JP2005129243A - 燃料電池システムおよび燃料電池の運転方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 排気バルブの開故障の際に、水素濃度の高い燃料オフガスが大気中に排気されることを防止することができる燃料電池システム、および、燃料電池の運転方法を提供する。
【解決手段】 燃料電池システム20の電源制御部800は、排気シャットバルブ440が開故障であると判断した場合に、出口シャットバルブ410を閉弁させた後、出口シャットバルブ410を閉弁させた状態による燃料電池100の電力生成を継続しないと判断した場合に、燃料電池100の運転を停止する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、水素を燃料とする燃料電池を運転する燃料電池システム、および、水素を燃料とする燃料電池の運転方法に関するものである。
水素を燃料とする燃料電池は、供給された水素を含む燃料ガスの電気化学反応によって電力を生成し、この反応によって水素のかなりの部分を消費するとともに窒素などの不純物の濃度が高まった燃料オフガスを排出する。この燃料電池を運転することによって発電を行う燃料電池システムは、燃料ガスを燃料電池に供給するとともに、燃料オフガスを排気流路によって燃料電池から大気中に導き排気する。燃料オフガスの大気中への排気は、排気流路に設けられた排気バルブの開閉によって調整される。燃料オフガスは、未消費の水素を含むことがある水素含有ガスであり、可燃性を有することから、大気中に排気される燃料オフガス中の水素濃度が高まるような事態と、付近に着火源となり得るものにあるような事態とが重なると、燃料オフガスの着火現象が発生する危惧があった。
従来、燃料オフガスの着火現象を回避するため、燃料オフガスを不活性なガスと混合して水素濃度を希釈する希釈容器や、触媒を用いて燃料オフガス中の水素を燃焼させるコンバスタを用いて、大気中に排気される燃料オフガス中の水素濃度を低減することができる燃料電池システムがあった。下記特許文献1には、希釈容器やコンバスタを備えた燃料電池システムが記載されている。
特開2002−289237号公報
しかしながら、従来の燃料電池システムは、排気バルブの開故障に対しては十分な検討が為されていなかった。すなわち、排気バルブが開故障となった場合には、燃料オフガスが大気中に排気され続けることによって、燃料電池に供給された燃料ガスは、燃料電池内に留まる時間が短くなり、含有水素が十分に消費される前に燃料オフガスとして燃料電池から排出される。この結果、水素濃度の高い燃料オフガスが燃料電池から排出され続け、希釈容器やコンバスタでは処理しきれずに、水素濃度の高い燃料オフガスが大気中に排気されてしまうという問題があった。
本発明は、上記の問題を解決することを目的としてなされ、排気バルブの開故障の際に、水素濃度の高い燃料オフガスが大気中に排気されることを防止することができる燃料電池システム、および、燃料電池の運転方法を提供することを目的とする。
上記した課題を解決するため、本発明の燃料電池システムは、水素を含む燃料ガスの電気化学反応によって電力を生成する燃料電池を運転する燃料電池システムであって、前記燃料電池から排出された前記反応後の燃料ガスである燃料オフガスを、前記燃料電池から大気中に導き排気する排気流路と、前記排気流路に設けられ、開閉によって前記燃料オフガスの大気中への排気を調節する排気バルブと、前記排気流路の状態に基づいて、前記排気バルブが開故障であるか否かを判断する故障判断手段と、前記故障判断手段によって前記排気バルブが開故障であると判断された際に、前記水素燃料オフガスが大気中へ排気されることを阻止する排気阻止手段とを備えたことを特徴とする。
また、この燃料電池システムに対応した燃料電池の運転方法の発明は、水素を含む燃料ガスの電気化学反応によって電力を生成する燃料電池の運転方法であって、前記燃料電池から排出された前記反応後の燃料ガスである燃料オフガスを前記燃料電池から大気中に導き排気する排気流路の状態に基づいて、前記排気流路に設けられ開閉によって前記燃料オフガスの大気中への排気を調節する排気バルブが、開故障であるか否か判断する工程と、前記排気バルブが開故障であると判断した際に、前記燃料オフガスが大気中へ排気されることを阻止する工程とを備えたことを特徴とする。
かかる燃料電池システム、および、燃料電池の運転方法によれば、排気バルブの開故障が発生した際に、大気圧よりも高圧である燃料電池内の燃料ガスが、排気流路を通じて大気中へ流出することを防止することができる。この結果、水素濃度の高い燃料オフガスが大気中に排気されることを防止した上で、燃料電池の運転を停止する前に、燃料電池内に残留する燃料ガスを用いて電力生成を継続することができる。つまり、排気バルブの開故障の際に、リンプホーム(非常時運転)を行うことができる。
上記の構成を有する本発明の燃料電池システム、および、燃料電池の運転方法は、以下の態様を採ることもできる。本発明の燃料電池システムであって、前記故障判断手段は、前記排気流路内の圧力、前記排気流路に設けられ触媒を用いて前記燃料オフガスに含まれる水素を燃焼させるコンバスタの触媒温度、前記排気バルブのバルブ開度、前記排気バルブの開閉を制御する開閉指示信号のうち少なくとも1つに基づいて、前記排気バルブが開故障であるか否かを判断する手段であっても良い。
かかる燃料電池システムによれば、排気バルブの開故障に伴い排気流路に生じる種々の状態変化を開故障の判断材料とすることができる。例えば、排気流路内の圧力に基づく場合には、燃料オフガスが排気バルブを通過し続けることによって、排気バルブの上流側と下流側との圧力差が減少した状態が継続することや、排気バルブの上流側の圧力が上昇しないこと状態が継続することを、開故障の判断条件とすることができる。また、コンバスタの触媒温度に基づく場合には、コンバスタが水素濃度の高い燃料オフガスを連続して燃焼処理することによって、コンバスタが過度に発熱した状態を開故障の判断条件とすることができる。また、排気バルブのバルブ開度に基づく場合には、開故障を直接的に判断することができる。また、開閉指示信号に基づく場合には、排気バルブの制御系に起因する開故障を判断することができる。また、複数の判断条件を用いて少なくとも1つに該当する際に開故障であると判断する場合には、一部のセンサなどが故障していたとしても確実に開故障の判断を行うことができる。また、少なくとも2つの判断条件の組み合わせによって開故障を判断する場合には、判断精度を向上させることができる。
また、本発明の燃料電池システムであって、前記排気流路に設けられ、閉弁によって前記燃料オフガスの流動を遮断可能な遮断バルブを備え、前記排気阻止手段は、前記故障判断手段によって前記排気バルブが開故障であると判断された際に、前記遮断バルブを閉弁させることによって、前記燃料オフガスが大気中へ排気されることを阻止する手段であっても良い。
かかる燃料電池システムによれば、排気流路における燃料オフガスの流動を直接的に遮断することによって、大気圧よりも高圧である燃料電池内の燃料ガスが、排気流路を通じて大気中へ流出することを防止することができる。なお、この遮断バルブは、開故障の際にのみ作動する専用のバルブに限るものではなく、排気バルブとは異なる他の用途のため排気流路に設けられた他のバルブを兼用しても良い。このようにバルブを兼用した場合には、燃料電池システムの構成の簡素化を図ることができる。
また、本発明の燃料電池システムであって、前記排気阻止手段が前記燃料オフガスの排気を阻止した際の前記燃料電池の状態に基づいて、前記燃料電池における電力生成を継続するか否かを判断する継続判断手段と、前記継続判断手段によって前記燃料電池における電力生成を継続しないと判断された際に、前記燃料電池の運転を停止する運転停止手段とを備えても良い。
