JP2004319318A - 燃料電池システム - Google Patents
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Abstract
【課題】排水素ガスをパージするときに、水素極から空気極に確実に排水素ガスを供給する。
【解決手段】燃料電池システムでは、空気供給流路L1と、燃料電池1の水素極流路1bから排出される排燃料ガスの流路とを接続する接続流路L4に、第1バルブ8、ディスペンサ10、第2バルブ11、排水素用ポンプ13を設け、燃料電池システム制御装置14により、水素極流路1bの排水素ガスをディスペンサ10に貯蔵するように第1バルブ8を制御し、ディスペンサ10に貯蔵した排水素ガスを空気極流路1aに送るように第2バルブ11及び排水素用ポンプ13を制御する。
【選択図】 図1
【解決手段】燃料電池システムでは、空気供給流路L1と、燃料電池1の水素極流路1bから排出される排燃料ガスの流路とを接続する接続流路L4に、第1バルブ8、ディスペンサ10、第2バルブ11、排水素用ポンプ13を設け、燃料電池システム制御装置14により、水素極流路1bの排水素ガスをディスペンサ10に貯蔵するように第1バルブ8を制御し、ディスペンサ10に貯蔵した排水素ガスを空気極流路1aに送るように第2バルブ11及び排水素用ポンプ13を制御する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水素を含む燃料ガス及び酸素を含む空気を燃料電池に供給して発電させるための燃料電池システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、燃料電池システムにおいては、水素利用率を向上させるために水素ガスを外気に放出しないクローズドシステム、すなわち水素循環や水素極デッドエンド構成を採った技術が知られている。
【0003】
このような燃料電池システムでは、水素流路内に結露が発生することによる水によって流路が閉塞された場合の燃料電池の出力低下や、空気極から電解質膜を透過してクローズされた水素流路に窒素が蓄積して窒素分圧の増加することにより水素分圧低下が発生した場合の燃料電池の出力低下が起こる場合がある。このような燃料電池の出力低下を回復改善するためには、結露水や窒素を含んだ水素ガスを水素極以外に一時的に放出するパージ動作をすることが必要であった。
【0004】
しかし、パージ水素を外気に放出させないためには、排出する水素ガスを燃焼器により燃焼させるなどして適切にパージ水素を処理する必要がある。これに対し、従来では、下記の特許文献1に記載されているように、燃焼器の代替機能として燃料電池の空気極触媒を利用するため、水素極と空気極とをバルブを介して結合している。このような技術は、水素パージ専用の燃焼器を用意しなくて良いというメリットを有する。
【0005】
【特許文献1】
特開平9−312167公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の燃料電池システムでは、1個のバルブを介して水素極と空気極とを結合する構成であるため、パージ水素を空気極に流すために必要な水素極と空気極との圧力差が確保できない可能性があり、パージ水素を空気極に導入できない状況や、反対に空気が水素極に流入してしまうという問題点がある。
【0007】
すなわち、空気極圧力が水素極圧力よりも高い状況にてバルブを開状態にすると、空気が水素極に流入してしまい、水素極で酸素と水素が反応することによる水が発生して結露水を増加させてしまったり、水素極内での窒素分圧が更に上昇させてしまう。このような状況となると、燃料電池の出力低下の回復改善ができないばかりか、逆に出力低下を促進してしまう可能性がある。
【0008】
そこで、本発明は、上述した実情に鑑みて提案されたものであり、水素極から空気極に確実に排水素ガスを供給することができる燃料電池システムを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、水素を含む燃料ガスが及び酸素を含む酸化剤ガスを用いて燃料電池を発電させる燃料電池システムであって、空気供給手段により、燃料電池の空気極に酸化剤ガスとして空気を空気供給流路を介して供給すると共に、燃料ガス供給手段により、燃料電池の燃料極に燃料ガスを供給することで、燃料電池を発電させる。
【0010】
この燃料電池システムでは、空気供給流路と、燃料電池の燃料極から排出される排燃料ガスの流路とを接続する接続流路に、燃料極からの排燃料ガスを燃料電池の空気極に供給する排燃料ガス用ポンプと、開閉動作されるバルブとを設け、制御手段により、バルブを開閉制御すると共に排燃料ガス用ポンプを運転させ、排燃料ガスを接続流路及び空気供給流路を介して燃料電池の空気極に供給させることで、上述の課題を解決する。
【0011】
【発明の効果】
