JP4452237B2 - アゾ化合物及びその塩 - Google Patents

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Description

本発明は、アゾ化合物及びその塩、並びにそれらのいずれかを含有してなる新規な染料系偏光膜に関する。
光の透過・遮へい機能を有する偏光板は、光のスイッチング機能を有する液晶とともに液晶ディスプレイ(LCD)等の表示装置の基本的な構成要素である。このLCDの適用分野も初期の頃の電卓および時計等の小型機器から、ノートパソコン、ワープロ、液晶プロジェクタ、液晶テレビ、カーナビゲーションおよび屋内外の計測機器等の広範囲に広がっている。それに伴って、低温から高温、低湿度から高湿度、低光量から高光量の幅広い条件で使用されることから、偏光性能が高くかつ耐久性に優れた偏光板が求められている。
現在、偏光膜は一般的に、延伸配向したポリビニルアルコール又はその誘導体のフィルム、あるいはポリ塩化ビニルフィルムの脱塩酸又はポリビニルアルコール系フィルムの脱水によりポリエンを生成して配向せしめたポリエン系のフィルムなどの偏光膜基材に、偏光素子としてヨウ素や二色性染料を染色、含有せしめて製造される。これらのうち、偏光素子としてヨウ素を用いたヨウ素系偏光膜は、初期偏光性能には優れるものの、水および熱に対して弱く、高温、高湿の状態で長時間使用する場合にはその耐久性に問題がある。耐久性を向上させるためにヨウ素系偏光膜をホルマリン、あるいは、ほう酸を含む水溶液で処理したり、また透湿度の低い高分子フィルムを保護膜として用いる方法などが考えられているがその効果は十分とはいえない。一方、偏光素子として二色性染料を用いた染料系偏光膜はヨウ素系偏光膜に比べ、耐湿性および耐熱性は優れるものの、一般に初期偏光性能が十分でない。
高分子フィルムに数種の二色性染料を吸着・配向させてなる中性色や灰色の偏光膜において、2枚の偏光膜をその配向方向が直交するように重ね合わせた状態(直交位)では、可視光の波長領域(400〜700nm)における特定波長の光漏れ(色漏れ)が生じうる。そのような色漏れがあると、偏光膜を液晶パネルに装着したとき、暗状態において液晶表示の色相が変わってしまうことがある。そこで、偏光膜を液晶表示装置に装着したとき、暗状態において特定波長の色漏れによる液晶表示の変色を防止することが求められる。そのためには、高分子フィルムに数種の二色性染料を吸着・配向させてなる中性色の偏光膜において、可視光の波長領域における直交位の透過率(直交透過率)を一様に低くしなければならない。
また、カラー液晶投射型ディスプレー、即ちカラー液晶プロジェクタの場合、その液晶画像形成部に偏光板を使用するが、以前は偏光性能が良好でニュートラルグレーを呈するヨウ素系偏光板が使用されていた。上述のように、ヨウ素系偏光板はヨウ素が偏光子であるが故に耐光性、耐熱性、耐湿熱性が十分でないという問題がある。この問題を解決するため、染料系の二色性色素を偏光子としたニュートラルグレーの偏光板が使用されるようになってきた。
しかし、ニュートラルグレーの偏光板は、可視光波長領域全域での透過率、偏光性能を平均的に向上させるべく、通常3原色の色素を組み合わせて使用される。このため、カラー液晶プロジェクタのように、より明るくという市場の要求に対しては、光の透過率が悪く、明るくするためには光源強度をより高くしなければならないという問題がある。そこで、光の透過率を向上させるため、3原色に対応した、即ち、青色チャンネル用、緑色チャンネル用、赤色チャンネル用という3つの偏光板が使用されるようになってきた。しかしながら、偏光板により光が大幅に吸収されること、および0.9〜6インチの小面積の画像を数十インチから百数十インチ程度にまで拡大すること等により明るさの低減は避けられず、その為光源としてはより高い輝度のものが使用される。しかも液晶プロジェクタの一層の明るさの向上要望は根強く、その結果として自ずと、使用する光源強度は益々強くなってきている。
上記のような染料系偏光膜の製造に用いられる染料としては、例えば、特開2001−33627号公報、特開2002−220544号公報、特開2002−275381号公報、特開2002−296417号公報または特開2003−64276号公報などに記載されている水溶性アゾ化合物が挙げられる。
しかしながら、前記水溶性染料を含有してなる従来の偏光板は、偏光特性、吸収波長領域、色相等の観点から、市場のニーズを十分に満足させるに至っていない。また、カラー液晶プロジェクタの3原色に対応した偏光板、即ち、青色チャンネル用、緑色チャンネル用、赤色チャンネル用という3つの偏光板に明るさ、偏光性能、高温や高湿条件における耐久性、更には長時間暴露に対する耐光性の全てをバランス良く付与したものがなく、その改良が望まれている。
尚、スイス国特許326553号明細書には無置換のトリアゾール環を持ったトリスアゾ化合物が記載されているが、置換基を有するトリアゾール環を持ったトリスアゾ化合物の記載はない。
本発明の目的の一つは、優れた偏光性能および耐湿性・耐熱性・耐光性を有する高性能な偏光板を提供することにある。
本発明の他の目的は、高分子フィルムに二種類以上の二色性染料を吸着・配向せしめてなる中性色の偏光板であって、可視光領域(400〜700nm)の波長領域における直交位の色もれがなく、優れた偏光性能及び耐湿性、耐熱性、耐光性を有する高性能な偏光板を提供することにある。
本発明のさらなる目的は、カラー液晶プロジェクタの3原色に対応した、明るさと偏光性能、耐久性及び耐光性のいずれもが良好である高性能な偏光板を提供することにある。
本発明者らは、かかる目的を達成すべく鋭意研究を進めた結果、特定の染料を含有する偏光膜及び偏光板が、優れた偏光性能及び耐湿性、耐熱性、耐光性を有することを見いだし、本発明を完成した。
すなわち本発明は以下の態様に関する。
[1] 下記式(1)
Figure 0004452237

