JP4416740B2 - 見当のないフィルムへの正確な印刷のための装置 - Google Patents

Description

本発明は、見当のない第１のフィルムへの正確な印刷のための装置であって、前記フィルムは、所定の長さの各区分に構成要素（エレメント）を有していて、第２のフィルムに接合されるようになっており、前記第２のフィルムは見当（マーキング）を有しており、該見当は互いに所定の間隔を有しており、該間隔は、発生しうる誤差を除いて前記第１のフィルムの前記区分の長さに相当しており、前記構成要素、例えば画像は前記第２のフィルムの前記見当に対応して正確な位置で前記第１のフィルムに施されるようになっているものであり、第１の装置を備えており、該装置は前記両方のフィルムを互いに結合するようになっており、搬送装置を備えており、該搬送装置は前記両方のフィルムを断続的に、即ち各区分毎に前記所定の間隔にわたって送るようになっており、さらに第２の装置を備えており、該装置は、該装置の作動入力部に信号を受けた場合に前記第１のフィルムに前記構成要素を施すようになっている形式のものに関する。

前記形式の装置を用いて、例えば錠剤のためのいわゆるブリスター包装を行っている。ブリスター包装は、一般的にプラスチック若しくはペーパー製の深絞りフィルムから成っており、該深絞りフィルムの凹部内に錠剤を収容してあり、深絞りフィルムはカバーフィルムによって封止されている。カバーフィルム上に画像を印刷してあり、画像は錠剤に関する記載、例えば種類及び製造年月日のデータを含んでいる。従って、画像を錠剤の位置に対応して、即ち凹部に対して正確な位置でカバーフィルム上に設けることは重要である。

これまでの印刷技術は大まかな精度でしか行われておらず、従ってカバーフィルムの画像を凹部上に正確に位置決めすることに問題がある。即ち位置誤差が相殺されることなく加算されると、時間の経過に伴って画像の位置は所望の位置から許容できない程度にずれてしまうことになる。例えばドイツ連邦共和国特許出願公告第１９５２５７１３Ｃ１号明細書により、見当のない巻き取りフィルムへの印刷のための装置を開示してあり、該装置によって所定の第１の長さの画像を金属フィルム上に印刷し、該金属フィルムは印刷の後に分離装置によって所定の第２の長さの区分で切断されるようになっており、従って画像は各区分間の切断箇所に関連して正確な位置でフィルム上に設けられねばならない。

前記公知の装置に設けられた印刷部は印刷過程のレリーズのための入力部を有している。さらに１つのセンサーを設けてあり、該センサーは、分離装置と印刷すべき区分の始端部に対応する箇所との間のフィルムの長さが前記第２の長さの所定の複数倍に達した場合に出力信号を発信するようになっている。

センサーの出力部を印刷部の入力部に接続してあるので、フィルムの印刷すべき区分の始端部は常に新たに規定される。印刷される区分の始端部の常に新たな規定によって、誤差の加算は避けられる。大きな誤差、即ちずれも印刷すべき次の区分の始端部に影響を及ぼさない。

さらにドイツ連邦共和国特許出願公開第１９８５０２７５号明細書に、見当のない巻き取りフィルムへの印刷のための装置を記載してあり、該装置は前述の印刷装置と同じ原理で作動する。両者の相違点として、前述の印刷装置ではフィルムの搬送は断続的に行われるのに対して、該装置ではフィルムの搬送は連続的に行われる。印刷部の作動は、その都度最後に行われた切断によって生じた区分縁部と印刷部との間の巻き取りフィルムの長さが第２の長さの所定の複数倍に達するまで行われる。

前記公知装置においては、外部の影響によって構成要素、例えば画像は凹部に対してずれてしまうことになる。特に装置の停止の後に、部分的に許容できないずれが生じる。

本発明の課題は、冒頭に述べた形式の装置を改善して、第１のフィルム上に施される構成要素と第２のフィルム上に設けられた見当との間の位置ずれを著しく小さくすることである。

