JP2014037558A - 樹脂被覆金属粒子の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】核粒子として金属粒子を用いて樹脂被覆金属粒子を製造する際に、金属粒子の表面が空気と直接接触することを回避し、水性溶媒中での操作で樹脂の被覆量を容易に調整することができ、さらに金属粒子として酸化しやすい金属粒子を用いた場合であっても当該金属粒子の表面が酸化されることを抑制し、簡易な操作で樹脂被覆金属粒子を製造することができる方法を提供する。
【解決手段】金属粒子の表面に樹脂が被覆された樹脂被覆金属粒子を製造する方法であって、カップリング剤として重合性基を有する加水分解性カップリング剤を用い、当該カップリング剤を水性媒体中で加水分解させ、得られたカップリング剤の加水分解溶液と金属粒子またはその分散液とを界面活性剤の存在下で混合し、得られた混合物中でモノマー成分を重合させることを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、樹脂被覆金属粒子の製造方法に関する。さらに詳しくは、本願発明は、塗料、インキ、接着剤、トナー、光学材料、電子材料などに有用な樹脂被覆金属粒子の製造方法に関する。
核となる粒子(以下、核粒子という)の表面が樹脂で被覆された粒子、いわゆる樹脂被覆粒子は、例えば、反射材、顔料、接着剤、トナー、導電材などの用途に用いられている。近年、樹脂(樹脂)被覆粒子は、金属メッキ粒子、異方導電性粒子、ボンド磁石用磁性粒子、液晶表示装置用スペーサー粒子、プリンテッドエレクトロニクス用インキ、インクジェット用インキなどとして光学材料、電子材料などの技術分野で使用することが検討されている。
樹脂被覆金属粒子を製造する方法として、金属粒子をトリアジントリチオール化合物で表面処理した後、当該トリアジントリチオール化合物と、グリシジルメタクリレートなどのトリアジントリチオール化合物と反応し得るエポキシ基および重合性二重結合を有するモノマーを反応させることにより、粒子表面に重合性二重結合を導入し、当該金属粒子を水中に入れ、他のモノマーと重合させることにより、樹脂被覆金属粒子を製造する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。しかし、前記方法は、表面処理の際に有機溶媒を必要とするとともに洗浄工程を必要とし、さらに他のモノマーと重合させる際には乳化重合が行なわれることから、製造工程が多く、金属粒子の表面が空気と直接接触する機会が多ことから、酸化しやすい金属粒子に適した方法であるとはいえず、例えば、金属粒子として銅粒子を用いた場合には、得られる樹脂被覆金属粉が黒褐色に着色することがある。
前記樹脂被覆金属粒子を製造する方法を改善した樹脂被覆金属粒子の製造方法として、金属粒子を多官能チオール化合物で表面処理する工程、該多官能チオール化合物で表面処理した金属粒子をチオール化合物と反応し得る官能基と重合性反応基を有する反応性単量体とを反応させ該金属粒子表面に重合性二重結合を導入する工程、多官能チオール化合物とチオール化合物と反応し得る官能基と重合性反応基を有する反応性単量体とを反応させることにより、多官能重合性単量体を生成させるか、または多官能重合性単量体を添加する工程、および常温で固体または液状である分子量が100〜1000である非重合性化合物を添加する工程からなる樹脂被覆金属粒子の製造方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。しかし、前記方法は、工程数が多いため、簡単な工程で樹脂を金属粒子に被覆することができる方法の開発が待ち望まれている。
特開2006−022384号公報 特開2010−270361号公報
本発明は、前記従来技術に鑑みてなされたものであり、核粒子として金属粒子を用いて樹脂被覆金属粒子を製造する際に、金属粒子の表面が空気と直接接触することを回避し、水性溶媒中での操作で樹脂の被覆量を容易に調整することができ、さらに金属粒子として酸化しやすい金属粒子を用いた場合であっても当該金属粒子の表面が酸化されることを抑制し、簡易な操作で樹脂被覆金属粒子を製造することができる方法を提供することを課題とする。
本発明は、金属粒子の表面に樹脂が被覆された樹脂被覆金属粒子を製造する方法であって、カップリング剤として重合性基を有する加水分解性カップリング剤を用い、当該カップリング剤を水性媒体中で加水分解させ、得られたカップリング剤の加水分解溶液と金属粒子またはその分散液とを界面活性剤の存在下で混合し、得られた混合物中でモノマー成分を重合させることを特徴とする樹脂被覆金属粒子の製造方法に関する。
本発明の樹脂被覆金属粒子の製造方法によれば、核粒子として金属粒子を用いて樹脂被覆金属粒子を製造する際に、金属粒子の表面が空気と直接接触することを回避し、水性溶媒中での操作で樹脂の被覆量を容易に調整することができ、さらに金属粒子として酸化しやすい金属粒子を用いた場合であっても当該金属粒子の表面が酸化されることを抑制し、簡易な操作で樹脂被覆金属粒子を製造することができるという優れた効果が奏される。
本発明の樹脂が被覆された金属粒子(以下、樹脂被覆金属粒子という)の製造方法は、前記したように、カップリング剤として重合性基を有する加水分解性カップリング剤を用い、当該カップリング剤を水性媒体中で加水分解させ、得られたカップリング剤の加水分解溶液と金属粒子またはその分散液とを界面活性剤の存在下で混合し、得られた混合物中でモノマー成分を重合させることを特徴とする。
本発明においては、核粒子としては、金属粒子が用いられる。金属粒子としては、例えば、金、銀、銅、アルミニウム、亜鉛、ニッケル、コバルト、モリブデン、ロジウム、ルビジウム、カドミウム、インジウム、タングステン、オスミウム、イリジウム、鉄、パラジウム、白金、スズなどの金属単体で構成される金属粒子、銀が被覆された銅粒子などの複合金属粒子、鉄含有合金、銅含有合金、アルミニウム含有合金、ニッケル含有合金、ハンダなどのスズ含有合金などの合金で構成される金属粒子などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの金属粒子は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
なお、金属粒子は、樹脂粒子、無機酸化物粒子などの粒子を核粒子とし、その表面が金属で被覆されている金属被覆複合粒子であってもよい。前記樹脂粒子を構成する樹脂としては、例えば、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、アミノ系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。金属被覆複合粒子に用いられる金属としては、例えば、金、銀、銅、アルミニウム、亜鉛、ニッケル、コバルト、モリブデン、ロジウム、ルビジウム、カドミウム、インジウム、タングステン、オスミウム、イリジウム、鉄、パラジウム、白金、スズなどの金属単体、鉄含有合金、銅含有合金、アルミニウム含有合金、ニッケル含有合金、ハンダなどのスズ含有合金などの合金などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの金属は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
金属粒子の形状としては、例えば、球状、楕円体状、紡錘状、破砕状、板状、柱状などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。金属粒子の形状は、樹脂被覆金属粒子の用途などに応じて適宜決定することが好ましい。
金属粒子の平均粒子径は、金属粒子を均一に分散させる観点から、好ましくは10nm以上、より好ましくは50nm以上、さらに好ましくは100nm以上、さらに一層好ましくは200nm以上、特に好ましくは400nm以上であり、金属粒子の分散時における浮遊性を向上させる観点から、好ましくは50μm以下、より好ましくは30μm以下、さらに好ましくは20μm以下、さらに一層好ましくは10μm以下である。
なお、金属粒子の平均粒子径の測定方法は、粒子径によって異なる。金属粒子の粒子径が0.5μm程度よりも大きい場合には、例えば、水、メタノールなどの親水性溶媒中に金属粒子を添加し、当該親水性溶媒を撹拌することにより、金属粒子を均一に分散させたものを素早く採取し、粒度分布測定装置〔(株)堀場製作所製、品番:LA910〕を用いて体積平均粒子径として求めることができる。また、金属粒子の粒子径が数μm程度よりも小さい場合には、前記と同様に分散させたものを素早く採取し、粒度分布測定装置〔(株)堀場製作所製、品番:LB500〕を用いて体積平均粒子径として求めることができる。金属粒子のなかには、真比重が8を超えるものがある。このように真比重が高い金属粒子の場合には、前記粒度分布測定装置を用いて体積平均粒子径を測定しがたいことがある。そのような場合には、走査型電子顕微鏡(SEM)または透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて金属粒子を観察し、球状粒子についてはその直径、楕円形粒子についてはその短径と長径との中間値、不定形粒子については短辺と長辺との中間値を求め、当該粒子の粒子径分布を作成し、その粒子径分布に基づいて粒子径の平均値を求め、この平均値を金属粒子の平均粒子径とすることができる。
本発明においては、カップリング剤として、重合性基を有する加水分解性カップリング剤が用いられる。
重合性基を有する加水分解性カップリング剤(以下、単に「カップリング剤」ともいう)としては、例えば、ビニル基を有する加水分解性カップリング剤、アリル基を有する加水分解性カップリング剤などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらのカップリンク剤は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
ビニル基を有するカップリング剤としては、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリプロポキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、ジメチルビニルメトキシシランなどのビニル基含有アルコキシシラン、ビニルトリフルオロシラン、ジメチルビニルフルオロシラン、ビニルトリクロロシラン、ジメチルビニルクロロシランなどのビニル基含有ハロゲン化シラン、(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシランなどの(メタ)アクリロイルオキシ基含有シラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシランなどのビニル基およびアミノ基含有シランなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらのカップリング剤は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