〔式中、Aはスルホン酸基、アミノ基、置換アミノ基、低級アルキル基、低級アルコキシル基、ヒドロキシル基及びカルボキシル基からなる群から選ばれる1〜3個の置換基を有したフェニル基、又は置換基としてスルホン酸基を1〜3個有し、さらにヒドロキシル基を有していてもよいナフチル基を表し、Bは水素原子、スルホン酸基、低級アルキル基、低級アルコキシル基、ハロゲン原子又はニトロ基を表し、R〜Rは各々独立に水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル基、低級アルコキシル基又はアセチルアミノ基を表し、Dは−NHCO−、−N=N−又は−NH−を表し、Eは水素原子、低級アルキル基又はヒドロキシル基、アミノ基、ニトロ基、スルホン酸基、カルボキシル基、低級アルキル基及び低級アルコキシル基からなる群から選ばれる1〜3個の置換基を有するフェニル基を表し、nは0または1、mは0または1を表す。〕で示されるアゾ化合物若しくはその塩、又はそのいずれかの銅錯塩化合物。
[2] Aが置換基としてスルホン酸基、メチル基、メトキシ基、ヒドロキシル基及びカルボキシル基からなる群から選ばれる1〜3個の置換基を有したフェニル基である、上記[1]項記載のアゾ化合物若しくはその塩、又はそのいずれかの銅錯塩化合物。
[3] Aが置換基として1〜2個のスルホン酸基、カルボキシル基、ヒドロキシル基又はC〜Cアルキル基を有するフェニル基、又はスルホン酸基を有するナフチル基であり、Bは水素原子、スルホン酸基、C〜Cアルキル基又はC〜Cアルコキシル基であり、RはC〜Cアルキル基、C〜Cアルコキシル基又はアセチルアミノ基であり、Rは水素原子、C〜Cアルキル基又はC〜Cアルコキシル基であり、RはC〜Cアルキル基又はC〜Cアルコキシル基であり、Rは水素原子、C〜Cアルキル基又はC〜Cアルコキシル基であり、Dは−NHCO−、−N=N−又は−NH−であり、Eはアミノ基又はヒドロキシル基で置換されていてもよいフェニル基である、上記[1]項記載のアゾ化合物若しくはその塩、又はそのいずれかの銅錯塩化合物。
[4] Aが置換基としてスルホン酸基、カルボキシル基を有するフェニル基であり、Bはスルホン酸基であり、Rはメチル基であり、Rは水素原子であり、Rはメチル基であり、Rはメチル基又はメトキシ基であり、Dは−NHCO−又は−N=N−であり、Eはアミノ基又はヒドロキシル基で置換されていてもよいフェニル基である、上記[1]項記載のアゾ化合物若しくはその塩、又はそのいずれかの銅錯塩化合物。
[5] 上記[1]項記載のアゾ化合物若しくはその塩、又はそのいずれかの銅錯塩化合物を偏光膜基材に含有する、染料系偏光膜。
[6] 上記[1]項記載のアゾ化合物若しくはその塩、又はそのいずれかの銅錯塩化合物、及びこれら以外の有機染料を1種類以上を偏光膜基材に含有する、染料系偏光膜。
[7] 偏光膜基材がポリビニルアルコール系樹脂からなるフィルムである、上記[5]又は[6]項に記載の染料系偏光膜。
[8] 液晶プロジェクタ用である、上記[5]〜[7]項のいずれか一項に記載の染料系偏光膜。
[9] 上記[5]〜[8]項のいずれか一項に記載の染料系偏光膜を含んでなる偏光板。
本発明のアゾ化合物は、上記の式(1)で表される。式(1)において、Aはスルホン酸基、アミノ基、置換アミノ基、低級アルキル基、低級アルコキシル基、ヒドロキシル基及びカルボキシル基からなる群から選ばれる1〜3個の置換基を有したフェニル基、又は置換基としてスルホン酸基を1〜3個有し、さらにヒドロキシ基を有していてもよいナフチル基を表す。
Aがフェニル基の場合は置換基としてスルホン酸基、ヒドロキシル基、カルボキシル基を1〜2個有していることが好ましく、スルホン酸基が1個置換したものがより好ましい。スルホン酸基の置換位置はトリアゾール環に対してメタ位が特に好ましい。Aがナフチル基の場合は1〜2個のスルホン酸基が置換したものが好ましく、その置換位置は6ースルホ−1−ナフチル、7−スルホ−1−ナフチル、6,8−ジスルホ−2−ナフチル、4,8−ジスルホ−2−ナフチルが好ましく、6−スルホ−1−ナフチル、6,8−ジスルホ−2−ナフチルがより好ましい。
式(1)においてBは、水素原子、スルホン酸基、低級アルキル基、低級アルコキシル基、ハロゲン原子又はニトロ基を表すが、水素原子、スルホン酸基、メチル基、メトキシ基等が好ましい。
〜Rは各々独立に水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル基、低級アルコキシル基又はアセチルアミノ基を表すが、R、Rが水素原子、メチル基、R、Rが水素原子、メチル基、メトキシ基のものが好ましく、Rがメチル基、Rが水素原子、R〜Rがメチル基のものが特に好ましい。
また式(1)において、Dは−NHCO−、−N=N−又は−NH−を表すが、Dとしては、−NHCO−基が好ましく、Eは水素原子、低級アルキル基又はヒドロキシル基、アミノ基、ニトロ基、スルホン酸基、カルボキシル基、低級アルキル基及び低級アルコキシル基からなる群から選ばれる1〜3個の置換基を有するフェニル基を表すが、p−アミノフェニル基又はp−ヒドロキシフェニル基が好ましい。
本発明において、「低級アルキル基」及び「低級アルコキシル基」とは、炭素数1〜5のアルキル基及びアルコキシル基を言う。「C〜Cのアルキル基」(炭素数1〜4のアルキル基)には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基が含まれ、「C〜Cのアルキル基」(炭素数1〜5のアルキル基)には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−アミル基、イソアミル基、sec−アミル基、活性アミル基又はtert−アミル基が含まれる。又、「C〜Cのアルコキシ基」(炭素数1〜4のアルコキシ基)には、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基が含まれ、「C〜Cのアルコキシ基」(炭素数1〜5のアルコキシ基)には、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、イソペンチルオキシ基、sec−ペンチルオキシ基、活性ペンチルオキシ基又はtert−ペンチルオキシ基が含まれる。また、上記の「置換アミノ基」は特に限定されないが、例えば低級アルキル基が1〜2個置換したアミノ基、アセチルアミノ基、フェニルアミノ基またはベンゾイルアミノ基が含まれる。
次に本発明で使用する式(1)で表されるアゾ化合物(スルホン酸基、カルボキシル基及び水酸基は遊離酸の形態)の具体例を以下の(2)〜(15)として挙げる。
Figure 0004452237

Figure 0004452237

Figure 0004452237

Figure 0004452237

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Figure 0004452237

Figure 0004452237

Figure 0004452237
式(1)で表されるアゾ化合物及びその塩は、例えば、染料化学(細田豊著;技報堂)に記載されるような通常のアゾ染料の製法に従い、公知のジアゾ化、カップリング、トリアゾール化を行うことにより容易に製造できる。具体的な製造方法としては、下記式(I)で示される化合物をジアゾ化し、下記式(II)で示されるフェニレンジアミン類とカップリングさせ、得られるモノアゾアミノ化合物(下記式(III))を酸化し、次いでトリアゾール化し、下記式(IV)で示されるアミノトリアゾール化合物を得る。
Figure 0004452237

