JP3056225B2 - 蛭石分散物及びその製造方法 - Google Patents
蛭石分散物及びその製造方法Info
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Description
e)分散物及びその製造方法に関する。
散物及びそれらを製造する方法が提供される:即ち、分
散物は陰イオン性非−クエン酸キレート剤で蛭石の結晶
を処理することによって得られ、陰イオン性キレート剤
は水性媒体中における蛭石の膨潤の速度及び程度を増大
させ、膨潤した蛭石は剪断力によって離層し、本発明の
水性蛭石分散物が提供されることである。
有する層格子構造を特徴とする岩石形成鉱物種の一員を
称する。層中に存在する主な元素はマグネシウム、アル
ミニウム、ケイ素及び酸素であり、各層はマグネシウ
ム、カルシウム、ナトリウム及び水素のような陽イオン
と会合した1又は2シートの水分子によって隔離されて
いる。層は基本的には10Å単位の厚さの層であるに対し
て側面部には著しい広がりを有している。従ってここで
使用される蛭石という用語は全部又は大部分が蛭石から
成る鉱物、又はハイドロバイオタイト(hydrobiotite)
及び緑泥石−蛭石(chlorite−vermiculite)のような
重要な構成分として蛭石層を含む混合層型の鉱物を含む
が、モンモリロン石群の鉱物は含まない。
離層した蛭石の分散物の製造及びそれからフィルム及び
被覆の製造を記載している。この特許は結晶の鉱物構造
の中間層の間に拡散できる陽イオンを含む溶液で蛭石の
結晶を処理することにより分散物が製造できることを開
示しており、水に浸漬する間に層の主要劈開面に垂直な
方向に主要な膨潤を起こし、処理された蛭石を水中に浸
漬して、膨潤を起こさせ、そして膨潤した蛭石に剪断力
をかけて離層させ、個々の蛭石のフレーク又は板状粉
(platelet)の懸濁液を形成している。蛭石の膨潤は蛭
石の結晶の交換可能な陽イオンの代わりに処理溶液の陽
イオンの交換の結果として起こると信じられている。こ
の陽イオン交換は蛭石板状粉の間の結合力を弱め、水の
存在において膨潤を起こさせる。結合力の弱体化、及び
蛭石の膨潤と共に、個々の板状粉は強力な剪断条件下に
相互に離層して板状粉の水性懸濁液となり、これ以降蛭
石分散物と称される。
して、米国特許第3,325,340号は特に下記の陽イオン:n
−ブチルアンモニウム;イソ−アミルアンモニウム;イ
ソブチルアンモニウム;n−プロピルアンモニウムの塩化
物塩;リジン又はオルニチンのようなアミノ酸の陽イオ
ン型、及びリチウム陽イオンを開示している。蛭石の膨
潤を促進することに関するこの特許の開示の焦点はこれ
らの塩によって提供される陽イオンであり、陽イオン交
換は所望の膨潤及び蛭石の離層を行うのに不可欠であ
る。蛭石処理段階において使用される塩によって提供さ
れる陰イオンは、蛭石の膨潤を促進するのに重要である
ことも指摘されておらず、又は分散物を生じる全工程に
別な方式で影響することも示されていない。
米国特許第3,325,340号に開示された塩は塩化物塩であ
り、一般に、塩化物塩は蛭石分散物の製造において使用
される主要な物質である。特にn−ブチルアンモニウム
クロリド及びリチウムクロリドは蛭石の膨潤を行わせる
際に広く使用されるようになった。
よって提供される蛭石の分散物は多数の欠点を有するこ
とが本発明者等により認められた。塩化物塩を使用して
製造された分散物は一般に残留塩化物を含んでおり、腐
食性であるから、分散物を各種の金属に塗布することが
必要な場合、問題がないとはいえない。更に塩化物及び
各種の他の塩を用いて製造された分散物は不安定である
傾向があって、これらの分散物中の蛭石の板状粉が一定
の期間後、例えば1ないし24時間以内に、再凝集して分
散物から沈降する傾向がある。使用する前に沈降した分
散物を撹拌することが必要であり、再凝集及び沈降の程
度により、均一な分散を再生するためには、激しい撹拌
又は更に剪断力をかけることが必要なこともある。これ
により分散物の使用における追加的な時間、労働及び装
置が必要となるために加工経費の増大が生じることがあ
る。
製造によってこれらの経費を省くことができる。更に蛭
石分散物で被覆及びフィルムを成形する場合、安定な分
