JP3629949B2 - 燃料電池システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は燃料電池システムに関し、特に改質ガス中に含まれる一酸化炭素による電極触媒の被毒を解消する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の燃料電池システムとしては、例えば特開昭63−232272号公報や特開平8−31442号公報に記載されているものがある。
燃料電池に供給する水素ガスは、水素ボンベや水素貯蔵合金等に蓄えた水素を用いる場合もあるが、改質器(触媒)を用いてメタノールから水素リッチな改質ガスを生成し、それを水素ガスとして用いる場合がある。しかし、メタノールから改質する際の反応では、水素の他に一酸化炭素も発生するので、改質ガスには一酸化炭素が含まれることになる。この一酸化炭素は、燃料電池の燃料極側の電極触媒である白金や白金を含む合金に吸着されて、触媒としての機能を低下させる状態、いわゆる触媒の被毒状態を発生させる。例えば、固体高分子型の燃料電池は、通常100℃前後で運転されるため、改質ガス中に含まれる一酸化炭素による電極触媒の被毒を生じさせないためには、一酸化炭素濃度が10ppm以下であることが望ましい。しかしながら、改質ガス中の一酸化炭素を選択酸化等により低減する場合、100ppm以下にするためには、除去装置が大型となって車両等への搭載に適さなくなったり、一酸化炭素と同時に酸化される水素の量が増加して、同じ原料から得ることができる水素量が実質的に低下する、という問題が生じる。
【0003】
上記のように100ppmを超えるような一酸化炭素濃度の改質ガスを、固体高分子型燃料電池に供給して発電していると、徐々に被毒による性能低下が生じ、発電量が低下する。前記特開昭63−232272号公報に記載されている発明においては、一酸化炭素濃度を検出するセンサを設け、一酸化炭素濃度が高くなると燃料電池の温度を上げることにより、燃料電池の許容し得る一酸化濃度を高めるて被毒対策としている。また、前記の特開平8−31442号公報に記載されている発明においては、温度センサで被毒状態を検知し、触媒が被毒状態にあると判定した時点で、一酸化炭素濃度の比較的低い改質ガスを燃料電池内に流すことにより、被毒を解消するように構成している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように改質ガスを用いる燃料電池においては、改質ガスに含まれる一酸化炭素によって電極触媒が被毒して発電性能が劣化するという問題があり、また、改質ガス中の一酸化炭素を十分に除去するためには除去装置が大型となって車両等への搭載に適さなくなったり、一酸化炭素と同時に酸化される水素の量が増加して、同じ原料から得ることができる水素量が実質的に低下する、という問題があり、前記のように種々の方策が考えられているが、必ずしも十分な効果が得られなかった。
【0005】
本発明は上記のごとき従来技術の問題を解決するためになされたものであり、小型で実用に適した装置を用いて電極触媒の被毒を解消することのできる燃料電池システムを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明においては特許請求の範囲に記載するように構成している。すなわち、請求項1に記載の発明においては、通常運転時に改質ガスの一部から高純度の水素を分離貯蔵しておき、燃料電池の発生電力を予め記憶してある基準の値と比較し、電極触媒が被毒して発生電力が低下している場合に、電極触媒の劣化が生じたものと判断して、発電量を小さくし、高純度の水素のみで被毒解消運転を行なうように構成している。そのため、電極触媒の劣化が生じた際には確実に被毒解消運転を行なって劣化を解消することが出来る。また、改質ガスから分離貯蔵する水素量は、改質ガス全体の量に比して大幅に少ないので、高純度の水素を分離するための水素分離膜が小型で済み、したがって容積的にもコスト的にも実用可能である。なお、運転中に発電量を小さくした場合に不足する電力は、例えばバックアップ用の二次電池から一時的に供給する。
【0007】
また、請求項2に記載の発明においては、燃料電池における発電量が0の時に、被毒解消運転を行なうように構成している。そのため少量の水素で長時間にわたって燃料電池を高純度の水素に晒すさらすことができ、被毒解消効果を高めることができる。
【0009】
