JPH03228818A - 蛭石分散物及びその製造方法 - Google Patents

蛭石分散物及びその製造方法

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JPH03228818A JP2051790A JP2051790A JPH03228818A JP H03228818 A JPH03228818 A JP H03228818A JP 2051790 A JP2051790 A JP 2051790A JP 2051790 A JP2051790 A JP 2051790A JP H03228818 A JPH03228818 A JP H03228818A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は離層した(delaminated)蛭石(v
ermiculite)分散物及びその製造方法に関す
る。
本発明を要約すれば、事実上沈降しない安定な蛭石分散
物及びそれらを製造する方法が提供される:即ち、分散
物は陰イオン性非−クエン酸キレート剤で蛭石の結晶を
処理することによって得られ、陰イオン性キレート剤は
水性媒体中における蛭石の膨潤の速度及び程度を増大さ
せ、膨潤した蛭石は剪断力によって離層し、本発明の水
性蛭石分散物が提供されることである。
蛭石という用語はシリケート層単位が約1OAの厚さを
有する層格子構造を特徴とする岩石形成鉱物種の一員を
称する。層中に存在する主な元素はマグネシウム、アル
ミニウム、ケイ素及び酸素であり、各層はマグネシウム
、カルシウム、ナトリウム及び水素のような陽イオンと
会合したl又は2シートの水分子によって隔離されてい
る。層は基本的にはIOA単位の厚さの層であるに対し
て側面部には著しい広がりを有している。従ってここで
使用される蛭石という用語は全部又は大部分が蛭石から
成る鉱物、又はハイドロバイオタイt・(hydrob
iotite)及び緑泥石−蛭石(chlorite−
vermiculite)のような重要な構成分として
蛭石層を含む混合層型の鉱物を含むが、モンモリロン石
群の鉱物は含まない。
C,ウォーカー(Walker)の米国特許第3.32
5゜340号は離層した蛭石の分散物の製造及びそれか
らフィルム及び被覆の製造を記載している。この特許は
結晶の鉱物構造の中間層の間に拡散できる陽イオンを含
む溶液で蛭石の結晶を処理することにより分散物が製造
できることを開示しており、水に浸漬する間に層の主要
劈開面に垂直な方向に主要な膨潤を起こし、処理された
蛭石を水中に浸漬して、膨潤を起こさせ、そして膨潤し
た蛭石に剪断力をかけて離層させ、個々の蛭石の7レー
ク又は板状粉(platelet)の懸濁液を形成して
いる。
蛭石の膨潤は蛭石の結晶の交換可能な陽イオンの代わり
に処理溶液の陽イオンの交換の結果をして起こると信じ
られている。この陽イオン交換は蛭石板状粉の間の結合
力を弱め、水の存在において膨潤を起こさせる。結合力
の弱体化、及び蛭石の膨潤と共に、個々の板状粉は強力
な剪断条件下に相互に離層して板状粉の水性懸濁液とな
り、これ以降蛭石分散物と称される。
蛭石の結晶の膨潤を促進するために使用できる薬剤とし
て、米国特許第3.325.340号は特に下記の陽イ
オン:n−ブチルアンモニウム;イソ−アミルアンモニ
ウム:イソブチルアンモニラム:n−プロピルアンモニ
ウムの塩化物塩;リジン又はオルニチンのようなアミノ
酸の陽イオン型、及びリチウム陽イオンを開示している
。蛭石の膨潤を促進することに関するこの特許の開示の
焦点はこれらの塩によって提供される陽イオンであり、
陽イオン交換は所望の膨潤及び蛭石の離層を行うのに不
可欠である。蛭石処理段階において使用される塩によっ
て提供される陰イオンは、蛭石の膨潤を促進するのに重
要であることも指摘されておらず、又は分散物を生じる
全工程に別な方式で影響することも示されていない。
上記のように、蛭石処理工程において使用するように米
国特許第3.325,340号に開示された塩は塩化物
塩であり、一般に、塩化物塩は蛭石分散物の製造におい
