JP2008027743A - 燃料電池システム - Google Patents
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Abstract
【課題】セルスタック中で、排出口のある燃料電池端部から離れた奥側の端部に近い位置からも効果的に不純物を排出する。
【解決手段】燃料ガスが流れる流路を有する複数の単セル10Aを含むセルスタック10と、それぞれの単セル内の流路の上流側において単セル10Aを貫通して形成され、流路に燃料ガスを供給する上流側通路25と、それぞれの単セル内の流路の下流側において単セル10Aを貫通して形成され、単セルを通過した反応ガスが流路から流出する下流側通路5と、を備える。下流側通路は、セルスタック10の一方の端部側に排出口と、他方の端部側から導入する反応ガス導入口とを有する。さらに、排出口と反応ガス導入口とを接続する接続通路L3、L4を備えている。接続通路L3、L4には、排出口に排出された反応ガスを反応ガス導入口に循環させるガス駆動手段1をさらに備えている。
【選択図】図1
【解決手段】燃料ガスが流れる流路を有する複数の単セル10Aを含むセルスタック10と、それぞれの単セル内の流路の上流側において単セル10Aを貫通して形成され、流路に燃料ガスを供給する上流側通路25と、それぞれの単セル内の流路の下流側において単セル10Aを貫通して形成され、単セルを通過した反応ガスが流路から流出する下流側通路5と、を備える。下流側通路は、セルスタック10の一方の端部側に排出口と、他方の端部側から導入する反応ガス導入口とを有する。さらに、排出口と反応ガス導入口とを接続する接続通路L3、L4を備えている。接続通路L3、L4には、排出口に排出された反応ガスを反応ガス導入口に循環させるガス駆動手段1をさらに備えている。
【選択図】図1
Description
本発明は、燃料電池システムに関する。
燃料電池は、単セルを積層して構成され、それぞれの単セルは、アノードに供給される燃料ガスとカソードに供給される空気中の酸素とを反応させ、発電する。その場合に、それぞれの単セルのアノードには、燃料ガス用の供給マニホールドと呼ばれる通路を通って、燃料ガスが供給される。また、それぞれの単セルのカソードには、空気用の供給マニホールドと呼ばれる通路を通って、空気が供給される。
単セルに供給された燃料ガスは、アノード側の流路を通り、一部がアノード側の触媒によって電子とプロトンに分離され、プロトンはカソード側に拡散して燃料電池反応に寄与する。反応に寄与しなかった燃料ガス(アノードオフガスという)は燃料ガス用の排出マニホールドと呼ばれる通路に排出される。反応に寄与しなかったアノードオフガスは、燃料ガス用の排出マニホールドが燃料電池外部に開口する排出口から、アノードオフガス通路に排出される。さらに、循環型の燃料電池システムでは、アノードオフガスは、循環通路を通って、上流側の供給マニホールドに戻される。
同様に、単セルに供給された空気中の酸素は、カソード側の触媒によって、アノード側から透過したプロトンと反応し、生成水を生じる。生成水および反応に寄与しなかった空気は空気用の排出マニホールドと呼ばれる通路に排出される。
このようにして、通常、燃料ガス用の供給マニホールド、アノード側の流路、および燃料ガス用の排出マニホールドでは、燃料ガスが支配的に存在する。しかしながら、カソード側で生成された生成水、および、反応に寄与しなかった空気中の非燃料ガス(例えば、窒素)は、カソードとアノードに挟まれた電解質膜を通ってアノード側にも拡散する。
このため、アノード側にも、生成水、あるいは、窒素等の不純物が滞留することがある。そして、アノード側での不純物が所定の限界を超えて多くなると、発電効率が低下する。そこで、発電効率を回復するため、一旦、アノードオフガスをアノードオフガス通路から強制的に吸引することが行われる。特に、燃料電池始動時には、停止期間中に大量の不純物がアノード側に拡散していることから、アノード側に燃料ガスを供給するとともにアノードオフガス通路を吸引することが行われる(下記特許部文献1、2を参照)。その他、アノード側の不純物を排出するために様々な提案がされている(特許文献3、4等)。
特開2003−317766号公報
特開平8−124588号公報
特開2002−216812号公報
特開2002−33110号公報
しかし、排出マニホールドは、多数の単セルからなる燃料電池を貫通しているため、アノードオフガス通路からガスを吸引しただけでは充分に不純物を排出できない場合があっ
た。特に、排出マニホールド内で、排出口のある燃料電池端部(いわゆるフロントエンドプレート)から離れた奥側の端部(リアエンドプレート)に近い位置では、圧損によって不純物を吸引することが困難な場合があった。したがって、不純物を排出し、新鮮な燃料ガスに入れ替えることが充分に行えない場合があった。本発明の目的は、セルスタック中で、排出口のある燃料電池端部から離れた奥側の端部に近い位置からも効果的に不純物を排出できるようにすることである。
た。特に、排出マニホールド内で、排出口のある燃料電池端部(いわゆるフロントエンドプレート)から離れた奥側の端部(リアエンドプレート)に近い位置では、圧損によって不純物を吸引することが困難な場合があった。したがって、不純物を排出し、新鮮な燃料ガスに入れ替えることが充分に行えない場合があった。本発明の目的は、セルスタック中で、排出口のある燃料電池端部から離れた奥側の端部に近い位置からも効果的に不純物を排出できるようにすることである。
