JP4427833B2 - 燃料電池装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電力の発生を抑制する電力発生抑制物質を効果的に除去できる燃料電池装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
燃料が有する化学エネルギを電気エネルギ(電力)として直接取り出すものとして、燃料電池装置が知られている。この燃料電池装置は、1以上のセル(燃料電池)をもって構成され、そのセルは、電解質膜を一対の電極で挟持し、その各電極の外側面に画成部材と協働してガス通路をそれぞれ形成することになっている。そして、一方の側のガス通路に第1ガス(例えば燃料ガス(具体的には水素等))を供給し、他方の側のガス通路に、第1ガスと電気化学反応を起こす第2ガス(例えば酸化ガス(具体的には空気))を供給することにより、その第1、第2ガスの電気化学反応に基づき一対の電極から電力を取り出せることになっている。
【0003】
このような燃料電池装置は改良が加えられ、現在では、特開平10−83824号公報に示すように、燃料電池(セル)における電極がCOにより被毒され出力が低下したときに、燃料電池の温度を高めると共に反応ガスの水蒸気分圧を一定にして、出力性能の低下を抑えたものや、特開平7−272738号公報に示すように、燃料電池の停止時に、燃料ガスを窒素ガスと置換して、起電力の発生を早急に停止するものが提案されるに至っている。
【0004】
ところで、本出願人は、燃料電池装置として、セルに対して、循環経路をもって前記第1、第2ガスのうちの少なくとも一方のガスを循環供給するものを既に提案している。このものにおいては、循環経路に基づき未使用のガスを再使用できることになり、ガスの有効利用を図ることができることになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、最近の研究によれば、何等かの原因で循環経路内に電力発生抑制物質としての不純物(窒素、一酸化炭素、二酸化炭素、埃等)が入り込み、その不純物が、循環経路が閉サイクル故に徐々に蓄積され、その不純物が電極反応面に付着することが見い出されている。このため、そのことにより電気化学的反応が阻害され、出力性能が発電(運転)に伴い低下することになっている。
【0006】
本発明は以上のような事情を勘案してなされたもので、その技術的課題は、ガス供給を行う循環経路内に不純物が混入することに起因する出力性能の低下を抑制できる燃料電池装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記技術的課題を達成するために本発明(請求項1の発明)にあっては、
第1ガスと第2ガスとを電気化学反応をさせて電力を得るセルと、該セルに対して、前記第1、第2ガスのうちの少なくとも一方のガスを循環供給する循環経路とが備えられる燃料電池装置において、
前記循環経路に、該循環経路内を大気に対して開閉する大気開放弁と、前記第1、第2ガスのうちの少なくとも一方のガスを該循環経路内に補充するガス補充装置と、が備えられ、
前記大気開放弁は、該大気開放弁が閉弁状態にあるときにおいて、前記セルの電流値が一定であるときであって該セルの電圧が所定状態から低下したとき、前記循環経路内を所定時間だけ大気に開放するように設定され、
前記ガス補充装置は、前記大気開放弁による大気開放に伴い同じタイミングで前記第1、第2ガスのうちの少なくとも一方のガスを前記循環経路内に補充するように設定され、
しかも、前記大気開放弁は、該大気開放弁が閉弁状態にあるときにおいて、前記セルの電流値が一定でないときには、前記セルの電圧が所定状態から低下しているときであっても該大気開放弁の閉弁状態を維持するように設定されている構成としてある。この請求項1の好ましい態様としては、請求項2以下の記載の通りとなる。
【0008】
【発明の効果】
【0009】
【0010】
【0011】
請求項1に記載された発明によれば、循環経路に、該循環経路内を大気に対して開閉する大気開放弁が備えられ、その大気開放弁が、閉弁状態にあるときにおいて、セルの電流値が一定であるときであって該セルの電圧が所定状態から低下したとき、循環経路内を所定時間だけ大気に開放することから、循環経路内のガス圧を利用して電力発生抑制物質を大気に放出でき、循環経路内の電力発生抑制物資の量を低減できることになる。このため、極めて簡単な構成をもって、電力発生抑制物質に起因して出力が低下することを抑制できることになる。
【0012】