前記課題は、請求項１に記載の特徴部分の構成によって解決される。本発明の有利な実施態様を従属請求項に記載してある。

本発明に基づき、見当のないフィルムへの印刷のための冒頭に述べた形式の装置において、１つのセンサーを設けてあり、該センサーは、第１の装置に設けられている基準点と該センサーの基準点との間にある別のフィルムの長さが、該別のフィルムの見当間の所定の間隔の複数倍に相当する位置に配置されていて、前記見当（マーキング）を検出して、検出された該各見当に対応して信号を所定の装置若しくは印刷部の作動入力部に印加するようになっている。

センサーを設け、該センサーによって見当を検出して、見当された各見当に対応して信号を所定の装置若しくは印刷部の作動入力部に印加することによって、見当のないフィルム、即ち第１のフィルム上の構成要素と別のフィルム、即ち第２のフィルムの見当との間の同期を簡単に行うことができる。即ち、第２のフィルム上の順次に位置する、即ち連続する２つの見当の間の所定の間隔と第１のフィルムの各区分の区分長さとの間に寸法差のある場合に、構成要素、例えば画像は寸法差に応じてずらして第１のフィルム上に施される。従って構成要素は互いに連続する両方の区分間の境界線に対してそれぞれの寸法差に応じてずらして配置されている。その結果、さらなる補正を行う必要はなくなっている。

本発明に基づく装置を、画像を有するアルミニウムフィルムと凹部若しくはくぼみを有するプラスチックフィルムとの正確な接合のために用いると特に有利である。

本発明に基づく装置は有利には調節装置を有しており、該調節装置は第１の装置と第２の装置との間の第１のフィルムの長さを調節するようになっている。調節装置によって、連続する両方の区分間の境界線に関連する画像の位置は簡単に調節される。このことは、特に第１の装置と第２の装置との間の第１のフィルムの長さが、若しくは第１の装置とセンサーとの間の第２のフィルムの長さが例えば材料膨張若しくは材料収縮に起因して変化している場合に行われる。さらに本発明に基づく装置は調節装置によって運転開始時に簡単に調節され得る。調節装置は機械的な構成によって若しくは電子回路によって形成されていてよく、補正すべき偏差若しくは誤差を数値的に調整するようになっている。

さらに本発明に基づく装置においては利点として、フォーマット交換に際して、即ち第２のフィルムの見当間の間隔を第１のフィルムの区分の長さに合わせて変える場合に特別な処置を講じる必要はない。センサーを見当間の新たな間隔に合わせて位置決めするだけでよい。本発明に基づく装置の簡単な構造によって高い信頼性を得ることができる。

本発明の有利な別の実施態様では、第１のフィルムの搬送方向で調節装置の前にも、調節装置の後にも第１のフィルムの搬送のための部材をそれぞれ配置してある。このような搬送部材によって、該両方の搬送部材間にあるフィルムの長さは簡単に調節される。このことは特に保守作業若しくは運転開始時に有利に行われる。

調節部材の前後にフィルムの搬送部材を設けてある実施態様において特に有利には、搬送部材にそれぞれ１つの発信器を設けてあり、該発信器はフィルムのその都度の搬送長さを検出するようになっている。これによって、調節部材の前で第１のフィルムを搬送した長さが調節部材の後で第１のフィルムを搬送した長さ同じであるかどうかを確認することができる。両方の長さが互いに合致していない場合には、第１のフィルム上での構成要素の位置のずれが生じていることになる。

本発明の別の実施態様では、制御装置を設けてあり、該制御装置は第２の装置の作動信号を発信器（センサー）からの信号に依存して遅らせ若しくは早めるようになっている。例えば、第１のフィルムの搬送方向で調節部材の前に配置されている搬送部材によって搬送された第１のフィルムの長さが、第１のフィルムの搬送方向で調節部材の後に配置されている搬送部材によって搬送された第１のフィルムの長さよりも短い場合には、センサーから発信された信号は相応の時間にわたって遅らされ、その結果、第２の装置の作動入力部に印加される信号が遅らされて、構成要素が第１のフィルム上の正確な位置に施される。

