JP4463051B2 - プレスベルトの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、製紙工業、磁気記録媒体製造工業、繊維工業等においてプレス対象物を加圧処理するために用いられるプレスベルトであって、ピンホールの発生が低減されたプレスベルト、およびその製造方法に関する。
各種工業において、プレスベルト上に帯状のプレス対象物を載置し、プレスベルトの周内部に位置する一方の加圧部材とプレスベルトの周外部に位置する他方の加圧部材との間でプレス対象物を加圧処理するベルトプレスが一般的に行なわれている。加圧部材としては、たとえばプレスロールや加圧シューなどが挙げられる。
ベルトプレスの例としては、たとえば製紙工業における脱水プレスとしてのシュープレスが挙げられる。上記のシュープレスにおいては、湿紙の脱水効率を高めるために、プレスベルトの周外部に位置する外部加圧手段としてのプレスロールと、プレスロールの周内部に位置する内部加圧手段としての加圧シューとの間で、プレスベルトの外周面上に載置したプレス対象物(湿紙)にプレスベルトを介して面圧力をかけ、加圧処理(脱水処理)を行なう。走行方向に所定の幅を持つ加圧シューを用いることによりニップ幅を大きくでき、脱水効率を向上させることができる。
従来、補強基材と熱硬化性ポリウレタンとを一体化し、エンドレス形状に形成したプレスベルトが一般的に用いられている。補強基材としては、強度を出すために繊度の細かい多数のフィラメントを束ねて1本のマルチフィラメントとしたものを含み、マルチフィラメントとモノフィラメントとを複合させて形成した織布が多く用いられる。
補強基材の表面に弾性材料を注型して製造する製紙用弾性ベルトにおいては、通常、内面となる樹脂層を形成し、基材を反転させた後、外面となる樹脂層を形成する。しかし、マルチフィラメントは、その構造上内部に空気を含み易く、外面となる樹脂層を形成する際、マルチフィラメントに空気を含んだまま外面の樹脂を注型すると、マルチフィラメント内の空気が行き場を失って、外面となる樹脂層中に出てきてしまう。樹脂層の硬化がある程度進行してから樹脂層内に流入した気泡は、樹脂層外に流出することができずに樹脂層内に留まるので、製品であるプレスベルトにおいてピンホールとして残留する。ピンホールが存在する場合、外観が悪くなるばかりでなくクラックの起点になる等の問題が生じる。
ピンホールの発生を防止する目的で、たとえば特許文献1には、基布層の少なくとも一面側に中間弾性層を形成し、該中間弾性層の外側に表面弾性層を形成する方法が提案されている。この方法によれば、中間層を形成する際に基布層内の織り目の隙間にある空気を追い出すことが出来るのでピンホールの発生を大幅に減少させることが可能であるが、マルチフィラメントを含む基布を用いた場合に、マルチフィラメントから流出する気泡を防ぐことが困難であった。
また、特許文献2には、補強基材が熱硬化性ポリウレタンに埋設されて構成された製紙用ベルトにおいて、外周面を構成するポリウレタンを、末端にイソシアネート基を有するウレタンポリマーと、ジメチルチオトルエンジアミンを含有する硬化剤と、を含む組成物から構成する方法が提案されている。
この方法によれば、発生したクラックの進展を抑制するとともに、補強基材とポリウレタンとの間における層間剥離の発生を抑制することができる製紙用ベルトが得られる。
しかし、特許文献1および特許文献2の方法においては、マルチフィラメント内の空隙に起因するピンホール発生の抑制効果について、さらに改善の余地がある。
特開平4−119191号公報 特開2002−146694号公報
本発明は上記の課題を解決し、ピンホールの発生をより低減させたプレスベルトおよびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明のプレスベルトは、集束剤を含浸させたマルチフィラメントを含む補強基材が、弾性材料中に埋設されてなることを特徴とする。
補強基材は織布からなることが好ましい。この場合、該織布が多重織りであり、少なくとも該多重織りの最表面層を構成する最表面糸がマルチフィラメントであることが好ましい。また、該織布が3重以上の多重織りであり、少なくとも該多重織りの中間層を構成する中間糸がマルチフィラメントであることも好ましい。
