JP4417545B2 - 有機ハロゲン化合物の分解処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、フロン類、ハロン類、六フッ化硫黄などの有機ハロゲン化合物を分解処理する有機ハロゲン化合物の分解処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
有機ハロゲン化合物は産業上広く使用されているが、その中には地球環境に対する深刻な影響が指摘され、問題とされているものもある。例えばフロン類、ハロン類及び六フッ化硫黄は高い温暖化係数を示し、温室効果ガスとして地球温暖化を招くことが知られている。また、フロン類とハロン類はオゾン層破壊物質としても知られている。このため、これらの有機ハロゲン化合物の使用、生産を規制するのと並行して、使用済みの有機ハロゲン化合物を分解処理する技術の開発が急務とされている。
【0003】
そこで、本発明者らは、特許第2795837号公報、特開平10−225618号公報に示すような有機ハロゲン化合物の分解処理装置を提案した。この分解処理装置は立型石灰焼成炉を利用したもので、導入部から有機ハロゲン化合物をその炉内に導入することができるとともに、炉内には石灰石又はドロマイトからなる分解処理剤が配置されるようになっている。そして、炉内において800〜1400℃の温度下で分解処理剤と有機ハロゲン化合物とを接触させることで、有機ハロゲン化合物を分解処理できるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記の分解処理装置の場合には、処理量が大量になったときに処理能力が大幅に低下してしまうおそれがあった。この処理能力の大幅な低下は、以下の原因によって起こる。
【0005】
上記の分解処理装置で石灰石からなる分解処理剤を用いた場合、高温下で分解処理剤と有機ハロゲン化合物とが接触すると、石灰石が加熱されたときに生成する酸化カルシウムと有機ハロゲン化合物とが反応してハロゲン化カルシウムが生成される。このハロゲン化カルシウムは比較的融点が低く、有機ハロゲン化合物の分解処理時の炉内の温度(800〜1400℃)で融解しうる。この融解したハロゲン化カルシウムによって分解処理剤が塊状になってしまうと、分解処理剤は十分にその機能を果たせなくなり、分解処理装置の処理能力が低下することになる。処理量が少ない間は生成するハロゲン化カルシウムの量も少ないため特に問題はないが、処理量が増えると生成するハロゲン化カルシウムの量も多くなって分解処理剤が塊状となりやすく、このため処理量が大量になったときに処理能力が大幅に低下することになる。ちなみに、有機ハロゲン化合物がフロン12の場合、nモルの酸化カルシウムに対して約0.1nモルを超えるフロン12が反応すると分解処理剤が塊状になることが確かめられている。尚、分解処理剤がドロマイトからなる場合には、加熱によって酸化カルシウムだけでなく酸化マグネシウムも同時に生成する。この酸化マグネシウムと有機ハロゲン化合物との反応で生成するハロゲン化マグネシウムも上記したハロゲン化カルシウムと同様比較的融点が低く、分解処理剤の塊状化の原因となりうる。
【0006】
本発明は、上記のような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、大量の有機ハロゲン化合物を処理したときの処理能力の低下を抑制することができる有機ハロゲン化合物の分解処理装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、有機ハロゲン化合物と分解処理剤の反応の場となる反応部を備え、その反応部に有機ハロゲン化合物と分解処理剤が連続的に導入されるとともに、反応後の有機ハロゲン化合物と分解処理剤が反応部から連続的に排出されるように構成した有機ハロゲン化合物の分解処理装置であって、