また、本発明の燃料電池の運転方法であって、前記排気バルブが開故障であるとの判断によって前記燃料オフガスの排気を阻止した際の前記燃料電池の状態に基づいて、前記燃料電池における電力生成を継続するか否かを判断する工程と、前記燃料電池における電力生成を継続しないと判断した際に、前記燃料電池の運転を停止する工程とを備えても良い。
かかる燃料電池システム、および、燃料電池の運転方法によれば、電力生成の継続の可否を燃料電池の耐久信頼性を考慮して判断することによって、リンプホームを過剰に行うことによる燃料電池の耐久信頼性の著しい低下を防止することができる。なお、残留燃料ガスの水素濃度の低下などに起因して、燃料電池内部で異常な電気化学反応が急増すると、燃料電池の内部構造の損傷を招き、燃料電池の耐久信頼性を低下させる場合がある。
また、本発明の燃料電池システムであって、前記継続判断手段は、前記燃料電池の出力電圧および出力電流の間の関係、前記燃料電池内部における前記燃料ガスの窒素濃度、前記燃料電池内部における前記燃料ガスの水素濃度、前記燃料電池の電圧降下のうち少なくとも1つに基づいて、前記燃料電池の電力生成を継続するか否かを判断する手段であっても良い。
かかる燃料電池システムによれば、リンプホームの継続に伴い燃料電池に生じる種々の状態変化を、燃料電池の耐久信頼性を考慮したリンプホーム継続の判断材料とすることができる。例えば、前記燃料電池の出力電圧および出力電流の間の関係(以下、I−V性能という)に基づく場合には、正常な電気化学反応が困難となるに従ってI−V性能が低下することを、運転継続の判断条件とすることができる。また、正常な電気化学反応に必要な燃料ガス中の水素の濃度低下や、正常な電気化学反応を阻害する燃料ガス中の窒素の濃度上昇を、運転継続の判断条件とすることができる。また、前記燃料電池の電圧降下に基づく場合には、正常な電気化学反応が困難となるのに伴う電圧降下の増大を、運転継続の判断条件とすることができる。また、複数の判断条件を用いて少なくとも1つに該当する際に電力生成の継続不可であると判断する場合には、一部のセンサなどが故障していたとしても確実に電力生成の継続の判断を行うことができる。また、少なくとも2つの判断条件の組み合わせによって電力生成の継続を判断する場合には、判断精度を向上させることができる。
以上説明した本発明の構成および作用を一層明らかにするために、以下本発明を適用した燃料電池システムについて説明する。
目次
A.第1の実施例(循環タイプ)
A−(1).燃料電池システム20の構成
A−(2).燃料電池システム20の動作
A−(3).電源制御部800の開故障判断処理
A−(4).電源制御部800の継続判断処理
B.第2の実施例(開故障判断処理)
C.第3の実施例(開故障判断処理)
D.第4の実施例(開故障判断処理)
E.第5の実施例(継続判断処理)
F.第6の実施例(継続判断処理)
G.第7の実施例(継続判断処理)
H.第8の実施例(デッドエンドタイプ)
I.その他の実施形態
A.第1の実施例(循環タイプ):
A−(1).燃料電池システム20の構成:
はじめに、本発明の第1の実施例の燃料電池システム20の構成について説明する。図1は、本発明の実施例である燃料電池システム20を搭載した電気自動車10の概略構成を示すブロック図である。なお、図1の中では、図面を見やすくするために、一部の制御線などは省略されている。
燃料電池システム20は、電力を動力源として走行する電気自動車10に、電力を供給する電源として搭載されている。電気自動車10は、燃料電池システム20の他、三相コイルによって電力を回転動力に変換する駆動モータ920と、駆動モータ920の各相に対応したスイッチング素子によって燃料電池システム20からの電力を駆動モータ920に供給する駆動インバータ910と、車両走行のために駆動モータ920の回転動力を変速し路面に伝達する駆動系伝達装置930とを備える。
燃料電池システム20は、水素を含む燃料ガスの電気化学反応によって電力を生成する燃料電池100と、高圧の燃料ガスを貯蔵する水素タンク200と、燃料電池100の出力電圧を調整するDC/DCコンバータ780と、燃料電池100で生成された電力や駆動モータ920で回生された電力を蓄える二次電池790と、燃料電池システム20における種々の制御を行う電源制御部800とを備える。
燃料電池100は、水素極(アノード)と酸素極(カソード)との間に電解質を備えた単セルが複数積層されたスタック構造を有する。燃料電池100は、水素を含有する燃料ガスの他、酸素を含有する酸化ガス(本実施例では、空気)の供給を受けて、水素極側に燃料ガスを流すとともに、酸素極側に酸化ガスを流し、水素極と酸素極との間で水素の電気化学反応を行うことによって電力を生成する。
アノード側の燃料ガスは、電気化学反応の進行に伴って、水素濃度が低下するとともに、窒素などの不純物の濃度が上昇する。この不純物の濃度上昇は、燃料ガスの含有水素が消費され元々微量に含有する不純物が濃縮されることや、窒素を含有する酸化ガス中の不純物がカソード側からアノード側にリークすることなどによって起こる。一方、カソード側の酸化ガスは、電気化学反応の進行に伴って、酸素濃度が低下する。燃料電池100は、水素濃度の低下した燃料ガスを燃料オフガスとして排出し、酸素濃度の低下した酸化ガスを酸素オフガスとして排出する。なお、燃料電池100には、電解質の種類に応じた種々のタイプの燃料電池を用いることが可能であり、本実施例では、固体高分子型燃料電池を用いている。
燃料電池100には、電力生成を実現するためのガス流路として、水素タンク200に貯蔵された燃料ガスを燃料電池100に供給する燃料ガス供給流路300と、燃料オフガスを燃料電池100から大気中に導き排気するアノード排気流路400と、大気中の空気を酸化ガスとして燃料電池100に供給する酸化ガス供給流路500と、酸素オフガスを排気するカソード排気流路600とが設けられている。これらのガス流路には、以下に説明するバルブやセンサなどが設けられている。
燃料ガス供給流路300には、燃料ガスの供給の流れの上流から順に、弁の開閉によって水素タンク200からの燃料ガスの放出を調節するタンクシャットバルブ310と、タンクシャットバルブ310を通過した燃料ガスを減圧する減圧バルブ320と、減圧バルブ320によって減圧された燃料ガスを過熱する熱交換器330と、熱交換器330によって加熱された燃料ガスを減圧する減圧バルブ340と、弁の開閉によって燃料電池100への燃料ガスの供給を調節する入口シャットバルブ360とが配設されている。燃料ガス供給流路300におけるタンクシャットバルブ310と減圧バルブ320との間には、減圧バルブ320,340によって燃料ガスの供給圧力を調整するために、燃料ガスの圧力を検出する供給圧力センサ315が設けられている。なお、燃料ガス供給流路300に、燃料ガスに含まれる水分を除去する気液分離器を適宜設けても良い。
アノード排気流路400には、燃料オフガスの排気の流れの上流から順に、弁の開閉によって燃料電池100からアノード排気流路400への燃料オフガスの排出を調節する出口シャットバルブ410と、燃料オフガスを加圧し送り出す循環ポンプ430と、弁の開閉によって燃料オフガスの大気中への排気を調節する排気シャットバルブ440と、燃料オフガスを不活性なガスである酸素オフガスと混合して水素濃度を希釈する希釈容器450と、希釈容器450によって希釈された燃料オフガスに含まれる水分を除去する気液分離器460と、白金触媒を用いて燃料オフガス中の水素を燃焼させるコンバスタ470とが配設されている。なお、アノード排気流路400に、燃料ガスに含まれる水分を除去する気液分離器を適宜設けても良い。