なお、本明細書において、「(メタ)アクリロイル」は、「アクリロイル」または「メタクリロイル」を意味する。また、(メタ)アクレートは、「アクリレート」または「メタクリレート」を意味する。
アリル基を有するカップリング剤としては、例えば、アリルジメチルピペリジノメチルシラン、アリルクロロジメチルシラン、アリルトリエトキシシラン、アリルトリクロロシラン、アリルトリメチルシランなどのアリル基含有シランなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらのカップリング剤は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
カップリング剤は、使用されるモノマー成分の種類に応じて適宜選択して用いることが好ましい。例えば、モノマー成分とカップリング剤との反応性を高める観点から、(メタ)アクレートを主成分として含有するモノマー成分を用いる場合には、カップリング剤として(メタ)アクリロイルオキシ基含有シランが好ましく、スチレンを主成分とするモノマー成分を用いる場合には、ビニル基またはアリル基またはスチリル基を有するカップリング剤が好ましい。
金属粒子100質量部あたりのカップリング剤の量は、金属粒子の比表面積、被覆される樹脂の態様(例えば、均一被覆、点状被覆など)などによって異なるので一概には決定することができないが、金属粒子を樹脂で被覆することによる効果を十分に発現させる観点から、好ましくは0.001質量部以上、より好ましくは0.01質量部以上、さらに好ましくは0.05質量部以上であり、カップリンク剤の自己縮合を抑制し、加水分解後のカップリング剤が金属粒子の表面に均一に接触するようにする観点から、好ましくは5質量部以下、より好ましくは2質量部以下、さらに好ましくは1質量部以下である。
本発明においては、まず、前記カップリング剤を水性媒体中で加水分解させる。水性媒体としては、例えば、水をはじめ、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、n−プロピルアルコール、アリルアルコールなどの1価アルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ヘプタンジオール、ジプロピレングリコールなどの多価アルコール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルプロピルケトンなどのケトン、ギ酸メチル、ギ酸エチル、酢酸メチル、アセト酢酸メチルなどの脂肪族有機酸アルキルエステル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルなどの多価アルコールのアルキルエーテルなどの親水性有機溶媒などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの水性溶媒は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
前記水性媒体のなかでは、カップリング剤を加水分解させ、生成した水酸基を介して当該加水分解したカップリング剤を金属粒子の表面に強固に付着させる観点から、水および水と親水性有機溶媒との混合溶媒が好ましく、水および親水性有機溶媒の含有率が10質量%以下である水と親水性有機溶媒との混合溶媒がより好ましい。モノマー成分の重合時のミセルの安定性を向上させる観点から、アルコールを含有する水性媒体であって、当該水性媒体におけるアルコールの含有率が好ましくは10重量%以下、より好ましくは5重量%以下、さらに好ましくは2重量%以下である水性媒体が望ましく、水単独がより望ましい。
なお、カップリング剤を加水分解させる際には、カップリング剤を効率よく加水分解させる観点から、例えば、酢酸、アンモニア水溶液、水酸化ナトリウム水溶液などのpH調整剤を用いて前記水性媒体が酸性または塩基性を呈するように調整することが好ましい。前記水性媒体のpHは、シランカップリング剤の加水分解を効率よく行なう観点から、通常、3〜6.5程度または7.5〜10程度であることが好ましく、シランカップリング剤の加水分解縮合によるオリゴマーの過剰の縮合などを抑制する観点から、3〜6.5程度であることがより好ましい。
カップリング剤を加水分解させる際の温度は、特に限定されないが、樹脂被覆金属粒子の製造効率を高める観点から、常温であることが好ましい。
カップリング剤を加水分解させる際の水性媒体の量は、特に限定されないが、水性媒体中における金属粒子の分散性または溶解性を向上させる観点および加水分解されたシランカップリング剤による金属粒子の処理効率を高める観点から、カップリング剤1質量部あたり、10〜1000質量部程度であることが好ましく、15〜100質量部程度であることがより好ましい。
カップリング剤を加水分解させる際に用いられる水性媒体は、その全量を用いてカップリング剤を加水分解させ、金属粒子に直接的に混合し、分散させてもよいが、当該水性媒体の一部に金属粒子をあらかじめ分散させておくことが好ましい。水性媒体の一部に金属粒子をあらかじめ分散させる場合、カップリング剤を加水分解させる際に用いられる水性媒体の質量(以下、Scという)と金属粒子を分散させる際に用いられる水性媒体の質量(以下、S’という)との質量比(Sc/S’)は、樹脂被覆金属粒子の製造効率を高める観点から、好ましくは1/2以下、より好ましくは1/3以下、さらに好ましくは1/4以下である。また、前記質量比(Sc/S’)は、カップリング剤の加水分解溶液と金属粒子の分散液とを容易に均一な組成となるように混合することができるようにする観点から、好ましくは1/1000以上、より好ましくは1/100以上、さらに好ましくは1/50以上である。
また、加水分解されたカップリング剤溶液と金属粒子またはその分散液とを混合する際の温度は、加水分解されたカップリング剤を金属粒子に効率よく付着させる観点から、好ましくは0〜80℃であり、樹脂被覆金属粒子の製造効率を高める観点から、より好ましくは常温である。
加水分解されたカップリング剤溶液は、例えば、水性媒体とカップリング剤とを混合し、得られた混合物を撹拌することによって調製することができる。カップリング剤は、液滴として水性媒体中で沈降しやすいことから、前記混合物を撹拌することにより、カップリング剤と水性媒体とを十分に接触させることが好ましい。前記混合物を撹拌する方法としては、例えば、撹拌子を用いてマグネットスターラーなどで撹拌する方法、スクリューなどの撹拌機を用いて撹拌する方法などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。前記混合物を撹拌するのに要する時間は、当該混合物の温度、撹拌方法などによって異なるので一概には決定することができないことから、通常、前記混合物がほぼ均一な組成となるのに要する時間が選ばれる。
次に、加水分解されたカップリング剤溶液と金属粒子またはその分散液とを混合する。本発明においては、当該操作が採られているので、樹脂被覆金属粒子を効率よく製造することができる。
例えば、カップリンク剤を加水分解させずにそのままの状態で金属粒子および界面活性剤と混合した後に、カップリング剤を加水分解させた場合には、カップリング剤がミセルの内部に取り込まれるため、カップリング剤およびその外側の水および触媒(酸または塩基)とが接触がしがたくなって加水分解が容易に進行しないようになる。加水分解が不十分な状態でモノマー成分を重合させた場合には、生成する樹脂が金属粒子に結合されがたくなるので、洗浄の際に当該樹脂が除去されることから、樹脂被覆金属粒子を効率よく得ることができないようになる。したがって、加水分解を十分に進行させるためには、さらに多くの触媒が必要となったり、長時間を要することになったりするため、結局、工業的生産性が低下するようになる。
加水分解されたカップリング剤溶液と金属粒子またはその分散液とを混合する際には、加水分解されたカップリング剤溶液と金属粒子とを効率よく均一に接触させる観点から、金属粒子の分散液を撹拌しながら、当該金属粒子の分散液に加水分解されたカップリング剤溶液を添加することが好ましい。このとき、あらかじめ乳化剤を金属粒子の分散液に分散させておいてもよく、あるいは加水分解されたカップリング剤溶液と金属粒子の分散液とを混合した後に乳化剤を分散させてもよい。
前記金属粒子は、その比重が大きいことから、無攪拌下では分散液中で速やかに沈降することがあるが、前記金属粒子の分散液は、必ずしも無攪拌下で分散していることを要しない。金属粒子の分散液に用いられる媒体としては、加水分解されたカップリング剤溶液と金属粒子とを効率よく接触させる観点から水性媒体が好ましい。したがって、金属粒子の分散液は、水性媒体における金属粒子の分散液(金属粒子の水性媒体分散液)であることが好ましい。前記水性媒体としては、カップリング剤を加水分解させる際に用いられる水性媒体と同様のものを例示することができる。
金属粒子の分散液と加水分解されたカップリング剤溶液とを混合する方法としては、例えば、金属粒子の分散液に加水分解されたカップリング剤溶液を一括して添加する方法、金属粒子の分散液に加水分解されたカップリング剤溶液を滴下して添加する方法などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。金属粒子の分散液と加水分解されたカップリング剤溶液との混合物は、均一な組成となるように撹拌することが好ましい。前記混合物を撹拌する方法としては、例えば、撹拌子を用いてマグネットスターラーなどで撹拌する方法、スクリューなどの撹拌機を用いて撹拌する方法などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。前記混合物を撹拌するのに要する時間は、当該混合物の温度、撹拌方法などによって異なるので一概には決定することができないことから、通常、前記混合物が均一な組成となるのに要する時間が選ばれる。
以上のようにして加水分解されたカップリング剤溶液と金属粒子またはその分散液とを界面活性剤の存在下で混合することにより、加水分解されたカップリング剤溶液中の加水分解されたカップリング剤および/または当該加水分解されたカップリング剤のオリゴマーが金属粒子表面に効率よく付着するので、カップリング剤で被覆された金属粒子の分散体を効率よく得ることができる。
界面活性剤としては、例えば、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤などが挙げられ、これらの界面活性剤は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