散物は選択された基材への蛭石板状粉の均一な塗布を容
易にし、且つ確実にすることに役立つであろう。
をクエン酸陰イオン、及び結晶の膨潤を促進し、引き続
いて膨潤した結晶が離層して蛭石板状粉の懸濁液を形成
するような陽イオンで処理することによる、蛭石分散物
の製造を記載している。
蛭石を膨潤させ、膨潤した蛭石から水性蛭石分散物を製
造する方法、及び得られる分散物を対象としている。事
実上沈降することのない分散物が本発明の方法により得
ることができる。
ーカーの特許に開示されたような、陽イオン性膨潤剤を
使用する際に起こる、化学的に誘導された蛭石の膨潤
は、或種の非−クエン酸陰イオン性キレート剤の存在に
おいて行われるならば、事実上増大させることができる
という発見に基づいている。より詳細には、陽イオン性
蛭石膨潤剤と、蛭石結晶の一種又は多種の交換性金属陽
イオンとキレート錯体を形成することができる安定な非
−クエン酸陰イオン性キレート剤とを同時に使用するこ
とにより、陽イオン性膨潤剤単独により実施された場合
に比較して、結晶の膨潤度の著しい増大がもたらされる
ことが見出された。更にキレート剤により起こった増大
した膨潤により、膨潤した蛭石に剪断力を加える際に質
の向上した分散物が得られることが見出された。こうし
て事実上沈降することのない蛭石分散物を得ることがで
きる。更に非−クエン酸陰イオン性キレート剤の使用に
より、塩化物を含まない、従って非腐食性の分散物の製
造が可能となる。かくして、蛭石とイオン交換する陽イ
オンについて、又は特定の陰イオン種について、従来力
説されたこととは対照的に、本発明の方法は、得られる
分散物について所望の改良を達成するために、各種のキ
レート剤的陰イオン種の使用に関するものである。
浸漬する際にその主要劈開面に垂直な方向に結晶が膨潤
することを促進する(a)陽イオン、及び陽イオンによ
り実行される膨潤の度合を増大させる(b)非−クエン
酸陰イオン性キレート剤を用いて蛭石の結晶を処理し;
処理された結晶を水中に浸漬し;浸漬された結晶を膨潤
させ;及び蛭石分散物を製造するために得られる膨潤し
た結晶が水中に浸漬されている間に剪断力に暴露し、蛭
石板状粉の分散物を形成する工程から成る方法を一部対
象としている。
石結晶の任意の交換可能な金属陽イオンと配位結合によ
って結合してキレート錯体を形成できる電子供与原子又
は基を含む、クエン酸又はクエン酸塩以外の、任意の化
合物を称する。“陰イオン性キレート剤”という用語
は、溶液中に存在できるキレート剤の任意の陰イオン
種、即ち、任意の部分的又は完全に解離した種を称す
る。
供する、任意の非−クエン酸キレート剤を本発明に使用
することができる。キレート剤は一般に燐酸、ホスホン
酸、スルホン酸又は好適にはカルボン酸基のような、少
なくとも一つの酸性成分を含んでいる。ポリカルボン酸
が特に好適である。電子供与基又は原子が金属陽イオン
と配位結合する際に5又は6員環を与えるように離れて
位置していることが好適である。一般にかようなキレー
ト剤は周知であり(カーク・オスマー[Kirk−Othme
r]、化学工業百科事典[Encyclopedia of Chemical Te
chnology]、第3版、第5巻、1979年、339−368頁参
照)、本発明において特に有用な、特にマグネシウム又
はカルシウムイオンを封鎖するために一般に使用される
キレート剤は周知である。特に使用できるキレート剤は
エチレンジアミン四酢酸、ニトロトリ酢酸、シクロヘキ
サントランス−1,2−ジアミノ四酢酸、乳酸、蓚酸、ト
リカルバリル酸、及びヒドロキシエチルエチレンジアミ
ン四酢酸の陰イオンである。特にエチレンジアミン四酢
酸及びシクロヘキサントランス−1,2−ジアミノ四酢酸
のような窒素含有キレート剤が使用可能である。
潤に比較して、好適には最高膨潤容積で少なくとも10%
の増加を提供し、より好適には最大膨潤容積で少なくと
も50%の増加を提供する。
自然に産出する鉱物として、即ち、剥脱していない蛭石
鉱石の粒子として提供される。鉱石粒子は陰イオン性キ
レート剤及び蛭石格子の一種又は多種の層間陽イオンと
イオン交換して、上記のような膨潤を促進することがで
きる可溶性陽イオンを含む水性処理浴中に浸漬される。