本発明に係る燃料電池システムによれば、接続流路に排水素用ポンプを設け、排水素用ポンプにより排水素ガスを空気極に導くようにしたので、排水素ガスを空気極に流すために必要な、空気極と水素極との圧力差を確保することができる。したがって、この燃料電池システムによれば、水素極からの排水素ガスを安定的に空気極に供給することができ、空気極の空気が水素極に流入することを確実に防止することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0013】
本発明は、例えば図1に示すように構成された燃料電池システムに適用される。
【0014】
[燃料電池システムの構成]
この燃料電池システムは、図1に示すように、燃料ガス及び酸化剤ガスが供給されることにより発電する燃料電池1を備える。この燃料電池1は、空気極流路1aと水素極流路1bとを対設し、当該空気極流路1aと水素極流路1bとで固体高分子電解質1cを挟んで構成されている。本例においては、燃料電池1に発電反応を発生させるための燃料ガスとして水素ガスを水素極流路1bに供給すると共に、酸化剤ガスとして酸素を含む空気を空気極流路1aに供給する燃料電池システムについて説明する。
【0015】
この燃料電池システムでは、燃料電池1を発電させるに際して、水素極流路1bに水素ガスを供給すると共に、空気極流路1aに空気を供給する。
【0016】
空気は、大気をコンプレッサ2により加圧され、空気供給流路L1を介して燃料電池1の空気極流路1aへ供給される。このとき、燃料電池システム制御装置14では、コンプレッサ2と接続されたコンプレッサモータの回転数を制御すると共に、空気極流路1aに供給する空気流量及び空気圧力を調整する。
【0017】
水素は、水素タンク3に貯蔵された状態から、水素供給流路L2を介して水素極流路1bに供給される。また、水素極流路1bから排出された未使用の水素は、水素循環流路L3に送られ、水素循環用ポンプ4によって再度水素極流路1bに循環される。これにより、燃料電池システムでは、通常運転させている場合においては、水素ガス系を閉鎖状態にしたクローズドシステムを実現している。
【0018】
このように空気及び水素ガスが供給される燃料電池1は、発電した電力を負荷5にて取り出すために、当該負荷5に接続された正極1d及び負極1eが設けられている。この燃料電池1では、水素極流路1bに供給される水素が負極1e上の触媒作用によってプロトンと電子に分離される。そして、プロトンは、正極1dと負極1eの間に生じる電界によって固体高分子電解質1c内を正極1dに向かって移動し、電子は、負荷5を通って正極1dに向かって移動する。空気極流路1aに供給される空気に含まれる酸素、負荷5を通った電子、及び固体高分子電解質1cを移動したプロトンは、正極1d上の触媒作用によって、水分子を生成する。燃料電池1では、このような一連の反応が行われ、空気及び水素が連続的に供給されることによって発電し、負荷5で電力が取り出される。
【0019】
また、燃料電池1にて発電したことにより発生した電流は、正極1dに接続された電流センサ6により検出され、電圧は、正極1d及び負極1eに接続された電圧センサ7により検出される。この電流センサ6及び電圧センサ7により検出された検出値は、燃料電池システム制御装置14により読み込まれて、燃料電池1の通常運転時に燃料電池1の出力を所望の値に制御する場合や、後述の排水素ガス供給処理を行う場合に使用される。
【0020】
更に、この燃料電池システムでは、水素極流路1bの水素ガス排出側の流路と、空気供給流路L1とを接続する接続流路L4が設けられている。この接続流路L4には、水素極流路1bの水素ガス排出(出口)側から順に、第1バルブ8及び第1アクチュエータ9、ディスペンサ10、第2バルブ11及び第2アクチュエータ12、排水素用ポンプ13が設けられる。この接続流路L4により、水素極流路1bの出口は第1バルブ8を介してディスペンサ10に接続され、ディスペンサ10は第2バルブ11を介して排水素用ポンプ13の吸気側に接続され、排水素用ポンプ13の吐出側は空気極流路1aの入口側に接続される。
【0021】
なお、本例では、接続流路L4に排水素用ポンプ13を設けた場合について説明するが、接続流路L4と空気供給流路L1との接続部に排水素用ポンプ13を設けても良い。
【0022】
第1バルブ8及び第2バルブ11は、第1アクチュエータ9及び第2アクチュエータ12が燃料電池システム制御装置14により制御されて、開閉動作が制御される。第1バルブ8は、開状態とされることで水素極流路1b内の水素ガスをディスペンサ10に導き、第2バルブ11は、開状態とされることでディスペンサ10内に貯蔵された水素ガスを排水素用ポンプ13に導く。排水素用ポンプ13では、燃料電池システム制御装置14の制御に従って駆動して、第2バルブ11を通過した水素ガスを空気供給流路L1に導く。これにより、燃料電池システムでは、水素極流路1bから排出された水素ガスを空気供給流路L1に供給する。
【0023】
[排水素ガス供給処理]
つぎに、上述したように構成された燃料電池システムにより、水素極流路1bから排出された排水素ガスを空気極流路1aの空気入口側に導く排水素ガス供給処理の処理手順について図2のフローチャートを参照して説明する。
