JP2002158020A - 発電装置 - Google Patents

発電装置

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JP2002158020A
JP2002158020A JP2000352067A JP2000352067A JP2002158020A JP 2002158020 A JP2002158020 A JP 2002158020A JP 2000352067 A JP2000352067 A JP 2000352067A JP 2000352067 A JP2000352067 A JP 2000352067A JP 2002158020 A JP2002158020 A JP 2002158020A
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Japan
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hydrogen
gas
flow path
power generation
power generator
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JP2000352067A
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English (en)
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Seiji Shiraishi
誠司 白石
Atsuo Yamada
淳夫 山田
Hisashi Kajiura
尚志 梶浦
Ryuichiro Maruyama
竜一郎 丸山
Takahiro Nakamura
享弘 中村
Terubumi Miyakoshi
光史 宮腰
Hiroshi Miyazawa
弘 宮沢
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 発電の開始および停止の制御が容易な発電装
置を提供する。 【解決手段】 水素電極13と、酸素電極14と、水素
電極13及び酸素電極14間に設けられたプロトン伝導
体膜15と、水素電極13側に設けられたガス流路24
と、酸素電極14側に設けられたガス流路25とを備
え、ガス流路24に水素ガスが供給されるとともに、ガ
ス流路25に空気が供給されることによって、発電を行
う発電装置であって、さらに、ガス流路24および25
の少なくとも一方を遮断する遮断手段を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発電装置に関し、
さらに詳細には、発電の開始および停止の制御が容易な
発電装置に関する。
【0002】
【従来の技術】産業革命以後、自動車などのエネルギー
源としてはもちろん、電力製造などのエネルギー源とし
て、ガソリン、軽油などの化石燃料が広く用いられてき
た。この化石燃料の利用によって、人類は飛躍的な生活
水準の向上や産業の発展などの利益を享受することがで
きたが、その反面、地球は深刻な環境破壊の脅威にさら
され、さらに、化石燃料の枯渇の虞が生じてその長期的
な安定供給に疑問が投げかけられる事態となりつつあ
る。
【0003】そこで、水素は、水に含まれ、地球上に無
尽蔵に存在している上、物質量あたりに含まれる化学エ
ネルギー量が大きく、また、エネルギー源として使用す
るときに、有害物質や地球温暖化ガスなどを放出しない
などの理由から、化石燃料に代わるクリーンで、かつ、
無尽蔵なエネルギー源として、近年、大きな注目を集め
るようになっている。
【0004】ことに、近年は、水素エネルギーから電気
エネルギーを取り出すことができる電気エネルギー発生
装置の研究開発が盛んにおこなわれており、大規模発電
から、オンサイトな自家発電、さらには、自動車用電源
としての応用が期待されている。
【0005】水素エネルギーから、電気エネルギーを取
り出すための電気エネルギー発生装置、すなわち、燃料
電池は、水素が供給される水素電極と、酸素が供給され
る酸素電極とを有している。水素電極に供給された水素
は、触媒の作用によって、プロトン(陽子)と電子に解
離され、電子は水素電極の集電体で集められ、他方、プ
ロトンは酸素電極に運ばれる。水素電極において集めら
れた電子は、負荷を経由して、酸素電極に運ばれる。一
方、酸素電極に供給された酸素は、触媒の作用により、
水素電極から運ばれたプロトンおよび電子と結合して、
水を生成する。このようにして、水素電極と酸素電極と
の間に起電力が生じ、負荷に電流が流れる。
【0006】かかる燃料電池は、水素および酸素によっ
て発電が可能であるため、ポータブル機器用の電源とし
ても好適である。
【0007】すなわち、現在、ポータブル機器用の電源
として、一般的に用いられているのは、アルカリ電池、
マンガン電池に代表される1次電池や、ニッケルカドミ
ウム電池、ニッケル水素電池、リチウムイオン電池に代
表される2次電池であり、これらはいずれも、閉じた空
間内で化学反応が完結する化学電池であることから、こ
れを構成する種々の要素、たとえば、正極材料、負極材
料、セパレータ、電解液、安全装置およびこれらを密閉
する密閉容器などは、一体不可分的に構成されている。
【0008】したがって、ポータブル機器の電源として
化学電池を用いた場合、電池残量がなくなると、電池自
体を交換する必要があり、その一部のみを補充すること
はできないため、電池切れを防止するためには、ユーザ
は多くの電池を携帯する必要がある。
【0009】これに対して、ポータブル機器の電源に燃
料電池を用いた場合には、燃料となる水素および酸素
を、外部から供給するだけで、発電をすることが可能で
あるから、燃料電池の本体をポータブル機器側に設け、
ユーザが水素を随時補給することによって、ユーザは、
燃料電池の全てを複数個持ち運ぶ必要はなく、燃料電池
の本体を一つだけを持ち運べば良い。したがって、ユー
ザの利便性は非常に高くなる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、燃料電
池は化学電池とは異なり、発電を開始させたり、停止さ
せたりするための制御が必要である。
【0011】また、水素電極側に設けられた水素ガス流
路は、空気などの不純物ガスが侵入しないよう密閉され