アニオン性界面活性剤としては、例えば、アンモニウムドデシルサルフェート、ナトリウムドデシルサルフェートなどのアルキルサルフェート塩;アンモニウムドデシルスルホネート、ナトリウムドデシルスルホネート、ナトリウムアルキルジフェニルエーテルジスルホネートなどのアルキルスルホネート塩;アンモニウムドデシルベンゼンスルホネート、ナトリウムドデシルナフタレンスルホネートなどのアルキルアリールスルホネート塩;ポリオキシエチレンアルキルスルホネート塩;ポリオキシエチレンアルキルサルフェート塩;ポリオキシエチレンアルキルアリールサルフェート塩;ジアルキルスルホコハク酸塩;アリールスルホン酸−ホルマリン縮合物;アンモニウムラウリレート、ナトリウムステアリレートなどの脂肪酸塩;ビス(ポリオキシエチレン多環フェニルエーテル)メタクリレートスルホネート塩、プロペニル−アルキルスルホコハク酸エステル塩、(メタ)アクリル酸ポリオキシエチレンスルホネート塩、(メタ)アクリル酸ポリオキシエチレンホスフォネート塩;アリルオキシメチルアルキルオキシポリオキシエチレンのスルホネート塩などのアリル基を有する硫酸エステルまたはその塩;アリルオキシメチルアルコキシエチルポリオキシエチレンの硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシアルキレンアルケニルエーテル硫酸アンモニウム塩などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
カチオン性界面活性剤としては、例えば、ドデシルアンモニウムクロライドなどのアルキルアンモニウム塩などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
両性界面活性剤としては、例えば、ベタインエステル型界面活性剤などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
ノニオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリエチレングリコールとポリプロピレングリコールとの縮合物、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリセライド、エチレンオキサイドと脂肪族アミンとの縮合生成物、アリルオキシメチルアルコキシエチルヒドロキシポリオキシエチレン、ポリオキシアルキレンアルケニルエーテルなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
界面活性剤のなかでは、水性分散媒に添加したときに安定したミセルを生成させる観点から、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤などのイオン性界面活性剤が好ましく、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤および両性界面活性剤がより好ましい。
金属粒子100質量部あたりの界面活性剤の量は、金属粒子の粒子径によって異なるので一概には決定することができないが、モノマー成分の重合安定性を向上させる観点から、好ましくは0.00001質量部以上、より好ましくは0.0001質量部以上であり、モノマーのみからなるミセルが生成することを抑制し、モノマー成分を効率よく金属粒子に付着させる観点から、好ましくは0.2質量部以下、より好ましくは0.02質量部以下である。
界面活性剤は、そのままの状態で用いてもよく、あるいは水などの前記水性媒体に溶解させ、例えば、濃度が5〜30質量%程度の溶液として用いてもよい。
次に、例えば、加水分解されたカップリング剤溶液と金属粒子またはその分散液と界面活性剤と水性媒体とを混合した後、得られた混合物中にモノマー成分を添加し、当該モノマー成分を重合させることにより、樹脂被覆金属粒子を得ることができる。
モノマー成分としては、例えば、アリルアクリレート、アクリロニトリル、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、酢酸ビニル、ビニルエチルエステル、ビニルエチルケトン、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、プロピルアクリレート、プロピルメタクリレート、ブチルアクリレート、ブチルメタクリレート、イソブチルアクリレート、イソブチルメタクリレート、tert−ブチルアクリレート、tert−ブチルメタアクリレート、ペンチルチルアクリレート、ペンチルチルメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、イソデシルアクリレート、イソデシルメタアクリレート、ラウリルアクリレート、ラウリルメタクリレート、アルキル基の炭素数が12または13のアルキルアクリレート、アルキル基の炭素数が12または13のアルキルメタクリレート、ステアリルアクリレート、ステアリルメタクリレート、ベヘニルアクリレート、べヘニルメタクリレート、シクロヘキシルアクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、ベンジルアクリレート、ベンジルメタクリレート、フェノキシエチルアクリレート、フェノキシエチルメタアクリレート、イソボルニルアクリレート、イソボルニルメタクリレート、1−アダマンチルアクリレート、1−アダマンチルメタクリレート、2−メチル−2−アダマンチルアクリレート、2−メチル−2−アダマンチルメタクリレート、2−エチル−2−アダマンチルアクリレート、2−エチル−2−アダマンチルメタクリレート、トリブチルシリルアクリレート、トリブチルシリルメタクリレート、トリイソプロピルシリルアクリレート、トリイソプロピルシリルメタクリレート、トリフルオロエチルアクリレート、トリフルオロエチルメタクリレート、トリフルオロプロピルアクリレートトリフルオロプロピルメタクリレート、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシメトキシスチレンなどのスチレン系モノマー、ペンテン、ヘキセン、オクテン、式:
(式中、R1は炭素数1〜4のアルキル基またはフェニル基、R2は炭素数1〜5のアルキレン基、Xはビニル基または(メタ)アクリロイルオキシプロピル基、nは6〜100の整数を示す)
で表わされる片末端に重合性反応基を有するジメチルポリシロキサンなどの疎水性モノマーが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらのモノマーは、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。また、本発明においては、本発明の目的が阻害されない範囲内で、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、アクリルアミド、メチルビニルケトンなどの親水性モノマーがモノマー成分に適量で含まれていてもよい。
なお、本明細書において、疎水性モノマーは、20℃の水に対する溶解度が1.60質量%以下であるモノマーを意味し、親水性モノマーとは、20℃の水に対する溶解度が1.60質量%を超えるモノマーを意味する。
モノマー成分における疎水性モノマーなどの種類および含有率は、樹脂被覆金属粒子の用途に応じて適宜決定することが好ましい。モノマー成分における疎水性モノマーの含有率は、ミセルの安定性を向上させる観点から、20℃の水に対するモノマー成分の溶解度が1.6質量%以下となるのに要する量で親水性モノマーがモノマー成分に含まれていてもよい。モノマー成分における疎水性モノマーの含有率は、好ましくは90〜100質量%、より好ましくは98〜100質量%、さらに好ましくは100質量%である。
モノマー成分は、加水分解されたカップリング剤溶液と金属粒子またはその分散液と界面活性剤と水性媒体との混合物に一括して添加してもよく、あるいは分割して添加してもよいが、重合開始剤を添加する前に前記混合物に添加することが好ましい。
モノマー成分を重合させる際には、水性溶媒を用いることが好ましい。水性溶媒としては、例えば、水などの前記水性溶媒が挙げられる。なお、水性溶媒には、界面活性剤水溶液、重合開始剤水溶液などに含まれている水性媒体も含まれる。水性溶媒のなかでは、モノマー成分の重合性を高め、金属粒子の表面にモノマーを効率よく付着させ、金属粒子の表面を樹脂で効率的に被覆する観点から、水または水と親水性有機溶媒との混合溶媒が好ましく、親水性有機溶媒の含有率が10質量%以下である水と親水性有機溶媒との混合溶媒がより好ましく、親水性有機溶媒の含有率が2質量%以下、好ましくは1質量%以下である水と親水性有機溶媒との混合溶媒がさらに好ましく、水のみが特に好ましい。
なお、本発明の目的が阻害されない範囲内で、水性溶媒以外に疎水性有機溶媒を用いてもよい。疎水性有機溶媒としては、例えば、ペンタン、イソペンタン、シクロペンタン、へキサン、シクロへキサン、オクタン、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、石油エーテル、テルペン、ヒマシ油、大豆油、パラフィン、ケロシンなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの疎水性有機溶媒は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
金属粒子100質量部あたりの水性溶媒の量は、カップリンク剤で処理された金属粒子が均一に分散するようにする観点および生産効率を向上させる観点から、少量であることが好ましく、金属粒子の真比重によって異なるが、通常、5〜500質量部程度であることがより好ましい。
モノマー成分を水性溶媒中で重合させる際には、金属粒子とモノマー成分とが均一に接触するようにするために、前記混合物を撹拌することが好ましい。
モノマー成分を重合させる際の雰囲気は、特に限定されないが、重合開始剤を効率よく使用する観点から、窒素ガス、アルゴンガスなどの不活性ガスであることが好ましい。また、金属粒子が銅粒子などの酸化しやすい金属粒子である場合には、当該金属粒子と水性溶媒とを混合する段階から、その雰囲気を不活性ガス雰囲気とすることが好ましい。
モノマー成分を重合させる際の重合温度は、使用される重合開始剤の半減期によって異なるので一概には決定することができないが、通常、好ましくは40〜100℃、より好ましくは50〜95℃である。重合温度は、一定であってもよく、重合反応の途中で変化させてもよい。また、モノマー成分の重合時間は、重合反応の進行状況に応じて適宜設定すればよく、特に限定されないが、通常、2〜20時間程度である。