【0024】
燃料電池システム制御装置14では、燃料電池1を通常運転させているときにおいて、例えば所定期間毎に処理を開始して、電流センサ6からのセンサ信号を読み取って燃料電池1の出力電流値を検出すると共に(ステップS1)、電圧センサ7からのセンサ信号を読み取って燃料電池1の出力電圧値Vを検出する(ステップS2)。
【0025】
次に、燃料電池システム制御装置14では、ステップS1にて検出した出力電流値に基づいて図2に示すようなマップデータを参照して、出力電流値に応じた理想電圧値V’を演算する(ステップS3)。この図2に示すマップデータは、燃料電池1の水素極流路1bに水素濃度が高い新鮮なガスを用いて運転した場合の電流−理想電圧特性であって、例えば図示しない燃料電池システム制御装置14内のメモリに記憶されている。
【0026】
次に、燃料電池システム制御装置14では、ステップS3にて演算した理想電圧値V’とステップS2にて検出した出力電圧値Vとの差分を演算し、当該差分が所定の値よりも大きいか否かを判定する。この所定の値は、水素極流路1bでの発電反応に対する水素極流路1b内の水分及び窒素の影響によって起こる、燃料電池1の出力電圧値の低下幅の許容値となっており、予め燃料電池システムの製造時などに設定されている。燃料電池システム制御装置14では、理想電圧値V’と出力電圧値Vとの差分が所定の値よりも大きくないと判定した場合には、窒素及び水分の影響による出力電圧の低下が発生していないため、ステップS1に処理を戻す。
【0027】
一方、燃料電池システム制御装置14では、理想電圧値V’と出力電圧値Vとの差分が所定の値よりも大きいと判定した場合には、窒素及び水分の影響による出力電圧の低下が発生しているため、ステップS5に処理を進めて、水素極流路1bの水素ガスを新鮮な水素ガスに置換する動作を開始する。
【0028】
すなわち、先ず、燃料電池システム制御装置14では、第2バルブ11を開状態にするように第2アクチュエータ12を制御し(ステップS5)、次いで排水素用ポンプ13を運転開始させる(ステップS6)。これにより、先の排水素ガス供給処理にて貯蔵されていたディスペンサ10内の排水素ガスは、第2バルブ11を介して排水素用ポンプ13に取り込まれ、接続流路L4及び空気供給流路L1を介して空気極流路1aに導かれる。そして、空気極流路1aに導かれたガスに含まれる水素は、空気極流路1a内の酸素と正極1d上での触媒作用に使用されて、水分子を生成させ、残りのガスは空気極流路1aから外部に排出される。また、排水素用ポンプ13により内部のガスが取り込まれたディスペンサ10では、内部圧力が燃料電池1の運転圧に対して負圧状態となる。
【0029】
ここで、ステップS6において排水素用ポンプ13を運転するときに、燃料電池システム制御装置14では、空気極流路1a内での触媒作用が過剰とならない水素供給量とするように排水素用ポンプ13の駆動量を制限することが望ましい。これにより、過剰な反応熱による燃料電池1の劣化を防止する。
【0030】
そして、燃料電池システム制御装置14では、ステップS6にて排水素用ポンプ13を運転開始した後の経過時間をカウントして、所定時間となったら(ステップS7)、第2バルブ11を閉状態にするように第2アクチュエータ12を制御し(ステップS8)、次に排水素用ポンプ13の運転を停止させる(ステップS9)。ここで、ステップS7にてカウントする所定時間は、ディスペンサ10内の圧力を燃料電池1の運転圧、すなわち水素極流路1b内の圧力に対して負圧状態とすることができる時間より長い時間が設定されている。
【0031】
これにより、燃料電池システムでは、第1バルブ8を閉状態に保持した状態にて、第2バルブ11を開状態にすると共に排水素用ポンプ13を駆動して形成したディスペンサ10内の負圧を維持する。
【0032】
なお、ステップS7においては、図示しない圧力センサによりディスペンサ10内の圧力を検出し、燃料電池システム制御装置14により、ディスペンサ10内が燃料電池1の運転圧に対して負圧状態となったらステップS8に移行するようにしても良い。これにより、燃料電池システムでは、ディスペンサ10内部を負圧状態にするに際して、効率よく排水素用ポンプ13や第2バルブ11を駆動することができる。
【0033】
次に、燃料電池システム制御装置14では、第2バルブ11を閉状態に保持した状態にて、第1バルブ8を開状態にするように第1アクチュエータ9を制御する(ステップS10)。これにより、ディスペンサ10内が運転圧に対して負圧状態となっていることにより、水素極流路1b内のガスがディスペンサ10に吸入され、水素タンク3からの新鮮な水素ガスが水素極流路1b内に流入して、水素極流路1b内の水素ガスの置換が行われる。
【0034】