ているが、密閉されているが故に、一旦、不純物ガスが
侵入すると、これを排出することができなかった。この
ため、水素電極に供給される水素ガスの純度が徐々に低
下し、発電効率が低下するという問題があった。
【0012】したがって、本発明の目的は、発電の開始
および停止の制御が容易な発電装置を提供することにあ
る。
【0013】また、本発明の他の目的は、水素電極に供
給される水素ガスの純度を向上させ、これにより、発電
効率が向上された発電装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明のかかる目的は、
第1の電極および第2の電極と、前記第1の電極および
前記第2の電極間に設けられた電解質膜と、前記第1の
電極の側に設けられた第1のガス流路と、前記第2の電
極の側に設けられた第2のガス流路とを備え、前記第1
のガス流路に第1のガスが供給されるとともに、前記第
2のガス流路に第2のガスが供給されることによって、
発電を行う発電装置であって、前記第1のガス流路およ
び前記第2のガス流路の少なくとも一方を遮断する遮断
手段を備えたことを特徴とする発電装置によって達成さ
れる。
【0015】本発明によれば、第1のガス流路および第
2のガス流路の少なくとも一方を遮断する遮断手段を備
えているので、これによって、第1のガス流路および第
2のガス流路の少なくとも一方を遮断することにより、
容易に発電を停止させることができる。
【0016】本発明の好ましい実施態様においては、前
記第1のガスが水素ガスである。
【0017】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記第2のガスが酸素ガスである。
【0018】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記遮断手段が、前記第1のガス流路を遮断する第
1の遮断部と、前記第2のガス流路を遮断する第2の遮
断部とを有している。
【0019】本発明の前記目的はまた、水素吸蔵材料を
有する水素供給源と、発電部と、前記水素供給源より供
給される水素ガスを前記発電部に導くガス流路と、前記
ガス流路に設けられた開閉可能なバルブとを備えたこと
を特徴とする発電装置によって達成される。
【0020】本発明によれば、水素ガスを導くガス流路
に、バルブが設けられているので、これを操作すること
によって、発電の開始および停止を容易に制御すること
が可能となる。
【0021】本発明の好ましい実施態様においては、前
記水素供給源が、前記発電部に対して着脱可能に構成さ
れた水素カートリッジによって構成される。
【0022】本発明の好ましい実施態様によれば、水素
カートリッジを交換するだけで引き続き、発電を継続さ
せることができる。このため、かかる発電装置をポータ
ブル機器の電源として用いる場合、ユーザは、発電部自
体を、複数持ち運ぶ必要はなく、水素カートリッジのみ
をいくつか持ち運ぶことによって、当該ポータブル機器
を長時間にわたって、使用することが可能となる。
【0023】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記水素カートリッジが前記発電部から取り外され
ると、前記バルブが自動的に閉状態となるよう構成され
ている。
【0024】本発明のさらに好ましい実施態様によれ
ば、水素カートリッジが発電部から取り外されると、バ
ルブが自動的に閉状態となるように構成されているの
で、ユーザの利便性が向上するとともに、取り扱いの安
全性が確保される。
【0025】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記水素カートリッジが前記発電部に装着される
と、前記バルブが自動的に開状態となるよう構成されて
いる。
【0026】本発明のさらに好ましい実施態様によれ
ば、水素カートリッジが発電部に装着されると、バルブ
が自動的に開状態となるよう構成されているから、ユー
ザの利便性がさらに向上する。
【0027】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記発電部が、少なくとも、前記水素供給源より供
給される水素ガスの圧力を調整するレギュレータと、前
記レギュレータにより圧力が調整された水素ガスを用い
て発電を行う発電部本体とを備えている。
【0028】本発明のさらに好ましい実施態様によれ
ば、水素カートリッジより供給される水素ガスの圧力を
調整するレギュレータを備えているので、最適な圧力の
水素ガスを発電部本体へ供給することが可能となる。
【0029】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、発電装置は、さらに、前記ガス流路に設けられた逆
流防止手段を備えている。
【0030】本発明のさらに好ましい実施態様によれ
ば、発電装置が、さらに、発電部から水素供給源へのガ
スの逆流を阻止する逆流防止手段を備えているから、本
来、発電部へ流れるべき水素ガスが逆流することがな
く、取り扱いの安全性が確保される。
【0031】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記逆流防止手段が、逆止弁によって構成される。
【0032】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記水素カートリッジには、前記発電部へ水素ガス
を供給するためのガス供給端が設けられており、前記ガ
ス供給端は、前記水素カートリッジが前記発電部から取
り外されると、前記水素カートリッジの内部と前記水素
カートリッジの外部とを遮断するように構成されてい
る。
【0033】本発明のさらに好ましい実施態様によれ
ば、水素カートリッジが発電部から取り外されると、水
素カートリッジの内部と外部とが遮断されるので、ユー
ザが水素カートリッジを発電装置から取り外した場合
に、水素カートリッジから水素ガスが漏れたり、逆に水
素カートリッジの内部に空気などが侵入したりすること
がない。このため、ユーザによる取り扱いの安全性が確
保される。
【0034】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記ガス供給端に、前記発電部から前記水素カート
リッジへのガスの逆流を阻止する逆流防止手段が設けら
