JP4438193B2 - 圧力センサ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、圧力を検出する圧力センサに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、圧力センサにおいては、半導体基板に薄肉のダイヤフラム部を形成し、このダイヤフラム部の中央部および周辺部に圧力検出素子(ゲージ抵抗)を2つずつ形成してホイートストンブリッジ回路を構成している。そして、ダイヤフラム部に圧力が印加されると、ピエゾ抵抗効果によって圧力検出素子の抵抗値が変化し、この結果として中央部および周辺部の圧力検出素子における中点電位に電位差(出力電圧)を生じる。圧力センサでは、この出力電圧に適当な増幅、調整処理を施して圧力に応じた電気信号を出力するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、圧力センサはブリッジ回路が出力する電位差を増幅、調整している。このため、例えばブリッジ回路が汚染や傷等によって誤った電位差を発生した場合には、そのまま誤った電気信号を出力してしまう可能性がある。
【0004】
このような圧力センサの故障を検出する機能を備えた圧力センサとして、特表平10−506718号公報に記載された圧力センサがある。この圧力センサは、1つのダイヤフラム内での応力分布状況の異常を検知するために、ダイヤフラム部を中央から2分割し、それぞれにブリッジ回路を形成して両者の電圧出力を比較してずれを検知して故障を検出している。しかしながら、この圧力センサでは、ダイヤフラム部を中央から2分割している。このため圧力を検出するセンシング部が従来の2倍必要であり、ダイヤフラム部の面積が大きなものとなってしまうため圧力センサの小型化が難しいという問題がある。
【0005】
また、圧力センサには、陽極接合によりセンサチップを台座に貼り付けることによって圧力基準室を形成し、この圧力基準室と外部圧力との圧力差に基づいて圧力検出を行うものがある。この圧力センサにおけるセンサチップの台座への貼り付けは、センサチップに形成されたアルミ配線等の酸化防止のために通常は真空中で行われる。このため、圧力基準室内は真空状態(絶対圧でゼロ気圧)となる。
【0006】
この圧力センサを極めて高い圧力がかけられる箇所(例えばブレーキ液圧検出)での圧力検出に用いる場合、広い範囲で変化する圧力とセンサ出力として用いる電圧範囲とを対応させる必要があることから、圧力センサの感度が低く設定される。
【0007】
このため、通常のセンサ出力を監視するだけでは故障を検出できないという問題がある。
【0008】
また、センサチップと台座との貼り合せが剥がれた場合というのは、圧力基準室内と外部とが連通して基準室圧力と外部圧力とがほぼ同等になる場合であり、上述の故障検出方式のように同一圧力を2系統の信号として検出し、それらを相互に比較しても同様の信号が現われるため、故障検出を行うことができない。
【0009】
そこで、本発明は上記問題点に鑑み、ブリッジ回路の抵抗値が故障により変化した場合に、確実に故障を検出することができる圧力センサを提供することを目的とし、さらに小型化可能な圧力センサを提供することを他の目的とする。
【0010】
また、センサチップと台座との貼り合せによって形成される基準室の気密不良による故障検出が行えるようにすることも目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1ないしに記載の発明では、薄肉のダイヤフラム部が形成された半導体基板によって構成されたセンサチップ(60、70)と、センサチップが貼り付けられた台座(61)とを有し、センサチップと台座との間に基準室(60a)が設けられた圧力センサにおいて、ダイヤフラム部には、ゲージ抵抗(Ra〜Rd)によって形成された圧力検出用ブリッジ回路が備えられ、該圧力検出用ブリッジ回路により圧力に応じた電気信号を出力するようになっていると共に、圧力検出用ブリッジ回路とは異なる部位に配置されたゲージ抵抗(Ra’〜Rd’)によって形成された故障検出用ブリッジ回路が備えられ、該故障検出用ブリッジ回路により圧力検出用ブリッジ回路とは異なる感度で圧力に応じた電気信号を出力するようになっており、故障検出用ブリッジ回路が高感度で、圧力検出用ブリッジ回路が低感度となっていることを特徴としている。
【0026】
このように、低感度の圧力検出用ブリッジ回路とは別に、高感度の故障検出用ブリッジ回路を備えることで、センサチップと台座との貼り合せによって形成される基準室の気密不良による故障検出を行うことができる。
【0027】
た、請求項に記載の発明においては、故障検出用ブリッジ回路を形成するゲージ抵抗は、ダイヤフラム部のうち最も引張応力がかかる部位と最も圧縮応力がかかる部位とに備えられていることを特徴としている。
【0028】
このような構成とすることにより、故障検出用ブリッジ回路を高感度とすることができる。
【0029】
請求項に記載の発明においては、圧力検出用ブリッジ回路を形成するゲージ抵抗は、ダイヤフラム部の中央部と周縁部の中間位置に備えられていることを特徴としている。また、請求項3または4に記載の発明においては、圧力検出用ブリッジ回路を形成するゲージ抵抗は、ダイヤフラム部のうち最も引張応力が小さくなる部位と最も圧縮応力が小さくなる部位とに備えられていることを特徴としている。
【0030】
このような構成とすることにより、圧力検出用ブリッジ回路を低感度とすることができる。
【0033】
請求項に記載の発明においては、故障検出用ブリッジ回路は、4つのゲージ抵抗を有するフルブリッジ回路で構成されていることを特徴としている。このようにフルブリッジ回路で故障検出用ブリッジ回路を構成すれば、ハーフブリッジ回路で構成する場合よりも、より高感度とすることができる。
【0041】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0042】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
以下、本発明を適用した第1実施形態を図1、図2に基づいて説明する。本実施形態における圧力センサは、例えば車両におけるブレーキ装置のブレーキ液圧や燃料噴射装置の燃料圧等の圧力を測定するものである。
【0043】
図1(a)、(b)に本実施形態の圧力センサの回路構成を示し、図2に圧力センサの部分断面を示す。図1(a)に示すように圧力センサは、4つのゲージ抵抗(拡散抵抗)RA、RB、RC、RDがブリッジ接続されたブリッジ回路10を備えている。
【0044】
図2に示すように、ブリッジ回路10はシリコン基板1における薄肉のダイヤフラム部2に形成されている。図1中の破線がダイヤフラム部2を示している。ブリッジ回路10を構成する抵抗のうち、2つの抵抗RA、RDはダイヤフラム部の中央部に形成され、残りの2つの抵抗RB、RCは、ダイヤフラム部の周辺部に形成されている。そして、ダイヤフラム部に圧力が印加されると応力変位を生じ、ピエゾ抵抗効果により抵抗RA〜RDの各抵抗値が図1の矢印方向に変化するように、すなわち抵抗RA、RDは抵抗値が下がり、抵抗RB、RCは抵抗値が上がるように構成されている。
【0045】
