JP4619692B2 - 電力変換装置および超電導電力貯蔵装置 - Google Patents
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Description
永井他、「多重空間ベクトル制御を適用した多重電流形変換器の開発」、平成10年、電学論D,118巻5号、pp.630〜636
(構成)
図1に本発明の第1の実施の形態の電力変換装置101の構成を示す。
負荷111は、系統連系装置110を介して、電源系統109に接続されている。系統連系装置110と負荷111の間に電力変換装置101が接続されている。
制御装置105は、電圧検出装置106を介して系統電圧を検出すると共に、電圧検出装置107を介して各単位変換器102の出力端のコンデンサ103の電圧を検出する。
また制御装置105は、系統電流の固定値を用いたフィードフォワード制御により過渡応答性能を改善する。
本実施の形態の電力変換装置によれば、大容量化のため複数の単位変換器102を互いに直列接続することにより、電流源108を構成するSMESコイルの直流電圧を大きく直流電流を小さくすることが可能となる。これにより従来の並列方式のSMES用電力変換器で必要であった横流抑制リアクトルと制御が不要となり、電力変換器102の寸法、重量、コストを低減することができる。また直流電流容量が低減するためSMESコイルと冷却装置の電流容量とコストを低減することができる。
本発明の第2の実施の形態を図2と図3を参照して説明する。
(構成)
図2は本実施の形態の電力変換装置201の構成を示す回路図である。
制御装置205は、電圧検出装置206を介して系統電圧を検出すると共に、電圧検出装置207を介して各単位変換器202の出力端のコンデンサ203の電圧を検出する。
また制御装置205は、系統電流の固定値を用いたフィードフォワード制御により過渡応答性能を改善する。
本実施の形態の電力変換装置によれば、複数の単相ブリッジ回路を使用することにより、容易にSMES用電力変換装置を構成できる。その結果、低コストな電力変換装置を構築できると共に、システムの信頼性を改善することができる。また直流電流容量が低減するためSMESコイルと冷却装置の電流容量とコストを低減することができる。
本発明の第3の実施の形態を図4から図7を参照して説明する。本実施の形態は、前記第2の実施の形態(図2)における制御装置205に関する。
本実施の形態における制御装置205は、図4に示すように、コンデンサ電圧制御装置601と、電流指令制御装置602と、PWM制御装置603とから構成されている。
図4に示すように、制御装置205のコンデンサ電圧制御装置601は、三相コンデンサ電圧検出値604を入力し、コンデンサ電圧制御の結果としてコンデンサ電圧制御DQ電流指令値605を出力する。ここで、三相コンデンサ電圧検出値604は、各相を構成する2段の単位変換器の出力端コンデンサの電圧を加算して算出される三相電圧である。
コンデンサ電圧振幅制御手段703は、コンデンサ電圧振幅712と、瞬低発生信号722とを入力し、瞬低が発生した場合に瞬低発生直前のコンデンサ電圧振幅712をコンデンサ電圧振幅指令値713として保持する。
コンデンサ電圧位相制御手段705は、コンデンサ電圧位相信号714と瞬低発生信号722とを入力し、瞬低が発生した場合は、瞬低発生直前のコンデンサ電圧位相信号714をコンデンサ電圧位相指令値715の基準値として保持し、系統電圧の定格周波数で位相を進め、コンデンサ電圧位相指令値715を出力する。
三相二相変換手段701bは、三相コンデンサ電圧指令値716を入力し、静止二相成分の二相コンデンサ電圧指令値717を出力する。
二相三相変換手段805は、二相電流指令810を入力し、二相三相変換を行ない三相出力電流指令607を出力する。
他相のPWM制御は、他の相の電流指令信号607を用いて、同様に実現する。
本実施の形態の電力変換装置によれば、従来の三角波比較PWM制御を使用することができる。その結果、制御系のコストを抑制することができ、低コストな電力変換装置を提供することができる。また直流電流容量が低減するためSMESコイルと冷却装置の電流容量とコストを低減することができる。
本発明の第4の実施の形態を図8から図10を参照して説明する。本実施の形態も図2に示した制御装置205に関する。
