JP4468288B2 - 魚釣用リール - Google Patents

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本発明は魚釣用リールに係り、詳しくはスプールの巻取り速度を変速する変速装置を備えた魚釣用リールに関する。
船釣り等、深場の魚層を対象とした魚釣りを行う場合、スプール駆動モータを備えた魚釣用リールが広く使用されているが、従来、この種の魚釣用リールには、釣り状況に応じて釣糸の巻取り速度を変速する変速装置が装着されており、特許文献1には、スプール駆動モータからの出力をスプールに伝える駆動力伝達部に遊星歯車を具備した機械式変速装置を設け、スプール側の負荷に応じ、当該機械式変速装置の動力伝達経路を高速状態と低速状態とに自動的に切り換えて、スプールの巻取り速度を変速可能とした魚釣用リールが開示されている。
この機械式変速装置は、遊星歯車に噛合する内歯歯車の外周面に設けたラチェット爪歯に、リール本体の側板に装着した調節ノブの操作で内歯歯車に対する制動力の調節が可能な制御歯車を噛合し、当該制御歯車の制動力に応じて内歯歯車の回転を規制(回転/停止)することにより動力伝達経路を高速状態と低速状態とに自動的に切り換えるもので、調節ノブにはドラグ機構が装着され、調節ノブの操作によってドラグ機構による制動力が制御歯車を介して内歯歯車に付与されるようになっている。
特許第3159637号公報
しかし乍ら、上述した機械式変速装置は、スプール側の負荷に応じて動力伝達経路が高速状態と低速状態とに自動的に切り換わるものの、あくまで内歯歯車に対する制動力の初期設定は釣人が調節ノブを操作して行わなければならず、この設定には熟練を要している。
また、上記機械式変速装置に於ける調節ノブの機構を自動化するには、制動力が付与される制御歯車を含めたトルクリミッター装置が必要となったり、スプール駆動モータのモータ駆動回路の過電流値の検出に基づいて動力伝達経路を規制制御するアクチュエータが必要になる等、別の装置が必要となって構造が複雑化してしまう等の課題が残されている。
本発明は斯かる実情に鑑み案出されたもので、構造を複雑化することなく、スプール側の負荷に応じ釣人の手を介さずにスプールの巻取り速度を自動変速可能とした魚釣用リールを提供することを目的とする。
斯かる目的を達成するため、請求項1に係る発明は、リール本体に回転自在に支持されたスプールと、当該スプールを回転駆動するスプール駆動モータの間に遊星歯車動力伝達機構を設けて、スプール駆動モータの駆動力をスプールに伝達する魚釣用リールに於て、上記遊星歯車動力伝達機構を構成する各歯車をはすば歯車で形成し、スプールに加わる巻取り負荷に伴うはすば歯車の歯すじのねじれ角度に応じた軸方向移動で遊星歯車動力伝達機構の動力伝達状態を自動的に切換え可能として、当該遊星歯車動力伝達機構に入力されるスプール駆動モータの駆動力を自動変速してスプール側に出力することを特徴とする。
請求項1に係る発明によれば、スプールとスプール駆動モータの間に、はすば歯車で構成した遊星歯車動力伝達機構を設けて、スプールに加わる巻取り負荷に伴うはすば歯車の歯すじのねじれ角度に応じたスラスト方向への移動で遊星歯車動力伝達機構の動力伝達状態を自動的に切換え可能としたので、釣人の手を介さずにスプールの巻取り速度を自動変速させることができると共に、トルクリミッター装置やスプール駆動モータのモータ駆動回路の過電流値の検出に基づいて動力伝達経路を規制制御するアクチュエータ等を用いる必要がなく、単に遊星歯車動力伝達機構の各歯車をはすば歯車で構成する簡単な構造で、スプールの巻取り速度を自動変速できることとなった。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は請求項1に係る魚釣用リールの一実施形態を示し、図中、1,3はフレーム5の左右に取り付く側板で、両側板1,3とフレーム5とで本実施形態に係る魚釣用リール7のリール本体9が構成され、両側板1,3間にスプール軸11を介してスプール13が回転可能に支持されている。
