JP4425079B2 - 鉄道車両用構体 - Google Patents

鉄道車両用構体 Download PDF

Info

Publication number
JP4425079B2
JP4425079B2 JP2004206390A JP2004206390A JP4425079B2 JP 4425079 B2 JP4425079 B2 JP 4425079B2 JP 2004206390 A JP2004206390 A JP 2004206390A JP 2004206390 A JP2004206390 A JP 2004206390A JP 4425079 B2 JP4425079 B2 JP 4425079B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
outer plate
reinforcing member
joined
laser welding
plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2004206390A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006027366A5 (ja
JP2006027366A (ja
Inventor
利行 平嶋
武央 丸谷
隆行 村田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kawasaki Motors Ltd
Original Assignee
Kawasaki Jukogyo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority to JP2004206390A priority Critical patent/JP4425079B2/ja
Application filed by Kawasaki Jukogyo KK filed Critical Kawasaki Jukogyo KK
Priority to EP05730654A priority patent/EP1752250B1/en
Priority to AU2005243819A priority patent/AU2005243819B2/en
Priority to PCT/JP2005/007076 priority patent/WO2005110663A1/ja
Priority to KR1020087006977A priority patent/KR100850099B1/ko
Priority to KR1020067026538A priority patent/KR100850100B1/ko
Priority to BR122012001404A priority patent/BR122012001404B1/pt
Priority to BRPI0510868-3B1A priority patent/BRPI0510868B1/pt
Priority to CA002563618A priority patent/CA2563618C/en
Priority to EP10013937.7A priority patent/EP2286954B1/en
Priority to EP12006438.1A priority patent/EP2537626B1/en
Priority to CN2008101697648A priority patent/CN101428622B/zh
Priority to US11/596,834 priority patent/US8124908B2/en
Publication of JP2006027366A publication Critical patent/JP2006027366A/ja
Publication of JP2006027366A5 publication Critical patent/JP2006027366A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4425079B2 publication Critical patent/JP4425079B2/ja
Priority to US13/031,052 priority patent/US8530782B2/en
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K26/00Working by laser beam, e.g. welding, cutting or boring
    • B23K26/20Bonding
    • B23K26/21Bonding by welding
    • B23K26/24Seam welding
    • B23K26/244Overlap seam welding