て使用される主要な物質である。特にn−ブチルアンモ
ニウムクロリド及びリチウムクロリドは蛭石の膨潤を行
わせる際に広く使用されるようになった。
上記のような塩化物塩のような慣用の膨潤剤の使用によ
って提供される蛭石の分散物は多数の欠点を有すること
が本発明者等により認められた。
塩化物塩を使用して製造された分散物は一般に残留塩化
物を含んでおり、腐食性であるから、分散物を各種の金
属に塗布することが必要な場合、問題がないとはいえな
い。更に塩化物及び各種の他の塩を用いて製造された分
散物は不安定である傾向があって、これらの分散物中の
蛭石の板状粉が一定の期間後、例えばlないし24時間
以内に、再凝集して分散物から沈降する傾向がある。使
用する前に沈降した分散物を撹拌することが必要であり
、再凝集及び沈降の程度により、均一な分散を再生する
ためには、激しい撹拌又は更に剪断力をかけることが必
要なこともある。これにより分散物の使用における追加
的な時間、労働及び装置が必要となるために加工経費の
増大が生じることがある。
放置しても蛭石の板状粉が沈降しない安定な分散物の製
造によってこれらの経費を省くことができる。更に蛭石
分散物で被覆及びフィルムを成形する場合、安定な分散
物は選択された基材への蛭石板状粉の均一な塗布を容易
にし、且つ確実にすることに役立つであろう。
本発明者等の欧州特許出願第0212930号は、蛭石
結晶をクエン酸陰イオン、及び結晶の膨潤を促進し、引
き続いて膨潤した結晶が離層して蛭石板状粉の懸濁液を
形成するような陽イオンで処理することによる、蛭石分
散物の製造を記載している。
本発明は非−クエン酸陰イオン性キレート剤を用いて蛭
石を膨潤させ、膨潤した蛭石から水性蛭石分散物を製造
する方法、及び得られる分散物を対象としている。事実
上沈降することのない分散物が本発明の方法により得る
ことができる。
その方法の面においては、本発明は例えば前述のウォー
カーの特許に開示されたような、陽イオン性膨潤剤を使
用する際に起こる、化学的に誘導された蛭石の膨潤は、
或種の非−クエン酸陰イオン性キレート剤の存在におい
て行われるならば、事実上増大させることができるとい
う発見に基づいている。より詳細には、陽イオン性蛭石
膨潤剤と、蛭石結晶の一種又は多種の交換性金属陽イオ
ンとキレート錯体を形成することができる安定な非−ク
エン酸陰イオン性キレート剤とを同時に使用することに
より、陽イオン性膨潤剤単独により実施された場合に比
較して、結晶の膨潤度の著しい増大がもたらされること
が見出された。更にキレート剤により起こった増大した
膨潤により、膨潤した蛭石に剪断力を加える際に質の向
上した分散物が得られることが見出された。こうして事
実上沈降することのない蛭石分散物を得ることができる
。更に非−クエン酸陰イオン性キレート剤の使用により
、塩化物を含まない、従って非腐食性の分散物の製造が
可能となる。かくして、蛭石とイオン交換する陽イオン
について、又は特定の陰イオン種について、従来力説さ
れたこととは対照的に、本発明の方法は、得られる分散
物について所望の改良を達成するために、各種のキレー
ト剤的陰イオン種の使用に関するものである。
従って本発明は、処理に引き続き蛭石の結晶を水中に浸
漬する際にその主要劈開面に垂直な方向1〜 に結晶が膨潤することを促進する(a)陽イオン、及び
陽イオンにより実行される膨潤の度合を増大させる(b
)非−クエン酸陰イオン性キレート剤を用いて蛭石の結
晶を処理し;処理された結晶を水中に浸漬し:浸漬され
た結晶を膨潤させ;及び蛭石分散物を製造するために得
られる膨潤した結晶が水中に浸漬されている間に剪断力
に暴露し、蛭石板状粉の分散物を形成する工程から成る
方法を一部対象としている。
本文で使用される、“キレート剤”という用語は、蛭石
結晶の任意の交換可能な金属陽イオンと配位結合によっ
て結合してキレート錯体を形成できる電子供与原子又は
基を含む、クエン酸又はクエン酸塩以外の、任意の化合
物を称する。“陰イオン性キレート剤”という用語は、
溶液中に存在できるキレート剤の任意の陰イオン種、即