スプール軸11はスプール13の軸心を貫通し、その側板1側の一端が、フレーム5に一体的に取り付く第1のセットプレート15に軸受17を介して回転可能に支持されている。そして、スプール軸11の側板1側に、動力伝達機構19のスプール軸駆動歯車21が回り止め嵌合されている。
スプール13は、スプール駆動モータ23の駆動力とハンドル25の巻取り操作で巻取り方向へ回転して釣糸が巻回されるようになっており、スプール駆動モータ23は、スプール13前方のフレーム5に一体成形された筒状のモータケース27内に収納されている。
そして、側板1内のリール本体9には、第1の遊星歯車減速機構29と、本実施形態の特徴たる遊星歯車動力伝達機構31と、前記スプール軸駆動歯車21を含む複数の歯車からなる動力伝達機構19が、スプール駆動モータ23のモータ軸33とスプール軸11との間に順次装着されており、後述するように遊星歯車動力伝達機構31は、当該遊星歯車動力伝達機構31に入力されるスプール駆動モータ23の駆動力を自動変速してスプール13側に出力する機械式変速装置を構成している。そして、スプール駆動モータ23の駆動力が、遊星歯車減速機構29,遊星歯車動力伝達機構(以下、「機械式変速装置」という)31で減速/自動変速されて、動力伝達機構19からスプール軸11に伝達されるようになっている。
図2は遊星歯車減速機構29,機械式変速装置31及び動力伝達機構19の拡大断面図、そして、図3は遊星歯車減速機構29と機械式変速装置31の拡大断面図を示し、図中、35はモータ軸33に回り止め嵌合された遊星歯車減速機構29の太陽歯車で、遊星歯車減速機構29は、この太陽歯車35と、モータ軸33が貫通するフレーム5の凹部37の内周に形成された内歯39(金属材で別体形成して、モータケース27に一体化することが好ましい)と、当該内歯39と太陽歯車35とに噛合する複数の遊星歯車41とを備え、遊星歯車41は支軸43を介してプレート状のキャリア45に回転可能に支持されている。
また、図中、47は上記凹部37を覆ってフレーム5に取り付く第1の支持体で、その略中央に、機械式変速装置31の太陽歯車49が回り止め嵌合された回転軸51が回転可能に挿着されている。そして、回転軸51のスプール駆動モータ23側端部に設けた凹部53内に、モータ軸33の外周に回転自在に取り付く筒体の連結部材55が回り止め係合しており、当該連結部材55に既述したキャリア45が一体化している。
遊星歯車減速機構29はこのように構成されており、スプール駆動モータ23の駆動でモータ軸33が回転して太陽歯車35が同方向へ回転すると、これに噛合する遊星歯車41が自転し乍ら太陽歯車35の周囲を公転して、スプール駆動モータ23の回転を減速させてキャリア45に出力するため、これと一体の連結部材55を介して回転軸51が同方向へ減速回転する。
そして、既述したように回転軸51に、機械式変速装置31の太陽歯車49が回り止め嵌合されている。
機械式変速装置31は、太陽歯車49を含め、以下に記述する総ての歯車がはすば歯車(ブランク外周に斜向きの歯が刻まれた歯車)で構成されており、図2中、57は第1の支持体47を覆ってフレーム5にビス止めされた第2の断面皿状の支持体で、支持体47はこの第2の支持体57と一体にフレーム5に固着されている。
そして、機械式変速装置31は、上記支持体57内に、回転軸51に回り止め嵌合された太陽歯車49と、上記支持体57の内周に沿って回転軸51の軸方向へ移動可能に取り付く内側歯車59と、当該内側歯車59の内周に形成された内歯61と太陽歯車49とに噛合する複数の遊星歯車63とを備え、各遊星歯車63は夫々支軸65を介してプレート状のキャリア67に回転可能に支持されている。そして、キャリア67は、支持体57の中央を回転可能に挿通する動力出力軸69の一端に回り止め状態で取り付くと共に、動力出力軸69の他端側に動力伝達機構19の動力伝達歯車71が回り止め嵌合されている。