れている。
【0035】本発明のさらに好ましい実施態様によれ
ば、ガス供給端に、逆流防止手段が設けられているの
で、発電部から水素カートリッジへのガスの逆流が確実
に防止される。
【0036】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記発電部が、ポータブル機器に一体的に設けられ
ている。
【0037】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記水素吸蔵材料が、水素吸蔵合金からなる。
【0038】本発明の別の好ましい実施態様において
は、前記水素吸蔵材料が、炭素質水素吸蔵材料からな
る。
【0039】本発明の前記目的はまた、水素電極と、酸
素電極と、前記水素電極と前記酸素電極との間に設けら
れた電解質膜と、前記水素電極側に設けられた第1のガ
ス流路と、前記酸素電極側に設けられた第2のガス流路
と、前記第1のガス流路に水素ガスを供給する水素ガス
供給手段と、前記第1のガス流路内の不純物ガスを除去
する不純物ガス除去手段とを備えたことを特徴とする発
電装置によって達成される。
【0040】本発明によれば、第1のガス流路内の不純
物ガスを除去する不純物ガス除去手段を備えているの
で、第1のガス流路内の水素ガス純度を高く保つことが
可能となり、これによって、発電効率を向上させること
が可能となる。
【0041】本発明の好ましい実施態様においては、前
記不純物ガス除去手段が、前記第1のガス流路に設けら
れた開閉機構を有し、前記開閉機構が開状態となると、
前記第1のガス流路が大気に開放されるように構成され
ている。
【0042】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記開閉機構が、手動により操作可能に構成されて
いる。
【0043】本発明の別の好ましい実施態様において
は、前記開閉機構が、発電の開始に応答して、一定時
間、前記開状態とされるように構成されている。
【0044】本発明のさらに別の好ましい実施態様にお
いては、前記開閉機構が、一定期間おきに、前記開状態
とされるように構成されている。
【0045】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記不純物ガス除去手段が、さらに、前記開閉機構
を閉状態に付勢する付勢手段を有している。
【0046】本発明のさらに好ましい実施態様によれ
ば、付勢手段が設けられているから、通常時には開閉機
構を閉状態に保つことが可能となる。
【0047】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記付勢手段がバネによって構成されている。
【0048】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、発電装置は、さらに、前記第1のガス流路および第
2のガス流路の少なくとも一方を遮断する遮断手段を備
えている。
【0049】本発明において、水素電極および酸素電極
は、電極基体に加えて、触媒層を備えていることが好ま
しく、本発明において使用可能な触媒としては、白金、
白金合金、パラジウム、マグネシウム、チタン、マンガ
ン、ランタン、バナジウム、ジルコニウム、ニッケル−
ランタン合金、チタン−鉄合金、イリジウム、ロジウ
ム、金などが挙げられるが、これらの中では、白金およ
び白金合金が、好ましく使用される。
【0050】本発明において、電解質膜が、水素ガスの
透過を防止するとともに、プロトンを透過させるプロト
ン伝導体膜によって構成されていることが好ましく、プ
ロトン伝導体膜を形成する材料は、特に限定されるもの
ではないが、炭素を主成分とする炭素質材料を母体と
し、これに、プロトン解離性の基が導入されてなる材料
を用いることが好ましい。なお、本明細書において、
「プロトン解離性の基」とは、「プロトンが電離により
離脱し得る官能基」を意味するものである。
【0051】本発明において、プロトン伝導体膜を形成
する炭素質材料としては、炭素を主成分とするものであ
れば、任意の材料を使用することができるが、プロトン
解離性の基を導入した後に、イオン導電性が電子伝導性
よりも大であることが必要である。ここに、母体となる
炭素質材料としては、具体的には、炭素原子の集合体で
ある炭素クラスターや、カーボンチューブを含む炭素質
材料を挙げることができる。
【0052】本発明において、プロトン伝導体膜の母体
となる炭素クラスターとしては、たとえば、フラーレン
や、フラーレン構造の少なくとも一部に開放端を持つも
の、ダイヤモンド構造を持つものなどが好適であるが、
これらに限らず、プロトン解離性の基を導入した後に、
イオン導電性が電子伝導性よりも大であるものであれ
ば、いかなるものであってもよい。
【0053】本発明において、水素吸蔵材料は、特に限
定されるものではないが、水素吸蔵材料として、水素吸
蔵合金あるいは炭素質水素吸蔵材料を好ましく使用する
ことができる。水素吸蔵合金の材料は、特に限定される
ものではないが、LaNiが好ましく用いることがで
き、炭素質水素吸蔵材料も、特に限定されるものではな
いが、フラーレン、カーボンナノファイバー、カーボン
ナノチューブ、炭素スス、ナノカプセル、バッキーオニ
オン、カーボンファイバーなどを好ましく使用すること
ができる。
【0054】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいて、本発
明の好ましい実施態様につき、詳細に説明を加える。
【0055】図1は、本発明の好ましい実施態様にかか
る発電装置1の概略的構成を示すブロック図である。
【0056】図1に示されるように、本実施態様にかか
る発電装置1は、実際に、発電が行われる発電部本体2
と、燃料となる水素が封入された水素カートリッジ3
と、水素カートリッジ3より供給される水素の圧力を調
整して、発電部本体2に供給するレギュレータ4と、水
素カートリッジ3とレギュレータ4との間の水素供給路
に設けられた逆止弁5およびバルブ6と、レギュレータ
4と発電部本体2との間の水素供給路に設けられた逆止
弁7とを備えている。逆止弁5は、バルブ6から水素カ
ートリッジ3へ向かうガスの流れを阻止する弁であり、
逆止弁7は、発電部本体2からレギュレータ4へ向かう
ガスの流れを阻止する弁である。また、バルブ6は、手