Description

本発明は、鉄道車両用構体に関するものである。
従来より、鉄道車両用構体として、ステンレス構体(ステンレス鋼製の鉄道車両構体)、図28(a)に示す軽量ステンレス構体201(外板+骨組み+外板補強部材)や、図28(b)に示すダブルシートステンレス構体202(外板+一体プレス成形内板)のほか、ダブルスキンタイプのステンレス構体が知られている(例えば特許文献1参照)。そのようなステンレス構体は塗装が不要で、メンテナンスが容易で、腐食もないなどの多くの利点を有する。
鉄道車両用構体において、外板と外板補強部材との接合には、熱歪み低減の観点から、抵抗スポット溶接が多用されているが、既打点への分流を避けるためにその打点ピッチは通常50〜80mm程度とされる。
一般の鉄道車両用構体、とくに側構体は強度設計上いくつかの留意点を有する。ここで、側構体とは、単数又は複数の側外板パネル(外板と外板補強部材とを有する)により構成されるものをいう。
車体自重・乗客により負荷される垂直荷重F1により、図29(a)に示すように、側外板パネル101は主として面内せん断作用を受ける。また、車両間の前後力(車端圧縮荷重)により、図29(b)に示すように、連結器を通じての荷重F2により面内軸圧縮・面内曲げ作用も負荷される。強度設計上、第1に留意すべき破壊モードは側外板パネルの座屈であり、これのクライテリアをもとに構造の概要が決定される。
例えば、外板が広範囲で圧縮作用を受ける部位(例えば車端圧縮荷重時の車体中央腰板下部)では、図29(c)に示すように、所要の面外剛性をもつ側外板パネル101(防撓材)を外板102の内側に接合することが行われている。一般に、鉄道車両の側構体は車体長手方向の圧縮作用をより大きく受けるので、車体長手方向に沿って外板の内側に外板補強部材(防撓材)を設けるのが普通である。
また、外板が広範囲で主としてせん断を受ける部位(例えば垂直荷重時における台車直上の戸袋部)では、外板補強部材をレール方向に対し45度の角度で外板に接合するのが理想であるが、そのような角度を持たせて接合することが製造上煩雑であるので、実際には補強部材を水平方向(レール方向)あるいは垂直方向に配置している。座屈強度上はどちらも同等である。
特許第2763983号公報(段落0014、0020及び図4)
しかし、前述したようなステンレス構体では、いくつかの課題がある。
(i)第1の課題は、全体座屈および局部座屈に対する強度低下である。
前述したように、外板と外板補強部材との接合には、熱歪み低減の観点から、抵抗スポット溶接が多用されるが、既打点への分流を避けるためにその打点ピッチは通常50〜80mm程度である。この場合、補強部材にうまく応力が分散せずに理論どおりの座屈強度を得られないことがある。
つまり、防撓パネルとしての面外曲げ剛性が理論値よりも低下し、想定より低い荷重で全体座屈を引き起こす可能性がある。また、外板補強部材(防撓材)に平行な方向の圧縮に対してスポット溶接点間で外板が座屈するおそれがあり、このような局部座屈に対しても理論上の座屈強度より劣る。
例えば、後述する座屈強度の考え方を参照すればわかるように、外板補強部材(防撓材)のピッチを80mmとし、これと平行な方向に外板に圧縮応力が作用するとき、補強部材が外板に連続して接合されていれば、概算で160MPaまで耐え得るのに、補強部材が外板に80mmピッチでスポット溶接されているとすれば、わずか60MPa程度までしか耐えられない。
また、圧接によるスポットまわりの歪みにより外板に初期歪みが生じ、これによっても局部の座屈強度が大きく低下する。
(ii)第2の課題は、応力集中部における永久変形(引張側)、あるいは局部座屈(圧縮側)である。
側外板には、側外板の開口部における隅部において応力集中が生じる。とくに通勤車用の側構体には窓、出入口などの開口部が多く、これらの隅部における応力集中が問題となる。
これら応力集中部において引張側では永久変形、圧縮側では座屈変形を起こして最終的に破壊に至る。これに対する対策としては、引張側ではプレート状の外板補強部材を内側に足して増厚し、応力を軽減することが考えられる。圧縮側も理論上は同様に対処が可能であるが、しかし抵抗スポット溶接で組立てられた従来のステンレス構体ではいくつか問題がある。
すなわち、前述したように、抵抗スポット溶接の打点ピッチは通常50〜80mm程度であるが、この場合、補強プレートにうまく応力が分散せずに理論どおりの座屈強度を得られないことがある。また、せっかく補強プレートをあてがっても、これを接合するためのスポット溶接が増え、圧接・入熱によるスポットまわりの歪みにより外板に初期歪みが生じ、かえって局部の座屈強度を低下させることがある。
(iii)第3の課題は、水密性である。
ステンレス構体の組立において多用される抵抗スポット溶接は重ね継手しか構成することができないため、外板どうし、あるいは外板と縁部材(窓枠、ドアマスクなど)との接合も重ね継手となる。
ところで、これらの継手では外部からの浸水を防ぐため、水密性を保つ工夫が必要であるが、重ね部で微小な隙間を生じるのに加えスポット溶接は間欠的な接合法であるため、重ね部にあらかじめシール材をはさみ込んで溶接を行うことにより水密性を確保している。あるいは重ね端部に隅肉状にシール材を盛ることにより水密性を確保している。
しかし、風雨や洗車に伴うシール材の経年劣化によりシール切れが生じ、車内への浸水が発生することがある。ちなみに普通鋼やアルミニウム合金製の構体では連続溶接が可能であるため、このような問題は生じない。
(iv)第4の課題は、外板(側外板、妻外板)の美観性である。
ステンレス構体の組立において多用される抵抗スポット溶接は、施工時にスポット状に押圧を行うため、押圧力と入熱によりその周囲に歪みを生じ、また打点部には凹状の圧痕も生じるため、これらが外板の美観を損ねている。とくに側外板、妻外板の美観を損ねることは製品価値を低下させることになる。
なお、スポット溶接による外板の「焼け」は電解処理により消すことが可能であるが、圧痕は比較的深く、接合後の研磨等によって見えなくすることは困難である。
また、カラーバンド(フィルム)により覆うこともできるが、覆っても、見る角度によっては、圧痕はさらに目立つことになりかねない。
(v)第5の課題は、内部骨組の煩雑さである。
内装、機器類を構体に取り付ける構造として、従来は主構造あるいは内部骨組(2次構造材)にネジ座を溶接付けしたり、あるいは取付金を別途設けたりすることにより対応していた。
これらの取付金、ネジ座はほとんどが車両毎の個別設計であり、構体への取付場所も車種、部位によってまちまちである。
従って、ネジ座、内部骨組、取付金等、部品点数が増し、部品製作、溶接付けに多大な工数を要している。また取付位置が標準化されていないので、取付の寸法管理も煩雑である。
発明者は、外板と外板補強部材との接合に、抵抗スポット溶接に代えて、レーザ溶接を利用すれば、前記課題を解決できることに着想し、本発明をなすに至った。
まず本発明は、次に説明する座屈強度の考え方に基づいてなされたものである。
矩形の平板に対するEuler座屈の式は下式のように表される(図1(a)参照)。
Figure 0004425079
ここでEは縦弾性係数、νはポアソン比、tは平板の板厚である。
またKは座屈係数であり、矩形板の4辺が単純支持(回転支持)である場合は理論上、
Figure 0004425079
と表される。ここで、αは辺長比
Figure 0004425079
である。
また、発生応力が大きい場合は塑性の影響が無視できないので、例えばJohnsonの実験式により塑性修正を行う。すなわち、
Figure 0004425079
となる。ここでσYは材料の耐力である。
同様にせん断座屈応力については、
Figure 0004425079
となる(図1(b)参照)。
実際の構体構造においては、薄板の外板に、防撓を目的とした補強部材を接合して外板パネルを構成しているが、補強部材によって矩形状に囲まれた外板が座屈しないように補強部材の配置とピッチを決定しなければならない。
構体への垂直荷重あるいは車端圧縮荷重のいずれにおいても、側構体の外板に発生する面内応力は多くの個所で車体長手方向の応力がそれと直交する方向の応力(鉛直方向の応力)に比べて大きいので、補強部材で囲まれた外板矩形領域の長辺方向が車体の長手方向となるよう補強部材を配置すべきである。なぜなら、図1(c)に示す座屈モードを見ても判るように、長辺方向への圧縮の方が短辺方向への圧縮に比べて数倍も座屈に耐え得るからである。
これを数式で表すと以下のようになる。
Figure 0004425079
よって、長辺の長さは短辺の長さの5倍以上あれば上式の近似は十分成立する。
これらの式により、矩形領域の短辺長bと座屈応力(σcr,x ,σcr,y ,τcr )の関係を図示すると図2(a)〜(c)のようになる。
外板パネルにおいては、補強部材を配置するピッチが、矩形領域の短辺長bに相当するとみなすことができる。
従って逆に、応力解析や構造試験を通じて発生応力(σx ,σy ,τ)を予測し得れば、図2(a)〜(c)を用いて補強部材のピッチbを決定できる。これを式に表せば次のようになる。
Figure 0004425079
ここで、
Figure 0004425079
前述した座屈強度の考え方に基づき、請求項1の発明は、側構体の外板と、その外板の内側に接合され外板を補剛する第1の補強部材とを有し、この第1の補強部材が車体長手方向に配置され、前記第1の補強部材が前記外板にレーザ溶接にて接合されている鉄道車両用構体であって、前記外板に生じる面内応力成分を車体長手方向とそれに直交する方向の単軸応力σx,σy、およびせん断応力τに分解し、これらの応力がEuler座屈の式と塑性修正の式で決まる座屈応力値以下になるように、前記レーザ溶接による溶接線の間隔によって定義される補強部材のピッチが設定され、前記外板に形成される開口部の周縁に縁部材が設けられ、この縁部材に、前記外板に第1の補強部材をレーザ溶接する際に、レーザビームと一緒に移動し外板に第1の補強部材の接合部分を押さえつける押さえローラが侵入可能である切り欠き部が形成されていることを特徴とする。なお、外板と第1の補強部材のレーザ溶接は、外板に発生する応力が低く座屈のおそれがない部位については連続溶接でなくてもよい。
このようにすれば、外板に第1の補強部材をレーザ溶接する際に、第1の補強部材の端部(縁部材)付近で、縁部材と押さえローラとの干渉を回避することができ、端部付近まで連続してレーザ溶接することができる。
また、請求項2の発明は、側構体の外板と、その外板の内側に接合され外板を補剛する第1の補強部材とを有し、この第1の補強部材がレール方向に配置され、前記第1の補強部材が前記外板にレーザ溶接にて接合されている鉄道車両用構体であって、前記レーザ溶接による溶接線の間隔によって定義される前記第1の補強部材のピッチは、前記第1の補強部材が延びている方向において前記第1の補強部材の荷重負担が最も大きくなる個所の座屈強度に基づいて設定され、前記外板に形成される開口部の周縁に縁部材が設けられ、この縁部材に、前記外板に第1の補強部材をレーザ溶接する際に、レーザビームと一緒に移動し外板に第1の補強部材の接合部分を押さえつける押さえローラが侵入可能である切り欠き部が形成されていることを特徴とする。
このようにすれば、外板と第1の補強部材との接合手段として連続レーザ溶接を用いているので、従来抵抗スポット溶接により接合した場合のように、スポット溶接点の間の座屈あるいは初期歪みによる座屈強度の低下がなく、要求通り座屈強度が得られる。従って、理論どおりに補強部材のピッチを決めれば、小さな補強プレートを外板にあてがって補強する必要がなく、部品点数低減、工数低減に寄与する。