また、図3に示すように内側歯車59のスプール駆動モータ23側端部の外周にフランジ73が形成されると共に、当該フランジ73に対応して支持体57の内周に環状の段部75が軸方向に設けられており、当該段部75とフランジ73との間に、内側歯車59を矢印A方向(スプール駆動モータ23方向)へ付勢する付勢バネ77が装着されている。そして、段部75の開口端側内周に、リング状のストッパ79が取り付けられており、付勢バネ77で矢印A方向に付勢された内側歯車59がこのストッパ79に圧接して、内側歯車59からの脱落防止が図られている。
一方、図3及び図4に示すように内側歯車59の他端側(動力伝達歯車71側)には、その周縁部に沿って係合凹部81が設けられている。そして、当該係合凹部81に対向してして支持体57側の内周に係合凸部83が突設されており、以下に説明するように巻取り負荷がかかって内側歯車59が図3及び図7に示すように矢印B方向へ移動すると、図5及び図6の如く係合凹部81に係合凸部83が係合して、内側歯車59の回転が規制されるようになっている。
即ち、既述したように機械式変速装置31は動力伝達機構19を介してスプール軸11に接続されているが、機械式変速装置31は、太陽歯車49,内側歯車59,遊星歯車63が総てはすば歯車で構成されている。
このため、スプール軸11(スプール13)側から巻取り負荷が機械式変速装置31に加わっていない状態では、スプール駆動モータ23の駆動力が遊星歯車減速機構29から入力されると、機械式変速装置31は一体となって回転する。
この場合、回転軸51(入力軸)と動力出力軸69のギヤ比は1対1に設定されている。
そして、実釣時に魚がかかって、スプール軸11(スプール13)側から巻取り負荷が動力伝達機構19を経て機械式変速装置31に加わると、先ず、遊星歯車63が自転し、太陽歯車49とキャリア67との間で回転差が生じる。そして、この回転差が大きくなると、内側歯車59は太陽歯車49と逆方向に回転を始め、遊星歯車63と内側歯車59の間で力の伝達が始まると、はすば歯車の歯すじのねじれ角度によって内側歯車61はスラスト方向への力を受けて、付勢バネ77のバネ力に抗して矢印B方向へ移動する。
而して、内側歯車59の移動量が一定値を越えると、図5及び図6に示すように係合凹部81に係合凸部83が係合して内側歯車59の回転が拘束され、この結果、遊星歯車63は内側歯車59と太陽歯車49の間を自転し乍ら公転するため、出力はキャリア67の回転として取り出されて、回転軸51(入力軸)と動力出力軸69のギヤ比が例えば3対1に自動変速されるようになっている。
そして、図5の状態で巻取り負荷が小さくなると、内側歯車59は太陽歯車49と同方向に回転し、この結果、内側歯車61は歯すじの形状に従って付勢バネ79の復元力で矢印A方向に移動するため、係合凹部81と係合凸部83との係合状態が解除されて回転軸51(入力軸)と動力出力軸69のギヤ比が1対1に戻るようになっている。
このように機械式変速装置31は、巻取り負荷に応じギヤ比が自動的に切り換わることを特徴とする。
そして、既述したように機械式変速装置31の動力出力軸69に、動力伝達機構19の動力伝達歯車71が回り止め嵌合されている。
図1及び図2に示すように動力伝達機構19は、既述したスプール軸駆動歯車21と上記動力伝達歯車71、そして、当該スプール軸駆動歯車21と動力伝達歯車71との間に配置されてこれらに順次噛合する2枚の連結歯車85,87とで構成されている。そして、図2に示すように連結歯車85は、セットプレート15に支軸89を介して回転可能に支持されているが、当該支軸89に一方向クラッチ91が装着されており、ハンドル25の巻取り操作時に当該一方向クラッチ91の楔作用で連結歯車85の回転が阻止されて、その反力でハンドル25の駆動力が後述する第2の遊星歯車減速機構93を介してスプール13に伝達されるようになっている。
