JP4421700B2 - 系統連系インバータ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、太陽電池等の直流電源から供給される直流電力を交流電力に変換して電力系統に連系させる系統連系インバータに係り、詳しくはインバータ出力から電流歪み成分を除去する構成に関する。
【0002】
【従来の技術】
系統連系インバータにおいては、その出力電流歪み率の上限値(例えば、各次3%、総合5%)が規格(所謂ガイドライン)により設定されており、電力系統に連系させるためには、この規格を満足させる必要がある。そこで、従来から、系統連系インバータでは、上記規格(出力電流歪み率)を満足させるために、
1).インバータ出力電流を直接フィードバック制御することでインバータの出力制御を行う、
2).インバータ出力部にLCフィルタ部を設けることでインバータのスイッチング動作時に発生する歪み電流を低減する、
といった構成が知られていた。
【0003】
しかしながら、系統連系インバータでは、系統電圧の歪みに起因して生じる歪み電流(以下、系統起因歪み電流と称す)が発生し、LCフィルタ部を構成するコンデンサにこの系統起因歪み電流が流れ込むことがあるが、上述した従来の構成では、このような系統起因歪み電流については十分低減することができないという不都合があった。特に、電力系統側のインダクタンス成分と上述したLCフィルタ部のコンデンサ成分とで疑似的に構成される共振回路(以下、みなし共振回路と称す)の共振周波数が、系統電圧の歪み周波数成分に近似したものとなる場合には、みなし共振回路の共振周波数付近に周波数帯を有する系統起因歪み電流がLCフィルタ部の出力部に多く流れてしまうという不都合があった。
【0004】
このような不都合を解消するためには、
3).共振周波数調整用のインダクタンスを系統側に別途外付けで設けることで、上述したみなし共振回路の共振周波数を、系統電圧の歪み成分の周波数帯から大きく離間させる、
4).LCフィルタ部に対して直列にダンピング抵抗を接続することで、上述したみなし共振回路の共振周波数成分を含めたインピーダンスを大きくしてみなし共振回路の共振周波数付近に周波数帯を有する電流を減衰させる、
といった構成も考えられ、実際、従来では採用されることもあった。
【0005】
しかしながら、このような構成に対して次のような不都合がある。すなわち、3).の構成においては、電力系統毎に、インダクタンス成分の値が変動するために、接続する電力系統毎に外付けのインダクタンスのLを調整する必要があり、その作業が非常に面倒なものとなって製造コストを上昇させる。一方、4).の構成においては、ダンピング抵抗を設ける分、インバータの効率を低下させたり、LCフィルタ部の歪み電流低減効果を減退させる。
【0006】
そこで、このような不都合を生じさせることなく系統起因歪み電流を低減するものとして、従来から、
5).LCフィルタ部の出力部に電流センサを設けて、この電流センサから供給される電力系統と系統連系インバータとの間に流れる電流(系統起因歪み電流)を直接フィードバック制御することでインバータの出力制御をする、
という構成が知られていた。
【0007】
この構成によれば、外付けのインダクタンスのL(インダクタンス値)を調整する必要がなく、しかも、ダンピング抵抗といったインバータの効率や歪み電流低減効果を減退させる要因となる回路部品を設けることなく、系統起因歪み電流を低減することができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようにして系統起因歪み電流の低減を図っていた従来の構成(上述した5).の構成)においても、次のような課題があった。すなわち、LCフィルタ出力電流のフィードバック制御系に、LCフィルタ部および上述したみなし共振回路のゲイン特性や位相特性を考慮した微分要素を設ける必要がある。ところが、微分要素には高周波になるほどゲインが大きくなるという特性がある。そのため、このような特性を有する微分要素をLCフィルタ部の出力電流のフィードバック制御系に設けると、このフィードバック制御系を流れる制御信号のノイズ成分を増幅して、フィードバック制御系を不安定にしてしまうという課題があった。
【0009】
なお、このような微分要素によるノイズ成分の増幅を防止したものとしては、従来から微分要素にさらにローパスフィルタ機能を合わせ持った不完全微分要素という微分要素が知られており、広く使われている。しかしながら、このような不完全微分要素と純粋な微分要素とはそのゲイン・位相特性が異なっているため、不完全微分要素を組み込んでLCフィルタ部出力電流のフィードバック制御系を構成しても精度高く歪み電流を低減することは困難であった。
【0010】
