JP2004277275A - 水素抽出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 触媒被毒を回避するために、改質ガス中に含まれる一酸化炭素を完全に除去し、改質ガスから純粋な水素のみを取り出すことのできる水素抽出装置を得る。
【解決手段】 電解質膜3を挟持して、水素は酸化(プロトン化)するが一酸化炭素は吸着しない触媒(例えば、PtRu合金)を持つ第1の電極1と、プロトン還元電極2を配置し、それと電気的に絶縁した状態で、さらに、一酸化炭素を吸着する触媒を持つ第3の電極51とプロトン還元電極52を配置する。第1の電極1側に一酸化炭素を含む改質ガスを流す。水素は第2、第4の電極側から回収され、一酸化炭素は第3の電極51側で二酸化炭素とされて排出される。
【選択図】 図4

Description

本発明は、不純物として一酸化炭素を含む改質ガスから水素ガスを抽出する装置に関する。
燃料電池は、水素の有している化学エネルギーを電気エネルギー変換するシステムであり、比較的容易かつ安価に入手できる天然ガス、ナフサなどの炭化水素やメタノールなどのアルコール類である原料ガスを、水蒸気と混合して改質器および一酸化炭素変成器などで改質することにより水素リッチな改質ガスを生成し、その改質ガスを燃料電池の燃料極に供給して発電するようにしている。
従来法により得られる水素リッチな改質ガスは、改質反応に伴う10〜15%程度の一酸化炭素が含まれる。一酸化炭素はPtのような燃料電池の触媒を劣化(被毒)する原因となるので、完全に除去することが望まれる。そのために、一酸化炭素変成器で改質した改質ガスに空気を混合し、一酸化炭素を選択的に酸化する選択酸化触媒層を通過させることによって一酸化炭素を二酸化炭素とし、改質ガスから一酸化炭素を除去するようにした一酸化炭素除去器が提案されている(特許文献1:特開2000−264604号公報)。
また、特許文献2(特表2001−502105号公報)には、アノードを2層構成とし、上流側の一層では、水素ガス中に存在する一酸化炭素を混合された酸素により触媒的に酸化して二酸化炭素とし、下流側の二層(電気化学反応を起こす電極層)が一酸化炭素により汚染されない程度までに、改質ガスを純化する方法が提案されている。
特開2000−264604号公報 特表2001−502105号公報
従来提案されている上記のような一酸化炭素除去方法はいずれも一酸化炭素を完全に除去することは難しい。また、改質ガス中に一酸化炭素が酸化した二酸化炭素がさらに含まれることとなり、水素のみを供給することが困難なことから、電圧低下など燃料電池の性能低下を引き起こす一因となる。微細な多孔質膜である水素分離膜を使用することも行われるが、この場合も水素以外のガスの透過を完全に抑えることができない。また、一般に水素透過量が少ないために、燃料電池に供給するための十分な水素を供給することができない。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、改質ガス中に含まれる一酸化炭素をまったく新規な方法により完全に除去して触媒の一酸化炭素による被毒をなくすと共に、改質ガスから純粋な水素を取り出すことのできる新たな水素抽出装置を提供することを目的とする。
本発明による水素抽出装置の第1の態様は、不純物として一酸化炭素を含む改質ガスから水素ガスを抽出する装置であって、電解質膜と、電解質膜を挟持して配置される第1と第2の触媒担持導電体と、第1と第2の触媒担持導電体と回路を組む電源と、第1の触媒担持導電体に改質ガスを導入する手段と、第1の触媒担持導電体から改質ガスを回収する手段と、第2の触媒担持導電体から水素を回収する手段とを備えており、少なくとも第1の触媒担持導電体は水素を酸化する機能を有する触媒担持導電体であることを特徴とする。