また、循環経路に、大気開放弁による大気開放に伴い第1、第2ガスのうちの少なくとも一方のガスを補充するガス補充装置が備えられていることから、大気開放弁が開弁されても、ガスが補充されて循環経路内のガス圧等が一定に維持されることになり、大気開放弁の開弁に伴い、出力が一時的に低下することを抑制できることになる。
請求項2に記載された発明によれば、大気開放弁は、セルの電圧が所定状態から低下していなくても、循環経路内の電力発生抑制物質の量が所定値以上のときには開弁するように設定されていることから、出力低下に影響を与える電力発生抑制物質の混入量を的確に捉えて、電力発生抑制物質を除去できることになり、予め発生する出力の低下を前もって抑制できることになる。
【0013】
請求項3に記載された発明によれば、さらに、循環経路内の電力発生抑制物質を吸着する吸着手段が備えられていることから、閉サイクルをなす循環経路の下で使用できることになり、電力発生抑制物質の除去作業に伴い、ガスを循環経路内から捨てることを防止できることになる。
【0014】
請求項4に記載された発明によれば、吸着手段が、循環経路に対して、該循環経路に付設されるバイパス通路を介して設けられ、該バイパス通路に、大気開放弁が開弁状態のときに吸着手段への流れに切換える切換弁が設けられていることから、具体的構成をもって、前記請求項3と同様の作用効果を得ることができることになる。
【0015】
【0016】
請求項5に記載された発明によれば、第1、第2ガスのうちの一方のガスが水素であり、第1、第2ガスのうちの他方のガスが酸素含有ガスであり、セルに対して、循環経路をもって水素のみが循環供給されることから、燃料電池として最も一般的な基本的構成のものであっても、前記請求項1と同様の作用効果を得ることができることになる。
【0017】
請求項6に記載された発明によれば、吸着手段がパラジウム薄膜により構成されていることから、燃料ガスとして水素を用いる燃料電池として最も一般的な基本的構成のものにおいて、吸着手段(パラジウム薄膜)は、水素以外の電力発生抑制物質を吸着し、水素を通過させることになり、電力発生抑制物質を除去するに際して、水素を捨てることなく有効に使用できることになる。
【0018】
請求項7に記載された発明によれば、セルが、1以上のセルをもって構成されていることから、単一のセルの場合は勿論、複数のセルを集合させた燃料電池スタックに対しても前記請求項1〜6と同様の作用効果を得ることができることになる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。
図1において、符号1は、実施形態に係る燃料電池装置を示すもので、この燃料電池装置1は、燃料電池スタック2を4つ備えている。各燃料電池スタック2は、図2に示すように、複数の固体高分子燃料電池(以下、セルと称す)3を積層して構成されており、その各セル3は、高分子電解質膜4を一対の電極5、6で挟持し、その各電極5、6の外側面に画成部材7と協働してガス通路8、9をそれぞれ形成することになっている。そして、一方のガス通路8に第1ガスとしての水素(燃料ガス)が供給され、他方のガス通路9に、水素と電気化学反応を起こす第2ガスとしての空気(酸化ガス)が供給されることになっている。
【0020】
前記各燃料電池スタック2には、図1に示すように、水素給排系10が関係づけられ、その水素給排系10と各燃料電池スタック2とは循環経路を構成している。この水素給排系10は、各燃料電池スタック2との関連づけのために水素共通供給管11と水素共通排出管12とを備えており、その水素共通供給管11と水素共通排出管12とは、水素共通排出管12から水素共通供給管11への流れのみ許容する逆止弁13を介して接続されている。
【0021】
水素共通供給管11は、水素供給口14と供給分岐管15a〜15dとを備えている。水素供給口14は、その一端が、逆止弁13の下流側において水素共通供給管11に接続され、その他端には、水素が充填されている水素ガスボンベ45が接続されている。この水素供給口14にはレギュレータ21が介装されており、このレギュレータ21は、水素給排系10内(水素共通供給管11内及び水素共通排出管12内)の圧力を所定圧に保つ役割を有し、水素給排系10内が所定圧以下になったときには開弁して、水素ガスボンベ45内の水素を水素共通供給管11内に補充することになっている。供給分岐管15a〜15dは、前記燃料電池スタック2に対応しており、その各供給分岐管15a〜15dによって、水素が各燃料電池スタック2における各セル3の一方のガス通路8に供給されることになっている。
【0022】
