JP4424785B2 - 石英ルツボの洗浄密封装置および高純度石英ルツボ - Google Patents

石英ルツボの洗浄密封装置および高純度石英ルツボ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、単結晶シリコン引上げに使用する石英ルツボをクリーンな環境下で連続して洗浄し、密封する装置に関し、さらに、この洗浄によってルツボ内表面の不純物金属量を大幅に低減した高純度石英ルツボに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に石英ルツボは製造後、洗浄、検査され、袋詰め等されて出荷されるが、半導体材料の高純度化に伴い、石英ルツボについても汚染を最小限に抑えることが要請されており、石英ルツボを単結晶引き上げに使用する際には、更に超純水等で洗浄している。一方、単結晶シリコンの製造効率を高めるために石英ルツボのサイズが次第に大きくなる傾向にあり、このためルツボの取扱いが容易ではなく、製造後の検査や袋詰めなどの作業中にルツボを汚染させることになり易い。
【0003】
このような問題を避けるために、石英ルツボの洗浄後に清浄な状態で石英ルツボを機械的に包装すればよいが、大型のルツボを包装するのは必ずしも容易ではない。また、ルツボの内周部は外周部よりも出来る限り高純度であることが求められるが、ルツボ全体を単に袋詰めしたものは、ルツボの開口部が密封されていないので、ルツボ外周の付着物が袋の内部に飛散したときに、ルツボの開口部から内周部に入り込み、ルツボ内周部を高純度に保つことが難しい。さらに、ルツボ全体の包装を開封した後、引き上げ装置に設置するまでの作業中にルツボ内部が汚染される懸念がある。
【0004】
【発明の解決課題】
本発明は、従来の石英ルツボの取り扱いにおける上記問題を解決したものであり、石英ルツボ全体の洗浄・乾燥に引き続き、その清浄ルツボ開口部を自動的にシールすることができる石英ルツボの自動洗浄密封装置を提供することを目的とし、さらに、この洗浄と開口部のシールによってルツボ内表面に付着した不純物金属量を大幅に低減した開口部シール付き袋詰め高純度石英ルツボを提供するものである。
【0005】
【課題を解決する手段】
すなわち、本発明は、洗浄部、乾燥部およびシール部と、これらを順次一体に連結する移送手段がクリーンルーム内に連設されており、石英ルツボが移送される間に洗浄、乾燥およびルツボ開口部の密封が連続して行われる装置であって、洗浄部には移送された石英ルツボの少なくとも内面に洗浄液を噴射する手段と排液手段を有し、乾燥部には洗浄された石英ルツボを乾燥する手段を有し、シール部には、石英ルツボをシール位置に設置する手段、シール用シートを供給する手段、該シール用シートによって石英ルツボの少なくとも開口部を覆う手段、石英ルツボの開口部をシール用シートによって密封することで、ルツボの外表面に、洗浄および乾燥後も不可避的に付着して残る不純物が内表面に入り込むのを防止する手段および該シール用シートを石英ルツボに固定する手段を有する石英ルツボの洗浄密封装置に関する。
【0006】
また、本発明の石英ルツボの洗浄密封装置は、上記石英ルツボの開口部を被覆する手段が石英ルツボを載置する支持台とガイド部材とを有し、該支持台は石英ルツボを下向きに支えるように環状に配設された複数の支持片によって形成されており、該支持台を囲んで上記ガイド部材が配設されており、この支持台とガイド部材の少なくとも一方には支持台上に供給されたシール用シートを介して石英ルツボが下向きに設置された後に相対移動する昇降手段が設けられており、この相対移動によってシール用シートが石英ルツボ開口部の周囲に押し当てられ、シール用シート固定手段によって該開口部に固定される。
【0007】