処理浴は水中にキレート剤塩及び所望の陽イオンの塩を
溶解することによって製造できる。こうして例えば米国
特許第3,325,340号に教示された任意の塩をキレート剤
の使用と同時に本発明において使用することができる。
かような塩の混合物が使用される場合は、キレート剤塩
は膨潤を促進するために蛭石と交換できる陽イオンを含
む必要はない。
ることが可能である、即ち、蛭石を溶液中に浸漬し、そ
こで両イオン性成分に同時に暴露される。別法として、
別個の塩の溶液を使用するか、又は単一の処理浴に塩の
一つを後に添加することによって、蛭石をイオンで逐次
的に処理することができる。陽イオン濃度が少なくとも
0.2Nである処理浴を使用することが一般に好適である。
も、蛭石と交換できて膨潤を促進できる陽イオンの水溶
性キレート剤塩を使用することができる。必要に応じ処
理浴中に慣用の膨潤剤が存在してもよいが、一般にかよ
うなキレート剤塩は蛭石を処理するのに使用できる唯一
の膨潤剤であろう。蛭石の層間陽イオンの一種又は多種
と交換し、上記のような方式で膨潤が促進されることが
知られている任意の陽イオンのキレート剤塩、例えば各
アルキル基に3ないし6炭素原子を有するアルキルアン
モニウム塩、アミノ酸の塩、又は好適にはキレート剤の
リチウム塩は本発明において使用することができる。
解離できる塩基性基との反応により処理浴中において生
じることができる。塩基性基は処理浴中に水酸化物のよ
うな別個の塩基の添加によって供給してもよく、又は陽
イオン交換剤の塩の陰イオンとして供給してもよい。例
えば処理浴にエチレンジアミン四酢酸及び水酸化リチウ
ム又は炭酸リチウムを添加することによってエチレンジ
アミン四酢酸のリチウム塩を生じさせることにより、後
者の方法を説明することができる。
剤の濃度は、約0.02Nないし飽和濃度までの範囲であ
る。陰イオン性キレート剤が蛭石の膨潤を促進すること
ができる塩と共に使用される場合、低濃度、例えば0.02
Nないし0.20Nが、膨潤を高め、安定な分散物を与えるた
めに適当である。交換性陽イオンのキレート剤塩が唯一
の膨潤剤として使用される場合は、約0.5Nないし飽和濃
度までの範囲の高濃度を使用することが好ましい。陰イ
オン性キレート剤濃度の好適な範囲は約0.5Nないし4Nで
ある。
を用いて、これらのイオンを含む浴中に約2ないし24時
間に亙り時々振盪しながら室温で浸漬することにより、
充分に処理することができる。しかしこの工程は一層激
しく撹拌すること、又は熱をかけることにより促進する
ことができる。処理段階の終了後、鉱石を処理浴本体か
ら例えば濾過又はデカンテーションにより分離する。次
いで蛭石原石粒子の内部と周囲の媒体の間に電解質濃度
勾配をつくり出すように、処理された鉱石を事実上電解
質を含まない水中に浸漬する。この勾配が蛭石の個々の
層の分離又は部分的な剥脱及び鉱石粒子全体的な膨潤を
起こす浸透圧を発生するものと信じられる。
間水中に浸漬し、水をデカンテーションし、一定量の新
鮮な水を添加し、最高の膨潤と、溶液中の事実上総ての
イオンの除去が達成されるまで、この工程が数回繰り返
される。
ば1時間以内に最高の容積に到達することができること
が見出された。これは塩化リチウム又はn−ブチルアン
モニウムクロリドのような慣用の膨潤剤について、最高
の容積に到達する膨潤時間が少なくとも数時間であるこ
とが認められたのに対し対照的である。
めに必要な時間の量を最少とする上で明らかに利点であ
る。膨潤の度合の増大は引き続く蛭石の離層及び比較的
薄い板状粉の高濃度の形成を容易にするものと信じられ
る。得られる分散物の安定性及び得られる分散物中に観
察される高度な接着力及び凝集性は、幾分かは薄い板状
粉の濃度が高いことに因るものである。
固形分濃度を所望の水準とするために充分な水を添加す
る。濃度は離層後の水の添加又は除去により調節するこ
ともできる。分散物は蛭石固形分の重量濃度を最高20%
までとして製造することができるが、取り扱い及び使用
が容易であるような充分な低粘度を獲得するために、通
常は15%以下の濃度が好適である。約4%ないし12%の
範囲の重量濃度が好適であるが、約5%ないし10%が一
層好適である。
剪断力の慣用の手段、例えば、コロイド・ミル、高速ブ
