JP4462535B2 - セメントモルタル用樹脂水分散体及びその組成物 - Google Patents
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詳細には樹脂水分散体、セメント、充填材を含有するセメントモルタル組成物において、良好な配合安定性、良好なセメントモルタルフロー性、シマリ性(セメントモルタル組成物のシマリ時間が長い)を与える樹脂水分散体である。さらには、本発明のセメントモルタル組成物はセメントの硬化遅延が少なく、かつそのセメントモルタル硬化物も下地コンクリートに対する良好な密着性を与えるため、下地コンクリートへの追随性が良好であるとともに、耐環境特性、耐水性も良好である。
これに対して、特許文献1ではノニオン系乳化剤存在下特定量メタクリル酸を含む単量体組成物を乳化重合し、次いでカルボキシル基を持つ単量体を含まない単量体組成物を乳化重合して得られるエマルジョンをセメント用に用いる技術が開示されている。本開示技術ではセメントモルタルにエマルジョンを配合した時の混和性(配合性)の改良、及びセメント水和速度(硬化)の遅延に対する改良が記載されているが、現在求められているセメント硬化性に関しては充分ではない。
すなわち、本発明は、
1.エチレン性不飽和ジカルボン酸単量体(a)0.1〜5質量%、(a)と共重合可能なその他のビニル系単量体(b)95〜99.9質量%とを含む単量体組成物を乳化重合して得られる樹脂水分散体(1)であって、樹脂水分散体(1)のカルボキシル基の分布が水層に10〜30%(当量比)、樹脂水分散体粒子表面に20〜40%(当量比)であることを特徴とするセメントモルタル用樹脂水分散体であり、
2.セメント(2)100質量部に対して、充填材(3)が5〜600質量部、及び請求項1の樹脂水分散体(1)0.5〜150質量部(固形分)を含むセメントモルタル組成物である。
本発明の樹脂水分散体は、エチレン性不飽和ジカルボン酸単量体(a)0.1〜5質量%、(a)と共重合可能なその他のビニル系単量体(b)95〜99.9質量%とを含む単量体組成物を乳化重合して得られる樹脂水分散体(1)であって、樹脂水分散体(1)のカルボキシル基の分布が水層に10〜30%(当量比)、樹脂水分散体粒子表面に20〜40%(当量比)である。
本発明の樹脂水分散体(1)でエチレン性不飽和ジカルボン酸単量体(a)を用いることによりセメントモルタルとの配合性、セメントモルタルのフロー性、下地コンクリートへの密着性に問題がない。
エチレン不飽和ジカルボン酸単量体(a)は、単量体組成物中0.1〜5質量%である。0.1質量%以上でセメントモルタルフロー性に問題がなく、5質量%以下で下地コンクリートへの密着性、セメント硬化に問題がない。好ましくは2〜4質量%である。
(ロ)(メタ)アクリル酸エステル単量体としては、例えば、メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ラウリルアクリレート、ベンジルアクリレート、フェニルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、イソプロピルアクリレート、ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、フェニルメタクリレート等が挙げられる。好ましくは、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、メチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレートである。
(ニ)ヒドロキシル基含有ビニル単量体としては、例えば、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、ポリエチレングリコールアクリレート、ポリエチレングリコールメタクリレート等が挙げられる。好ましくはヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレートである。
(ヘ)エポキシ基含有ビニル単量体としては、例えば、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、アリルグリシジルエーテル、メチルグリシジルアクリレート、メチルグリシジルメタクリレートなどが挙げられる。好ましくはグリシジルメタクリレートである。
(ト)メチロール基含有ビニル単量体としては、例えば、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、ジメチロールアクリルアミド、ジメチロールメタクリルアミドなどが挙げられる。
(チ)アルコキシメチル基含有ビニル単量体としては、例えば、N−メトキシメチルアクリルアミド、N−メトキシメチルメタクリルアミド、N−ブトキシメチルアクリルアミド、N−ブトキシメチルメタクリルアミドなどが挙げられる。