前記分解処理剤を貯留する貯留室内に分解処理剤を予熱する予熱手段を備え、その予熱手段により予熱された分解処理剤が反応部に導入されて有機ハロゲン化合物と分解処理剤が反応部において向流で接触するように構成し、且つ前記反応部の雰囲気温度を、分解処理剤の下流側における温度に比べて上流側における温度の方が高くなるように設定し、前記分解処理剤が下記の(a)であることを特徴とする有機ハロゲン化合物の分解処理装置。
(a)酸化マグネシウムと酸化カルシウムとを含有し、その含有量が合わせて50重量%以上であるとともに、[酸化カルシウム/(酸化マグネシウム+酸化カルシウム)](モル比)が0.67以下であることを要旨とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
(参考形態)
以下、本発明を具体化した参考形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0011】
図1は、参考形態における有機ハロゲン化合物の分解処理装置を示す図である。同図に示す分解処理装置11には、分解処理剤を貯留する第1の貯留室12と、有機ハロゲン化合物と分解処理剤の反応の場となる反応部13と、有機ハロゲン化合物と反応した後の分解処理剤を回収して貯留する第2の貯留室14とが備えられている。
【0012】
第1の貯留室12と第2の貯留室14は上下に並設され、導管15によって接続されている。導管15の中間部はハウジング16で覆われおり、この導管15におけるハウジング16で覆われた部位により前記反応部13が構成されている。そして、分解処理剤は、第1の貯留室12から反応部13を経て第2の貯留室14へと連続的に移送されるようになっている。
【0013】
前記ハウジング16内には、導管15の内部を外部から加熱する上下一対の外部ヒータ17a,17bが配設されている。また、導管15内上部には、導管15の内部を内部から加熱する内部ヒータ18が配設されている。さらに第1の貯留室12の内部には、第1の貯留室12内にある分解処理剤を加熱するための予熱手段としての予熱ヒータ19が配設されている。
【0014】
第2の貯留室14には、ガス供給配管20が接続されている。ガス供給配管20は上流側で二つに分岐しており、一方の端部は有機ハロゲン化合物の供給部21に、他方の端部はキャリアガスの供給部22に接続されている。そして、有機ハロゲン化合物は、キャリアガスとの混合ガスとしてガス供給配管20を介して第2の貯留室14に連続的に導入され、反応部13を経て第1の貯留室12へと移送されるようになっている。第1の貯留室12にはガス排出配管23が接続されており、反応部13を経て第1の貯留室12に移送される排ガスはガス排出配管23を介して外部に連続的に排出されるようになっている。
【0015】
また、分解処理装置11には制御部24が備えられ、この制御部24により、有機ハロゲン化合物及び分解処理剤を反応部13へ導入する速度並びに反応部13から排出する速度が制御されるほか、上下の外部ヒータ17a,17b、内部ヒータ18及び予熱ヒータ19の温度がそれぞれ独立に制御されるようになっている。
【0016】
前記有機ハロゲン化合物としては、例えばフロン類、ハロン類、六フッ化硫黄などが挙げられる。フロン類としては、フロン11,12,113,114,115の特定フロン五種をはじめ、その他のCFC,HCFC,HFC,PFCなど、ハロン類としては、ハロン1211,1301,2402のほか、その他のBCFC,BFC,HBFCなどが挙げられる。これらの有機ハロゲン化合物は、単独で用いても二種以上を組み合わせて用いてもよい。第2の貯留室14に導入される混合ガス中の有機ハロゲン化合物の濃度は10vol%以上が好ましく、30vol%以上がさらに好ましい。この濃度が10vol%未満であると処理効率が低下するため好ましくない。
【0017】
次に、上記の分解処理装置11で用いられる分解処理剤について説明する。
参考形態においては、酸化マグネシウムを50重量%以上、好ましくは75重量%以上含有する分解処理剤が用いられる。酸化マグネシウムの含有量が50重量%未満であると、分解処理剤の単位重量当たりの分解処理量が少なくなるため不適当である。