燃料ガス供給流路300とアノード排気流路400との間には、アノード排気流路400中の燃料オフガスを燃料ガス供給流路300に戻して燃料ガスを循環させる循環流路490が設けられている。循環流路490は、燃料ガス供給流路300とは減圧バルブ340と入口シャットバルブ360との間において連通し、アノード排気流路400とは循環ポンプ430と排気シャットバルブ440との間において連通する。循環流路490には、燃料オフガスの逆流を防止するため、アノード排気流路400側から燃料ガス供給流路300側への水素オフガスの通過のみを許す逆止弁495が設けられている。
アノード排気流路400には、流路内における燃料オフガスの状態を検出するセンサとして、出口シャットバルブ410の燃料電池100側における燃料オフガス中の窒素濃度および水素濃度を検出するガス濃度センサ405と、排気シャットバルブ440の排気上流側における水素オフガスの圧力を検出する上流圧力センサ435と、排気シャットバルブ440の排気下流側における水素オフガスの圧力を検出する下流圧力センサ445とが設けられている。アノード排気流路400に設けられた機器の状態を検出するセンサとして、排気シャットバルブ440には、バルブ開度を検出するバルブ開度センサ442が設けられ、コンバスタ470には、触媒の温度を検出する触媒温度センサ475が設けられている。
酸化ガス供給流路500には、大気中から取り込んだ空気(酸化ガス)を浄化するエアクリーナ510と、酸化ガスを大気中から燃料電池100に送り込むエアポンプ520と、酸化ガスを過湿する加湿器530とが、この順に酸化ガスの供給の流れの上流から配設されている。カソード排気流路600は、アノード排気流路400の希釈容器450に連通し、燃料電池100から排気された酸素オフガスを希釈容器450に導き排気する。なお、燃料電池100の各ガス流路に設けられた種々の装置をまとめて、以下、ガス流路補機という。また、ガス流路補機のうち、ガスの流動を直接的に操作しない気液分離器460や、希釈容器450,コンバスタ470などの装置は、実施の形態に応じて適宜、付加・削除しても良い。
燃料電池100とDC/DCコンバータ780とは、電気配線700を介して電気的に接続されており、この電気配線700には、駆動インバータ910が電気的に接続されている。DC/DCコンバータ780と二次電池790とは、電気配線700に対して電気的に並列接続されている。燃料電池100には、燃料電池100と電気配線700との間の電気的接続を入り切り可能なスイッチ710が設けられている。電気配線700には、電気配線700の電圧を検出する電圧センサ720と、燃料電池100の出力電流を検出する電流センサ730とが設けられている。スイッチ710が接続されている場合には、電圧センサ720の検出電圧は、燃料電池100の出力電圧となる。なお、図1に図示しないが、電気配線700には、電気自動車10が備えるエアコンなどの種々の電気機器である車両補機と、ガス流路補機やスイッチ710などの燃料電池100に関するFC補機とに、電力を供給するためのインバータなどの装置も設けられている。
DC/DCコンバータ780は、目標電圧値を設定することによって、燃料電池100の出力電圧を調整する。また、二次電池790と電気配線700との電気的接続を入り切りするスイッチとしても働き、二次電池790の充放電を行う必要がないときには、二次電池790と電気配線700との電気的接続を切断する。
二次電池790としては、鉛蓄電池,ニッケル−カドミウム蓄電池,ニッケル−水素蓄電池,リチウム電池など種々の二次電池を用いることが可能である。二次電池790は、充放電における電流と時間との積算や、電池電圧の測定によって充電残量(State Of Charge、以下、SOCという)を検出する検出回路を備える。二次電池790は、SOCが所定値以下になると、燃料電池100によって充電される。また、電気自動車10の制動時、すなわち、電気自動車10の走行中に運転者がブレーキを踏み込む動作を行った時には、発電機として動作する駆動モータ920によって充電される。
電源制御部800は、CPU(Central Processing Unit),ROM(Read Only Memory),RAM(Random Access Memory)等を有するワンチップマイクロコンピュータである。このCPUは、ROMに記憶されたプログラムに従って、燃料電池システム20における種々の制御処理を実行する。電源制御部800は、マルチタスク機能を有し、複数の制御処理を同時に実行することができる。
電源制御部800は、供給圧力センサ315,ガス濃度センサ405,上流圧力センサ435,下流圧力センサ445,バルブ開度センサ442,触媒温度センサ475,電圧センサ720,電流センサ730の他、運転者のアクセル操作を検出するスロットル開度センサ940などと電気的に接続され、これらのセンサから種々の検出信号の入力を受ける。この他、二次電池790とも電気的に接続され、SOCの検出信号の入力を受ける。一方、電源制御部800は、タンクシャットバルブ310,入口シャットバルブ360,出口シャットバルブ410,循環ポンプ430,排気シャットバルブ440,エアポンプ520,スイッチ710,DC/DCコンバータ780,駆動インバータ910とも電気的に接続され、これらの機器に対して種々の制御信号を出力する。
なお、電気自動車10の構成の説明を他の実施例にも用いるため、図1に示した燃料電池システム20は、ガス濃度センサ405およびバルブ開度センサ442,触媒温度センサ475を備えるが、第1の実施例においては、これらを必ずしも備える必要はない。
A−(2).燃料電池システム20の動作:
次に、燃料電池システム20の動作について説明する。燃料電池システム20は、電気自動車10における走行負荷や補機駆動負荷などの要求負荷に対して燃料電池100による発電電力を供給する「FC運転モード」や、要求負荷に対して二次電池790による蓄電電力を供給する「二次電池運転モード」、燃料電池100の発電電力を二次電池790に蓄える「充電モード」などの種々の運転モードで動作する。燃料電池システム20の電源制御部800は、エネルギ効率を考慮した運転モードを選択し、選択した運転モードに応じた制御処理を実行する。この運転モードの選択は、所定のタイミングで実行される。制御処理を実行中の運転モードとは異なる他の運転モードを選択した場合には、実行中の制御処理を直ちに終了し、選択した他の運転モードの制御処理を開始する。
なお、燃料電池100の運転が停止されている状態では、燃料電池100の各ガス流路に設けられた種々のバルブは閉弁し、種々のポンプは停止するとともに、スイッチ710は切断されている。この状態では、燃料ガスおよび酸化ガスの供給・排気は遮断されるとともに、燃料電池100における電力生成は停止されている。
次に、電源制御部800が実行する種々の運転モードに応じた制御処理の1つとして、FC運転モードを選択した際の制御処理であるFC運転モード制御処理について説明する。図2は、電源制御部800のFC運転モード制御処理を示すフローチャートである。電源制御部800は、「FC運転モード」を選択すると、種々のフラグやタイマのリセットなどの初期設定を行った後に、FC運転モード制御処理を「FC運転モード」が選択されている限り繰り返し実行する。このFC運転モード制御処理と同時に、DC/DCコンバータ780を制御することによって、要求負荷に応じた目標電圧を燃料電池100から出力させるとともに、駆動インバータ910を制御することによって、要求負荷のうちの走行負荷を駆動モータ920から出力させる。
FC運転モード制御処理を開始すると、フラグFaがセットされているか否かを判断し(ステップS10)、フラグFaがセットされていない場合には、排気シャットバルブ440が開故障であるか否かを判断する開故障判断処理を行う(ステップS20)。フラグFaは、排気シャットバルブ440の開故障であるか否かを示すフラグである。フラグFaの値は、初期設定の際に「0」に設定され、開故障判断処理(ステップS20)にて排気シャットバルブ440の開故障であると判断されるとセットされ「1」に設定される。なお、開故障判断処理の詳細については後述する。
