JP2006014609A - 魚釣用電動リール - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は魚釣用電動リールに関し、スプールを巻取り駆動する変速パターンを増やすことで、更に幅広い巻取り変速対応を可能とした魚釣用電動リールを提供することを目的とする。
【解決手段】 リール本体に回転自在に支持されたスプールと、当該スプールを巻取り駆動するスプール駆動モータとの間に、切換え可能な2つの高速用動力伝達経路と低速用動力伝達経路とを備えた第1の機械式変速装置と、遊星歯車減速機構とその動きを規制制御する切換手段とで構成されて、スプール駆動モータのスプールへの動力伝達状態を高速動力伝達状態と低速動力伝達状態とに切換え可能な第2の機械式変速装置とを連結配置し、両機械式変速装置を介してスプールをスプール駆動モータで巻取り駆動することを特徴とする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、リール本体に回転自在に取り付くスプールを巻取り駆動するスプール駆動モータを備えた魚釣用電動リールに関する。
船釣り等、一般に深場の魚層を対象とした魚釣りを行う場合、魚釣用電動リール(以下、「電動リール」という)が広く使用されている。
従来周知のように電動リールは、スプール駆動モータ(以下、「スプールモータ」という)の駆動でスプールを回転させて釣糸の巻取りを行うもので、特許文献1に開示されるように昨今の電動リールには、釣場の状況(例えば、対象魚の大きさや種類,魚とのファイトやヒット数)に応じた釣糸の巻取り操作を行うべく、リール本体に変位可能に装着したモータ出力調節体(調節レバー)の操作でスプールモータへの電流量を制御することにより、モータ出力を調節して釣糸の巻取り速度を変化させる電気式の変速装置を備えたものが知られている。
また、特許文献2には上述した電気式の変速装置に加え、スプールモータのモータ軸とこのモータ軸の回転をスプールに伝達する動力伝達機構との間に、ギヤ比の異なる高速用減速歯車機構と低速用減速歯車機構とを動力伝達可能に連結し、リール本体の操作パネル上に設けたスイッチの操作でスプールモータの回転方向を変えることにより、高速用減速歯車機構と低速用減速歯車機構のいずれか一方を選択的に動力伝達可能として、スプールの回転速度を高速状態と低速状態とに切り換える機械式の変速装置を備えた電動リールが開示されている。
このように、電気式の変速装置と機械式の変速装置の組合せにより、従来の電気式変速装置だけのものに比し巻取り速度の変速範囲が広がって、モータ駆動による巻取り変速操作の実用性の向上が期待できることとなった。
特許第2977978号公報 特開2001−148978号公報
しかし乍ら、実釣に於ては、対象魚の大きさや種類,魚のヒット数,魚の状況に応じた巻取り変速対応,仕掛けの条件,仕掛け回収・手返しのタイミング,気象状況(風,雨),波の程度等、巻取り操作時には様々な状況変化に順応できることが要求され、より幅広い巻取り変速対応が可能な電動リールが要望されている。
本発明は斯かる実情に鑑み案出されたもので、スプールを巻取り駆動する変速パターンを増やすことで、更に幅広い巻取り変速対応を可能とした電動リールを提供することを目的とする。
斯かる目的を達成するため、請求項1に係る電動リールは、リール本体に回転自在に支持されたスプールと、当該スプールを巻取り駆動するスプールモータとの間に、切換え可能な2つの高速用動力伝達経路と低速用動力伝達経路とを備えた第1の機械式変速装置と、遊星歯車減速機構とその動きを規制制御する切換手段とで構成されて、スプールモータのスプールへの動力伝達状態を高速動力伝達状態と低速動力伝達状態とに切換え可能な第2の機械式変速装置とを連結配置し、両機械式変速装置を介してスプールをスプールモータで巻取り駆動することを特徴とする。
そして、請求項2に係る発明は、請求項1に記載の電動リールに於て、第1の機械式変速装置と第2の機械式変速装置の少なくともいずれか一方が、リール本体に設けた切換部材の操作で高速または低速に切換え可能であることを特徴とし、請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2に記載の電動リールに於て、第1の機械式変速装置と第2の機械式変速装置の少なくともいずれか一方が、釣糸巻取り操作時にスプールに作用する負荷の変化に伴い、自動的に切換制御されることを特徴とする。
