JP6247623B2 - 燃料電池システム - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池システムに関する。
従来、都市ガス供給用の配管を用いて水素ガスを供給する水素ガスの供給方法およびシステムが検討されている。
例えば、都市ガスに水素ガスを混合させて輸送した混合ガスから水素分離膜によって水素ガスを分離し、その水素ガスを燃料電池等の水素燃料設備に利用する都市ガス供給方法およびシステム、あるいは、その水素ガスを需要家に供給する水素ガスの供給方法およびシステムが開示されている(例えば、特許文献1、2参照)。
特開2002−243100号公報 特開2008−248934号公報
特許文献1、2に記載の技術では、都市ガスに水素ガスを混合させて輸送し、その水素ガスを分離して利用しているが、このとき、都市ガスに含まれる水素ガスを高純度に分離して利用している。このように水素ガスを高純度に分離するためには、混合ガスの加圧または透過側の減圧が必要となり、大きな付加動力が要求される。十分な付加動力を付与すれば、水素ガスを高純度に分離することが可能であるが、システムが大型化し、コストが増大する。また、付加動力が十分でなければ水素分離効率が低くなってしまう。
本発明では、水素ガスを高純度に分離せずに、低濃度水素を有効活用し、さらに、発電性能が長期間維持される燃料電池システムを提供することを目的とする。
上記課題は以下の手段により解決される。
<1> 炭化水素ガスと水素ガスとを含む水素混合ガスを流通させる配管と、前記配管に設けられ、前記水素混合ガスから水素ガスを含む低分子ガスを分離する分離膜と、前記分離膜により分離された前記低分子ガス中に含まれる水素を反応させて発電する燃料電池と、前記分離膜よりも上流側にて前記配管と接続されており、前記水素混合ガスを前記燃料電池に供給するバイパス配管と、前記バイパス配管に設けられ、前記水素混合ガス中の硫黄分を除去する脱硫剤と、前記配管および前記バイパス配管を切り替えることにより、前記分離膜を介した前記低分子ガスの供給および前記バイパス配管を介した前記水素混合ガスの供給を切り替える切り替え手段と、を備える燃料電池システム。
<2> 発電時の電流密度が第1の閾値以下になった場合に、前記切り替え手段を切り替えて前記バイパス配管に前記水素混合ガスを供給し、発電時の電流密度が第2の閾値以上になった場合に、前記切り替え手段を切り替えて前記バイパス配管への前記水素混合ガスの供給を停止させる、<1>に記載の燃料電池システム。
<3> 前記燃料電池は、燃料極、空気極および電解質を備え、前記バイパス配管から供給される前記水素混合ガスにより、前記電解質における硫黄分を除去する、<1>または<2>に記載の燃料電池システム。
<4> 前記燃料電池は、固体高分子形燃料電池である、<1>〜<3>のいずれか1つに記載の燃料電池システム。
<5> 前記分離膜は、活性炭、多孔質シリカ膜、多孔質アルミナ膜、多孔質ジルコニア膜、ゼオライト膜、多孔質ガラス膜、または高分子膜である、<1>〜<4>のいずれか1つに記載の燃料電池システム。
<6> 前記水素混合ガスの水素濃度は、3体積%〜8体積%の範囲にある、<1>〜<5>のいずれか1つに記載の燃料電池システム。
<7> 前記燃料電池の出力側に蓄電池を備える、<1>〜<6>のいずれか1つに記載の燃料電池システム。
<8> 前記分離膜と前記燃料電池との間に、前記低分子ガスを水蒸気改質する改質器を備える、<1>〜<7>のいずれか1つに記載の燃料電池システム。
本発明によれば、低濃度水素を有効活用し、発電性能が長期間維持される燃料電池システムを提供することができる。
本発明の一実施形態に係る燃料電池システムの概略図である。 本発明の他の実施形態に係る燃料電池システムの概略図である。 発電時の電流密度の変化を示すグラフである。
本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
<第一実施形態>
[燃料電池システム]
以下、本発明の一実施形態に係る燃料電池システム100について、図1を用いて説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る燃料電池システム100の概略図である。
