JP4426390B2 - 芳香族ポリカーボネート樹脂の製造方法 - Google Patents

芳香族ポリカーボネート樹脂の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、廃芳香族ポリカーボネート樹脂を炭素数1〜4のアルコール、塩素化化合物有機溶媒および金属水酸化物の存在下に分解し、得られた芳香族ジヒドロキシ化合物を原料として用いる芳香族ポリカーボネート樹脂の製造方法に関する。
芳香族ポリカーボネート(以下、PCと略すことがある)は、優れた機械的性質、電気的性質、耐熱性、耐寒性、透明性等を有しており、レンズ、コンパクトディスク等の光ディスク、建築材料、自動車部品、OA機器のシャーシー、カメラボディー等様々な用途に利用されている材料であり、その需要は年々増加している。PCの需要の増加に伴い、廃棄されるPC製品の多くは焼却若しくは地中に埋める等の方法で処理される。これは、PCの需要の増加から石油資源の枯渇を加速させるだけでなく、地球環境の悪化を促進する。そこで、廃棄されたプラスチックを再利用(リサイクル)することが重要になってきた。
廃プラスチックをリサイクルする方法は、(1)廃プラスチックを熱エネルギーとして回収するサーマルリサイクル、(2)廃プラスチックを製品にある割合で混合し、加工して製品とするマテリアルリサイクル、(3)廃プラスチックを化学的に分解してプラスチックの原材料にまで戻して、プラスチック製造に再使用するケミカルリサイクルがある。しかし、サーマルリサイクルは、プラスチックを焼却して熱を取りだすので、二酸化炭素と水が生成し、本質的には地球環境を破壊し、資源を減少させていることになる。マテリアルリサイクルは、資源の消費に関しては、一番環境の負荷が少なく、環境的に望ましいが、混合できる製品が限定されていたり、製品に混入できる割合が少なく、リサイクルできる量が限られる。ケミカルリサイクルは、プラスチックを原材料まで分解するので、そのまま製造に利用することが可能であり、産業上有用なリサイクル方法である。
PCをケミカルリサイクルする方法として、例えば特許文献1には、PCと1〜30%のアルカリ水溶液を耐圧容器に入れ、100℃以上、好ましくは150℃以上で加水分解後、酸性にした後メタノールに溶解し、活性炭処理して着色成分を除去後、再沈殿して白色ビスフェノールを得ている。特許文献2には、ポリカーボネートスクラップをバルクまたは溶液でケン化し、未ケン化の成分を分離し、ケン化混合物をホスゲン化し、まったく精製工程および処理工程なしでポリカーボネート重合工程に用いる方法が示されている。特許文献3には、アルカリ触媒存在下、PCをフェノールで分解し、芳香族ジヒドロキシ化合物と炭酸ジアリールを回収する方法が示されている。特許文献4には、トルエン、キシレン、ベンゼンまたはジオキサン溶剤中で、少量のアルカリを触媒として、エステル交換反応を行い、炭酸ジアルキルと芳香族ジヒドロキシ化合物を得る方法が示されている。また、特許文献5には、PCを塩化アルキル、エーテル類または芳香族炭化水素系溶媒等の溶媒と触媒としての3級アミンの存在下、低級アルコールとエステル交換させて芳香族ジヒドロキシ化合物と炭酸ジアルキルを得る方法が提案されている。
しかしながら、特許文献1の方法は薄いアルカリ性水溶液を用いているので反応が高温になり、さらに後処理において非常に多くの水を使い、黄色の着色成分をメタノール/水から再沈殿するので、廃液処理が非常に煩雑であり、得られる芳香族ジヒドロキシ化合物の色相等の品質は十分でない。特許文献2の方法は精製工程なしで重合反応に使用するので、プラスチックにほぼ必須である、添加剤、着色剤などをPC製造工程に混入することになり、製品品質に影響を及ぼす。特許文献3の方法は溶媒と分解生成物との分離回収工程が煩雑であり、高品質の芳香族ジヒドロキシ化合物が得られない。特許文献4の方法は反応終了後、水中に反応混合物を投入し、芳香族ジヒドロキシ化合物を晶出させるか、分解混合物の数倍の量の溶媒を投入して、芳香族ジヒドロキシ化合物を析出させ、水洗する方法であり、この方法は使用したアルコールおよび溶剤の回収が非常に煩雑である。また、使用した溶剤を固体芳香族ジヒドロキシ化合物から除去するのが困難である。特許文献5の方法は、触媒としての3級アミンが、有機溶媒より多量用いられており、エバポレータなどで減圧除去を試みても、3級アミン、炭酸ジアルキルおよび芳香族ジヒドロキシ化合物をそれぞれ分離するのが非常に困難である。さらに、得られた芳香族ジヒドロキシ化合物中に末端停止剤が含有しており、末端停止剤の分離も必要である。実際、ポリカーボネートを製造する際、反応初期段階に末端停止剤が混入していると分子量調節が困難になるという不都合がある。
特公昭40−016536号公報 特開昭54−048869号公報 特開平06−056985号公報 特開平10−259151号公報 特開2002−212335号公報
本発明の目的は、廃芳香族ポリカーボネート(例えば不要となったCD、CD−ROM、DVD等の芳香族ポリカーボネート製品)を安価で大量に処理して、得られた高純度の芳香族ジヒドロキシ化合物を用いてCD等に使用できる高品質の芳香族ポリカーボネート樹脂を製造する方法を提供することにある。
本発明者は、廃芳香族ポリカーボネートを解重合反応により分解して、生成した芳香族ジヒドロキシ化合物を用いる芳香族ポリカーボネートの製造方法において、廃芳香族ポリカーボネートを分解して得られた芳香族ジヒドロキシ化合物の品質が、この芳香族ジヒドロキシ化合物を使用して製造した芳香族ポリカーボネート樹脂の熱安定性や反応性に影響を及ぼすことが分かり、その対策を種々検討した結果、使用する芳香族ジヒドロキシ化合物のアルカリ水溶液における溶液色(APHA)を一定範囲にすることにより、高品質の芳香族ポリカーボネート樹脂をばらつきなく得られることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明によれば、