集束剤が熱硬化性樹脂、特にウレタン系樹脂を主成分として含有することが好ましい。また、集束剤は、液状樹脂または樹脂エマルジョンであることが好ましい。
さらに、補強基材が有機繊維からなることが好ましい。
本発明はまた、集束剤を含浸させたマルチフィラメントを含む補強基材が弾性材料中に埋設されてなるプレスベルトの製造方法であって、
マルチフィラメントを含む補強基材を形成する工程と、
該マルチフィラメントに対して集束剤の含浸処理を行なう工程と、
を含む工程により集束剤含有補強基材を形成し、さらに、
該集束剤含有補強基材の上から弾性材料をコーティングする工程を含むことを特徴とする、プレスベルトの製造方法に関する。
本発明のプレスベルトの製造方法においては、マルチフィラメントを含む補強基材を形成する工程の前に、該マルチフィラメントに対して集束剤の含浸処理を行なう方法が好適に用いられる。
一方、マルチフィラメントを含む補強基材を形成する工程の後に、該補強基材に対して集束剤の含浸処理を行なう方法も好適に用いられる。
さらに、補強基材の一方の表面に弾性材料をコーティングした後、該補強基材の他方の表面に露出している該補強基材に対して集束剤の含浸処理を行ない、さらに該他方の表面に該弾性材料をコーティングする方法も好ましい。
集束剤の含浸処理は、集束剤を含む液状樹脂または樹脂エマルジョンをマルチフィラメントまたは補強基材の表面に付与することによって行なわれることが好ましい。集束剤を含む樹脂エマルジョンが用いられる場合、エマルジョン中の固形分濃度は、3〜8質量%の範囲内に調整されることが好ましい。
本発明によれば、集束剤を含浸させたマルチフィラメントを含む補強基材を用いることにより、ピンホールの発生が抑制され、外観、耐クラック性等に優れたプレスベルトの提供が可能となる。
本発明のプレスベルトは、製紙工業、磁気記録媒体製造工業、繊維工業等においてプレス対象物を加圧処理するために用いられる工業用弾性ベルトとして好適に用いられ、たとえば幅2〜15m、周長1〜30m、厚み2〜10mm程度の、プレスベルトとして一般的に用いられるサイズが採用できる。
図5は、抄紙機のプレス工程で用いられるシュープレス装置の走行方向断面を示す図である。図5において、シュープレス装置は、加圧手段51としてのプレスロール、プレスロールに対向するプレスベルト52と、プレスベルト52の周内部に位置する加圧手段53としての加圧シューとを備えている。なお図5の装置においては、加圧シューをプレスベルト52で覆い、プレスベルト52を外筒としてロール状に組み立て、シュープレスロール50を構成しているが、プレスロール52はロール状に組み立てることなく、エンドレスベルトのまま使用することもできる。プレスロールは、プレスベルト52の周外部に位置し、一方の加圧手段として機能する。加圧シューは、プレスベルト52の周内部に位置し、他方の加圧手段として機能する。プレスベルト52とプレスロールとの間には、フェルト54に重ねられてプレス対象物としての湿紙55が通される。プレスベルト52の外周面とフェルト54とは直接接触している。プレスベルト52と加圧シューとの間には潤滑油が供給され、プレスベルト52は加圧シューの上を滑ることができる。プレスロールは駆動回転し、プレスベルト52は走行するフェルト54との摩擦力によって加圧シューの上を滑りながら従動回転する。加圧シューは、プレスベルト52の周内部側からプレスロールに向けて押し付けられており、この押付け力によって湿紙55はプレスされ、脱水される。加圧シューの表面は、プレスロールの表面に対応した凹状となっている。このため、プレスロールとプレスベルト52との間には、走行方向に広い幅を持った加圧脱水部Pが形成されている。
本発明のプレスベルトは、集束剤を含浸させたマルチフィラメントを含む補強基材が弾性材料中に埋設されてなることを特徴とする。本発明において「集束剤」とは、マルチフィラメントを構成するフィラメント間に浸入させることによってマルチフィラメント内部の空気を排除し得るものであって、フィラメント同士を固着させる作用を持つ物質を指す。したがって、マルチフィラメントへの含浸が可能な形状をとることができ、かつ硬化反応や溶媒除去等によって固化する物質であれば良く、各種のポリマーが好適に使用できる。
