が入球した場合に遊技者に所定の特典を与える入賞口をさらに備え、入球口は、入球した遊技球を入賞口に導く通路の入口であるとすることもでき、この場合も、所定の特典が与えられることによって遊技者の遊技意欲を高めることができる。
また、転動方向変換装置200は、2つの遊技球が衝突する衝突部212と、遊技球を衝突部212に導く誘導通路210と、を備え、誘導通路210以外を通過して衝突部212に進入した第1の遊技球101aと、誘導通路210を通過して衝突部212に進入した第2の遊技球101bが衝突することによって、第2の遊技球101bの転動方向を変化させるため、誘導通路210内に遊技球101bが進入した場合に、遊技球101bが遊技球101aと衝突して前面ステージ216へ導かれ、第1特図始動口126または第2特図始動口128に入球するかもしれないという期待感を遊技者に持たせることができ、遊技者の遊技意欲を持続させることができる。
また、転動方向変換装置200は、衝突部212近傍に配設される遊技釘134をさらに備え、遊技釘134は、第1の遊技球101aを衝突部212に導くように配設されるため、遊技球101aが衝突部212に進入して遊技球101bと衝突する確率が高くなり、遊技球101bが誘導通路210に進入した場合の遊技者の期待感をさらに盛り上げることができる。
また、転動方向変換装置200は、誘導通路210を通過した第2の遊技球101bを、衝突部212において第1の遊技球101aと衝突しない限り入球口126、128に入球させないように構成されるため、遊技者は遊技球101bを誘導通路210に進入させるだけでなく、遊技球101aを衝突部212に進入させるように打球を調節しながら遊技を行うこととなり、遊技の興趣を高めることができる。
<図柄の種類>
次に、図5(a)〜(c)を用いて、パチンコ機100の特図表示装置114、装飾図柄表示装置110、普図表示装置112が停止表示する特図および普図の種類について説明する。
図5(a)は特図の停止表示態様の一例を示したものである。本実施例の特図の停止表示態様には、大当たり図柄である特図1と、特別大当たり図柄である特図2と、外れ図柄である特図3の3種類がある。第1特図始動口126または第2特図始動口128に球が入賞したことを所定の球検出センサが検出したことを条件として特図変動遊技を開始した場合には、特図表示装置114は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す特図の変動表示を行う。そして、特図の変動開始前に決定した変動時間が経過すると、特図変動遊技(大当たり遊技)の当選を報知する場合には特図1を停止表示し、特図変動遊技(特別大当たり遊技)の当選を報知する場合には特図2を停止表示し、特図変動遊技の外れを報知する場合には特図3を停止表示する。なお、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
図5(b)は装飾図柄の一例を示したものである。本実施例の装飾図柄には、装飾1〜装飾8の8種類がある。第1特図始動口126または第2特図始動口128に球が入賞したことを所定の球検出センサが検出したことを条件にして、装飾図柄表示装置110の左図柄表示領域110a、中図柄表示領域110b、右図柄表示領域110cの各図柄表示領域に、装飾1→装飾2→装飾3→・・・・装飾7→装飾8→装飾1→・・・の順番で表示を切り替える装飾図柄の変動表示を行う。そして、特図変動遊技(大当たり遊技)の当選を報知する場合には、図柄表示領域110a〜110cに大当たりに対応する図柄組合せ(本実施例では、同一の数字の装飾図柄の組合せ(例えば、装飾2−装飾2−装飾2))を停止表示し、特図変動遊技(特別大当たり遊技)の当選を報知する場合には、特別大当たりに対応する図柄組合せ(本実施例では、同一の奇数番号数字の装飾図柄の組合せ(例えば、装飾1−装飾1−装飾1))を停止表示する。なお、大当たりに対応する図柄の組合せを停止表示した場合には、大当たり遊技、または特別大当たり遊技を開始し、特別大当たりに対応する図柄の組合せを停止表示した場合には、特別大当たり遊技を開始する。また、外れを報知する場合には、図柄表示領域110a〜110cに大当たりに対応する図柄組合せ以外の図柄組合せを停止表示した後で、保留している装飾図柄の変動表示があれば、その変動表示を開始する。
図5(c)は普図の停止表示態様の一例を示したものである。本実施例の普図の停止表示態様には、当たり図柄である普図1と、外れ図柄である普図2の2種類がある。普図始動口124を球が通過したことを所定の球検出センサが検出したことを条件として普図表示遊技を開始した場合には、普図表示装置112は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す普図の変動表示を行う。そして、普図変動遊技の当選を報知する場合には普図1を停止表示し、普図変動遊技の外れを報知する場合には普図2を停止表示する。
<制御部>
次に、図6を用いて、このパチンコ機100の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は主制御部、演出制御部、払出制御部、発射制御部、および電源管理部の回路ブロック図である。
パチンコ機100の制御部は、大別すると、遊技の中枢部分を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単にコマンドと呼ぶ)に応じて、主に演出の制御を行う演出制御部350と、主制御部300が送信するコマンドに応じて、主に遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御部400と、遊技球の発射制御を行う発射制御部450と、パチンコ機100に供給される電源を、パチンコ機100に搭載した電気部品に送電するための所定の電力を生成する電源管理部500によって構成している。
<主制御部>
まず、パチンコ機100の主制御部300について説明する。
主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムや各種データを記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数などを計測するためのカウンタタイマ312と、を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶手段を用いてもよく、この点は後述する演出制御部350や払出制御部400についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発信器314bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。
また、基本回路302には、水晶発信器314aが出力するクロック信号を受信する度に0〜65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用しているカウンタ回路316(この回路には2つのカウンタを内臓しているものとする)と、ガラス枠151の開放/閉鎖を検出するガラス枠開放センサ、前枠の開放/閉鎖を検出する前枠開放センサ、下皿150が球で一杯になったことを検出する下皿満タンセンサ、各始動口、入賞口の入り口および可変入賞口の内部に設けた球検出センサなどを含む各種センサ318が出力する信号を受信し、増幅結果や基準電圧との比較結果をカウンタ回路316および基本回路302に出力するためのセンサ回路320と、特図表示装置114の表示制御を行うための表示回路322と、普図表示装置112の表示制御を行うための表示回路324と、各種状態表示部326(普図保留ランプ116、特図保留ランプ118など)の表示制御を行うための表示回路328と、第2特図始動口128や可変入賞口130などを開閉駆動する各種ソレノイド330を制御するためのソレノイド回路332を接続している。
なお、第1特図始動口126に球が入賞したことを球検出センサ318が検出した場合には、センサ回路320は球を検出したことを示す信号をカウンタ回路316に出力する。この信号を受信したカウンタ回路316は、第1特図始動口126に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、第1特図始動口126に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。また、カウンタ回路316は、第2特図始動口128に球が入賞したことを示す信号を受信した場合も同様に、第2特図始動口128に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、第2特図始動口128に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。
さらに、基本回路302には、情報出力回路334を接続しており、主制御部300は、この情報出力回路334を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路510にパチンコ機100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。
また、主制御部300には、電源管理部500から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路(図示省略)を設けており、この電圧監視回路は、電源の電圧値が所定の値(本実施例では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300には、電源が投入されると起動信号を出力する起動信号出力回路(図示省略)を設けており、CPU304は、この起動信号出力回路から起動信号を入力した場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、主制御部300には、演出制御部350にコマンドを送信するための出力インターフェースと、払出制御部400にコマンドを送信するための出力インターフェースをそれぞれ設けており、演出制御部350には、主制御部300からコマンドを受信するための入力インターフェースを設け、払出制御部400には、主制御部300からコマンドを受信するための入力インターフェースを設けている。この構成により、主制御部300と、演出制御部350および払出制御部400との通信を可能としている。なお、主制御部300と演出制御部350および払出制御部400との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は演出制御部350および払出制御部400にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、演出制御部350および払出制御部400からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。
<演出制御部>
次に、パチンコ機100の演出制御部350について説明する。
演出制御部350は、主に主制御部300が送信したコマンド等に基づいて演出制御部350の全体を制御する基本回路352を備えており、この基本回路352には、CPU354と、制御プログラムや各種データを記憶するためのROM356と、一時的にデータを記憶するためのRAM358と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O360と、時間や回数などを計測するためのカウンタタイマ362を搭載している。この基本回路352のCPU354は、水晶発信器364が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。
また、基本回路352には、スピーカ366(およびアンプ)の制御を行うための音源IC368と、枠ランプ、盤ランプなどの各種ランプ370の制御を行うための表示回路372と、装飾図柄表示装置(液晶表示装置)110の制御を行うための液晶制御回路374と、チャンスボタン146の操作を検出した場合に基本回路352に検出信号を出力するチャンスボタン検出回路364を接続している。
また、演出制御部350には、電源が投入されると起動信号を出力する起動信号出力回路(図示省略)を設けており、CPU354は、この起動信号出力回路から起動信号を入力した場合に、演出制御を開始する。
<払出制御部、発射制御部、電源管理部>
次に、パチンコ機100の払出制御部400、発射制御部450、および電源管理部500について説明する。
払出制御部400は、主に主制御部300が送信したコマンド等の信号に基づいて払出装置402を制御すると共に、払出センサ404が出力する制御信号に基づいて賞球または貸球の払い出しが完了したか否かを検出すると共に、インターフェース部406を介して、パチンコ機100とは別体で設けられたカードユニット512との通信を行う。
発射制御部450は、払出制御部400が出力する、発射許可または停止を指示する制御信号や、操作ハンドル148内に設けた発射強度出力回路が出力する、遊技者による発射ハンドル148の操作量に応じた発射強度を指示する制御信号に基づいて、発射杆138および発射槌140を駆動する発射モータ452の制御や、貯留皿144から発射レール142に球を供給する球送り装置454の制御を行う。