また、請求項3に記載の発明においては、高負荷時の高圧力時に、水素ガスを貯えておき、低負荷時の低圧力時には、貯えていた水素を燃料電池へ流入させるように構成している。そのため加圧用のポンプが不要となり、また、一次流路配管内の圧力によって水素分離に必要な水素分圧が決まるので、一定量以上の無駄な水素を貯えることが無くなる。また、発生電力の検出や判定等の構成が不要になる。
【0010】
【発明の効果】
本発明によれば、電極触媒の被毒を解消することが出来るので、一酸化炭素濃度が燃料電池を被毒する濃度であるような改質ガスを用いても燃料電池を運転できるという効果が得られる。また、通常運転時に改質ガスの一部から高純度の水素を分離貯蔵しておき、かつ分離貯蔵する水素量は、改質ガス全体の量に比して大幅に少ないので、高純度の水素を分離するための水素分離膜が小型で済み、したがって容積的にもコスト的にも実用可能である。
【0011】
また、請求項2の発明においては、発電量が0の時に被毒解消運転を行なうので、少量の水素で長時間にわたって燃料電池を高純度の水素に晒すさらすことができ、被毒解消効果を高めることができる。
【0013】
また、請求項3の発明においては、一定量以上の無駄な水素を貯えることが無くなり、かつ加圧用のポンプが不要になると共に発生電力の検出や判定等の構成が不要になるので、構成が簡略化される。
【0014】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の第1の実施の形態を示す模式図である。図1において、実線はガスの経路を示し、破線は電気信号の経路を示す。
先ず構成を説明すると、1は固体高分子型の燃料電池、2はメタノールから水素リッチな改質ガスを発生する改質器(例えば触媒装置)、3は改質ガス中の一酸化炭素濃度を低減する一酸化炭素低減装置、4はメタノールタンク、5は制御装置(詳細後述)、6は制御信号、7は燃料電池1に空気(酸素)を供給する空気供給系、11は改質ガスを燃料電池1に導く一次流路配管、12は一次流路配管11の途中から分岐した二次流路配管、13は二次流路配管12に設けられたポンプ、14は水素分離膜、15はアキュムレートタンク、16は水素分離膜14によって高純度に分離された水素の流路、17は水素分離膜14によって含有する水素の一部を分離した残ガスの流路、18は分離された高純度の水素と通常の改質ガスとを切り替えて燃料電池1に導く三方弁、19は燃料電池1の出力電圧と電流とを検出するセンサである。
【0015】
上記一酸化炭素低減装置3は、改質ガス中の一酸化炭素濃度を100ppm程度に低減する簡単な選択酸化装置などであり、従来用いられているものと同様に、車載可能な大きさと価格のものである。また、空気供給系7は圧縮機等からなり、燃料電池1に必要な酸素(空気)を供給する。また、制御装置5はCPUや入出力インターフェイス等からなる演算装置で構成され、車両の制御系信号(アクセルペダルの開度等)などに基づいて燃料電池システムを制御する制御信号を出力する。ただし、本実施の形態においては、被毒解消運転に関係する部分のみを説明する。
【0016】
次に、作用を説明する。
メタノールタンク4からのメタノールは、改質器2によって改質ガスに変換される。この改質ガスは選択酸化等を行なう一酸化炭素低減装置3により、比較的容易に一酸化炭素濃度100ppm程度まで低減される。しかし、この一酸化炭素濃度では、固体高分子型の燃料電池1は被毒するため、徐々に性能低下を生じる。
【0017】
一次流路配管11より分岐した二次流路配管12に流れる改質ガスは、小型のポンプ13によって昇圧され、小型の水素分離膜14に水素分圧差を発生させる。これにより、常用運転中に改質ガスから小量の高純度水素を精製し、アキュムレートタンク15に貯えておく。また、水素分離膜14で水素を分離した残ガスは流路17を通って一次流路配管11へ戻る。
【0018】
この際、改質ガスから分離する水素量は、改質ガス全体に対して小さな割合であるため、これによって一次流路配管11を流れる改質ガスの一酸化炭素濃度が大きく変わることは無い。また、二次流路配管12を流れる流量を小さく設定することにより、ポンプ13を小型にし、消費する電力を小さく抑えることができる。また、水素分離膜14で分離する水素量は改質ガス全量よりも大幅に小さいので、必要な分離膜面積は小さくて済み、したがって高価な水素分離膜を小さくして全体として安価、小型に実現できる。
【0019】
図2は、図1の装置における被毒解消運転の制御手順を示すフローチャートである。