1.廃芳香族ポリカーボネート樹脂を炭素数1〜4のアルコール、塩素化化合物有機溶媒および金属水酸化物の存在下、エステル交換反応により分解して得られた芳香族ジヒドロキシ化合物(A)1〜50重量%および別の芳香族ジヒドロキシ化合物(B)99〜50重量%からなる芳香族ジヒドロキシ化合物(X)を使用して芳香族ポリカーボネート樹脂を製造する方法において、当該芳香族ジヒドロキシ化合物(A)はその16重量%濃度のアルカリ水溶液のハーゼン色数が30〜300の範囲であり、当該芳香族ジヒドロキシ化合物(B)はその16重量%濃度のアルカリ水溶液のハーゼン色数が0〜30の範囲であり、当該芳香族ジヒドロキシ化合物(X)はその16重量%濃度のアルカリ水溶液のハーゼン色数が50以下であることを特徴とする芳香族ポリカーボネート樹脂の製造方法。
2.廃光ディスクに使用されている芳香族ポリカーボネート樹脂を炭素数1〜4のアルコール、塩素化化合物有機溶媒および金属水酸化物の存在下、エステル交換反応により分解して得られた芳香族ジヒドロキシ化合物(A)1〜50重量%および別の芳香族ジヒドロキシ化合物(B)99〜50重量%からなる芳香族ジヒドロキシ化合物(X)を使用して芳香族ポリカーボネート樹脂を製造する方法において、当該芳香族ジヒドロキシ化合物(A)はその16重量%濃度のアルカリ水溶液のハーゼン色数が30〜300の範囲であり、当該芳香族ジヒドロキシ化合物(B)はその16重量%濃度のアルカリ水溶液のハーゼン色数が0〜30の範囲であり、当該芳香族ジヒドロキシ化合物(X)はその16重量%濃度のアルカリ水溶液のハーゼン色数が50以下であることを特徴とする芳香族ポリカーボネート樹脂の製造方法。
3.芳香族ジヒドロキシ化合物(X)は、芳香族ジヒドロキシ化合物(A)1〜30重量%および芳香族ジヒドロキシ化合物(B)99〜70重量%からなる混合物である前項1または前項2記載の芳香族ポリカーボネート樹脂の製造方法。
4.芳香族ジヒドロキシ化合物(X)は空気中、175℃で1時間加熱した後の溶融ハーゼン色数が100以下である前項1または前項2記載の芳香族ポリカーボネート樹脂の製造方法。
5.前記芳香族ジヒドロキシ化合物(A)は、廃芳香族ポリカーボネート樹脂または廃光ディスクに使用されている芳香族ポリカーボネート樹脂を炭素数1〜4のアルコール、塩素化化合物有機溶媒および金属水酸化物の存在下、エステル交換反応により分解反応せしめ、分解反応後の反応液に酸水溶液を加え、有機溶媒相と水溶液相とを分液し、有機溶媒相を回収し、この有機溶媒相から蒸留により有機溶媒およびジアルキルカーボネートと芳香族ジヒドロキシ化合物とを分離して芳香族ジヒドロキシ化合物を得、得られた芳香族ジヒドロキシ化合物を塩素化化合物有機溶媒及び/又は水で洗浄する方法により得られた芳香族ジヒドロキシ化合物である前項1または前項2記載の芳香族ポリカーボネート樹脂の製造方法。
が提供される。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明において、使用される廃芳香族ポリカーボネートは、界面重合法や溶融重合法等公知の方法で製造されたものでよく、分子量は粘度平均分子量で1000〜100000のものが好ましい。廃芳香族ポリカーボネートの形状はパウダー、ペレット、シート、フィルム、成形品等特に限定されない。例えば、CD、CD−R、DVD等の光ディスクにおいて、廃棄されたものや成形不良のものなど不要になった廃光ディスクをそのままあるいは印刷膜や金属膜を剥離し除去したものを分解に使用することができる。また、分解に用いられる廃芳香族ポリカーボネートとして、ポリカーボネート製造途中に目標とする分子量に到達せず、パウダーあるいはペレット化されなかったポリカーボネートの溶液から溶媒を除去し、乾燥した固形物でもよい。本発明では、特にCD、CD−R、DVD等の光ディスクにおいて、廃棄されたものや成形不良のものなど不要になった廃光ディスクが使用される。これらの光ディスクには、染料(着色されたディスク中に含まれる)や色素(記録層)が使用される場合があり、本発明の製造方法が好適に使用される。ここで、ポリカーボネート樹脂の粘度平均分子量(M)は塩化メチレン100mlにポリカーボネート樹脂0.7gを20℃で溶解した溶液から求めた比粘度(ηsp)を次式に挿入して求めたものである。
ηsp/c=[η]+0.45×[η]c(但し[η]は極限粘度)
[η]=1.23×10−40.83
c=0.7
該ポリカーボネートは、ハイドロキノン、レゾルシノール、4,4′−ジヒドロキシジフェニル、1,4−ジヒドロキシナフタレン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス{(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチル)フェニル}メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(通称ビスフェノールA)、2,2−ビス{(4−ヒドロキシ−3−メチル)フェニル}プロパン、2,2−ビス{(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチル)フェニル}プロパン、2,2−ビス{(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシ)フェニル}プロパン、2,2−ビス{(3−イソプロピル−4−ヒドロキシ)フェニル}プロパン、2,2−ビス{(4−ヒドロキシ−3−フェニル)フェニル}プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3−メチルブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3−ジメチルブタン、2,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチルブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−イソプロピルシクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス{(4−ヒドロキシ−3−メチル)フェニル}フルオレン、α,α′−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−o−ジイソプロピルベンゼン、α,α′−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−m−ジイソプロピルベンゼン、α,α′−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−p−ジイソプロピルベンゼン、1,3−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−5,7−ジメチルアダマンタン、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4′−ジヒドロキシジフェニルケトン、4,4′−ジヒドロキシジフェニルエーテルおよび4,4′−ジヒドロキシジフェニルエステル等のジヒドロキシ化合物の単独または2種以上の混合物から製造されたものである。
また、末端停止剤(分子量調節剤)としては、1価のフェノール化合物が好ましく用いられ、フェノール、p−クレゾール、p−エチルフェノール、p−イソプロピルフェノール、p−tert−ブチルフェノール、p−クミルフェノール、p−シクロヘキシルフェノール、p−オクチルフェノール、p−ノニルフェノール、2,4−キシレノール、p−メトキシフェノール、p−ヘキシルオキシフェノール、p−デシルオキシフェノール、o−クロロフェノール、m−クロロフェノール、p−クロロフェノール、p−ブロモフェノール、ペンタブロモフェノール、ペンタクロロフェノール、p−フェニルフェノール、p−イソプロペニルフェノール、2,4−ジ(1’−メチル−1’−フェニルエチル)フェノール、β−ナフトール、α−ナフトール、p−(2’,4’,4’−トリメチルクロマニル)フェノール、2−(4’−メトキシフェニル)−2−(4’’−ヒドロキシフェニル)プロパン等のフェノール類等の単独または2種以上の混合物が用いられる。
(分解反応について)
本発明においては、廃芳香族ポリカーボネート樹脂を炭素数1〜4のアルコール、塩素化化合物有機溶媒および金属水酸化物の存在下、エステル交換反応により分解して得られた芳香族ジヒドロキシ化合物(A)が使用される。塩素化化合物有機溶媒と金属水酸化物を使用すると分解反応が低温で進み易く、高品質の芳香族ジヒドロキシ化合物(A)が得られるため好ましい。
芳香族ポリカーボネートの分解に使用される炭素数1〜4のアルコールとしては、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール(イソプロピルアルコール)、1−ブタノール、2−ブタノール、2−メチル−1−プロパノール(イソブチルアルコール)、1,1−ジメチル−1−エタノール(t−ブチルアルコール)が挙げられる。特にメタノールが好ましい。炭素数5以上のアルコールでは、分解反応が遅く、精製、分離工程において、分離が難しくなるので好ましくない。
アルコールの使用量は、芳香族ポリカーボネートのカーボネート結合1モルに対して、好ましくは2.4〜7モルであり、さらに好ましくは3〜7モルである。モル比が7モルより多いと芳香族ジヒドロキシ化合物の回収率が悪化し、さらに未反応アルコールの分離、回収に多大なコストがかかることがある。また、モル比が2.4モルより小さいと分解反応速度が遅いか、またはポリカーボネート樹脂が完全に分解されずにカーボネートオリゴマーが残存し易く、ジヒドロキシ化合物の回収率が低下することがある。
本発明において使用される分解触媒は金属水酸化物である。金属水酸化物の非存在下では分解反応は進行しない。金属水酸化物としては水酸化ナトリウムおよび/または水酸化カリウムが好ましく使用できる。特に水酸化ナトリウムが好ましい。
金属水酸化物の使用量は、ポリカーボネートのカーボネート結合1モルに対して0.002〜0.4モルが好ましい。金属水酸化物の使用量が0.002モルより少ないと分解反応速度は大きく低下する。0.4モルより多いと経済的に不利となり、また炭酸ジアルキルの分解が起こり易くなる。
通常、芳香族ポリカーボネートの製造で用いる金属水酸化物は固形、または水溶液の状態で購入、使用される。反応系内に水が多量に存在すると、触媒と生成した芳香族ジヒドロキシ化合物が反応して塩になり析出し、触媒が消費されてしまい、分解反応が非常に遅くなる。また、回収可能な炭酸ジアルキルの収率が低下する。特に、金属水酸化物の水溶液を使用する場合、反応系内に水分が多くなり易い。反応系内の水を除去する方法としては、塩素化化合物有機溶媒と金属水酸化物水溶液を混合、共沸してデカンタで分離する方法、混合液を脱水剤(吸着剤)に通す方法等いくつかの方法が挙げられるが、どの方法で除去しても差し支えない。分解反応を行う前(分解反応初期)の系内(すなわち分解反応処理される溶液中)の水分量は2.5重量%以下が好ましく、1重量%以下がより好ましく、0.5重量%以下がさらに好ましく、特に0.3重量%以下が好ましい。
本発明において使用される有機溶媒は塩素化化合物有機溶媒であり、具体的にはジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン、トリクロロエタン、テトラクロロエタン、ジクロロエチレン等が挙げられ、ジクロロメタン、ジクロロエタンおよびクロロホルムからなる群より選ばれる少なくとも1種の溶媒が好適であり、特にジクロロメタンが好適である。これらの溶媒は、ポリカーボネートの良溶媒で、実際にポリカーボネートの製造工程において反応溶媒として用いられており、分解、分離後の芳香族ジヒドロキシ化合物にこれらの溶媒が残留していても、ポリカーボネート製造に悪影響を及ぼさない利点がある。
