JP4455193B2 - 樹脂被覆金属粒子およびその製造方法 - Google Patents
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Description
従来、粒子の表面を樹脂層で被覆して樹脂被覆粒子を得る方法としては、例えば、i)静電気的あるいはイオン的な引き合いで母粒子(核粒子)表面に樹脂の子粒子を付着させた後、物理的(機械的)あるいは熱的エネルギーを与えて子粒子を融着させ、母粒子表面が樹脂層で被覆された粒子を製造する、いわゆるメカノケミカル法やヘテロ凝集法、ii)モノマー溶液と核粒子の混合物を懸濁し核粒子を含むモノマー液滴を生成させ、生成した液滴を重合することにより、核粒子表面が樹脂層で被覆された粒子を製造する、いわゆる懸濁重合法、iii)樹脂溶液と核粒子の混合物をスプレーし、核粒子を含む樹脂液滴を生成させ、該液滴から溶媒を蒸発させることで、核粒子表面が樹脂層で被覆された粒子を製造する、いわゆるスプレードライ法、等の方法が知られている。しかし、これら従来の方法は、粒子径が数μm以上の比較的大きな核粒子を被覆する場合には有効であるが、粒子径の小さい(例えば、1μm以下程度)核粒子を被覆する場合には、粒子同士の凝集等のため、複数の核粒子が樹脂層で被覆された被覆粒子が生じてしまうという問題があった。しかも、これら従来の方法では、被覆する樹脂の種類が制限されることが多く、また、被覆する樹脂層の厚み(被覆樹脂厚)を制御することも難しいという問題もあった。
本発明にかかる樹脂被覆金属粒子の製造方法は、金属粒子の表面が樹脂層で被覆された樹脂被覆金属粒子を製造する方法であって、前記金属粒子として、トリアジンチオール化合物で表面処理された金属粒子と重合性反応基を有し且つトリアジンチオール化合物と反応し得る有機化合物とを反応させて得られた表面に重合性反応基を有する金属粒子を用い、前記表面に重合性反応基を有する金属粒子と重合性単量体との重合によって樹脂被覆を行うことを特徴とする。
なお、本明細書において、「金属粒子」とは、粒子表面が金属で形成されている粒子を意味するものであり、金属からなる粒子(狭義の金属粒子)のみならず、いわゆる金属メッキ粒子をも含む概念である。
〔樹脂被覆金属粒子の製造方法〕
本発明の樹脂被覆金属粒子の製造方法は、金属粒子の表面が樹脂層で被覆された樹脂被覆金属粒子を製造する方法であり、前記金属粒子として、トリアジンチオール化合物で表面処理された金属粒子(以下、「トリアジンチオール処理金属粒子」と称する。)と重合性反応基を有し且つトリアジンチオール化合物と反応し得る有機化合物とを反応させて得られた表面に重合性反応基を有する金属粒子(以下、「重合性反応基導入金属粒子」と称する。)を用い、前記重合性反応基導入金属粒子と重合性単量体との重合によって樹脂被覆を行うものである。
前記トリアジンチオール処理金属粒子は、前記核とする金属粒子をトリアジンチオール化合物で表面処理したものである。詳しくは、このトリアジンチオール処理金属粒子は、前記核とする金属粒子の表面にトリアジンチオール化合物が有するチオール基が結合することで金属粒子にトリアジンチオール化合物が付加し、その表面にトリアジンチオール化合物が有する残りのチオール基を有するものとなる。
で示されるトリアジンチオール誘導体(具体的には、例えば、2−ジ−n−ブチルアミノ−4,6−ジメルカプト−s−トリアジン、2−フェニルアミノ−4,6−ジメルカプト−s−トリアジンなど)等が挙げられる。これらの中でも特に、2,4,6−トリメルカプト−s−トリアジン(トリアジントリチオール)、2−ジ−n−ブチルアミノ−4,6−ジメルカプト−s−トリアジン、2−フェニルアミノ−4,6−ジメルカプト−s−トリアジン等が好ましい。これらは単独で用いても2種以上を併用してもよい。
前記核とする金属粒子をトリアジンチオール化合物で表面処理する際には、前記核とする金属粒子とトリアジンチオール化合物との使用割合は、限定されないが、例えば、トリアジンチオール化合物が金属粒子に対して0.1〜20重量%となるようにすることが好ましい。トリアジンチオール化合物が多すぎると、未反応のトリアジンチオール化合物が多く残存し、これを除くための洗浄等に手間がかかることになり、一方、少なすぎると、チオール基の導入量が不充分となるおそれがある。
前記特定有機化合物としては、重合性反応基として、例えば、ビニル基等を有するものであることが好ましく、トリアジンチオール化合物と反応し得るための官能基として、例えば、エポキシ基等を有するものであることが好ましい。具体的には、重合性反応基を有し且つトリアジンチオール化合物と反応し得る有機化合物としては、例えば、グリシジルメタクリレート、グリシジルアクリレート等が好ましく挙げられる。これらは単独で用いても2種以上を併用してもよい。