請求項3の発明は、側構体の外板と、その外板の内側に接合され外板を補剛する第1の補強部材とを有し、この第1の補強部材が車体長手方向に配置され、前記第1の補強部材が前記外板にほぼ連続なるレーザ溶接にて接合されている鉄道車両用構体であって、前記第1の補強部材は、断面ハット形状で、断面略コの字状のコ字状部と、このコ字状部の端縁に連続して互いに反対方向に延びるように設けられ前記外板にレーザ溶接される2つの取付フランジ部とを有し、窓開口部の隅部、出入口開口部の上隅部付近に設けられる前記第1の補強部材のコ字状部の幅を、その他の部分に設けられる前記第1の補強部材のコ字状部の幅よりも小さくし、前記外板に形成される開口部の周縁に縁部材が設けられ、この縁部材に、前記外板に第1の補強部材をレーザ溶接する際に、レーザビームと一緒に移動し外板に第1の補強部材の接合部分を押さえつける押さえローラが侵入可能である切り欠き部が形成されていることを特徴とする。なお、車体長手方向に直交する方向の面外曲げについては別途設けた縦骨により補剛する。
このようにすれば、外板を補剛する第1の補強部材の断面形状の種類が従来に比して格段に少なく、2種類とすることができ、部品製作のコストを下げることができる。また、部品の種類が少ないので、部品の寸法精度の向上を図りやすい。
請求項1,2の場合には、請求項4に記載のように、前記第1の補強部材は、断面ハット形状で、断面略コの字状のコ字状部と、このコ字状部の端縁に連続して互いに反対方向に延びるように設けられ前記外板にレーザ溶接される2つの取付フランジ部とを有し、前記第1の補強部材は、コ字状部内にそのコ字状開口部の剛性を高める第2の補強部材が予め取り付けられている構成とすることができる。
このようにすれば、工程を増加することなく、第1の補強部材をもってしても局部の座屈強度が不足する場合であっても、必要最小限の補強を確実かつ簡単に図ることができる。
また、請求項3の場合には、請求項5に記載のように、前記第1の補強部材は、前記コ字状部内にその近傍の外板の剛性を高める第2の補強部材が予め取り付けられている構成とすることができる。
請求項6に記載のように、前記第1の補強部材の頭部には、前記第2の補強部材を前記外板に対してレーザ溶接により接合するための開口部又は切り欠き部が形成されている構成としてもよい。
このようにすれば、第1の補強部材だけでなく、第2の補強部材も外板に直接接合することができるので、局部の外板補強をより一層図り、座屈強度を効率的に増すことができる。
請求項7に記載のように、前記第1の補強部材は、前記外板にレーザ溶接により接合される基部と、この基部に対し内部が中空である膨出部とを有し、端部が塞がれている構成としてもよい。
このようにすれば、第1の補強部材におけるフリーエッジの端部をなくすことができるので、端部における座屈強度、剛性が増加する。
請求項8に記載のように、側構体の側外板又は屋根構体の屋根外板のいずれか一方あるいは両方の、車体前後方向に延びる端縁部が折り曲げ部分を有し、この折り曲げ部分において前記側外板と屋根外板とが、連続レーザ溶接により接合されている構成としてもよい。
このようにすれば、折り曲げ部分を設けることで剛性を高め、レーザ溶接施工時の反力受けにすることができる。
請求項9に記載のように、前記折り曲げ部分は、前記屋根外板に上方に開放される断面コの字状に形成されていることが望ましい。
このようにすれば、剛性の確保と同時に、雨樋(コの字状部分)を形成することができる。
請求項10に記載のように、妻構体の妻外板と側構体の側外板とは、断面略L字状の妻隅柱を介してそれらが直交するように接合されており、前記妻隅柱に連続レーザ溶接で接合されそれとの間で閉空間を構成する別部材が設けられ、あるいは前記妻隅柱に前記妻外板との間で閉空間を構成する閉空間構成部分が形成され、前記閉空間が屋根から地表へ雨水を導く雨樋として機能することが望ましい。
このようにすれば、屋根から地表へ雨水を導く雨樋を、特別に水管などの部材を設けることなく、実現することができる。
請求項11に記載のように、前記外板の外表面は、表面処理として、ブラッシング又はショットブラスト処理が施されていることが望ましい。
このようにすれば、高精度かつ美麗な外板の外表面を持つステンレス構体を比較的容易に得ることができる。
請求項12に記載のように、断面コの字形状に加工した長尺のレール部材が前記外板の内側に取り付けられ、前記レール部材に係止される頭部を有する取付ボルトを使用することにより内装品・機器類が取付けられる構成とすることができる。
このようにすれば、外板にレール部材を取り付けることで、部品点数の削減、内部骨組などの2次構造材の取付工数削減、寸法管理の容易化が図れる。
請求項13に記載のように、前記外板は、前記第1の補強部材よりも肉厚が厚く、3mm以上とされていることが望ましい。
このようにすれば、外板の表面に溶接線が現れなくなる。
請求項14に記載のように、前記外板に形成される開口部の周縁に縁部材が外側に設けられ、前記縁部材は、前記外板との接合部分が、平板を折り曲げてなる重ね板構造となっており、前記外板側から連続レーザ溶接されるようにしてもよい。
このようにすれば、貫通溶接をしても、外板の表面に溶接線が現れなくなる。
以上のように、本発明は、側構体の外板とそれを補剛する第1の補強部材との接合に、連続レーザ溶接を用いているので、スポット溶接点間の座屈あるいは初期歪みによる座屈強度の低下がなく、要求通り座屈強度が得られる。従って、理論どおりに補強部材のピッチを決めれば小さな補強プレートを外板にあてがう必要がなく、部品点数低減、工数低減に寄与する。
特に、外板に第1の補強部材をレーザ溶接する際に、第1の補強部材の端部(縁部材)付近で、縁部材と押さえローラとの干渉を回避することができ、端部付近まで連続してレーザ溶接することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に沿って説明する。
図3は本発明に係る一実施の形態である鉄道車両用構体を示す斜視図である。
図3に示すように、鉄道車両用構体1は、左右の側構体2と、屋根構体3と、前後の妻構体4と、台枠5とを備える。側構体2は、外板6と、その外板6の内側に接合される外板補強部材7A,7B(第1の補強部材)とを有し、それらがレーザ溶接にて接合されている(屋根構体3及び妻構体4も同様である)。この補強部材7A(7B)は、断面コの字形状のコ字状部7Aaと、そのコ字状部7Aaの両端縁に連続して互いに反対方向に延びる取付部7Ab,7Acとを有し、断面ハット形状に構成され、この取付部7Ab,7Acの部分において外板6にレーザ溶接される。
レーザ溶接に用いられるレーザ照射装置(図示せず)は多関節ロボットの手首に取付けられる。この多関節ロボットは、複数軸(たとえば6軸)を有し、溶接されるべき薄板(例えば外板6)が固定された状態で、予め定める溶接線Uに沿ってレーザ照射装置を移動させることができるものである。重ねレーザ溶接を行うレーザ照射装置には、レーザ集光器と押圧手段とが一体に取付けられ、例えばローラを有する押圧手段(押さえローラ31)が、溶接線Uに沿って移動してワークの溶接位置近傍を押圧しつつ、レーザ集光器からレーザビーム12を溶接位置に照射することで、重ね部分の密着性を確保しつつ、レーザビームの焦点距離を正確に保つことができる構成とされている。
また、外板6の開口部(窓開口部S1、出入り口開口部S2)の周縁に設けられる縁部材8(窓枠、ドアマスクなど)と外板6との接合も、連続レーザ溶接により行われている。継手は重ね継手でも突合せ継手でもよい。なお、具体的に図示していないが、外板どうしの接合も連続レーザ溶接により行われている。
ところで、外板6に生じる面内応力成分をレール方向とそれに直交する方向の単軸応力σx,σy、およびせん断応力τに分解し、従来車についての応力解析結果により窓開口部S1の隅部に作用する応力は、
(σx,σy,τ)=(130,50,35)[MPa]
程度であると推定される。このとき、前述した(11)式によりピッチbの理論値は
b=min(104,87,255)=87mm
と決まり、やや安全側とするために窓開口部S1の隅部付近の補強部材7Aのピッチを80mmとしている。このことより、レーザ溶接による溶接線Uの間隔によって定義される補強部材7Aのピッチは、補強部材7Aが延びているレール方向において補強部材7Aの荷重負担が最も厳しくなる個所の座屈強度に基づいて決定されている、といえる。
そして、図4に示すように、補強部材7Aは、レーザ溶接(溶接線U)の間隔L1を80mm(ハット幅L2=50mm)とすることで、補強部材7Aのピッチ80mmを具体化した。他の部位も同様にして補強部材7Bのハット幅(70mm)とレーザ溶接の間隔(100mm)を決定した。隣り合う補強部材7A,7Bのレーザ溶接の間隔L3は、20〜50mmである。ただし、外板6の部位ごとに補強部材の断面形状を決定していくと、補強部材に多くの種類が生じるので、補強部材の断面形状は、この実施の形態では、上記2種類に限定している。補強部材7A,7Bの高さHは25mmであるが、これは側構体2の外板6の全体座屈強度から決定したものである。
かくして、窓開口部S1の隅部、出入口開口部S2の上隅部付近に設けられる補強部材7Aのハット幅L2(コの字部分の幅)は50mm、その他の部位に設けられる補強部材7Bのハット幅は70mmとして、側構体が形成されている。よって、作用する応力の高く荷重負担が大きい窓開口部S1の隅部、出入口開口部S2の上隅部付近に設けられる補強部材7Aのハット幅を、その他の部位に設けられる補強部材7Bのハット幅よりも小さくしている。なお、レール方向に直交する方向の面外曲げについては別途設けた縦骨により補剛することになる。
ところで、さらに条件の悪い荷重等を受ける側構体の場合は、外板と外板補強部材とで構成される閉空間の部分で、外板が、補強部材が延びる方向に直交する方向において座屈するおそれがある。この部分を補強するために、外板に補強部材が接合されて閉空間が構成される前に、外板の、前記閉空間に対応する部位に小型の補強板を接合することが考えられるが、作業性を上げるための他の実施例として図5(a)〜(c)に示す構造のものがある。
図5(a)に示すように、断面ハット形状の補強部材7の内部に予め断面コ字形状の小型補強部材11(第2の補強部材)を設けておくことで、局部補強を図ることができる。つまり、補強部材7の端部内に補強部材11を配置し、補強部材7のコ字状部7aの両側部に補強部材11の両側部11aを溶接線Uにおいて予めレーザ溶接により接合して、両補強部材7,11を一体にしておけばよい。
このようにすれば、補強部材7を外板6にレーザ溶接により接合するだけで、補強部材11も外板6に取り付けられ、補強部材7の開口部が補強された状態となるので、工程を増やすことなく、所要部分に必要最小限の補強を追加することができる。
他の実施例として座屈強度を上げるために、図5(b)に示すように、補強部材7(コ字状部7aの頭部)に設けた開口7b(あるいは切り欠き)を通じてレーザ溶接のビーム12(又はスポット溶接のガン)により接合して、より座屈強度を増すようにすることもできる。
また、前述した断面ハット形状の外板補強部材は、通常、平板材をV曲げプレスして製作されるが、これは2次元断面のため、側窓や側出入口の開口部に至ると、外板補強部材の端部は、閉断面が開放されたフリーエッジ(同一断面形状を維持して特定方向に延びた部材の端部で、その端部が開放され何ら補強あるいは3次元的な加工が施されていないものをいう)となりそのままでは剛性が弱くなる。
そこで、端部処理として、図5(c)に示すように、外板6にレーザ溶接により接合される基部13aと、この基部13aの中央部分に対し絞り成形により形成され内部が中空である膨出部13bとを有する補強部材13(端部が塞がれている)を用い、端部における座屈強度、剛性を増加させることができる。特に、レーザ溶接などの連続溶接を用いれば、補強部材13の周囲を完全に塞ぐことができ、剛性がさらに増す。