また、請求項4に係る発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の電動リールに於て、第1の機械式変速装置は、スプールモータのモータ出力部とこのモータ出力部の回転をスプールに伝達する動力伝達機構との間に、ギヤ比が異なる高速用減速歯車機構と低速用減速歯車機構とを動力伝達可能に連結せしめ、上記モータ出力部の回転方向によって高速用減速歯車機構と低速用減速歯車機構のいずれか一方を選択的に動力伝達可能として、スプールの回転速度を変化させる構造からなることを特徴とする。
更に、請求項5に係る発明は、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の電動リールに於て、リール本体に変位可能に装着した操作体の操作で、スプールモータへの電流量を制御してモータ出力を連続的に増減調節する電気式変速装置を備えたことを特徴とする。
請求項1乃至請求項4に係る発明によれば、第1の機械式変速装置と第2の機械式変速装置の結合により、従来に比しスプールを巻取り駆動する変速パターンのバリエーションが数段増して巻取り変速対応を幅広く行え、実釣時の状況変化に無理なく確実に順応でき、モータ駆動による巻取り操作性が一段と向上することとなった。
そして、請求項5に係る発明によれば、機械式,電気式変速装置の併用により幅広く微妙な巻取り変速が可能となって、あらゆる釣法に対応できる利点を有する。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1及び図2は請求項1乃至請求項5の一実施形態に係る電動リールとその内部構造を示し、図中、1はリール本体3のフレーム、5,7は当該フレーム1の左右に取り付く側板で、両側板5,7間にスプール軸9を介してスプール11が軸受12により回転可能に支持されている。
図2に示すようにスプール軸9はスプール11の軸心を貫通し、側板5側の一端が、フレーム1に一体的に取り付く第1のセットプレート13に軸受15を介して回転可能に支持されている。そして、この一端側にスプール軸駆動歯車17が回止め嵌合されている。
スプール11は、スプールモータ19の駆動とハンドル21の操作で巻取り方向に回転して釣糸が巻回されるようになっており、スプールモータ19は、スプール11前方のフレーム1に一体成形された筒状のモータケース23内に収納されている。
そして、側板5側のリール本体3内に、スプールモータ19の回転力をスプール軸9に伝達する第1の機械式変速装置25と第2の機械式変速装置27が、スプールモータ19のモータ軸(モータ出力部)29と前記スプール軸駆動歯車17との間に順次装着されており、スプールモータ19の回転力が両機械式変速装置25,27で変速されてスプール軸9に伝達されるようになっている。
即ち、図2に於て、31はモータ軸29に回止め嵌合されたピニオンで、スプールモータ19は正逆両方向へ回転し、これに伴い、図3及び図4に示すようにピニオン31も正,逆両方向へ回転する。
そして、上記ピニオン31に、低速用減速歯車機構33の低速用歯車35と、高速用減速歯車機構37の高速用歯車39が個別に噛合しており、第1の機械式変速装置25はこの低速用減速歯車機構33と高速用減速歯車機構37とで構成されている。
上記低速用歯車35と高速用歯車39は、その外径が同一(ピニオン31とのギヤ比が同一)に設定されており、図2乃至図4に示すように低速用歯車35は、第1の回転軸41に一方向クラッチ43を介して回転可能に支持され、高速用歯車39は、第2の回転軸45に一方向クラッチ47を介して回転可能に支持されている。そして、第1の回転軸41と第2の回転軸45は、夫々、セットプレート13の内側に配された第2のセットプレート49とフレーム1との間に軸受51,53,55,57を介して回転可能に支持されている。