動操作が可能な制御弁を有し、これを閉じることによっ
て、ガスの供給を停止させることができるように構成さ
れている。
【0057】発電装置1を構成するこれら要素のうち、
発電部本体2、レギュレータ4、逆止弁5、バルブ6お
よび逆止弁7によって、発電部8が構成され、水素カー
トリッジ3と発電部8とは着脱可能に構成されている。
【0058】発電部8は、発電部本体2より供給される
電力を利用する機器、たとえば、携帯用のラジオ、ヘッ
ドホンステレオ、携帯電話、携帯用のパーソナルコンピ
ュータなどのポータブル機器と一体的に設けることがで
きる。以下、本実施態様にかかる発電装置1より供給さ
れる電力を利用する機器を「利用機器」と呼ぶ。
【0059】発電部本体2は、水素ガスが供給される水
素ガス導入口9および酸素ガス(空気)が供給される空
気導入口10を備え、水素ガス導入口9より導入された
水素と、空気導入口10より導入された空気に含まれる
酸素とを化合させることによって、正極リード11と負
極リード12との間に、所望の起電力を生じさせるよう
に構成されている。正極リード11と負極リード12と
の間に生じる電力は、利用機器に供給される。
【0060】図2は、発電部本体2の構造を概略的に示
す略断面図である。
【0061】図2に示されるように、発電部本体2は、
燃料電極である水素電極13と、酸素電極14と、水素
電極13および酸素電極14に挟持された電解質膜であ
るプロトン伝導体部15と、筐体である固定ブロック1
6と、水素電極13側に設けられた第1の可動ブロック
17と、酸素電極14側に設けられた第2の可動ブロッ
ク18と、第1の可動ブロック17を図2に示される位
置に付勢するバネ19とを備えている。
【0062】水素電極13は、繊維状カーボン集合体か
らなる電極基体20と、その表面に形成された触媒層2
1によって構成され、同様に、酸素電極14は、繊維状
カーボン集合体からなる電極基体22と、その表面に形
成された触媒層23によって構成されている。触媒の種
類としては、白金、白金合金、パラジウム、マグネシウ
ム、チタン、マンガン、ランタン、バナジウム、ジルコ
ニウム、ニッケル−ランタン合金、チタン−鉄合金、イ
リジウム、ロジウム、金などが使用可能であるが、白金
および白金合金が、好ましく、使用される。
【0063】また、図2に示されるように、酸素電極1
4の電極基体22からは、正極リード11が導出され、
水素電極13の電極基体20からは、負極リード12が
導出されており、これらの正極リード11および負極リ
ード12は、利用機器の電源に接続されている。
【0064】図2に示されるように、固定ブロック16
には、水素電極13に水素ガスを供給するための流路2
4および酸素電極14に酸素を供給するための流路25
が形成されており、水素ガス導入口9から、導入された
水素ガスは、流路24を流れて、水素電極13に達し、
空気導入口10から、導入された空気は、流路25を流
れて、これに含まれる酸素ガスが酸素電極14に達す
る。
【0065】また、流路24および25を流れるガス
は、それぞれ、排出口26および27より排出可能に構
成されている。すなわち、流路24を流れる水素ガス
は、第1の可動ブロック17の位置に応じて、排出口2
6からの排出が阻止され、あるいは、排出され、流路2
5を流れる空気は、第2の可動ブロック18の位置に応
じて、空気導入口10および排出口27を介した通気の
排出が阻止され、あるいは、排出される。第1の可動ブ
ロック17および第2の可動ブロック18の操作につい
ては後述する。
【0066】水素ガス導入口9から流路24に供給され
た水素ガスは、繊維状カーボン集合体からなる電極基体
20を介して、その表面に形成された触媒層21に達
し、触媒作用によって、プロトンと電子とに解離され
る。このうち、電子は、電極基体20を経由して、負極
リード12へ移動し、図示しない利用機器へ供給され、
一方、プロトンは、プロトン伝導体部15を経由して、
酸素電極14の側に移動する。
【0067】一方、空気導入口10から流路25に供給
された空気に含まれる酸素ガスは、繊維状カーボン集合
体からなる電極基体22を介して、その表面に形成され
た触媒層23に達し、触媒作用によって、プロトン伝導
体部15より供給されるプロトンおよび正極リード11
を介して、負荷より供給される電子と結合して、水を生
成する。このようにして、所望の起電力が取り出され
る。
【0068】ここに、プロトン伝導体部15は、水素ガ
スの透過を防止するとともに、プロトンを透過させる膜
であり、その材料は特に限定されないが、炭素を主成分
とする炭素質材料を母体とし、これにプロトン解離性の
基が導入されてなる材料を用いることが好ましい。な
お、本明細書において、「プロトン解離性の基」とは、
「プロトンが電離により離脱し得る官能基」を意味する
ものである。
【0069】また、プロトン伝導体部15の母体となる
炭素質材料には、炭素を主成分とするものであれば、任
意の材料を使用することができるが、プロトン解離性の
基を導入した後に、イオン導電性が電子伝導性よりも大
であることが必要である。ここに、母体となる炭素質材
料としては、具体的には、炭素原子の集合体である炭素
クラスターや、カーボンチューブを含む炭素質材料を挙
げることができる。
【0070】炭素クラスターには種々のものがあるが、
フラーレンや、フラーレン構造の少なくとも一部に開放
端を持つもの、ダイヤモンド構造を持つものなどが好適
である。これらに限らず、プロトン解離性の基を導入し
た後に、イオン導電性が電子伝導性よりも大であるもの
であれば、いかなるものであってもよいことはいうまで
もない。
【0071】プロトン伝導体部15の母体となる炭素質
材料としては、フラーレンを選択することが最も好まし
く、これに、プロトン解離性の基、たとえば、OH基、
−OSOH基、−COOH基、−SOH基、−OP
O(OH)基が導入された材料をプロトン伝導体部3
の材料として用いることが好ましい。
【0072】次に、水素カートリッジ3について説明す
る。
【0073】図3(a)は、水素カートリッジ3の外観
を示す略斜視図であり、図3(b)は、水素カートリッ
ジ3の内部構造を示す略断面図である。
【0074】図3(a)および(b)に示されるよう
に、水素カートリッジ3は、本体28と、蓋29と、本
体28および蓋29とを開閉可能に固定する蝶番30
と、水素ガスを発電部8に供給する逆止弁付きノズル3