あるいはやはりV曲げプレス材を用いる場合は、図6(a)に示すように、例えば側窓の開口部S1の周縁部分において、平板状の内板フレーム14を補強部材7の断面コ字形状のコ字状部7a上に配置し、それらをレーザ溶接により接合して、補強部材7の(フリーエッジの)端部を相互に結合すれば、容易に補強が可能である。平板状の内板フレーム14に代えて、図6(b)(c)に示すように、ある程度の高さを持つ内板フレーム15,16とすることもできる。この場合は、補強部材7にレーザ溶接される部分15a,16aに対して、断面L字形状の部分15b,16bが外板6とは反対側に連接されている。またこれらの構造(図6(a)〜(c)参照)は、外板のその他の開口部の隅部にも応用が可能である。
ただし、このような開口端部において、外板補強部材7のコ字状部7a上に設けられた内板フレーム14がフリーエッジのままでは内板フレーム14Aにシア(剪断力)が流れにくく、特に隅部において強度不足となる場合がある。
そのため、図7(a)に示すように、外板補強部材7のコ字状部7a上に設けられた内板フレーム14Aの本体部から、この本体部に連接される脚部14aを前記端部を塞ぐように延ばして外板6上に下ろし、この脚部14aに直交する方向に連続するフランジ部14bを外板6に直接にレーザ溶接により接合する形で端部補強を構成すれば、端部の剛性・強度をより高めることができる。これは、開口部の隅部にも適用が可能であり、このように脚部14a及びフランジ部14bを一体化した内板フレーム14Aで開口部まわりを補強すれば、端部補強により効果的である。
なお、これらの開口部の縁補強の内板フレーム14Aは断面ハット形状の外板補強部材7を接合後に取り付ければ、後述する押えローラとの干渉の問題もない。
さらに、内板フレーム14Bのうち、開口部の隅部に対応する脚部部分を、図7(b)に示すように、絞り成形等により湾曲部分14cに構成すれば、より開口部の隅部の強度を確保した内板フレーム14Bが得られる。
また、さらに面外剛性の必要な場合は、図7(c)に示すように、内板フレーム14Cを外板補強部材7よりも背を高くすることもできる。この場合、第1の脚部14dより延びる第1のフランジ部14eを外板補強部材7(コ字状部)に、第2の脚部14fより延びる第2のフランジ部14gを外板6にそれぞれ接合し、両脚部14d,14fの上端縁を結合し外板6と平行に延びる水平部14hが、補強部材7のコ字状部上面と平行であるが、離れている。第1及び第2の脚部14d,14fは、第1及び第2のフランジ部14e,14gより互いに平行に同じ高さまで延びる構成とされることで、内板フレーム14Cは不等脚断面となっている。
この場合も、図7(d)に示すように、内板フレーム14Dのうち開口部の隅部に対応する部分を、湾曲部分14kに構成すれば、より隅部の強度を増すことができる。
上記のように構成すれば、(i)各種要素の接合にレーザ溶接を用いるので、従来構造のように、スポット溶接点間の座屈あるいは初期歪みによる座屈強度の低下がなく、設計どおりの座屈強度が得られる、(ii)従って、理論どおりに補強部材のピッチを決めれば小さな補強プレートを外板にあてがう必要がなく、部品点数低減、工数低減に寄与する、(iii)また外板補強の種類が従来に比して格段に少なく、2種類となり、部品製作のコストを下げられる、(iv)さらに部品の種類が少ないので部品の寸法精度向上を図りやすい、などのメリットを有する。
ところで、連続レーザ溶接により冶金的に重ね部を連続的に接合しているため、新たに別部品としてのシール材を必要とせず、また経年劣化による浸水もない。なお、レーザ溶接は、アーク溶接と異なり、エネルギ密度が高く熱歪みがほとんど生じないため、このような使用が可能である。
このように、シール材を用いることなく連続レーザ溶接のみで水密性を確保できることを利用して、別途水管・雨樋を設けなくても、構体の構造部材のみで雨樋などの水路を形成することができる。
具体的には、側外板と屋根外板の結合は、連続レーザ溶接により行うが、その場合には、通常、レーザ溶接時における反力受けのために屋根外板あるいは側外板のいずれか一方、あるいは両方の端部を折り曲げて、剛性手段としての折り曲げ部分を形成する。例えば図8(a)に示すように、側構体の側外板6A(幕板)の端部を折り曲げて、レーザ溶接施工時の反力受け部としての折り曲げ部分6Aaを形成すると同時に、屋根構体の屋根外板6B(長桁)の端部を折り曲げて、上方に開放される断面コの字状の雨樋部としての折り曲げ部分6Baを構成する。このように、屋根外板6Bの端部を折り曲げることにより、剛性の確保と同時に雨樋部(折り曲げ部分6Ba)を構成することを実現できる。
また、図8(b)に示すように、側構体の範囲を側外板6A(幕板)上部の屋根外板(長桁)まで広げ、この側外板6Aの端部6Abを折り曲げると同時に、これと接合すべき屋根外板6Bの端部6Bbを折り曲げて反力受け部とすることができる。この場合はこの反力受け部がそのまま雨樋を構成する。
また、側構体と妻構体の結合は、図9(a)(b)に示すように、あらかじめ妻構体の妻外板21に接合された水平断面略L字状の妻隅柱22に対しこれを反力受けとし、側外板23を連続レーザ溶接により接合することにより行う。妻外板21と側外板23とは互いに直交する位置関係となる。
その際、図9(a)に示すように妻隅柱22との間で閉空間を構成するような別部材24を設けることで、屋根から地表へ雨水を導く雨樋を構成することができ、別途水管を設ける必要がなくなる。妻隅柱22は、妻外板21に接合される第1の面板部22aと、側外板23に接合される第2の面板部22bとを有する。部材24は、妻隅柱22の面板部22a,22bにそれぞれ接合されるフランジ部24a,24bと、それらの間に位置するくの字形状の本体部24cとを有する。この本体部24cと妻隅柱22との間に水路(雨樋)としての閉空間が形成される。
図9(b)に示すように、妻隅柱22Aと妻外板21との間で閉空間を構成することも可能である。この場合には、妻隅柱22Aの妻外板21側に、断面ハット形状の閉空間構成部分22cが連接されている。閉空間構成部分22cの両側のフランジ部22d,22eが妻外板21に連続レーザ溶接され、水密性が確保される。
また、側外板の下部(腰板)と台枠の結合は、図10に示すように、断面コ字形状の側梁25を反力受けとし、これに側外板23を連続レーザ溶接により接合することにより側外板23と台枠(側梁25)の結合を行うことができる。
側外板においては、図11(a)に示すように、外板23A,23B端部どうしを重ね合せるか、あるいは外板23Bと枠部材26(開口部の縁部材)を重ね合せ、連続レーザ溶接することにより重ね継手を構成する。これらの作業は、構体の結合前に各構体ユニットの状態で治具に据え付けて連続レーザ溶接を行うので、反力受けの必要がない。また、このような重ね継手だけでなく、図11(b)(c)に示すように、突合せ継手J1、重ね隅肉継手J2による構成も可能である。
ところで、外板と枠部材(開口部縁部材)とを連続レーザ溶接する際には、枠部材を構成する板材の厚さが外板の板厚と同程度かあるいはそれ以下では外板表面に溶接焼け、角折れが生じ、場合によっては溶接ビードが貫通する。この場合、開口部まわりに沿って溶接痕が見えることとなり、美観を損ねる。
そこで、図12に示すように、窓枠やドアマスクなどの、外側に位置する縁部材26を、外板6より厚さの厚い厚板とすることができる。外側に位置する部材である縁部材26の板厚が3mm以上であれば、表面処理の種類と状態にかかわらず、溶接線をほとんど見えなくすることができる。
また図13に示すように、縁部材27の重ね継手を構成する部分に、板材を巻き込んで内部に中空が形成されるロール部27aを構成することで、貫通溶接としても外表面に影響の出ないようにすることもできる。このようなロール部27aは、板材をドロー成形、ロール成形するかあるいは、板材をV曲げプレス、鋼管をプレスなどして製作することが可能で、中空部が形成されることなく板材どうしが接触している場合でもよい。なお、中空部は必ずしも形成されている必要はなく、外板6との接合部分が、平板を折り曲げてなる重ね板構造になっていればよい。
このようにすれば、不要な重量増加を抑えつつ水密を保持し、さらに意匠性も高めることができる。またこのようにロール部を構成しておけば、仮に枠+外板+骨材の3枚重ねが必要であっても、貫通のおそれが少ないので、3枚同時に重ね溶接を行うことができる。
また、例えば窓枠ならば吹寄部の外板を、前述したように厚板(3mm以上)にし、窓枠を廃止することも可能である。この場合は、部品点数も削減できる。
ところで、重ねレーザ溶接を行う際、図14(a)に示すように、重ね部分の密着性を確保するためとレーザビーム12の焦点距離を正確に保つためにレーザビームと一緒に移動する押さえローラ31(直径100mm程度)を用いる。この押さえローラは、外板6に補強部材7をレーザ溶接する際に、レーザビーム12と一緒に移動し外板6に補強部材7の接合部分を押さえつけるものである。
このとき、補強部材7の端部に縁部材32(窓枠、ドアマスクなどのフレーム)を取り付けていると、ローラ31が縁部材32に干渉して端部まで連続してレーザ溶接をすることができない。そのため、従来は押さえローラ31を取り外して別途溶接を行っていたので、多大な工数を要している。逆に、縁部材32を後付けにするとローラ31が外板補強部材7に干渉して施工できないおそれがある。
そこで、図14(a)に示すように、押さえローラ31の通る部分のみ縁部材32の一部(フランジ32a等)を切り欠いて、押さえローラ31が侵入可能である切り欠き部32bを形成し、押さえローラ31を取り外さずに一工程で速く正確に外板6と外板補強部材7とのレーザ溶接を行うことができる。
また、図14(b)に示すように、縁部材32の高さ以上の高さ寸法を持つ長尺の押さえ治具33を外板補強部材7の上に配置し、この治具33の上から押さえローラ31で治具33ごと部材7を押さえつけることも可能である。
このようにすれば、構造部材に手を加えることなく、補強部材7の端部まで外板6に溶接することができるというメリットがある。
そして、高精度かつ美麗な外板面をもつステンレス構体を比較的容易に得るために、連続レーザ溶接により外板パネルを組み立てた後には、外板の表面を、ブラッシング、またはショットブラスト処理して美麗に仕上げる。あるいはレーザ溶接により構体を組み立てた後に、外板をブラッシング、またはショットブラスト処理して美麗に仕上げるようにしてもよい。また、溶接線部をカラーバンドで覆うのでもよい。なお、レーザ溶接による継手は、貫通重ね溶接、部分溶込重ね溶接、突合せ溶接のいずれでもよい。
あるいは外板6の板厚を3mm以上とすれば外板の表面処理、溶接線の方向に関係なく、外板面に溶接線を出さずに部分溶け込みレーザ溶接を行うことが可能である。
このようにすれば、ブラッシングなどの後処理を行わなくても溶接工程のみで外板の美観を確保することができる。
また別の実施例として、外板の板厚は従来どおりであっても、溶接線の方向を一定の方向、特に側外板においては車体長手方向に統一することにより、多少の溶接痕が外板面に出ても目立たなくする(気にならないようにする)ことも可能である。
外板に現れる溶接線をすべて一定方向とするために、本実施の形態では、外板と長尺の外板補強部材(横骨)とをレーザ溶接し、その上から外板補強部材に直交する方向にメインフレーム(縦骨)を通す「浮き骨構造」を採用している。
この浮き骨構造においては、横骨と縦骨とを交叉させてレーザ溶接により接合する場合、接合時は重なり部の密着性を確保するために、前述した押えローラが使用される。上側に位置する縦骨のフランジの板厚あるいは剛性が不十分であると、横骨とともに縦骨のフランジ部が撓み、密着性を確保することができない。これの解消のためには大型の押え治具が別途必要となり生産性とコストを著しく悪化させる。
上に位置する縦骨の板厚(2.5mm)を下に位置する横骨(1mm)よりも厚くする、あるいは縦骨のフランジ端部を折り曲げて剛性を確保する、などの対策により大型の治具がなくとも横骨の撓みを解消でき、簡便な押えローラにより当該部の溶接ができるので、生産性・コストに優れる。