本発明は前記課題を解決するために、以下の手段を採用した。すなわち、本発明は、燃料ガスが上流側から下流側に流れる流路を有する複数の単セルを含むセルスタックと、前記それぞれの単セル内の流路の上流側において前記単セルを貫通して形成され、前記流路に燃料ガスを供給する上流側通路と、前記それぞれの単セル内の流路の下流側において前記単セルを貫通して形成され、前記単セルを通過した反応後の反応ガスが前記流路から流出する下流側通路と、前記下流側通路が前記セルスタックの一方の端部側に開口する排出口と前記下流側通路が前記セルスタックの他方の端部側に開口する反応ガス導入口とを接続する接続通路と、前記排出口に排出された反応ガスを前記反応ガス導入口に循環させるガス駆動手段と、を備えた。
このような構成により、下流側通路の排出口に排出された反応ガスを前記セルスタックの他方の端部の反応ガス導入口から導入し、再度下流側通路に循環させることができる。したがって、このような反応ガス導入口のない燃料電池システムと比較して、効果的に、下流側通路内をかくはんできる。特に、下流側通路内で、排出口から遠い部分に滞留する反応ガスを効果的に排出できる。
前記接続通路に接続され、前記排出口に排出された反応ガスを排出する排出弁と、前記ガス駆動手段によって前記下流側通路内の反応ガスを循環させるとともにに前記排出弁を開閉して反応ガスを排出する、制御手段とをさらに備えるようにしてもよい。
このような構成により、下流側通路内の反応ガスを循環させるとともにに前記排出弁を開閉して反応ガスを排出できる。この場合、下流側通路内の反応ガスを循環させた後に、排出弁を開閉して反応ガスを排出してもよい。また、下流側通路内の反応ガスを循環させる処理と並行して、排出弁を開閉して反応ガスを排出してもよい。
前記制御手段は、下流側通路内または前記接続通路内の燃料ガス中に存在する不純物の存在量に基づいて前記ガス駆動手段および排出弁の少なくとも一方を制御するようにしてもよい。不純物の存在量は、例えば、燃料電池が停止した後、次に始動されるまでの停止時間で推定してもよい。また、下流側通路内または前記接続通路内の燃料ガスの濃度から燃料ガス以外の不純物の濃度を推定してもよい。また、単セルのセル電圧の低下、あるいは、複数の単セル間のセル電圧のばらつきから不純物の濃度を推定してもよい。そのような不純物の濃度に対する、ガス駆動手段の駆動出力、駆動時間、排出弁の開時間、開閉のインターバル等を記憶手段上のテーブルに保持すればよい。
本燃料電池システムは、燃料電池システムの始動および停止の指示を受け付ける手段と、燃料電池システムが停止されてから次に始動されるまでの時間を計時する停止時間タイマと、前記停止時間タイマによって計時された停止時間に対して、前記ガス駆動手段の駆動出力および駆動時間の少なくとも一方を規定する制御テーブルを記憶する手段と、をさらに備え、前記制御部は、前記燃料電池システムの始動が受け付けられたときに、前記停止時間タイマで計時された停止時間を基に、前記制御テーブルを記憶する手段を参照し、前記ガス駆動手段の駆動出力および駆動時間の少なくとも一方よって、前記ガス駆動手段を制御して前記下流側通路内の反応ガスを循環させるようにしてもよい。
本発明によれば、燃料電池システムの始動が受け付けられたときに、前記停止時間タイマで計時された停止時間を基にガス駆動手段の駆動出力および駆動時間の少なくとも一方を決定する。したがって、短時間の停止の場合には、ガス駆動手段の駆動出力を通常より小さくし、あるいは駆動時間を通常より短く制御すればよい。また、長時間の停止の場合には、ガス駆動手段の駆動出力を通常より大きくし、あるいは駆動時間を通常より長く制御すればよい。
本燃料電池システムは、燃料電池システムの始動および停止の指示を受け付ける手段と、燃料電池システムが停止されてから次に始動されるまでの時間を計時する停止時間タイマと、をさらに備え、前記制御部は、前記燃料電池システムの始動が受け付けられたときに、前記停止時間タイマで計時された停止時間が所定の基準値を超えていない場合に、前記ガス駆動手段によって前記下流側通路内の反応ガスを循環させるとともに前記排出弁を開閉して反応ガスを排出し、前記燃料電池システムの始動が受け付けられたときに、前記停止時間タイマで計時された停止時間が所定の基準値を超えていた場合に、前記ガス駆動手段によって前記下流側通路内の反応ガスを循環させる前に、前記排出弁を開閉して反応ガスを排出するようにしてもよい。
すなわち、停止時間タイマで計時された停止時間が所定の基準値を超えていた場合に、下流側通路内では不純物が充満していると想定されるので、反応ガスを循環させることによる効果が少ない場合も考えられる。このような場合に、まず、排出弁を開閉して反応ガスを排出することで、下流側通路内に燃料ガスと非燃料ガスである不純物との分布の偏りを形成できる。さらに、そのような分布の偏りを形成した後に、下流側通路内の反応ガスを循環させれば、効果的に、下流側通路内の反応ガスを効果的にかくはんできる。
前記下流側通路内または前記接続通路内において、次の反応に寄与する燃料ガスの濃度および次の反応に寄与しない不純物の濃度の少なくとも一方を測定する手段をさらに備えてもよい。そして、前記制御部は、前記反応ガスに占める不純物の割合が第1の所定値から第2の所定値の範囲にあるときに、前記ガス駆動手段によって前記下流側通路内の反応ガスを循環させるようにすればよい。すなわち、不純物の割合が第1の所定値より小さい場合には、不純物が少ないので、下流側通路内をかくはんする必要がないと判定できる。また、不純物の割合が第2の所定値より大きい場合には、不純物が下流側通路内に充満しているので、下流側通路内をかくはんしても効果が少ないと判定できる。