(式中Aは、式(1)におけるのと同じ意味を表す。)
Figure 0004452237

(式中Bは、式(1)におけるのと同じ意味を表す。)
Figure 0004452237

Figure 0004452237
次いで、このアミノトリアゾール化合物をジアゾ化し、下記式(V)のアニリン類と一次カップリングさせ、下記式(VI)で示されるモノアゾアミノ化合物を得る。
Figure 0004452237

(式中R、Rは式(1)におけるのと同じ意味を表す。)
Figure 0004452237
式(1)においてnが1の場合にはこのモノアゾアミノ化合物をジアゾ化し、下記式(VII)で示されるアニリン類と二次カップリングさせ、下記式(VIII)で示されるジスアゾアミノ化合物を得る。
Figure 0004452237

(式中R、Rは式(1)におけるのと同じ意味を表す。)
Figure 0004452237
このジスアゾアミノ化合物をジアゾ化し、下記式(IX)
Figure 0004452237

(式中Dは式(1)におけるのと同じ意味を表す。)
で表されるナフトール類と三次カップリングさせることにより式(1)のアゾ化合物が得られる。
また、式(1)においてnが0の場合には前記方法で得られるモノアゾアミノ化合物(式(VI))をジアゾ化し、式(IX)で表されるナフトール類とニ次カップリングすることにより式(1)のアゾ化合物が得られる。
上記反応において、ジアゾ化工程はジアゾ成分の塩酸、硫酸などの鉱酸水溶液または懸濁液に亜硝酸ナトリウムなどの亜硝酸塩を混合するという順法によるか、あるいはジアゾ成分の中性もしくは弱アルカリ性の水溶液に亜硝酸塩を加えておき、これと鉱酸を混合するという逆法によって行われる。ジアゾ化の温度は、−10〜40℃が適当である。また、アニリン類とのカップリング工程は塩酸、酢酸などの酸性水溶液と上記各ジアゾ液を混合し、温度が−10〜40℃でpH2〜7の酸性条件下で行われる。
カップリングして得られたモノアゾ化合物及びジスアゾ化合物はそのままあるいは酸析や塩析により析出させ濾過して取り出すか、溶液または懸濁液のまま次の工程へ進むこともできる。ジアゾニウム塩が難溶性で懸濁液となっている場合は濾過し、プレスケーキとして次のカップリング工程で使うこともできる。
上記反応においてトリアゾール化工程は、例えば、染料化学(細田豊著;技報堂;pp635)に記載の方法に従い、アゾ化合物のアンモニア水等の水溶液に硫酸銅などの酸化剤を添加する方法により行われる。
ジスアゾアミノ化合物のジアゾ化物と、式(IX)で表されるナフトール類との三次カップリング反応は、温度が−10〜40℃でpH7〜10の中性からアルカリ性条件で行われる。反応終了後、塩析により析出させ濾過して取り出す。また精製が必要な場合には、塩析を繰り返すかまたは有機溶媒を使用して水中から析出させればよい。精製に使用する有機溶媒としては、例えばメタノール、エタノール等のアルコール類、アセトン等のケトン類等の水溶性有機溶媒が挙げられる。
尚、本発明において、式(1)で表されるアゾ化合物は遊離酸として用いられる他、アゾ化合物の塩を用いることもできる。そのような塩としては、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩のようなアルカリ金属塩、アンモニウム塩、アミン塩等が挙げられる。最も一般的にはナトリウム塩が用いられる。さらに、場合により、アゾ化合物若しくはその塩に対し、硫酸銅等を用いて常法に従い銅錯塩化することによって得られた銅錯塩化物を用いることもできる。そのような銅錯塩化物の具体例として以下の式(16)及び(17)が挙げられる。
Figure 0004452237