図1は、集束剤を含浸させていない従来のマルチフィラメントを示す模式断面図である。マルチフィラメント1を構成するフィラメント11の間には空隙が多く存在する。このようなマルチフィラメントをプレスベルトの補強基材として用いた場合、フィラメント間の空気が弾性材料のコーティング工程において押出されることによって、弾性材料中に気泡が発生し、製品中にピンホールとして残留してしまう。
図2は、本発明に係る集束剤を含浸させたマルチフィラメントを示す模式断面図である。マルチフィラメント2を構成するフィラメント11の間には集束剤12が充填されており、フィラメント間の空隙が埋められている。よって、本発明のマルチフィラメントを用いてプレスベルトを製造した場合、気泡の発生が抑えられることにより、ピンホールの発生が著しく抑制される。これにより、ピンホールが少なく、外観、耐クラック性等が改善されたプレスベルトを得ることが可能である。
プレスベルトの補強基材としてマルチフィラメントを使用する場合、該マルチフィラメントを構成するモノフィラメントがばらけやすく、マルチフィラメント単体、または補強基材の中での形態は不安定になる傾向がある。本発明においては、マルチフィラメントに集束剤を含浸することにより、補強基材の形態を安定させるとともに、弾性材料のコーティング工程における作業性を向上させることができるという効果も得られる。
プレスベルトの弾性材料としては熱硬化性ポリウレタンが広く使用されている。したがって、弾性材料との密着性が良好であるという点では、ウレタン系樹脂またはエポキシ系樹脂を主成分として含有する集束剤が好ましい。特にウレタン系樹脂を主成分として含有する集束剤が好ましい。ここで「主成分として含有」とは、ウレタン系樹脂またはエポキシ系樹脂が集束剤全体の50質量%以上を占めている状態を指す。よって、集束剤がウレタン系樹脂またはエポキシ系樹脂を主成分として含有させる場合、他のポリマーまたは各種添加剤を含有させることは勿論構わない。
本発明の補強基材としては、マルチフィラメントを含む織布やマルチフィラメントからなる経糸と緯糸とを格子状に配置して形成したもの等が好適に用いられるが、良好な強度および寸法安定性を得るという点では織布が好ましく使用される。
補強基材の形成材料としては有機繊維が好ましく用いられる。本発明のプレスベルトには可撓性が要求されるが、たとえばガラス繊維等の無機繊維を用いた場合プレスベルトが硬くなり過ぎて、プレスベルトにクラック等の欠陥が発生し易くなってしまう。よって補強基材の形成材料としては、ポリアミド繊維、芳香族ポリアミド繊維、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、ポリビニルアルコール繊維等の有機繊維、を用いることが好ましい。特に、寸法安定性に優れる点でポリエステル繊維を含む補強基材が好適である。
本発明の補強基材として織布を用いる場合、該織布は平織り、多重織り等種々の形状に形成されることができ、織布を構成する経糸および緯糸の少なくとも一部にマルチフィラメントが使用される。なお、多重織りの織布は、経糸、緯糸の少なくともいずれか一方が2重以上に積層された構成であれば良く、構成糸の積層数や織り方は限定されない。
多重織りとされる場合、プレスベルトの強度が良好となるため好ましい。
また織布の形成材料はプレスベルトとしての所望の特性に応じて最適な組み合わせを適宜選択でき、たとえば多重織りの場合、プレスベルトの表面となる側に最表面層としてポリエステルモノフィラメントからなる層、裏面となる側に最裏面層としてナイロンモノフィラメントからなる層を形成し、両層の間に中間層として集束剤を含浸させたポリエステルマルチフィラメントからなる層を形成する構成等が好ましく用いられる。この場合、ポリエステル繊維の存在によって良好な寸法安定性が確保されるとともにナイロン繊維の存在によって良好な耐圧縮性が得られる。
図3は、平織りの織布を用いたプレスベルトの一例を示す断面図である。図3(A)に示す補強基材は、集束剤を含浸させたポリエステルマルチフィラメント31からなる経糸と、ポリエステルモノフィラメント32からなる緯糸とにより、織布として構成される。補強基材の裏面および表面には、図3(B)および(C)に示す通り、熱硬化性ポリウレタンからなる裏面層33および表面層34が、この順で片面ずつ形成され、さらに表面層34には多数の排水溝35が周方向に沿って設けられることにより、本発明のプレスベルトが完成される。