而して、一方向クラッチ43,47は、力を伝達するその回転方向が互いに逆向きに設定されており、低速用歯車35側の一方向クラッチ43は、低速用歯車35が逆転(図3に於ける反時計回りの回転;以下、同様)すると、その楔作用で低速用歯車35の回転力を回転軸41に伝達し、低速用歯車35が正転(図4に於ける時計回りの回転;以下、同様)すると、その回転力を回転軸43に伝達しないように構成されている。
一方、これとは逆に高速用歯車39側の一方向クラッチ47は、高速用歯車39が正転すると、その楔作用で高速用歯車39の回転力を回転軸45に伝達し、高速用歯車39が逆転すると、その回転力を回転軸45に伝達させないようになっている。
そして、図2及び図3に示すように第1の回転軸41に厚肉な小歯車59が回止め嵌合されると共に、第2の回転軸45に大歯車61が回止め嵌合されており、これらは互いに噛合している。そして、上記小歯車59に第2の機械式変速装置27の駆動歯車63が噛合している。
図2に示すように第2の機械式変速装置27は、前記回転軸41と平行に一方向クラッチ65を介してセットプレート49に回転可能に支持された第3の回転軸67と、当該回転軸67に回止め嵌合されて前記スプール軸駆動歯車17に噛合する連結歯車69と、回転軸67に一方向クラッチ71を介して回転可能に取り付く前記駆動歯車63と、ラチェット(切換手段)73と一体となって回転軸67に回転可能に取り付く太陽歯車75と、前記駆動歯車63と太陽歯車75の間の回転軸67にスリ割り回止め嵌合された内歯歯車77と、ラチェット73と内歯歯車77との間に配置されて、当該内歯歯車77と太陽歯車75とに夫々噛合する複数の遊星歯車79とを備え、遊星歯車79は支軸81を介してキャリア83に回転可能に支持されており、キャリア83は前記駆動歯車63と一体化されている。
そして、図示しないが前記セットプレート13に、ラチェット73の外周のラチェット爪歯85に係合する変速切換係止爪(切換手段)が取り付けられており、当該変速切換係止爪は、図示しないがトーションスプリングのバネ力で常時ラチェット爪歯85に係合する方向に付勢されている。
而して、変速切換係止爪は、図示しないがソレノイドによってリール本体外部の切換操作と内部のマイクロコンピュータからの切換信号によって作動するように構成されており、第2の機械式変速装置27を「低速状態」に切り換える場合に、バネ力に抗して変速切換係止爪をソレノイドでラチェット爪歯85から離間させて、ラチェット73をラチェットフリー状態に切り換えるようになっている。
即ち、図1に示すようにリール本体3の上部に、マイクロコンピュータ(制御手段)が内部に組み込まれた制御ボックス87が装着されている。そして、制御ボックス87の操作パネル89上に後述する表示器91が設けられると共に、当該表示器91に隣接してハンドル21側にリセットスイッチ93と棚メモスイッチ95が上下に装着され、反ハンドル21側にオート/マニュアルスイッチ97と前記第1,第2の機械式変速装置25,27の変速HI/LOWスイッチ99,101が上下に装着されており、各スイッチ93,95,97,99,101はマイクロコンピュータに接続されている。
変速HI/LOWスイッチ99,101は、夫々、押圧操作する毎にHI/LOWに交互に切り換わるように構成されており、図5に示すように表示器91の下部に設けたHI/LOW表示部103,105に、第1,第2の機械式変速装置25,27のHI/LOWの切換え状態が表示されるようになっている。
そして、釣人が第2の機械式変速装置27を「低速状態」にしようと変速HI/LOWスイッチ101をLOW操作すると、その信号を入力したマイクロコンピュータは、ソレノイドを作動させて前記変速切換係止爪をバネ力に抗してラチェット爪歯85から離間させるように構成されており、斯様に変速切換係止爪がラチェット爪歯85から離間することで、ラチェット73がラチェットフリー状態に切り換わるようになっている。
而して、斯様にラチェット73がラチェットフリー状態になると、当該ラチェット73と一体の太陽歯車75が同じく回転軸67に対しフリー状態となるため、これに噛合する遊星歯車79も自転し乍ら太陽歯車75の周囲を公転し、この結果、第1の機械式変速装置25の小歯車59から伝達されたスプールモータ19の回転力が、駆動歯車63と一方向クラッチ71の楔作用による回転軸67への低速入力となる。
