JP4463049B2 - セラミック構造体とこれを用いた位置決め装置用部材 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体製造装置または液晶製造装置等に用いられる部材を構成するセラミック構造体これを用いた位置決め装置用部材に関する。
来、半導体または液晶製造装置用部材として、金属部材より比重が軽く、高い剛性を持ったセラミックスからなる構造体が使用されている。
このようなセラミック構造体は、例えば、投影露光装置や各種精密加工装置または各種精密測定装置において、半導体ウエハマスクレチクル等の基板を高精度で高速移動させ、位置決めを行うための位置決め用ステージなどの部材として使用されている。
また近年、ウエハ等の基板の大型化に伴い、その構成部材も大型化する傾向にあり、各種装置の部材としても、その装置の軽量化や部材の高剛性を求める要望が増えている。
図7は従来の位置決め装置におけるXYステージを示す構成斜視図であって、これは、例えば特許文献1に示されている。
図中において、42はXYステージ装置を支持する基準面43を有する定盤、38は定盤42に固定された固定Yガイドであり、側面を基準面としている。37は移動体としてのYステージであり、その両側に固定子39と可動子40を有するYリニアモータ41によって、固定Yガイド38に案内されてY方向に移動する。32はXステージであり、不図示のXリニアモータ可動子を備え、Yステージ37に設けられたXガイド33によってX方向に案内され、同じくYステージ37に設けられたXリニアモータ固定子34によってX方向に推力が与えられる。
Xステージ32を構成する天板31は、図7に示すように平板形状になっている。天板31には、XおよびY方向の位置計測のためX方向ミラー45およびY方向ミラー46が設けられ、それぞれのミラーにレーザビームが照射され、反射光からXおよびY方向の位置が計測される。そして、ウエハ等の基板を搭載した天板31をXおよびY方向の所定の位置に移動するため、レーザ干渉計で天板のXおよびY方向の位置を管理しながら、XYステージにより台盤がXおよびY方向に移動する。そして天板31は、台盤からラジアル空気軸受の空気膜を介して駆動力を受け、所定の位置に移動する。
また、このXYステージ装置に図8に示すθZT駆動機構を搭載することで、天板31を露光光軸と平行な方向であるZ方向およびX,Y,Z軸回りの方向(θxθyθz)にも移動が可能となる。
このようなXYステージ装置に使用される天板31Xステージ32およびYステージ37等に用いるセラミック構造体は、駆動をできる限りスムーズに行うための軽量化と、高速駆動に耐えられるための高剛性を満足することが求められており、種々の構造が提案されている。
例えば、特許文献2には、図9に示すように、セラミックスからなり、軽量化のために中空構造としたセラミック構造体が考案されている。このセラミック構造体は、上板20と下板21を接合してなる中空構造体で、下板には助剤を脱脂する際の穴22が設けられている。
また、特許文献3には、セラミック構造体として、中空構造に剛性を付与するために図10(a)(b)に示すように、天板62の構造が同一種材質で形成され中空内部H2を有する一体中空構造であり、中空内部H2には中空天板62のねじれモードに対する固有振動数を高める補強部構造を有し、中空天板62と外気を導通するための導通穴H2aがあり、前記補強部構造は、ウエハWのXY移動方向に沿った断面四角形の補強部63と断四角形の補強部63に対し角度をなして接合された断面ひし形の補強部64とを交互に入れる構成としていた。
特開平8−229759号公報 特開平11−142555号公報 特開2003−163257号公報
しかしながら、従来のXYステージ装置等の位置め装置に用いられるセラミック構造体は、図9のような中空構造体で構成した場合、その構造において補強部が無いため高速駆動に耐えられるだけの剛性を保有していない。このためXYステージの位置を検出する際に中空構造体の変形等により位相遅れが発生し、またステージ部材が往復移動する際に発生する振動により、ステージ側面に搭載された位置計測ミラー表面の振動につながり、位置決め精度の悪化を招くという問題があった。