このとき、燃料電池システム制御装置14では、ステップS10にて第1バルブ8を開状態にした後の経過時間をカウントし、水素ガスの置換に充分な所定時間が経過したら(ステップS11)、第1バルブ8を閉状態にするように第1アクチュエータ9を制御して(ステップS12)、処理を終了する。これにより、燃料電池システムでは、ステップS10にてディスペンサ10に吸入した排水素ガスを貯蔵しておく。
【0035】
そして、この燃料電池システムでは、次の排水素ガス供給処理のステップS4において、理想電圧値V’と出力電圧値Vとの差分が所定の値よりも大きいと判定した場合に、前の排水素ガス供給処理にてディスペンサ10に貯蔵した排水素ガスを空気極流路1aに供給することになる。
【0036】
[実施形態の効果]
以上詳細に説明したように、本発明を適用した燃料電池システムによれば、接続流路L4に排水素用ポンプ13を設け、排水素用ポンプ13により水素極流路1bからの排水素ガスを空気極流路1aに導くようにしたので、排水素ガスを空気極流路1aに流すために必要な、空気極流路1aと水素極流路1bとの圧力差を確保することができる。したがって、この燃料電池システムによれば、水素極流路1bからの排水素ガスを安定的に空気極流路1a側に供給することができ、空気極流路1a側の空気が水素極流路1b側に流入することを確実に防止することができる。
【0037】
また、この燃料電池システムによれば、電圧センサ7により燃料電池1の出力電圧を検出して、第1バルブ8や第2バルブ11を開閉制御して水素極流路1bの排水素ガスを空気極流路1aに供給するようにしたので、燃料電池1のセル電圧に基づいて適切なタイミングで排水素ガスをディスペンサ10に導いてパージをすることができる。
【0038】
更に、この燃料電池システムによれば、ディスペンサ10の水素極流路1bのガス出口側に第1バルブ8を設けると共に、ディスペンサ10の空気極流路1a側に第2バルブ11を設けて、ディスペンサ10への排水素ガスの貯蔵とディスペンサ10からの排水素ガスの放出とを独立して制御することができ、空気極流路1aの空気が水素極流路1b側に流入することを確実に防止することができる。
【0039】
更にまた、この燃料電池システムによれば、第1バルブ8を開状態にしてディスペンサ10に水素極流路1bからの排水素ガスを貯蔵した後に第1バルブ8を閉状態にし、第2バルブ11を開状態にしてディスペンサ10に貯蔵された排燃料ガスを空気極流路1aに供給させて、ディスペンサ10内部が水素極流路1bに対して負圧状態となった後に第2バルブ11を閉状態にするので、次に水素極流路1bの排水素ガスをディスペンサ10に流入させてパージをする動作を効率良く行うことができる。
【0040】
なお、上述の実施の形態は本発明の一例である。このため、本発明は、上述の実施形態に限定されることはなく、この実施の形態以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることは勿論である。
【0041】
すなわち、上述した燃料電池システムでは、空気極流路1aに排水素ガスを供給する手段として排水素用ポンプ13を使用した場合について説明したが、これに限らず、接続流路L4と空気供給流路L1との接続部にエゼクタを設ける構成としても良い。この場合、ポンプ制御が不要になるため、上述した排水素ガス供給処理においては第1バルブ8及び第2バルブ11に関する処理だけ実施すればよいことなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した燃料電池システムの構成を示すブロック図である。
【図2】本発明を適用した燃料電池システムによる排水素ガス供給処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図3】電圧センサにより検出した燃料電池の出力電流値と理想電圧値との関係を示す図である。
【符号の説明】
1 燃料電池
1a 空気極流路
1b 水素極流路
1c 固体高分子電解質
1d 正極
1e 負極
2 コンプレッサ
3 水素タンク
4 水素循環用ポンプ
5 負荷
6 電流センサ
7 電圧センサ
8 第1バルブ
9 第1アクチュエータ
10 ディスペンサ
11 第2バルブ
12 第2アクチュエータ
13 排水素用ポンプ
14 燃料電池システム制御装置
L1 空気供給流路
L2 水素供給流路
L3 水素循環流路
L4 接続流路
【発明の属する技術分野】
本発明は、水素を含む燃料ガス及び酸素を含む空気を燃料電池に供給して発電させるための燃料電池システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、燃料電池システムにおいては、水素利用率を向上させるために水素ガスを外気に放出しないクローズドシステム、すなわち水素循環や水素極デッドエンド構成を採った技術が知られている。
【0003】
このような燃料電池システムでは、水素流路内に結露が発生することによる水によって流路が閉塞された場合の燃料電池の出力低下や、空気極から電解質膜を透過してクローズされた水素流路に窒素が蓄積して窒素分圧の増加することにより水素分圧低下が発生した場合の燃料電池の出力低下が起こる場合がある。このような燃料電池の出力低下を回復改善するためには、結露水や窒素を含んだ水素ガスを水素極以外に一時的に放出するパージ動作をすることが必要であった。