開故障判断処理の後(ステップS20)、フラグFaがセットされているか否かを判断し(ステップS30)、フラグFaがセットされていない場合には、燃料電池100の正常時運転を行う(ステップS40)。
燃料電池100の正常時運転(ステップS40)では、スイッチ710を接続することによって、燃料電池100における電力生成を可能とするとともに、種々のガス流路補機を駆動制御することによって、燃料電池100における発電電力に見合った燃料ガスおよび酸化ガスを供給する。酸化ガス側では、エアポンプ520を稼動させる。燃料ガス側では、タンクシャットバルブ310および入口シャットバルブ360,出口シャットバルブ410を開弁させ続け、循環ポンプ430を稼動させるとともに、間欠的に排気シャットバルブ440を開弁させる。なお、排気シャットバルブ440の開弁の間隔は、運転条件や要求負荷により異なるが、例えば、5秒に1回程度としても良いし、燃料オフガスの窒素濃度もしくは水素濃度、発電量の積算値などに基づいて行うこととしても良い。また、1回の開弁時間は、1秒以下が好ましく、0.5秒程度がより好ましい。
この様にすることで、燃料オフガスは循環流路490を介して循環するとともに、一部の燃料オフガスは排気シャットバルブ440から排気される。排気シャットバルブ440から排気された分の燃料ガスは、水素タンク200から供給される。この結果、燃料電池100内におけるアノード側の不純物を除去することができるとともに、循環する燃料ガス中の不純物(例えば、窒素)の濃度を所定の濃度以下に抑えることができる。したがって、燃料電池100における電気化学反応に燃料ガスを効率良く供することができる。
燃料電池100の正常時運転を行った後(ステップS40)、FC運転モード制御処理を終了し、引き続き「FC運転モード」が選択されている状態であれば、再びFC運転モード制御処理を開始する。
一方、開故障判断処理(ステップS20)において排気シャットバルブ440が開故障であると判断されフラグFaがセットされた場合には(ステップS30)、循環ポンプ430を停止した後(ステップS50)、出口シャットバルブ410を閉弁させる(ステップS52)。この結果、アノード排気流路400における出口シャットバルブ410の下流側への水素オフガスの流動を阻止することができる。また、循環ポンプ430の停止後に出口シャットバルブ410を閉弁させるため、循環ポンプ430に過大な負荷がかかることを防止することができる。
出口シャットバルブ410を閉弁させた(ステップS52)後、開故障判断処理(ステップS20)および後述の継続判断処理(ステップS60)において用いるタイマTをリセットする(ステップS54)。その後、燃料電池100の非常時運転を行う(ステップS80)。
燃料電池100の非常時運転(ステップS80)では、正常時運転(ステップS40)と異なり、循環ポンプ430を停止させるとともに出口シャットバルブ410を閉弁させた状態で電力生成を行う。この結果、排気シャットバルブ440の開故障の際に燃料電池100の運転を停止する前に、水素濃度の高い水素オフガスが大気中に排気されることを防止した上で、燃料電池100内に残留する燃料ガスを用いて電力生成を継続することができる。つまり、排気シャットバルブ440の開故障の際のリンプホームを行うことができる。
燃料電池100の非常時運転を行った後(ステップS80)、FC運転モード制御処理を終了し、引き続き「FC運転モード」が選択されている状態であれば、再びFC運転モード制御処理を開始する。
開故障判断処理(ステップS20)において排気シャットバルブ440が開故障であると判断されフラグFaがセットされた状態で、再びFC運転モード制御処理が開始された場合には(ステップS10)、燃料電池100における電力生成、すなわち、燃料電池100の運転を継続するか否かを判断する継続判断処理を行う(ステップS60)。
この継続判断処理は、燃料電池100の状態に基づいて、燃料電池100の耐久信頼性が著しく低下する前段階の状態を検知すると、燃料電池100の運転継続をしないと判断しフラグFbをセットする。したがって、燃料電池100の耐久信頼性の著しい低下を防止できる範囲内で、燃料電池100の運転を継続すると判断する。フラグFbは、燃料電池100における電力生成を継続するか否かを示すフラグである。フラグFbの値は、初期設定の際に「0」に設定され、継続判断処理(ステップS60)にて燃料電池100の運転継続をしないと判断されるとセットされ「1」に設定される。なお、継続判断処理の詳細については後述する。
継続判断処理の後(ステップS60)、フラグFbがセットされているか否かを判断し(ステップS70)、フラグFbがセットされていない場合には、前述の燃料電池100の非常時運転を行う(ステップS80)。燃料電池100の非常時運転を行った後(ステップS80)、FC運転モード制御処理を終了し、引き続き「FC運転モード」が選択されている状態であれば、再びFC運転モード制御処理を開始する。
一方、継続判断処理(ステップS60)において燃料電池100の電力生成を継続しないと判断されフラグFbがセットされた場合には(ステップS70)、燃料電池100の運転を停止する(ステップS90)。すなわち、燃料電池100の各ガス流路に設けられた種々のバルブを閉弁させ、種々のポンプを停止させるとともに、スイッチ710を切断する。これによって、燃料ガスおよび酸化ガスの供給・排気は遮断されるとともに、燃料電池100における電力生成は停止する。
燃料電池100の運転停止の後(ステップS90)、運転モードを二次電池運転モードへ移行して(ステップS95)、FC運転モード制御処理を終了する。その後、電源制御部800は、二次電池運転モードの制御処理を実行し、電気自動車10は、二次電池790の蓄電電力のみを動力源として走行する。
A−(3).電源制御部800の開故障判断処理:
次に、電源制御部800が前述のFC運転モード制御処理において行う開故障判断処理(図2中のステップS20)の詳細について説明する。図3は、第1の実施例における開故障判断処理を示すフローチャートである。
開故障判断処理を開始すると、上流圧力センサ435が検出した圧力P1と、下流圧力センサ445が検出した圧力P2とに基づいて、圧力P1と圧力P2との差圧「ΔP=|P1−P2|」が所定圧力α1以下であるか否かを判断する(ステップS110)。
排気シャットバルブ440を閉弁した状態では、排気シャットバルブ440の上流側は水素タンク200や循環ポンプ430によって加圧される一方、下流側は大気中へと開放されているため、差圧ΔPは所定圧力α1より大きくなる。排気シャットバルブ440を開弁した状態では、上流側と下流側とが連通するため、差圧ΔPは所定圧力α1以下となる。したがって、差圧ΔPが所定圧力α1以下である場合には、排気シャットバルブ440は開弁状態であると判断することができる。
差圧ΔPが所定圧力α1以下でないと判断した場合には(ステップS110)、タイマTをリセットし(ステップS116)、フラグFaの値が初期設定の「0」のまま処理を終了する(ステップS118)。また、差圧ΔPが所定圧力α1以下であると判断した場合には(ステップS110)、タイマTが所定時間ta1以上であるか否かを判断する(ステップS112)。タイマTが所定時間ta1以上でないと判断した場合には(ステップS112)、フラグFaの値が初期設定の「0」のまま処理を終了する(ステップS118)。この所定時間ta1は、前述の燃料電池100の正常時運転(図2中のステップS40)における排気シャットバルブ440の1回の開弁時間よりも長い時間である。