上記の水素抽出装置では、基本的に、改質ガス中の一酸化炭素は電気化学的反応を利用して除去される。そのためにより完全に一酸化炭素の除去は進行する。すなわち、一酸化炭素を含む改質ガスは加湿状態で改質ガス導入手段により第1の触媒担持導電体に導入される。第1の触媒担持導電体は、少なくとも水素を酸化する機能を備えた触媒(例えば、PtRu合金、PtSn合金など)を備えており、電源から電流を流すことにより、水素はプロトン(H+)となり電解質膜を通過して第2の触媒担持導電体に至る。そこで、プロトンは還元されて水素(H2)となり、水素回収手段を介して、水素のみが取り出される。取り出された水素は例えば燃料電池の燃料として直接利用されるか、一旦タンクに貯蔵される。なお、水素酸化電源の電流値を制御することにより容易に流量を制御することができるので、電圧制御手段などを配置することにより、水素収量を容易に調整することができる利点もある。
第1の触媒担持導電体は、一酸化炭素を吸着する機能を備えなくてもよく、備えていてもよい。前者の場合には、一酸化炭素は第1の触媒担持導電体の触媒に吸着されることなく、その全量が第1の触媒担持導電体からの改質ガスを回収する手段により回収される。第2の触媒担持導電体の担持触媒は従来の燃料電池電極で用いられている触媒であってよく、Ptなどが挙げられる。後者の場合には、第1の触媒担持導電体は、水素を酸化する機能を備えた触媒に加えて、さらに一酸化炭素を吸着する機能を備えた触媒(例えば、Ptなど)を備える。そして、大半の一酸化炭素はPtに吸着される。
回収した改質ガスは一酸化炭素を含むので、そのまま大気に放出することは好ましくない。そのために、本発明による水素抽出装置に、さらに、第1の触媒担持導電体から放出される改質ガス中に含まれる一酸化炭素を二酸化炭素に変換する手段を備えることは好ましい。一酸化炭素を二酸化炭素に変換する手段は任意の手段でよく、例えば、従来知られた化学反応による手段、触媒反応による手段、電気化学的反応による手段などを用いうる。第1の触媒担持導電体が一酸化炭素を吸着する機能を有する場合には、改質ガスの導入を停止した状態で第1と第2の触媒担持導電体に電源から定電圧をかけることにより、電気化学反応が進行して、一酸化炭素は二酸化炭素に変化する(実際は、一酸化炭素と水とが反応して、水素と二酸化炭素となる)。二酸化炭素は触媒表面から離脱してそのまま改質ガス回収手段を通して大気に放出される。
本発明による水素抽出装置の第2の態様は、不純物として一酸化炭素を含む改質ガスから水素ガスを抽出する装置であって、電解質膜と、電解質膜を挟持して配置される第1と第2の触媒担持導電体と、第1と第2の触媒担持導電体と回路を組む電源と、同じ電解質膜を挟持して配置されかつ第1と第2の触媒担持導電体とは電気的に絶縁されて配置される第3と第4の触媒担持導電体と、第3と第4の触媒担持導電体と回路を組む電源と、第1と第3の触媒担持導電体に共通の第1のガス流路と、第2と第4の触媒担持導電体に共通の第2のガス流路と、第1のガス流路に改質ガスを導入する手段と、第3の触媒担持導電体から改質ガスを回収する手段と、第2および第4の触媒担持導電体から水素を回収する手段とを備えており、少なくとも第1の触媒担持導電体は水素を酸化する機能を有する触媒担持導電体であり、第3の触媒担持導電体は少なくとも一酸化炭素を吸着する機能を有する触媒担持導電体であることを特徴とする。なお、この場合も、上記第1の態様と同様に、第1の触媒担持導電体は一酸化炭素を吸着する機能を備えるようにしてもよい。
上記の水素抽出装置では、共通の電解質膜に対して、それを挟むようにして配置された第1と第2の触媒担持導電体と、該第1と第2の触媒担持導電体とは電気的に絶縁された状態で電解質膜を挟むようにして配置された第3と第4の触媒担持導電体が備えられており、その第1と第2の触媒担持導電体は上記した第1の態様の水素抽出装置における第1と第2の触媒担持導電体にそのまま対応している。そして、その作用効果は第1の態様の水素抽出装置におけるものと同じである。
