JP2008307198A - 遊技台 - Google Patents

Abstract

【課題】遊技者の参加意識を高めることが可能になり、飽きの少ない遊技台を提供する。
を提供する。
【解決手段】操作手段を用いて遊技者による設定操作を受け付ける。表示制御手段は、この操作手段が受け付けた設定結果に基づく第１設定表示態様を表示手段に表示させた後、所定確率でこの設定結果に基づく第２設定表示態様を表示手段に更に表示させる。表示手段における最終停止態様が特別停止態様である場合は、遊技制御手段によって、遊技者に有利となる特別遊技状態を開始する。
【選択図】図１６

Description

本発明は、スロットマシン（パチスロ）やパチンコ機に代表される遊技台に関する。

パチンコ機などの遊技台は、遊技盤の遊技領域に、遊技球が入賞可能な始動口と、複数個の図柄を可変表示可能な可変表示領域を備える。この始動口に遊技球が入賞すると、可変表示領域の図柄を所定時間変動して、変動後の図柄が予め定めた特定図柄の組み合わせ（特定態様）になった場合に、遊技者に有利な遊技状態（以下、大当りという）を発生させるようにしている。

この種の遊技台では、可変表示領域を画像表示装置等により構成し、その可変表示領域に図柄を変動可能に表示する。また、一部停止した図柄が、将来に特定態様となる可能性が高いリーチ状態である場合や、その他の条件が成立した場合に、可変表示領域の背景部分に、キャラクター、その他の動画等を出現させて、その動画等により図柄変動を演出し、遊技者のゲームに対する興趣を喚起している。

また、遊技台に操作手段を設け、遊技者に操作手段を操作させて図柄を選択させ、選択された図柄でリーチ状態となった場合に、必ず遊技者に有利な遊技状態を発生させるものもある（例えば、特許文献１参照。）。
特開２００４−２７５４５６

しかしながら、上記従来の遊技台は、図柄を選択しても、可変表示領域で表示される図柄自体に何ら変化がないため、異なる遊技者が同じ遊技台を時間別に遊技する場合は、他人が設定した選択結果を判別できないという問題があった。また、自ら図柄を選択しても、長時間に亘って上記有利な状態が発生しないと、選択した図柄を失念してしまう恐れがあった。この結果、遊技者の遊技への参加意識が低下して、結局は通常の遊技状態と大差ない状態になってしまうという問題があった。

本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、遊技者の遊技への参加意欲を一層高め、興趣性を向上させる技術を提供することを目的としている。

上記目的は、以下の手段によって達成されるものである。

（１）遊技者による設定操作を受け付ける操作手段と、前記操作手段が受け付けた設定結果に基づく第１設定表示態様を前記表示手段に表示させた後、所定確率で前記設定結果に基づく第２設定表示態様を前記表示手段に表示させる表示制御手段と、前記表示手段における最終停止態様が特別停止態様である場合に、遊技者に有利となる特別遊技状態を開始する遊技制御手段と、を備えることを特徴とする遊技台。

（２）前記表示手段は、複数の装飾図柄を可変表示可能な複数の可変表示領域を有し、前記操作手段による前記設定結果は、前記複数の前記装飾図柄から遊技者が図柄選択する態様を含み、前記表示制御手段は、前記設定結果に基づいて、前記遊技者が選択した前記装飾図柄に替えて該装飾図柄に対応する設定図柄を前記表示手段に表示させるように制御し、前記第１設定表示態様は、複数の前記可変表示領域における可変表示中の１つを除いた全ての前記可変表示領域に前記設定図柄が停止表示される設定リーチ表示態様を含んでいることを特徴とする上記（１）記載の遊技台。

（３）前記表示制御手段は、前記第１及び第２設定表示態様に加えて、リーチ演出態様を少なくとも表示させることを特徴とする上記（１）又は（２）記載の遊技台。

（４）前記表示制御手段は、前記第１設定表示態様として前記設定リーチ表示態様を表示した後、前記第２設定表示態様として、前記設定図柄に対応したリーチ演出態様を少なくとも表示させることを特徴とする上記（２）記載の遊技台。

（５）前記表示制御手段は、前記第２設定表示態様として、前記設定結果に対応し且つ特別遊技状態への移行を意味する特別停止態様を少なくとも表示させることを特徴とする上記（１）乃至（４）のいずれか記載の遊技台。

（６）前記表示制御手段は、前記第１及び前記第２設定表示態様に加えて、特別遊技状態時に表示される特別遊技状態中演出態様を少なくとも表示させることを特徴とする上記（１）乃至（５）のいずれか記載の遊技台。

（７）前記表示制御手段は、前記第２設定表示態様として、特別遊技状態時に表示され且つ前記設定結果に基づく特別遊技状態中設定演出態様を少なくとも表示させることを特徴とする上記（１）乃至（６）のいずれか記載の遊技台。

（８）所定時間遊技が行われていないか否かを判定する遊技状態判定手段をさらに備え、前記表示制御手段は、前記遊技状態判定手段が所定時間遊技が行われていないと判定したとき、前記表示手段にデモ画面を表示させ、前記操作手段は、前記デモ画面の表示後に、遊技者の操作を受け付けることを特徴とする上記（１）乃至（７）のいずれか記載の遊技台。

（９）前記操作手段は、前記可変表示領域に停止表示された前記装飾図柄による遊技者の選択を受け付けることを特徴とする上記（１）乃至（８）のいずれか記載の遊技台。

（１０）前記設定リーチ表示態様として、前記表示手段の前記可変表示領域の１つにおいて前記設定図柄を仮停止し、前記仮停止した前記設定図柄を隣接する可変表示領域に移動して停止表示するとともに、前記仮停止した前記可変表示領域を再度可変表示とする設定分身リーチ表示態様を含むことを特徴とする上記（２）記載の遊技台。

（１１）遊技領域を有する遊技盤と、遊技者による設定操作を受け付ける操作手段と、前記遊技領域に配置され遊技球が進入可能な複数の排出口を有する構造物と、前記操作手段が受け付けた設定結果に基づいて、前記複数の排出口の中から設定排出口を決定し、且つ、前記設定排出口に遊技球が進入した場合に遊技者に有利な特別遊技状態を開始する遊技制御手段と、を備えることを特徴とする遊技台。

（１２）遊技領域を有する遊技盤と、遊技者による設定操作を受け付ける操作手段と、前記遊技領域に配置され、遊技球が入賞し易い開状態と遊技球が入賞し難い又は入賞し得ない閉状態とに切替可能な複数の可動入賞口と、前記操作手段の操作結果に基づいて、前記複数の可動入賞口の中から設定可動入賞口を決定し、且つ、表示手段における最終停止態様が特別遊技状態への移行を意味する特別停止態様となる場合に、前記設定可動入賞口を開状態として前記特別遊技状態を開始する遊技制御手段と、を備えることを特徴とする遊技台。

本発明によれば、遊技者の参加意識を高めることが可能になり、飽きの少ない遊技台を提供することが可能になる。

以下、図面を用いて、本発明の実施例１に係るパチンコ機（遊技台）について詳細に説明する。

＜全体構成＞

まず、図１を用いて、本発明の実施例１に係るパチンコ機１００の全体構成について説明する。なお、同図はパチンコ機１００を正面（遊技者側）から見た状態を示す略示正面図である。

パチンコ機１００は、遊技領域１０４を覆う閉状態および該遊技領域１０４を開放する開状態のうちの一方から他方に開閉状態を変化可能なガラス枠１５１と、このガラス枠１５１の奥側に視認可能に配設された遊技盤(盤面)１０２を備えている。この遊技盤１０２には、遊技球（以下、単に球と称する場合がある。）を遊技盤１０２の中央に位置する遊技領域１０４に案内するための外レール１０６と内レール１０８を配設している。

遊技領域１０４の中央やや上側には、横長の装飾設定図柄表示装置１１０を配設し、この装飾設定図柄表示装置１１０の右下には、普通図柄表示装置１１２と、特別図柄表示装置１１４と、普通図柄保留ランプ１１６と、特別図柄保留ランプ１１８と、高確中ランプ１２０を配設している。なお、以下、普通図柄を普図、特別図柄を特図と称する場合がある。

装飾設定図柄表示装置１１０は、装飾図柄または設定図柄（図２（ｂ）参照）などを表示するための表示装置であり、本実施例では液晶表示装置によって構成する。この装飾設定図柄表示装置１１０は、左図柄可変表示領域１１０ａ、中図柄可変表示領域１１０ｂ、右図柄可変表示領域１１０ｃの３つの表示領域に分割し、各々の表示領域１１０ａ、１１０ｂ、１１０ｃに異なった装飾図柄または設定図柄を表示することを可能としている。

普図表示装置１１２は、普図（図２（ｃ）参照）の表示を行うための表示装置であり、本実施例では７セグメントＬＥＤによって構成する。特図表示装置１１４は、特図（図２（ａ）参照）の表示を行うための表示装置であり、本実施例では７セグメントＬＥＤによって構成する。

普図保留ランプ１１６は、保留している普図変動遊技（詳細は後述）の数を示すためのランプであり、本実施例では、普図変動遊技の開始を２つまで保留することを可能としている。特図保留ランプ１１８は、保留している特図変動遊技（詳細は後述）の数を示すためのランプであり、本実施例では、特図変動遊技の開始を４つまで保留することを可能としている。高確中ランプ１２０は、遊技状態が高確率状態であること、または高確率状態になることを示すためのランプであり、遊技状態を低確率状態から高確率状態にする場合に点灯し、高確率状態から低確率状態にする場合に消灯する。

また、これらの表示装置やランプの周囲には、一般入賞口１２２と、普図始動口１２４と、第１特図始動口１２６と、第２特図始動口１２８と、可変入賞口１３０を配設している。

一般入賞口１２２は、本実施例では左右に２つずつ配設しており、この一般入賞口１２２への入球を所定の球検出センサ（図示省略）が検出した場合（一般入賞口１２２に入賞した場合）、後述する払出装置を駆動し、所定の個数（本実施例では１０個）の球を賞球として後述する貯留皿１４４に排出する。貯留皿１４４に排出した球は遊技者が自由に取り出すことが可能であり、これらの構成により、入賞に基づいて賞球を遊技者に払い出すようにしている。なお、一般入賞口１２２に入球した球は、パチンコ機１００の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。本実施例では、入賞の対価として遊技者に払い出す球を賞球、遊技者に貸し出す球を貸球と区別して呼ぶ場合があり、賞球と貸球を総称して球（遊技球）と呼ぶ。

普図始動口１２４は、ゲートやスルーチャッカーと呼ばれる、遊技領域１０４の所定の領域を球が通過したか否かを判定するための装置で構成しており、本実施例では左右に１つずつ配設している。普図始動口１２４を通過した球は一般入賞口１２２に入球した球と違って、遊技島側に排出することはない。球が普図始動口１２４を通過したことを所定の球検出センサが検出した場合、パチンコ機１００は、普図表示装置１１２による普図変動遊技を開始する。

第１特図始動口１２６は、本実施例では中央に１つだけ配設している。この第１特図始動口１２６への入球を所定の球検出センサが検出した場合、後述する払出装置を駆動し、所定の個数（本実施例では３個）の球を賞球として後述する貯留皿１４４に排出するとともに、特図表示装置１１４による特図変動遊技を開始する。なお、第１特図始動口１２６に入球した球は、パチンコ機１００の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。

第２特図始動口１２８は、電動チューリップ（電チュー）と呼ばれ、本実施例では第１特図始動口１２６の真下に１つだけ配設している。この第２特図始動口１２８は、左右に開閉自在な羽根を備え、羽根の閉鎖中は球の入球が不可能であり、普図変動遊技に当選し、普図表示装置１１２が当たり図柄を停止表示した場合に羽根が所定の時間間隔、所定の回数で開閉する。第２特図始動口１２８への入球を所定の球検出センサが検出した場合、後述する払出装置を駆動し、所定の個数（本実施例では５個）の球を賞球として後述する貯留皿１４４に排出するとともに、特図表示装置１１４による特図変動遊技を開始する。なお、第２特図始動口１２８に入球した球は、パチンコ機１００の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。

可変入賞口１３０は、大入賞口またはアタッカーと呼ばれ、本実施例では遊技領域１０４の中央部下方に１つだけ配設している。この可変入賞口１３０は、開閉自在な扉部材を備え、扉部材の閉鎖中は球の入球が不可能であり、特図変動遊技に当選し、特図表示装置１１４が大当たり図柄を停止表示した場合に扉部材が所定の時間間隔（例えば、開放時間２９秒、閉鎖時間１．５秒）、所定の回数（例えば１５回）で開閉する。可変入賞口１３０への入球を所定の球検出センサが検出した場合、後述する払出装置を駆動し、所定の個数（本実施例では１５球）の球を賞球として後述する貯留皿１４４に排出する。なお、可変入賞口１３０に入球した球は、パチンコ機１００の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。

さらに、これらの入賞口や始動口の近傍には、風車と呼ばれる円盤状の打球方向変換部材１３２や、遊技釘１３４を複数個、配設していると共に、内レール１０８の最下部には、いずれの入賞口や始動口にも入賞しなかった球をパチンコ機１００の裏側に誘導した後、遊技島側に排出するためのアウト口１３６を設けている。

遊技盤１０２の下方には、後述する発射モータによって回動する発射杆１３８と、この発射杆１３８の先端部に取り付けられて球を遊技領域１０４に向けて打ち出す発射槌１４０と、この発射槌１４０によって打ち出す球を外レール１０６に導くための発射レール１４２と、球を一時的に貯留すると共に、貯留している球を順次、発射レール１４２に供給するための貯留皿１４４と、遊技者による押下操作が可能な操作手段であり、所定の時期にその操作を検出した場合に上述の装飾設定図柄表示装置１１０などによる演出表示を変化させるためのチャンスボタン１４６を配設している。

本実施例の操作手段となるチャンスボタン１４６は、遊技者による設定操作を受け付ける。具体的には、装飾設定図柄表示装置１１０においてデモ画面を表示後、全ての装飾図柄（合計８種類、詳細は後述）を一覧表示して順番に強調表示を行い、遊技者が望む装飾図柄が強調表示されている間にこのチャンスボタン１４６を押すことで、この装飾図柄の選択を完了させる。

発射杆１３８および発射槌１４０の下方には、発射杆１３８を制御して遊技領域１０４に向けて球の発射強度の操作を行うための操作ハンドル１４８を配設していると共に、貯留皿１４４の下方には、貯留皿１４４に貯留できない溢れ球を貯留するための下皿１５０を設けている。この操作ハンドル１４８を利用して、装飾図柄から所望の図柄を選択させることも可能である。

また、図示は省略するが、装飾用のランプとして、遊技盤１０２の所定箇所（例えば、内レール１０８の内周側に沿った箇所）には複数種類の盤ランプを配設し、遊技盤１０２上方の外側や貯留皿１４４には複数種類の枠ランプを配設している。

このパチンコ機１００は、遊技者が貯留皿１４４に貯留している球を発射レール１４２の発射位置に供給し、遊技者の操作ハンドル１４８の操作量に応じた強度で発射モータを駆動し、発射杆１３８および発射槌１４０によって外レール１０６、内レール１０８を通過させて遊技領域１０４に打ち出す。そして、遊技領域１０４の上部に到達した球は、打球方向変換部材１３２や遊技釘１３４などによって進行方向を変えながら下方に落下し、入賞口（一般入賞口１２２、可変入賞口１３０）や始動口（第１特図始動口１２６、第２特図始動口１２８）に入賞するか、いずれの入賞口や始動口にも入賞することなく、または普図始動口１２４を通過するのみでアウト口１３６に到達する。

＜図柄の種類＞

次に、図２（ａ）〜（ｃ）を用いて、パチンコ機１００の特図表示装置１１４、装飾設定図柄表示装置１１０、普図表示装置１１２が停止表示する特図および普図の種類について説明する。

図２（ａ）は特図の停止表示態様の一例を示したものである。本実施例の特図の停止表示態様には、大当たり図柄である特図１と、特別大当たり図柄である特図２と、外れ図柄である特図３の３種類がある。第１特図始動口１２６または第２特図始動口１２８に球が入賞したことを所定の球検出センサが検出したことを条件として特図変動遊技を開始した場合には、特図表示装置１１４は、７個のセグメントの全点灯と、中央の１個のセグメントの点灯を繰り返す特図の変動表示を行う。そして、特図の変動開始前に決定した変動時間が経過すると、特図変動遊技（大当たり遊技）の当選を報知する場合には特図１を停止表示し、特図変動遊技（特別大当たり遊技）の当選を報知する場合には特図２を停止表示し、特図変動遊技の外れを報知する場合には特図３を停止表示する。なお、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。

