JP2009301868A - 燃料電池発電システムおよびその運転方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】不純物が付着した酸化剤極上の触媒活性低下領域を高電位にすることにより、燃料電池を活性化し、発電効率および耐久性に優れた燃料電池発電システムおよびその運転方法を提供する。
【解決手段】燃料極2と、酸化剤極3と、燃料極2と酸化剤極3を形成した膜電極接合体4を有する燃料電池5と、燃料極2に少なくとも酸素を含むガスを供給するエアブリード手段10を備え、発電停止時に、酸化剤ガス中に含まれる不純物が付着した酸化剤極3上の触媒活性低下領域31に対向して位置する燃料極2上の対向領域22にエアブリード手段10で少なくとも酸素を含むガスを供給し、燃料極2上の対向領域から離れて位置する領域21に燃料ガスを供給して、酸化剤極3上の触媒活性低下領域31の単セル電位を1V以上の高電位にする。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池を活性化し、発電効率および耐久性の向上を図った燃料電池発電システムおよびその運転方法に関するものである。
従来の一般的な燃料電池発電システムは、図13に示すように、電解質膜101の両面に燃料極102と酸化剤極103を形成した膜電極接合体104を有する燃料電池105を備え、少なくとも水素を含む燃料ガスを燃料極102に供給し、少なくとも酸素を含む酸化剤ガスを酸化剤極103に供給することにより発電していた。
一般的に酸化剤ガスには空気(大気)が用いられるが、空気中には様々な不純物が含まれている場合が多く、これらの不純物の中には酸化剤極103に付着して酸化剤極103の触媒活性を低下させ、発電に必要な化学反応を阻害して燃料電池105の出力を低下させる物質がある。
従来の燃料電池発電システムは、こうした酸化剤極103に付着した不純物を除去するために、例えば、発電する回路とは別に外部電源106を設け、発電停止時に不純物が付着した酸化剤極103が正極となるように燃料電池105に外部電源106を電気的に接続し、燃料電池105に電圧を印加して、一定期間、酸化剤極103の電位を自然電位より高い電位にすることにより、酸化剤極103に付着した不純物を酸化させ脱離させていた(例えば特許文献1参照)。
特開2007−207669号公報
しかしながら、上記従来の外部電源106を用いて酸化剤極103の電位を高電位にする方法では、酸化剤極103全体の電位が上がってしまうため、酸化剤極103の一部に付着した不純物を酸化させるだけでなく、酸化剤極103全体の触媒に含まれるカーボンまでも酸化させてしまうので、酸化剤極103が劣化し、燃料電池105の耐久性が低下してしまうという課題があった。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、燃料極に少なくとも酸素を含むガスを供給する酸素供給手段を備え、不純物が付着した酸化剤極上の触媒活性低下領域に対向して位置する燃料極上の対向領域に少なくとも酸素を含むガスを供給し、燃料極上の対向領域から離れて位置する領域に燃料ガスを供給して、酸化剤極上の触媒活性低下領域のみの電位を高電位にして触媒作用を活性化する、発電効率および耐久性に優れた燃料電池発電システムおよびその運転方法を提供することを目的とする。
上記従来の課題を解決するために本発明は、燃料極に少なくとも酸素を含むガスを供給する酸素供給手段を備え、不純物が付着した酸化剤極上の触媒活性低下領域に対向して位置する燃料極上の対向領域に少なくとも酸素を含むガスを供給し、燃料極上の対向領域から離れて位置する領域に燃料ガスを供給して、酸化剤極上の触媒活性低下領域の電位を高電位にして触媒活性低下領域の触媒作用を活性化するものである。
以上説明したように、本発明によれば、外部電源などの装置を必要とすることなく、酸化剤極の触媒活性低下領域のみの電位を高電位にすることができ、酸化剤極全体のカーボンを酸化させることなく、燃料電池を活性化することができるので、発電効率および耐久性に優れた燃料電池発電システムおよびその運転方法を提供することができる。
第1の発明は、少なくとも水素を含む燃料ガスを供給する燃料極、少なくとも酸素を含む酸化剤ガスを供給する酸化剤極、および電解質膜の両面に前記燃料極と前記酸化剤極を形成した膜電極接合体を有する燃料電池と、前記燃料極に少なくとも酸素を含むガスを供給する酸素供給手段とを備え、発電停止時に、前記酸化剤ガス中に含まれる不純物が付着した前記酸化剤極上の触媒活性低下領域に対向して位置する前記燃料極上の対向領域に前記酸素供給手段で少なくとも酸素を含むガスを供給し、前記燃料極上の前記対向領域から離れて位置する領域に前記燃料ガスを供給して、前記酸化剤極上の前記触媒活性低下領域の単セル電位を1V以上の高電位にするものである。
この構成により、触媒活性低下領域の触媒作用を活性化することができ、燃料電池を活性化し、発電効率および耐久性に優れた燃料電池発電システムを得ることができる。
第2の発明は、第1の発明において、酸化剤極の酸化剤ガスを導入する酸化剤ガス入口側領域に燃料極の燃料ガスを排出する燃料ガス出口側領域を対向して位置するようにそれぞれの流路を配置し、燃料極の入口側から酸素供給手段で少なくとも酸素を含むガスを供給した後、燃料極の入口側から燃料ガスを供給するものである。
この構成により、酸化剤ガスに含まれる不純物が主に付着する酸化剤ガス入口領域(触媒活性低下領域)の触媒作用を活性化することができる。
第3の発明は、第1または第2の発明において、燃料極に電気化学的に不活性なガスを供給する不活性ガス供給手段を備え、燃料極の入口側から不活性ガス供給手段で不活性なガスを供給した後、燃料極の入口側から酸素供給手段で少なくとも酸素を含むガスを供給して、次いで燃料極の入口側から燃料ガスを供給するものである。
この構成により、酸素を含むガスを供給する前に燃料極に存在する水素を不活性なガスで置換してから、燃料極に酸素を供給するので、酸素を含むガスが供給されるときに水素と酸素が直接接触せず、燃料極の電位の上昇を抑えることができ、燃料極の触媒の溶解やカーボンの酸化などの劣化を抑制することができる。
第4の発明は、第1の発明において、酸化剤極の酸化剤ガスを導入する酸化剤ガス入口側領域に燃料極の燃料ガスを排出する燃料ガス出口側領域を対向して位置するようにそれぞれの流路を配置する燃料電池において、燃料極の出口側から酸素供給手段で少なくとも酸素を含むガスを供給した後、燃料極の入口側から燃料ガスを供給して酸素供給手段で供給した酸素を前記燃料極の出口側から排出するものである。
この構成により、燃料極に酸素を含むガスを供給するときに酸化剤極の酸化剤ガスを排出する酸化剤ガス出口側領域の電位の上昇を抑えることができ、酸化剤極の酸化剤ガス出口側領域のカーボンの酸化を防止することができる。
第5の発明は、第1の発明において、酸化剤極の酸化剤ガスを導入する酸化剤ガス入口側領域に燃料極の燃料ガスを供給する燃料ガス入口側領域を対向して位置するようにそれぞれの流路を配置し、燃料極の出口側から入口側にガスを供給できる入口出口切替弁を備え、酸化剤極上の触媒活性低下領域の触媒作用を活性化するときだけ、入口出口切替弁を切り替え、燃料極の出口側から酸素供給手段で少なくとも酸素を含むガスを供給した後、燃料極の出口側から燃料ガスを供給するものである。