ち、任意の部分的又は完全に解離した種を称する。
上記のキレート錯体を形成し、蛭石の高度な膨潤を提供
する、任意の非−クエン酸キレート剤を本発明に使用す
ることができる。キレート剤は一部2 般に燐酸、ホスホン酸、スルホン酸又は好適にはカルボ
ン酸基のような、少なくとも一つの酸性成分を含んでい
る。ポリカルボン酸が特に好適である。電子供与基又は
原子が金属陽イオンと配位結合する際に5又は6員環を
与えるように離れて位置していることが好適である。一
般にかようなキレート剤は周知であり(カーク・オスマ
ー[KirkOth+nerl 、化学工業百科事典[
Encyclopedia of Chemical 
Technologyl、第3版、第5巻、1979年
、339−368頁参照)、本発明において特に有用な
、特にマグネシウム又はカルシウムイオンを封鎖するた
めに一般に使用されるキレート剤は周知である。特に使
用できるキレート剤はエチレンジアミン四酢酸、ニトロ
トリ酢酸、シクロヘキサントランス−1,2−ジアミノ
四酢酸、乳酸、蓚酸、トリカルバリル酸、及びヒドロキ
シエチルエチレンジアミン四酢酸の陰イオンである。特
にエチレンジアミン四酢酸及びシクロヘキサントランス
−1,2−ジアミノ四酢酸のような窒素含有キレート剤
が使用可能である。
キレート剤は陽イオン性膨潤剤単独により行われる膨潤
にに比較して、好適には最高膨潤容積で少なくとも10
%の増加を提供し、より好適には最大膨潤容積で少なく
とも50%の増加を提供する。
本発明の典型的に行われる方法において、蛭石結晶は自
然に産出する鉱物として、即ち、剥脱していない蛭石鉱
石の粒子として提供される。鉱石粒子は陰イオン性キレ
ート剤及び蛭石格子の一種又は多種の層間陽イオンとイ
オン交換して、上記のような膨潤を促進することができ
る可溶性陽イオンを含む水性処理浴中に浸漬される。処
理浴は水中にキレート剤塩及び所望の陽イオンの塩を溶
解することによって製造できる。こうして例えば米国特
許第3.325.340号に教示された任意の塩をキレ
ート剤の使用と同時に本発明において使用することがで
きる。かような塩の混合物が使用される場合は、キレー
ト剤塩は膨潤を促進するために蛭石と交換できる陽イオ
ンを含む必要はない。
両方の塩の共通の溶液を製造し、蛭石の処理に使用する
ことが可能である、即ち、蛭石を溶液中に浸漬し、そこ
で両イオン性成分に同時に暴露される。別法として、別
個の塩の溶液を使用するが、又は単一の処理浴に塩の一
つを後に添加することによって、蛭石をイオンで逐次的
に処理することができる。陽イオン濃度が少なくとも0
.2Nである処理浴を使用することが一般に好適である
陽イオン及びキレート剤の個々の塩を使用するよりも、
蛭石と交換できて膨潤を促進できる陽イオンの水溶性キ
レート剤塩を使用することができる。必要に応じ処理浴
中に慣用の膨潤剤が存在してもよいが、一般にかような
キレート剤塩は蛭石を処理するのに使用できる唯一の膨
潤剤であろう。
蛭石の層間陽イオンの一種又は多種と交換し、上記のよ
うな方式で膨潤が促進されることが知られている任意の
陽イオンのキレート剤塩、例えば各アルキル基に3ない
し6炭素原子を有するアルキルアンモニウム塩、アミノ
酸の塩、又は好適にはキレート剤のリチウム塩は本発明
において使用す5 ることかできる。
陰イオン性キレート剤はキレート剤上の酸性基と酸を解
離できる塩基性基との反応により処理浴中において生じ
ることができる。塩基性基は処理浴中に水酸化物のよう
な別個の塩基の添加によって供給してもよく、又は陽イ
オン交換剤の塩の陰イオンをして供給してもよい。例え
ば処理浴にエチレンジアミン四酢酸及び水酸化リチウム
又は炭酸リチウムを添加することによってエチレンジア
ミン四酢酸のリチウム塩を生じさせることにより、後者
の方法を説明することができる。
処理浴中に使用することができる陰イオン性キレート剤
の濃度は、約0.02Nないし飽和濃度までの範囲であ
る。陰イオン性キレート剤が蛭石の膨潤を促進すること
ができる塩と共に使用される場合、低濃度、例えば0.