これらの問題を緩和するために、特許文献3は、従来のステージ用の中空構造体60において、最も精度に影響を及ぼす天板62をセラミックスからなる一体の中空構造60とし、その補強部が断面が四角形の補強部63や断面がひし形の補強部64を有していることによって、天板は、軽量高強度および高剛性を実現することができ、制御特性に優れた位置決め装置を実現できるとしているが、その構造は図10に示すように補強部63および補強部64が、内部の中心側に大きく形成されているため、固有振動数をより周波数の高い領域までもっていけるように、補強部63および補強部64を厚くするなどの機構設計を強いられ、十分な軽量化を達成することができていなかった。
また、補強部64の端部が内周面を形成する各側面の1箇所のみに繋がった形状であるため、セラミック構造体に応力が負荷された際に応力が均一に分散せず、変形し易いという問題があった。また、側面の中央部分のみの剛性が向上し、補強部64と接していない部分が多い部分に変形が発生してしまうことで正しい位置を測定することが困難となる。
本発明の目的は、半導体または液晶製造装置等の位置決め装置に用いられる部材において、軽量かつ高剛性に優れ、高速・高精度な位置決めが実現できるセラミック構造体を提供することある。
上記問題点に鑑みて本発明のセラミック構造体は、半導体または液晶製造装置用部材に用いられる、内部に複数の補強部を有する中空のセラミック構造体であって、多角形状の内周面を形成する各側面から突出し、上下面と連続して一方端が開放するように配置した複数の第1補強部と、各側面の中心の前記第1補強部を中央部に向かって伸ばしてそれぞれの一方端を中央部で連結させてなる第2補強部と、該第2補強部から突出し、上下面と連続して一方端が開放するように配置した複数の第3補強部とを有することを特徴とする。
た、前記第1補強部が略行に配置されたことを特徴とする。
た、前記第1補強部の開放端が曲面状であることを特徴とする。
また、前記第1補強部の開放端がT字型の補助部を有することを特徴とする。
た、前記セラミック構造体をなすセラミックスがコージェライトセラミックスであることを特徴とする。
た、位置決め装置用部材として、上記何れかに記載のセラミック構造体を用いたことを特徴とする。
このように本発明のセラミック構造体は、半導体または液晶製造装置用部材に用いられる、内部に複数の補強部を有する中空のセラミック構造体であって、多角形状の内周面を形成する各側面から突出し、上下面と連続して一方端が開放するように配置した複数の第1補強部と、各側面の中心の前記第1補強部を中央部に向かって伸ばしてそれぞれの一方端を中央部で連結させてなる第2補強部と、該第2補強部から突出し、上下面と連続して一方端が開放するように配置した複数の第3補強部とを有することにより、周面の剛性が向上し、位置決め装置用部材として用いた際に、位置決め測定を行う側面であるミラー表面の変形や振動を抑制することができる。特に、中央部の剛性がより一層向上し、ウエハを保持するための真空チャック等の重量による影響を緩和することができる。
た、前記第1補強部が略行に配置されたことにより、側面を加工する際の平面度の向上が達成できる。
た、前記第1補強部の開放端が曲面状であることにより、その補強部を加工する際のカケや割れを防止できる。
また、前記第1補強部の開放端がT字型の補助部を有することにより、さらなる剛性の向上を達成できる。
さらに、前記セラミック構造体をなすセラミックスがコージェライトセラミックスであることにより、軽量化と高剛性、さらに低熱膨張のセラミック構造体とすることができる。
またさらに、上記何れかに記載のセラミック構造体を用いた位置決め装置用部材とすることにより、位相ずれのない位置決め精度が良好な部材とすることができる。
本発明のセラミック構造体は、図1(a)および(b)に示すように、半導体または液晶製造装置用部材に用いられる、上面1下面2および周面3に覆われた内部が中空のセラミック構造体であって、多角形状の内周面を形成する各側面から突出し、上面1および下面2と連続して一方端が開放するような複数の第1補強部11を有することを特徴とする。
例えば、半導体または液晶製造装置用部材として用いる場合には、このセラミック構造体の上面の中央部に静電チャック等を搭載し、ウエハやガラスを固定して前後左右に移動するステージ部材として用いられ、その寸法は、450mm×450mm、厚みが50mmの中空の箱型形状であるが、図1のようにその中空体の内部に複数の第1補強部11を有するため、軽量化を達成するとともに、第1補強部11を数備えることで、その周面3を仕上げ加工する際の変形を最小限に抑えることができる。