以下、これをラチェットフリー状態による第2の機械式変速装置27の「低速経路」という。
そして、斯様に第2の機械式変速装置27が「低速経路」にある状態で変速HI/LOWスイッチ101をHI操作すると、その信号を入力したマイクロコンピュータはソレノイドの作動を停止するように構成されており、斯様にソレノイドが停止すると、トーションスプリングのバネ力で変速切換係止爪がラチェット爪歯85に係合して、ラチェット73がラチェットフリー状態からフリー回転阻止状態に切り換わるようになっている。
而して、斯様にラチェット73がフリー回転阻止状態に切り換わって太陽歯車75がフリー回転阻止状態になると、これに噛合する遊星歯車79が太陽歯車75の回りを自転し乍ら公転して内歯歯車77を回転させるため、これと一体の回転軸67が前記「低速経路」に比し高速で回転することとなる。
以下、これを第2の機械式変速装置27のラチェットフリー回転阻止による内歯入力の「高速経路」という。
そして、図2に示すようにスプール軸9は、スプール11の中央を貫通してその他端側が側板7内に突出し、その突出端にハンドル21の操作の回転力をスプール11に伝達させる従来周知の遊星歯車減速機構(動力伝達機構)107が装着されている。
この遊星歯車減速機構107は、スプール軸9の突出端に取り付けられた太陽歯車109とこれに噛合する複数の遊星歯車111、そして、スプール11の一端に刻設された内歯歯車113等からなり、内歯歯車113に遊星歯車111が噛合している。
そして、遊星歯車111は支軸115を介してキャリア117に取り付けられており、キャリア117はスプール11に取り付けたブラケット119に嵌合し、軸受121を介してスプール軸9上に回転可能に支持されている。
また、図1中、21は既述した釣糸巻取り操作用のハンドルで、当該ハンドル21は側板7に回動可能に挿着した図示しないハンドル軸の側板外突出端に連結されており、ハンドル軸にはラチェットが側板7内で固着され、更にドライブギヤが回転可能に取り付けられている。そして、ドライブギヤとハンドル軸は当該ハンドル軸に装着した従来周知のドラグ装置によって摩擦結合されており、ドラグ装置はドラグ力調節レバー123の操作でドラグ力が調節できるようになっている。
そして、ハンドル21の巻取り操作時に、前記一方向クラッチ65の楔作用で、スプール軸駆動歯車17に噛合する連結歯車69と回転軸67の回転が阻止されるため、ハンドル21の回転力が上記遊星歯車減速機構107からスプール11に伝達されて、スプール11が巻取り方向に回転するようになっている。
また、図示しないが遊星歯車減速機構107のラチェットには、周知の図示しないばねで付勢された係止爪が係止しており、斯様にラチェットに係止爪が係止してスプール11の逆転止めが図られている。
そして、本実施形態に係る電動リール125も、特許文献1で開示された電動リールと同様の電気式変速装置が装着されており、図1に示すようにハンドル21側の側板7の側部前方に、電気式変速装置を操作する調節レバー(以下、「パワーレバー」という)127がハンドル21と同方向へ回転操作可能に取り付けられている。
パワーレバー127は側板7内に装着した図示しないポテンショメータの操作軸に連結され、パワーレバー127の操作によるポテンショメータの抵抗値の変化が前記マイクロコンピュータに入力されている。
そして、マイクロコンピュータは、パワーレバー127の操作量に応じたパルス信号のデューティ比としてスプールモータ19への駆動電流通電時間率を可変制御して、スプールモータ19のモータ出力をモータ停止状態から高出力値まで増減制御するようになっている。
一方、図1に示すように側板7の側部後方には、従来の電動リールと同様、側板7内に装着したクラッチ機構(図示せず)を操作するクラッチレバー129が回転可能に取り付けられており、当該クラッチレバー129の回転操作で、クラッチ機構がクラッチONからクラッチOFFに切り換わるようになっている。
