JP4455994B2 - 珪酸アルミニウムハイブリッドポリマーの製造方法及びその方法により得られるポリマー - Google Patents

珪酸アルミニウムハイブリッドポリマーの製造方法及びその方法により得られるポリマー Download PDF

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Description

本発明は珪酸アルミニウムハイブリッドポリマーの製造方法及びその方法により得られるポリマーに関する。
無機質珪酸アルミニウムポリマーは、種々の形状で既に公知である。例えば珪酸アルミニウムポリマーはイモゴライトなどの繊維の形状として公知である。イモゴライトは、フィラメント状で、管状で、且つ結晶化された珪酸アルミニウムであり、火山灰及びある種の土壌中に不純な自然の状態で存在している。このことは、Wadaにより非特許文献1に最初に記載された。イモゴライトは、異なる方法を用いて、種々の純度で合成することができる。高純度のイモゴライトゲルを得る方法は、特許文献1に記載されている。この方法は、アルミニウム・珪素混合アルコキシド(a mixed alkoxide of aluminum and silicon)を、アルミニウムモル濃度を5×10-4〜10-2Mの間で、且つAl/Siのモル比を1〜3の間に保持して、pH4〜6.5の間で水性アルカリで処理し、次いで得られた混合物を、シラノール基の存在下に、繊維状珪酸アルミニウムポリマーを生成するのに十分な時間加熱し、そして残留イオンを反応媒体から取り除くことを含む。
無機質珪酸アルミニウムポリマーは球状粒子の形状でも公知である。特許文献2には、非晶質珪酸アルミニウムポリマーの中空球の製造方法が記載されている。この方法は、珪素系化合物(0.01〜1モル/L)をアルミニウム化合物(0.01〜1モル/L)と高速で混合して、前駆体粒子及び溶液中の塩(副生物)を含む懸濁液を形成させ、溶液中の前記塩部分を除去し、そして前駆体粒子に加熱処理を施して、珪酸アルミニウム中空球の形状で多孔質物質を得ることからなる。この多孔質物質は、消臭剤、吸湿剤として又はマイクロカプセル化薬剤として使用することができる。
欧州特許出願公開第1,112,959号明細書 米国特許第6,254,845号明細書 "J.Soil Sci.",30巻2号(1979年)、347〜355頁
本発明は、珪酸アルミニウムハイブリッドポリマーの製造方法及びその方法により得られる新規な珪酸アルミニウムハイブリッドポリマーを提供する。機能性、特に有機機能性基を無機質珪酸アルミニウムポリマーに導入することによって、既知の無機質珪酸アルミニウムポリマーに比べて、珪酸アルミニウムハイブリッドポリマーに新規な特性を与えることができる。
本発明の珪酸アルミニウムハイブリッドポリマーの製造方法は、
a)珪素が加水分解性置換基及び非加水分解性置換基の両方を有するアルミニウム・珪素混合アルコキシド、又はアルミニウム化合物及び加水分解性置換基のみを有する珪素化合物及び非加水分解性置換基を有する珪素化合物との混合物の加水分解から得られるアルミニウム・珪素混合前駆体(a mixed aluminum and silicon precursor)を、シラノール基の存在下に、水性アルカリで処理し、アルミニウム濃度を0.3モル/Lより低く保持し、Al/Siのモル比を1〜3.6の間に保持し、且つアルカリ/Alのモル比を2.3〜3の間に保持し;
b)工程a)から得られる混合物を、シラノール基の存在下、周囲温度で珪酸アルミニウムハイブリッドポリマーを形成するのに十分な時間攪拌し;そして
c)工程a)及びb)の間に形成された副生物を反応媒体から除去すること、
を含んでなる。
本明細書において、「非加水分解性置換基」なる表現は、本発明方法の間に、そして特に水性アルカリでの処理に際して、珪素原子から脱離しない置換基を意味する。そのような置換基は、例えば水素、フッ素又は有機基である。反対に「加水分解性置換基」なる表現は、同じ条件での加水分解により脱離する置換基を意味する。
以下の記載において、「変性アルミニウム・珪素混合アルコキシド」なる表現は、そこではアルミニウム原子が加水分解性置換基のみを有し、且つ珪素原子が加水分解性置換基と非加水分解性置換基の両方を有するような、アルミニウム・珪素混合アルコキシドを意味する。
同様に、「変性アルミニウム・珪素混合前駆体」なる表現は、アルミニウム化合物及び加水分解性置換基のみを有する珪素化合物及び非加水分解性置換基を有する珪素化合物の混合物の、加水分解により得られる前駆体を意味する。これが、本発明の珪酸アルミニウムハイブリッドポリマー物質の中にもまた見出される非加水分解性置換基である。
より一般的には、「非変性」化合物は加水分解性置換基のみを有する化合物であり、「変性」化合物は非加水分解性置換基を含む化合物である。
工程c)は、異なる周知の方法、例えば洗浄又は貫通濾過(diafiltration)に従って実施することができる。