(ヌ)ラジカル重合性の二重結合を2個以上有しているビニル系単量体としては、例えば、ジビニルベンゼン、ポリオキシエチレンジアクリレート、ポリオキシエチレンジメタクリレート、ポリオキシプロピレンジアクリレート、ポリオキシプロピレンジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ブタンジオールジアクリレート、ブタンジオールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレートなどが挙げられる。
(ル)加水分解性シリル基を有するビニル系単量体としては、例えばビニルシラン、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。
本発明の樹脂水分散体(1)は通常の乳化重合法によって得られる。乳化重合の方法に関しては特に制限はなく、従来公知の方法を用いることができる。すなわち、水性媒体中で単量体組成物、界面活性剤、ラジカル重合開始剤および必要に応じて用いられる連鎖移動剤等の他の添加剤成分などを基本組成成分とする分散系において、単量体組成物を重合する方法である。乳化重合に際しては、供給する単量体組成物の組成を全重合過程で一定にする方法や重合過程で逐次、あるいは連続的に変化させることによって、生成するアクリル系エマルジョン粒子の形態的な組成変化を与える方法など所望に応じてさまざまな方法が利用できる。
本発明で用いられる界面活性剤は、一分子中に少なくとも一つ以上の親水基と一つ以上の親油基を有する化合物を指す。界面活性剤としては、例えば非反応性のアルキル硫酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルフォン酸塩、アルキルナフタレンスルフォン酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、アルキルジフェニルエーテルジスルフォン酸塩、ナフタレンスルフォン酸ホルマリン縮合物、ポリオキシエチレン多環フェニルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテル硫酸エステル塩、脂肪酸塩、アルキルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩などのアニオン性界面活性剤が挙げられ、また非反応性のポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン多環フェニルエーテル、ポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、アルキルアルカノールアミド、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルなどのノニオン性界面活性剤が挙げられる。
反応性界面活性剤の中でアニオン性界面活性剤としては、例えばスルホン酸基、スルホネート基又は硫酸エステル基及びこれらの塩を有するエチレン性不飽和単量体であり、スルホン酸基、又はそのアンモニウム塩かアルカリ金属塩である基(アンモニウムスルホネート基、又はアルカリ金属スルホネート基)を有する化合物であることが好ましい。例えばアルキルアリルスルホコハク酸塩(例えば三洋化成(株)エレミノール(商標)JS−2、JS−5、例えば花王(株)製ラテムル(商標)S−120、S−180A、S−180等が挙げられる)、例えばポリオキシエチレンアルキルプロペニルフェニルエーテル硫酸エステル塩(例えば第一工業製薬(株)製アクアロン(商標)HS−10等が挙げられる)、例えばα−〔1−〔(アリルオキシ)メチル〕−2−(ノニルフェノキシ)エチル〕−ω−ポリオキシエチレン硫酸エステル塩(例えば旭電化工業(株)製アデカリアソープ(商標)SE−1025N等が挙げられる)、例えばアンモニウム=α−スルホナト−ω−1−(アリルオキシメチル)アルキルオキシポリオキシエチレン(例えば第一工業製薬(株)製アクアロンKH−10などが挙げられる)など、スチレンスルホン酸塩が挙げられる。
界面活性剤の量としては、単量体組成物100質量部に対してアニオン界面活性剤0.1〜3質量部、ノニオン界面活性剤0.1〜30質量部を用いることができる。
連鎖移動剤の量としては、単量体組成物100質量部に対して連鎖移動剤0〜1質量部を用いることができる。
この乳化重合における重合温度は、通常60〜100℃の範囲で選ばれるが、レドックス重合法等により、より低い温度例えば20〜40℃で重合を行っても良い。