本実施の形態における制御装置205は、図8に示すように、模擬系統電流制御装置1001と、電流指令制御装置1002と、PWM制御装置603から構成されている。
図8に示すように、制御装置205の模擬系統電流制御装置1001は、三相コンデンサ電圧検出値604を入力し、模擬系統電流制御の結果としてPID制御出力DQ電流指令値1005を出力する。ここで、三相コンデンサ電圧検出値604は、各単位変換器202の出力コンデンサ電圧のうち、同種の相間のコンデンサ電圧を互いに加算した値である。
コンデンサ電圧振幅検出手段1103は、二相コンデンサ電圧信号1114を入力し、その二乗和の正の平方根をコンデンサ電圧振幅1115として出力する。
コンデンサ電圧位相検出手段1105は、二相コンデンサ電圧信号1114を入力し、コンデンサ電圧位相信号1118を算出し出力する。
二相DQ変換手段1108aは、模擬系統電源二相電圧指令値1121とコンデンサ電圧位相指令値1119とを入力し模擬系統電源二相電圧指令値1121をDQ変換して模擬系統電源DQ電圧1222を出力する。
本実施の形態の電力変換装置によれば、高圧系統に接続する高耐圧の電流検出器を使用する必要がなく、またコンデンサ電圧制御系を容易に構成できるので、低コストである。さらに、単相ブリッジ変換器を多重化するので、容易に高調波を低減することができる。
本発明の第5の実施の形態を図11と図12を参照して説明する。
(構成)
図11は本実施の形態の電力変換装置401の構成を示す回路図である。
負荷111は、系統連系装置110を介して、電源系統109に接続されている。系統連系装置110と負荷111の間に電力変換装置401が接続されている。
電源系統109が瞬低した場合、系統連系装置110が開放される。系統連系装置110が開放されると、電力変換装置401は、所要の期間、負荷111に対し電力供給を行う。これにより負荷に対する瞬低補償を実現する。
制御装置408は、検出した系統電圧信号から算出した系統電圧振幅が、基準値より小さい場合は、系統に瞬低が発生したと判断し、系統連系装置110をOFFし、電源系統109を遮断する。
本実施の形態の電力変換装置によれば、三相ブリッジを使用するので、大容量変換器システムを容易に構成することができる。また、スイッチング素子502の通電期間が120度であり損失が小さいため、冷却装置のコストを低減することができる。
本発明の第6の実施の形態を図13から図22を参照して説明する。本実施の形態は、前記第5の実施の形態(図11)の電力変換装置401の制御装置408に関する。
制御装置408は、図13に示すように、コンデンサ電圧制御装置601と、電流指令制御装置1303と、パルス制御装置1304から構成されている。
図14に示した電流指令制御装置1303の三相電流指令ベクトル振幅演算手段1301は、入力した二相電流指令810の各指令値の二乗和の正の平方根を演算し三相電流指令ベクトル振幅1302として出力する。
Gv = (1.0−P1)・Av(1)+ P1・Av(2)+ P2・Av(3)+(P1−P2)・Av(4)
Gw = (1.0−P1)・Aw(1)+ P1・Aw(2)+ P2・Aw(3)+(P1−P2)・Aw(4)
Gx = (1.0−P1)・Ax(1)+ P1・Ax(2)+ P2・Ax(3)+(P1−P2)・Ax(4)
Gy = (1.0−P1)・Ay(1)+ P1・Ay(2)+ P2・Ay(3)+(P1−P2)・Ay(4)
Gz = (1.0−P1)・Az(1)+ P1・Az(2)+ P2・Az(3)+(P1−P2)・Az(4)
図22に本実施の形態におけるゲート信号として1段目変換器U相に対するゲートパルスの例を示す。
本実施の形態の電力変換装置によれば、三相ブリッジを使用するので、大容量の変換器システムを容易に構成することができる。コンデンサ電圧制御系を容易に構成できるので、低コストである。また、単相ブリッジ変換器を多重化するので、容易に高調波を低減することができる。
(構成)
本実施の形態においては、各単位変換器のスイッチング素子のゲート制御を行う制御装置を、図8に示した第4の実施の形態における制御装置205の模擬系統電流制御装置1001と、図14および図15に示した第6の実施の形態における電流指令制御装置1303およびパルス制御装置1304とから構成する。
電流指令制御装置1303は、PID制御出力DQ電流指令値1005を入力し、第6の実施の形態におけると同様の作用により、三相電流指令ベクトル振幅1302を出力する。