図２（ｂ）は装飾図柄及び設定図柄の一例を示したものである。本実施例の装飾図柄は、装飾１〜装飾８の８種類が存在する。また、本実施例の設定図柄は、各装飾図柄に対応して、設定１〜設定８の８種類の設定図柄が存在する。第１特図始動口１２６または第２特図始動口１２８に球が入賞したことを所定の球検出センサが検出したことを条件にして、装飾設定図柄表示装置１１０の左図柄可変表示領域１１０ａ、中図柄可変表示領域１１０ｂ、右図柄可変表示領域１１０ｃの各図柄可変表示領域に、装飾１→装飾２→装飾３→・・・・装飾７→装飾８→装飾１→・・・の順番で表示を切り替える装飾図柄の変動表示を行う。また、後述する図柄設定処理によって、遊技者による図柄の設定が実行されている場合は、装飾図柄に替えて設定図柄を挿入して変動表示を行う。例えば、設定５が選択されている場合には、装飾設定図柄表示装置１１０の左図柄可変表示領域１１０ａ、中図柄可変表示領域１１０ｂ、右図柄可変表示領域１１０ｃの各図柄可変表示領域に、装飾１→装飾２→・・・→設定５→・・・→装飾８→装飾１→・・・の順番で表示を切り替える変動表示を行う。この図柄の設定に関しては、１つの図柄に限られず、複数の図柄を設定できるようにしてもよく、この場合は、装飾図柄の変動表示中の複数個所に、対応する設定図柄が挿入される。

そして、特図変動遊技（大当たり遊技）の当選を報知する場合には、図柄可変表示領域１１０ａ〜１１０ｃに大当たりに対応する図柄組合せ（本実施例では、同一の数字の装飾図柄の組合せ（例えば、装飾２−装飾２−装飾２））又は設定図柄の組合せ（本実施例では、同一の数字の設定図柄の組合せ（例えば、設定２−設定２−設定２））を停止表示する。また、特図変動遊技（特別大当たり遊技）の当選を報知する場合には、特別大当たりに対応する装飾図柄の組合せ（本実施例では、同一の奇数番号数字の装飾図柄の組合せ（例えば、装飾１−装飾１−装飾１））又は設定図柄の組合せ（本実施例では、同一の奇数番号数字の設定図柄の組合せ（例えば、設定１−設定１−設定１））を停止表示する。なお、大当たりに対応する図柄の組合せを停止表示した場合には、大当たり遊技、または特別大当たり遊技を開始し、特別大当たりに対応する図柄の組合せを停止表示した場合には、特別大当たり遊技を開始する。また、外れを報知する場合には、図柄可変表示領域１１０ａ〜１１０ｃに大当たりに対応する図柄組合せ以外の図柄組合せを停止表示した後で、保留している装飾図柄・設定図柄の変動表示があれば、その変動表示を開始する。

図２（ｃ）は普図の停止表示態様の一例を示したものである。本実施例の普図の停止表示態様には、当たり図柄である普図１と、外れ図柄である普図２の２種類がある。普図始動口１２４を球が通過したことを所定の球検出センサが検出したことを条件として普図表示遊技を開始した場合には、普図表示装置１１２は、７個のセグメントの全点灯と、中央の１個のセグメントの点灯を繰り返す普図の変動表示を行う。そして、普図変動遊技の当選を報知する場合には普図１を停止表示し、普図変動遊技の外れを報知する場合には普図２を停止表示する。

＜制御部＞

次に、図３を用いて、このパチンコ機１００の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は主制御部、演出制御部、払出制御部、発射制御部、および電源管理部の回路ブロック図である。

パチンコ機１００の制御部は、大別すると、遊技の中枢部分を制御する主制御部３００と、主制御部３００が送信するコマンド信号（以下、単にコマンドと呼ぶ）に応じて、主に演出の制御を行う演出制御部３５０と、主制御部３００が送信するコマンドに応じて、主に遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御部４００と、遊技球の発射制御を行う発射制御部４５０と、パチンコ機１００に供給される電源を、パチンコ機１００に搭載した電気部品に送電するための所定の電力を生成する電源管理部５００によって構成している。

＜主制御部＞

まず、パチンコ機１００の主制御部３００について説明する。

主制御部３００は、主制御部３００の全体を制御する基本回路３０２を備えており、この基本回路３０２には、ＣＰＵ３０４と、制御プログラムや各種データを記憶するためのＲＯＭ３０６と、一時的にデータを記憶するためのＲＡＭ３０８と、各種デバイスの入出力を制御するためのＩ／Ｏ３１０と、時間や回数などを計測するためのカウンタタイマ３１２と、を搭載している。なお、ＲＯＭ３０６やＲＡＭ３０８については他の記憶手段を用いてもよく、この点は後述する演出制御部３５０や払出制御部４００についても同様である。この基本回路３０２のＣＰＵ３０４は、水晶発信器３１４ｂが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。

また、基本回路３０２には、水晶発信器３１４ａが出力するクロック信号を受信する度に０〜６５５３５の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用しているカウンタ回路３１６（この回路には２つのカウンタを内臓しているものとする）と、ガラス枠１５１の開放／閉鎖を検出するガラス枠開放センサ、前枠の開放／閉鎖を検出する前枠開放センサ、下皿１５０が球で一杯になったことを検出する下皿満タンセンサ、各始動口、入賞口の入り口および可変入賞口の内部に設けた球検出センサなどを含む各種センサ３１８やチャンスボタン１４６の出力信号を受信し、増幅結果や基準電圧との比較結果をカウンタ回路３１６および基本回路３０２に出力するためのセンサ回路３２０と、特図表示装置１１４の表示制御を行うための表示回路３２２と、普図表示装置１１２の表示制御を行うための表示回路３２４と、各種状態表示部３２６（普図保留ランプ１１６、特図保留ランプ１１８など）の表示制御を行うための表示回路３２８と、第２特図始動口１２８や可変入賞口１３０などを開閉駆動する各種ソレノイド３３０を制御するためのソレノイド回路３３２を接続している。

なお、第１特図始動口１２６に球が入賞したことを球検出センサ３１８が検出した場合には、センサ回路３２０は球を検出したことを示す信号をカウンタ回路３１６に出力する。この信号を受信したカウンタ回路３１６は、第１特図始動口１２６に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、第１特図始動口１２６に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。また、カウンタ回路３１６は、第２特図始動口１２８に球が入賞したことを示す信号を受信した場合も同様に、第２特図始動口１２８に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、第２特図始動口１２８に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。

さらに、基本回路３０２には、情報出力回路３３４を接続しており、主制御部３００は、この情報出力回路３３４を介して、外部のホールコンピュータ（図示省略）等が備える情報入力回路５５０にパチンコ機１００の遊技情報（例えば、遊技状態）を出力する。

また、主制御部３００には、電源管理部５００から主制御部３００に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路（図示省略）を設けており、この電圧監視回路は、電源の電圧値が所定の値（本実施例では９ｖ）未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路３０２に出力する。

また、主制御部３００には、電源が投入されると起動信号を出力する起動信号出力回路（図示省略）を設けており、ＣＰＵ３０４は、この起動信号出力回路から起動信号を入力した場合に、遊技制御を開始する（後述する主制御部メイン処理を開始する）。

また、主制御部３００には、演出制御部３５０にコマンドを送信するための出力インターフェースと、払出制御部４００にコマンドを送信するための出力インターフェースをそれぞれ設けており、演出制御部３５０には、主制御部３００からコマンドを受信するための入力インターフェースを設け、払出制御部４００には、主制御部３００からコマンドを受信するための入力インターフェースを設けている。この構成により、主制御部３００と、演出制御部３５０および払出制御部４００との通信を可能としている。なお、主制御部３００と演出制御部３５０および払出制御部４００との情報通信は一方向の通信であり、主制御部３００は演出制御部３５０および払出制御部４００にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、演出制御部３５０および払出制御部４００からは主制御部３００にコマンド等の信号を送信できないように構成している。

＜演出制御部＞

次に、パチンコ機１００の演出制御部３５０について説明する。

演出制御部３５０は、主に主制御部３００が送信したコマンド等に基づいて演出制御部３５０の全体を制御する基本回路３５２を備えており、この基本回路３５２には、ＣＰＵ３５４と、制御プログラムや各種データを記憶するためのＲＯＭ３５６と、一時的にデータを記憶するためのＲＡＭ３５８と、各種デバイスの入出力を制御するためのＩ／Ｏ３６０と、時間や回数などを計測するためのカウンタタイマ３６２を搭載している。この基本回路３５２のＣＰＵ３５４は、水晶発信器３６４が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。

また、基本回路３５２には、スピーカ３６６（およびアンプ）の制御を行うための音源ＩＣ３６８と、枠ランプ、盤ランプなどの各種ランプ３７０の制御を行うための表示回路３７２と、装飾設定図柄表示装置（液晶表示装置）１１０の制御を行うための液晶制御回路３７４と、チャンスボタン１４６の操作を検出した場合に基本回路３５２に検出信号を出力するチャンスボタン検出回路３６４を接続している。

また、演出制御部３５０には、電源が投入されると起動信号を出力する起動信号出力回路（図示省略）を設けており、ＣＰＵ３５４は、この起動信号出力回路から起動信号を入力した場合に、演出制御を開始する。

＜払出制御部、発射制御部、電源管理部＞

次に、パチンコ機１００の払出制御部４００、発射制御部４５０、および電源管理部５００について説明する。

払出制御部４００は、主に主制御部３００が送信したコマンド等の信号に基づいて払出装置４０２を制御すると共に、払出センサ４０４が出力する制御信号に基づいて賞球または貸球の払い出しが完了したか否かを検出すると共に、インターフェース部４０６を介して、パチンコ機１００とは別体で設けられたカードユニット５５２との通信を行う。

発射制御部４５０は、払出制御部４００が出力する、発射許可または停止を指示する制御信号や、操作ハンドル１４８内に設けた発射強度出力回路が出力する、遊技者による発射ハンドル１４８の操作量に応じた発射強度を指示する制御信号に基づいて、発射杆１３８および発射槌１４０を駆動する発射モータ４５２の制御や、貯留皿１４４から発射レール１４２に球を供給する球送り装置４５４の制御を行う。

電源管理部５００は、パチンコ機１００に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して主制御部３００、払出制御部４００などの各制御部や払出装置４０２などの各装置に供給する。さらに、電源管理部５００は、外部からの電源が断たれた後も所定の部品（例えば主制御部３００のＲＡＭ３０８など）に所定の期間（例えば１０日間）電力を供給するための蓄電装置（例えばコンデンサ）と、この蓄電装置よりも静電容量が小さく、所定の部品（例えば主制御部３００の基本回路３０２全体）に供給している電力が、静電気ノイズ、人的なミス、遊技台に供給される電力の低下などが原因で変動し、低下している場合に、ある程度の電力を補うための蓄電装置（例えばコンデンサ）をさらに備えている。この蓄電装置により、所定の部品（例えば主制御部３００）に供給される電力が電断時、復電時などに不安定になっても、ある程度安定してその所定の部品は動作できるように構成している。また、電源管理部５００を構成する電源基板には遊技店の店員などが操作可能な操作部（ＲＡＭクリアスイッチ）を備えており、電源投入時にこの操作部が操作されていることを検出した場合には、各制御部の基本回路３０２、３５２および４０２に、ＲＡＭ３０８および３５８を初期化することを指令するＲＡＭクリア信号を出力するようにしている。
＜図柄設定処理＞

次に、図４を用いて、パチンコ機１００の主制御部３００のＣＰＵ３０４が実行する図柄設定処理について説明する。なお図４は、この処理の流れを示すフローチャートである。なお、図１５には、この図柄設定処理において、装飾設定図柄表示装置１１０に表示されるサンプル画面が示されている。

既述のとおり、主制御部３００は、ＲＯＭ３０６に予め記憶している図柄設定処理プログラムに従って処理を実行し、まず、ステップＳ５０で、所定時間に亘って球検出センサからの信号が無いか否かを判断する。この判断は、センサ回路３２０から基本回路３０２に出力される信号を用いる。ここで球検出センサからの信号がある（ＮＯ）場合は遊技中であると判断して処理を終了（復帰）させる。

球検出センサからの信号が無い（ＹＥＳ）場合は、ステップＳ５２に進み、デモ画面表示コマンドを演出制御部３５０に送信する。なお、このコマンドを受けた演出制御部３５０では、液晶制御回路３７４を利用して、装飾設定図柄表示装置１１０に対してデモ画面を表示するように指示する。この結果、通常の装飾・設定図柄などの表示画面からデモ画面に移行する（図１５（ａ）および（ｂ）参照）。このデモ画面には、例えば「図柄設定画面へＧＯ！」のように、遊技者に図柄設定を促す表示を含める。

次いでステップＳ５４では、チャンスボタン１４６から出力信号が有るか否かを判定する。所定期間に亘ってこの信号が無い（ＮＯ）場合は、遊技者は図柄設定する意思がないと判断して、処理を終了（復帰）する。一方、信号がある（ＹＥＳ）場合は、ステップＳ５６に進み、図柄設定可否画面表示コマンドを演出制御部３５０に送信する。なお、このコマンドを受けた演出制御部３５０では、液晶制御回路３７４を利用して、装飾設定図柄表示装置１１０に対して図柄設定可否画面を表示するように指示する（図１５（ｃ）参照）。図柄設定可否画面では、図柄設定を行うか否かを決定する「はい」「いいえ」を交互に強調表示する。「はい」「いいえ」の一方が強調表示されているタイミングでチャンスボタン１４６を押せば、遊技者は、図柄設定を行うか否かを自ら決定できる。

その後、ステップＳ５８では、チャンスボタン１４６からの信号の有無を判断する。信号が無い（ＮＯ）場合は、ステップＳ６０に進んで図柄設定可否画面の表示開始から３００秒経過しているか否かを判定し、経過していない（ＮＯ）場合はチャンスボタン１４６からの信号を待つために、ステップＳ５８に戻る。３００秒を経過している（ＹＥＳ）場合は、図柄設定を行う意思がないと判断して図柄設定処理を終了（復帰）させる。

一方、ステップＳ６２において、チャンスボタン１４６から信号が有る（ＹＥＳ）場合には、ステップＳ６２に進み、図柄設定可否画面で「はい」が選択されているか否かを判定する。「はい」が選択されていない、即ち「いいえ」が選択された（ＮＯ）場合には、図柄設定を行う意思がないので図柄設定処理を終了（復帰）させる。一方、「はい」が選択されている（ＹＥＳ）場合は、ステップＳ６４に進み、図柄選択画面表示コマンドを送信する。なお、このコマンドを受けた演出制御部３５０では、液晶制御回路３７４を利用して、装飾設定図柄表示装置１１０に対して図柄選択画面を表示するように指示する（図１５（ｄ）参照）。装飾設定図柄表示装置１１０には、全装飾図柄（装飾１〜装飾８）の一覧と、「設定しない」及び「戻る」図柄が表示される。更にこの画面では、装飾１〜装飾８、「設定しない」及び「戻る」図柄が順番に強調表示されるようになっており、遊技者は、特定の図柄が強調表示されているタイミングでチャンスボタン１４６を押す。

次に、ステップＳ６６において、チャンスボタン１４６からの信号の有無を判断し、信号が無い（ＮＯ）場合はステップＳ６８に進んで図柄設定画面の表示開始から３００秒経過しているか否かを判定し、経過していない（ＮＯ）場合は、チャンスボタン１４６からの信号を待つためにステップＳ６６に戻る。３００秒を経過している（ＹＥＳ）場合は、図柄設定を行う意思がないと判断して図柄設定処理を終了（復帰）させる。

ステップＳ６６において、チャンスボタン１４６から信号が有る（ＹＥＳ）場合は、ステップＳ７０に進み、装飾図柄から図柄選択がなされているかを判定し、装飾図柄の選択がなされていない（ＮＯ）場合は、ステップＳ７２において、「設定しない」ボタン図柄が選択されたか否かを判定し、このステップＳ７２において、「設定しない」ボタン図柄が選択されている（ＹＥＳ）場合には、図柄設定を望まないので、ステップＳ７４において「設定図柄なし」を決定してその旨をコマンドによって演出制御部３５０に送信し、図柄設定処理を終了させる。また、ステップＳ７２において、「設定しない」ボタン図柄が選択されていない、即ち「戻る」ボタン図柄が選択されている場合には、図柄設定を行う意思がないと判断して図柄設定処理を終了（復帰）させる。