この構成により、酸化剤極が酸化剤ガスに含まれる不純物による影響を受けていない間は、発電性能に適したガス流路に燃料ガスおよび酸化剤ガスをそれぞれ供給することができ、発電性能に優れた燃料電池発電システムを得ることができる。
第6の発明は、第1または第5の発明において、燃料極に電気化学的に不活性なガスを供給する不活性ガス供給手段を備え、燃料極の出口側から入口側にガスを供給できる入口出口切替弁を切り替え、燃料極の出口側から不活性ガス供給手段で不活性なガスを供給した後、燃料極の出口側から酸素供給手段で少なくとも酸素を含むガスを供給して、次いで燃料極の出口側から燃料ガスを供給するものである。
この構成により、酸素を含むガスを供給する前に燃料極に存在する水素を不活性なガスで置換してから酸素を供給するので、酸素を含むガスが供給されるときに水素と酸素が直接接触せず、燃料極の電位の上昇を抑えることができ、燃料極の触媒の溶解やカーボンの酸化などの劣化を抑制することができる。
第7の発明は、第1または第5の発明において、燃料極の入口側から酸素供給手段で少なくとも酸素を含むガスを供給した後、燃料極の出口側から入口側にガスを供給できる入口出口切替弁を切り替え、燃料極の出口側から燃料ガスを供給して酸素供給手段で供給した酸素を燃料極の入口側から排出するものである。
この構成により、酸素供給手段で燃料極の入口側(対向領域)に供給される酸素が酸化剤極の出口側に対向して位置する燃料極の出口側(対向領域から離れて位置する領域)を通過しないので、酸化剤ガス出口側領域の電位の上昇を抑えることができ、酸化剤極の酸化剤ガス出口側領域のカーボンの酸化を防止することができる。
第8の発明は、第1〜第7のいずれかの発明において、燃料電池の電圧を検出する電圧検出手段を備え、電圧検出手段で発電中の燃料電池の電圧が予め設定した閾値よりも一定期間小さいと判定した時、酸化剤極上の触媒活性低下領域の電位を高電位にするものである。
この構成により、触媒活性低下領域の触媒作用を活性化し、酸化剤極の電位を高電位にする回数を必要最小限に留めることができ、酸化剤極に含まれるカーボンの酸化が抑制されるので、耐久性に優れた燃料電池発電システムを得ることができる。
第9の発明は、第1〜第7のいずれかの発明において、酸化剤ガス中に含まれる不純物の濃度を検出する不純物検出手段を備え、不純物検出手段で酸化剤ガス中に含まれる不純物の濃度が予め設定した閾値よりも一定期間大きいと判定した時、酸化剤極上の触媒活性低下領域の電位を高電位にするものである。
この構成により、触媒活性低下領域の触媒作用を活性化し、酸化剤極の電位を高電位にする回数を必要最小限に留めることができ、酸化剤極に含まれるカーボンの酸化が抑制されるので、耐久性に優れた燃料電池発電システムを得ることができる。
第10の発明は、第1〜第9のいずれかの発明において、発電中、燃料極に空気を供給するエアブリード手段を備え、触媒作用を活性化するときに使用する酸素供給手段として、エアブリード手段を用いるものである。
この構成により、触媒作用を活性化させるために新たに、ブロワやポンプなどの供給装置、配管およびフィルターなどを設ける必要がなく、発電中に用いるエアブリード手段をそのまま利用することができ、システムが簡素化され、低コスト化を図ることができる。
第11の発明は、第1〜第9のいずれかの発明において、燃料ガスを生成する燃料処理装置と、燃料ガスを生成する過程において発生する一酸化炭素を選択的に酸化するために燃料処理装置に空気を供給する選択酸化空気供給手段を備え、触媒作用を活性化するときに使用する酸素供給手段として選択酸化空気供給手段を用いるものである。
この構成により、触媒作用を活性化させるために新たに、ブロワやポンプなどの供給装置、配管およびフィルターなどを設ける必要がなく、発電中に用いるエアブリード手段をそのまま利用することができ、システムが簡素化され、低コスト化を図ることができる。
第12の発明は、少なくとも水素を含む燃料ガスを供給する燃料極、少なくとも酸素を含む酸化剤ガスを供給する酸化剤極、および電解質膜の両面に燃料極と酸化剤極を形成した膜電極接合体を有する燃料電池と、燃料極に少なくとも酸素を含むガスを供給する酸素供給手段を備え、発電停止時に、燃料ガスと前記酸化剤ガスの内少なくとも酸化剤ガスの供給を停止して酸化剤極の単セル電位を発電中の電位以下にするステップと、起動時に、酸化剤ガス中に含まれる不純物が付着した酸化剤極上の触媒活性低下領域に対向して位置する燃料極上の対向領域に酸素供給手段で少なくとも酸素を含むガスを供給するステップと、次いで燃料極上の対向領域から離れて位置する領域に燃料ガスを供給して酸化剤極上の触媒活性低下領域の電位を1V以上の高電位にするステップを有するものである。
この構成により、触媒活性低下領域の触媒作用を活性化し、発電停止時は燃料極および酸化剤極の電位をそれぞれ低電位に保持して、燃料極および酸化剤極の劣化を抑制し、発電直前のみ燃料極に酸素を供給して酸化剤極の触媒活性低下領域の電位を上昇させて、酸化剤極の触媒を活性化するので、燃料極および酸化剤極の活性を長期間高く保持することができ、耐久性に優れた燃料電池発電システムを与える燃料電池発電システムの運転方法を得ることができる。
第13の発明は、第12の発明において、燃料極に電気化学的に不活性なガスを供給する不活性ガス供給手段を備え、燃料極に不活性ガス供給手段で不活性なガスを供給した後、燃料極に酸素供給手段で少なくとも酸素を含むガスを供給するステップを有するものである。
この構成により、酸素を含むガスを供給する前に燃料極に存在する水素を不活性なガスで置換してから酸素を供給するので、酸素を含むガスが供給されるときに水素と酸素が接触せず、燃料極の電位の上昇を抑えることができ、燃料極の触媒の溶解やカーボンの酸化などの劣化を抑制することができる。
第14の発明は、第12または13の発明において、酸化剤極の酸化剤ガスを導入する酸化剤ガス入口側領域に燃料極の燃料ガスを供給する燃料ガス入口側領域を対向して位置するようにそれぞれの流路を配置し、燃料極の出口側から入口側にガスを供給できる入口出口切替弁を備え、酸化剤極上の触媒活性低下領域の触媒作用を活性化するときだけ入口出口切替弁を切り替えるステップを有するものである。
この構成により、入口出口切替弁を切り替えて燃料極の出口側から酸素供給手段で少なくとも酸素を含むガスを供給した後、燃料極の出口側から前記燃料ガスを供給することにより、酸化剤極が酸化剤ガスに含まれる不純物による影響を受けていない間は、発電性能に適したガス流路に燃料ガスおよび酸化剤ガスを供給することができ、発電性能に優れた燃料電池発電システムを得ることができる。
第15の発明は、第12〜第14のいずれかの発明において、燃料電池の電圧を検出する電圧検出手段を備え、電圧検出手段で発電中の燃料電池の電圧の予め設定した閾値に対する大小を判定するステップを有するものである。
この構成により、酸化剤極の電位を高電位にする回数を必要最小限に留めることができ、酸化剤極に含まれるカーボンの酸化が抑制されるので、耐久性に優れた燃料電池発電システムを得ることができる。