第1と第3の触媒担持導電体に共通の第1のガス流路に供給される加湿された改質ガスは、第1の触媒担持導電体を通過する過程で水素の酸化(プロトン化)が進行し、その後、残留する一酸化炭素を含むガスは第1のガス流路を通過して第3の触媒担持導電体に至る。第3の触媒担持導電体は少なくとも一酸化炭素を吸着する機能を有する触媒担持導電体であり、第3と第4の触媒担持導電体に電源から定電圧をかけることにより、電気化学反応が進行して、一酸化炭素は二酸化炭素に変化する。生成された二酸化炭素はそのまま第3の触媒担持導電体から改質ガス回収手段を通して大気に放出される。
また、第3と第4の触媒担持導電体手段が例えばPtのように水素酸化能をも持つ触媒を担持している場合には、そこでも、水素のプロトン化、プロトンの電解質膜の通過、第4の触媒担持導電体手段でのプロトンの還元化が生じる。そして、そこで生成された水素は、第2と第4の触媒担持導電体に共通の第2のガス流路を通して回収され、燃料電池の燃料として利用されるので、前記した第1の態様での装置と比較して、さらに効率のよい水素の抽出が行われる。
この形態の水素抽出装置は、共通の電解質膜上に、改質ガスから水素を抽出する手段と一酸化炭素を二酸化炭素に酸化する手段の双方を備えるようにしたので、装置の小形化、簡素化を図ることができ、実用上きわめて有効な装置となる。
なお、本発明の水素抽出装置において、前記一酸化炭素を二酸化炭素に変換する手段から排出されるガスには、第1の触媒担持導電体により酸化されずに排出される水素が含まれることも起こり得る。そのまま大気に放出することは水素の無駄となるので、前記変換手段から排出される排出ガスを、第1の触媒担持導電体への改質ガス導入手段に案内する手段をさらに備えるようにして、水素の完全利用を図るようにすることもできる。
上記のように、本発明による装置では、改質ガス中に含まれる一酸化炭素を完全に除去し、改質ガスから純粋な水素のみを効果的に取り出すことが可能となる。この装置を使用することにより、燃料電池での一酸化炭素による触媒被毒を回避することが可能となり、燃料電池の長寿命化、高効率化がもたらされる。
以下、本発明を実施の形態により説明する。図1は本発明による水素抽出装置の第1の形態を説明する図であり、電解質膜3と、それを挟持する第1の電極1と第2の電極2、および、第1の電極1を気密的に覆っている第1の集電体4aと第2の電極2を気密的に覆っている第2の集電体4bとを備える。
電解質膜3は、例えば固体高分子型燃料電池で用いられる電解質膜であってよく、厚さが10μm〜100μm程度のイオン交換膜であって、プロトンが移動する。第1の電極1は水素酸化電極であり、PtRu合金のように水素は酸化するが一酸化炭素は吸着しない触媒物質と担持体(例えば、カーボン担体)と溶媒とからなる触媒インクを、電解質膜3の一面に塗布して形成されている。第2の電極2はプロトン還元電極であり、触媒物質としてPtを用いた触媒インクを電解質膜3の他方の面に塗布して形成されている。図示しないが、いずれの電極にも必要な場合には従来知られたガス拡散層が積層される。第1の集電体4aと第2の集電体4bは共にカーボンのような導電性材料で作られており、電極に衝接する面にガス流路5a,5bが形成されている。
前記第1の電極1と第1の集電体4aとが本発明でいう第1の触媒担持導電体を構成し、第2の電極2と第2の集電体4bとが本発明でいう第2の触媒担持導電体を構成する。そして、電解質膜3も含めて、全体が気密に封止されている。
第1の集電体4aにおけるガス流路5aの一方には、図示しない改質ガス製造装置から改質ガスを導入する導入管路11が接続しており、該ガス流路5aの他方には流入した改質ガスを排出するための管路12が接続している。必要な場合には、管路11にはバルブ11aが備えられる。第2の集電体4bのガス流路5bには、生成された水素を回収するための管路13が接続しており、管路13にも必要に応じてバルブ13aを備えられる。好ましくは管路13には流量計6が設置される。さらに、第1の集電体4aは電源(水素酸化電源)7の+極に、第2の集電体4bは−極に接続しており、電気回路を形成している。