Figure 0004452237
式(1)で表される水溶性染料を合成するための出発原料であるアニリン類(式(I)で表される化合物の一種)としては、例えばスルファニル酸、メタニル酸、オルタニル酸、2−メチル−アニリン−4−スルホン酸、2−メトキシ−アニリン−4−スルホン酸、4−アセトアミノ−アニリン、4−アセトアミノ−アニリン−5−スルホン酸、4−アミノ安息香酸等、2−アミノ−4−スルホ安息香酸、2−アミノ−5−スルホ安息香酸等が挙げられるが、スルファニル酸、メタニル酸、オルタニル酸、2−メチル−アニリン−4−スルホン酸、2−アミノ−4−スルホ安息香酸が好ましい。4−アセトアミノ−アニリン、4−アセトアミノ−アニリン−5−スルホン酸等の置換アミノ基は後工程において加水分解することによりアミノ基にしてもよい。
又、出発原料であるナフチルアミン類(式(I)で表される化合物の一種)としては1−アミノナフタレン−6−スルホン酸、1−アミノナフタレン−7−スルホン酸、2−アミノナフタレン−6−8−ジスルホン酸、2−アミノナフタレン−4,8−ジスルホン酸、2−アミノナフタレン−3,6,8−トリスルホン酸、2−アミノ−5−ヒドロキシナフタレン−7−スルホン酸、2−アミノ−8−ヒドロキシナフタレン−6−スルホン酸等が挙げられるが、2−アミノナフタレン−6,8−ジスルホン酸、2−アミノ−5−ヒドロキシナフタレン−7−スルホン酸、2−アミノ−8−ヒドロキシナフタレン−6−スルホン酸が好ましい。
最初にカップリングさせるフェニレンジアミン類(式(II))としては、1,3−フェニレンジアミン、1,4−フェニレンジアミン、1,3−フェニレンジアミン−4−スルホン酸、4−メチル−1,3−フェニレンジアミン、4−エチル−1,3−フェニレンジアミン、4−メトキシ−1,3−フェニレンジアミン、4−エトキシ−1,3−フェニレンジアミン、4−クロロ−1,3−フェニレンジアミン、4−フルオロ−1,3−フェニレンジアミン、4−ニトロ−1,3−フェニレンジアミン等が挙げられる。好ましくは、1,3−フェニレンジアミン−4−スルホン酸、4−メチル−1,3−フェニレンジアミン、4−メトキシ−1,3−フェニレンジアミンが挙げられる。
一次、及び二次カップリング成分である、置換基(R、R又はR、R)を有してもよいアニリン類(式(V)及び式(VII))における置換基としては、ハロゲン原子、メチル基、エチル基、メトキシ基、エトキシ基、アセチルアミノ基が挙げられる。これらの置換基は1つまたは2つ結合しても良い。その結合位置は、アミノ基に対して、2位、3位、2位と5位、3位と5位、又は2位と6位であるが、3位、2位と5位、又は3位と5位が好ましい。アニリン類としては、例えばアニリン、2−メチルアニリン、3−メチルアニリン、2−エチルアニリン、3−エチルアニリン、2,5−ジメチルアニリン、2,5−ジエチルアニリン、2−メトキシアニリン、3−メトキシアニリン、2−メトキシ−5−メチルアニリン、2,5−ジメトキシアニリン、2−メトキシ−5−アセチルアミノアニリン、3,5−ジメチルアニリン、2,6−ジメチルアニリン、3,5−ジメトキシアニリン等が挙げられる。これらのアニリン類はアミノ基が保護されていても良い。保護基としては、例えばそのω−メタンスルホン酸基が挙げられる。一次カップリングに使用するアニリン類とニ次カップリングに使用するアニリン類は同じであっても異なっていても良い。
上記した三次カップリング成分である式(IX)で表わされるナフトール類としては、6−アミノ−3−スルホ−1−ナフトール、6−メチルアミノ−3−スルホ−1−ナフトール、6−フェニルアミノ−3−スルホ−1−ナフトール、6−ベンゾイルアミノ−3−スルホ−1−ナフトール、6−(4’−アミノベンゾイル)アミノ−3−スルホ−1−ナフトール、6−(4’−ヒドロキシフェニルアゾ)−3−スルホ−1−ナフトール、6−(2’、4’−ジヒドロキシフェニルアゾ)−3−スルホ−1−ナフトール、6−(2’−アセチルアミノ−4’−アミノフェニルアゾ)−3−スルホ−1−ナフトール、6−(4’−アミノフェニルアゾ)−3−スルホ−1−ナフトール、6−(4’−Nメチルアミノフェニルアゾ)−3−スルホ−1−ナフトール等が挙げられる。
また、本発明の偏光膜又は偏光板には、少なくとも1種の式(1)で表されるアゾ化合物若しくはその塩、又はそのいずれかの銅錯塩化合物が単独で使用される他、必要に応じて他の有機染料を一種以上併用してもよい。併用する有機染料に特に制限はないが、本発明のアゾ化合物若しくはその塩、又はそのいずれかの銅錯塩化合物の吸収波長領域と異なる波長領域に吸収特性を有する有機染料であって二色性の高いものが好ましい。例えば、シー.アイ.ダイレクト.イエロー12、シー.アイ.ダイレクト.イエロー28、シー.アイ.ダイレクト.イエロー44、シー.アイ.ダイレクト.オレンジ26、シー.アイ.ダイレクト.オレンジ39、シー.アイ.ダイレクト.オレンジ107、シー.アイ.ダイレクト.レッド2、シー.アイ.ダイレクト.レッド31、シー.アイ.ダイレクト.レッド79、シー.アイ.ダイレクト.レッド81、シー.アイ.ダイレクト.レッド247、シー.アイ.ダイレクト.グリーン80、シー.アイ.ダイレクト.グリーン59、及び特開2001−33627号公報、特開2002−296417号公報及び特開昭60−156759号公報に記載された有機染料等が挙げられる。これらの有機染料は遊離酸の他、アルカリ金属塩(例えばNa塩、K塩、Li塩)、アンモニウム塩、又はアミン類の塩として用いられる。
必要に応じて、他の有機染料を併用する場合、目的とする偏光膜が、中性色の偏光膜、液晶プロジェクタ用カラー偏光膜、あるいはその他のカラー偏光膜であるかによって、それぞれ配合する有機染料の種類は異なる。その配合割合は特に限定されるものではないが、一般的には、少なくとも1種の式(1)のアゾ化合物若しくはその塩、又はそのいずれかの銅錯塩化合物の重量を基準として、前記の有機染料の少なくとも一種以上の合計で0.1〜10重量部の範囲で用いるのが好ましい。
各種の色相及び中性色を有する本発明の偏光膜は、少なくとも1種の式(1)で表されるアゾ化合物若しくはその塩、又はそのいずれかの銅錯塩化合物を、必要に応じて他の有機染料と共に、偏光膜材料(基材)である高分子フィルムに公知の方法で含有せしめることにより製造することができる。
本発明の偏光膜に使用する基材(高分子フィルム)は特に限定されないが、ポリビニルアルコール系基材が好ましい。ポリビニルアルコール系基材としてはポリビニルアルコールまたはその誘導体、及びこれらのいずれかをエチレン、プロピレンのようなオレフィンや、クロトン酸、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸のような不飽和カルボン酸などで変性したもの等が挙げられる。なかでも、ポリビニルアルコールまたはその誘導体からなるフィルムが、染料の吸着性および配向性の点から、好適に用いられる。
このような高分子フィルムに、少なくとも1種の式(1)のアゾ化合物若しくはその塩、又はそのいずれかの銅錯塩化合物を含有せしめるにあたっては、通常、高分子フィルムを染色する方法が採用される。染色は、例えば次のように行われる。まず、本発明の化合物及び必要によりこれ以外の有機染料を水に溶解して染浴を調製する。染浴中の染料濃度は特に制限されないが、通常は0.001〜10重量%程度の範囲から選択される。また、必要により染色助剤を用いてもよく、例えば、芒硝を0.1〜10重量%程度の濃度で用いるのが好適である。このようにして調製した染浴に高分子フィルムを1〜10分間浸漬し、染色を行う。染色温度は、好ましくは40〜80℃程度である。
水溶性染料の配向は、上記のようにして染色された高分子フィルムを延伸することによって行われる。延伸する方法としては、例えば湿式法、乾式法など、公知のいずれの方法を用いてもよい。高分子フィルムの延伸は、場合により、染色の前に行ってもよい。この場合には、染色の時点で水溶性染料の配向が行われる。水溶性染料を含有・配向せしめた高分子フィルムは、必要に応じて公知の方法によりホウ酸処理などの後処理が施される。このような後処理は、偏光膜の光線透過率および偏光率を向上させる目的で行われる。ホウ酸処理の条件は、用いる高分子フィルムの種類や用いる染料の種類によって異なる。一般的にはホウ酸水溶液のホウ酸濃度を0.1〜15重量%、好ましくは1〜10重量%の範囲とし、処理は30〜80℃、好ましくは40〜75℃の温度範囲で、0.5〜10分間浸漬して行われる。更に必要に応じて、カチオン系高分子化合物を含む水溶液で、フィックス処理を併せて行ってもよい。
このようにして得られた本発明の染料系偏光膜は、その片面または両面に、光学的透明性および機械的強度に優れる保護膜を貼合して、偏光板とすることができる。保護膜を形成する材料としては、例えば、セルロースアセテート系フィルムやアクリル系フィルムのほか、四フッ化エチレン/六フッ化プロピレン系共重合体のようなフッ素系フィルム、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂またはポリアミド系樹脂からなるフィルム等が用いられる。
本発明の偏光板の表面には、さらに透明な保護層を設けても良い。保護層としては、例えばアクリル系やポリシロキサン系のハードコート層、ウレタン系の保護層等が挙げられる。また、単板光透過率をより向上させるために、この保護層の上にAR層を設けることが好ましい。AR層は、例えば二酸化珪素、酸化チタン等の物質を蒸着またはスパッタリング処理によって形成することができ、またフッ素系物質を薄く塗布することにより形成することができる。なお、本発明の偏光板は、位相差板を貼付した楕円偏光板として使用することも出来る。
このように構成した本発明の偏光板は中性色を有し、可視光領域(400〜700nm)の波長領域において直交位の色もれがなく、偏光性能に優れている。さらに高温、高湿状態においても変色や偏光性能の低下を起こさず、可視光領域における直交位での光もれが少ないという特徴を有する。
本発明における液晶プロジェクタ用偏光板に使用される偏光膜は、二色性分子として、少なくとも1種の式(1)で表されるアゾ化合物若しくはその塩、又はそのいずれかの銅錯塩化合物に加えて、必要に応じて更に前記の他の有機染料を含有するものであり、上述の方法に従って製造される。次いで、その偏光膜に保護膜を付け偏光板とし、必要に応じて保護層、AR層、支持体等を設け、液晶プロジェクタ用偏光板として用いられる。
本発明の液晶プロジェクタ用偏光板は、該偏光板の必要波長域(青色チャンネル用420〜500nm、緑色チャンネル500〜580nm、赤色チャンネル600〜680nm)における、単板平均光透過率が39%以上、直交位の平均光透過率が0.4%以下である。好ましくは該偏光板の必要波長域における単板平均光透過率が41%以上、直交位の平均光透過率が0.3%以下であり、より好ましくは0.2%以下である。さらに好ましくは、該偏光板の必要波長域における単板平均光透過率が42%以上、直交位の平均光透過率が0.1%以下である。このように、本発明の液晶プロジェクタ用カラー偏光板は明るさと優れた偏光性能を同時に有するものである。
本発明の液晶プロジェクタ用偏光板は、偏光膜と保護膜からなる偏光板に、前記AR層を設け、AR層付き偏光板としたものが好ましく、さらに透明ガラス板などの支持体に貼付したAR層及び支持体付き偏光板はより好ましい。
なお、単板平均光透過率は、AR層及び透明ガラス板等の支持体の設けていない一枚の偏光板(以下単に偏光板と言うときは同様な意味で使用する)に自然光を入射したときの特定波長領域における光線透過率の平均値である。直交位の平均光透過率は、配向方向を直交位に配した二枚の偏光板に自然光を入射したときの特定波長領域における光線透過率の平均値である。
本発明の液晶プロジェクタ用偏光板は、通常支持体付偏光板として使用される。支持体は偏光板を貼付するため、平面部を有しているものが好ましく、また光学用途であるため、ガラス成形品が好ましい。ガラス成形品としては、例えばガラス板、レンズ、プリズム(例えば三角プリズム、キュービックプリズム)等が挙げられる。レンズに偏光板を貼付したものは液晶プロジェクタにおいて偏光板付のコンデンサレンズとして利用し得る。プリズムに偏光板を貼付したものは液晶プロジェクタにおいて偏光板付きの偏光ビームスプリッタや偏光板付ダイクロイックプリズムとして利用し得る。また、液晶セルに偏光板を貼付してもよい。ガラスの材質としては、例えばソーダガラス、ホウ珪酸ガラス、サファイヤガラス等の無機系のガラスやアクリル、ポリカーボネート等の有機系のガラス等が挙げられるが、無機系のガラスが好ましい。ガラス板の厚さや大きさは所望のサイズでよい。また、ガラス付き偏光板には、単板光透過率をより向上させるために、そのガラス面及び偏光板面のいずれか一方若しくは双方の面にAR層を設けることが好ましい。
液晶プロジェクタ用支持体付偏光板を製造するには、例えば支持体平面部に透明な接着(粘着)剤を塗布し、次いでこの塗布面に本発明の偏光板を貼付すればよい。また、偏光板に透明な接着(粘着)剤を塗布し、次いでこの塗布面に支持体を貼付してもよい。ここで使用する接着(粘着)剤は、例えばアクリル酸エステル系のものが好ましい。尚、この偏光板を楕円偏光板として使用する場合、位相差板側を支持体側に貼付するのが通常であるが、偏光板側をガラス成形品に貼付してもよい。
本発明の偏光板を用いたカラー液晶プロジェクタでは、緑色チャンネル部の場合、液晶セルの入射側及び出射側のいずれか一方若しくは双方に本発明の偏光板が配置される。該偏光板は液晶セルに接触していても、接触していなくてもよいが、耐久性の観点からすると接触していないほうが好ましい。光源の後ろにPBS(ポーラライジングビームスプリッター)を使用したシステムにおいては、入射側の偏光板としてヨウ素系の偏光板を使用してもよく、また本発明の偏光板を使用してもよい。出射側において、偏光板が液晶セルに接触している場合、液晶セルを支持体とした本発明の偏光板を使用することができる。偏光板が液晶セルに接触していない場合、液晶セル以外の支持体を使用した本発明の偏光板を使用することが好ましい。また、耐久性の観点からすると、液晶セルの入射側及び出射側のいずれにも本発明の偏光板が配置されることが好ましく、さらに本発明の偏光板の偏光板面を液晶セル側に、支持体面を光源側に配置することが好ましい。なお、液晶セルの入射側とは、光源側のことであり、その反対側を出射側という。
本発明の偏光板を用いたカラー液晶プロジェクタでは、紫外線カットフィルタを光源と上記入射側の支持体付偏光板の間に配置したものが好ましい。また、使用する液晶セルは、例えばアクティブマトリクス型で、電極及びTFTが形成された透明基板と対向電極が形成された透明基板との間に液晶を封入して形成されるものが好ましい。メタルハライドランプ等の光源から放射された光は、紫外線カットフィルタを通過し、3原色に分離した後、本発明の青色、緑色、赤色のそれぞれのチャンネル用支持体付カラー偏光板を通過し、ついで合体し、投射レンズにより拡大されてスクリーンに投影される。
このように構成したカラー液晶プロジェクタ用偏光板は、偏光性能に優れ、さらに高温、高湿状態でも変色や偏光性能の低下を起こさないという特徴を有する。
(実施例)
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、これらは例示的なものであって、本発明をなんら限定するものではない。例中にある%および部は、特にことわらないかぎり重量基準である。
実施例1
3−アミノベンゼンスルホン酸17.3部を水500部に加え、水酸化ナトリウムで溶解した。10℃以下まで冷却し、35%塩酸32部を加え、次に亜硝酸ナトリウム6.9部を加え、5〜10℃で1時間攪拌した。そこへ2,4−ジアミノベンゼンスルホン酸18.8部を加え、10〜15℃で攪拌しながら、炭酸ナトリウムを加えてpH3とし、さらに攪拌してカップリング反応を完結させた。
この反応物の水溶液に28%アンモニア水を200部、硫酸銅五水和物125部を加え、80℃で0.5時間攪拌し、トリアゾール化を行った。得られたトリアゾール化合物37.0部に35%塩酸32部、次に亜硝酸ナトリウム6.9部をそれぞれ加え、25〜30℃で2時間攪拌した。そこへ希塩酸水に溶解した3−メチルアニリン10.9部を加え、20〜30℃で攪拌しながら、炭酸ナトリウムを加えてpH3とし、さらに攪拌してカップリング反応を完結させ、濾過して、モノアゾ化合物を得た。
得られたモノアゾ化合物に35%塩酸32部を、次に亜硝酸ナトリウム6.9部を加え、25〜30℃で2時間攪拌した。そこへ希塩酸水に溶解した2、5−ジメチルアニリン12.1部を加え、20〜30℃で攪拌しながら、炭酸ナトリウムを加えてpH3とし、さらに攪拌してカップリング反応を完結させ、濾過して、下記式(18)で示されるジスアゾ化合物を得た。
Figure 0004452237