【0004】
しかし、パージ水素を外気に放出させないためには、排出する水素ガスを燃焼器により燃焼させるなどして適切にパージ水素を処理する必要がある。これに対し、従来では、下記の特許文献1に記載されているように、燃焼器の代替機能として燃料電池の空気極触媒を利用するため、水素極と空気極とをバルブを介して結合している。このような技術は、水素パージ専用の燃焼器を用意しなくて良いというメリットを有する。
【0005】
【特許文献1】
特開平9−312167公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の燃料電池システムでは、1個のバルブを介して水素極と空気極とを結合する構成であるため、パージ水素を空気極に流すために必要な水素極と空気極との圧力差が確保できない可能性があり、パージ水素を空気極に導入できない状況や、反対に空気が水素極に流入してしまうという問題点がある。
【0007】
すなわち、空気極圧力が水素極圧力よりも高い状況にてバルブを開状態にすると、空気が水素極に流入してしまい、水素極で酸素と水素が反応することによる水が発生して結露水を増加させてしまったり、水素極内での窒素分圧が更に上昇させてしまう。このような状況となると、燃料電池の出力低下の回復改善ができないばかりか、逆に出力低下を促進してしまう可能性がある。
【0008】
そこで、本発明は、上述した実情に鑑みて提案されたものであり、水素極から空気極に確実に排水素ガスを供給することができる燃料電池システムを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、水素を含む燃料ガスが及び酸素を含む酸化剤ガスを用いて燃料電池を発電させる燃料電池システムであって、空気供給手段により、燃料電池の空気極に酸化剤ガスとして空気を空気供給流路を介して供給すると共に、燃料ガス供給手段により、燃料電池の燃料極に燃料ガスを供給することで、燃料電池を発電させる。
【0010】
この燃料電池システムでは、空気供給流路と、燃料電池の燃料極から排出される排燃料ガスの流路とを接続する接続流路に、燃料極からの排燃料ガスを燃料電池の空気極に供給する排燃料ガス用ポンプと、開閉動作されるバルブとを設け、制御手段により、バルブを開閉制御すると共に排燃料ガス用ポンプを運転させ、排燃料ガスを接続流路及び空気供給流路を介して燃料電池の空気極に供給させることで、上述の課題を解決する。
【0011】
【発明の効果】
本発明に係る燃料電池システムによれば、接続流路に排水素用ポンプを設け、排水素用ポンプにより排水素ガスを空気極に導くようにしたので、排水素ガスを空気極に流すために必要な、空気極と水素極との圧力差を確保することができる。したがって、この燃料電池システムによれば、水素極からの排水素ガスを安定的に空気極に供給することができ、空気極の空気が水素極に流入することを確実に防止することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0013】
本発明は、例えば図1に示すように構成された燃料電池システムに適用される。
【0014】
[燃料電池システムの構成]
この燃料電池システムは、図1に示すように、燃料ガス及び酸化剤ガスが供給されることにより発電する燃料電池1を備える。この燃料電池1は、空気極流路1aと水素極流路1bとを対設し、当該空気極流路1aと水素極流路1bとで固体高分子電解質1cを挟んで構成されている。本例においては、燃料電池1に発電反応を発生させるための燃料ガスとして水素ガスを水素極流路1bに供給すると共に、酸化剤ガスとして酸素を含む空気を空気極流路1aに供給する燃料電池システムについて説明する。
【0015】
この燃料電池システムでは、燃料電池1を発電させるに際して、水素極流路1bに水素ガスを供給すると共に、空気極流路1aに空気を供給する。
【0016】
空気は、大気をコンプレッサ2により加圧され、空気供給流路L1を介して燃料電池1の空気極流路1aへ供給される。このとき、燃料電池システム制御装置14では、コンプレッサ2と接続されたコンプレッサモータの回転数を制御すると共に、空気極流路1aに供給する空気流量及び空気圧力を調整する。
【0017】
水素は、水素タンク3に貯蔵された状態から、水素供給流路L2を介して水素極流路1bに供給される。また、水素極流路1bから排出された未使用の水素は、水素循環流路L3に送られ、水素循環用ポンプ4によって再度水素極流路1bに循環される。これにより、燃料電池システムでは、通常運転させている場合においては、水素ガス系を閉鎖状態にしたクローズドシステムを実現している。
【0018】