【0018】
分解処理剤に含有される酸化マグネシウム以外の成分は特に限定されるものでなく、例えば粘土鉱物、シリカ、シラス、火山灰、石炭灰、ケイ藻土、ガラス粉末、スラグなどでもよい。
【0019】
また、分解処理剤の形状は、通気性、接触効率の点から粒状が好ましい。その粒度は特に限定されるものではないが、1〜8mmが好ましく、2〜5mmがさらに好ましい。粒度が1mm未満では、圧力損失が大きくなりすぎて好ましくなく、8mmを超えると接触効率が悪くなって分解処理能力が低下するため好ましくない。
【0020】
この分解処理剤は、以下のようにして製造される。
まず、酸化マグネシウムと焼成により酸化マグネシウムを生成する化合物のうちの少なくとも一方を含有する粉末状の組成物に水を加え、ボールミル、ニーダー、擂潰機、マラー、湿式攪拌機等の混合装置を使って混合する。その混合物を押出し造粒機、パン型造粒機、攪拌式造粒機、打錠機等の造粒装置を使って造粒することによって目的の分解処理剤は得られる。ただし、焼成により酸化マグネシウムを生成する化合物を組成物中に含有する場合には、工程のどこかで又は使用時に焼成することが必要である。尚、混合及び造粒の方法は、上記の各装置を使った方法に限定されるものではない。
【0021】
焼成により酸化マグネシウムを生成する化合物としては、水酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、塩基性炭酸マグネシウム、酢酸マグネシウム、硝酸マグネシウム等が挙げられ、これらは単独で用いても二種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0022】
焼成により酸化マグネシウムを生成する化合物が組成物中に含有される場合の焼成温度は1200℃未満が好ましい。この温度が1200℃以上であると、有機ハロゲン化合物及びその分解物との反応性が低い酸化マグネシウムが生成されるため好ましくない。
【0023】
尚、分解処理剤の製造方法としては次の方法も可能である。即ち、酸化マグネシウムと、焼成により酸化マグネシウムを生成する化合物のうち少なくとも一方を含有する塊状の組成物を破砕して粒状とすることによって分解処理剤を形成してもよい。ただし、焼成により酸化マグネシウムを生成する化合物を組成物中に含有する場合には、工程のどこかで又は使用時に焼成することが必要である。
【0024】
次に、上記のように構成された分解処理装置11の作用を説明する。
この分解処理装置11により有機ハロゲン化合物を分解処理する場合には、まず外部ヒータ17a,17bなどの加熱装置を作動させて反応部13を加熱し、その状態で、有機ハロゲン化合物を含む混合ガス及び分解処理剤の反応部13への導入を開始させる。
【0025】
このときの反応部13の雰囲気温度は800〜1400℃が好ましい。800℃未満では処理能力が低下し、逆に1400℃を超えると酸化マグネシウムの有機ハロゲン化合物との反応性が低下するため好ましくない。
【0026】
より好ましくは、分解処理剤の上流側にあたる上部と、下流側にあたる下部とで反応部13の雰囲気温度が異なり、上部の方が下部に比べて温度が高いことが望ましい。この温度勾配は、上下の外部ヒータ17a,17bの温度を調節することによって、もしくは内部ヒータ18を作動させることによって主に達成される。
【0027】
以下に、フロン12(CCl2F2)、ハロン1301(CF3Br)及び六フッ化硫黄(SF6)が反応部13において上記の分解処理剤にそれぞれ接触したときに進行する化学反応の反応式を示す。
(A) CCl2F2+2MgO→aMgCl2+aMgF2+(2−2a)MgClF+CO2 (ただし0<a<1)
(B) CF3Br+2MgO→aMgF2+(a−1)MgBr2+(3−2a)MgBrF+CO2 (ただし1<a<3/2)
(C) SF6+4MgO→3MgF2+MgSO4
これらの反応は、酸化マグネシウムの触媒的作用の下で起こるので、水やメタン等の水素源を必要としない。
【0028】