モノマー成分を重合させる際には、重合開始剤が用いられる。重合開始剤としては、例えば、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジハイドロクロライド、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジヒドロクロライド、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジスルフェートジハイドレート、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)ジハイドロクロライド、2,2’−アゾビス[N−(2−カルボキシエチル)−2−メチルプロピオンアミジン]ハイドレート、2,2’−アゾビス{2−[1−(2−ヒドロキシエチル)−2−イミダゾリン−2−イル]プロパン}ジハイドロクロライド、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]、2,2’−アゾビス(1−イミノ−1−ピロリジノ−2−メチルプロパン)ジハイドロクロライド、2,2’−アゾビス{2−メチル−N−[1,1−ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル]プロピオンアミド}、2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド]などの水溶性アゾ重合開始剤;2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス[N−(2−プロペニル)−2−メチルプロピオンアミド]、1−[(1−シアノ−1−メチルエチル)アゾ]ホルムアミド、2,2’−アゾビス(N−ブチル−2−メチルプロピオンアミド)、2,2’−アゾビス(N−シクロヘキシル−2−メチルプロピオンアミド)などの油溶性アゾ重合開始剤;過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウムなどの過硫酸塩;過酸化水素、ベンゾイルパーオキサイド、パラクロロベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、過酸化アンモニウムなどの過酸化物などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの重合開始剤は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
重合開始剤のなかでは、水溶性重合開始剤が好ましく、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジハイドロクロライド、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジサルフェートジハイドレートなどの水溶性アゾ重合開始剤、過酸化水素、過硫酸アンモニウム、および過硫酸カリウムがより好ましい。
モノマー成分100質量部あたりの重合開始剤の量は、速やかに重合を開始させる観点から、好ましくは0.01質量部以上、より好ましくは0.03質量部以上、さらに好ましくは0.1質量部以上であり、重合速度を高め、未反応のモノマー成分の残存量を低減させる観点から、好ましくは5質量部以下、より好ましくは2質量部以下、さらに好ましくは1質量部以下である。
なお、重合開始剤は、その添加量の微調整が容易であることから、水溶液の状態で用いることが好ましい。重合開始剤水溶液における重合開始剤の濃度は、通常、好ましくは0.01〜10質量%、より好ましくは0.05〜2質量%である。
重合開始剤は、前記混合物に一括して添加してもよく、あるいは分割して添加してもよい。重合開始剤を前記混合物に一括して添加した場合には、分子量が比較的低い重合体で金属粒子を被覆することができる。また、重合開始剤を分割して前記混合物に添加した場合には、初期に生成するラジカル量が少なくなり、生成する樹脂の分子量が高くなることから、樹脂被覆金属粒子における樹脂の付着量が多くなる傾向がある。分子量が比較的高い重合体で金属粒子を被覆する場合には、例えば、重合開始剤水溶液0.3〜5mLを3〜30分間ごとに前記混合物に添加する方法、重合開始剤水溶液の液滴を60〜300分間かけて前記混合物に連続的にまたは間欠的に滴下する方法、重合開始剤を5〜30分割しておき、分割された各重合開始剤を3〜30分間ごとに前記混合物に添加する方法、重合温度を低めに設定しておき、重合開始剤を一括して添加する方法などを採用することができるが、本発明は、かかる方法のみに限定されるものではない。なお、本発明の目的が阻害されない範囲内であれば、重合反応を開始させる前に、重合開始剤を前記混合物に適量で添加してもよい。
以上のようにして、モノマー成分を重合させることにより、樹脂で金属粒子の表面が被覆されたな樹脂被覆金属粒子を含有する反応混合物を得ることができる。
得られた樹脂被覆金属粒子は、例えば、反応混合物を静置することによって沈降させ、上澄み液をデカンテーションによって除去することによって回収することができるほか、反応混合物をフィルターで濾過することによって回収することができる。本発明は、反応混合物から樹脂被覆金属粒子を回収する方法によって限定されるものではない。
回収された樹脂被覆金属粒子は、そのままの状態で用いることができるが、未反応のモノマー成分、重合開始剤、界面活性剤などが樹脂被覆金属粒子に付着していることがあるので、必要により、前記水性溶媒などで洗浄することが好ましい。また、樹脂被覆金属粒子は、湿潤状態でも用いることができるが、乾燥させて用いることが好ましい。湿潤状態にある樹脂被覆金属粒子を乾燥させる場合、例えば、減圧乾燥法、加熱乾燥法、熱風乾燥法、噴霧乾燥法などの乾燥方法で樹脂被覆金属粒子を乾燥させることができる。前記乾燥は、仮接合状態にあるカップリング剤と金属粒子表面との間の接合を脱水によって共有結合化させるので、好ましい。
また、得られた樹脂被覆金属粒子は、水または水性液で洗浄し、水溶性不純物を除去した後、必要に応じて、樹脂被覆金属粒子の表面に存在している樹脂の良溶媒で洗浄することにより、樹脂被覆金属粒子に結合していない樹脂を除去することが好ましい。
なお、樹脂被覆金属粒子を良溶媒で洗浄した際に、樹脂被覆金属粒子に存在している樹脂同士が絡み合い、樹脂被覆金属粒子を乾燥させたときに、樹脂被覆金属粒子が塊状物になることがある。前記樹脂被覆金属粒子は、必ずしも各粒子がそれぞれ凝集せずに分散している必要がなく、樹脂被覆金属粒子同士が凝集していてもよい。凝集した樹脂被覆金属粒子を解砕する場合には、例えば、乳鉢、カッターミル、フラッシュミル、ピンミルなどの粉砕機を用いてその凝集物を解砕することができる。
樹脂被覆金属粒子を粉体として用いる場合には、例えば、乳鉢や解砕機や粉砕機などを用いて樹脂被覆金属粒子を粉砕し、例えば、好ましくは300μm以下、より好ましくは150μm以下、さらに好ましくは100μm以下の粒子径を有する粉体にすることができるほか、篩の目開きの間隔を制御し、当該篩を通過させることにより、粒子径が揃った樹脂被覆金属粉体を得ることができる。前記粒子径が揃った樹脂被覆金属粉体は、例えば、帯電性を有する電子写真式回路形成における帯電性金属トナーに用いることができる。また、ペイントシェーカー、ボールミルなどの分散機を用いて当該樹脂被覆金属粉体にせん断応力を加えて分散媒中に分散させることによって得られる分散液は、分散媒における樹脂被覆金属粒子の浮遊性が優れていることから、例えば、インクジェット用導電性インキなどに好適に用いることができる。
樹脂被覆金属粒子における樹脂の被覆率は、熱分析によって求めることができる。より具体的には、樹脂被覆金属粒子における樹脂の被覆率は、例えば、熱分析装置として熱重量測定装置〔Bruker社製、品番:TG-DTA2000-SA〕を用い、昇温速度10℃/min、空気雰囲気または窒素気流下(例えば、銅などの酸化されやすい金属の場合には好適)で100℃から500℃に昇温し、式:
〔樹脂の被覆率〕
=〔(100℃での樹脂被覆金属粒子Aの質量)−(500℃での樹脂被覆金属粒子Aの質量)〕÷〔100℃での樹脂被覆金属粒子Aの質量〕×100
に基づいて求めることができる。
樹脂被覆金属粒子における樹脂の被覆率は、樹脂被覆金属粒子の用途などによって異なるので一概には決定することができないことから、その用途などに応じて適宜決定することができる。本発明の樹脂被覆金属粒子の製造方法によって得られた樹脂被覆金属粒子における樹脂の被覆率は、帯電性を十分に付与する観点から、好ましくは0.05質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上であり、また疎水性溶媒中で十分に分散し、浮遊させる観点から、好ましくは0.5質量%以上であり、より好ましくは1質量%以上であり、例えば、不活性雰囲気下で樹脂被覆金属粒子に熱処理を施すことによって当該樹脂被覆金属粒子に含まれている金属粒子同士を接触させ、導電性を容易に付与することができるようにする観点から、好ましくは30質量%以下、より好ましくは10質量%以下、さらに好ましくは5質量%以下である。
樹脂被覆金属粒子に含まれる樹脂の重量平均分子量は、当該樹脂が金属粒子に固定化されているため、直接的に測定することが困難である。
なお、樹脂被覆金属粒子を溶媒(例えば、イソホロンなど)に後述のようにして分散させた場合には、当該樹脂被覆金属粒子をその分散前に洗浄させたときには、その洗浄の程度によるが、樹脂被覆金属粒子に完全には固定化されていない遊離樹脂、当該樹脂被覆金属粒子を当該分散前に洗浄させたときには洗浄で除去されなかった遊離樹脂、および当該分散の際の剪断応力によって金属粒子表面に結合していた樹脂の一部が切断され、当該切断された樹脂が溶媒に遊離する。したがって、この遊離した樹脂の分子量を樹脂被覆金属粒子が有する樹脂の分子量の指標とすることができる。
樹脂被覆金属粒子から溶媒に遊離した樹脂の重量平均分子量は、当該樹脂被覆金属粒子から溶媒に遊離することによって得られた樹脂の分散体を用いてゲルパーミエイションクロマトグラフィーによって測定することができ、測定された分子量分布曲線のピークにおける分子量を当該重量平均分子量とすることができる。
なお、金属粒子の帯電性は、当該金属粒子に付着している樹脂の量によって変動するものと考えられることから、当該樹脂の分子量は、金属粒子の帯電性にあまり関与しないものと考えられる。しかし、樹脂被覆金属粒子を溶媒に分散させることによって得られる分散液を、例えば、インクジェット用インクなどのインクに用いる場合には、当該分散液における樹脂被覆金属粒子の分散安定性(浮遊性)は、前記樹脂の分子量によって変化するものと考えられる。したがって、樹脂被覆金属粒子から溶媒に遊離した樹脂の重量平均分子量は、例えば、溶媒、モノマーなどの分散媒に添加したときに経時とともに沈降しがたくし、浮遊性を向上させる観点から、好ましくは2万〜200万、より好ましくは5万〜100万である。
樹脂被覆金属粒子に被覆されている樹脂は、金属粒子を完全に被覆していてもよく、あるいは点状、縞状などのように金属粒子を部分的に被覆していてもよい。
樹脂被覆金属粒子に被覆されている樹脂の厚さは、特に限定されないが、通常、乾燥状態で1〜200nm程度の範囲内にある。したがって、樹脂被覆金属粒子の直径は、乾燥状態では金属粒子の直径と当該樹脂層の厚さの2倍との和にほぼ等しい。しかし、樹脂被覆金属粒子を分散媒中に分散させた場合には、樹脂被覆金属粒子に存在している樹脂の鎖長が長い場合には、当該樹脂鎖が分散媒を含有し、樹脂被覆金属粒子の外部方向に拡がるので、分散媒中では樹脂被覆金属粒子の粒子径は、見かけ上、実際の粒子径よりも大きくなり、浮遊性が向上するものと考えられる。
以上のようにして、核粒子として比重が比較的高い金属粒子が用いられており、さらに樹脂被覆金属粒子における樹脂量が金属粒子の30質量%以下、好ましくは20質量%以下、より好ましくは10質量%以下、さらに好ましくは5質量%以下と少量であるにもかかわらず、分散媒に分散させたときに経時とともに沈降しがたく浮遊性に優れるという優れた性質を有する樹脂被覆金属粒子を得ることができる。