本発明において、塩素化化合物有機溶媒の使用量は、ポリカーボネート樹脂100重量部に対し40重量部〜1000重量部の範囲が好ましい。溶媒量が40重量部より少ないと、初期の混合がうまくいかず、さらにポリカーボネート樹脂が充分膨潤または溶解せず、分解反応終了までの時間が長くなることがある。また1000重量部より多いと、反応系内のカーボネート結合濃度、触媒濃度が低くなり、分解反応速度が低下し、分解反応時間が長くなり、また溶媒の回収コストが高くなることがある。なお、光ディスク等の成形品はあらかじめ0.1〜2cm程度の大きさに粉砕し、この粉砕物を溶解すると溶解時間が短縮されるため好ましい。
分解反応において、廃ポリカーボネートをあらかじめ塩素化化合物有機溶媒に溶解しておいてもよいし、全てを溶解させずに分解反応を行なう反応器に投入してもよい。反応器とは別に溶解槽を使用し、該有機溶媒にポリカーボネート樹脂を溶解させた場合、該有機溶媒に溶解しない不純物、例えば成型品中に含まれる添加剤、金属膜、コーティング剤、充填剤等をろ過し、除去することが可能である。除去しないで分解反応を行った場合、これらの不純物も分解され、芳香族ジヒドロキシ化合物に混入し、不純物分解物が混ざったままポリカーボネート製造工程に使用すると、製品のポリカーボネート樹脂の品質に悪影響を及ぼす可能性があるので、あらかじめ不溶物を除去することが好ましい。
本発明において、分解反応を行う温度は30℃〜90℃が好ましい。30℃未満の場合は分解反応時間が長くなり、処理効率が著しく劣ることがある。また、90℃を越えると、加熱のエネルギーが多く必要となり、さらに分解処理中に溶液の色が褐色に着色し易く、品質の良い芳香族ジヒドロキシ化合物が得られなくなることがある。
分解反応中に生成した芳香族ジヒドロキシ化合物は、塩基性条件下では酸化されやすいので、反応溶液中に酸化防止剤を添加することが好ましい。また、工程内の酸素濃度を不活性ガスにより、低減しておくことも有効である。
酸化防止剤として、重亜硫酸ナトリウム(Na)、亜硫酸ナトリウム(NaSO)、ハイドロサルファイトナトリウム(Na)等が挙げられる。これらを1種または2種以上混合して用いても差し支えない。酸化防止剤の使用量は芳香族ポリカーボネート100重量部に対し、0.05〜4.0重量部が好ましい。0.05〜4.0重量部の範囲であると酸化防止効果があり、また、コスト的に有利で、分解反応速度が低下せず好ましい。
不活性ガスの種類として、窒素、アルゴン等が挙げられる。窒素がコスト的に有利であり好ましい。
(固型の芳香族ジヒドロキシ化合物(A)を回収する方法について)
分解反応後の反応液から固型の芳香族ジヒドロキシ化合物(A)を回収する方法としては、下記に示す方法が色相に優れた高品質の芳香族ジヒドロキシ化合物(A)を回収できるため好ましく採用される。
まず、分解反応後の反応液に酸水溶液を加え、有機溶媒相と水溶液相とを分液し、有機溶媒相を回収する。
分解反応後の反応液に酸水溶液を加え中和することにより、芳香族ジヒドロキシ化合物は塩素化化合物有機溶媒相に溶解する。酸水溶液としては塩酸、硫酸、硝酸またはリン酸等の無機酸の水溶液が好ましく用いられる。加える酸水溶液の量は、水溶液相が中性〜酸性になるような量が必要であり、中性のpH6〜8の範囲になるような量が特に好ましい。酸を加えずに水を加えると炭酸ジアルキルの加水分解が起こり、さらに芳香族ジヒドロキシ化合物が金属水酸化物と反応して塩になり、それぞれ収率が低下することとなる。また、反応混合物のまま溶媒を除去すると、芳香族ジヒドロキシ化合物が金属水酸化物と反応して塩になり、着色成分が発生する。このため、着色成分を除去する工程が必要になり、不利な方法となる。
分解反応後の反応液に酸水溶液を加えると、有機溶媒相と水溶液相との2つの相に分離し、有機溶媒相と水溶液相をデカンター等の液液分離器で分離して有機溶媒相を回収する。液液分離器において分離が不十分であると、有機溶媒相に粒状に浮遊している水が次の工程に混入し、製品に影響を及ぼすので、有機溶媒相をさらに純水と接触させ、可能な限り除去することが好ましい。この方法は、洗浄塔による接触、撹拌機、液液分離器による分離、遠心分離機など、公知の方法が使用できる。
次に、回収された有機溶媒相から蒸留により有機溶媒およびジアルキルカーボネートと芳香族ジヒドロキシ化合物とを分離して芳香族ジヒドロキシ化合物を得る。
蒸留操作は減圧または常圧で行われ、その方法はバッチ式でも連続式でもよいが、芳香族ジヒドロキシ化合物を析出させるためにはバッチ式の方が好ましい。蒸留は有機溶媒および生成するジアルキルカーボネートが留去できる温度、圧力条件が必要とされるが、芳香族ジヒドロキシ化合物の熱分解を抑えるため、蒸留温度(蒸留槽ボトム温度)は100℃以下とすることが好ましい。
蒸留操作により分離して得られた芳香族ジヒドロキシ化合物は微量のジアルキルカーボネート、末端停止剤および炭酸金属塩等の不純物を含んでいる。これらの不純物を除去するために、次いで得られた芳香族ジヒドロキシ化合物を塩素化化合物有機溶媒及び/又は水で洗浄する。
塩素化化合物有機溶媒としては、25℃における芳香族ジヒドロキシ化合物の溶解度が20g/L以下で、25℃における芳香族モノヒドロキシ化合物(末端停止剤)の溶解度が50g/L以上である溶媒が好ましく、具体的にはジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン、トリクロロエタン、テトラクロロエタン、ジクロロエチレン等が好ましく、ジクロロメタン(塩化メチレン)が特に好ましく用いられる。水は50μS/cm以下の電気伝導度の純水を用いることが好ましい。
また、洗浄される芳香族ジヒドロキシ化合物は、その平均粒径(重量平均粒子径)が好ましくは100〜1000μm、より好ましくは100〜800μm、特に好ましくは200〜600μmである。前記範囲の平均粒径の芳香族ジヒドロキシ化合物を使用すると効率良く洗浄できるため好ましい。