上記(A)〜(C)の反応で生成する塩化マグネシウム、フッ化マグネシウム及び臭化マグネシウムの融点は、それぞれ714℃、1248℃及び711℃である。これらは800〜1400℃の温度下で通常融解するが、参考形態においては融解が認められなかった。そのため、分解処理剤は塊状になることなく粒状の形状を維持し、有機ハロゲン化合物との反応を継続することができる。従って、分解処理剤中の酸化マグネシウムは有機ハロゲン化合物とほぼ等量で(定量的に)反応することができる。即ち、分解処理剤中に2nモルの酸化マグネシウムが含有されている場合には、この分解処理剤で約nモルのフロン12を分解処理することができ、同様に、ハロン1301の場合には約nモル、六フッ化硫黄の場合には約0.5nモルを分解処理することができる。
【0029】
分解処理剤が塊状とならないのは、以下の式にしたがって一部の塩化マグネシウムが酸化マグネシウムに戻るためと考えられる[日化誌、74,46(1971)]。また、フッ化マグネシウムと臭化マグネシウムも同様にして酸化マグネシウムに戻ることが予想される。
【0030】
【化1】
以上詳述した参考形態によれば次のような効果が発揮される。
【0031】
・ 酸化マグネシウムを50重量%以上含有する分解処理剤を用いることにより、分解処理剤の塊状化を防ぐことができ、その機能を持続的に発揮させることができる。すなわち、大量の有機ハロゲン化合物を処理したときの処理能力の低下を抑制することができ、有機ハロゲン化合物を効率的かつほぼ定量的に分解処理することができる。さらに、酸化マグネシウムの含有量を75重量%以上とすることにより、上記の効果を一層向上させることができる。
【0032】
・ 分解処理剤は連続的に反応部13に導入され、有機ハロゲン化合物と接触した後、連続的に排出されるので、たとえ分解処理剤の分解能力が持続的に発揮されない場合であっても分解処理装置11自体の処理能力は低下するおそれがない。
【0033】
・ 分解処理剤の上流側にあたる上部と、下流側にあたる下部とで反応部13の雰囲気温度が異なり、上部の方が下部に比べて温度が高くなるように設定することにより、副生物の生成を抑制することができる。例えばハロン1301の分解処理時に副生されるフロン116の量を抑えることができる。
【0034】
・ 上下一対の外部ヒータ17a,17bを制御部24により独立に制御することが可能であるので、両ヒータ17a,17bの温度設定を調節することにより、反応部13上部の雰囲気温度を下部に比べて容易に高く設定することができる。
【0035】
・ 導管15内上部に内部ヒータ18が配設されているので、この内部ヒータ18を作動させることによっても、反応部13上部の雰囲気温度を下部に比べて容易に高く設定することができる。
【0036】
・ 予熱ヒータ19を設けることにより、予め熱せられた分解処理剤を反応部13に導入することができるので、反応部13上部の雰囲気温度を下部に比べて高く設定することがより容易となる。
【0037】
・ 分解処理剤は、有機ハロゲン化合物の分解により副生する酸性ガスをその分解と同時に直ちに吸収するため、有機ハロゲン化合物の分解処理時に酸性ガスは実質上発生しない。従って、反応部13が酸性ガスにより腐食されるおそれはない。よって、酸性ガスに対する耐久性及び耐熱性に優れたアルミナ、石英、セラミック等に限らず、ハステロイやインコネル等の鉄系の合金で反応部13を構成することができる。
【0038】
・ 有機ハロゲン化合物と分解処理剤が反応部13において向流で接触するので、両者を均一に反応させることができ、有機ハロゲン化合物の処理効率を向上させることができる。
【0039】
・ 反応部13の雰囲気温度を800〜1400℃に設定することにより、有機ハロゲン化合物と酸化マグネシウムの反応性の低下を抑制し、分解処理能力を向上させることができる。
【0040】
(第1実施形態)
次に、この発明の第1実施形態について、前記参考形態と異なる点を中心に説明する。
【0041】