本発明の樹脂水分散体(1)は、長期の分散安定性を保つため、アンモニア、ジメチルアミノエタノールなどのアミン類、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の塩基性アルカリ金属化合物等を用いてpH5〜12の範囲に調整することが好ましい。また、樹脂水分散体(1)の固形分としては、30〜70質量%であることが好ましい。
本発明の樹脂水分散体(1)のカルボキシル基の分布において水層に10〜30%(当量比)であり、10%以上でセメントモルタルフロー性に問題なく、30%以下でセメントモルタル硬化物の耐水性に問題がない。また樹脂水分散体粒子表面に20〜40%(当量比)であり、20%以上でセメントモルタルとの配合安定性、下地コンクリートへの密着性に問題がなく、40%以下でセメント硬化に問題がない。好ましくは、樹脂水分散体(1)のカルボキシル基の分布は、水層に15〜25%(当量比)、樹脂水分散体粒子表面に25〜35%(当量比)である。
カルボキシル基の定量に用いる酸塩基滴定において、水分散体はあらかじめカチオン性イオン交換樹脂にかける。ついで攪拌下に水酸化カリウム水溶液で滴定し、電気伝導度曲線を描き、屈曲点よりカルボキシル基の量を求める。
乳化重合を2段以上で行う際、1段目はエチレン性不飽和ジカルボン酸単量体の重合が好ましく、2段目の単量体組成物は全単量体組成物に対して50〜90質量%であり、最終段の単量体組成物は全単量体組成物に対して10〜50質量%である。2段目の単量体組成物は全単量体組成物に対して50質量%以上でコンクリートへの密着性に問題がなく、90質量%以下で配合性に問題がない。好ましくは、乳化重合は3段で行うことである。
1段目において、全単量体組成物中のエチレン性不飽和ジカルボン酸単量体が0.5〜4質量%である。0.5質量%以上でセメントモルタルへの配合安定性に問題がなく、4質量%以下でセメント硬化に問題がない。
2段目の使用される単量体組成物中、エチレン性不飽和モノカルボン酸単量体が2〜8質量%、芳香族ビニル単量体が20〜60質量%、(メタ)アクリルエステル単量体が30〜70質量%、これ以外のビニル系単量体が0〜20質量%である。エチレン性不飽和モノカルボン酸単量体が2質量%以上で下地コンクリートへの密着性に問題がなく、8質量%以下でセメントの硬化に問題がない。芳香族ビニル単量体が20質量%以上で耐久性に問題がなく、60質量%以下で下地コンクリートへの密着性に問題がない。(メタ)アクリル酸エステル単量体が30質量%以上で下地コンクリートへの密着性に問題がなく、70質量%以下でセメントモルタル硬化物の耐水性に問題がない。
乳化重合を3段で行う場合、各段の単量体組成物の質量比は以下が好ましい。1段目は0.5〜2質量%、2段目は50〜95質量%、3段目は10〜30質量%である。
本発明の樹脂水分散体(1)には性能を向上させるために、以下の材料を配合してもよい。例えば、水溶性樹脂、溶剤、可塑剤、消泡剤、増粘剤、レベリング剤、分散剤、カップリング剤、着色剤、耐水化剤、潤滑剤、pH調整剤、防腐剤、無機顔料、有機顔料、界面活性剤、架橋剤、例えばエポキシ系化合物、多価金属化合物、イソシアネート系化合物などが挙げられる。
また、本発明の樹脂水分散体(1)0.5質量部以上でひび割れ、下地コンクリートへの接着性に問題がなく、150質量部以下で接着性、モルタル組成物の配合安定性に問題ない。好ましくは1〜80質量部の範囲である。さらに好ましくは2〜50質量部の範囲である。
本発明の樹脂モルタル組成物の塗布方法は特に限定されない。コテ塗り、ウールローラー塗り、マスチックローラー塗り、スプレー塗布、ロールコーター塗布等いずれでもよい。
本発明のセメントモルタル組成物は、上記の成分に限定されるものではなく、他のいかなる成分を添加するようにしても良い。例えば、減水剤及び流動化剤(ポリカルボン酸系、メラミンスルホン酸系、ナフタリンスルホン酸系、リグニンスルホン酸系など)、収縮低減剤(グリコールエーテル系、ポリエーテル系等)、耐寒剤(塩化カルシウム、珪酸塩等)、防水剤(ステアリン酸、シリコン系等)、防錆剤(リン酸塩、亜硝酸塩等)、粘度調整剤(メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルアルコール等)、凝結調整剤(リン酸塩等)、膨張剤(エトリンガイト系、石灰系等)、着色剤(酸化鉄、酸化クロム等)、消泡剤(シリコン系、鉱油系等)、補強材(鋼繊維、ガラス繊維、合成繊維等)、界面活性剤(アニオン、ノニオン、カチオン系等)、さらには増粘剤、レベリング剤、成膜助剤、溶剤、可塑剤、分散剤、耐水化剤、潤滑剤等が挙げられる。
各特性は次ぎのようにして求めた。
(1)樹脂水分散体のカルボキシル基分布の測定
1)樹脂水分散体を固形分20%に調整した。
2)20%固形分の樹脂水分散体を5g精秤し(この時の質量S1[g])、次いで5%濃度のノニオン乳化剤を5g追加、最後に蒸留水で50mlにした。