02Nないし0.2ONが、膨潤を高め、安定な分散物
を与えるために適当である。交換性陽イオンのキレート
剤塩が唯一の膨潤剤として使用される場合は、約0.5
Nないし飽和濃度までの範囲の高濃度を使用するこ6 とが好ましい。陰イオン性キレート剤濃度の好適な範囲
は約0.5Nないし4Nである。
蛭石は通常陰イオン性キレート剤及び交換性陽イオンを
用いて、これらのイオンを含む浴中に約2ないし24時
間に亙り時々振盪しながら室温で浸漬することにより、
充分に処理することができる。しかしこの工程は一層激
しく撹拌すること、又は熱をかけることにより促進する
ことができる。
処理段階の終了後、鉱石を処理浴本体から例えば濾過又
はデカンテーションにより分離する。次いで蛭石原石粒
子の内部と周囲の媒体の間に電解質濃度勾配をつくり出
すように、処理された鉱石を事実上電解質を含まない水
中に浸漬する。この勾配が蛭石の個々の層の分離又は部
分的な剥脱及び鉱石粒子全体的な膨潤を起こす浸透圧を
発生するものと信じられる。
一般に、処理された蛭石粒子を室温で約5ないし15分
間水中に浸漬し、水をデカンテーションし、一定量の新
鮮な水を添加し、最高の膨潤と、溶液中の事実1総ての
イオンの除去が達成されるまで、この工程が数回繰り返
される。
膨潤は殆ど瞬時に開始し、極めて短い時間内に、例えば
1時間以内に最高の容積に到達することができることが
見出された。これは塩化リチウム又はn−ブチルアンモ
ニウムクロリドのような慣用の膨潤剤について、最高の
容積に到達する膨潤時間が少なくとも数時間であること
が認められたのに対し対照的である。
膨潤の速度が速まることは、製造工程を完結させるため
に必要な時間の量を最少とする上で明らかに利点である
。膨潤の度合の増大は引き統〈蛭石の離層及び比較的薄
い板状粉の高濃度の形成を容易にするものと信じられる
。得られる分散物の安定性及び得られる分散物中に観察
される高度な接着力及び凝集性は、幾分かは薄い板状粉
の濃度が高いことに因るものである。
膨潤に引き続き、最終濯ぎ浴を蛭石から分離し、蛭石固
形分濃度を所望の水準とするために充分な水を添加する
。濃度は離層後の水の添加又は除去により調節すること
もできる。分散物は蛭石固形分の重量濃度を最高20%
までとして製造することができるが、取り扱い及び使用
が容易であるような充分な低粘度を獲得するために、通
常は15%以下の濃度が好適である。約4%ないし12
%の範囲の重量濃度が好適であるが、約5%ないし10
%が一層好適である。
膨潤した蛭石の離層は従来法で用いられたような高速剪
断力の慣用の手段、例えば、コロイド・ミル、高速ブレ
ンダー、ホモゲナイザー等により行うことができる。
上に指摘したように、本発明の分散物の凝集及び接着的
性質は慣用の膨潤剤を用いて同様に製造された分散物を
凌駕している。例えば膨潤剤としてエチレンジアミン四
酢酸の四リチウム塩を用いて製造された分散物は、膨潤
剤としてn−ブチルアンモニウムクロリド又は塩化リチ
ウムを用いて製造された分散物よりはガラス粒子を良く
結合することができる。エチレンジアミン四酢酸の四リ
チウム塩を用いて製造された分散物をキャスティングす
ることによって製造されたフィルムは、塩9 化リチウムを用いて同様に製造された分散物のフィルム
の玉ないし四倍である平均引張強度を有する。
分散物は少なくとも約3000ps i及び、一般には
約3000ps iないし12,000psiの範囲の
引張強度を有するフィルムの製造に使用することができ
る。好適なフィルムは少なくとも約7000ps iの
引張強度を有するフィルムである。ここでいう引張強度
は0.5インチ/分の速度で炉内乾燥したフィルムを分
散物の引落しくdraw down)の方向に引っ張る
ことにより測定された強度を称する。
本発明が高率の又は高度の蛭石の膨潤、又は蛭石分散物
における改善された安定性、接着性又は凝集性を提供す
る限りにおいて、得られる改善度合は蛭石原石の地理学
的な原産地と共に異なることを理解すべきである。
本発明の分散物は一般に蛭石分散物が既知である任意の
用途において使用することができる。分散物は例えば米
国特許第3.434,917号及び3.654.073
号に開示され、及び“無機不燃性蛭石飛行記録紙の開発