また、本実施形態の圧力センサには、抵抗分割により基準電位を発生する基準電位発生回路11が、ブリッジ回路10の一端側および他端側に並列接続されている。基準電位発生回路11は、直列接続された2つの抵抗RE、RFからなる。抵抗RE、RFは、上記圧力印加による応力変位の影響を受けない部位に配置されており、ダイヤフラム部に圧力が印加されても抵抗値変化を生じないように構成されている。基準電位は、これらの抵抗RE、RFの抵抗分割によって作成されている。
【0046】
なお、各抵抗RA〜RFは、パターニングや温度等の影響を受けないように、それぞれ同一形状、同一抵抗値になるように同一工程で形成されるべきである。
【0047】
ブリッジ回路10における一端側(電源側)の端子Aおよび他端側(接地側)の端子Dの間に定電圧Vccを印加し、抵抗RA、RBの中点Bおよび抵抗RC、RDの中点Cを出力端子として、中点B、Cにおける中点電位の電位差(電圧)VBCを出力する。この電圧VBCにより、シリコン基板のダイヤフラム部に印加された圧力を測定することができる。なお、端子A、Dの間に定電流を印加しても同様の効果を得ることができる。
【0048】
また、本実施形態では、ブリッジ回路10の故障判定のため、基準電位発生回路11の中点Eにおける中点電位と、ブリッジ回路10の中点B、Cにおける中点電位との電位差VCE、VBEを出力するように構成している。
【0049】
図1(b)に示すように、上記電圧VBC、VCE、VBEはそれぞれ増幅調整回路20、21、22に出力され、増幅調整回路では、それらの信号を増幅して出力信号Out(BC)、Out(CE)、Out(BE)を出力するように構成されている。これらの出力信号Out(BC)、Out(CE)、Out(BE)は、故障判定回路(比較回路)30に出力され、故障判定回路30では、後述のようにブリッジ回路の故障判定を行うように構成されている。
【0050】
なお、故障判定回路30は、圧力センサ内に設けてもよく、また、例えばECUのような外部装置に設けてもよい。故障判定回路30を圧力センサ内に設けた場合には、外部への端子は電源側端子A、接地側端子D、Out(BC)を出力する端子の3端子となり、外部装置に設けた場合には、Out(CE)、Out(BE)を出力する端子のように外部への端子数を増やす必要がある。
【0051】
以下、ブリッジ回路の故障判定について説明する。
【0052】
各抵抗RA〜RFの抵抗値はすべて同一なので、ブリッジ回路10の2つの中点B、Cにおける中点電位と、基準電位発生回路11の中点Eにおける中点電位は、圧力を印加しない状態では等しい。従って、端子Eの電位を基準にすると、各端子B、C、E間の電位差VBC、VCE、VBEの間には、数式1が成り立つ。
【0053】
【数1】
BC=VCE=VBE=0
また、シリコン基板のダイヤフラム部に圧力が印加されることにより、端子Bでの電位は上昇し、端子Cでの電位は下降する。このとき抵抗RE、RFは圧力印加に影響されない部位に配置されているので、端子Eでの電位は変化しない。そして、抵抗RA、RDの抵抗値変化量は等しく、同様に抵抗RB、RCの抵抗値変化量は等しいので、端子BとCでの電位変化量の絶対値は等しくなる。従って、端子Eの電位を基準にすると、各電位差VBC、VCE、VBEの間には、数式2が成り立つ。
【0054】
【数2】
|VBC|=2×|VCE|=2×|VBE
従って、各電圧VBC、VCE、VBEの絶対値を比較することで、ブリッジ回路の故障を判定することが可能となる。すなわち、上記数式2が成り立つ場合には正常な圧力印加状態と判断でき、数式2が成り立たない場合にはブリッジ回路に故障が発生していると判断できる。
【0055】
ところで、上記電位差VBC、VCE、VBEの変化は微少であることから、これらの電圧値を用いてブリッジ回路の故障を判定することは難しい。そこで、本実施形態では、電圧VBC、VCE、VBEを別系統の増幅調整回路20、21、22を用いて増幅調整した後の出力信号Out(BC)、Out(CE)、Out(BE)を故障判定回路30にて比較判定することにより、ブリッジ回路の故障を判定している。すなわち、数式3が成り立つかどうかを判定する。
【0056】
【数3】
|Out(BC)|=2×|Out(CE)|=2×|Out(BE)|
このように構成することで、ブリッジ回路10の故障判定に加え、増幅調整回路20、21、22の故障をも同時に判定することが可能になる。
【0057】
以上のように、ブリッジ回路10を用いた圧力センサにおいて、ダイヤフラム部への圧力印加の影響を受けない基準電位発生回路を設けることにより、例えば断線、短絡等によるブリッジ抵抗値の変化という故障が発生した場合に、確実に故障を検出することが可能になる。
【0058】
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について図3に基づいて説明する。本第2実施形態の圧力センサは、ブリッジ回路10に第1の基準電位発生回路11に加え、第2の基準電位発生回路12を追加したものである。上記第1実施形態と同様の部分については同一の符号を付けてその説明を省略する。なお、図示を省略するが、上記第1実施形態と同様に、別系統の増幅調整回路および故障判定回路が備えられている。
【0059】
第2の基準電位発生回路12は、第1基準電位発生回路11と同様に、抵抗分割により基準電位を発生するものであり、ブリッジ回路10の一端側および他端側に並列接続されている。第2の基準電位発生回路12は、直列接続された2つの抵抗RG、RHからなる。抵抗RG、RHは、ダイヤフラム部への圧力印加による応力変位の影響を受けない部位に配置されており、ダイヤフラム部に圧力が印加されても抵抗値変化を生じないように構成されている。
【0060】
なお、各抵抗RA〜RHは、パターニングや温度等の影響を受けないように、それぞれ同一形状、同一抵抗値になるように同一工程で形成されるべきである。
【0061】
以下、本第2実施形態における、ブリッジ回路の故障判定について説明する。
【0062】
シリコン基板のダイヤフラム部に圧力が印加されることにより、B点での電位は上昇し、C点での電位は下降する。このとき抵抗RE、RFおよび抵抗RG、RHは圧力印加に影響されない部位に配置されているので、E点およびF点での電位は変化しない。そして、抵抗RAとRDにおける抵抗値変化量は等しく、同様に抵抗RBとRCにおける抵抗値変化量は等しいので、B点とC点での電位変化量の絶対値は等しくなる。従って、E点およびF点の電位を基準にすると、各電位差VBC、VCE、VBE、VCF、VBFの間には、数式4が成り立つ。
【0063】
【数4】
|VBC|=2×|VCE|=2×|VBE|=2×|VCF|
=2×|VBF|
同様に、各電位差VBC〜VBFを増幅調整回路にて増幅調整した出力信号Out(BC)、Out(CE)、Out(BE)、Out(CF)、Out(BF)の間には、数式5が成り立つ。
【0064】
【数5】
|Out(BC)|=2×|Out(CE)|=2×|Out(BE)|=2×|Out(CF)|=2×|Out(BF)|
従って、上記数式4あるいは数式5が成り立つ否かを判断すれば、ブリッジ回路に故障が発生しているか否かを判断できる。
【0065】