電源管理部500は、パチンコ機100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して主制御部300、払出制御部400などの各制御部や払出装置402などの各装置に供給する。さらに、電源管理部500は、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308など)に所定の期間(例えば10日間)電力を供給するための蓄電装置(例えばコンデンサ)と、この蓄電装置よりも静電容量が小さく、所定の部品(例えば主制御部300の基本回路302全体)に供給している電力が、静電気ノイズ、人的なミス、遊技台に供給される電力の低下などが原因で変動し、低下している場合に、ある程度の電力を補うための蓄電装置(例えばコンデンサ)をさらに備えている。この蓄電装置により、所定の部品(例えば主制御部300)に供給される電力が電断時、復電時などに不安定になっても、ある程度安定してその所定の部品は動作できるように構成している。また、電源管理部500を構成する電源基板には遊技店の店員などが操作可能な操作部(RAMクリアスイッチ)を備えており、電源投入時にこの操作部が操作されていることを検出した場合には、各制御部の基本回路302、352および402に、RAM308および358を初期化することを指令するRAMクリア信号を出力するようにしている。
<主制御部のデータテーブル>
次に、パチンコ機100の主制御部300のROM306が記憶しているデータテーブルについて説明する。図7(a)に示す大当たり判定テーブルは、RAM308に設けた遊技状態格納領域に記憶している特図抽選状態の種類と、抽選データと、を対応付けして記憶したデータテーブルである。
主制御部300の基本回路302は、この大当たり判定テーブルを用いて特図変動遊技を当選(大当たり)とするか、不当選(外れ)とするかの決定、すなわち大当たり判定を行う。なお、特図抽選状態の情報は、特図変動遊技を所定の低確率で当選と判定する低確率状態を示す情報、および低確率よりも高い高確率で特図変動遊技を当選と判定する高確率状態を示す情報などを含むが、以下、これらを単に低確率状態および高確率状態と称する。また、遊技状態格納領域に記憶する情報には別の情報もあるが、これらの情報については後述する。
大当たり判定テーブルの抽選データは、第1特図始動口126または第2特図始動口128に球が入賞したことを所定の球検出センサが検出した場合に開始する特図変動遊技の結果を決定するために使用する抽選データである。例えば、特図抽選状態が低確率状態の場合、取得した特図当選乱数値(乱数値については後述する)が10001〜10187であるときは、特図変動遊技の当選と判定してRAM308に設けた大当たりフラグの格納領域に大当たりとなることを示す情報を設定する(以下、大当たりフラグの格納領域に大当たりの情報を設定することを「大当たりフラグをオンに設定する」という)。一方、取得した特図当選乱数値が10001〜10187以外の数値である場合には、特図変動遊技の外れと判定して上述の大当たりフラグの格納領域に外れとなることを示す情報を設定する(以下、大当たりフラグの格納領域に外れの情報を設定することを「大当たりフラグをオフに設定する」という)。なお、本実施例では、特図当選乱数値の取り得る数値範囲は0〜65535(数値範囲の大きさは65536)、低確率状態における抽選データが示す数値範囲は10001〜10187(数値範囲の大きさは187)であるから、低確率状態の第1特図始動口126または第2特図始動口128への球の入賞に基づく特図変動遊技の当選確率は、約1/350.4(=187/65536)である。これに対して、高確率状態における抽選データが示す数値範囲は20001〜21871(数値範囲の大きさは1871)であるから、高確率状態の第1特図始動口126または第2特図始動口128への球の入賞に基づく特図変動遊技の当選確率は約1/35.0(=1871/65536)であり、特図変動遊技の当選確率は、低確率状態よりも高確率状態の方が高くなるように設定している。
図7(b)に示す高確率状態移行判定テーブルは、上述の大当たり判定の結果、大当たりと判定した場合に使用する抽選データを記憶したデータテーブルである。
主制御部300の基本回路302は、この高確率状態移行判定テーブルを用いて、特図変動遊技の終了後に大当たり遊技を開始するか、または特別大当たり遊技を開始するかの判定、すなわち確変移行判定を行う。例えば、取得した特図乱数値(乱数値については後述する)が11〜74の数値である場合には、RAM308に設けた確変(確率変動)フラグの格納領域に、特図変動遊技の終了後に特別大当たり遊技を開始することを示す情報を設定する(ここで、確変フラグの格納領域に特別大当たり遊技開始の情報を設定することを確変フラグをオンに設定するという)。一方、取得した特図乱数値が11〜74の数値以外である場合には、上述の確変フラグの格納領域に、大当たり遊技を開始することを示す情報を設定する(ここで、確変フラグの格納領域に大当たり遊技開始の情報を設定することを確変フラグをオフに設定するという)。なお、本実施例では、特図乱数値の取り得る数値範囲は0〜127(数値範囲の大きさは128)、抽選データの移行判定乱数の範囲は11〜74(数値範囲の大きさは64)であるから、大当たり判定の結果が当選である場合に確変移行判定の結果を当選にする確率、すなわち特別大当たりを開始する確率は1/2(=64/128)である。
図7(c)に示すタイマ番号決定テーブルは、上述の大当たりフラグと、抽選データと、特図表示装置114による特図の変動表示を開始してから停止表示をするまでの変動時間を示すタイマ番号と、を対応付けして記憶したデータテーブルである。
主制御部300の基本回路302は、このタイマ番号決定テーブルと、上述の大当たり判定結果(大当たりフラグの値)および後述する特図タイマ乱数値(乱数値については後述する)に基づいて、タイマ番号を選択する。例えば、大当たりフラグがオフで、取得した特図タイマ乱数値が0〜60235の数値である場合には、タイマ番号としてタイマ1(変動時間5秒)を選択し、大当たりフラグがオンで、取得した特図タイマ乱数値が0〜15535の数値である場合には、タイマ番号としてタイマ2(変動時間10秒)を選択する。なお、本実施例では、特図タイマ乱数値の取り得る数値範囲は0〜65535(数値範囲の大きさは65536)、上述の大当たり判定結果が不当選の場合は、タイマ1のタイマ乱数の範囲は0〜60235(数値範囲の大きさは60236)であるから、タイマ番号としてタイマ1(変動時間5秒)を選択する確率は60236/65536である。また、タイマ番号として、タイマ2(変動時間10秒)を選択する確率は4250/65536、タイマ3(変動時間20秒)を選択する確率は800/65536、タイマ3(変動時間40秒)を選択する確率は250/65536である。一方、大当たり判定結果が当選の場合は、タイマ2のタイマ乱数の範囲は0〜15535(数値範囲の大きさは15536)であるから、タイマ番号としてタイマ2(変動時間10秒)を選択する確率は15535/65536である。また、タイマ番号として、タイマ3(変動時間20秒)を選択する確率は9000/65536、タイマ4(変動時間40秒)を選択する確率は38000/65536、タイマ5(変動時間50秒)を選択する確率は3000/65536である。
<主制御部リセット割り込み処理>
次に、図8を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部リセット割り込み処理について説明する。なお、同図は主制御部リセット割り込み処理の流れを示すフローチャートである。
上述したように、主制御部300には、電源が投入されると起動信号を出力する起動信号出力回路を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割り込みによりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って処理を実行し、まず、ステップS101で各種の初期設定を行う。この初期設定では、入出力ポートの初期設定、各種変数の初期化、後述する主制御部タイマ割り込み処理を定期毎に実行するための周期を決める数値をカウンタタイマ312に設定する処理などを行う。
ステップS102では、復帰データ(前回、電源が遮断された時点における制御状態を復帰させるための情報を保存したデータ)をRAM308が記憶しているか否かを判断する。そして、復帰データをRAM308に記憶していた場合にはステップS103に進み、記憶していなかった場合にはステップS104に進む。
ステップS103では、復帰データを用いて、電源の遮断前の状態に復帰する。
ステップS104では、ソフトウェア乱数カウンタの更新を行う。ここでは、普図当選乱数カウンタ、および特図乱数値カウンタの初期値をそれぞれ生成するための2つの初期値生成用乱数カウンタと、普図タイマ乱数値、特図タイマ乱数値をそれぞれ生成するための2つの乱数カウンタを更新する。例えば、普図タイマ乱数値として取り得る数値範囲が0〜20とすると、RAM308に設けた普図タイマ乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が21であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。他の初期値生成用乱数カウンタ、乱数カウンタもそれぞれ同様に更新する。主制御部300は、所定の周期ごとに開始する主制御部タイマ割り込み処理を行っている間を除いて、このステップS104の処理を繰り返し実行する。
<主制御部タイマ割り込み処理>
次に、図9を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割り込み処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割り込み処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300は、所定の周期(本実施例では2msに1回)でタイマ割り込みを発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割り込みを契機として主制御部タイマ割り込み処理を所定の周期で開始する。
ステップS201では、I/O310の入力ポートの値を取得して、各種センサ318の状態を検出する。例えば、第1、第2特図始動口126、128に球が入球していることを検出した場合にオン信号を出力する球検出センサからの信号を入力する。他の入賞口、始動口などについても対応する球検出センサからの信号を入力する。このステップS201において入力した結果は、RAM308に各種センサごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。
ステップS202では、ソフトウェア乱数カウンタの更新を行う。ここでは、主制御部300で使用する普図当選乱数値および特図乱数値をそれぞれ生成するための2つの乱数カウンタと、上述の普図当選乱数値、および特図乱数値の初期値をそれぞれ生成するための2つの初期値生成用乱数カウンタを更新する。例えば、普図当選乱数値として取り得る数値範囲が0〜100とすると、RAM308に設けた普図当選乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が101であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。また、取得した値に1を加算した結果、乱数カウンタが一周していると判定した場合にはそれぞれの乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタの値を取得し、乱数カウンタの記憶領域にセットする。例えば、0〜100の数値範囲で変動する普図当選乱数値生成用の乱数カウンタから値を取得し、取得した値に1を加算した結果が、RAM308に設けた所定の初期値記憶領域に記憶している前回設定した初期値と等しい値(例えば7)である場合に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタから値を初期値として取得し、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタにセットすると共に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するために、今回設定した初期値を上述の初期値記憶領域に記憶しておく。これらの処理の後でステップS104で行った初期値生成用乱数カウンタの値の更新を行う。なお、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するための上述の初期値記憶領域とは別に、特図乱数生成用の乱数カウンタが1周したことを判定するための初期値記憶領域をRAM308に設けている。