本発明は上記で定義された方法により得られる珪酸アルミニウムハイブリッドポリマー物質にも関する。この新規ポリマーは、電子回折により示される非晶質構造を有している。この物質は、そのラマンスペクトルが、スペクトル領域200〜600cm-1において、250±6cm-1にワイドバンド、359±6cm-1に強いワイドバンド、407±7cm-1にショルダー、及び501±6cm-1にワイドバンド並びに珪素の非加水分解性置換基に対応するバンド(非加水分解性置換基に関連するバンドはその他のバンドと並列(juxtaposed)されることができる)を含むことを特徴とし、前記ラマンスペクトルは工程b)で且つ工程c)の前で得られる物質について生ずるものである。
本発明に係る方法の一態様に従えば、変性アルミニウム・珪素混合前駆体は、(i)アルミニウム塩、アルミニウムアルコキシド及びアルミニウムハロゲノアルコキシドよりなる群から選ばれる1種の化合物と、(ii)非変性の珪素のアルコキシド及びクロロアルコキシドよりなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物と、(iii)変性された珪素のアルコキシド及びクロロアルコキシドよりなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物とを、水性媒体中で混合することによりその場で(in situ)形成される。
アルミニウム化合物又は珪素化合物の、変性又は非変性のアルコキシド基(radical)は、好ましくは炭素原子1〜5を含み、例えばメトキシド、エトキシド、n−プロポキシド又はi−プロポキシドである。
好ましくはアルミニウム塩、例えばハロゲン化物(例えば塩化物もしくは臭化物)、過ハロゲン酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩又はカルボン酸塩などが用いられる。塩化アルミニウムなどのハロゲン化アルミニウムが特に好ましい。
好ましくは、珪素化合物はアルコキシドの形で用いられる。
単一の非変性珪素アルコキシドもしくは非変性珪素アルコキシドの混合物、単一の非変性珪素クロロアルコキシドもしくは非変性珪素クロロアルコキシドの混合物又は非変性の珪素のアルコキシド及びクロロアルコキシドの混合物を使用することができる。同様に、単一の変性珪素アルコキシドもしくは変性珪素アルコキシドの混合物、単一の変性珪素クロロアルコキシドもしくは変性珪素クロロアルコキシドの混合物、又は変性された珪素のアルコキシド及びクロロアルコキシドの混合物を使用することができる。
好ましくは、(i)ハロゲン化アルミニウム及び(ii)少なくとも1種の非変性珪素アルコキシドと少なくとも1種の変性珪素アルコキシドとの混合物の混合物を製造する。
非変性珪素アルコキシドは、式:Si−(OR)4で表することができ、また変性珪素アルコキシドは、式:R’−Si−(OR)3で表することができる。ここで、Rは炭素原子1〜5を含むアルキル基を表し、R’はH、F又は、炭素原子1〜8を含む置換もしくは非置換の、線状もしくは分枝鎖状アルキル基又はアルケニル基、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、3−クロロプロピル基又はビニル基を表す。
好ましくは、非変性珪素アルコキシドはオルト珪酸テトラメチル又はテトラエチルであり、変性珪素アルコキシドはメチルトリエトキシシラン又はビニルトリエトキシシランである。
変性珪素アルコキシドに対する非変性珪素アルコキシドの比は、珪素モル比で0.1〜10の間であり、好ましくは約1である。
実際に、非変性珪素アルコキシド/変性珪素アルコキシド混合物は、先ず純品で又はアルコールなどの共溶媒中に希釈して製造する。前記アルコールは、好ましくはエタノールであり、珪素化合物をアルミニウム化合物と混合するときに、透明な均一混合物を得るのに十分な量で用いる。次いでこの混合物は、水溶液中のアルミニウム塩に、15〜35℃、好ましくは20〜25℃の周囲温度で、透明な均一溶液が得られるまで攪拌しながら加える。変性アルミニウム・珪素混合前駆体はこのようにして得られる。攪拌時間は10分〜240分まで変えることができ、好ましくは120分である。
本発明に係る方法の工程a)に従えば、その前駆体、即ちアルミニウム・珪素混合アルコキシドは、次いで水性アルカリと接触させるが、アルミニウム濃度は0.3モル/Lより低く保持し、Al/Siのモル比は1〜3.6の間に保持し、且つアルカリ/Alのモル比は2.3〜3の間に保持する。有利には、アルミニウム濃度は1.4×10-2〜0.3モル/Lの間であり、より好ましくは4.3×10-2〜0.3モル/Lの間である。好ましくはAl/Siのモル比は1〜2の間である。
好ましくはナトリウム、カリウムもしくはリチウムの水酸化物、ジエチルアミン又はトリエチルアミンを0.5〜3Mの間、好ましくは3Mの濃度で用いる。アルカリは水性アルコール溶液の形態で使用することもできる。
アルカリは、前記前駆体に対して又はアルミニウム・珪素混合アルコキシドに対して、好ましくは50〜650ミリモル/時の速度で添加する。