図4は、多重織りの織布を用いたプレスベルトの一例を示す断面図である。図4(A)に示す補強基材の経糸は、プレスベルトの表面となる側から、2層のポリエステルモノフィラメント41、集束剤を含浸させたポリエステルマルチフィラメント42、ナイロンモノフィラメント43の順で配置され、緯糸であるポリエステルモノフィラメント44と組み合わされて織布が構成される。補強基材の裏面および表面には、図4(B)および(C)に示す通り、熱硬化性ポリウレタンからなる裏面層45および表面層46が、この順で片面ずつ形成され、本発明のプレスベルトが完成される。なお図4では表面層に排水溝が形成されていないが、図3と同様の排水溝を形成しても勿論構わない。
本発明のマルチフィラメントを使用する態様は、図3および図4に示すものに限定されるものではなく、補強基材における経糸および/または緯糸のいずれに使用しても良いが、寸法安定性に優れる点等から経糸として好ましく使用できる。
本発明のマルチフィラメントの形状は特に限定されないが、たとえば直径が1〜100μm、特に30〜60μm程度のモノフィラメントが集合した、太さ500〜10000d(デニール)程度のマルチフィラメントが好適に用いられる。特に、図4に示すような多重織りの織布を用いた場合の中間層に配置するマルチフィラメント42としては、太さ1000〜10000d、さらに2000〜5000d程度のものが好適に用いられる。
図6は、多重織りの織布を用いたプレスベルトの別の例を示す断面図である。多重織りの織布の他の好ましい例としては、たとえば、図6に示すような4重織りの織布であって、経糸は、プレスベルトの表面側から、1層目の最表面層が集束剤を含浸させたマルチフィラメント61、2層目の中間層がモノフィラメント62、3層目の中間層が集束剤を含浸させたマルチフィラメント63、4層目の最裏面層がモノフィラメント64、でそれぞれ構成され、緯糸であるモノフィラメント65と組み合わされた織布等が挙げられる。
図7は、多重織りの織布を用いたプレスベルトの別の例を示す断面図である。図7に示すような、経糸は4層がすべて集束剤を含浸させたマルチフィラメント71,72,73,74で構成され、緯糸であるモノフィラメント75と組み合わされた4重織りの織布も好ましく、この場合、プレスベルトの強度は極めて良好となる。
補強基材の最表面は外部応力が集中し易く、補強基材が破損する場合には最表面のフィラメントから先に破損する傾向にある。そこで、図6に示すように、補強基材の最表面にマルチフィラメントを配置した場合、該マルチフィラメントは応力に対して太さ方向(断面方向)に比較的容易に変形するため、圧縮疲労が起こり難く、またフィラメントのフィブリル化による破損も起こり難くなる。よって、プレスベルトの耐久性、走行安定性、形状・寸法安定性が向上するという利点を有する。この意味で、図6に示す最表面側のマルチフィラメント61は、マルチフィラメントを3本程度撚り合わせてなる撚り糸とすることがより好ましい。
補強基材が多重織りであって、該多重織りの最表面層をマルチフィラメントで構成する場合には、最表面糸として、太さ500〜2000d程度の比較的繊度の小さいマルチフィラメントが好適に用いられる。
多重織りの最表面層をマルチフィラメントで構成する場合、最表面のマルチフィラメントの繊度が大きすぎると、プレスベルトを製造する過程で補強基材にコーティングする弾性材料が織布の織り目の隙間に浸透するのを阻害してしまい、プレスベルト中に気泡が発生する恐れがあるので好ましくない。また、マルチフィラメントの繊度が小さすぎると、上記のマルチフィラメントを用いることによる利点が得られないので好ましくない。補強基材を構成する多重織りの織布の最表面に、集束剤を含浸させた比較的繊度の小さなマルチフィラメントを用いることにより、補強基材にコーティングする弾性材料を織布の織り目の隙間に十分に浸透させることができるとともに、プレスベルトの耐久性、走行安定性、形状・寸法安定性も向上させることができる。