ステップS203では、上述のステップS201で各種センサから入力した信号の状態に基づいて入賞検出を行う。この入賞検出では、入賞口や始動口(一般入賞口122、第1、第2特図始動口126、128および可変入賞口130)に入賞(入球)があった場合には、RAM308に設けた賞球数記憶領域の値に入賞口ごとに予め定めた賞球数を加算したり、第1特図始動口126または第2特図始動口128に入賞があり、且つ、保留している特図変動遊技数が4未満である場合には、入賞した始動口に対応するカウンタ回路316bのカウンタ値記憶用レジスタから値を特図当選乱数値として取得する。また、上述の特図乱数値生成用の乱数カウンタから値を特図乱数値として取得し、RAM308に設けた乱数値記憶領域に特図当選乱数値と共に記憶する。また、普図始動口124を球が通過したことを検出し、且つ、保留している普図変動遊技の数が2未満の場合には、そのタイミングにおける普図当選乱数値生成用の乱数カウンタの値を普図当選乱数値として取得し、RAM308に設けた上記特図用とは別の乱数値記憶領域に記憶する。
ステップS204では、特図変動遊技に関する処理(特図関連処理)を行う。この特図関連処理では、特図変動遊技および可変入賞口130の開閉制御を行っておらず、且つ、保留している特図変動遊技の数が1以上である場合に、主制御部300が記憶する上述の各種データテーブルを使用した各種抽選のうち、最初に大当たり判定を行う。
具体的には、ステップS203で乱数値記憶領域に記憶した特図当選乱数値が、図7(a)に示す大当たり判定テーブルの抽選データの数値範囲であるか否かを判定し、特図当選乱数値が抽選データの数値範囲である場合には、特図変動遊技の当選と判定して大当たりフラグをオンに設定する。一方、特図当選乱数値が抽選データの数値範囲外である場合には、特図変動遊技の外れと判定して大当たりフラグをオフに設定する。例えば、特図抽選状態が低確率状態で、第1特図始動口126または第2特図始動口128への球入賞の検出に基づいて取得した特図当選乱数値が10100の場合は、特図当選乱数値が10001〜10187の範囲であることから大当たりフラグをオンに設定し、特図当選乱数値が10300の場合は、特図当選乱数値が10001〜10187の範囲外であることから大当たりフラグをオフに設定する。
大当たりフラグにオンを設定した場合には、次に確変移行判定を行う。具体的には、ステップS203で乱数値記憶領域に記憶した特図乱数値が、図7(b)に示す移行判定乱数の数値範囲であるか否かを判定し、特図乱数値が抽選データの数値範囲である場合には、上述の確変フラグをオンに設定し、特図乱数値が抽選データの数値範囲以外である場合には、上述の確変フラグをオフに設定する。例えば、取得した特図乱数値が20の場合には、特図乱数値が11〜74の範囲であることから確変フラグをオンに設定する。一方、取得した特図乱数値が特図乱数値が80の場合には、特図乱数値が11〜74の範囲外であることから確変フラグをオフに設定する。
大当たり判定の結果に関わらず、次にタイマ番号を決定する処理を行う。具体的には、上述の特図タイマ乱数値生成用の乱数カウンタの値を特図タイマ乱数値として取得する。そして、大当たりフラグの値、および取得した特図タイマ乱数値に基づいて、図7(c)に示すタイマ選択乱数の数値範囲に対応するタイマ番号を選択し、RAM308に設けたタイマ番号記憶領域に記憶する。また、そのタイマ番号に対応する変動時間をRAM308に設けた変動時間記憶領域に記憶して処理を終了する。例えば、大当たりフラグがオフで、取得した特図タイマ乱数値が50000の場合には、特図タイマ乱数値は0〜60235の範囲であることから、タイマ番号決定テーブルのそれらの条件に対応する1行目に記憶しているタイマ番号を示すタイマ1、および変動時間を示す5を選択し、RAM308に設けたそれぞれの記憶領域に記憶する。一方、大当たりフラグがオンで、取得した特図タイマ乱数値が64000の場合には、特図タイマ乱数値は0〜15535の範囲ではないことからタイマ2は選択せず、15536〜24535ではないことからタイマ3は選択せず、24536〜62535ではないことからタイマ4は選択しないが、62536〜65535の範囲内であることから、タイマ番号決定テーブルのそれらの条件に対応する8行目に記憶しているタイマ番号を示すタイマ5、および変動時間を示す50を選択し、RAM308に設けたそれぞれの記憶領域に記憶する。なお、主制御部タイマ割り込み処理の開始周期である2msを考慮して、選択した変動時間の値に500(1000ms/2ms)を掛けた値を変動時間記憶領域にセットする。例えば、変動時間として5秒を選択した場合には、変動時間記憶領域には2500の値を初期値としてセットし、後述するタイマ更新処理(ステップS208)を実行する度に、この変動時間記憶領域の値を1だけ減算するようにすることで、主制御部タイマ割り込み処理の実行回数により時間の経過を計測できるようにしている。
また、上述の変動時間記憶領域の値が1から0になったタイミングで開始する特図変動関連処理では、大当たりフラグがオンの場合には、特図表示装置114に特図1または特図2、大当たりフラグがオフの場合には、特図3を表示するように設定すると共に、その後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)その表示を維持するように設定する。この設定により特図の停止表示を行い、特図変動遊技の結果を遊技者に報知するようにしている。
すなわち、本実施例における「特別図柄(特図)変動遊技」は、第1特図始動口126または第2特図始動口128に球が入賞したことを所定の球検出センサが検出した場合に、ステップS203の入賞検出処理で、特図当選乱数値および特図乱数値を取得し、取得した値をRAM308の所定の記憶領域にそれぞれ記憶するところから開始し、ステップS204の特図関連処理でRAM308の所定の記憶領域に記憶している乱数カウンタの値を特図タイマ乱数値として取得し、RAM308の所定の記憶領域に記憶してある特図当選乱数値に基づいて大当たり判定し、RAM308の所定の記憶領域に記憶してある特図乱数値に基づいて確率変動の判定を行い、大当たり判定結果および取得した特図タイマ乱数値などに基づいて特図変動時間を決定し、その変動時間の間に亘って特図を変動表示し、さらに上述の大当たり判定結果および確率変動の判定に基づいて決定した特図1、特図2または特図3の停止表示を行って終了する。
また、所定の停止表示期間が終了したタイミングで開始する特図変動関連処理では、大当たりフラグがオンの場合には、所定の入賞演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置110による大当たりを開始することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するように設定する。
また、所定の入賞演出期間が終了したタイミングで開始する特図変動関連処理では、所定の開放期間(例えば29秒間、または可変入賞口130に所定球数(例えば10球)の遊技球の入賞を検出するまで)可変入賞口130の扉部材の開閉駆動用のソレノイド330に、扉部材を開放状態に保持する信号を出力するように設定する。
また、所定の開放期間が終了したタイミングで開始する特図変動関連処理では、所定の閉鎖期間(例えば1.5秒間)可変入賞口130の扉部材の開閉駆動用のソレノイド330に、扉部材を閉鎖状態に保持する信号を出力するように設定する。
この扉部材の開放・閉鎖制御を所定回数(例えば15ラウンド)繰り返し、終了したタイミングで開始する特図変動関連処理では、所定の終了演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置110による大当たりを終了することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するように設定する。
また、所定の終了演出期間が終了したタイミングで開始する特図変動関連処理では、保留している特図変動遊技の数が1以上であれば、上述の大当たり判定など次の特図変動遊技を開始する。なお、保留している特図変動遊技の数は、RAM308に設けた特図保留数記憶領域に記憶するようにしており、大当り判定をするたびに、保留している特図変動遊技の数から1を減算した値を、この特図保留数記憶領域に記憶し直すようにしている。
ステップS205では、普図変動遊技に関する処理(普図関連処理)を行う。この普図関連処理では、普図変動遊技および第2特図始動口128の開閉制御を行っておらず、且つ、保留している普図変動遊技の数が1以上である場合には、最初に当たり判定を行う。
具体的には、ステップS203で乱数値記憶領域に記憶した普図当選乱数値が、所定の判定テーブルの抽選データの数値範囲であるか否かを判定し、普図当選乱数値が抽選データの数値範囲である場合には、普図変動遊技の当選と判定して当たりフラグをオンに設定する。一方、普図当選乱数値が抽選データの数値範囲外である場合には、普図変動遊技の外れと判定して当たりフラグをオフに設定する。
当たり判定の結果に関わらず、次にタイマ番号を決定する処理を行う。具体的には、上述の普図タイマ乱数値生成用の乱数カウンタの値を普図タイマ乱数値として取得する。そして、普図変動遊技の保留球数、および取得した普図タイマ乱数値に基づいてタイマ番号を選択し、RAM308に設けたタイマ番号記憶領域に記憶する。また、そのタイマ番号に対応する変動時間をRAM308に設けた変動時間記憶領域に記憶して処理を終了する。
また、上述の普図用の変動時間記憶領域の値が1から0になったタイミングで開始する普図関連処理では、当たりフラグがオンの場合には、普図表示装置112に上述の普図1、当たりフラグがオフの場合には上述の普図2を表示するように設定すると共に、その後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)その表示を維持するように設定する。この設定により普図の停止表示を行い、普図変動遊技の結果を遊技者に報知するようにしている。
すなわち、本実施例における「普通図柄(普図)変動遊技」は、普図始動口124に球が入賞したことを所定の球検出センサが検出した場合に、ステップS203の入賞検出処理で、普図当選乱数値を取得し、取得した値をRAM308の所定の記憶領域に記憶するところから開始し、ステップS205の普図関連処理でRAM308の所定の記憶領域に記憶している乱数カウンタの値を普図タイマ乱数値として取得し、RAM308の所定の記憶領域に記憶してある普図当選乱数値に基づいて当り判定し、その判定結果と取得した普図タイマ乱数値に基づいて普図変動時間の決定を行い、その変動時間の間に亘って普図を変動表示し、さらに上述の当り判定結果に基づいて決定した普図1または普図2の停止表示を行って終了する。
また、所定の停止表示期間が終了したタイミングで開始する普図関連処理では、当りフラグがオンの場合には、所定の開放期間(例えば2秒間)、第2特図始動口128の羽根の開閉駆動用のソレノイド330に、羽根を開放状態に保持する信号を出力するように設定する。
また、所定の開放期間が終了したタイミングで開始する普図関連処理では、第2特図始動口128の羽根の開閉駆動用のソレノイド330に、羽根を閉鎖状態に保持する信号を出力するように設定すると共に、所定の閉鎖期間(例えば500m秒間)開閉駆動用のソレノイド330に、羽根の閉鎖状態を保持するように設定する。
また、所定の閉鎖期間を経過したタイミングで開始する普図関連処理では、保留している普図変動遊技の数が1以上である場合に、上記当り判定処理など次の普図変動遊技を開始する。なお、保留している普図変動遊技の数は、RAM308に設けた普図保留数記憶領域に記憶するようにしており、当り判定をするたびに、保留している普図変動遊技の数から1を減算した値を、この普図保留数記憶領域に記憶し直すようにしている。
ステップS206では、演出制御部350に対して制御コマンド(演出コマンド)を送信する。なお、この制御コマンドには、上述のステップS204で大当たり判定をおこなった場合に送信する変動開始コマンド、上述の変動時間記憶領域の値が1から0になった場合に送信する変動停止コマンド、大当たり判定で大当たりフラグを設定した場合に送信する大当たり開始コマンド、上述の所定の開放期間の開始毎に送信するラウンド開始情報などがあり、上述の変動開始コマンドには、変動時間(例えば選択したタイマ番号)、確変フラグのオン/オフの情報、大当たりフラグのオン/オフの情報などを含み、ラウンド開始コマンドには大当たりを開始してから可変入賞口130を開放させた回数を示す情報(例えばラウンド数)などを含めるようにしている。また、払出制御部400に対して払出コマンドを送信する。なお、この払出コマンドには、上述の賞球数記憶領域の値に基づく賞球数などを含めるようにしている。
ステップS207では、各種ソレノイド330を駆動して、第2特図始動口128、可変入賞口130の開閉を制御したり、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路334を介してパチンコ機100とは別体の情報入力回路510に出力する。また、表示回路322、324、328を介して普図表示装置112、特図表示装置114、各種状態表示部326などに出力する表示データを、I/O310の出力ポートに設定する。
ステップS208では、普通図柄表示装置112、特図表示装置114に図柄を変動・停止表示する時間、所定の入賞演出時間、所定の開放時間、所定の閉鎖時間、所定の終了演出期間などを計時するためのタイマなどを含む各種タイマを更新する。