本発明に従えば、工程a)におけるアルカリの添加はシラノール基の存在下に実施する。これらの基は、ガラス(グラスウール)又はシリカの粒子又はビーズの形状で供給することができ、これらは表面水酸基を有している。処理される液体の容量が大きいときには、ビーズの量を増やすのが好ましい。ビーズの径は0.2〜5mmの間、好ましくは1〜3mmの間であることができる。本発明に係る方法の実施を簡潔にするため、アルミニウム・珪素混合前駆体の製造も、シラノール基の存在下で、例えばガラスビーズ床中にその混合物を循環させることにより実施することができる。
アルカリの添加後、本発明に係る方法の工程b)は、工程a)から得られる混合物を、シラノール基の存在下、周囲温度で、珪酸アルミニウムハイブリッドポリマーを形成するに十分な時間攪拌することからなる。
本発明に係る方法の工程c)は、工程a)及びb)の間に形成された副生物、例えば、特に工程a)で使用したアルカリからもたらされる残留イオンなどを反応媒体から除去することを含む。残留イオンは、洗浄により、逐次沈降(successive sedimentation)により又は貫通濾過により除去することができる。工程c)から得られる、本発明に係る珪酸アルミニウムハイブリッドポリマー物質は、次いで遠心分離又はナノ濾過(nanofiltration)により濃縮することができる。非加水分解性置換基、例えば有機官能基などの導入は、本発明に係る珪酸アルミニウムハイブリッドポリマーに、例えば親有機性の性質を付与することを可能にする。
本発明に係る方法の第一の態様において、工程a)の間、アルカリ/Alのモル比約2.3を得るため、或る量の(a quantity of)アルカリを添加する。この場合、pHは4〜5の間、好ましくは4.2〜4.3の間に保持する。次いで上記のような工程b)を実施する。このようにして本発明に係る珪酸アルミニウムポリマー物質は、分散液(dispersion)の形状で得られる。次に残留イオンを除去する工程c)が貫通濾過により実施され、引き続いてナノ濾過濃縮が行われる。
本発明に係る方法の第二の態様において、工程a)の間、アルカリ/Alのモル比約3を得るため、多量のアルカリを添加する。次いで上記のように工程b)を実施する。このようにして本発明に係る珪酸アルミニウムポリマー物質は懸濁液の形状で得られる。次に残留イオンを除去する工程c)は、珪酸アルミニウムポリマー物質が、予め酸、例えば塩酸もしくは酢酸又はそれらの混合物などを添加することにより再分散させた後、貫通濾過により実施し、引き続いてナノ濾過濃縮を行なう。
第三の態様において、本発明に係る方法は、工程b)の後で且つ工程c)の前に、追加の工程d)として、工程a)でアルカリ/Alのモル比が約3に達していなければ、水性アルカリの更なる量を数分で添加して、このモル比を約3に達成させることを含む。本発明に係る珪酸アルミニウムポリマー物質は、このようにして懸濁液の形状で得られる。次に残留イオンを除去する工程c)は、珪酸アルミニウムポリマー物質を、予め塩酸を添加することにより再分散させてから、貫通濾過により実施し、引き続いてナノ濾過濃縮を行なう。工程c)は浸透水(osmosed water)による洗浄、逐次沈降、次いで遠心分離濃縮により、実施することもできる。
工程c)に引き続いての濃縮により得られる、本発明に係る珪酸アルミニウムハイブリッドポリマー物質は、有形のゲルの形状を有している。Al/Siのモル比は1〜3.6の間である。その後の親液化によって、本発明に係る珪酸アルミニウムハイブリッドポリマーを固体の形状で得られることを可能にする。
別の態様において、本発明に係る方法は、工程c)の後に工程e)を含み、その工程によって、工程c)から得られた珪酸アルミニウムハイブリッドポリマーに少なくとも1種のアルミニウムのキレート剤を添加する。次いでこの混合物を攪拌する。引き続いての減圧による排気によって、本発明に係る珪酸アルミニウムハイブリッドポリマーを固体形状で得ることができるようにする。
前記アルミニウムのキレート剤は、カルボン酸、ホスホン酸、スルホン酸、二官能酸、それらのエステル及び無水物成分並びにアミノ酸よりなる群から選ばれる。好ましくは、アルミニウムのキレート剤は、HCOOH、R1COOH[式中R1は、CH3(CH2nでnが0〜12、CF3、C65、(C652、サリチル酸におけるような置換芳香環、C44Sよりなる群から選ばれる]、R2PO(OH)2(ここで、R2はCH3、C65よりなる群から選ばれる)、R3SO3H[ここで、R3はCH3(CH2nでnが0〜5]、HOOC(CH2nCOOH(n=0〜8)、フタル酸などの芳香族二官能酸、HOOC(CH2nPO(OH)2(n=2,4)、ヒドロキシ脂肪酸、HOOC(CH2OH)nCOOH(n=1〜2)、CH3CH(NH2)COOHよりなる群から選ばれる。好ましくは、キレート剤は酢酸である。
アルミニウムのキレート剤の有用な溶媒は、通常は水であるが、工程c)から得られる珪酸アルミニウムハイブリッドポリマーへの添加の前にキレート剤を溶解するため、水に混和性の別の溶媒も使用することができる。