そして、このクラッチOFF状態でハンドル21を巻取り方向へ回転させると、図示しない周知の復帰機構を介してクラッチ機構がクラッチON状態に復帰するように構成されており、このクラッチレバー129のクラッチON/OFFの切換え操作でスプール11が釣糸巻取り状態と釣糸繰出し状態とに切り換わって、スプール11へのスプールモータ19やハンドル21の回転力が伝達/遮断されるようになっている。
また、図1中、131はスプール11の回転数とその回転方向を検出する回転検出手段で、当該回転検出手段131は、セットプレート13に装着された一対のリードスイッチ133と、これに対向してスプール11の一端側周縁部に固着された複数のマグネット135とで構成されており、リードスイッチ133はマイクロコンピュータのCPUに接続されている。
而して、CPUは、特開平5−103567号公報で開示された糸長計測プログラムと同様、リードスイッチ133から出力されるスプール11の正転,逆転の判定信号を取り込んで釣糸の繰出しか巻取りかを判定すると共に、リードスイッチ133から取り込むスプール11の回転パルス信号をカウントして、この計数値を基にマイクロコンピュータのROMに記憶された糸長計算式を演算実行するようになっている。
そして、CPUはその演算結果(糸長)を、操作パネル89上に設けた表示器91に表示させるようになっており、釣人は斯かる表示を確認し乍ら、所定の水深に仕掛けを繰り出したり、ハンドル21やパワーレバー127,オート/マニュアルスイッチ97,変速HI/LOWスイッチ99,101等の操作で釣糸を巻き取ることが可能である。
既述したように操作パネル89上には、表示器91に隣接してリセットスイッチ93や棚メモスイッチ95等が装着されているが、棚メモスイッチ95は棚位置の設定に使用するもので、釣糸の繰出しや巻取りに伴い、CPUがリードスイッチ133から取り込むスプール11の回転パルス信号を基に糸長を求めて表示器91に表示させるが、図5に示すように表示器91の上カラ表示部137に水面からの仕掛けの水深が、そして、棚カラ表示部139に棚からの仕掛けの距離が上下2段に並列して大きく表示されるようになっている。
そして、実釣の開始時に、釣糸が竿先から水面まで繰り出された処で釣人がリセットスイッチ93を操作すると、上カラ表示部137の表示値が「0.0」にリセットされるようになっている。
この後、釣人が釣糸を繰り出していくと、スプール11の回転に伴い、CPUで演算,計測された糸長が上カラ表示部137に表示されるが、釣糸が例えば95.5m繰り出された処で釣人が棚メモスイッチ95を操作すると、棚カラ表示部139に「0.0」が表示されて棚位置が設定され、以後、図6に示すように棚位置から例えば15mの釣糸の巻取りに伴う仕掛けの距離と水面からの繰出し量(水深)が、棚カラ表示部139と上カラ表示部137に夫々表示されるようになっている。
次に、オート/マニュアルスイッチ97と変速HI/LOWスイッチ99の機能を説明すると、既述したように電動リール125には第1の機械式変速装置25が装着され、パワーレバー127によるスプールモータ19の回転力が、この第1の機械式変速装置25から第2の機械式変速装置27を経てスプール軸9に伝達されるが、電動リール125の初期通電状態で、マイクロコンピュータは、先ず、釣糸巻取り操作時の負荷に基づき第1の機械式変速装置25を自動変速する「自動変速モード(オート)」に設定され、この後、オート/マニュアルスイッチ97の操作毎に、マイクロコンピュータはこの「自動変速モード」と、変速HI/LOWスイッチ99の手動操作で第1の機械式変速装置25を「低速状態」と「高速状態」とに変速可能な「手動変速モード(マニュアル)」とに交互に切り換わるように構成されている。
そして、上述の如く初期通電状態で「自動変速モード」に設定されると、マイクロコンピュータは、スプールモータ19の回転力を高速用減速歯車機構37を介して高速状態で第2の機械式変速装置27に伝達させるべく、先ず、パワーレバー127の操作に伴い、図4に示すようにスプールモータ19を逆転方向へ駆動させるようになっている。
尚、既述したようにスプールモータ19は、パワーレバー127の操作量に応じたモータ出力で駆動するように構成されているため、パワーレバー127がモータ停止状態にあるとき、スプールモータ19は駆動しない。