本第2実施形態の数式4、5では、上記第1実施形態の数式2、3に比較して、条件式が増えるので、より確実にブリッジ回路の故障判定をすることができる。
【0066】
なお、本第2実施形態では、2つの基準電位発生回路11、12を設けたが、さらに多くの基準電位発生回路を設けてもよい。
【0067】
また、数式4、5に含まれる等式を必ずしもすべて判定しなくてもよく、少なくとも中点B、Cの間の電位差と、中点B、Cの電位と基準電位発生回路11、12のいずれかの基準電位の電位差とを比較するように構成してもよい。
【0068】
(第3実施形態)
次に、第3実施形態について図4に基づいて説明する。本第3実施形態の圧力センサは、上記第1実施形態に比較して、ブリッジ回路10の構成が異なるものであり、基準電位発生回路は備えられていない。上記第1実施形態と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。なお、図示を省略するが、上記第1実施形態と同様に、増幅調整回路および故障判定回路が備えられている。
【0069】
本第3実施形態では、ブリッジ回路10の4個のゲージ抵抗(抵抗)RA、RB、RC、RDをそれぞれ等しく2分割することにより、8個の分割ゲージ抵抗(分割抵抗)RA1、RA2、RB1、RB2、RC1、RC2、RD1、RD2を形成している。このとき上記8個の抵抗RA1〜RD2はすべて抵抗値が等しくなるように形成され、シリコン基板のダイヤフラム部への圧力印加により、それぞれ矢印方向に抵抗値が変化するように構成されている。
【0070】
ブリッジ回路における2つの端子A、Dの間に定電圧Vccを印加し、抵抗RA、RBの中点Bおよび抵抗RC、RDの中点Cを出力端子として、中点B、Cにおける中点電位の電位差(電圧)VBCを出力する。この電圧VBCにより、シリコン基板のダイヤフラム部に印加された圧力を測定することができる。
【0071】
本第3実施形態のブリッジ回路は、さらに、分割抵抗RA1、RA2の中間端子B1の電位および分割抵抗RC1、RC2の中間端子C1の電位との電位差VB1C1と、分割抵抗RB1、RB2の中間端子B2の電位および分割抵抗RD1、RD2の中間端子C2の電位との電位差VB2C2を出力するように構成されている。
【0072】
ここで、分割抵抗RA1およびRA2の中間端子B1と、分割抵抗RC1およびRC2の中間端子C1におけるそれぞれの電位に注目してみる。ダイヤフラム部に圧力が印加されると、端子B1での電位は上昇し、端子C1での電位は下降する。このとき、抵抗RA1、RA2、RD1、RD2の抵抗値変化量は同一であり、抵抗RB1、RB2、RC1、RC2の抵抗値変化量は同一である。
【0073】
そこで、中間端子B1、C1の電位差VB1C1の絶対値は、中点B、Cでの中点電位の電位差VBCの絶対値を、抵抗RA、RCの分割数(本実施形態では2)で割り、端子B1、C1と電源側端子Aとの間に存在する分割抵抗数(本実施形態では1)を掛けた値と等しくなる。同様に、中間端子B2、C2の電位差VB2C2も、端子B、Cでの中点電位の電位差VBCを、抵抗RB、RDの分割数で割り、端子B2、C2と接地側端子Dとの間の分割抵抗数を掛けた値と等しくなる。
【0074】
従って、中点B、Cの電位差VBCと、中間端子B1、C1の電位差VB1C1と、中間端子B2、C2の電位差VB2C2の間には、数式6が成り立つ。
【0075】
【数6】
|VBC|=2×|VB1C1|=2×|VB2C2
また、各電圧VBC、VB1C1、VB2C2を別系統の増幅調整回路によって増幅調整した出力信号Out(BC)、Out(B1C1)、Out(B2C2)の間には、数式7が成り立つ。
【0076】
【数7】
|Out(BC)|=2×|Out(B1C1)|
=2×|Out(B2C2)|
従って、数式6あるいは数式7が成立するか否かを判断すれば、ブリッジ回路の故障を判定することができる。すなわち、端子B、Cにおける電位差VBCと、ダイヤフラム部に圧力印加されない状態において電位が等しい中間端子の組み合わせである端子B1とC1、端子B2とC2における電位差VB1C1、VB2C2とを比較することで、ブリッジ回路の故障判定を行うことができる。
【0077】
なお、上記数式6、7では複数の等式によりブリッジ回路の故障判定を行ったが、少なくとも、|VBC|=2×|VB1C1|もしくは|VBC|=2×|VB2C2|のいずれか、あるいは|Out(BC)|=2×|Out(B1C1)|もしくは|Out(BC)|=2×|Out(B2C2)|のいずれかが成立すれば、ブリッジ回路の故障判定が可能である。この場合には、2つの電位差の比較により故障検出が可能となり、回路構成を簡略にすることができる。
【0078】
また、本第3実施形態では、ブリッジ回路の4つの抵抗RA〜RDのすべてを2分割したが、さらに多くの分割数としてもよい。例えば、図5に示すように抵抗RA〜RDを3分割して、12個の分割抵抗RA1〜RD3を形成した場合には、数式8が成り立つ。
【0079】
【数8】
|VBC|=3×|VB1C1|=3×|VB4C4|=3/2|VB2C2|=3/2|VB3C3
また、抵抗RAとRCの組み合わせ、あるいは抵抗RBとRDの組み合わせが同じ分割数であればよく、それぞれの組み合わせを異なる分割数としてもよい。
【0080】
(第4実施形態)
次に、第4実施形態について図6に基づいて説明する。図6に示すように、本第4実施形態における圧力センサは、4つのゲージ抵抗(抵抗)RA、RB、RC、RDがブリッジ接続されたブリッジ回路10を備えており、ブリッジ回路の構成としては、従来から用いられているものと同様である。なお、図示を省略するが、上記第1実施形態と同様に、増幅調整回路および故障判定回路が備えられている。
【0081】
以下、本第4実施形態における、ブリッジ回路の故障判定について説明する。
【0082】
ダイヤフラム部に圧力が印加されると、端子Bでの中点電位は上昇し、端子Cでの中点電位は下降する。このとき端子A、Dにおける電位は変化しない。そして、抵抗RAとRDにおける抵抗値変化量は等しく、同様に抵抗RBとRCにおける抵抗値変化量は等しいので、B点とC点での電位変化量の絶対値は等しくなる。
【0083】
従って、端子A、Cの電位差VACと、端子B、Dの電位差VBDと、端子A、Bの電位差VABと、端子C、Dの電位差VCDの間には、数式9の2つの式が同時に成り立つ。
【0084】
【数9】
|VAC|=|VBD|および |VAB|=|VCD
従って、各電圧VAC、VBD、VAB、VCDの絶対値を比較することで、ブリッジ回路の故障を判定することが可能となる。すなわち、上記数式9が成り立つ場合には正常な圧力印加状態と判断でき、数式9が成り立たない場合にはブリッジ回路に故障が発生していると判断できる。
【0085】
(第5実施形態)
次に、本発明の第5実施形態を図7、図8に基づいて説明する。図7は本第5実施形態の圧力センサのダイヤフラム部の平面図であり、図8は本第5実施形態の圧力センサの概略構成を示す回路図である。
【0086】
図7(a)、(b)に示すように、本第5実施形態の圧力センサは、圧力検出用のブリッジ回路を構成する拡散抵抗RA〜RDに加えて、故障検出用の拡散抵抗RIがシリコン基板1のダイヤフラム部2における所領域に形成されている。ここでいう所定領域とは、圧力印加により生じる応力のうち径方向の応力と周方向の応力とのバランスが崩れる領域であり、ダイヤフラム部2の中心部から外れた領域となる。