工程e)は、先ず酢酸を添加し、引き続いて別の異なるアルミニウムのキレート剤を添加することを含むことができる。この方法は、キレート剤が大きく嵩張った基を含む時に、キレート化を補助するために特に有用である。
アルミニウムのキレート剤の量は、キレート剤のキレート官能基と珪酸アルミニウムハイブリッドポリマーのアルミニウムのモル比で、その値は0.1より大きい。好ましくは、そのモル比には0.1〜10の間、好ましくは0.1〜4の間が含まれる。
アルミニウムのキレート剤の導入によって、キレート化合物の形成により、珪酸アルミニウムハイブリッドポリマーの表面を改質できるようになる。キレート剤の官能基は、珪酸アルミニウムハイブリッドポリマーの、それが使用される媒体との親和性を向上させることを可能にする。
工程e)から得られる珪酸アルミニウムハイブリッドポリマー物質のラマンスペクトルは、工程b)から得られる珪酸アルミニウムハイブリッドポリマー物質のラマンスペクトルと同じ吸収帯を含むと共に、キレート形状でのキレート剤に対応する吸収帯をも含む。
工程e)から得られる、本発明に係る珪酸アルミニウムハイブリッドポリマー物質は有形のゲルの形状を有している。Al/Siのモル比は1〜3.6の間である。
以下の実施例は本発明の範囲を限定することなしに、本発明を詳説するものである。
例1(比較)
繊維質珪酸アルミニウムポリマーであるイモゴライトが、欧州特許出願公開第1,112,959号明細書に記載された方法に従って製造した。
AlCl3・6H2O 364.5g(1.51モル)、次いでオルト珪酸テトラメチル127.7g(0.84モル)を、浸透水100Lに添加した。30分間攪拌して透明な溶液を得た。この反応混合物は、出力10L/分のポンプを用い、2mm径のガラスビーズ(Prolabo)の床を通して循環した。1MのNaOH 3.46Lは少なくとも2時間で添加した。反応媒体には曇りが生じた。これは3時間攪拌した。媒体は透明になった。次いでポンプを外したときに、次に1MのNaOH 1.063Lを添加した。白い沈殿が生じた。これは一夜静置し、次いで上清液を取り除いた。約30Lの生成物が残った。この沈殿に1MのHClと2Mの酢酸との50/50容量混合物0.6Lを添加し、6時間攪拌した。その混合物は透明になり、pH4.0を有していた。次に浸透水146Lを添加した。最終的な容量は176Lであった。その溶液は熟成段階に入った。この溶液は不活性プラスチック容器(ポリエチレン)中に周囲温度(約20℃)で10日間放置した。次に、その混合物を、攪拌しながら24時間ステンレス鋼反応器中で96℃に加熱した。次いで反応媒体は、Amicon 100K膜を用いて限外濾過により濃縮した。イモゴライト系無機繊維質珪酸アルミニウムポリマーが得られたことを、電子回折により証明した。このポリマーのラマンスペクトルは図1に示す。
ここに記載した全ての例において、ラマンスペクトルを得るために、ラマンBruker RFS 100分光光度計(レーザー励起波長1064nm、出力800mW、走査数512)を使用した。このスペクトルは、半円筒鏡を備えたレンズを用い反射モード(180゜)で得られた。試料は固体形状で(親液化により得られた)特別の調整をせずに分析した。本発明に係る物質は水分が多く、従ってこの物質の赤外スペクトルは水により遮蔽されるので、赤外スペクトルよりもラマンスペクトルが好ましかった。この問題はラマンスペクトル技法では生じなかった。同じラマンの軌跡(signature)を有する物質は同じ種族に属する。
例2(発明)
図2を参照して、浸透水100Lをプラスチック(ポリプロピレン)反応器(10)中に注いだ。AlCl3・6H2O 4.53モルを添加した。別に、オルト珪酸テトラエチル及びメチルトリエトキシシランの混合物を、珪素2.52モルに相当する量で、そして珪素のモルでオルト珪酸テトラエチル/メチルトリエトキシシランの比が1となるように調製した。この混合物は塩化アルミニウム溶液に添加し、得られた混合物は攪拌し、同時に出力8L/分のポンプ(12)を用い、2mm径のガラスビーズ1kgで形成された床(11)を通して循環した。変性アルミニウム・珪素混合前駆体を調製する操作には120分を要した。次に、本発明に係る方法の工程a)に従い、3MのNaOH 10.5モルを反応器(10)の内容物に4時間で添加した。アルミニウム濃度は4.3×10-2モル/L、Al/Siのモル比は1.8で、且つアルカリ/Alの比は2.31であった。反応媒体には曇りが生じた。本発明に係る方法の工程b)に従って、混合物は48時間攪拌した。媒体は透明になった。ガラスビーズ床の循環を停止した。このようにして本発明に係る珪酸アルミニウムハイブリッドポリマー物質を分散液の形状で得た。本発明に係る方法の工程c)は、ナノ濾過の要因3(factor 3)により予備濃縮を実施し、次いでFilmtec NF2540ナノ濾過膜(表面積6m2)を用いて貫通濾過しナトリウム塩を除去して、100より大きいAl/Na比を得た。このナノ濾過による貫通濾過から得られる残留物(retentate)は濃縮して、本発明に係る有機質−無機質珪酸アルミニウムハイブリッドポリマー約20重量%を含むゲルを得た。