本燃料電池システムは、前記セルスタック内の複数の単セルにて発生する出力電圧をそれぞれ検出する複数の電圧センサを備え、前記制御部は、前記複数の電圧センサのうち少なくとも2つの電圧センサで検出された出力電圧の差分を算出し、その差分が所定の基準値を超えた場合に、前記前記ガス駆動手段によって前記下流側通路内の反応ガスを循環させるとともに前記排出弁を開閉して反応ガスを排出するようにしてもよい。
このような構成により、発電中の単セル間で、セル電圧の偏りが生じた場合に、下流側通路内の反応ガスを循環させるとともに前記排出弁を開閉して反応ガスを排出できる。この場合、セル電圧を検出する代わりに、下流側通路内あるいは接続通路内の燃料ガス濃度、不純物濃度、発電開始後の運転時間等、燃料電池の状態を推定できる測定値によって、下流側通路内の反応ガスを循環させる必要性、および前記排出弁を開閉して反応ガスを排出させる必要性を判断してもよい。
前記上流側通路は、前記燃料ガスが導入される燃料導入口を有し、前記セルスタックは、前記燃料導入口が設けられる端部に第1プレートを有し、前記燃料導入口が設けられる端部と反対側の端部に第2プレートを有し、前記下流側通路の反応ガス導入口は、前記第
2プレートに設けられることが好ましい。
2プレートに設けられることが好ましい。
さらに、前記反応ガス導入口近傍には、通路内面の断面積が前記反応ガス導入口に接続される接続通路内面の断面積および前記下流側通路内面の断面積より小さく構成された絞り部分を設けてもよい。このような絞り部分により、流速を高めて、下流側通路内の反応ガスを吐出できる。
さらにまた、前記接続通路上に気液分離器を設けてもよい。このような構成により、循環される反応ガスから生成水を回収することができる。
本発明によれば、セルスタック中で、排出口のある燃料電池端部から離れた奥側の端部に近い位置からも効果的に不純物を排出できる。
以下、図面を参照して本発明を実施するための最良の形態(以下、実施形態という)に係る燃料電池システムについて説明する。以下の実施形態の構成は例示であり、本発明は実施形態の構成には限定されない。
<構成>
図1は、本発明の一実施形態に係る燃料電池システムの構成図である。本燃料電池システムは、燃料電池本体10と、燃料電池本体10のアノードに燃料ガス(水素)を供給する燃料ガス供給通路L1と、反応後の燃料ガス(燃料オフガスという)を排出する燃料オフガス通路L5と、燃料オフガスから水分を分離する気液分離器2と、気液分離器2から燃料オフガスを不図示の希釈器に排出するパージ弁13(本発明の排出弁に相当)と、気液分離器2で水分を分離された燃料オフガスを燃料ガス供給通路L1に循環させる循環通路L6およびイジェクタ11と、循環通路L6上で燃料ガスの逆流を防止する逆止弁12とを有している。さらに、本燃料電池システムは、気液分離器2で水分を分離された燃料オフガスを燃料電池本体10の排出マニホールド5内で循環させる循環通路L3,L4および小型循環ポンプ1(本発明のガス駆動手段に相当)と、循環通路L3あるいはL4内の水素濃度を検出する水素濃度センサ16と、燃料電池システムを制御する制御装置14と、燃料電池本体10で発電された電力の供給を受け、制御装置14によって起動と停止を制御されるセルモータ17とを有している。なお、図1では、カソードに空気を供給する空気供給系の構成は省略されている。
図1は、本発明の一実施形態に係る燃料電池システムの構成図である。本燃料電池システムは、燃料電池本体10と、燃料電池本体10のアノードに燃料ガス(水素)を供給する燃料ガス供給通路L1と、反応後の燃料ガス(燃料オフガスという)を排出する燃料オフガス通路L5と、燃料オフガスから水分を分離する気液分離器2と、気液分離器2から燃料オフガスを不図示の希釈器に排出するパージ弁13(本発明の排出弁に相当)と、気液分離器2で水分を分離された燃料オフガスを燃料ガス供給通路L1に循環させる循環通路L6およびイジェクタ11と、循環通路L6上で燃料ガスの逆流を防止する逆止弁12とを有している。さらに、本燃料電池システムは、気液分離器2で水分を分離された燃料オフガスを燃料電池本体10の排出マニホールド5内で循環させる循環通路L3,L4および小型循環ポンプ1(本発明のガス駆動手段に相当)と、循環通路L3あるいはL4内の水素濃度を検出する水素濃度センサ16と、燃料電池システムを制御する制御装置14と、燃料電池本体10で発電された電力の供給を受け、制御装置14によって起動と停止を制御されるセルモータ17とを有している。なお、図1では、カソードに空気を供給する空気供給系の構成は省略されている。
図2に、燃料ガスの供給系を含む燃料電池本体1の詳細を示す。燃料電池本体10は、複数の単セル10Aからなるセルスタックを有する。セルスタックは、燃料ガス供給通路L1が接続される燃料ガス供給口、および燃料オフガス排出通路L5が接続される燃料オフガス排出口が形成されるフロントエンドプレート24(本発明のセルスタックの一方の端部に相当)と、フロントエンドプレート24とは反対側に設けられるリアエンドプレート4(本発明のセルスタックの他方の端部に相当)とによって挟まれて構成されている。すなわち、リアエンドプレート4は、フロントエンドプレート24の正面から見て奥側の端部に設けられる。
セルスタック内では、各単セル10Aのそれぞれを供給マニホールド25(本発明の上流側通路に相当)および排出マニホールド5(本発明の下流側通路に相当)が貫通している。供給マニホールド25には、燃料ガス供給口を通じて燃料ガス供給通路L1が接続される。一方、排出マニホールド5には、燃料オフガス排出口を通じて、燃料オフガス通路L5が接続される。
