JP4425475B2 - 高アークトラッキング指数のポリ(フェニレンオキシド)液晶ポリマーブレンド組成物 - Google Patents

高アークトラッキング指数のポリ(フェニレンオキシド)液晶ポリマーブレンド組成物 Download PDF

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Description

【0001】
(発明の分野)
本発明は、ポリ(フェニレンオキシド)、液晶ポリマーおよび非導電性充填剤の新規ブレンドに関し、およびより詳細には、高いアークトラッキング指数、良好な靭性および良好な表面的外観の改良された組合せを有するそのようなブレンドに関する。
【0002】
(発明の背景)
ポリ(フェニレンオキシド)(PPO)および液晶ポリマー(LCP)は、それぞれ、それらの熱安定性、化学品抵抗性および他の望ましい特性により、一般目的用途のための、およびより詳細には電気および電子産業における成形用樹脂として有用である。しかし、それぞれは特定の電気用途に関する制限を有する。
【0003】
ポリ(フェニレンオキシド)は、良好な衝撃抵抗性を示し、比較的安価であり、および良好な高温剛性特性を付与する高いガラス転移温度を有する。PPOは非常に粘稠であり、および典型的な熱可塑性2次加工装置において良好に加工するには充分ではない。加工可能性を改善するための以前の革新は、PPOを他のポリマーを配合すること、通常、ポリスチレンまたはスチレンから誘導される成分の共重合体を含有することに依拠した。これらの革新は、非常に良好に加工される多方面に有用なPPOベースの材料(ブレンド、たとえばGeneral Electric PlasticのNoryl(登録商標)製品系列)を作成することにおいて非常に成功した。しかし、ポリスチレンまたは同等の共重合体を有するPPO配合物は、低下したガラス転移温度を有し、および得られる高温剛性は純粋なPPOのものよりも約40℃以上分も低い。良好に加工され、しかし良好な靭性を維持する、PPOの高温剛性を有する材料に関する要求が存在する。
【0004】
液晶ポリマーは、典型的には非常に良好に加工されおよび良好な高温剛性および良好な電気的特性を有するが、しかし比較的高価である。LCPとPPOのブレンド、特に改善されるアークトラッキング指数のための充填剤との組み合わせたものは、潜在的に有利である。しかし、添加される充填剤を伴っても、伴わなくても、LCP類は一般的にPPO類と非相溶性であることが通常知られている。
【0005】
米国特許第5,182,334号はLCP/PPO配合物が、微細で良好に分散されるドメインよりも個々のポリマーの大きな領域すなわちドメインを形成する傾向を有し、大きなドメインは劣悪な特性を生ずる傾向があることを開示している。LCP/PPO配合物は、酸触媒プロセスにおいてLCP上の酸またはエステル官能基をPPO上のヒドロキシルと反応させることにより相溶化されると述べられている。
【0006】
米国特許第5,006,403号は、約5〜97.5質量%のPPOと約95〜2.5質量%のLCPを有し、それら2つの成分はブレンド中の別個の相として存在するポリマー複合材料を開示している。生成物のブレンドは、PPOがマトリクスであり、および完全に芳香族性のポリエステルが押出しの方向に配向される主として1方向に配向される連続繊維またはストランドの形態にある、自己強化されたポリマー複合材料であった。その自己強化された複合材料は、シート成形複合技術によって製造される複合材料成分の代替物として、自動車および航空宇宙産業に関して特に適当であると考えられる。これら繊維により自己強化された複合材料によって示される引張強度の増大は、この種のモルホロジーに固有の(複合材料中の比較的大きな連続繊維またはストランドの存在による)劣悪な伸長特性(靭性の測度である)と相殺される。
【0007】
PPO/LCP配合物は、多くの電気および電子用途のために、良好なトラッキング特性を示すべきである。アークトラッキングは、電界および外部表面の汚染の複合効果による材料の表面上の恒久的または進行性の導電経路の形成に関する現象である。電気的トラッキングは、損傷を受け電圧を加えられる電気部品がたとえば電解質または凝結により湿潤状態になるときに発生する可能性がある。このトラッキングは、該電気部品をさらに損傷させ、フラッシュオーバーおよびアークの発生をもたらし、破局的ななだれ現象的故障を引き起こす可能性がある。トラッキングは、たとえば交流100V以下の低電圧において発生する可能性があるが、しかし電圧が減少するにつれて起こりにくくなる。相対トラッキング指数(CTI)評価は、湿潤および/または汚染された条件下における電気絶縁性材料として機能する組成物の能力の定量的指標を提供する。樹脂組成物のCTI評価を決定する際には、成形された試験標本上に2つの電極を配置する。試験標本のCTI評価は、5回の連続試験において、トラッキングを発生させるために該試験標本上に50滴を越える溶液を付着させなければならない点における最大の電極電位差である。したがって、CTI値は、成形品が導電性を示すことを見いだされる点の電圧である。電気および電子産業におけるいくつかの用途において、CTI値は少なくとも220ボルトであることが期待される。