本実施形態においては、酸化マグネシウムと酸化カルシウムとを含有する分解処理剤が用いられる。分解処理剤に含まれる酸化マグネシウムと酸化カルシウムの合計量は50重量%以上であり、好ましくは75重量%以上である。この含有量が50重量%未満であると、分解処理剤の単位重量当たりの分解処理量が少なくなるため不適当である。
【0042】
また、分解処理剤に含まれる酸化マグネシウムと酸化カルシウムは、[酸化カルシウム/(酸化マグネシウム+酸化カルシウム)]の値がモル比で0.67以下となるように設定される。この値が0.67を超えると、800〜1400℃の温度下で有機ハロゲン化合物と接触させたときに、分解処理剤が融解して塊状になり、分解処理能力が低下してしまう。
【0043】
分解処理剤に含有される酸化マグネシウムと酸化カルシウム以外の成分は特に限定されるものでなく、参考形態における分解処理剤の場合と同様、例えば粘土鉱物、シリカ、シラス、火山灰、石炭灰、ケイ藻土、ガラス粉末、スラグなどでもよい。
【0044】
この分解処理剤は、酸化マグネシウムと焼成により酸化マグネシウムを生成する化合物のうちの少なくとも一方と、酸化カルシウムと焼成により酸化カルシウムを生成する化合物のうちの少なくとも一方とを含有する組成物を用いて製造される。粉末状の組成物の場合は水を加え、参考形態における分解処理剤の場合と同様に混合、造粒して調製される。また塊状の組成物の場合は粒状に破砕して調製される。ただし、焼成により酸化マグネシウム又は酸化カルシウムを生成する化合物を組成物中に含有する場合には、工程のどこかで又は使用時に焼成することが必要である。
【0045】
焼成により酸化マグネシウムを生成する化合物としては、前記参考形態において記載したものと同様のものが用いられる。また、焼成により酸化カルシウムを生成する化合物としては、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、酢酸カルシウム等が挙げられる。これらは単独で用いても二種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0046】
以下に、フロン12、ハロン1301及び六フッ化硫黄が反応部13において上記の分解処理剤にそれぞれ接触したときに進行する化学反応の反応式を示す。尚、以下の反応式中のMはMg又はCaを表す。
(D) CCl2F2+2MO→aMCl2+aMF2+(2−2a)MClF+CO2 (ただし0<a<1)
(E) CF3Br+2MO→aMF2+(a−1)MBr2+(3−2a)MBrF+CO2 (ただし1<a<3/2)
(F) SF6+4MO→3MF2+MSO4
これらの反応は、酸化マグネシウム及び酸化カルシウムの触媒的作用の下で起こるので、水やメタン等の水素源を必要としない。
【0047】
上記(D)〜(F)の反応で生成する塩化カルシウム、フッ化カルシウム及び臭化カルシウムの融点は、それぞれ772℃、1403℃及び730℃である。これらは酸化カルシウムと共存する場合に融点以下の温度でも融解することが知られている。例えば、塩化カルシウムは酸化カルシウムと共存するときには700℃でも融解することが確かめられている。このため、800〜1400℃の温度下で有機ハロゲン化合物を分解処理剤に接触させると、融解したこれらの化合物により分解処理剤が塊状になることが予想される。特に所定量以上の有機ハロゲン化合物を反応させたとき、例えば分解処理剤中の酸化カルシウムnモルに対して約0.1nモルを超えるフロン12を反応させたときに、この塊状化は顕著であると考えられる。
【0048】
しかし、分解処理剤に含有される酸化マグネシウムと酸化カルシウムの量を、[酸化カルシウム/(酸化マグネシウム+酸化カルシウム)]の値がモル比で0.67以下となるように設定することにより、融解して分解処理剤が塊状になることを防止することができる。従って、分解処理剤中の酸化マグネシウム及び酸化カルシウムは有機ハロゲン化合物とほぼ等量で(定量的に)反応することができる。即ち、分解処理剤中に酸化マグネシウムと酸化カルシウムが合わせて2nモル含有されている場合には、この分解処理剤で約nモルのフロン12を分解処理することができ、同様に、ハロン1301の場合には約nモル、六フッ化硫黄の場合には約0.5nモルを分解処理することができる。