このセラミック構造体は、半導体または液晶製造装置用部材である露光装置レーザ検査装置等の位置決め装置のステージや天板等の部材として位置を検出するためのミラー面を有する部材として使用される際、周面3を成す側面は位置決めのためのミラー面として作用する。そのため、このセラミック構造体の周面3にダイヤモンド等の研磨スラリーを使用して超精密ラップ加工を施すことで数十nm〜数百nmの平面度に加工し、さらにその仕上げた加工面上に例えばAl−Siからなる反射膜を蒸着して、ミラー面とする。この研磨スラリーを使用して超仕上げ加工を施すには、被加工物に適度な荷重を加えながら加工を施す必要があるため、その周面3の仕上げ加工面は、その荷重に耐えうるだけの強度が必要となる。そのセラミック構造体の荷重に対する強度を向上させるためには、複数の第1補強部11を備えることが重要となる。このミラー面の平面度が数百nmを超えて悪い場合や、部材が変形しやすい場合などは、位置決め装置として使用した場合に、測定するレーザ光の出射と反射による位置が、平面度不良や変形による位相ずれが発生し、測定誤差が大きくなるためその位置精度を満足できない。
また、セラミック構造体をなすセラミックスは、アルミナ等の酸化物セラミックスでも良いが、ジルコニアセラミックス等の比重の重たい材料はその軽量化の妨げとなるため避けた方がよい。また窒化珪素や炭化珪素などの非酸化物セラミックスで構成してもかまわない。
特に、セラミック構造体11をなすセラミックスは、コージェライトセラミックスであることが好ましく、ヤング率が100GP以上であり、理論密度が96%以上の緻密体から形成することにより、剛性が高く、周面3に超精密ラップ加工を施しミラー面とする際の負荷にも耐え、破損し難く、ステージ部材として稼動する際の位置決め精度も、材料のたわみなどの影響を受けることなく高精度に加工することができる。さらに、低熱膨張であるコージェライトセラミックスで形成することにより、温度変化による変形を防止することができるため好ましい。
また、第1補強部11の厚みは、1〜5mmであることが好ましい。この第1補強部11の厚みは、セラミック構造体の軽量化を達成するために必要以上に厚くならないことが良いが、厚みが1mm未満では、強度が低下するし、周面3をミラー加工する際の荷重に耐えられず、また5mmを超えると重量が増加し、剛性は高くなるものの軽量化が達成できないため有効ではない。さらには、第1補強部11の厚みは2〜4mmとすることがより好ましい。
また、図1に示すように多角形状の内周面を形成する各側面から突出する複数の第補強部11のうち中心にあたる補強部11cを他の補強部11より長いものとすることが好ましい。周面3を形成する各側面の角部は2つの第補強部11や上面1下面2および周面3の合成により強度が保てるのに対し、中心にあたる部分の強度は、その側面の1面の強度のみからなるため、荷重に対する変形等により最も破損しやすい部分である。これを補うために、この中心にあたる補強部11cをより長くして合成による強度を向上させることができる。
さらに、第1補強部11は、そのピッチ(P)寸法が、第補強部11の厚みをTとした時、P=T×(10〜30)であることが好ましい。第1補強部11のピッチを厚みTの10〜30倍とすることで、例えば、第1補強部11の厚みを3mmとし、そのピッチを40mmとすることで、ミラー加工を施す際の荷重にも十分耐えうることが可能である。
また、第1補強部11のピッチが、厚みの10倍未満である時は、第1補強部11相互の間隔が小さく、強度は向上するが、その第1補強部11の本数が増加するため軽量化が達成できず、位置決め装置として用いた際にステージの加速用のリニアモータへの負荷が増大し、その精度に悪影響を及ぼし、生産性を落とすおそれがある。一方、30倍を超える場合は、第1補強部11相互の間隔が広くなり過ぎて、その中間部において強度が低下するため破損の原因となるおそれがある
また、上記セラミック構造体の上面1と周面3および下面2と周面3との境界部は、0.5mm以上の面取りを施すことが好ましい。ミラー加工を施す場合には、特に、これら境界部に大きな負荷がかかるため、研磨砥粒との摺動や加工時に片寄った負荷がかかることによりカケが発生し易く、ミラー加工を施す面のすべての境界部に0.5mm以上の面取りを施すことでこれを防止できる。この面取りの大きさは、0.5mm未満ではその効果が少なく、カケに至らなくともチッピングなどが発生する。さらには面取りの大きさは1〜3mmがより好ましい。