更に、本発明の石英ルツボの洗浄密封装置は、上記シール部のシール用シート固定手段が輪ゴムを保持するカセットと、輪ゴムに係合するフックを先端に備えた伸縮アームによって輪ゴムを拡げる手段とを有し、該カセットは前記支持台の昇降動を妨げないようにシール位置に対して昇降自在に設けられており、該輪ゴム拡張手段はシール位置の前記支持台を囲むように設けられており、シール位置に上昇したカセットに向かって、周囲からアームが伸びてフックに輪ゴムを係合し、アームが後退して輪ゴムを拡げた状態でカセットが待機位置に下降し、拡げた輪ゴムの内側に石英ルツボが開口部をシートで覆われた状態で進入した後に、フックの係合が解除されて開口部外周のシートに輪ゴムが嵌着し、シートを固定する。
【0008】
ここで、上記洗浄密封装置は、好ましくは、洗浄部が酸洗浄部分とこれに続く純水洗浄部分によって形成されている。
【0009】
上記洗浄密封装置には、洗浄部、乾燥部およびシール部の各手段の動作を連続させて石英ルツボの洗浄からシールを自動的に行う制御回路手段を設けることができる。また、上記洗浄密封装置には、シール部に続いてルツボの袋詰手段が設けられており、該袋詰手段は袋状シートを供給する手段、該袋状シートに石英ルツボを挿入する手段、袋状シートの開口部を封止する手段、および封止前に袋状シート内の気体を吸引する手段を有してなる。
【0010】
また、本発明は、ルツボ製造後、上記のいずれかの洗浄密封装置によって、クリーンルーム内で前記ルツボ全体の洗浄および乾燥を行ない、ルツボ内表面に付着するアルカリ金属、アルミニウム、鉄、亜鉛、カルシウム、クロム、銅、マグネシウム、ニッケルおよびチタンをいずれも0.1ng/cm2以下とした上で、ルツボの外表面に、洗浄および乾燥後も不可避的に付着して残る不純物が内表面に入り込むのを防止するように前記ルツボの開口部をシール用シートで密封するとともに、前記ルツボ全体を清浄な状態に保持するようにルツボ全体を袋状シートで袋詰めされてなる石英ルツボであって、該石英ルツボは、前記袋から取り出し、前記シール用シートを取り除いて密封状態を解除した直後のルツボ内表面に付着するアルカリ金属、アルミニウム、鉄、亜鉛、カルシウム、クロム、銅、マグネシウム、ニッケルおよびチタンが、いずれも0.1ng/cm2以下であることを特徴とする開口部シール付き袋詰め高純度石英ルツボに関する。
【0011】
上記石英ルツボは、好ましくは、ルツボ内表面に付着するアルカリ金属、アルミニウム、鉄、亜鉛、カルシウム、クロム、銅、マグネシウム、ニッケルおよびチタンがいずれも0.01ng/cm2以下である。また、具体的な例としては、上記いずれかの洗浄装置によって洗浄密封されることにより、ルツボ内表面に付着するアルカリ金属、アルミニウム、鉄、亜鉛、カルシウム、クロム、銅、マグネシウム、ニッケルおよびチタンがいずれも0.1ng/cm2以下、好ましくは0.01ng/cm2以下に低減したものである。
【0012】
【発明の実施形態】
以下、本発明の装置を図面に示す実施例に基づいて具体的に説明する。
図1(a)および図1(b)はそれぞれ本発明装置の各工程の配列を概略的に例示する模式的な説明図であり、図2〜図3はシール部の一例を示す概略説明図、図4は本発明装置の他の構成例を示す模式図である。
【0013】
(I)装置全体の構成
本発明の洗浄密封装置は、図1に示すように、洗浄部A、乾燥部Bおよびシール部Cと、これらを順次一体に連結する移送手段Xを有し、これらがクリーンルームDの内部に連設されており、石英ルツボRが移送ライン上を移送される間に洗浄、乾燥および石英ルツボ開口部のシールが連続して行われる。好ましくは、洗浄部A、乾燥部Bおよびシール部C、移送手段Xの各動作を連続させて石英ルツボの洗浄から乾燥およびシールを自動的に行う制御回路手段が設けられる。
上記各部A〜Cが設けられるクリーンルームは、通常の半導体材料製造分野における清浄度であれば好ましいが、塵や埃などを概ね10,000個/cf以下、好ましくは1,000個/cf以下に低減した環境であれば良い。一例として、塵芥を100個/cf以下に低減したクリーンルームが用いられている。このクリーンルームは上記各部A〜Cを覆う手段等によって形成すれば良い。