上記式(18)のジスアゾ化合物15部を水600部に分散させたのち、35%塩酸32部を、次に亜硝酸ナトリウム6.9部を加え、25〜30℃で2時間攪拌してジアゾ化した。
一方、6−(4’−アミノベンゾイル)アミノ−3−スルホ−1−ナフトール35.8部を水250部に加え、炭酸ナトリウムで弱アルカリ性として溶解し、この液に先に得られたジスアゾ化合物のジアゾ化物をpH7〜10を保って注入し、攪拌して、カップリング反応を完結させた。塩化ナトリウムで塩析し、濾過して前記式(2)で示されるトリスアゾ化合物のナトリウム塩を得た。この化合物塩は赤色を呈した。この化合物塩の20%ピリジン水溶液を分光光度計(日本分光製V−530)で測定した極大吸収波長は547nmであった。
実施例2
上式(18)で示される化合物の2次カップラーを2,5−ジメチルアニリン12.1部から2−メトキシ−5−メチルアニリン13.7部に代える以外は実施例1と同様にして、前記式(3)で表されるトリスアゾ化合物のナトリウム塩を得た。この化合物塩は赤紫色を呈した。この化合物塩の20%ピリジン水溶液を分光光度計(日本分光製V−530)で測定した極大吸収波長は566nmであった。
実施例3
出発原料を3−アミノベンゼンスルホン酸17.3部から2−アミノー4−スルホ安息香酸21.7部に変えて合成した、下記式(19)
Figure 0004452237