また、該多重織りの織布の中間層をマルチフィラメントで構成する場合には、中間糸として、太さ2000〜5000d程度のマルチフィラメントが好適に用いられる。この場合、中間糸として繊度の比較的大きいマルチフィラメントを配置することとなり、プレスベルト全体の強度を向上させることができる。また、中間糸が上記のような繊度の比較的大きいマルチフィラメントで構成される場合、補強基材に弾性材料をコーティングする過程で、一方の表面にコーティングされた弾性材料の補強基材の内部への含浸を、中間部に位置するマルチフィラメント部位までに留めることができ、補強基材の裏面まで弾性材料が貫通しないため、製造工程における作業性が良好であるという利点を有する。
図7に示すように、補強基材が多重織りの織布であり、多重に積層された経糸または緯糸のすべてがマルチフィラメントで構成される場合、中間層のうち1層を太さ2000〜5000d程度のマルチフィラメント、その他の層を太さ500〜2000d程度のマルチフィラメントで構成すると、プレスベルトの強度が良好であるとともに、弾性材料の含浸工程における作業性にも優れるため好ましい。
なお、本発明において使用されるマルチフィラメントはモノフィラメントを複数本集合させたものであり、モノフィラメントが単純に集合されたものでも良いが、複数のモノフィラメントの撚り糸や、該撚り糸がさらに撚られてなる多重撚りの糸、さらにモノフィラメントを単純に集合させたマルチフィラメントを撚ってなる撚り糸等とされることも好ましい。マルチフィラメントが撚り糸とされる場合、撚り条件の制御によりマルチフィラメントが所望の強度を有するように設定できる。撚り糸としては、たとえばモノフィラメントまたはマルチフィラメントを、3本程度撚り合わせてなる撚り糸等が好ましく例示できる。
本発明のプレスベルトは、マルチフィラメントを含む補強基材を形成する工程と、該マルチフィラメントに対して集束剤の含浸処理を行なう工程と、を含む工程により集束剤含有補強基材を形成し、さらに該集束剤含浸補強基材の上から弾性材料をコーティングする工程を含む方法によって製造することができる。
集束剤は、マルチフィラメントまたは補強基材への含浸を可能とするための形状を有する必要がある。本発明においては、集束剤として用いる樹脂成分を水等の溶媒中に分散させ、エマルジョンの形状で用いることが好ましい。エマルジョン形状とすることは、マルチフィラメントまたは補強基材に対して集束剤を均一に付着させることが可能である点、および有害な有機溶剤を大量に用いる必要がないため工程管理がし易い点で有利である。
エマルジョンにおける集束剤の分散粒径は、たとえば0.01〜2.00μmの範囲内に設定されることが好ましい。分散粒径が0.01μm以上である場合、エマルジョン中で樹脂成分の凝集が生じる危険性が少ないため、集束剤の含浸が不均一となることを防止できる。また分散粒径が2.00μm以下である場合、集束剤をマルチフィラメント内に入り込ませることが十分容易であるため、集束剤を均一に含浸させることができる。
エマルジョンの固形分濃度は、3〜8質量%の範囲内に調整されることが好ましい。固形分濃度が3質量%以上であれば、マルチフィラメントまたは補強基材に十分量の集束剤を含浸することができる。一方、エマルジョンの固形分濃度が高過ぎると、特に補強基材となった状態で集束処理を行なう場合において、補強基材の集束処理面に集束剤被膜が形成され、織り目の空隙を塞いでしまうという不都合が生じる危険性がある。集束剤被膜が形成されると、表面層または裏面層を形成する際に、補強基材内に弾性材料が浸入できなくなり、表面層または裏面層と、補強基材とのアンカー効果が得られないために密着性が悪化したり、集束剤被膜と補強基材との隙間からピンホールが発生する原因となる。エマルジョンの固形分濃度が8質量%以下であれば、上記のような集束剤被膜が形成される危険性が少ないため好ましく、また含浸処理におけるハンドリング性にも優れる。
特に、多重織りの織布等の補強基材を形成した後、補強基材の内部にある未処理のマルチフィラメントに対して集束剤の含浸処理を行なう場合には、固形分濃度が3〜8質量%のエマルジョンとした集束剤を用いることにより、織布の織り目の空隙を保ちつつ、マルチフィラメント内部の空隙を除去することができる。
本発明における集束剤の含浸処理は、補強基材を形成する前のマルチフィラメントに対して行なっても、マルチフィラメントを補強基材として形成した後に該補強基材に対して行なっても良い。さらには、補強基材の一方の面に弾性材料を形成した後、補強材料の他方の面に弾性材料を形成する前に当該他方の面に露出している補強基材に対して集束剤の含浸処理を行なっても良い。たとえば補強基材に対して集束剤を含むエマルジョンをスプレー塗布する方法は、簡便に含浸処理が行なえる点で好適であるが、補強基材に対して該エマルジョンを刷毛塗りする方法や、該エマルジョンを満たした浸漬槽内にマルチフィラメントまたは補強基材を所定時間浸漬して含浸処理を行なう方法等も採用できる。
