JP4410444B2 - 作業機の遠隔操作装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
【0002】
本発明は、作業機の遠隔操作装置に関するものである。
【従来の技術】
【0003】
この種の作業機として救助工作車Aがある。救助工作車Aは、図5に図示するように、旋回ならびに起伏駆動可能な伸縮ブーム1を有するクレーン装置Bと、昇降駆動可能な伸縮ポール22に旋回ならびに起伏駆動可能に照明器25を有する照明装置Cとを車両4上に備えている。
【0004】
すなわち、クレーン装置Bは、次のように配置している。車両4の後端部上に基台5を介して旋回台6を旋回自在に配置し、基台5と旋回台6間には適宜の旋回駆動装置7が配置してある。旋回台6には、伸縮ブーム1が起伏自在に取付られ、伸縮ブーム1と旋回台6の適所間には起伏シリンダ8が配置され、伸縮ブーム1を起伏駆動可能にしている。
【0005】
伸縮ブーム1は、基ブーム1aと、基ブーム1aに中間ブーム1bおよび先ブーム1cを順次伸縮自在に嵌挿させ、各ブーム間に図示しないが適宜の伸縮駆動装置9を配置している。旋回台6には、第1ウインチ10を配置しており、当該第1ウインチ10から繰出したワイヤロープ11を伸縮ブーム1に沿って伸縮ブーム1の先端部まで掛け回し、伸縮ブーム1の先端部からフック12を吊下させている。
【0006】
そして旋回駆動装置7、起伏シリンダ8、伸縮駆動装置9のそれぞれは、走行用エンジン13で駆動される油圧ポンプ14からの油圧源で駆動されるようになっている。
【0007】
一方、照明装置Cは、次のように配置している。車両4の運転席と荷台間部分または荷台内に基台21を介して伸縮ポール22を配置し、伸縮ポール22の先端部に旋回装置23とチルト装置24により旋回ならびにチルト可能に複数の照明器25を取付ている。伸縮ポール22は、基端ポール22aと、基端ポール22aに順次伸縮自在に嵌挿させた中間ポール22bおよび先端ポール22cで構成しており、基台21内に格納されたフレキシブルラックを伸縮ポール22内に繰出し入れして伸縮ポール22を伸縮させる昇降装置26(図示しない)を配置している。前記旋回装置23、チルト装置24、昇降装置26のそれぞれは、電動式となっており、車両4上に配置した発電機27からの電源で駆動され、照明器25も発電機27からの電源で点灯させるようにしている。ここで旋回装置23は、伸縮ポール22の先端部に配置し照明器25を旋回させるようにしているが、基台21と伸縮ポール22間に配置し伸縮ポール22を旋回させることで照明器25を旋回させるようにしてもよい。
【0008】
また、車両4の後端下部に、ウインチ装置Dを配置し、第2ウインチ28から繰出されるワイヤロープ29を車両4の後端部から取出し、対象物を引込むようにしている。この第2ウインチ28も走行用エンジン13で駆動される油圧ポンプ14からの油圧源で駆動されるようになっている。
【発明が解決しょうとする課題】
【0009】
このように構成される救助工作車Aは、遠隔操作装置で操作するようになっており、この遠隔操作装置は、それぞれの装置B,C,D毎に個別に操作装置として配置しており、この救助工作車Aについては3個の遠隔操作装置を配置していることから、作業に対しては操作が煩雑であり、緊急時にはかえって操作に混乱を招くものであった。
【0010】
本発明はこのような課題を解決した作業機の遠隔操作装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の目的を達成するため、本発明の請求項1記載の作業機の遠隔操作装置は、旋回ならびに起伏駆動可能な伸縮ブームを有するクレーン装置と、昇降可能な伸縮ポールに取付られ昇降、旋回ならびにチルト駆動可能な照明器を有する照明装置とを車両上に備えた作業機の遠隔操作装置であって、当該作業機の遠隔操作装置を、クレーン装置ならびに照明装置の操作信号を発生する携帯式の操作信号発生器と、作業機に取付られ操作信号発生器からの操作信号を受信し受信結果に応じてクレーン装置ならびに照明装置に駆動信号を出力する操作信号処理装置とで構成し、前記操作信号発生器は、クレーン装置を操作するクレーンモードと照明装置を操作する照明モードとに切換えるモード切換手段と、各装置の操作信号を入力する各操作入力手段とを設け、モード切換手段をクレーンモードに切換えた時のクレーン装置の旋回、起伏、伸縮操作に対応する各操作入力手段は、モード切換手段を照明モードに切換えた時の照明装置の旋回、チルト、昇降操作にそれぞれ対応した操作入力手段に変更可能に構成したことを特徴とするものである。