【0008】
米国特許第4,043,971号は、約5〜60質量%の硫酸カルシウムおよび/または硫酸バリウムを含有してそのトラッキング抵抗性を増大する熱可塑性ポリブチレンテレフタレート成形コンパウンドを開示している。しかし、該特許はLCP/PPO配合物中に硫酸カルシウムを使用することを開示も示唆もしていない。
【0009】
改善された特性を有するPPO/LCPブレンド組成物を作成するための実用的および安価な組成物および方法に関する要求が存在し続けている。特に、PPO/LCPブレンドの他の望ましい性質に加えて良好なトラッキング指数特性を示し、および安価な成分および充填剤を含む実用的PPO/LCPブレンドに関する要求が存在する。
【0010】
(発明の概要)
本発明は、ポリマーブレンドであって、(a) 成分(a)および成分(b)の総重量に基づいて約50〜95質量%のポリ(フェニレンオキシド)と、(b) 成分(a)および成分(b)の総重量に基づいて約5〜50質量%のサーモトロピック液晶ポリマーと、(c)該ポリマーブレンドの相対トラッキング指数(CTI)を約220ボルトに増大させるのに充分な量の非導電性充填剤とを含む。ポリマーブレンドを含む。
同様に含まれる物は、本発明のポリマーブレンドを含む成形品であり、電子および電気装置における用途を含む。
本発明の他の態様および実施形態は、以下の好ましい実施形態の詳細な説明および添付される図面を参照することにより、良好に理解されるであろう。
【0011】
(好ましい実施形態の詳細な説明)
本発明者らは、PPO成分、LCP成分および非導電性充填剤成分を含むポリマーブレンド組成物において、PPOおよびLCPの他の望ましい性質と共に、改善されたトラッキング指数を達成できることを見いだした。また、本発明のポリマーブレンドは、白色度向上剤および他の慣用の添加剤を含有してもよい。本発明のポリマーブレンドの好ましい加工、モルホロジーおよび用途もまた、以下に示す。
【0012】
PPO成分
本発明において用いられるPPO類、すなわちポリ(フェニレンオキシド)類(ポリフェニレンエーテル類としても知られている)は、よく知られている種類のポリマーである。PPO類は、2,6−ジメチルフェノールの酸化的カップリング重合により製造される。ポリフェニレンオキシド類の調製は、対応するフェノール類から出発する知られている方法と類似の方法によって実施される。この目的のために適当な調製方法は、たとえば、米国特許第3,228,910号、米国特許第3,491,058号、米国特許第3,507,832号および米国特許第3,455,736号に記載されており、それらのそれぞれは参照により本明細書の一部をなすものとする。
【0013】
PPO類は、約210℃のガラス転移温度を有する線状非晶質ポリマーである。PPO類は、産業において、特に靭性および熱抵抗性が要求される用途におけるエンジニアリングプラスチックとして、広く用いられている。好ましい実施形態において、PPO類は官能化されていないPPO類であり、以下の反復ユニットを有するポリマーである。
【0014】
【化1】
Figure 0004425475
【0015】
、R、RおよびRのそれぞれは、水素または6炭素原子までを含有する炭化水素基である。最も好ましい実施形態において、RおよびRはメチルであり、およびRおよびRは水素である。官能化されていないPPOは、いかなる追加の官能基も存在させない(すなわち官能化されていない)が、しかし「通常存在する」末端基は存在してもよい。より容易な混合のために、より低い粘度のPPO類が好ましい。低分子量のPPO類もまた好ましい。
【0016】
本発明の配合物中に存在するPPOの量は、好ましくは、該配合物中に存在するPPOおよびLCPポリマーの総重量を基準として50〜95質量%である。PPOの量は、ポリマーブレンドの総重量を基準として、好ましくは30〜90質量%、より好ましくは35〜70質量%、およびさらにより好ましくは40〜65質量%である。
【0017】
(LCP成分)
サーモトロピック液晶ポリマー(LCP)は、「液晶」および「異方性溶融物」を含む種々の術語により、当該技術において知られている。溶融相において、偏光顕微鏡を用いて交差する偏光子間で測定される際に光を透過する場合に、ポリマーは光学的に異方性である。「サーモトロピック」とは、ポリマーが溶融相において液晶性を示すことを意味する。