前記トリアジンチオール処理金属粒子と前記特定有機化合物とを反応させる際には、前記トリアジンチオール処理金属粒子と前記特定有機化合物との使用割合は、限定されないが、例えば、トリアジンチオール処理金属粒子を得る際に用いたトリアジンチオール化合物と前記特定有機化合物とがほぼ等モルとなるようにすることが好ましく、等モルとなるようにすることがより好ましい。
本発明の製造方法において用い得る重合性単量体は、限定はされず、用途に応じて、所望の被覆樹脂を生成させうる単量体を適宜選択すればよい。具体的には、各種疎水性モノマー(疎水性の重合性単量体)や親水性モノマー(親水性の重合性単量体)を単独で使用したり併用したりすることができるが、重合性単量体のみからなるポリマー粒子の生成を抑制することができる点では、疎水性モノマーを用いることが好ましい。本発明の製造方法においては、重合に供する重合性反応基導入金属粒子は表面に重合性反応基を有しており、その表面は疎水性の高い状態となっているので、重合性単量体として疎水性モノマーを用いた場合、添加した重合性単量体が重合性反応基導入金属粒子の表面に集まりやすくなり、該表面でのポリマー合成を優先的に進行させることができるのである。一方、親水性モノマーを適宜若干量用いるようにすると、全く用いない場合に比べ、例えば、重合反応の進行を全体として早め、重合率を高めるのに時間短縮でき、生産性を向上させ得る効果が期待できる。前記重合性単量体として親水性モノマーと疎水性モノマーを併用する場合には、両者の割合は、限定はされないが、全重合性単量体に占める疎水性モノマーの含有量が、60重量%以上であることが好ましく、より好ましくは65重量%以上、さらに好ましくは70重量%以上であるのがよい。
前記親水性モノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、アクリルアミド、アリルアクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレート、アクリロニトリル、ヒドロキシエチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ヒドロキシフェニルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、グリシジルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシフェニルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、アクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライド、アリル酢酸、アリルアルコール、アリルクロライド、アリルアミド、アリルイソシアネート、メチルビニルメチルケトン、酢酸ビニル、ビニルクロイド、ビニルエチルエステル、ビニルピロリドン、ビニルエチルケトン、スチレンスルホン酸ナトリウムなどが挙げられる。これらは単独で用いても2種以上を併用してもよい。
前記重合において、前記溶媒中に前記重合性反応基導入金属粒子を分散させるに際しては、前記溶媒中での前記重合性反応基導入金属粒子の分散状態を安定して維持する目的で、界面活性剤等の分散安定剤を用いることもできる。
前記アニオン性界面活性剤としては、例えば、オレイン酸ナトリウム、ヒマシ油カリ等の脂肪酸塩;ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム等のアルキル硫酸エステル塩;ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアルキルベンゼンスルホン酸塩;アルキルナフタレンスルホン酸塩;アルカンスルホン酸塩;ジアルキルスルホコハク酸塩;アルキルリン酸エステル塩;ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物;ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩;ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩;などが挙げられる。
前記両性イオン界面活性剤としては、例えば、ラウリルジメチルアミンオキサイドなどが挙げられる。
前記ノニオン性海面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン;グリセリン脂肪酸エステル、オキシエチレン−オキシプロピレンブロックポリマー;などが挙げられる。
前記分散安定剤を用いる場合、その使用量は、核とする金属粒子の粒子径等により異なるが、溶媒中の分散安定剤の濃度が、好ましくは0.01〜5重量%、より好ましくは0.05〜4重量%、さらに好ましくは0.1〜3重量%となるようにするのがよい。分散安定剤の濃度が5重量%より多いと、樹脂のみからなる粒子が生成するおそれがあり、一方、分散安定剤の濃度が0.01重量%よりも少ないと、粒子が凝集するおそれがある。