【0012】
本発明の請求項2記載の作業機の遠隔操作装置は、旋回ならびに起伏駆動可能な伸縮ブームを有するクレーン装置と、昇降可能な伸縮ポールに取付られ昇降、旋回ならびにチルト駆動可能な照明器を有する照明装置とを車両上に備えた作業機の遠隔操作装置であって、当該作業機の遠隔操作装置を、クレーン装置ならびに照明装置の操作信号を発生する携帯式の操作信号発生器と、作業機に取付られ操作信号発生器からの操作信号を受信し受信結果に応じてクレーン装置ならびに照明装置に駆動信号を出力する操作信号処理装置とで構成し、前記操作信号発生器には、クレーン装置の旋回、起伏、伸縮操作に対応する各操作信号の入力と照明装置の旋回、チルト、昇降操作に対応する各操作信号の入力とをそれぞれ対応させて共通使用可能な各操作入力手段を備え、操作信号処理装置には、前記各操作入力手段からの操作信号をクレーン装置の操作信号として処理するクレーンモードと照明装置の操作信号として処理する照明モードとに切換えるモード切換手段を備えていることを特徴とするものである。
【発明の実施の形態】
【0013】
以下本発明に係る作業機の遠隔操作装置の第1実施形態について、図5に図示し従来の技術で説明した救助工作車Aの遠隔操作装置に実施した場合について図1および図2に図示し以下に説明する。図1は、本発明に係る作業機の遠隔操作装置の操作信号発生器Eを説明する説明図である。操作信号発生器Eは、クレーン装置B,照明装置C,ならびにウインチ装置Dの操作信号を発生する携帯式の操作装置であり、クレーン装置Bを操作するクレーンモードbと照明装置Cを操作する照明モードcと、ウインチ装置Dを操作するウインチモードdに切換えるモード切換手段30と、各装置の操作信号を入力する各操作入力手段32〜37とを設けている。
【0014】
信号生成部38は、各操作入力手段32〜37とモード切換手段30からの信号を受けて、各操作入力手段32〜37を、モード切換手段30をクレーンモードbに切換えた時クレーン装置操作入力手段31bとして操作入力可能にし、モード切換手段30を照明装置モードcに切換えた時照明装置操作入力手段31cとして操作入力可能にし、モード切換手段30をウインチ装置モードdに切換えた時ウインチ装置操作入力手段31dとして操作入力可能にするようになっている。
【0015】
すなわち、各操作入力手段32〜37は、6個の操作入力手段32〜37で構成しており、モード切換手段30をクレーンモードbに切換え、クレーン装置操作入力手段31bとして操作入力可能とした時の操作について説明する。
【0016】
操作入力手段32は、走行用エンジン13のアクセル駆動装置15を制御する操作手段で、操作レバーによりポテンショメータを回転させて操作信号を出力するようにしたアクセル操作手段である。操作入力手段33は、クレーン装置Bの旋回駆動装置7を右旋回、左旋回操作の切換位置と中立位置の3位置を有するスイッチで構成した旋回操作手段である。操作入力手段34は、クレーン装置Bの起伏シリンダ8を起仰、倒伏操作の切換位置と中立位置の3位置を有するスイッチで構成した起伏操作手段である。操作入力手段35は、クレーン装置Bの伸縮駆動装置9を伸長、縮小操作の切換位置と中立位置の3位置を有するスイッチで構成した伸縮操作手段である。操作入力手段36は、クレーン装置Bのウインチ10からワイヤロープ11を繰出し、繰入れ操作の切換位置と中立位置の3位置を有するスイッチで構成したウインチ操作手段である。操作入力手段37は、走行用車両のホーン16を鳴らすON位置と鳴らさないOFF位置とに切換えるスイッチで構成したホーン操作手段である。
【0017】
信号生成部38は、操作入力手段32〜37からのポテンショメータからの信号をA/D変換器によりデジタル信号に変換するとともに、オン・オフの符号化した各操作手段からの各操作信号を順序よく整列(例えばアクセル操作信号、旋回操作信号、起伏操作信号、伸縮操作信号、ウインチ操作信号、ホーン操作信号の順に操作信号を整列)させ、一定周期(例えば0.5SEC毎)で繰り返す信号を生成する。信号生成部38で生成された信号の1サイクルの冒頭部分には、識別信号が必ず付加されている。信号生成部38からの信号は変調器40に送られ、変調器40では発振器39からの基準周波数を信号生成部38からの信号に基づいて変調し、アンテナ41から電波を送信する。