レンダー、ホモゲナイザー等により行うことができる。
的性質は慣用の膨潤剤を用いて同様に製造された分散物
を凌駕している。例えば膨潤剤としてエチレンジアミン
四酢酸の四リチウム塩を用いて製造された分散物は、膨
潤剤としてn−ブチルアンモニウムクロリド又は塩化リ
チウムを用いて製造された分散物よりはガラス粒子を良
く結合することができる。エチレンジアミン四酢酸の四
リチウム塩を用いて製造された分散物をキャスティング
することによって製造されたフィルムは、塩化リチウム
を用いて同様に製造された分散物のフィルムの三ないし
四倍である平均引張強度を有する。分散物は少なくとも
約3000psi及び、一般には約3000psiないし12,000psiの
範囲の引張強度を有するフィルムの製造に使用すること
ができる。好適なフィルムは少なくとも約7000psiの引
張強度を有するフィルムである。ここでいう引張強度は
0.5インチ/分の速度で炉内乾燥したフィルムを分散物
の引落し(draw down)の方向に引っ張ることにより測
定された強度を称する。
物における改善された安定性、接着性又は凝集性を提供
する限りにおいて、得られる改善度合は蛭石原石の地理
学的な原産地と共に異なることを理解すべきである。
の用途において使用することができる。分散物は例えば
米国特許第3,434,917号及び3,654,073号に開示され、及
び“無機不燃性蛭石飛行記録紙の開発(Development of
Inorganic Nonflammable Vermiculite Fight Pape
r)”、と題した1969年発行、米国航空宇宙局の密閉系
部会(Closed System Division)の公刊された報告書、
Contract NAS 9−7782に記載されたように、不燃紙の製
造に使用することができる。本発明の分散物は例えば米
国特許第3,540,892号に開示されたように、セルロース
繊維のような燃焼性材料上に防火用の被覆を形成するた
めに、及び例えば米国特許第3,654,073号に開示された
ように、その耐火性及び耐熱性を向上させるための不燃
性繊維を形成するために使用することができる。
水性キャリヤーを例えば蒸発によって除去することによ
り製造することができる。基材は個々の繊維、シート、
織物又は不織布マット又はブロックのような任意の適当
な形状であってもよい。基材は例えばセルロース繊維材
料又は天然起源又は合成有機重合体のような燃焼性材
料、又はガラス、ガラス繊維又は金属のような不燃性材
料であってもよい。もし多くのガラス繊維マットのよう
に基材が分散物に対し多孔性であれば、例えば被覆は基
材の含浸物から誘導することができる。分散物は又単独
で又は追加的な結合剤と共に、積層物中の層の結合剤と
して使用することができる。
レート剤の使用から由来する分散物の接着性の増大の結
果として、基材に改善された接合を呈することができ
る。紙及び含浸繊維状マットにおけるように分散物が又
接合機能を果すこれらの用途においては、分散物の改善
された性質から由来する大きな引き裂き強度又は引張強
度が得られる。同様に接着剤として分散物の層を含む積
層物は大きい団結性及び強度を有しており、使用条件下
で離層する傾向がより少ない。
ら取り外して蛭石のラメラの自己支持性のフィルムを得
ることができる。これらのフィルムは大きい強度を有し
ており、例えば各種の基材上の防火性の表面仕上げ材と
して使用することができる。
施例は本発明を説明するためのものであり、本発明を制
限することを意図するものではない。
3.0N溶液を、1kgの脱イオン水に溶かした239gの炭酸リ
チウムに473gのEDTA(遊離酸形)を徐々に添加すること
によって製造した。発泡が停まった後、2kgの脱イオン
水を添加した。
(South California)産の第4級蛭石を添加した。混合
物を撹拌し、次いで室温に24時間放置した。次いで得ら
れるスラリーを濾過し、約7の水で洗浄した。次いで
フィルター・ケークを脱イオン水中に入れ、撹拌しなが
ら約35分間膨潤させた。膨潤容器の上方部分から蛭石を
回収することにより、軽質量の膨潤した蛭石を重質の岩
石状粒子から分離し、集めたスラリーを濾過により濃縮
した。濃縮したスラリーをAPVホモゲナイザーを用いて3
000psiで剪断力をかけた。