また、横骨と縦骨との交叉部が側窓や側出入口などの外板開口の隅部に近接する場合、横骨と縦骨との間に大きなせん断力が生じやすく、横骨および縦骨の狭小なフランジ重なり部における接合のみでは強度が確保できないことがある。
そこで、図15に示すように、縦骨41のフランジ41aを広げてガセット状の延長部41bに構成して接合面積を確保することが考えられる。横骨(補強部材7)は外板6の開口隅部形状に合わせ端部まで延長する。
ガセット状の延長部41bと外板補強部材の延長部とを接合することにより立体ガセットを構成できる。なお、当該のガセット部は、上に位置する縦骨41とは別部品でもよい。また、当該部分の接合はレーザ溶接によることが望ましい。
このようにすれば、横骨(補強部材7)と縦骨41との重なり部に生じるせん断応力を軽減することができる。さらに外板6に生じる応力を立体ガセットにより軽減することができる。
また、横骨(補強部材7)、縦骨41との重なり部や横骨(補強部材7)とガセット部との重なり部などの狭小部においてレーザ溶接を適用する場合、溶接線Uは間欠的で短尺になるので、このような狭小部において、図16(a)に示すように、溶接線が閉じるようにレーザビームの光軸を回転させてリング状の溶接線U1(直径10〜20mm程度のリング溶接)を構成するようにしてもよい。リング径は接合部面積、要求強度から決定される。
このようにすれば、狭小部においても長い溶接線U1を確保できるので、必要な強度を得ることができる。また、溶接端部がないので亀裂も生じにくい。
なお、このリング溶接の際、図16(b)に示すように、筒状の押さえ治具51を用いれば上下部材の密着性を確保して適切なレーザ溶接を行うことができる。
また、内装品、機器類を取り付ける構造として、例えば図17(a)に示すように、板材を折り曲げてレール状に加工した長尺のレール部材61を側外板6に車体長手方向に、あるいは車体長手方向と直交する方向にレーザ溶接により取り付け、角頭の特殊ボルト、ナット等の取付具62を使用することにより内装品・機器類としての腰掛や内装パネルを取り付けることができる。このレール部材61は、断面において、取付部62の頭部が係合する部分の両側部が二重壁部とされ、その二重壁部の外側壁部の端部から互いに反対方向に取付部が延びるように、一枚の板材を折り曲げることで形成されている。
また、図17(b)に示すように、屋根構体の横骨(垂木)63に車体長手方向に、同様な構造のレール部材64を取り付け、角頭の特殊ボルト、ナット等の取付具65を使用することにより内装品・機器類としての天井ダクトや蛍光灯などのユニットを吊り下げることもできる。
図18(a)に示すように、台枠5の床板(キーストンプレート)の間に車体長手方向にレール部材71を接合し、腰掛を取り付けられるようにすることもできる(シートトラック)。
また図18(b)に示すように、レール部材72を台枠の横ハリとして用い、レール部材72に床下機器類を吊り下げられるようにしている。
この場合、レール部材の、レール状の成形加工はドロー成形あるいはロール成形により行われ、その長尺レール部材の外板あるいはメインフレームへの取り付けはレーザ溶接により行われる。あるいはメインフレームへの取り付けならばアーク溶接や抵抗スポット溶接によってもよい。
このようにすれば、部品点数の削減、内部骨組などの2次構造材の取付工数削減、寸法管理の容易化が図れる。
また、ドロー成形によれば、プレス成形によるよりもはるかに安価で高精度に加工することができ、ボルト頭との精度のよい嵌め合いを実現できる。
続いて、側構体の組立方法、側構体を複数のユニットに分割して製造し、それらの製造後にそれらをレーザ溶接により接合して側構体とする方法について説明する。
(1)第1の方法は、図19(a)(b)に示すように、2種類の側ユニット81A,81B、幕板ユニット82、及びドアマスク83を別々に製造し、その後、それらをレーザ溶接にて結合し、側構体84とするものである。この場合、側ユニット81A,81B、幕板ユニット82をレーザ溶接にて組立てるようにしてもよい。
(2)第2の方法は、図20(a)(b)に示すように、幕板部81Ca,81Daを含む側ユニット81C,81Dおよびドアマスク83を別々に製造し、その後、それらをレーザ溶接にて結合し、側溝体85とするものである。
前記側ユニット81C,81Dはレーザ溶接を用いて組立てられる。ドアマスク83の結合方法もレーザ溶接である。側ユニット81C,81Dの幕板部81Ca,81Daどうしの結合方法はレーザ溶接、あるいはアーク溶接である。
(3)第3の方法は、図21(a)(b)に示すように、幕板部81Ca,81Daを含む側ユニット81C,81Dおよび幕板部まで延びたドアマスク83Aを別々に製造し、その後、それらをレーザ溶接にて結合し、側溝体86とするものである。ドアマスク83Aの幕板部まで延びた部分は、側ユニット81C,81Dの幕板部81Ca,81Daの外側に位置する。
前記側ユニット81C,81Dはレーザ溶接を用いて組立てられる。ドアマスク83Aの結合方法、側ユニット81C,81Dの幕板部81Ca,81Daどうしの結合方法は前述したとおりである。
(4)第4の方法は、図22(a)(b)に示すように、幕板部81Ea,81Fa及び半割れドアマスク81Eb,81Fbを含む側ユニット81E,81Fを別々に製造し、その後、側ユニット81E,81Fどうしをレーザ溶接にて結合し、側溝体87とするものである。
前記側ユニット81E,81Fはレーザ溶接を用いて組立てられる。
このようにすれば、側構体84〜87の施工速度を向上させ、側外板の美観を向上させ、水密性を確保してシールレスとし、寸法精度を向上させる上で有利である。
ところで、前述した側ユニット81A〜81Fの組立方法は、例えば図23に示すように、側外板を腰板141A、吹寄板141B、幕板141Cに分割しており、腰板141A、吹寄板141B、幕板141Cそれぞれに外板補強部材142A〜142Cをレーザ溶接にて接合し、腰パネル143A、吹寄パネル143B、幕パネル143Cを製作する。
このとき、腰板141Aと外板補強部材142Aのフランジ部とでは重ね継手が構成されており、図24(a)(b)(c)(d)に示すように、外板補強部材142A側からの部分溶け込みレーザ溶接により両者が接合される。吹寄板141B、幕板141Cと外板補強部材142B,142Cのフランジ部との接合も同様である。なお、窓枠(図示せず)は同様にしてあらかじめ吹寄板141Bにレーザ溶接により接合しておく。
吹寄板141Bの下端縁、および幕板141Cの下端縁にはせぎり部が設けられており、吹寄板141B下端縁のせぎり部と腰板141Aの上端、および幕板141Cの下端縁のせぎり部と吹寄板141Bの上端とで重ね継手を形成し、この部分をレーザ溶接することにより側ユニット121を形成する(図25参照)。なお、122は窓開口部、123はドア開口部である。
さらに前記重ね継手部に位置する腰帯145、幕帯144A,144Bをレーザ溶接により外板に接合する(図26参照)。このとき腰帯145、幕帯144A,144Bの存在により、腰パネル143Aと吹寄パネル143B、あるいは吹寄パネル143Bと幕パネル143Cのレーザ溶接による施工に支障がないように腰帯145、幕帯144A,144Bを配置することができれば、腰帯145、幕帯144A,144Bをあらかじめ吹寄板141Bに接合しておくこともできる。
次に戸先柱146A、戸尻柱146B、間柱146Cの各縦柱146を外板補強部材142Aの頭部にレーザ溶接により接合する(図23、図24(d)及び図26参照)。このとき短尺の溶接線であってもよいし、あるいはリング状の溶接線ならばさらに接合強度が安定する。なお、148はドア枠である。
最後に腰帯145、幕帯144A,144Bと戸尻柱146Bの結合部およびその近傍にガセット150A〜150Dをレーザ溶接にて接合して側ユニット121を完成させることができる(図27参照)。
そして、前述したところの側ユニットの製造方法は、妻構体ユニット、屋根ユニット、台枠ユニットの製造にも適用することができる。
屋根構体ユニットの場合は屋根外板どうしを連続レーザ溶接により接合した後、垂木と屋根外板を外板側からのレーザ溶接により接合する。このとき屋根構体では高度な美観を要求されないので、レーザ溶接は貫通溶接でも部分溶け込み溶接でもよい。
台枠ユニットの場合は側梁と横梁とをガセットを介してレーザ溶接もしくは抵抗スポット溶接にて接合して枠組を製作したのち、キーストンプレートの床板と横梁とを床板側からのレーザ溶接により接合する。このとき台枠下部および床板面は、車体完成後は死角もしくは隠蔽部となり美観の要求はないので、レーザ溶接は貫通溶接でも部分溶け込み溶接でもよい。
そして、これら左右の側ユニット、屋根ユニット、台枠ユニット及び前後の妻ユニットは、図8〜図10に例示する方法により接合されて、鉄道車両用構体が組み立てられる。
(a)は矩形板の座屈問題の説明図、(b)は矩形板のせん断座屈問題の説明図、(c)は長方形板の座屈モードの説明図である。 (a)は短辺長bと長辺方向の座屈応力σcr,xの関係説明図、(b)は短辺長bと短辺方向の座屈応力σcr,yの関係説明図、(c)は短辺長bとせん断座屈応力τcrの関係説明図である。 本発明に係る一実施の形態である鉄道車両用構体を示す斜視図である。 外板と外板補強部材との関係を示す説明図である。 (a)(b)はそれぞれ外板補強部材の端部に小型補強材を設けた実施の形態を示す図、(c)は外板補強部材の変形例を示す斜視図である。 (a)は開口部の隅部を示す斜視図、(b)は開口部の隅部の他の例を示す斜視図、(c)は開口部の隅部のさらに別の例を示す斜視図である。 (a)は開口部の隅部の他の例を示す斜視図、(b)は開口部の隅部の他の例を示す斜視図、(c)は開口部の隅部の他の例を示す斜視図、(d)は開口部の隅部の他の例を示す斜視図である。 (a)は側外板と屋根外板との接合部分を示す斜視図,(b)は側外板と屋根外板との接合部分の別の例を示す斜視図である。 (a)(b)はそれぞれ側外板と妻外板との接合部分の斜視図である。 側外板(腰板)と側梁との接合部分の斜視図である。 (a)は側外板の接合部分の説明図、(b)(c)はそれぞれ側外板の接合部分の説明図である。 側外板と縁部材との接合部分の斜視図である。 側外板と縁部材との接合部分の斜視図である。 (a)は外板補強部材の接合方法の説明図,(b)は外板補強部材の接合方法の他の例の説明図である。 開口部の隅部の他の例を示す斜視図である。 (a)は開口部の隅部の他の例を示す斜視図、(b)は溶接方法の説明図である。 (a)(b)はそれぞれ内装品・機器類の取付構造の説明図である。 (a)は図7のA部詳細図、(b)は図7のB部詳細図である。 (a)(b)は側構体の組立方法の説明図である。 (a)(b)は側構体の組立方法の説明図である。 (a)(b)は側構体の組立方法の説明図である。 (a)(b)は側構体の組立方法の説明図である。 本発明に係る鉄道車両の側構体を組み立てる手順の一例を示す説明図である。 (a)はレーザ溶接継手の原理の説明図,(b)〜(d)はそれぞれ外板パネルの説明図である。 本発明に係る鉄道車両の側構体を、車外側から見た状態を示す図である。 同鉄道車両の側構体を、車内側から見た状態を示す図である。 同鉄道車両の側構体を、車内側から見た状態を示す斜視図である。 (a)(b)はそれぞれ従来のステンレス構体の説明図である。 (a)(b)はそれぞれ従来の鉄道車両用構体の変形の状態の説明図,(c)は従来の外板と外板補強部材との関係を示す説明図である。
S1 窓開口部
S2 出入口開口部
U,U1 溶接線
1 鉄道車両用構体
2 側構体
3 屋根構体
4 妻構体
6 外板
6Aa、6Ba 折り曲げ部分
7,7A,7B 外板補強部材
7Aa コ字状部
7Ab,7Ac 取付部
8 縁部材
12 レーザビーム
21 妻外板
22 妻隅柱
22c 閉空間構成部分
27 縁部材
27a ロール部
32 縁部材
32b 切り欠き部
41 縦骨
41a フランジ部
61,64,71,72 レール部材