このように空気及び水素ガスが供給される燃料電池1は、発電した電力を負荷5にて取り出すために、当該負荷5に接続された正極1d及び負極1eが設けられている。この燃料電池1では、水素極流路1bに供給される水素が負極1e上の触媒作用によってプロトンと電子に分離される。そして、プロトンは、正極1dと負極1eの間に生じる電界によって固体高分子電解質1c内を正極1dに向かって移動し、電子は、負荷5を通って正極1dに向かって移動する。空気極流路1aに供給される空気に含まれる酸素、負荷5を通った電子、及び固体高分子電解質1cを移動したプロトンは、正極1d上の触媒作用によって、水分子を生成する。燃料電池1では、このような一連の反応が行われ、空気及び水素が連続的に供給されることによって発電し、負荷5で電力が取り出される。
【0019】
また、燃料電池1にて発電したことにより発生した電流は、正極1dに接続された電流センサ6により検出され、電圧は、正極1d及び負極1eに接続された電圧センサ7により検出される。この電流センサ6及び電圧センサ7により検出された検出値は、燃料電池システム制御装置14により読み込まれて、燃料電池1の通常運転時に燃料電池1の出力を所望の値に制御する場合や、後述の排水素ガス供給処理を行う場合に使用される。
【0020】
更に、この燃料電池システムでは、水素極流路1bの水素ガス排出側の流路と、空気供給流路L1とを接続する接続流路L4が設けられている。この接続流路L4には、水素極流路1bの水素ガス排出(出口)側から順に、第1バルブ8及び第1アクチュエータ9、ディスペンサ10、第2バルブ11及び第2アクチュエータ12、排水素用ポンプ13が設けられる。この接続流路L4により、水素極流路1bの出口は第1バルブ8を介してディスペンサ10に接続され、ディスペンサ10は第2バルブ11を介して排水素用ポンプ13の吸気側に接続され、排水素用ポンプ13の吐出側は空気極流路1aの入口側に接続される。
【0021】
なお、本例では、接続流路L4に排水素用ポンプ13を設けた場合について説明するが、接続流路L4と空気供給流路L1との接続部に排水素用ポンプ13を設けても良い。
【0022】
第1バルブ8及び第2バルブ11は、第1アクチュエータ9及び第2アクチュエータ12が燃料電池システム制御装置14により制御されて、開閉動作が制御される。第1バルブ8は、開状態とされることで水素極流路1b内の水素ガスをディスペンサ10に導き、第2バルブ11は、開状態とされることでディスペンサ10内に貯蔵された水素ガスを排水素用ポンプ13に導く。排水素用ポンプ13では、燃料電池システム制御装置14の制御に従って駆動して、第2バルブ11を通過した水素ガスを空気供給流路L1に導く。これにより、燃料電池システムでは、水素極流路1bから排出された水素ガスを空気供給流路L1に供給する。
【0023】
[排水素ガス供給処理]
つぎに、上述したように構成された燃料電池システムにより、水素極流路1bから排出された排水素ガスを空気極流路1aの空気入口側に導く排水素ガス供給処理の処理手順について図2のフローチャートを参照して説明する。
【0024】
燃料電池システム制御装置14では、燃料電池1を通常運転させているときにおいて、例えば所定期間毎に処理を開始して、電流センサ6からのセンサ信号を読み取って燃料電池1の出力電流値を検出すると共に(ステップS1)、電圧センサ7からのセンサ信号を読み取って燃料電池1の出力電圧値Vを検出する(ステップS2)。
【0025】
次に、燃料電池システム制御装置14では、ステップS1にて検出した出力電流値に基づいて図2に示すようなマップデータを参照して、出力電流値に応じた理想電圧値V’を演算する(ステップS3)。この図2に示すマップデータは、燃料電池1の水素極流路1bに水素濃度が高い新鮮なガスを用いて運転した場合の電流−理想電圧特性であって、例えば図示しない燃料電池システム制御装置14内のメモリに記憶されている。
【0026】
次に、燃料電池システム制御装置14では、ステップS3にて演算した理想電圧値V’とステップS2にて検出した出力電圧値Vとの差分を演算し、当該差分が所定の値よりも大きいか否かを判定する。この所定の値は、水素極流路1bでの発電反応に対する水素極流路1b内の水分及び窒素の影響によって起こる、燃料電池1の出力電圧値の低下幅の許容値となっており、予め燃料電池システムの製造時などに設定されている。燃料電池システム制御装置14では、理想電圧値V’と出力電圧値Vとの差分が所定の値よりも大きくないと判定した場合には、窒素及び水分の影響による出力電圧の低下が発生していないため、ステップS1に処理を戻す。
【0027】
一方、燃料電池システム制御装置14では、理想電圧値V’と出力電圧値Vとの差分が所定の値よりも大きいと判定した場合には、窒素及び水分の影響による出力電圧の低下が発生しているため、ステップS5に処理を進めて、水素極流路1bの水素ガスを新鮮な水素ガスに置換する動作を開始する。
【0028】