而して、斯様にスプールモータ19が逆転方向に駆動すると、既述した第1の機械式変速装置25の構成から、ピニオン31に噛合する低速用歯車35と高速用歯車39が共に正転し、高速用減速歯車機構37側の一方向クラッチ47の楔作用で高速用歯車39の回転が回転軸45に伝わる。そして、低速用減速歯車機構33側の一方向クラッチ43は低速用歯車35の回転を回転軸41に伝えず、回転軸45が、モータ軸29の回転速度とピニオン31と高速用歯車39とのギヤ比に対応した回転速度で高速用歯車39と共に正転する。
このように回転軸45が正転すると、図4に示すようにこれに回り止め嵌合された大歯車65が正転し、これと噛合する小歯車59が逆転するため、小歯車63が回り止め嵌合された回転軸41が逆転し、この時、回転軸45の回転速度は大歯車65と小歯車63とのギヤ比に対応した大きさだけ増幅されて小歯車59から回転軸41に伝えられる。
従って、回転軸41は低速状態より速い速度で回転し、増幅されたスプールモータ19の回転力が小歯車59から第2の機械式変速装置27の駆動歯車63へと伝達される。
このようにスプールモータ19が逆転方向に駆動することで、パワーレバー127の操作量に応じた回転力が、高速用減速歯車機構37を介して第2の機械式変速装置27(駆動歯車63)へ伝達されるようになっている。
一方、マイクロコンピュータのROMには、高速用減速歯車機構37による伝達時に、釣糸に大きな負荷がかかった場合に第1の機械式変速装置25を低速用減速歯車機構33へと切り換える所定の電流値が予め設定,記憶され、また、スプールモータ19のモータ駆動回路には、スプールモータ19に流れる電流値を検出する電流値検出手段が装着されている。
そして、マイクロコンピュータは、電流値検出手段の検出値を基に、スプールモータ19への電流値がROMに記憶された所定の電流値に達すると、釣糸に大きな負荷がかかっていると判断して、大きなトルクで魚を巻き取るためにスプールモータ19を正転方向へ駆動して、モータ軸29を図3の如く正転させるようになっている。
而して、斯様にモータ軸29が正転すると、ピニオン31に噛合する低速用歯車35と高速用歯車39が共に逆転するが、一方向クラッチ43のみが低速用歯車35の回転を回転軸41に伝えるため、回転軸41はモータ軸29の回転速度及びピニオン31と低速用歯車35とのギヤ比に対応して、低速用歯車35と共に図4の高速状態より遅い速度で回転し、スプールモータ19の回転力が回転軸41から小歯車59,駆動歯車63へと伝達される。
このように、「自動変速モード」に於て、釣糸に大きな負荷がかかると、高速用減速歯車機構37から低速用減速歯車機構33に自動的に切り換わって、スプールモータ19の回転力が、低速用減速歯車機構33から第2の機械式変速装置27へ伝達されるようになっている。
尚、記憶手段(ROM)に記憶される負荷検出設定値(所定の電流値)は、色々な条件の設定が可能であり、負荷の度合いにより高速状態から低速状態に、また、低速状態から高速状態に交互に自動変速するように制御してもよい。
そして、この「自動変速モード」で釣人がオート/マニュアルスイッチ97を操作すると、マイクロコンピュータは「手動変速モード」に切り換わり、この「手動変速モード」では、変速HI/LOWスイッチ99の手動操作で、第1の機械式変速装置25に於けるモータ回転力の伝達経路が、低速用減速歯車機構33による低速状態と、高速用減速歯車機構37による高速状態とに交互に切り換わるようになっている。
而して、斯様に「手動変速モード」に切り換わると、先ず、マイクロコンピュータは、スプールモータ19の回転力を高速用減速歯車機構37を介して高速状態で第2の機械式変速装置27に伝達させるべく、パワーレバー127の操作に伴い、図4に示すようにスプールモータ19を逆転方向へ駆動させ、次いで変速HI/LOWスイッチ99の操作に応じ、図3に示すようにスプールモータ19を正転方向へ駆動させ、以後、変速HI/LOWスイッチ99の操作に応じ、スプールモータ19の逆転と正転を交互に行うようになっている。
従って、この「手動変速モード」に於ても、図4の如くモータ軸29が逆転することで、スプールモータ19の回転力が高速用減速歯車機構37を介して第2の機械式変速装置27に伝達され、図3の如くモータ軸29が逆転することで、プールモータ21の回転力が低速用減速歯車機構33を介して第2の機械式変速装置27に伝達される。