前記水溶性の重合開始剤としては、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二塩酸塩、過酸化水素などが挙げられる。これらは単独で用いても2種以上を併用してもよい。
前記重合開始剤は、溶媒中に一括添加する方法で用いるようにしてもよいし、重合反応を行いながら溶媒中に逐次添加(連続添加または分割添加(間欠添加))する方法で用いるようにしてもよく、限定はされないが、一括添加する方法を採用することが、粒子同士の凝集を生じさせることなく、重合反応を安定して行うことができる等の点で好ましい。
前記重合を行う際の反応温度は、限定はされないが、例えば、40〜90℃とすることが好ましく、より好ましくは50〜90℃、さらに好ましくは50〜80℃である。また、反応時間も、限定はされないが、例えば、1〜24時間とすることが好ましく、より好ましくは3〜12時間、さらに好ましくは3〜8時間である。なお、前記重合は、撹拌下で行うようにすることが好ましい。
〔樹脂被覆金属粒子〕
本発明の樹脂被覆金属粒子は、金属粒子の表面が樹脂層で被覆された樹脂被覆金属粒子であって、前記金属粒子と樹脂層はトリアジンチオール化合物由来の構造を介して結合されているものである。このような本発明の樹脂被覆金属粒子は、金属粒子を核とし、所望の量の樹脂で被覆されているとともに、凝集もしていない樹脂被覆金属粒子であり、例えば前述した本発明の樹脂被覆金属粒子の製造方法によって効率よく容易に得られるものである。
本発明の樹脂被覆金属粒子において、金属粒子と樹脂層がトリアジンチオール化合物由来の構造を介して結合されているとは、詳しくは、〔樹脂被覆金属粒子の製造方法〕の項で前述したトリアジンチオール処理金属粒子の表面に樹脂層が被覆されていることであり、好ましくは、トリアジンチオール処理金属粒子の表面に、〔樹脂被覆金属粒子の製造方法〕の項で前述した特定有機化合物由来の構造をさらに介して樹脂層が形成されていることである。なお、前記金属粒子と樹脂層がトリアジンチオール化合物由来の構造を介して結合されているか否かは、例えば、樹脂層を溶解しうる溶媒で粒子表面の樹脂層を除いたのち、その表面を分析(例えば、顕微鏡観察やX線光電子分光分析等)することにより判断することができる。
本発明の樹脂被覆金属粒子において、樹脂層の厚みは、核とする金属粒子の粒径や所望の用途などを考慮し、重合性単量体の使用量を調整するなどして適宜設定すればよく、限定はされないが、例えば、1nm〜100μmであることが好ましく、より好ましくは1nm〜80μm、さらに好ましくは1nm〜50μmである。樹脂層の厚みが1nm未満であると、絶縁性や帯電性等の樹脂層の被覆による効果が充分に発揮されないおそれがあり、一方、100μmを超える場合は、重合反応による樹脂層の形成途中に被覆粒子どうしが凝集してしまい、使用に耐えないものとなるおそれがある。
実施例における特定有機化合物付加量の測定方法を以下に示す。
<特定有機化合物付加量の測定>
特定有機化合物付加量は、特定有機化合物を反応させる前の粒子(トリアジンチオール化合物で表面処理された粒子)の真比重(A)と、特定有機化合物を反応させた後の粒子(表面に重合性反応基を有する粒子)の真比重(B)とを、比重計(ユアサ・アイオニクス(株)製、製品名:ULTRAPYCNOMETER1000)で測定し、測定値から下記式にて求められる特定有機化合物の割合(%)をもとに算出した。なお、下記式では、特定有機化合物の真比重は1.0とするものとした。
〔実施例1〕
撹拌羽根を備えた100mLの丸底セパラブルフラスコに、エタノール30g、銅粒子(三井金属社製、製品名:1100Y、平均粒子径:1.0μm)120g、および、トリアジンチオール化合物として2,4,6−トリメルカプト−s−トリアジン12gを仕込み、フラスコを50℃の超音波浴槽(ヤマト科学(株)製、製品名:BRANSONIC5510)に入れ、内容物に対し2時間分散(超音波分散)処理を行った。該分散処理後、フラスコ内の内容物の全量を遠心沈降管に入れ、3,000Gで15分間遠心分離し、上澄み液と沈降物(トリアジンチオール化合物で表面処理された銅粒子)とに分けて回収した。次いで、得られた沈降物をメチルエチルケトン100gに再分散させ、3,000Gで15分間遠心分離し、上澄み液は捨てて沈降物のみを回収した。この再分散、遠心分離および沈降物のみの回収の操作をさらに2回繰り返した後、最終的に回収した沈降物を100℃の乾燥機内で5時間乾燥し、トリアジンチオール化合物で表面処理された銅粒子(11a)を得た。該銅粒子(11a)は、水をはじくようになったことから、表面にトリアジンチオール化合物がコーティングされていることが判った。
樹脂被覆金属粒子(12)を透過型電子顕微鏡(TEM)で観察し、そのTEM像をEDXスペクトル分析したところ、銅粒子表面に樹脂層が形成されていることが確認できた。また、走査型電子顕微鏡(SEM)による観察からも、処理前の銅粒子と比較して角がとれた形状をしており、樹脂で被覆されていることが確認できた。