ステップＳ７０に戻って、装飾図柄の選択がなされた（ＹＥＳ）場合は、ステップＳ７６に進んで、選択された装飾図柄に対応する設定図柄を決定し、この装飾図柄に替えて設定図柄を表示する旨のコマンドを演出制御部３５０に送信する。

＜主制御部のデータテーブル＞

次に、パチンコ機１００の主制御部３００のＲＯＭ３０６が記憶しているデータテーブルについて説明する。図５（ａ）に示す大当たり判定テーブルは、ＲＡＭ３０８に設けた遊技状態格納領域に記憶している特図抽選状態の種類と、抽選データと、を対応付けして記憶したデータテーブルである。

主制御部３００の基本回路３０２は、この大当たり判定テーブルを用いて特図変動遊技を当選（大当たり）とするか、不当選（外れ）とするかの決定、すなわち大当たり判定を行う。なお、特図抽選状態の情報は、特図変動遊技を所定の低確率で当選と判定する低確率状態を示す情報、および低確率よりも高い高確率で特図変動遊技を当選と判定する高確率状態を示す情報などを含むが、以下、これらを単に低確率状態および高確率状態と称する。また、遊技状態格納領域に記憶する情報には別の情報もあるが、これらの情報については後述する。

大当たり判定テーブルの抽選データは、第１特図始動口１２６または第２特図始動口１２８に球が入賞したことを所定の球検出センサが検出した場合に開始する特図変動遊技の結果を決定するために使用する抽選データである。例えば、特図抽選状態が低確率状態の場合、取得した特図当選乱数値（乱数値については後述する）が１０００１〜１０１８７であるときは、特図変動遊技の当選と判定してＲＡＭ３０８に設けた大当たりフラグの格納領域に大当たりとなることを示す情報を設定する（以下、大当たりフラグの格納領域に大当たりの情報を設定することを「大当たりフラグをオンに設定する」という）。一方、取得した特図当選乱数値が１０００１〜１０１８７以外の数値である場合には、特図変動遊技の外れと判定して上述の大当たりフラグの格納領域に外れとなることを示す情報を設定する（以下、大当たりフラグの格納領域に外れの情報を設定することを「大当たりフラグをオフに設定する」という）。なお、本実施例では、特図当選乱数値の取り得る数値範囲は０〜６５５３５（数値範囲の大きさは６５５３６）、低確率状態における抽選データが示す数値範囲は１０００１〜１０１８７（数値範囲の大きさは１８７）であるから、低確率状態の第１特図始動口１２６または第２特図始動口１２８への球の入賞に基づく特図変動遊技の当選確率は、約１／３５０．４（＝１８７／６５５３６）である。これに対して、高確率状態における抽選データが示す数値範囲は２０００１〜２１８７１（数値範囲の大きさは１８７１）であるから、高確率状態の第１特図始動口１２６または第２特図始動口１２８への球の入賞に基づく特図変動遊技の当選確率は約１／３５．０（＝１８７１／６５５３６）であり、特図変動遊技の当選確率は、低確率状態よりも高確率状態の方が高くなるように設定している。

図５（ｂ）には、大当たり時の特図選択テーブルが示されている。この判定テーブルは、上述図５（ａ）の大当たり判定の結果が大当たりであることを条件に、更に「特図１」と「特図２」を選択する抽選データを記憶したデータテーブルとなる。なお、本実施例では、通常の大当たりの際に表示する特別図柄が「特図１」、特別大当たりの際に表示する特別図柄が「特図２」となるので（図２（ａ）参照）、この大当たり時の特図選択テーブルは、高確率状態（確率変動状態）の移行判定と同義である。

主制御部３００の基本回路３０２は、この「大当たり時の特図選択テーブル」を用いて、各遊技の際に表示する特別図柄（特図１、特図２）の選定を行う。例えば、取得した確変乱数値（乱数値については後述する）が６４〜１２７の数値である場合には、ＲＡＭ３０８に設けた確変（確率変動）フラグの格納領域に、特図変動遊技の終了後に特別大当たり遊技を開始すると共に、特図表示装置１１４に特図２を表示することを示す情報を設定する（ここで、確変フラグの格納領域に特別大当たり遊技開始の情報を設定することを確変フラグをオンに設定するという）。一方、取得した確変乱数値が０〜６３である場合には、上述の確変フラグの格納領域に、大当たり遊技を開始すると共に、特図表示装置１１４に特図１を表示することを示す情報を設定する（ここで、確変フラグの格納領域に大当たり遊技開始の情報を設定することを確変フラグをオフに設定するという）。なお、本実施例では、確変乱数値の取り得る数値範囲は０〜１２７（数値範囲の大きさは１２８）、抽選データの範囲は６４〜１２７（数値範囲の大きさは６４）であるから、大当たり判定の結果が当選である場合に、更に「特図２」を選択する確率、すなわち特別大当たりを開始する確率は１／２（＝６４／１２８）である。

図５（ｃ）には、大当たり時且つ図柄設定時のモード選択テーブルが示されている。具体的にこの判定テーブルは、上記図柄設定処理によって遊技者が図柄を設定したことを条件として、装飾設定図柄表示装置１１０に表示する演出モードを、「装飾図柄モード」と「設定図柄モード」から選択する抽選データを記憶したデータテーブルとなる。なお、このモード選択テーブルは、図５（ｂ）の大当たり時の特図選択と同じタイミングで参照される。なお、大当たり以外の場合は常に「装飾図柄モード」となる。

主制御部３００の基本回路３０２は、この大当たり時且つ図柄設定時のモード選択テーブルを用いて、特図変動遊技の終了時に、装飾図柄モードによる大当たり演出を行うか、設定図柄モードによる大当たり演出を行うかの選定を行う。例えば、図柄設定処理において、遊技者が設定図柄として「設定５」を設定しており（図２（ｂ）参照）、取得した図柄モード乱数値（乱数値については後述する）が２８〜１２７の数値である場合には、ＲＡＭ３０８に設けた図柄モードフラグの格納領域に、「設定図柄モード」による大当たり演出を行うことを示す情報を設定する（ここで、図柄モードフラグの格納領域に「設定図柄モード」による演出の情報を設定することを図柄モードフラグをオンに設定するという）。

一方、取得した図柄モード乱数値が０〜２７である場合には、上述の図柄モードフラグの格納領域に、「装飾図柄モード」による大当たり演出を行うことを示す情報を設定する（ここで、図柄モードフラグの格納領域に「装飾図柄モード」による演出の情報を設定することを図柄モードフラグをオフに設定するという）。

なお、本実施例では、図柄モード乱数値の取り得る数値範囲は０〜１２７（数値範囲の大きさは１２８）であり、設定図柄モードによる演出を実行する範囲は２８〜１２７（数値範囲の大きさは１００）であるから、設定図柄モードによる演出を行う確率は１００／１２８である。また、装飾図柄モードによる演出を実行する範囲は０〜２７（数値範囲の大きさは２８）であるから、装飾図柄モードによる演出を行う確率は２８／１２８である。従って、本実施例では、遊技者が図柄を設定した場合であっても、所定の確率（２８／１２８）で、設定図柄モードではなく通常の装飾図柄モードによって大当たり演出が実行される場合を含めている。このようにすると、設定図柄モードへの移行に関しても抽選が行われるので、この希少感によって遊技性を高めることができる。

図５（ｄ）に示すタイマ番号決定テーブルは、大当たりフラグと、図柄モードフラグと、抽選データと、特図表示装置１１４による特図の変動表示を開始してから停止表示をするまでの変動時間を示すタイマ番号と、を対応付けして記憶したデータテーブルである。

主制御部３００の基本回路３０２は、このタイマ番号決定テーブルと、上述の大当たり判定結果（大当たりフラグの値）、図柄モードの判定結果（図柄モードフラグの値）および特図タイマ乱数値（乱数値については後述する）に基づいて、タイマ番号を選択する。例えば、大当たりフラグがオフ（不当選）且つ図柄モードフラグがオフ（装飾図柄モード）であって、取得した特図タイマ乱数値が０〜６０２３５の数値である場合には、タイマ番号として＊１（変動時間＊２）を選択する。なお、タイマ番号＊１（変動時間＊２）についての詳細は後述する。また、大当たりフラグがオン（当選）且つ図柄モードフラグがオフ（装飾図柄モード）であって、取得した特図タイマ乱数値が０〜１５５３５の数値である場合には、タイマ番号としてタイマ２（変動時間１０秒）を選択する。

更に、大当たりフラグがオン（当選）且つ図柄モードフラグがオン（設定図柄モード）であって、取得した特図タイマ乱数値が０〜６５５３５の数値である場合は、タイマ番号としてタイマ５（変動時間５０秒）を選択する。

なお、本実施例では、特図タイマ乱数値の取り得る数値範囲は０〜６５５３５（数値範囲の大きさは６５５３６）であり、上述の大当たり判定結果が不当選（オフ）の場合のタイマ＊１の乱数範囲は０〜６０２３５（数値範囲の大きさは６０２３６）であるから、タイマ番号として＊１（変動時間＊２）を選択する確率は６０２３６／６５５３６である。また、タイマ番号として、タイマ２（変動時間１０秒）を選択する確率は４２５０／６５５３６、タイマ３（変動時間２０秒）を選択する確率は８００／６５５３６、タイマ３（変動時間４０秒）を選択する確率は２５０／６５５３６である。

一方、大当たり判定結果が当選の場合であって、装飾図柄モードの場合は、タイマ２のタイマ乱数の範囲は０〜１５５３５（数値範囲の大きさは１５５３６）であるから、タイマ番号としてタイマ２（変動時間１０秒）を選択する確率は１５５３５／６５５３６である。また、タイマ番号として、タイマ３（変動時間２０秒）を選択する確率は９０００／６５５３６、タイマ４（変動時間４０秒）を選択する確率は３８０００／６５５３６、タイマ５（変動時間５０秒）を選択する確率は３０００／６５５３６である。

更に、大当たり判定結果が当選の場合であって、設定図柄モードの場合は、タイマ５のタイマ乱数の範囲は０〜６５５３６（数値範囲の大きさは６５５３５）であるから、タイマ５を選択する確率は１である。つまり、大当たりにおいて設定図柄モードによる演出を行う場合は、変動時間の長いタイマ５を選択して期待感を高めるようになっている。

なお、本実施例では、タイマ番号が＊１（変動時間＊２）の場合、図５（ｅ）に表示される別タイマ選択テーブルを用いてタイマ番号（変動時間）を決定する。具体的には、特図変動遊技の保留個数が３の場合であって、サブ特図タイマの乱数値が０〜１（数値範囲の大きさは２）である場合は、タイマ１（変動時間５秒）を選択し、同保留個数であってサブ特図タイマの乱数値が２〜６４（数値範囲の大きさは６３）である場合は、タイマ１１（変動時間３．５秒）を選択し、同保留個数であってサブ特図タイマの乱数値が６５〜１２７（数値範囲の大きさは６３）である場合は、タイマ１２（変動時間２．５秒）を選択する。

また、特図変動遊技の保留個数が２の場合であって、サブ特図タイマの乱数値が０〜３（数値範囲の大きさは４）である場合は、タイマ１（変動時間５秒）を選択し、同保留個数であってサブ特図タイマの乱数値が４〜１２３（数値範囲の大きさは１２０）である場合は、タイマ１１（変動時間３．５秒）を選択し、同保留個数であってサブ特図タイマの乱数値が１２４〜１２７（数値範囲の大きさは４）である場合は、タイマ１２（変動時間２．５秒）を選択する。

特図変動遊技の保留個数が０又は１の場合であって、サブ特図タイマの乱数値が０〜１２５（数値範囲の大きさは１２６）である場合は、タイマ１（変動時間５秒）を選択し、同保留個数であってサブ特図タイマの乱数値が１２６（数値範囲の大きさは１）である場合は、タイマ１１（変動時間３．５秒）を選択し、同保留個数であってサブ特図タイマの乱数値が１２７（数値範囲の大きさは１）である場合は、タイマ１２（変動時間２．５秒）を選択する。このように別タイマ選択テーブルを用いることで、保留回数が多いほど速やかな遊技進行を実現するようにしている。

＜演出制御部のデータテーブル＞

次に、パチンコ機１００の演出制御部３５０のＲＯＭ３５６が記憶している演出設定用のデータテーブルについて説明する。なお、本実施例では、図柄モードが「装飾図柄モード」の場合は、図６、図７、図８のデータテーブルを参照してリーチ演出設定を行うと共に、図９のデータテーブルで大当たり演出設定を行う。また、図柄モードが「設定図柄モード」の場合は、図１０（ａ）のデータテーブルを参照してリーチ演出設定を行うと共に、図１０（ｂ）のデータテーブルで大当たり演出設定を行う。

まず、装飾図柄モードのデータテーブルについて説明する。図６（ａ）は上述の大当たり判定の結果が不当選（大当たりフラグがオフ）の場合に使用する変動番号選択テーブルの一例を示したものであり、同図（ｂ）は上述の大当たり判定の結果が当選（大当たりフラグがオン）の場合に使用する変動番号選択テーブルの一例を示したものである。

この変動番号選択テーブルは、装飾設定図柄表示装置１１０における演出表示態様を決定する抽選データを記憶したデータテーブルである。なお、変動選択テーブルの変動態様の項目に対応する列には、変動番号に対応する変動態様名称を参考までに記載しており、例えば、変動番号の変動３を選択した場合には、変動態様「ロングリーチ」で表示制御を行い、変動番号の変動４を選択した場合には、演出態様「トリプルラインリーチ」で表示制御を行うことを示している。

演出制御部３５０の基本回路３５２は、大当たりフラグがオフの場合（この場合は常に「装飾図柄モード」となる）、図６（ａ）に示す「大当たりフラグがオフの場合の変動番号選択テーブル」、「タイマ番号」および「変動決定用乱数値」に基づいて変動番号を選択する。例えば、大当たりフラグがオフ、タイマ番号がタイマ１の場合には、取得した変動決定用乱数値に関わらず変動１（リーチなし）を選択する。なお、本実施例では、変動決定用乱数値の取り得る数値は０〜１２７（数値範囲の大きさは１２８）であり、変動１に対応する変動選択乱数の数値は０〜１２７（数値範囲の大きさは１２８）であるから、変動番号として変動１を選択する確率は１（＝１２８／１２８）である。

また、演出制御部３５０の基本回路３５２は、設定モードが「装飾図柄モード」であって、大当たりフラグがオンの場合、図６（ｂ）に示す「大当たりフラグがオン且つ装飾図柄モードの場合の変動番号選択テーブル」と、「タイマ番号」、「確変フラグ」および「変動決定用乱数値」に基づいて変動番号を選択する。例えば、大当たりフラグがオン、タイマ番号がタイマ２、確変フラグがオフ、取得した変動決定用乱数値が０〜４７の数値（数値範囲の大きさは４８）の場合は、変動番号として変動８（ノーマルリーチ）を選択し、取得した変動決定用乱数値が４８〜１２７の数値（数値範囲の大きさは８０）の場合は、変動番号として変動９（ノーマル逆転リーチ）を選択する。なお、本実施例では、変動決定用乱数値の取り得る数値範囲は０〜１２７（数値範囲の大きさは１２８）であり、変動８に対応する変動選択乱数の数値範囲の大きさは４８であるから、変動番号として変動８を選択する確率は４８／１２８であり、変動９に対応する変動選択乱数の数値範囲の大きさは８０であるから、変動番号として変動９を選択する確率は８０／１２８である。

なお、装飾図柄モードでタイマ５が抽選される確率が３０００／６５５３６と低いので（図５（ｄ）参照）、その結果、タイマ５に対応する変動２０〜変動３５の抽選確率が最も低い。つまり、第１〜第８プレミアリーチの希少性が高く、更に、第１〜第８プレミアリーチのそれぞれが選択される確率は１６／１２８となる。従って、図柄設定を行わない場合、又は図柄設定を行ったとしても図柄モード判定で「装飾図柄モード」となってしまった場合、遊技者が見たいプレミアリーチ（例えば第３プレミアリーチ）が表示される確率は極めて低いことになる。