このサンプルを0.5Nの水酸化カリウム水溶液で中和滴定を実施した。この時の滴定量T1[ml]。
(粒子表面+水層)のカルボキシル基量(B)=(0.5×T1)/(S1×0.2)[meq/g−固形分樹脂水分散体]
3)20%固形分の樹脂水分散体を、遠心分離機を用いて水層を分離する。回転数は26000rpm、回転時間は4時間とした。
水層部の固形分を測定する。この時の固形分をN1[%]。
水層のカルボキシル基量(A)=(0.5×T2)×W1/(N1×S1)
[meq/g−固形分樹脂水分散体]
ここでW1は次式より求める。
W1=(N1/20)×(80/(100−N1))
5)粒子表面のカルボキシル基量(C)=(B)−(A)
6)全カルボキシル基量(D)=(仕込みカルボン酸質量部/カルボキシル基1個あたりの分子量)×1000/全単量体の質量部[meq/g−固形分樹脂水分散体]
7)水層のカルボキシル基の分布=(A)×100/(D)[%]
粒子表面のカルボキシル基の分布=(C)×100/(D)[%]
JIS A 1171−2000(ポリマーセメントモルタルの試験方法)の5.ポリマーセメントモルタルの調整方法の手練りによる方法に準拠し、セメントモルタルを調整した。
a.フロー性:表2、表3に示すセメントモルタルを調整した後、住宅・都市整備公団の規格仕様書「セルフレベリング床材の品質試験基準」に準拠して試験を実施した。160mm以上を合格とした。
b.粘度変化:表2、表3に示すセメントモルタルを調整した後、その後、20℃に放置し4時間以上攪拌可能な時を合格とした。
JIS A 1171−2000(ポリマーセメントモルタルの試験方法)の7.2接着強さ試験に準拠して測定を行った。
(a)常態接着:但し、養生条件は水中養生後の放置日数は7日とし、接着強さを測定した。1.8N/mm2以上を合格とした。
(b)耐水接着:常態接着用の試験サンプルを、20℃の水中に24時間浸漬し、湿潤状態のまま接着強さを測定した。1.5N/mm2以上を合格とした。
JIS A 1171−2000(ポリマーセメントモルタルの試験方法)の7.9接着耐久性試験に準拠して測定を行った。
但し、常態接着用の試験サンプルを用い、かつサイクル回数は20回とした。1.0N/mm2以上を合格とした。
表1に示す単量体組成物を用いて、樹脂水分散体を得た。具体的方法は以下の通りである。
表1に示す2段目単量体組成物に、エマルゲン150(花王(株)製、ポリオキシエチレンアルキルエーテル)の20%水溶液160質量部、エマールD−3−D(花王(株)製、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム)の25%水溶液3.2質量部、ペルオキソ二硫酸アンモニウム2.4質量部、水500質量部を添加し、ホモミキサーで攪拌を行いプレ乳化液を作製した。
また、別途3段目単量体組成物のプレ乳化液を次のように作製した。3段目単量体組成物に、エマルゲン150の20%水溶液125部、エマールD−3−Dの25%水溶液0.8質量部、ペルオキソ二硫酸アンモニウム0.6質量部、水260質量部を添加し、ホモミキサーで攪拌を行いプレ乳化液を作製した。
その後、冷却し、10%濃度の水酸化ナトリウム水溶液を添加して、pH8に調整した。次いで、200メッシュの金網を用いてろ過を行い、固形分が45%となるよう水を配合し、樹脂水分散体を得た。
表2に記載のセメントモルタル組成物を調整し、a.作業性(フロー性、粘度変化)、b.接着強さ(常態接着強さ、耐水接着強さ)、c.硬化物の接着耐久性 の評価を行った。評価結果を表2に示す。
使用した原材料は、以下の通りである。
セメント:普通ポルトランドセメント(太平洋セメント株式会社製)
充填材:JIS R 5201 10.2記載の標準砂
表3に記載のセメントモルタル組成物を調整し、a.作業性(フロー性、粘度変化)、b.接着強さ(常態接着強さ、耐水接着強さ)、c.硬化物の接着耐久性 の評価を実施例と同様に行った。評価結果を表3に示す。
表3から分かるように、比較例1ではフロー性、粘度変化が不良であり、2では耐水接着、耐久性接着が不良である
Claims (2)
- エチレン性不飽和ジカルボン酸単量体(a)0.1〜5質量%、(a)と共重合可能なその他のビニル系単量体(b)95〜99.9質量%とを含む単量体組成物を乳化重合して得られる樹脂水分散体(1)であって、樹脂水分散体(1)のカルボキシル基の分布が水層に10〜30%(当量比)、樹脂水分散体粒子表面に20〜40%(当量比)であることを特徴とするセメントモルタル用樹脂水分散体。
- セメント(2)100質量部に対して、充填材(3)が5〜600質量部、及び請求項1の樹脂水分散体(1)0.5〜150質量部(固形分)を含むセメントモルタル組成物。
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