まず、ステップS1では、センサ19で、燃料電池1の発生電圧と電流とを検出し、制御装置5に送る。制御装置5では、燃料電池1の運転状態(供給する改質ガスの流量と圧力)に対応した基準の発生電力を、電圧と電流のマップとして予め記憶しておく。そしてステップS2では、その時の電圧、電流とマップの値とを比較し、差が所定値以上の場合、すなわち電極触媒が被毒して発生電力が供給ガス量に比して低下している場合には、ステップS3へ行く。被毒の程度が小さい場合には、ステップS1へ戻る。
【0020】
ステップS3では、制御装置5からの制御信号により、燃料電池1における発電量を減少させ、水素の消費量を低下させる。この減少の程度は、アキュムレートタンク15からの高純度の水素のみで運転可能な程度まで減少させる。なお、車両が高負荷運転中は、このように発電量を低下させると、電力が不足する場合が生じるが、被毒運転の継続時間は短いので、不足分の電力はバックアップ用の二次電池(燃料電池が搭載される車両に常備されている)から一時的に放出することによって補う。また、以下の制御も制御装置5からの制御信号によって行なうが、図1では各制御信号を一括して制御信号6として示している。
【0021】
次に、ステップS4では、三方弁18を切り替え、アキュムレートタンク15からの高純度の水素を燃料電池1へ供給する。
そしてステップS5では、燃料電池1の冷却水流量を小さくするか、もしくは停止し、冷却水からの放熱量を低減すると共に、空気供給系7からの空気流量を、温度維持に必要な発電量に応じた流量まで低減する。これらの処理は、燃料電池を少量の水素で運転し、かつ燃料電池の温度を被毒解消に適した温度に保つために行なうものである。
【0022】
上記の処置を行なうことにより、アキュムレートタンク15に貯えられた少量の水素で、燃料電池の温度を維持しながら、燃料電池を高純度の水素に晒す時間を比較的長くすることが出来、それによって被毒解消効果を高めることができる。その後、ステップS6に示すように、アキュムレートタンク15に貯えられた水素が流出し、その圧力が低下して流出が停止すると、ステップS7で被毒解消運転を終了し、通常の制御に移行する。なお、上記水素の流出停止は、燃料電池の発生電力から検出することが出来る。また、所定時間後に通常の制御に移行するように構成してもよい。
【0023】
上記のように、第1の実施の形態においては、通常運転時に改質ガスの一部から高純度の水素を分離貯蔵しておき、燃料電池の発生電力を予め記憶してある基準の値と比較し、基準値からの低下が所定値以上の時には、電極触媒の劣化が生じたものと判断して、発電量を小さくし、高純度の水素のみで被毒解消運転を行なうように構成している。そのため、電極触媒の劣化が生じた際には確実に被毒解消運転を行なって劣化を解消することが出来る。また、改質ガスから分離貯蔵する水素量は、改質ガス全体の量に比して大幅に少ないので、高純度の水素を分離するための水素分離膜が小型で済み、したがって容積的にもコスト的にも実用可能である。
【0024】
次に、図3は本発明の第2の実施の形態を示すフローチャートである。
図3において、ステップS4〜S7は図2と同じであり、ステップS1〜S3の代わりにステップS8が設けられている点のみが異なっている。なお、構成図は図1において、センサ19を除き、代わりに制御装置5に要求電力=0の信号(詳細後述)が入力するようにしたものであり、その他の部分は図1と同様なので、図示を省略する。
【0025】
図3において、ステップS8では、燃料電池に要求される発電量が0(もしくは非常に小さい)を示す信号が与えられたか否かを判断し、“YES”の場合にはステップS4以下の被毒解消運転を行なう。上記の要求電力=0の信号は、車両の駆動制御装置(図示省略、アクセル開度信号等に基づいて駆動系全体の制御を行なう装置)から与えられる。
【0026】
本実施の形態においては、燃料電池における発電量が0または非常に小さい時に、被毒解消運転を行なうため、少量の水素で長時間にわたって燃料電池を高純度の水素に晒すさらすことができ、被毒解消効果を高めることができる。また、バックアップ用の二次電池に負担をかけることもない。さらに、車両の駆動制御装置から与えられる要求電力=0の信号によって被毒解消運転の開始を判断するので、図1に示した電圧・電流検出用のセンサ19は不要になる。
【0027】
次に、図4は、本発明の第3の実施の形態を示す模式図である。