【0018】
本発明において有用なLCPポリマー類は、サーモトロピック液晶ポリマー類、および液晶性ポリ(エステル−アミド)、ポリ(エステル−イミド)、ポリ(エステル−アミド−イミド)およびそれらの混合物を含む。これらの術語は、それらの通常の意味を有し、およびポリマー中の反復ユニットがエステル結合および必要に応じてアミド結合および/またはイミド結合で接続されることを単純に示す。好ましいポリマーは、液晶性ポリエステル類であり、およびこれらポリエステルが芳香族ポリエステルであることがさらに好ましい。「芳香族」とは、エステル、アミドまたはイミドのような官能基中に含有される炭素原子を除いて、ポリマーの主鎖中の全ての炭素原子が、フェニレン、ナフチリレン、ビフェニレンなどのような芳香族環中に存在することを意味する。アルキルのような他の種類の分類の炭素原子は、メチルヒドロキノンまたは2−t−ブチル−4−ヒドロキシ安息香酸から誘導される反復ユニット中のような芳香族環上の置換基としては存在してもよく、および/またはn−アルキルアミドのようなポリマー中の他の部位に存在してもよい。また、ハロゲン、エーテルおよびアリールのような他の置換基がLCP中に存在してもよい。
【0019】
本発明のLCP組成物中に用いられる完全に芳香族性のポリエステルの成分として、たとえば、i)ヒドロキノン、ii)4,4’−ジヒドロキシビフェニル(4,4’−ビフェノール)、iii)イソフタル酸、iv)テレフタル酸、v)p−ヒドロキシ安息香酸およびその誘導体、vi)4,4’−ジヒドロキシビフェニル(4,4’−ビ安息香酸)またはその誘導体、vii)2,6−ナフタレンジカルボン酸、ix)6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、またはそれらの組合せを用いてもよい。これらの成分は全て当該技術において知られており、および商業的に入手可能であるか、あるいは、当業者にとって容易に利用可能な技術によって調製することができる。
【0020】
本発明の配合物中のLCPの量は、好ましくは、該配合物中に存在するPPOおよびLCPポリマーの総重量を基準として5〜50質量%である。LCPの量は、ポリマーブレンドの総重量を基準として、好ましくは2〜50質量%、より好ましくは4〜10質量%、およびさらにより好ましくは5〜8質量%である。
【0021】
組み合わせられるPPO成分およびLCP成分は、本発明のポリマーブレンド組成物の総重量を基準として、好ましくは20〜80質量%、より好ましくは35〜75質量%、およびさらにより好ましくは50〜70質量%を構成する。
【0022】
(充填剤成分)
本発明のポリマーブレンド中に存在する非導電性充填剤の量は、好ましくは少なくとも220ボルト、より好ましくは少なくとも250ボルト、さらにより好ましくは少なくとも275または300ボルト、および最も好ましくは少なくとも325または350ボルトのCTI評価を達成するのに充分な量である。
【0023】
好ましい非導電性充填剤は、二酸化チタン、硫酸カルシウム、またはそれらの混合物を含む。好ましい二酸化チタンは、塩化物プロセスによるルチル型二酸化チタンを含む。
【0024】
典型的には、非導電性充填剤のレベルは、本発明のポリマーブレンド組成物の総重量を基準として、好ましくは20〜80質量%、より好ましくは25〜65質量%、および最も好ましくは30〜50質量%の範囲内で変動してもよい。
【0025】
本発明のLCP組成物中での使用のために好ましい非導電性充填剤の組合せは、ポリマーブレンド組成物の総重量の約30〜40質量%の量である二酸化チタンおよび硫酸カルシウムの混合物であり、その二酸化チタンは、ポリマーブレンド組成物の総重量を基準として約5〜10質量%の量で存在する。
【0026】
好ましくは、硫酸カルシウムは、約4ミクロンの平均粒度を有し、および二酸化チタンは約0.2〜0.4ミクロンの粒度を有する。
【0027】
(任意選択の白色度向上剤)
本発明者らは、PPO−LCP配合物中に増白剤が添加されたときに、トラッキング特性における著しい改善があったことを見いだした。増白剤の沸点は、以下のようなものであるべきである:Tbp>T−60℃(式中、Tbpは増白剤の沸点であり、およびTはLCPの融点である)。
【0028】
白色度向上剤は、また、蛍光増白剤としても一般的に知られている。それら白色度向上剤は、2,2’−(チオフェンジイル)−ビス−(t−ブチルベンゾオキサゾール)、2−(スチビル−4”)−(ナフト−1’,2’,4,5)−1,2,3−トリアゾール−2”−スルホン酸フェニルエステル、および7−(4’−クロロ−6”−ジエチルアミノ−1’,3’,5’−トリアジン−4’−イル)アミノ−3−フェニルクマリンを含むが、それらに特に限定されるものではない。置換されたアントラセンスチルベン、トリアジン、チアゾール、ベンゾオキサゾール、クマリン、キサンテン、トリアゾール、オキサゾール、チオフェンまたはピラゾリンから誘導される1つまたは複数の部分を有する他の蛍光増白剤を、本発明のLCP組成物中に用いてもよい。