【0087】
さらに、その上には絶縁用の酸化膜3が形成されている。酸化膜3にはコンタクトホールが形成され、その上に図示しないアルミ配線がパターニングされ、その上に保護膜(パッシベーション膜)4が形成されている。
【0088】
また、本第5実施形態におけるシリコン基板は、面方位が(100)面となっており、<110>結晶軸が相直交して存在する。図7(a)に示すように、圧力検出用ブリッジを構成する拡散抵抗RA〜RDは、2つの<110>結晶軸方向に沿ってそれぞれ2個ずつ配置されている。
【0089】
図8に示すように、故障検出用抵抗RIは基準抵抗Rrefと共に圧力検出用ブリッジ回路10に並列接続されている。圧力検出用ブリッジ回路10は、ダイヤフラム部2への圧力印加により発生する2つの中点電位の電位差(電圧)を出力する。これに対し、故障検出用抵抗RIは、ダイヤフラム部2への圧力印加により抵抗値が増加するように構成されており抵抗値に応じた電圧を出力する。圧力検出用ブリッジ回路10と故障検出用抵抗RIの出力信号は、それぞれ増幅調整回路にて増幅調整された後、故障判定回路30に出力され、故障判定回路30ではブリッジ回路10の故障判定を行うように構成されている。
【0090】
次に、本第5実施形態における圧力センサの故障判定について説明する。まず、任意の圧力点2点以上において、ダイヤフラム部2への圧力印加に対する圧力検出用ブリッジ回路10の出力電圧値と、故障検出用抵抗RIの出力抵抗値とを記憶回路(記憶手段)31に予め記憶させておく。これにより、圧力検出用ブリッジ回路10の出力値の変化特性と、故障検出用抵抗RIの出力値の変化特性とを得ることができる。ブリッジ回路10の出力と抵抗RIの出力は応力変化に比例して変化する。これらはそれぞれ異なる出力変化特性を有するように構成されており、これらの出力の間には一定の関係が成り立つ。すなわち、圧力センサが正常に作動していれば、ある圧力点におけるブリッジ回路10の出力と抵抗RIの出力は、それぞれ常に同じ値になる。
【0091】
従って、圧力センサが作動している際に、ブリッジ回路10の出力と抵抗RIの出力とを比較し、これらの出力値の関係が記憶回路31に記憶されている関係を満たさなければ、ブリッジ回路10が正常な出力値を出力していないと判断することができる。
【0092】
また、従来構造の圧力センサのダイヤフラム部には、圧力検出用ブリッジ回路を構成するゲージ抵抗RA〜RDが直交する方向に2個ずつ配置されているだけであり、残りの部分は未使用領域となっている。本第5実施形態では、故障検出用抵抗RIはダイヤフラム部の未使用領域に設けられているため、従来の圧力センサと同程度の大きさのセンシング部で故障検出機能を有する圧力センサを提供でき、圧力センサの小型化が可能となる。
【0093】
なお、第5実施形態では、故障検出用抵抗RIとして拡散抵抗を用いたが、これに限らず、例えば薄膜抵抗を用いても同様に実施することができる。また、故障検出用回路を1個の抵抗で構成したが、これに限らず複数の抵抗により構成してもよい。例えば、直列接続された2個の抵抗で故障検出回路を構成した場合には、その中点電位を出力として用いればよい。
【0094】
(第6実施形態)
次に、本発明の第6実施形態を図9〜12に基づいて説明する。図9(a)は本第6実施形態の圧力センサのダイヤフラム部の平面図であり、(b)は(a)のB−B断面図である。
【0095】
図9(a)に示すように、シリコン基板1のダイヤフラム部2には、8個の拡散抵抗RA〜RD、RJ〜RMが形成されており、これらの拡散抵抗は2つのブリッジ回路10、13を構成している。すなわち、拡散抵抗RA〜RD(図中白抜き)は圧力検出用のブリッジ回路10を構成するように結線されており、この圧力検出用ブリッジ回路の内側に拡散抵抗RJ〜RM(図中交差斜線)が故障検出用のブリッジ回路13を構成するように結線されている。本実施形態のシリコン基板は(110)面方位を有しており、<100>結晶軸と<110>結晶軸とが相直交して存在する。抵抗RA、RD、RJ、RMは<100>結晶軸方向に形成され、抵抗RB、RC、RK、RLは<110>結晶軸方向に形成されている。
【0096】
また、図9(b)に示すように、本第6実施形態の圧力センサは、N型シリコン基板にP型拡散層となる拡散抵抗が形成され、その上に絶縁用の酸化膜3が形成されている。酸化膜3にはコンタクトホールが形成され、その上に図示しないアルミ配線がパターニングされ、その上に保護膜4が形成されている。なお、N型シリコン基板に代えて、P型シリコン基板にN型層をエピタキシャル成長させたシリコン基板を用いてもよい。
【0097】
図10は、応力変動に対する2つのブリッジ回路10、13の出力特性を示している。圧力センサのブリッジ回路10、13の出力特性は、ダイヤフラム部2における抵抗の配置関係によって決まる。本第6実施形態では、2個のブリッジ回路10、13は、ダイヤフラム部2において異なる位置に設けられており、図10に示すようにダイヤフラム部2への印加圧力に対して異なる出力変化特性(感度)を持つ。本第6実施形態では、圧力検出用ブリッジ回路10の方が感度が高くなるように、言い換えれば、圧力変動に対する出力変化率が大きくなるように構成されている。
【0098】
図11は、本第6実施形態の圧力センサの概略回路構成を示している。図11に示すように、定電圧電源から供給された電圧は、電圧調整回路40を介して一定電圧(例えば5V)に変換された後、センシングを行うブリッジ回路10、13に供給される。2つのブリッジ回路10、13は並列接続されており、それぞれ中点電位VB、VCと中点電位VF、VGを出力する。2つのブリッジ回路10、13の出力は、第1、第2切替回路41、42によって切り替えられ、増幅回路43により増幅された後、第1、第2データ貯蔵部45、46において故障判定回路30で比較できる形で格納されるように構成されている。故障判定回路30では、2つのブリッジ回路10、13の出力値に基づいて故障判定が行われる。なお、第1、第2切替回路41、42は、タイミング回路44によりデータ錯誤が生じないようにタイミング制御される。
【0099】
次に、本第6実施形態の圧力センサの故障検出について説明する。まず、ダイヤフラム部2への圧力印加に対する圧力検出用ブリッジ回路10の出力電圧値の変化特性と、故障検出用ブリッジ回路13の出力電圧値の変化特性とを、記憶回路31に予め記憶させておく。これらの出力値の変化特性を得るためには、少なくとも2点以上の圧力点におけるブリッジ回路10、13の出力値が分かればよい。このとき、ブリッジ回路10、13の出力値が圧力変動に対して必ずしも直線的に変化するとは限らないことを考慮すれば、より精度よく変化特性を得るために任意の3点以上の出力値をとることが望ましい。
【0100】
これらの2つのブリッジ回路10、13の出力の間には、上記の図10に示すような固定された関係が成り立つ。すなわち、圧力センサが正常に作動していれば、ある圧力点における2つのブリッジ回路10、13の出力は、それぞれ常に同じ値になる。従って、圧力センサが作動している際に、圧力検出用ブリッジ回路10の出力と故障検出用ブリッジ回路13の出力とを比較し、これらの出力値の関係が記憶回路31に記憶されている関係を満たさなければ、ブリッジ回路10が正常な出力値を出力していないと判断することができる。