1とを備えている。
【0075】図3(b)に示されるように、本体28に
は、水素吸蔵材料32が充填されている。水素吸蔵材料
としては、水素吸蔵合金若しくは炭素質水素吸蔵材料を
用いることができる。水素吸蔵合金としては、特に限定
されるものではないが、LaNiを好ましく用いるこ
とができ、炭素質水素吸蔵材料も、特に限定されるもの
ではないが、フラーレン、カーボンナノファイバー、カ
ーボンナノチューブ、炭素スス、ナノカプセル、バッキ
ーオニオン、カーボンファイバーなどを好ましく用いる
ことができる。
【0076】このような水素吸蔵材料32は、用いられ
る材料の種類によって異なる所定の圧力以上の圧力を有
する水素ガスを供給することによって、これを吸蔵する
ことが可能であり、吸蔵された水素ガスは、用いられる
材料の種類によって異なる所定の圧力(水素放出平衡
圧)以下になると、放出される。一般に、水素放出平衡
圧は1気圧以上であることが多く、典型的には、5ない
し10気圧である。
【0077】本体28には、さらに、水素吸蔵材料32
より放出される水素ガスの流路33が形成されており、
水素ガスの流路33は、逆止弁付きノズル31によっ
て、終端されている。また、流路33には、コップ状の
フィルタ部材34が配置されている。
【0078】一方、蓋29には、水素吸蔵材料32から
放出される水素ガスを、流路33に導くための流路35
が設けられており、これによって、蓋29が閉じられた
状態においては、水素吸蔵材料32から放出される水素
ガスは、外部に漏れることなく、流路33へ供給される
ことになる。
【0079】水素吸蔵材料32へ水素ガスを補充する場
合には、蓋29を開き、この状態において、水素吸蔵材
料32へ水素ガスを吸蔵させる。
【0080】このような構成からなる水素カートリッジ
3が発電部8に装着されると、水素カートリッジ3を構
成する逆止弁付きノズル31と発電部8を構成する逆止
弁5とが連結され、これにより、水素吸蔵材料32より
放出される水素ガスが、逆止弁付きノズル31を介して
発電部8へ送られる。
【0081】一方、水素カートリッジ3が発電部8から
取り外されると、逆止弁付きノズル31は、流路33と
外部とを完全に遮断し、これにより、流路33に存在す
る水素ガスの放出が阻止されるとともに、流路33への
ガスの流入が阻止される。
【0082】ここに、水素吸蔵材料32がLaNi
どの水素吸蔵合金からなる場合、水素ガスの吸蔵および
放出を繰り返すことによって、徐々に合金が微粉化し、
飛散する。また、水素吸蔵材料32がフラーレンやカー
ボンナノファイバーなどからなる炭素質水素吸蔵材料か
らなる場合には、それ自体が非常に微細であるため、飛
散しやすい。このようにして微粉化した合金や炭素質水
素吸蔵材料が水素カートリッジ3の外部にまで飛散する
と、水素ガスの流路に存在する各種の要素、たとえば、
レギュレータ4や逆止弁5を汚染するおそれがあり、水
素電極13に達すれば、発電効率を低下させる危険性が
ある。そこで、本実施態様においては、水素カートリッ
ジ3の水素ガスの流路33に、フィルタ部材34が設
け、微粉化した合金や炭素質水素吸蔵材料が水素カート
リッジ3の外部に飛散することを防止している。
【0083】レギュレータ4は、上述の通り、水素カー
トリッジ7より供給される水素の圧力を調整して、これ
を、発電部本体2の水素ガス導入口9へ供給する役割を
果たす。すなわち、水素吸蔵材料32の水素放出平衡圧
は、上述の通り、1気圧以上であることが多く、典型的
には、5〜10気圧であることから、このような高圧の
水素ガスが発電部本体2に導入されると、発電部本体2
を破損するおそれがある。このため、このような高圧の
水素ガスが、レギュレータ4によって大気圧に近い圧
力、たとえば、約1.3気圧程度に調整され、圧力が調
整された水素ガスが発電部本体2の水素ガス導入口9へ
供給されるように構成されている。
【0084】図4は、水素カートリッジ3が発電部8か
ら取り外された状態(非装着状態)における発電部本体
2の状態を概略的に示す略断面図である。
【0085】水素カートリッジ3が発電部8から取り外
された状態(非装着状態)においては、第2の可動ブロ
ック18が、図4に示される位置に配置される。
【0086】第2の可動ブロック18が、図4に示され
る位置に配置されると、空気導入口10および排出口2
7は閉塞され、これによって、流路25は密閉状態とな
る。このため、水素カートリッジ3が発電部8から取り
外された状態においては、酸素電極14には新しい空気
が供給されないのみならず、ゴミやホコリなどの異物の
侵入が阻止される。
【0087】次いで、この状態から、十分な水素ガスが
水素吸蔵材料32に吸蔵された状態の水素カートリッジ
3が、発電部8に装着されると、水素カートリッジ3に
設けられた逆止弁付きノズル31と、発電部8に設けら
れた逆止弁5とが連結され、水素吸蔵材料32から放出
される水素ガスが、発電部8へ流入可能となる(装着状
態)。このとき、バルブ6が閉状態となっていれば、そ
の制御弁を開き、水素ガスをレギュレータ4へ流入させ
る。
【0088】レギュレータ4へ送られた水素ガスは、レ
ギュレータ4の機能によって、大気圧に近い圧力に調整
される。たとえば、水素カートリッジ3より供給される
水素ガスの圧力が5〜10気圧であれば、レギュレータ
4はこれを約1.3気圧程度に減圧する。
【0089】このようにして圧力が調整された水素ガス
は、逆止弁7を介して、発電部本体2に供給され、発電
部本体2内に設けられた水素電極13に達する。
【0090】この間、ユーザは、第2の可動ブロック1
8を操作して、これを、図2に示される位置に移動させ
る。第2の可動ブロック18が、図2に示される位置に
移動されると、空気導入口10および排出口27が開放
され、これにより、流路25には新しい空気が流入する
ことになる。流路25に流入した空気に含まれる酸素ガ
スは、酸素電極14に達する。
【0091】したがって、発電部本体2は発電状態とな
り、正極リード11と負極リード12との間には、所定
の起電力が生じる。上述の通り、正極リード11および
負極リード12は、利用機器の電源に接続されているの
で、これによって、利用機器を動作させることが可能と
なる。
【0092】このようにして利用機器を動作させると、
当然ながら、水素カートリッジ3の水素吸蔵材料32に
吸蔵された水素の残量は徐々に減少し、やがては、水素