(Development of Inorganic
 Nonflammable Vermiculite
 Fight Paper)”、と題した1969年発
行、米国航空宇宙局の密閉系部会(C1osed Sy
stem Division)の公刊された報告書、C
ontract NAS 9 7782に記載されたよ
うに、不燃紙の製造に使用することができる。本発明の
分散物は例えば米国特許第3.540,892号に開示
されたように、セルロース繊維のような燃焼性材料上に
防火用の被覆を形成するために、及び例えば米国特許第
3,654.073号に開示されたように、その耐火性
及び耐熱性を向上させるための不燃性繊維を形成するた
めに使用することができる。
ラメラ(lamallae)の被覆は基材に分散物を塗
布し、水性キャリヤーを例えば蒸発によって除去するこ
とにより製造することができる。基材は個々の繊維、シ
ート、織物又は不織布マット又はブロックのような任意
の適当な形状であってもよい。基材は例えばセルロース
繊維材料又は天然起源又は合成有機重合体のような燃焼
性材料、又はガラス、ガラス繊維又は金属のような不燃
性材料であってもよい。もし多くのガラス繊維マットの
ように基材が分散物に対し多孔性であれば、例えば被覆
は基材の含浸物から誘導することができる。分散物は又
単独で又は追加的な結合剤と共に、積層物中の層の結合
剤として使用することができる。
本発明の分散物から製造された被覆は、陰イオン性キレ
ート剤の使用から由来する分散物の接着性の増大の結果
として、基材に改善された接合を呈することができる。
紙及び含浸繊維状マットにおけるように分散物が又接合
機能を果すこれらの用途においては、分散物の改善され
た性質から由来する大きな引き裂き強度又は引張強度が
得られる。同様に接着剤として分散物の層を含む積層物
は大きい団結性及び強度を有しており、使用条件下で離
層する傾向がより少ない。
本発明の分散物は支持体上に被覆し、乾燥し、それから
取り外して蛭石のラメラの自己支持性のフィルムを得る
ことができる。これらのフィルムは大きい強度を有して
おり、例えば各種の基材上の防火性の表面仕上げ材とし
て使用することができる。
本発明は更に下記の実施例によって説明されるが、実施
例は本発明を説明するためのものであり、本発明を制限
することを意図するものではない。
実施例 l エチレンジアミン四酢酸四リチウム塩(LiEDTA)
の3.ON溶液を、l  kgの脱イオン水に溶かした
239gの炭酸リチウムに473gのEDTA (遊離
酸形)を徐々に添加することによって製造した。発泡が
停まった後、2kgの脱イオン水を添加した。
3、ONのLi−EDTA溶液に2.16 kgのサウ
ス・カリホルニア(South Ca1ifornia
)産の第4級蛭石を添加した。混合物を撹拌し、次いで
室温に24時間放置した。次いで得られるスラリーを濾
過し、約7Qの水で洗浄した。次いでフィルター・ケー
クを脱イオン水中に入れ、撹拌しながら約35分間膨潤
させた。膨潤容器の上方部分から蛭石を回収することに
より、軽質量の膨潤した3 蛭石を重質の岩石状粒子から分離し、集めたスラリーを
濾過により濃縮した。濃縮したスラリーをAPVホモゲ
ナイザーを用いて3000ps +で剪断力をかけた。
1ケ月放置後も事実上沈降を示さない安定な分散物が得
られた。
分散物を花崗岩の表面上で30ミルの厚さに設定された
引落し棒を用いて分散物を引落とす(draw dow
n)ことによりフィルムを製造した。乾燥したフィルム
を打ち抜いてlX5インチの小片とし、通常の炉中で6
0°Cで乾燥した。各小片の引張強度を、0.5インチ
/分のクロス(cross)速度で、0ないし20ボン
ドの範囲に設定されたインストロン(lnstron)
を用いて測定した。Li−EDTA分散物の平均引張強
度の測定値(10試料)は3158psiであった。
これらのフィルムは周囲温度条件に暴露すると引張強度
の減少を示した。
実施例 2 工業用EDTA73.069を試薬級炭酸リチ4 ラムの撹拌された水性スラリーに徐々に添加し、EDT
Aの添加の完了後、全体の容積を112にするのに充分
な水を添加することによってINLi−EDTA溶液を
製造した。
L i −CDTA (シクロヘキサン トランス1.