本発明の製造方法によって得られた樹脂被覆金属粒子は、例えば、帯電性トナー、導電性トナーなどのトナーをはじめ、スクリーン印刷、ハマグリ印刷法などの導電性回路形成用の印刷インクに導電性および分散性を有する粒子として用いることができるほか、インクジェット法に用いられる導電性、分散性および浮遊性(分散安定性)を有するインク成分として用いることができる。
樹脂被覆金属粒子を分散媒に分散させて印刷用インクとして用いる場合には、分散媒として、例えば、疎水性有機溶媒、疎水性モノマー、常温で流動性を有する樹脂などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの分散媒は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。分散媒のなかでは、樹脂被覆金属粒子の分散性を向上させる観点から、疎水性有機溶媒および疎水性モノマーが好ましい。
疎水性有機溶媒としては、例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル、ヘキシレングリコール、テトラヒドロフラン、メチルエチルケトン、イソホロン、ジアセトンアルコール、セロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、ペンテン油、トルエン、キシレン、テルペン油、ベンゼン、シクロヘキサノン、ケロシンなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの疎水性有機溶媒は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。これらの疎水性有機溶媒のなかでは、酢酸エチル、酢酸ブチル、ヘキシレングリコール、テトラヒドロフラン、メチルエチルケトン、イソホロン、ジアセトンアルコール、セロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、ペンテン油、トルエン、キシレンおよびテルペン油が好ましく、酢酸ブチル、ヘキシレングリコール、セロソルブアセテート、イソホロン、ジアセトンアルコール、ジエチルケトン、ブチルセロソルブアセテート、メチルイソブチルケトンおよびジイソブチルケトンがより好ましい。
疎水性モノマーとしては、例えば、スチレンなどの芳香族系モノマー、ペンテンなどの長鎖を有するモノマー、疎水性(メタ)アクリレートなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの疎水性有機溶媒は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
前記疎水性モノマーは、帯電性を向上させる観点から、ジビニルスチレン、メチレンビスアクリルアミド、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートなどの多官能モノマーと併用することができる。
以上のことから、本発明の製造方法によって得られた樹脂被覆金属粒子は、例えば、導電性塗料、顔料、接着剤、トナー、インクなどの用途に用いることが期待されるものである。
次に本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明は、かかる実施例のみに限定されるものではない。
実施例1
撹拌装置、窒素ガス導入管、原料投入口および冷却管を備えた100mL容の4つ口セパラブルフラスコ内に、20質量%に希釈した界面活性剤〔第一工業製薬(株)製、商品名:ハイテノールLA−10〕水溶液0.5gを水20gで希釈したものを入れ、さらに銅粉〔三井金属(株)製、品番:1400Y、平均粒子径:5.5μm、比重:8.9〕50gを入れた。窒素ガス導入管から窒素ガスを流し込みながら混合装置で当該セパラブルフラスコの内容物を撹拌することによって強制的に分散させた。
他方、50mL容のガラス瓶内にシランカップリング剤としてメタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン〔信越化学工業(株)製、品番:KBM503〕0.25gを入れた。当該ガラス瓶内に水6.0gを添加し、さらに酢酸0.02gを添加し、ガラス瓶に蓋をしてスターラーチップを入れ、室温でスターラーを用いて20分間強く撹拌した。得られた加水分解されたカップリング剤の水溶液を撹拌下で前記セパラブルフラスコ内に添加し、さらに約60分間撹拌を続けた。
次に、シクロへキシルメタクリレート2.5gを前記セパラブルフラスコ内に添加し、撹拌しながら窒素気流下で前記セパラブルフラスコを70℃の温浴に入れ、前記セパラブルフラスコの内容物を70℃に昇温させた。重合開始剤として過硫酸アンモニウム0.0125gを水5mLに溶解させた重合開始剤水溶液を10分間ごとに0.5mLずつ前記セパラブルフラスコ内に滴下した後、70℃で2時間撹拌することにより、重合反応を行なった。前記セパラブルフラスコの内容物を50℃以下に冷却した後、円形定量濾紙(JIS P3801 5種C、保留粒子径:1μm)を用いて減圧濾過を行ない、水で再度洗浄し、減圧濾過を行なった。
次に、メタノール100gを前記セパラブルフラスコ内に添加し、洗浄し、減圧濾過を行なった。さらに、酢酸エチル100gを前記セパラブルフラスコ内に添加し、洗浄し、減圧濾過を行なう工程を2回繰り返した。得られた湿潤固形物をステンレス鋼製の皿に拡げ、60℃で約4時間減圧乾燥させた。その後、得られた乾燥物を乳鉢で軽く粉砕した後、目開きが100μmの篩を通過させることにより、樹脂被覆金属粒子Aを得た。
樹脂被覆金属粒子Aにおける樹脂を昇温速度10℃/分、窒素雰囲気下で100℃から500℃まで加熱し、熱重量測定装置〔Bruker社製、品番:TG−DTA2000−SA〕を用いて100℃での樹脂被覆金属粒子Aの質量および500℃での樹脂被覆金属粒子Aの質量を測定し、樹脂被覆金属粒子Aにおける樹脂の被覆率を、式:
〔樹脂の被覆率〕
=〔(100℃での樹脂被覆金属粒子Aの質量)−(500℃での樹脂被覆金属粒子Aの質量)〕
÷〔100℃での樹脂被覆金属粒子Aの質量〕
×100
に基づいて求めた。その結果、樹脂被覆金属粒子Aにおける樹脂の被覆率は、0.7質量%であった。
実施例2
撹拌装置、窒素ガス導入管、原料投入口および冷却管を備えた100mL容の4つ口セパラブルフラスコ内に、20質量%に希釈した界面活性剤〔第一工業製薬(株)製、商品名:ハイテノールLA−10〕水溶液0.5gを水20gで希釈したものを入れ、さらに銅粉〔三井金属(株)製、品番:1400Y、平均粒子径:5.5μm、比重:8.9〕50gを入れた。窒素ガス導入管から窒素ガスを流し込みながら混合装置で当該セパラブルフラスコの内容物を撹拌することによって強制的に分散させた。
他方、50mL容のガラス瓶内にシランカップリング剤としてメタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン〔信越化学工業(株)製、品番:KBM503〕0.10gを入れた。当該ガラス瓶内に水6.0gを添加し、さらに酢酸0.02gを添加し、ガラス瓶に蓋をしてスターラーチップを入れ、室温でスターラーを用いて20分間強く撹拌した。得られた加水分解されたカップリング剤の水溶液を撹拌下で前記セパラブルフラスコ内に添加し、さらに約60分間撹拌を続けた。
次に、シクロへキシルメタクリレート2.5gを前記セパラブルフラスコ内に添加し、撹拌しながら窒素気流下で前記セパラブルフラスコを70℃の温浴に入れ、前記セパラブルフラスコの内容物を70℃に昇温した。重合開始剤として過硫酸アンモニウム0.0125gを水5mLに溶解させた重合開始剤水溶液を10分間ごとに0.5mLずつ前記セパラブルフラスコ内に滴下した後、70℃で2時間撹拌することにより、重合反応を行なった。前記セパラブルフラスコの内容物を50℃以下に冷却した後、円形定量濾紙(JIS P3801 5種C、保留粒子径:1μm)を用いて減圧濾過を行ない、水で再度洗浄し、減圧濾過を行なった。
次に、メタノール100gを前記セパラブルフラスコ内に添加し、洗浄し、減圧濾過を行なった。さらに、酢酸エチル100gを前記セパラブルフラスコ内に添加し、洗浄し、減圧濾過を行なう工程を2回繰り返した。得られた湿潤固形物をステンレス鋼製の皿に拡げ、60℃で約4時間減圧乾燥させた。その後、得られた乾燥物を乳鉢で軽く粉砕した後、目開きが100μmの篩を通過させることにより、樹脂被覆金属粒子Bを得た。
樹脂被覆金属粒子Bにおける樹脂を実施例1と同様にして求めた。その結果、樹脂被覆金属粒子Bにおける樹脂の被覆率は、0.7質量%であった。
実施例3
撹拌装置、窒素ガス導入管、原料投入口および冷却管を備えた100mL容の4つ口セパラブルフラスコ内に、20質量%に希釈した界面活性剤〔第一工業製薬(株)製、商品名:ハイテノールLA−10〕水溶液0.04gを水20gで希釈したものを入れ、さらに銅粉〔三井金属(株)製、品番:1400Y、平均粒子径:5.5μm、比重:8.9〕50gを入れた。窒素ガス導入管から窒素ガスを流し込みながら混合装置で当該セパラブルフラスコの内容物を撹拌することによって強制的に分散させた。
他方、50mL容のガラス瓶内にシランカップリング剤としてメタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン〔信越化学工業(株)製、品番:KBM503〕0.25gを入れた。当該ガラス瓶内に水6.0gを添加し、さらに酢酸0.02gを添加し、ガラス瓶に蓋をしてスターラーチップを入れ、室温でスターラーを用いて20分間強く撹拌した。得られた加水分解されたカップリング剤の水溶液を撹拌下で前記セパラブルフラスコ内に添加し、さらに約60分間撹拌を続けた。
次に、シクロへキシルメタクリレート2.5gを前記セパラブルフラスコ内に添加し、撹拌しながら窒素気流下で前記セパラブルフラスコを70℃の温浴に入れ、前記セパラブルフラスコの内容物を70℃に昇温した。重合開始剤として過硫酸アンモニウム0.0125gを水5mLに溶解させた重合開始剤水溶液を10分間ごとに0.5mLずつ前記セパラブルフラスコ内に滴下した後、70℃で2時間撹拌することにより、重合反応を行なった。前記セパラブルフラスコの内容物を50℃以下に冷却した後、円形定量濾紙(JIS P3801 5種C、保留粒子径:1μm)を用いて減圧濾過を行ない、水で再度洗浄し、減圧濾過を行なった。
次に、メタノール100gを前記セパラブルフラスコ内に添加し、洗浄し、減圧濾過を行なった。さらに、酢酸エチル100gを前記セパラブルフラスコ内に添加し、洗浄し、減圧濾過を行なう工程を2回繰り返した。得られた湿潤固形物をステンレス鋼製の皿に拡げ、60℃で約4時間減圧乾燥させた。その後、得られた乾燥物を乳鉢で軽く粉砕した後、目開きが100μmの篩を通過させることにより、樹脂被覆金属粒子Cを得た。
樹脂被覆金属粒子Cにおける樹脂の被覆率を実施例1と同様にして求めた。その結果、樹脂被覆金属粒子Cにおける樹脂の被覆率は、0.6質量%であった。