第16の発明は、第12〜第14のいずれかの発明において、酸化剤ガス中に含まれる不純物の濃度を検出する不純物検出手段を備え、不純物検出手段で酸化剤ガス中に含まれる不純物の濃度の予め設定した閾値に対する大小を判定するステップを有するものである。
この構成により、酸化剤極の電位を高電位にする回数を必要最小限に留めることができ、酸化剤極に含まれるカーボンの酸化が抑制されるので、耐久性に優れた燃料電池発電システムを得ることができる。
以下本発明の実施例について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1の燃料電池発電システムの概略構成図を示すものである。
本発明の実施の形態1の燃料電池発電システムは、水素イオン伝導性を有するパーフルオロカーボンスルフォン酸ポリマーからなる固体高分子電解質膜1の両面に燃料極2と酸化剤極3を形成した膜電極接合体4を有する燃料電池5を備え、少なくとも水素を含む燃料ガスを燃料極2に、少なくとも酸素を含む酸化剤ガスを酸化剤極3に供給することにより発電することができる。
燃料極2および酸化剤極3は、耐酸化性の高い多孔質カーボンに白金などの貴金属を担持した触媒および水素イオン伝導性を有する高分子電解質との混合物からなる触媒層と、触媒層の上に積層した通気性および電子伝導性を有するガス拡散層からなる。燃料極2には、耐CO性を有する白金−ルテニウムなどの合金触媒を用いた。また、ガス拡散層には撥水処理を施したカーボンペーパーあるいはカーボンクロスを用いた。
電解質膜1の両面に燃料極2と酸化剤極3を形成した膜電極接合体4の周囲にはガスの混合やリークを防止するため、一対のガスケットを配置し、燃料極2および酸化剤極3にそれぞれ燃料ガスおよび酸化剤ガスを供給排出するガス流路を有するカーボン製の導電性の一対のセパレータ板71,72で挟持して、単セルを構成した。
セパレータ板71,72に形成した燃料ガスおよび酸化剤ガスの流路の概略構成図を図2に示す。実線は燃料極2側の燃料ガスを流す径路を示し、点線は対向する酸化剤極3側の酸化剤ガスを流す径路を示している。図2に示すように、酸化剤ガスを導入する酸化剤極3の酸化剤ガス入口側領域31に燃料ガスを排出する燃料極2の燃料ガス出口側領域22が対向して位置するように配置した。
さらに、複数の単セルを積層して、両端に集電板、絶縁板および端板を配置し、締結ロッドで強固に締結してスタックを構成した。各セルの間には冷却水を供給排出する流路を設け、スタックの外部への放熱を防止し、安定した温度を保持するため、周囲に断熱材を配置した。
上記構成の燃料電池5に、燃料ガスを供給する燃料処理装置8と、酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給手段9を接続し、燃料電池発電システムを構成した。
燃料処理装置8は、メタンなどの炭化水素を含む都市ガスなどの原料ガスを改質して水素を含む燃料ガスを供給し、付臭剤などに含まれる硫黄化合物を吸着除去する脱硫部81と、メタンなどの炭化水素を含む原料ガスを改質する改質部82と、改質反応で発生する一酸化炭素(CO)を変成するCO変成部83と、さらにCOを選択的に酸化除去するCO除去部84で構成される。
原料ガスは、まず脱硫部81で脱硫された後、改質部82で改質されて水素を含む燃料ガスとなる。原料ガスにメタンを用いた場合、改質部82では、水蒸気を伴って(化1)で示した反応が起こり、燃料ガスである水素とともに約10%のCOが発生する。
Figure 2009301868
燃料電池5の運転温度域において燃料極2に含まれる白金触媒はわずかなCOでも被毒し、その触媒活性が低下するため、改質部82で発生したCOは(化2)で示すようにCO変成部83で二酸化炭素に変成され、その濃度は約5000ppmまで減少する。下流側のCO除去部84ではCOだけでなく、燃料ガスの水素まで酸化されてしまうので、このCO変成部83においてできるだけCO濃度を低下させる必要がある。
Figure 2009301868
さらに残ったCOは(化3)で示すようにCO除去部84において選択酸化空気供給手段85で大気中から取り込んだ空気によって選択的に酸化され、その濃度は燃料極2の触媒活性の低下を抑制できる約10ppm以下までに減少する。
Figure 2009301868
全反応式を(化4)に示す。
Figure 2009301868
また、燃料極2の手前に発電中燃料極2に空気を供給するエアブリード手段10を設け、燃料処理装置8で生成した燃料ガスに1〜2%程度の空気を混合し、わずかに残るCOの影響をさらに軽減させる構成とした。
酸化剤ガス供給手段9は、酸化剤ガスを取り込むブロワ91と、酸化剤ガス中の不純物を除去する不純物除去手段92と、酸化剤ガスを加湿する加湿器93で構成され、燃料電池5の酸化剤極3に加湿した酸化剤ガスを供給する。酸化剤ガスとは、少なくとも酸素を含む(あるいは酸素を供給することのできる)ガスの総称であり、例えば、大気(空気)が挙げられる。
ここで、上記構成の燃料電池5の動作について説明する。燃料極2および酸化剤極3にそれぞれ燃料ガスおよび酸化剤ガスを供給して負荷を接続すると、燃料極2に供給された燃料ガス中に含まれる水素は反応式(化5)で示すように燃料極2の触媒層と電解質の界面で電子を放って水素イオンとなる。
Figure 2009301868
水素イオンは電解質膜1を通って酸化剤極3へと移動し、酸化剤極3の触媒層と電解質の界面で電子を受け取り、酸化剤極3に供給された酸化剤ガス中に含まれる酸素と反応し、水を生成する。この反応式は(化6)のようになる。
Figure 2009301868
全反応を(化7)に示す。
Figure 2009301868
このとき負荷を流れる電子の流れを直流の電気エネルギーとして利用でき、また、一連の反応は発熱反応であるため、反応熱を熱エネルギーとして利用できる。
ところで、大気中には様々な不純物が含まれている場合が多く、例えば、火山や燃焼排ガスなどに含まれている二酸化硫黄などの硫黄化合物や、工場や自動車の燃焼排ガスなどに多く含まれている窒素酸化物、あるいは悪臭成分であるアンモニアなどが含まれている。
これらの不純物は燃料電池5に悪影響を及ぼし、酸化剤ガスに混入して酸化剤極3に到達した場合、酸化剤極3に含まれる触媒に付着(吸着)して発電に必要な化学反応を阻害するため、燃料電池5の出力が低下することがある。
また、前記不純物は、酸化剤ガスとともに酸化剤極3の入口側から侵入するため、酸化剤ガス入口側領域31(触媒活性低下領域)に付着し、主に酸化剤極3の上流における発電に必要な化学反応を阻害する。
ただし、酸化剤極3の電極電位を発電中の電位より上げてやると、前記不純物の酸化反応を促進させることができ、水や空気と反応させることにより、酸化剤極3に付着した不純物を酸化剤極3から脱離させやすくすることができる。
本発明では、酸化剤極3全体の電位を上げるのではなく、触媒活性低下領域31のみの電位を上げ、酸化剤ガス入口側領域31(触媒活性低下領域)に付着した不純物を除去するため、酸素供給手段を設け、発電直前に燃料極2に酸素を供給する構成とした。
本発明の実施の形態1の酸素供給手段には、図1に示すように、発電中、燃料極2に空気を供給するエアブリード手段10をそのまま用いた。