2−ジアミノ四酢酸四リチウム塩)のIN溶液を同様に
製造した。リチウムで中和された乳酸、蓚酸、及びトリ
カルバリル酸の3Nの溶液を同様にして製造した。
上記のキレート剤中における蛭石原石の膨潤の定量的な
比較は、第四級サウス・カリホル、ニア蛭石の50gを
、50mff及び100m+2のLi−EDTA、L 
i −CDTA及び蓚酸リチウム溶液に、及び50+J
の乳酸リチウム及びトリカルバリル酸リチウム溶液に添
加することにより行われた。比較のために50gの蛭石
が同様に50rnQの3N塩化リチウム溶液に添加され
た。蛭石を添加後、各混合物を撹拌し、−夜浸漬させた
。次いでワットマン(Whatman)# 40濾紙を
用いて真空濾過により混合物を脱水し、約20m(lの
水で鉱石を一度洗浄し、2000mQの目盛り付きメス
シリンダーに移した。約500m12の水を添加後、シ
リンダーを被覆し、10回転倒した。5分間後、水をデ
カンテーションし、更に500m12を添加し、この方
法を繰り返した。再度デカンテーション後、シリンダー
を212の秤線まで満たし、10回転倒し、24時間放
置した。シリンダー中の膨潤した蛭石試料の容積が記録
され、下記の第1表に示されている。
キレート剤 溶  液 1NLi−CDTA IN Li−EDTA I N L 1〜CDTA IN Li−EDTA 3N  )リカルバリル 酸リチウム 3N乳酸リチウム 3N塩化リチウム 3N蓚酸リチウム 第    1    表 キレート剤溶液の 容積(mQ ) 00 00 0 0 24時間膨潤 容積(蛯) 80 70 60 40 75 05 65 25 EDTA及びCDTAを用いると特に良好な膨潤効果が
観察され、蓚酸以外の総てのキレート剤は塩化リチウム
以上の改善を示した。蓚酸リチウムは水中に最高1.5
Nの濃度まで溶解するのみであり、3Nの溶液中では顕
著な量の沈澱が認められた。この結果見掛は上最高の潜
在的な膨潤容積を達成するために使用された以上の追加
的洗浄を必要とする高いイオン濃度がもたらされたもの
である。
=27

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、(a)処理に引き続き水中に浸漬する際にその主要
    劈開面に垂直な方向に蛭石の結晶が膨潤することを促進
    する陽イオン、及び(b)陽イオンにより実行される膨
    潤の度合を増大させる非−クエン酸陰イオン性キレート
    剤で蛭石の結晶を処理し;処理された結晶を水中に浸漬
    し;浸漬された結晶を膨潤させ;及び得られた膨潤した
    結晶が水中に浸漬されている間に蛭石の結晶を離層させ
    る剪断力に暴露し、離層した蛭石板状粉の分散物を形成
    する工程; から成る水性蛭石分散物を製造する方法。 2、蛭石の結晶が陰イオン性キレート剤の塩の水溶液及
    び陽イオンの塩の水溶液を含む処理浴中に浸漬されるこ
    とによって処理される、特許請求の範囲1項に記載の方
    法。 3、キレート剤が少なくとも一つの酸性成分を含む、特
    許請求の範囲1項又は2項に記載の方法。 4、キレート剤が少なくとも一つの燐酸、ホスホン酸、
    スルホン酸又はカルボン酸基を含む、特許請求の範囲1
    〜4項のいずれかに記載の方法。 5、キレート剤がポリカルボン酸である、特許請求の範
    囲1〜4項のいずれかに記載の方法。 6、キレート剤がエチレンジアミン四酢酸、ニトリロト
    リ酢酸、シクロヘキサントランス−1,2−ジアミノ四
    酢酸、乳酸、蓚酸、トリカルバリル酸又はヒドロキシエ
    チル−エチレンジアミン四酢酸の陰イオンである、特許
    請求の範囲1〜5項のいずれかに記載の方法。 7、キレート剤がエチレンジアミン四酢酸である、特許
    請求の範囲1〜6項のいずれかに記載の方法。 8、キレート剤がマグネシウム又はカルシウムイオンを
    封鎖することができる、特許請求の範囲1〜7項のいず