したがって、本発明においては、歪み電流をフィードバック制御系を不安定することなく精度高く低減させることを課題としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に記載の発明は、インバータ出力部に歪み電流低減用のLCフィルタ部を設けて電力系統に連系させる系統連系インバータであって、前記LCフィルタ部の出力電流中に重畳される歪み周波数成分を、各歪み周波数毎に静止座標系から歪み角周波数で回転する回転座標系へ変換する回転座標変換手段によって直流に変換し、ローパスフィルタを用いて前記歪み周波数成分の直流変換成分のみを抽出することによって歪み成分を抽出する歪み成分抽出手段と、前記歪み周波数成分を補償するための歪み補償指令を歪み補償指令作成手段により作成し、作成した歪み補償指令を歪み角周波数で回転する回転座標系から静止座標系へ変換する回転逆座標変換手段によりインバータ出力電流補償指令を作成するインバータ出力電流補償指令作成手段と、前記インバータ出力電流補償指令作成手段で作成されたインバータ出力電流補償指令に基づいてインバータの出力制御を行う制御手段と、を有するとともに、前記歪み補償指令作成手段は、前記歪み周波数成分の直流変換成分と予め設定された歪み電流指令値との偏差を積分することのみで前記歪み補償指令を作成することに特徴を有しており、これにより次のような作用を有する。
【0012】
すなわち歪み周波数成分毎に回転座標変換とローパスフィルタとによる歪み成分の抽出と、歪み補償指令作成手段と回転逆座標変換操作とによるインバータ出力電流補償指令値の作成とを行うので、LCフィルタ部およびみなし共振回路(電力系統側のインダクタンス成分とLCフィルタ部のコンデンサ成分とで構成される)のゲイン・位相特性を考慮したフィードバック制御系を構成するためにノイズを増幅させる微分要素やノイズを考慮した不完全微分要素(微分要素とゲイン・位相特性が若干異なる)を用いる必要がなくなるので、制御系のノイズを考慮することなくLCフィルタ部および上述したみなし共振回路のゲイン・位相特性を考慮した精度の高い歪み電流制御系を構成できる。また、歪み補償指令作成手段は、前記歪み周波数成分の直流変換成分と予め設定された歪み電流指令値との偏差を積分することのみで前記歪み補償指令を作成することにより、歪み補償指令値の急激な変化がなくなり、歪み電流抽出制御系が安定する。
【0013】
本発明の請求項2に記載の発明は、請求項1に係る系統連系インバータであって、前記回転逆座標変換手段は、回転逆座標変換の際に回転座標系の回転角を調整することで前記インバータ出力電流補償指令の位相補正も行うことに特徴を有しており、これにより次のような作用を有する。
【0014】
すなわち、回転逆座標変換時の回転座標系の回転角の調整により、歪み成分が最も減少するようにインバータ出力電流補償指令値の位相調整を行うことができる。
【0017】
本発明の請求項に記載の発明は、請求項1または2記載の系統連系インバータであって、前記歪み成分抽出手段および前記インバータ出力電流補償指令作成手段は、インバータで出力制御可能なすべての歪み成分に対して常時動作するものであることに特徴を有しており、これにより次のような作用を有する。
【0018】
すなわち、インバータで出力制御可能な周波数成分は、インバータのスイッチング周波数(ディジタル制御の場合は、演算周期やサンプリング周波数にも関係する)によって決まる。よって、前記歪み成分抽出手段および前記インバータ出力電流補償指令作成手段を、インバータで出力制御可能なすべての歪み成分に対して常時動作させておけば、インバータの性能を最大限に活かしたさらに精度のよい歪み電流の低減を行えるようになる。
【0019】
本発明の請求項に記載の発明は、請求項1または2記載の系統連系インバータであって、フィルタ出力歪み抽出制御部導入選択手段をさらに有しており、このフィルタ出力歪み抽出制御部導入選択手段は、前記LCフィルタ部の出力電流中に重畳される歪み周波数成分の歪み率を測定する歪み周波数成分測定手段と、前記歪み周波数成分測定手段で検出した歪み周波数成分の歪み率のうち、歪み率設定値を上回っている周波数成分を明確にして、明確化された歪み情報に応じて前記歪み成分抽出手段および前記インバータ出力電流補償指令作成手段を動作させるフィルタ出力歪み抽出制御部導入指令を出力する歪み周波数成分比較手段と、を有しており、かつ、前記歪み周波数成分比較手段は、歪み率設定値を上回っている歪み周波数成分についてのみ前記歪み成分抽出手段および前記インバータ出力電流補償指令作成手段を動作させるものであることに特徴を有しており、これにより次のような作用を有する。
【0020】