Claims (14)

  1. 側構体の外板と、その外板の内側に接合され外板を補剛する第1の補強部材とを有し、この第1の補強部材の一部あるいは全部が車体長手方向に配置され、前記第1の補強部材が前記外板にほぼ連続なるレーザ溶接にて接合されている鉄道車両用構体であって、
    前記外板に生じる面内応力成分を車体長手方向とそれに直交する方向の単軸応力σx,σy、およびせん断応力τに分解し、これらの応力がEuler座屈の式と塑性修正の式で決まる座屈応力値以下になるように、前記レーザ溶接による溶接線の間隔によって定義される補強部材のピッチが設定され
    前記外板に形成される開口部の周縁に縁部材が設けられ、
    この縁部材に、前記外板に第1の補強部材をレーザ溶接する際に、レーザビームと一緒に移動し外板に第1の補強部材の接合部分を押さえつける押さえローラが侵入可能である切り欠き部が形成されていることを特徴とする鉄道車両用構体。
  2. 側構体の外板と、その外板の内側に接合され外板を補剛する第1の補強部材とを有し、この第1の補強部材の一部あるいは全部が車体長手方向に配置され、前記第1の補強部材が前記外板にほぼ連続なるレーザ溶接にて接合されている鉄道車両用構体であって、
    前記レーザ溶接による溶接線の間隔によって定義される前記第1の補強部材のピッチは、前記第1の補強部材が延びている方向において前記第1の補強部材の荷重負担が最も大きくなる個所の座屈強度に基づいて設定され
    前記外板に形成される開口部の周縁に縁部材が設けられ、
    この縁部材に、前記外板に第1の補強部材をレーザ溶接する際に、レーザビームと一緒に移動し外板に第1の補強部材の接合部分を押さえつける押さえローラが侵入可能である切り欠き部が形成されていることを特徴とする鉄道車両用構体。
  3. 側構体の外板と、その外板の内側に接合され外板を補剛する第1の補強部材とを有し、この第1の補強部材がレール方向に配置され、前記第1の補強部材が前記外板にほぼ連続なるレーザ溶接にて接合されている鉄道車両用構体であって、
    前記第1の補強部材は、断面ハット形状で、断面略コの字状のコ字状部と、このコ字状部の端縁に連続して互いに反対方向に延びるように設けられ前記外板にレーザ溶接される2つの取付フランジ部とを有し、
    窓開口部の隅部、出入口開口部の上隅部付近に設けられる前記第1の補強部材のコ字状部の幅を、その他の部分に設けられる前記第1の補強部材のコ字状部の幅よりも小さくし、
    前記外板に形成される開口部の周縁に縁部材が設けられ、
    この縁部材に、前記外板に第1の補強部材をレーザ溶接する際に、レーザビームと一緒に移動し外板に第1の補強部材の接合部分を押さえつける押さえローラが侵入可能である切り欠き部が形成されていることを特徴とする鉄道車両用構体。
  4. 前記第1の補強部材は、断面ハット形状で、断面略コの字状のコ字状部と、このコ字状部の端縁に連続して互いに反対方向に延びるように設けられ前記外板にレーザ溶接される2つの取付フランジ部とを有し、
    前記第1の補強部材は、コ字状部内にそのコ字状開口部の剛性を高める第2の補強部材が予め取り付けられていることを特徴とする請求項1または2記載の鉄道車両用構体。
  5. 前記第1の補強部材は、コ字状部内にそのコ字状開口部の剛性を高める第2の補強部材が予め取り付けられていることを特徴とする請求項記載の鉄道車両用構体。
  6. 前記第1の補強部材のコ字状部の頭部には、前記第2の補強部材を前記外板に対してレーザ溶接により接合するための開口部又は切り欠き部が形成されていることを特徴とする請求項4または5記載の鉄道車両用構体。
  7. 前記第1の補強部材は、前記外板にレーザ溶接により接合される基部と、この基部に対し内部が中空である膨出部とを有し、端部が塞がれていることを特徴とする請求項1又は2記載の鉄道車両用構体。
  8. 側構体の側外板又は屋根構体の屋根外板のいずれか一方あるいは両方の、車体長手方向に延びる端縁部が折り曲げ部分を有し、この折り曲げ部分において前記側外板と屋根外板とが、連続レーザ溶接により接合されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の鉄道車両用構体。
  9. 前記折り曲げ部分は、前記屋根外板に上方に開放される断面コの字状に形成されていることを特徴とする請求項記載の鉄道車両用構体。
  10. 妻構体の妻外板と側構体の側外板とは、断面略L字状の妻隅柱を介してそれらが直交するように接合されており、
    前記妻隅柱に連続レーザ溶接で接合されそれとの間で閉空間を構成する別部材が設けられ、あるいは前記妻隅柱に前記妻外板との間で閉空間を構成する閉空間構成部分が形成され、
    前記閉空間が屋根から地表へ雨水を導く雨樋として機能することを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の鉄道車両用構体。
  11. 前記外板の外表面は、表面処理として、ブラッシング又はショットブラスト処理が施されていることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の鉄道車両用構体。
  12. 断面コの字形状に加工した長尺のレール部材が前記外板の内側に取り付けられ、前記レール部材に係止される頭部を有する取付ボルトを使用することにより内装品・機器類が取付けられることを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の鉄道車両用構体。
  13. 前記外板は、前記第1の補強部材よりも肉厚が厚く、3mm以上とされていることを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の鉄道車両用構体。
  14. 前記外板に形成される開口部の周縁に縁部材が外側に設けられ、
    前記縁部材は、前記外板との接合部分が、平板を折り曲げてなる重ね板構造となっており、前記外板側からレーザ溶接されることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の鉄道車両用構体。
JP2004206390A 2004-05-18 2004-07-13 鉄道車両用構体 Active JP4425079B2 (ja)