【0101】
本第6実施形態の圧力センサでは、故障が発生していると判定された場合には、故障判定回路30はセンサ出力を通常の出力電圧範囲(例えば0.5〜4.5V)の範囲外(ダイアグ領域)に強制的にシフトさせ、異常発生を示す信号を出力するように構成されている。
【0102】
また、従来構造の圧力センサのダイヤフラム部には、圧力検出用ブリッジ回路を構成するゲージ抵抗RA〜RDが直交する方向に2個ずつ配置されているだけであり、残りの部分は未使用領域となっている。本第6実施形態では、故障検出用ブリッジ回路13はダイヤフラム部の未使用領域に設けられているため、従来の圧力センサと同程度の大きさのセンシング部で故障検出機能を有する圧力センサを提供でき、圧力センサの小型化が可能となる。
【0103】
なお、以上説明した第6実施形態では(110)面方位のシリコン基板を用いたが、これに限らず、図12に示す(100)面方位のシリコン基板を用いてもよい。(100)面方位では、2つの<110>結晶軸方向が相直交して存在している。(110)面方位のシリコン基板を用いた場合には、図9(a)のように各抵抗を応力分布の異なる位置に設ける必要があるのに対して、(100)面方位のシリコン基板を用いた場合には、各ゲージ抵抗を応力分布の等しい位置に均等配置できる。このため、各抵抗毎に温度変化に伴うシリコン基板の変形の度合いや発生応力の変化度合い等を同程度にでき、熱的な誤差を低減することができる。
【0104】
(第7実施形態)
次に、本発明の第7実施形態を図13に基づいて説明する。本第7実施形態の圧力センサは、上記第6実施形態の圧力センサに比較して、故障検出用のブリッジ回路13が4つの薄膜抵抗から形成されている点が異なるものである。上記第6実施形態と同様の部分は同一の符号を付して説明を省略する。
【0105】
図13(a)、(b)に示すように、本第7実施形態の圧力センサは、シリコン基板に拡散抵抗RA〜RDが形成され、その上に絶縁用の酸化膜3が形成されている。酸化膜3上には例えばポリシリコンからなる薄膜抵抗RN〜RQが形成されている。4つの拡散抵抗RA〜RDは圧力検出用ブリッジ回路10を構成しており、4つの薄膜抵抗RN〜RQは故障検出用ブリッジ回路を構成している。各薄膜抵抗RN〜RQは、拡散抵抗RA〜RDよりダイヤフラム部の中心から遠い位置に形成されている。
【0106】
薄膜抵抗は、拡散抵抗に比較してゲージファクタが低いため、圧力検出用回路10と故障検出用回路13は、異なる出力特性を持つこととなる。すなわち、本実施形態では、圧力検出用ブリッジ回路10の方が、応力変動に対して高い出力を有する。従って、本第7実施形態の圧力センサの構成によっても、圧力検出用ブリッジ回路の出力と故障検出用ブリッジ回路の出力とを比較することにより、上記第6実施形態と同様に、圧力センサの出力値の異常を検出することができる。
【0107】
なお、本第7実施形態では、拡散抵抗と薄膜抵抗をダイヤフラム部の異なる位置に形成したが、これらをダイヤフラム部2における同位置に層状に重ねて配置することも可能である。このように構成しても、拡散抵抗と薄膜抵抗のゲージファクタが異なるため、圧力検出用回路と故障検出用回路との間で、異なる出力特性を持たせることができる。
【0108】
(第8実施形態)
次に、本発明の第8実施形態を図14に基づいて説明する。本第8実施形態の圧力センサは、シリコン基板に代えてメタルダイヤフラムを用いたものである。図14(a)、(b)に示すように、圧力センサは、円形のダイヤフラム部50aを有する金属ステム50と、ダイヤフラム部50aに接着されたシリコン基板51とを備えており、ダイヤフラム50aおよびシリコン基板51の変形に基づき圧力検出を行うように構成したものである。
【0109】
金属ステム50は中空円筒形状を成し、熱膨張係数が小さい低熱膨張率金属(シリコンと熱膨張率が近いコバール等)により構成されている。金属ステム50は、一端側から図中矢印方向に圧力媒体が導入され、他端側に形成されたダイヤフラム部50aに圧力が印加されるようになっている。
【0110】
シリコン基板51は、低融点ガラス等よりなるガラス層52を介してダイヤフラム部50aに固定されている。また、シリコン基板51は(100)面方位を有しており、圧力検出用ブリッジ回路を構成する4個の拡散抵抗RA〜RDと、故障検出用ブリッジ回路を構成する4個の薄膜抵抗RN〜RQが形成されている。拡散抵抗RA〜RDと薄膜抵抗RN〜RQは、回転角θだけずらして配置されている。
【0111】
本第8実施形態の圧力センサの構成によっても、応力変化に対して出力変化特性の異なる2つのブリッジ出力を比較することにより、上記実施形態と同様に故障を検出することができる。
【0112】
(第9実施形態)
次に、本発明の第9実施形態を図15に基づいて説明する。図15(a)は本第9実施形態の圧力センサのダイヤフラム部の平面図であり、図15(b)はE−E断面図である。本第9実施形態の圧力センサは、上記実施形態と比較して故障検出用回路として容量型センサが用いられている点が異なるものであり、上記実施形態と同様の部分については同一の符号を付してその説明を省略する。
【0113】
図15(a)に示すように、本第9実施形態の圧力センサはシリコン基板のダイヤフラム部2において、圧力検出用ブリッジ回路10を構成する4つの拡散抵抗RA〜RDの他に、中央部に故障検出用回路としての容量型センサ53が設けられている。圧力検出用ブリッジ回路10と容量型センサ53は電気的に並列接続されている。
【0114】
容量型センサ53は、2枚の電極間の静電容量値の変化を利用して圧力を測定するものであり、図15(b)に示すようにシリコン基板1に形成されたダイヤフラム部2と、これに対向するように配置された多結晶シリコンからなる薄膜電極53aとによって静電容量を構成する。ダイヤフラム部2に圧力が印加されると薄膜電極53aとの間の距離が近くなり、ダイヤフラム部2と薄膜電極53aとの間の静電容量が大きくなる。容量型センサ53は、静電容量値を電気信号として出力する。
【0115】
通常、容量型センサ53は、拡散抵抗からなるブリッジ回路10より大きな出力を得ることができるため、応力変化に対してブリッジ回路10と容量型センサ53とで異なる出力特性の出力を得ることができる。
【0116】
従って、本実施形態の圧力センサの構成によっても、圧力検出用ブリッジ回路10の出力と容量型センサ53の出力とを比較することで、上記実施形態と同様に故障を検出することが可能となる。
【0117】
(第10実施形態)
次に、本発明の第10実施形態を図16、図17に基づいて説明する。図16(a)は本実施形態における圧力センサの斜視図であり、図16(b)はF−F断面図である。また、図17は、拡散抵抗の形成位置と圧力による発生応力との関係を示す図であり、(a)は本実施形態における圧力センサの正面図、(b)は(a)のG−G断面図、(c)はダイヤフラム部に表面方向から圧力がかけられた場合において、ダイヤフラム表面x軸上の圧力による発生応力のx方向成分σxxの大きさを示した図である。
【0118】