すなわち、歪み周波数成分測定手段は、前記LCフィルタ部の出力電流中に重畳される各周波数成分の歪み率を測定するものであり、FFT解析器や請求項1記載の歪み成分抽出手段等を用いて構成することができる。一方、歪み周波数成分比較手段は、前記歪み周波数成分測定手段を用いて測定した各周波数成分の歪み率と、歪み率設定値とを比較器(コンパレータ)等を用いて比較し、歪み率設定値を上回っている周波数成分を明確にして、歪み率設定値を上回っている周波数成分についてのみ前記歪み成分抽出手段およびインバータ出力電流補償指令作成手段を動作させる。
【0021】
このようなフィルタ出力歪み抽出制御部導入選択手段を設けることによって、歪み率が設定値を下回っている歪み周波数成分についても前記歪み成分抽出手段およびインバータ出力電流補償指令作成手段を動作させてしまうという無駄がなくなる。
【0022】
本発明の請求項に記載の発明は、請求項記載の系統連系インバータであって、前記歪み周波数成分比較手段は、歪み率設定値を上回っている歪み周波数成分のうち歪み率の大きいものから上位N番目までの歪み周波数成分についてのみ前記歪み成分抽出手段およびインバータ出力電流補償指令作成手段を動作させるものであることに特徴を有しており、これにより次のような作用を有する。
【0023】
すなわち、このような歪み周波数成分比較手段を設けることにより、例えば、インバータのディジタル制御に使用しているCPUの能力に限界があって、前記歪み成分抽出手段およびインバータ出力電流補償指令作成手段を多数の周波数成分に対して動作させることができない場合(例えば、歪み周波数10成分の抽出制御しか動作できない場合)であっても、歪み率が設定値を越えている上位N成分までの歪み周波数成分について抽出制御を導入することで、CPUの能力を最大限に活かした前記歪み成分抽出手段およびインバータ出力電流補償指令作成手段を構築することが可能となる。
【0024】
本発明の請求項に記載の発明は、請求項または記載の系統連系インバータであって、前記フィルタ出力歪み抽出制御部導入選択手段は、前記電力系統と連系した直後の1回だけ動作するものであることに特徴を有しており、これにより次のような作用を有する。
【0025】
すなわち、系統の歪み周波数成分は系統の負荷変動等によって若干変化している。しかし、系統の中には負荷変動等がほとんど起こらない安定した系統も存在し、その場合、系統の歪み周波数成分はほとんど一定で、LCフィルタ部の出力電流中に含まれる歪み周波数成分も変化することはない。ゆえに、以上のような安定した系統にインバータを設置する場合は、前記フィルタ出力歪み抽出制御部導入選択手段を常時動作させておく必要はなく、前記系統連系インバータを系統と連系した直後の1回だけ動作させれば、歪み電流を制御することが可能となる。
【0026】
本発明の請求項に記載の発明は、請求項または記載の系統連系インバータであって、前記フィルタ出力歪み抽出制御部導入選択手段は、前記電力系統と連系した直後からある一定周期もしくはランダムに動作するものであることに特徴を有しており、これにより次のような作用を有する。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
【0028】
図1は、本発明の一実施の形態の系統連系インバータの構成を示すブロック図であり、図2はその要部の詳細を示すブロック図である。
【0029】
この系統連系インバータ1は、インバータ部2と、LCフィルタ部3と、インバータ制御回路部4と、ドライブ回路5とを備えている。
【0030】
インバータ部2は太陽電池等の直流電源αから供給される直流電圧を裁断して任意の交流電圧波形を作成して電力系統βに連系している。LCフィルタ部3はインバータ部2の交流出力から高調波成分を取り除いている。インバータ制御回路部4はインバータ出力電圧補正信号を発生させている。ドライブ回路5は、インバータ制御回路部4から入力されるインバータ出力電圧補正信号からインバータ主回路素子駆動PWM信号を作成してインバータ部2を駆動させている。
【0031】
インバータ制御回路部4は、第1、第2の電流センサ6,7と、フィルタ出力歪み抽出制御部8と、インバータ出力電流制御部9とを備えている。
【0032】
第1電流センサ6は、インバータ部2の出力電流(以下、インバータ出力電流情報と称す)を検出している。第2電流センサ7は、LCフィルタ部3の出力電流(以下、LCフィルタ出力電流情報と称す)を検出している。
【0033】
フィルタ出力歪み抽出制御部8は、歪み成分抽出部10と、歪み閾値作成部11と、第1減算器12と、フィルタ出力歪み制御部13とを備えている。
【0034】