実施例4
撹拌装置、窒素ガス導入管、原料投入口および冷却管を備えた100mL容の4つ口セパラブルフラスコ内に20質量%に希釈した界面活性剤〔第一工業製薬(株)製、商品名:ハイテノールLA−10〕水溶液0.5gを水20gで希釈したものを入れ、さらに銅粉〔三井金属(株)製、品番:1400Y、平均粒子径:5.5μm、比重:8.9〕50gを入れた。窒素ガス導入管から窒素ガスを流し込みながら混合装置で当該セパラブルフラスコの内容物を撹拌することによって強制的に分散させた。
他方、50mL容のガラス瓶内にシランカップリング剤としてメタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン〔信越化学工業(株)製、品番:KBM503〕0.25gを入れた。当該ガラス瓶内に水6.0gを添加し、さらに酢酸0.02gを添加し、ガラス瓶に蓋をしてスターラーチップを入れ、室温でスターラーを用いて20分間強く撹拌した。得られた加水分解されたカップリング剤の水溶液を撹拌下で前記セパラブルフラスコ内に添加し、さらに約60分間撹拌を続けた。
次に、シクロへキシルメタクリレート2.5gを前記セパラブルフラスコ内に添加し、撹拌しながら窒素気流下で前記セパラブルフラスコを70℃の温浴に入れ、前記セパラブルフラスコの内容物を70℃に昇温した。重合開始剤として過硫酸アンモニウム0.0125gを水5mLに溶解させた重合開始剤水溶液を一括して前記セパラブルフラスコ内に添加した後、70℃で2時間撹拌することにより、重合反応を行なった。前記セパラブルフラスコの内容物を50℃以下に冷却した後、円形定量濾紙(JIS P3801 5種C、保留粒子径:1μm)を用いて減圧濾過を行ない、水で再度洗浄し、減圧濾過を行なった。
次に、メタノール100gを前記セパラブルフラスコ内に添加し、洗浄し、減圧濾過を行なった。さらに、酢酸エチル100gを前記セパラブルフラスコ内に添加し、洗浄し、減圧濾過を行なう工程を2回繰り返した。得られた湿潤固形物をステンレス鋼製の皿に拡げ、60℃で約4時間減圧乾燥させた。その後、得られた乾燥物を乳鉢で軽く粉砕した後、目開きが100μmの篩を通過させることにより、樹脂被覆金属粒子Dを得た。
樹脂被覆金属粒子Dにおける樹脂の被覆率を実施例1と同様にして求めた。その結果、樹脂被覆金属粒子Dにおける樹脂の被覆率は、0.6質量%であった。
実施例5
撹拌装置、窒素ガス導入管、原料投入口および冷却管を備えた100mL容の4つ口セパラブルフラスコ内に、20質量%に希釈した界面活性剤〔第一工業製薬(株)製、商品名:ハイテノールLA−10〕水溶液0.5gを水20gで希釈したものを入れ、さらに銅粉〔三井金属(株)製、品番:1400Y、平均粒子径:5.5μm、比重:8.9〕50gを入れた。窒素ガス導入管から窒素ガスを流し込みながら混合装置で当該セパラブルフラスコの内容物を撹拌することによって強制的に分散させた。
他方、50mL容のガラス瓶内にシランカップリング剤としてメタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン〔信越化学工業(株)製、品番:KBM503〕0.25gを入れた。当該ガラス瓶内に水6.0gを添加し、さらに酢酸0.02gを添加し、ガラス瓶に蓋をしてスターラーチップを入れ、室温でスターラーを用いて20分間強く撹拌した。得られた加水分解されたカップリング剤の水溶液を撹拌下で前記セパラブルフラスコ内に添加し、さらに約60分間撹拌を続けた。
次に、シクロへキシルメタクリレート2.5gを前記セパラブルフラスコ内に添加し、撹拌しながら窒素気流下で前記セパラブルフラスコを70℃の温浴に入れ、前記セパラブルフラスコの内容物を70℃に昇温した。重合開始剤として過硫酸アンモニウム0.025gを水5mLに溶解させた重合開始剤水溶液を10分間ごとに0.5mLずつ前記セパラブルフラスコ内に滴下した後、70℃で2時間撹拌することにより、重合反応を行なった。前記セパラブルフラスコの内容物を50℃以下に冷却した後、円形定量濾紙(JIS P3801 5種C、保留粒子径:1μm)を用いて減圧濾過を行ない、水で再度洗浄し、減圧濾過を行なった。
次に、メタノール100gを前記セパラブルフラスコ内に添加し、洗浄し、減圧濾過を行なった。さらに、酢酸エチル100gを前記セパラブルフラスコ内に添加し、洗浄し、減圧濾過を行なう工程を2回繰り返した。得られた湿潤固形物をステンレス鋼製の皿に拡げ、60℃で約4時間減圧乾燥させた。その後、得られた乾燥物を乳鉢で軽く粉砕した後、目開きが100μmの篩を通過させることにより、樹脂被覆金属粒子Eを得た。
樹脂被覆金属粒子Eにおける樹脂の被覆率を実施例1と同様にして求めた。その結果、樹脂被覆金属粒子Eにおける樹脂の被覆率は、0.3質量%であった。
実施例6
撹拌装置、窒素ガス導入管、原料投入口および冷却管を備えた100mL容の4つ口セパラブルフラスコ内に、20質量%に希釈した界面活性剤〔第一工業製薬(株)製、商品名:ハイテノールLA−10〕水溶液0.5gを水20gで希釈したものを入れ、さらに銅粉〔三井金属(株)製、品番:1400Y、平均粒子径:5.5μm、比重:8.9〕50gを入れた。窒素ガス導入管から窒素ガスを流し込みながら混合装置で当該セパラブルフラスコの内容物を撹拌することによって強制的に分散させた。
他方、50mL容のガラス瓶内にシランカップリング剤としてメタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン〔信越化学工業(株)製、品番:KBM503〕0.25gを入れた。当該ガラス瓶内に水6.0gを添加し、さらに酢酸0.02gを添加し、ガラス瓶に蓋をしてスターラーチップを入れ、室温でスターラーを用いて20分間強く撹拌した。得られた加水分解されたカップリング剤の水溶液を撹拌下で前記セパラブルフラスコ内に添加し、さらに約60分間撹拌を続けた。
次に、シクロへキシルメタクリレート2.5gを前記セパラブルフラスコ内に添加し、撹拌しながら窒素気流下で前記セパラブルフラスコを70℃の温浴に入れ、前記セパラブルフラスコの内容物を70℃に昇温した。重合開始剤として過硫酸アンモニウム0.05gを水5mLに溶解させた重合開始剤水溶液を10分間ごとに0.5mLずつ前記セパラブルフラスコ内に滴下した後、70℃で2時間撹拌することにより、重合反応を行なった。前記セパラブルフラスコの内容物を50℃以下に冷却した後、円形定量濾紙(JIS P3801 5種C、保留粒子径:1μm)を用いて減圧濾過を行ない、水で再度洗浄し、減圧濾過を行なった。
次に、メタノール100gを前記セパラブルフラスコ内に添加し、洗浄し、減圧濾過を行なった。さらに、酢酸エチル100gを前記セパラブルフラスコ内に添加し、洗浄し、減圧濾過を行なう工程を2回繰り返した。得られた湿潤固形物をステンレス鋼製の皿に拡げ、60℃で約4時間減圧乾燥させた。その後、得られた乾燥物を乳鉢で軽く粉砕した後、目開きが100μmの篩を通過させることにより、樹脂被覆金属粒子Fを得た。
樹脂被覆金属粒子Fにおける樹脂の被覆率を実施例1と同様にして求めた。その結果、樹脂被覆金属粒子Fにおける樹脂の被覆率は、0.1質量%であった。
実施例7
撹拌装置、窒素ガス導入管、原料投入口および冷却管を備えた100mL容の4つ口セパラブルフラスコ内に、20質量%に希釈した界面活性剤〔第一工業製薬(株)製、商品名:ハイテノールLA−10〕水溶液0.5gを水20gで希釈したものを入れ、さらに銅粉〔三井金属(株)製、品番:1400Y、平均粒子径:5.5μm、比重:8.9〕50gを入れた。窒素ガス導入管から窒素ガスを流し込みながら混合装置で当該セパラブルフラスコの内容物を撹拌することによって強制的に分散させた。
他方、50mL容のガラス瓶内にシランカップリング剤としてメタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン〔信越化学工業(株)製、品番:KBM503〕0.25gを入れた。当該ガラス瓶内に水6.0gを添加し、さらに25質量%アンモニア水0.050gを添加し、ガラス瓶に蓋をしてスターラーチップを入れ、室温でスターラーを用いて20分間強く撹拌した。得られた加水分解されたカップリング剤の水溶液を撹拌下で前記セパラブルフラスコ内に添加し、さらに約60分間撹拌を続けた。
次に、シクロへキシルメタクリレート2.5gを前記セパラブルフラスコ内に添加し、撹拌しながら窒素気流下で前記セパラブルフラスコを70℃の温浴に入れ、前記セパラブルフラスコの内容物を70℃に昇温させた。重合開始剤として過硫酸アンモニウム0.0125gを水5mLに溶解させた重合開始剤水溶液を10分間ごとに0.5mLずつ前記セパラブルフラスコ内に滴下した後、70℃で2時間撹拌することにより、重合反応を行なった。前記セパラブルフラスコの内容物を50℃以下に冷却した後、円形定量濾紙(JIS P3801 5種C、保留粒子径:1μm)を用いて減圧濾過を行ない、水で再度洗浄し、減圧濾過を行なった。
次に、メタノール100gを前記セパラブルフラスコ内に添加し、洗浄し、減圧濾過を行なった。さらに、酢酸エチル100gを前記セパラブルフラスコ内に添加し、洗浄し、減圧濾過を行なう工程を2回繰り返した。得られた湿潤固形物をステンレス鋼製の皿に拡げ、60℃で約4時間減圧乾燥させた。その後、得られた乾燥物を乳鉢で軽く粉砕した後、目開きが100μmの篩を通過させることにより、樹脂被覆金属粒子Gを得た。
樹脂被覆金属粒子Gにおける樹脂の被覆率を実施例1と同様にして求めた。その結果、樹脂被覆金属粒子Gにおける樹脂の被覆率は、1.0質量%であった。
実施例8
撹拌装置、窒素ガス導入管、原料投入口および冷却管を備えた100mL容の4つ口セパラブルフラスコ内に、20質量%に希釈した界面活性剤〔第一工業製薬(株)製、商品名:ハイテノールLA−10〕水溶液0.5gを水20gで希釈したものを入れ、さらに銅粉〔DOWAエレクトロニクス(株)製、無垢銅粉、タイプT、平均粒子径:5.7μm、比重:8.9〕50gを入れた。窒素ガス導入管から窒素ガスを流し込みながら混合装置で当該セパラブルフラスコの内容物を撹拌することによって強制的に分散させた。
他方、50mL容のガラス瓶内にシランカップリング剤としてアリロキシプロピルトリメトキシシラン〔信越化学工業(株)製、品番:KBM5103〕0.25gを入れた。当該ガラス瓶内に水6.0gを添加し、さらに酢酸0.02gを添加し、ガラス瓶に蓋をしてスターラーチップを入れ、室温でスターラーを用いて20分間強く撹拌した。得られた加水分解されたカップリング剤の水溶液を撹拌下で前記セパラブルフラスコ内に添加し、さらに約60分間撹拌を続けた。
次に、スチレン1.0gおよびp-メトキシメトキシスチレン1.0gを前記セパラブルフラスコ内に添加し、撹拌しながら窒素気流下で前記セパラブルフラスコを70℃の温浴に入れ、前記セパラブルフラスコの内容物を70℃に昇温させた。重合開始剤として過硫酸アンモニウム0.0125gを水5mLに溶解させた重合開始剤水溶液を10分間ごとに0.5mLずつ前記セパラブルフラスコ内に滴下した後、70℃で2時間撹拌することにより、重合反応を行なった。前記セパラブルフラスコの内容物を50℃以下に冷却した後、円形定量濾紙(JIS P3801 5種C、保留粒子径:1μm)を用いて減圧濾過を行ない、水で再度洗浄し、減圧濾過を行なった。