そして、図1に示すようにスプール軸11は、スプール13の中央を貫通してその他端側が側板3内に突出し、その突出端に、スプール駆動モータ23の駆動力とハンドル25の操作回転力をスプール13に伝達させる第2の遊星歯車減速機構93が装着されている。
従来と同様、この遊星歯車減速機構93は、スプール軸11の突出端に取り付けられた太陽歯車95とこれに噛合する複数の遊星歯車97、そして、スプール13の一端に刻設された内歯歯車99からなり、内歯歯車99と太陽歯車95に遊星歯車97が噛合している。そして、遊星歯車97は支軸101を介してキャリア103に取り付けられており、キャリア103はスプール13に取り付けたブラケット105に嵌合し、軸受107を介してスプール軸11に回転可能に支持されている。
また、図1中、25は既述した釣糸巻取り操作用のハンドルで、当該ハンドル25は側板3に回動可能に挿着したハンドル軸109の側板3外突出端に連結されており、ハンドル軸109にはラチェット111が側板3内で固着され、更にドライブギヤ113が回転可能に取り付けられている。そして、ドライブギヤ113とハンドル軸109は、ハンドル軸109に装着した周知のドラグ装置115で摩擦結合されており、ドラグ力調節レバー117の操作でドラグ装置115のドラグ力が調節できるようになっている。
そして、既述したようにハンドル25の巻取り操作時に、一方向クラッチ91の楔作用でスプール軸駆動歯車21に連結する連結歯車85の回転が阻止されるため、ハンドル25の回転力が遊星歯車減速機構93からスプール13に伝達されて、スプール13が巻取り方向へ回転するようになっている。
また、図示しないが上記ラチェット111には、ばねで付勢された周知の係止爪が係止しており、斯様にラチェット111に係止爪が係止してスプール13の逆転止めが図られている。
更に、本実施形態に係る電動リール7には、既述した機械式変速装置31に加え、特許第2977978号公報で開示された電動リールと同様の電気式変速装置が装着されており、図1に示すようにハンドル25側の側板3の側部前方に形成された筒状部119に、レバー形状のモータ出力調節体(以下、「パワーレバー」という)121が、リール本体9の前後方向へ所定の角度(例えば、125°の範囲)に亘って回転操作可能に取り付けられている。
パワーレバー121は、筒状部119に内蔵されたポテンショメータ123の操作軸125に連結されており、パワーレバー121の回転操作によるポテンショメータ123の抵抗値の変化が、リール本体9上部の制御ボックス127内に装着したマイクロコンピュータに入力されている。
そして、マイクロコンピュータのCPUは、パワーレバー121の変位量に応じたパルス信号のデューティ比として、モータ駆動電流通電時間率をスプール駆動モータ23のモータ駆動回路中に接続したスィッチング素子で可変制御して、スプール駆動モータ23のモータ出力を増減調節するようになっている。
一方、図1に示すように側板3の側部後方には、側板3内に装着された周知のクラッチ機構129を操作するクラッチレバー131が下方向へ押圧操作可能に取り付けられており、当該クラッチレバー131の押圧操作で、クラッチ機構129がクラッチON状態からクラッチOFF状態に切り換わるようになっている。
そして、このクラッチOFF状態でハンドル25を巻取り方向へ回転させると、図示しない周知の復帰機構を介してクラッチ機構129がクラッチON状態に復帰するように構成されており、このクラッチレバー131とハンドル25のクラッチON/OFFの切換え操作で、スプール13が釣糸巻取り状態とスプールフリー状態とに切り換わって、スプール13へのスプール駆動モータ23やハンドル25の回転力が伝達/遮断されるようになっている。