歪み成分抽出部10は、LCフィルタ出力電流情報から歪み電流成分を直流に変換してその直流分を抽出し第1減算器12に出力している。歪み閾値作成部11は、歪み電流の閾値レベル信号を作成して第1減算器12に供給している。閾値レベル信号は直流レベルであって、本実施の形態ではゼロ値に設定している。第1減算器12では閾値レベル信号(歪み閾値作成部11から供給)と歪み電流成分(歪み成分抽出部10から入力)との偏差を算出してその偏差情報をフィルタ出力歪み制御部13に出力している。フィルタ出力歪み制御部13は、入力される歪みの偏差を積分(I制御)することにより、その偏差がゼロになる出力電流歪み補償指令(直流)を作成し、さらに、その出力電流歪み補償指令を回転逆座標変換によりインバータ出力電流補償指令(交流)に変換してインバータ出力電流制御部9にフィードフォワードしている。
【0035】
インバータ出力電流制御部9は、インバータ出力電流基本波成分作成部14と、第1加算器15と、第2減算器16と、インバータ出力電流制御部本体17とを備えている。インバータ出力電流基本波成分作成部14はインバータ出力電流の基本波成分の指令値(以下、基本波成分と称す)を作成して第1加算器15に供給している。第1加算器15は、供給される基本波成分に、インバータ出力電流補償指令(フィルタ出力歪み制御部13から入力される)を加算し、その加算結果であるインバータ出力電流指令を第2減算器16に出力している。第2減算器16はインバータ出力電流指令とインバータ出力電流情報(第1の電流センサ6の出力)との偏差を算出して、その偏差情報をインバータ出力電流制御部本体17に出力している。インバータ出力電流制御部本体17は、入力される偏差情報に比例要素(P制御)をかけることにより、その偏差がゼロになるようなインバータ出力電圧補正信号を作成して、ドライブ回路5に供給している。
【0036】
以上が、この系統連系インバータ1の基本構成である。次に、この系統連系インバータ1の特徴となるフィルタ出力歪み抽出制御部8の構成について説明する。
【0037】
歪み成分抽出部10は、LCフィルタ出力電流情報から任意の周波数成分を回転座標変換により直流に変換する回転座標変換手段20と、回転座標変換手段20の出力から交流成分を除去するローパスフィルタ21とを備えている。
【0038】
フィルタ出力歪み制御部13は、第1減算器12の出力である偏差情報を積分処理(I制御)する積分手段22と、積分手段22の出力である出力電流歪み補償指令(直流)を回転逆座標変換することにより元の周波数成分(交流)に変換する回転逆座標変換手段23とを備えている。
【0039】
なお、本実施の形態では、歪み成分抽出部10から歪み成分抽出手段が構成され、歪み閾値作成部11と第1減算器12とフィルタ出力歪み制御部13(積分手段22のみ)とから歪み補償指令作成手段が構成されており、インバータ出力電流制御部9とドライブ回路5とから制御手段が構成されている。また、図1中、符号18は、電力系統βの連系点であり、符号Lは、電力系統βのインダクタンスである。
【0040】
次に、この系統連系インバータ1の動作を説明する。
【0041】
第2電流センサ7からフィードバックされるLCフィルタ出力電流情報に対して回転座標変換手段20により次のような処理を行う。すなわち、抽出する高調波歪みの次数に対応した回転角(例えば5次の正相分の高調波歪みであれば5ωtωt:基本波正相分の回転角〕)で回転する回転座標系に変換する。このようにして回転座標変換することにより任意次数の歪み成分を直流量に選択的に変換することができる。ここで、任意次数の歪み成分以外は、歪み成分との差周波数の交流量となる。そのため、ローパスフィルタ21により回転座標変換手段20の出力から交流分を除去すれば、LCフィルタ出力電流情報から任意の次数の高調波歪み成分だけを回転座標成分(直流量)にして抽出することができる。
【0042】
次に、第1減算器12において、直流量にして抽出した歪み成分と歪み電流の歪み閾値レベル信号(本実施の形態では直流ゼロレベル値)との偏差をとり、その偏差を積分手段22で積分(I制御)することにより、その偏差をゼロに制御するような出力電流歪み補償指令(直流)を作成する。さらには、出力電流歪み補償指令(直流)を、回転逆座標変換手段23により回転逆座標変換することにより、上記任意の次数の高調波歪み成分を補償する交流3相のインバータ出力電流補償指令を作成する。
【0043】
このようなフィルタ出力電流の歪み抽出制御は、LCフィルタ出力電流情報に含まれているすべての歪み周波数成分について設け、フィルタ出力歪み制御部13から出力されるそれぞれの歪み周波数成分についての交流3相のインバータ出力電流補償指令は、第2加算器24においてそれぞれの相毎にすべて足し込むことによって、LCフィルタ出力電流情報に含まれているすべての歪み周波数成分を補償する交流3相のインバータ出力電流補償指令を作成する。
【0044】