エアブリード手段10を用いることにより、触媒作用を活性化させるために新たに、ブロワやポンプなどの供給装置、配管およびフィルターなどを設ける必要がなくなり、システムが簡素化され、低コスト化を図ることができる。
次に、酸化剤ガス入口側領域31(触媒活性低下領域)を活性化する動作について図2を用いて説明する。触媒の活性化は燃料電池5の起動時(発電前)に行う。起動時、通常発電では燃料極2側に燃料ガス(水素)、酸化剤極3側に酸化剤ガス(酸素または空気)を供給する。
このとき水素が保持されている燃料極2の電極電位を0Vとした場合、酸素が保持されている酸化剤極3の電極電位は0.9〜1.23Vとなる。
ところが、触媒の活性化を行うために、燃料極2側に燃料ガスを供給する前に、酸素(または空気)を供給し、酸素(または空気)の供給に続いて燃料極2に燃料ガスである水素を供給すると、酸化剤極の入口側で酸化剤ガスに含まれる不純物が付着(吸着)している酸化剤ガス入口側領域31に対向する燃料極2の燃料ガス出口側領域22(対向領域)には酸素が、燃料極2の上流の対向領域から離れて位置する燃料ガス入口側領域21(非対向領域)1には水素がある状態となる。
この瞬間、燃料極2の面内で燃料ガス出口側領域22(対向領域)の電位が、対向領域から離れて位置する燃料ガス入口側領域21(非対向領域)の電位より0.5〜1.23V高くなる現象が生じる。このとき対向する酸化剤極3には酸化剤ガスとして酸素(または空気)が供給されており、燃料極2の上流で水素が保持されている対向領域から離れて位置する燃料ガス入口側領域21(非対向領域)に対向している酸化剤極3の下流の酸化剤ガス出口側領域32の電位は0.9〜1.23Vであるが、燃料極2の下流で酸素が保持されている燃料ガス出口側領域22(対向領域)に対向する酸化剤ガス入口側領域31(触媒活性低下領域)の電位は1〜2Vぐらいまで上昇する。
したがって、酸化剤ガス入口側領域31(触媒活性低下領域)に付着していた不純物は酸化され、酸化剤極3から脱離するので、酸化剤極3の触媒作用が活性化され、不純物による影響を軽減することができる。
また、本発明の実施の形態1の燃料電池5の両端には燃料電池5の電圧を検出する電圧検出手段11を接続し、燃料電池5の発電中の電圧をモニタできるようにした。
もし、酸化剤ガス中に不純物が存在すれば、不純物が酸化剤極3の触媒に付着して発電に必要な化学反応を阻害するので、燃料電池5の電圧は低下する。酸化剤ガス中の不純物が少なければ燃料電池5の電圧は安定しているので、電圧をモニタすることにより、燃料電池5の不純物に対する影響度を知ることができる。
本発明では、電圧検出手段11で発電中の燃料電池5の電圧が予め設定した閾値よりも一定期間小さい時は酸化剤極3に不純物が付着して触媒の活性が低下していると判定し、酸化剤極3上の酸化剤ガス入口側領域31(触媒活性低下領域)の電位を高電位にして酸化剤ガス入口側領域31(触媒活性低下領域)の触媒作用を活性化することができる構成とした。
一般に、酸化剤極3の触媒層中に含まれるカーボンは高電位では腐食や酸化を起こし、劣化しやすくなるが、本発明の実施の形態1の燃料電池発電システムの構成によれば、酸化剤極3の触媒層に酸化や腐食に強い耐酸化性のカーボンを使用しているだけでなく、さらに、電圧検出手段11が不純物に対する影響が大きいと判断したときだけ酸化剤極3の電位を上げる操作をするので、酸化剤極3の電位を高電位にする回数を必要最小限に留めることができ、酸化剤極3に含まれるカーボンの酸化を極力抑制することができる。
次に、本発明の実施の形態1の燃料電池発電システムの運転方法について図3を用いて説明する。
図3は、燃料電池5の触媒作用を活性化するときのフローチャートを示す。まず、燃料電池5が発電しており、電圧検出手段11が予め設定した電圧の閾値V1に対して検出する電圧Vが大きいか小さいかを判定する(S101)。
電圧検出手段11が発電中の電圧Vが閾値V1よりも小さいと判定した場合、酸化剤極3の触媒層に不純物が付着して触媒の活性が低下していると判断し、一旦発電を中止して再起動、あるいはそのまま発電は継続するが、次回システムあるいはユーザー側から発電停止および再起動を求められたときに酸化剤極3の電位を上げて触媒作用を活性化する操作を開始する命令信号を出力する(S102)。
次に、発電を停止するため、燃料ガスおよび酸化剤ガスの内、少なくとも酸化剤ガスの供給を停止し、酸化剤極3の電極電位を発電中の電位以下(好ましくは単セル電位が0.2V以下)まで低下させる(S103)。
ここで酸化剤ガスの供給停止と同時(あるいは一定時間経過後)に燃料ガスの供給を停止しても、燃料極2に残留する水素により、同様にして酸化剤極3の電極電位を低下させることができる。
また、酸化剤極3の電極電位をより速やかに低下させるために電極反応に不活性なガス(窒素あるいは都市ガスなど)を酸化剤極3に供給して、残留する酸化剤ガスを不活性なガスに置換してもよい。
酸化剤極3の電極電位を低下させることにより、燃料極2および酸化剤極3の電極電位がともに低電位となり、それぞれの触媒層の酸化劣化を抑制することができるので、燃料電池5の耐久性を向上させることができる。
また、停止と同時に燃料電池5の電池温度が低下すると、加湿されていた燃料ガスおよび酸化剤ガスに含まれる水蒸気が凝縮し、燃料電池5の内圧が低下し、負圧になり、外部から燃料極2および酸化剤極3の触媒層を劣化させる空気などが侵入してしまうので、停止時に内部圧力に応じて電極反応に不活性なガスなどを注入して燃料電池5の内部が負圧にならないように保持することによりさらに耐久性を向上させることができる。
次に、触媒作用を活性化して再起動するため、燃料極2の入口側から酸素供給手段であるエアブリード手段10により、燃料極2に酸素(または空気)を供給する(S104)。
さらに、ステップS104に引き続き、すぐに燃料極2の入口側から燃料ガス(水素)、酸化剤極3の入口側から酸化剤ガス(酸素または空気)を供給する(S105)。この瞬間に燃料極2の燃料ガス出口側領域22(対向領域)には酸素、燃料ガス入口側領域21(対向領域から離れて位置する領域)には水素が存在する。
一方、酸化剤極3には酸素が存在しているので、酸化剤極3の上流(触媒活性低下領域)31は高電位となり、付着していた不純物が酸化され除去することができる。そして、触媒作用の活性化を終了し、負荷を接続して燃料電池5の発電を再開する(S106)。
上記シーケンスにより触媒作用の活性化を行った燃料電池5の発電中の電圧変化を調べたところ、活性化をして不純物を除去した後の電池電圧が上昇し、発電効率が上がることが判った。
したがって、本発明の実施の形態1の燃料電池発電システムおよびその運転方法により、燃料電池を活性化することができるので、発電効率および耐久性に優れた燃料電池発電システムおよびその運転方法を提供することができる。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2の燃料電池発電システムは、図1に示すように、燃料極2に電気化学的に不活性なガスを供給する不活性ガス供給手段12を備え、燃料極2の入口側から不活性ガス供給手段12で不活性なガスを供給した後、燃料極2の入口側から酸素供給手段であるエアブリード手段10で少なくとも酸素を含むガスを供給して、次いで燃料極2の入口側から燃料ガスを供給する点以外は、実施の形態1の燃料電池発電システムと同様の構成であり、実施の形態1と異なる点について詳細を説明する。