また、図1中、133はスプール13の回転数とその回転方向を検出する回転検出手段で、当該回転検出手段133は、セットプレート15に装着されたホール素子135と、これに対向してスプール13の一端側周縁部に固着された複数のマグネット137とで構成されており、ホール素子135はマイクロコンピュータに接続されている。
而して、マイクロコンピュータのCPUは、特開平5−103567号公報で開示された糸長計測プログラムと同様、ホール素子135から出力されるスプール13の正転,逆転の判定信号を取り込んで釣糸の繰出しか巻取りかを判定すると共に、ホール素子135から取り込むスプール13の回転パルス信号をカウントして、この計数値を基にマイクロコンピュータのROMに記憶された糸長計算式を演算実行するようになっている。
そして、CPUは、その演算結果(糸長)を制御ボックス127の操作パネル139上に設けた表示器141に表示させるようになっており、釣人は斯かる表示を確認し乍ら、所定の水深に仕掛けを繰り出したり、ハンドル25やパワーレバー121の操作で釣糸を巻き取ることが可能である。
本実施形態はこのように構成されているから、クラッチレバー131のクラッチOFF操作で釣糸がスプール13から繰り出され、また、ハンドル25の巻取り方向への回転操作やクラッチレバー131のクラッチON操作でクラッチ機構129がクラッチON状態に復帰し、パワーレバー121によるスプール駆動モータ23の巻取り駆動やハンドル25の巻取り操作でスプール13に釣糸が巻回され、釣糸の繰出しや巻取りに伴い、回転検出手段133の検出値を基に糸長が計測されて表示器141に表示されるが、パワーレバー121の操作で駆動制御されるスプール駆動モータ23の回転が、遊星歯車減速機構29で予め減速されて機械式変速装置31に伝達される。
そして、既述したように機械式変速装置31は、実釣時にスプール軸11(スプール13)側から巻取り負荷が加わっていない状態では、スプール駆動モータ23の駆動力が遊星歯車減速機構29から入力されると、機械式変速装置31(回転軸51,太陽歯車49,遊星歯車63,キャリア67,内側歯車59,動力出力軸69)は一体となって回転し、回転軸51(入力軸)と動力出力軸69のギヤ比が1対1になってスプール13は高速状態で回転する。
一方、既述したように実釣時に魚がかかって、スプール軸11(スプール13)側から巻取り負荷が機械式変速装置31に加わると、先ず、遊星歯車63が自転し、太陽歯車49とキャリア67との間で回転差が生じる。そして、この回転差が大きくなると、内側歯車59は太陽歯車49と逆方向に回転を始め、遊星歯車63と内側歯車59の間で力の伝達が始まると、はすば歯車の歯すじのねじれ角度によって内側歯車61はスラスト方向への力を受けて、図4の状態から付勢バネ77のバネ力に抗して矢印B方向へ移動する。
而して、内側歯車59の移動量が一定値を越えると、図5及び図6に示すように係合凹部81に係合凸部83が係合して内側歯車59の回転が拘束され、この結果、遊星歯車63は内側歯車59と太陽歯車49の間を自転し乍ら公転するため、出力はキャリア67の回転として取り出されて、回転軸51(入力軸)と動力出力軸69のギヤ比が3対1に自動変速し、スプール13は低速状態で回転する。
そして、図5の状態で巻取り負荷が小さくなると、内側歯車59は太陽歯車49と同方向に回転し、この結果、内側歯車61は歯すじの形状に従って付勢バネ79の復元力で矢印A方向に移動するため、係合凹部81と係合凸部83との係合状態が解除されて回転軸51(入力軸)と動力出力軸69のギヤ比が1対1に戻り、スプール13は再び高速状態で回転することとなる。
