JP4417542B2 - 浸透側溝 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、側溝内に流れ込んだ雨水等の排水を、そのまま流すのではなく、その一部は側溝を経由して周囲の土壌中に浸透させて河川に流れ込む排水量を減少させることを目的に施工される浸透側溝に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年のますますの都市化の進展は、屋根、舗装などの不浸透領域を増大させ、自然の水循環バランスに狂いが生じてきている。多発する都市型洪水にそれは典型的なものとしてあらわれ、また地下水位の低下、中小河川での平常時流量の減少等は、環境に有害な変化を与えるとともに、下水道処理量の増大等によって、社会的コストの増加を招いている。こうした状況のもと、雨水の浸透及び貯溜再利用による環境の維持が緊近の社会的要請となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このような状況のもとで、現在、側溝にも浸透性能を有するものが施工されるようになって来た。図13(A)(B)にこの浸透側溝ブロックの代表的な例を示す。(A)の浸透側溝ブロック1は、底部2と側壁3a、3bの上端部分4を普通コンクリートで成形し、側壁3a、3bの大部分を浸透コンクリート5で一体成形した構成である。一方、(B)は、浸透側溝ブロック1において、側壁3a、3bの上端部分4のみを普通コンクリートで成形し、底部2と側壁3a、3b全体を透水コンクリート5で一体成形した構成である。
【0004】
上記構成の浸透側溝ブロックを側溝全体に又は一部に施工すると、流水は透水コンクリート5部分においてブロックから周囲の土壌中に浸透して行くことにより河川に排水される量を減らすことができる。しかし、透水コンクリート5は、普通コンクリートに比較して強度が劣るため、普通コンクリートに比較してコンクリートの肉厚を厚くする必要があり、このために、透水コンクリート5の部分を水が浸透して出て行くまでに時間がかかり、十分なる浸透効果を発揮できない。特に、側溝の傾斜がきついと、流水の流れが速く、浸透率が低下する。
【0005】
また、浸透率は、当然のこととして、流水と透水コンクリート5との接触面積が大きい場合ほど大きくなるが、例えば底部2が透水コンクリート製の場合、排水は側壁3a、3bの透水コンクリート5の部分においてのみ浸透するため、底部2全体が透水コンクリート製の場合に比較して、透水率は数分の1となり、特に流水量が少なかったり、流れが急の場合には、殆んど浸透効果が発揮されないと云う場合も発生する。
【0006】
本発明は、斯る点に鑑みて提供されるものであって、その目的は、どのような条件のもとにおいても浸透率を高めることができる浸透側溝ブロックにおける浸透率促進装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明においては、浸透側溝において、底部を普通コンクリートで成形し、側壁を透水コンクリートで成形し、かつ前記底部の一部に浸透口を貫通して成形し、この浸透口に対して内方から透水コンクリートで成形されていて、流水を一定のレベルまで堰き止めかつオーバーフローすることができる堰部を成形した堰ブロックを着脱自在に組み付けて成る、ことを特徴とするものである。
【0008】
更に、請求項2に記載の発明においては、請求項1に記載の浸透側溝において、浸透口を底部において上流側と下流側の2ヶ所に成形し、この浸透口にそれぞれ堰ブロックを着脱自在に組み付けて成る、ことを特徴とするものである。
【0009】
更に、請求項3に記載の発明においては、請求項1又は2に記載の浸透側溝において、堰ブロックは、側面視で逆T字型又はL字型又はI字型を呈していることを特徴とするものである。
【0010】
【作用】