【0029】
本発明にしたがって用いることができる適当な蛍光増白剤の例は、ビス(アルキル置換ベンゾオキサゾリル)チオフェン構造を有する2,5−ビス(5−tert−ブチル−2−ベンゾオキサゾリル)チオフェンであると考えられるUvitex(登録商標)OB(Ciba-Geigy Chemical Company (Ardaley, NY)製)、7−(2h−ナフトール(1,2−d)−トリアゾール−2−イル)−3−フェニルクマリンであると考えられるLeucopure(登録商標)EGM(Sandoz (East Hanover, NJ)製)、ピラゾリン誘導体であると考えられるPhorwhite(登録商標)K-20G2(Mobay Chemical Corporation (Union, NJ)製)、および4,4−ビス(ベンゾキサクゾリ)スチブレンであると考えられるEastobrite(登録商標)OB-1(Eastman Chemical Products, Inc (Kingsport, Tenn.)製)である。上述のUvitex(登録商標)OBが、本発明にしたがう使用に最も好ましい。
【0030】
ポリマーブレンドの総重量パーセントを基準として、約0.005質量%超の、および好ましくは約0.005から約0.3質量%の高沸点白色度向上剤、すなわち蛍光増白剤の濃度が好ましい。本発明者らは、非導電性充填剤と組み合わせて用いられる際に、そのような非常に少ない量の蛍光増白剤が、材料の外観を著しく向上させるのみならず、該ブレンドのCTI評価をもさらに向上させることを見いだした。
【0031】
(他の添加剤)
また、ポリマーに対して通常添加される添加剤を、本明細書に記載されるLCP/PPO/非導電性充填剤配合物に対して添加してもよい。そのような添加剤は、補強剤、顔料、染料、酸化防止剤、潤滑剤、難燃剤、およびアントラキノン、直接染料、パラレッドなどのような着色剤を含む。好ましい充填剤および/または補強剤は、タルク、ガラスフレーク、ガラス繊維、アラミド繊維等を含む。
【0032】
ブレンドのための相溶化剤を添加してもよく、および好ましい相溶化剤は、官能基化されたエチレン共重合体E/X/Yであり、45〜99質量%のEであるエチレンと、アクリル酸またはメタクリル酸のC1〜C10エステルから選択される1つまたは複数の軟化性モノマーである0〜40質量%のXと、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジルおよびグリシジルビニルエーテルからなる群から選択されるコモノマーである1〜15質量%のYとを含有する。
【0033】
(高CTIのLCP/PPO/非導電性充填剤ブレンドの好ましい調製)
好ましい調製方法は、好ましいブレンドを達成することにおいて2つの重要な要因、すなわち1)成分の比較的高せん断の混合(時として激しい分散性混合とも呼ばれる)および2)配合物のLCP成分およびPPO成分の粘性の整合の考慮を伴う。たとえば国際特許出願公開WO99/02607号パンフレット(参照により本明細書の一部をなす)を参照されたい。
【0034】
高剪断混合は当該技術において知られており、たとえばW. Thiele, Plastics Formulating & Compounding, vol. 2(1996), p14-19を参照されたい。必要ではないが、そのような混合は、混合エレメントの適切な組合せを有する2軸スクリュー押出し機において都合よく実施される。そのようなエレメントおよびそれらの組合せは当該技術において知られており(たとえばThieleの文献を参照されたい)、および実施例中に記載する。
【0035】
粘性適合または「粘性が適合した」とは、少なくともポリマーの溶融混合および分散が行われてもよいプロセスのある部分において、LCPおよびPPOがほぼ同一の有効(溶融)粘度を有することを意味する。これは、たとえば、以下の方法の1つまたは複数を用いて達成することができる。
【0036】
a) LCPおよび/またはPPOの分子量(MW)および/または分子量分布(MWD)を調整すること:MWおよび/またはMWDは、混合プロセスのいくつかの部分において、それらが同等の溶融粘度を有するように調整される。これは、しばしば、LCPの分子量を上昇させることおよび/またはPPOの分子量を低下させることを意味する。なぜなら、より一般的な等級のLCPは、一般的な等級のPPOよりも低い粘度を有するからである。
【0037】