ステップS209では、電源管理部500から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路が、所定の値以下である場合に電圧が低下したことを示す電圧低下信号を出力しているか否か、すなわち電源の遮断を検知したか否かを監視し、電源の遮断を検知した場合には、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化などの電断処理を行う。
次に、本発明の実施例2に係るパチンコ機について説明する。本実施例に係るパチンコ機は上記実施例1に係るパチンコ機100にワープ装置200に代えてワープ装置550を適用したものであり、他の構造については上記実施例1に係るパチンコ機100と同一である。このため、同一部分については図中において同じ符号を付すと共に、その説明は省略し、以下、ワープ装置550についてのみ説明する。
図10は、本実施例における遊技領域104の正面図である。同図に示されるように、ワープ装置550は、遊技領域104の中央やや上側に装飾図柄表示装置110と共に配設されている。
図11(a)は、ワープ装置550の構造を示す斜視図であり、同図(b)は、同図(a)においてA方向からみた断面図であり、同図(c)は、同図(a)においてB方向からみた部分断面図である。
図11(a)および(c)に示されるように、ワープ装置550は、第1誘導通路560と、前面ステージ570と、第2誘導通路580と、によって構成されている。
第1誘導通路560は、装飾図柄表示装置110の左側に配設される略四角形断面のトンネル状の遊技球の通路である。第1誘導通路560は、左斜め上方に向けて開口した入口560aから下方に向かった後に右方、後方、右方へと曲がり前面ステージ570へと続く通路となっている。図11(b)は、第1誘導通路560の断面を示す図である。同図に示されるように、第1誘導通路560は、入口560aと、入口560aから下方に向けて連続する振分通路562と、振分通路562以降の第1誘導通路560内部を始め左右に分割し、後に上下に分割する仕切り板564と、仕切り板564によって形成される上部通路566および下部通路568と、上部通路566および下部通路568からそれぞれ右方の前面ステージに向けて開口する上部出口566bおよび下部出口568bと、からなる。すなわち、第1誘導通路560は、入口560aから進入した遊技球101が、振分通路562を通過した後に、仕切り板564によって上部通路566および下部通路568のいずれかに進入するように振り分けられる構造となっている。以下、上部通路566に振り分けられた遊技球を遊技球101a、下部通路568に振り分けられた遊技球を遊技球101bとする。上部出口566bおよび下部出口568bは、図11(a)および(c)に示されるように、上下に並べて配設されている。さらに、上部出口566bは、下部出口568bよりも前方にずれて位置すると共に右方に突出している。
前面ステージ570は、遊技領域104から若干後方に引込んで、装飾図柄表示装置110の下方に配設された横長の長方形状の上面を備えるステージであり、上部出口566bおよび下部出口568bから繋がる衝突部572と、衝突部572の右端に形成された第1誘導溝574と、衝突部572の後方に設けられる転動部576と、からなる。
衝突部572は、左右両端部および中央部が高く、これらの間の2つの部分が低く形成されており、遊技球101をこの低く形成された2つの部分のどちらかに保持するように構成されている。第1誘導溝574は、前後方向に形成された溝であり、衝突部572の右端の高い部分を乗り越えて転動してきた遊技球101を後方の転動部576に導くように構成されている。
転動部576は、左右両端が高く、中央部が低くなるように傾斜が付けられ、中央部には後方の第2誘導通路580に遊技球を誘導する第2誘導溝576aが形成されている。すなわち、転動部576に進入した遊技球101が、転動部576上を転動した後に第2誘導溝576aに嵌り、後方の第2誘導通路に導かれるようになっている。また、転動部576は、全体に衝突部572よりも高く形成され、両者の間には斜面575が形成されている。これにより、衝突部572にある遊技球101が、衝突部572から転動部576へと自然に転動していくことがないようにしている。
第2誘導通路580は、転動部576の中央部後方から下方に向かった後に前方に曲がり、前面ステージ570内を通って前面ステージ570の正面中央部まで形成されたトンネル状の遊技球の通路である。第2誘導通路580は、転動部576の上面の中央部後方において前方に向けて開口する入口580aと、前面ステージ570の正面中央部において前方に向けて開口する出口580bを備え、第2誘導溝576aから入口580aに進入した遊技球を出口580bまで誘導し、出口580bから下方の第1特図始動口126または第2特図始動口128に向けて排出するように構成されている。第2誘導通路580の出口580bは、排出された遊技球が第1特図始動口126または第2特図始動口128に入りやすい位置に設けられている。
図12(a)〜(d)は、ワープ装置550における遊技球101の様子を示した斜視図である。まず、図12(a)に示されるように、第1誘導通路560の入口560aに進入し、下部通路568を通過した遊技球101bは、下部出口568bから前面ステージ570の衝突部572へ排出される。排出された遊技球101bは、衝突部572の中央の高い部分を乗り越えることができず、その手前の低い部分に若干揺動しつつ保持される。次に、第1誘導通路560の入口560aに進入して上部通路566を通過した遊技球101aは、上部出口566bから衝突部572へ排出される。このとき、上部出口566bは前面ステージ570に向けて突出しているため、排出された遊技球101aは、図12(b)に示されるように、衝突部572の低い部分に保持された遊技球101bに、上方から衝突することとなる。
遊技球101aに衝突された遊技球101bは、衝突の仕方によっては、例えば図12(c)に示されるように、衝突部572上を右方向に転動して第1誘導溝574に進入し、第1誘導溝574に誘導されて転動部576に進入する。また、場合によっては、遊技球101aに衝突された遊技球101bは、図12(d)に示されるように、ジャンプするようにして転動部576に進入する。このように、ワープ装置550においては、衝突部572に排出された遊技球101bに遊技球101aを上方から衝突させることによって、遊技球101bを衝突部572の後方の転動部576へと導くようにしている。また、遊技球101aを排出する上部出口566bを、遊技球101bを排出する下部出口568bよりも前方に配置することにより、衝突された遊技球101bが前方に導かれて前面ステージ570外へ落下する確率が少なくなるようにしている。
遊技球101aに衝突された遊技球101bは、転動部576に進入して転動した後、第2誘導通路580を通過して、第2誘導通路580の出口580bから第1特図始動口および第2特図始動口に向けて排出される。遊技球101bに衝突した後の遊技球101aは、前面ステージ570外へ落下するか、場合によっては、衝突部572上に保持される。
以上説明したように、本実施例に係るパチンコ機は、転動方向変換装置(本実施例では、ワープ装置)550は、2つの遊技球が衝突する衝突部572と、遊技球を衝突部572に導く誘導通路(本実施例では、下部通路)568と、を備え、誘導通路568以外(本実施例では、上部通路566)を通過して衝突部572に進入した第1の遊技球101aと、誘導通路568を通過して衝突部572に進入した第2の遊技球101bが衝突することによって、第2の遊技球101bの転動方向を変化させる遊技台であって、転動方向変換装置550は、第1の遊技球101aを衝突部572に導くもう1つの誘導通路(本実施例では、上部通路)566と、2つの誘導通路566、568のいずれかに遊技球を導く振分通路562と、をさらに備え、衝突部572において、もう1つの誘導通路566を通過した第1の遊技球101aと、誘導通路568を通過した第2の遊技球101bとを衝突させるため、前面ステージ570上で遊技球101aと遊技球101bが衝突することによって、遊技球101bが第1特図始動口126または第2特図始動口128へと導かれるという、新規性が高く意外性のある動きを遊技球にさせることが可能となり、遊技の興趣を高め、遊技者の遊技意欲を向上させることができる。
また、もう1つの誘導通路566の出口566bは、誘導通路568の出口568bの上に設けられるため、遊技球101aが上方から遊技球101bに衝突するというダイナミックな動きをすることとなり、遊技者の興味を引き付け、遊技の興趣を一層高めることができる。
次に、本発明の実施例3に係るパチンコ機について説明する。本実施例に係るパチンコ機は上記実施例1に係るパチンコ機100に、ワープ装置600および可動片640を適用したものであり、他の構造については上記実施例1に係るパチンコ機100と同一である。このため、同一部分については図中において同じ符号を付すと共に、その説明は省略し、以下、ワープ装置600および可動片640についてのみ説明する。
図13(a)は、ワープ装置600を示す斜視図であり、図13(b)〜(f)は、ワープ装置600における遊技球の転動の様子を示す断面図である。図13(a)に示されるように、ワープ装置600は、第1誘導通路610と、前面ステージ620と、第2誘導通路630と、可動片640と、によって構成される。
第1誘導通路610は、略四角形断面のトンネル状の遊技球の通路である。第1誘導通路610は、左方に向けて開口した入口610aと、右方の前面ステージ620に向けて開口した出口610bを備え、入口610aから下方に向かった後に、後方、下方、右方と曲がり前面ステージ620へと続く通路となっている。
前面ステージ620は、横長の長方形状の上面を備えるステージであり、左右両端部および中央部が高く、これらの間の2つの部分が低く形成されている。
第2誘導通路630は、前面ステージ620上面の中央やや後方寄りから下方に向かった後に前方に曲がり、前面ステージ620内を通って前面ステージ620の正面中央部まで形成されたトンネル状の遊技球の通路である。第2誘導通路630は、前面ステージ620上面の中央やや後方寄りにおいて上方に向けて開口した入口630aと、前面ステージ620の正面中央部において前方に向けて開口する出口630bを備え、前面ステージ620上から入口630aに進入した遊技球を出口630bまで誘導し、出口630bから下方の第1特図始動口126または第2特図始動口128に向けて排出するように構成されている。第2誘導通路630の出口630bは、排出された遊技球が第1特図始動口126または第2特図始動口128に入りやすい位置に設けられている。
可動片640は、図13(b)に示されるように、前面ステージ620の上面に回動可能に配設されるヒンジ部642と、ヒンジ部642から突出する長方形板である衝突部644と、衝突部644とは直角方向にヒンジ部642から突出する長方形板である作動部646と、からなり、略L字形状の外観を呈する部材である。可動片640は、第2誘導通路630の入口630aの右側にヒンジ部642が回動軸を前後方向にして固定され、作動部646によって入口630aを塞ぐように配設されている。従って、可動片640が左右方向に回動することによって、作動部646が入口630aを開閉するようになっている。また、ヒンジ部642は、作動部646が入口630aを塞いだ状態に可動片640を付勢するバネ642aを備えている。これにより、通常、可動片640は、衝突部644が前面ステージ620の上面から上方に突出し、作動部646が第2誘導通路630の入口630aを塞いだ状態を維持し、この状態が可動片640の待機位置となる。
第1誘導通路610を通過して、遊技球101が前面ステージ620上に進入すると、図13(c)に示されるように、遊技球101aは可動片640に向かって右方向に転動していくこととなる。そして、図13(d)に示されるように、遊技球101aが可動片640の作動部646上から衝突部644に衝突すると、可動片640はその衝突力により右方向に回動することとなる。これにより、図13(e)に示されるように、可動片640は作動部646が上方に開いた動作位置となり、第2誘導通路630の入口630aが開放される。このとき、遊技球101aは、衝突部644上にしばらく乗った状態で右方向に転動を続けるため、この間は遊技球101aの重量によって作動部646は開いたままとなる。そして、図13(f)に示されるように、遊技球101aが衝突部644上から外れると、バネ642aの付勢力により可動片640は左方向に回動し、作動部646が第2誘導通路630の入口630aを閉じる。
このように、可動片640は、前面ステージ620上に進入した遊技球101aの衝突力によって、作動部646が第2誘導通路630の入口630aを塞いだ待機位置から、作動部646が入口630aを開く動作位置へと移動する。そして、図13(d)に示されるように、2つの遊技球101a、101bが適当な間隔で続けて前面ステージ620上に進入した場合には、先の遊技球101aの衝突により作動部646が開かれ、図13(e)に示されるように、後の遊技球101bが第2誘導通路630の入口630a内に誘導されて進入することとなる。入口630a内に進入した遊技球101bは、第2誘導通路630を通過して、出口630bから第1特図始動口および第2特図始動口に向けて排出される。