洗浄の方法は、固体の芳香族ジヒドロキシ化合物を攪拌槽に移し、有機溶媒と水を同時または別々に投入し、攪拌、ろ過する方法、遠心分離機内で有機溶媒と水を同時または交互に振りかけそのまま遠心分離で脱液する方法等が挙げられる。特に、バッチ式で有機溶媒と水を交互に使用して洗浄する方法が好ましく、それぞれ2回以上洗浄する方法が好ましい。
上記ろ過により洗浄する方法において、使用するろ過器は好ましくは目開き1〜100μm、より好ましくは目開き10〜50μmのフィルターを備えている。目開きが1μmを下回ると濾過時間が長くなり生産効率が落ちることがあり、100μmを超えると芳香族ジヒドロキシ化合物の粉体が母液と共に流出し易くなり、歩留まり低下ひいてはコストアップとなることがある。フィルターの材質はPET、ナイロン、セルロース等の樹脂製、もしくはセラミック、ステンレス等の金属製のものが好ましく用いられる。また、芳香族ジヒドロキシ化合物の濾過時の差圧を好ましくは0.01MPa以上、より好ましくは0.05MPa以上与えることが望ましい。差圧の上限は特に限定されないが1MPa以下で十分な効果を有する。
上記遠心分離機により洗浄する方法において、好ましくは遠心力100〜1000G、より好ましくは遠心力200〜700Gの条件により洗浄液は除去される。遠心力が100Gを下回ると十分な洗浄効果が得られないことがあり、芳香族ジヒドロキシ化合物中に水溶性塩が残存し易くなる。1000Gを越えると水溶性塩の残存量は減少するが、動力が過大になりコストアップにつながり経済的に不利となることがある。また、遠心分離機の金属製脱水部(バスケット部)の孔径は1〜50mmが好ましく、5〜20mmが特に好ましい。また金属製脱水部に取り付ける濾過フィルターの材質は綿やPET、ナイロン製等の樹脂製が好ましく、濾過フィルターの孔径が好ましくは10〜1000μmであり、より好ましくは10〜500μm、さらに好ましくは10〜300μmである。
遠心分離機を使用する方法とろ過器を使用する方法とを比べると、遠心分離機の場合は装置が濾過器に比べ小さくなること、得られるケークの含水率が低くなり洗浄回数が少なくても高純度の芳香族ジヒドロキシ化合物が得られる利点がある。
また、洗浄後に得られる固形の芳香族ジヒドロキシ化合物の含液率は5〜35%になるように濾過条件を設定することが好ましい。含液率を5%未満に下げる為には過大な濾過分離器が必要になり、35%を越えると水溶性塩等の不純物を多く含むため、洗浄、濾過のサイクルを繰り返すことが必要になり、芳香族ジヒドロキシ化合物の収率低下につながることがある。
有機溶媒で洗浄する場合、一度の洗浄時間は1分〜60分の範囲が好ましく、洗浄温度は5〜40℃の範囲が好ましい。一度の洗浄に使用する有機溶媒の量は、芳香族ジヒドロキシ化合物100重量部に対して好ましくは50〜1000重量部、より好ましくは100〜500重量部である。
水で洗浄する場合、一度の洗浄時間は1〜60分の範囲が好ましく、洗浄温度は5〜80℃の範囲が好ましい。一度の洗浄に使用する水の量は、芳香族ジヒドロキシ化合物100重量部に対して好ましくは50〜1000重量部、より好ましくは100〜500重量部である。
上述した芳香族ジヒドロキシ化合物を塩素化化合物有機溶媒及び/又は水で洗浄する操作の前あるいは後に芳香族ジヒドロキシ化合物をアルカリ水溶液に溶解し、この芳香族ジヒドロキシ化合物のアルカリ水溶液と塩素化化合物有機溶媒とを接触させた後、アルカリ水溶液と塩素化化合物有機溶媒とに分液し、アルカリ水溶液を回収することも採用される。
また、上記芳香族ジヒドロキシ化合物のアルカリ水溶液と活性炭とを接触させ、精製することも採用される。芳香族ジヒドロキシ化合物のアルカリ水溶液と活性炭とを接触させることにより芳香族ジヒドロキシ化合物のアルカリ水溶液に存在し得る色素、染料、熱安定剤や離型剤等の添加剤が活性炭に吸着され除去される。
前記活性炭の種類としては、ヤシ殻活性炭、塩化亜鉛ふ活活性炭、PAN系炭素繊維からなる繊維状活性炭、アルミナ含有活性炭が好ましく用いられる。
活性炭の形状は球状、微粉状、円柱状、繊維状等が挙げられ、微粉状および繊維状のものが好ましく使用される。
活性炭の比表面積は500〜2500m/gであることが好ましく、750〜2000m/gであることがより好ましい。この範囲の比表面積を有する活性炭を使用すると上記不純物の除去効果が向上し好ましい。
活性炭の細孔直径は特に限定されないが0.1〜10nmの範囲が好ましく、0.5〜5nmの範囲がより好ましい。また、活性炭の粒径は特に限定されないが0.01〜5mmの範囲が好ましく、0.01〜0.5mmの範囲がより好ましい。
芳香族ジヒドロキシ化合物のアルカリ水溶液と活性炭とを接触させる方法は、バッチ式でも連続式でもよく、芳香族ジヒドロキシ化合物のアルカリ水溶液および活性炭を容器に入れ攪拌する方法や活性炭を充填した層に芳香族ジヒドロキシ化合物のアルカリ水溶液を通す方法等が挙げられる。
活性炭の使用量としては芳香族ジヒドロキシ化合物のアルカリ水溶液1重量部に対し好ましくは0.005〜10重量部、より好ましくは0.005〜1重量部である。
また、芳香族ジヒドロキシ化合物のアルカリ水溶液と活性炭との接触時間は好ましくは0.5〜5時間、より好ましくは0.5〜2時間である。
上述した芳香族ジヒドロキシ化合物のアルカリ水溶液と塩素化化合物有機溶媒とを接触させた後及び/又は芳香族ジヒドロキシ化合物のアルカリ水溶液と活性炭とを接触させた後の芳香族ジヒドロキシ化合物のアルカリ水溶液は、芳香族ジヒドロキシ化合物を塩素化化合物有機溶媒及び/又は水で洗浄したものである場合はそのまま芳香族ポリカーボネートの製造工程に原料として使用でき、塩素化化合物有機溶媒及び/又は水で洗浄する操作に供する場合は酸水溶液を加えて固型の芳香族ジヒドロキシ化合物を析出させる。