一方、水素共通排出管12は、その一端側において、4つの排出分岐管17a〜17dが備えられ、その他端側において、前記逆止弁13に向かって順に、水素循環ポンプ20、パージバルブ41、三方弁42が備えられている。4つの排出分岐管17a〜17dは、前記各燃料電池スタック2に対応しており、その各排出分岐管17a〜17dによって、各燃料電池スタック2における各セル3の一方のガス通路8内の水素が排出されることになっている。この場合、各燃料電池スタック2における各セル3の一方のガス通路8に対する供給又は各セル3の一方のガス通路からの排出は、各燃料電池スタック2内部のそれぞれの共通通路(図示略)を介して供給又は排出されるが、その内容は、既知であるので、これ以上の説明は省略する。水素循環ポンプ20は、水素を強制循環するもので、これにより、加圧状態の水素が各燃料電池スタック2に向けて供給できることになっている。パージバルブは41は、通常は閉弁状態とされている一方、開弁時には、水素給排系10内と大気とを連通して、水素給排系10内のガスを放出する機能を有している。三方弁42は、前記水素共通排出管12において、その第1の接続口がパージバルブ41側に接続されると共にその第2の接続口が逆止弁13側に接続され、その第3の接続口は、前記水素供給口14に前記レギュレータ21よりも上流側において接続されるバイパス管43に接続されている。この三方弁42は、その切換えによって選択的に、パージバルブ41側と逆止弁13側、又はパージバルブ41側とバイバス管43側とを連通させることができることになっており、水素は、逆止弁13を介して水素共通供給管11に流れることができるだけでなく、バイパス管43にも流れることができることになっている。この場合、バイパス管43には、吸着手段としてのパラジウム薄膜装置19、逆止弁46が、水素供給口14に向かって順に、介装されている。パラジウム薄膜装置19は、パラジウム薄膜から構成されて、ガスから水素以外の不純物(例えば窒素、二酸化炭素、一酸化炭素、埃等)を除去して水素のみを通過させる機能を有しており、逆止弁46は、パラジウム薄膜装置19を通過した水素が水素供給口14に流れ込むことを許容する一方、水素ガスボンベ45からの水素がパラジウム薄膜装置19側に流れ込むことを阻止する機能を有している。
【0023】
前記各燃料電池スタック2には、図1に示すように、空気給排系22が関係づけられており、その空気給排系22は、各燃料電池スタック2との関連づけのために空気共通供給管23と空気共通排出管24とを備えている。空気共通供給管23においては、その一端が空気を取り入れる空気供給口25とされ、その空気共通供給管23には、空気供給口25から空気共通供給管23の他端側に向けて順に、冷却器26、圧縮機(回転ポンプ)27が介装されている。冷却器26は、各燃料電池スタック2に供給する空気の温度を調整するものである。圧縮機27は、その回転数を調整することにより、外気を吸引して各燃料電池スタック2へその空気を供給すると共にその供給空気の圧力等を調整して各燃料電池スタック2における電気化学反応を調整するものであり、その調整は、要求電力により応じて行われることになっている(図5参照)。この空気共通供給管23の他端側には4つの供給分岐管28a〜28dが備えられている。この4つの供給分岐管28a〜28dは、前記各燃料電池スタック2に対応しており、その各供給分岐管28a〜28dによって、空気が各燃料電池スタック2における各セル3の他方のガス通路9に供給されることになっている。
【0024】
一方、空気共通排出管24は、その一端が大気に開口する空気排出口30とされる一方、その空気共通排出管24の他端側には4つの排出分岐管31a〜31dを備えている。4つの排出分岐管31a〜31dは、前記各燃料電池スタック2に対応しており、その各排出分岐管31a〜31dによって、各燃料電池スタック2における各セル3の他方のガス通路9から空気が排出されることになっている。この場合も、各燃料電池スタック2における各セル3の他方のガス通路9に対する供給又は各セル3の他方のガス通路9からの排出は、各燃料電池スタック2内部のそれぞれの共通通路(図示略)を介して供給又は排出されるが、その内容は既知であるので、これ以上の説明は省略する。
【0025】
前記各燃料電池スタック2には、図1に示すように、冷却系32が関係づけられている。冷却系32は、各燃料電池スタック2と協働して冷却水を循環させる循環経路33を構成しており、その循環経路33には、冷却水ヒータ40、循環ポンプ34、冷却水バルブ35、冷却器36が備えられている。また、冷却系32には、冷却器36をバイパスするバイパス経路37が設けられ、そのバイパス経路37に冷却水バイパスバルブ38が設けられている。これにより、これら要素33〜38、40をもって冷却水の温度調整を行うことにより、各燃料電池スタック2の温度調整が行えることになっている。
【0026】