このようにして作成した交流3相のインバータ出力電流補償指令を第1加算器15において基本波成分に加算(フィードフォワード)したのち、その加算結果と第1電流センサ6で検出したインバータ出力電流情報との偏差をとり、さらには、インバータ出力電流制御部本体17において、その偏差をゼロに制御するようなインバータ出力電圧補正信号を作成して、そのインバータ出力電圧補正信号に基づいて、ドライブ回路5でインバータ2を駆動制御する。
【0045】
なお、回転逆座標変換手段23において出力電流歪み補償指令(直流)を回転逆座標変換する際に、回転座標系の回転角を、回転座標変換時の回転角に対して必要に応じて、進ませたり、遅らせたりすることより、歪み成分が最も減少するように交流3相のインバータ出力電流補償指令の位相補正を簡単に行うことができる。しかも、このような位相補正をノイズ成分を増幅させる微分要素を用いることなく行えるので、安定した制御系を構成することができる。
【0046】
なお、本発明における回転座標変換手段および回転逆座標変換手段として、3相/dq軸座標変換およびdq軸/3相座標変換と呼ばれる座標変換手段を用いており、3相/dq軸座標変換式としては次の(1)式で表され、dq軸/3相座標変換式としては次の(2)式で表される。
【0047】
(ただし、n:抽出制御したい高調波歪みの次数[整数]、ωt:基本波正相分の回転角、θ(n):回転逆座標変換時の位相補正量[−π≦θ(n)≦π])
【0048】
【数1】
Figure 0004421700
【0049】
この系統連系インバータ1では、インバータ部2のスイッチングによる歪み電流をLCフィルタ部3の動作により低減する。そして、LCフィルタ部3で除去することができない歪み成分(直流電流やLCフィルタ部3の共振電流等)をインバータ出力電流制御部9により除去する。さらには、このような2つの歪み電流除去手段によっても除去することができない電流歪み(電力系統βの電圧歪みに起因して電力系統βからLCフィルタ部3のコンデンサに流れ込む歪み電流)については、フィルタ出力歪み抽出制御部8の動作により除去する。
【0050】
したがって、電力系統β側からの歪み電流を抑制するために、電力系統β側にLC共振周波数調整用のインダクタンスLを外付け配置したり、LCフィルタ部3に共振抑制用のダンピング抵抗を設けたりする必要がなくなり、コスト削減や変換効率の向上につながる。
【0051】
さらには、制御系に微分要素を挿入することなくLCフィルタ部3の出力電流のフィードバック制御系を構成できるので、このフィードバック制御系においてノイズ成分を考慮する必要がなくなる。すなわち、歪み周波数成分毎に、回転座標変換操作とローパスフィルタによる歪み成分の抽出操作と、歪み補償指令作成手段と回転逆座標変換操作によるインバータ出力電流補償指令値の作成とを行うので、LCフィルタ部3やみなし共振回路(電力系統β側のインダクタンス成分とLCフィルタ部3のコンデンサ成分とで構成される)のゲイン・位相特性を考慮したフィードバック制御系を構成するために、ノイズを増幅させる要因となる微分要素を用いる必要がなくなるうえに、ノイズを考慮した不完全微分要素(微分要素とゲイン・位相特性が若干異なる)を用いる必要もなくなる。したがって、制御系のノイズを考慮することなくLCフィルタ部3および上述したみなし共振回路のゲイン・位相特性を考慮した精度の高い歪み電流制御系を構成できる。
【0052】
また、インバータ出力電流補償指令作成手段を構成する歪み閾値作成部11、第1減算器12、およびフィルタ出力歪み制御部13において、回転逆座標変換時の回転座標系の回転角を調整することでインバータ出力電流補償指令の位相補正を行えば、歪み成分が最も減少するようにインバータ出力電流補償指令値の位相調整を行うことができる。
【0053】
この系統連系インバータ1では、上述した構成を備えたうえでさらに、フィルタ出力歪み抽出制御部導入選択手段19を備えている。フィルタ出力歪み抽出制御部導入選択手段19は、歪み周波数成分測定手段19Aと、歪み周波数成分比較手段19Bとを有している。
【0054】
歪み周波数成分測定手段19Aは、LCフィルタ部3の出力電流(電流センサ7で検出される)中に重畳される歪み周波数成分の歪み率を測定している。
【0055】
歪み周波数成分比較手段19Bは、歪み周波数成分測定手段19Aで検出した歪み周波数成分の歪み率のうち、予め設定しておいた歪み率設定値を上回っている周波数成分を明確にしている。さらに歪み周波数成分比較手段19Bは、明確化された歪み情報に応じてフィルタ出力歪み抽出制御部導入指令をフィルタ出力歪み抽出制御部8に出力している。フィルタ出力歪み抽出制御部導入指令を受けたフィルタ出力歪み抽出制御部8は、歪み率設定値を上回っている歪み周波数成分に対して選択的に動作することになる。