パルス制御装置1304は、第6の実施の形態と同様の作用により、各単位変換器に対してゲートパルスを出力する。
本実施の形態の電力変換装置によれば、三相ブリッジを使用するので、大容量変換器システムを容易に構成できる。また各スイッチング素子の通電期間が120度であり損失が小さいため、冷却装置のコストを低減することができる。
Claims (4)
- 相互に直列接続され電流源に接続されて前記電流源から供給される直流電力を2段で3相交流電力の1相分に変換する複数の単位変換器と、
前記各単位変換器の出力端にそれぞれ接続されたコンデンサと、
3相交流電力の1相分に対応する前記2段のコンデンサにそれぞれ接続される巻線および対応する3相電源系統の1相に接続される巻線を有する3巻変圧器と、
前記3相交流電源系統の電圧を検出する電圧検出装置と、
前記各コンデンサの電圧を検出する電圧検出装置と、
前記電源系統に瞬低が発生したことを検出した場合に、系統電流の固定値を用いたフィードフォワード制御とコンデンサ電圧制御とにより過渡時も安定にコンデンサ電圧を制御する制御装置とを備え、
前記制御装置は、三相の各相を構成する2段の単位変換器の出力端コンデンサの電圧を加算して算出される三相コンデンサ電圧検出値を入力し、静止二相座標系の二軸成分である二相コンデンサ電圧信号に変換したのちDQ変換し結果としてコンデンサ電圧制御DQ電流指令値を出力するコンデンサ電圧制御装置と、前記コンデンサ電圧制御DQ電流指令値および前記固定値である系統電流フィードフォワード制御固定DQ電流指令値を加算して求めたDQ電流指令値に基づいてDQ二相電流指令を求め、さらに二相三相変換を行なって三相出力電流指令を出力する電流指令制御装置と、前記三相出力電流指令を入力し、三相U相の1段目単位変換器ゲート信号、U相2段目単位変換器ゲート信号、三相V相の1段目単位変換器ゲート信号、V相2段目単位変換器ゲート信号、三相W相の1段目単位変換器ゲート信号、W相2段目単位変換器ゲート信号を前記各単位変換器に対して出力するPWM制御装置と、を有し、
前記電源系統の瞬低中に所定の時間の間、所要の電力を負荷に対して安定に供給する瞬低補償制御機能を有することを特徴とする電力変換装置。 - 相互に直列接続され電流源に接続されて前記電流源から供給される直流電力を2段で3相交流電力の1相分に変換する複数の単位変換器と、
前記各単位変換器の出力端にそれぞれ接続されたコンデンサと、
3相交流電力の1相分に対応する前記2段のコンデンサにそれぞれ接続される巻線および対応する3相電源系統の1相に接続される巻線を有する3巻変圧器と、
前記3相交流電源系統の電圧を検出する電圧検出装置と、
前記各コンデンサの電圧を検出する電圧検出装置と、
前記電源系統に瞬低が発生したことを検出した場合に、系統電流の固定値を用いたフィードフォワード制御とコンデンサ電圧制御とにより過渡時も安定にコンデンサ電圧を制御する制御装置とを備え、
前記制御装置は、三相の各相を構成する2段の単位変換器の出力端コンデンサの電圧を加算して算出される三相コンデンサ電圧検出値を入力し、模擬系統電流制御の結果としてPID制御出力DQ電流指令値を出力する模擬系統電流制御装置と、前記PID制御出力DQ電流指令値および前記固定値である系統電流フィードフォワード制御固定DQ電流指令値を入力し、三相出力電流指令を出力する電流指令制御装置と、前記三相出力電流指令を入力し、U相1段目単位変換器ゲート信号、U相2段目単位変換器ゲート信号、V相1段目単位変換器ゲート信号、V相2段目単位変換器ゲート信号、W相1段目単位変換器ゲート信号、W相2段目単位変換器ゲート信号を前記各単位変換器に対して出力するPWM制御装置と、を有し
前記電源系統の瞬低中に所定の時間の間、所要の電力を負荷に対して安定に供給する瞬低補償制御機能を有することを特徴とする電力変換装置。 - 前記単位変換器は単相ブリッジ回路または三相ブリッジ回路により構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の電力変換装置。
- 請求項1ないし3のいずれかに1項に記載の電力変換装置と、前記電流源としてのSMESコイルとを備えていることを特徴とする超電導電力貯蔵装置。
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