本実施形態に係る燃料電池システム100は、炭化水素ガスと水素ガスとを含む水素混合ガスを流通させる配管1と、配管1に設けられ、前記水素混合ガスから水素ガスを含む低分子ガスを分離する分離膜2と、分離膜2により分離された前記低分子ガス中に含まれる水素を反応させて発電する燃料電池4と、分離膜2よりも上流側にて配管1と接続されており、前記水素混合ガスを燃料電池4に供給するバイパス配管5と、バイパス配管5に設けられ、前記水素混合ガス中の硫黄分を除去する脱硫剤6と、配管1およびバイパス配管5を切り替えることにより、分離膜2を介した前記低分子ガスの供給およびバイパス配管5を介した前記水素混合ガスの供給を切り替える切り替え手段7と、を備える。
まず、分離膜2を用いて配管1から供給された水素混合ガスから水素ガスを含む低分子ガスを分離する。低分子ガスは、メタンガスなどの分子量の小さいガスを含んでおり、水素濃度が低いガスである。そして、分離された水素ガスを含む低分子ガスを燃料電池4に供給し、発電を行う。
したがって、本実施形態の燃料電池システム100では、水素濃度が低いガスを発電に用いるため、水素混合ガスの加圧または透過側の減圧を行う必要がなく、付加動力も必要でない。そのため、燃料電池システム100を小型化でき、コストも削減できる。
ところが、低分子ガスには硫黄分(例えば、硫化水素、付臭剤成分)が微量に含まれており、その硫黄分が燃料電池4(特に、燃料電池4の電解質)に付着することにより、発電時の電流密度が減少していくという問題が生じやすい。
上記問題を解決するため、本実施形態の燃料電池システム100は、水素混合ガス中の硫黄分を除去する脱硫剤6を備えるバイパス配管5と、配管1およびバイパス配管5を切り替える切り替え手段7と、を備えている。バイパス配管5に水素混合ガスを流通させると、脱硫剤6によって水素混合ガス中の硫黄分が除去された後、燃料電池4に水素混合ガスが供給され、燃料電池4に付着した硫黄分を除去することができる。そのため、発電時の電流密度が減少し、特定の値以下になったときに、バイパス配管5に水素混合ガスを供給するように切り替え手段7を切り替えることにより、燃料電池4に付着した硫黄分が除去されて電流密度を回復させることができる。よって、電流密度が一定の範囲となるように切り替え手段7を切り替えることにより、連続的な発電が可能であり、発電性能が長期間維持される。
また、分離膜2と燃料電池4との間に脱硫剤を設ける場合、燃料電池4に供給されるガスが常時脱硫剤を通過することになる。そのため、大量の脱硫剤が必要となり、コストがかかり、燃料電池システムが大型化してしまうという問題がある。
一方、本実施形態の燃料電池システム100では、分離膜2と燃料電池4との間に脱硫剤を設けずに、発電時の電流密度が低下したときに水素混合ガスが供給されるバイパス配管5に脱硫剤6が設けられている。そのため、燃料電池4に付着した硫黄分を除去するときにのみ、バイパス配管5に水素混合ガスが供給されて脱硫剤6を通過する。よって、必要となる脱硫剤が少量で済むため、低コストであり、燃料電池システム100を小型化することが可能である。
(配管)
配管1は、炭化水素ガスと水素ガスとを含む水素混合ガスを流通させるための管である。配管1には、水素混合ガスから水素ガスを含む低分子ガスを分離する分離膜2が設けられており、分離膜2を介して低分子ガス供給配管3と接続している。また、配管1は、分離膜2よりも上流側にて水素混合ガスを燃料電池4に供給するバイパス配管5と接続しており、分離膜2よりも下流側にて燃料電池4での発電時に使用されなかったガスを配管1に戻すための未利用ガス供給配管8と接続している。
また、配管1は他の燃焼機器に接続され、燃料電池4の発電時に使用されなかったガスを他の燃焼機器に供給する構成であってもよい。
水素混合ガスは、炭化水素ガスと水素ガスとを含むガスであり、例えば、メタン、エタン、プロパンなどのガスと水素ガスとを含む。また、水素混合ガスとしては、水素ガスを混合した都市ガス、水素ガスを混合したLPガスなどが挙げられる。
水素混合ガスとしては、低濃度の水素ガスを含むガスを用いてもよく、具体的には、水素混合ガスの水素濃度は、3体積%〜8体積%の範囲にあることが好ましく、4体積%〜6体積%の範囲にあることがより好ましい。上記数値範囲内であれば、他の燃焼機器での水素利用を損なうことなく、燃料電池での発電を好適に行うことができ、発電により生じた電力を有効活用することができる。