例3(本発明)
AlCl3・6H2O 15モル、次いで2mm径のガラスビーズ3.5kgを、浸透水75Lに添加した。別に、オルト珪酸テトラエチル及びメチルトリエトキシシランの混合物を、珪素8.34モルに相当する量で、そして珪素のモルでメチルトリエトキシシランに対するオルト珪酸テトラエチルの比が1を有するように調製した。この混合物は塩化アルミニウム溶液に添加した。得られた混合物は激しく攪拌した。変性アルミニウム・珪素混合前駆体を調製する操作には20分を要し、透明の均質な媒体を得た。次に、本発明に係る方法の工程a)に従い、浸透水75L中に溶解したNaOH 45モルを反応媒体に30分で添加した。反応媒体に曇りが生じた。アルミニウム濃度は0.1モル/L、Al/Siのモル比は1.8で、且つアルカリ/Alの比は3であった。本発明に係る方法の工程b)に従って、混合物は15分間攪拌した。このようにして本発明に係る珪酸アルミニウムハイブリッドポリマー物質を懸濁液の形状で得た。図3は、ラマンの軌跡を得るために親液化したこのポリマーのラマンスペクトルを表す。本発明に係る方法の工程c)は、先ず5Lに希釈した37%HCl 676gを加え、150分間攪拌して、本発明に係る珪酸アルミニウムポリマーの分散液を得た。この分散液は、次いでFilmtec NF2540ナノ濾過膜(表面積6m2)を用いて貫通濾過してナトリウム塩を除去し、100より大きいAl/Na比を達成した。そのナノ濾過による貫通濾過から得られる残留物は濃縮して、本発明に係る有機質−無機質珪酸アルミニウムハイブリッドポリマー約20重量%を含むゲルを得た。
例4(本発明)
浸透水100LにAlCl3・6H2O 1.51モルを添加した。別に、オルト珪酸テトラエチル及びビニルトリエトキシシランの混合物を、珪素0.84モルに相当する量で、そして珪素のモルでメチルトリエトキシシランに対するオルト珪酸テトラエチルの比が1となるように調製した。この混合物は塩化アルミニウム溶液に添加した。得られた混合物は攪拌し、同時に出力8L/分のポンプを用い、2mm径のガラスビーズ1kgで形成された床を通して循環した。変性アルミニウム・珪素混合前駆体を調製する操作には120分を要した。次に、本発明に係る方法の工程a)に従い、1MのNaOH3.5モルが2時間で添加した。反応媒体には曇りが生じた。本発明に係る方法の工程b)に従って、混合物は15〜20時間攪拌した。媒体は透明になった。ガラスビーズ床の循環は停止した。次に、本発明に係る方法の工程d)に従って、1MのNaOH 1.03モルを10分間で添加した。アルミニウム濃度は1.4×10-2モル/L、Al/Siのモル比は1.8で、且つアルカリ/Alの比は3であった。このようにして本発明に従う珪酸アルミニウムハイブリッドポリマー物質を懸濁液の形状で得た。図4は、ラマンの軌跡を得るために親液化したこのポリマーのラマンスペクトルを表す。本発明に係る方法の工程c)では、そのポリマー懸濁液を24時間静置しておき、次いでその上清液を廃棄して沈降物を回収した。この沈降物は浸透水で洗浄し、逐次沈降により10ppmより低い上清液のナトリウムレベルで得た。次にこの沈降物は遠心分離して、本発明に係る珪酸アルミニウムポリマー約4重量%を含むゲルを得た。得られたゲルは親液化して(20mT、−50℃)、恒量(constant mass)の固体を得た。このようにして本発明に係る珪酸アルミニウムハイブリッドポリマー物質を粉末の形状で得た。この粉末は、水及び酸、例えば塩酸又は酢酸などを加えて、機械的に攪拌することにより再分散することができる。
例5(本発明)
オルト珪酸テトラエチル及びビニルトリエトキシシランを、オルト珪酸テトラメチル及びビニルトリメトキシシランで、それぞれ、置き換えて、例4を繰り返した。例4と同様のラマンスペクトルが得られた(図5参照)。
例6(本発明)
浸透水100LにAlCl3・6H2O 4.53モルを添加した。別に、オルト珪酸テトラエチル及びメチルトリエトキシシランの混合物を、珪素2.52モルに相当する量で、そして珪素のモルで、メチルトリエトキシシランに対するオルト珪酸テトラエチルの比が1となるように調製した。この混合物は塩化アルミニウム溶液に添加した。得られた混合物は攪拌し、同時に出力8L/分のポンプ(12)を用い、2mm径のガラスビーズ1kgで形成された床(11)を通して循環した。変性アルミニウム・珪素混合前駆体を調製する操作には120分を要した。次に、本発明に係る方法の工程a)に従い、3MのNaOH 10.5モルを4時間で添加した。反応媒体には曇りが生じた。本発明に係る方法の工程b)に従って、混合物は24時間攪拌した。媒体は透明になった。ガラスビーズ床の循環を停止した。次に、本発明に係る方法の工程d)に従って、3MのNaOH 3.09モルを10分間で添加した。アルミニウム濃度は4.3×10-2モル/L、Al/Siのモル比は1.8で、且つアルカリ/Alの比は3であった。このようにして本発明に係る珪酸アルミニウムハイブリッドポリマー物質を、懸濁液の形状で得た。図6はラマンの軌跡を得るために親液化したこのポリマーのラマンスペクトルを表す。