一方、差圧ΔPが所定圧力α1以下であると判断し(ステップS110)、タイマTが所定時間ta1以上であると判断した場合には(ステップS112)、排気シャットバルブ440が正常時運転における1回の開弁時間よりも長く開弁した状態、すなわち、排気シャットバルブ440の開故障であると判断しフラグFaをセットした後(ステップS114)、処理を終了する。
第1の実施例の開故障判断処理では、排気シャットバルブ440の開故障が発生した場合に、差圧ΔPが所定圧力α1以下である状態が所定時間ta1以上継続することを開故障の判断条件として、予め運転試験などにより得ておくことによって、アノード排気流路400内の圧力P1,P2に基づいて、排気シャットバルブ440が開故障であるか否かを判断することができる。
A−(4).電源制御部800の継続判断処理:
次に、電源制御部800が前述のFC運転モード制御処理において行う継続判断処理(図2中のステップS60)の詳細について説明する。図4は、第1の実施例における継続判断処理を示すフローチャートである。
継続判断処理を開始すると、電圧センサ720が検出した燃料電池100の出力電圧Vと、電流センサ730が検出した燃料電池100の出力電流Iとに基づいて、出力電圧Vと出力電流Iとの関係であるI−V性能が低下したか否かを判断する(ステップS210)。
図5は、燃料電池100のI−V性能の低下を示す説明図である。図5は、横軸に燃料電池100の出力電流Iをとり、縦軸に燃料電池100の出力電圧Vをとり、燃料電池100のI−V性能を表す。図5中の曲線C1は、正常な燃料電池100を定常的に運転した場合のI−V性能を示す定常I−V性能曲線である。すなわち、DC/DCコンバータ780によって目標電圧を設定し、定常的に燃料電池100を運転した場合には、定常I−V性能曲線C1上の運転ポイント(例えば、図5中の運転ポイントD1)で燃料電池100を運転することとなる。図5中の曲線C2は、定常I−V性能曲線C1に対して出力電圧Vが所定電圧β1だけ低下した曲線を示す。この曲線C2と各軸とによって囲まれた領域Afは、I−V性能が低下したと判断する領域である。すなわち、領域Af内に運転ポイントが位置する場合に(例えば、図5中の運転ポイントD2)、I−V性能が低下したと判断される。
I−V性能の低下は、燃料電池100内の温度や、圧力,水素濃度,窒素濃度,酸素濃度などの種々の要因によって、燃料電池100における正常な電気化学反応が阻害されることによって発生する。そのため、正常に燃料電池100が運転されている場合であっても、一時的にI−V性能が低下することもあるが、燃料ガスの供給を増やすなど正常な電気化学反応を促進させる制御を行うことによって、直ちに定常I−V性能曲線C1付近の運転ポイントで運転することとなる。
前述の燃料電池100の非常時運転(図2中のステップS80)の場合には、残留燃料ガス中の水素濃度の低下や不純物濃度の上昇などに伴って、正常な電気化学反応が阻害され、過大な発熱を伴う異常な電気化学反応が増加する。この異常な電気化学反応が増加した状態が続くと、その過大な発熱によって、燃料電池100の内部構造の損傷を招き、燃料電池100の耐久信頼性を著しく低下させることとなる。つまり、燃料電池100の耐久信頼性を著しく低下させてしまう前段階では、正常な電気化学反応が阻害され続けるため、I−V性能が低下し続けることとなる。
運転ポイントが領域Af内に位置せず、I−V性能が低下していないと判断した場合には(ステップS210)、タイマTをリセットし(ステップS216)、フラグFbの値が初期設定の「0」のまま処理を終了する(ステップS218)。また、運転ポイントが領域Af内に位置し、I−V性能が低下したと判断した場合には(ステップS210)、タイマTが所定時間tb1以上であるか否かを判断する(ステップS212)。タイマTが所定時間tb1以上でないと判断した場合には(ステップS112)、フラグFbの値が初期設定の「0」のまま処理を終了する(ステップS218)。この所定時間tb1は、正常な燃料電池100の運転中に一時的にI−V性能が低下してしまう時間よりも長い時間である。
一方、I−V性能が低下したと判断し(ステップS210)、タイマTが所定時間tb1以上であると判断した場合には(ステップS212)、燃料電池100の耐久信頼性の著しく低下させる危険があるため、燃料電池100の運転継続をしないと判断し、フラグFbをセットした後(ステップS214)、処理を終了する。
第1の実施例の継続判断処理では、燃料電池100の耐久信頼性が著しく低下する前段階として、I−V性能が低下した状態が所定時間tb1以上継続することを燃料電池100の運転継続の可否の判断条件として、予め燃料電池100の耐久試験などにより得ておくことによって、燃料電池100のI−V性能に基づいて、燃料電池100の運転継続の可否を判断することができる。
以上説明した燃料電池システム20によれば、排気シャットバルブ440の開故障が発生した際に、アノード排気流路400に設けられた出口シャットバルブ410を閉弁させるため、大気圧よりも高圧である燃料電池100内の燃料ガスが、アノード排気流路400を通じて大気中へ流出することを防止することができる。この結果、水素濃度の高い水素オフガスが大気中に排気されることを防止した上で、燃料電池100の運転を停止する前に、燃料電池100内に残留する燃料ガスを用いて電力生成を継続することができる。つまり、排気シャットバルブ440の開故障の際に、リンプホームを行うことができる。したがって、リンプホームによる発電電力の分だけ電気自動車10の待避走行距離を延ばすことができる。
また、リンプホーム時の燃料電池100の状態に基づいて、電力生成の継続の可否を燃料電池100の耐久信頼性を考慮して判断することによって、リンプホームを過剰に行うことによる燃料電池100の耐久信頼性の著しい低下を防止することができる。
B.第2の実施例(開故障判断処理):
次に、本発明の第2の実施例の燃料電池システム20の構成について説明する。第2の実施例の燃料電池システム20の構成は、図1に示した第1の実施例の燃料電池システム20の構成とほぼ同様である。ただし、電気自動車10の構成の説明を他の実施例にも用いるため、図1に示した燃料電池システム20は、ガス濃度センサ405および下流圧力センサ445,バルブ開度センサ442,触媒温度センサ475を備えるが、第2の実施例においては、これらを必ずしも備える必要はない。
次に、第2の実施例の燃料電池システム20の動作について説明する。第2の実施例の燃料電池システム20の動作は、電源制御部800が実行する開故障判断処理の詳細のみが異なる以外、第1の実施例の燃料電池システム20の動作と同様である。
次に、第2の実施例における電源制御部800がFC運転モード制御処理において行う開故障判断処理(図2中のステップS20)の詳細について説明する。図6は、第2の実施例における開故障判断処理を示すフローチャートである。第2の実施例の開故障判断処理は、第1の実施例の開故障判断処理と異なり、上流圧力センサ435が検出した圧力P1に基づいて、圧力P1が所定圧力α2以下であると判断し(ステップS120)、タイマTが所定時間ta2以上であると判断した場合に(ステップS122)、排気シャットバルブ440の開故障であると判断し、フラグFaをセットする(ステップS124)。この所定時間ta2は、前述の燃料電池100の正常時運転(図2中のステップS40)における排気シャットバルブ440の1回の開弁時間よりも長い時間である。
排気シャットバルブ440を閉弁した状態では、排気シャットバルブ440の上流側は水素タンク200や循環ポンプ430によって加圧されるため、圧力P1は所定圧力α2より大きくなる。排気シャットバルブ440を開弁した状態では、上流側が大気中へと開放されるため、圧力P1は所定圧力α2以下となる。したがって、圧力P1が所定圧力α2以下である場合には、排気シャットバルブ440は開弁状態であると判断することができる。