(分離膜)
分離膜2は、配管1に設けられ、かつ、水素混合ガスから水素ガスを含む低分子ガスを分離するための膜である。分離膜2は、分子篩効果によって、水素混合ガス中に含まれる、水素ガスを含む低分子ガスと、低分子ガス以外のガスと、を分離する。分離された水素ガスを含む低分子ガスは、低分子ガス供給配管3を介して燃料電池4に供給される。
低分子ガスは、分子量が小さい分子からなるガスであり、水素ガス、メタンガスなどを含む。低分子ガス以外のガスは、分子量が大きな分子からなるガスであり、エタンガス、プロパンガス、ブタンガス、都市ガスに含まれる付臭剤などを含む。都市ガスに含まれる付臭剤としては、シクロヘキセン、ターシャリーブチルメルカプタン(TBM)などが挙げられる。
分離膜2としては、水素ガスを含む低分子ガスを分離することが可能な膜であれば、特に限定されないが、活性炭、多孔質シリカ膜、多孔質アルミナ膜、多孔質ジルコニア膜、ゼオライト膜、多孔質ガラス膜、高分子膜などが挙げられ、この中でも、活性炭、または多孔質シリカ膜が好ましい。
分離膜として活性炭を用いる場合、例えば、活性炭の粒子を通気性の容器に充填させたものを配管1に設置すればよい。また、分離膜として多孔質シリカ膜を用いる場合、例えば、シリカを含む樹脂溶液を基体上に塗布した後、加熱・乾燥することで多孔質シリカ膜を作製してもよい。基体としては、分離膜作製後に剥離する分離膜作製用の平板基体を使用してもよく、後述する多孔質の支持体や表面に溝を設けた支持板を使用してもよい。
高分子膜としては、高分子材料から構成される膜であれば特に限定されないが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデンなどのフッ素含有樹脂、ポリイミド、ポリアミド、ポリスルホン、ポリトリメチルシリルプロピレン、ポリスチレン、酢酸セルロース、ポリウレタン、ポリアクリロニトリル、ポリエーテルスルホンなどから構成される膜が挙げられる。また、高分子膜は、1種の高分子材料から構成される膜であってもよく、2種以上の高分子材料から構成される膜であってもよい。
分離膜2の厚みとしては、特に限定されないが、1μm〜500μmであることが好ましく、10μm〜50μmであることがより好ましい。
分離膜2の形態としては、水素混合ガスから水素ガスを含む低分子ガスを分離することができれば特に限定されず、平膜型、円筒型などのいずれの形態であってもよい。分離膜2は、多孔質の支持体や表面に溝を設けた支持板の上に重ね合わされてもよい。支持体の材質としては、シリカ、金属、セラミック(例えば、アルミナ)、炭素繊維などが挙げられる。
(燃料電池)
分離された低分子ガスは、分離膜2と燃料電池4との間に設けられた低分子ガス供給配管3を介して燃料電池4に供給され、燃料電池4にて低分子ガス中に含まれる水素を反応させて発電する。また、燃料電池4は、燃料極、空気極および電解質を備えている。
燃料電池としては、固体高分子形燃料電池、固体酸化物形燃料電池などが挙げられるが、中でも固体高分子形燃料電池が好ましい。以下、燃料電池の好ましい形態である固体高分子形燃料電池を用いた場合について説明する。
固体高分子形燃料電池としては、通常、固体高分子電解質膜、燃料極(アノード)、および空気極(酸化剤極:カソード)を含むセルが複数積層されてなる燃料電池スタックが用いられる。より具体的には、各セルは、固体高分子電解質膜と、固体高分子電解質膜を両側から挟む燃料極および空気極と、燃料極および空気極を挟む燃料極側セパレータおよび空気極側セパレータと、を備える。
なお、固体高分子形燃料電池の作動温度は、70℃〜100℃程度であることが好ましい。
固体高分子電解質膜としては、プロトン伝導性を有する固体高分子電解質膜であることが好ましく、例えば、ポリパーフルオロスルホン酸膜、スルホン酸型ポリスチレン−グラフト−エチレンテトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)膜などのフッ素系固体高分子電解質膜が挙げられる。