なお、可動片640は、遊技領域104(遊技盤102)に配設するようにしてもよい。図14(a)は、可動片640を遊技領域104(遊技盤102)に配設した1つの例を示す遊技領域104の正面図であり、図14(b)〜(e)は、この例の可動片640の動作および遊技球101の転動の様子を示した断面図である。
この例では、図14(a)に示されるように、可動片640は、遊技領域104の左側やや下方に配設されている。なお、遊技領域104のその他の場所に可動片640を配設してもよいことは言うまでもない。
図14(b)に示されるように、遊技領域104の上記した位置の遊技盤102には入球口647が形成されており、可動片640は、この入球口647を作動部646で塞ぎ、衝突部644が遊技盤102から前方に突出するように配設されている。可動片640のヒンジ部642は、入球口647の下部に回動軸を左右方向にして回動可能に固定されており、可動片640が上下に回動することにより作動部646が入球口647を開閉するようになっている。また、ヒンジ部642が備えるバネ642aによって、可動片640は、通常、入球口647を作動部646で塞ぎ、衝突部644が遊技盤102から前方に突出する状態を維持し、この状態が可動片640の待機位置となる。
図14(c)に示されるように、遊技領域104を転動し、落下してきた遊技球101aが可動片640の衝突部644に衝突すると、その衝突力によって可動片640は下方に回動し、図14(d)に示されるように、作動部646が前方に向けて開かれた動作位置に移動する。そして、図14(c)に示されるように、2つの遊技球101a、101bが適当な間隔で続けて落下してきた場合には、先の遊技球101aの衝突により作動部646が開かれ、図14(d)に示されるように、開かれた作動部646によって後の遊技球101bが入球口647へと導かれることとなる。可動片640は、後の遊技球101bを入球口647へと導いた後は、図14(e)に示されるように、バネ642aの付勢力によって待機位置に戻る。
ここで、入球口647は、球検出センサ647aを備えた入賞口または特図もしくは付図の始動口であってもよいし、例えば、入球することにより所定のプレミアム演出が実行されるようなものであってもよい。また、上記第2誘導通路630のように、第1特図始動口126および第2特図始動口128に向けて遊技球101を誘導する通路の入口であってもよい。
図15(a)は、可動片640を遊技領域104(遊技盤102)に配設したもう1つの例を示す遊技領域104の正面図であり、図15(b)〜(d)は、この例の可動片640の動作および遊技球101の転動の様子を拡大して示した正面図である。
この例では、図15(a)に示されるように、可動片640は、遊技領域104の第1特図始動口126の左側近傍に、衝突部644を左側、作動部646を右側にして配設されている。可動片640のヒンジ部642は、遊技盤102に回動軸を前後方向にして回動可能に固定されている。また、可動片640の下方には、衝突部用ストッパ648aおよび作動部用ストッパ648bが配設されている。
可動片640は、通常は、図15(b)に示されるように、作動部646が右斜め下方を向いて作動部用ストッパ648bにその先端近傍が支持された状態を維持し、この状態が可動片640の待機位置となる。待機位置では、衝突部644は左水平方向からやや斜め下を向いた状態となる。なお、可動片640は、バネ642aの付勢力により待機位置を維持するものであってもよいし、バネ642aを有さずに、自重で待機位置を維持するものであってもよい。
図15(b)に示されるように、遊技領域104を転動し、落下してきた遊技球101が可動片640の衝突部644に衝突すると、その衝突力によって可動片640は左回りに回動し、図15(c)に示されるように、衝突部644の先端近傍が衝突部用ストッパ648aに接触した動作位置に移動することとなる。この動作位置では、作動部646は、略右水平方向を向き、その先端が第1特図始動口126の上端近傍に位置している。
図15(b)に示されるように、遊技球101a、101bが適当な間隔で左右に併走するように落下してきた場合には、左側の遊技球101aの衝突により、可動片640が動作位置に移動し、図15(c)に示されるように、作動部646が右側の遊技球101aを第1特図始動口126へと導くようになっている。そして、図15(d)に示されるように、右側の遊技球101bは、第1特図始動口126に入球しやすくなる。
なお、この例では、可動片640を第1特図始動口126の左側に配設した場合を示したが、可動片640はその他の場所に配設してもよい。例えば、第1特図始動口126の右側に配設してもよいし、入賞口122の左側または右側に配設してもよい。
以上説明したように、本実施例に係るパチンコ機は、転動方向変換装置(本実施例では、主にワープ装置)600は、遊技球の衝突により動作する可動片640を備え、可動片640は、第1の遊技球101aの衝突によって、待機位置から第2の遊技球101bの転動方向を変化させる動作位置に移動するため、遊技球101aおよび遊技球101bが適当な間隔で続けて可動片640に近づいた場合に、可動片640によって遊技球101bが始動口や入賞口へと導かれることとなり、このような場合に遊技者に期待感を持たせることで遊技の興趣を高め、遊技者の遊技意欲を持続させることができる。
また、転動方向変換装置600は、可動片640を待機位置に向けて付勢する付勢手段(本実施例では、バネ)642aをさらに備え、可動片640は、付勢手段642aの付勢力によって、動作位置から待機位置に戻るため、可動片640は、遊技球101bを始動口や入賞口へと導く状態を長時間維持することがなく、遊技球101bが始動口や入賞口に入球する確率を半ば瞬間的に高めることで遊技の興趣を高めることができる。
次に、本発明の実施例4に係るパチンコ機について説明する。本実施例に係るパチンコ機は上記実施例1に係るパチンコ機100にワープ装置200に代えて、可動片670を備えたワープ装置650を適用したものであり、他の構造については上記実施例1に係るパチンコ機100と同一である。このため、同一部分については図中において同じ符号を付すと共に、その説明は省略し、以下、ワープ装置650についてのみ説明する。
図16は、本実施例における遊技領域104の正面図である。同図に示されるように、ワープ装置650は、遊技領域104の中央やや上側に装飾図柄表示装置110と共に配設されている。
図17(a)は、ワープ装置650の構造を示した斜視図であり、同図(b)〜(f)は遊技球101の転動の様子を示した断面図である。
図17(a)に示されるように、ワープ装置650は、第1誘導通路660と、可動片670と、前面ステージ680と、第2誘導通路690と、によって構成されている。
第1誘導通路660は、略四角形断面のトンネル状の遊技球の通路である。第1誘導通路660は、左斜め上方に向けて開口した入口660aと、右方の前面ステージ680に向けて開口した出口660bを備え、入口660aから下方に向かった後に、右方、後方、右方と曲がり前面ステージ680へと続く通路となっている。また、第1誘導通路660の最初の右方への曲がり角近傍における左側側壁および下側側壁は開放され、開口部662を形成しており、この開口部662内に可動片670が配設されている。
可動片670は、厚みのある扇形であり、頂辺を開口部662の上縁に回動可能に固定されている。すなわち、可動片670は円弧状の部分を下側にして、半ば開口部662を塞ぐように懸架されている。
前面ステージ680は、遊技領域104から若干後方に引込んだ横長の長方形状の上面を備えるステージである。前面ステージ680の上面は、左右両端が高く、中央部が低くなるように傾斜が付けられ、中央部には後方の第2誘導通路690に遊技球を誘導する誘導溝680aが形成されている。
第2誘導通路690は、前面ステージ680の上面の中央部後方から下方に向かった後に前方に曲がり、前面ステージ680内を通って前面ステージ680の正面中央部まで形成されたトンネル状の遊技球の通路である。第2誘導通路690は、前面ステージ680の上面の中央部後方において前方に向けて開口する入口690aと、前面ステージ680の正面中央部において前方に向けて開口する出口690bを備え、誘導溝680aから入口690aに進入した遊技球を出口690bまで誘導し、出口690bから下方の第1特図始動口126または第2特図始動口128に向けて排出するように構成されている。第2誘導通路690の出口690bは、排出された遊技球が第1特図始動口126または第2特図始動口128に入りやすい位置に設けられている。
図17(b)に示されるように、可動片670は、通常、直立して懸架された状態であり、この状態が可動片670の待機位置となる。そして、図17(c)に示されるように、第1誘導通路660の入口660aから進入して第1誘導通路660内を落下する遊技球101は、可動片670の右側面に衝突することとなる。すると、遊技球101が右側面に衝突した可動片670は、衝突力により左方向に回動するので、遊技球101は可動片670の回動によって開かれた開口部662を通過して下方の遊技領域104へと落下する。
一方、図17(e)に示されるように、第1誘導通路660の左側外部を遊技球101aが落下している場合には、遊技球101aが可動片670の左側面に衝突することにより、可動片670は右方向に回動し、動作位置に移動する。この場合において、適当なタイミングで第1誘導通路660内に遊技球101bが進入したならば、図17(f)に示されるように、遊技球101bは第1誘導通路660内を落下した後に、動作位置にある可動片670に衝突して右方向へ導かれる。すなわち、遊技球101bは、第1誘導通路660および動作位置にある可動片670によって前面ステージ680に誘導され、第2誘導通路690を通過して第1特図始動口126および第2特図始動口128に向けて出口690bから排出されることとなる。
なお、可動片670の代わりに、実施例3における可動片640と同様の略L字形状の可動片674を採用することもできる。
図18は、可動片674を採用した場合の遊技量域104の正面図であり、図19(a)は、ワープ装置650の構造を示した斜視図であり、図19(b)〜(f)は、遊技球101の転動の様子を示した断面図である。
図18および図19(a)に示されるように、可動片674は、可動片670と同じ位置に配設され、第1誘導通路660、前面ステージ680、第2誘導通路690は、上述のものと同一である。
可動片674は、図19(b)に示されるように、ヒンジ部675、衝突部676および作動部677からなり、衝突部676を左側、作動部677を右側にして、ヒンジ部675が開口部662の上縁に回動可能に固定されている。また、可動片674の下方には、衝突部用ストッパ678および作動部用ストッパ679が配設されている。可動片674は、通常は、作動部677が右斜め下方を向いて作動部用ストッパ679にその先端近傍が支持された状態を維持し、この状態が可動片674の待機位置となる。
可動片674が待機位置にある場合には、開口部662は、下方が開かれた状態となっている。このため、図19(c)に示されるように、第1誘導通路660の入口660aから進入して第1誘導通路660内を落下する遊技球101は、そのまま、下方に開かれた開口部662を通過して下方の遊技領域104へと落下することとなる。
一方、図19(d)に示されるように、第1誘導通路660の左側外部を遊技球101aが落下している場合には、遊技球101aが可動片674に衝突部676に衝突することにより、可動片674は右方向に回動し、動作位置に移動する。動作位置における可動片674は、図19(e)に示されるように、衝突部676の先端が衝突部用ストッパ678と接触すると共に、作動部677の先端が開口部662の下縁に接触しており、開口部662を閉じた状態となる。これにより、この場合において、適当なタイミングで第1誘導通路660内に遊技球101bが進入したならば、図19(f)に示されるように、遊技球101bは第1誘導通路660内を落下した後に、動作位置にある可動片674に衝突して右方向へ導かれる。すなわち、遊技球101bは、第1誘導通路660および動作位置にある可動片674によって前面ステージ680に誘導され、第2誘導通路690を通過して第1特図始動口126および第2特図始動口128に向けて出口690aから排出されることとなる。
以上説明したように、本実施例に係るパチンコ機は、転動方向変換装置(本実施例では、ワープ装置)650は、遊技球の衝突により動作する可動片670を備え、可動片670は、第1の遊技球101aの衝突によって、待機位置から第2の遊技球101bの転動方向を変化させる動作位置に移動する遊技台であって、転動方向変換装置650は、第2の遊技球101bを所定の領域(本実施例では、開口部662近傍)に導く誘導通路(本実施例では第1誘導通路)660をさらに備え、可動片670は、誘導通路660の出口(本実施例では、開口部)662近傍に配設されるため、誘導通路660に遊技球101bが進入した場合に、遊技球101aによって可動片670が動作位置に移動すれば、遊技球が第1特図始動口126または第2特図始動口128に入球するかもしれないという期待感を遊技者に持たせることができ、遊技者の遊技意欲を持続させることができる。