b) 適切なLCPの融点を選択すること:別のアプローチは、約300〜350℃の間の融点を有するLCPを選択することである。これは、PPOが実質的に溶融加工可能になる温度範囲である。実質的に溶融加工可能とは、PPO粘度が1000毎秒において約400Pa・s未満であることを意味する。約300℃〜350℃の間の融点を有するLCPは、低融点のLCP類よりも容易にPPOとの高性能配合物を形成する可能性がある。LCPが溶融する前に、PPOが最初に軟化することを仮定している。LCPが溶融し始める際に、転相の機会が存在し、それは界面の面積を最大限にする傾向があるべきである。配合物を比較的高レベルの分散性混合にさらす間中、界面面積のこの最大値が存在する(同様に過渡的粘性整合が同時に起こるべきである)ように溶融配合プロセスを操作することが有利であると仮定している。
【0038】
c) 高剪断分散性混合が同時に起こるように混合速度を調整する:約300℃未満で溶融するLCPに関して、配合プロセスを、供給成分の固体状態混合物が、LCPが溶融する前に高剪断分散性混合にさらすように実施してもよい。この方法において、LCPの溶融遷移が、PPOの高剪断分散性混合とより接近して発生する。有用である別のアプローチは、あらかじめ加熱されたPPOまたは実質的に溶融状態のPPOに対して、LCPが融解する前に該混合物が速やかに高剪断分散性混合に遭遇するような方法で、低融点だが融解していないLCPを添加することである。
【0039】
(配合物の好ましいモルホロジー)
好ましくは、LCPは、本発明において不連続相または離散粒子として存在する。
【0040】
図1〜9は、非導電性充填剤の存在のないPPO−LCP配合物の電子顕微鏡写真を示し、そのような好ましいポリマーブレンドのマトリクスのより明確な説明を提供する。
【0041】
それらの図において、PPOは暗色の背景物質であり、LCP粒子は、PPO中に埋め込まれたより暗色のスポットとして現れている。白色のスポットは、LCPがミクロトーム中にマトリクスから脱落したホールである(当業者はこの現象が異常ではないことを認識する)。白色スポットは、ミクロトーム前に存在したLCPの大きさを表していると合理的に仮定することができる。実際、図のいくつかにおいて、LCPはホールから飛び出しているが、しかしその図中の近くに依然として見ることができる。顕微鏡写真は、5000倍の倍率で得られた図6を除いては、2500倍の倍率で撮られた。また、スケーリングバーも含まれ、該バーは、1ミクロンに比例する図6を除いて、全ての図面において2ミクロンに相当する長さを示す。PERPの指定は、サンプルが流れ方向に対して垂直に薄片にされたことを示し、一方PARAの指定は、切断が溶融流れに平行に行われたことを示す。
【0042】
微細に分割されたLCP相は、ペレット(図1)において、およびそれから成形される引張試験片(図2〜9、実際のオリジナルの試験片表面は顕微鏡写真の下部に見ることができる)のバルクを通じて、同等の粒度および形状を有する。したがって、微細に分散されたLCP相は、射出成形の時間スケールの範囲内で安定である。
【0043】
本発明の好ましい実施形態の引張試験片サンプルのモルホロジーの検査は、図1〜図5に示されるように、平行または横方向の双方において約0.1〜5ミクロンの長径を有する事実上ほぼ球状または楕円体状である離散粒子すなわち小滴の形成を示す。LCPドメインは、試験試料のバルクのコア内において、平行または横方向のいずれにおいても同一であるように見える。試験試料のスキン表面または非常に薄いサンプルにおいて、LCP成分はより大きなアスペクト比を有する離散粒子の形態(その非限定的な例は図6〜図9に示される)にあるだけでなく、球形または楕円体の粒子すなわち小滴であるように観察される。表面における正確なモルホロジーは、試験部品の形状に依存し、および本発明者らは図1〜図9を得ることにおいて以下の粒度分析方法を用いた。
【0044】
(粒度分析方法)
組成物は、以下に示す方法に従って、3.18mm(0.125インチ)の厚さおよび21.9cm(8.625インチ)の全長を有するASTM D638タイプ1の引張試験片へと射出成形された。射出ゲートは、以後近端として識別される引張試験片の一方の端から主軸に沿って約3.2cm(1.25インチ)の試験片の端部にある。ゲートの寸法は、長さ約6.4mm(0.25インチ)厚さ約2.54mm(0.100インチ)であり、該ゲートは、ノックアウトピンの反対側の試験片表面と同一面をなした。該引張試験片を、遠端(射出ゲートを持たない、他方の端)から約2.5cm(1インチ)を、試験片を横切ってすなわち流動方向を横断して(すなわち試験片の主軸に直交して)、切断すなわち分割した。この切断は、引張試験片のより広い[1.9cm(0.75インチ)幅]部分で行われた。この分割は、ダイアモンド刃のナイフを取り付けられたReichert-Jung Ultracutミクロトームを用いて−90℃の極低温において実施された。切断片の厚さは、約8〜10μmであった。a)本来の表面から少なくとも0.64mm(0.025インチ)付近で得られるコア部分、およびb)表面から約10〜20ミクロンの周囲で得られる表面スキン部分において、粒度分析を実施した。