次に、メタノール100gを前記セパラブルフラスコ内に添加し、洗浄し、減圧濾過を行なった。さらに、酢酸エチル100gを前記セパラブルフラスコ内に添加し、洗浄し、減圧濾過を行なう工程を2回繰り返した。得られた湿潤固形物をステンレス鋼製の皿に拡げ、60℃で約4時間減圧乾燥させた。その後、得られた乾燥物を乳鉢で軽く粉砕した後、目開きが100μmの篩を通過させることにより、樹脂被覆金属粒子Hを得た。
樹脂被覆金属粒子Hにおける樹脂の被覆率を実施例1と同様にして求めた。その結果、樹脂被覆金属粒子Hにおける樹脂の被覆率は、0.3質量%であった。
実施例9
撹拌装置、窒素ガス導入管、原料投入口および冷却管を備えた100mL容の4つ口セパラブルフラスコ内に、20質量%に希釈した界面活性剤〔第一工業製薬(株)製、商品名:ハイテノールLA−10〕水溶液0.5gを水20gで希釈したものを入れ、さらに銅粉〔DOWAエレクトロニクス(株)製、球状銅粉、タイプF、平均粒子径:0.7μm、比重:8.9〕20gを入れた。窒素ガス導入管から窒素ガスを流し込みながら混合装置で当該セパラブルフラスコの内容物を撹拌することによって強制的に分散させた。
他方、50mL容のガラス瓶内にシランカップリング剤としてメタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン〔信越化学工業(株)製、品番:KBM503〕0.10gを入れた。当該ガラス瓶内に水6.0gを添加し、さらに酢酸0.060gを添加し、ガラス瓶に蓋をしてスターラーチップを入れ、室温でスターラーを用いて20分間強く撹拌した。得られた加水分解されたカップリング剤の水溶液を撹拌下で前記セパラブルフラスコ内に添加し、さらに約120分間撹拌を続けた。
次に、シクロへキシルメタクリレート2.0gを前記セパラブルフラスコ内に添加し、撹拌しながら窒素気流下で前記セパラブルフラスコを70℃の温浴に入れ、前記セパラブルフラスコの内容物を70℃に昇温した。重合開始剤として過硫酸アンモニウム0.005gを水5mLに溶解させた重合開始剤水溶液を20分間ごとに0.5mLずつ前記セパラブルフラスコ内に滴下した後、70℃で2時間撹拌することにより、重合反応を行なった。前記セパラブルフラスコの内容物を50℃以下に冷却した後、フッ素樹脂(ポリテトラフルオロエチレン)製のメンブレンフィルター〔アドバンテック東洋(株)製、グレード:H010A090C、孔径:0.1μm〕を用いて減圧濾過を行ない、水で再度洗浄し、減圧濾過を行なった。
次に、メタノール40gを前記セパラブルフラスコ内に添加し、洗浄し、減圧濾過を行なった。さらに、酢酸エチル40gを前記セパラブルフラスコ内に添加し、洗浄し、減圧濾過を行なう工程を2回繰り返した。得られた湿潤固形物をステンレス鋼製の皿に拡げ、60℃で約4時間減圧乾燥させた。その後、得られた乾燥物を乳鉢で軽く粉砕した後、目開きが100μmの篩を通過させることにより、樹脂被覆金属粒子Iを得た。
樹脂被覆金属粒子Iにおける樹脂の被覆率を実施例1と同様にして求めた。その結果、樹脂被覆金属粒子Iにおける樹脂の被覆率は、1.1質量%であった。
実施例10
撹拌装置、窒素ガス導入管、原料投入口および冷却管を備えた100mL容の4つ口セパラブルフラスコ内に、銅粉〔DOWAエレクトロニクス(株)製、球状銅粉 タイプF、平均粒子径:0.7μm、比重:8.9〕20gを入れた。
他方、50mL容のガラス瓶内にシランカップリング剤としてメタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン〔信越化学工業(株)製、品番:KBM503〕0.10gを入れた。当該ガラス瓶内に水6.0gを添加し、さらに酢酸0.012gを添加し、ガラス瓶に蓋をしてスターラーチップを入れ、室温でスターラーを用いて20分間強く撹拌することにより、加水分解したシランカップリング剤溶液を得た。
次に、前記で得られたシランカップリング剤溶液に、20質量%に希釈した界面活性剤〔第一工業製薬(株)製、商品名:ハイテノールLA−10〕水溶液0.5gを水20gで希釈した水溶液を添加し、得られた溶液を、前記セパラブルフラスコ内の銅粉上に注ぎ、すぐに当該セパラブルフラスコの上蓋をセットし、冷却管を設置し、フラスコ内の雰囲気を窒素ガスに置換した後、混合装置で撹拌することによって強制的に分散させ、約120分間撹拌を続けた。
次に、シクロへキシルメタクリレート1.5gを前記セパラブルフラスコ内に添加し、撹拌しながら窒素気流下で前記セパラブルフラスコを70℃の温浴に入れ、前記セパラブルフラスコの内容物を70℃に昇温した。重合開始剤として過硫酸アンモニウム0.0075gを水5mLに溶解させた重合開始剤水溶液を20分間ごとに0.5mLずつ前記セパラブルフラスコ内に滴下した後、70℃で2時間撹拌することにより、重合反応を行なった。前記セパラブルフラスコの内容物を50℃以下に冷却した後、フッ素樹脂(ポリテトラフルオロエチレン)製のメンブレンフィルター〔アドバンテック東洋(株)製、グレード:H010A090C、孔径:0.1μm〕を用いて減圧濾過を行ない、水で再度洗浄し、減圧濾過を行なった。
次に、メタノール40gを前記セパラブルフラスコ内に添加し、洗浄し、減圧濾過を行なった。さらに、酢酸エチル40gを前記セパラブルフラスコ内に添加し、洗浄し、減圧濾過を行なう工程を2回繰り返した。得られた湿潤固形物をステンレス鋼製の皿に拡げ、60℃で約4時間減圧乾燥させた。その後、得られた乾燥物を乳鉢で軽く粉砕した後、目開きが100μmの篩を通過させることにより、樹脂被覆金属粒子Jを得た。
樹脂被覆金属粒子Jにおける樹脂の被覆率を実施例1と同様にして求めた。その結果、樹脂被覆金属粒子Jにおける樹脂の被覆率は、0.8質量%であった。
実施例11
撹拌装置、窒素ガス導入管、原料投入口および冷却管を備えた100mL容の4つ口セパラブルフラスコ内に、20質量%に希釈した界面活性剤〔第一工業製薬(株)製、商品名:ハイテノールLA−10〕水溶液0.5gを水20gで希釈したものを入れ、さらに銅粉〔DOWAエレクトロニクス(株)製、球状銅粉、タイプF、平均粒子径:0.7μm、比重:8.9〕20gを入れた。窒素ガス導入管から窒素ガスを流し込みながら混合装置で当該セパラブルフラスコの内容物を撹拌することによって強制的に分散させた。
他方、50mL容のガラス瓶内にシランカップリング剤としてメタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン〔信越化学工業(株)製、品番:KBM503〕0.10gを入れた。当該ガラス瓶内に水6.0gを添加し、さらに酢酸0.012gを添加し、ガラス瓶に蓋をしてスターラーチップを入れ、室温でスターラーを用いて20分間強く撹拌した。得られた加水分解されたカップリング剤の水溶液を撹拌下で前記セパラブルフラスコ内に添加し、さらに約120分間撹拌を続けた。
次に、シクロへキシルメタクリレート1.0gを前記セパラブルフラスコ内に添加し、撹拌しながら窒素気流下で前記セパラブルフラスコを70℃の温浴に入れ、前記セパラブルフラスコの内容物を70℃に昇温した。重合開始剤として過硫酸アンモニウム0.005gを水5mLに溶解させた重合開始剤水溶液を20分間ごとに0.5mLずつ前記セパラブルフラスコ内に滴下した後、70℃で2時間撹拌することにより、重合反応を行なった。前記セパラブルフラスコの内容物を50℃以下に冷却した後、フッ素樹脂(ポリテトラフルオロエチレン)製のメンブレンフィルター〔アドバンテック東洋(株)製、グレード:H010A090C、孔径:0.1μm〕を用いて減圧濾過を行ない、水で再度洗浄し、減圧濾過を行なった。
次に、メタノール40gを前記セパラブルフラスコ内に添加し、洗浄し、減圧濾過を行なった。さらに、酢酸エチル40gを前記セパラブルフラスコ内に添加し、洗浄し、減圧濾過を行なう工程を2回繰り返した。得られた湿潤固形物をステンレス鋼製の皿に拡げ、60℃で約4時間減圧乾燥させた。その後、得られた乾燥物を乳鉢で軽く粉砕した後、目開きが100μmの篩を通過させることにより、樹脂被覆金属粒子Kを得た。
樹脂被覆金属粒子Kにおける樹脂の被覆率を実施例1と同様にして求めた。その結果、樹脂被覆金属粒子Kにおける樹脂の被覆率は、0.5質量%であった。
実施例12
撹拌装置、窒素ガス導入管、原料投入口および冷却管を備えた100mL容の4つ口セパラブルフラスコ内に、銀コート銅粉〔DOWAエレクトロニクス(株)製、銀の含有率:10質量%、タイプF、平均粒子径:0.8μm、比重:9.0〕20gを入れた。セパラブルフラスコ内の雰囲気を窒素ガスに置換した後、20質量%に希釈した界面活性剤〔第一工業製薬(株)製、商品名:ハイテノールLA−10〕水溶液0.08gを水20gで希釈したものをセパラブルフラスコ内に添加し銀コート銅粉と混合した。得られた混合物を混合装置で撹拌することによって強制的に分散させた。
他方、50mL容のガラス瓶内にシランカップリング剤としてメタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン〔信越化学工業(株)製、品番:KBM503〕0.20gを入れた。当該ガラス瓶内に水6.0gを添加し、さらに酢酸0.012gを添加し、ガラス瓶に蓋をしてスターラーチップを入れ、室温でスターラーを用いて20分間強く撹拌した。得られた加水分解されたカップリング剤の水溶液を撹拌下で前記セパラブルフラスコ内に添加し、さらに約120分間撹拌を続けた。
次に、シクロへキシルメタクリレート1.3gを前記セパラブルフラスコ内に添加し、撹拌しながら窒素気流下で前記セパラブルフラスコを70℃の温浴に入れ、前記セパラブルフラスコの内容物を70℃に昇温した。重合開始剤として過硫酸アンモニウム0.0065gを水5mLに溶解させた重合開始剤水溶液を20分間ごとに0.5mLずつ前記セパラブルフラスコ内に滴下した後、70℃で2時間撹拌することにより、重合反応を行なった。前記セパラブルフラスコの内容物を50℃以下に冷却した後、フッ素樹脂(ポリテトラフルオロエチレン)製のメンブレンフィルター〔アドバンテック東洋(株)製、グレード:H010A090C、孔径:0.1μm〕を用いて減圧濾過を行ない、水で再度洗浄し、減圧濾過を行なった。
次に、メタノール40gを前記セパラブルフラスコ内に添加し、洗浄し、減圧濾過を行なった。さらに、酢酸エチル40gを前記セパラブルフラスコ内に添加し、洗浄し、減圧濾過を行なう工程を2回繰り返した。得られた湿潤固形物をステンレス鋼製の皿に拡げ、60℃で約4時間減圧乾燥させた。その後、得られた乾燥物をスパチュラで軽く解砕するだけで樹脂被覆金属粒子Lが得られた。この樹脂被覆金属粒子Lは、目開きが150μmの篩を容易に通過させることができた。
樹脂被覆金属粒子Lにおける樹脂の被覆率を実施例1と同様にして求めた。その結果、樹脂被覆金属粒子Lにおける樹脂の被覆率は、0.8質量%であった。
実施例13