たとえば、製繊する前のマルチフィラメント等、補強基材を形成する前のマルチフィラメント単体に対して集束剤の含浸処理を行なう場合には、集束剤をエマルジョンの形態で用いる必要はなく、硬化前の液状樹脂であってもマルチフィラメント中に含浸させることができる。したがって、補強基材を形成する前のマルチフィラメントに対して含浸処理を行なう場合には、集束剤は液状樹脂または樹脂エマルジョンのいずれを用いても構わない。
本発明において、表面層および裏面層の形成はたとえば以下の方法で行なうことができる。まず、補強基材の裏面側から、補強基材厚みの50%程度まで含浸するように弾性材料を浸透させ、加熱硬化を行なって裏面層を形成し、該裏面層の厚みが1.0mm程度になるまで切削、研磨を行なう。次いで、裏面層をコーティングした面が内側となるように補強基材の表裏を反転させた後、補強基材の表面側から弾性材料を浸透させ、加熱硬化を行なって表面層を形成する。形成した表面層の厚みが1.5mm程度となるように切削、研磨を行ない、最後に必要に応じて表面層に排水溝を形成すれば、本発明のプレスベルトが得られる。
排水溝を設けたプレスベルトはプレス対象物の脱水効率を高めることが可能な点で好ましいが、特にプレスベルトにピンホール等の欠陥が存在する場合には、排水溝の溝底がしばしばクラック発生の起点となる。本発明のプレスベルトは、ピンホールの発生が効果的に抑制されるため、排水溝を設けた場合にもクラックの発生が生じにくいという点で優れる。
本発明において、表面層および裏面層の形成材料である弾性材料としては、熱硬化性ポリウレタン等の当該用途において公知の材料が好適に用いられる。なお、本発明の表面層および裏面層は1層でも良いが2層以上としても良い。
<実施例>
以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1〜12)
以下の通り、マルチフィラメントを含む補強基材に対する集束剤の含浸効果について比較試験を行なった。プレスベルト用の補強基材のサンプルとして、緯糸方向幅2cm、経糸方向長さ15cm、厚み2.5mmのサイズを有する多重織り織布を用いた。多重織り織布の構造は図4(A)に示す通りであり、経糸が、表面となる側から順にポリエステルモノフィラメント、ポリエステルモノフィラメント、ポリエステルマルチフィラメント、ナイロンモノフィラメントの4層から構成され、緯糸がポリエステルモノフィラメントから構成されたものである。
集束剤を含むエマルジョンとして、後述の組成からなる集束処理剤Aまたは集束処理剤Bを準備した。表1に示す固形分濃度となるように集束処理剤Aまたは集束処理剤Bを適宜水で希釈し、各集束処理剤で満たした浸漬槽に補強基材を浸漬する方法で含浸処理を行なった。25℃で1分間浸漬した後、補強基材を浸漬槽から引き上げ、100℃で3時間加熱乾燥し、集束剤が含浸された補強基材を得た。得られた含浸処理済の補強基材につき、以下の評価を行なった。結果を表1に示す。
(1) 集束性
含浸処理済の補強基材からポリエステルマルチフィラメントを抜き出して、外観を目視で観察し、以下の基準で評価した。
○:マルチフィラメントを構成するフィラメント同士がしっかり集束し、1本の糸のように扱える。
×:マルチフィラメントを構成するフィラメント同士が集束しておらず、ばらばらになってしまう。
(2) 造膜性
含浸処理済の補強基材の表面を目視で観察し、以下の基準で評価した。
○:織布の織り目の間に空隙が残っている。
×:織布の表面が集束剤で覆われて集束剤被膜が形成されており、織り目の空隙が塞がれている。
Figure 0004463051
注1:集束処理剤Aは、第一工業製薬株式会社製の「スーパーフレックス300」(ウレタン樹脂の水系エマルジョンであり、ウレタン樹脂の分散粒径は0.07μm、エマルジョンの固形分濃度は30質量%)である。
注2:集束処理剤Bは、第一工業製薬株式会社製の「スーパーフレックス460S」(ウレタン樹脂の水系エマルジョンであり、ウレタン樹脂の分散粒径は0.03μm、エマルジョンの固形分濃度は38質量%)である。