不活性ガス供給手段12は、燃料極2の入口から、窒素や都市ガスなど、使用する環境において燃料電池5に対して電気化学的に不活性なガスを供給する。定置用の燃料電池発電システムの場合、燃料ガスを生成するために都市ガスなどの原料を使用するので脱硫した都市ガスを不活性なガスとして用いれば、ボンベなどの搭載が不要、システムが簡素化されるなどの利点がある。
実施の形態2の構成によれば、酸素を含むガスを供給する前に燃料極2に存在する水素を不活性なガスで置換してから、燃料極2に酸素を供給するので、酸素を含むガスが供給されるときに水素と酸素が直接接触せず、燃料極2の電位の上昇を抑えることができ、燃料極2の触媒の溶解やカーボンの酸化などの劣化を抑制することができる。
本発明の実施の形態2の燃料電池発電システムの運転方法について図4のフローチャートを用いて説明する。
まず、燃料電池5が発電しており、電圧検出手段11が予め設定した電圧の閾値V1に対して検出する電圧Vが大きいか小さいかを判定する(S201)。
電圧検出手段11が発電中の電圧Vが閾値V1よりも小さいと判定した場合、酸化剤極3の触媒層に不純物が付着して触媒の活性が低下していると判断し、一旦発電を中止して再起動、あるいはそのまま発電は継続するが、次回システムあるいはユーザー側から発電停止および再起動を求められたときに酸化剤極3の電位を上げて触媒作用を活性化する操作をする命令信号を出力する(S202)。
次に、発電を停止するため、燃料ガスおよび酸化剤ガスの内、少なくとも酸化剤ガスの供給を停止し、酸化剤極3の電極電位を発電中の電位以下(好ましくは単セル電位が0.2V以下)まで低下させる(S203)。
次に、燃料処理装置8の脱硫部81で脱硫した都市ガスを分岐した不活性ガス供給手段12で燃料極2の入口側から不活性なガスとして都市ガスを供給して、燃料極2に残留する可能性のある水素を一旦都市ガスに置換する(S204)。
発電を停止するステップS203と発電を再開するステップS204の間の時間が短い場合、燃料極2には水素が残留する可能性が高い。ステップS204により、燃料極2には水素がなくなるので次のステップS205で酸素を投入しても水素と酸素が直接接触しない。したがって、燃料極2上で起こる水素と酸素の燃焼反応を抑制することができ、燃料極2の触媒の溶解やカーボンの酸化などの劣化を抑制することができる。
また、ステップS203の水素が残留した場合、ステップS204で水素を不活性なガスで置換しないと、次のステップS205で燃料極2に酸素が供給された瞬間、酸化剤極3の酸化剤ガス入口側領域31(触媒活性低下領域)に対向する燃料極2の下流の燃料ガス出口側領域22(対向領域)に水素、燃料極2の上流の対向領域から離れて位置する燃料ガス入口側領域21に酸素が配置され、対向領域から離れて位置する燃料ガス入口側領域21に対向する不純物の影響をあまり受けていない酸化剤極3の酸化剤ガス出口側領域32の電位が高電位に曝されるが、本発明の実施の形態2の運転方法によれば、酸化剤極3の酸化剤ガス出口側領域32の電位を低く保持することができるので、酸化剤極3の耐久性の向上を図ることができる。
次に、触媒作用を活性化して再起動するため、燃料極2の入口側から酸素供給手段であるエアブリード手段10により、燃料極2に酸素(または空気)を供給する(S205)。
さらに、ステップ205に引き続き、すぐに燃料極2の入口側から燃料ガス(水素)、酸化剤極3の入口側から酸化剤ガス(酸素または空気)を供給する(S206)。
この瞬間に燃料極2の燃料ガス出口側領域22(対向領域)には酸素、燃料ガス入口側領域21(対向領域から離れて位置する領域)には水素が存在する。一方、酸化剤極3には酸素が存在しているので、酸化剤極3の酸化剤ガス入口側領域31(触媒活性低下領域)は高電位となり、付着していた不純物が酸化され除去することができる。
そして、触媒作用の活性化を終了し、負荷を接続して燃料電池5の発電を再開する(S207)。
上記シーケンスにより触媒作用の活性化を行った燃料電池5の発電中の電圧変化を調べたところ、実施の形態1と同様に、活性化をして不純物を除去した後の電池電圧が上昇し、発電効率が上がることが判った。
したがって、本発明の実施の形態2の燃料電池発電システムおよびその運転方法により、燃料電池を活性化することができるので、発電効率および耐久性に優れた燃料電池発電システムおよびその運転方法を提供することができる。
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3の燃料電池発電システムは、図5に示すように、燃料極2の燃料ガス出口側領域22から酸素供給手段であるエアブリード手段10で少なくとも酸素を含むガスを供給した後、燃料極2の燃料ガス入口側領域21から燃料ガスを供給してエアブリード手段10で供給した酸素を燃料極2の燃料ガス出口側領域22から排出する点以外は、実施の形態1の燃料電池発電システムと同様の構成であり、本実施の形態1と異なる点について詳細を説明する。
本発明の実施の形態3の酸素供給手段は、発電中、燃料極2に空気を供給するエアブリード手段10を分岐して、停止時に燃料極2の燃料ガス出口側領域22から空気を供給できる構成とした。
上記構成によれば、燃料極2に酸素を含むガスを供給するときに酸化剤極3の酸化剤ガスを排出する酸化剤ガス出口側領域32の電位の上昇を抑えることができ、酸化剤極3の酸化剤ガス出口側領域32のカーボンの酸化を防止することができる。
(実施の形態4)
本発明の実施の形態4の燃料電池発電システムは、図6に示すように、酸化剤極3の酸化剤ガスを導入する酸化剤ガス入口側領域31に燃料極2の燃料ガスを供給する燃料ガス入口側領域21を対向して位置するようにそれぞれの流路を配置する燃料電池において、燃料極2の燃料ガス出口側領域22から燃料ガス入口側領域21にガスを供給できる入口出口切替弁131〜133を備えた点以外は、実施の形態1と同様の構成であり、実施の形態1と異なる点について詳細を説明する。
本発明の実施の形態4の燃料電池5の燃料極2および酸化剤極3のセパレータ71および72にはそれぞれ燃料ガスおよび酸化剤ガスを供給する流路が形成されているが、フラッディングなどの発電特性を最適化するため発電中のガスの流れ方向を、酸化剤極3の酸化剤ガス入口側領域31と燃料極2の燃料ガス入口側領域21を対向するように配置した。
さらに、酸化剤極3の触媒活性低下領域である酸化剤ガス入口側領域31の触媒を活性化するために燃料極2の流れ方向を切り替える入口出口切替弁131〜133を設け、燃料極2の燃料ガス入口側領域21を触媒活性低下領域である酸化剤ガス入口側領域31に対向した対向領域に、燃料極2の燃料ガス出口側領域22を対向領域から離れて位置する領域にして、酸素および水素を燃料ガス出口側領域22から供給できる構成とした。
図7にセパレータ板71,72に形成した燃料ガスおよび酸化剤ガスの概略流路構成図および通常発電時(図7(a))と活性化処理時(図7(b))の入口出口切替弁131〜133の切替方向および燃料極2におけるガスの流れを示す。