【0014】
移送手段Xは石英ルツボを安定して移送できるものであれば良く、例えば、ベルト型コンベヤ、ローラコンベヤ、ホイストなどが利用できる。石英ルツボはこの移送手段Xによってクリーンルーム内を搬送される。
石英ルツボは、洗浄液の噴射や排出の都合上、その開口部が下向きの状態で装置中を移送されることが望ましいが、開口部を上向きあるいは横向きの状態で移送しても良い。この場合には移送手段に固定具等を設けて石英ルツボを安定化させると良い。以下、石英ルツボがその開口部下向きの状態で移送される態様について各部A〜Cを説明する。
【0015】
II )洗浄部A
洗浄部Aは、移送手段Xにより移送された石英ルツボの少なくとも内面、すなわち内周面および底面を洗浄するものであり、好ましくは、酸洗浄部分(A1)とこれに続く純水洗浄部分(A2)によって形成されている。酸洗浄部分(A1)はフッ酸、フッ硝酸、またはその他の酸による洗浄を行う。純水は導電度1MΩ以上、好ましくは10MΩ以上のものが適当であり、導電度17MΩ以上の超純水を用いても良い。この酸洗浄部分(A1)および純水洗浄部分(A2)には移送手段上の石英ルツボRの少なくとも内面にそれぞれフッ酸または純水等(これらを併せて洗浄液と云う)を噴射する手段(A11,A21)および排液手段(図示せず)が設けられている。排液手段としては、例えば、ローラコンベアの下側に設けた排液用樋などによって形成される。
【0016】
洗浄液噴射手段(A11,A21)の具体的な構成としては、例えば、コンベアローラのローラの間に上向きに設置された噴射ノズルによって形成される。この噴射ノズルはローラの下側に設置され、石英ルツボRが噴射ノズルの上方を通過するとき、これに対応してルツボ内周面に向かって洗浄液を噴射するもの、あるいは、石英ルツボRが噴射ノズルの上方で一時停止して噴射ノズルが下方から洗浄液を噴射するもの、または、一時停止した石英ルツボの内周面まで噴射ノズルが上昇して洗浄液を噴射し、次いでノズルが下降して石英ルツボの移送が再開するものなど種々の装置構成を有することができる。この洗浄液噴射ノズルは石英ルツボの内周面全体に洗浄液を噴射するものが好ましい。なお、図示するように、必要に応じて、石英ルツボRの外側部に洗浄液を噴射するノズルなどを設け、石英ルツボ全体を洗浄するようにしても良い。図示する例ではコンベア上の石英ルツボRに対してその斜め上方に石英ルツボに向かって複数の噴射ノズル(A12,A22)が設けられている。
【0017】
洗浄液の含有不純物量、噴射圧力、洗浄時間などは、石英ルツボ洗浄としての目的が達成される範囲内に設定すればよい。なお、この酸洗浄部分(A1)および純水洗浄部分(A2)には、図示されていないが、洗浄液タンク、噴射用圧力ポンプ、洗浄制御手段、廃液処理手段などが付設される。
【0018】
III )乾燥部B
乾燥部Bは洗浄部Aに隣接されており、洗浄した石英ルツボを乾燥させる工程である。乾燥部Bには加熱ヒータや赤外線ヒータなどの加熱手段、あるいは送風手段などが設けられる。送風手段としては、例えば、石英ルツボ内側面と外側面とに清浄な乾燥温熱風を吹きつけるものなどが用いられる。具体的には回転ファンや噴射ノズルなど適宜の手段が用いられる。必要に応じ、清浄乾燥気体を供給するエアタンクやその加熱手段などが適宜付設される。これら乾燥用気体の清浄度はクリーンルームの清浄度と同程度、すなわち塵埃を10,000個/cf以下、好ましくは1,000個/cf以下のものが適当である。
【0019】
図示する例では、乾燥手段として、上記洗浄液噴射手段と同様に、ローラの間に上向きに設置された温熱噴射ノズル(B1,B2)が設けられており、ローラコンベアに下向きに設置された石英ルツボの内周面ないし外周部に向かって清浄な乾燥温風が噴射される。
【0020】
IV )シール部C