図７〜図８は、上記「変動番号」、「停止図柄決定用乱数値」に基づいて装飾設定図柄表示装置１１０に仮停止させる仮停止図柄の組合せ、および停止表示させる停止図柄の組合せを決定するための停止図柄選択テーブルの一例を示した図である。なお、ここでは便宜上、仮停止図柄および停止図柄の組合せについて、全て装飾図柄で表示しているが、遊技者によって図柄が設定されている場合は、その図柄に限って、装飾図柄に替えて設定図柄が挿入される。

図７（ａ）は、変動番号が変動１、６、７である場合に使用する停止図柄選択テーブルの一例を、同図（ｂ）は変動２〜変動５に対応する停止図柄選択テーブルの一例を、同図（ｃ）は変動８、１２、１５、１６、２０〜２７に対応する停止図柄選択テーブルの一例を、同図（ｄ）は変動９に対応する停止図柄選択テーブルの一例を示したものである。また、図８（ａ）は変動１１に対応する停止図柄選択テーブルの一例を、同図（ｂ）は変動１３、１７、１８に対応する停止図柄選択テーブルの一例を、同図（ｃ）は変動１０、１９、２８〜３５に対応する停止図柄選択テーブルの一例を、同図（ｄ）は変動１４に対応する停止図柄選択テーブルの一例をそれぞれ示したものである。なお、仮停止図柄の組合せは、図柄が停止図柄の組合せとなる前に一時的に停止する仮の停止図柄の組合せを示しており、停止図柄の組合せは、最終的に停止する停止図柄の組合せを示している。

図７（ａ）および（ｂ）に示す変動１〜変動７に対応する停止図柄選択テーブルは、大当たり判定が不当選の場合に選択するテーブルであり、図７（ｃ）および（ｄ）に示す変動８、９、１２、１５、１６、２０〜２７に対応する停止図柄選択テーブルは、大当たり判定が当選で確変移行判定が不当選の場合（特図１／大当たりの場合）に選択するテーブルであり、図８（ａ）ないし（ｄ）に示す変動１０、１１、１３、１４、１７〜１９、２８〜３５に対応する停止図柄選択テーブルは、大当たり判定が当選で確変移行判定も当選の場合（特図２／特別大当たりの場合）に選択するテーブルである。

ここで、図８（ａ）ないし（ｄ）に示すテーブルは特別大当たりの場合にのみ選択するように構成しているが、このテーブルを用いて停止図柄の組合せを選択した場合には、図柄可変表示領域１１０ａ〜１１０ｃに特別大当たりに対応する図柄組合せではなく、大当たりに対応する図柄組合せを停止表示する場合を含んでいる。もちろん停止表示後には特別大当たり遊技を開始し、大当たり動作の終了後には高確率状態に設定する。

演出制御部３５０の基本回路３５２は、大当たり判定が不当選の場合、図７（ａ）および（ｂ）に示す「停止図柄選択テーブル」と、図６（ａ）に示す変動選択テーブルで選択した「変動番号」および「停止図柄決定用乱数値」に基づいて、仮停止図柄の組合せと停止図柄の組合せを選択する。例えば、変動番号が変動１、取得した停止図柄決定用乱数値が０〜１５（数値範囲の大きさは１６）である場合には、停止図柄の組合せとして「装飾１−装飾７−装飾８」を選択し、取得した停止図柄決定用乱数の数値が１６〜３１（数値範囲の大きさは１６）である場合には、停止図柄の組合せとして「装飾２−装飾８−装飾１」を選択する。なお、この例では、停止図柄決定用乱数値の取り得る数値は０〜１２７（数値範囲の大きさは１２８）であり、変動１、変動２１、変動２２の場合に選択され得る停止図柄の組合せに対応する図柄選択乱数の数値範囲の大きさは全て１６であるから、各々の停止図柄の組合せを選択する確率は１６／１２８である。

演出制御部３５０の基本回路３５２は、大当たり判定が当選の場合、図７（ｃ）および（ｄ）、図８（ａ）〜（ｄ）に示す「停止図柄選択テーブル」と、図６（ｂ）に示す変動番号選択テーブルを用いて選択した「変動番号」および「停止図柄決定用乱数値」に基づいて、仮停止図柄の組合せと停止図柄の組合せを選択する。例えば、変動番号が変動９、取得した停止図柄決定用乱数の数値が０〜３１（数値範囲の大きさは３２）である場合には、図７（ｄ）のとおり、仮停止図柄の組合せとして「装飾２−装飾１−装飾２」、停止図柄の組合せとして「装飾２−装飾２−装飾２」を選択する。取得した停止図柄決定用乱数の数値が３２〜６３（数値範囲の大きさは３２）である場合には、仮停止図柄の組合せとして「装飾４−装飾３−装飾４」、停止図柄の組合せとして「装飾４−装飾４−装飾４」を選択する。なお、この例では、停止図柄決定用乱数値の取り得る数値は０〜１２７（数値範囲の大きさは１２８）であり、変動番号が変動９の場合に選択され得る停止図柄の組合せに対応する図柄選択乱数の数値範囲の大きさは全て３２であるから、各々の停止図柄の組合せを選択する確率は３２／１２８である。また、仮停止図柄の組合せとして「装飾２−装飾１−装飾２」、停止図柄の組合せとして「装飾２−装飾２−装飾２」を選択する際に、設定図柄として設定２が設定されている場合は、実際に表示される仮停止図柄が「設定２−装飾１−設定２」となり、停止図柄が「設定２−設定２−設定２」となる。

図９は、装飾図柄モードにおける上記変動番号に基づく停止演出後、装飾設定図柄表示装置１１０に表示する大当たり演出を選択するための大当たり演出選択テーブルの一例を示したものである。演出制御部３５０の基本回路３５２は、大当たり遊技又は特別大当たり遊技を開始する際に、この大当たり演出テーブルを参照して、大当たり演出番号を選択する。なお、演出態様の項目は、各大当たり演出番号に対応して、実際に装飾設定図柄表示装置１１０に表示する演出態様名称を参考のために示したものであり、例えば、大当たり演出番号として「大当たり演出１」を選択した場合には、演出態様「第１大当たり演出」で表示制御を行い、大当たり演出番号として「大当たり演出５」を選択した場合には、演出態様「第５大当たり演出」で表示制御を行うことを示している。

演出制御部３５０の基本回路３５２は、大当たり演出を決定する際に、この図９に示す「大当たり演出選択テーブル」と、「確変フラグ」と、「演出決定用乱数値」に基づいて、大当たり演出番号を選択する。例えば、確変フラグがオフ、取得した演出決定用乱数値が０〜１２７の数値（数値範囲の大きさは１２８）である場合には、大当たり演出番号として大当たり演出１を選択する。なお、ここでは確率１で大当たり演出１を選択することになる。

また例えば、確変フラグがオン、取得した演出決定用乱数値が０〜７９の数値（数値範囲の大きさは８０）である場合には、大当たり演出番号として大当たり演出２を選択し、取得した演出決定用乱数値が８０〜８７の数値（数値範囲の大きさは８）である場合には、大当たり演出番号として大当たり演出３を選択する。なお、本実施例では、演出決定用乱数値の取り得る数値範囲は０〜１２７（数値範囲の大きさは１２８）であり、大当たり演出２に対応する乱数の数値範囲の大きさは８０であるから、大当たり番号として大当たり演出２を選択する確率は８０／１２８であり、大当たり演出３に対応する乱数の数値範囲の大きさは８であるから、大当たり番号として大当たり演出３を選択する確率は８／１２８である。同様に、大当たり演出４〜８についても、選択確率は８／１２８に設定されており、この結果、大当たり演出１、２は希少性が低く、大当たり演出３〜８は希少性が高いように設定される。

次に、図柄モードが「設定図柄モード」となる場合の演出決定用のデータテーブルについて説明する。図１０（ａ）は上述の大当たり判定の結果が当選（大当たりフラグがオン）であって、且つ設定図柄モード時（図柄モードフラグがオン）の場合に使用する変動番号及び停止図柄選択テーブルの一例を示したものである。

この変動番号及び停止図柄選択テーブルは、装飾設定図柄表示装置１１０における変動態様及び停止態様を決定するための抽選データを記憶したデータテーブルである。なお、このテーブルの変動態様の項目には、各変動番号に対応する変動態様名称を参考までに記載している。例えば、変動番号の変動３６を選択した場合には、変動態様「第１プレミアリーチ」で装飾設定図柄表示装置１１０の表示制御を行い、変動番号の変動３７を選択した場合には、演出態様「第２プレミアリーチ」で表示制御を行うことを示している。

演出制御部３５０の基本回路３５２は、大当たり判定の結果が当選（大当たりフラグがオン）であって、且つ設定図柄モード時（図柄モードフラグがオン）の場合、この「変動番号及び停止図柄選択テーブル」を参照し、「タイマ番号」、「確変フラグ」、および遊技者によって選択された「設定図柄」（設定１〜設定８のいずれか）に基づいて、変動番号を選択する。既に図５（ｃ）および（ｄ）で説明した通り、図柄モードフラグがオン（設定図柄モード）が選択される場合のタイマ番号は常にタイマ５（変動時間５０秒）となるので、例えば、大当たりフラグがオン、タイマ番号がタイマ５、確変フラグがオフ、設定図柄が設定１である場合、基本回路３５２は、変動番号として変動３６（第１プレミアリーチ）を選択し、設定図柄が設定２である場合には変動番号として変動３７（第２プレミアリーチ）を選択する。同様に、大当たりフラグがオン、タイマ番号がタイマ５、確変フラグがオン、設定図柄が設定１である場合、基本回路３５２は、変動番号として変動４４（第１プレミアリーチ）を選択し、同条件で設定図柄が設定２である場合には変動番号として変動４５（第２プレミアリーチ）を選択する。

変動番号が決定した場合、基本回路３５２は更にこの変動番号及び停止図柄選択テーブルを参照して、この変動番号に対応する仮停止図柄の組合せと停止図柄の組合せを選択する。例えば、変動番号が変動３６（確変フラグがオフの際の第１プレミアリーチ）の場合、仮停止図柄の組合せとして「設定１−設定１−設定１」、停止図柄の組合せとして「装飾２−装飾２−装飾２」を選択する。変動番号が３７（確変フラグがオフの際の第２プレミアリーチ）の場合、仮停止図柄の組合せとして「設定２−設定２−設定２」、停止図柄の組合せとして「設定２−設定２−設定２」を選択する。変動番号が４４（確変フラグがオンの際の第１プレミアリーチ）の場合、仮停止図柄の組合せとして「設定１−設定１−設定１」、停止図柄の組合せとして「設定１−設定１−設定１」を選択する。変動番号が４５（確変フラグがオンの際の第２プレミアリーチ）の場合、仮停止図柄の組合せとして「設定２−設定２−設定２」、停止図柄の組合せとして「装飾３−装飾３−装飾３」を選択する。従って、本実施例では、遊技者が図柄を設定し、且つ図柄モード判定で「設定図柄モード」が当選した場合、通常では望んでも稀にしか表示されることのないプレミアリーチを、自らの図柄設定により表示させることが可能になる。

図１０（ｂ）は、設定図柄モードにおいて上記停止演出を行った後、装飾設定図柄表示装置１１０に表示する大当たり演出を選択するための大当たり演出選択テーブルの一例を示したものである。なお、この「設定図柄モード時の大当たり演出テーブル」の演出態様の項目は、各大当たり演出番号に対応して、実際に装飾設定図柄表示装置１１０に表示する演出態様名称を参考のために示したものであり、例えば、大当たり演出番号として「大当たり演出１」を選択した場合には、演出態様「第１大当たり演出」で装飾設定図柄表示装置１１０の表示制御を行い、大当たり演出番号として「大当たり演出５」を選択した場合には、演出態様「第５大当たり演出」で表示制御を行うことを示している。

演出制御部３５０の基本回路３５２は、設定図柄モード時の大当たり演出を決定する際に、この図１０（ｂ）に示す「設定図柄モード時の大当たり演出選択テーブル」と、設定された「設定図柄」（設定１〜設定８）に基づいて、大当たり演出番号を選択する。例えば、設定図柄が設定１である場合には、大当たり演出番号として大当たり演出１を選択し、設定図柄が設定２である場合は大当たり演出番号として大当たり演出２を選択する。従って、装飾図柄モードでは希少性が高い演出態様（大当たり演出３〜大当たり演出８／図９参照）であっても、設定図柄モードの場合、自らの選択によって演出することが可能になる。

＜主制御部リセット割り込み処理＞

次に、図１１を用いて、主制御部３００のＣＰＵ３０４が実行する主制御部リセット割り込み処理について説明する。なお、同図は主制御部リセット割り込み処理の流れを示すフローチャートである。

上述したように、主制御部３００には、電源が投入されると起動信号を出力する起動信号出力回路を設けている。この起動信号を入力した基本回路３０２のＣＰＵ３０４は、リセット割り込みによりリセットスタートしてＲＯＭ３０６に予め記憶している制御プログラムに従って処理を実行し、まず、ステップＳ１０１で各種の初期設定を行う。この初期設定では、入出力ポートの初期設定、各種変数の初期化、後述する主制御部タイマ割り込み処理を定期毎に実行するための周期を決める数値をカウンタタイマ３１２に設定する処理などを行う。

ステップＳ１０２では、復帰データ（前回、電源が遮断された時点における制御状態を復帰させるための情報を保存したデータ）をＲＡＭ３０８が記憶しているか否かを判断する。そして、復帰データをＲＡＭ３０８に記憶していた場合にはステップＳ１０３に進み、記憶していなかった場合にはステップＳ１０４に進む。

ステップＳ１０３では、復帰データを用いて、電源の遮断前の状態に復帰する。

ステップＳ１０４では、ソフトウェア乱数カウンタの更新を行う。ここでは、初期値生成用乱数カウンタとして、普図当選乱数カウンタ、および特図当選乱数値カウンタをそれぞれ生成する。また、一般的な乱数カウンタとして、確変乱数値、図柄モード乱数値、普図タイマ乱数値、特図タイマ乱数値、サブ特図タイマ乱数値をそれぞれ生成する。例えば、普図タイマ乱数値として取り得る数値範囲が０〜２０とすると、ＲＡＭ３０８に設けた普図タイマ乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に１を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に１を加算した結果が２１であれば０を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。他の初期値生成用乱数カウンタ、乱数カウンタもそれぞれ同様に更新する。主制御部３００は、所定の周期ごとに開始する主制御部タイマ割り込み処理を行っている間を除いて、このステップＳ１０４の処理を繰り返し実行する。

＜主制御部タイマ割り込み処理＞

次に、図１２を用いて、主制御部３００のＣＰＵ３０４が実行する主制御部タイマ割り込み処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割り込み処理の流れを示すフローチャートである。

主制御部３００は、所定の周期（本実施例では２ｍｓに１回）でタイマ割り込みを発生するカウンタタイマ３１２を備えており、このタイマ割り込みを契機として主制御部タイマ割り込み処理を所定の周期で開始する。

ステップＳ２０１では、Ｉ／Ｏ３１０の入力ポートの値を取得して、各種センサ３１８やチャンスボタン１４６の状態を検出する。例えば、第１、第２特図始動口１２６、１２８に球が入球していることを検出した場合にオン信号を出力する球検出センサからの信号を入力する。他の入賞口、始動口などについても対応する球検出センサからの信号を入力する。チャンスボタン１４５を遊技者が操作した場合は、その信号を入力する。このステップＳ２０１において入力した結果は、ＲＡＭ３０８に各種センサごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。

ステップＳ２０２では、ソフトウェア乱数カウンタの更新を行う。ここでは、主制御部３００で使用する確変乱数値、図柄モード乱数値、普図タイマ乱数値、特図タイマ乱数値、サブ特図タイマ乱数値をそれぞれ生成するための乱数カウンタと、普図当選乱数値および特図当選乱数値の初期値をそれぞれ生成するための２つの初期値生成用乱数カウンタを更新する。

例えば、普図当選乱数値として取り得る数値範囲が０〜１００とすると、ＲＡＭ３０８に設けた普図当選乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に１を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に１を加算した結果が１０１であれば０を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。また、取得した値に１を加算した結果、乱数カウンタが一周していると判定した場合にはそれぞれの乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタの値を取得し、乱数カウンタの記憶領域にセットする。例えば、０〜１００の数値範囲で変動する普図当選乱数値生成用の乱数カウンタから値を取得し、取得した値に１を加算した結果が、ＲＡＭ３０８に設けた所定の初期値記憶領域に記憶している前回設定した初期値と等しい値（例えば７）である場合に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタから値を初期値として取得し、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタにセットすると共に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に１周したことを判定するために、今回設定した初期値を上述の初期値記憶領域に記憶しておく。これらの処理の後でステップＳ１０４で行った初期値生成用乱数カウンタの値の更新を行う。なお、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に１周したことを判定するための上述の初期値記憶領域とは別に、特図乱数生成用の乱数カウンタが１周したことを判定するための初期値記憶領域をＲＡＭ３０８に設けている。