すなわち、先ず、燃料電池システム制御装置14では、第2バルブ11を開状態にするように第2アクチュエータ12を制御し(ステップS5)、次いで排水素用ポンプ13を運転開始させる(ステップS6)。これにより、先の排水素ガス供給処理にて貯蔵されていたディスペンサ10内の排水素ガスは、第2バルブ11を介して排水素用ポンプ13に取り込まれ、接続流路L4及び空気供給流路L1を介して空気極流路1aに導かれる。そして、空気極流路1aに導かれたガスに含まれる水素は、空気極流路1a内の酸素と正極1d上での触媒作用に使用されて、水分子を生成させ、残りのガスは空気極流路1aから外部に排出される。また、排水素用ポンプ13により内部のガスが取り込まれたディスペンサ10では、内部圧力が燃料電池1の運転圧に対して負圧状態となる。
【0029】
ここで、ステップS6において排水素用ポンプ13を運転するときに、燃料電池システム制御装置14では、空気極流路1a内での触媒作用が過剰とならない水素供給量とするように排水素用ポンプ13の駆動量を制限することが望ましい。これにより、過剰な反応熱による燃料電池1の劣化を防止する。
【0030】
そして、燃料電池システム制御装置14では、ステップS6にて排水素用ポンプ13を運転開始した後の経過時間をカウントして、所定時間となったら(ステップS7)、第2バルブ11を閉状態にするように第2アクチュエータ12を制御し(ステップS8)、次に排水素用ポンプ13の運転を停止させる(ステップS9)。ここで、ステップS7にてカウントする所定時間は、ディスペンサ10内の圧力を燃料電池1の運転圧、すなわち水素極流路1b内の圧力に対して負圧状態とすることができる時間より長い時間が設定されている。
【0031】
これにより、燃料電池システムでは、第1バルブ8を閉状態に保持した状態にて、第2バルブ11を開状態にすると共に排水素用ポンプ13を駆動して形成したディスペンサ10内の負圧を維持する。
【0032】
なお、ステップS7においては、図示しない圧力センサによりディスペンサ10内の圧力を検出し、燃料電池システム制御装置14により、ディスペンサ10内が燃料電池1の運転圧に対して負圧状態となったらステップS8に移行するようにしても良い。これにより、燃料電池システムでは、ディスペンサ10内部を負圧状態にするに際して、効率よく排水素用ポンプ13や第2バルブ11を駆動することができる。
【0033】
次に、燃料電池システム制御装置14では、第2バルブ11を閉状態に保持した状態にて、第1バルブ8を開状態にするように第1アクチュエータ9を制御する(ステップS10)。これにより、ディスペンサ10内が運転圧に対して負圧状態となっていることにより、水素極流路1b内のガスがディスペンサ10に吸入され、水素タンク3からの新鮮な水素ガスが水素極流路1b内に流入して、水素極流路1b内の水素ガスの置換が行われる。
【0034】
このとき、燃料電池システム制御装置14では、ステップS10にて第1バルブ8を開状態にした後の経過時間をカウントし、水素ガスの置換に充分な所定時間が経過したら(ステップS11)、第1バルブ8を閉状態にするように第1アクチュエータ9を制御して(ステップS12)、処理を終了する。これにより、燃料電池システムでは、ステップS10にてディスペンサ10に吸入した排水素ガスを貯蔵しておく。
【0035】
そして、この燃料電池システムでは、次の排水素ガス供給処理のステップS4において、理想電圧値V’と出力電圧値Vとの差分が所定の値よりも大きいと判定した場合に、前の排水素ガス供給処理にてディスペンサ10に貯蔵した排水素ガスを空気極流路1aに供給することになる。
【0036】
[実施形態の効果]
以上詳細に説明したように、本発明を適用した燃料電池システムによれば、接続流路L4に排水素用ポンプ13を設け、排水素用ポンプ13により水素極流路1bからの排水素ガスを空気極流路1aに導くようにしたので、排水素ガスを空気極流路1aに流すために必要な、空気極流路1aと水素極流路1bとの圧力差を確保することができる。したがって、この燃料電池システムによれば、水素極流路1bからの排水素ガスを安定的に空気極流路1a側に供給することができ、空気極流路1a側の空気が水素極流路1b側に流入することを確実に防止することができる。
【0037】
また、この燃料電池システムによれば、電圧センサ7により燃料電池1の出力電圧を検出して、第1バルブ8や第2バルブ11を開閉制御して水素極流路1bの排水素ガスを空気極流路1aに供給するようにしたので、燃料電池1のセル電圧に基づいて適切なタイミングで排水素ガスをディスペンサ10に導いてパージをすることができる。
【0038】
更に、この燃料電池システムによれば、ディスペンサ10の水素極流路1bのガス出口側に第1バルブ8を設けると共に、ディスペンサ10の空気極流路1a側に第2バルブ11を設けて、ディスペンサ10への排水素ガスの貯蔵とディスペンサ10からの排水素ガスの放出とを独立して制御することができ、空気極流路1aの空気が水素極流路1b側に流入することを確実に防止することができる。
【0039】