実線は燃料極2側のガスを流す径路を示し、破線はガスの流れていない径路を示す。また、点線は対向する酸化剤極3側の酸化剤ガスを流す径路を示している。図7に示すように、酸化剤ガスを導入する酸化剤極3の酸化剤ガス入口側領域31に燃料ガスを導入する燃料極2の燃料ガス入口側領域21が対向して位置するように配置した。
上記構成によれば、酸化剤極3上の酸化剤ガス入口側領域31(触媒活性低下領域)の触媒作用を活性化するときだけ、入口出口切替弁131〜133を切り替え、燃料極2の燃料ガス出口側領域22からエアブリード手段10で少なくとも酸素を含むガスを供給した後、燃料極2の燃料ガス出口側領域22から燃料ガスを供給することにより、酸化剤極3が酸化剤ガスに含まれる不純物による影響を受けていない間は、発電性能に適したガス流路(図7(a))に燃料ガスおよび酸化剤ガスをそれぞれ供給することができ、発電性能に優れた燃料電池発電システムを得ることができる。
次に、本発明の実施の形態4の燃料電池発電システムの運転方法について図8のフローチャートを用いて説明する。
まず、燃料電池5が発電しており、電圧検出手段11が予め設定した電圧の閾値V1に対して検出する電圧Vが大きいか小さいかを判定する(S301)。
電圧検出手段11が発電中の電圧Vが閾値V1よりも小さいと判定した場合、酸化剤極3の触媒層に不純物が付着して触媒の活性が低下していると判断し、一旦発電を中止して再起動、あるいはそのまま発電は継続するが、次回システムあるいはユーザー側から発電停止および再起動を求められたときに酸化剤極3の電位を上げて触媒作用を活性化する操作をする命令信号を出力する(S302)。
次に、発電を停止するため、燃料ガスおよび酸化剤ガスの内、少なくとも酸化剤ガスの供給を停止し、酸化剤極3の電極電位を発電中の電位以下(好ましくは単セル電位が0.2V以下)まで低下させる(S303)。
次に、触媒作用を活性化して再起動するため、入口出口切替弁131〜133を切り替えて、燃料極2の出口から酸素および水素が供給できるようにする(S304)。
そして、燃料極2の出口側から酸素供給手段であるエアブリード手段10により、酸素(または空気)を供給する(S305)。さらに、ステップ305に引き続き、すぐに燃料極2の出口側から燃料ガス(水素)、酸化剤極3の入口側から酸化剤ガス(酸素または空気)を供給する(S306)。
この瞬間に燃料極2の燃料ガス出口側領域22(対向領域)には酸素、燃料ガス入口側領域21(対向領域から離れて位置する領域)には水素が存在する。一方、酸化剤極3には酸素が存在しているので、酸化剤極3の酸化剤ガス入口側領域31(触媒活性低下領域)は高電位となり、付着していた不純物が酸化され除去することができる。そして、触媒作用の活性化を終了し、負荷を接続して燃料電池5の発電を再開する(S307)。
上記シーケンスにより触媒作用の活性化を行った燃料電池5の発電中の電圧変化を調べたところ、実施の形態1と同様に活性化をして不純物を除去した後の電池電圧が上昇し、発電効率が上がることが判った。
したがって、本実施の形態4の燃料電池発電システムおよびその運転方法により、燃料電池を活性化することができるので、発電効率および耐久性に優れた燃料電池発電システムおよびその運転方法を提供することができる。
(実施の形態5)
本発明の実施の形態5の燃料電池発電システムは、図6に示すように、酸化剤極3の酸化剤ガスを導入する酸化剤ガス入口側領域31に燃料極2の燃料ガスを供給する燃料ガス入口側領域21を対向して位置するようにそれぞれの流路を配置する燃料電池において、燃料極2に電気化学的に不活性なガスを供給する不活性ガス供給手段12を備え、入口出口切替弁131〜133を切り替えて、燃料極2の燃料ガス入口側領域21から不活性ガス供給手段12で不活性なガスを供給した後、燃料極2の燃料ガス入口側領域21から酸素供給手段であるエアブリード手段10で少なくとも酸素を含むガスを供給して、次いで燃料極2の燃料ガス入口側領域21から燃料ガスを供給する点以外は、実施の形態4の燃料電池発電システムと同様の構成であり、実施の形態4と異なる点について詳細を説明する。
不活性ガス供給手段12は、燃料極2の出口から、窒素や都市ガスなど、使用する環境において燃料電池5に対して電気化学的に不活性なガスを供給する。定置用の燃料電池発電システムの場合、燃料ガスを生成するために都市ガスなどの原料を使用するので脱硫した都市ガスを不活性なガスとして用いれば、ボンベなどの搭載が不要、システムが簡素化されるなどの利点がある。
本実施の形態5の構成によれば、酸素を含むガスを供給する前に燃料極2に存在する水素を不活性なガスで置換してから、燃料極2に酸素を供給するので、酸素を含むガスが供給されるときに水素と酸素が直接接触せず、燃料極2の電位の上昇を抑えることができ、燃料極2の触媒の溶解やカーボンの酸化などの劣化を抑制することができる。
次に、本発明の実施の形態5の燃料電池発電システムの運転方法について図9のフローチャートを用いて説明する。
まず、燃料電池5が発電しており、電圧検出手段11が予め設定した電圧の閾値V1に対して検出する電圧Vが大きいか小さいかを判定する(S401)。
電圧検出手段11が発電中の電圧Vが閾値V1よりも小さいと判定した場合、酸化剤極3の触媒層に不純物が付着して触媒の活性が低下していると判断し、一旦発電を中止して再起動、あるいはそのまま発電は継続するが、次回システムあるいはユーザー側から発電停止および再起動を求められたときに酸化剤極3の電位を上げて触媒作用を活性化する操作をする命令信号を出力する(S402)。
次に、発電を停止するため、燃料ガスおよび酸化剤ガスの内、少なくとも酸化剤ガスの供給を停止し、酸化剤極3の電極電位を発電中の電位以下(好ましくは単セル電位が0.2V以下)まで低下させる(S403)。
次に、触媒作用を活性化して再起動するため、入口出口切替弁131〜133を切り替えて、燃料極2の出口から酸素および水素が供給できるようにする(S404)。
そして、燃料極2の出口から不活性ガス供給手段12で燃料極2に電気化学的に不活性な都市ガスを供給する(S405)。
さらに、燃料極2の出口側から酸素供給手段であるエアブリード手段10により、酸素(または空気)を供給する(S406)。
さらに、ステップ406に引き続き、すぐに燃料極2の出口側22から燃料ガス(水素)、酸化剤極3の酸化剤ガス入口側領域31から酸化剤ガス(酸素または空気)を供給する(S407)。
この瞬間に燃料極2の燃料ガス出口側領域22(対向領域)には酸素、燃料ガス入口側領域21(対向領域から離れて位置する領域)には水素が存在する。一方、酸化剤極3には酸素が存在しているので、酸化剤極3の酸化剤ガス入口側領域31(触媒活性低下領域)は高電位となり、付着していた不純物が酸化され除去することができる。
そして、触媒作用の活性化を終了し、負荷を接続して燃料電池5の発電を再開する(S408)。
上記シーケンスにより触媒作用の活性化を行った燃料電池5の発電中の電圧変化を調べたところ、実施の形態1と同様に活性化をして不純物を除去した後の電池電圧が上昇し、発電効率が上がることが判った。