シール部Cは乾燥部Bに隣接して設けられ、洗浄・乾燥された石英ルツボの少なくとも開口部を清浄なシートによって密封する工程であり、シール用のシートをシール位置に供給する手段(C10)、石英ルツボを移送手段上からシール位置に搬出入する手段(C20)、該シートをシール位置でルツボに被せる手段(C30)、および該シートをルツボに固定する手段(C40)を有している。
このシール部Cは、石英ルツボの移送ライン上に配設しても良く、あるいは図示するように、移送ラインの側方に設け、シールされた石英ルツボが移送ラインに復帰するように設置される。洗浄工程および乾燥工程に引き続いて、直ちにルツボの開口面をシールすることによりルツボ内周部分を洗浄直後の清浄な状態に保つことができる。
【0021】
石英ルツボをシール位置に搬出入する手段(C20)は、図示するように、石英ルツボを挟み込んで保持する複数の伸縮自在なアーム(C21)と該アーム(C21)が装着された走行自在なフレーム(C22)によって形成されており、該フレーム(C22)は外枠部分(C23)に装着されている。外枠部分(C23)は石英ルツボの搬入路に沿って配設されており、その天井部分に一対のレール(C24)が形成されている。また上記走行フレーム(C22)は上記レール(C24)に摺動自在に装着された基部(C25)と、昇降手段(C26)を介して上記基部(C25)に装着された懸架部(C27)によって形成されている。この搬出入手段(C20)により、移送ライン上の開口部下向きの石英ルツボをシール位置に搬入し、シール終了後、シールされた石英ルツボを移送ラインに搬出する。
【0022】
シート供給手段(C10)は、シール位置に所定長さのシール用シートを供給するものであり、長尺のシール用シートを巻装保持するロール(C11)、シートをシール位置に引き出す手段(C12)、およびシートの切断手段(C13)からなる。シートの引出手段(C12)は、シール位置と上記ロール(C11)の間を往復動する一対の走行体とその先端に設けたチャックによって形成されている。シートの切断手段(C13)はシール位置と上記ロール(C11)の間に設けられ、引出手段(C12)により引き出されたシートを所定の長さで切断する。図示する例では、シート供給手段(C10)は外枠(C23)の長手方向に設けたレール(C24)に沿って、シール位置を間にして搬入位置(移送手段)の向かい側に配設されているが、外枠の長手方向に対してシール位置の側方に面する位置に設けても良い。
【0023】
石英ルツボの開口部に上記シートを被せる手段(C30)は、石英ルツボを載置する支持台(C31)とガイド部材(C32)によって形成される。前記支持台はシール位置に環状に配設された複数の支持片によって形成されており、石英ルツボをその開口部を下向きにして上記支持片に載せられる。ガイド部材(C32)は該支持台(C31)を囲んで配設されている。
【0024】
支持台(C31)とガイド部材(C32)の少なくとも一方には、支持台(C31)上に供給されたシートを介して石英ルツボRが下向きに設置された後に、支持台(C31)またガイド部材(C32)の何れかが昇降動する手段が設けられている。この昇降手段によって支持台(C31)またはガイド部材(C32)が昇降動することによって、密封用シートの周縁部がガイド部材(C32)に案内されて石英ルツボ開口部の外周面に押し当てられる。ルツボ開口部の周面に押し当てられたシートは固定手段(C40)によって該開口部に固定される。
【0025】