【0049】
以上詳述した本実施形態によれば次のような効果が発揮される。
・ 分解処理剤に含有される酸化マグネシウムと酸化カルシウムの量を合わせて50重量%以上とすることにより、分解処理剤の単位重量当たりの分解処理量を向上させることができる。さらに、その含有量を75重量%以上とすることにより、分解処理剤の単位重量当たりの分解処理量を一層向上させることができる。
【0050】
・ 分解処理剤に含有される酸化マグネシウムと酸化カルシウムは、[酸化カルシウム/(酸化マグネシウム+酸化カルシウム)]の値がモル比で0.67以下となるように設定される。このため、800〜1400℃の温度下で有機ハロゲン化合物と接触させたときに、融解して分解処理剤が塊状になるのを防ぐことができ、その機能を持続的に発揮させることができる。従って、有機ハロゲン化合物をほぼ定量的に分解処理することができる。
【0051】
(第2実施形態)
次に、この発明の第2実施形態について、前記第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
【0052】
本実施形態においては、焼成により酸化マグネシウムと酸化カルシウムを生成するドロマイトを用いて分解処理剤が製造される。特にドロマイトを含有する塊状の組成物を焼成し、破砕して粒状とすることによって形成した分解処理剤は、安価に製造することができる点から好ましい。
【0053】
ドロマイトは、Mg(1-x)CaxCO3(ただし0<x<1)で表される複合炭酸塩であり、ドロマイトを焼成して得られる酸化マグネシウムと酸化カルシウムを主たる含有成分とするものは軽焼ドロマイトとよばれている。ドロマイトを約800℃まで加熱すると炭酸マグネシウムが熱分解して酸化マグネシウムが生成され、さらに約900℃まで加熱すると炭酸カルシウムが熱分解して酸化カルシウムが生成される。
【0054】
ドロマイトを含有する組成物を焼成するときの焼成温度は、900〜1200℃が好ましい。この焼成温度が900℃未満であると、ドロマイト中の炭酸カルシウムの熱分解が十分に起こらず、1200℃を超えると、有機ハロゲン化合物及びその分解物との反応性が低い酸化マグネシウムが生成されるため好ましくない。
【0055】
【実施例】
次に、実施例及び参考例を挙げて前記実施形態及び前記参考形態をさらに具体的に説明する。
(参考例1)
参考例1では、分解処理装置11を以下の条件で使用した。
【0056】
(1.加熱装置の温度設定)
上側の外部ヒータ17aの温度を1200℃、下側の外部ヒータ17bの温度を600℃に設定し、内部ヒータ18及び予熱ヒータ19は使用しなかった。このとき、反応部13上部の雰囲気温度は800℃、反応部13下部の雰囲気温度は700℃であった。
【0057】
(2.分解処理剤)
2〜4mmの粒度に調製された軽焼ドロマイト[上田石灰製造(株)製、焼成温度1000℃、CaO含有量63.0重量%、MgO含有量31.5重量%]を分解処理剤として使用した。分解処理剤の導入速度は15kg/時間とした。
【0058】
(3.有機ハロゲン化合物)
ハロン1301と空気の混合ガスを用いた。ハロン1301の導入速度は25リットル/分、空気の導入速度は25リットル/分とした。
【0059】
(4.未分解有機ハロゲン化合物及び副生物の測定)
ガス排出配管23から外部に排出された排ガスを、0.5Nの水酸化ナトリウム水溶液(吸収液)200mlに通した後回収し、その排ガス中に含まれる未分解のハロン1301の濃度を測定したところ、0.91ppm(分解率に換算すると99.9998%)であった。また、副生物であるフロン116の濃度は5.3ppmであった。一方、吸収液中のフッ素含量及び臭素含量を測定したところ、いずれも検出されなかった。
【0060】