さらに、多角形状の内周面を形成する各側面から突出し、上下面と連続して一方端が開放するように配置した第1補強部11が、図2(a)および図2(b)に示すように略行に配置されることが好ましい。第1補強部11が略行に配置されたときには、周面3を反射面として使用するステージ部材として用いる際に平面度の向上が達成でき、また周面3を形成する各側面を仕上げ加工する際に連続して同様の形状変化が期待できることや、その間隔を一定にすることで、平面度の変化レベルの推定が可能である。
なお、略行とは内周面を形成する1つの側面に形成された第補強部11が±10°の角度をなすものを言い、図2(b)に示すように第1補強部11が、内周面を形成する側面に対して垂直ではなく傾斜した第1補強部11としてもよいが、その側面との合成により剛性を最大限に引き出す点から垂直に形成することがより好ましい。
また、図3に示すように、第1補強部11の内周面との境界部11aは、曲面状であることが好ましく、その曲率半径Rは、0.3〜10mmであることが好ましい。これにより、第1補強部11の強度を確保でき剛性をより向上させることができる。セラミック構造体において、周面3はミラー面と成す面であり、鏡面に加工するためにセラミック構造体に荷重を掛けながら超精密ラップ加工が行われる。したがって、この周面3の強度確保のため、周面3を支える一方端が開放されてなる第1補強部11の強度が必要であり、周面3接する第1補強部11の境界部11aには、大きな負荷がかかるため、この隅部が曲率半径0.3〜10mmのR状であることが好ましい。また、この曲率半径Rが0.3mm以下であると隅部に加工時の応力が集中し、クラックが発生しやすくなり、境界部11aが10mmをえると、多少ではあるが断面積が増えるため重量増加へと繋がることになる。したがって、この境界部11aは、重量増加に繋がらない範囲で小さいことが好ましく、0.3〜5mm以下であることがより好ましい。
さらに、図3に示すように、第1補強部11の開放端11bも同様に曲面状とすることが好ましく、加工時や接合時、また使用時の負荷に対してもエッジであるよりもカケや割れの発生が少なく、より信頼性が高く、寿命の長いセラミック構造体とすることができる。第1補強部11の開放端11bは、曲面状であれば良く、鋭角の角部を面取りするようなR形状でもかまわないが、信頼性をより向上させるためにはR状の曲面であることがより好ましい。
またさらに、図4に示すように、第1補強部11の開放端11bがT字型の補助部11dを有することが好ましい。
図4に示すように、第1補強部11の開放端11bにT字型の補助部11dを設けることで、使用時にその高速移動によるセラミック構造体へかかる荷重に対して、さらにその剛性を高いものとすることができる。それはT字型の補部11dの面積が増えることによる効果以外に、T字型の補部11dとすることで異なった方向への剛性が付加されるため、より剛性が高まることによる。
また、この第1補強部11の開放端11bへ設けるT字型の補部11dは、図5に示すような板形状のものに限らず、円形状や多角形等の形状でも同様の効果を期待できるが、その軽量化を達成するためには薄肉形状で構成し、剛性を向上させるために第1補強部11に対してその向きが異なる方向とすることがより好ましい。
さらに、図5に示すように、各側面の中心の第1補強部11を中央部に向かって伸ばしてそれぞれの一方端を中央部で連結させてなる第2補強部12を有することを特徴とする
このように複数の第1補強部11に加え、さらに第2補強部12を有することにより、セラミック構造体の剛性さらに高くできるため、セラミック構造体が移動する際にかかる荷重による変形をより小さいものにできる。各側面の中心の第1補強部11中央部に向かって伸ばしてそれぞれの一方端を中央部で連結させてなる第2補強部12を形成することで中央部の剛性をより一層向上させることができる。特に、第2補強部12中央部分に断面形状で円形や多角形を成すように形成することがより好ましく、中央部分の剛性をより高め、周面3にかかる外辺からの応力や、上面1および下面2からの応力にも強い剛性を示し、より精度の高い位置決めの効果が図れる。