シート固定手段(C40)は、石英ルツボの開口部外周面に押し当てられたシートを石英ルツボに固定するものであり、石英ルツボの開口部を覆うシートに輪ゴムを嵌着する手段などが用いられる。輪ゴムを嵌着する手段としては、例えば、輪ゴムを保持するカセット(C41)と、輪ゴムに係合するフックを先端に備えた伸縮アームによって輪ゴムを拡げる手段(C42)によって形成される。上記カセット(C41)は上記支持台(C31)および/またはガイド部材(C32)の昇降動を妨げないようにシール位置に対して昇降自在に設けられる。一方、輪ゴム拡張手段(C42)はシール位置の上記支持台(C31)を囲むように設けられる。シール位置に上昇したカセット(C41)に向かって、周囲からアームが伸びてフックに輪ゴムを係合し、アームが後退して輪ゴムを拡げた状態でカセット(C41)が待機位置に下降し、拡げた輪ゴムの内側に石英ルツボRが開口部をシートで覆われた状態で進入した後に、フックの係合が解除されて開口部外周のシートに輪ゴムが嵌着する。
【0026】
上記例では、シール部Cは移送手段の側方に付設されているが、シール部と移送手段との相対的な位置関係については制限されない。具体的には、図4に示すように石英ルツボの移送ライン上にシール部を設け、そのシール部の側方にシート供給手段(C10)を配設することもできる。この場合、該シート供給手段(C10)を移送ライン上に設けても良い。
【0027】
シール部Cには、好ましくは、上記石英ルツボ搬出入手段(C20)、シート供給手段(C10)、シート被覆手段(C30)およびシート固定手段(C40)の各動作を一体に自動化する制御手段が設けられる。
【0028】
(V)その他
本発明の装置には、密封した石英ルツボを袋詰めするセクションを設けることができる。この袋詰部はシール部Cに隣接して設ければ良い。この袋詰部には、石英ルツボを装入する袋を供給する手段、袋を石英ルツボに被せる手段、袋の開口部を封止する手段、封止前に袋内部の空気を排気する手段を設け、これら各手段の動作を自動化しても良い。またこの袋詰めを手作業で行っても良い。
【0029】
また、本発明においては、洗浄部Aの前に、予備洗浄部と検査部とを付設することもできる。予備洗浄部を設けることによって洗浄効果を高め、また検査部を設けることにより、無駄な洗浄作業を防止することができる。
【0030】
(VI) 高純度石英ルツボ
以上のように、ルツボ製造後、クリーンルーム内で洗浄・乾燥され、ルツボ開口部がシールされることによって、ルツボ内表面に付着するアルカリ金属、アルミニウム、鉄、亜鉛、カルシウム、クロム、銅、マグネシウム、ニッケルおよびチタンがいずれも0.1ng/cm2以下、好ましくは、0.01ng/cm2以下に低減される。
【0031】
先に述べたように、従来の石英ルツボは内表面を洗浄しても開口部がシールされていないために、ルツボ全体を袋詰めした場合、外表面に付着する不純物が内表面に入り込んで内表面を汚染する問題がある。従来の石英ルツボの内表面に付着している不純物金属量は、ナトリウムやアルミニウムが各々約0.3ng/cm2、カリウムや銅マグネシウムが各々約0.1ng/cm2、鉄およびマンガンが各々約0.2ng/cm2であり、洗浄したものでもかなりの不純物金属が付着している。
【0032】
一方、本発明によれば、洗浄後に直ちに開口部がシールされるので、上記不純物金属の付着量を0.1ng/cm2以下、好ましくは、0.01ng/cm2以下に低減さることができる。
【0033】
【発明の効果】
本発明の装置によれば、石英ルツボの洗浄、乾燥およびルツボ開口部のシールを清浄な環境下で連続して行い、好ましくは、この一連の作業を自動化することができる。従って、人手では取扱いが困難な大型石英ルツボも洗浄直後の清浄な状態に容易に保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明装置の一例を概略的に示す平面図(a)および側断面図(b)。
【図2】 上記装置の概略正面図。
【図3】 上記装置の概略平面図。
【図4】 本発明装置の別の一例を概略的に示す平面図。
【符号の説明】
A:洗浄部、B:乾燥部、C:シール部、D:クリーンルーム区画、
R:石英ルツボ、X:移送手段、
C10:シート供給手段、C20:石英ルツボ搬出入手段、C30:シート被覆手段、
C40:シート固定手段