したがって、不図示の燃料ガス供給部(例えば、水素タンクおよび減圧弁等)から供給される燃料ガスは、燃料ガス供給通路L1および供給マニホールド25を通じて、それぞれの単セル10Aのセパレータとアノードの間に形成された流路の上流側に供給される。燃料ガスは、単セル10Aのセパレータとアノードの間に形成された流路を下流方向に進行しつつ、その一部が、アノードに拡散し、内部の触媒によって、電子とプロトンに分離される。そして、触媒によって電子とプロトンに分離されなかった水素は、単セル10A内の流路から排出マニホールド5に流出する。
排出マニホールド5に流出した燃料オフガスは、さらに、燃料オフガス通路L5を通り、気液分離器2で水分を分離される。水分を分離された燃料オフガスは、逆止弁12を通り、イジェクタ11により、燃料供給通路L1に循環させられる。このとき、逆止弁12は、燃料供給通路L1から燃料オフガス通路L5への燃料ガスの流れを阻止する。このような燃料電池システムで、燃料オフガス内の不純物(窒素、水分等)が多くなり、発電効率が低下すると、燃料供給通路L1に新たな水素が供給されるとともに、パージ弁13が開弁し、不純物を多く含む燃料オフガスが不図示の希釈器に排出される。
図1および図2に示すように、本燃料電池システムの特徴は、排出マニホールド5が、フロントエンドプレート24、セルスタックおよびリアエンドプレート4を貫通している点にある。すなわち、排出マニホールド5は、フロントエンドプレート24側の燃料オフガス排出口以外に、リアエンドプレート4に開口部を有している。リアエンドプレート4上の開口部には、留め具6により、循環通路L4の端部が固定されている。
そして、排出マニホールド5は、燃料オフガス通路L5、気液分離器2、循環通路L3、小型循環ポンプ1、および循環通路L4とともに、循環路を形成している(燃料オフガス通路L5、気液分離器2、循環通路L3、小型循環ポンプ1、および循環通路L4が形成する通路が本発明の接続通路に相当する)。その結果、排出マニホールド5から燃料オフガス通路L5に排出され、気液分離器2で水分を分離された燃料オフガスが循環通路L3,L4および小型循環ポンプ1によって、排出マニホールド5のリアエンドプレート4側の開口部に循環されることになる。さらに、リアエンドプレート4側の開口部近傍で、排出マニホールド5には、ベンチュリ7が設けられている。したがって、ベンチュリ7を通過するガスは、流れの断面が細く絞られるため、流速が増加し、より高い圧力で排出マニホールド5内に吐出されることになる。
制御装置14(本発明の制御手段に相当)は、以上のような燃料電池システムの運転を制御する。すなわち、制御装置14は、濃度センサ16を監視する。そして、例えば、燃料オフガス中の水素ガス濃度(あるいは不純物濃度)が所定の割合になると、小型循環ポンプ1を起動し、燃料オフガスをリアエンドプレート4側の開口部から排出マニホールド5に循環させるとともに、パージ弁13を開弁し、不純物を含む燃料オフガスを排出する。
さらに、本燃料装置システムは、図2に示しように、それぞれの単セルの出力電圧を測定する電圧センサ29を有する。そこで、制御装置14は、いずれかの単セルと他の単セルとの間の出力電圧の差分が所定の基準値より大きくなった場合に、燃料オフガスをリアエンドプレート4側の開口部から排出マニホールド5に循環させてもよい。
以上のような排出マニホールド5の燃料オフガスを循環させる処理は、燃料電池の始動時に、実行してもよい。また、以上のような処理は、燃料電池の運転中に、排出マニホールド5の燃料オフガスの循環が必要と判断されたときに実行してもよい。そのような判断のため、燃料オフガスの状態、あるいは、燃料電池本体1の発電状態を監視し、あるいは、推定すればよい。
<処理フロー>
図3に、制御装置14が実行する燃料電池システム始動時の制御処理の手順を示す。このような制御は、制御装置14の不図示のメモリに展開された制御プログラムを制御装置14が実行することで実現される。
図3に、制御装置14が実行する燃料電池システム始動時の制御処理の手順を示す。このような制御は、制御装置14の不図示のメモリに展開された制御プログラムを制御装置14が実行することで実現される。
この処理は、燃料電池システムの始動が指示されると実行される。燃料電池システムは、例えば、車両に搭載され、車両の運転時に、イグニッションキー(本発明の始動および停止の指示を受け付ける手段に相当)によって始動を指示される。すると、制御装置14は、まず、小型循環ポンプ1を所定時間駆動し、排出マニホールド5内のガスをかくはんする(S4)。すなわち、気液分離器2に接続される循環通路L3から燃料オフガスを吸引し、循環通路L4を通じて、リアエンドプレート4側の開口部のベンチュリ7から、燃料オフガスを排出マニホールド5に吹き込む。そして、制御装置14は、小型循環ポンプ1を停止する。
次に、制御装置14は、不図示の燃料ガス供給部から燃料ガスを供給マニホールド25に、供給するとともに、パージ弁13を開閉する(S5)。これにより、不純物を含む燃料オフガスが、パージ弁13から排出される。そして、制御装置14は、燃料電池システムを始動する(S6)。
以上述べたように、本実施形態の燃料電池システムでは、排出マニホールド5が、フロントエンドプレート24、セルスタックおよびリアエンドプレート4を貫通し、燃料オフガス通路L5、気液分離器2、循環通路L3、小型循環ポンプ1、および循環通路L4とともに、循環路を形成している。そして、制御装置14は、燃料電池システムの始動時に、一旦小型循環ポンプ1によって、排出マニホールド5のリアエンドプレート4側の開口部から燃料オフガスを吐出する。これにより、制御装置14は、特に、排出マニホールド5のフロントエンドプレート24側の排出口から遠い位置で残留ガスをかくはんする。