【0045】
得られる切断片を、ガラススライドとカナダバルサムを用いるカバーグラスとの間に固定し、Leitz(登録商標)光学顕微鏡上の位相差明視野および偏光照明を用いて写真を撮った。50倍または100倍のいずれかの倍率を、本発明の好ましい組成物の画像解析のために用いた。
【0046】
透過電子顕微法(T.E.M.)を用いて、組成物に関する画像を生成させた。粒度を、Cambridge Instruments Quantimet(登録商標)970画像分析システムを用いて測定した。光学顕微法またはT.E.M.を用いて生成させた写真に撮られたイメージを、高解像度ビデオカメラを用いてデジタル化した。用いたフィールドサイズは、典型的には800×625ピクセルであった。通常、該システムは、較正スケールの画像により、または光学顕微鏡に直接的に配置されたスケール作成器により較正された。次に、この画像をセグメント化して、関心のある特徴の2値(オン−オフ)画像を形成した。引き続いて、種々の関心のある寸法パラメータを与えるプログラムを用いて、その画像を分析した。このプログラムは、画像解析の当業者に容易に理解される。画像解析に関する良好な情報源は、John C. Russによる書籍「Practical Stereology」(Plenum Press, NY, 1986)中に見いだされる。
【0047】
(好ましい用途)
本発明の組成物を、成形ペレットとして単独で、または他のポリマーと組み合わせて用いてもよい。該ペレットは、繊維、フィルムおよび被膜を製造することだけでなく、特に、ハンダ付け可能な電子部品およびサーキットブレーカのような高いトラッキング抵抗性特性を必要とする電気または電子用途のための射出成形品または押出品を製造することに用いてもよい。
【0048】
(実施例)
以下の実施例は、本発明の好ましい実施形態を例示する。本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0049】
(用いられる材料)
実施例において、特定の材料を用いた。それらを以下にまとめる。
【0050】
PPO:用いられるPPOは、General Electric Co. (Stanford, CT, U.S.A.)から入手した。本明細書中でPPO640とも呼ばれるNoryl(登録商標)640は、0.4I.V.のポリ(フェニレンオキシド)であり、および他に指定がない限り全ての実施例において用いた。PPO630とも呼ばれるNoryl(登録商標)630を、第2表および同様に図中の1つの実施例において用いた。その図における組成は、90%のPPO630および10%のLCPであり、充填剤は存在しない。
【0051】
LCP:LCPポリマーは、ヒドロキノン/テレフタル酸/イソフタル酸/2,6−ナフタレンジカルボン酸/4−ヒドロキシ安息香酸を含む。
【0052】
用いられる非導電性充填剤の1つは、SMC Corp. (Baltimore, Md)からTiona(登録商標)RCL-4として入手可能な、塩化物プロセスのルチル型二酸化チタンであり、97%のTiOを有し、およびアルミナおよび有機物質で表面処理をされている。
【0053】
用いられるもう1つの非導電性充填剤は、U.S. Gypsum Co. (Chicago, IL, U.S.A.)からCAS-20-4として入手可能であり、4.0ミクロンの平均粒度および20ミクロンの最大サイズを有する無水硫酸カルシウムである。
【0054】
蛍光増白剤は、Uvitex(登録商標)OBのようなCiba-Geigy Chemical Company (Ardaley, N.Y.)製であり、そのUvitex(登録商標)OBは約196〜230℃の融点を有する微細な黄色結晶性粉末である。該材料は、約300℃において揮発し始める。
【0055】
(配合および試験部品準備)