の残量がゼロになる。したがって、引き続き利用機器を
動作させたい場合には、ユーザは、水素吸蔵材料32に
吸蔵された水素の残量がゼロになる前に、当該水素カー
トリッジ3を発電部8から外し、十分な水素ガスが水素
吸蔵材料32に吸蔵された別の水素カートリッジ3を装
着すればよい。
【0093】ここに、水素カートリッジ3を発電部8か
ら取り外しても、水素カートリッジ3側には、逆止弁付
きノズル31が設けられており、水素カートリッジ3内
の流路33と外部とは完全に遮断されるため、流路33
に存在する水素ガスが外部に放出されたり、外部から流
路33へ空気などが流入することはない。
【0094】一方、発電部8側にも、逆止弁5が設けら
れているため、レギュレータ4の内部に残留している水
素ガスが、外部に放出されることはない。すなわち、水
素カートリッジ3から供給される水素ガスの圧力が5〜
10気圧であるとすれば、レギュレータ4の入り口近傍
における水素ガスの圧力も、これと同様の高い圧力とな
るが、バルブ6が閉じられることなく、水素カートリッ
ジ3が取り外された場合にも、逆止弁5が存在するた
め、かかる高圧の水素ガスが外部に放出されることが確
実に防止される。
【0095】さらに、逆止弁7が設けられているため、
発電部本体2の内部に残留している水素ガスがレギュレ
ータ4へ逆流することも確実に防止される。
【0096】次に、発電部本体2による発電を停止させ
る操作について、説明を加える。
【0097】発電部本体2による発電を停止させるため
には、水素電極13への水素ガスの供給を絶つか、酸素
電極14への空気の供給を絶てばよく、本実施態様にか
かる発電装置1は、いずれの方法によっても、発電を停
止させることができるように構成されている。
【0098】すなわち、水素電極13への水素ガスの供
給を絶つことによって、発電を停止させる場合には、ユ
ーザは、バルブ6に設けられた制御弁を閉じればよい。
バルブ6が閉じられると、水素カートリッジ3からの水
素ガスの供給が停止されるため、発電部本体2による発
電は停止する。
【0099】また、ユーザが、水素カートリッジ3を発
電部8から外すことにより、水素ガスの供給を絶ち、こ
れによって、発電部本体2による発電を停止させること
もできる。
【0100】一方、酸素電極14への空気の供給を絶つ
ことによって、発電を停止させる場合には、ユーザは、
第2の可動ブロック18を、図2に示される位置から図
4に示される位置へ移動させればよい。第2の可動ブロ
ック18が図4に示される位置に移動されると、流路2
5が密閉状態となるため、発電部本体2による発電は停
止する。
【0101】なお、発電部本体2による発電を停止させ
る場合、水素ガスの供給を絶つ方法および空気の供給を
絶つ方法のいずれか一方のみを用いるのではなく、その
両方を用いて、発電を停止させることもできる。
【0102】次に、流路24に蓄積された不純物ガスの
排出操作について、説明を加える。
【0103】流路24には、水素ガス導入口9から純度
の高い水素ガスが供給されるが、発電によって、水素ガ
スが消費されると、流路24の不純物ガスの濃度が徐々
に上昇する。流路24内の不純物ガスは、水素ガスが水
素電極13に達するのを阻害するため、発電効率を低下
させてしまう。このため、流路24に蓄積された不純物
ガスを外部に放出する必要がある。
【0104】流路24に蓄積された不純物ガスを外部に
放出するためには、発電部8に水素カートリッジ3が装
着されている状態において、手動によって、第1の可動
ブロック17を押し込めば良い。
【0105】図5は、第1の可動ブロック17を押し込
んだ状態における発電部本体2の状態を概略的に示す略
断面図である。
【0106】図5に示されるように、第1の可動ブロッ
ク17が押し込まれると、流路24は、排出口26を介
して、外部と通気可能な状態となる。かかる状態におい
て、水素ガス導入口9より純度の高い水素ガスが供給さ
れると、流路24に蓄積されている不純物ガスは、水素
ガスに押し出されて、排出口26より排気される。しか
る後に、ユーザが第1の可動ブロック17の押し込みを
中止すると、第1の可動ブロック17はバネ19の付勢
力によって、図2に示される位置へ自動的に戻される。
【0107】このような操作を定期的に実行することに
よって、流路24内の水素ガス純度を常に高く保つこと
ができ、これにより、発電効率を高く維持することが可
能となる。また、第1の可動ブロック17は、バネ19
により付勢されているため、通常時における流路24の
気密性が担保される。
【0108】以上、説明したように、本実施態様にかか
る発電装置1によれば、着脱可能な水素カートリッジ3
とレギュレータ4との間に、逆止弁5が設けられている
ので、水素カートリッジ3が取り外されても、レギュレ
ータ4内に残留している水素ガスが逆流して、外部に放
出されることを確実に防止することが可能になる。
【0109】同様に、本実施態様にかかる発電装置1に
よれば、レギュレータ4と発電部本体2との間にも逆止
弁7が設けられているので、発電部本体2内に残留して
いる水素ガスがレギュレータ4へ逆流することも確実に
防止することが可能になる。
【0110】また、本実施態様にかかる発電装置1によ
れば、着脱可能な水素カートリッジ3とレギュレータ4
との間に、バルブ6が設けられているので、これを閉じ
て、水素ガスの供給を停止させることによって、発電部
本体2による発電を停止させることができる。
【0111】さらに、本実施態様にかかる発電装置1に
よれば、発電部本体2に第1の可動ブロック17が設け
られているので、これを操作することによって、流路2
4内に蓄積されている不純物ガスを排気することが可能
になる。
【0112】また、本実施態様にかかる発電装置1によ
れば、発電部本体2に第2の可動ブロック18が設けら
れ、これを操作することによって、空気の供給を停止さ
せることができるので、第2の可動ブロック18を操作
することによって、発電部本体2による発電を停止させ
ることができる。また、第2の可動ブロック18を操作
することによって、流路25を密閉状態とすれば、ゴミ
やホコリなどの異物が発電部本体2の内部に混入するこ
とを防止することもできる。
【0113】さらに、本実施態様にかかる発電装置1に
よれば、水素カートリッジ3の内部にフィルタ部材34
が設けられているので、微粉化した合金や炭素質水素吸