前記水素給排系10は、本実施形態においては、図1、図3に示すように、制御手段としての制御ユニットUにより制御されることになっている。制御ユニットUには、各燃料電池スタック2の電圧を測定する電圧センサV1〜V4からの電圧信号、水素給排系10内の水素濃度を検出する水素濃度検出センサ44からの水素濃度信号、その他各種センサESからの種々の信号が入力されており、制御ユニットUからは、前記パージバルブ41、前記三方弁42に対して制御信号が出力されることになっている。
【0027】
この制御ユニットUは、概略的には、次のような制御を行う。すなわち、水素以外の不純物が水素給排系10内に蓄積され、或いは電極5に付着されると、各燃料電池スタック2(セル3)の出力性能が時間と共に低下してくることに鑑み、原則として、一定時間毎(例えばa分毎(0<a))に水素給排系10内のガス(水素他不純物)を所定時間(例えばα秒(0<α≪a))だけ大気に放出(以下、パージと称す)しつつ、その放出して不足する水素を水素給排系10内に補充する一方、その一定時間内でも、各燃料電池スタック2の電圧が所定状態から低下した場合、或いは水素給排系10内の水素濃度が所定状態から低下した場合には、水素給排系10内に水素以外の不純物が蓄積されているとして、パージを行おうとしている。しかも、パージに伴う水素の補充においては、水素給排系10内の残存水素の回収を図り、その水素をも補充水素に使うことにより、水素使用量の低減を図ろうとしている。
【0028】
次に、上記制御内容を、図4に示すフローチャートに基づき説明する。尚、Sはステップを示す。先ず、S1において、各燃料電池スタック2からの電圧、水素濃度検出センサ44からの水素給排系10内の水素濃度等の各種データが入力され、次のS2において、タイマによりカウントが加算される。そして、次のS3において、経過時間Tが、タイマがカウントを開始してから一定時間T10が経過したか否かが判別される。これは、原則として、一定時間毎にパージを行い、電力発生抑制物質としての不純物を水素給排系10(循環経路)内から放出する判断を得るために行われる。
【0029】
上記S3の判別がYESのときには、タイマがリセットされると共に、パージバルブ41が開(大気開放)とされ、所定時間だけパージが行われて、水素給排系10内の不純物が大気に放出される(S4、S5)。またこのとき、三方弁42が、パージバルブ41に同期して、パージバルブ41側を、逆止弁13側ではなくバイパス管43側に連通させるように切換えられることになり、これにより、パージバルブ41を通過して三方弁42に至ったガス(水素等)は、このとき、水素給排系10内の圧力がパージに伴って低下していることに基づきレギュレータ21を介して水素共通供給管11内に流入しているフレッシュな水素(水素ガスボンベ45からの水素)に吸引されて、該フレッシュな水素と共に水素共通供給管11内に流れ込むことになる。この場合、バイパス管43に流れ込むガスは、パラジウム薄膜装置19に通ることになり、そのパラジウム薄膜装置19により不純物が除去された水素が、再び補充水素として水素共通供給管11内に供給されることになる。このため、フレッシュな水素と、バイパス管43からの回収された水素とによって、パージ実行中においても、水素給排系10を含む循環経路内の圧力を一定に保って出力の低下を抑制することができるだけでなく、回収された水素の再利用により、水素の使用量をできるだけ減らすことができることになる。そしてこの後、パージの終了に伴い、三方弁42は、元の状態に切換えられ、水素給排系10は、元の閉サイクルの状態に戻ることになる。
【0030】
前記S3がNOのとき、すなわち、前回のパージから一定時間T10が経過していないときには、S7において、各燃料電池スタック2の電流が一定か否か判別される。これは、出力性能の低下があるか否かを定常状態の下で判別して、判別の信頼性を高いものにするためである。このS7がNOのときには、パージバルブ41が閉弁状態とされる一方、S7がYESのときには、各燃料電池スタック2の電圧が所定状態から低下しているか否か、水素給排系10内の水素濃度が所定状態から低下しているか(不純物濃度が相対的に増大しているか)否かが判別される(S9、S10)。水素給排系10内に不純物が蓄積され、或いは電極5に不純物が付着しているか否かを判別してパージする必要があるか否かの判断を得るためである。
【0031】
前記S9、S10のいずれもがNOのときには、前記S8に移行する一方、前記S9又はS10のいずれかがYESのときには、S11において、経過時間Tが前回のタイマカウント開始から一定時間T10未満の所定時間T20よりも大きいか否かが判別される。前回のパージからあまりにも短い時間しか経過していない場合を、燃料電池スタック2の異常として判定するためである。S11がNOのときには、S12において該当燃料電池スタック2が異常であると判定され、S11がYESのときには、前記S4に進んで前述の如きパージ等が行われる(S5、S6)。