第2の実施例の開故障判断処理では、排気シャットバルブ440の開故障が発生した場合に、圧力P1が所定圧力α2以下である状態が所定時間ta2以上継続することを開故障の判断条件として、予め運転試験などにより得ておくことによって、アノード排気流路400内の圧力P1に基づいて、排気シャットバルブ440の開故障を判断することができる。
C.第3の実施例(開故障判断処理):
次に、本発明の第3の実施例の燃料電池システム20の構成について説明する。第3の実施例の燃料電池システム20の構成は、図1に示した第1の実施例の燃料電池システム20の構成とほぼ同様である。ただし、電気自動車10の構成の説明を他の実施例にも用いるため、図1に示した燃料電池システム20は、ガス濃度センサ405および上流圧力センサ435,下流圧力センサ445,バルブ開度センサ442を備えるが、第3の実施例においては、これらを必ずしも備える必要はない。
次に、第3の実施例の燃料電池システム20の動作について説明する。第3の実施例の燃料電池システム20の動作は、電源制御部800が実行する開故障判断処理の詳細のみが異なる以外、第1の実施例の燃料電池システム20の動作と同様である。
次に、第3の実施例における電源制御部800がFC運転モード制御処理において行う開故障判断処理(図2中のステップS20)の詳細について説明する。図7は、第3の実施例における開故障判断処理を示すフローチャートである。第3の実施例の開故障判断処理は、第1の実施例の開故障判断処理と異なり、触媒温度センサ475が検出したコンバスタ470の触媒温度Ctに基づいて、触媒温度Ctが所定温度α3以上であると判断し(ステップS130)、タイマTが所定時間ta3以上であると判断した場合に(ステップS132)、排気シャットバルブ440の開故障であると判断し、フラグFaをセットする(ステップS134)。
正常に燃料電池100が運転されている場合には、排気シャットバルブ440は間欠的に開弁し、コンバスタ470は間欠的に水素の燃焼を行うこととなるため、コンバスタ470の触媒温度Ctが所定温度α3以上となる状態が所定時間ta3以上継続することはない。排気シャットバルブ440が開故障である場合には、コンバスタ470は連続的に水素の燃焼を行うこととなるため、コンバスタ470の触媒温度Ctが所定温度α3以上となる状態が所定時間ta3以上継続する。したがって、コンバスタ470の触媒温度Ctが所定温度α3以上となる状態が所定時間ta3以上継続する場合には、排気シャットバルブ440の開故障であると判断することができる。
第3の実施例の開故障判断処理では、排気シャットバルブ440の開故障が発生した場合に、触媒温度Ctが所定温度α3以上である状態が所定時間ta3以上継続することを開故障の判断条件として、予め運転試験などにより得ておくことによって、アノード排気流路400に設けられたコンバスタ470の触媒温度Ctに基づいて、排気シャットバルブ440の開故障を判断することができる。
D.第4の実施例(開故障判断処理):
次に、本発明の第4の実施例の燃料電池システム20の構成について説明する。第4の実施例の燃料電池システム20の構成は、図1に示した第1の実施例の燃料電池システム20の構成とほぼ同様である。ただし、電気自動車10の構成の説明を他の実施例にも用いるため、図1に示した燃料電池システム20は、ガス濃度センサ405および上流圧力センサ435,下流圧力センサ445,触媒温度センサ475を備えるが、第4の実施例においては、これらを必ずしも備える必要はない。
次に、第4の実施例の燃料電池システム20の動作について説明する。第4の実施例の燃料電池システム20の動作は、電源制御部800が実行する開故障判断処理の詳細のみが異なる以外、第1の実施例の燃料電池システム20の動作と同様である。
次に、第4の実施例における電源制御部800がFC運転モード制御処理において行う開故障判断処理(図2中のステップS20)の詳細について説明する。図8は、第4の実施例における開故障判断処理を示すフローチャートである。第4の実施例の開故障判断処理は、第1の実施例の開故障判断処理と異なり、バルブ開度センサ442が検出した排気シャットバルブ440のバルブ開度に基づいて、排気シャットバルブ440が開弁状態であると判断し(ステップS140)、タイマTが所定時間ta4以上であると判断した場合に(ステップS142)、排気シャットバルブ440の開故障であると判断し、フラグFaをセットする(ステップS144)。この所定時間ta4は、前述の燃料電池100の正常時運転(図2中のステップS40)における排気シャットバルブ440の1回の開弁時間よりも長い時間である。
第4の実施例の開故障判断処理では、排気シャットバルブ440が正常時よりも長く開弁することを開故障の判断条件として、排気シャットバルブ440の開故障を直接的に判断することができる。
E.第5の実施例(継続判断処理):
次に、本発明の第5の実施例の燃料電池システム20の構成について説明する。第5の実施例の燃料電池システム20の構成は、図1に示した第1の実施例の燃料電池システム20の構成とほぼ同様である。ただし、電気自動車10の構成の説明を他の実施例にも用いるため、図1に示した燃料電池システム20は、バルブ開度センサ442および触媒温度センサ475を備えるが、第5の実施例においては、これらを必ずしも備える必要はない。なお、第5の実施例におけるガス濃度センサ405は、窒素濃度のみを検出するセンサであっても良い。
次に、第5の実施例の燃料電池システム20の動作について説明する。第5の実施例の燃料電池システム20の動作は、電源制御部800が実行する運転継続判断処理の詳細のみが異なる以外、第1の実施例の燃料電池システム20の動作と同様である。
次に、第5の実施例における電源制御部800がFC運転モード制御処理において行う運転継続判断処理(図2中のステップS60)の詳細について説明する。図9は、第5の実施例における運転継続判断処理を示すフローチャートである。第5の実施例の運転継続判断処理は、第1の実施例の運転継続判断処理と異なり、ガス濃度センサ405が検出した窒素濃度Ncに基づいて、窒素濃度Ncが所定濃度β2以上であると判断し(ステップS220)、タイマTが所定時間tb2以上であると判断した場合に(ステップS222)、燃料電池100の運転継続をしないと判断し、フラグFbをセットする(ステップS224)。
前述の燃料電池100の非常時運転(図2中のステップS80)の場合には、燃料オフガスが排出されないため、電力生成に応じて残留燃料ガス中の窒素濃度Ncは上昇する。この窒素濃度Ncの上昇に伴って、正常な電気化学反応が阻害され、過大な発熱を伴う異常な電気化学反応が増加し、燃料電池100の耐久信頼性を著しく低下させることとなる。つまり、燃料電池100の耐久信頼性を著しく低下させてしまう前段階では、窒素濃度Ncが所定濃度β2以上である状態が所定時間tb2以上継続することとなる。
第5の実施例の運転継続判断処理では、燃料電池100の耐久信頼性が著しく低下する前段階として、燃料電池100内の残留燃料ガスの窒素濃度Ncが所定濃度β2以上である状態が所定時間tb2以上継続することを燃料電池100の運転継続の可否の判断条件として、予め燃料電池100の耐久試験などにより得ておくことによって、燃料電池100の残留燃料ガスの窒素濃度Ncに基づいて、燃料電池100の運転継続の可否を判断することができる。なお、第2ないし4の実施例における運転継続判断処理に、第5の実施例の運転継続判断処理を適用しても良い。
F.第6の実施例(継続判断処理):
次に、本発明の第6の実施例の燃料電池システム20の構成について説明する。第6の実施例の燃料電池システム20の構成は、図1に示した第5の実施例の燃料電池システム20の構成と同様である。なお、第6の実施例におけるガス濃度センサ405は、水素濃度のみを検出するセンサであっても良い。