Claims (5)

  1. 洗浄部、乾燥部およびシール部と、これらを順次一体に連結する移送手段がクリーンルーム内に連設されており、石英ルツボが移送される間に洗浄、乾燥およびルツボ開口部の密封が連続して行われる装置であって、
    洗浄部には移送された石英ルツボの少なくとも内面に洗浄液を噴射する手段と排液手段を有し、
    乾燥部には洗浄された石英ルツボを乾燥する手段を有し、
    シール部には、石英ルツボをシール位置に設置する手段、シール用シートを供給する手段、該シール用シートによって石英ルツボの少なくとも開口部を覆う手段、石英ルツボの開口部をシール用シートによって密封することで、ルツボの外表面に、洗浄および乾燥後も不可避的に付着して残る不純物が内表面に入り込むのを防止する手段および該シール用シートを石英ルツボに固定する手段を有し、
    石英ルツボの開口部を被覆する手段が石英ルツボを載置する支持台とガイド部材を有し、該支持台は石英ルツボを下向きに支えるよう環状に配設された複数の支持片によって形成されており、該支持台を囲んで上記ガイド部材が配設されており、この支持台とガイド部材の少なくとも一方には支持台上に供給されたシール用シートを介して石英ルツボが下向きに設置された後に相対移動する昇降手段が設けられており、この相対移動によってシール用シートが石英ルツボ開口部の周囲に押し当てられ、シール用シート固定手段によって該開口部に固定され、
    シール部のシール用シート固定手段が、輪ゴムを保持するカセットと、輪ゴムに係合するフックを先端に備えた伸縮アームによって輪ゴムを拡げる手段とを有し、該カセットは前記支持台の昇降動を妨げないようにシール位置に対して昇降自在に設けられており、該輪ゴム拡張手段はシール位置の前記支持台を囲むように設けられており、シール位置に上昇したカセットに向かって、周囲からアームが伸びてフックに輪ゴムを係合し、アームが後退して輪ゴムを拡げた状態でカセットが待機位置に下降し、拡げた輪ゴムの内側に石英ルツボが開口部をシートで覆われた状態で進入した後に、フックの係合が解除されて開口部外周のシートに輪ゴムが嵌着し、シートを固定することを特徴とする石英ルツボの洗浄密封装置。
  2. 洗浄部が酸洗浄部分とこれに続く純水洗浄部分によって形成されている請求項1に記載の洗浄密封装置。
  3. 洗浄部、乾燥部およびシール部の各手段の動作を連続させて石英ルツボの洗浄からシールを自動的に行う制御回路手段を有する請求項1または2に記載の洗浄密封装置。
  4. シール部に続いてルツボの袋詰手段が設けられており、該袋詰手段は袋状シートを供給する手段、この袋状シートに石英ルツボを挿入する手段、袋状シートの開口部を封止する手段、および封止前に袋状シート内の気体を吸引する手段を有してなる請求項1〜3のいずれかに記載の洗浄密封装置。
  5. ルツボ製造後、請求項1〜4のいずれかに記載の洗浄密封装置によって、クリーンルーム内で前記ルツボ全体の洗浄および乾燥を行ない、ルツボ内表面に付着するアルカリ金属、アルミニウム、鉄、亜鉛、カルシウム、クロム、銅、マグネシウム、ニッケルおよびチタンをいずれも0.1ng/cm2以下とした上で、ルツボの外表面に、洗浄および乾燥後も不可避的に付着して残る不純物が内表面に入り込むのを防止するように前記ルツボの開口部をシール用シートで密封するとともに、前記ルツボ全体を清浄な状態に保持するようにルツボ全体を袋状シートで袋詰めされてなる石英ルツボであって、該石英ルツボは、前記袋から取り出し、前記シール用シートを取り除いて密封状態を解除した直後のルツボ内表面に付着するアルカリ金属、アルミニウム、鉄、亜鉛、カルシウム、クロム、銅、マグネシウム、ニッケルおよびチタンが、いずれも0.1ng/cm2以下であることを特徴とする開口部シール付き袋詰め高純度石英ルツボ。
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