上記の構成であり、バルブ11a,13aを開いた状態で、管路11から水素リッチの改質ガスを送り込むと、改質ガスが第1のガス流路5aを通過する過程で、水素は水素酸化電極である第1の電極1で酸化されてプロトンが生成される。生成されたプロトンは電解質膜3を通ってプロトン還元電極である第2の電極2に達し、そこでプロトンの還元が起こる。一方、一酸化炭素は第1の電極1で吸着されることなくそのまま第1のガス流路5aを通過して管路12から排出される。結果として、改質ガス中の水素のみが装置を透過し、管路13により回収されることとなる。なお、この水素回収装置において、原理的には短絡状態でも自然電位により水素透過が起こるので、電源7を省略することもできる。しかし、所用の差圧を形成することが必要となることを考慮すると、水素酸化用の電源7を設けることは実際的であり、当該電源7の電圧を制御することにより、水素透過量を制御できるメリットももたらされる。図2はその一例を示しており、電圧と水素流量が比例していることがわかる。
管路12から排出されるガスには一酸化炭素が含まれる。そのために、好ましくは排出ガス中に含まれる一酸化炭素を二酸化炭素に変換するための適宜の手段20が管路12に備えられる。変換手段20としては、従来知られたCO+H2O→CO2+H2のような化学反応による手段や触媒反応による手段などであってよい。後記するような電気化学的反応による手段を用いることもできる。
図3は本発明による水素抽出装置の第2の形態を示している。この形態では、一酸化炭素の二酸化炭素への変換を電気化学的に行うとともに、水素の抽出と二酸化炭素への変換を共通の電解質膜を利用して行うようにしている。そのために、第1の電極1を、PtRu合金のように水素を酸化する触媒物質を担持したカーボン担持と共に、Ptのように一酸化炭素を吸着する触媒物質をカーボン担体を溶媒(高分子電解質)中に溶解した触媒インクにより形成するとともに、一酸化炭素酸化電源7bを水素酸化電源7に加えて設け、また、排出管路12にバルブ12aを設けるようにしている。第1の形態で用いた一酸化炭素を二酸化炭素に変換するための変換手段20は除去している。なお、水素の抽出にかかる構成と作用は第1の形態の基本的に同じであり、それについては、同じ機能を果たす部材には同じ符号を付すことにより詳細な説明は省略する。
この形態では、改質ガス中の一酸化炭素はPtを担持したカーボン担持によって吸着される。すなわち、バルブ11a,13aを開き、バルブ12aを閉じた状態で、管路11から水素リッチの改質ガスを送り込むと、第1の電極1と第2の電極2との間では、図1に示した装置と同じようにして、プロトンの生成、移動、プロトンの還元が生じ、管路13から水素のみが抽出される。一方、その間に、改質ガス中の一酸化炭素はPtに吸着される。
一定時間経過後に、あるいは、CO濃度計により一酸化炭素濃度が所定値に達したことを検出した時点で、水素酸化電源7の電流をゼロにする。バルブ11aを閉じ改質ガスの導入を止めた状態で一酸化炭素酸化電源7bを入れて1V程度の定電圧をかける。それにより吸着された一酸化炭素は電気化学反応により二酸化炭素に変換され、バルブ12aを開くことにより二酸化炭素は管路12から排出される。なお、水素酸化電源7と一酸化炭素酸化電源7bとを共用することもできる。
上記のように、この形態の水素吸着装置では、一枚の電解質膜を用いた装置でもって、水素の抽出と一酸化炭素から二酸化炭素の生成の双方を行うことができ、装置として小型化が可能であり、運転も容易となる。