尚、排ガス中のハロン1301の濃度は、ガスクロマトグラフ法により測定した。以下にその測定条件を示す。装置:日立製263−70型、カラム充填剤:1mのクロモソルブ102、カラム温度:50℃、N2流量:40ml/分、注入口温度:180℃、検出器温度:200℃、検出器:ECD。
【0061】
フロン116の濃度もガスクロマトグラフ法により測定した。以下にその測定条件を示す。装置:島津製作所製15A型、カラム充填剤:2mのポラパックQ、カラム温度:70℃、N2流量:30ml/分、注入口温度:200℃、検出器温度:250℃、検出器:FID。
【0062】
吸収液中のフッ素含量及び臭素含量は、吸収液100mlを水蒸気蒸留後、250mlにメスアップし、イオンクロマトグラフ法で測定した。以下にその測定条件を示す。装置:日本ダイオネックス社製DX−100、カラム:AS4A−SC、溶離液:1.8mM Na2CO3/1.7mM NaHCO3、ポンプ流量:1.5ml/分。
【0063】
(参考例2)
参考例1において、両外部ヒータ17a,17bに加えて内部ヒータ18も使用するように変更した。それ以外は参考例1と同様に操作を行ってハロン1301の分解処理を行った。尚、このときの反応部13上部の雰囲気温度は870℃、反応部13下部の雰囲気温度は780℃であった。
【0064】
排ガス中に含まれるハロン1301の濃度は0.21ppm(分解率に換算すると99.9999%以上)、フロン116の濃度は1.8ppmであった。一方、吸収液中にフッ素及び臭素は検出されなかった。
【0065】
(実施例1)
参考例1において、両外部ヒータ17a,17bに加えて内部ヒータ18及び予熱ヒータ19も使用するように変更した。それ以外は参考例1と同様に操作を行ってハロン1301の分解処理を行った。尚、このときの反応部13上部の雰囲気温度は900℃、反応部13下部の雰囲気温度は800℃であった。
【0066】
排ガス中に含まれるハロン1301の濃度は0.05ppm(分解率に換算すると99.9999%以上)、フロン116の濃度は1.0ppmであった。一方、吸収液中にフッ素及び臭素は検出されなかった。
【0067】
(参考例3)
(1.加熱装置の温度設定)
参考例1において、両外部ヒータ17a,17bに加えて内部ヒータ18も使用するように変更した。尚、このときの反応部13上部の雰囲気温度は870℃、反応部13下部の雰囲気温度は780℃であった。
【0068】
(2.分解処理剤)
水酸化マグネシウム200kgに水160リットルを加えて混合し、ディスクペレッタ(不二パウダル社製、F−5型)で直径3mmのディスクを用いて成形し、その後110℃で5時間乾燥して直径3mmの円柱状の成形体を得た。そして、この成形体を1000℃で1時間焼成し、さらに篩にかけることで粒径2〜4mmの分解処理剤121kgを調製した。
【0069】
(3.有機ハロゲン化合物)
六フッ化硫黄と空気の混合ガスを用いた。六フッ化硫黄の導入速度は12.8リットル/分、空気の導入速度は12.8リットル/分とした。
【0070】
(4.未分解有機ハロゲン化合物の測定)
排ガス中に含まれる未分解の六フッ化硫黄の濃度は0.02ppm(分解率に換算すると99.9999%以上)であった。一方、吸収液中にフッ素は検出されなかった。
【0071】
尚、排ガス中の六フッ化硫黄の濃度は、ガスクロマトグラフ法により測定した。以下にその測定条件を示す。装置:日立製263−70型、カラム:3mのポラパックQ、カラム温度:50℃、N2流量:40ml/分、注入口温度:180℃、検出器温度:200℃、検出器:ECD。
【0072】
(参考例4)
(1.加熱装置の温度設定)
参考例1において、両外部ヒータ17a,17bに加えて内部ヒータ18も使用するように変更した。尚、このときの反応部13上部の雰囲気温度は870℃、反応部13下部の雰囲気温度は780℃であった。
【0073】
(2.分解処理剤)
水酸化カルシウム56kgと水酸化マグネシウム80.6kgに水110リットルを加えて混合し、参考例3と同様の方法で成形、乾燥、焼成して分解処理剤86kgを調製した。