図4において、20はシャットオフバルブ、21はリリーフバルブであり、それらは燃料電池1のアノード側出口配管に設けられている。シャットオフバルブ20は制御装置5からの制御信号6によって開閉し、閉時にはアノード側出口配管を遮断する。リリーフバルブ21は燃料電池1の耐圧に近い所定の値以上の圧力では開き、水素ガスを逃がす安全弁である。また、8は燃料電池の運転停止信号であり、車両の駆動制御装置から与えられる。その他、図1と同符号は同じものを示す。
【0028】
図5は、図4の装置における被毒解消運転の制御手順を示すフローチャートである。
まず、ステップS10では、燃料電池の運転停止信号が与えられたか否かを判断し、“YES”の場合にはステップS11へ行き、三方弁18を切り替えて、アキュムレートタンク15の水素ガスを燃料電池1に供給する。
【0029】
次に、ステップS12では、燃料電池1内の改質ガスの残ガスが排出されるのに十分な所定時間が経過した否かを判断し、“YES”の場合にはステップS13へ行き、シャットオフバルブ20を閉じる。したがって燃料電池1内は、高純度の水素ガスで満たされる。なお、この際、燃料電池1内はリリーフバルブ21によって燃料電池の耐圧以下の安全な圧力に保持される。
【0030】
次に、ステップS14では、燃料電池の冷却水の循環を停止させ、かつ空気供給系7からの空気の流入も停止する。
その後、上記シャットオフバルブ20を閉じてから所定時間経過後(表示省略)に、ステップS15で三方弁18を閉じて、上記の状態を保持する。この状態は、次に燃料電池1が運転状態になるまで保持してもよいし、或いは所定時間後に解除するように構成してもよい。
【0031】
上記のように、本実施の形態においては、発電停止後に、燃料電池1内を高純度の水素で満たすため、被毒除去が長時間かけて十分に行なうことが出来る。また、燃料電池内に水素ガスの残圧を残すことにより、活性を高め、被毒回復効果を高めることができる。
【0032】
次に、図6は、本発明の第4の実施の形態を示す模式図である。
図6において、22は逆止弁、23は圧力調整用バルブ、25は圧力調整用バルブ23下流の配管、26は燃料電池1のアノード側出口配管であり、その他、図1と同符号は同じものを示す。なお、図6においては、図1における二次流路配管12に設けられたポンプ13が省かれている。
【0033】
以下、作用を説明する。
高負荷(燃料電池が高い出力を発生する)時には、一次流路配管11を流れる改質ガス流量を大きくすると共に、比較的高い圧力になるように設定し、低負荷(燃料電池が低い出力)時には、改質ガス流量を小さくすると共に、比較的低い圧力になるように設定する。このような条件設定は圧力調整用バルブ23によって行なうことが出来る。
【0034】
上記のように設定することにより、高負荷時には、一次流路配管11内の圧力により、水素分離膜14前後に水素分圧を生じ、アキュムレートタンク15に水素が貯えられる。なお、逆止弁22は一次流路配管11側から水素分離膜14への一方向のみにガスを通過させる弁である。
【0035】
一方、低負荷時には、一次流路配管11の圧力つまり燃料電池入り口の圧力が所定値よりも低くなった時、三方弁18を切り換えて、アキュムレートタンク15に貯えていた水素を燃料電池1へ流入させる。上記の三方弁18の切り換えは、燃料電池入り口の圧力を検出する圧力センサ(図示せず)からの信号9を制御装置5に与え、制御装置5から出力される制御信号6に基づいて行なう。なお、上記の三方弁18を省略し、低負荷時で一次流路配管11の圧力つまり燃料電池入り口の圧力が所定値よりも低くなった時に、自動的にアキュムレートタンク15の水素が燃料電池1へ流入するように構成してもよい。このような設定は、圧力
調整用バルブ23および圧力調整用バルブ23下流の配管25の圧損などの条件によって設定することが出来る。また、燃料電池1のアノード側出口配管26に圧力調整用のバルブ(図示せず)を設けてもよい。この構成の場合には、アキュムレートタンク15の出口に逆止弁(図示せず)を設ける必要がある。
【0036】
上記のように、一次流路配管11の圧力つまり燃料電池入り口圧力を高く設定すれば、燃料電池単体の効率を向上させ、同じ改質ガス中の水素量でより多くの出力を得ることができる。そして高負荷時における一次流路配管11内の圧力を利用して水素分離を行なうので、前記図1などに示した加圧用のポンプ13が不要となる。
【0037】
また、一次流路配管11内の圧力によって水素分離に必要な水素分圧が決まるので、一次流路配管11内の圧力によってアキュムレートタンク15に貯えられる水素量が決定される。そのため一定量以上の無駄な水素を貯えることが無くなる。
【0038】