なお、第2補強部12は、円形3角形4角形および5角形等でも効果はあるものの、中でも6角形は、他方向からの応力に強いためより好ましい。
また、第2補強部12においても、上述の第補強部11と同様に隅部がR形状とすることが好ましく、Rが1〜10mm程度のR形状であることがより好ましい。
そして、図6に示すように、第2補強部12から突出し、上面1および下面と連続して一方端が開放するように配置した複数の第3補強部13を有することを特徴とする
このように、第補強部11と同様に、第2補強部12から突出し、上面1および下面2と連続して一方端が開放するように配置した複数の第3補強部13を有することにより、第2補強部12異なった方向の剛性を高めることができ、特に中央部分の剛性をより一層高めることができるため、ウエハを固定する静電チャックを搭載した際にも、この耐荷重を十分に発揮できる。この複数の第3補強部13は、上面1と下面2からの荷重に耐えるものであれば良く、その厚みや数は、上面に搭載するものの荷重に合わせて自由に変えることができる。
また、第3補強部13は、上述の第補強部11と同様に開放端曲面状とし、その境界部をR状に、また、ピッチや厚み等も同様に形成することが好ましい。
さらに、ウエハ等を搭載する中部分は、許す限り細かい第3補強部13で構成し、その剛性を増すことが好ましい。上面の中付近は、ウエハを固定するための静電チャックが搭載されるため、その重量も加味して連続した細かい第3補強部13で構成することが好ましい
また、上記セラミック構造体は、第1補強部11第2補強部12および第3補強部13の高さ方向の断面積の合計、即ち、図6に示すような正面断面図における各補強部の断面積(周面3の斜線部を除く補強部のみの斜線部)の合計面積が、上面1の面積に対して5%〜30%の範囲であることが好ましい。この面積比が5%未満では軽量化を進めるために各補強部の本数を減らすことや、極端に補強部の厚みを少なくするなどとなるため、ミラー加工時にかかる負荷や使用時の高速移動による加速による負荷に耐えるのに必要な剛性を確保することができない。また、30%を超えると、セラミック構造体としての軽量化が図れず、高速移動するステージ用部材などとして使用する場合には、位置決め精度などに問題が生じる。
ここで、本発明のセラミック構造体のその他の実施形態を説明する。
ここで、本発明のセラミック構造体の製造方法について説明する。
このようなセラミック構造体は、セラミック粉末原料をゴム型からなる成形用型へ投入し、約100MPaの圧力で成形して成形体を得る。その他金型を使用したプレス成形による方法で成形体を得ることもできる。
次に、成形体に切削加工を施して所定の形状へと加工を行うが、このとき焼成の収縮率と焼成後の研削代を考慮して加工を施さなければならない。
また、周面3と各補強部の加工は、その肉厚を薄くしなければならないことから、切削工具の切れ味を保持するように管理することや、切り屑の除去を頻繁に行い、エアー等により集塵しながら加工を進めることが望ましい。
また、このように粉体を加圧成形した成形体を素材から削りだして製造する方法の他、鋳込み成形や光造形などの成形方法により同時に補強部を有する成形体を得ることができる。
また、このセラミック構造体は、上面1および下面2を別途別々に作製し、周面3の内部に各補強部が形成された成形体を準備し、これを接合した後に焼成することで一体的な構造体とすることができる。接合方法は、上面1と下面2のそれぞれ接合面に同材質からなるセラミックスのペーストを接合媒体として塗布し、加圧して接合することで一体化することができる。このとき使用する同材質のペーストは、同材質の粉末原料に成形助剤を添加して液状としたもので、水系またはオイル系助剤を使用してもかまわないが、その添加量はなるべく少ないことが好ましい。それは接合面に塗布されたペーストは、セラミック構造体と同様に焼成により収縮を伴うが、助剤等を多く添加すると収縮が大きくなり、部材の収縮と差が生じることで隙間が発生することなどにより、接合強度の低下要因となるからである
またペーストは真空脱して、気泡を取り除き、接合面へ塗布した際に、気泡が発生しないようにすることが重要である。気泡が発生したまま接合をなうと、焼成後に大きなボイドとなって、これも接合強度の低下要因となる。