本発明に係る方法の工程c)は、そのポリマー懸濁液を24時間静置しておき、次いでその上清液を廃棄して沈降物を回収することを含む。次に、HCl/CH3COOH M/2Mの混合物2Lをこの沈降物に添加して、本発明に係る珪酸アルミニウムポリマーの分散液を得た。この分散液は、次いで、Filmtec NF2540ナノ濾過膜(表面積6m2)を用いて貫通濾過してナトリウム塩を除去して、100より大きいAl/Na比を達成した。次に、そのナノ濾過による貫通濾過から得られる残留物は濃縮して、本発明に係る珪酸アルミニウムポリマー約20重量%を含むゲルを得た。得られたゲルは親液化して(20mT、−50℃)、恒量の固体を得た。このようにして本発明に係る有機質−無機質珪酸アルミニウムハイブリッドポリマー物質を、粉末の形状で得た。この粉末は、水及び酸、例えば塩酸又は酢酸などを加えて、機械的に攪拌することにより再分散することができる。
例7(本発明)
浸透水10LにAlCl3・6H2O 0.45モルを添加した。別に、エタノール(44.6g)、オルト珪酸テトラエチル及びn−ブチルトリメトキシシランの混合物を、珪素0.25モルに相当する量で、そして珪素のモルでn−ブチルトリメトキシシランに対するオルト珪酸テトラエチルの比が1となるように調製した。この混合物は塩化アルミニウム溶液に添加した。得られた混合物は攪拌し、同時に出力8L/分のポンプを用い、2mm径のガラスビーズ100gで形成された床を通して循環した。変性アルミニウム・珪素混合前駆体を調製する操作には60分を要した。次に、本発明に係る方法の工程a)に従い、3MのNaOH 1.05モルをその前駆体に2時間で添加した。反応媒体には曇りが生じた。本発明に係る方法の工程b)に従って、混合物を24時間攪拌した。媒体は透明になった。ガラスビーズ床の循環は停止した。次に、本発明に係る方法の工程d)に従って、3MのNaOH 0.3モルを5分間で添加した。アルミニウム濃度は4.3×10-2モル/L、Al/Siのモル比は1.8で、且つアルカリ/Alの比は3であった。このようにして本発明に係る珪酸アルミニウムハイブリッドポリマー物質を懸濁液の形状で得た。図7は、ラマンの軌跡を得るために親液化したこのポリマーのラマンスペクトルを表す。本発明に係る方法の工程c)は、そのポリマー懸濁液を24時間静置しておき、次いでその上清液を廃棄して沈降物を回収することを含む。この沈降物は浸透水で洗浄し、逐次沈降により10ppmより低い上清液のナトリウムレベルが得られた。次にこの沈降物は遠心分離して、本発明に係る珪酸アルミニウムポリマー約4重量%を含むゲルを得た。得られたゲルは親液化して(20mT、−50℃)、恒量の固体を得た。このようにして本発明に係る有機質−無機質珪酸アルミニウムハイブリッドポリマー物質を粉末の形状で得た。この粉末は、水及び酸、例えば塩酸又は酢酸などを加えて、機械的に攪拌することにより再分散することができる。
例8(本発明)
変性アルミニウム・珪素混合前駆体を調製するために、エタノール(3168g)、オルト珪酸テトラエチル及び3−クロロプロピルトリエトキシシランの混合物を、珪素0.25モルに相当する量で、そして珪素のモルでオルト珪酸テトラエチル/3−クロロプロピルトリエトキシシランの比が1を有するように用いて、例7を繰り返した。図8はラマンの軌跡を得るために親液化したこのポリマーのラマンスペクトルを表す。
例9(本発明)
浸透水100LにAlCl3・6H2O 31.3モルを添加した。別に、オルト珪酸テトラエチル及びメチルトリエトキシシランの混合物を、珪素16.79モルに相当する量で、そして珪素のモルでメチルトリエトキシシランに対するオルト珪酸テトラエチルの比が1を有するように調製した。この混合物は塩化アルミニウム溶液に添加した。得られた混合物は攪拌し、同時に出力8L/分のポンプを用い、2mm径のガラスビーズ1kgで形成された床を通して循環した。変性アルミニウム・珪素混合前駆体を調製する操作には120分を要した。次に、本発明に係る方法の工程a)に従い、20MのNaOH 70モルをその前駆体に2時間で添加した。反応媒体には曇りが生じた。本発明に係る方法の工程b)に従って、混合物は15〜20時間攪拌した。媒体は透明になった。ガラスビーズ床の循環を停止した。次に、本発明に係る方法の工程d)に従って、20MのNaOH 21.5モルを10分間で添加した。アルミニウム濃度は0.3モル/L、Al/Siのモル比は1.9で、且つアルカリ/Alの比は2.9であった。このようにして本発明に係る珪酸アルミニウムハイブリッドポリマー物質を、懸濁液の形体で得た。本発明に係る方法の工程c)は、そのポリマー懸濁液24時間静置しておき、次いでその上清液を廃棄して沈降物を回収することを含む。この沈降物は浸透水で洗浄し、逐次沈降により10ppmより低い上清液のナトリウムレベルが得られた。次にこの沈降物は遠心分離して、本発明に係る珪酸アルミニウムポリマー約4重量%を含むゲルを得た。得られたゲルは親液化して(20mT、−50℃)、恒量の固体を得た。このようにして本発明に係る珪酸アルミニウムポリマー物質を粉末の形状で得た。この粉末は、水及び酸、例えば塩酸又は酢酸などを加えて、機械的に攪拌することにより再分散することができる。