次に、第6の実施例の燃料電池システム20の動作について説明する。第6の実施例の燃料電池システム20の動作は、電源制御部800が実行する運転継続判断処理の詳細のみが異なる以外、第5の実施例の燃料電池システム20の動作と同様である。
次に、第6の実施例における電源制御部800がFC運転モード制御処理において行う運転継続判断処理(図2中のステップS60)の詳細について説明する。図10は、第6の実施例における運転継続判断処理を示すフローチャートである。第6の実施例の運転継続判断処理は、第5の実施例の運転継続判断処理と異なり、ガス濃度センサ405が検出した水素濃度Hcに基づいて、水素濃度Hcが所定濃度β3以下であると判断し(ステップS230)、タイマTが所定時間tb3以上であると判断した場合に(ステップS232)、燃料電池100の運転継続をしないと判断し、フラグFbをセットする(ステップS234)。
前述の燃料電池100の非常時運転(図2中のステップS80)の場合には、燃料ガスが供給されないため、電力生成に応じて残留燃料ガス中の水素濃度Hcは低下する。この水素濃度Hcの低下に伴って、正常な電気化学反応が阻害され、過大な発熱を伴う異常な電気化学反応が増加し、燃料電池100の耐久信頼性を著しく低下させることとなる。つまり、燃料電池100の耐久信頼性を著しく低下させてしまう前段階では、水素濃度Hcが所定濃度β3以上である状態が所定時間tb3以上継続することとなる。
第6の実施例の運転継続判断処理では、燃料電池100の耐久信頼性が著しく低下する前段階として、燃料電池100内の残留燃料ガスの水素濃度Hcが所定濃度β3以下である状態が所定時間tb3以上継続することを燃料電池100の運転継続の可否の判断条件として、予め燃料電池100の耐久試験などにより得ておくことによって、燃料電池100の残留燃料ガスの水素濃度Hcに基づいて、燃料電池100の運転継続の可否を判断することができる。なお、第2ないし4の実施例における運転継続判断処理に、第6の実施例の運転継続判断処理を適用しても良い。
G.第7の実施例(継続判断処理):
次に、本発明の第7の実施例の燃料電池システム20の構成について説明する。第7の実施例の燃料電池システム20の構成は、図1に示した第1の実施例の燃料電池システム20の構成とほぼ同様である。ただし、電気自動車10の構成の説明を他の実施例にも用いるため、図1に示した燃料電池システム20は、ガス濃度センサ405およびバルブ開度センサ442,触媒温度センサ475を備えるが、第7の実施例においては、これらを必ずしも備える必要はない。
次に、第7の実施例の燃料電池システム20の動作について説明する。第7の実施例の燃料電池システム20の動作は、電源制御部800が実行する運転継続判断処理の詳細のみが異なる以外、第1の実施例の燃料電池システム20の動作と同様である。
次に、第7の実施例における電源制御部800がFC運転モード制御処理において行う運転継続判断処理(図2中のステップS60)の詳細について説明する。図11は、第7の実施例における運転継続判断処理を示すフローチャートである。第7の実施例の運転継続判断処理は、第1の実施例の運転継続判断処理と異なり、要求負荷が増加した際(例えば、運転者がアクセルを踏み込むことによって、スロットル開度TAが増加した際)の燃料電池100の出力電圧Vの電圧降下Vdに基づいて、電圧降下Vdが所定電圧β4以上となった場合に(ステップS240)、燃料電池100の運転継続をしないと判断しフラグFbをセットする(ステップS244)。
図12は、燃料電池100の電圧降下を示す説明図である。図12は、横軸に時間tをとり、縦軸に燃料電池100の出力電圧Vをとり、燃料電池100の電圧降下Vdを表す。図12中の二点鎖線TAは、スロットル開度を示し、タイミングt7でスロットル開度TAが増加した状態を表している。図12中の曲線Vnは、要求負荷が増加した際の燃料電池100の出力電圧Vの正常な推移を示す正常電圧曲線である。前述の図5中の定常I−V性能曲線C1が示すように、燃料電池100の特性は、出力電力の増加に伴って、出力電圧Vは低下し、出力電流Iは増加する。例えば、図12に示すように、タイミングt7のスロットル開度TAの増加によって要求負荷が増加すると、燃料電池100は、出力電圧V1より低い出力電圧V2で運転されることとなる。
燃料電池100において正常な電気化学反応が行われている場合には、正常電圧曲線Vnに沿って、出力電圧V1から出力電圧V2へ徐々に電圧が推移する。燃料電池100において正常な電気化学反応が阻害されている場合には、曲線Vaで示すように、電圧降下Vdが発生し、出力電圧V2で安定する前に出力電圧V2よりも出力電圧が降下する。燃料電池100において正常な電気化学反応が阻害された状態では、過大な発熱を伴う異常な電気化学反応が増加し、燃料電池100の耐久信頼性を著しく低下させることとなる。つまり、燃料電池100の耐久信頼性を著しく低下させてしまう前段階では、電圧降下Vdが増大する。
第7の実施例の運転継続判断処理では、燃料電池100の耐久信頼性が著しく低下する前段階として、電圧降下Vdが所定電圧β4以上となることを燃料電池100の運転継続の可否の判断条件として、予め燃料電池100の耐久試験などにより得ておくことによって、燃料電池100の出力電圧Vに基づいて、燃料電池100の運転継続の可否を判断することができる。なお、第2ないし4の実施例における運転継続判断処理に、第7の実施例の運転継続判断処理を適用しても良い。
H.第8の実施例(デッドエンドタイプ):
次に、本発明の第8の実施例の燃料電池システム21について説明する。図13は、第8の実施例の燃料電池システム21を搭載した電気自動車11の概略構成を示すブロック図である。なお、図1の中では、図面を見やすくするために、一部の制御線などは省略されている。第8の実施例の燃料電池システム21の構成は、燃料ガスを循環させるための装置である循環ポンプ430および循環流路490を備えていない点以外は、第1の実施例の燃料電池システム20の構成と同様である。つまり、第1の実施例の燃料電池システム20は、燃料ガスを循環させる、いわゆる、循環タイプのシステムであり、第8の実施例の燃料電池システム21は、燃料オフガスを循環させることなく排気する、いわゆる、デッドエンドタイプのシステムである。第8の実施例の燃料電池システム21の動作は、循環ポンプ430に関する処理がない点以外は、第1の実施例の燃料電池システム20の動作と同様である。
第8の実施例の燃料電池システム21によれば、第1の実施例と同様の効果を得ることができる。なお、第8の実施例の燃料電池システムの開故障判断処理に、第2ないし4の実施例の開故障判断処理を適用しても良いし、第8の実施例の燃料電池システムの継続判断処理に、第5ないし7の実施例の継続判断処理を適用しても良い。
I.その他の実施形態:
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこうした実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において様々な形態で実施し得ることは勿論である。例えば、本実施例では、燃料電池100の水素供給源として水素タンク200を用いるが、この水素供給源としては、水素を吸蔵する水素吸蔵合金を備えた水素吸蔵合金タンクを用いても良いし、メタノールやメタン,ガソリンなどの燃料を改質して燃料ガスを供給する改質装置を用いても良い。なお、これらの他の水素供給源を用いた場合には、燃料ガス供給流路300やアノード排気流路400,循環流路490などを、水素供給源に対応した形態に変更したとしても、本発明を適用することができる。