撹拌装置、窒素ガス導入管、原料投入口および冷却管を備えた100mL容の4つ口セパラブルフラスコ内に、銀粉〔DOWAエレクトロニクス(株)製、品番:AG−2−1C、平均粒子径:0.5μm、比重:10.3〕10gを入れた。セパラブルフラスコ内の雰囲気を窒素ガスに置換した後、20質量%に希釈した界面活性剤〔第一工業製薬(株)製、商品名:ハイテノールLA−10〕水溶液0.12gを水10gで希釈したものをセパラブルフラスコ内に添加し、銀粉と混合した。得られた混合物を混合装置で撹拌することによって強制的に分散させた。
他方、50mL容のガラス瓶内にシランカップリング剤としてメタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン〔信越化学工業(株)製、品番:KBM503〕0.058gを入れた。当該ガラス瓶内に水6.0gを添加し、さらに酢酸0.012gを添加し、ガラス瓶に蓋をしてスターラーチップを入れ、室温でスターラーを用いて20分間強く撹拌した。得られた加水分解されたカップリング剤の水溶液を撹拌下で前記セパラブルフラスコ内に添加し、さらに約120分間撹拌を続けた。
次に、シクロへキシルメタクリレート1.0gを前記セパラブルフラスコ内に添加し、撹拌しながら窒素気流下で前記セパラブルフラスコを70℃の温浴に入れ、前記セパラブルフラスコの内容物を70℃に昇温した。重合開始剤として過硫酸アンモニウム0.005gを水5mLに溶解させた重合開始剤水溶液を20分間ごとに0.5mLずつ前記セパラブルフラスコ内に滴下した後、70℃で2時間撹拌することにより、重合反応を行なった。前記セパラブルフラスコの内容物を50℃以下に冷却した後、フッ素樹脂(ポリテトラフルオロエチレン)製のメンブレンフィルター〔アドバンテック東洋(株)製、グレード:H010A090C、孔径:0.1μm〕を用いて減圧濾過を行ない、水で再度洗浄し、減圧濾過を行なった。
次に、メタノール40gを前記セパラブルフラスコ内に添加し、洗浄し、減圧濾過を行なった。さらに、酢酸エチル40gを前記セパラブルフラスコ内に添加し、洗浄し、減圧濾過を行なう工程を2回繰り返した。得られた湿潤固形物をステンレス鋼製の皿に拡げ、60℃で約4時間減圧乾燥させた。その後、得られた乾燥物を乳鉢で軽く粉砕した後、目開きが100μmの篩を通過させることにより、樹脂被覆金属粒子Mを得た。
樹脂被覆金属粒子Mにおける樹脂の被覆率を実施例1と同様にして求めた。その結果、樹脂被覆金属粒子Mにおける樹脂の被覆率は、3.85質量%であった。
実施例14
撹拌装置、窒素ガス導入管、原料投入口および冷却管を備えた100mL容の4つ口セパラブルフラスコ内に、20質量%に希釈した界面活性剤〔第一工業製薬(株)製、商品名:ハイテノールLA−10〕水溶液0.1gを水20gで希釈したものを入れ、さらにアルミニウム粉〔東洋アルミニウム(株)製、イモ形状、平均粒子径:4.5μm、比重:2.7〕15gを入れた。窒素ガス導入管から窒素ガスを流し込みながら混合装置で当該セパラブルフラスコの内容物を撹拌することによって強制的に分散させた。
他方、50mL容のガラス瓶内にシランカップリング剤としてメタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン〔信越化学工業(株)製、品番:KBM503〕0.075gを入れた。当該ガラス瓶内に水6.0gを添加し、さらに酢酸0.012gを添加し、ガラス瓶に蓋をしてスターラーチップを入れ、室温でスターラーを用いて20分間強く撹拌した。得られた加水分解されたカップリング剤の水溶液を撹拌下で前記セパラブルフラスコ内に添加し、さらに約120分間撹拌を続けた。
次に、シクロへキシルメタクリレート0.5gを前記セパラブルフラスコ内に添加し、撹拌しながら窒素気流下で前記セパラブルフラスコを70℃の温浴に入れ、前記セパラブルフラスコの内容物を70℃に昇温した。重合開始剤として過硫酸アンモニウム0.0025gを水5mLに溶解させた重合開始剤水溶液を20分間ごとに0.5mLずつ前記セパラブルフラスコ内に滴下した後、70℃で2時間撹拌することにより、重合反応を行なった。前記セパラブルフラスコの内容物を50℃以下に冷却した後、円形定量濾紙(JIS P3801 5種C、保留粒子径:1μm)を用いて減圧濾過を行ない、水で再度洗浄し、減圧濾過を行なった。
次に、メタノール40gを前記セパラブルフラスコ内に添加し、洗浄し、減圧濾過を行なった。さらに、酢酸エチル40gを前記セパラブルフラスコ内に添加し、洗浄し、減圧濾過を行なう工程を2回繰り返した。得られた湿潤固形物をステンレス鋼製の皿に拡げ、60℃で約4時間減圧乾燥させた。その後、得られた乾燥物を乳鉢で軽く粉砕した後、目開きが100μmの篩を通過させることにより、樹脂被覆金属粒子Nを得た。
樹脂被覆金属粒子Nにおける樹脂の被覆率を実施例1と同様にして求めた。その結果、樹脂被覆金属粒子Nにおける樹脂の被覆率は、3.1質量%であった。
比較例1
撹拌装置、窒素ガス導入管、原料投入口および冷却管を備えた100mL容の4つ口セパラブルフラスコ内に、20質量%に希釈した界面活性剤〔第一工業製薬(株)製、商品名:ハイテノールLA−10〕水溶液0.5gを水26gで希釈したものを入れ、さらに銅粉〔三井金属(株)製、品番:1400Y、平均粒子径:5.5μm、比重:8.9〕50gを入れた後、シランカップリング剤としてメタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン〔信越化学工業(株)製、品番:KBM503〕0.25gを入れた。窒素ガス導入管から窒素ガスを流し込みながら混合装置で当該セパラブルフラスコの内容物を撹拌することによって強制的に分散させた後、当該セパラブルフラスコ内に酢酸0.25gを添加し、60分間攪拌を続けた。
次に、シクロへキシルメタクリレート2.5gを前記セパラブルフラスコ内に添加し、撹拌しながら窒素気流下で前記セパラブルフラスコを70℃の温浴に入れ、前記セパラブルフラスコの内容物を70℃に昇温させた。重合開始剤として過硫酸アンモニウム0.0125gを水5mLに溶解させた重合開始剤水溶液を10分間ごとに0.5mLずつ前記セパラブルフラスコ内に滴下した後、70℃で2時間撹拌することにより、重合反応を行なった。前記セパラブルフラスコの内容物を50℃以下に冷却した後、円形定量濾紙(JIS P3801 5種C、保留粒子径:1μm)を用いて減圧濾過を行ない、水で再度洗浄し、減圧濾過を行なった。
次に、メタノール40gを前記セパラブルフラスコ内に添加し、洗浄し、減圧濾過を行なった。さらに、酢酸エチル40gを前記セパラブルフラスコ内に添加し、洗浄し、減圧濾過を行なう工程を2回繰り返した。得られた湿潤固形物をステンレス鋼製の皿に拡げ、60℃で約4時間減圧乾燥させた。その後、得られた乾燥物を乳鉢で軽く粉砕した後、目開きが100μmの篩を通過させることにより、樹脂被覆金属粒子Oを得た。
樹脂被覆金属粒子Oにおける樹脂の被覆率を実施例1と同様にして求めた。その結果、樹脂被覆金属粒子Oにおける樹脂の被覆率は、0質量%であった。
比較例2
樹脂被覆金属粒子の代わりに、銅粉〔三井金属(株)製、品番:1400Y、平均粒子径:5.5μm、比重:8.9〕を用いた。
比較例3
樹脂被覆金属粒子の代わりに、銅粉〔DOWAエレクトロニクス(株)製、銅粉 タイプF、平均粒子径:5.7μm、比重:8.9〕を用いた。
比較例4
樹脂被覆金属粒子の代わりに、銅粉〔DOWAエレクトロニクス(株)製、球状銅粉 タイプF、平均粒子径:0.7μm、比重:8.9〕を用いた。
比較例5
樹脂被覆金属粒子の代わりに、銀コート銅粉〔DOWAエレクトロニクス(株)製、銀の含有率:10質量%、タイプF、平均粒子径:0.8μm、比重:9.0〕を用いた。
比較例6
樹脂被覆金属粒子の代わりに、銀粉〔DOWAエレクトロニクス(株)製、品番:AG−2−1C、平均粒子径:0.5μm、比重:10.3〕を用いた。
比較例7
樹脂被覆金属粒子の代わりに、アルミニウム粉〔東洋アルミにウム(株)製、イモ形状、平均粒子径:4.5μm、比重:2.7〕を用いた。
次に、各実施例または各比較例で得られた樹脂被覆金属粒子または金属粒子の物性を以下の方法に基づいて調べた。その結果を表1に示す。
〔撥水性〕
大気中で20℃の水約5mLを入れた10mL容のキャップ付きガラス製スクリュー管内に樹脂被覆金属粒子または金属粒子約20mgを入れ、水面に浮くか沈むかを観察し、以下の評価基準に基づいて評価した。
(評価基準)
◎:すべての粉末が水面にあり、振動を与えても沈まない。
〇:ほとんどの粉末が水面に浮くが、振動を与えることにより、その一部が沈む。
△:ほとんどの粉末が水面に浮くが、振動を与えることにより、半分以上が沈降する。
×:ほとんどの粒子が速やかに沈降する。
〔耐酸化性〕
大気中で20℃の水約5mLを入れた10mL容のキャップ付きガラス製スクリュー管内に樹脂被覆金属粒子または金属粒子約20mgを入れ、そのままの状態で120時間放置した後、樹脂被覆金属粒子または金属粒子の表面状態を目視で観察し、以下の評価基準に基づいて評価した。
(評価基準)
○:粒子の表面に錆がまったく認められない。
△:粒子の表面の一部に錆が認められる。
×:粒子の表面が変色しており、明らかに錆が認められる。
〔粒子の表面状態〕
フィールドエミッション型走査型電子顕微鏡〔(株)日立製作所製、品番:FE−SEM S−4800〕およびフィールドエミッション型透過型電子顕微鏡装置〔日本電子(株)製、品番:FE−TEM JEM−2100F〕を使用い、50000〜100000倍の倍率で樹脂被覆金属粒子および金属粒子の表面のポリマー層の有無を調べ、以下の評価基準に基づいて評価した。
(評価基準)
○:粒子表面にポリマー層あり
×:粒子表面にポリマー層なし
以上の結果から、各実施例によれば、核粒子として金属粒子を用いて樹脂被覆金属粒子を製造する際に、金属粒子の表面が空気と直接接触することを回避し、水性溶媒中での操作で樹脂の被覆量を容易に調整することができ、さらに金属粒子として酸化しやすい金属粒子を用いた場合であっても当該金属粒子の表面の酸化が抑制されることから、簡易な操作で樹脂被覆金属粒子を製造することができることがわかる。
本発明の製造方法によって得られた樹脂被覆金属粒子は、例えば、塗料、インキ、接着剤、トナー、光学材料、電子材料、化粧料などの用途に用いることが期待されるほか、電気表示装置用粒子などとして用いることにも期待されるものである。

Claims (2)

  1. 金属粒子の表面に樹脂が被覆された樹脂被覆金属粒子を製造する方法であって、カップリング剤として重合性基を有する加水分解性カップリング剤を用い、当該カップリング剤を水性媒体中で加水分解させ、得られたカップリング剤の加水分解溶液と金属粒子またはその分散液とを界面活性剤の存在下で混合し、得られた混合物中でモノマー成分を重合させることを特徴とする樹脂被覆金属粒子の製造方法。
  2. 請求項1に記載の樹脂被覆金属粒子の製造方法によって得られた樹脂被覆金属粒子であって、樹脂の被覆率が0.05〜30質量%であることを特徴とする樹脂被覆金属粒子。
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