本発明に係る浸透側溝の施工は従来例と同じようにして行われる。堰ブロックは、側溝を施工した後、この側溝内の浸透口に組み込まれる。雨水等が側溝内に流入すると、この流水は堰ブロックにより一時的に側溝内に貯溜されたのち、堰ブロックの堰部に設けた通水口を通って下流側に流れ、この通水口を通過し切れない水量になると、堰部を乗り越えて(オーバーフローして)下流側に流れる。このとき、流水の一部は堰ブロックが透水コンクリートであることから、この堰ブロックの部分から土壌中に浸透して行くと共に、側透水コンクリートで形成された側壁からも土壌中に浸透して行く。
【0011】
流水が減り、堰ブロックをオーバーフローしなくなり、更に通水口を経由する水量も無くなると、流水は堰ブロック内にそのまま貯溜されるが、透水コンクリート製の堰ブロック(浸透口)及び、透水コンクリート製の側壁から土壌中に浸透して行く。
このように、堰ブロックによる流水の貯溜作用により、流水の浸透率が高まる。特に、少量の流水については、この貯溜作用が浸透率を画期的に高めることになる。
【0012】
堰ブロックを側溝ブロック内に組み込んでおくことは、一方この堰ブロックにゴミや土砂等が引っ掛かってたまることになるので、堰ブロックは、例えば定期的に取り外してゴミ、土砂類を取り除くことになる。
【0013】
【実施例】
図1は本発明に係る浸透側溝を斜め上方から見た状態を示すもので、この浸透側溝10は、底部11が普通コンクリートで成形され、側壁12a、12bにおいて、hの部分は透水コンクリート13で一体に成形されている。14…は、道路の舗装面が透水コンクリート等の場合に、この舗装を経由して浸透した雨水を側溝10内に導入するための流水孔、15…は、側溝10内において、前記流水孔14…に対応する位置に形成されたL字状の流水溝であって、側溝10に蓋20が嵌合されたときに、流水が流れ込む水路を確保するために設けられている。
【0014】
16…は、前記流水溝15と同じように、側溝10の蓋20側に形成された雨水流水口21に対応していて、蓋20側から流水した雨水を側溝10内にスムーズに流水させるための流水スロープである。17は側溝10の外側において、前記流水孔14…に対応する位置に横一直線状に形成された横溝であって、舗装との間において、流水孔14…内に流入する雨水の水路をこの横溝17で確保することにより、舗装内に浸透した雨水がスムーズに流水孔14…内に入水させるために設けられている。なお、図1において、蓋20には手掛け用の切り欠き22が形成されている。
【0015】
図2は、側溝10を前記流水孔14…側から見た図、図3は側溝10を上方から見た図、図4は図2のA−A´線断面図、図5は図2のB−B´線断面図、図3〜図7に示した符号の18a、18bは、側溝10の底部11に形成した四角形の浸透口であって、この浸透口18a、18bには、段部19が形成されている。
【0016】
図8において、30は堰ブロックであって、この堰ブロック30は、四角形の底板31の中央に垂直方向に堰部32を形成した逆T字状を呈していて、前記側溝10の浸透口18a、18bに上方から底板31が丁度嵌合する。33は、堰部32の中央に形成した通水孔33である。
なお、上記実施例において、側溝10の浸透口18a、18bは2ヶ所に形成されているが、1ヶ所に成形してもよい。また、流入孔14、流水溝15、スロープ16、側溝10の横溝17は側壁12a、12bの双方に形成してもよい。
【0017】
図9は、上記した側溝10と堰ブロック30を施工した例であって、施工ルートに沿って溝を堀削し、最底部に透水シート41を敷き、この上に砕石42を充填して均らし、この上に側溝10を施工する。そして、各側溝10の浸透口18a、18bには堰ブロック30を嵌合させる。なお、図9において、図1で示した蓋20は省略した。また、この施工例においては、すべて側溝10を用いているが、条件次第では、普通コンクリート製の側溝を一つ置き、または複数個置きに用いるようにしてもよい。
【0018】
上記実施例によると、図9で示すように、側溝10内に流れ込んだ流水aは、堰ブロック30で堰止められてこの堰ブロック30内に貯溜される。この結果、堰ブロック30の浸透作用により、流水aは矢印bに示すように堰ブロック30→砕石42→透水シート41から土壌中に浸透して行く。勿論、側壁12a、12bの透水コンクリート13部分からも浸透して行く。