さらに、燃料電池入り口の圧力が設定値より低くなった際に、アキュムレートタンク15内の水素を放出するため、低負荷でガスの滞留時間が長くなる時に高純度の水素ガスを導入することになり、被毒解消効果を高めることができる。
【0039】
また、燃料電池入り口の圧力に応じて被毒解消運転を開始するため、燃料電池の性能低下をモニタするための電圧・電流計を省くことができる。特に、低負荷時に自動的にアキュムレートタンク15の水素が燃料電池1へ流入するように構成した場合には、圧力を検出するセンサも不要である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す模式図。
【図2】図1の装置における被毒解消運転の制御手順を示すフローチャート。
【図3】本発明の第2の実施の形態を示すフローチャート。
【図4】本発明の第3の実施の形態を示す模式図。
【図5】図4の装置における被毒解消運転の制御手順を示すフローチャート。
【図6】本発明の第4の実施の形態を示す模式図。
【符号の説明】
1…燃料電池 2…改質器
3…一酸化炭素低減装置 4…メタノールタンク
5…制御装置 6…制御信号
7…燃料電池1に空気を供給する空気供給系
8…要求電力=0の信号
9…燃料電池入り口の圧力を検出するセンサからの信号
11…改質ガスの一次流路配管 12…二次流路配管
13…加圧用のポンプ 14…水素分離膜
15…アキュムレートタンク 16…水素の流路
17…残ガスの流路 18…三方弁
19…電圧および電流センサ 20…シャットオフバルブ
21…リリーフバルブ 22…逆止弁
23…圧力調整バルブ
25…圧力調整用バルブ23下流の配管
26…燃料電池1のアノード側出口配管
Claims (3)
- 燃料から水素リッチな改質ガスを発生する改質器と、
上記改質器から上記改質ガスを燃料電池に導く一次流路配管と、
上記一次流路配管の途中から分岐した二次流路配管に設けられた加圧用ポンプおよび水素分離膜と、
上記水素分離膜で分離した高純度の水素を貯蔵するタンクと、
上記一次流路配管における上記二次流路配管の分岐点よりも下流の部分に、上記タンクからの水素ガス流路配管との接合部を設け、その接合部に設けられた上記改質ガスと上記水素ガスとを切り替えて上記燃料電池に導く三方弁と、
上記燃料電池の発生電力を検出し、該発生電力を上記燃料電池の燃料供給条件に対して予め記憶している基準の発生電力と比較し、電極触媒が被毒して発生電力が低下している場合に、上記三方弁を上記水素ガス供給側に切り替えると共に、上記燃料電池の発電量を減少させるように制御する制御手段と、
を備えたことを特徴とする燃料電池システム。 - 燃料から水素リッチな改質ガスを発生する改質器と、
上記改質器から上記改質ガスを燃料電池に導く一次流路配管と、
上記一次流路配管の途中から分岐した二次流路配管に設けられた加圧用ポンプおよび水素分離膜と、
上記水素分離膜で分離した高純度の水素を貯蔵するタンクと、
上記一次流路配管における上記二次流路配管の分岐点よりも下流の部分に、上記タンクからの水素ガス流路配管との接合部を設け、その接合部に設けられた上記改質ガスと上記水素ガスとを切り替えて上記燃料電池に導く三方弁と、
燃料電池に要求される発電量が0の場合に、上記三方弁を上記水素ガス供給側に切り替えて上記水素ガスを燃料電池に供給して運転すると共に、上記燃料電池の発電量を減少させるように制御する制御手段と、
を備えたことを特徴とする燃料電池システム。 - 燃料から水素リッチな改質ガスを発生する改質器と、
上記改質器から上記改質ガスを燃料電池に導く一次流路配管と、
上記一次流路配管の途中から分岐した二次流路配管に設けられた逆止弁および水素分離膜と、
上記水素分離膜で分離した高純度の水素を貯蔵するタンクと、
上記一次流路配管における上記二次流路配管の分岐点よりも下流の部分に設けられた、上記タンクからの水素ガス流路配管との接合部と、
高負荷時には、前記一次流路配管を流れる改質ガス流量を大きくすると共に、第1の圧力になるように設定し、低負荷時には、改質ガス流量を小さくすると共に、第2の圧力になるように設定する圧力調整用バルブと、
を備え、上記一次流路配管内のガス圧力が第1の圧力の場合に上記水素分離膜で水素を分離するに足る水素分圧が生じ、かつ上記一次流路配管内のガス圧力が第2の圧力の場合に上記タンクの水素ガスが上記燃料電池に流入するように設定したことを特徴とする燃料電池システム。
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