例10(本発明)
氷酢酸(340mg、5.6モル)を、例2で得られたメチル珪酸アルミニウムハイブリッドポリマー[Al量=75mg、2.8ミリモル(高周波誘導結合プラズマ原子発光分光分析法、ICPで測定)]のゲル20gに添加した。この混合物は2日間攪拌した。過剰の水及び未反応の酢酸を、減圧下35℃での排気により除去した。白色粉末4.4gを得た。この本発明に係る珪酸アルミニウムハイブリッドポリマー物質のラマンスペクトルは図9に示す。このラマンスペクトルは、例2で得られた珪酸アルミニウムハイブリッドポリマーの吸収帯と共に、酢酸塩の形状でのキレート剤に対応する吸収帯を含む。
例11(本発明)
例2で得られたメチル珪酸アルミニウムハイブリッドポリマー(Al量=75mg、2.8ミリモル)のゲル20gにプロピオン酸(400mg、5.56モル)を添加した。この混合物は1日間攪拌した。過剰の水及び未反応のプロピオン酸を、減圧下35℃での排気により除去し、白色粉末を得た。本発明に係るこの珪酸アルミニウムハイブリッドポリマー物質のラマンスペクトルを図10に示す。このラマンスペクトルは、例2で得られた珪酸アルミニウムハイブリッドポリマーの吸収帯と共に、プロピオン酸塩の形状でのキレート剤に対応する吸収帯を含む。
例12(本発明)
例10で得られた、酢酸で変性された珪酸アルミニウムハイブリッドポリマー1g(Al量=16.2mg、0.6ミリモル)を水10g中に分散させた。次に安息香酸(38mg、0.3ミリモル)をエタノール1g中に溶解させ、珪酸アルミニウムハイブリッドポリマーの懸濁液に添加した。その混合物は2日間攪拌した。過剰の水を、減圧下35℃で除去し、白色粉末を得た。本発明に係るこの珪酸アルミニウムハイブリッドポリマー物質のラマンスペクトルは、図11に示す。このラマンスペクトルは、例2で得られた珪酸アルミニウムハイブリッドポリマーの吸収帯と共に、安息香酸塩及び残余の酢酸塩の形状でのキレート剤に対応する吸収帯を含む。
図1はイモゴライトに相当する無機質珪酸アルミニウムポリマーの、ラマン分光分析法により得られるスペクトルを示す(例1)。 図2は本発明に係る方法の工程a)及びb)を実施するための装置を図式的に示す。 図3は本発明に係る珪酸アルミニウムハイブリッドポリマーの、ラマン分光分析法により得られるスペクトルを示す(例3)。 図4は本発明に係る珪酸アルミニウムハイブリッドポリマーの、ラマン分光分析法により得られるスペクトルを示す(例4)。 図5は本発明に係る珪酸アルミニウムハイブリッドポリマーの、ラマン分光分析法により得られるスペクトルを示す(例5)。 図6は本発明に係る珪酸アルミニウムハイブリッドポリマーの、ラマン分光分析法により得られるスペクトルを示す(例6)。 図7は本発明に係る珪酸アルミニウムハイブリッドポリマーの、ラマン分光分析法により得られるスペクトルを示す(例7)。 図8は本発明に係る珪酸アルミニウムハイブリッドポリマーの、ラマン分光分析法により得られるスペクトルを示す(例8)。 図9は本発明に係る珪酸アルミニウムハイブリッドポリマーの、ラマン分光分析法により得られるスペクトルを示す(例10)。 図10は本発明に係る珪酸アルミニウムハイブリッドポリマーの、ラマン分光分析法により得られるスペクトルを示す(例11)。 図11は本発明に係る珪酸アルミニウムハイブリッドポリマーの、ラマン分光分析法により得られるスペクトルを示す(例12)。

Claims (23)

  1. a)珪素が加水分解性置換基及び非加水分解性置換基の両方を有するアルミニウム・珪素混合アルコキシド、又はアルミニウム化合物及び加水分解性置換基のみを有する珪素化合物及び非加水分解性置換基を有する珪素化合物の混合物の加水分解から得られるアルミニウム・珪素混合前駆体を、アルミニウム濃度を0.3モル/Lより低く保持し、Al/Siのモル比を1〜3.6の間に保持し、且つアルカリ/Alのモル比を2.3〜3の間に保持して、シラノール基の存在下に、水性アルカリで処理し;
    b)工程a)から得られる混合物を、シラノール基の存在下に、15〜35℃の周囲温度で、非晶質珪酸アルミニウムハイブリッドポリマーを形成するのに十分な時間攪拌し;
    c)必要あれば、アルカリ/Alのモル比を3に達成させるために、工程a)でこのモル比が達成されていなければ、アルカリを追加し、そして
    d)工程b)又はc)の直後に工程a),b)及びc)で形成された副生物を反応媒体から除去する、
    ことを含んでなる非晶質珪酸アルミニウムハイブリッドポリマーの製造方法。
  2. 工程a)のアルカリをナトリウム、カリウム及びリチウムの水酸化物、ジエチルアミン並びにトリエチルアミンよりなる群から選ぶ請求項1に記載の方法。