【0019】
このように、堰ブロック30は、側溝10内において流水を貯溜することにより、透水コンクリート製の側壁13と水との接触面積の拡大を計り、浸透率を高め、更に、普通コンクリートのために浸透しない側溝10の底部11においても堰ブロック30から浸透を確保することにより、浸透率を高めている。
【0020】
【参考例】
本参考例は、図10に示すように、浸透側溝ブロック50の底部51と側壁52a、52b部分全体が透水コンクリート製の場合である。このようなブロック50においては、実施例1の場合のように、底部51に浸透口18a、18bを設ける必要がないので、この場合には、底部51に堰ブロック嵌合口53を形成し、この嵌合口53に嵌合して固定するための嵌合部61を形成した平板状の堰ブロック60を用いる。そして、この堰ブロック60の両隅には、流水切欠口62a、62bを形成しておき、少量の水はこの切欠口62a、62bから下流側に流れる。
【0021】
なお、本参考例の堰ブロック60は、普通コンクリート製であって、透水コンクリート製ではない。また、この堰ブロック60は、必ずしもコンクリート製である必要はなく、木製、樹脂製等であってもよい。また、切欠口62a、62bは必ずしも必要ではなく、また、堰63部分に通水口(一点鎖線)64を設けてもよい。
本参考例におけるブロック50の施工例を図12に示した。
【0022】
【発明の効果】
本発明は以上のように、浸透側溝において、内部に堰ブロックを組み込み、流水をこの堰ブロックで堰き止めることにより、透水コンクリート製の側壁と堰ブロックにおいて流水との接触面積及び接触時間の拡大を図った。この結果、浸透率が高まり、浸透側溝としての機能の向上が可能である。
【0023】
また、堰ブロックは、流水中の土砂等を止めるため、側溝から河川に土砂が流れ込む量も減少させることができる。
また、堰ブロックは着脱自在のため、堰ブロックを取り外して溜った土砂類を簡単に除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例に係る浸透側溝の斜視図。
【図2】 側溝の側面図。
【図3】 側溝の平面図。
【図4】 A−A´線断面図。
【図5】 B−B´線断面図。
【図6】 側溝の底面図。
【図7】 C−C´線断面図。
【図8】 堰ブロックの斜視図。
【図9】 施工例の説明図。
【図10】 参考例に係る浸透側溝ブロックの斜視図。
【図11】 参考例に係る堰ブロックの斜視図。
【図12】 参考例に係るブロックの施工例の説明図。
【図13】 (A),(B)は従来の浸透側溝ブロックの説明図。
【符号の説明】
10 浸透側溝
11 底部
12 透水コンクリート部
12a,12b 側壁
18a、18b 浸透口
30 堰ブロック
32 堰部
33 通水孔
Claims (4)
- 底部を普通コンクリートで成形し、側壁を透水コンクリートで成形し、かつ前記底部の一部に浸透口を貫通して成形し、この浸透口に対して内方から透水コンクリートで成形されていて、流水を一定のレベルまで堰き止めかつオーバーフローすることができる堰部を形成した堰ブロックを着脱自在に組み付けて成る浸透側溝。
- 前記浸透口を底部において上流側と下流側の2ヶ所に成形し、この浸透口にそれぞれ堰ブロックを着脱自在に組み付けて成る請求項1に記載の浸透側溝。
- 前記堰ブロックは、側面視で逆T字型又はL字型又はI字型を呈していることを特徴とする請求項1又は2に記載の浸透側溝。
- 前記堰ブロックの堰部の一部には、通水孔が成形されていることを特徴とする請求項1又は2又は3のいずれか1項に記載の浸透側溝。
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JP3172660U (ja) * | 2011-10-17 | 2012-01-05 | 株式会社コクカコーポレーション | 浸透円形側溝 |
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