で示されるジスアゾ化合物を用いる以外は実施例1と同様にして、前記式(5)で示されるトリスアゾ化合物のナトリウム塩を得た。この化合物塩は赤色を呈した。この化合物塩の20%ピリジン水溶液を分光光度計(日本分光製V−530)で測定した極大吸収波長は544nmであった。
実施例4
出発原料を3−アミノベンゼンスルホン酸17.3部から2−アミノ安息香酸13.7部に変えて合成した下記式(20)
Figure 0004452237

で示されるジスアゾ化合物を用いる以外は実施例1と同様にして、前記式(8)で示されるトリスアゾ化合物のナトリウム塩を得た。この化合物塩は赤色を呈した。この化合物塩の20%ピリジン水溶液を分光光度計(日本分光製V−530)で測定した極大吸収波長は540nmであった。
実施例5
出発原料を3−アミノベンゼンスルホン酸17.3部から4−アミノベンゼンスルホン酸17.3部に変えて合成した下記式(21)
Figure 0004452237

で示されるジスアゾ化合物を用いる以外は実施例1と同様にして、前記式(10)で示されるトリスアゾ化合物のナトリウム塩を得た。この化合物塩は赤色を呈した。この化合物塩の20%ピリジン水溶液を分光光度計(日本分光製V−530)で測定した極大吸収波長は540nmであった。
実施例6
上記式(18)のジスアゾ化合物15部を水600部に分散させた後、35%塩酸32部を、次に亜硝酸ナトリウム6.9部を加え、25〜30℃で2時間攪拌してジアゾ化した。一方、6−ベンゾイルアミノ−3−スルホ−1−ナフトール34.3部を水250部に加え、炭酸ナトリウムで弱アルカリ性として溶解し、この液に先に得られたジスアゾ化合物のジアゾ化物をpH7〜10を保って注入し、攪拌して、カップリング反応を完結させた。塩化ナトリウムで塩析し、濾過して前記式(6)で示されるトリスアゾ化合物のナトリウム塩を得た。この化合物塩は赤色を呈した。この化合物塩の20%ピリジン水溶液を分光光度計(日本分光製V−530)で測定した極大吸収波長は547nmであった。
実施例7
上記式(18)のジスアゾ化合物15部を水600部に分散させた後、35%塩酸32部を、次に亜硝酸ナトリウム6.9部を加え、25〜30℃で2時間攪拌してジアゾ化した。
一方、下記式(22)
Figure 0004452237