ステップＳ２０３では、上述のステップＳ２０１で各種センサから入力した信号の状態に基づいて入賞検出を行う。この入賞検出では、入賞口や始動口（一般入賞口１２２、第１、第２特図始動口１２６、１２８および可変入賞口１３０）に入賞（入球）があった場合には、ＲＡＭ３０８に設けた賞球数記憶領域の値に入賞口ごとに予め定めた賞球数を加算したり、第１特図始動口１２６または第２特図始動口１２８に入賞があり、且つ、保留している特図変動遊技数が４未満である場合には、入賞した始動口に対応するカウンタ回路３１６ｂのカウンタ値記憶用レジスタから値を特図当選乱数値として取得する。また、上述の確変乱数値生成用の乱数カウンタから値を確変乱数値として取得し、ＲＡＭ３０８に設けた乱数値記憶領域に特図当選乱数値と共に記憶する。また、上述の図柄モード乱数値生成用の乱数カウンタから値を図柄モード乱数値として取得し、ＲＡＭ３０８に設けた乱数値記憶領域に特図当選乱数値と共に記憶する。また、普図始動口１２４を球が通過したことを検出し、且つ、保留している普図変動遊技の数が２未満の場合には、そのタイミングにおける普図当選乱数値生成用の乱数カウンタの値を普図当選乱数値として取得し、ＲＡＭ３０８に設けた上記特図用とは別の乱数値記憶領域に記憶する。

ステップＳ２０４では、特図変動遊技に関する処理（特図関連処理）を行う。この特図関連処理では、特図変動遊技および可変入賞口１３０の開閉制御を行っておらず、且つ、保留している特図変動遊技の数が１以上である場合に、主制御部３００が記憶する上述の各種データテーブルを使用した各種抽選のうち、最初に大当たり判定を行う。

具体的には、ステップＳ２０３で乱数値記憶領域に記憶した特図当選乱数値が、図５（ａ）に示す大当たり判定テーブルの抽選データの数値範囲であるか否かを判定し、特図当選乱数値が抽選データの数値範囲である場合には、特図変動遊技の当選と判定して大当たりフラグをオンに設定する。一方、特図当選乱数値が抽選データの数値範囲外である場合には、特図変動遊技の外れと判定して大当たりフラグをオフに設定する。例えば、特図抽選状態が低確率状態で、第１特図始動口１２６または第２特図始動口１２８への球入賞の検出に基づいて取得した特図当選乱数値が１０１００の場合は、特図当選乱数値が１０００１〜１０１８７の範囲であることから大当たりフラグをオンに設定し、特図当選乱数値が１０３００の場合は、特図当選乱数値が１０００１〜１０１８７の範囲外であることから大当たりフラグをオフに設定する。

大当たりフラグにオンを設定した場合には、次に特図選択（確変移行判定）を行う。具体的には、ステップＳ２０３で乱数値記憶領域に記憶した確変乱数値が、図５（ｂ）に示す抽選データの数値範囲内であるか否かを判定し、確変乱数値が数値範囲内である場合には、上述の確変フラグをオンに設定し、確変乱数値が抽選データの数値範囲外である場合には、上述の確変フラグをオフに設定する。例えば、取得した確変乱数値が２０の場合には、確変乱数値が０〜６３の範囲であることから、確変フラグをオンに設定する。一方、取得した確変乱数値が８０の場合には、確変乱数値が０〜６３の範囲外であることから確変フラグをオフに設定する。

更にここでは、上記特図選択（確変移行判定）を行うと同時に、図柄モードの選択を行う。具体的には、ステップＳ２０３で乱数値記憶領域に記憶した図柄モード乱数値が、図５（ｃ）に示す抽選データの数値範囲内であるか否かを判定し、図柄モード乱数値が２８〜１００の数値範囲である場合には、上述の図柄モードフラグをオン（設定図柄モード）に設定し、図柄モード乱数値が０〜２７の数値範囲である場合には、上述の図柄モードフラグをオフ（装飾図柄モード）に設定する。例えば、取得した図柄モード乱数値が２０の場合には、装飾図柄モードの抽選データの乱数値が０〜２７の範囲内であることから、図柄モードフラグをオフ（装飾図柄モード）に設定する。一方、取得した確変乱数値が８０の場合には、抽選データの乱数値が２８〜１００の範囲内であることから図柄モードフラグをオン（設定図柄モード）に設定する。なお、図柄モードの判定が行われない場合は、図柄モードフラグはオフ（装飾図柄モード）に設定される。

大当たり判定の結果に関わらず、次にタイマ番号を決定する処理を行う。具体的には、上述の特図タイマ乱数値生成用の乱数カウンタの値を特図タイマ乱数値として取得する。そして、大当たりフラグの値、および取得した特図タイマ乱数値に基づいて、図５（ｄ）、（ｅ）に示す抽選データの数値範囲に対応するタイマ番号を選択し、ＲＡＭ３０８に設けたタイマ番号記憶領域に記憶する。また、そのタイマ番号に対応する変動時間をＲＡＭ３０８に設けた変動時間記憶領域に記憶して処理を終了する。

例えば、大当たりフラグがオフで、図柄モードフラグがオフ（装飾図柄モード）、取得した特図タイマ乱数値が５００００の場合には、特図タイマ乱数値は０〜６０２３５の範囲であることから、タイマ番号決定テーブルのそれらの条件に対応する１行目に記憶しているタイマ番号を示す＊１、および変動時間を示す＊２を選択し、ＲＡＭ３０８に設けたそれぞれの記憶領域に記憶する。なお、タイマ番号が＊１（変動時間＊２）の場合は、更にサブ特図タイマ乱数値生成用の乱数カウンタの値をサブ特図タイマ乱数値として取得し、例えば特図変動遊技の保留個数が３で、且つ、取得したサブ特図タイマ乱数値が５０の場合は、図５（ｅ）の別タイマ選択テーブルの抽選データの２〜６２の範囲であることから、それらの条件に対応する２行目のタイマ１１、および変動時間を示す３．５秒を選択し、ＲＡＭ３０８に設けたそれぞれの記憶領域に記憶する。

大当たりフラグがオン、図柄モードフラグがオフ（装飾図柄モード）で、取得した特図タイマ乱数値が６４０００の場合には、特図タイマ乱数値は０〜１５５３５の範囲ではないことからタイマ２は選択せず、１５５３６〜２４５３５ではないことからタイマ３は選択せず、２４５３６〜６２５３５ではないことからタイマ４は選択しないが、６２５３６〜６５５３５の範囲内であることから、タイマ番号決定テーブルのそれらの条件に対応する８行目に記憶しているタイマ番号を示すタイマ５、および変動時間を示す５０を選択し、ＲＡＭ３０８に設けたそれぞれの記憶領域に記憶する。なお、主制御部タイマ割り込み処理の開始周期である２ｍｓを考慮して、選択した変動時間の値に５００（１０００ｍｓ／２ｍｓ）を掛けた値を変動時間記憶領域にセットする。例えば、変動時間として５秒を選択した場合には、変動時間記憶領域には２５００の値を初期値としてセットし、後述するタイマ更新処理（ステップＳ２０９）を実行する度に、この変動時間記憶領域の値を１だけ減算するようにすることで、主制御部タイマ割り込み処理の実行回数により時間の経過を計測できるようにしている。

また、ステップＳ２０９の実行で変動時間記憶領域の値が１から０になった後のタイミングで、再び開始するステップＳ２０４の特図変動関連処理では、まず大当たり判定を行い、大当たりフラグがオンの場合には特図表示装置１１４に特図１または特図２を表示するように設定し、大当たりフラグがオフの場合には特図３を表示するように設定する。更にその後、所定の停止表示期間（例えば５００ｍ秒間）その表示を維持するように設定する。この設定により特図表示装置１１４の停止表示を行い、特図変動遊技の結果を遊技者に報知するようにしている。

すなわち、本実施例における「特別図柄（特図）変動遊技」は、第１特図始動口１２６または第２特図始動口１２８に球が入賞したことを所定の球検出センサが検出した場合に、ステップＳ２０３の入賞検出処理で、特図当選乱数値、確変乱数値および図柄モード乱数値を取得し、取得した値をＲＡＭ３０８の所定の記憶領域にそれぞれ記憶するところから開始し、ステップＳ２０４の特図関連処理でＲＡＭ３０８の所定の記憶領域に記憶している乱数カウンタの値を特図タイマ乱数値、サブ特図タイマ乱数値として取得し、ＲＡＭ３０８の所定の記憶領域に記憶してある特図当選乱数値に基づいて大当たり判定し、ＲＡＭ３０８の所定の記憶領域に記憶してある確変乱数値に基づいて確率変動の判定を行い、ＲＡＭ３０８の所定の記憶領域に記憶してある図柄モード乱数値に基づいて図柄モードの判定を行い、大当たりの判定結果、図柄モード判定結果、および取得した特図タイマ乱数値などに基づいてタイマ番号（特図変動時間）を決定し、その変動時間の間に亘って特図を変動表示する。なお、大当たり演出中の特図変動関連処理では、所定の開放期間（例えば２９秒間）が終わるまで、または可変入賞口１３０に所定球数（例えば１０球）の遊技球の入賞を検出するまで、可変入賞口１３０の扉部材の開閉駆動用のソレノイド３３０に対して、扉部材を開放状態に保持する信号を出力するように設定する。

また、所定の開放期間が終了したタイミングで開始する特図変動関連処理では、所定の閉鎖期間（例えば１．５秒間）可変入賞口１３０の扉部材の開閉駆動用のソレノイド３３０に、扉部材を閉鎖状態に保持する信号を出力するように設定する。

この扉部材の開放・閉鎖制御を所定回数（例えば１５ラウンド）繰り返し、終了したタイミングで開始する特図変動関連処理では、所定の終了演出期間（例えば３秒間）待機するように設定する。なお、この終了演出は、大当たりを終了することを遊技者に報知する画像を装飾設定図柄表示装置１１０に表示する演出となる。

また、所定の終了演出期間が終了したタイミングで開始する特図変動関連処理では、保留している特図変動遊技の数が１以上であれば、上述の大当たり判定など次の特図変動遊技を開始する。なお、保留している特図変動遊技の数は、ＲＡＭ３０８に設けた特図保留数記憶領域に記憶するようにしており、大当り判定をするたびに、保留している特図変動遊技の数から１を減算した値を、この特図保留数記憶領域に記憶し直すようにしている。

ステップＳ２０５では、普図変動遊技に関する処理（普図関連処理）を行う。この普図関連処理では、普図変動遊技および第２特図始動口１２８の開閉制御を行っておらず、且つ、保留している普図変動遊技の数が１以上である場合には、最初に当たり判定を行う。

具体的には、ステップＳ２０３で乱数値記憶領域に記憶した普図当選乱数値が、所定の判定テーブルの抽選データの数値範囲であるか否かを判定し、普図当選乱数値が抽選データの数値範囲である場合には、普図変動遊技の当選と判定して当たりフラグをオンに設定する。一方、普図当選乱数値が抽選データの数値範囲外である場合には、普図変動遊技の外れと判定して当たりフラグをオフに設定する。

当たり判定の結果に関わらず、次にタイマ番号を決定する処理を行う。具体的には、上述の普図タイマ乱数値生成用の乱数カウンタの値を普図タイマ乱数値として取得する。そして、普図変動遊技の保留球数、および取得した普図タイマ乱数値に基づいてタイマ番号を選択し、ＲＡＭ３０８に設けたタイマ番号記憶領域に記憶する。また、そのタイマ番号に対応する変動時間をＲＡＭ３０８に設けた変動時間記憶領域に記憶して処理を終了する。

また、上述の普図用の変動時間記憶領域の値が１から０になったタイミングで開始する普図関連処理では、当たりフラグがオンの場合には、普図表示装置１１２に上述の普図１、当たりフラグがオフの場合には上述の普図２を表示するように設定すると共に、その後、所定の停止表示期間（例えば５００ｍ秒間）その表示を維持するように設定する。この設定により普図の停止表示を行い、普図変動遊技の結果を遊技者に報知するようにしている。

すなわち、本実施例における「普通図柄（普図）変動遊技」は、普図始動口１２４に球が入賞したことを所定の球検出センサが検出した場合に、ステップＳ２０３の入賞検出処理で、普図当選乱数値を取得し、取得した値をＲＡＭ３０８の所定の記憶領域に記憶するところから開始し、ステップＳ２０５の普図関連処理でＲＡＭ３０８の所定の記憶領域に記憶している乱数カウンタの値を普図タイマ乱数値として取得し、ＲＡＭ３０８の所定の記憶領域に記憶してある普図当選乱数値に基づいて当り判定し、その判定結果と取得した普図タイマ乱数値に基づいて普図変動時間の決定を行い、その変動時間の間に亘って普図を変動表示し、さらに上述の当り判定結果に基づいて決定した普図１または普図２の停止表示を行って終了する。

また、所定の停止表示期間が終了したタイミングで開始する普図関連処理では、当りフラグがオンの場合には、所定の開放期間（例えば２秒間）、第２特図始動口１２８の羽根の開閉駆動用のソレノイド３３０に、羽根を開放状態に保持する信号を出力するように設定する。

また、所定の開放期間が終了したタイミングで開始する普図関連処理では、第２特図始動口１２８の羽根の開閉駆動用のソレノイド３３０に、羽根を閉鎖状態に保持する信号を出力するように設定すると共に、所定の閉鎖期間（例えば５００ｍ秒間）開閉駆動用のソレノイド３３０に、羽根の閉鎖状態を保持するように設定する。

また、所定の閉鎖期間を経過したタイミングで開始する普図関連処理では、保留している普図変動遊技の数が１以上である場合に、上記当り判定処理など次の普図変動遊技を開始する。なお、保留している普図変動遊技の数は、ＲＡＭ３０８に設けた普図保留数記憶領域に記憶するようにしており、当り判定をするたびに、保留している普図変動遊技の数から１を減算した値を、この普図保留数記憶領域に記憶し直すようにしている。

ステップＳ２０６において、主制御部３００は、球検出センサの信号、チャンスボタン１４６からの操作信号等に基づいて図柄設定を行う。具体的には、球検出センサの信号に基づいて現在遊技中であるか否かを判断し、遊技中でない場合は、デモ画面表示コマンドをセットして、所定期間（例えば２０秒）待機するためのタイマーをスタートさせる。また、チャンスボタン１４６から信号を受信したら、図柄設定可否画面表示コマンドをセットして、所定期間（例えば３００秒）待機するためのタイマーをスタートさせる。この間に、遊技者による図柄設定を行う旨の情報がチャンスボタン１４６の操作を介して出力されたら、更に図柄選択画面表示コマンドをセットして、所定期間（例えば３００秒）待機するためのタイマーをスタートさせる。この間に、全装飾図柄から設定を希望する図柄に関する情報がチャンスボタン１４６の操作を介して出力されたら、この情報に基づいて、選択された図柄に対応する設定図柄を選択し、処理を終了する。

ステップＳ２０７では、演出制御部３５０に対して制御コマンド（演出コマンド）を送信する。なお、この制御コマンドには、上述のステップＳ２０４で大当たり判定をおこなった場合に送信する変動開始コマンド、上述の変動時間記憶領域の値が１から０になった場合に送信する変動停止コマンド、大当たり判定で大当たりフラグを設定した場合に送信する大当たり開始コマンド、上述の所定の開放期間の開始毎に送信するラウンド開始情報、ステップＳ２０６におけるデモ画面表示コマンド、図柄設定可否画面表示コマンド、図柄選択画面表示コマンドなどがあり、上述の変動開始コマンドには、変動時間（例えば選択したタイマ番号）、確変フラグのオン／オフの情報、大当たりフラグのオン／オフ、設定図柄、図柄モードの情報などを含み、ラウンド開始コマンドには大当たりを開始してから可変入賞口１３０を開放させた回数を示す情報（例えばラウンド数）などを含めるようにしている。また、払出制御部４００に対して払出コマンドを送信する。この払出コマンドには、上述の賞球数記憶領域の値に基づく賞球数などを含めるようにしている。