得られた。
引落し棒を用いて分散物を引落とす(draw down)こと
によりフィルムを製造した。乾燥したフィルムを打ち抜
いて1×5インチの小片とし、通常の炉中で60℃で乾燥
した。各小片の引張強度を、0.5インチ/分のクロス(c
ross)速度で、0ないし20ポンドの範囲に設定されたイ
ンストロン(Instron)を用いて測定した。Li−EDTA分
散物の平均引張強度の測定値(10試料)は3158psiであ
った。
度の減少を示した。
水性スラリーに徐々に添加し、EDTAの添加の完了後、全
体の容積を1にするのに充分な水を添加することによ
って1NLi−EDTA溶液を製造した。
ノ四酢酸四リチウム塩)の1N溶液を同様に製造した。リ
チウムで中和された乳酸、蓚酸、及びトリカルバリル酸
の3Nの溶液を同様にして製造した。
な比較は、第四級サウス・カリホルニア蛭石の50gを、5
0ml及び100mlのLi−EDTA、Li−CDTA及び蓚酸リチウム溶
液に、及び50mlの乳酸リチウム及びトリカルバリル酸リ
チウム溶液に添加することにより行われた。比較のため
に50gの蛭石が同様に50mlの3N塩化リチウム溶液に添加
された。蛭石を添加後、各混合物を撹拌し、一夜浸漬さ
せた。次いでワットマン(Whatman)#40濾紙を用いて
真空濾過により混合物を脱水し、約20mlの水で鉱石を一
度洗浄し、2000mlの目盛り付きメスシリンダーに移し
た。約500mlの水を添加後、シリンダーを被覆し、10回
転倒した。5分間後、水をデカンテーションし、更に50
0mlを添加し、この方法を繰り返した。再度デカンテー
ション後、シリンダーを2の秤線まで満たし、10回転
倒し、24時間放置した。シリンダー中の膨潤した蛭石試
料の容積が記録され、下記の第1表に示されている。
れ、蓚酸以外の総てのキレート剤は塩化リチウム以上の
改善を示した。蓚酸リチウムは水中に最高1.5Nの濃度ま
で溶解するのみであり、3Nの溶液中では顕著な量の沈澱
が認められた。この結果見掛け上最高の潜在的な膨潤容
積を達成するために使用された以上の追加的洗浄を必要
とする高いイオン濃度がもたらされたものである。
Claims (7)
- 【請求項1】(a)処理に引き続き水中に浸漬する際に
その主要劈開面に垂直な方向に蛭石の結晶が膨潤するこ
とを促進する陽イオン、該陽イオンは各アルキル基に3
ないし6の炭素原子を有するN−アルキルアンモニウム
陽イオン、アミノ酸の陽イオン形、又はリチウム陽イオ
ンである、及び(b)陽イオンにより実行される膨潤の
度合を増大させる非−クエン酸陰イオン性キレート剤、
該キレート剤は少なくとも一つの燐酸、ホスホン酸、ス
ルホン酸又はカルボン酸基を含みそしてマグネシウム又
はカルシウムイオンを封鎖するように働くものである、
で蛭石の結晶を処理し;処理された結晶を水中に浸漬
し;浸漬された結晶を膨潤させ;及び得られた膨潤した
結晶が水中に浸漬されている間に蛭石の結晶を離層させ
る剪断力に暴露し、離層した蛭石板状粉の分散物を形成
する工程; から成る水性蛭石分散物を製造する方法。 - 【請求項2】キレート剤がエチレンジアミン四酢酸、ニ
トリロトリ酢酸、シクロヘキサン トランス−1,2−ジ
アミノ四酢酸、乳酸、蓚酸、トリカルバリル酸又はヒド
ロキシエチル−エチレンジアミン四酢酸の陰イオンであ
る、特許請求の範囲1項に記載の方法。 - 【請求項3】蛭石の結晶が陰イオン性キレート剤及び陽
イオンで同時に処理される、特許請求の範囲1項に記載
の方法。 - 【請求項4】陽イオンがリチウムである、特許請求の範
囲1〜3項のいずれかに記載の方法。 - 【請求項5】離層した蛭石の板状粉及び非−クエン酸陰
イオン性キレート剤から成る特許請求の範囲1項記載の
方法で製造された水性分散物。 - 【請求項6】特許請求の範囲5項に記載の水性分散物又
は特許請求の範囲1ないし4項のいずれか1項に記載の
方法により製造された水性分散物から製造された自己支
持性フィルム。 - 【請求項7】特許請求の範囲5項に記載の水性分散物又
は特許請求の範囲1ないし4項のいずれか1項に記載の
方法により製造された水性分散物から製造された被覆。
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