さらに、排出マニホールド5のリアエンドプレート4側の開口部には、ベンチェリ7が設けられているので、吐出される燃料オフガスの流速が増し、かくはん効果が向上する。このようにして、排出マニホールド5内のフロントエンドプレート24側の排出口から遠い位置にて、効果的に窒素、水分等の不純物をかくはんすることができる。その後、制御装置14は、通常の始動時のパージ動作を実行する。したがって、これらの不純物を排出マニホールド5から効果的にパージできる。
さらに、上記循環路には気液分離器2が含まれているので、循環される燃料オフガスから生成水を回収することができる。
なお、図3の処理では、排出マニホールド5内の燃料オフガスをかくはんした後(S4の処理の後)、パージ弁13を開閉している(S5)。しかし、このような処理に代えて、排出マニホールド5内の燃料オフガスをかくはんと並行して、パージ弁13を開閉し、パージ動作を実行してもよい。
<変形例1>
上記実施形態では、燃料電池システムの始動時に、排出マニホールド5内のフロントエンドプレート24側の排出口から遠い位置を効果的にかくはんする燃料電池システムの例を説明した。その場合に、燃料電池の状態によって、かくはんする程度を変更するようにしてもよい。例えば、燃料電池システムの停止から始動までの時間により、排出マニホールド5内の不純物濃度は異なる。そこで、燃料電池システムの停止から始動までの停止時間を計時し、その停止時間に応じて、小型循環ポンプ1の排気出力、あるいは、駆動時間を
変更してもよい。
上記実施形態では、燃料電池システムの始動時に、排出マニホールド5内のフロントエンドプレート24側の排出口から遠い位置を効果的にかくはんする燃料電池システムの例を説明した。その場合に、燃料電池の状態によって、かくはんする程度を変更するようにしてもよい。例えば、燃料電池システムの停止から始動までの時間により、排出マニホールド5内の不純物濃度は異なる。そこで、燃料電池システムの停止から始動までの停止時間を計時し、その停止時間に応じて、小型循環ポンプ1の排気出力、あるいは、駆動時間を
変更してもよい。
図4に、始動時の燃料電池の状態によって、排出マニホールド5をかくはんする程度を変更する燃料電池システムの制御処理の例を示す。この処理では、まず、制御装置14は、燃料電池システムの停止時に、停止時間タイマを起動する(S1)。
そして、制御装置14は、燃料電池システムの始動指示があったか否かを判定する(S2)。燃料電池システムの始動指示があった場合、制御装置14は、停止時間タイマの計時結果から、停止時間を求める。そして、制御装置14は、停止時間に対応して、小型循環ポンプ1の排気出力および駆動時間が設定されているマップ(本発明の制御テーブルに相当)を参照し、排気出力および駆動時間を決定する(S3)。なお、この場合、排気出力および駆動時間のいずれか一方を固定として、他方だけを停止時間に応じて決定するようにしてもよい。
次に、制御装置14は、その排気出力および駆動時間にて、小型循環ポンプ1を駆動し、排出マニホールド5内のガスをかくはんする(S4)。以降の処理(S5、S6)は、図3の場合と同様であるので、説明を省略する。
以上述べたように、本変形例によれば、燃料電池システムを停止した後、次に始動するまでの停止時間に応じて、排出マニホールド5内のガスをかくはんする程度を制御できる。例えば、比較的短時間の停止の後の始動では、小型循環ポンプ1の排気出力を小さくし、あるいは、駆動時間を短く制御すればよい。一方、比較的長時間の停止の後の始動では、小型循環ポンプ1の排気出力を大きくし、あるいは、駆動時間を長く制御すればよい。マップに例えば、実験値あるいは経験値として、停止時間と、排気出力および駆動時間との関係を設定しておけばよい。このようにして、小型循環ポンプ1での消費電力の無駄を低減し、かつ、排出マニホールド5内の燃料オフガスを充分にかくはんすることができる。
図4の処理では、停止時間に応じて、小型循環ポンプ1の排気出力および駆動時間のいずれか、あるいは、その双方を制御する例を示した。これに代えて、例えば、排出マニホールド5内の水素ガス濃度(あるいは、水素以外の不純物濃度)に応じて、小型循環ポンプ1の排気出力および駆動時間のいずれか、あるいは、その双方を制御するようにしてもよい。
また、例えば、図2に示した単セル10Aそれぞれの出力電圧を監視し、単セル10A間での出力電圧の差分の値に応じて、小型循環ポンプ1の排気出力および駆動時間のいずれか、あるいは、その双方を制御するようにしてもよい。その場合、例えば、フロントエンドプレート24に隣接する単セル10Aと、リアプレート4に隣接する単セル10Aとの間で、出力電圧の差違を検知すればよい。このような構成により、セルスタック両端に位置する単セル10A間の電圧を監視し、それらの間の偏差に基づき、排出マニホールド5内の燃料オフガスのかくはんの要否を判定できる。したがって、排出マニホールド5内の燃料オフガス中の成分が、セルスタックのフロントエンドプレート24とリアエンドプレート4側とで、偏りが生じている場合に、効果的に、かくはんを実行できる。
このように、停止時間以外の様々な物理量から排出マニホールド5内の不純物の存在、あるいは、その偏在の程度を検知し、その物理量に応じて、小型循環ポンプ1の排気出力および駆動時間のいずれか、あるいは、その双方を制御すればよい。
<変形例2>
図5に、本実施形態の変形2による処理を示す。燃料電池システムの停止時間が、所定
の限度を超えると、不純物(窒素、生成水による水蒸気等)が排出マニホールド5内にほぼ一様に充満し、あるいは、生成水の液滴が、排出マニホールド5内に散在する場合がある。このような場合、小型循環ポンプ1によって排出マニホールド5内をかくはんするよりも、まず、パージ弁13を開弁し、残留ガスをパージした方が望ましい場合がある。このような状態に対応するための処理手順を図5に示す。