ステップＳ２０９は、各種ソレノイド３３０を駆動して、第２特図始動口１２８、可変入賞口１３０の開閉を制御したり、ＲＡＭ３０８に記憶している遊技情報を、情報出力回路３３４を介してパチンコ機１００とは別体の情報入力回路５５０に出力する。また、表示回路３２２、３２４、３２８を介して普図表示装置１１２、特図表示装置１１４、各種状態表示部３２６などに出力する表示データを、Ｉ／Ｏ３１０の出力ポートに設定する。

ステップＳ２１０では、普通図柄表示装置１１２、特図表示装置１１４に図柄を変動・停止表示する時間、所定の入賞演出時間、所定の開放時間、所定の閉鎖時間、所定の終了演出期間などを計時するためのタイマなどを含む各種タイマを更新する。

ステップＳ２０９では、電源管理部５００から主制御部３００に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路が、所定の値以下である場合に電圧が低下したことを示す電圧低下信号を出力しているか否か、すなわち電源の遮断を検知したか否かを監視し、電源の遮断を検知した場合には、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてＲＡＭ３０８の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化などの電断処理を行う。

＜演出制御部メイン処理＞

次に、図１３（ａ）を用いて、演出制御部３５０のＣＰＵ３５４が実行する演出制御部メイン処理について説明する。なお、同図は演出制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。

演出制御部３５０には、電源が投入されるとリセット信号を出力するリセット信号出力回路を設けている。このリセット信号を入力した基本回路３５２のＣＰＵ３５４は、リセット割り込みによりリセットスタートしてＲＯＭ３５６に予め記憶した制御プログラムに従って処理を実行し、まず、ステップＳ３０１で各種の初期設定を行う。この初期設定では、入出力ポートの初期設定や、各種変数の初期化などを行う。

ステップＳ３０２では、コマンド入力処理（詳細は後述）を行う。ステップＳ３０３では、禁則処理（詳細は後述）を行う。

ステップＳ３０４では、Ｉ／Ｏ３６０の出力ポートを介して液晶制御回路３７４にコマンドを出力する。演出制御部３５０は、後述するストローブ処理または演出制御部タイマ割り込み処理による中断を除いて、以降、ステップＳ３０２ないしＳ３０４の処理を繰り返し実行する。

＜コマンド入力処理＞

次に、図１３（ｂ）を用いて、上記演出制御部メイン処理におけるコマンド入力処理（ステップＳ３０２）について説明する。同図はコマンド入力処理の流れを示すフローチャートである。

ステップＳ４０１では、後述するコマンド記憶領域の内容を確認し、未処理のコマンドが残っているか否かを判断する。そして、コマンド記憶領域に未処理のコマンドが残っている場合にはステップＳ４０２に進み、コマンド記憶領域に未処理のコマンドが残っていない場合には処理を終了して演出制御部メイン処理に復帰する。

図１３（ｅ）は変動パターン処理の流れを示すフローチャートであり、同図（ｆ）は図柄停止処理の流れを示すフローチャートである。これらの各処理は、コマンド入力処理で次に処理するべき未処理コマンドの種類に基づいて適宜選択される。図１３（ｅ）に示す変動パターン処理は、例えば、未処理コマンドが上記変動開始コマンド、大当たりコマンドである場合に実行され、また、同図（ｆ）に示す図柄停止処理は、例えば、未処理コマンドが上記変動停止コマンドの場合に実行される。なお、未処理コマンドに基づく処理は他にも備えており、後述する図１４（ａ）の図柄設定画面処理、図１４（ｂ）の図柄差し替え処理の他、ラウンド開始処理例（図示省略）などがある。ラウンド開始処理は、大当たり中に可変入賞口１３０の開放制御を開始するたびに主制御部３００が出力し、大当たり開始後の可変入賞口１３０の開放回数を示す情報を含むラウンド開始コマンドによって実行されるものである。

変動パターン処理のステップＳ５０１では、未処理コマンドに含まれている上記大当たりフラグの値、設定図柄、図柄モードおよびタイマ番号を抽出し、ＲＡＭ３５８のそれぞれの記憶領域に記憶する。また、演出制御部３５０が記憶する上述の各種データテーブルを参照して演出データ（例えば、変動番号、仮停止図柄・停止図柄の組合せ、大当たり演出番号など）を選択し、これをＲＡＭ３５８に設けた記憶領域に記憶した後、処理を終了する。

具体的には、演出制御部３５０は、所定の乱数生成部により生成した０〜１２７の数値範囲のうちのいずれかの値を取る乱数値を変動決定用乱数値として取得し、ＲＡＭ３５８に設けている変動決定用乱数値記憶領域に記憶する。次に、大当たりフラグに基づいて、図柄モードが装飾図柄モードの場合は図６（ａ）および（ｂ）のいずれか一方の変動番号選択テーブルを参照すると共に、図柄モードが設定図柄モードの場合は図１０（ａ）の変動番号選択テーブルを参照し、更に、タイマ番号、確変フラグ、取得した変動決定用乱数値に基づいて、対応する変動番号を選択し、選択した変動番号をＲＡＭ３５８に設けている変動番号記憶領域に記憶する。例えば、図柄モードが装飾図柄モード、大当たりフラグがオフ、タイマ番号がタイマ４、取得した変動決定用乱数値が１２０の場合には、図６（ａ）に示すテーブルを参照し、変動決定用乱数値が０〜９５の数値範囲に無いことから変動４を選択せず、変動決定用乱数値が９６〜１２７の数値範囲に含まれることから変動５を選択して変動番号記憶領域に記憶する。一方、大当たりフラグがオン、確変フラグがオフ、タイマ番号がタイマ２、取得した変動決定用乱数値が１００の場合には、図６（ｂ）に示すテーブルを参照し、変動決定用乱数値が０〜４７の数値範囲に無いことから変動８を選択せず、変動決定用乱数値が４８〜１２７の数値範囲に含まれることから変動９を選択して変動番号記憶領域に記憶する。

また例えば、図柄モードが設定図柄モード、タイマ番号がタイマ５、確変フラグがオフ、設定図柄が設定１の場合は、図１０（ａ）に示すテーブルを参照し、変動３６を選択して変動番号記憶領域に記憶する。また、図柄モードが設定図柄モード、タイマ番号がタイマ５、確変フラグがオン、設定図柄が設定５の場合には、同図のテーブルを参照し、変動４８を選択して変動番号記憶領域に記憶する。

次に、演出制御部３５０は、コマンドによって入力された図柄モードが「装飾図柄モード」である場合、所定の乱数生成部により生成した０〜１２７の数値範囲のうちのいずれかの値を取る乱数値を停止図柄決定用乱数値として取得し、ＲＡＭ３５８に設けている停止図柄決定用乱数値記憶領域に記憶する。そして、図７、図８に示す停止図柄選択テーブルと、変動番号、取得した停止図柄決定用乱数値に基づいて、仮停止図柄の組合せ、および停止図柄の組合せを選択し、ＲＡＭ３５８に設けたそれぞれの停止図柄記憶領域に記憶して処理を終了する。例えば、変動番号記憶領域に記憶している変動番号が３で、取得した停止図柄決定用乱数値が５０の場合には、図７（ｂ）に示す停止図柄選択テーブルを参照し、停止図柄決定用乱数値が０〜２１の範囲に無いことから「装飾１−装飾８−装飾１」を選択せず、停止図柄決定用乱数値が２２〜３１の範囲にも無いことから「装飾２−装飾１−装飾２」を選択せず、停止図柄決定用乱数値が変動決定用乱数値が３２〜５３の範囲に含まれることから「装飾３−装飾２−装飾３」を選択し、ＲＡＭ３５８に設けている停止図柄記憶領域に記憶する。一方、変動番号記憶領域に記憶している変動番号が変動９、取得した停止図柄決定用乱数値が６０の場合には、図７（ｄ）に示す停止図柄選択テーブルを参照し、停止図柄決定用乱数値が０〜３１の範囲に無いことから仮停止図柄の組合せとして「装飾２−装飾１−装飾２」、停止図柄の組合せとして「装飾２−装飾２−装飾２」を選択せず、停止図柄決定用乱数値が３２〜６３の範囲に含まれることから仮停止図柄の組合せとして「装飾４−装飾３−装飾４」、停止図柄の組合せとして「装飾４−装飾４−装飾４」を選択し、選択した仮停止図柄の組合せ、および停止図柄の組合せをＲＡＭ３５８に設けているそれぞれの停止図柄記憶領域に記憶する。

一方、コマンドによって入力された図柄モードが「設定図柄モード」である場合、演出制御部３５０は、乱数値を取得することなく、図１０に示す停止図柄選択テーブルと、選択された変動番号に基づいて、仮停止図柄の組合せ、および停止図柄の組合せを選択し、ＲＡＭ３５８に設けたそれぞれの停止図柄記憶領域に記憶して処理を終了する。例えば、変動番号記憶領域に記憶している変動番号が３６の場合には、仮停止図柄の組合せとして「設定１−設定１−設定１」、停止図柄の組合せとして「装飾２−装飾２−装飾２」を選択する。また、変動番号が変動４４の場合には、仮停止図柄の組合せとして「設定１−設定１−設定１」、停止図柄の組合せとして「設定１−設定１−設定１」を選択し、選択した仮停止図柄の組合せ、および停止図柄の組合せをＲＡＭ３５８に設けているそれぞれの停止図柄記憶領域に記憶する。

次に、演出制御部３５０は、大当たりフラグがオンの場合に、所定の乱数生成部により生成した０〜１２７の数値範囲のうちのいずれかの値を取る乱数値を演出決定用乱数値として取得し、ＲＡＭ３５８に設けている演出決定用乱数値記憶領域に記憶する。そして、図柄モードが装飾図柄モードの場合は図９に示す大当たり演出選択テーブルを、図柄モードが設定図柄モードの場合は図１０（ｂ）に示す大当たり演出選択テーブルを参照し、確変フラグ、設定図柄、および取得した演出決定用乱数値に基づいて、大当たり演出番号を選択し、選択した大当たり演出番号の情報をＲＡＭ３５８に設けている大当たり演出番号情報記憶領域に記憶する。例えば、図柄モードが装飾図柄モード、確変フラグの場合は、図９の選択テーブルにより大当たり演出１を選択し、図柄モードは装飾図柄モード、確変フラグはオフ、取得した演出決定乱数値が４０の場合には、同選択テーブルの抽選データの乱数値が０〜７９の範囲にあることから大当たり演出１を選択し、この情報を上述の大当たり演出番号情報記憶領域に記憶する。また、図柄モードが設定図柄モード、設定図柄が設定１の場合には、図１０（ｂ）の選択テーブルから大当たり演出１を選択し、この情報を上述の大当たり演出番号情報記憶領域に記憶する。

図１３（ｆ）の図柄停止処理のステップＳ６０１では、上述の図柄記憶領域に記憶している停止図柄の組合せを構成する３つの装飾図柄又は設定図柄を装飾設定図柄表示装置１１０の左、中、右図柄可変表示領域１１０ａ〜１１０ｃの３つの表示領域に表示するように設定する。また、上記ラウンド開始処理では未処理コマンドに含まれている上記大当たり開始後の可変入賞口１３０の開放回数を示す情報を抽出し、ＲＡＭ３５８に設けている記憶領域に記憶する。

＜ストローブ割り込み処理＞

次に、図１３（ｃ）を用いて、演出制御部３５０のストローブ割り込み処理について説明する。なお、同図はストローブ割り込み処理の流れを示すフローチャートである。

このストローブ割り込み処理は、演出制御部３５０が、主制御部３００が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。ストローブ割り込み処理のステップＳ７０１では、主制御部３００が出力したコマンドを未処理コマンドとしてＲＡＭ３５８に設けたコマンド記憶領域に記憶する。

＜演出制御部タイマ割り込み処理＞

次に、図１３（ｄ）を用いて、演出制御部３５０のＣＰＵ３５４によって実行する演出制御部タイマ割り込み処理について説明する。なお、同図は演出制御部タイマ割り込み処理の流れを示すフローチャートである。

演出制御部３５０は、所定の周期（本実施例では２ｍｓに１回）でタイマ割り込みを発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割り込みを契機として、演出制御部タイマ割り込み処理を所定の周期で実行する。

ステップＳ８０１では、演出データ更新処理を行う。この演出データ更新処理では、上述のステップＳ５０１で記憶した変動番号、仮停止図柄の組合せ、停止図柄の組合せ、大当たり演出番号、および図柄の変動表示を開始してからの経過時間に基づいて、装飾設定図柄表示装置１１０、スピーカ３６６および各種ランプ３７０による図柄変動表示を制御するための動作制御データの更新を行う。なお、上述の変動番号は、変動開始から変動停止までの１回の図柄変動の態様を示す大分類データの識別子であり、この大分類データはさらに詳細な複数の小分類データで構成されている。小分類データは装飾設定図柄表示装置１１０が表示する動画像の切り替えタイミング、スピーカから出力する音の切り替えタイミング、および各種ランプの点灯態様の切り替えタイミングなどを割り込み処理の開始周期（ここでは２ｍｓ）を最小単位とする数値で記憶しているタイムチャートデータで構成している。例えば、変動時間が１０秒である変動番号が変動２で示される図柄変動の場合を例示する。ここで、ステップＳ５０１で変動番号が変動２、停止図柄の組合せとして「装飾７−装飾６−装飾７」を選択し、それぞれを記憶領域に記憶したものとする。この場合、変動２で示す大分類データには装飾設定図柄表示装置１１０を制御するための小分類データＡ、スピーカを制御するための小分類データＢ、および各種ランプを制御するための小分類データＣが関連付いている。小分類データＡにはさらに演出情報Ａ〜演出情報Ｇという識別子の７つの時系列的な演出情報で構成している。ここでは簡単にするため装飾図柄の変動開始からの経過時間を単に秒数で示し（例えば「装飾図柄の変動開始からの経過時間が５秒〜７秒の期間は」といった文章を「５〜７秒間は」と示し）、装飾設定図柄表示装置１１０の左、中、右図柄可変表示領域１１０ａ〜１１０ｃのそれぞれ、および図柄の種類を単に位置と図柄の名称で示し（例えば「装飾設定図柄表示装置１１０の左図柄可変表示領域１１０ａに装飾図柄「装飾７」を停止する」といった文章を「左に装飾７を停止する」と示し）、また複数の装飾図柄を所定の表示領域に変動表示することを単に変動表示と呼ぶ。

演出情報Ａは０〜２秒間は左、中、右に高速度で変動表示することを示している。演出情報Ｂは２〜３秒間は左に低速度で、中、右には高速で変動表示することを示している。演出情報Ｃは３〜４秒間は左に装飾７を停止し、中、右には高速で変動表示することを示している。演出情報Ｄは４〜５秒間は左に装飾７を停止し、中は高速で、右は低速で変動表示することを示している。演出情報Ｅは５〜７．５秒間は左、右に装飾７を停止し、中は高速で変動表示することを示している。演出情報Ｆは７．５〜９．５秒間は左、右に装飾７を停止し、中は低速で変動表示することを示している。演出情報Ｇは９．５〜１０秒間は左、右に装飾７を停止し、中に装飾６を停止表示することを示している。小分類データＢおよびＣも同様に複数の時系列的な演出情報で構成している。

ステップＳ８０１では、演出を切り替えるタイミング、例えば演出情報Ａによる演出の終了タイミングで演出情報をＡからＢに切り替える処理を行うと共に、切り替えた演出情報が示している態様で図柄変動表示を行うように次回実行する上述のステップＳ３０３の処理で液晶制御回路３７４に出力するコマンド（例えば左に装飾７を停止することを指示するコマンドなど）をＲＡＭ３５８に設けた液晶コマンド格納領域に格納するなど、後述するステップＳ８０２、Ｓ８０３によるスピーカ３６６または各種ランプ３７０を制御する準備を行う。

また、この仮停止図柄や停止図柄の組合せを表示するまでの間は、変動番号に対応する変動態様（リーチ演出）を表示するための動作制御データの更新を行う。例えば、変動番号が変動２の場合、図６（ａ）に示されるように、変動態様「ノーマルリーチ」の映像を装飾設定図柄表示装置１１０に表示するためのデータ更新を行い、変動番号が変動２１の場合、図６（ｂ）に示されるように、変動態様「第２装飾プレミアリーチ」の映像を装飾設定図柄表示装置１１０に表示するためのデータ更新を行い、変動番号が変動４５の場合、図１０（ａ）に示されるように、変動態様「第２設定プレミアリーチ」の映像を装飾設定図柄表示装置１１０に表示するためのデータ更新を行う。