【0018】
次に、モード切換手段30を照明装置モードcに切換え、照明装置操作入力手段31cとして操作入力可能にした場合の各操作入力手段32〜37について説明する。操作入力手段32は、この場合使用されないので、操作しても走行用エンジンのアクセルを制御できないようにしている。操作入力手段33は、照明装置Cの旋回駆動装置23を右旋回、左旋回操作の切換位置と中立位置の3位置を有するスイッチで構成した旋回操作手段である。操作入力手段34は、照明装置Cのチルト装置24を起仰、倒伏操作の切換位置と中立位置の3位置を有するスイッチで構成したチルト操作手段である。操作入力手段35は、照明装置Cの昇降装置26を上昇、下降操作の切換位置と中立位置の3位置を有するスイッチで構成した昇降操作手段である。操作入力手段36は、照明装置Cの照明器25を点灯させる切換位置と消灯させる中立位置の3位置を有するスイッチで構成した照明点灯操作手段である。操作入力手段37は、発電機27のエンジンを始動させる位置と停止させる位置とに切換えるスイッチで構成した発電機駆動操作手段である。
【0019】
信号生成部38は、オン・オフの符号化した各操作手段からの各操作信号を順序よく整列(例えば旋回操作信号、チルト操作信号、昇降操作信号、照明器25の点灯操作信号、発電機27の駆動操作信号の順に操作信号を整列)させ、一定周期(例えば0.5SEC毎)で繰り返す信号を生成する。信号生成部38で生成された信号の1サイクルの冒頭部分には、識別信号が必ず付加されている。信号生成部38からの信号は変調器40に送られ、変調器40では発振器39からの基準周波数を信号生成部38からの信号に基づいて変調し、アンテナ41から電波を送信する。
【0020】
また、モード切換手段30をウインチモードdに切換え、ウインチ操作入力手段31dとして操作入力可能にした場合の各操作入力手段32〜37について説明する。操作入力手段36は、ウインチ装置Dの第2ウインチ28からワイヤロープ29を繰出し、繰入れ操作の切換位置と中立位置の3位置を有するスイッチで構成したウインチ操作手段である。そしてこの場合他の操作入力手段32,33,34,35,37は、使用されないので、操作しても制御信号を出力しないようにしている。
【0021】
信号生成部38は、オン・オフの符号化したウインチ操作信号を一定周期(例えば0.5SEC毎)で繰り返す信号を生成する。信号生成部38で生成された信号の1サイクルの冒頭部分には、識別信号が必ず付加されている。信号生成部38からの信号は変調器40に送られ、変調器40では発振器39からの基準周波数を信号生成部38からの信号に基づいて変調し、アンテナ41から電波を送信する。
【0022】
このように操作信号発生器Eで送信された各操作信号は、図2に図示する作業機に取付られた操作信号処理装置F(例えば救助工作車Aの車両4の運転席、あるいはクレーン装置B等に取付ている。)で受信し、受信結果に応じてクレーン装置B、照明装置C、ならびにウインチ装置Dに駆動信号を出力し各駆動装置を駆動させる。
【0023】
すなわち、アンテナ50で受信した電波は、復調器51で基準周波数に変調された信号から信号生成部38で生成した信号を復調して取出す。そして信号復元部52に送られ、識別信号を基準に順序よく整列した各操作信号を読み出し、1サイクル間の各操作信号は次のサイクルの信号が送られてくるまで記憶し、記憶した各操作信号はドライブ段53に送られる。
【0024】
ドライブ段53は、各種の制御手段と各スイッチに対応して配置され、各種の制御手段と各スイッチを駆動させるに足りるよう増幅させる手段である。クレーン装置制御部54は、走行用エンジン13のアクセル駆動装置15を駆動させるアクセル制御手段15bと、クレーン装置Bの旋回駆動装置7を旋回駆動させる旋回制御手段7bと、クレーン装置Bの起伏シリンダ8を起伏駆動させる起伏制御手段8bと、クレーン装置Bの伸縮駆動装置9を伸縮駆動させる伸縮制御手段9bと、クレーン装置Bの第1ウインチ駆動装置10をウインチ駆動させる第1ウインチ制御手段10bと、走行用車両のホーン16を駆動させるホーンスイッチ16bとで構成している。
【0025】