(芳香族ポリカーボネートの製造方法について)
本発明においては、廃芳香族ポリカーボネート樹脂を炭素数1〜4のアルコール、塩素化化合物有機溶媒および金属水酸化物の存在下、エステル交換反応により分解して得られた芳香族ジヒドロキシ化合物(A)、好ましくは前記回収方法により得られた固型の芳香族ジヒドロキシ化合物(A)1〜50重量%および別の芳香族ジヒドロキシ化合物(B)99〜50重量%からなる芳香族ジヒドロキシ化合物(X)を使用して芳香族ポリカーボネート樹脂を製造する。
芳香族ジヒドロキシ化合物(X)は、その16重量%濃度のアルカリ水溶液のハーゼン色数が50以下であり、好ましくは40以下であり、より好ましくは30以下であり、特に好ましくは20以下である。なお、この溶解色のハーゼン色数の下限は0以上であるが、10以上で十分である。ハーゼン色数が50を超えるとこの芳香族ジヒドロキシ化合物(X)を原料として得られるポリカーボネート樹脂の熱安定性や反応性が低下することとなり好ましくない。
また、芳香族ジヒドロキシ化合物(X)は、空気中、175℃で1時間加熱した後の溶融ハーゼン色数が100以下が好ましく、80以下がより好ましく、50以下がさらに好ましい。なお、この溶融色のハーゼン色数の下限は0以上であるが、10以上で十分である。ハーゼン色数が100を超えるとこの芳香族ジヒドロキシ化合物(X)を原料として得られるポリカーボネート樹脂の熱安定性や反応性が低下することとなる。
前記廃芳香族ポリカーボネート樹脂を炭素数1〜4のアルコール、塩素化化合物有機溶媒および金属水酸化物の存在下、エステル交換反応により分解して得られた芳香族ジヒドロキシ化合物(A)は、廃芳香族ポリカーボネート樹脂の品質にばらつきがありその影響を受け品質にばらつきが生じる。上記洗浄方法を採用することにより一定範囲の品質とすることが好ましく、その16重量%濃度のアルカリ水溶液のハーゼン色数が30〜300の範囲が好ましく、30〜200の範囲がより好ましい。また、芳香族ジヒドロキシ化合物(A)は、空気中、175℃で1時間加熱した後の溶融ハーゼン色数が50〜500の範囲が好ましく、50〜300の範囲がより好ましい。
また、前記別の芳香族ジヒドロキシ化合物(B)は芳香族ジヒドロキシ化合物(X)のハーゼン色数を調整するために使用される。市販の芳香族ジヒドロキシ化合物が好ましく用いられ、芳香族ジヒドロキシ化合物(B)はその16重量%濃度のアルカリ水溶液のハーゼン色数が0〜30の範囲が好ましく、0〜20の範囲がより好ましい。また、芳香族ジヒドロキシ化合物(B)は、空気中、175℃で1時間加熱した後の溶融ハーゼン色数が0〜50の範囲が好ましく、0〜30の範囲がより好ましい。
芳香族ジヒドロキシ化合物(A)と芳香族ジヒドロキシ化合物(B)の使用量は、全体を100重量%としたとき芳香族ジヒドロキシ化合物(A)1〜50重量%および芳香族ジヒドロキシ化合物(B)99〜50重量%がより好ましく、芳香族ジヒドロキシ化合物(A)1〜30重量%および芳香族ジヒドロキシ化合物(B)99〜70重量%が特に好ましい。
回収した芳香族ジヒドロキシ化合物(A)と別の芳香族ジヒドロキシ化合物(B)とを混合する方法は、固体同士、固体と液体、液体同士を混合する方法のどの方法であってもよい。
本発明において、芳香族ジヒドロキシ化合物(X)を原料として用いて得られるポリカーボネート樹脂は、色相および熱安定性に優れることから、例えば光磁気ディスク、各種追記型ディスク、デジタルオーディオディスク(いわゆるコンパクトディスク)、光学式ビデオディスク(いわゆるレーザディスク)、デジタル・バーサイル・ディスク(DVD)等の光学ディスク基板用の材料として、あるいはシリコンウエハー等の精密機材収納容器の材料として好適に使用でき、殊に光学ディスク基板用の材料として好適に採用される。
本発明によれば、廃芳香族ポリカーボネート樹脂を炭素数1〜4のアルコール、塩素化化合物有機溶媒および金属水酸化物の存在下、エステル交換反応により分解して得られた芳香族ジヒドロキシ化合物を溶液色が一定値以下となるように調製して芳香族ポリカーボネート樹脂製造の原材料として再利用することにより、反応性に優れ、熱安定性の良好な芳香族ポリカーボネート樹脂を安定して得ることができ、その奏する工業的効果は格別である。
以下に実施例を挙げて本発明を更に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。特に断り書きのない場合、部は重量部を表す。なお、評価は次に示す方法で行った。
(1)熱安定性(△E)
ポリカーボネート樹脂ペレットを射出成形機(日本製鋼所(株)製:日鋼アンカー V−17−65型)を用い、シリンダー温度340℃で10分間滞留させたものとさせないものの試験片(厚さ2mmの50mm角板)をそれぞれ作成し、その色相の変化(△E)を測定した。色相の変化は、色差計(日本電色(株)製)でそれぞれのL、a、b値を測定し、下記式を用いて算出した。ΔEは値が小さいほどが熱安定性に優れる。
ΔE=[(L′−L)+(a′−a)+(b′−b)1/2
(L、a、bは滞留させないもの、L′、a′、b′は10分間滞留させたもの)
(2)粘度平均分子量
粘度平均分子量は塩化メチレン100mLにポリカーボネート樹脂0.7gを溶解した20℃の溶液から求めた比粘度(ηsp)を次式に挿入して求めた。
ηsp/c=[η]+0.45×[η]c(但し[η]は極限粘度)
[η]=1.23×10−40.83
c=0.7
(3)ビスフェノールAのアルカリ水溶液の溶液色(APHA)
実施例で得られたビスフェノールAのアルカリ水溶液(ビスフェノールAの濃度16重量%、アルカリ濃度7重量%)を比色管に入れ、JIS K 0071に準拠してハーゼン標準比色液と比較してAPHAを求めた。
(4)ビスフェノールAアルカリ水溶液中のビスフェノールA濃度