次に、本発明の実施例5に係るパチンコ機について説明する。本実施例に係るパチンコ機は上記実施例1に係るパチンコ機100に、可動片700を適用したものであり、他の構造については上記実施例1に係るパチンコ機100と同一である。このため、同一部分については図中において同じ符号を付すと共に、その説明は省略し、以下、可動片700についてのみ説明する。
図20(a)〜(c)は、可動片700の構造を示す正面図である。同図に示されるように、可動片700は、円筒状の回転部702と、回転部702からそれぞれ反対方向に突設される2つの棒状の腕部704と、2つの腕部704の先端にそれぞれ設けられる第1保持部706および第2保持部708と、によって構成される。
回転部702は、回転軸を前後方向にして遊技領域104に回転可能に固定される部分であり、これにより可動片700は、正面から見て右回りまたは左回りに回転することが可能となっている。
第1保持部706は、開口部706aを備える一部を切り欠いた円環状の部材であり、開口部706aから進入した遊技球101を内部に保持するように構成されている。可動片700は、図20(a)に示されるように、第1保持部706が第2保持部708の上方やや右よりに位置する状態が通常の待機位置となる。開口部706aは、待機位置において第1保持部706の左側に位置するように形成されている。
第2保持部708は、開口部708aを備える略U字形状の部材である。第2保持部708は、図20(b)に示されるように、第1保持部706の上方に位置しているときに開口部708aが真上に向けて開口しており、開口部708aから進入した遊技球101を内部に保持するように構成されている。また、第2保持部708は重り708bを備えており、可動片700は、この重り708bによって第2保持部708が下方に位置する待機位置の状態を維持するようになっている。
可動片700は、入球口710の上部近傍の遊技領域104に配設されている。この入球口710は、入賞口または特図もしくは付図の始動口であってもよいし、例えば、入球することにより所定のプレミアム演出が実行されるようなものであってもよい。また、入球口710の上部近傍の遊技領域104には、排出口712が形成されている。この排出口712は、第1保持部706が保持した遊技球101を遊技盤102の後方に向けて排出し、遊技領域104のいずれかの位置へ導く通路の入口である。
図20(a)に示されるように、遊技領域104を転動してきた遊技球101aが開口部706aより第1保持部706の内部に進入すると、この遊技球101aの重さにより可動片700は、右回りに回転する。そして、可動片700は、図20(b)に示されるように、第1保持部706を下にして直立した状態となる。このとき、第1保持部706は、排出口712とちょうど重なる所に位置するようになっており、さらに、第1保持部706の内周面には、遊技球101aが排出口に向けて転動するように傾斜が付けられているため、第1保持部706に保持されていた遊技球101は排出口712内に進入し、通路に沿って遊技領域104のいずれかの位置へ導かれる。
第1保持部706に保持されていた遊技球101aが排出口712に排出されると、可動片700は、重り708bの重さによって右回りに回転し、再び待機位置の状態となる。一方、可動片700が第1保持部706を下にして直立した状態であり、第1保持部706に保持されていた遊技球101aが排出される前に、他の遊技球101bが、開口部708aより第2保持部708内に進入した場合には、第1保持部706に保持されていた遊技球101aが排出口712に排出されると、可動片700は、重り708bおよび遊技球101bの重さによって、遊技球101bを第2保持部708内に保持したまま右回りに回転することとなる。そして、図20(c)に示されるように、可動片700が第2保持部708を下にして直立した状態(この状態が可動片700の動作位置となる)となると、第2保持部708の開口部708aは、真下を向くこととなる。すると、第2保持部708に保持されていた遊技球101bは、開口部708aから下方に落下し、直下の入球口710に入球する。すなわち、遊技球101bが入球口710へと導かれることとなる。
以上説明したように、本実施例に係るパチンコ機は、遊技球が通過する遊技領域104と、遊技領域104に設けられ、第1の遊技球101aの衝突力を利用して第2の遊技球101bの転動方向を変化させる転動方向変換装置(本実施例では、可動片)700と、を備えるため、可動片700が遊技球101aによって新規性の高い特異な動作をすることで遊技球101bを入球口710に入球させることにより、遊技者の注意を引き付け、遊技者の遊技意欲を向上させることができる。
次に、本発明の実施例6に係るパチンコ機について説明する。本実施例に係るパチンコ機は上記実施例1に係るパチンコ機100に、可動片750および保持用遊技釘760を適用したものであり、他の構造については上記実施例1に係るパチンコ機100と同一である。このため、同一部分については図中において同じ符号を付すと共に、その説明は省略し、以下、可動片750および保持用遊技釘760についてのみ説明する。
図21(a)は、遊技領域104の正面図であり、図21(b)〜(e)は、可動片750の動作と遊技球101の転動の様子を拡大して示した正面図である。
図21(a)および(b)に示されるように、可動片750は、第2特図始動口128が備える羽根であり、ソレノイドにより駆動されて開閉動作を行うものである。また、本実施例では、第1特図始動口126は、第2特図始動口128の右上方に配設されており、保持用遊技釘760は、第2特図始動口128の右側近傍、すなわち第2特図始動口128および第1特図始動口126の間に配設されている。さらに、第1特図始動口126および第2特図始動口128の上方には、これらの始動口への遊技球の入球しやすさを設定するための複数の遊技釘134が配設されているが、本実施例では特に、第1特図始動口126の左上方に遊技釘134aを配設することで、第1特図始動口126に向けて落下してきた遊技球101が左上方から直接第1特図始動口126に入球することがないように設定している。
可動片750は、通常の待機位置においては、図21(c)に示されるように、直立した状態、すなわち閉じた状態となっている。このように可動片が待機位置にある場合には、第2特図始動口128と第1特図始動口126の間を通過する遊技球101は、そのまま下方へと落下して行く。一方、可動片750は、動作位置においては、図21(d)に示されるように、開いた状態であり、可動片750の先端が保持用遊技釘760左側やや下方に位置している。そして、可動片750が動作位置にある場合には、第2特図始動口128と第1特図始動口126の間に向けて適当な方向から落下してきた遊技球101aは、可動片750の先端と保持用遊技釘760によって保持されるようになっている。
さらに、可動片750の先端と保持用遊技釘760によって保持された遊技球101aに、後に落下してきた他の遊技球101bが衝突した場合には、図21(e)に示されるように、遊技球101bは、一端反発した後に遊技釘134aの下方を通過して第1特図始動口126へと入球するようになっている。すなわち、動作位置にある可動片750および保持用遊技釘760は、遊技球101bを第1特図入賞口126へと導く位置に遊技球101aを保持するように構成されている。これにより、第1特図始動口126近傍に向けて落下してきた遊技球101bは、遊技釘134aの存在によって、通常は左上方から第1特図始動口126に入球することはなく、可動片750および保持用釘760によって保持された遊技球101aに衝突した場合にのみ、第1特図始動口126に入球するようになっている。
なお、可動片750の形状や、可動片750、保持用遊技釘760および第1特図始動口126の位置関係は、上記した例に限定されるものではない。また、可動片750の先端ではなく、可動片750の側面や基端と保持用遊技釘760によって遊技球101aを保持するようにしてもよい。
以上説明したように、本実施例に係るパチンコ機は、転動方向変換装置(本実施例では、遊技領域104の一部)は、待機位置と動作位置の間を移動する可動片750と、可動片750を駆動する駆動手段(本実施例では、ソレノイド)と、可動片750の近傍に配設される遊技釘(本実施例では保持用遊技釘)760と、を備え、動作位置にある可動片750と遊技釘760の間に遊技球を保持することが可能であり、可動片750と遊技釘760により保持された第1の遊技球101aに第2の遊技球101bが衝突することによって第2の遊技球101bの転動方向を変化させるため、保持された遊技球101aに衝突して、反発した遊技球が第1特図始動口126に入球するといった、面白みのある動きを遊技球101bにさせることが可能となり、遊技の興趣を高め、遊技者の遊技意欲を向上させることができる。
次に、本発明の実施例7に係るパチンコ機について説明する。本実施例に係るパチンコ機は上記実施例1に係るパチンコ機100にワープ装置200に代えて、ワープ装置800を適用したものであり、他の構造については上記実施例1に係るパチンコ機100と同一である。このため、同一部分については図中において同じ符号を付すと共に、その説明は省略し、以下、ワープ装置800についてのみ説明する。
図22は、本実施例における遊技領域104の正面図である。同図に示されるように、ワープ装置800は、遊技領域104の中央やや上側に装飾図柄表示装置110と共に配設されている。
図23(a)は、ワープ装置800の構造を示す斜視図であり、同図(b)は、分解斜視図である。同図に示されるように、ワープ装置800は、前面が開口した略直方体状の枠体805と、枠体805の上部に配設されて遊技球が入球する上部可変入賞口810と、上部可変入賞口810の下部に設けられる振分部820と、振分部820の後部に接続される誘導通路830と、振分部820の下方の枠体805内に配設されて誘導通路830が接続される前面ステージ840と、によって構成されている。
枠体805は、ワープ装置800の筺体として遊技盤102に配設されるものである。
上部可変入賞口810は、上方に向けて開口した略正方形状の開口部であり、開閉する上部可変入賞口用扉部材812と、上部可変入賞口用扉部材812を駆動する上部可変入賞口用ソレノイド814と、上部可変入賞口810に入球した遊技球を検出する上部可変入賞口用球検出センサ816と、を備えている。上部可変入賞口用扉部材812は、上部可変入賞口810を閉鎖する前方の閉鎖位置と、上部可変入賞口810を開放する後方の開放位置との間を水平方向にスライドして移動する略四角形の板状の部材である。上部可変入賞口用ソレノイド814は、扉部材812の後端に接続されて上部可変入賞口810の後方の枠体805に固定されている。
振分部820は、上部可変入賞口810に入球した遊技球が内部に進入する略直方体状の中空部材であり、下面の後端近傍に略長方形状の下部排出口822を備え、後面の下端近傍に略長方形状の後部排出口824を備えている。下部排出口822は、下部排出口822を閉鎖する閉鎖位置と、下部排出口822を開放する開放位置との間をスライドして移動する略四角形の板状の下部排出口用扉部材822aと、下部排出口用扉部材822aを駆動する下部排出口用ソレノイド822bと、下部排出口822を通過した遊技球を検出する下部排出口用球検出センサ822cと、を備えている。また、後部排出口824も同様に後部排出口用扉部材824a、後部排出口用ソレノイド824bおよび後部排出口用球検出センサ824cを備えている。
図24(a)および(b)は、上部可変入賞口810に入球した遊技球の様子を示した斜視図である。振分部820は、下部排出口用扉部材822aおよび後部排出口用扉部材824aのいずれかを開くことで、遊技球101を下部排出口822および後部排出口824のいずれかに振り分けて排出するようになっている。上部可変入賞口810に入球し、振分部820内に進入した遊技球101は、図24(a)に示されるように、下部排出口用扉部材822aが開かれている場合には、下部排出口822から排出され、下方の前面ステージ840に向けて直接落下する。一方、図24(b)に示されるように、後部排出口用扉部材824aが開かれている場合には、振分部820内に進入した遊技球101は、後部排出口824から排出され、誘導通路830内に進入する。
図23に戻って、誘導通路830は、四角形断面のトンネル状の遊技球の通路であり、振分部820の後部排出口824から緩やかに右方に湾曲しつつ下降して前面ステージ840の右端中央部に繋がっている。すなわち、誘導通路830は、後部排出口824から排出された遊技球を前面ステージ840へと導く通路である。
前面ステージ840は、遊技球が左方に向けて上面を転動するように傾斜が付けられた略長方形状のステージである。
図25は、前面ステージ840の平面図である。同図に示されるように、前面ステージ840の上面は、右側部分の入口部842と、左前方部分の外れ口導入部844と、左側後方部分の抽選口導入部846と、外れ口導入部844と抽選口導入部846の間の中間部848の4つの領域に分けられている。また、前面ステージ840の周囲には遊技球が落下することのないように枠体849が設けられている。