図5に、本実施形態の変形2による処理を示す。燃料電池システムの停止時間が、所定
の限度を超えると、不純物(窒素、生成水による水蒸気等)が排出マニホールド5内にほぼ一様に充満し、あるいは、生成水の液滴が、排出マニホールド5内に散在する場合がある。このような場合、小型循環ポンプ1によって排出マニホールド5内をかくはんするよりも、まず、パージ弁13を開弁し、残留ガスをパージした方が望ましい場合がある。このような状態に対応するための処理手順を図5に示す。
この処理でも、図4の場合と同様、制御装置14は、燃料電池システムの停止時に、停止時間タイマを起動するとともに、燃料電池システムの始動指示があった場合、制御装置14は、停止時間タイマの計時結果から、停止時間を求める(S1−S2)。
そして、制御装置14は、停止時間が、所定の限界時間以上か否かを判定する(S2A)。この限界時間は、燃料電池システムのパラメータとして、制御装置14内のメモリに設定しておけばよい。
そして、停止時間が所定の限界時間以上でない場合、制御装置14は、図4の処理と同様に、小型循環ポンプ1を駆動し、排出マニホールド5内の残留ガスをかくはんする(S4A)。一方、停止時間が所定の限界時間以上の場合、制御装置14は、S5Aの処理を実行せず、パージ弁を開閉し、不純物ガスを排出する(S5A)。このとき、不図示の燃料ガス供給部から燃料ガス供給通路L1を通じて、新たな燃料ガスを供給してもよい。
その後、制御装置14は、小型循環ポンプ1を所定時間駆動し、排出マニホールド5内のガスをかくはんする(S4B)。さらに、制御装置14は、不図示の燃料ガス供給部から燃料ガスを供給マニホールド25に供給するとともに、パージ弁13を開閉する(S5B)。これにより、不純物を含む燃料オフガスが、パージ弁13から排出される。そして、制御装置14は、燃料電池システムを始動する(S6)。
このような処理手順によって、不純物(窒素、生成水による水蒸気等)が排出マニホールド5内にほぼ一様に充満し、あるいは、生成水の液滴が、排出マニホールド5内に散在する場合でも、一旦、パージ弁を開閉し、不純物を排出することで、排出マニホールド5および燃料オフガス通路L5に不純物の分布の偏りを形成できる。このような不純物の分布の偏りを形成した後に、小型循環ポンプ1を所定時間駆動することで、排出マニホールド5内のガスを効果的にかくはんできる。そして、かくはんの後、あるいは、かくはんと並行して燃料オフガスのパージを実行することで、排出マニホールド5および燃料オフガス通路L5から不純物を効果的に排出できる。
なお、図5の処理では、停止時間が所定の限界時間を超えるか否かによって、小型循環ポンプ1を駆動するか、小型循環ポンプ1の駆動前に排出弁13を開閉するかを判定した。しかし、このような処理に代えて、複数の単セル10A間のセル電圧ばらつきが所定の規定値を超えるか否かによって、小型循環ポンプ1の駆動前に排出弁13を開閉するか、否かを判定してもよい。例えば、セルスタックの両端の出力電圧の偏差が既定値を超えるか否かを判定すればよい。
また、例えば、図1に示した濃度センサ16によって、排出マニホールド5内の水素ガス濃度(または、不純物濃度)を測定し、水素ガス濃度が所定値未満か否かによって小型循環ポンプ1の駆動前に排出弁13を開閉するか、否かを判定してもよい。
すなわち、水素ガス濃度が極めて低く、不純物濃度が、充満していると考えられる濃度(第2の基準値以上と呼ぶことにする)であれば、小型循環ポンプ1の駆動前に排出弁13を開閉し、パージを実行すればよい。逆に、水素ガス濃度が極めて高く、不純物がほとんどないと考えられる場合には(第1の基準値未満と呼ぶことにする)、小型循環ポンプ
1の駆動し、あるいは、パージを実行する必要がない。したがって、不純物濃度が第1の所定値から第2の所定値の範囲にあるときに、前記ガス駆動手段によって前記下流側通路内の反応ガスを循環させるようにすればよい。
1の駆動し、あるいは、パージを実行する必要がない。したがって、不純物濃度が第1の所定値から第2の所定値の範囲にあるときに、前記ガス駆動手段によって前記下流側通路内の反応ガスを循環させるようにすればよい。
<変形例3>
図6により、本実施形態の変形例3を示す。この処理では、燃料電池システムの運転中に制御装置14が排出マニホールド5を含む空間での燃料オフガスの状態を監視する。そして、必要に応じて、制御装置14は、小型循環ポンプ1を駆動し、排出マニホールド5内をかくはんする。この処理は、燃料電池システムの運転中に、他の処理とは独立に並行プロセスとして実行される。
図6により、本実施形態の変形例3を示す。この処理では、燃料電池システムの運転中に制御装置14が排出マニホールド5を含む空間での燃料オフガスの状態を監視する。そして、必要に応じて、制御装置14は、小型循環ポンプ1を駆動し、排出マニホールド5内をかくはんする。この処理は、燃料電池システムの運転中に、他の処理とは独立に並行プロセスとして実行される。
この処理では、制御装置14は、燃料電池本体10の発電量を積算している(S10)。発電量は、燃料電池本体10から負荷に供給される電流と電圧の積を積算(時間積分)した量である。
次に、制御装置14は、複数の単セル10Aの出力電圧を電圧センサ29により測定する(S11)。複数のセルは、例えば、すべての単セル10Aであってもよいし、セルスタックの両端の2つの単セル10Aであってもよい。すべての単セル10Aの出力電圧を測定した場合には、それらの最大値と最小値の間の差(偏差ΔV)を算出する。また、セルスタックの両端の2つの単セル10A間の差(偏差ΔV)を算出してもよい。
そして、制御装置14は、偏差ΔVが、所定の基準値を超えるか否かを判定する(S12)。この基準値は、例えば、経験値または実験値を制御装置14内のメモリに設定しておけばよい。偏差ΔVが所定の基準値を超えない場合、制御装置14は、制御をS10に戻す。