停止図柄の組合せを表示した後は、大当たり演出番号を参照して、この大当たり演出番号に対応する演出態様（大当たり演出）を表示するためのデータ更新を行う。例えば、大当たり演出番号が大当たり演出１の場合、図９に示されるように、演出態様「第１装飾大当たり演出」の映像を装飾設定図柄表示装置１１０に表示するためのデータ更新を行い、大当たり演出番号が大当たり演出１０の場合、図１０（ｂ）に示されるように、演出態様「第２設定大当たり演出」の映像を装飾設定図柄表示装置１１０に表示するためのデータ更新を行う。

ステップＳ８０２では、音出力処理を行う。この音出力処理では、上述のステップＳ８０１で取得したスピーカ制御用の情報（例えば小分類データＢ、または演出情報）に含まれるスピーカ３６６に出力する音声データをＩ／Ｏ３６０の出力ポートに設定し、スピーカ３６６の出力制御を音源ＩＣ３６８に行わせる。

ステップＳ８０３では、ランプ制御処理を行う。このランプ制御処理では、上述のステップＳ８０１で取得した各種ランプ制御用の情報（例えば小分類データＣ、または演出情報）に含まれる各種ランプ３７０に出力するランプの点灯・消灯を示すデータなどをＩ／Ｏ３６０の出力ポートに設定し、各種ランプ３７０の点灯や消灯の制御を表示回路３７２に行わせる。

＜図柄設定画面処理＞

次に、図１４（ａ）を用いて、演出制御部による図柄設定画面処理について説明する。なお、同図は図柄設定画面処理の流れを示すフローチャートである。

この図柄設定画面処理は、コマンド入力処理で次に実行されるコマンドがデモ画面表示コマンド、図柄設定可否画面表示コマンド、図柄選択画面表示コマンドである場合に、演出制御部３５０が実行する処理である。ステップＳ９０１では、上記コマンドに基づいた図柄設定用の演出データを選択して、この演出データを装飾設定図柄表示装置１１０に表示するためのデータ更新を行う。例えば、デモ画面表示コマンドの場合、データ更新によって、図１５（ａ）および（ｂ）に示されるように通常の装飾・設定図柄の表示画面からデモ画面に移行する。このデモ画面には、例えば「図柄設定画面へＧＯ！」のように、遊技者に図柄設定に促す表示を含める。また、図柄設定可否画面表示コマンドの場合、データ更新によって、図１５（ｃ）に示されるように実際に図柄設定を行うか否かについて、「はい」「いいえ」で交互に強調表示する画面が表示される。「はい」「いいえ」の一方が強調表示されているタイミングでチャンスボタン１４６を押せば、いずれかを遊技者が選択できるようになっている。図柄選択画面表示コマンドの場合、データ更新によって、図１５（ｄ）に示されるように全装飾図柄（装飾１〜装飾８）の一覧と、「設定しない」及び「戻る」図柄が表示される。この画面では、装飾１〜装飾８、「設定しない」図柄及び「戻る」図柄が順番に強調表示されるようになっており、特定の図柄が強調表示されているタイミングでチャンスボタン１４６を押せば、その図柄を遊技者が選択できる。

＜特図変動遊技中の図柄差し替え処理＞

次に、図１４（ｂ）を用いて、演出制御部による図柄差替え処理について説明する。なお、同図は図柄差し替え処理の流れを示すフローチャートである。

ステップＳ１００１では、上記図柄設定処理において図柄選択が行われた場合に、選択された図柄に対応する装飾図柄データを設定図柄データに差し替える。例えば、図１５（ａ）に示されるように、図柄選択が行われていない場合、装飾設定図柄表示装置１１０に「装飾７−装飾８−装飾３」と表示されるが、図１５（ｂ）〜（ｄ）を経て図柄３が遊技者によって選択されると、装飾３を設定３に差し替えて、図１５（ｅ）に示されるように装飾設定図柄表示装置１１０に「装飾７−装飾８−設定３」を表示する。従って、特図変動遊技中の装飾設定図柄表示装置１１０には、装飾３は表示されることなく、常に設定３が可変表示される。

＜禁則処理＞

本実施例では、図柄設定処理により図柄設定が行われた場合であっても、図柄モードの設定は図５（ｃ）の抽選データに依存するため、演出に関しては「装飾図柄モード」と「設定図柄モード」のいずれかが設定される。また、装飾図柄モードで抽選され得る変動２〜変動６の変動番号は、リーチ状態（即ち、左図柄と右図柄を同じ図柄で停止させた状態）を表示した後に不当選となる態様である（図７（ｂ）参照）。この場合、仮にリーチ状態を設定図柄によって表示すると、遊技者は、大当たりとなることを強く期待してしまうので、その期待を裏切る結果となる。そこで、本実施例では、図１４（ｃ）に示すフローチャートに沿って禁則処理を行うことで、装飾図柄モードにおいて、設定図柄によるリーチ状態となることを回避する。具体的には、ステップＳ１１０１において、演出制御部３５０のＣＰＵ３５４は、コマンドに基づいて遊技者による図柄設定が実行されているか否かを判断し、図柄設定が実行されている場合は、ステップＳ１１０２において、変動番号が変動２〜変動５であるか否かを判断する。変動２〜変動５である場合は、更にステップＳ１１０３に進み、変動番号に基づく停止図柄における左図柄および右図柄が、設定図柄となるか否かを判定する。左図柄および右図柄が設定図柄となる場合は、ステップＳ１１０４に進んで、左図柄および右図柄に予定している設定図柄に替えて、次の図柄（これは必ず装飾図柄となる）に変更する。この結果、設定図柄によるリーチ状態を回避して、装飾図柄によるリーチ状態とし、その後に外れとする。

例えば、設定図柄として設定３が設定されている場合において、大当たり判定が不当選（大当たりフラグがオフ：図５（ａ）参照）、図柄モードが「装飾図柄モード」（図５（ｃ）参照）、タイマ番号がタイマ３（図６（ｄ）参照）、変動番号が変動３（図６（ａ）参照）となる場合、図７（ｂ）の図柄選択テーブルで仮停止図柄「設定３−可変−設定３」が選択されるので、設定図柄を次の装飾図柄に差し替えて、「装飾４−可変−装飾４」のリーチ状態を表示する。その後、「装飾４−装飾２−装飾４」で停止するようにする。この禁則処理により、遊技者が設定した設定図柄でリーチ状態となって、外れる状況を回避できる。

＜特図変動遊技中のリーチ演出表示及び大当たり遊技中の大当たり演出表示＞

次に、図１６〜図１７を用いて、設定図柄モードに設定された際の、特図変動遊技中のリーチ演出表示および大当たり演出表示の一部について説明する。

図１６に示されるように、設定図柄モードの場合、装飾設定図柄表示装置１１０によるリーチ演出表示には、各設定図柄に対応する第１〜第８プレミアリーチが用意されている。同様に、設定図柄モードにおける大当たり演出表示には、各設定図柄に対応する第１〜第８大当たり演出が用意されている。第１〜第８プレミアリーチや、第１〜第８大当たり演出は、互いに異なる映像に設定されている。例えば、設定図柄が設定３である場合に、設定図柄モードによるリーチ演出は、図１７（ａ）および（ｂ）に示されるように、「設定３−可変−設定３」を表示した後に、設定３に対応する第３プレミアリーチを表示する。その後、図１７（ｃ）に示されるように、「設定３−設定３−設定３」の大当たり表示をした後、大当たり演出として、図１７（ｄ）に示されるように、設定３に対応する第３大当たり演出を表示する。

＜特図変動遊技中のリーチ直前演出表示＞

図１８〜図２０には、設定図柄モードにおいて、設定図柄によるリーチ表示に到達するまでのリーチ直前演出が示されている。図１８は分身リーチであり、図１８（ａ）の表示状態から、図１８（ｂ）のように中図柄に対して設定図柄となる設定７を停止させ、その後、設定７が２つに分かれて両外側に次第に移動し、この設定７が左図柄と右図柄に嵌めこまれるようにして停止して、中図柄が可変表示になり、「設定７−可変−設定７」のリーチ状態に到達する。

図１９は３Ｄ図柄攻撃リーチ（その１）であり、図１９（ａ）のように左図柄に対して設定図柄となる設定７を停止させ、その後に図１９（ｂ）に示されるように、特定の装飾図柄（ここでは装飾８）が空中から落下してくる映像を表示し、更に図１９（ｃ）に示されるように、この装飾８をチャンスボタンで攻撃するように遊技者に促して、図１９（ｄ）に示されるように、装飾８が破壊された映像を示した後に、「設定７−可変−設定７」のリーチ状態を表示する。

図２０は３Ｄ図柄攻撃リーチ（その２）であり、図２０（ａ）のように左図柄に対して設定図柄の一つ前の装飾７を停止させ、その後に図２０（ｂ）に示されるように、遊技者によって設定された設定図柄（ここでは設定８）が空中から落下してくる映像を表示し、更に図２０（ｃ）に示されるように、この設定８をチャンスボタンで攻撃するように遊技者に促して、図２０（ｄ）に示されるように、設定８が更に落下してくる映像を示した後に、「設定８−可変−設定８」のリーチ状態を表示する。なお、図１８〜図２０のように設定図柄によるリーチ状態を表示した後は、既に図１６および図１７で示したリーチ演出に移行していく。

また、これらの図１８〜図２０に示したように、設定図柄モードによる大当たり表示に移行する際に、リーチ直前演出表示を装飾図柄モードと異ならせることで、遊技者の参加意識を一層高めることも可能となる。

なお、この実施例では、図柄設定処理において、遊技中で無い場合に、デモ画面を経て図柄設定を行う場合を示したが、本発明はそれに限定されない。例えば、図２１（ａ）に示されるように、特図変動遊技中において、中図柄可変表示領域１１０ｂ、右図柄可変表示領域１１０ｃの各図柄可変表示領域のいずれか一つに装飾図柄（装飾７）が停止している際に、図２１（ｂ）に示されるように、遊技者に対して図柄７を設定図柄に設定するように促し、遊技者がチャンスボタンを押したことを検出して図柄設定を完了させ、図２１（ｃ）に示されるように、装飾７に替えて設定７を挿入することも可能である。このようにすると、遊技を停止することなく、常に設定図柄を選択・変更しながら遊技を進行させることができるので、長時間にわたって参加意識を高めることが可能になる。

また、本実施例では、遊技者のチャンスボタン操作によって、図柄を設定する場合に限って示したが、本発明はそれに限定されない。例えば図２２に示される遊技台１００は、装飾設定図柄表示装置１１０の周囲を覆うようにＶゾーン１２１を配置し、このＶゾーン１２１の一部を開閉して、このＶゾーン１２１内に遊技球を導入する。このＶゾーン１２１内には、図２３に拡大して示されるように、３つの排出口が形成されている。遊技者は、チャンスボタンを操作することで、この３つの排出口の一つを選択し、設定排出口とすることができる。遊技球が設定排出口に進入した場合は、通常モードから設定モードに移行し、変動遊技中のリーチ演出や大当たり表示等をこの設定排出口に対応させて表示する。このようにすることで、遊技者の参加意識が向上する。

また例えば図２４に示される遊技台１００は、２つの可変入賞口１３０ａ、１３０ｂを備える。遊技者は、チャンスボタンを操作することで、この２つの可変入賞口１３０ａ、１３０ｂの一つを選択し、設定可変入賞口とすることができる。この遊技台１００では、変動遊技中において大当たりとなった際、設定可変入賞口側を開放し、有利な遊技状態に移行する。このようにすることで、遊技者の参加意欲を一層高めることが可能となる。

以上説明したように、この遊技台１００は、遊技者による設定操作を受け付ける操作手段としてチャンスボタンが用意され、表示制御手段（例えば主制御部、演出制御部など）により、操作手段が受け付けた設定結果に基づく第１設定表示態様（本実施例では設定図柄を用いた仮停止図柄、停止図柄、第１〜第８プレミアリーチ、第１〜第８大当たり演出等）を表示手段（装飾設定図柄表示装置１１０）に表示させた後、更に所定確率で、設定結果に基づく第２設定表示態様（本実施例では例えば第１〜第８プレミアリーチを表示した後の設定図柄を用いた各種停止図柄、設定図柄を用いた仮停止図柄の後の同図柄を用いた停止図柄、設定図柄を用いた停止図柄を表示した後の第１〜第８大当たり演出等）を表示手段に表示させる。更に、遊技制御手段（主制御部など）によって、表示手段における最終停止態様が特別停止態様である場合には、遊技者に有利となる特別遊技状態を開始するようになっている。

従って、本実施例によれば、遊技者がチャンスボタンによって設定操作を行い、自らの意思が反映された第１設定表示態様を表示することができ、更に、この第１設定表示態様が表示された場合に、更に自らの意思が反映された第２設定表示態様を表示させることができる。従って、遊技者の設定結果を反映させた２段階の設定表示態様を表示することで、遊技者の遊技への参加意識を高めることができる。

特に、この遊技台１００では、表示手段である装飾設定図柄表示装置１１０は、複数の装飾図柄を可変表示可能な複数の可変表示領域を有しており、チャンスボタンによって複数の装飾図柄から遊技者が図柄を選択できる態様を含んでおり、表示制御手段は、この設定結果に基づいて、遊技者が選択した装飾図柄に替えて設定図柄を表示手段に表示させるようになっており、更に第１設定表示態様として、複数の可変表示領域における可変表示中の１つを除いた全ての可変表示領域に設定図柄を停止表示する設定リーチ表示態様を含んでいることを特徴とする。

従って、遊技者は、操作手段による設定操作があったことを、この設定図柄によって視覚的に認識できる。また、この視覚効果により、表示手段に設定図柄が最初に停止表示された段階で、特別なリーチ表示態様に移行する期待感を遊技者に想起させることができ、遊技の興趣を高めることができる。

また、遊技者が設定した設定図柄によるリーチ表示態様（仮停止表示）が表示されると、視覚面から、次の第２設定表示態様（停止表示、大当たり表示など）が所定確率で優先的に表示されることを把握することも可能になり、遊技者の遊技への参加意識を高めることができる。

更にこの遊技台１００は、表示制御手段（演出制御部）は、第１及び第２設定表示態様に加えて、リーチ演出態様（図６（ａ）（ｂ）、図１０参照）を少なくとも表示させることが可能となっている。特に、表示制御手段は、図柄モードが設定図柄モードの場合、第１設定表示態様として設定図柄を利用したリーチ表示態様（例えば、図１０（ａ）の変動３７：仮停止図柄「設定２−設定２−設定２」）を表示した後、更に第２設定表示態様として、設定図柄に対応したリーチ演出態様（変動３７：第２プレミアリーチ）を少なくとも表示させる。

従って、本実施例によれば、第１設定表示態様として、例えば遊技者が設定した設定図柄によるリーチ表示態様が表示された場合に、その後に続く第２設定表示態様として、この設定図柄に対応するリーチ演出態様を表示手段に優先的に表示させることができる。この結果、遊技者は、自ら意図（選択）したリーチ演出を優先的に観ることができ、演出を遊技者の好みに合わせる事も可能となり、遊技者の遊技への参加意識を高めることができる。

また、本実施例では、表示制御手段は、第２設定表示態様として、設定結果に対応し且つ特別遊技状態への移行を意味する特別停止態様（設定図柄による停止態様：例えば「設定２−設定２−設定２」）を少なくとも表示させる。この結果、設定結果による第１設定表示態様（例えば第２プレミアリーチ）が表示された場合に、第２設定表示態様として特別停止態様を表示手段に優先的に表示させることができるため、遊技者は意図した演出を優先的に観ることができ、遊技者の遊技への参加意識を高めることができる。また、特別停止態様が表示された段階で、特別遊技状態が開始される可能性の高さを遊技者に想起させることができ、遊技の興趣を高めることができる。

更にこの遊技台１００では、表示制御手段は、第１及び第２設定表示態様に加えて、特別遊技状態時に表示される特別遊技状態中演出態様（例えば大当たり演出）を少なくとも表示させる。特に、設定図柄に基づく第２設定表示態様として、この設定結果に基づく特別遊技状態中設定演出態様（図１０（ｂ）による第１〜第８大当たり演出）を少なくとも表示させる。この結果、遊技者が設定した設定結果による第１設定表示態様（例えば図１０（ａ）による第１プレミアリーチ）が表示された場合に、第２設定表示態様として、設定結果に基づいた特別遊技状態中設定演出態様（図１０（ｂ）による第１大当たり演出）を表示手段に優先的に表示させることができる。この結果、遊技者は意図（選択）した演出を２回に亘って優先的に観ることができ、遊技者の遊技への参加意識を高めることができる。また、第１設定表示態様が表示された段階で、特別遊技状態が開始される可能性を遊技者に想起させることができ、遊技の興趣を高めることができる。