入口部842は、前面ステージ840の右端から中央部手前まで続く略四角形状の領域である。入口部842の中央部左側には楕円形状の窪みである保留部842aが設けられている。この保留部842aは、振分部820の下部排出口822から排出された遊技球が内部に保留されるように構成されている。また、保留部842aは、保留球排出用扉部材842bを備えた保留球排出口842cを中央部に備え、内部に保留された遊技球をこの保留球排出口842cから排出するようになっている。なお、保留部842aは、楕円形状の窪みに限られるものではなく、円形状や角を丸めた多角形状等の窪みであってもよい。
図26(a)および(b)は、前面ステージ840の断面図である。同図(a)に示されるように、保留球排出用扉部材842bは、下方から保留球排出用ソレノイド842dが接続されている。すなわち、保留球排出口842cは、この保留球排出用ソレノイド842dに駆動された保留球排出用扉部材842bが上下に移動することによって開閉されるように構成されている。また保留球排出口842cには、遊技球をパチンコ機100の裏側へと導く保留球排出用通路842eが繋がれている。保留部842a内に遊技球101が保留された後に所定時間が経過すると、図26(b)に示されるように、保留球排出用扉部材842bが上方に開かれる(詳細は後述する)。これにより、保留部842a内に保留されていた遊技球101は、保留球排出口842cおよび保留球排出用通路842eを通過してパチンコ機100の裏側に排出される。
図25に戻って、外れ口導入部844は、前面ステージ840の前方側略2/3において入口部842の左端から前面ステージ840の左端まで続く略台形状の領域である。外れ口導入部844は、左前方の角部に向けて下がるように傾斜が付けられている。そして、外れ口導入部844の左前方の角部には、遊技球が入球する外れ口844aが設けられている。すなわち、外れ口導入部844は、遊技球を外れ口844aへと導くための領域である。外れ口844aは、入球した遊技球を検出する外れ口用球検出センサ844bを備えている。外れ口844aに入球した遊技球はパチンコ機100の裏側に排出される。
抽選口導入部846は、前面ステージ840の後方側略1/3において入口部842の左端から前面ステージ840の左端まで続く略台形状の領域である。抽選口導入部846は、左後方の角部に向けて下がるように傾斜が付けられている。そして、抽選口導入部846の左後方の角部には、遊技球が入球する抽選口846aが設けられている。すなわち、抽選口導入部846は、遊技球を抽選口846aへと導くための領域である。抽選口846aは、入球した遊技球を検出する抽選口用球検出センサ846bを備えている。抽選口846aに入球した遊技球はパチンコ機100の裏側に排出される。本実施形態では、この抽選口846aに遊技球が入球した場合に確変移行判定が行われる(詳細は後述する)。
中間部848は、外れ口導入部844と抽選口導入部846の間の略三角形状の領域である。中間部848に進入した遊技球は、中間部848上を左方向に転動していくうちに、外れ口導入部844および抽選口導入部846のいずれかに進入することとなる。
この前面ステージ840上においては、図25に示されるように、振分部820の下部排出口822から排出された遊技球101aは、上述したように保留部842a内に保留される。一方、後部排出口824から排出され誘導通路830を通過してきた遊技球101bは、入口部842に進入し、保留部842a内、または保留部842a外を通過して、外れ口導入部844、抽選口導入部846または中間部848へと進入する。遊技球101bが保留部842内を通過した場合には、保留されている遊技球101aに衝突する場合があり、この場合遊技球101bの転動方向が変化することとなる。
外れ口導入部844は抽選口導入部846よりも広い領域であるため、入口部842を通過した遊技球101bは、ほとんどの場合、外れ口導入部844へ進入して外れ口844aに入球することとなる。但し、保留部842a内に保留された遊技球101aに衝突してその転動方向が後方にむけて変更された場合には、抽選口導入部846へ進入する。すなわち、ワープ装置800においては、誘導通路830を通過してきた遊技球101bは、高い確率で外れ口844a内に入球し、保留部842a内に保留された遊技球101aに衝突して適当な方向に転動方向が変化した場合にのみ、抽選口846a内に入球するようになっている。
次に、ワープ装置800の制御についてフローチャートを用いて説明する。ワープ装置800の制御処理は、図9に示した主制御部タイマ割り込み処理のステップS204の特図関連処理において行われる。
図27は、本実施例における特図関連処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS301では、可変入賞口130が作動中であるか否かを判定する。すなわち、大当たり遊技に当選して可変入賞口130が作動しているか否かを判定し、大当り遊技中であり可変入賞口130が作動中である場合はステップS302に進み、大当たり遊技中ではなく可変入賞口130が作動していない場合はステップS303に進む。
ステップS302では、可変入賞口制御処理を行う。ここでは、可変入賞口130および上部可変入賞口810を制御する処理を行う。可変入賞口制御処理の詳細については後述する。
ステップS303では、内部抽選処理を行う。ここでは、実施例1で説明したのとは異なり、大当たり判定のみを行い、確変移行判定は行わない。確変移行判定は、後述する可変入賞口制御処理の中で行われる。
ステップS304では、大当たり判定の抽選結果が大当たり遊技の当選であるか否かを判定する。大当たり遊技に当選した場合はステップS304に進み、そうでない場合はステップS305に進む。
ステップS305ではその他の処理を行う。
次に、可変入賞口制御処理について説明する。図28は、可変入賞口制御処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS401では、可変入賞口130の作動開始時であるか否かを判定する。ここでは、可変入賞口130の作動を開始する前(扉部材が閉じた状態)であるか、または可変入賞口130が作動中(扉部材が開いた状態)であるかを判定する。可変入賞口130の作動開始前である場合はステップS402に進み、可変入賞口130が作動中である場合はステップS406へ進む。
ステップS402では、可変入賞口130の作動した回数(ラウンド数)に1を足してRAM308の所定の領域に記憶する。
ステップS403では、ステップS402で記憶したラウンド数が3であるか否かを判定する。ラウンド数が3である場合はステップS404に進み、そうでない場合はステップS405に進む。
ステップS404では、上部可変入賞口810の開放制御を行う。すなわち、本実施形態では、大当たり遊技において、所定の回数(例えば15ラウンド)行われる可変入賞口130の開放において、3ラウンド目のみは、可変入賞口130ではなく、上部可変入賞口810を開放するようにしている。ここでは、上部可変入賞口用ソレノイド814を制御して、上部可変入賞口用扉部材812を閉鎖位置から開放位置に移動させ、上部可変入賞口810を開放する。
ステップS405では、可変入賞口130の開放制御を行う。すなわち、3ラウンド目以外のラウンドにおいて、可変入賞口130の扉部材を開放する制御を行う。
ステップS406では、現在のラウンドが3ラウンド目であるか否かを判定する。すなわち、現在3ラウンド目を実行中であり、上部可変入賞口810を現在開放している場合はステップS407に進み、現在3ラウンド目以外のラウンドを実行中であり、可変入賞口130を現在開放している場合はステップS410に進む。
ステップS407では、ラウンド3制御処理を行う。ラウンド3制御処理の詳細については、後述する。
ステップS408では、保留球排出処理を行う。保留球排出処理の詳細については、後述する。
ステップS409では、昇格抽選処理を行う。本実施例では、ここで確変移行判定を行う。昇格抽選処理の詳細については、後述する。
ステップS410では、可変入賞口130に遊技球が最大入賞数(例えば10球)だけ入賞(入球)したか否かを判定する。具体的には、可変入賞口130が備える所定の球検出センサが検出した遊技球の数が最大入賞数である場合には、ステップS411へ進む。
ステップS411では、可変入賞口130の閉鎖制御を行う。すなわち、可変入賞口130の扉部材を閉じるように制御する。
ステップS412では、可変入賞口130の作動回数が所定の回数(例えば15ラウンド)を消化したか否かを判定する。可変入賞口の作動回数が所定の回数を消化している場合には、ステップS413に進む。
ステップS413では、大当たり終了処理を行う。ここでは、大当たり遊技の終了を演出する所定の終了演出の設定等を行う。
次に、ラウンド3制御処理について説明する。図29(a)は、ラウンド3制御処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS501では、上部可変入賞口810に遊技球が入球したか否かを判定する。すなわち、上部可変入賞口用球検出センサ816が遊技球を検出したか否かを確認し、上部可変入賞口810に遊技球が入球した場合には、ステップS502に進む。
ステップS502では、1つの遊技球が下部排出口822を通過したか否かを判定する。本実施例では、下部排出口822および後部排出口824は、ラウンド3の開始時には、下部排出口822を開放した状態(下部排出口用扉部材822aが開放位置)、かつ後部排出口824を閉鎖した状態(後部排出口用扉部材824aが閉鎖位置)の初期状態となっている。このため、最初に上部可変入賞口810に入球した遊技球は、下部排出口822から排出されることとなる。従って、ここでは、最初に上部可変入賞口810に入球した遊技球が下部排出口822を通過して排出されたことを下部排出口用球検出センサ822cが検出したか否かを確認し、遊技球が下部排出口822を通過して排出された場合はステップS503に進み、そうでない場合はステップS505に進む。
ステップS503では、下部排出口用ソレノイド822bを作動させる。すなわち、下部排出口用ソレノイド822bを制御して、下部排出口用扉部材822aを開放位置から閉鎖位置に移動させ、下部排出口822を閉鎖する。
ステップS504では、後部排出口用ソレノイド824bを作動させる。すなわち、後部排出口用ソレノイド824bを制御して、後部排出口用扉部材824aを閉鎖位置から開放位置に移動させ、後部排出口824を開放する。
ステップS505では、遊技球が後部排出口824を通過したか否かを判定する。すなわち、最初の遊技球が下部排出口822から排出されて、下部排出口822が閉鎖され、後部排出口824が開放された後に、上部可変入賞口810に入球した遊技球が開放された後部排出口824を通過して誘導通路830へと排出されたか否かを判定する。ここでは、後部排出口用球検出センサ824cが後部排出口824を通過する遊技球を検出したか否かを確認し、遊技球が後部排出口824を通過した場合はステップS506に進み、そうでない場合はステップS509に進む。
ステップS506では、後部排出口824を所定数の遊技球が通過したか否かを判定する。すなわち、最大入賞数から下部排出口822から排出された最初の1球を引いた数(例えば、最大入賞数が10ならば9)だけの遊技球が後部排出口824を通過したか否かを判定する。ここでは、後部排出口用球検出センサ824cが後部排出口824を通過する遊技球を所定数だけ検出したか否かを確認し、所定数の遊技球が後部排出口824を通過した場合には、ステップS507に進む。
ステップS507では、後部排出口用ソレノイド824bを制御して、後部排出口用扉部材824aを開放位置から閉鎖位置に移動させ、後部排出口824を初期状態に戻す。
ステップS508では、下部排出口用ソレノイド822bを制御して、下部排出口用扉部材822aを閉鎖位置から開放位置に移動させ、下部排出口822を初期状態に戻す。
ステップS509では、上部可変入賞口810に最大入賞数の遊技球が入球したか否かを判定する。ここでは、上部可変入賞口用球検出センサ816が最大入賞数の遊技球の入球を検出したか否かを確認し、最大入賞数の遊技球が入球した場合には、ステップ510に進む、
ステップS510では、上部可変入賞口810の閉鎖制御を行う。すなわち、上部可変入賞口用ソレノイド814を制御して、上部可変入賞口用扉部材812を開放位置から閉鎖位置に移動させ、上部可変入賞口810を閉鎖する。
次に、保留球排出処理について説明する。図29(b)は、保留球排出処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS601では、上部可変入賞口810が閉鎖されているか否かを判定する。上部可変入賞口810が閉鎖されている場合には、ステップS602に進む。
ステップS602では、上部可変入賞口810が閉鎖されてから所定の時間が経過したか否かを判定する。所定の時間が経過している場合はステップS603へ進み、そうでない場合はステップS604に進む。
ステップS603では、保留球排出用ソレノイド842dを制御して、保留球排出用扉部材842bを上方に移動させ、保留球排出口842cを開放する。これにより、保留部842a内に保留されていた遊技球が排出される。