したがって、本発明の実施の形態5の燃料電池発電システムおよびその運転方法により、燃料電池を活性化することができるので、発電効率および耐久性に優れた燃料電池発電システムおよびその運転方法を提供することができる。
(実施の形態6)
本発明の実施の形態6の燃料電池発電システムは、図6に示すように、酸化剤極3の酸化剤ガスを導入する酸化剤ガス入口側領域31に燃料極2の燃料ガスを供給する燃料ガス入口側領域21を対向して位置するようにそれぞれの流路を配置する燃料電池において、燃料極の燃料ガス入口側領域21から酸素供給手段で少なくとも酸素を含むガスを供給した後、入口出口切替弁131〜133を切り替え、燃料極2の燃料ガス出口側領域22から燃料ガスを供給して酸素供給手段のエアブリード手段10で供給した酸素を燃料極2の燃料ガス入口側領域21から排出する点以外は、本実施の形態5と同様の構成である。
本実施の形態6の構成によれば、酸素供給手段10で燃料極2の燃料ガス入口側領域21(対向領域)に供給される酸素が酸化剤極3の酸化剤ガス出口側領域32に対向して位置する燃料極2の燃料ガス出口側領域22(対向領域から離れて位置する領域)を通過しないので、酸化剤ガス出口側領域32の電位の上昇を抑えることができ、酸化剤極3の酸化剤ガス出口側領域32のカーボンの酸化を防止することができる。
(実施の形態7)
本発明の実施の形態7の燃料電池発電システムは、図10に示すように、酸化剤ガス中に含まれる不純物の濃度を検出する不純物検出手段14を備え、不純物検出手段14で酸化剤ガス中に含まれる不純物の濃度が予め設定した閾値よりも一定期間大きいと判定した時だけ、酸化剤極3上の酸化剤ガス入口側領域31(触媒活性低下領域)の電位を高電位にして活性化する点以外は、本実施の形態1と同様の構成であり、本実施の形態1と異なる点について詳細を説明する。
不純物検出手段14は、酸化剤ガスの径路に配置され、酸化剤ガス中の不純物を除去する不純物除去手段92と酸化剤ガスを加湿する加湿器93の間に設けた。不純物検出手段14は、酸化剤ガス中の二酸化硫黄などの不純物に感応するセンサ部と、センサ部からの信号電圧から不純物の濃度を換算し、酸化剤ガスの供給量(=ブロワ流量×供給時間)と不純物の濃度から燃料電池5に蓄積する不純物の蓄積量を計算して、予め設定する燃料電池5に影響を与える量に相当する不純物の量の閾値と計算した不純物の蓄積量を比較する演算部で構成される。
次に、本実施の形態7の燃料電池発電システムの運転方法について図11のフローチャートを用いて説明する。
まず、燃料電池5が発電しており、予め設定した不純物の供給量の閾値C1に対して不純物検出手段14により演算した供給量Cが大きいか小さいかを判定する(S501)。
不純物検出手段14が演算した不純物の供給量Cが閾値C1よりも大きいと判定した場合、酸化剤極3の触媒層に不純物が付着して触媒の活性が低下していると判断し、一旦発電を中止して再起動、あるいはそのまま発電は継続するが、次回システムあるいはユーザー側から発電停止および再起動を求められたときに酸化剤極3の電位を上げて触媒作用を活性化する操作をする命令信号を出力する(S502)。
次に、発電を停止するため、燃料ガスおよび酸化剤ガスの内、少なくとも酸化剤ガスの供給を停止し、酸化剤極3の電極電位を発電中の電位以下(好ましくは単セル電位が0.2V以下)まで低下させる(S503)。
次に、触媒作用を活性化して再起動するため、燃料極2の入口側から酸素供給手段であるエアブリード手段10により、燃料極2に酸素(または空気)を供給する(S504)。
さらに、ステップ504に引き続き、すぐに燃料極2の入口側から燃料ガス(水素)、酸化剤極3の入口側から酸化剤ガス(酸素または空気)を供給する(S505)。
この瞬間に燃料極2の燃料ガス出口側領域22(対向領域)には酸素、燃料ガス入口側領域21(対向領域から離れて位置する領域)には水素が存在する。一方、酸化剤極3には酸素が存在しているので、酸化剤極3の酸化剤ガス入口側領域31(触媒活性低下領域)は高電位となり、付着していた不純物が酸化され除去することができる。
そして、触媒作用の活性化を終了し、負荷を接続して燃料電池5の発電を再開する(S506)。
上記シーケンスにより触媒作用の活性化を行った燃料電池5の発電中の電圧変化を調べたところ、実施の形態1と同様に活性化をして不純物を除去した後の電池電圧が上昇し、発電効率が上がることが判った。
したがって、本発明の実施の形態7の燃料電池発電システムおよびその運転方法により、燃料電池を活性化することができるので、発電効率および耐久性に優れた燃料電池発電システムおよびその運転方法を提供することができる。
(実施の形態8)
本発明の実施の形態8の燃料電池発電システムは、図12に示すように、触媒作用を活性化するときに使用する酸素供給手段を、燃料ガスを生成する過程において発生する一酸化炭素を選択的に酸化するために燃料処理装置8に空気を供給する選択酸化空気供給手段85を用いる点以外は、実施の形態1と同様の構成であり、実施の形態1と異なる点について詳細を説明する。
上記構成によれば、触媒作用を活性化させるために新たに、ブロワやポンプなどの供給装置、配管およびフィルターなどを設ける必要がなく、燃料ガス生成中に使用する選択酸化空気供給手段85をそのまま利用することができ、システムが簡素化され、低コスト化を図ることができる。
本発明の燃料電池発電システムおよびその運転方法は、酸化剤極上の触媒活性低下領域の電位を高電位にすることによる燃料電池の活性化を実現し、発電効率と耐久性の向上という効果を有し、高分子型固体電解質膜を用いた燃料電池、燃料電池デバイス、定置用燃料電池コジェネレーションシステムに有用である。
本発明の実施の形態1および2における燃料電池発電システムの概略構成図 同燃料電池発電システムの各ガス流路の概略構成図 本発明の実施の形態1における燃料電池発電システムの運転方法を示すフローチャート 本発明の実施の形態2における燃料電池発電システムの運転方法を示すフローチャート 本発明の実施の形態3における燃料電池発電システムの概略構成図 本発明の実施の形態4〜6における燃料電池発電システムの概略構成図 (a)同燃料電池発電システムの通常発電時における各ガス流路を示す概略構成図(b)同燃料電池発電システムの活性化処理時における各ガス流路を示す概略構成図 本発明の実施の形態4における燃料電池発電システムの運転方法を示すフローチャート 本発明の実施の形態5における燃料電池発電システムの運転方法を示すフローチャート 本発明の実施の形態7における燃料電池発電システムの概略構成図 同燃料電池発電システムの運転方法を示すフローチャート 本発明の実施の形態8における燃料電池発電システムの概略構成図 従来の燃料電池発電システムの概略構成図
符号の説明
1 電解質膜
2 燃料極
3 酸化剤極
4 膜電極接合体
5 燃料電池
8 燃料処理装置
9 酸化剤ガス供給手段
10 エアブリード手段
11 電圧検出手段
12 不活性ガス供給手段
14 不純物検出手段
21 燃料ガス入口側領域
22 燃料ガス出口側領域
31 酸化剤ガス入口側領域
32 酸化剤ガス出口側領域
71,72 セパレータ板
81 脱硫部
82 改質部
83 CO変成部
84 CO除去部