本実施形態における圧力センサは、上記第6実施形態と比較してダイヤフラム部が形成されたセンサチップ60が台座61に貼り合わされて圧力基準室60aが形成されていることを前提としている点と、圧力検出用のブリッジ回路と故障検出用のブリッジ回路を共に、2つの拡散抵抗Ra、RbとRa’、Rb’によるハーフブリッジ回路とした点が異なる。
【0119】
拡散抵抗Ra、Rb及びRa’、Rb’は、面方位が(110)面を成すシリコン基板で構成されたセンサチップ60の表層部に形成されている。拡散抵抗Ra、Rbは共に、破線部で示したダイヤフラム部の周縁部と中央部との中間位置の近傍に配置されている。具体的には、図17(c)に示すように、抵抗値が正に変化する量が最小となる位置、つまり引張応力が最小となる位置の近傍に拡散抵抗Raが形成され、抵抗値が負に変化する量が最小となる位置、つまり圧縮応力が最小となる位置の近傍に拡散抵抗Rbが形成されている。拡散抵抗Ra’、Rb’は、一方の拡散抵抗Ra’がダイヤフラム部の周縁部近傍に配置され、他方の拡散抵抗Rb’がダイヤフラム部のほぼ中央部に配置された構成となっている。具体的には、図17(c)に示すように、抵抗値が正に変化する量が最大となる位置、つまり引張応力が最大となる位置の近傍に拡散抵抗Ra’が形成され、抵抗値が負に変化する量が最大となる位置、つまり圧縮応力が最大となる位置の近傍に拡散抵抗Rb’が形成されている。
【0120】
このような構成においては、ダイヤフラム部への圧力印加に対する拡散抵抗Ra、Rbの抵抗値変化量が小さいため、圧力検出用のブリッジ回路が低感度となり、ダイヤフラム部への圧力印加に対する拡散抵抗Ra’、Rb’の抵抗値変化量が大きいため、故障検出用のブリッジ回路が高感度になる。
【0121】
このように、圧力検出用とは別に高感度のブリッジ回路を設けることによって、センサチップ60と台座61との貼り合せが剥がれる等の圧力基準室60aの気密不良による故障検出を行うことができる。従って、低感度のブリッジ回路によって製品仕様に対応する出力が発生させられるようにしつつ、高感度のブリッジ回路によって故障検出を行うことができる。
【0122】
図18は、本実施形態の圧力センサの概略回路構成を示している。この図に示すように、圧力センサは、拡散抵抗Ra、Rb及びダイヤフラム部とは異なる部位に備えられたダミー抵抗62、63によって圧力検出用のブリッジ回路を形成していると共に、拡散抵抗Ra’、Rb’及びダイヤフラム部とは異なる部位に備えられたダミー抵抗64、65によって故障検出用のブリッジ回路を形成している。
【0123】
圧力検出用のブリッジ回路の各中点の電位差は温度補償機能を有した増幅回路66によって増幅され、出力回路67を介してセンサ出力として外部に出力される。故障検出用のブリッジ回路の各中点の電位差は温度補償機能を有した増幅回路68によって増幅されたのち、比較回路69によって所定の参照電圧Vrefと比較され、その比較結果が出力回路67に入力されるようになっている。そして、ブリッジ回路の出力が故障時の出力に相当する場合には、比較回路69から故障である旨の信号が出力回路に出力され、このような信号が入力されると、出力回路67はセンサ出力を通常の出力電圧範囲外(ダイアグ領域)に強制的にシフトさせ、異常発生を示す信号を出力するようになっている。
【0124】
このように、低感度と高感度の2つの感度を有するブリッジ回路を備え、低感度のブリッジ回路を圧力検出に使用し、高感度のブリッジ回路を故障検出に使用することで、確実に圧力基準室60aの気密不良による故障検出を行うことができる。
【0125】
(第11実施形態)
次に、本発明の第11実施形態を図19、図20に基づいて説明する。図19(a)は本実施形態における圧力センサの正面図、図19(b)は(a)のH−H断面図、図19(c)はダイヤフラム部に表面方向から圧力がかけられた場合において、ダイヤフラム表面x軸上での圧力による発生応力のx方向成分σxxの大きさを示した図である。また、図20は本実施形態における圧力センサの回路構成を示す図である。
【0126】
本実施形態における圧力センサは、上記第10実施形態と比較して故障検出用のブリッジ回路を4つの拡散抵抗Ra’〜Rd’で構成したフルブリッジ回路で構成した点である。
【0127】
この場合、拡散抵抗Rc’は拡散抵抗Rb’と対応する抵抗値変化(圧縮応力)が得られる位置に形成され、拡散抵抗Rd’は拡散抵抗Ra’と対応する抵抗値変化(引張応力)が得られる位置に形成される。
【0128】
このように、故障検出用のブリッジ回路を4つの拡散抵抗Ra’〜Rd’で構成されたフルブリッジ回路とすることにより、より高感度のブリッジ回路とすることができる。
【0129】
(第12実施形態)
次に、本発明の第12実施形態を図21、図22に基づいて説明する。図21(a)は本実施形態における圧力センサの正面図、図21(b)は(a)のI−I断面図、図21(c)はダイヤフラム部に表面方向から圧力がかけられた場合において、ダイヤフラム表面x軸上での圧力による発生応力のx方向成分σxxの大きさを示した図である。また、図22は本実施形態における圧力センサの回路構成を示す図である。
【0130】
本実施形態における圧力センサは、上記第11実施形態と比較して圧力検出用のブリッジ回路を4つの拡散抵抗Ra〜Rdで構成したフルブリッジ回路で構成した点である。
【0131】
この場合、拡散抵抗Rcは拡散抵抗Rbと対応する抵抗値変化(圧縮応力)が得られる位置に形成され、拡散抵抗Rdは拡散抵抗Raと対応する抵抗値変化(引張応力)が得られる位置に形成される。
【0132】
このように、圧力検出用のブリッジ回路を4つの拡散抵抗Ra〜Rdで構成されたフルブリッジ回路とすることにより、より高感度のブリッジ回路とすることができる。
【0133】
(第13実施形態)
次に、本発明の第13実施形態を図23に基づいて説明する。図23(a)は本実施形態における圧力センサの正面図、図23(b)は(a)のJ−J断面図、図23(c)はダイヤフラム部に表面方向から圧力がかけられた場合において、ダイヤフラム表面x軸上での圧力による発生応力のx方向成分σxx、同じくy方向成分σyyの大きさを示した図である。
【0134】
本実施形態における圧力センサは、第10実施形態と比較して、面方位が(100)面を成すシリコン基板で形成されたセンサチップ70の表層部において、拡散抵抗Ra、Ra’と拡散抵抗Rb、Rb’との長手方向(電流経路の方向)が異なっている点が相違する。
【0135】
Si(100)面でのピエゾ抵抗効果は、抵抗変化量ΔRが応力差(σxx−σyy)に比例するという性質があるため、x方向が長手方向なっている拡散抵抗(ここでは拡散抵抗Ra、Ra’)の抵抗値変化量をΔRとすると、y方向が長手方向となっている拡散抵抗(ここでは拡散抵抗Rb、Rb’)の抵抗値変化量がほぼ−ΔRとなるという関係があり、同じ圧力が印加されても異なる変化特性を有している。
【0136】
このため、本実施形態では、σxxとσyyとの差が最も小さくなる部位にx方向を長手方向とする拡散抵抗Raを設けると共にy方向を長手方向とする拡散抵抗Rbを設け、上記差が最も大きくなる部位に、x方向を長手方向とする拡散抵抗Ra′を設けると共にy方向を長手方向とする拡散抵抗Rb’を設けた構成としている。
【0137】