【0056】
歪み周波数成分測定手段19Aは、LCフィルタ部3の出力電流中に重畳される各周波数成分の歪み率を測定しており、FFT解析器や歪み成分抽出部10と同等の構成を用いて構成することができる。一方、歪み周波数成分比較手段19Bは、歪み周波数成分測定手段19Aを用いて測定した各周波数成分の歪み率と、歪み率設定値とを比較器(コンパレータ)等を用いて比較してフィルタ出力歪み抽出制御部導入指令を作成している。
【0057】
このようなフィルタ出力歪み抽出制御部導入選択手段19を設けることによって、この系統連系インバータ1は、歪み率が規定値を下回っている歪み周波数成分についてもフィルタ出力歪み抽出制御部8を動作させてしまうという無駄がなくなる。
【0058】
ここで、歪み周波数成分比較手段19Bにおいて、歪み率設定値を上回っている歪み周波数成分のうち歪み率の大きいものから上位N番目までの歪み周波数成分についてのみフィルタ出力歪み抽出制御部8を動作させるようにしてもよい。そうすれば、次の点で好都合となる。すなわち、例えば、系統連系インバータ1のディジタル制御に使用しているCPUの能力に限界があって、フィルタ出力歪み抽出制御部8を多数の周波数成分に対して動作させることができない場合(例えば、歪み周波数10成分の抽出制御しか動作できない場合)であっても、歪み率が設定値を越えている上位N成分までの歪み周波数成分について抽出制御を導入するようにすれば、CPUの能力を最大限に活かしたフィルタ出力歪み抽出制御部8を構築することが可能となる。
【0059】
さらには、フィルタ出力歪み抽出制御部導入選択手段19を、電力系統と連系した直後の1回だけ動作するものとしてもよい。そうすれば、次の点で好都合となる。すなわち、電力系統βの歪み周波数成分は電力系統βの負荷変動等によって若干変化している。しかし、電力系統βの中には負荷変動等がほとんど起こらない安定した系統も存在し、その場合、電力系統βの歪み周波数成分はほとんど一定で、LCフィルタ部3の出力電流中に含まれる歪み周波数成分も変化することはない。ゆえに、以上のような安定した電力系統βに系統連系インバータ1を設置する場合は、フィルタ出力歪み抽出制御部導入選択手段19を常時動作させておく必要はなく、系統連系インバータ1を電力系統βと連系した直後の1回だけ動作させれば、歪み電流を制御することが可能となる。
【0060】
さらにまた、フィルタ出力歪み抽出制御部導入選択手段19を、電力系統βと連系した直後からある一定周期もしくはランダムに動作するものとしてもよい。そうすれば、次の点で好都合である。すなわち、電力系統βの歪み周波数成分は電力系統βの負荷変動等によって若干変化している。ゆえに、この系統連系インバータ1を電力系統βに連系させた直後からある一定周期、もしくはランダム(例えば、負荷変動時、すなわち、インバータ出力電力変動時)に、フィルタ出力歪み抽出制御部導入選択手段19を動作させるようにする。これにより、フィルタ出力歪み抽出制御部導入選択手段19を常時働かせる場合に比べて、CPUの負担が軽くなる。
【0061】
上述した実施の形態は、電流制御型インバータにおいて本発明を実施した例であったが、本発明はこのようなインバータに限定的に実施されるものではなく、図3に示すように、電力制御型のインバータにおいて実施できるのはいうまでもなく、さらには、図4に示すように、高力率コンバータにおいても実施できる。さらにまた、図5に示すように、電力系統βから負荷υに流れ込む歪み電流を抑制するアクティブフィルタにおいても実施できる。なお、これらの変形例における基本構成は、上述した実施の形態と同様であり、同一ないし同様の部分には、同一の符号を付している。
【0062】
なお、図3において、符号30は、電力演算のために設けられた電圧センサであり、符号31は、電圧センサ30の出力と第2電流センサ7の出力とから電力を演算する電力演算部であり、符号32は、電力演算部31で演算したインバータ出力電力と電力指令値との偏差をとる減算器であり、符号33は、減算器32から出力される電力偏差からその偏差をゼロに制御する上述した実施の形態における基本波成分に相当する信号を作成する電力制御部である。
【0063】
なお、図4において、符号40は、電力演算のために設けられた電圧センサであり、符号41は、負荷γとインバータ部2との間の電圧を検出する電圧検出器であり、符号42は、電圧センサ40の出力と第2電流センサ7の出力とから電力を演算する電力演算部であり、符号43は、電力演算部42で演算したインバータ出力電力と電力指令値との偏差をとる減算器であり、符号44は、電圧検出器41で検出した負荷γの電圧と電圧指令値との偏差をとる減算器であり、符号45は、減算器43から出力される電力偏差からその偏差をゼロに制御する上述した実施の形態における基本波成分に相当する信号を作成する電力制御部であり、符号46は、減算器44から出力される電圧偏差からその偏差をゼロに制御する上述した実施の形態における基本波成分に相当する信号を作成する電圧制御部である。