尚、この「手動変速モード」に於ても、パワーレバー127がモータ停止状態にあると、変速HI/LOWスイッチ99を操作してもスプールモータ19は駆動せず、パワーレバー127の操作でモータ出力が増減調節されて、スプールモータ19の回転力が低速用減速歯車機構33や高速用減速歯車機構37を介してスプール11に伝達されるようになっている。
そして、パワーレバー127をモータ停止状態に操作した後、パワーレバー127を再度操作しても、変速HI/LOWスイッチ99,101を操作しない限り、スプールモータ19の回転力は停止前の状態(高速状態または低速状態)でスプール11に伝達されるようになっている。そして、第1の機械式変速装置25のHI/LOWの操作状態に応じ、表示器95のHI/LOW表示部103に「HI」と「LOW」の表示がされるようになっている。
また、図5及び図6に示すように表示器95の左下には、第1の機械式変速装置25と第2の機械式変速装置27のHI/LOW表示部変速表示部103,105に加え、オート/マニュアル表示部141が設けられており、オート/マニュアルスイッチ97による「自動変速モード」と「手動変速モード」の切換え状態がオート/マニュアル表示部141に表示されるようになっている。
尚、これらの表示に代え、例えば操作パネル89にLEDを装着して、このLEDの点灯で高速状態と低速状態を認識できるようにしてもよい。
本実施形態に係る電動リール125はこのように構成されており、クラッチレバー129のクラッチOFF操作で釣糸がスプール11から繰り出され、パワーレバー127によるスプールモータ19の巻取り駆動やハンドル21の巻取り操作でスプール11に釣糸が巻回され、釣糸の繰出しや巻取りに伴い、回転検出手段131の検出値を基に糸長が計測されて表示器91に糸長が表示されるが、パワーレバー127によるスプールモータ19の巻取り駆動に於て、既述したようにオート/マニュアルスイッチ97と変速HI/LOWスイッチ99,101の操作で、第1,第2の機械式変速装置25,27による次の4段階の変速パターンが得られ、各変速パターン1〜4毎に、パワーレバー127の操作に応じたスプールモータ19の回転力がスプール軸駆動歯車17からスプール軸9に伝達されることとなる。
「変速パターン1」
第1の機械式変速装置25の低速用減速歯車機構33による「低速経路」
と、
第2の機械式変速装置27のラチェットフリー状態による「低速経路」
「変速パターン2」
第1の機械式変速装置25の低速用減速歯車機構33による「低速経路」
と、
第2の機械式変速装置27のラチェットフリー回転阻止による内歯入力の「高速 経路」
「変速パターン3」
第1の機械式変速装置25の高速用減速歯車機構37による「高速経路」
と、
第2の機械式変速装置27のラチェットフリー状態による「低速経路」
「変速パターン4」
第1の機械式変速装置25の高速用減速歯車機構37による「高速経路」
と、
第2の機械式変速装置27のラチェットフリー回転阻止による内歯入力の「高速 経路」
このように本実施形態は、モータ軸29とスプール軸駆動歯車17との間に第1,第2の2つの機械式変速装置25,27に介在させて、上述の如き4つの変速パターンで、パワーレバー127の操作に応じたスプールモータ19の回転力をスプール軸9に伝達させる構成としたので、電気式変速装置と2つの機械式変速装置25,27の結合により、従来に比しスプール11を巻取り駆動する変速パターンのバリエーションが数段増して、巻取り変速対応を幅広く行えることとなる。
従って、本実施形態によれば、実釣時の状況変化に無理なく確実に順応でき、モータ駆動による巻取り操作性が一段と向上することとなった。
而も、本実施形態は、機械式変速装置25,27に加え、パワーレバー127による電気式変速装置を備えているため、機械式,電気式変速装置の併用によって幅広く微妙な巻取り変速が可能となって、あらゆる釣法に対応できる利点を有する。
尚、上記実施形態では、釣糸巻取り操作時の負荷に基づき第1の機械式変速装置25をスイッチ97の操作毎に、マイクロコンピュータはこの「自動変速モード」と、変速HI