で示されるナフトール化合物34.4部を水250部に加え、炭酸ナトリウムで弱アルカリ性として溶解し、この液に先に得られたジスアゾ化合物のジアゾ化物をpH7〜10を保って注入し、攪拌して、カップリング反応を完結させた。塩化ナトリウムで塩析し、濾過して前記式(7)で示されるトリスアゾ化合物のナトリウム塩を得た。この化合物塩は赤色を呈した。この化合物塩の20%ピリジン水溶液を分光光度計(日本分光製V−530)で測定した極大吸収波長は561nmであった。
実施例8
2−アミノ−5−スルホ安息香酸21.7部を水500部に加え、水酸化ナトリウムで溶解した。10℃以下まで冷却し、35%塩酸32部を加え、次に亜硝酸ナトリウム6.9部を加え、5〜10℃で1時間攪拌した。そこへ4−メチル−1,3−フェニレンジアミン12.2部を加え、10〜15℃で攪拌しながら、炭酸ナトリウムを加えてpH3とし、さらに攪拌してカップリング反応を完結させた。この反応物の水溶液に28%アンモニア水を200部、硫酸銅五水和物125部を加え、80℃で0.5時間攪拌し、トリアゾール化を行った。
上記のように得られたトリアゾール化合物を用いること以外は実施例1と同様にして上記式(12)で示されるトリスアゾ化合物のナトリウム塩を得た。この化合物塩は赤色を呈した。この化合物塩の20%ピリジン水溶液を分光光度計(日本分光製V−530)で測定した極大吸収波長は547nmであった。
実施例9
実施例1で得られた前記式(2)で示されるトリスアゾ化合物のナトリウム塩0.03%および芒硝0.1%の濃度とした45℃の水溶液に、厚さ75μmのポリビニルアルコール基材を4分間浸漬した。このフィルムを3%ホウ酸水溶液中で50℃で5倍に延伸し、緊張状態を保ったまま水洗、乾燥して偏光膜を得た。得られた偏光膜は赤色を呈し、極大吸収波長550nmであった。得られた偏光膜の極大吸収波長及び偏光率を表1に示す。ここで、偏光膜の極大吸収波長とは、上記で得られた偏光膜2枚を配向方向が直交するように重ね合わせた状態(直交位)で分光光度計(日立製作所製U−4100)を用いて測定した極大吸収波長である。また、偏光率とは上記分光光度計を用いて偏光膜2枚を配向方向が平行するように重ね合わせた状態(平行位)の透過率(T)と直交位の透過率(T)を測定し、下記式(*)により算出される。表1に示した通り、上記の化合物を用いて作成した偏光膜は、高い偏光率を有していた。しかも、この偏光膜は高温且つ高湿の状態でも長時間にわたる耐久性を示した。
偏光率=[(T−T)/(T+T)]1/2×100(%)(*)
実施例10〜16
実施例1で得られた前記式(2)で示される化合物のナトリウム塩の代わりに前記実施例2〜8で得られたアゾ化合物のナトリウム塩を用いて、実施例9と同様にして偏光膜を得た。実施例10は実施例2で得られた前記式(3)で示される化合物のナトリウム塩を、実施例11は実施例3で得られた前記式(5)で示される化合物のナトリウム塩を、実施例12は実施例4で得られた前記式(8)で示される化合物のナトリウム塩を、実施例13は実施例5で得られた前記式(10)で示される化合物のナトリウム塩を、実施例14は実施例6で得られた前記式(6)で示される化合物のナトリウム塩を、実施例15は実施例7で得られた前記式(7)で示される化合物のナトリウム塩を、実施例16は実施例8で得られた前記式(12)で示される化合物のナトリウム塩を用いたものである。得られた偏光膜の極大吸収波長及び偏光率を表1に示す。表1に示した通り、これらの化合物を用いて作成した偏光膜は、高い偏光率を有していた。
Figure 0004452237
実施例17〜22
実施例9〜14で得られた偏光膜をワコム社製の促進キセノンアークフェードメーターを用いて432時間光照射前後の偏光率の変化量を測定した(偏光率変化量(%)=光照射前の偏光率(%)−光照射後の偏光率(%))。実施例17は実施例9で得られた偏光膜を、実施例18は実施例10で得られた偏光膜を、実施例19は実施例11で得られた偏光膜を、実施例20は実施例12で得られた偏光膜を、実施例21は実施例13で得られた偏光膜を、実施例22は実施例14で得られた偏光膜を用いたものである。これらの実施例における光照射前後の偏光率変化量は表2に示す通りであり、これにより本発明の偏光膜は長時間暴露に対する耐光性も優れていていることが判った。また、これらの実施例においては、次に示す比較例1に比べ優れた耐光性が得られた。
比較例1
実施例1で得られた前記式(2)で示される化合物のナトリウム塩に代えて、上記特開2001−33627号公報に開示されている下記式(23)の構造で示される化合物を用いる以外は、実施例9と同様にして作成した偏光膜をワコム社製の促進キセノンアークフェードメーターを用いて432時間光照射前後の偏光率の変化量を測定した。結果は表2に示される通りである。
Figure 0004452237
Figure 0004452237
実施例23
実施例1で得られた前記式(2)で示される化合物のナトリウム塩0.04%、シー・アイ・ダイレクト・レッド81を0.04%、シー・アイ・ダイレクト・オレンジ39を0.03%、上記特開昭60−156759号公報に開示されている下記(16)構造式で示される化合物0.03%及び芒硝0.1%の濃度とした45℃の水溶液に厚さ75μmのポリビニルアルコール基材を4分間浸漬した。このフィルムを3%ホウ酸水溶液中で50℃で5倍に延伸し、緊張状態を保ったまま水洗、乾燥して中性色(平行位ではグレーで、直交位では黒色)の偏光膜を得た。得られた偏光膜は、単板平均光透過率は41%、直交位の平均光透過率は0.1%以下であり、高い偏光率を有していた。しかも高温かつ高湿の状態でも長時間にわたる耐久性を示した。
Figure 0004452237
実施例24
実施例1で得られた前記式(2)で示される化合物のナトリウム塩0.08%、シー・アイダイレクト・オレンジ39を0.03%および芒硝を0.1%の濃度とした45℃の水溶液に、厚さ75μmのポリビニルアルコール基材を4分間浸漬した。このフィルムを3%ホウ酸水溶液中で50℃で5倍に延伸し、緊張状態を保ったまま水洗、乾燥して偏光膜を得た。得られた偏光膜の一方の面にTAC膜(膜厚80μm、商品名TD−80U、富士写真フィルム社製)を形成し、かつ該偏光膜の他方の面に、同様のTAC膜の片側に約10μmのUV(紫外線)硬化型ハードコート層を形成したフィルムをPVA系の接着剤を使用して貼付し、本発明の偏光板を得た。この偏光板の片側にアクリル酸エステル系の粘着剤を付与して粘着層付き偏光板とし、さらにハードコート層の外側に真空蒸着によりAR(反射防止)マルチコート加工を施した。それを30mm×40mmの大きさにカットし、同じ大きさの透明な片面AR層付きのガラス板に貼付してAR支持体付きの本発明の偏光板(液晶プロジェクタ緑色チャンネル用)を得た。本実施例の偏光板は、極大吸収波長(λmax)552nmであり、500〜580nmにおける単板平均光透過率は45.5%、直交位の平均光透過率は0.16%であり、高い偏光率を有し、しかも、高温且つ高湿の状態でも長時間にわたる耐久性を示した。また長時間暴露に対する耐光性も優れていた。
尚、ここで極大吸収波長(λmax)とは、上記式(1)で表されるアゾ化合物若しくはその塩、又はそのいずれかの銅錯塩化合物である二色性染料で染色された2枚の偏光板をその配向方向が直交するように重ね合わせた状態(直交位)における極大吸収波長のことである。
実施例25
実施例3で得られた前記式(5)で示される化合物のナトリウム塩0.08%、シー・アイダイレクト・オレンジ39を0.03%および芒硝を0.1%の濃度とした45℃の水溶液に、厚さ75μmのポリビニルアルコール基材を4分間浸漬した。このフィルムを3%ホウ酸水溶液中で50℃で5倍に延伸し、緊張状態を保ったまま水洗、乾燥して偏光膜を得た。得られた偏光膜を用いて実施例24と同様にしてAR支持体付きの本発明の偏光板(液晶プロジェクタ緑色チャンネル用)を得た。本実施例の偏光板は、極大吸収波長(λmax)550nmであり、500〜580nmにおける単板平均光透過率は44.5%、直交位の平均光透過率は0.11%であり、高い偏光率を有し、しかも、高温且つ高湿の状態でも長時間にわたる耐久性を示した。また、この偏光板にプロジェクターの光源に使用される200WのUHPランプ(超高圧水銀ランプ)からの光をPBS(偏光変換素子)のより偏向光に揃えた上で、そのうちの495〜595nmの光を選択的に取り出し、この偏光板をその光を吸収する配置で設置して、570時間照射した前後の550nmにおける偏光率の変化量(偏光率変化量(%)=光照射前の偏光率(%)−光照射後の偏光率(%))は1.07%であり、次に示す比較例2に比べ高い耐光性を示した。
比較例2
実施例3で得られた前記式(5)で示される化合物のナトリウム塩0.08%の代わりに比較例1で示した化合物(23)のナトリウム塩0.06%を用いること以外は実施例25と同様にして偏光板を得た。この偏光板に実施例25と同様にしてプロジェクターの光源に使用される200WのUHPランプ(超高圧水銀ランプ)からの光をPBS(偏光変換素子)のより偏向光に揃えた上で、そのうちの495〜595nmの光を選択的に取り出し、この偏光板をその光を吸収する配置で設置して、570時間照射した前後の550nmにおける偏光率の変化量(偏光率変化量(%)=光照射前の偏光率(%)−光照射後の偏光率(%))は3.36%であった。
本発明のアゾ化合物は、偏光膜用の染料として有用である。そしてこの化合物を含有する偏光膜は、ヨウ素を用いた偏光膜に匹敵する高い偏光性能を有し、且つ耐久性にも優れている。そのため、保護膜を付け偏光板とし、必要に応じて保護層、AR(反射防止)層、支持体等を設けて、液晶プロジェクタ、電卓、時計、ノートパソコン、ワープロ、液晶テレビ、カーナビゲーション及び屋内外の計測器や表示器等に広範に使用される。特には、各種液晶表示体及び液晶プロジェクタ用、又、高い偏光性能と耐久性を必要とする車載用途、各種環境で用いられる工業計器類の表示用途に好適である。