【0064】
なお、図5において、符号50は、負荷υに流れ込む電流を検出する電流センサであり、符号51は、電流センサ50により検出された負荷電流から歪み成分を抽出する負荷電流歪み成分抽出手段である。ここで、負荷電流歪み成分抽出手段は歪み成分抽出部10と同等の構成を用いて構成することができる。
【0065】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、次のような効果を奏する。
【0066】
請求項1では、LCフィルタ部の出力電流歪みを歪み周波数成分毎に歪み成分を抽出して制御するので、LCフィルタ部、および電力系統側のインダクタンス成分とLCフィルタ部のコンデンサ成分とで構成されるみなし共振回路のゲイン・位相特性を考慮したフィードバック制御系を構成するために、ノイズを増幅させる微分要素や、ノイズを考慮した不完全微分要素(微分要素とゲイン・位相特性が若干異なる)を用いる必要がなくなるので、制御系のノイズを考慮することなくLCフィルタ部および上述したみなし共振回路のゲイン・位相特性を考慮した精度の高い歪み電流制御系を構成できる。また、歪み補償指令値を積分手段のみを用いて作成するので、歪み補償指令値の急激な変化がなくなり、歪み電流抽出制御系の安定性がよくなる。
【0067】
また、請求項2では、回転逆座標変換時の回転座標系の回転角の調整を行うことで、歪み成分が最も減少するようにインバータ出力電流補償指令値の位相調整を行うことができ、その分、さらに、歪み除去精度を高めることができる。
【0069】
また、請求項では、LCフィルタ部の出力電流中に重畳される歪み周波数成分のうち、インバータの出力制御可能な周波数成分についてはすべて制御できるようになるので、インバータの性能を最大限に活かしたさらに精度のよい歪み電流の低減を行えるようになる。
【0070】
また、請求項によれば、歪み率が規定値を下回っている歪み周波数成分について歪み成分抽出手段およびインバータ出力電流補償指令作成手段を動作させてしまうという無駄がなくなり、前記歪み成分抽出手段およびインバータ出力電流補償指令作成手段を含めたインバータの制御をディジタル制御で行う場合、制御演算を司るCPUの負担が軽くなって安価なCPUを用いることができ、CPUのコスト削減につながる、もしくは、演算時間が高速になって、演算時間による制御遅れが短縮され、歪み電流制御系の精度が向上することになる。
【0071】
さらには、アクティブフィルタのような多数(例えば、40次以下のすべて)の歪み周波数成分を制御する場合には、このフィルタ出力歪み抽出制御部導入選択手段を設けることによって、(40次以下の)すべての歪み周波数成分について抽出制御を導入する必要がなくなるので、演算時間および演算時間による制御遅れの大幅な短縮が予想され、歪み電流制御系の精度が大幅に向上する。
【0072】
また、請求項5では、例えば、インバータのディジタル制御に使用しているCPUの能力に限界あって、前記歪み成分抽出手段およびインバータ出力電流補償指令作成手段を多数の周波数成分に対して動作させることができない場合(例えば、歪み周波数10成分の抽出制御しか動作できない場合)であっても、歪み率が設定値を越えている上位N成分までの歪み周波数成分について抽出制御を導入するようにすれば、CPUの能力を最大限に活かした前記歪み成分抽出手段およびインバータ出力電流補償指令作成手段を構築することが可能となり、そのため、CPUのコスト削減にもつながる。
【0073】
また、請求項では、フィルタ出力歪み抽出制御部導入選択手段を働かせるCPUの負担が軽くなって安価なCPUを用いることができ、CPUのコスト削減につながる、もしくは、演算時間が高速になって、演算時間による制御遅れが短縮され、歪み電流制御系の精度が向上することになる。
【0074】
また、請求項では、フィルタ出力歪み抽出制御部導入選択手段を常時働かせる場合に比べて、CPUの負担が軽くなって安価なCPUを用いることができ、CPUのコスト削減につながる、もしくは、演算時間が高速になって、演算時間による制御遅れが短縮され、歪み電流制御系の精度が向上する。また、負荷変動等によって系統の歪み周波数成分が変化した場合でも、その系統の変化に応じてフィルタ出力歪み抽出制御部の選択導入が行われるので、系統の歪み周波数成分の変化に強い歪み電流制御系を構成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る系統連系インバータの全体構成を示すブロック図である。