蔵材料が水素カートリッジ3の外部に飛散することを確
実に防止することが可能になる。
【0114】本発明は、以上の実施態様に限定されるこ
となく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種
々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含
されるものであることはいうまでもない。
【0115】たとえば、上記実施態様においては、第1
の可動ブロック17は、ユーザーによって操作されるよ
うに構成されているが、第1の可動ブロック17の操作
が自動的に行われるように構成してもよい。たとえば、
発電開始の度ごとに、不純物ガスの排気が行われるよ
う、発電開始に応答して、一定時間にわたり、第1の可
動ブロック17を図5に示される位置に移動させてもよ
く、また、一定時間ごとに、第1の可動ブロック17を
図5に示される位置に移動させるようにしてもよい。
【0116】また、上記実施態様においては、第2の可
動ブロック18は、ユーザーによって操作されるように
構成されているが、第2の可動ブロック18の操作が自
動的に行われるように構成してもよい。たとえば、水素
カートリッジ3が発電部8に装着されると、これに連動
して、機械的に第2の可動ブロック18が図2に示され
る位置に移動し、水素カートリッジ3が発電部8から取
り外されると、これに連動して、機械的に第2の可動ブ
ロック18が図4に示される位置に移動するよう構成し
てもよい。
【0117】さらに、上記実施態様においては、バルブ
6は、ユーザーによって操作されるように構成されてい
るが、バルブ6の操作が自動的に行われるように構成す
ることもできる。たとえば、水素カートリッジ3が発電
部8に装着されると、これに連動して、機械的にバルブ
6が開き、水素カートリッジ3が発電部8から取り外さ
れると、これに連動して、機械的にバルブ6が閉じるよ
う構成してもよい。ただし、水素カートリッジ3が発電
部8に装着された状態において、発電部本体2による発
電を自由に停止させるためには、第2の可動ブロック1
8およびバルブ6の少なくとも一方は、ユーザによっ
て、自由に操作可能であることが必要がある。
【0118】また、上記実施態様においては、プロトン
伝導体部15の材料として、炭素を主成分とする炭素質
材料を母体とする材料を用いているが、たとえば、パー
フルオロスルホン酸樹脂など、これとは異なる材料を用
いることもできる。
【0119】また、上記実施態様にかかる発電装置1は
レギュレータ4を備え、これにより水素ガスの圧力を調
整しているが、本発明において、発電装置にレギュレー
タ4を備えることは必須ではなく、これを省略しても構
わない。
【0120】さらに、上記実施態様にかかる発電装置1
は水素カートリッジ3と発電部本体2との間に2つの逆
止弁5、7を備え、これにより水素ガスの逆流を防止し
ているが、本発明において、水素カートリッジ3と発電
部本体2との間に2つの逆止弁を備えることは必須では
なく、これが1つであっても構わない。さらに、逆止弁
を省略しても構わない。
【0121】また、上記実施態様にかかる発電装置1は
第1の可動ブロック17を備え、これにより流路24内
の不純物ガスの排出を可能としているが、本発明におい
て、発電装置に不純物ガスの排出手段を備えることは必
須ではなく、これを省略しても構わない。
【0122】また、上記実施態様にかかる発電装置1は
水素カートリッジ3内にフィルタ部材34を備え、これ
により微粉化した合金や炭素質水素吸蔵材料が水素カー
トリッジ3の外部に飛散することを防止しているが、本
発明において、水素カートリッジ内にフィルタ部材を備
えることは必須ではなく、これを省略しても構わない。
【0123】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、水素
ガスの供給を制御するバルブ6および空気の供給を制御
する第2の可動ブロック18を設けたので、発電の開始
および停止の制御が容易な発電装置が提供される。さら
に、本発明では、流路24内の不純物ガスを排気する第
1の可動ブロック17を設けたので、流路24内の水素
ガス純度を高く保つことが可能となり、これにより発電
効率を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の好ましい実施態様にかかる発
電装置1の概略的構成を示すブロック図である。
【図2】図2は、発電部本体2の構造を概略的に示す略
断面図である。
【図3】図3(a)は、水素カートリッジ3の外観を示
す略斜視図であり、図3(b)は、水素カートリッジ3
の内部構造を示す略断面図である。
【図4】図4は、水素カートリッジ3が発電部8から取
り外された状態(非装着状態)における発電部本体2の
状態を概略的に示す略断面図である。
【図5】図5は、第1の可動ブロック17を押し込んだ
状態における発電部本体2の状態を概略的に示す略断面
図である。
【符号の説明】
1 発電装置 2 発電部本体 3 水素カートリッジ 4 レギュレータ 5,7 逆止弁 6 バルブ 8 発電部 9 水素ガス導入口 10 空気導入口 11 正極リード 12 負極リード 13 水素電極 14 酸素電極 15 プロトン伝導体部 16 固定ブロック 17 第1の可動ブロック 18 第2の可動ブロック 19 バネ 20,22 電極基体 21,23 触媒層 24,25 流路 26,27 排出口 28 本体 29 蓋 30 蝶番 31 逆止弁付きノズル 32 水素吸蔵材料 33,35 流路 34 フィルタ部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 梶浦 尚志 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 丸山 竜一郎 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 中村 享弘 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 宮腰 光史 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 宮沢 弘 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 5H027 AA02 AA06 BA13 BA14 BA16 MM04 MM08 MM09