ビスフェノールAアルカリ水溶液を0.1〜0.5重量%になるように水酸化ナトリウム水溶液で薄め、UV計で波長294nmで吸光度を測定し、あらかじめ作成した検量線によりアルカリ水溶液中のビスフェノールA濃度を測定した。
(5)ビスフェノールAの純度(有機物中のビスフェノールA純度)
Waters社製高速液体クロマトグラフィを用い、サンプル(有機物)0.2gに内部標準としてo−クレゾールを添加したアセトニトリル1mLを加え、溶解し、アセトニトリル/0.2%酢酸水溶液を展開溶媒としてクロマトグラフを得、あらかじめ作成した検量線により、ビスフェノールAの純度を求めた。
[実施例1]
温度計、撹拌機及び還流冷却器、水浴付き反応器に、固体の水酸化ナトリウム4部(芳香族ポリカーボネートのカーボネート結合に対し、20モル%)、メタノール80部(芳香族ポリカーボネートのカーボネート結合1モルに対し、5モル)を投入し、25℃で攪拌して溶解した。次に、酸化防止剤としてハイドロサルファイトナトリウム2部、塩化メチレン200部、記録型CD−R(記録層にはアゾ系染料を使用)の粉砕物(主成分ビスフェノールAポリカーボネート樹脂、粘度平均分子量15200)127部を投入し、25℃で攪拌を継続した。投入直後は樹脂が団子状態になっていたが、内部の温度が上昇するにつれて固形分が溶解し、攪拌10分後に完全に溶解した。ここで、系内の濃度を測定するため溶液の一部をサンプリングして水分量を測定したところ、0.05重量%であった。その後、内温を40℃にするため、水浴を調節した。樹脂投入から4時間後、反応混合物中のポリカーボネート樹脂オリゴマーをH−NMRで分析したところ、完全に消失しており、メタノール/ジメチルカーボネートのピーク面積比が1.5であり理論量のジメチルカーボネートが生成していることを確認できたので、0.5mol/L塩酸水溶液202部投入し、分解反応を停止させた。
分液ロートに反応混合物を移し、有機相382部と水相233部に分離した。デカンターにより分液し有機相を回収した。この有機相を絶対濾過精度20μmのフィルターで濾過した後、40℃の水浴を設けたエバポレータにより減圧して、塩化メチレン、メタノール、ジメチルカーボネートを除去し固形分133部を得た。
この固形分に塩化メチレン200部を加えスラリーとした後、このスラリーをPET製の孔径50μmのろ過フィルターを取り付けた遠心分離機(タナベウィルテック(株)製遠心分離機CT−20−20型)により500Gの遠心力で濾過し、遠心分離機内で運転しながら、温度20℃の塩化メチレン70部、温度20℃の電気伝導度が10μS/cmの純水70部、前記塩化メチレン70部、前記純水70部をそれぞれ5分間かけてこの順番で固体に振りかけ、リンス洗浄を行った。固体を遠心分離機内から掻き出し、乾燥後重量を測定したところ107部であった。この固体の平均粒径は500μmであった。ビスフェノールA純度を測定したところ99.8%であった。なお、このビスフェノールAの溶液色は150、溶融色は250であった。
[実施例2]
実施例1において市販の記録型CD−R(記録層にはフタロシアニン系染料を使用)を用いる以外は実施例1と同様の方法を行ない固体のビスフェノールAを得た。このビスフェノールA純度を測定したところ99.4%であった。なお、このビスフェノールAの溶液色は200、溶融色は300であった。
[実施例3] ポリカーボネート樹脂の製造
(A)温度計、撹拌機、還流冷却器、循環器付き反応器に、イオン交換水650部、25%水酸化ナトリウム水溶液252部を仕込み、これに三井化学製のビスフェノールA(溶液色は10、溶融色は10)を154.5重量部および実施例1で得られたビスフェノールA15.5部、塩化メチレン13部およびハイドロサルファイト0.34部を加え、循環しながら温度を30℃に保持し40分間で溶解し、ビスフェノールA水溶液を調合した。なお、このビスフェノールA混合物の溶液色は20、溶融色は30であった。
(B)温度計、撹拌機及び還流冷却器付き反応器に、(A)で調合したビスフェノールA水溶液367部を仕込み、塩化メチレン181部を加え、撹拌下15〜25℃でホスゲン28.3部を40分要して吹込んだ。ホスゲン吹き込み終了後、48%水酸化ナトリウム水溶液7.2部および固体のp−ターシャリーブチルフェノール1.55部を加え、乳化せしめた後、10分後にトリエチルアミン0.06部を加え、さらに28〜33℃で1時間撹拌して反応を終了した。反応終了後生成物に塩化メチレン400部を加え混合した後、攪拌を停止し、水相と有機相を分離して、ポリカーボネート樹脂濃度14.5重量%有機溶媒溶液を得た。(この操作を、反応機2機を用いて繰り返し行った。)
この有機溶媒溶液に水150部を加えて攪拌混合した後、攪拌を停止し、水相と有機相を分離した。この有機相にpH3の塩酸水200部を加え、攪拌混合しトリエチルアミン等を抽出した後、攪拌を停止し、水相と有機相を分離した。次いでさらに分離した有機相にイオン交換水200部を加え攪拌混合した後、攪拌を停止し、水相と有機相を分離した。この操作を水相の導電率がイオン交換水と殆ど同じになるまで(4回)繰返した。得られた精製ポリカーボネート樹脂溶液をSUS304製の濾過精度1μmフィルターで濾過した。
次に、該有機溶媒溶液を軸受け部に異物取出口を有する隔離室を設けた内壁の材質がSUS316L製の1000Lニーダーにイオン交換水100Lとともに投入し、水温42℃にて塩化メチレンを蒸発させて粉粒体とし、該粉粒体と水の混合物を水温95℃にコントロールされた攪拌機付熱水処理槽を有した熱水処理工程の熱水処理槽に投入し、粉粒体25部、水75部の混合比で30分間攪拌機混合した。この粉粒体と水の混合物を遠心分離機で分離して塩化メチレン0.5重量%、水45重量%の含有粉粒体を得た。次に、この粉粒体を140℃にコントロールされているSUS316L製伝導受熱式溝型2軸攪拌連続乾燥機に50kg/h(ポリカーボネート樹脂換算)で連続供給して、平均乾燥時間3時間の条件で乾燥して粉粒体を得た。