他に指定がない限り、PPOと非導電性充填剤と、任意選択でいくつかの実施例における蛍光増白剤とを用いる以下の実施例におけるLCP組成物を調合することは、30mmのWerner & Pfleiderer Model 10YHD (Werner & Pfleiderer, 633E. Crescent, Ramsey, NJ 07446, U.S.A.)2軸スクリュー押出機を用い、約12時間(または終夜)にわたって窒素パージされた真空オーブン中、約150〜165℃において乾燥したLCPを用いて実施された。該押出機を、約11.3kg(25ポンド)毎時の供給速度を用い、250〜300rpmにて作働させた。該押出機は、9つのバレル部を有する。第1のバレルは、ポリマーが添加される主供給バレルであり、および典型的には水冷される。残りの8つのバレルに関する温度プロフィルは、ダイに向かって290℃、290℃、320℃、320℃、310℃、310℃、310℃、310℃および335℃である。3.2mm(1/8インチ)または4.8mm(3/16インチ)径の、単穴のダイを用いた。単一スクリューの側方供給機を用いて、バレル5に対して非導電性充填剤を添加し、およびバレル7において真空引きした。押出されるストランドを水槽冷却浴中で急冷し、ペレットへと切断し、120℃において終夜にわたって乾燥し、そして引き続いて試験片へと射出成形した。
【0056】
蛍光増白剤を用いる実施例においては、該蛍光増白剤を必要とされる非導電性充填剤の約1/8から1/3と混合し、そして次にこの濃厚物を残りの充填剤で希釈して、蛍光増白剤の均一な分布を確実にした。次に、この充填剤/蛍光増白剤混合物を、押出し機の側方供給機を通して添加した。
【0057】
以上議論したように、成分を比較的高いせん断混合によって徹底的に混合すること、およびそれら成分が最大の分散のために充分に粘性が整合していることが好ましい。したがって、第1表に示す以下の押出しスクリュー設計が、用いられるタイプの典型である。
【0058】
【表1】
Figure 0004425475
【0059】
【表2】
Figure 0004425475
【0060】
(試験)
乾燥した試料の溶融粘度を、Kayeness, Inc製のGalaxyO V, Model 8052キャピラリーレオメーターを用いて測定した。測定は、1000毎秒のせん断速度において、350℃または360℃において、および30/1000インチのオリフィスおよび20のL/Dを有するダイを用いて行った。
【0061】
本明細書に記載されている以下の物理的試験を、米国材料試験協会(ASTM)により確立された手順に従って実施した。
屈曲弾性率および屈曲強さ − ASTM D−790
引張強度および伸びを、ASTM D638−91に従い、0.51cm(0.2インチ)/分のクロスヘッド速度を用い、3.2mm(1/8インチ)厚さの引張バーに関して測定した。伸びを正確に測定するためにストレインゲージを用いた。
【0062】
DTUL(熱変形温度) − ASTM D−648
相対トラッキング指数(CTI)試験を、ASTM UL746Aに従い、湿潤および汚染された条件下での絶縁体として機能する標本の能力を、ポリマー試料中にトラッキングが発生する前に印加することができる電気のボルト数として測定した。CTI試験において測定することができる最大電圧は、600ボルトである。
【0063】
表面の外観:これは、「+」の表示がより高い評価を示す目視試験であった。
「++」:欠陥なし、優秀な色および美観的外観
「+」:良好な色および美観的外観を有し、わずかな欠陥があるかまたは欠陥がない
「−」:欠陥が観察され、および一応許容可能または劣悪な外観
結果を以下の第2表〜第4表に示す。
【0064】
【表3】
Figure 0004425475
【0065】
【表4】
Figure 0004425475
【0066】
第3表の試験結果は、少量の蛍光増白剤の添加がトラック指数性能を増大させ、および6.16質量%のLCP、53.84%のPPO、10質量%のTiO、および30質量%のCaSOを含む実施例40−4の相対トラッキング指数性能を改善することを示す。
【0067】
【表5】
Figure 0004425475
【0068】
コンパウンド中のTiOの存在は、これらコンパウンドを用いて作成される成形品の美観的外観を向上させることが観察される。TiOを持たない実施例50−8の材料はその表面上に斑点および欠陥を有し、一方、実施例50−7および50−6の材料は以下に報告するように優れた美観的外観を示す。
【0069】
【表6】
Figure 0004425475
【0070】
以上の記載から明白なように、調製される材料および従った手順は、本発明の好ましい実施形態に関連するにすぎない。本発明のいくつかの形態を説明しおよび記載したとはいえ、本発明の真髄および範囲から外れることなしに変形を行うことが可能である。従って、本発明をそれら記載によって限定することを意図していない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 試験片へと成形する前の、押出された円筒状ストランドの中央から切り出されたPPO/LCPブレンド製品ペレット内の微細なLCP分散物の2500倍に拡大された写真である。長さ約0.1〜5ミクロンで存在する粒子がある。