図4は本発明による水素抽出装置の第3の形態を説明している。この形態でも、第2の形態と同様にも、一酸化炭素の二酸化炭素への変換を電気化学的に行い、かつ、水素の抽出と二酸化炭素への変換を共通の電解質膜を利用して行っている。この形態では、電解質膜3の一部の領域に図1に示した構成の水素抽出手段が形成されており、残りの領域に水素抽出手段とは電気的に絶縁した状態で一酸化炭素の二酸化炭素への変換手段が形成されている。すなわち、電解質膜3の一方の面には、前記第1の電極1に加えて第3の電極51がシリカ、アルミナのような絶縁体8aを挟んで互いに電気的に絶縁した状態で配置されており、他方の面には、第1の電極1に対向する前記第2の電極に加えて、第3の電極51に対向する第4の電極52が絶縁体8bを挟んで互いに電気的に絶縁した状態で配置されている。第3の電極51は一酸化炭素吸着・酸化極として機能し、第4の電極はプロトン還元電極としても機能する。なお、第3および第4の電極51、52は、触媒物質としてPtを持つ前記第2の電極2と同じものであってよく、同じようにして形成される。
第3の電極51を気密的に覆うようにして第1の集電体4aと同様な第3の集電体41aが、また、第4の電極52を気密的に覆うようにして第2の集電体4bと同様な第4の集電体41bが備えられる。そして、第1の集電体4aと第3の集電体41aは絶縁体8aにより電気的に絶縁されており、また、第2の集電体4bと第4の集電体41bも絶縁体8bにより電気的に絶縁されている。第3の集電体41aが第3の電極51に衝接する面にはガス流路5cが形成されており、該ガス流路5cは第1の集電体4aに形成したガス流路5aに連通している。また、第4の集電体41bが第4の電極52に衝接する面にもガス流路5dが形成されており、該ガス流路5dは第2の集電体4bに形成したガス流路5bに連通している。そして、電解質膜3も含めて、全体が気密に封止されている。
なお、前記第3の電極51と第3の集電体41aとが本発明でいう第3の触媒担持導電体を構成し、第4の電極52と第4の集電体41bとが本発明でいう第4の触媒担持導電体を構成する。また、ガス流路5aとガス流路5cとが「第1と第3の触媒担持導電体に共通の第1のガス流路」に相当し、ガス流路5bとガス流路5dとが「第2と第4の触媒担持導電体に共通の第2のガス流路」に相当する。
ガス流路5cの排出側には、第3の触媒担持導電体から排出されるガスを回収する手段としての管路14が接続しており、該管路14には必要に応じてバルブ14aが設けられている。また、第3の集電体41aは電源(一酸化炭素酸化電源)9の+極に、第4の集電体41bは−極に接続しており、電気回路を形成している。
上記の構成であり、バルブ11a,13aを開き、バルブ14aを閉じた状態で、管路11から水素リッチの改質ガスを送り込むと、第1の電極1と第2の電極2との間では、図1に示した装置と同じようにして、プロトンの生成、移動、プロトンの還元が生じ、管路13から水素のみが抽出される。残存ガスは第1のガス流路内をガス流路5aからガス流路5cに流動し、第1の電極によっては吸着されない一酸化炭素が、一酸化炭素吸着・酸化電極である第3の電極51により吸着される。
その状態で所定時間運転を継続すると、第3の電極51には所要量の一酸化炭素が吸着する。一定時間経過後に、あるいは、CO濃度計により一酸化炭素濃度が所定値に達したことを検出した時点で、電源(一酸化炭素酸化電源)9を入れて1V程度の定電圧をかける。それにより吸着された一酸化炭素は電気化学反応により二酸化炭素に変換され、バルブ14aを開くことにより二酸化炭素は管路14から排出される。第3の電極51側に流れ込む改質ガス中に水素が残存している場合には、第3の電極51においてプロトン化し、電解質膜3を通過して第4の電極52で還元されて水素となり、管路5dから管路5bを通って、管路13から取り出される。