燃料極(アノード)は、拡散層と触媒層とを有している。分離膜2で分離された水素ガスを含む低分子ガスは燃料極に供給された後、拡散層で拡散され触媒層に到達する。触媒層では、水素がプロトン(水素イオン)と電子とに分離される(H→2H+2e)。水素イオンは固体高分子電解質膜を通って空気極に移動し、電子は外部回路を通って空気極に移動する。
空気極(カソード)には、酸素を含む酸化剤ガスが供給される。そして、酸素が、電子を受け取り、かつ、固体高分子電解質膜を通って空気極側に移動した水素イオンと反応する(2H+1/2O+2e→HO)。この反応により、水が生成され、発電が行われる。
触媒層としては、例えば、白金担持カーボン、白金合金担持カーボンなどが挙げられる。白金合金としては、Ru、Mn、Zn、Ag、Sn、Fe、Co、NiおよびMoよりなる群から選ばれる少なくとも1種の合金化元素を含む白金合金を用いることができ、Ruを含むルテニウム−白金合金が好ましい。
触媒層としては、中でも、Ptを25質量%〜35質量%、Ruを20質量%〜30質量%含み、残部カーボンよりなるPt−Ru合金担持カーボンが好適である。
(蓄電池)
燃料電池4の出力側には、蓄電池9が設けられていることが好ましい。発電により生じた余剰な電力を貯めておくことが可能である。
(バイパス配管)
バイパス配管5は、分離膜2よりも上流側にて配管1と接続されており、かつ、水素混合ガスを燃料電池4に供給するための配管である。バイパス配管5と配管1との接続部には、切り替え手段7が設けられており、切り替え手段7の切り替えにより、バイパス配管5に水素混合ガスを供給するか否かを切り替え可能である。
また、バイパス配管5には、水素混合ガス中の硫黄分を除去する脱硫剤6が設けられている。
(脱硫剤)
脱硫剤6は、バイパス配管5に設けられ、水素混合ガス中の硫黄分(例えば、硫化水素)を除去するためのものである。バイパス配管5を流通する水素混合ガスを脱硫剤6に通すことで、水素混合ガス中に含まれる硫黄分が除去されるため、硫黄分を含まない水素混合ガスが燃料電池4に供給される。
脱硫剤としては、水素混合ガス中の硫黄分を除去可能であれば限定されないが、ゼオライト、Ni、Cu、Zn、Fe等を主成分とする金属系脱硫剤、活性炭などが挙げられ、中でもゼオライトを主成分とするゼオライト系脱硫剤が好ましい。
分離膜2は、メタン、水素などの分子量の小さいガスのみでなく、硫化水素も透過するため、水素混合ガスに含まれる硫化水素も分離膜2を透過し、水素ガスとともに燃料電池4に供給される。そのため、発電を行うことにより、硫化水素が電解質に付着していき、燃料電池での発電量が徐々に低下していくと考えられる。
ここで、バイパス配管5から供給される水素混合ガスを燃料電池4の電解質に供給し、電解質を洗浄することが好ましい。バイパス配管5に設けられた脱硫剤6を通過した水素混合ガスが燃料電池4の電解質に供給されるため、電解質には硫黄分が除去された水素混合ガスが供給される。硫黄分が除去された水素混合ガスを電解質に供給することで、電解質に付着した硫黄分が除去される。そして、電解質に付着した硫黄分を除去するにつれて燃料電池4での発電量を回復することができる。
(切り替え手段)
切り替え手段7は、配管1およびバイパス配管5を切り替えることにより、分離膜2を介した低分子ガスの供給およびバイパス配管5を介した水素混合ガスの供給を切り替えるためのものである。例えば、燃料電池4での発電量が低下してきた場合に、切り替え手段7を切り替えてバイパス配管5に水素混合ガスを供給し、硫黄分が付着した電解質を洗浄すればよい。また、燃料電池での発電量が回復した場合に、切り替え手段7を切り替えてバイパス配管5への水素混合ガスの供給を停止させればよい。
以下、発電時の電流密度の変化に応じて切り替え手段7を切り替える方法について、図3を用いてより詳細に説明する。図3は、発電時の電流密度の変化を示すグラフである
本実施形態の燃料電池システム100では、発電時の電流密度が第1の閾値以下になった場合に、切り替え手段7を切り替えてバイパス配管5に水素混合ガスを供給することが好ましく、発電時の電流密度が第2の閾値以上になった場合に、切り替え手段7を切り替えてバイパス配管5への水素混合ガスの供給を停止させることが好ましい。