本発明に基づく装置を用いることによって、ブリスター包装機の停止の後に画像の位置を凹部に合わせて移動させて、極めて短い時間で画像の正確な位置を再び達成することが可能である。

次に本発明を図示の実施例に則して詳細に説明する。

唯一の図面は、本発明の基づく装置の概略図である
図面から明らかなように、本発明の実施例では、アルミニウム箔として形成された第１のフィルム１は、封止ステーションとして形成された第１の装置３内で、プラスチックフィルム（プラスチックシート）として形成された第２のフィルム２に結合される。プラスチックフィルム２は、封止部とも称される複数の凹部２ｂを有している。凹部２ｂはそれぞれ所定の数量で１つのグループにまとめられており、各グループの第１の凹部２ｂの搬送方向で見て前側の縁は、見当２ａを成している。見当２ａは互いに所定の間隔Ａ２を置いて配置されている。

各グループの複数の凹部２ｂは１つのエンボス加工工具１５によってプラスチックフィルム２にエンボス加工成形され、プラスチックフィルムはロール１４から繰り出される。

充填ステーション（図示省略）で凹部２ｂ内に錠剤（タブレット）を挿入するようになっている。錠剤の挿入の後に、凹部２ｂは封止ステーション（封止装置）３内でアルミニウム箔（アルミニウムフィルム若しくはアルミニウムシート）１によって封止される。これによって、いわゆるブリスター包装が行われる。ブリスター包装には規則に基づき内容情報を記載していなければならず、アルミニウム箔１に画像Ｂを施してある。この場合に、画像（印刷像若しくは模様）は凹部若しくは封止部に対して正確な位置に配置する必要がある。

アルミニウム箔１への印刷のために、アルミニウム箔はロール１３から繰り出されて、印刷部４を通して導かれる。位置の正確な印刷過程を実施するために印刷部（プリンター）４は入力部４ａを有している。

アルミニウム箔１の搬送方向で、アルミニウム箔は印刷部４の後で、第１の搬送部材として形成された第１の転向ローラ１１を介して転向されて、引き続き搬送される。アルミニウム箔１は転向ローラ１１の後でダンサーローラ１０と調節ローラ６とをＳ字形に巻掛けている。即ちダンサーローラ１０及び調節ローラ６は、それぞれアルミニウム箔１の経過によって形成されたループの底部に位置している。調節ローラ６の後でアルミニウム箔１は、第２の搬送部材として形成された第２の転向ローラ１２を介して転向されて、引き続き搬送される。アルミニウム箔１の搬送方向で第２の転向ローラ１２の後に、搬送装置５を設けてあり、該搬送装置によってアルミニウム箔１は、断続的に、即ち区分毎にプラスチックフィルム２の見当２ａ間の所定の間隔Ａ２にわたって送られる。支障のない場合には、画像Ｂを含む各区分の長さＡ１は、プラスチックフィルム２の見当２ａ間の所定の間隔Ａ２に相当している。画像を含む各区分間には、理論的な分離箇所Ｔを設けてある。

第１の転向ローラ１１は第１の発信器１１ａに接続されており、該発信器（センサー）は、第１の転向ローラ１１によって搬送されるアルミニウム箔１の長さを検出するようになっている。第２の転向ローラ１２は第２の発信器１２ａに接続されており、該発信器は、第２の転向ローラ１２によって搬送されるアルミニウム箔１の長さを検出するようになっている。転向ローラ１１，１２は、アルミニウム箔１の搬送のための駆動部を有していてよい。