照明装置制御部55は、照明装置cの旋回装置23を旋回駆動させる旋回制御手段23bと、照明装置cのチルト装置24を起伏駆動させるチルト制御手段24bと、照明装置cの昇降装置26を昇降駆動させる昇降制御手段26bと、照明装置cの照明機器25を点灯または消灯させる照明スイッチ25bと、発電機27を始動または停止させる発電機駆動スイッチ27bとで構成している。
【0026】
ウインチ制御部56は、第2ウインチ28を駆動させる第2ウインチ制御手段28bで構成している。
【0027】
このように構成した本発明に係る作業機の遠隔操作装置は、次のように作用する。まず、クレーン装置Bを操作する場合について説明する。操作信号発生器Eのモード切換手段30をクレーンモードbに切換え、各操作入力手段をクレーン装置操作入力手段31bに設定する。そして各操作入力手段32〜37を適宜操作して旋回台6を旋回、伸縮ブーム1を伸縮、起伏、第1ウインチ10からワイヤロープ11を繰出し入れして、吊荷をフック12に吊下げて目的の位置に吊荷を移動させるよう各操作入力手段32〜37をクレーン作業を行うものである。この時走行用エンジン13のアクセル駆動装置15を操作入力手段32で操作することで、走行用エンジン13の回転を制御し油圧ポンプ14からの吐出油量を変更して各操作速度を調整する。そして必要に応じて操作入力手段37を操作して、ホーン16を鳴らし作業現場における注意を喚起させるのである。
【0028】
次に、照明装置Cを操作する場合について説明する。操作信号発生器Eのモード切換手段30を照明モードcに切換え、各操作入力手段を照明装置操作入力手段31cに設定する。そして操作入力手段37により発電機27を始動させた後、操作入力手段35を操作して伸縮ポール22を上昇させるとともに、操作入力手段33を操作して照明器25を旋回ならびに操作入力手段34を操作して照明器25をチルトさせて、照明器25を適宜位置に位置させるとともに照明方向を決定する。そして、操作入力手段36を操作して照明器25を点灯させて目的の位置方向を照らす。作業が終了すると、逆に各操作手段を操作して照明装置Cを格納させる操作を行う。
【0029】
また、ウインチ装置Dを操作する場合について説明する。操作信号発生器Eのモード切換手段30をウインチモードdに切換え、各操作入力手段をウインチ装置操作入力手段31dに設定する。そして操作入力手段36を操作して第2ウインチ28からワイヤロープ29を繰出した後に、ワイヤロープ29の先端を目的の対象物に接続してワイヤロープ29を繰入れて対象物を引込む作業を行う。
【0030】
以上のように、本発明に係る作業機の遠隔操作装置は、操作信号発生装置器Eのモード切換手段30を切換えて各操作入力手段32〜37をクレーン装置B,照明装置C,ならびにウインチ装置Dの操作信号を発生する携帯式の操作装置としたものであるから、各作業に対して操作装置が1個で済み、操作が簡単であり、緊急時にも操作に混乱を招くことなく操作を可能にするものである。
【0031】
特に、クレーン装置Bの旋回、起伏、伸縮の各操作入力手段33,34,35を、照明装置C旋回、チルト、昇降の各操作入力手段33,34,35として、よく似た操作対応させているものだから、操作に混乱を招くことなく誤操作なく操作可能にすることができる。また、ウインチ装置Dのウインチ操作に対してもクレーン装置Bのウインチ操作入力手段36に対応させているものだから、操作に混乱を招くことなく誤操作なく操作可能にすることができる。
【0032】
なお、上記実施形態では、モード切換え手段30の選択によって 、操作信号発生器E側で送信する信号をクレーン装置B、照明装置C、ウインチ装置Dのうちのいずれを送信するか決定し、選択された操作信号を送信するようにしたが、操作信号発生器E側では識別信号と各操作信号を全て送信し、モード切換え手段30の選択位置識別するモード切換え信号も送信するようにし、このモード切換え信号を受信した操作信号処理装置Fの信号復元部では、モード切換え信号によってクレーン装置B、照明装置C、ウインチ装置Dのうちのいずれを操作するか判別し、各装置を駆動するようにしてもよい。
【0033】
次に上記第1実施形態では、モード切換手段30を操作信号発生器Eに備えた場合について説明したが、操作信号処理装置F2に備えた場合を第2実施形態として図3および図4に図示し以下に説明する。
【0034】