そして、第1補強部11,第2補強部12および第3補強部13と上面1および下面2とを互いに接合したものを焼成することで、焼成体としては一体的な構造となり、軽量で高剛性なセラミック構造体とすることができる。
このセラミック構造体を構成する第1補強部11第2補強部12および第3補強部13において、各補強部により閉ざされた領域の少なくとも一箇所に、外辺に貫通したφ1mm以上の開口穴を設けることで、焼成時に揮発する成形助剤のガスことができるため、クラックを防止でき好ましい。この開口穴がφ1mm未満であるときは、成形助剤の揮発がスムーズにできずに閉ざされた領域に留まることがあり、クラック等の発生原因となる。また、この開口穴は、閉ざされた領域の大きさが大きいほど、揮発する成形助剤の量が多くなるため、その開口穴の径を大きくすることが好ましい。但し、その閉ざされた領域の断面積に対して、1/3以下であることが望ましく、これを超えるような大きな開口穴を施工すると、この領域の補強部の強度が不足してしまう。
このようにして接合して焼成されたセラミック構造体は、その上面1下面2および周面3からなる4側面を研削加工にて所定寸法へ加工されるが、このときミラー加工を施す面は、その後の超精密ラップ加工にかかる加工時間を短縮するために、できる限りその平面度を小さく抑えることが重要で、3μm以下とすることが好ましく、さらに1μm以下とすることがより好ましい。
このようにして製造されたセラミック構造体は、上述のようにミラー面を高精度に加工することができるため、ステージを備えた位置決め装置用部材として好適に用いることができる。
また、半導体または液晶製造装置用部材として、このようなセラミック構造体は、ウエハ等の基板の大型化に伴いその構造部材も大型化が進み、さらに処理能力の向上のために高速化が進む中で、装置全体の軽量化を満足でき、またステージ以外のガイド部材等の設備もその部材の軽量化と高剛性を達成できる。
次に、本発明の実施例を示す。ここで、以下に示す方法で実験を行った。
施例として図1図5および図6に示すようなセラミック構造体を製作して評価した。
セラミック構造体の寸法および形状は、450mm×450mmで厚みが50mmの箱型形状であり、図1の試料は、多角形状の内周面を形成する各側面から突出し、上下面と連続して一方端が開放するように配置した複数の第1補強部を長さ30mm、厚み3mmとして周面を成す1つの側面に9箇所ずつ設け、その中心1箇所の第1補強部の長さを50mm、厚み3mmとした。また、図5の試料は、各側面の中心の第1補強部のそれぞれの一方端を中央部で連結させてなる形状一辺の長さが200mmとなる四角形状第2補強部を厚み3mmで製作した。さらに、図6の試料は第1補強部および第2補強部に加え、図5に示す試料の第2補強部から突出し、上下面と連続して一方端が開放するように配置した複数の第3補強部を長さ30mmで配置した。
このような構造のセラミック構造体をアルミナおよびコージェライトの粉末を用いて作製し、約600mm×600mm×80mmの成形体を湿式静水圧成形方法で得た後、焼成時の収縮率を考慮した所定寸法へ切削加工を施し、上面と下面を加工した後に同材質からなるペーストを使用して接合し、これを焼成して製作した。また、金属にアルミナを溶射したものについても制作した。
また、従来と比較する試料としてNo.1は、従来の図9のような補強部の無い箱型形状セラミック構造でありさらに、No.2は、図1のような補強部がその構造体の骨格となる各側面を連結た補強部のみからなる箱型形状のセラミック構造であり、外形の寸法は同様となるように作製した
また、各試料を表1に示すように第1補強部の有無、各補強部の設置方向が平行かどうか、開放端の形状と先端がT型の補助部の有無、さらに第2補強部および第3補強部の有無、またさらに材質について種々条件を変えて実験を行った。なお、No.1〜No.15は比較例であり、No.16〜18が本発明の実施例である。
各試料を評価するための評価方法は、軽量化の目安として判定方法は10kg以下を○とし、10kgを超えるものを×とした。
また剛性の測定方法としてセラミック構造体の一方側面を治具にて固定し、反対側の側面に上方から200Nの荷重を加えた際の変形量を測定した。また判定方法は、変形量が5μm以下を○とし、5μmを超え10μm以下を△とし、10μmを超えるものを×とした。結果は表1に示す通りである。
Figure 0004463049