つまり、図3に示すように、発電時の電流密度が第1の閾値よりも高い場合には、分離膜2が設けられた配管1(メインライン)に水素混合ガスを供給する。そして、発電時の電流密度が第1の閾値以下になった場合に、切り替え手段7を切り替えてバイパス配管5(脱硫ライン)に水素混合ガスを供給する。
バイパス配管5に水素混合ガスを供給することで、脱硫剤6を通過して硫黄分が除去された水素混合ガスが燃料電池4の電解質に供給される。これにより、電解質に付着した硫黄分が除去されて低下した電流密度が回復していく。そして、発電時の電流密度が第2の閾値以上になるまで、バイパス配管5に水素混合ガスを供給し続ける。
発電時の電流密度が第2の閾値以上になった場合、切り替え手段7を切り替えてバイパス配管5(脱硫ライン)への水素混合ガスの供給を停止させ、分離膜2が設けられた配管1(メインライン)に水素混合ガスを供給する。その後、発電時の電流密度が第1の閾値以下になった場合には、前述の操作を繰り返せばよい。これにより、電流密度をある程度維持した連続的な発電が可能である。
また、メインラインに水素混合ガスを供給しているときには、燃料電池4の電解質に硫黄分が徐々に付着するが、脱硫ラインに水素混合ガスを供給しているときは、燃料電池4の電解質に付着した硫黄分をすばやく除去することができる。そのため、電流密度の減少速度は遅く、かつ、電流密度の回復速度は速くなる。
通常の燃料電池システムでは、分離膜を透過させた低分子ガス全てに対して脱硫処理を行うために、低分子ガス供給配管に脱硫剤を設けるが、本実施形態の燃料電池システム100では、低分子ガス供給配管3に脱硫剤を設けずに、バイパス配管5に脱硫剤を設けている。本実施形態の構成により、通常必要となる脱硫剤よりも少ない量の脱硫剤で済む。 ここで、発電時に使用する全てのガスを脱硫処理する場合、A(g)の脱硫剤が必要であり、メインラインを開いている時間をT1(s)、脱硫ラインを開いている時間をT2(s)と仮定すると、本実施形態では、脱硫剤は脱硫ラインを流通するガスを脱硫処理するために必要な量で済むため、A×T2/(T1+T2)(g)の脱硫剤が必要となる。
上述したように、電流密度の減少速度は遅く、かつ、電流密度の回復速度は速くなるため、T1の方がT2よりもかなり大きくなり、必要な脱硫剤の量を大きく減らすことができる。例えば、T1=90(s)、T2=10(s)とすると、必要な脱硫剤の量を通常の燃料電池システムの1/10とすることができる。
必要な脱硫剤の量を大きく減らすことができるため、燃料電池システム100の小型化も可能である。そのため、後述するように本実施形態の燃料電池システム100は、例えば、ガスメーターとして用いることが可能である。
切り替え手段7としては、切替弁(バルブ)などを用いればよい。また、切り替え手段7による切り替えは、手動で行ってもよく、自動制御にしてもよい。自動制御にする場合、切替弁に電気的に接続された制御装置を設け、この制御装置により切り替え手段7を自動的に切り替えるシステムを構築してもよい。例えば、発電時の電流密度を監視しながら、電流密度が第1の閾値以下になった場合に、切り替え手段7を切り替えてバイパス配管5に水素混合ガスを供給し、電流密度が第2の閾値以上になった場合に、切り替え手段7を切り替えてバイパス配管5への水素混合ガスの供給を停止する制御を行うシステムであってもよい。
(未利用ガス供給配管)
未利用ガス供給配管8は、燃料電池4での発電時に使用されなかった未利用ガス(メタンガスなど)、バイパス配管5から燃料電池4に供給された水素混合ガスを配管1に供給するための配管である。
未利用ガス供給配管8は、配管1と接続していなくてもよく、他の燃焼機器に接続され、未利用ガスまたは水素混合ガスを他の燃焼機器に供給してもよい。また、未利用ガス供給配管8には、硫黄分を除去するための脱硫剤を設けてもよい。
本実施形態の燃料電池システム100は、ガスメーターのような小型で発電量の小さい器具に用いることができる。例えば、図1の破線部分をパッケージとして、ガスメーターに組み込むことで、メーターの電源として活用できる。また、水素混合ガスが配管1を流通した際に発電を行い、その電力を使用してガス使用量を外部に発信してガス利用情報が得られるようにしてもよい。
さらに、燃料電池システム100では、十分な発電性能を長時間にわたって維持することができ、燃料電池システム100をガスメーターに組み込むことで、細かい頻度でのデータ計測、通信が可能となり、詳細なデータを取得しながら、長時間に亘って使用することも可能である。