【図2】実施の形態の要部の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の第1の変形例を示すブロック図である。
【図4】本発明の第2の変形例を示すブロック図である。
【図5】本発明の第3の変形例を示すブロック図である。
【符号の説明】
α 直流電源 2 インバータ部
β 電力系統 3 LCフィルタ部
4 インバータ制御回路部 5 ドライブ回路
6 第1電流センサ 7 第2電流センサ
8 フィルタ出力歪み抽出制御部 9 インバータ出力電流制御部
10 歪み成分抽出部 11 歪み閾値作成部
12 第1減算器 13 フィルタ出力歪み制御部
14 インバータ出力電流基本波成分作成部
15 第1加算器
16 第2減算器 17 インバータ出力電流制御部本体
19 フィルタ出力歪み抽出制御部導入選択手段
19A 歪み周波数成分測定手段 19B 歪み周波数成分比較手段
20 回転座標変換手段 21 ローパスフィルタ
22 積分手段 23 回転逆座標変換手段
24 第2加算器

Claims (7)

  1. インバータ出力部に歪み電流低減用のLCフィルタ部を設けて電力系統に連系させる系統連系インバータであって、
    前記LCフィルタ部の出力電流中に重畳される歪み周波数成分を、各歪み周波数毎に静止座標系から歪み角周波数で回転する回転座標系へ変換する回転座標変換手段によって直流に変換し、ローパスフィルタを用いて前記歪み周波数成分の直流変換成分のみを抽出することによって歪み成分を抽出する歪み成分抽出手段と、前記歪み周波数成分を補償するための歪み補償指令を歪み補償指令作成手段により作成し、作成した歪み補償指令を歪み角周波数で回転する回転座標系から静止座標系へ変換する回転逆座標変換手段によりインバータ出力電流補償指令を作成するインバータ出力電流補償指令作成手段と、前記インバータ出力電流補償指令作成手段で作成されたインバータ出力電流補償指令に基づいてインバータの出力制御を行う制御手段と、を有するとともに、
    前記歪み補償指令作成手段は、前記歪み周波数成分の直流変換成分と予め設定された歪み電流指令値との偏差を積分することのみで前記歪み補償指令を作成することを特徴とする系統連系インバータ。
  2. 請求項1記載の系統連系インバータであって、
    前記回転逆座標変換手段は、回転逆座標変換の際に回転座標系の回転角を調整することで前記インバータ出力電流補償指令の位相補正も行うことを特徴とする系統連系インバータ。
  3. 請求項1または2記載の系統連系インバータであって、
    前記歪み成分抽出手段および前記インバータ出力電流補償指令作成手段は、インバータで出力制御可能なすべての歪み成分に対して常時動作するものであることを特徴とする系統連系インバータ。
  4. 請求項1または2記載の系統連系インバータであって、
    フィルタ出力歪み抽出制御部導入選択手段をさらに有しており、このフィルタ出力歪み抽出制御部導入選択手段は、前記LCフィルタ部の出力電流中に重畳される歪み周波数成分の歪み率を測定する歪み周波数成分測定手段と、前記歪み周波数成分測定手段で検出した歪み周波数成分の歪み率のうち、歪み率設定値を上回っている周波数成分を明確にして、明確化された歪み情報に応じて前記歪み成分抽出手段および前記インバータ出力電流補償指令作成手段を動作させるフィルタ出力歪み抽出制御部導入指令を出力する歪み周波数成分比較手段と、を有しており、かつ、前記歪み周波数成分比較手段は、歪み率設定値を上回っている歪み周波数成分についてのみ前記歪み成分抽出手段および前記インバータ出力電流補償指令作成手段を動作させるものであることを特徴とする系統連系インバータ。
  5. 請求項4記載の系統連系インバータであって、
    前記歪み周波数成分比較手段は、歪み率設定値を上回っている歪み周波数成分のうち歪み率の大きいものから上位N番目までの歪み周波数成分についてのみ前記歪み成分抽出手段およびインバータ出力電流補償指令作成手段を動作させるものであることを特徴とする系統連系インバータ。
  6. 請求項4または5記載の系統連系インバータであって、
    前記フィルタ出力歪み抽出制御部導入選択手段は、前記電力系統と連系した直後の1回だけ動作するものであることを特徴とする系統連系インバータ。
  7. 請求項4または5記載の系統連系インバータであって、
    前記フィルタ出力歪み抽出制御部導入選択手段は、前記電力系統と連系した直後からある一定周期もしくはランダムに動作するものであることを特徴とする系統連系インバータ。
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