Claims (9)

  1. 下記式(1)
    Figure 0004452237
    〔式中、Aはスルホン酸基、アミノ基、 〜C アルキル基が1〜2個置換したアミノ基、アセチルアミノ基、フェニルアミノ基及びベンゾイルアミノ基から選択される置換アミノ基、 〜C アルキル基 〜C アルコキシル基、ヒドロキシル基及びカルボキシル基からなる群から選ばれる1〜3個の置換基を有したフェニル基、又は置換基としてスルホン酸基を1〜3個有し、さらにヒドロキシル基を有していてもよいナフチル基を表し、Bは水素原子、スルホン酸基、 〜C アルキル基 〜C アルコキシル基、ハロゲン原子又はニトロ基を表し、R〜Rは各々独立に水素原子、ハロゲン原子、 〜C アルキル基 〜C アルコキシル基又はアセチルアミノ基を表し、Dは−NHCO−、−N=N−又は−NH−を表し、Eは水素原子、 〜C アルキル基又はヒドロキシル基、アミノ基、ニトロ基、スルホン酸基、カルボキシル基、 〜C アルキル基及び 〜C アルコキシル基からなる群から選ばれる1〜3個の置換基を有するフェニル基を表し、nは0または1、mは0または1を表す。〕で示されるアゾ化合物若しくはその塩、又はそのいずれかの銅錯塩化合物。
  2. Aが置換基としてスルホン酸基、メチル基、メトキシ基、ヒドロキシル基及びカルボキシル基からなる群から選ばれる1〜3個の置換基を有したフェニル基である、請求項1記載のアゾ化合物若しくはその塩、又はそのいずれかの銅錯塩化合物。
  3. Aが置換基として1〜2個のスルホン酸基、カルボキシル基、ヒドロキシル基又はC〜Cアルキル基を有するフェニル基、又はスルホン酸基を有するナフチル基であり、Bは水素原子、スルホン酸基、C〜Cアルキル基又はC〜Cアルコキシル基であり、RはC〜Cアルキル基、C〜Cアルコキシル基又はアセチルアミノ基であり、Rは水素原子、C〜Cアルキル基又はC〜Cアルコキシル基であり、RはC〜Cアルキル基又はC〜Cアルコキシル基であり、Rは水素原子、C〜Cアルキル基又はC〜Cアルコキシル基であり、Dは−NHCO−、−N=N−又は−NH−であり、Eはアミノ基又はヒドロキシル基で置換されていてもよいフェニル基である、請求項1記載のアゾ化合物若しくはその塩、又はそのいずれかの銅錯塩化合物。
  4. Aが置換基としてスルホン酸基、カルボキシル基を有するフェニル基であり、Bはスルホン酸基であり、Rはメチル基であり、Rは水素原子であり、Rはメチル基であり、Rはメチル基又はメトキシ基であり、Dは−NHCO−又は−N=N−であり、Eはアミノ基又はヒドロキシル基で置換されていてもよいフェニル基である、請求項1記載のアゾ化合物若しくはその塩、又はそのいずれかの銅錯塩化合物。
  5. 請求項1記載のアゾ化合物若しくはその塩、又はそのいずれかの銅錯塩化合物を偏光膜基材に含有する、染料系偏光膜。
  6. 請求項1記載のアゾ化合物若しくはその塩、又はそのいずれかの銅錯塩化合物、及びこれら以外の有機染料を1種類以上を偏光膜基材に含有する、染料系偏光膜。
  7. 偏光膜基材がポリビニルアルコール系樹脂からなるフィルムである、請求項5又は6に記載の染料系偏光膜。
  8. 液晶プロジェクタ用である、請求項5〜7のいずれか一項に記載の染料系偏光膜。
  9. 請求項5〜8のいずれか一項に記載の染料系偏光膜を含んでなる偏光板。
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