【0032】
したがって、この実施形態においては、パージが、原則として、一定時間T10経過毎に行われるだけでなく、経過時間Tが一定時間T10以下であっても、各燃料電池スタック2における電圧低下或いは水素給排系10内の水素濃度の低下を検出して、パージを行うことなり、水素給排系10を含む循環経路内に不純物が蓄積されることを抑制できることになる。このため、循環経路内に蓄積される不純物に基づき、出力性能が低下することを抑制できることになる。
【0033】
以上実施形態について説明したが本発明においては、次のようなものを包含する。
(1)レギュレータ21に代えて電磁弁を設け、その電磁弁を制御ユニットうUにより開閉制御すること。
(2)水素だけでなく、第2ガスとしての酸化ガスをも、燃料電池スタック2に対して循環供給すること。
(3)水素ガスボンベ45に代えて、改質器、例えばメタノールをもって水素を生成する改質器を用いること。
(4)当該燃料電池装置を、車両等の動力源として用いること。
(5)S8でパージバルブ41を閉じた後も、三方弁42に至ったガスの一部をパラジウム薄膜装置19に供給すること。
【0034】
尚、本発明の目的は、明記されたものに限らず、実質的に好ましい或は利点として記載されたものに対応したものを提供することをも暗黙的に含むものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係る全体系統図。
【図2】セル(燃料電池)構造を概念的に示す説明図。
【図3】制御ユニットに対する入・出力関係を示す図。
【図4】制御ユニットUによる制御例を示すフローチャート。
【図5】要求電力に対する圧縮機の回転数の特性を示す図。
【符号の説明】
1 燃料電池装置
2 燃料電池スタック
3 セル
10 水素給排系
19 パラジウム薄膜装置
41 パージバルブ
42 三方弁
44 水素濃度検出センサ
45 水素ガスボンベ
U 制御ユニット
V1 電圧センサ
V2 電圧センサ
V3 電圧センサ
V4 電圧センサ
Claims (7)
- 第1ガスと第2ガスとを電気化学反応をさせて電力を得るセルと、該セルに対して、前記第1、第2ガスのうちの少なくとも一方のガスを循環供給する循環経路とが備えられる燃料電池装置において、
前記循環経路に、該循環経路内を大気に対して開閉する大気開放弁と、前記第1、第2ガスのうちの少なくとも一方のガスを該循環経路内に補充するガス補充装置と、が備えられ、
前記大気開放弁は、該大気開放弁が閉弁状態にあるときにおいて、前記セルの電流値が一定であるときであって該セルの電圧が所定状態から低下したとき、前記循環経路内を所定時間だけ大気に開放するように設定され、
前記ガス補充装置は、前記大気開放弁による大気開放に伴い同じタイミングで前記第1、第2ガスのうちの少なくとも一方のガスを前記循環経路内に補充するように設定され、
しかも、前記大気開放弁は、該大気開放弁が閉弁状態にあるときにおいて、前記セルの電流値が一定でないときには、前記セルの電圧が所定状態から低下しているときであっても該大気開放弁の閉弁状態を維持するように設定されている、
ことを特徴とする燃料電池装置。 - 請求項1において、
前記大気開放弁は、前記セルの電圧が所定状態から低下していなくても、前記循環経路内の電力発生抑制物質の量が所定値以上のときには開弁するように設定されている、
ことを特徴とする燃料電池装置。 - 請求項1において、
さらに、前記循環経路内の前記電力発生抑制物質を吸着する吸着手段が備えられている、
ことを特徴とする燃料電池装置。 - 請求項3において、
前記吸着手段が、前記循環経路に対して、該循環経路に付設されるバイパス通路を介して設けられ、該バイパス通路に、前記大気開放弁が開弁状態のときに前記吸着手段への流れに切換える切換弁が設けられている、
ことを特徴とする燃料電池装置。 - 請求項1において、
前記第1、第2ガスのうちの一方のガスが水素であり、
前記第1、第2ガスのうちの他方のガスが酸素含有ガスであり、
前記セルに対して、前記循環経路をもって水素のみが循環供給される、
ことを特徴とする燃料電池装置。 - 請求項3又は4において、
前記吸着手段がパラジウム薄膜により構成されている、
ことを特徴とする燃料電池装置。 - 請求項1〜6のいずれかにおいて、
前記セルが、1以上のセルをもって構成されている、
ことを特徴とする燃料電池装置。
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