(実施例13、14)
補強基材として図3(A)に示す、幅5m、周長4m、厚み5mmのサイズを有する平織りのエンドレスの織布を準備した。経糸はポリエステルマルチフィラメント、緯糸はポリエステルモノフィラメントから構成されている。
まず集束剤の含浸処理を行なった。集束剤を含むエマルジョンとして、実施例1〜6と同様の集束処理剤Aを用い、固形分濃度が表2に示す濃度となるように適宜水で希釈し、各集束処理剤を補強基材表面にスプレーして含浸処理を行なった後、100℃で3時間加熱乾燥した。
集束剤を含浸した補強基材の裏面側から、プレスベルトの裏面層となるウレタン樹脂を補強基材中のマルチフィラメントの位置まで浸透させ、80℃で10時間加熱硬化した後、裏面層の厚みが1.0mmとなるように切削、研磨を行なって、補強基材に裏面層が形成された片面コート品を作製した。
ウレタン樹脂を補強基材の外周面側から含浸させ、基布の全体をポリウレタンで完全に満たした。さらにその上から表面層となるウレタン樹脂をコーティングし、120℃で16時間加熱硬化して表面層を形成した。
さらに表面層の厚みが1.5mmとなるように表面層を切削、研磨し、ベルト表面の走行方向に沿って溝巾0.8mm、深さ0.8mm、ピッチ2.54mmの排水溝を形成し、両面コートしたプレスベルトを作製した。
得られたプレスベルト全体の表面に現れた直径1mm以上のピンホールの個数を数えたところ、実施例13については直系1mm以上のピンホールは全く見当たらず、実施例14については4個見つかった。結果を表2に示す。
(比較例1)
集束剤の含浸処理を行なわない他は実施例13、14と同様の方法で、補強基材にウレタン樹脂を両面コートしたプレスベルトを作製した。得られたプレスベルトにつき、同様の方法でピンホールの発生状況を観察したところ、ベルト全体中に直径1mm以上のピンホールが6個見つかった。
(実施例15、16)
補強基材として図4(A)に示す、幅5m、周長4m、厚み5mmのサイズを有する多重織りのエンドレスの織布を準備した。経糸は、プレスベルトの表面となる側から順に、ポリエステルモノフィラメント、ポリエステルモノフィラメント、ポリエステルマルチフィラメント、ナイロンモノフィラメントの4層から構成され、緯糸がポリエステルモノフィラメントから構成されたものである。
補強基材の裏面側から、プレスベルトの裏面層となるウレタン樹脂を補強基材中のマルチフィラメントの位置まで浸透させ、80℃で10時間加熱した後、裏面層の厚みが1.0mmとなるように切削、研磨を行ない、補強基材に裏面層が形成された片面コート品を作製した。得られた片面コート品の裏面層が内側となるよう、補強基材の表裏を反転した。
次いで集束剤の含浸処理を行なった。集束剤を含むエマルジョンとして、実施例7〜12と同様の集束処理剤Bを用い、固形分濃度が表2に示す濃度となるように適宜水で希釈し、各集束処理剤を補強基材の表面にスプレーした後、100℃で3時間加熱乾燥した。
次いで、ウレタン樹脂を補強基材の外周面側から含浸させ、基布の全体をポリウレタンで完全に満たした。さらにその上から、表面層となるウレタン樹脂をコーティングし、120℃で16時間加熱硬化して表面層を形成した。
さらに表面層の厚みが1.5mmとなるように表面層を切削、研磨し、両面コートしたプレスベルトを作製した。なお実施例15、16については、表面層に排水溝の形成は行なっていない。
得られたプレスベルト全体の表面に現れた直径1mm以上のピンホールの個数を数えたところ、実施例15については1個見つかり、実施例16については4個見つかった。結果を表2に示す。
(比較例2)
集束剤の含浸処理を行なわない他は実施例15、16と同様の方法で、補強基材にウレタン樹脂を両面コートしたプレスベルトを作製した。得られたプレスベルトにつき、同様の方法でピンホールの発生状況を観察したところ、ベルト全体中に直径1mm以上のピンホールが7個見つかった。
Figure 0004463051
なお実施例13〜16および比較例1、2において表面層および裏面層の弾性材料として使用したウレタン樹脂は、ウレタンプレポリマーとして三井化学社製の「ハイプレンL−100」、硬化剤としてアルベマール社製の「ETHACURE300」を用いて調製した。