また、開故障判断に基づいて閉弁するバルブは、出口シャットバルブ410に限るものではなく、アノード排気流路400に設けられた排気シャットバルブ440以外のバルブであれば良い。
また、開故障判断処理においては、アノード排気流路400の圧力、コンバスタ470の触媒温度Ct、排気シャットバルブ440のバルブ開度、排気シャットバルブ440の開閉を制御する開閉指示信号のうち少なくとも1つに基づいて、開故障の判断を行うこととしても良い。この開故障判断処理では、開閉指示信号に基づく場合には、排気シャットバルブ440の制御系に起因する開故障を判断することができる。また、複数の判断条件を用いて少なくとも1つに該当する際に開故障であると判断する場合には、一部のセンサなどが故障していたとしても確実に開故障の判断を行うことができる。また、少なくとも2つの判断条件の組み合わせによって開故障を判断する場合には、判断精度を向上させることができる。
また、継続判断処理においては、燃料電池100のI−V性能、残留燃料ガスの窒素濃度Nc、残留燃料ガスの水素濃度Hc、電圧降下Vdのうち少なくとも1つに基づいて、運転継続の判断を行うこととしても良い。この継続判断処理では、複数の判断条件を用いて少なくとも1つに該当する際に運転継続不可であると判断する場合には、一部のセンサなどが故障していたとしても確実に運転継続の判断を行うことができる。また、少なくとも2つの判断条件の組み合わせによって運転継続を判断する場合には、判断精度を向上させることができる。
また、本実施例では、希釈容器450やコンバスタ470を備えたシステムを示したが、これらの装置を持たないシステムに本発明を適用することができることは勿論である。また、本発明の適用は、電気自動車に搭載された燃料電池システムに限るものではなく、電力を動力源とする船舶などに搭載された燃料電池システムや、家庭用燃料電池などに適用することも可能である。
本発明の実施例である燃料電池システム20を搭載した電気自動車10の概略構成を示すブロック図である。 電源制御部800のFC運転モード制御処理を示すフローチャートである。 第1の実施例における開故障判断処理を示すフローチャートである。 第1の実施例における継続判断処理を示すフローチャートである。 燃料電池100のI−V性能の低下を示す説明図である。 第2の実施例における開故障判断処理を示すフローチャートである。 第3の実施例における開故障判断処理を示すフローチャートである。 第4の実施例における開故障判断処理を示すフローチャートである。 第5の実施例における運転継続判断処理を示すフローチャートである。 第6の実施例における運転継続判断処理を示すフローチャートである。 第7の実施例における運転継続判断処理を示すフローチャートである。 燃料電池100の電圧降下を示す説明図である。 第8の実施例の燃料電池システム21を搭載した電気自動車11の概略構成を示すブロック図である。
符号の説明
10,11...電気自動車
20,21...燃料電池システム
100...燃料電池
200...水素タンク
300...燃料ガス供給流路
310...タンクシャットバルブ
315...供給圧力センサ
320,340...減圧バルブ
330...熱交換器
360...入口シャットバルブ
400...アノード排気流路
405...ガス濃度センサ
410...出口シャットバルブ
430...循環ポンプ
435...上流圧力センサ
440...排気シャットバルブ
442...バルブ開度センサ
445...下流圧力センサ
450...希釈容器
460...気液分離器
470...コンバスタ
475...触媒温度センサ
490...循環流路
495...逆止弁
500...酸化ガス供給流路
510...エアクリーナ
520...エアポンプ
530...加湿器
600...カソード排気流路
700...電気配線
710...スイッチ
720...電圧センサ
730...電流センサ
780...DC/DCコンバータ
790...二次電池
800...電源制御部
910...駆動インバータ
920...駆動モータ
930...駆動系伝達装置
940...スロットル開度センサ

Claims (7)

  1. 水素を含む燃料ガスの電気化学反応によって電力を生成する燃料電池を運転する燃料電池システムであって、
    前記燃料電池から排出された前記反応後の燃料ガスである燃料オフガスを、前記燃料電池から大気中に導き排気する排気流路と、
    前記排気流路に設けられ、開閉によって前記燃料オフガスの大気中への排気を調節する排気バルブと、
    前記排気流路の状態に基づいて、前記排気バルブが開故障であるか否かを判断する故障判断手段と、
    前記故障判断手段によって前記排気バルブが開故障であると判断された際に、前記水素燃料オフガスが大気中へ排気されることを阻止する排気阻止手段と
    を備えた燃料電池システム。
  2. 請求項1記載の燃料電池システムであって、
    前記故障判断手段は、
    前記排気流路内の圧力、
    前記排気流路に設けられ触媒を用いて前記燃料オフガスに含まれる水素を燃焼させるコンバスタの触媒温度、
    前記排気バルブのバルブ開度、
    前記排気バルブの開閉を制御する開閉指示信号
    のうち少なくとも1つに基づいて、前記排気バルブが開故障であるか否かを判断する手段である
    燃料電池システム。
  3. 請求項1または2記載の燃料電池システムであって、
    前記排気流路に設けられ、閉弁によって前記燃料オフガスの流動を遮断可能な遮断バルブを備え、
    前記排気阻止手段は、前記故障判断手段によって前記排気バルブが開故障であると判断された際に、前記遮断バルブを閉弁させることによって、前記燃料オフガスが大気中へ排気されることを阻止する手段である
    燃料電池システム。
  4. 請求項1ないし3のいずれか記載の燃料電池システムであって、
    前記排気阻止手段が前記燃料オフガスの排気を阻止した際の前記燃料電池の状態に基づいて、前記燃料電池における電力生成を継続するか否かを判断する継続判断手段と、
    前記継続判断手段によって前記燃料電池における電力生成を継続しないと判断された際に、前記燃料電池の運転を停止する運転停止手段と
    を備えた燃料電池システム。
  5. 請求項4記載の燃料電池システムであって、
    前記継続判断手段は、
    前記燃料電池の出力電圧および出力電流の間の関係、
    前記燃料電池内部における前記燃料ガスの窒素濃度、
    前記燃料電池内部における前記燃料ガスの水素濃度、
    前記燃料電池の電圧降下
    のうち少なくとも1つに基づいて、前記燃料電池の電力生成を継続するか否かを判断する手段である
    燃料電池システム。
  6. 水素を含む燃料ガスの電気化学反応によって電力を生成する燃料電池の運転方法であって、
    前記燃料電池から排出された前記反応後の燃料ガスである燃料オフガスを前記燃料電池から大気中に導き排気する排気流路の状態に基づいて、前記排気流路に設けられ開閉によって前記燃料オフガスの大気中への排気を調節する排気バルブが、開故障であるか否か判断する工程と、
    前記排気バルブが開故障であると判断した際に、前記燃料オフガスが大気中へ排気されることを阻止する工程と
    を備えた燃料電池の運転方法。
  7. 請求項6記載の燃料電池の運転方法であって、
    前記排気バルブが開故障であるとの判断によって前記燃料オフガスの排気を阻止した際の前記燃料電池の状態に基づいて、前記燃料電池における電力生成を継続するか否かを判断する工程と、
    前記燃料電池における電力生成を継続しないと判断した際に、前記燃料電池の運転を停止する工程と
    を備えた燃料電池の運転方法。
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