更にまた、この燃料電池システムによれば、第1バルブ8を開状態にしてディスペンサ10に水素極流路1bからの排水素ガスを貯蔵した後に第1バルブ8を閉状態にし、第2バルブ11を開状態にしてディスペンサ10に貯蔵された排燃料ガスを空気極流路1aに供給させて、ディスペンサ10内部が水素極流路1bに対して負圧状態となった後に第2バルブ11を閉状態にするので、次に水素極流路1bの排水素ガスをディスペンサ10に流入させてパージをする動作を効率良く行うことができる。
【0040】
なお、上述の実施の形態は本発明の一例である。このため、本発明は、上述の実施形態に限定されることはなく、この実施の形態以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることは勿論である。
【0041】
すなわち、上述した燃料電池システムでは、空気極流路1aに排水素ガスを供給する手段として排水素用ポンプ13を使用した場合について説明したが、これに限らず、接続流路L4と空気供給流路L1との接続部にエゼクタを設ける構成としても良い。この場合、ポンプ制御が不要になるため、上述した排水素ガス供給処理においては第1バルブ8及び第2バルブ11に関する処理だけ実施すればよいことなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した燃料電池システムの構成を示すブロック図である。
【図2】本発明を適用した燃料電池システムによる排水素ガス供給処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図3】電圧センサにより検出した燃料電池の出力電流値と理想電圧値との関係を示す図である。
【符号の説明】
1 燃料電池
1a 空気極流路
1b 水素極流路
1c 固体高分子電解質
1d 正極
1e 負極
2 コンプレッサ
3 水素タンク
4 水素循環用ポンプ
5 負荷
6 電流センサ
7 電圧センサ
8 第1バルブ
9 第1アクチュエータ
10 ディスペンサ
11 第2バルブ
12 第2アクチュエータ
13 排水素用ポンプ
14 燃料電池システム制御装置
L1 空気供給流路
L2 水素供給流路
L3 水素循環流路
L4 接続流路
Claims (5)
- 水素を含む燃料ガス及び酸素を含む酸化剤ガスを用いて燃料電池を発電させる燃料電池システムにおいて、
前記燃料電池の空気極に前記酸化剤ガスとして空気を空気供給流路を介して供給する空気供給手段と、
前記燃料電池の燃料極に燃料ガスを供給する燃料ガス供給手段と、
前記空気供給流路と、前記燃料電池の燃料極の燃料ガス出口から排出される排燃料ガスの流路とを接続する接続流路と、
前記接続流路、又は前記空気供給流路と前記接続流路との接続部に設けられ、前記排燃料ガスを前記燃料電池の空気極に供給する排燃料ガス用ポンプと、
前記接続流路に設けられ、開閉動作されるバルブと、
前記バルブを開閉制御すると共に前記排燃料ガス用ポンプを運転させ、前記排燃料ガスを前記接続流路及び前記空気供給流路を介して前記燃料電池の空気極に供給させる制御手段と
を備えることを特徴とする燃料電池システム。 - 前記燃料電池の出力電圧を検出する電圧センサを更に備え、
前記制御手段は、前記電圧センサにより検出された出力電圧に基づいて、前記バルブを開閉制御することを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。 - 前記排燃料ガス用ポンプの吸気側の前記接続流路に設けられ、前記排燃料ガス用ポンプから前記燃料電池の空気極に供給する排燃料ガスを貯蔵するディスペンサを更に備え、
前記バルブは、前記ディスペンサの前記燃料電池の燃料極の燃料ガス出口側の前記接続流路に設けられ、開閉動作して前記燃料電池からの排燃料ガスを前記ディスペンサに導く第1バルブと、前記ディスペンサと前記排燃料ガス用ポンプとの間の前記接続流路に設けられ、開閉動作して前記ディスペンサに貯蔵された排燃料ガスを前記排燃料ガス用ポンプの吸気側に導く第2バルブとからなり、
前記制御手段は、前記第1バルブを開閉制御して前記ディスペンサに前記燃料電池からの排水素ガスを貯蔵し、前記第2バルブを開閉制御して前記ディスペンサに貯蔵された排燃料ガスを前記空気供給流路を介して前記燃料電池の空気極に供給させることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。 - 前記燃料電池の出力電圧を検出する電圧センサを更に備え、
前記制御手段は、前記電圧センサにより検出された出力電圧に基づいて前記第2バルブを開閉制御して、前記ディスペンサに貯蔵された排水素ガスを前記空気極に供給させることを特徴とする請求項3に記載の燃料電池システム。 - 前記制御手段は、前記第1バルブを開状態にして前記ディスペンサに前記燃料電池からの排水素ガスを貯蔵した後に前記第1バルブを閉状態にし、前記第2バルブを開状態にして前記ディスペンサに貯蔵された排燃料ガスを前記燃料電池の空気極に供給させて、前記ディスペンサ内部が前記燃料極に対して負圧状態となった後に前記第2バルブを閉状態にすることを特徴とする請求項3に記載の燃料電池システム。
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