    れかに記載の方法。 9、陽イオンが各アルキル基に3ないし6の炭素原子を
    有するN−アルキルアンモニウム陽イオン、アミノ酸の
    陽イオン形、又はリチウム陽イオンである、特許請求の
    範囲1〜8項のいずれかに記載の方法。 10、蛭石の結晶が陰イオン性キレート剤及び陽イオン
    で同時に処理される、特許請求の範囲1項に記載の方法
    。 11、蛭石の結晶が陽イオンのキレート剤塩の水溶液か
    ら成る処理浴中に浸漬することにより処理される、特許
    請求の範囲1〜10項のいずれかに記載の方法。 12、陽イオンがリチウムである、特許請求の範囲1〜
    11項のいずれかに記載の方法。 13、蛭石の結晶が0.02Nないし飽和濃度までの濃
    度の陰イオン性キレート剤から成る溶液を含む浴中に浸
    漬することにより処理される、特許請求の範囲1〜12
    項のいずれかに記載の方法。 14、陰イオン性キレート剤の濃度が0.5Nないし4
    Nである、特許請求の範囲13項に記載の方法。 15、陽イオンのキレート剤塩の濃度が0.5Nないし
    飽和濃度である、特許請求の範囲11項に記載の方法。 16、陽イオンの非−クエン酸キレート剤塩の濃度が0
    .5Nないし4Nである、特許請求の範囲11項に記載
    の方法。 17、膨潤した蛭石に剪断力をかけることにより形成さ
    れた分散物中の蛭石の板状粉の濃度が分散物の15重量
    %以下である、特許請求の範囲1〜16項のいずれかに
    記載の方法。 18、蛭石の板状粉の濃度が4%ないし12%である、
    特許請求の範囲17項に記載の方法。 19、離層した蛭石の板状粉及び非−クエン酸陰イオン
    性キレート剤から成る水性分散物。 20、分散物から板状粉の沈降を事実上防止するために
    非−クエン酸陰イオン性キレート剤を添加することから
    成る、蛭石の板状粉の安定な分散物を製造する方法。 21、a)処理に引き続き水中に浸漬する際にその主要
    劈開面に垂直な方向に蛭石の原石粒子結晶が膨潤するこ
    とを促進する(a)陽イオン、及び(b)陽イオンによ
    り実行される膨潤の速度及び度合を増大させる非−クエ
    ン酸陰イオン性キレート剤で蛭石の原石粒子を処理し; b)処理された粒子を水中に浸漬し;及び c)浸漬した粒子を膨潤させること; から成る、蛭石原石粒子の膨潤の速度及び程度を増大さ
    せる方法。 22、特許請求の範囲19項に記載の水性分散物又は特
    許請求の範囲1ないし18項及び20項に記載の方法に
    より製造された水性分散物から製造された自己支持性フ
    ィルム又は被覆。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2004196656A (ja) * 2002-12-17 2004-07-15 Hilti Ag 層状ケイ酸塩インターカレーション化合物の製造方法、その際に得られるインターカレーション化合物及びその使用
JP2004196654A (ja) * 2002-12-17 2004-07-15 Hilti Ag 増大膨張体積を持つ層状ケイ酸塩インターカレーション化合物と、その化合物の製造方法および、その用途
JP2005532978A (ja) * 2002-07-18 2005-11-04 イーストマン コダック カンパニー 珪酸アルミニウムハイブリッドポリマーの製造方法及びその方法により得られるポリマー
JP2006282443A (ja) * 2005-03-31 2006-10-19 National Institute Of Advanced Industrial & Technology 微空間集積無機膜とその製造方法

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