表1に示すように、多角形状の内周面を形成する各側面から突出し、上下面と連続して一方端が開放するように配置した複数の第1補強部を有する図1に示す構造のNo.3〜No.12は、先端にT型の補助部を設けたものが特に良好で、その材料はアルミナ、コージェライト、金属にアルミナ溶射を施したものので良好であった。
また、各側面の中心の第1補強部を中央部に向かって伸ばしてそれぞれの一方端を中央部で結させてなる第2補強部を有する試料No.13〜15は、重量が増加たものの、さらに変形量が小さくなり、剛性が向上している。
そして第1補強部および第2補強部を有するとともに、第2補強部12から突出し、上下面と連続して一方端が開放するように配置した複数の第3補強部13を有する本発明の実施例である料No.16〜No.18は、さらにその重量が微増しているものの、さらに変形が少なくなり、その軽量化と高剛性とを達成している。
これに対し、試料No.1は補強部の無い箱型形状であるため試料中重量が最も少ないが、変形量大きいため剛性に問題がる。また料No.2は、中空構造体の内部に補強部を持つ構造であるが、高い剛性を保持するだけの補強部が設けられていないことから、これも軽量化は良好であるが変形量が大きく剛性が判定×で問題があった。
発明のセラミック構造体の一構成要素である第1補強部を示す、(a)はセラミック構造体の正面断面図であり、(b)は同じく側面断面図である。 発明のセラミック構造体の一構成要素である第1補強部が略行に配置された状態を示す、(a)はセラミック構造体の部分拡大断面図であり、(b)は他の例であるセラミック構造体の部分拡大断面図である。 本発明のセラミック構造体の一構成要素である第1補強部の開放端が曲面状であることを示す、セラミック構造体の部分拡大断面図である。 本発明のセラミック構造体の一構成要素である第1補強部の開放端がT字型の補助部を有することを示す、セラミック構造体の部分拡大断面図である。 本発明のセラミック構造体の構成要素である第1補強部および第2補強部を有するセラミック構造体の正面断面図である。 本発明のセラミック構造体の一実施形態である正面断面図である。 位置決め装置の斜視図である。 位置め装置の稼動機構を説明する側面断面図である。 従来のセラミック構造体の斜視図である。 従来のセラミック構造体の補強部構造を示し、(a)は正面断面図、(b)は側面断面図である。
1:上面
2:下面
3:周面
11:第1補強部
11a:第1補強部の境界部
11b:第1補強部の開放端
11c:中心の第1補強部
11d:T字型の補助部
12:第2補強部
13:第3補強部
20:上板
21:下板
22:貫通穴
31:天板
32:Xステージ
33:Xガイド
34:Xリニアモータ固定子
37:Yステージ
38:固定Yガイド
39:固定子
40:稼働
41:Yリニアモータ固定子
42:定盤
43:基準面
45:X方向ミラー
46:Y方向ミラー
61:補強部
62:天板
63:四角形の補強部
64:ひし形の補強部
H2:中空内部
H2a:導通穴

Claims (6)

  1. 半導体または液晶製造装置用部材に用いられる、内部に複数の補強部を有する中空のセラミック構造体であって、多角形状の内周面を形成する各側面から突出し、上下面と連続して一方端が開放するように配置した複数の第1補強部と、各側面の中心の前記第1補強部を中央部に向かって伸ばしてそれぞれの一方端を中央部で連結させてなる第2補強部と、該第2補強部から突出し、上下面と連続して一方端が開放するように配置した複数の第3補強部とを有することを特徴とするセラミック構造体。
  2. 前記第1補強部が略行に配置されたことを特徴とする請求項1に記載のセラミック構造体。
  3. 前記第1補強部の開放端が曲面状であることを特徴とする請求項1または2に記載のセラミック構造体。
  4. 前記第1補強部の開放端がT字型の補助部を有することを特徴とする請求項1または2に記載のセラミック構造体。
  5. 前記セラミック構造体をなすセラミックスがコージェライトセラミックスであることを特徴とする請求項1〜の何れかに記載のセラミック構造体。
  6. 請求項1〜の何れかに記載のセラミック構造体を用いたことを特徴とする位置決め装置用部材。
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