一方、偏差ΔVが所定の基準値を超えた場合、制御装置14は、単セル10A間の出力電圧の偏差ΔVを基に、マップを参照する。そして、その偏差ΔVに応じた小型循環ポンプ1の駆動速度および駆動時間を読み出す。この場合、S10で積算した発電量を基に、小型循環ポンプ1の駆動速度および駆動時間を読み出すようにしてもよい。この場合のマップとして、偏差ΔVと積算した発電量との組合せに対して、小型循環ポンプ1の駆動速度および駆動時間を対応付けて記録するようにしてもよい。
そして、制御装置14は、小型循環ポンプ1を所定の駆動速度で所定時間駆動し、排出マニホールド5内をかくはんする(S14)。そして、小型循環ポンプ1の停止後、制御装置14は、パージ弁13を開閉し、排出マニホールド5および燃料オフガス通路L5から不純物を排出する。なお、このとき、制御装置14は、不図示の燃料ガス供給部から燃料ガスを供給マニホールド25に、新たな燃料ガスを通常より多く供給するようにしてもよい。
以上述べたように、図6の処理によれば、燃料電池システムの運転中に、排出マニホールド5内の不純物の残留が所定の限度を超えたことを検知し、効率的に排出できる。特に、排出マニホールド5内の不純物分布に偏りがあり、リアエンドプレート4に近い位置に不純物多く残留する場合に、効果的に不純物を排出できる。
なお、図6の手順では、制御装置14は、複数の単セル10A間の出力電圧の偏差ΔVが、所定の基準値を超えるか否かを判定した。これに代えて、制御装置14が、例えば、前回パージからの発電量で所定の限度を超えたか否かを判定してもよい。また、制御装置14が、例えば、前回パージからの運転時間が所定の限度を超えたか否かを判定してもよい。また、制御装置14が、図1に示した濃度センサ16によって、排出マニホールド5
内の水素ガス濃度(または、不純物濃度)を測定し、図6のS13−S15の処理を実行すべきか否かを判定してもよい。
内の水素ガス濃度(または、不純物濃度)を測定し、図6のS13−S15の処理を実行すべきか否かを判定してもよい。
<変形例4>
以上の実施形態およびその変形例では、燃料ガスの燃料ガス供給通路L1側への循環は、循環通路L6と燃料ガス供給通路L1とを接続するイジェクタ11によって実現されていた。一方、燃料電池システムによっては、イジェクタ11に代えて、循環ポンプが用いられる場合もある。図7に、そのようなシステムの例を示す。
以上の実施形態およびその変形例では、燃料ガスの燃料ガス供給通路L1側への循環は、循環通路L6と燃料ガス供給通路L1とを接続するイジェクタ11によって実現されていた。一方、燃料電池システムによっては、イジェクタ11に代えて、循環ポンプが用いられる場合もある。図7に、そのようなシステムの例を示す。
図7の燃料電池システムは、図1の場合と比較して、イジェクタ11および逆止弁12を用いる代わりに、循環通路L6に、比較的大型の循環ポンプ15が設けられている。比較的大型とは、排出マニホールド5内をかくはんするための小型循環ポンプ1と比較して大型で排気量が大きいという意味である。この場合、イジェクタ11がない代わりに循環通路L6が直接燃料ガス供給通路L1に接続されている。
さらに、小型循環ポンプ1を設ける代わりに、燃料ガスを燃料ガス供給通路L1側に循環させるための循環ポンプによって、排出マニホールド5内をかくはんするようにしてもよい。
図8に、小型循環ポンプ1を設けない燃料電池システムの構成例を示す。このシステムでは、循環通路L6上に、三方弁15および循環ポンプ15が設けられている。三方弁15は、循環ポンプ15の排気出力を燃料ガス供給通路L1に接続するか、循環通路L3を通じて排出マニホールド5のリアエンドプレート4の開口部に接続するかを切り替える。制御装置14は、切り替えの制御信号を三方弁15に送り、ガスの流れを制御する。
通常の運転状態では、三方弁15は、循環ポンプ15の排気出力を燃料ガス供給通路L1に接続する。これによって、一般的な燃料ガス循環型の燃料電池システムが構成される。
一方、すでに、上記実施形態およびその変形例で述べたように、燃料電池システムの始動時、あるいは、燃料電池システム運転中に排出マニホールド5内の不純物の状態が所定の限界状態に達したとき、三方弁15は、循環ポンプ15の排気出力を循環通路L3に切り替える。これにより、循環ポンプ15によって、排出マニホールド5内がかくはんされ、上記実施形態と同様の処理が、図8の構成によっても実現される。
1 小型循環ポンプ
2 気液分離器
4 リアエンドプレート
5 排出マニホールド
6 留め具
10 燃料電池本体
10A 単セル
11 イジェクタ
12 逆止弁
13 パージ弁
14 制御装置
17 セルモータ
24 フロントエンドプレート
25 供給マニホールド
29 電圧センサ
L1 燃料ガス供給通路
L3、L4、L6 循環通路
L5 燃料オフガス排出通路
2 気液分離器
4 リアエンドプレート
5 排出マニホールド
6 留め具
10 燃料電池本体
10A 単セル
11 イジェクタ
12 逆止弁
13 パージ弁
14 制御装置
17 セルモータ
24 フロントエンドプレート
25 供給マニホールド
29 電圧センサ
L1 燃料ガス供給通路
L3、L4、L6 循環通路
L5 燃料オフガス排出通路
Claims (11)
- 燃料ガスが上流側から下流側に流れる流路を有する複数の単セルを含むセルスタックと、
前記それぞれの単セル内の流路の上流側において前記単セルを積層方向に貫通して形成され、前記流路に燃料ガスを供給する上流側通路と、