この粉粒体にトリス(2,6−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイトを0.01重量%、4,4’−ビフェニレンジホスホスフィン酸テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)を0.01重量%、ステアリン酸モノグリセリドを0.08重量%加え混合した。次に、かかる粉粒体をベント式二軸押出機[東芝機械(株)製TEX−50B]によりシリンダー温度280℃、乾式真空ポンプを用いてベント吸引圧700Paで吸引脱気しながら溶融混練押出し、ペレットを得た。得られたペレットの粘度平均分子量および熱安定性を評価し、その結果を表1に示した。
[実施例4]
実施例3において、(A)で調合するビスフェノールAとして、実施例2で得られたビスフェノールAを28部および三井化学製ビスフェノールAを142部使用し調合した。なお、このビスフェノールA混合物の溶液色は20、溶融色は40であった。それ以外は実施例3と同様な操作を行いペレットを得た。得られたペレットの粘度平均分子量および熱安定性を評価し、その結果を表1に示した。
[実施例5]
実施例3において、(A)で調合するビスフェノールAとして、実施例1で得られたビスフェノールAを57部および三井化学製ビスフェノールAを113部使用し調合した。なお、このビスフェノールA混合物の溶液色は30、溶融色は50であった。それ以外は実施例3と同様な操作を行いペレットを得た。得られたペレットの粘度平均分子量および熱安定性を評価し、その結果を表1に示した。
[実施例6]
実施例3において、(A)で調合するビスフェノールAとして、実施例2で得られたビスフェノールAを70部および三井化学製ビスフェノールAを100部使用し調合した。なお、このビスフェノールA混合物の溶液色は40、溶融色は80であった。それ以外は実施例3と同様な操作を行いペレットを得た。得られたペレットの粘度平均分子量および熱安定性を評価し、その結果を表1に示した。
[比較例1]
実施例3において、(A)で調合するビスフェノールAとして、実施例1で得られたビスフェノールAを85部および三井化学製ビスフェノールAを85部使用し調合した。なお、このビスフェノールA混合物の溶液色は60、溶融色は120であった。それ以外は実施例3と同様な操作を行いペレットを得た。得られたペレットの粘度平均分子量および熱安定性を評価し、その結果を表1に示した。
[比較例2]
実施例3において、(A)で調合するビスフェノールAとして、実施例2で得られたビスフェノールAを85部および三井化学製ビスフェノールAを85部使用し調合した。なお、このビスフェノールA混合物の溶液色は70、溶融色は140であった。それ以外は実施例3と同様な操作を行いペレットを得た。得られたペレットの粘度平均分子量および熱安定性を評価し、その結果を表1に示した。
Figure 0004426390

Claims (5)

  1. 廃芳香族ポリカーボネート樹脂を炭素数1〜4のアルコール、塩素化化合物有機溶媒および金属水酸化物の存在下、エステル交換反応により分解して得られた芳香族ジヒドロキシ化合物(A)1〜50重量%および別の芳香族ジヒドロキシ化合物(B)99〜50重量%からなる芳香族ジヒドロキシ化合物(X)を使用して芳香族ポリカーボネート樹脂を製造する方法において、当該芳香族ジヒドロキシ化合物(A)はその16重量%濃度のアルカリ水溶液のハーゼン色数が30〜300の範囲であり、当該芳香族ジヒドロキシ化合物(B)はその16重量%濃度のアルカリ水溶液のハーゼン色数が0〜30の範囲であり、当該芳香族ジヒドロキシ化合物(X)はその16重量%濃度のアルカリ水溶液のハーゼン色数が50以下であることを特徴とする芳香族ポリカーボネート樹脂の製造方法。
  2. 廃光ディスクに使用されている芳香族ポリカーボネート樹脂を炭素数1〜4のアルコール、塩素化化合物有機溶媒および金属水酸化物の存在下、エステル交換反応により分解して得られた芳香族ジヒドロキシ化合物(A)1〜50重量%および別の芳香族ジヒドロキシ化合物(B)99〜50重量%からなる芳香族ジヒドロキシ化合物(X)を使用して芳香族ポリカーボネート樹脂を製造する方法において、当該芳香族ジヒドロキシ化合物(A)はその16重量%濃度のアルカリ水溶液のハーゼン色数が30〜300の範囲であり、当該芳香族ジヒドロキシ化合物(B)はその16重量%濃度のアルカリ水溶液のハーゼン色数が0〜30の範囲であり、当該芳香族ジヒドロキシ化合物(X)はその16重量%濃度のアルカリ水溶液のハーゼン色数が50以下であることを特徴とする芳香族ポリカーボネート樹脂の製造方法。
  3. 芳香族ジヒドロキシ化合物(X)は、芳香族ジヒドロキシ化合物(A)1〜30重量%および芳香族ジヒドロキシ化合物(B)99〜70重量%からなる混合物である請求項1または請求項2記載の芳香族ポリカーボネート樹脂の製造方法。
  4. 芳香族ジヒドロキシ化合物(X)は空気中、175℃で1時間加熱した後の溶融ハーゼン色数が100以下である請求項1または請求項2記載の芳香族ポリカーボネート樹脂の製造方法。
  5. 前記芳香族ジヒドロキシ化合物(A)は、廃芳香族ポリカーボネート樹脂または廃光ディスクに使用されている芳香族ポリカーボネート樹脂を炭素数1〜4のアルコール、塩素化化合物有機溶媒および金属水酸化物の存在下、エステル交換反応により分解反応せしめ、分解反応後の反応液に酸水溶液を加え、有機溶媒相と水溶液相とを分液し、有機溶媒相を回収し、この有機溶媒相から蒸留により有機溶媒およびジアルキルカーボネートと芳香族ジヒドロキシ化合物とを分離して芳香族ジヒドロキシ化合物を得、得られた芳香族ジヒドロキシ化合物を塩素化化合物有機溶媒及び/又は水で洗浄する方法により得られた芳香族ジヒドロキシ化合物である請求項1または請求項2記載の芳香族ポリカーボネート樹脂の製造方法。
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