撹拌羽根を備えた100mLの丸底セパラブルフラスコに、トリアジンチオール化合物としての2,4,6−トリメルカプト−s−トリアジン0.3gをメチルエチルケトン30gに溶解させた溶液と、銅粒子(三井金属社製、製品名:1300Y、平均粒子径:3.0μm)120gとを仕込み、フラスコを50℃の超音波浴槽(ヤマト科学(株)製、製品名:BRANSONIC5510)に入れ、内容物に対し250rpmで攪拌しながら2時間分散(超音波分散)処理を行った。該分散処理後、フラスコ内の内容物の全量を濾過(濾紙としてアドバテック社製「5C」を使用)したのち、メチルエチルケトン50gで洗浄、濾過する操作をさらに2回繰り返し、トリアジンチオール化合物で表面処理された銅粒子(21a)を得た。該銅粒子(21a)は、水をはじくようになったことから、表面にトリアジンチオール化合物がコーティングされていることが判った。
樹脂被覆金属粒子(22)を透過型電子顕微鏡(TEM)で観察し、そのTEM像をEDXスペクトル分析したところ、銅粒子表面に樹脂層が形成されていることが確認できた。また、走査型電子顕微鏡(SEM)による観察からも、処理前の銅粒子と比較して角がとれた形状をしており、樹脂で被覆されていることが確認できた。
〔実施例3〕
実施例2と同様にして得られた表面に重合性反応基を有する銅粒子(21b)を用い、10%過硫酸アンモニウム水溶液を2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩(和光純薬社製、製品名:V−50)に変更したこと以外は、実施例2と同様にして、重合反応を行った。得られた重合反応液を光学顕微鏡で観察したところ、凝集粒子はほとんど無いことが確認された。
次いで、得られた濾過残渣を40℃で4時間乾燥して、樹脂被覆金属粒子(32)を得た。
樹脂被覆金属粒子(32)を透過型電子顕微鏡(TEM)で観察し、そのTEM像をEDXスペクトル分析したところ、銅粒子表面に樹脂層が形成されており、凝集もしていないことが確認できた。
実施例2と同様にして得られた表面に重合性反応基を有する銅粒子(21b)を用い、10%過硫酸アンモニウム水溶液を2,2’−アゾビス[N−(2−カルボキシルエチル)−2−メチルプロピオンアミド](和光純薬社製、製品名:VA−057)に変更したこと以外は、実施例2と同様にして、重合反応を行った。得られた重合反応液を光学顕微鏡で観察したところ、凝集粒子はほとんど無いことが確認された。
次に、実施例2と同様にして、重合反応液を濾液と濾過残渣(樹脂被覆銅粒子)とに分けて回収した。ここで得られた濾液は、白色を呈していたことから、銅粒子は侵されていないことが判った。
樹脂被覆金属粒子(42)を透過型電子顕微鏡(TEM)で観察し、そのTEM像をEDXスペクトル分析したところ、銅粒子表面に樹脂層が形成されており、凝集もしていないことが確認できた。
Claims (6)
- 金属粒子の表面が樹脂層で被覆された樹脂被覆金属粒子であって、
前記金属粒子と樹脂層が、トリアジンチオール化合物由来の構造と、重合性反応基を有し且つ前記トリアジンチオール化合物と反応し得る有機化合物由来の構造と、を介して結合されている、
ことを特徴とする、樹脂被覆金属粒子。 - 前記トリアジンチオール化合物が、2,4,6−トリメルカプト−s−トリアジン、2−ジ−n−ブチルアミノ−4,6−ジメルカプト−s−トリアジン、2−フェニルアミノ−4,6−ジメルカプト−s−トリアジンから選ばれる少なくとも1種である、請求項1に記載の樹脂被覆金属粒子。
- 前記重合性反応基を有する有機化合物が、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレートから選ばれる少なくとも1種である、請求項1または2に記載の樹脂被覆金属粒子。
- 金属粒子の表面が樹脂層で被覆された樹脂被覆金属粒子を製造する方法であって、
前記金属粒子として、トリアジンチオール化合物で表面処理された金属粒子と重合性反応基を有し且つトリアジンチオール化合物と反応し得る有機化合物とを反応させて得られた表面に重合性反応基を有する金属粒子を用い、
前記表面に重合性反応基を有する金属粒子と重合性単量体との重合によって樹脂被覆を行う、
ことを特徴とする、樹脂被覆金属粒子の製造方法。 - 前記トリアジンチオール化合物が、2,4,6−トリメルカプト−s−トリアジン、2−ジ−n−ブチルアミノ−4,6−ジメルカプト−s−トリアジン、2−フェニルアミノ−4,6−ジメルカプト−s−トリアジンから選ばれる少なくとも1種である、請求項4に記載の樹脂被覆金属粒子の製造方法。
- 前記重合性反応基を有する有機化合物が、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレートから選ばれる少なくとも1種である、請求項4または5に記載の樹脂被覆金属粒子の製造方法。
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