【図2】 図1のペレットから成形された引張試験片から得られる種々の写真である。材料のバルクは図1におけるような同等のモルホロジーで示される。遠端、すなわち射出ゲートから最も遠い引張試験片の端における引張バーのコアの顕微鏡写真である。
【図3】 図1のペレットから成形された引張試験片から得られる種々の写真である。材料のバルクは図1におけるような同等のモルホロジーで示される。遠端、すなわち射出ゲートから最も遠い引張試験片の端における引張バーのコアの顕微鏡写真である。
【図4】 図1のペレットから成形された引張試験片から得られる種々の写真である。材料のバルクは図1におけるような同等のモルホロジーで示される。近距離コア、すなわち射出ゲートに近いコアの引張片のモルホロジーを示す図である。
【図5】 図1のペレットから成形された引張試験片から得られる種々の写真である。材料のバルクは図1におけるような同等のモルホロジーで示される。近距離コア、すなわち射出ゲートに近いコアの引張片のモルホロジーを示す図である。
【図6】 図1のペレットから成形された引張試験片から得られる種々の写真である。材料のバルクは図1におけるような同等のモルホロジーで示される。ごく外側の端、またはスキン層における成形された試験片の区域を示す図である。
【図7】 図1のペレットから成形された引張試験片から得られる種々の写真である。材料のバルクは図1におけるような同等のモルホロジーで示される。ごく外側の端、またはスキン層における成形された試験片の区域を示す図である。
【図8】 図1のペレットから成形された引張試験片から得られる種々の写真である。材料のバルクは図1におけるような同等のモルホロジーで示される。ごく外側の端、またはスキン層における成形された試験片の区域を示す図である。
【図9】 図1のペレットから成形された引張試験片から得られる種々の写真である。材料のバルクは図1におけるような同等のモルホロジーで示される。ごく外側の端、またはスキン層における成形された試験片の区域を示す図である。

Claims (11)

  1. ポリマーブレンドであって、
    (a) 成分(a)と成分(b)との総重量を基準として50〜95質量%のポリ(フェニレンオキシド)と、
    (b) 成分(a)と成分(b)との総重量を基準として5〜50質量%のサーモトロピック液晶ポリマーと、
    (c) 該ポリマーブレンドの相対トラッキング指数(CTI)を220ボルトを越えて上昇させるのに充分な量の非導電性充填剤であって、二酸化チタン、硫酸カルシウムまたはそれらの混合物を含む非導電性充填剤
    を含むことを特徴とするポリマーブレンド。
  2. 前記サーモトロピック液晶ポリマーは、不連続相または離散粒子として該ポリマーブレンド中に存在することを特徴とする請求項1に記載のポリマーブレンド。
  3. 前記非導電性充填剤は、該ポリマーブレンドの総重量を基準として30〜40質量%の量で存在し、および前記二酸化チタンは、該ポリマーブレンドの総重量を基準として5〜10質量%の量で存在することを特徴とする請求項1に記載のポリマーブレンド。
  4. 前記二酸化チタンは、塩化物プロセスのルチル型二酸化チタンを含むことを特徴とする請求項1に記載のポリマーブレンド。
  5. 前記非導電性充填剤は、該ポリマーブレンドの総重量を基準として20〜80質量%の量で存在することを特徴とする請求項1に記載のポリマーブレンド。
  6. 該ポリマーブレンドの総重量を基準として0.005質量%を越える量の少なくとも1つの蛍光増白剤をさらに含み、前記蛍光増白剤が、置換アントラセンスチルベン、トリアジン、チアゾール、ベンゾオキサゾール、クマリン、キサンテン、トリアゾール、オキサゾール、チオフェンまたはピラゾリンから誘導される1つまたは複数の部分を有し、およびTbp>T−60℃(式中、Tは該LCPの融点である)なる沸点Tbpを有することを特徴とする請求項1に記載のポリマーブレンド。
  7. 該ポリマーブレンドの相対トラッキング指数(CTI)評価は、少なくとも375ボルトであることを特徴とする請求項6に記載のポリマーブレンド。
  8. 前記蛍光増白剤は、ビス(アルキル置換ベンゾオキサゾリル)チオフェン構造を有する2,5−ビス(5−tert−ブチル−2−ベンゾオキサゾリル)チオフェンを含むことを特徴とする請求項7に記載のポリマーブレンド。
  9. 請求項1のポリマーブレンドを含むことを特徴とする成形品。
  10. 請求項1のポリマーブレンドを含む部材を含むことを特徴とする電子または電気装置。
  11. 請求項1のポリマーブレンドを含むサーキットブレーカ。
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