このような構成としても、拡散抵抗Ra、Rbによって構成される圧力検出用のブリッジ回路が低感度となり、拡散抵抗Ra’、Rb’によって構成される故障検出用のブリッジ回路が高感度となる。従って、本実施形態の構成としても、第10実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0138】
(第14実施形態)
次に、本発明の第14実施形態を図24に基づいて説明する。図24(a)は本実施形態における圧力センサの正面図、図24(b)は(a)のK−K断面図、図24(c)はダイヤフラム部に表面方向から圧力がかけられた場合において、ダイヤフラム表面x軸上での圧力による発生応力のx方向成分σxx、同じくy方向成分σyyの大きさを示した図である。
【0139】
本実施形態における圧力センサは、上記第13実施形態と比較して故障検出用のブリッジ回路を4つの拡散抵抗Ra’〜Rd’で構成したフルブリッジ回路で構成した点である。
【0140】
この場合、拡散抵抗Rc’はy方向が長手方向とされ、拡散抵抗Rb’と対応する抵抗値変化(圧縮応力)が得られる位置に形成される。また、拡散抵抗Rd’はx方向が長手方向とされ、拡散抵抗Ra’と対応する抵抗値変化(引張応力)が得られる位置に形成される。
【0141】
このように、故障検出用のブリッジ回路を4つの拡散抵抗Ra’〜Rd’で構成されたフルブリッジ回路とすることにより、より高感度のブリッジ回路とすることができる。
【0142】
(第15実施形態)
次に、本発明の第14実施形態を図25に基づいて説明する。図25(a)は本実施形態における圧力センサの正面図、図25(b)は(a)のL−L断面図、図25(c)はダイヤフラム部に表面方向から圧力がかけられた場合において、ダイヤフラム表面x軸上での圧力による発生応力のx方向成分σxx、同じくy方向成分σyyの大きさを示した図である。
【0143】
本実施形態における圧力センサは、上記第14実施形態と比較して圧力検出用のブリッジ回路を4つの拡散抵抗Ra〜Rdで構成したフルブリッジ回路で構成した点である。
【0144】
この場合、拡散抵抗Rcはy方向が長手方向とされ、拡散抵抗Rbと対応する抵抗値変化(圧縮応力)が得られる位置に形成される。また、拡散抵抗Rdはx方向が長手方向とされ、拡散抵抗Raと対応する抵抗値変化(引張応力)が得られる位置に形成される。
【0145】
このように、圧力検出用のブリッジ回路を4つの拡散抵抗Ra〜Rdで構成されたフルブリッジ回路とすることにより、より高感度のブリッジ回路とすることができる。
【0146】
(他の実施形態)
なお、上記各実施形態では、ブリッジ回路を構成する各抵抗の抵抗値が同一になるように構成しているが、製造バラツキ等により各抵抗の抵抗値が同一にならない場合を考慮して、回路上の各抵抗近傍にトリミング調整を行う抵抗(可変抵抗)を設け、これにより各抵抗の抵抗値が等しくなるように構成してもよい。
【0147】
また、上記各実施形態のブリッジ回路の故障判定において、比較する出力値が一致するか否かで判定を行ったが、圧力センサの製造バラツキや検出精度を考慮して、判定にある程度の幅を持たせてもよい。例えば、数式2の|VBC|=2×|VCE|では、|VBC|=2×|VCE|±α(α:許容誤差)とすることができる。
【0148】
また、上記第1〜第4実施形態では、ある時点での各電位差(電圧)を比較してブリッジ回路の故障判定を行ったが、所定時間における電位差の変化量を比較することによってブリッジ回路の故障判定を行ってもよい。
【0149】
また、上記第5〜第9実施形態において、故障検出用回路は各実施形態の配置に限定されず、圧力検出用回路と異なる出力特性を持たせることができれば、故障検出用回路はダイヤフラム部における任意の位置に配置可能である。
【0150】
また、上記第3実施形態においては、等分割した抵抗の分割点の電位を用いて故障検出を行う場合を例に挙げたが、必ずしも等分割する必要はなく、4辺のブリッジ回路2辺に配置される抵抗を、圧力が印加されていない時に電位が等しくなる点で分割し、その分割点の電位を用いて故障検出を行うものであれば他の構成であっても本発明を適用できる。
【0151】
さらに、上記第13実施形態においては、拡散抵抗Ra、Rbと拡散抵抗Ra’、Rb’とがダイヤフラム部の中心から共にx方向にずらした配置としているが、必ずしもこのような配置とする必要はない。例えば、図26に示すように、拡散抵抗Ra、Rbをダイヤフラム部の中心からx方向にずらし、拡散抵Ra’、Rb’をダイヤフラム部の中心からy方向にずらすようにしても良い。
【0152】
また、同様に、第14実施形態における拡散抵抗Ra、Rb、Ra’〜Rd’に関して、図27(a)に示すような、拡散抵抗Ra、Rbをダイヤフラム部の中心からx方向にずらし、拡散抵抗Ra’〜Rd’をダイヤフラム部の中心からy方向にずらした配置としても良い。さらに、図27(b)に示すような、拡散抵抗Ra、Rb、Ra’、Rb’をダイヤフラム部の中心からx方向にずらし、拡散抵抗Rc’、Rd’をダイヤフラム部の中心からy方向にずらした配置としてもよい。
【0153】
また、同様に、第15実施形態における拡散抵抗Ra〜Rb、Ra’〜Rd’に関して、図28(a)に示すような、拡散抵抗Ra〜Rdをダイヤフラム部の中心からx方向にずらし、拡散抵抗Ra’〜Rd’をダイヤフラム部の中心からy方向にずらした配置としても良い。さらに、図28(b)に示すような、拡散抵抗Ra、Rb、Ra’、Rb’をダイヤフラム部の中心からx方向にずらし、拡散抵抗Rc、Rd、Rc’、Rd’をダイヤフラム部の中心からy方向にずらした配置としてもよい。
【0154】
ただし、これら図26〜図28に示した配置は例示であり、これらの図に示されていない配置であっても本発明を適用することは可能である。
【0155】
なお、上記第10実施形態以降では、極めて高い圧力(50気圧以上)を検出する圧力センサを例にしたため、感度の高い故障検出用回路を別途設けたが、比較的低い圧力(例えば1〜10気圧)を検出する圧力センサではその必要がなくなる。その場合を以下に説明する。
【0156】
図16において圧力基準室60aが真空であることを前提とすると、通常ダイヤフラム部は大気圧状態で多少基準室側に撓んでおり、加圧と共にさらに基準室側に撓む。また、大気圧以下の圧力、すなわち負圧では撓み具合が徐々に減少し、絶対圧がゼロではダイヤフラム部の撓みがなくなる。加圧のみを前提とした圧力センサでは負圧を意味する信号は異常であるが、圧力基準室60aの気密が破れた場合にはダイヤフラム部の上下の圧力が同一となってしまうので、ダイヤフラム部の撓みがない状態、すなわち、擬似的に上記絶対圧ゼロの状態が発生する。
【0157】
よって、図29に示す回路構成を用いて、絶対圧ゼロ付近、あるいは負圧に相当する出力を検出してやれば、圧力基準室60aの気密不良という故障モードを検出することができる。
【0158】
さらに、図29における回路構成が対象とする圧力よりももう少し高い圧力範囲(例えば10〜50気圧)を対象とする回路構成として、図30に示す回路構成も考えられる。すなわち、図29では増幅器が1個であったが、本図では2系統に増幅器66、66’を備えるようにしている。このような回路構成とすれば、故障検出回路の感度を高くすることが可能である。
【0159】