更に本遊技台１００は、所定時間遊技が行われていないか否かを判定する遊技状態判定手段（図柄設定処理を行う主制御部）をさらに備え、表示制御手段は、この遊技状態判定手段が所定時間遊技が行われていないと判定したとき、表示手段にデモ画面を表示させ、更に操作手段であるチャンスボタンは、デモ画面の表示後に遊技者の操作を受け付けるようになっている。このようにすると、遊技が行われていないときに、操作手段による図柄の設定操作を行えるため、落ち着いて操作することが可能になる。

なお、図２１に示したように、操作手段であるチャンスボタンは、可変表示領域に停止表示された装飾図柄によって、遊技者の選択を受け付けることも可能となっている。このようにすると、複数の可変表示領域のうち、所定の可変表示領域に停止表示された装飾図柄を設定図柄として設定できるため、設定作業を迅速に行うことができる。また、可変表示領域に停止した装飾図柄から選択を促すため、遊技進行中に自らの意図を遊技に反映させていくことができ、より参加意識を高めることができる。

また、本遊技台１００では、図１８に示されるように、設定図柄に基づく設定リーチ表示態様として、表示手段の可変表示領域の１つにおいて設定図柄を仮停止し、この仮停止した設定図柄を隣接する可変表示領域に移動して停止表示するとともに、仮停止していた可変表示領域を再度可変表示とする、設定図柄による設定分身リーチ表示態様を含めている。このようにすると、新規性が高く、且つ遊技者の意向を反映させたリーチ演出を行うことができる。

また、図２２および図２３で示した本実施形態の遊技台１００によれば、遊技領域を有する遊技盤と、遊技者による設定操作を受け付ける操作手段と、遊技領域に配置され遊技球が進入可能な複数の排出口を有する構造物を備えており、更に、遊技制御手段は、操作手段が受け付けた設定結果に基づいて、複数の排出口の中から設定排出口を決定し、且つ、設定排出口に遊技球が進入した場合に遊技者に有利な特別遊技状態を開始するようになっている。

このようにすると、遊技者による操作手段の操作によって決定された排出口に遊技球が進入すると、遊技者に有利な特別遊技状態が開始されるため、遊技者の遊技への参加意識を高めることができる。

また、図２４に示した本実施例の遊技台１００は、遊技領域を有する遊技盤と、遊技者による設定操作を受け付ける操作手段と、遊技領域に配置され、遊技球が入賞し易い開状態と遊技球が入賞し難い又は入賞し得ない閉状態とに切替可能な複数の可動入賞口を備えており、遊技制御手段は、操作手段の操作結果に基づいて、複数の可動入賞口の中から設定可動入賞口を決定し、且つ、表示手段における最終停止態様が特別遊技状態への移行を意味する特別停止態様となる場合に、設定可動入賞口を開状態として特別遊技状態を開始するようになっている。この結果、遊技者に有利な特別遊技状態に移行する際に、遊技者による設定操作によって決定された設定入賞口を開状態とするため、遊技者の遊技への参加意識を高めることができる。

なお、上記実施例における各種記憶領域は必ずしもＲＡＭに設ける必要はなく、例えば、情報を一時的に記憶すれば足りるような場合には各制御部のＣＰＵのレジスタなどに記憶してもよい。

また、上記実施例における表示装置やランプは、７セグメントＬＥＤや液晶表示装置などに限定されるものではなく、例えば、プラズマディスプレイ(ＰＤＰ)、ＣＲＴ、ＬＥＤドットマトリクスなどを適用することもできる。

また、本実施例における「入賞」には、遊技盤１０２に設けた入賞口や始動口に球が入球した場合のほか、遊技盤１０２に設けた通過領域を球が通過した場合（例えば、普図始動口１２４を球が通過した場合）も含まれる。また、始動口は、必ずしも本実施例で示される位置に設ける必要は無く、例えば、特定の入賞口内の特定の領域を始動口として機能させてもよい。

また、第２特図始動口１２８や可変入賞口１３０は、球が入賞不可能な閉状態と、入賞可能な開状態の２種類の開閉状態に変化するものに限定されず、球が入賞可能な第１の開状態と、第１の開状態よりも入賞が容易な第２の開状態の２種類の開状態に変化するものも含まれる。

また、実施例では、大当たりに対応する図柄組合せ（大当たり図柄組合せ）を装飾設定図柄表示装置１１０に停止表示した場合に大当たり遊技の開始となるが、大当たり遊技の開始条件はこれに限定されるものではない。したがって例えば、大当たり図柄組合せを停止表示した後で、盤面の特定のゲートを遊技球が通過した場合を開始条件としたり、大当たり図柄組合せを停止表示した後で、盤面の特定の入賞口に遊技球が通過した場合を開始条件としたり、大当たり図柄組合せを停止表示した後で、大入賞口（可変入賞口）以外の入賞口内の特定の領域を遊技球が通過した場合を開始条件としたり、特定の入賞口に遊技球が入賞したことを条件に開放した大入賞口（可変入賞口）内の特定の領域を遊技球が通過したことを開始条件としたりするのも好ましい。

また、本実施例における「特図」は、特図表示装置１１４が変動表示および停止表示する図柄全てを示しており、変動表示する図柄のみ、または、停止表示する図柄のみを示すものではない。さらに、本実施例における「普図」や「装飾図柄」も同様に、普図表示装置１１２や装飾図柄表示装置１１０が変動表示および停止表示する図柄全てを示しており、変動表示する図柄のみ、または、停止表示する図柄のみを示すものではない。また、大当たりフラグがオンの場合には特図表示装置１１４に特図１または特図２、大当たりフラグがオフの場合には特図３を停止表示させる例を示したが、これに限定されない。

また、遊技状態として大当たり遊技を例示したが、これら以外にも、普図表示装置１１２（または特図表示装置１１４、装飾設定図柄表示装置１１０）の変動時間を所定の変動時間とする通常変動状態と、該所定の変動時間よりも短い変動時間とする変動短縮（変短）状態と、を設け、この２つの状態についても遊技状態に含めてもよい。また、普図表示装置１１２（または特図表示装置１１４、装飾設定図柄表示装置１１０）の変動時間を所定の変動時間とする通常変動状態と、該所定の変動時間よりも長い変動時間とする変動延長（変長）状態と、を設け、この２つの状態についても遊技状態に含めてもよい。また、普図変動遊技（または特図変動遊技）の結果を当選とするか否かの抽選における当選確率を所定の確率とする低確率状態（普図）と該所定の確率よりも高い高確率状態（普図）とを設け、この２つの状態についても遊技状態に含めてもよいし、これら複数の状態を複合して発生させるようにしてもよい。また、始動口または内部に特定領域を設けた可変入賞手段を閉状態から開状態に変化させるか否かを決定する抽選手段の、抽選結果を表示する図柄の変動時間を短縮する特定変短遊技、上述の抽選手段が始動口または可変入賞手段を閉状態から開状態に変化させると決定する確率を向上させた確率向上状態、始動口または可変入賞手段を開状態のまま維持する時間を通常遊技よりも長時間にする長時間開放遊技などを含めてもよい。

また、実施例に記載した複数の構成のうち、１つの構成に記載している内容を、他の構成に適用することでより遊技の幅を広げられる場合がある。

また、実施例においては、遊技台として、遊技球を遊技媒体としたパチンコ機の例を示したが、本発明に係る遊技台はこれに限定されるものではなく、例えば、パチンコ機等の実機の動作を家庭用ゲーム機用として擬似的に実行するようなゲームプログラムにおいても、本発明を適用してゲームを実行することができる。その場合、ゲームプログラムを記録する記録媒体は、ＤＶＤ−ＲＯＭ、ＣＤ−ＲＯＭ、ＦＤ（フレキシブルディスク）、その他任意の記録媒体を利用できる。

なお、本発明の実施の形態に記載された作用および効果は、本発明から生じる最も好適な作用および効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用および効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。

本発明は、パチンコ台やスロットマシンの他、疑似的に実現するゲームプログラムとして、更にこのゲームプログラムが記載された記録媒体として用いることが可能である。

本実施例に係るパチンコ機の正面（遊技者側）から見た状態を示す略示平面図である。 （ａ）は特図の停止表示態様の一例を、（ｂ）は装飾図柄及び設定図柄の一例を、（ｃ）は普図の停止表示態様の一例を、それぞれ示したものである。 同パチンコ機の主制御部、演出制御部、払出制御部、発射制御部、および電源管理部の回路ブロック図である。 同パチンコ機による図柄設定処理の流れを示すフローチャートである。 （ａ）は大当たり判定テーブルの一例を、（ｂ）は大当たり時の特図選択テーブルの一例を、（ｃ）は図柄モード選択テーブルの一例を、（ｄ）はタイマ選択テーブルの一例を、（ｅ）は別タイマ選択テーブルの一例をそれぞれ示した図である。 （ａ）および（ｂ）は変動番号選択テーブルの一例をそれぞれ示した図である。 （ａ）〜（ｄ）は装飾図柄モードにおける停止図柄選択テーブル一例をそれぞれ示した図である。 （ａ）〜（ｄ）は装飾図柄モードにおける停止図柄選択テーブル一例をそれぞれ示した図である。 装飾図柄モードにおける大当たり演出選択テーブル一例を示した図である。 （ａ）は設定図柄モードにおける変動番号及び停止図柄選択テーブルの一例を、（ｂ）は設定図柄モードにおける大当たり演出選択テーブル一例を示した図である。 同パチンコ機による主制御部のリセット割り込み処理の流れを示すフローチャートである。 同パチンコ機による主制御部のタイマ割り込み処理の流れを示すフローチャートである。 （ａ）は同パチンコ機による演出制御部のメイン処理の流れを示すフローチャート、（ｂ）は同演出制御部のコマンド入力処理の流れを示すフローチャート、（ｃ）は同演出制御部のストローブ割り込み処理の流れを示すフローチャート、（ｄ）は同演出制御部のタイマ割り込み処理の流れを示すフローチャート、（ｅ）は同演出制御部の変動パターン処理の流れを示すフローチャート、（ｆ）は同演出制御部の図柄停止処理の流れを示すフローチャートである。 （ａ）は同演出制御部の図柄設定画面処理の流れを示すフローチャート、（ｂ）は同演出制御部の図柄差し替え処理処理の流れを示すフローチャート、（ｃ）は同演出制御部の禁則処理の流れを示すフローチャートである。 同演出制御部の制御により、デモ画面か図柄を設定するまでの画面遷移状態の一例を示す図である。 同演出制御部によって更新される、設定図柄に対応するリーチ演出、同図柄に対応する大当たり演出の一例を示す図である。 同演出制御部の制御により更新される、設定図柄に対応したリーチ演出、大当たり演出の画面遷移状態を示す図である。 同演出制御部の制御により更新される分身リーチの演出の画面遷移状態の一例を示す図である。 同演出制御部の制御により更新される３Ｄ図柄攻撃リーチ（その１）演出の画面遷移状態の一例を示す図である。 同演出制御部の制御により更新される３Ｄ図柄攻撃リーチ（その２）演出の画面遷移状態の一例を示す図である。 同パチンコ機により、停止中の左図柄で図柄設定を行う際の画面遷移状態を示す図である。 本実施例の他の例に係るパチンコ機の正面（遊技者側）から見た状態を示す略示平面図である。 同パチンコ機のＶゾーンを拡大して示す図である。 本実施例の他の例に係るパチンコ機の正面（遊技者側）から見た状態を示す略示平面図である。

符号の説明

１００ パチンコ機
１０２ 遊技盤
１０４ 遊技領域
１１０ 装飾設定図柄表示装置
１１２ 普図表示装置
１１４ 特図表示装置
１２２ 一般入賞口
１２４ 普図始動口
１２６ 第１特図始動口
１２８ 第２特図始動口
１３０ 可変入賞口
１４８ 操作ハンドル
３００ 主制御部
３５０ 演出制御部
４００ 払出制御部
４５０ 発射制御部
５００ 電源管理部

Claims (12)

1. 遊技者による設定操作を受け付ける操作手段と、
   前記操作手段が受け付けた設定結果に基づく第１設定表示態様を前記表示手段に表示させた後、所定確率で前記設定結果に基づく第２設定表示態様を前記表示手段に表示させる表示制御手段と、
   前記表示手段における最終停止態様が特別停止態様である場合に、遊技者に有利となる特別遊技状態を開始する遊技制御手段と、を備えることを特徴とする遊技台。
2. 前記表示手段は、複数の装飾図柄を可変表示可能な複数の可変表示領域を有し、
   前記操作手段による前記設定結果は、前記複数の前記装飾図柄から遊技者が図柄選択する態様を含み、
   前記表示制御手段は、前記設定結果に基づいて、前記遊技者が選択した前記装飾図柄に替えて該装飾図柄に対応する設定図柄を前記表示手段に表示させるように制御し、
   前記第１設定表示態様は、複数の前記可変表示領域における可変表示中の１つを除いた全ての前記可変表示領域に前記設定図柄が停止表示される設定リーチ表示態様を含んでいることを特徴とする請求項１記載の遊技台。
3. 前記表示制御手段は、前記第１及び第２設定表示態様に加えて、リーチ演出態様を少なくとも表示させることを特徴とする請求項１又は２記載の遊技台。
4. 前記表示制御手段は、前記第１設定表示態様として前記設定リーチ表示態様を表示した後、前記第２設定表示態様として、前記設定図柄に対応したリーチ演出態様を少なくとも表示させることを特徴とする請求項２記載の遊技台。
5. 前記表示制御手段は、前記第２設定表示態様として、前記設定結果に対応し且つ特別遊技状態への移行を意味する特別停止態様を少なくとも表示させることを特徴とする請求項１乃至４のいずれか記載の遊技台。
6. 前記表示制御手段は、前記第１及び前記第２設定表示態様に加えて、特別遊技状態時に表示される特別遊技状態中演出態様を少なくとも表示させることを特徴とする請求項１乃至５のいずれか記載の遊技台。
7. 前記表示制御手段は、前記第２設定表示態様として、特別遊技状態時に表示され且つ前記設定結果に基づく特別遊技状態中設定演出態様を少なくとも表示させることを特徴とする請求項１乃至６のいずれか記載の遊技台。
8. 所定時間遊技が行われていないか否かを判定する遊技状態判定手段をさらに備え、
   前記表示制御手段は、前記遊技状態判定手段が所定時間遊技が行われていないと判定したとき、前記表示手段にデモ画面を表示させ、
   前記操作手段は、前記デモ画面の表示後に、遊技者の操作を受け付けることを特徴とする請求項１乃至７のいずれか記載の遊技台。
9. 前記操作手段は、前記可変表示領域に停止表示された前記装飾図柄による遊技者の選択を受け付けることを特徴とする請求項１乃至８のいずれか記載の遊技台。
10. 前記設定リーチ表示態様として、前記表示手段の前記可変表示領域の１つにおいて前記設定図柄を仮停止し、前記仮停止した前記設定図柄を隣接する可変表示領域に移動して停止表示するとともに、前記仮停止した前記可変表示領域を再度可変表示とする設定分身リーチ表示態様を含むことを特徴とする請求項２記載の遊技台。
11. 遊技領域を有する遊技盤と、
    遊技者による設定操作を受け付ける操作手段と、
    前記遊技領域に配置され遊技球が進入可能な複数の排出口を有する構造物と、
    前記操作手段が受け付けた設定結果に基づいて、前記複数の排出口の中から設定排出口を決定し、且つ、前記設定排出口に遊技球が進入した場合に遊技者に有利な特別遊技状態を開始する遊技制御手段と、
    を備えることを特徴とする遊技台。
12. 遊技領域を有する遊技盤と、
    遊技者による設定操作を受け付ける操作手段と、
    前記遊技領域に配置され、遊技球が入賞し易い開状態と遊技球が入賞し難い又は入賞し得ない閉状態とに切替可能な複数の可動入賞口と、
    前記操作手段の操作結果に基づいて、前記複数の可動入賞口の中から設定可動入賞口を決定し、且つ、表示手段における最終停止態様が特別遊技状態への移行を意味する特別停止態様となる場合に、前記設定可動入賞口を開状態として前記特別遊技状態を開始する遊技制御手段と、を備えることを特徴とする遊技台。