  3. シラノール基をシリカ又はガラスのビーズの形状で供給する請求項1に記載の方法。
  4. シリカ又はガラスのビーズが0.2〜5mmの間の径を有する請求項3に記載の方法。
  5. アルミニウム濃度を1.4×10-2〜0.3モル/Lの間に保持する請求項1に記載の方法。
  6. アルミニウム濃度を4.3×10-2〜0.3モル/Lの間に保持する請求項1に記載の方法。
  7. アルカリ/Alのモル比が2.3である請求項1に記載の方法。
  8. アルカリ/Alのモル比が3である請求項1に記載の方法。
  9. アルミニウム化合物及び加水分解性置換基のみを有する珪素化合物及び非加水分解性置換基を有する珪素化合物の混合物の加水分解により得られるアルミニウム・珪素混合前駆体が、(i)アルミニウム塩、アルミニウムアルコキシド及びアルミニウムハロゲノアルコキシドよりなる群から選ばれる化合物と、(ii)加水分解性置換基のみを有する珪素のアルコキシド及びクロロアルコキシドよりなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物と、(iii)非加水分解性置換基を有する珪素のアルコキシド及びクロロアルコキシドよりなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物の水性媒体中の混合物から得られる生成物である請求項1に記載の方法。
  10. 前記アルミニウム・珪素混合前駆体が(i)ハロゲン化アルミニウム及び(ii)加水分解性置換基のみを有する少なくとも1種の珪素アルコキシドと非加水分解性置換基を有する少なくとも1種の珪素アルコキシドとを有する混合物の混合物から得られる生成物である請求項9に記載の方法。
  11. 非加水分解性置換基を有する珪素アルコキシドに対する、加水分解性置換基のみを有する珪素アルコキシドの比が、珪素モル比で0.1〜10の間である請求項10に記載の方法。
  12. 非加水分解性置換基を有する珪素アルコキシドに対する加水分解性置換基のみを有する珪素アルコキシドの比が、珪素モル比で、1である請求項11に記載の方法。
  13. 非加水分解性置換基を有する珪素アルコキシドが式:
    R’−Si−(OR)3
    (ここで、Rは炭素原子1〜5を含むアルキル基を表し、R’はH、F又は炭素原子1〜8個を含む置換もしくは非置換の、非線状又は分枝鎖状アルキル基又はアルケニル基を表す)
    で表される請求項9に記載の方法。
  14. R’がメチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、3−クロロプロピル基、ビニル基を表す請求項13に記載の方法。
  15. 前記非加水分解性置換基を有する珪素アルコキシドがメチルトリエトキシシラン又はビニルトリエトキシシランである請求項14に記載の方法。
  16. 前記加水分解性置換基のみを有する珪素アルコキシドがオルト珪酸テトラメチル又はオルト珪酸テトラエチルである請求項10に記載の方法。
  17. 工程c)の後に、工程c)から得られる珪酸アルミニウムハイブリッドポリマーに少なくとも1種のアルミニウムのキレート剤を添加する工程e)を含む請求項1に記載の方法。
  18. 前記アルミニウムのキレート剤をカルボン酸、ホスホン酸、スルホン酸、二官能酸、それらのエステル及び無水物成分並びにアミノ酸よりなる群から選ぶ請求項17に記載の方法。
  19. 前記アルミニウムのキレート剤を、HCOOH、R1COOH[ここでR1はCH3(CH2nでnは0〜12、CF3、C65、(C652、置換芳香環、C44Sよりなる群から選ばれる]、R2PO(OH)2(ここで、R2はCH3、C65よりなる群から選ばれる)、R3SO3H[ここで、R3はCH3(CH2nでnは0〜5]、HOOC(CH2nCOOH(n=0〜8)、芳香族二官能酸、HOOC(CH2nPO(OH)2(n=2,4)、ヒドロキシ脂肪酸、HOOC(CH2OH)nCOOH(n=1〜2)、CH3CH(NH2)COOHよりなる群から選ぶ請求項18に記載の方法。
  20. 工程e)が酢酸の最初の添加と、アルミニウムの別の異なるキレート剤の引き続いての添加とを含む請求項17に記載の方法。
  21. アルミニウムのキレート剤の量が、キレート剤のキレート官能基と珪酸アルミニウムハイブリッドポリマーのアルミニウムとの間のモル比で、0.1〜10に対応する請求項17に記載の方法。
  22. 請求項1の方法により得られる非晶質珪酸アルミニウムハイブリッドポリマー物質。
  23. 工程b)で且つ工程c)の前から得られる物質に対して生ずるラマンスペクトルが、スペクトル領域200〜600cm-1において、250±6cm-1にワイドバンド、359±6cm-1に強いワイドバンド、407±7cm-1にショルダー及び501±6cm-1にワイドバンド並びに珪素の非加水分解性置換基に対応するバンドを含むことを特徴とする請求項22に記載の物質。
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