Priority Applications (14)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004206390A JP4425079B2 (ja) 2004-07-13 2004-07-13 鉄道車両用構体
EP12006438.1A EP2537626B1 (en) 2004-05-18 2005-04-12 Body structure for rolling stock
PCT/JP2005/007076 WO2005110663A1 (ja) 2004-05-18 2005-04-12 レーザ溶接方法、レーザ溶接継手、外板パネルおよび鉄道車両用構体
KR1020087006977A KR100850099B1 (ko) 2004-05-18 2005-04-12 철도 차량용 구조체
KR1020067026538A KR100850100B1 (ko) 2004-05-18 2005-04-12 레이저 용접 방법, 레이저 용접 조인트, 외판 패널 및 철도차량용 구조체
BR122012001404A BR122012001404B1 (pt) 2004-05-18 2005-04-12 junta soldada a laser, painel de revestimento externo e estrutura de chassi para material rodante
BRPI0510868-3B1A BRPI0510868B1 (pt) 2004-05-18 2005-04-12 mÉtodo de soldagem a laser
CA002563618A CA2563618C (en) 2004-05-18 2005-04-12 Laser welding method, laser-welded joint, outside sheathing panel, and body structure for rolling stock
EP05730654A EP1752250B1 (en) 2004-05-18 2005-04-12 Laser welding method, laser welded joint, outer panel, and structure for rolling stock
AU2005243819A AU2005243819B2 (en) 2004-05-18 2005-04-12 Laser welding method, laser welded joint, outer panel, and structure for rolling stock
CN2008101697648A CN101428622B (zh) 2004-05-18 2005-04-12 铁道车辆用构架
US11/596,834 US8124908B2 (en) 2004-05-18 2005-04-12 Laser welding method, laser-welded joint, outside sheathing panel, and body structure for rolling stock
EP10013937.7A EP2286954B1 (en) 2004-05-18 2005-04-12 Body structure for rolling stock
US13/031,052 US8530782B2 (en) 2004-05-18 2011-02-18 Laser welding method, laser-welded joint, outside sheathing panel, and body structure for rolling stock