ステップS604では、保留球排出用扉部材842bを上方に移動させてから所定の時間が経過したか否かを判定する。所定の時間が経過している場合には、ステップS605に進む。
ステップS605では、保留球排出用ソレノイド842dを制御して、保留球排出用扉部材842bを初期位置(保留球排出口を閉鎖する下方の位置)に移動させる。
次に、昇格抽選処理について説明する。図29(c)は、昇格抽選処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS701では、抽選口846aに遊技球が入球したか否かを判定する。すなわち、抽選口用球検出センサ846bが抽選口846aに入球した遊技球を検出したか否かを確認し、抽選口846aに遊技球が入球した場合はステップS702に進み、そうでない場合はステップS703に進む。
ステップS702では、昇格抽選を行う。ここでは、主制御部タイマ割り込み処理のステップS203で取得した特図乱数値から、図7(b)に示した高確率状態移行判定テーブルを参照して確変移行判定を行う。すなわち、本実施例においては、大当たり遊技に当選した場合に必ず確変移行判定を行うのではなく、大当たり遊技の3ラウンド目において、上部可変入賞口810に入球した遊技球が、誘導通路830を通過して前面ステージ840に進入し、抽選口846aに入球した場合のみ確変移行判定を行うようにしている。
ステップS703では、外れ口844aに遊技球が入球したか否かを判定する。すなわち、外れ口用球検出センサ844bが外れ口844aに入球した遊技球を検出したか否かを確認し、外れ口844aに遊技球が入球した場合には、ステップS704に進む。
ステップS704では、確変移行判定を行わずに終了する。
次に、演出制御部メイン処理について説明する。図30(a)は、演出制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。本実施例では、大当たり遊技において、遊技状態が高確率状態に移行するか否かを遊技者に対して報知する演出を行う。以下、この演出について説明する。
ステップS801では、演出制御部350が、抽選口846aに遊技球が入球したことを示すコマンドを、主制御部300から受信したか否かを判定する。上記コマンドを受信した場合は、ステップS802に進み、受信していない場合は、ステップS805に進む。
ステップS802では、昇格抽選において当選したか否かを判定する。すなわち、演出制御部350が、昇格抽選(確変移行判定)に当選し高確率状態に移行することを示すコマンドを、主制御部300から受信したか否かを確認し、上記コマンドを受信した場合はステップS803に進み、受信していない場合はステップS804に進む。
ステップS803では、昇格に確定した旨の報知を行う。具体的には、図30(b)に示されるように、「やったね!確変確定」といった高確率状態への移行が確定した旨を示すメッセージ等を装飾図柄表示装置110に表示する。
ステップS804では、昇格抽選に外れた旨の報知を行う。具体的には、図30(c)に示されるように、「確変なし!残念」といった高確率状態へ移行しない旨を示すメッセージ等を装飾図柄表示装置110に表示する。
ステップS805では、演出制御部350が、外れ口844aに遊技球が入球したことを示すコマンドを、主制御部300から受信したか否かを判定する。上記コマンドを受信した場合は、ステップS806に進み、受信していない場合は、ステップS807に進む。
ステップS806では、ステップS804と同様に、昇格抽選に外れた旨の報知を行う。
ステップS807では、その他の処理を行う。
以上説明したように、本実施例に係るパチンコ機は、転動方向変換装置(本実施例では、ワープ装置)800は、入球口(本実施例では、上部可変入賞口)810と、遊技球を保留する保留部842aと、入球口810に入球した第1の遊技球101aを保留部842aに導いて保留させる第1の通路(本実施例では、下部排出口)822と、入球口810に入球した第2の遊技球101bを保留部842a近傍に導く第2の通路(本実施例では、誘導通路)830と、入球口810に進入した遊技球を第1の通路822および第2の通路830のいずれかに振り分ける振分手段(本実施例では、振分部)820と、を備えるため、保留部842aに保留された遊技球101aに衝突させるように、誘導通路830から遊技球101bを導くことで、遊技球に遊技者の興味を引き付ける面白みのある動きをさせることが可能となり、遊技の興趣を高め、遊技者の遊技意欲を向上させることができる。
また、転動方向変換装置800は、遊技球が入球した場合に遊技者にとって有利な所定の遊技状態(本実施例では、高確率状態)に移行させるか否かを抽選する抽選口846aをさらに備え、振分手段820が、少なくとも1つの第1の遊技球101aを第1の通路822に振り分けた後に、第2の遊技球101bを第2の通路830に振り分け、保留部842aに保留された第1の遊技球101aに第2の通路830を通過した第2の遊技球101bが衝突した場合に、第1の遊技球101aに第2の遊技球101bが衝突しなかった場合よりも、第2の遊技球101bが抽選口846aに入球しやすくなるように構成されるため、遊技者は高確率状態に移行するかもしれないという期待感を持って遊技球101bの動きを見つめることとなり、遊技者の注意を引き付け、遊技の面白みを高めることができる。
また、入球口810は、遊技球が入球した場合に遊技者に所定の特典(本実施例では、所定の個数の賞球)を与える入賞口であるため、所定の特典が与えられることによって遊技者の遊技意欲を高めることができる。
なお、上記各実施例においては、遊技台として、遊技球を遊技媒体としたパチンコ機の例を示したが、本発明に係る遊技台はこれに限定されるものではなく、例えば、パチンコ機等の実機の動作を家庭用ゲーム機用として擬似的に実行するようなゲームプログラムにおいても、本発明を適用してゲームを実行することができる。その場合、ゲームプログラムを記録する記録媒体は、DVD−ROM、CD−ROM、FD(フレキシブルディスク)、その他任意の記録媒体を利用できる。
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明に係る遊技台は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。また、本発明の実施の形態に記載された作用および効果は、本発明から生じる最も好適な作用および効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用および効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
本発明に係る遊技台は、パチンコ機等に代表される遊技台の分野で特に利用することができる。
本発明の実施例1に係るパチンコ機100を正面(遊技者側)から見た状態を示す略示正面図である。 (a)および(b)ワープ装置200を一部省略して示す斜視図である。 (a)〜(e)遊技球101の転動の様子を示した第1誘導通路210、衝突部212および第2誘導通路214の断面図である。 (a)〜(e)衝突部212の下方に遊技釘134を配設した場合の遊技球101の転動の様子を示す断面図である。 (a)は特図の停止表示態様の一例を、(b)は装飾図柄の一例を、(c)は普図の停止表示態様の一例を、それぞれ示したものである。 パチンコ機100の主制御部300、演出制御部350、払出制御部400、発射制御部450、および電源管理部500の回路ブロック図である。 (a)は大当たり判定テーブルの一例を、(b)は大当たり時の特図選択テーブルの一例を、(c)はタイマ番号決定テーブルの一例を、それぞれ示した図である。 主制御部リセット割り込み処理の流れを示したフローチャートである。 主制御部タイマ割り込み処理の流れを示したフローチャートである。 実施例2における遊技領域104の正面図である。 (a)はワープ装置550の構造を示す斜視図であり、(b)は同図(a)においてA方向からみた断面図であり、(c)は同図(a)においてB方向からみた部分断面図である。 (a)〜(d)ワープ装置550における遊技球101の様子を示した斜視図である。 (a)はワープ装置600を示す斜視図であり、(b)〜(f)はワープ装置300における遊技球の転動の様子を示す断面図である。 (a)は可動片640を遊技領域104に配設した1つの例を示す遊技領域104の正面図であり、(b)〜(e)は、この例の可動片640の動作および遊技球101の転動の様子を示した断面図である。 (a)は可動片640を遊技領域104に配設したもう1つの例を示す遊技領域104の正面図であり、(b)〜(d)は、この例の可動片340の動作および遊技球101の転動の様子を拡大して示した正面図である。 実施例4における遊技領域104の正面図である。 (a)はワープ装置650の構造を示した斜視図であり、(b)〜(f)は遊技球101の転動の様子を示した断面図である。 可動片674を採用した場合の遊技量域104の正面図である。 (a)はワープ装置650の構造を示した斜視図であり、(b)〜(f)は遊技球101の転動の様子を示した断面図である。 (a)〜(c)は、可動片700の構造を示す正面図である。 (a)は遊技領域104の正面図であり、(b)〜(e)は可動片750の動作と遊技球101の転動の様子を拡大して示した正面図である。 実施例7における遊技領域104の正面図である。 (a)はワープ装置800の構造を示す斜視図であり、(b)は分解斜視図である。 (a)および(b)上部可変入賞口810に入球した遊技球の様子を示した斜視図である。 前面ステージ840の平面図である。 (a)および(b)は、前面ステージ840の断面図である。 実施例7における特図関連処理の流れを示すフローチャートである。 可変入賞口制御処理の流れを示すフローチャートである。 (a)はラウンド3制御処理の流れを示すフローチャートであり、(b)は保留球排出処理の流れを示すフローチャートであり、(c)は、昇格抽選処理の流れを示すフローチャートである。 (a)は演出制御部メイン処理の流れを示すフローチャートであり、(b)および(c)は遊技状態が高確率状態に移行するか否かを報知する場合の装飾図柄表示装置110の表示態様を示す図である。
符号の説明
100・・・パチンコ機
101、101a、101b・・・遊技球
104・・・遊技領域
126・・・第1特図始動口
128・・・第2特図始動口
134、134a・・・遊技釘
200、550、600、650、800・・・ワープ装置
210、660・・・第1誘導通路
212、572・・・衝突部
562・・・振分通路
566・・・上部通路
566b・・・上部通路の出口
568・・・下部通路
568b・・・下部通路の出口
640、670、700、750・・・可動片
642a・・・バネ
662・・・開口部
710・・・入球口
760・・・保持用遊技釘
810・・・上部可変入賞口
820・・・振分部
822・・・下部排出口
830・・・誘導通路
842a・・・保留部
846a・・・抽選口

Claims (2)

  1. 遊技球が通過する遊技領域と、
    前記遊技領域に設けられ、第1の遊技球の衝突力を利用して第2の遊技球の転動方向を変化させる転動方向変換装置と、
    前記遊技領域に配設される始動領域と、
    自身の入口に入球した遊技球を前記始動領域に導く始動領域誘導通路と、
    遊技球が前記始動領域に進入した場合に、始動情報を導出する始動情報導出手段と、
    前記始動情報に基づいて当否判定を行なう当否判定手段と、
    前記当否判定手段による当否判定の結果が特定の当否判定結果である場合に、遊技者に対する有利度が第1の有利度である第1の制御状態から、遊技者に対する有利度が該第1の有利度とは異なる第2の有利度である第2の制御状態に制御状態を移行させる制御状態移行手段と、
    図柄を変動表示させた後、前記当否判定手段による当否判定の結果に対応した図柄態様を停止表示する図柄変動停止表示を行う図柄表示手段と、を備える遊技台であって、
    前記転動方向変換装置は、
    2つの遊技球が衝突する衝突部と、
    前記第2の遊技球を前記衝突部に導く第2の遊技球用誘導通路と、
    前記第2の遊技球用誘導通路以外に設けられ、前記第1の遊技球を前記衝突部に導く第1の遊技球用誘導通路と、を備えると共に、
    前記衝突部は、遊技球が転動する第1の転動面および第2の転動面を有し、
    前記第1の転動面は、前記始動領域誘導通路の入口よりも低い位置に設けられ、
    前記第2の転動面は、前記第1の転動面よりも低い位置に設けられ、
    前記第1の遊技球用誘導通路を通過して前記衝突部に進入した前記第1の遊技球と前記第2の遊技球用誘導通路を通過して前記衝突部に進入した前記第2の遊技球とが前記第2の転動面において衝突することによって該第2の遊技球の転動方向を変化させて、該第1の遊技球と衝突しない場合よりも該第2の遊技球を前記始動領域誘導通路の入口に入球しやすくするように構成されることを特徴とする、遊技台。
  2. 前記転動方向変換装置は、前記第1の遊技球用誘導通路または前記第2の遊技球用誘導通路のいずれかに遊技球を導く振分通路をさらに備えることを特徴とする、
    請求項1に記載の遊技台。
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