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の電極および第2の電極と、前記第
    1の電極および前記第2の電極間に設けられた電解質膜
    と、前記第1の電極側に設けられた第1のガス流路と、
    前記第2の電極側に設けられた第2のガス流路とを備
    え、前記第1のガス流路に第1のガスが供給されるとと
    もに、前記第2のガス流路に第2のガスが供給されるこ
    とによって、発電を行う発電装置であって、さらに、前
    記第1のガス流路および前記第2のガス流路の少なくと
    も一方を遮断する遮断手段を備えたことを特徴とする発
    電装置。
  2. 【請求項2】 前記第1のガスが水素ガスであることを
    特徴とする請求項1に記載の発電装置。
  3. 【請求項3】 前記第2のガスが酸素ガスであることを
    特徴とする請求項1に記載の発電装置。
  4. 【請求項4】 前記遮断手段が、前記第1のガス流路を
    遮断する第1の遮断部と、前記第2のガス流路を遮断す
    る第2の遮断部とを有することを特徴とする請求項1に
    記載の発電装置。
  5. 【請求項5】 水素吸蔵材料を有する水素供給源と、発
    電部と、前記水素供給源より供給される水素ガスを前記
    発電部に導くガス流路と、前記ガス流路に設けられた開
    閉可能なバルブとを備えたことを特徴とする発電装置。
  6. 【請求項6】 前記水素供給源が、前記発電部に対して
    着脱可能に構成された水素カートリッジからなることを
    特徴とする請求項5に記載の発電装置。
  7. 【請求項7】 前記水素カートリッジが前記発電部から
    取り外されると、前記バルブが自動的に閉状態となるよ
    う構成されていることを特徴とする請求項6に記載の発
    電装置。
  8. 【請求項8】 前記水素カートリッジが前記発電部に装
    着されると、前記バルブが自動的に開状態となるよう構
    成されていることを特徴とする請求項6に記載の発電装
    置。
  9. 【請求項9】 前記発電部が、少なくとも、前記水素供
    給源より供給される水素ガスの圧力を調整するレギュレ
    ータと、前記レギュレータにより圧力が調整された水素
    ガスを用いて発電を行う発電部本体とを備えたことを特
    徴とする請求項5に記載の発電装置。
  10. 【請求項10】 さらに、前記ガス流路に設けられた逆
    流防止手段を備えたことを特徴とする請求項5に記載の
    発電装置。
  11. 【請求項11】 前記逆流防止手段が、逆止弁であるこ
    とを特徴とする請求項10に記載の発電装置。
  12. 【請求項12】 前記水素カートリッジに、前記発電部
    へ水素ガスを供給するためのガス供給端が設けられてお
    り、前記水素カートリッジが前記発電部から取り外され
    ると、前記ガス供給端が、前記水素カートリッジの内部
    と前記水素カートリッジの外部とを遮断するように構成
    されたことを特徴とする請求項6に記載の発電装置。
  13. 【請求項13】 前記ガス供給端に、前記発電部から前
    記水素カートリッジへのガスの逆流を阻止する逆流防止
    手段が設けられたことを特徴とする請求項12に記載の
    発電装置。
  14. 【請求項14】 前記発電部が、ポータブル機器に一体
    的に設けられていることを特徴とする請求項5に記載の
    発電装置。
  15. 【請求項15】 前記水素吸蔵材料が、水素吸蔵合金か
    らなることを特徴とする請求項5に記載の発電装置。
  16. 【請求項16】 前記水素吸蔵材料が、炭素質水素吸蔵
    材料からなることを特徴とする請求項5に記載の発電装
    置。
  17. 【請求項17】 水素電極と、酸素電極と、前記水素電
    極と前記酸素電極との間に設けられた電解質膜と、前記
    水素電極側に設けられた第1のガス流路と、前記酸素電
    極側に設けられた第2のガス流路と、前記第1のガス流
    路に水素ガスを供給する水素ガス供給手段と、前記第1
    のガス流路内の不純物ガスを除去する不純物ガス除去手
    段とを備えたことを特徴とする発電装置。
  18. 【請求項18】 前記不純物ガス除去手段が、前記第1
    のガス流路に設けられた開閉機構を有し、前記開閉機構
    が開状態となると、前記第1のガス流路が大気に開放さ
    れるように構成されたことを特徴とする請求項17に記
    載の発電装置。
  19. 【請求項19】 前記開閉機構が、手動により操作可能
    に構成されていることを特徴とする請求項18に記載の
    発電装置。
  20. 【請求項20】 前記開閉機構が、発電の開始に応答し
    て、一定時間にわたり、前記開状態とされるように構成
    されたことを特徴とする請求項18に記載の発電装置。
  21. 【請求項21】 前記開閉機構が、一定期間おきに、前
    記開状態とされるように構成されたことを特徴とする請
    求項18に記載の発電装置。
  22. 【請求項22】 前記不純物ガス除去手段が、さらに、
    前記開閉機構を閉状態に付勢する付勢手段を有すること
    を特徴とする請求項18に記載の発電装置。
  23. 【請求項23】 前記付勢手段がバネからなることを特
    徴とする請求項22に記載の発電装置。
  24. 【請求項24】 さらに、前記第1のガス流路および第
    2のガス流路の少なくとも一方を遮断する遮断手段を備
    えたことを特徴とする請求項17に記載の発電装置。
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JPH11144748A (ja) * 1997-11-07 1999-05-28 Matsushita Electric Ind Co Ltd 燃料電池装置
JP2000243417A (ja) * 1999-02-23 2000-09-08 Mazda Motor Corp 燃料電池装置

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