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004206390A JP4425079B2 (ja) 2004-07-13 2004-07-13 鉄道車両用構体

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009119860A Division JP4703743B2 (ja) 2009-05-18 2009-05-18 鉄道車両用構体

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2006027366A JP2006027366A (ja) 2006-02-02
JP2006027366A5 JP2006027366A5 (ja) 2007-01-18
JP4425079B2 true JP4425079B2 (ja) 2010-03-03

Family

ID=35894234

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004206390A Active JP4425079B2 (ja) 2004-05-18 2004-07-13 鉄道車両用構体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4425079B2 (ja)

Families Citing this family (28)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4705413B2 (ja) * 2005-06-10 2011-06-22 近畿車輌株式会社 鉄道車両の外板・付帯物溶接接合方法とそれによる側構体
JP2006341813A (ja) * 2005-06-10 2006-12-21 Kinki Sharyo Co Ltd 鉄道車両の構体骨構造
JP2007045304A (ja) * 2005-08-09 2007-02-22 Tokyu Car Corp 鉄道車両構体及びその製造方法
JP4761926B2 (ja) * 2005-10-21 2011-08-31 川崎重工業株式会社 鉄道車両用構体
JP4804104B2 (ja) * 2005-10-21 2011-11-02 川崎重工業株式会社 鉄道車両用側構体及びその製造方法
JP4999319B2 (ja) * 2005-11-17 2012-08-15 川崎重工業株式会社 鉄道車両用構体
JP4224502B2 (ja) * 2006-06-29 2009-02-18 日本車輌製造株式会社 レーザ溶接方法及び鉄道車両
JP2008049360A (ja) * 2006-08-23 2008-03-06 Tokyu Car Corp 溶接治具
JP2008068816A (ja) * 2006-09-15 2008-03-27 Tokyu Car Corp 鉄道車両用構体及びその製造方法
JP5096732B2 (ja) * 2006-11-17 2012-12-12 株式会社総合車両製作所 鉄道車両用構体
US8689703B2 (en) 2006-11-30 2014-04-08 The Kinki Sharyo Co., Ltd. Method for weld-joining attachment to outer panel of railway vehicle and car body side structure produced by the same
US8240255B2 (en) 2006-11-30 2012-08-14 The Kinki Sharyo Co., Ltd. Body frame structure of railway vehicle
US8297202B2 (en) 2006-12-06 2012-10-30 The Kinki Sharyo Co., Ltd. Body frame structure of railway vehicle
US20080284205A1 (en) * 2007-05-16 2008-11-20 Z F Group North American Operations, Inc. Structural component
JP2008290477A (ja) * 2007-05-22 2008-12-04 Nippon Sharyo Seizo Kaisha Ltd 鉄道車両
JP5203987B2 (ja) * 2009-01-21 2013-06-05 株式会社総合車両製作所 車両パネル構造体
JP5274331B2 (ja) * 2009-03-24 2013-08-28 株式会社総合車両製作所 金属材の押さえ治具、及びこれを用いた金属材の溶接方法
TWI395683B (zh) 2009-03-30 2013-05-11 Kawasaki Heavy Ind Ltd Railway vehicle structure and manufacturing method thereof
JP5497356B2 (ja) * 2009-07-23 2014-05-21 株式会社総合車両製作所 車両パネル構造体
JP5498076B2 (ja) * 2009-07-23 2014-05-21 株式会社総合車両製作所 車両パネル構造体
JP5567359B2 (ja) * 2010-02-02 2014-08-06 株式会社総合車両製作所 鉄道車両構体及びその製造方法
JP5470074B2 (ja) * 2010-02-05 2014-04-16 株式会社総合車両製作所 鉄道車両構体及びその製造方法
JP6074155B2 (ja) * 2012-04-23 2017-02-01 川崎重工業株式会社 鉄道車両用構体、及びそれを備える鉄道車両
JP6063208B2 (ja) 2012-10-24 2017-01-18 川崎重工業株式会社 鉄道車両の側構体
EP2926938B1 (en) * 2012-11-27 2019-11-27 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Laser joining method
JP6392080B2 (ja) * 2014-10-30 2018-09-19 日本車輌製造株式会社 鉄道車両構体
JP6792962B2 (ja) * 2016-05-26 2020-12-02 株式会社総合車両製作所 側構体及びその製作方法
JP7217575B2 (ja) * 2018-07-10 2023-02-03 日本車輌製造株式会社 鉄道車両の製造方法、および、鉄道車両

Family Cites Families (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4317292Y1 (ja) * 1965-06-24 1968-07-18
JPS53113512U (ja) * 1977-02-18 1978-09-09
JPS58104764U (ja) * 1982-01-11 1983-07-16 富士重工業株式会社 鉄道車両の開口部隅部の補強装置
JPS5974165U (ja) * 1982-11-10 1984-05-19 株式会社日立製作所 薄肉骨組の継手構造
JPH0333574Y2 (ja) * 1985-12-24 1991-07-16
JPS63179275U (ja) * 1987-05-13 1988-11-21
JPH03220058A (ja) * 1990-01-25 1991-09-27 Kinki Sharyo Co Ltd 鉄道車両の車体構造
JP3381336B2 (ja) * 1993-11-04 2003-02-24 日産自動車株式会社 強度部材
JPH0858582A (ja) * 1994-08-19 1996-03-05 Hitachi Ltd 鉄道車両用艤装構造
JP3248817B2 (ja) * 1994-09-13 2002-01-21 株式会社日立製作所 車 両
JP3226005B2 (ja) * 1995-07-19 2001-11-05 株式会社日立製作所 鉄道車両の側構体
JPH0976903A (ja) * 1995-09-20 1997-03-25 Hitachi Ltd 鉄道車両の塗装方法
JP3754115B2 (ja) * 1995-09-22 2006-03-08 日本車輌製造株式会社 鉄道車両の製作方法
JPH09164947A (ja) * 1995-12-18 1997-06-24 Hitachi Ltd 鉄道車両構体
JP2000511570A (ja) * 1996-05-28 2000-09-05 アーベーベー ダイムラー―ベンツ トランスポーテイシヨン(ドイツチユランド)ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング 接着による鉄道車両の部材及び構造部品の接合方法
FR2778617B1 (fr) * 1998-05-18 2004-01-23 Alsthom Gec Paroi laterale pour vehicule ferroviaire et caisse de vehicule ferroviaire correspondante
JP4444422B2 (ja) * 1999-12-15 2010-03-31 近畿車輌株式会社 鉄道車両の内妻仕切等の取付構造
JP2002079936A (ja) * 2000-09-06 2002-03-19 Nippon Sharyo Seizo Kaisha Ltd 鉄道車両用外板補強パネルの製造方法
JP3844701B2 (ja) * 2001-07-30 2006-11-15 川崎重工業株式会社 構造要素及びそれを用いた構体構造

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006027366A (ja) 2006-02-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4425079B2 (ja) 鉄道車両用構体
JP4999319B2 (ja) 鉄道車両用構体
JP4749510B2 (ja) 鉄道車両用構体
KR100850099B1 (ko) 철도 차량용 구조체
CN101428622B (zh) 铁道车辆用构架
JP4804104B2 (ja) 鉄道車両用側構体及びその製造方法
JP4761926B2 (ja) 鉄道車両用構体
KR101919175B1 (ko) 철도 차량 차체와 그 제조 방법
JP4709174B2 (ja) アルミニウム合金製自動車車体構造部材および自動車車体異材構造部材
JP2863063B2 (ja) ステンレス鋼製の鉄道車体
JP2533663B2 (ja) 鉄道車両構体
RU2012147518A (ru) Внешняя стенка для кузова рельсового транспортного средства и способ его изготовления
JP4703743B2 (ja) 鉄道車両用構体
JP2003191842A (ja) 鉄道車両構体の製造方法
US10745060B2 (en) Vehicle pillar structure and method for manufacturing vehicle pillar
JP2007126027A (ja) 鉄道車両の車体構造
JP5470074B2 (ja) 鉄道車両構体及びその製造方法
JPH0350063A (ja) 鉄道車両の車体および車体製作方法
JP2011157006A (ja) 鉄道車両構体及びその製造方法
JP2005231410A (ja) 自動車上部車体構造
JP2019085073A (ja) 車両用センタピラー
JPH05131925A (ja) 軽量構体

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061122

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061122

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090317

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090518

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20091208

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20091208

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4425079

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121218

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121218

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131218

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141218

Year of fee payment: 5

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250