搬送装置５の前に封止装置３を配置してあり、封止装置内でアルミニウム箔１はプラスチックフィルム２に結合される。搬送装置５は、アルミニウム箔１及びプラスチックフィルム２から成るフィルム結合体を送るようになっている。

両方のフィルム１，２は搬送装置５によって、各最初の凹部の前縁で形成された見当２ａがそれぞれ封止ステーション３の基準点Ｔ０に到達するまで前方へ送られる。即ち、両方のフィルム１，２は次のグループの凹部２ｂの最初の凹部の前縁２ａが封止ステーションの基準点Ｔ０に到達するまで送られる。前縁２ａは互いに所定の間隔Ａ２を置いて配置されているので、両方のフィルム１，２はその都度所定の１つの間隔Ａ２にわたって送られる。

ダンサーローラ１０と調節ローラ６とは、該ローラが互いに接近方向並びに離反方向に運動可能に配置されている。調節ローラ６を位置固定可能にしてかつ調節ユニット６ａによって移動可能にしてあり、ダンサーローラ１０は自由に運動可能である。

プラスチックフィルム２の搬送方向でエンボス加工工具１５の後にセンサー７を配置してあり、該センサーは見当２ａを検出するようになっている。センサー７によって１つのグループの凹部２ｂの最初の凹部の前縁（見当）２ａを検出すると、センサー７は信号を発信する。センサー７は、封止ステーションの基準点Ｔ０とセンサー７の基準点との間にあるプラスチックフィルム２の長さが、見当２ａ間の所定の間隔Ａ２の複数倍に相当する位置に配置されている。

アルミニウム箔１及びプラスチックフィルム２から成るフィルム結合体を搬送装置５によって送る場合に、フィルム２は相応の長さにわたってエンボス加工工具１５を通して搬送される。さらにアルミニウム箔１も相応の長さにわたって印刷部４を通して搬送される。このために第１の搬送部材１１は、第２の搬送部材１２ａによって発信された信号に基づき駆動される。これによって、印刷部４を通るアルミニウム箔１の搬送運動は、エンボス加工工具１５を通るプラスチックフィルム２の搬送運動に対して同期的に行われる。即ちこのことは、センサー７の適切な配置において、封止ステーションの基準点Ｔ０と印刷部４の基準点Ｔ１との間にある第１のフィルム１の長さが、封止ステーションの基準点Ｔ０とセンサー７の基準点との間にある第２のフィルム２の長さに相応していることを意味している。

プラスチックフィルム２の各グループの凹部２ｂの最初の凹部の前縁、即ち見当２ａをセンサー７によって検出すると、センサー７の出力部７ａに生じる信号は、制御装置１６を介して印刷部４の入力部４ａに印加される。これによって印刷部４は、プラスチックフィルム２の凹部２ｂの位置に対して正確な位置でアルミニウム箔１上に画像若しくは模様を印刷する。

プラスチックフィルム２のマーキング２ａ間の所定の間隔Ａ２が、例えば温度作用に基づきプラスチックフィルム２の伸び若しくは収縮によって変化すると、センサー７は見当２ａを間隔の変化に応じて遅く若しくは早く検出することになり、その結果、印刷過程は相応に遅く若しくは早く開始される。これによってアルミニウム箔１の画像の位置は、プラスチックフィルム２の凹部２ｂの位置に対して正確に保たれる。

両方の発信器１１ａ，１２ａによって、印刷部４を通して搬送されたアルミニウム箔１の長さが、搬送装置３で搬送された長さよりも短くなっていることを検出すると、制御部１６はセンサー７から発信された信号を遅らせ、その結果、長さは互いに合致させられ、即ち、封止ステーション３の基準点Ｔ０と印刷部の基準点との間に存在するアルミニウムフィルム１の長さは、封止ステーション３の基準点Ｔ０とセンサー７の基準点との間に存在するプラスチックフィルム２の長さと正確に同じ長さにされる。