85 選択酸化空気供給手段
91 ブロワ
92 不純物除去手段
93 加湿器
131〜133 入口出口切替弁

Claims (16)

  1. 少なくとも水素を含む燃料ガスを供給する燃料極、少なくとも酸素を含む酸化剤ガスを供給する酸化剤極、および電解質膜の両面に前記燃料極と前記酸化剤極を形成した膜電極接合体を有する燃料電池と、前記燃料極に少なくとも酸素を含むガスを供給する酸素供給手段とを備え、発電停止時に、前記酸化剤ガス中に含まれる不純物が付着した前記酸化剤極上の触媒活性低下領域に対向して位置する前記燃料極上の対向領域に前記酸素供給手段で少なくとも酸素を含むガスを供給し、前記燃料極上の前記対向領域から離れて位置する領域に前記燃料ガスを供給して、前記酸化剤極上の前記触媒活性低下領域の単セル電位を1V以上の高電位にして前記触媒活性低下領域の触媒作用を活性化する燃料電池発電システム。
  2. 前記酸化剤極の酸化剤ガスを導入する酸化剤ガス入口側領域に燃料極の燃料ガスを排出する燃料ガス出口側領域を対向して位置するようにそれぞれの流路を配置し、前記燃料極の入口側から酸素供給手段で少なくとも酸素を含むガスを供給した後、前記燃料極の入口側から前記燃料ガスを供給する請求項1に記載の燃料電池発電システム。
  3. 前記燃料極に電気化学的に不活性なガスを供給する不活性ガス供給手段を備え、前記燃料極の入口側から不活性ガス供給手段で不活性なガスを供給した後、前記燃料極の入口側から前記酸素供給手段で少なくとも酸素を含むガスを供給して、次いで前記燃料極の入口側から前記燃料ガスを供給する請求項1または2に記載の燃料電池発電システム。
  4. 前記酸化剤極の酸化剤ガスを導入する酸化剤ガス入口側領域に燃料極の燃料ガスを排出する燃料ガス出口側領域を対向して位置するようにそれぞれの流路を配置する燃料電池において、前記燃料極の出口側から酸素供給手段で少なくとも酸素を含むガスを供給した後、前記燃料極の入口側から前記燃料ガスを供給して前記酸素供給手段で供給した酸素を前記燃料極の出口側から排出する請求項1に記載の燃料電池発電システム。
  5. 前記酸化剤極の酸化剤ガスを導入する酸化剤ガス入口側領域に前記燃料極の燃料ガスを供給する燃料ガス入口側領域を対向して位置するようにそれぞれの流路を配置し、前記燃料極の出口側から入口側にガスを供給できる入口出口切替弁を備え、前記酸化剤極上の触媒活性低下領域の触媒作用を活性化するときだけ、前記入口出口切替弁を切り替え、前記燃料極の出口側から前記酸素供給手段で少なくとも酸素を含むガスを供給した後、前記燃料極の出口側から前記燃料ガスを供給する請求項1に記載の燃料電池発電システム。
  6. 前記燃料極に電気化学的に不活性なガスを供給する不活性ガス供給手段を備え、前記燃料極の出口側から入口側にガスを供給できる入口出口切替弁を切り替え、前記燃料極の出口側から前記不活性ガス供給手段で不活性なガスを供給した後、前記燃料極の出口側から酸素供給手段で少なくとも酸素を含むガスを供給して、次いで前記燃料極の出口側から燃料ガスを供給する請求項1または5に記載の燃料電池発電システム。
  7. 前記燃料極の入口側から前記酸素供給手段で少なくとも酸素を含むガスを供給した後、前記燃料極の出口側から入口側にガスを供給できる入口出口切替弁を切り替え、前記燃料極の出口側から燃料ガスを供給して前記酸素供給手段で供給した酸素を前記燃料極の入口側から排出する請求項1または5に記載の燃料電池発電システム。
  8. 前記燃料電池の電圧を検出する電圧検出手段を備え、前記電圧検出手段で発電中の燃料電池の電圧が予め設定した閾値よりも一定期間小さいと判定した時、前記酸化剤極上の触媒活性低下領域の電位を高電位にして前記触媒活性低下領域の触媒作用を活性化する請求項1〜7のいずれか1項に記載の燃料電池発電システム。
  9. 前記酸化剤ガス中に含まれる不純物の濃度を検出する不純物検出手段を備え、前記不純物検出手段で前記酸化剤ガス中に含まれる不純物の濃度が予め設定した閾値よりも一定期間大きいと判定した時、前記酸化剤極上の触媒活性低下領域の電位を高電位にして前記触媒活性低下領域の触媒作用を活性化する請求項1〜7のいずれか1項に記載の燃料電池発電システム。
  10. 発電中、前記燃料極に空気を供給するエアブリード手段を備え、触媒作用を活性化するときに使用する前記酸素供給手段は、前記エアブリード手段を用いる請求項1〜9のいずれか1項に記載の燃料電池発電システム。
  11. 前記燃料ガスを生成する燃料処理装置と、前記燃料ガスを生成する過程において発生する一酸化炭素を選択的に酸化するために前記燃料処理装置に空気を供給する選択酸化空気供給手段を備え、触媒作用を活性化するときに使用する酸素供給手段は、前記選択酸化空気供給手段を用いる請求項1〜9のいずれか1項に記載の燃料電池発電システム。
  12. 少なくとも水素を含む燃料ガスを供給する燃料極、少なくとも酸素を含む酸化剤ガスを供給する酸化剤極、および電解質膜の両面に前記燃料極と前記酸化剤極を形成した膜電極接合体を有する燃料電池と、前記燃料極に少なくとも酸素を含むガスを供給する酸素供給手段を備え、発電停止時に、前記燃料ガスと前記酸化剤ガスの内少なくとも前記酸化剤ガスの供給を停止して前記酸化剤極の単セル電位を発電中の電位以下にするステップと、起動時に、前記酸化剤ガス中に含まれる不純物が付着した前記酸化剤極上の触媒活性低下領域に対向して位置する前記燃料極上の対向領域に前記酸素供給手段で少なくとも酸素を含むガスを供給するステップと、次いで前記燃料極上の前記対向領域から離れて位置する領域に前記燃料ガスを供給して前記酸化剤極上の前記触媒活性低下領域の電位を1V以上の高電位にするステップを有し、前記触媒活性低下領域の触媒作用を活性化する燃料電池発電システムの運転方法。
  13. 前記燃料極に電気化学的に不活性なガスを供給する不活性ガス供給手段を備え、前記燃料極に前記不活性ガス供給手段で不活性なガスを供給した後、前記燃料極に酸素供給手段で少なくとも酸素を含むガスを供給するステップを有する請求項12に記載の燃料電池発電システムの運転方法。
  14. 前記酸化剤極の酸化剤ガスを導入する酸化剤ガス入口側領域に前記燃料極の燃料ガスを供給する燃料ガス入口側領域を対向して位置するようにそれぞれの流路を配置し、前記燃料極の出口側から入口側にガスを供給できる入口出口切替弁を備え、前記酸化剤極上の触媒活性低下領域の触媒作用を活性化するときだけ前記入口出口切替弁を切り替えるステップを有する請求項12または13に記載の燃料電池発電システムの運転方法。
  15. 前記燃料電池の電圧を検出する電圧検出手段を備え、前記電圧検出手段で発電中の燃料電池の電圧の予め設定した閾値に対する大小を判定するステップを有する請求項12〜14のいずれか1項に記載の燃料電池発電システムの運転方法。
  16. 酸化剤ガス中に含まれる不純物の濃度を検出する不純物検出手段を備え、前記不純物検出手段で前記酸化剤ガス中に含まれる不純物の濃度の予め設定した閾値に対する大小を判定するステップを有する請求項12〜14のいずれか1項に記載の燃料電池発電システムの運転方法。
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