<第二実施形態>
[燃料電池システム]
以下、本発明の他の実施形態に係る燃料電池システム200について、図2を用いて説明する。図2は、本発明の他の実施形態に係る燃料電池システム200の概略図である。なお、第一実施形態と共通する構成については、同一の番号を付しており、その説明を省略する。
本実施形態の燃料電池システム200は、分離膜2と燃料電池4との間(低分子ガス供給配管3)に、低分子ガスを水蒸気改質する改質器10を備えている。
改質器10は、低分子ガス(メタンガスなど)を水蒸気改質することによって、一酸化炭素および水素を含む改質ガスを生成するためのものである。また、改質器10は、低分子ガス供給配管3にも受けられており、改質水供給管11と接続している。
改質器10は、例えば、バーナあるいは燃焼触媒を配置した燃焼部と改質用触媒を配置した改質部とにより構成される。改質部には、例えばアルミナ等の担体にNi、Ru、Pt等の金属を担持した改質用触媒が用いられる。
本実施形態の燃料電池システム200は、分離膜2と燃料電池4との間に低分子ガスを水蒸気改質する改質器10を備えているため、燃料電池4に供給されるガス中の水素濃度を高めることができ、より効率的な発電が可能となる。
1 配管
2 分離膜
3 低分子ガス供給配管
4 燃料電池
5 バイパス配管
6 脱硫剤
7 切り替え手段
8 未利用ガス供給配管
9 蓄電池
10 改質器
11 改質水供給管
100、200 燃料電池システム

Claims (8)

  1. 炭化水素ガスと水素ガスとを含む水素混合ガスを流通させる配管と、
    前記配管に設けられ、前記水素混合ガスから水素ガスを含む低分子ガスを分離する分離膜と、
    前記分離膜により分離された前記低分子ガス中に含まれる水素を反応させて発電する燃料電池と、
    前記分離膜よりも上流側にて前記配管と接続されており、前記水素混合ガスを前記燃料電池に供給するバイパス配管と、
    前記バイパス配管に設けられ、前記水素混合ガス中の硫黄分を除去する脱硫剤と、
    前記配管および前記バイパス配管を切り替えることにより、前記分離膜を介した前記低分子ガスの供給および前記バイパス配管を介した前記水素混合ガスの供給を切り替える切り替え手段と、
    を備える燃料電池システム。
  2. 発電時の電流密度が第1の閾値以下になった場合に、前記切り替え手段を切り替えて前記バイパス配管に前記水素混合ガスを供給し、
    発電時の電流密度が第2の閾値以上になった場合に、前記切り替え手段を切り替えて前記バイパス配管への前記水素混合ガスの供給を停止させる、請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記燃料電池は、燃料極、空気極および電解質を備え、
    前記バイパス配管から供給される前記水素混合ガスにより、前記電解質における硫黄分を除去する、請求項1または請求項2に記載の燃料電池システム。
  4. 前記燃料電池は、固体高分子形燃料電池である、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
  5. 前記分離膜は、活性炭、多孔質シリカ膜、多孔質アルミナ膜、多孔質ジルコニア膜、ゼオライト膜、多孔質ガラス膜、または高分子膜である、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
  6. 前記水素混合ガスの水素濃度は、3体積%〜8体積%の範囲にある、請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
  7. 前記燃料電池の出力側に蓄電池を備える、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
  8. 前記分離膜と前記燃料電池との間に、前記低分子ガスを水蒸気改質する改質器を備える、請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
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