このように本実施形態は、スプール13とスプール駆動モータ23の間に、各歯車(太陽歯車49,内側歯車59,遊星歯車63)をはすば歯車で形成した機械式変速装置(遊星歯車動力伝達機構)31を設けて、スプール13に加わる巻取り負荷に伴う内歯歯車59の歯すじのねじれ角度に応じたスラスト方向への移動による係合凹部81と係合凸部83の係脱で、機械式変速装置31のギヤ比が自動的に切り換わってスプール13の巻取り速度が自動変速するように構成したので、釣人の手を介さずにスプール13の巻取り速度を自動変速させることができると共に、トルクリミッター装置やスプール駆動モータのモータ駆動回路の過電流値の検出に基づいて動力伝達経路を規制制御するアクチュエータ等を用いる必要がなく、単に機械式変速装置31を構成する遊星歯車動力伝達機構の各歯車(太陽歯車49,内側歯車59,遊星歯車63)をはすば歯車で構成する簡単な構造で、スプール13の巻取り速度を自動変速できることとなった。
図8は機械式変速装置の変形例を示し、本実施形態に係る機械式変速装置31-1は、既述したストッパ79に代え、支持体57に設けた段部75の開口端側内周にネジ部143を設けると共に、当該ネジ部143に内側歯車59のフランジ73に当接する付勢力調節体145を螺着し、この付勢力調節体145の回動操作で係合凹部81,係合凸部83間の距離を変更可能(内側歯車の付勢力強弱や移動距離の変更等)として、自動変速する負荷条件を可変としたものである。
而して、本実施形態によっても、既述した実施形態と同様、所期の目的を達成することが可能であることは勿論、釣場の状況に応じた対応が可能となる利点を有する。
尚、上記機械式変速装置31は、スプール駆動モータ23またはハンドル軸109とスプール13との駆動経路の間の任意位置に配置することが可能であり、また、複雑組み合わせて構成してもよい。
請求項1の一実施形態に係る魚釣用リールの一部切欠き平面図である。 遊星歯車減速機構,機械式変速装置及び動力伝達機構の拡大断面図である。 遊星歯車減速機構と機械式変速装置の拡大断面図である。 図3のIV−IV線断面図である。 遊星歯車減速機構と機械式変速装置の拡大断面図である。 図5のVI−VI線断面図である。 機械式変速装置の要部拡大断面図である。 機械式変速装置の変形例の要部拡大断面図である。
符号の説明
1,3 側板
5 フレーム
7 魚釣用リール
9 リール本体
11 スプール軸
13 スプール
19 動力伝達機構
21 スプール軸駆動歯車
23 スプール駆動モータ
25 ハンドル
29,93 遊星歯車減速機構
31,31-1 機械式変速装置(遊星歯車動力伝達機構)
35,49,95 太陽歯車
39,61 内歯
41,63,97 遊星歯車
45,67,103 キャリア
47,57 支持体
51 回転軸
55 連結部材
59 内側歯車
69 動力出力軸
71 動力伝達歯車
73 フランジ
75 段部
77 付勢バネ
79 ストッパ
81 係合凹部
83 係合凸部
85,87 連結歯車
91 一方向クラッチ
99 内歯歯車
109 ハンドル軸
113 ドライブギヤ
115 ドラグ装置
121 パワーレバー
127 制御ボックス
129 クラッチ機構
131 クラッチレバー
133 回転検出手段
145 付勢力調節体

Claims (1)

  1. リール本体に回転自在に支持されたスプールと、当該スプールを回転駆動するスプール駆動モータの間に遊星歯車動力伝達機構を設けて、スプール駆動モータの駆動力をスプールに伝達する魚釣用リールに於て、
    上記遊星歯車動力伝達機構を構成する各歯車をはすば歯車で形成し、スプールに加わる巻取り負荷に伴うはすば歯車の歯すじのねじれ角度に応じた軸方向移動で遊星歯車動力伝達機構の動力伝達状態を自動的に切換え可能として、当該遊星歯車動力伝達機構に入力されるスプール駆動モータの駆動力を自動変速してスプール側に出力することを特徴とする魚釣用リール。
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