本発明はドイツ連邦共和国特許出願公告第１９５２５７１３Ｃ１号明細書により公知の印刷装置に関連して記載してあるものの、この種の印刷装置への使用に限定されるものではない。両方の材料ストリップが互いに結合すべき２つのフィルムである場合には、１つのフィルムに画像を施す、即ち印刷するようになっており、画像は任意の印刷装置、例えばステロ版印刷装置、フレキソ印刷装置若しくはスクリーン印刷装置によって印刷されてよい。両方の材料ストリップ、即ち両方のフィルムの搬送は連続的に行われてよい。本発明は、例えばドイツ連邦共和国特許出願公開第１９８５０２７５Ａ１号明細書に記載の連続搬送式の装置にも用いられる得るものである。

本発明に基づく装置の概略図

符号の説明

１ フィルム、 ２ フィルム、 ２ａ 見当、 ３ 装置、 ４ 印刷部、 ４ａ 入力部、 ５ 搬送装置、 ６ 調節ローラ、 ７ センサー、 ７ａ 出力部、 １０ ダンサーローラ、 １１，１２ 転向ローラ、 １３，１４ ロール、 １５ エンボス加工工具、 １６ 制御装置

Claims (6)

1. 見当のない第１のフィルム（１）への正確な印刷のための装置であって、前記フィルムは、所定の長さ（Ａ１）の各区分に構成要素（Ｂ）を有していて、第２のフィルム（２）に接合されるようになっており、前記第２のフィルム（２）は見当（２ａ）を有しており、該見当は互いに所定の間隔（Ａ２）を有しており、該間隔は前記第１のフィルムの前記区分の長さ（Ａ１）にほぼ相当しており、前記構成要素（Ｂ）は前記第２のフィルムの前記見当（２ａ）を基準として正確な位置で前記第１のフィルム（１）に施されるようになっているものであり、第１の装置（３）を備えており、該装置によって前記両方のフィルム（１，２）は互いに結合されるようになっており、搬送装置（５）を備えており、該搬送装置によって前記両方のフィルム（１，２）は断続的に前記所定の間隔（Ａ２）にわたって送られるようになっており、さらに第２の装置（４）を備えており、該装置は該装置の作動入力部（４ａ）に信号を受けた場合に前記第１のフィルム（１）に前記構成要素（Ｂ）を施すようになっている形式のものにおいて、センサー（７）を設けてあり、該センサーは、前記第１の装置（３）に設けられている基準点（Ｔ０）と該センサー（７）の基準点との間にある前記第２のフィルム（２）の長さが、該第２のフィルム（２）の見当（２ａ）間の所定の間隔（Ａ２）の複数倍に相当する位置に配置されていて、前記見当（２ａ）を検出して、該各見当（２ａ）に対応して信号を第２の装置（４）の作動入力部（４ａ）に印加するようになっていることを特徴とする、見当のないフィルムへの正確な印刷のための装置。
2. 前記装置は、画像（Ｂ）を有するアルミニウムフィルム（１）と凹部（２ａ）を有するプラスチックフィルム（２）との正確な接合のために用いられている請求項１に記載の装置。
3. 調節装置（６）を設けてあり、該調節装置は第１の装置（３）と第２の装置（４）との間の第１のフィルム（１）の長さを調節するようになっている請求項１又は２に記載の装置。
4. 第１のフィルム（１）の搬送方向で前記調節装置（６）の前後に、それぞれ第１のフィルム（１）の搬送のための装置（１１，１２）を配置してある請求項１から３のいずれか１項に記載の装置。
5. 前記搬送装置（１１，１２）はそれぞれ発信器（１１ａ，１２ａ）を有しており、該発信器は、その都度搬送されたフィルム（１）の搬送長さを検出するようになっている請求項１から４のいずれか１項に記載の装置。
6. 制御装置（１６）を設けてあり、該制御装置は作動信号を第２の装置（４）に前記発信器からの信号に依存して早期に若しくは遅延して印加するようになっている請求項５に記載の装置。

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