表2の結果より、集束剤の含浸処理を行なっていない比較例と比べて、集束剤の含浸処理を行なった実施例13〜16では、プレスベルトにおけるピンホールの発生が効果的に抑制されることが分かる。なお、表1の結果より明らかなように、集束剤をエマルジョンとして用いる場合、固形分濃度が3質量%以上では集束性に優れている。また固形分濃度が8質量%以下では集束剤被膜の形成が効果的に抑制されている。よって、固形分濃度を3〜8質量%の範囲内に調整したエマルジョンを使用した場合、マルチフィラメントの集束効果が特に良好であることが分かる。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明によれば、ピンホールの発生が効果的に抑制され、外観、耐クラック性等に優れたプレスベルトの提供が可能となる。本発明のプレスベルトは、製紙用弾性ベルト等の工業用弾性ベルトとして好適に用いられる。
集束剤を含浸させていない従来のマルチフィラメントを示す模式断面図である。 本発明に係る集束剤を含浸させたマルチフィラメントを示す模式断面図である。 平織りの織布を用いたプレスベルトの一例を示す断面図である。 多重織りの織布を用いたプレスベルトの一例を示す断面図である。 抄紙機のプレス工程で用いられるシュープレス装置の走行方向断面を示す図である。 多重織りの織布を用いたプレスベルトの別の例を示す断面図である。 多重織りの織布を用いたプレスベルトの別の例を示す断面図である。
符号の説明
1,2,61,63,71,72,73,74 マルチフィラメント、11 フィラメント、12 集束剤、31,42 ポリエステルマルチフィラメント、32,41,44 ポリエステルモノフィラメント、33,45,66,76 裏面層、34,46,67,77 表面層、35 排水溝、43 ナイロンモノフィラメント、50 シュープレスロール、51,53 加圧手段、52 プレスベルト、54 フェルト、55 湿紙,62,64,65,75 モノフィラメント。

Claims (9)

  1. 集束剤を含浸させたマルチフィラメントを含む補強基材が弾性材料中に埋設されてなるプレスベルトの製造方法であって、
    マルチフィラメントを含む補強基材を形成する工程と、
    前記マルチフィラメントに対して集束剤の含浸処理を行なう工程と、
    を含む工程により集束剤含有補強基材を形成し、さらに、
    前記集束剤含有補強基材の上から弾性材料をコーティングする工程を含み、
    前記集束剤が、ウレタン系樹脂を主成分として含有する樹脂エマルジョンであり、
    前記エマルジョン中の固形分濃度が3〜8質量%の範囲内に調整される、
    プレスベルトの製造方法。
  2. 前記マルチフィラメントを含む前記補強基材を形成する工程の前に、前記マルチフィラメントに対して前記含浸処理を行なうことを特徴とする、請求項に記載のプレスベルトの製造方法。
  3. 前記マルチフィラメントを含む前記補強基材を形成する工程の後に、前記補強基材に対して前記含浸処理を行なうことを特徴とする、請求項に記載のプレスベルトの製造方法。
  4. 前記補強基材の一方の表面に前記弾性材料をコーティングした後、前記補強基材の他方の表面に露出している前記補強基材に対して前記含浸処理を行ない、さらに前記他方の表面に前記弾性材料をコーティングすることを特徴とする、請求項に記載のプレスベルトの製造方法。
  5. 前記補強基材が有機繊維からなることを特徴とする、請求項に記載のプレスベルトの製造方法。
  6. 前記補強基材が織布であることを特徴とする、請求項に記載のプレスベルトの製造方法。
  7. 前記織布が多重織りであり、少なくとも前記多重織りの最表面層を構成する最表面糸がマルチフィラメントであることを特徴とする、請求項に記載のプレスベルトの製造方法。
  8. 前記織布が3重以上の多重織りであり、少なくとも前記多重織りの中間層を構成する中間糸がマルチフィラメントであることを特徴とする、請求項に記載のプレスベルトの製造方法。
  9. 前記含浸処理が、前記集束剤を含むエマルジョンを前記マルチフィラメントまたは前記補強基材の表面に付与することによって行なわれることを特徴とする、請求項に記載のプレスベルトの製造方法。
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