なお、この形態の水素吸着装置でも、第1の電極1を、第2の形態のものと同様に、PtRu合金のように水素を酸化する触媒物質を担持したカーボン担持と共に、Ptのように一酸化炭素を吸着する触媒物質をカーボン担体を溶媒(高分子電解質)中に溶解した触媒インクにより形成するようにしてもよい。その場合での運転方法は、前記した場合と同様であってよい。また、図示しないが、水素の抽出を行う部分と一酸化炭素を二酸化炭素に変換する部分とを分離することも可能である。その場合には、ガス流路5aからの排出ガスを適宜の管路を介して、ガス流路5cの入り口側に導入するようにすればよい。必要に応じて、ガス流路5d側に水素回収用の管路も取り付ける。
本発明による水素抽出装置の第1の形態を説明する図。 水素収量と電圧との関係を示すグラフ。 本発明による水素抽出装置の第2の形態を説明する図。 本発明による水素抽出装置の第3の形態を説明する図。
符号の説明
1…第1の電極、2…第2の電極、3…電解質膜3、4a…第1の集電体、4b…第2の集電体、5a,5b、5c,5d…ガス流路、6…流量計、7…水素酸化電源、8a、8b…絶縁体、9…一酸化炭素酸化電源、11…導入管路、12、14…排出管路、13…水素回収管路、41a…第3の集電体、41b…第4の集電体、51…第3の電極、52…第4の電極

Claims (9)

  1. 不純物として一酸化炭素を含む改質ガスから水素ガスを抽出する装置であって、電解質膜と、電解質膜を挟持して配置される第1と第2の触媒担持導電体と、第1と第2の触媒担持導電体と回路を組む電源と、第1の触媒担持導電体に改質ガスを導入する手段と、第1の触媒担持導電体から改質ガスを回収する手段と、第2の触媒担持導電体から水素を回収する手段とを備えており、少なくとも第1の触媒担持導電体は少なくとも水素を酸化する機能を有する触媒担持導電体であることを特徴とする水素抽出装置。
  2. 第1の触媒担持導電体は担持触媒がPtRu合金またはPtSn合金であることを特徴とする請求項1に記載の水素抽出装置。
  3. 第1の触媒担持導電体はさらに担持触媒としてPtを含むことを特徴とする請求項2に記載の水素抽出装置。
  4. 第1の触媒担持導電体から改質ガスを回収する手段により回収されたガス中に含まれる一酸化炭素を二酸化炭素に変換する手段をさらに備えることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の水素抽出装置。
  5. 電源の電圧を調整する手段をさらに備えることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の水素抽出装置。
  6. 不純物として一酸化炭素を含む改質ガスから水素ガスを抽出する装置であって、電解質膜と、電解質膜を挟持して配置される第1と第2の触媒担持導電体と、第1と第2の触媒担持導電体と回路を組む電源と、同じ電解質膜を挟持して配置されかつ第1と第2の触媒担持導電体とは電気的に絶縁されて配置される第3と第4の触媒担持導電体と、第3と第4の触媒担持導電体と回路を組む電源と、第1と第3の触媒担持導電体に共通の第1のガス流路と、第2と第4の触媒担持導電体に共通の第2のガス流路と、第1のガス流路に改質ガスを導入する手段と、第3の触媒担持導電体から改質ガスを回収する手段と、第2および第4の触媒担持導電体から水素を回収する手段とを備えており、少なくとも第1の触媒担持導電体は少なくとも水素を酸化する機能を有する触媒担持導電体であり、第3の触媒担持導電体は少なくとも一酸化炭素を吸着する機能を有する触媒担持導電体であることを特徴とする水素抽出装置。
  7. 第1の触媒担持導電体は担持触媒がPtRu合金またはPtSn合金であり、第3の触媒担持導電体は担持触媒がPtであることを特徴とする請求項6に記載の水素抽出装置。
  8. 第1の触媒担持導電体はさらに担持触媒としてPtを含むことを特徴とする請求項7に記載の水素抽出装置。
  9. 第1と第2の触媒担持導電体と回路を組む電源の電圧を調整する手段をさらに備えることを特徴とする請求項7または8に記載の水素抽出装置。
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