図3にこの場合の操作信号発生器E2を図示し説明する。操作信号発生器E2は、第1実施形態で説明した操作信号発生器Eと、モード切換手段30を備えていない点で相違しており、他は同じである。よって、操作信号発生器E2は、各操作入力手段32〜37を操作している時の信号ならびに操作していない時の信号全てを識別信号ともに送信するようにしている。
【0035】
図4にこの場合の操作信号処理装置F2を図示し説明する。操作信号処理装置F2は、第1実施形態で説明した操作信号処理装置Fと、モード切換手段57を配置した点で相違している。すなわち、信号復元部52では、識別信号を基準に順序よく整列した各操作信号を読み出し、1サイクル間の各操作信号は次のサイクルの信号が送られてくるまで記憶し、記憶した各操作信号はモード切換手段57で切換えられたモードに応じたドライブ段に出力される。
【0036】
例えば、モード切換手段57をクレーンモードbに切換えた場合は、記憶した各操作信号(各操作入力手段32〜37に基づく各操作信号)は、アクセル制御ドライブ段15a,旋回制御ドライブ段7a,起伏制御ドライブ段8a,伸縮制御ドライブ段9a,第1ウインチ制御ドライブ段10a,ホーン制御ドライブ段16aにそれぞれ出力される。
【0037】
また、モード切換手段57を照明モードcに切換えた場合は、記憶した各操作信号(各操作入力手段33〜37に基づく各操作信号)は、旋回制御ドライブ段23a,チルト制御ドライブ段24a,昇降制御ドライブ段26a,照明制御ドライブ段25a,発電機制御ドライブ段27aにそれぞれ出力され、操作入力手段32に基づく各操作信号は、出力されない。
【0038】
そして、モード切換手段57をウインチモードdに切換えた場合は、記憶した各操作信号(操作入力手段36に基づく各操作信号)は、第2ウインチ制御ドライブ段28aに出力され、各操作入力手段32〜35および操作入力手段37に基づく各操作信号は出力されない。すなわち、このモードの場合、操作入力手段36に基づく各操作信号のみが出力されるようになつている。
【0039】
このように構成された第2実施形態においては、第1実施形態では操作信号発生器Eでモード切換手段30を切換えて各モードに対応した各操作入力手段32〜37を操作するようにしていたが、まず操作する前に救助工作車A側に取付てある操作信号処理装置F2に備えたモード切換手段57により駆動する操作装置を選択しておく必要がある。例えば、クレーン装置Bを操作する時にはクレーンモードbに、照明装置Cを操作する時には照明モードcに、ウインチ装置Dを操作する時にはウインチモードdにモード切換手段57を切換える。
【0040】
その後、切換えたモードにしたがって各操作入力手段32〜37を各装置の操作に対応した操作入力手段として操作すればよい。具体的な作用については第1実施形態と同じであるので詳細な作用の説明は省略する。
【0041】
このように第2実施形態においても同様の効果を得ることができる。すなわち、操作信号発生装置F2のモード切換手段57を切換えて各操作入力手段32〜37をクレーン装置B,照明装置C,ならびにウインチ装置Dの操作信号を発生する共通の携帯式の操作装置としたものであるから、各作業に対して操作装置が1個で済み、操作が簡単であり、緊急時にも操作に混乱を招くことなく操作を可能にするものである。
【0042】
特に、クレーン装置Bの旋回、起伏、伸縮の各操作入力手段33,34,35を、照明装置C旋回、チルト、昇降の各操作入力手段33,34,35として、よく似た操作対応させているものだから、操作に混乱を招くことなく誤操作なく操作可能にすることができる。また、ウインチ装置Dのウインチ操作に対してもクレーン装置Bのウインチ操作入力手段36に対応させているものだから、操作に混乱を招くことなく誤操作なく操作を可能にすることができる。
【0043】
なお、第2実施形態では、モード切換手段57を信号復元部52に配置したが、ドライブ段53と各制御部54,55,56間でモード切換をするようにモード切換手段を配置してもよく、このものも本発明の実施形態であることに変りはない。すなわち、この場合信号復元部52は各ドライブ段に信号を出力するが、各ドライブ段と各装置の制御部はモードを選択した装置間のみ接続されるようにしておくものである。
【0044】