前記それぞれの単セル内の流路の下流側において前記単セルを貫通して形成され、前記単セルを通過した反応後の反応ガスが前記流路から流出する下流側通路と、
前記下流側通路が前記セルスタックの積層方向の一方の端部側に開口する排出口と前記下流側通路が前記セルスタックの積層方向の他方の端部側に開口する反応ガス導入口とを接続する接続通路と、
前記排出口に排出された反応ガスを前記反応ガス導入口に循環させるガス駆動手段と、を備える燃料電池システム。 - 前記接続通路に接続され、前記排出口に排出された反応ガスを排出する排出弁と、
前記ガス駆動手段によって前記下流側通路内の反応ガスを循環させるとともに前記排出弁を開閉して反応ガスを排出する、制御手段とをさらに備える請求項1に記載の燃料電池システム。 - 前記制御手段は、下流側通路内または前記接続通路内の燃料ガス中に存在する不純物の存在量に基づいて前記ガス駆動手段および排出弁の少なくとも一方を制御する請求項2に記載の燃料電池システム。
- 燃料電池システムの始動および停止の指示を受け付ける手段と、
燃料電池システムが停止されてから次に始動されるまでの時間を計時する停止時間タイマと、
前記停止時間タイマによって計時された停止時間に対して、前記ガス駆動手段の駆動出力および駆動時間の少なくとも一方を規定する制御テーブルを記憶する手段と、をさらに備え、
前記制御部は、前記燃料電池システムの始動が受け付けられたときに、前記停止時間タイマで計時された停止時間を基に、前記制御テーブルを記憶する手段を参照し、前記ガス駆動手段の駆動出力および駆動時間の少なくとも一方よって、前記ガス駆動手段を制御して前記下流側通路内の反応ガスを循環させる請求項2または3に記載の燃料電池システム。 - 燃料電池システムの始動および停止の指示を受け付ける手段と、
燃料電池システムが停止されてから次に始動されるまでの時間を計時する停止時間タイマと、をさらに備え、
前記制御部は、前記燃料電池システムの始動が受け付けられたときに、前記停止時間タイマで計時された停止時間が所定の基準値を超えていない場合に、前記ガス駆動手段によって前記下流側通路内の反応ガスを循環させるとともに前記排出弁を開閉して反応ガスを排出し、
前記燃料電池システムの始動が受け付けられたときに、前記停止時間タイマで計時された停止時間が所定の基準値を超えていた場合に、前記ガス駆動手段によって前記下流側通路内の反応ガスを循環させる前に、前記排出弁を開閉して反応ガスを排出する請求項2または3に記載の燃料電池システム。 - 前記制御部は、前記排出弁を開閉して反応ガスを排出した後、さらに、前記ガス駆動手段によって前記下流側通路内の反応ガスを循環させる請求項5に記載の燃料電池システム。
- 前記下流側通路内または前記接続通路内において、発電に寄与する燃料ガスの濃度および発電に寄与しない不純物の濃度の少なくとも一方を測定する手段をさらに備え、
前記制御部は、前記反応ガスに占める不純物の割合が第1の所定値から第2の所定値の範囲にあるときに、前記ガス駆動手段によって前記下流側通路内の反応ガスを循環させる請求項2から6のいずれかに記載の燃料電池システム。 - 前記セルスタック内の複数の単セルにて発生する出力電圧をそれぞれ検出する複数の電圧センサを備え、
前記制御部は、前記複数の電圧センサのうち少なくとも2つの電圧センサで検出された出力電圧の差分を算出し、その差分が所定の基準値を超えた場合に、前記前記ガス駆動手段によって前記下流側通路内の反応ガスを循環させるとともに前記排出弁を開閉して反応ガスを排出する請求項2から7のいずれかに記載の燃料電池システム。 - 前記上流側通路は、前記燃料ガスが導入される燃料導入口を有し、
前記セルスタックは、前記燃料導入口が設けられる端部に第1プレートを有し、前記燃料導入口が設けられる端部と反対側の端部に第2プレートを有し、
前記下流側通路の反応ガス導入口は、前記第2プレートに設けられる請求項1から8のいずれかに記載の燃料電池システム。 - 前記反応ガス導入口近傍には、反応ガスが通過する通路内面の断面積が前記反応ガス導入口に接続される接続通路内面の断面積および前記下流側通路内面の断面積より小さく構成された絞り部分が設けられている請求項1から9のいずれかに記載燃料電池システム。
- 前記接続通路上に気液分離器が設けられている請求項1から10のいずれかに記載の燃料電池システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006199290A JP2008027743A (ja) | 2006-07-21 | 2006-07-21 | 燃料電池システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006199290A JP2008027743A (ja) | 2006-07-21 | 2006-07-21 | 燃料電池システム |
Publications (1)
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JP2006199290A Withdrawn JP2008027743A (ja) | 2006-07-21 | 2006-07-21 | 燃料電池システム |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008198406A (ja) * | 2007-02-09 | 2008-08-28 | Toyota Motor Corp | 燃料電池システム |
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-
2006
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