上記第10実施形態以降、半導体基板を薄肉化したダイヤフラム部を形成し、基板表面にゲージ抵抗を形成したタイプの圧力センサで説明したが、これ以外の構造でも圧力基準室を有する圧力センサならば、気密不良検出に関する本発明を適用可能である。すなわち、容量式等の他の方式の圧力センサにも本発明を適用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した第1実施形態の圧力センサの回路構成を示す回路図である。
【図2】第1実施形態の圧力センサの部分断面図である。
【図3】第2実施形態の圧力センサの回路構成を示す回路図である。
【図4】第3実施形態の圧力センサの回路構成を示す回路図である。
【図5】第3実施形態の圧力センサの変形例を示す回路図である。
【図6】第4実施形態の圧力センサの回路構成を示す回路図である。
【図7】第5実施形態の圧力センサのダイヤフラム部の平面図である。
【図8】第5実施形態の圧力センサの回路構成を示す回路図である。
【図9】(a)は第6実施形態の圧力センサのダイヤフラム部の平面図であり、(b)は(a)のB−B断面図である。
【図10】第6実施形態の圧力センサにおける2つのブリッジ回路の出力特性を示す特性図である。
【図11】第6実施形態の圧力センサの概略構成を示す回路図である。
【図12】第6実施形態の圧力センサの変形例を示すダイヤフラム部の平面図である。
【図13】(a)は第7実施形態の圧力センサのダイヤフラム部の平面図であり、(b)は(a)のC−C断面図である。
【図14】(a)は第8実施形態の圧力センサのダイヤフラム部の平面図であり、(b)は(a)のD−D断面図である。
【図15】(a)は第9実施形態の圧力センサのダイヤフラム部の平面図であり、(b)は(a)のE−E断面図である。
【図16】(a)は第10実施形態における圧力センサの斜視図であり、(b)はF−F断面図である。
【図17】第10実施形態における圧力センサの拡散抵抗の形成位置と圧力による発生応力との関係を示す図である。
【図18】第10実施形態における圧力センサの回路構成を示す図である。
【図19】第11実施形態における圧力センサの拡散抵抗の形成位置と圧力による発生応力との関係を示す図である。
【図20】図19に示す圧力センサの回路構成を示す図である。
【図21】第12実施形態における圧力センサの拡散抵抗の形成位置と圧力による発生応力との関係を示す図である。
【図22】図21に示す圧力センサの回路構成を示す図である。
【図23】第13実施形態における圧力センサの拡散抵抗の形成位置と圧力による発生応力との関係を示す図である。
【図24】第14実施形態における圧力センサの拡散抵抗の形成位置と圧力による発生応力との関係を示す図である。
【図25】第15実施形態における圧力センサの拡散抵抗の形成位置と圧力による発生応力との関係を示す図である。
【図26】他の実施形態で示す拡散抵抗Ra、Rb、Ra’、Rb’の配置例を示す図である。
【図27】他の実施形態で示す拡散抵抗Ra、Rb、Ra’〜Rd’の配置例を示す図である。
【図28】他の実施形態で示す拡散抵抗Ra〜Rd、Ra’〜Rd’の配置例を示す図である。
【図29】他の実施形態で示す圧力センサの回路構成を示す図である。
【図30】他の実施形態で示す圧力センサの回路構成を示す図である。
【符号の説明】
10、13…ブリッジ回路、11、12…基準電位発生回路、
20、21、22…増幅調整回路、30…故障判定回路、
RA〜RD、RI、RJ〜RM、RN〜RQ…ゲージ抵抗。

Claims (5)

  1. 薄肉のダイヤフラム部が形成された半導体基板によって構成されたセンサチップ(60、70)と、前記センサチップが貼り付けられた台座(61)とを有し、前記センサチップと前記台座との間に基準室(60a)が設けられた圧力センサにおいて、
    前記ダイヤフラム部には、ゲージ抵抗(Ra〜Rd)によって形成された圧力検出用ブリッジ回路が備えられ、該圧力検出用ブリッジ回路により圧力に応じた電気信号を出力するようになっていると共に、前記圧力検出用ブリッジ回路とは異なる部位に配置されたゲージ抵抗(Ra’〜Rd’)によって形成された故障検出用ブリッジ回路が備えられ、該故障検出用ブリッジ回路により前記圧力検出用ブリッジ回路とは異なる感度で圧力に応じた電気信号を出力するようになっており、
    前記故障検出用ブリッジ回路が高感度で、前記圧力検出用ブリッジ回路が低感度となっていて、
    前記故障検出用ブリッジ回路を形成するゲージ抵抗は、前記ダイヤフラム部のうち最も引張応力がかかる部位と最も圧縮応力がかかる部位とに備えられていることを特徴とする圧力センサ。
  2. 薄肉のダイヤフラム部が形成された半導体基板によって構成されたセンサチップ(60、70)と、前記センサチップが貼り付けられた台座(61)とを有し、前記センサチップと前記台座との間に基準室(60a)が設けられた圧力センサにおいて、
    前記ダイヤフラム部には、ゲージ抵抗(Ra〜Rd)によって形成された圧力検出用ブリッジ回路が備えられ、該圧力検出用ブリッジ回路により圧力に応じた電気信号を出力するようになっていると共に、前記圧力検出用ブリッジ回路とは異なる部位に配置されたゲージ抵抗(Ra’〜Rd’)によって形成された故障検出用ブリッジ回路が備えられ、該故障検出用ブリッジ回路により前記圧力検出用ブリッジ回路とは異なる感度で圧力に応じた電気信号を出力するようになっており、
    前記故障検出用ブリッジ回路が高感度で、前記圧力検出用ブリッジ回路が低感度となっていて、
    前記圧力検出用ブリッジ回路を形成する前記ゲージ抵抗は、前記ダイヤフラム部の中央部と周縁部の中間位置に備えられていることを特徴とする圧力センサ。
  3. 前記圧力検出用ブリッジ回路を形成する前記ゲージ抵抗は、前記ダイヤフラム部のうち最も引張応力が小さくなる部位と最も圧縮応力が小さくなる部位とに備えられていることを特徴とする請求項1または2に記載の圧力センサ。
  4. 薄肉のダイヤフラム部が形成された半導体基板によって構成されたセンサチップ(60、70)と、前記センサチップが貼り付けられた台座(61)とを有し、前記センサチップと前記台座との間に基準室(60a)が設けられた圧力センサにおいて、
    前記ダイヤフラム部には、ゲージ抵抗(Ra〜Rd)によって形成された圧力検出用ブリッジ回路が備えられ、該圧力検出用ブリッジ回路により圧力に応じた電気信号を出力するようになっていると共に、前記圧力検出用ブリッジ回路とは異なる部位に配置されたゲージ抵抗(Ra’〜Rd’)によって形成された故障検出用ブリッジ回路が備えられ、該故障検出用ブリッジ回路により前記圧力検出用ブリッジ回路とは異なる感度で圧力に応じた電気信号を出力するようになっており、
    前記故障検出用ブリッジ回路が高感度で、前記圧力検出用ブリッジ回路が低感度となっていて、
    前記圧力検出用ブリッジ回路を形成する前記ゲージ抵抗は、前記ダイヤフラム部のうち最も引張応力が小さくなる部位と最も圧縮応力が小さくなる部位とに備えられていることを特徴とする圧力センサ。
  5. 前記故障検出用ブリッジ回路は、4つのゲージ抵抗を有するフルブリッジ回路で構成されていることを特徴とする請求項1ないしのいずれか1つに記載の圧力センサ。
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