自動変速するように構成したが、斯かる負荷に基づきソレノイドを操作して、第2の機械式変速装置27を「低速経路」と「高速経路」に自動変速させるように構成してもよく、斯かる実施形態によっても所期の目的を達成することが可能である。
請求項1乃至請求項5の一実施形態に係る電動リールの平面図である。 図1に示す電動リール内部の要部拡大断面図である。 第1の機械式変速装置の歯車の回転方向を説明する模式図である。 第1の機械式変速装置の歯車の回転方向を説明する模式図である。 表示器の表示状態の説明図である。 表示器の表示状態の説明図である。
符号の説明
3 リール本体
5,7 側板
9 スプール軸
11 スプール
13,49 セットプレート
17 スプール軸駆動歯車
19 スプールモータ
21 ハンドル
23 モータケース
25 第1の機械式変速装置
27 第2の機械式変速装置
29 モータ軸
31 ピニオン
33 低速用減速歯車機構
35 低速用歯車
37 高速用減速歯車機構
39 高速用歯車
41,45,67 回転軸
43,47,65,71 一方向クラッチ
59 小歯車
61 大歯車
63 駆動歯車
69 連結歯車
73 ラチェット
75 太陽歯車
77 内歯歯車
79 遊星歯車
83 キャリア
85 ラチェット爪歯
87 制御ボックス
89 操作パネル
91 表示器
93 リセットスイッチ
95 棚メモスイッチ
99,101 変速HI/LOWスイッチ
103,105 HI/LOW表示部
107 遊星歯車減速機構
125 電動リール
127 パワーレバー
129 クラッチレバー
131 回転検出手段
137 上カラ表示部
139 棚カラ表示部
141 オート/マニュアル表示部

Claims (5)

  1. リール本体に回転自在に支持されたスプールと、当該スプールを巻取り駆動するスプール駆動モータとの間に、
    切換え可能な2つの高速用動力伝達経路と低速用動力伝達経路とを備えた第1の機械式変速装置と、
    遊星歯車減速機構とその動きを規制制御する切換手段とで構成されて、スプール駆動モータのスプールへの動力伝達状態を高速動力伝達状態と低速動力伝達状態とに切換え可能な第2の機械式変速装置とを連結配置し、
    両機械式変速装置を介してスプールをスプール駆動モータで巻取り駆動することを特徴とする魚釣用電動リール。
  2. 第1の機械式変速装置と第2の機械式変速装置の少なくともいずれか一方が、リール本体に設けた切換部材の操作で高速または低速に切換え可能であることを特徴とする請求項1に記載の魚釣用電動リール。
  3. 第1の機械式変速装置と第2の機械式変速装置の少なくともいずれか一方が、釣糸巻取り操作時にスプールに作用する負荷の変化に伴い、自動的に切換制御されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の魚釣用電動リール。
  4. 第1の機械式変速装置は、スプール駆動モータのモータ出力部とこのモータ出力部の回転をスプールに伝達する動力伝達機構との間に、ギヤ比が異なる高速用減速歯車機構と低速用減速歯車機構とを動力伝達可能に連結せしめ、上記モータ出力部の回転方向によって高速用減速歯車機構と低速用減速歯車機構のいずれか一方を選択的に動力伝達可能として、スプールの回転速度を変化させる構造からなることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の魚釣用電動リール。
  5. リール本体に変位可能に装着した操作体の操作で、スプール駆動モータへの電流量を制御してモータ出力を連続的に増減調節する電気式変速装置を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の魚釣用電動リール。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104285923A (zh) * 2014-09-23 2015-01-21 徐帮奇 同心同轴同向变速平分式绕线盘

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