【0074】
(3.有機ハロゲン化合物)
ハロン2402と空気の混合ガスを用いた。ハロン2402は加熱して気化させて用い、ハロン2402の導入速度は0.193kg/分、空気の導入速度は40リットル/分とした。
【0075】
(4.未分解有機ハロゲン化合物の測定及び副生物の測定)
排ガス中に含まれる未分解のハロン2402の濃度は0.03ppm(分解率に換算すると99.9999%以上)、フロン116の濃度は1.5ppmであった。一方、吸収液中にフッ素及び臭素は検出されなかった。
【0076】
尚、排ガス中のハロン2402の濃度は、ガスクロマトグラフ法により測定した。以下にその測定条件を示す。装置:日立製263−70型、カラム:1mのクロモソルブ102、カラム温度:120℃、N2流量:50ml/分、注入口温度:180℃、検出器温度:200℃、検出器:ECD。
【0077】
(実施例2)
実施例1において、有機ハロゲン化合物をフロン134aに変更した。また、フロン134aの導入速度を24.9リットル/分、空気の導入速度を24.9リットル/分とした。それ以外は実施例1と同様に操作を行った。
【0078】
排ガス中に含まれる未分解のフロン134aの濃度は0.15ppm(分解率に換算すると99.9999%以上)であった。一方、吸収液中にフッ素は検出されなかった。
【0079】
尚、排ガス中のフロン134aの濃度は、ガスクロマトグラフ法により測定した。以下にその測定条件を示す。装置:島津製作所製15A型、カラム:2mのポラパックQ、カラム温度:120℃、N2流量:30ml/分、注入口温度:200℃、検出器温度:200℃、検出器:FID。
【0080】
次に、前記実施形態から把握できる技術的思想について以下に記載する。
【0081】
・ 反応部の雰囲気温度が800〜1400℃に設定されることを特徴とする請求項1に記載の有機ハロゲン化合物の分解処理装置。このように構成した場合、有機ハロゲン化合物と酸化マグネシウムの反応性の低下を抑制し、分解処理能力を向上させることができる。
【0082】
【発明の効果】
本発明は、以上のように構成されているため、次のような効果を奏する。
請求項1に記載の発明によれば、大量の有機ハロゲン化合物を処理したときの処理能力の低下を抑制することができる。また、有機ハロゲン化合物と分解処理剤が均一に接触されるので、有機ハロゲン化合物の処理効率を向上させることができ、フロン116などの副生物の生成を抑えることができる。加えて、分解処理剤の下流側における温度に比べて上流側における温度の方が高くなるように反応部の雰囲気温度を設定するのを容易に行えるようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 有機ハロゲン化合物の分解処理装置を示す概略図。
【符号の説明】
11…有機ハロゲン化合物の分解処理装置、13…反応部、19…予熱手段としての予熱ヒータ。
Claims (1)
- 有機ハロゲン化合物と分解処理剤の反応の場となる反応部を備え、その反応部に有機ハロゲン化合物と分解処理剤が連続的に導入されるとともに、反応後の有機ハロゲン化合物と分解処理剤が反応部から連続的に排出されるように構成した有機ハロゲン化合物の分解処理装置であって、
前記分解処理剤を貯留する貯留室内に分解処理剤を予熱する予熱手段を備え、その予熱手段により予熱された分解処理剤が反応部に導入されて有機ハロゲン化合物と分解処理剤が反応部において向流で接触するように構成し、且つ前記反応部の雰囲気温度を、分解処理剤の下流側における温度に比べて上流側における温度の方が高くなるように設定し、前記分解処理剤が下記の(a)であることを特徴とする有機ハロゲン化合物の分解処理装置。
(a)酸化マグネシウムと酸化カルシウムとを含有し、その含有量が合わせて50重量%以上であるとともに、[酸化カルシウム/(酸化マグネシウム+酸化カルシウム)](モル比)が0.67以下である分解処理剤。
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