また、第2実施形態でのモード切換手段は、救助工作車A上に配置した操作信号処理装置F2に配置してあるが、この操作信号処理装置F2の配置位置から離れてモード切換を行い易い個所に配置したものも、本発明の実施形態であることに変りはない。例えば、操作信号処理装置F2を車両4の運転席に配置し、モード切換手段をクレーン装置Bまたは照明装置Cに配置したものであってもよい。この場合、操作信号処理装置F2から切換え用の信号ラインを接続したままモード切換手段を取出して救助工作車A上の離れたところに配置するものである。
【0045】
更に、上記実施形態では、操作信号発生器E,E2と操作信号処理装置F,F2間は、無線を利用した実施形態で説明したが、本発明は、この間を有線あるいは光などによる多重伝送手段で構成しても実施できること勿論である。
【0046】
また、上記実施形態では、救助工作車Aを例に説明したが、クレーン装置B、照明装置Cを備えた他の作業機の遠隔装置として適用できること勿論のことである。
【発明の効果】
【0047】
請求項1および請求項2に係る本発明の作業機の遠隔装置は、各作業に対して操作装置が1個で済み、操作が簡単であり、緊急時にも操作に混乱を招くことなく操作を可能にするものである。特に、クレーン装置の旋回、起伏、伸縮の各操作入力手段を、照明装置の旋回、チルト、昇降の各操作入力手段として、よく似た操作対応させているものだから、操作に混乱を招くことなく誤操作なく操作可能にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態を説明する説明図で、本発明に係る作業機の遠隔装置の操作信号発生器を説明する説明図である。
【図2】第1実施形態を説明する説明図で、本発明に係る業機の遠隔装置の操作信号処理装置を説明する説明図である。
【図3】第2実施形態を説明する説明図で、本発明に係る作業機の遠隔装置の操作信号発生器を説明する説明図である。
【図4】第2実施形態を説明する説明図で、本発明に係る作業機の遠隔装置の操作信号処理装置を説明する説明図である。
【図5】本発明に係る作業機として救助工作車を説明する説明図である。
【符号の説明】
1 伸縮ブーム
22 伸縮ポール
25 照明器
30 モード切換手段
32〜37 操作入力手段
57 モード切換手段
B クレーン装置
C 照明装置
E 操作信号発生器
E2 操作信号発生器
F 操作信号処理装置
F2 操作信号処理装置
b クレーンモード
c 照明モード

Claims (2)

  1. 旋回ならびに起伏駆動可能な伸縮ブームを有するクレーン装置と、昇降可能な伸縮ポールに取付られ昇降、旋回ならびにチルト駆動可能な照明器を有する照明装置とを車両上に備えた作業機の遠隔操作装置であって、当該作業機の遠隔操作装置を、クレーン装置ならびに照明装置の操作信号を発生する携帯式の操作信号発生器と、作業機に取付られ操作信号発生器からの操作信号を受信し受信結果に応じてクレーン装置ならびに照明装置に駆動信号を出力する操作信号処理装置とで構成し、前記操作信号発生器は、クレーン装置を操作するクレーンモードと照明装置を操作する照明モードとに切換えるモード切換手段と、各装置の操作信号を入力する各操作入力手段とを設け、モード切換手段をクレーンモードに切換えた時のクレーン装置の旋回、起伏、伸縮操作に対応する各操作入力手段は、モード切換手段を照明モードに切換えた時の照明装置の旋回、チルト、昇降操作にそれぞれ対応した操作入力手段に変更可能に構成したことを特徴とする作業機の遠隔操作装置。
  2. 旋回ならびに起伏駆動可能な伸縮ブームを有するクレーン装置と、昇降可能な伸縮ポールに取付られ昇降、旋回ならびにチルト駆動可能な照明器を有する照明装置とを車両上に備えた作業機の遠隔操作装置であって、当該作業機の遠隔操作装置を、クレーン装置ならびに照明装置の操作信号を発生する携帯式の操作信号発生器と、作業機に取付られ操作信号発生器からの操作信号を受信し受信結果に応じてクレーン装置ならびに照明装置に駆動信号を出力する操作信号処理装置とで構成し、前記操作信号発生器には、クレーン装置の旋回、起伏、伸縮操作に対応する各操作信号の入力と照明装置の旋回、チルト、昇降操作に対応する各操作信号の入力とをそれぞれ対応させて共通使用可能な各操作入力手段を備え、操作信号処理装置には、前記各操作入力手段からの操作信号をクレーン装置の操作信号として処理するクレーンモードと照明装置の操作信号として処理する照明モードとに切換えるモード切換手段を備えていることを特徴とする作業機の遠隔操作装置。
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